JP4048477B2 - 表面サイズ剤、その製造方法及び新聞用紙 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、表面サイズ剤、その製造方法及び新聞用紙に関し、更に詳しくは、酸性から中性で抄紙して得られた紙に対してのサイズ性能が優れ、特に新聞用紙に対して優れたオフセット印刷適性を有し、塗工液の発泡性を低く抑制することのできる表面サイズ剤、その製造方法、及び新聞用紙に関する。
【0002】
【従来の技術】
製紙用表面サイズ剤としては、スチレン−マレイン酸系共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸系共重合体、α−オレフィン−マレイン酸系共重合体等のアルカリ金属塩の水溶液が知られている。
【0003】
これらの溶液型表面サイズ剤はサイズ性能が不十分であり、しかも発泡が多い等の操業上の問題が多い。
【0004】
また、乳化重合法によるエマルション型表面サイズ剤の特許が既に先行技術としていくつか報告されている。
【0005】
例えば特開平8−246391号公報に、「[B](1)カルボキシル基含有不飽和単量体及び(2)疎水性不飽和単量体を含有してなる水溶性共重合体100重量部を含む水溶液中で、[A]疎水性不飽和単量体10〜500重量部を乳化重合して得られるエマルションを含有してなる製紙用表面サイズ剤」が開示されている。
【0006】
このエマルション型表面サイズ剤は、従来の溶液型表面サイズ剤と比較して、塗工液での発泡性が改良されているが、未だサイズ性能が不十分である。
さらに特開平9−228293号公報には、アルキル又はアルケニルコハク酸のアルカリ水溶液とアニオン性スチレン系ポリマー水溶液とを90:10〜10:90の割合で含まれている表面サイズ剤が開示されている。
【0007】
この表面サイズ剤は、それぞれ単独の表面サイズ剤に比べて耐水性、ペン書き性、インクジェット適性が優れているが、その効果は不十分であり、さらに塗工液での発泡性が多い等操業上の問題がある。
【0008】
さらに最近では、インクジェット専用紙のみならずPPC用紙にもインクジェット適性が要求されるようになってきており、その適性を満たす紙を得ることができるようなサイズ剤が望まれている。
【0009】
尚、インクジェット適性としては、モノクロ又はカラーインクを用いたインクジェット方式で印刷された画質に要求される、印字濃度、フェザリング、裏抜け、及び境界にじみ等の特性を挙げることができる。
【0010】
また、近年の新聞用紙は、軽量化、脱墨パルプの高配合化が求められており、また新聞印刷においてもオフセット化、印刷の高速化、カラー化が急速に進んでおり、印刷適性に対する要求がますます厳しくなっている。
【0011】
従来より新聞用紙において、スチレン−マレイン酸系共重合体のアルカリ金属塩の水溶液、スチレン−(メタ)アクリル酸系共重合体のアルカリ金属塩の水溶液、及びα−オレフィン−マレイン酸系共重合体等、アルカリ金属塩の水溶液等の溶液型表面サイズ剤が表面塗工されている。これらの溶液型表面サイズ剤を塗工した新聞用紙は、サイズ性能は比較的良好であるが、新聞用オフセットインキに対する印刷適性が十分とはいえない。
【0012】
最近では従来の印刷インキは石油系の溶剤に芳香族成分が含まれることから、製造や使用の過程でこれらの成分が揮発して、環境や人体への影響が懸念されるなど環境上の理由から急速にエコインキへの置換が進んできている。しかし、植物油もしくは水素化鉱物油など、石油系でない溶剤を用いたエコインキで印刷した場合には、上記表面サイズ剤を塗工しても新聞用紙への着肉性が劣るという欠点がある。ここでいうエコインキとは、芳香族炭化水素等の芳香族成分の含有量が1%以下であって環境に与える負荷の少ない溶剤のみを用いる印刷インキのことを指し、動植物系溶剤を用いた大豆油インキ、アロマティック・フリー溶剤を用いたアロマティック・フリーインキなどをいう。このようなエコインキを用いた新聞用紙の印刷方法としてはオフセット印刷等が挙げられる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、酸性紙に対するサイズ性能が優れており、さらに新聞用紙に対して優れたオフセット適性、インクジェット用紙に対して優れたインクジェット適性を有し、なおかつ塗工液での発泡が著しく少なく、他の併用薬品との相溶性に優れた表面サイズ剤及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための手段は、
(1) アルコール類と、アルケニルコハク酸及び/又はアルケニルコハク酸無水物とのハーフエステルであるアルケニルコハク酸誘導体(A)及びアニオン性高分子化合物のアルカリ塩(B)の存在下で、疎水性モノマー(C)を重合することにより得られる表面サイズ剤であり、その好ましい態様として、アニオン性高分子化合物のアルカリ塩(B)が、疎水性モノマーを30〜80重量%、アニオン性モノマーを70〜20重量%の割合で重合して得られる重合体のアルカリ中和物であり、
(2) アルコール類と、アルケニルコハク酸及び/又はアルケニルコハク酸無水物とのハーフエステルであるアルケニルコハク酸誘導体(A)及びアニオン性高分子化合物のアルカリ塩(B)の存在下で、疎水性モノマー(C)を重合することを特徴とする前記(1)に記載の表面サイズ剤の製造方法であり、
(3) 前記(1)に記載の表面サイズ剤を新聞原紙に塗工して成ることを特徴とする新聞用紙である。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明に係る表面サイズ剤はエマルション型表面サイズ剤である。この表面サイズ剤は、アルケニルコハク酸誘導体(A)とアニオン性高分子化合物のアルカリ塩(B)との存在下で、疎水性モノマー(C)を重合して得ることができる。
【0016】
本発明で使用するアルケニルコハク酸誘導体(A)は、アルコール類とアルケニルコハク酸及び/又はアルケニルコハク酸無水物との反応生成物であり、好ましくは、未反応のカルボキシル基を含有するアルケニルコハク酸誘導体(未反応カルボキシル基含有アルケニルコハク酸誘導体と略することがある。)である。アルコール類とアルケニルコハク酸無水物とを反応させる形態として、以下のような例を挙げることができる。
【0017】
1):モノアルコール類とアルケニルコハク酸無水物との反応生成物
実際上は、モノアルコール類とアルケニルコハク酸無水物とを0.5〜1.5:1のモル比(反応比)で反応させることにより、アルケニルコハク酸誘導体(A)を得ることができる。複数回のエステル化反応により得られるアルケニルコハク酸誘導体も、この発明におけるアルケニルコハク酸誘導体(A)として、使用されることができるが、前記反応比となることが好ましく、アルケニルコハク酸誘導体が未反応のカルボキシル基を有するようにモノアルコール類とアルケニルコハク酸無水物とを反応させることが好ましい。
【0018】
2):モノアルコール類と多価アルコール類とアルケニルコハク酸無水物との反応生成物
実際上は、モノアルコール類と多価アルコール類とアルケニルコハク酸無水物とをモノアルコール類及び多価アルコール類の水酸基のモル数とアルケニルコハク酸無水物とのモル比が0.5〜1.5:1となるように反応させることにより、アルケニルコハク酸誘導体(A)を得ることができる。複数回のエステル化反応により得られるアルケニルコハク酸誘導体も、この発明におけるアルケニルコハク酸誘導体(A)として、使用されることができるが、前記反応比となることが好ましく、アルケニルコハク酸誘導体が未反応のカルボキシル基を有するようにモノアルコール類と多価アルコール類とアルケニルコハク酸無水物とを反応させることが好ましい。
【0019】
3):多価アルコール類とアルケニルコハク酸無水物との反応生成物
実際上は、多価アルコール類とアルケニルコハク酸無水物とを多価アルコール類の水酸基のモル数とアルケニルコハク酸無水物のモル数との比が0.5〜1.5:1となるように反応させることにより、アルケニルコハク酸誘導体(A)を得ることができる。複数回のエステル化反応により得られるアルケニルコハク酸誘導体も、この発明におけるアルケニルコハク酸誘導体(A)として、使用されることができるが、アルケニルコハク酸誘導体が未反応のカルボキシル基を有するように多価アルコール類とアルケニルコハク酸無水物とを反応させることが好ましい。
【0020】
なお、前記1)〜3)の態様で反応させる際に本願発明の効果を害しない範囲で反応可能な他のカルボン酸等を反応させた反応生成物も、本発明におけるアルケニルコハク酸誘導体(A)に含まれる。
【0021】
本発明で使用するアルケニルコハク酸無水物としては、炭素数6〜30のオレフィンと無水マレイン酸との反応生成物が好適である。その代表的なオレフィンとしては、直鎖α−オレフィン、直鎖内部オレフィン、分岐オレフィンのいずれも使用でき、また混合物であってもよい。
【0022】
なお、本発明におけるアルケニルコハク酸誘導体(A)を製造するにあたり、アルケニルコハク酸無水物、その加水分解物であるアルケニルコハク酸を使用することができるが、反応の容易さの点から、アルケニルコハク酸無水物を使用することが好ましい。
【0023】
本発明におけるアルケニルコハク酸及び/又はアルケニルコハク酸無水物とアルコール類との反応生成物とは、アルケニルコハク酸無水物とアルコール類との付加反応及びアルケニルコハク酸の構造に由来するカルボキシル基とアルコール類の脱水反応により生成するエステル誘導体であり、アルケニルコハク酸の構造に由来するカルボキシル基が1つ反応しているエステル誘導体であるハーフエステルであることが好ましい。アルコール類は単独又は二種以上を併用してもよい。アルケニルコハク酸及び/又はアルケニルコハク酸無水物とアルコール類とを混合後、あるいは一方の成分に他方の成分を滴下しながら、室温〜250℃程度で30分〜24時間程度付加反応及び脱水反応させることで製造できる。
【0024】
上記アルケニルコハク酸無水物とアルコール類との反応生成物がモノエステルを含む場合、つまり未反応のカルボキシル基を含んでいる場合、さらに多価アルコール類を加えてエステル化反応を行ったアルケニルコハク酸誘導体を製造できる。この場合、通常、反応温度は120〜250℃程度で、反応時間は2〜24時間である。
【0025】
ここで使用できるアルコール類としてはモノアルコール類、多価アルコール等が挙げられる。
【0026】
モノアルコール類としてはOH基を1個有する化合物であればよく、好ましくは、炭素数1〜30の鎖状あるいは環状の炭化水素基を有する化合物である。具体的なモノアルコール類としては、例えばメチルアルコール、エチルアルコール、ブチルアルコール、オクチルアルコール、ラウリルアルコール、パルミチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、及びエイコシルアルコール等の脂肪族アルコール、また、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール及びロジンアルコール等の環状アルコールが代表的なものであり、これらは単独もしくは二種類以上を使用できる。
【0027】
多価アルコールとしては、OH基を2個以上有する化合物であればよく、好ましくは、OH基を2〜10個有する化合物であり、具体的なものとしては、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、ジグリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ビスフェノール類等が挙げられ、これらは単独もしくは二種類以上で使用できる。
【0028】
上記アルケニルコハク酸無水物と多価アルコール類との反応を行う時、反応に使用した多価アルコールの種類及び仕込比率によって、未反応のカルボキシル基、水酸基、及びこれら官能基を複数持つアルケニルコハク酸誘導体が製造されるが、中でも未反応のカルボキシル基を含んでいるアルケニルコハク酸誘導体が好ましい。これをさらにエステル化反応して未反応のカルボキシル基の数が更に少なくなった、あるいは皆無となったアルケニルコハク酸誘導体を製造することもできる。
【0029】
アルケニルコハク酸無水物及び/又はアルケニルコハク酸無水物と多価アルコール類とのエステル化反応が終了して得られる反応生成液を疎水性モノマー(C)の重合系にそのまま添加して使用することができる。
【0030】
本発明で使用するアニオン性高分子化合物のアルカリ塩(B)は、アニオン性の高分子化合物のアルカリ金属塩であればよい。好適なアニオン性高分子化合物のアルカリ塩(B)としては、疎水性モノマー30〜80重量%、好ましくは50〜80重量%、アニオン性モノマー70〜20重量%、好ましくは50〜20重量%を重合して得られる重合体のアルカリ中和物である。前記疎水性モノマーの比率の範囲を超えた割合で重合された重合体のアルカリ中和物は、得られるサイズ剤の分散安定性があまりよくないことがあるという不具合を生じることがあり、また前記疎水性モノマーの比率の範囲に満たない割合で重合された重合体のアルカリ中和物は、得られるサイズ剤が増粘することがあるという不具合を生じることがある。
【0031】
アニオン性高分子化合物のアルカリ塩(B)を重合するときに使用する疎水性モノマーとしては、例えばスチレン類、アルキル(メタ)アクリレート、ビニルエステル類、Nアルキル(メタ)アクリルアミド、及びメチルビニルエーテルが挙げられる。これら各種の疎水性モノマーの一種を単独で使用することができ、またその二種以上を使用することもできる。
【0032】
上記のスチレン類としては、例えばスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、及びジビニルベンゼンが挙げられる。
【0033】
また、上記のアルキル(メタ)アクリレートとしては、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ノルマルブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ターシャリーブチル(メタ)アクリレート、及び2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、環状アルキル(メタ)アクリレート等が挙げられ、また、マレイン酸及びフマル酸のジアルキルジエステル類も使用可能である。
【0034】
上記のビニルエステル類としては、例えば炭素数5〜10のターシャリーカルボン酸ビニル及びプロピオン酸ビニルが挙げられる。これら各種の疎水性モノマーの一種を単独で使用することができ、またその二種以上を使用することもできる。
前記のアニオン性モノマーとしては、カルボキシル基を有するモノマー、スルホン酸基を含有するモノマー、リン酸基を含有するモノマー等が挙げられる。
これらの中でもカルボキシル基を有するモノマーが好ましい。
【0035】
前記のカルボキシル基を有するモノマーとしては、例えば(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、又はクロトン酸を挙げることができる。これらのカルボキシル基を有するモノマーの一種を単独で使用することができ、またその二種以上を使用することもできる。
【0036】
前記のスルホン酸基を有するモノマーとしては、例えばビニルスルホン酸、(メタ)アリルスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、及びスルホン化スチレンを挙げることができる。これらのスルホン酸基を有するモノマーの一種を単独で使用することができ、またその二種以上を使用することもできる。
【0037】
前記のリン酸エステル基を有するモノマーとしては、例えばヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートのリン酸エステルが挙げられる。
【0038】
また上記アニオン性高分子化合物の製造において疎水性モノマーとアニオン性モノマーとの他に、その他の共重合可能な非イオン性モノマーを使用しても良い。その他の共重合可能な非イオン性モノマーは特に限定されないが、疎水性モノマーとアニオン性モノマーと共重合可能なモノマーであればよい。このような非イオン性モノマーとしては、例えば(メタ)アクリルアミド、アクリロニトリル、並びにヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、及び2,3−ジヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートが挙げられる。本発明においては、非イオン性親水性モノマーの一種を単独で使用することもできるし、その二種以上を併用することもできる。
【0039】
本発明におけるアニオン性高分子化合物のアルカリ塩(B)を製造するときに使用するアルカリ物質は、実質的にアニオン性高分子化合物を水溶液化できるものであればよく、特に限定するものではないが、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム及びアンモニアが好ましい。前記アルカリ物質をアニオン性高分子化合物の酸価に対して50%〜100%の割合で使用するのが乳化重合時の安定性及び得られた表面サイズ剤のサイズ性能、機械的安定性、金属イオンを含有する水で希釈した時の希釈安定性が良好になる点で好ましい。
【0040】
本発明においては、前記アニオン性高分子化合物のアルカリ塩(B)の一種を単独で使用することもできるし、またその二種以上を併用することもできる。
【0041】
前記アニオン性高分子化合物のアルカリ塩(B)は、例えば疎水性モノマーとアニオン性モノマーの混合物をメチルアルコール、エチルアルコール及びイソプロピルアルコール等の低級アルコール系有機溶剤中にて、又はベンゼン、トルエン及びキシレン等の芳香族系有機溶剤を初めとする油性有機溶剤中にて、又はこれらの低級アルコール系有機溶剤と水との混合液中にて、さらには水中において、ラジカル重合触媒を使用して60〜120℃で1〜10時間重合させ、重合終了後に有機溶剤を留去し、アルカリ物質、例えば水酸化カリウム、水酸化ナトリウム及びアンモニアで水溶化することで得ることができる。製造の容易さから水中での乳化重合法が好ましい。なお、モノマーは実質的に全て重合して単独重合体又は共重合体が生成している。前記重合に際しては、重合系内に前記アルケニルコハク酸誘導体(A)が共存されていてもよい。
【0042】
前記アニオン性高分子化合物を目的とする重合で使用するラジカル重合触媒としては、例えば過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウムの過硫酸塩、ターシャリーブチルハイドロパーオキシドの過酸化物、これら過硫酸塩又は過酸化物と還元剤との組合せによるレドックス系重合触媒、あるいは2,2'−アゾビスイソブチロニトリル、及び2,2'−アゾビス−2−メチルプロピオナミジンジヒドロクロリドアゾ系触媒を挙げることができる。また必要に応じて公知の連鎖移動剤を適宜併用しても差し支えない。
【0043】
本発明においては、アルケニルコハク酸誘導体(A)とアニオン性高分子化合物のアルカリ塩(B)とを併用して他の界面活性機能を有する物質の存在下で、少なくとも疎水性モノマー(C)を重合させることもできる。また、アルケニルコハク酸誘導体(A)とアニオン性高分子化合物のアルカリ塩(B)との存在下で、少なくとも疎水性モノマー(C)を重合した後に、アニオン性高分子化合物のアルカリ塩(B)や他の界面活性機能を有する物質を添加することもできる。前記界面活性機能を有する物質として、公知の乳化剤あるいは分散剤が使用でき、例えば低分子界面活性剤、重合性基を有する界面活性剤、及びアニオン性高分子化合物のアルカリ塩(B)以外の高分子分散剤が挙げられ、これらの群から選択される少なくとも一種を使用することができる。これらの中では、低発泡性に優れた表面サイズ剤が得られることから、重合性基を有する界面活性剤が特に好ましい。
【0044】
前記低分子界面活性剤としては、通常、乳化重合に適用できるものが使用可能であり、ノニオン性、アニオン性、両性及びカチオン性の低分子界面活性剤が使用でき、これらの群から選択される少なくとも一種を使用することができる。これらの中では、エマルションの安定性の観点から、ノニオン性の低分子界面活性剤及びアニオン性の低分子界面活性剤が好ましい。
【0045】
前記ノニオン性低分子界面活性剤としては、例えばポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル、ポリオキシプロピレンポリオキシエチレングリコールグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、脂肪酸ジエタノールアミド、及びポリオキシプロピレンポリオキシエチレングリコールが挙げられる。本発明においては、前記ノニオン性低分子界面活性剤の一種を単独で使用することもできるし、また、その二種以上を併用することもできる。
【0046】
前記アニオン性界面活性剤としては、例えばポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレンモノスチリルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレンジスチリルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル及びポリオキシアルキレン脂肪酸エステル等のリン酸エステル塩、スルホン酸塩、コハク酸エステル塩及びスルホコハク酸エステル塩、並びにアルキルベンゼンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物のアルカリ塩、アルケニルコハク酸塩、ロジンのアルカリ金属塩、及び強化ロジンのアルカリ金属塩が挙げられる。本発明においては、前記アニオン性低分子界面活性剤の一種を単独で使用することもできるし、また、その二種以上を併用することもできる。前記両性界面活性剤としては、例えば、ベタイン型のアルキルベタイン、アルキルイミダゾリニウムベタイン等を挙げることができる。本発明においては、前記両性性低分子界面活性剤の一種を単独で使用することもできるし、また、その二種以上を併用することもできる。
【0047】
前記カチオン性界面活性剤としては、例えば、テトラアルキルアンモニウムクロライド、トリアルキルベンジルアンモニウムクロライド、アルキルアミン、モノオキシエチレンアルキルアミン及びポリオキシエチレンアルキルアミンを挙げることができる。本発明においては、前記カチオン性低分子界面活性剤の一種を単独で使用することもできるし、また、その二種以上を併用することもできる。
【0048】
前記重合性基を有する界面活性剤は、一般に反応性乳化剤と称され、分子中に疎水基、親水基及び炭素−炭素二重結合を有する化合物である。前記炭素−炭素二重結合を有する化合物には、例えば、(メタ)アリル基、1−プロペニル基、2−メチル−1−プロペニル基、イソプロペニル基、ビニル基、及び(メタ)アクリロイル基の官能基を有する化合物が含まれる。
【0049】
これらの重合性基を有する界面活性剤としては、通常乳化重合に適用できるものが使用可能であり、特に限定されるものではないが、具体例、例えば、分子中に前記官能基を一つ以上有するポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアラルキルエーテル、ポリオキシアルキレンフェニルエーテル、ポリオキシアルキレンモノスチリルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレンジスチリルフェニルエーテル、及びこれらのスルホン酸塩、硫酸エステル塩、リン酸エステル塩及びスルホコハク酸エステル塩、分子中に前記官能基を一つ以上有するポリオキシアルキレンアルキルエーテルあるいはポリオキシアルキレンフェニルエーテルの脂肪族カルボン酸塩及び芳香族カルボン酸塩、酸性リン酸(メタ)アクリル酸エステル系化合物、ロジン−グリシジル(メタ)アクリレート系化合物、さらにはアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸系化合物、例えばヘキシルジフェニルエーテルジスルホン酸、デシルジフェニルエーテルジスルホン酸、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸、ヘキサデシルジフェニルエーテルジスルホン酸及びそれらのナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩やアンモニウム塩等を例示できる。本発明においては、前記重合性基を有する界面活性剤の一種を単独で使用することもできるし、またその二種以上を併用することもできる。
【0050】
前記高分子分散剤としては、合成高分子、あるいは一般の天然高分子分散剤が使用でき、合成高分子の一例として、ポリビニルアルコール及びその変成物、(メタ)アクリルアミド系共重合体を例示することができる。天然高分子乳化剤として、例えばカゼイン、レシチン、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体、澱粉及び加工澱粉が挙げられる。
【0051】
本発明においては、前記高分子分散剤の一種を単独で使用することもできるし、またその二種以上を併用することもできる。
【0052】
前記重合性基を有する界面活性剤は、疎水性モノマー(C)に対して通常0.1〜3重量部、特に0.5〜1重量部の範囲で使用することが、表面サイズ剤の分散の安定性がよいので、好ましい。
【0053】
本発明で用いる疎水性モノマー(C)としては、前記アニオン性高分子化合物のアルカリ塩(B)の重合に使用した疎水性モノマーが使用でき、具体的には、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、及びジビニルベンゼン等のスチレン類、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ノルマルブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ターシャリーブチル(メタ)アクリレート、及び2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、環状アルキル(メタ)アクリレート、マレイン酸及びフマル酸のジアルキルジエステル類等のアルキル(メタ)アクリレート、炭素数5〜10のターシャリーカルボン酸ビニル及びプロピオン酸ビニル等のビニルエステル類、Nアルキル(メタ)アクリルアミド、及びメチルビニルエーテルが挙げられる。これら各種の疎水性モノマーの一種を単独で使用することができ、また二種以上を使用することもできる。アルキル(メタ)アクリレート類と他の疎水性モノマーとを使用するときは、その使用比として、アルキル(メタ)アクリレート類の量は、全疎水性モノマー量に対して少なくとも25重量%、好ましくは40〜100重量%であることがサイズ性能の点で好ましい。25重量%に満たないとサイズ性能の点で好ましくない。
【0054】
本発明においては、疎水性モノマー(C)の他に、これらと重合可能な非イオン性親水性モノマー(D)、イオン性モノマー(E)等を重合成分に使用しても良い。非イオン性親水性モノマー(D)としては、カチオン性基及びアニオン性基を有しないで、親水性基を有する重合性モノマーであり、例えば(メタ)アクリルアミド、アクリロニトリル、並びにヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、及び2,3−ジヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートが挙げられる。
【0055】
これらを併用する場合は前記非イオン性親水性モノマー(D)の中でも、安価であり入手しやすいアクリルアミドが好ましい。
【0056】
前記イオン性モノマー(E)としてアニオン性モノマー、カチオン性モノマーが挙げられる。アニオン性モノマーはアニオン性基を有するモノマーであり、例えば、カルボン酸基を有するモノマー、例えば(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、及びクロトン酸、スルホン酸基を有するモノマー、例えばビニルスルホン酸、(メタ)アリルスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、及びスルホン化スチレン、リン酸エステル基を有するモノマー、例えばヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートのリン酸エステルを挙げることができる。これらのアニオン性モノマーの一種を単独で使用することができ、またその二種以上を混合して使用することもできる。
【0057】
カチオン性モノマーとしては、1級アミノ基を有するビニルモノマー、例えば、アリルアミン、メタリルアミン、2級アミノ基を有するビニルモノマー、例えば、ジアリルアミン、ジメタリルアミン、3級アミノ基を有するビニルモノマー、例えば、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノプロピルアクリレート、ジメチルアミノプロピルメタクリレート、ジエチルアミノプロピルアクリレート、ジエチルアミノプロピルメタクリレート)等のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート類、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、ジエチルアミノプロピルアクリルアミド、及びジエチルアミノプロピルメタクリルアミド等のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド類、及び4級アンモニウム塩類を有するビニルモノマー、例えば、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド、ジメタリルジメチルアンモニウムクロライド、ジアリルジエチルアンモニウムクロライド、及びジエチルジメタリルアンモニウムクロライドを有するビニルモノマー等が挙げられる。これらのイオン性モノマーの一種を単独で使用することができ、またその二種以上を併用することもできる。
【0058】
上記のモノマー成分は、疎水性モノマー(C)単独、又は疎水性モノマー(C)と非イオン性親水性モノマー(D)とを組み合わせて使用することができる。さらに必要に応じてイオン性モノマー(E)を併用しても良い。特に非イオン性親水性モノマーを疎水性モノマーに対して1〜10重量部併用するのが、微細な乳化粒子を安定に含有して成るエマルションが得られるので、好ましい。
【0059】
本発明の表面サイズ剤の製造時におけるアルケニルコハク酸誘導体(A)、アニオン性高分子化合物のアルカリ塩(B)、疎水性モノマー(C)の使用量は、疎水性モノマー(C)100重量部に対し、アルケニルコハク酸誘導体(A)1〜20重量部、アニオン性高分子化合物のアルカリ塩(B)1〜30重量部とするのが表面サイズ剤の安定性及びサイズ性能の点から好ましく、特に好ましくは、疎水性モノマー(C)100重量部に対し、アルケニルコハク酸誘導体(A)2.5〜15重量部、アニオン性高分子化合物のアルカリ塩(B)2.5〜20重量部である。
【0060】
アルケニルコハク酸誘導体(A)20重量部、アニオン性高分子化合物のアルカリ塩(B)30重量部をそれぞれ越える量を添加してもサイズ性能、乳化重合時の安定性及び得られた表面サイズ剤の機械的安定性等の向上は見られず、むしろサイズ性能の低下、塗工液の発泡の増大をもたらすことがある。
【0061】
本発明の表面サイズ剤の製造方法において、疎水性モノマー(C)の重合については、従来から公知の重合方法を適用でき、溶液重合法、塊状重合法、乳化重合法等が適用でき、好ましくは製造の容易さから乳化重合法がよい。なお、この場合、モノマーは実質的に全て重合して単独重合体又は共重合体が生成し、アルケニルコハク酸誘導体も重合に関与していると考えられる。
【0062】
前記表面サイズ剤の製造時にはラジカル重合触媒を使用するのがよく、例えば過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム等の過硫酸塩、例えばターシャリーブチルハイドロパーオキシド等の過酸化物、これら過硫酸塩又は過酸化物と還元剤の組合せによるレドックス系重合触媒、あるいはアゾ系触媒、例えば2,2'−アゾビスイソブチロニトリル、及び2,2'−アゾビス-2-メチルプロピオナミジンジヒドロクロリド等のラジカル重合触媒を挙げることができる。また必要に応じて公知の連鎖移動剤を上記製造時に適宜併用しても良い。また、製造後、機械的安定性を向上させるためにアルカリ性物質を加えてpHを8〜10に調製してもよい。
【0063】
本発明の表面サイズ剤の適用される原紙に使用されるパルプとしては、クラフトパルプあるいはサルファイトパルプ等の晒、もしくは未晒化学パルプ、砕木パルプ、機械パルプもしくはサーモメカニカルパルプ等の晒、もしくは未晒高収率パルプ、又は新聞古紙、雑誌古紙、段ボール古紙、もしくは脱墨古紙等の古紙パルプ等を挙げることができる。
【0064】
原紙を得るために、填料、染料、酸性抄紙用ロジン系サイズ剤、アルキルケテンダイマー系、又はアルケニルコハク酸無水物系の中性抄紙用サイズ剤、中性抄紙用ロジン系サイズ剤等のサイズ剤、その他乾燥紙力増強剤、湿潤紙力増強剤、歩留り向上剤、濾水性向上剤、及び消泡剤等の添加物も、各々紙種に要求される物性を発現するために、必要に応じて使用してもよい。填料としては、クレー、タルク、ホワイトカーボン、酸化チタン、及び重質又は軽質炭酸カルシウム等が挙げられる。これらを単独であるいは2種以上用いてもよい。
【0065】
本発明の表面サイズ剤を塗工するための塗工機としては、例えばサイズプレス、フィルムプレス、ゲートロールコーター、シムサイザー、ブレードコーター、キャレンダー、バーコーター、ナイフコーター、エアーナイフコーター、及びカーテンコーターを用いることができる。また、スプレー塗工機により原紙表面に表面サイズ剤を塗工することもできる。
【0066】
本発明の表面サイズ剤を塗工する際に、澱粉類、例えば酸化澱粉、燐酸エステル化澱粉、酵素変性澱粉、カチオン化澱粉、セルロース類、例えばカルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール類、ポリアクリルアミド類、及びアルギン酸ソーダ等の水溶性高分子を塗工液として使用することもできる。また、他の表面サイズ剤、防滑剤、防腐剤、防錆剤、消泡剤、粘度調整剤、染料、顔料等の添加物を併用してもよい。
【0067】
本願発明の表面サイズ剤を、前記原紙に塗工して得ることができるサイジング紙としては、各種の紙及び板紙を挙げることができる。例えば、PPC用紙、インクジェット記録用紙、圧着紙、写真用印画紙、レーザープリンター用紙、フォーム用紙、熱転写用紙、及び感熱記録用紙等の記録用紙、アート紙、キャストコート紙、上質コート紙及び中質コート紙等のコート紙、クラフト紙、及び純白ロール紙等の包装用紙、その他ノート用紙、書籍用紙、印刷用紙、及び新聞用紙等の洋紙、印画紙等の加工原紙等の加工原紙、マニラボール、白ボール、及びチップボール等の紙器用板紙、並びにライナー等の板紙が挙げられる。この中でも本発明のサイズ剤を塗工してサイズ効果をよりよく発現することのできる用紙としては、新聞用紙が好ましい。
【0068】
本願発明の表面サイズ剤を塗工する際に使用する塗工液中の表面サイズ剤濃度は、通常、0.01〜3重量%、好ましくは0.05〜2重量%である。0.01重量%未満ではサイズ効果が不十分である場合があり、3重量%を超えて使用してもサイズ効果の向上効果は低く経済的に不利益である。
【0069】
また、通常、塗工量は、表面サイズ剤の固形分で0.01〜0.3g/m2、好ましくは0.01〜0.1g/m2である。前記範囲内であると、特に良くサイズ効果が発揮される。
【0070】
【実施例】
以下に実施例、及び比較例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0071】
(アルケニルコハク酸誘導体(A−1)の合成例1)
攪拌器、温度計、還流冷却管及び窒素導入管を備えた1リットルの四つ口フラスコに、エチレングリコール62重量部を加え、攪拌しながら加熱し、温度を120℃にまで上昇させた。これに、オクテニルコハク酸無水物420重量部を1時間で全量滴下させ、その後に2時間熟成させ反応を完結させ、オクテニルコハク酸−エチレングリコールのジエステル、すなわちアルケニルコハク酸誘導体(A−1)を得た。反応生成物中のアルケニルコハク酸とアルコール類との構成比はモル比でオクテニルコハク酸無水物/エチレングリコール=2/1であった。
【0072】
(アルケニルコハク酸誘導体(A−2)〜(A−7)の合成例2〜7)
アルケニルコハク酸無水物、アルコールの種類及び量を表1に示すように変えた他は(A−1)と同様にしてアルケニルコハク酸誘導体(A−2)〜(A−7)を得た。
【0073】
【表1】
表1中の記号の説明
A−1:OSA−EG、
A−2:ODSA−EtOH、
A−3:OSA−TEG、
A−4:OSA−グリセリン、
A−5:OSA−C12H25OH、
A−6:DDSA−DEG、
A−7:HDSA−EG、
OSA:オクテニルコハク酸無水物、
ODSA:オクタデセニルコハク酸無水物、
DDSA:ドデセニルコハク酸無水物、
HDSA:ヘキサデセニルコハク酸無水物、
EG:エチレングリコール、
EtOH:エタノール、
TEG:テトラエチレングリコール、
C12H25OH(表中ではC12H25OHと表示):ラウリルアルコール、
DEG:ジエチレングリコール、
(アニオン性高分子化合物のアルカリ塩(B−1)の合成例1)
攪拌器、温度計、還流冷却管及び窒素導入管を備えた1リットルの四つ口フラスコに、水100重量部、95%イソプロピルアルコール水溶液75重量部を加え、攪拌しながら加熱し、温度を80℃にまで上昇させた。これに、スチレン45重量部及びアクリル酸55重量部を混合した単量体混合液と、過硫酸カリウム5重量部を水120重量部に溶解した重合開始剤溶液とを3時間で全量滴下させ、その後に2時間熟成させて反応を完結させた。その後、イソプロピルアルコールを留去し、冷却後に48%水酸化カリウム水溶液89.2重量部(アクリル酸に対して100モル%)を加え、水で希釈し、共重合体の濃度が20%になるように調製し、水溶性共重合体であるスチレン−アクリル酸共重合体のカリウム塩水溶液、すなわちアニオン性高分子化合物のアルカリ塩(B−1)を得た。ポリマー中のモノマー構成比は重量比でスチレン/アクリル酸=45/55であった。
【0074】
(アニオン性高分子化合物のアルカリ塩(B−2)の合成例2)
アニオン性高分子化合物のアルカリ塩(B−1)の(合成例1)と同様の装置に、水687重量部、47%ドデシルジフェニルエーテルスルホン酸ナトリウム水溶液1.9重量部、スチレン51重量部、ノルマルブチルアクリレート51重量部、80%メタアクリル酸水溶液84重量部、α−メチルスチレンダイマー3.4部及び過硫酸カリウム8重量部を加え、窒素気流下で混合攪拌しながら80℃に昇温した後、2時間保持して反応を完結させた。その後、30%水酸化ナトリウム水溶液114.2重量部(メタアクリル酸に対して100モル%)を加え、水で希釈し、共重合体の濃度が20%になるように調製し、水溶性共重合体であるスチレン−ノルマルブチルアクリレート−メタアクリル酸共重合体のナトリウム塩水溶液、すなわちアニオン性高分子化合物のアルカリ塩(B−2)を得た。ポリマー中のモノマー構成比は重量比でスチレン/ノルマルブチルアクリレート/メタアクリル酸=30/30/40であった。
【0075】
(アニオン性高分子化合物のアルカリ塩(B−3)の合成)
アニオン性高分子化合物のアルカリ塩(B−1)の(合成例1)と同様の装置に、水720重量部、47%ドデシルジフェニルエーテルスルホン酸ナトリウム水溶液1.8重量部、スチレン56重量部、α−メチルスチレン40重量部、80%メタアクリル酸水溶液79重量部、ノルマルドデシルメルカプタン1.6重量部及び過硫酸カリウム8重量部を加え、窒素気流下で混合攪拌しながら80℃に昇温した後2時間保持して反応を完結させた。その後、48%水酸化カリウム水溶液94重量部(メタアクリル酸に対して100モル%)を加え、水で希釈し、共重合体の濃度が20%になるように調製し、水溶性共重合体であるスチレン−α−メチルスチレン−メタアクリル酸共重合体のカリウム塩水溶液、すなわちアニオン性高分子化合物のアルカリ塩(B−3)を得た。ポリマー中のモノマー構成比は重量比でスチレン/α−メチルスチレン/メタアクリル酸=35/25/40であった。
【0076】
(アニオン性高分子化合物のアルカリ塩(B−4)の合成)
アニオン性高分子化合物のアルカリ塩(B−1)の(合成例1)と同様の装置に、トルエン44重量部、ジイソブチレン50重量部、無水マレイン酸50重量部及び2,2'−アゾビスイソブチロニトリル3.3重量部を加え、攪拌しながら加熱し、温度を80℃にまで上昇させた。その後3時間保持して反応を完結させた。その後、48%水酸化カリウム水溶液82重量部(無水マレイン酸に対して50モル%)、水251重量部を加え、トルエンを留去した。その後48%水酸化カリウム水溶液を無水マレイン酸に対して合計で100モル%となるように加え、水で希釈し、共重合体の濃度が20%になるように調製し、水溶性共重合体であるジイソブチレン−無水マレイン酸共重合体のカリウム塩水溶液、すなわちアニオン性高分子化合物のアルカリ塩(B−4)を得た。ポリマー中のモノマー構成比は重量比でジイソブチレン/無水マレイン酸=50/50であった。
【0077】
なお、表2にアニオン性高分子化合物(B−1〜4)の原料モノマーの種類と含有量とを示した。
【0078】
【表2】
表2中の記号の説明
B−1:St/AA=45/55、
B−2:St/BA/MAA=30/30/40、
B−3:St/AMSt/MAA=35/25/40、
B−4:DIB/MAn=50/50、
St:スチレン、
BA:アクリル酸nブチル
AMSt:α−メチルスチレン
DIB:ジイソブチレン、
AA:アクリル酸、
MAA:メタクリル酸、
MAn:無水マレイン酸
(実施例1)
攪拌器、温度計、還流冷却管及び窒素導入管を備えた1リットルの四つ口フラスコに、水623重量部、アルケニルコハク酸誘導体(A−1)10重量部(疎水性モノマー100重量部に対して5重量部)、アニオン性高分子化合物のアルカリ塩(B−1)50重量部(疎水性モノマー100重量部に対して5重量部)、スチレン100重量部(疎水性モノマー50重量部)、ノルマルブチルアクリレート100重量部(疎水性モノマー50重量部)、及び過硫酸アンモニウム水溶液1.0重量部を加え、窒素気流下で混合攪拌しながら80℃に昇温した後、2時間保持して乳化重合反応を完結させ、固形分濃度25.0%の表面サイズ剤を得た。
【0079】
(実施例2〜15、比較例1〜5)
アルケニルコハク酸誘導体、アニオン性高分子化合物のアルカリ塩、疎水性モノマー(C−1,C−2)の種類及び量、非イオン性親水性モノマーであるAAmの量、イオン性モノマーであるMAAの量を表3に示すように変えた他は実施例1と同様にして表面サイズ剤を得た。
【0080】
尚、比較例3においては、アルケニルコハク酸誘導体(A−1)のカリウム塩だけを用い(アニオン性高分子化合物のアルカリ塩不使用)、比較例5においてはアルケニルコハク酸カリウム塩とアニオン性高分子化合物のアルカリ塩の混合物を使用した。
表3中の記号の説明
ASA誘導体:アルケニルコハク酸誘導体、
疎水性:疎水性モノマー、
非イオン性:非イオン性モノマー、
アニオン性:アニオン性モノマー、
※:KOH100%中和物
AAm:アクリルアミド
N210:ニューコール210(日本乳化剤(株)製、アルキルベンゼンスルホン酸)
【0081】
【表3】
【0082】
(試験例1)酸性上質紙での評価
(1)酸性上質紙用原紙の製造
400カナディアン・スタンダード・フリーネスまで叩解したパルプ(広葉樹対針葉樹のパルプ比が9対1である混合パルプ)を2.5%のスラリーとし、これに対パルプ15%(絶乾重量基準)のタルク(富士タルク工業(株)製:NDタルク)を添加した。これに、対パルプ2%(絶乾重量基準)の硫酸バンド、対パルプ0.3%(絶乾重量基準)の酸性紙用ロジン系サイズ剤(日本PMC(株)製;AL120)を順次添加した後、pH4.5の希釈水でこのパルプスラリーを濃度0.25%まで希釈した。その後、対パルプ0.01%の歩留り向上剤(ハイモ社製;NR12MLS)を添加し、ノーブルアンドウッド抄紙機で、坪量65g/m2となるように抄紙した。尚、この時の抄紙pHは4.5であった。湿紙の乾燥は、ドラムドライヤーを用いて100℃で80秒間の条件で行った。
【0083】
(2)塗工液の調製
酸化澱粉(MS3800 日本食品化工(株)製)を濃度10%になるよう水で希釈し、95℃で糊化を行い、これに実施例1〜15、比較例1〜5の表面サイズ剤をそれぞれ加え、下記の固形分濃度になるように塗工液を調製した。
塗工液の固形分濃度: 酸化澱粉 6%、表面サイズ剤 0.2%
(3)酸性上質紙の製造と評価
前記(1)で抄造した原紙に、前記(2)で配合した塗工液をサイズプレス機にて塗工し、酸性上質紙を得た。表面サイズ剤の塗工量は固形分で0.02g/m2であった。得られた試験紙を恒温恒湿(23℃、50%相対湿度)環境下で24時間調湿し、ステキヒトサイズ度(JIS P8122に準拠)及びペン書きサイズ度(J TAPPI 紙パルプ試験方法No.12−76に準拠)を測定した。
【0084】
評価結果を、表4に示す。尚、ステキヒトサイズ度及びペン書きサイズ度は、何れも、値が高いほど良好であることを示す。
【0085】
(試験例2)酸性新聞用紙での評価
(1)酸性新聞用紙用原紙の製造
160カナディアン・スタンダード・フリーネス、濃度2.5%の脱墨パルプスラリーに、対パルプ15%(絶乾重量基準)のタルク(富士タルク工業(株)製;NDタルク)、対パルプ1.5%(絶乾重量基準)の硫酸バンド、対パルプ0.2%(絶乾重量基準)の酸性紙用ロジン系サイズ剤(日本PMC(株)製;AL120)を順次添加した後、pH4.5の希釈水でこのパルプスラリーを濃度0.25%まで希釈した。その後、ノーブルアンドウッド抄紙機で、坪量50g/m2となるように抄紙した。尚、この時の抄紙pHは4.5であった。湿紙の乾燥は、ドラムドライヤーを用いて100℃で80秒間の条件で行った。
【0086】
(2)塗工液の調製
酸化澱粉(MS3800 日本食品化工(株)製)を濃度10%になるよう水で希釈し、95℃で糊化を行い、これに実施例1〜15、比較例1〜5の表面サイズ剤をそれぞれ加え、下記の固形分になるように塗工液を調製した。
塗工液の固形分濃度:酸化澱粉 4%、表面サイズ剤 0.1%
(3)酸性新聞用紙の製造と評価
前記(1)で製造した原紙に、前記(2)で配合した塗工液をNo.3バーコーターにて塗工し、酸性新聞用紙を得た。表面サイズ剤の塗工量は固形分で0.02g/m2であった。得られた試験紙を恒温恒湿(23℃、50%相対湿度)環境下で24時間調湿し、ドロップテスト(J TAPPI 33 の試験方法に準拠)によりサイズ度を測定した。
【0087】
着肉性は石川島産業機械(株)製 RI印刷機(4色機)を用い、大日本インキ化学工業(株)製のオフセット用エコインキである高粘度AFインキを使用し、3色目印刷用ゴムロールと金属ロールとの間に水の膜を作成してから印刷した。インキの付着の度合いをマクベス濃度計にてインキ濃度を測定した。数値が大きい程、着肉性が良好であることを示す。評価結果を表4に示す。
【0088】
ドロップテストの数値が大きい程、紙への吸水性が低く、すなわちサイズ性に優れていることを示す。
【0089】
(試験例3)インクジェット記録紙での評価
(1)記録紙用中性原紙の製造
380カナディアン・スタンダード・フリーネスまで叩解したパルプ(広葉樹対針葉樹のパルプ比が9対1である混合パルプ)を2.5%のスラリーとし、これに対パルプ1%(絶乾重量基準)の炭酸カルシウム(奥多摩工業(株)製;TP121S)と5%のタルク(富士タルク工業(株)製:NDタルク)を添加した。
【0090】
これに、対パルプ1.0%(絶乾重量基準)の硫酸バンド、対パルプ0.5%(絶乾重量基準)の両性デンプン(ナショナルスターチ社製;Cato3210)及び対パルプ0.3%(絶乾重量基準)の中性紙用ロジン系サイズ剤(日本PMC製;CC167)を順次に添加した後、pH7.5の希釈水でこのパルプスラリーを濃度0.25%まで希釈した。その後、希釈したパルプスラリーに対パルプ4%(絶乾重量基準)の炭酸カルシウム(奥多摩工業(株)製;TP121S)、対パルプ0.01%の歩留り向上剤(ハイモ社製;NR12MLS)を添加し、ノーブルアンドウッド抄紙機で、坪量65g/m2となるように抄紙した。尚、この時の抄紙pHは7.5であった。湿紙の乾燥は、ドラムドライヤーを用いて100℃で80秒間の条件で行った。
【0091】
(2)塗工液の調製
酸化澱粉(MS3800 日本食品化工(株)製)を濃度10%になるよう水で希釈し、95℃で糊化を行い、実施例1〜15、比較例1〜5の表面サイズ剤に加え、下記の固形分濃度になるように塗工液を調製した。
塗工液の固形分濃度:酸化澱粉 8% 表面サイズ剤 0.2%食塩 0.25%
(3)記録紙の製造と評価
前記「(1)記録紙用中性原紙の製造」で製造した記録用原紙に、前記(2)で配合した塗工液をサイズプレスにて塗工し、記録紙を得た。表面サイズ剤の塗工量は固形分で0.03g/m2であった。得られた試験紙を恒温恒湿(23℃、50%相対湿度)環境下で24時間調湿し、以下のインクジェット適性試験を行った。
【0092】
(インクジェット適性試験方法)
インクジェット適性の評価は、上記サイズ効果試験で得られた試験紙をカレンダー処理した後、恒温恒湿(23℃、50%相対湿度)環境下で24時間以上調湿を行った後、キャノン(株)製バブルジェット(登録商標)プリンターであるBJ−220JCIIを用いて以下の方法にて行った。結果を表4に示す。
【0093】
(a)印字濃度試験
試験紙にベタ印刷をし、ベタ部分の印字濃度をマクベスインク濃度計で測定した。数値が大きいほど印字濃度が高いことを示す。
【0094】
(b)フェザリング試験
試験紙に直交する線幅一定の直線及び文字を印字し、目視にて直線及び文字の外縁のにじみを5段階で評価した。
【0095】
1.インクのにじみが非常に多く、文字の判別がつかない。
2.インクのにじみが多い。
3.インクの少しにじみがある。
4.インクのほとんどにじみがない。
5.インクのにじみが全くない。
【0096】
(c)裏抜け試験
試験紙にベタ印刷をし、ベタ印字部分裏側へのインクの抜け具合を、目視にて5段階で評価した。
【0097】
1.裏側にインクが非常に多く抜けている。
2.裏側にインクが多く抜けている。
3.裏側にインクが少し抜けている。
4.裏側にインクがほとんど抜けていない。
5.裏側にインクが全く抜けていない。
【0098】
(試験例4)発泡性試験
(1)発泡性評価用試験液の調製
酸化澱粉(MS3800 日本食品化工(株)製)を濃度10%になるよう水で希釈し、95℃で糊化を行い、これに実施例1〜15、比較例1〜5の表面サイズ剤それぞれと食塩とを加え、下記の固形分濃度になるように塗工液を調製した。
【0099】
塗工液の固形分濃度 :酸化澱粉 8% 表面サイズ剤 0.2%
(2)塗工液の発泡性評価
前記(1)で配合した塗工液600gを、内径7cm及び長さ50cmのフォームセルに入れ、下記の条件で循環し、泡の高さ(mm)を測定した。結果を表4に示す。
【0100】
条件:塗工液温度60℃、循環ポンプ流量9リットル/分、循環時間3分。
【0101】
尚、表4において、泡の高さが低い程、低発泡性である(発泡量が少ない)ことを示す。
【0102】
【表4】
【0103】
ステキヒト:ステキヒトサイズ度、
ペン書き:ペン書きサイズ度、
ドロップ:ドロップテスト、
着肉:着肉性、
印字濃度:印字濃度試験、
フェザリング:フェザリング試験、
裏抜け:裏抜け試験
発泡性:発泡性評価、
表4の酸性上質紙での評価結果から、実施例の表面サイズ剤は、ステキヒトサイズ度及びペン書きサイズ度が比較例1〜3の表面サイズ剤に比べ良好であることがわかった。
【0104】
表4の酸性新聞紙での評価結果から、実施例の表面サイズ剤は、ドロップサイズ度及び着肉性が比較例1〜5の表面サイズ剤に比べ良好であることがわかった。
【0105】
表4のインクジェット記録用紙での評価結果から、実施例の表面サイズ剤は印字濃度、フェザリング、裏抜け評価が比較例1〜5の表面サイズ剤に比べ良好であることがわかった。
【0106】
表4の評価結果から、発泡性は、実施例の表面サイズ剤が比較例1、2、4、5の表面サイズ剤に比べ低いことがわかった。
【0107】
【発明の効果】
本発明の表面サイズ剤は、酸性紙から中性紙のサイズ性能を改善することができ、特に新聞用紙において印刷適性を向上させることができ、さらに情報用紙、特にインクジェット用紙に対して優れた適性を有する。さらに塗工液での発泡が著しく少なく、他の薬品との相溶性にすぐれた表面サイズ剤及びその製造方法を提供することができる。さらに、本発明によると、オフセット適正に優れた新聞用紙を提供することができる。
Claims (4)
- アルコール類と、アルケニルコハク酸及び/又はアルケニルコハク酸無水物とのハーフエステルであるアルケニルコハク酸誘導体(A)及びアニオン性高分子化合物のアルカリ塩(B)の存在下で、疎水性モノマー(C)を重合することにより得られる表面サイズ剤。
- アニオン性高分子化合物のアルカリ塩(B)が、疎水性モノマーを30〜80重量%、アニオン性モノマーを70〜20重量%の割合で重合して得られた重合体のアルカリ中和物であることを特徴とする前記請求項1に記載の表面サイズ剤。
- アルコール類と、アルケニルコハク酸及び/又はアルケニルコハク酸無水物とのハーフエステルであるアルケニルコハク酸誘導体(A)及びアニオン性高分子化合物のアルカリ塩(B)の存在下で、疎水性モノマー(C)を重合することを特徴とする前記請求項1又は2に記載の表面サイズ剤の製造方法。
- 前記請求項1又は2に記載の表面サイズ剤を新聞原紙に塗工して成ることを特徴とする新聞用紙。
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