JP4041205B2 - 光伝送システム、光送信装置及び光受信装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光送受信装置に関し、より特定的には、光送信装置と光受信装置とが光伝送可能に接続された光送受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
情報を光に乗せて伝送する光伝送は、低損失・広帯域性から将来の高速通信網に広く用いられると、期待されている。例えば、電気的な高周波信号を光伝送するための光送受信装置(以下、第1光送受信装置と称する)や、ベースバンド信号を光伝送するための光送受信装置(以下、第2光送受信装置と称する)等が提案されている。以下、これらの2つの光送受信装置に関して、図面を参照して具体的に説明する。
【0003】
まず、第1の光送受信装置について説明する。近年、携帯電話又はPHS(Personal Handyphone System ) 等の無線サービスが急速に拡大している。そのため、より一層高い周波数の利用が検討されており、概ね30GHz〜300GHzのミリ波帯を利用したマイクロセルシステム又はピコセルシステムが検討されつつある。かかるセルシステムでは、制御局と接続された多数の無線基地局からミリ波帯の高周波信号が放射され、無線サービスが提供される。このセルシステムは、様々な利点を有している。第1に、ミリ波帯の信号は、空間での伝搬損失が大きいため、隣り合うセルに対して悪影響を及ぼしにくい。また、第2に、ミリ波帯の信号は短波長であるため、制御局等に設置されるアンテナ等が小型化される。さらに、第3に、ミリ波帯の信号は高周波であるため、伝送容量を大きく取ることができる。これによって、従来の無線サービスでは実現が難しい高速伝送サービスを提供できる可能性がある。
【0004】
しかしながら、かかるセルシステムを適用した無線通信システムでは、町中に多数の無線基地局が設置される。そのため、無線基地局は、小型かつ安価であることが要求される。そこで、無線通信システムには、研究・開発が近年盛んに行われているいわゆるサブキャリア光伝送方式を採用した第1の光送受信装置が適用される場合がある。なお、サブキャリア光伝送方式に関しては、例えば、"Microwave and millimeter-wave fiber optic technologies for subcarrier transmission systems"(Hiroyo Ogawa, IEICE Transactions on Communications, Vol. E76-B, No.9, pp1078-1090, September, 1993 ) に詳しく記述されている。 このサブキャリア光伝送方式では、音声信号及び/又は映像信号の情報を副搬送波に乗せて得られる変調信号で、典型的には無変調光である主搬送波の強度が変調され、これによって光信号が得られる。この光信号が有する強度の変化は、変調信号が有する振幅の変化、周波数の変化又は位相の変化に一意に対応している。サブキャリア光伝送方式では、非常に低損失の光ファイバが使用されるため、上記変調信号がミリ波帯である場合、当該変調信号がそのままの形態で遠隔地まで伝送されうる。
【0005】
ここで、図17は、典型的な第1光送受信装置の構成を示すブロック図である。図17において、第1光送受信装置は、光源110と、外部光変調部120と、光ファイバ140と、光電気変換部150と、周波数変換部1710と、復調部1720とを備えている。また、光源110と外部光変調部120とは光送信装置101を構成して無線基地局に、また、光電気変換部150と周波数変換部1710と復調部1720とは光受信装置102を構成して制御局に設置される。ただし、図17においては、片方向の信号経路のみに関する構成を、つまり、無線基地局から制御局へと伝送される信号経路のみに関する構成を示している。この第1光送受信装置では、無線基地局から制御局へと伝送すべき電気信号は、典型的には、音声信号及び/又は映像信号等のベースバンド信号を副搬送波に乗せたミリ波帯の電気変調信号Smod である。この電気変調信号Smod は、無線基地局の外部を移動する携帯電話やPHS端末等からアンテナや増幅器(図示せず)を介して、光送信装置101の外部光変調部120に入力される。また、光源110は無変調光を主搬送波MCとして発振し、当該主搬送波MCもまた外部光変調部120に入力される。外部光変調部120は、外部光強度変調を行って、入力された主搬送波MCの強度を、入力された電気変調信号Smod が有する振幅の変化に基づいて変調し、これによって光信号OSmod が得られる。外部光変調部120から光ファイバ140に出射されるこの光信号OSmod は、それ自身が搬送波となり、電気変調信号Smod をそのままの形態で光ファイバ140中を搬送しつつ、光受信装置102の光電気変換部150に入射される。この光電気変換部150は、光電気変換を行って、入射された光信号OSmod を、その強度変調成分を含む電気信号に変換する。周波数変換部1710は、光電気変換部150から入力された電気信号を、中間周波数帯の電気信号にダウンコンバートする。復調部1720は、周波数変換部1710から入力された中間周波数帯の電気信号に基づいて、音声信号及び/又は映像信号等のベースバンド信号の情報を復調する。
【0006】
次に、ベースバンド信号を光伝送する第2の光送受信装置について説明する。図18は、典型的な第2の光送受信装置の構成を示すブロック図である。図18において、第2光送受信装置は、光源駆動部1810と、光源110と、光ファイバ140と、光電気変換部150とを備える。その内、光源駆動部1810と光源110とが光送信装置101を構成し、また光電気変換部150は光受信装置102を構成する。この第2光送受信装置において、光送信装置101から光受信装置102へと伝送すべきベースバンド信号SBBは、音声信号及び/又は映像信号等のディジタル情報と仮定する。光源駆動部1810には、ベースバンド信号SBBが入力される。光源駆動部1810は、光源110を駆動し、当該光源110から出力される光信号が有する強度を、入力されたベースバンド信号SBBに基づいて変調する(直接光変調方式)。この光信号は、光ファイバ140中を伝送された後、光電気変換部150で光電気変換され、これによって、元のベースバンド信号SBBが得られる。このような光伝送技術は、一般的であり、例えば昭和55年に発行された「光通信技術読本」(島田編,オーム社出版)の第2章「光通信システムの実際」に記述されている。
【0007】
しかしながら、図17に示す光電気変換部150及び周波数変換部1710は、ミリ波帯の高周波信号を正確に光電気変換及び周波数変換しなければならないため、広帯域性を要求される。さもなければ、復調部1720が正確な復調処理を行えない。したがって、第1光送受信装置内では、高周波帯に対応する電気部品同士が接続されることとなる。この接続のためには、専用のコネクタや導波管又はセミリジットケーブルが用いられる。導波管やセミリジットケーブルは自由に加工することが困難であるため、第1の光送受信装置を製造が困難であるという問題点があった。また、ミリ波帯のような高周波の電気信号を低損失に伝送しようとすると、導波管の使用が必要となるが、当該導波管の大きさは同軸ケーブルに比べ大きいため、第1送受信装置の規模が大きくなってしまうという問題点があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、第2光送受信装置(図18参照)は、ディジタル情報のベースバンド信号SBBを有線で伝送するためによく用いられる。一方、第1光送受信装置(図17参照)は、無線通信システムに適用されることが検討されている。このように、第1及び第2光送受信装置は、互いに用途が異なるので、別々のシステムとして検討されており、ベースバンド信号及び高周波の電気信号両方を同時に光伝送する光送受信装置については、さほど検討されていなかった。しかし、波長多重技術を用いれば、かかる光送受信装置を構築できる。つまり、図18の光源110から出力される光信号と、図17の外部光変調部120から出力される光信号とを送信側において波長多重する。これによって得られる波長多重信号は、光ファイバ140中を伝送され、光受信側で分離された後、別個に光電気変換され、これによって、受信側は、両方の信号が同時に得られる。しかしながら、波長多重技術を適用した光送受信装置は、光受信側で正確に波長多重された光信号を分離しなければならないため、送信側が互いに発振波長の異なる複数の光源110を必要とするので、当該光送受信装置の構築には相当のコストを要するという問題点があった。
【0009】
なお、米国特許第5,596,436号には、サブキャリア多重光伝送方式が適用された光送受信装置が開示されており、本願に開示した一部の光送受信装置と一見似ている部分がある。しかしながら、この米国特許に係る光送受信装置では、まず最初に、各電気変調信号は、各ミキサで各副搬送波が各ベースバンド信号で変調されて生成される。多重化信号は、コンバイナ40で各電気変調信号を多重化して生成される。外部光変調器46は、この多重化信号で、レーザ44からの無変調光を変調している。このような上記米国特許に係る光送信装置は、本願の光送信装置101と構成面で相違している。つまり、本願の光送信装置101において用いられる副搬送波は1波であるが、上記米国特許に係る光送信装置には複数の副搬送波が用いられている。したがって、双方の光送信装置から出射される光信号のスペクトラムは互いに相違し、上記米国特許に係る光信号においては、主搬送波の成分と各副搬送波の成分とが光周波数軸上で互いに近接するが、本願に係る光信号OS(後述)においては、主搬送波の成分と両側帯波の成分とが近接しない。これによって、本願に係る光受信装置は、上記米国特許に係るものと比較して、ベースバンド信号SBBの成分を簡単かつ正確に取り出すことができるという顕著な技術的効果も奏する。
【0010】
それ故に、本発明の目的は、電気的な高周波信号を光伝送できる光送受信装置であって、しかもその製造が簡単でありかつその大きさが小さい光送受信装置を提供することである。
【0011】
また、本発明の他の目的は、ベースバンド信号及び高周波信号両方を同一の光源を用いて同時に光伝送できる光送受信装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
本発明の第1の局面は、光信号を送信する光送信装置と、送信された光信号を受信する第1及び第2光受信装置とを備える光伝送システムに向けられており、光送信装置は、一定周波数の副搬送波を出力する局部発振部と、一定光周波数を有する無変調光である主搬送波を、伝送すべき電気信号と、局部発振部から入力される副搬送波とで二重に変調することにより、二重変調光信号を生成する二重変調部とを備える。ここで、二重変調光信号のスペクトラムは、一定光周波数の位置に主搬送波の成分を、さらに当該一定光周波数から副搬送波の周波数だけ離れた位置に上側帯波及び下側帯波の成分を含む。光送信装置はさらに、二重変調部から入力される二重変調光信号を、上側帯波及び下側帯波のいずれか一方の成分を含む第1光信号と、主搬送波の成分並びに上側帯波及び下側帯波のいずれか他方の成分を含む第2光信号とに分割して、当該第1光信号と第2光信号を出力する光フ ィルタ部を備える。
【0013】
また、第1の局面において、第1光受信装置は、光送信装置から送信されてくる第1光信号を光電気変換することにより、伝送すべき電気信号を得る第1光電気変換部を備え、第2光受信装置は、光送信装置から送信されてくる第2光信号を光電気変換することにより、伝送すべき電気信号で副搬送波が変調された信号を得る第2光電気変換部を備える。
【0014】
上記第1光信号は、上記二重変調された二重変調光信号が含む一方の側帯波の成分を含んでおり、上記第1光電気変換部により光電気変換されることによって、伝送すべき電気信号に変換される。また、上記第2光信号は、上記二重変調された二重変調光信号の他方の側帯波及び主搬送波の成分を含んでおり、上記第2光電気変換部により光電気変換されることによって、伝送すべき電気信号で副搬送波を変調した信号に変換される。このように、上記第1の局面によれば、受信側では、伝送すべき電気信号及びこれで副搬送波を変調した信号両方を同時に得ることができる。さらに、上記を参照すれば明らかなように、無変調光1波で両方の信号を伝送できるので、波長多重技術のように複数の光源を必要とせず、上記第1の局面によれば、光送受信装置は低コストで構築できる。
【0015】
また、光フィルタ部は、二重変調部から入力される二重変調光信号をそのまま出力する光サーキュレータ部と、光サーキュレータ部から入力される二重変調光信号のうち、上側帯波及び下側帯波のいずれか一方の成分を反射することにより第1光信号を生成して光サーキュレータ部に出力し、かつ主搬送波の成分並びに当該上側帯波及び下側帯波のいずれか他方の成分を透過することにより第2光信号を生成して第2光受信装置へ出力する光ファイバグレーティング部とを含み、光サーキュレータ部はさらに、光ファイバグレーティング部から入力される第1光信号を第1光受信装置へそのまま出力する。これにより、光フィルタ部が既存の光部品である光サーキュレータと光ファイバグレーティングとから構成されるため、光送受信装置が簡単にかつ低コストで構成される。
【0016】
また、第2光受信装置は、光電気変換して得た伝送すべき電気信号で副搬送波を変調した信号を、空間へ放射するためのアンテナ部を備える。上記伝送すべき電気信号で変調された副搬送波は無線伝送に好適な信号である。そこで、第2光受信装置がこの副搬送波を空間に放射するアンテナ部を備えることにより、光送受信装置は無線伝送システムと容易に接続される。
【0017】
また、本発明の第2の局面は、光信号を送信する光送信装置と、送信された光信号を受信する第1及び第2光受信装置とを備える光伝送システムであって、光送信装置は、一定周波数の副搬送波を出力する局部発振部と、一定光周波数を有する無変調光である主搬送波を、伝送すべき電気信号と、局部発振部から入力される副搬送波とで二重に変調することにより、二重変調光信号を生成し出力する二重変調部と、二重変調光信号を分岐して出力する光分岐部とを備える。第1光受信装置は、光送信装置から送信されてくる二重変調光信号を光電気変換する第1光電記変換部と、第1光電気変換部から出力される電気信号の低域に含まれる成分を通過させることにより、伝送すべき電気信号を出力する低域通過フィルタ部とを備える。第2光受信装置は、光送信装置から送信されてくる二重変調光信号を光電気変換する第2光電気変換部と、第2光電気変換部から出力される電気信号の高域に含まれる成分を通過させ、伝送すべき電気信号で副搬送波を変調した信号を出力する高域通過フィルタ部とを備える。
【0018】
上記第2の局面の受信側において、低域通過フィルタ部及び高域通過フィルタ部は、二重変調光信号を光電気変換して得られる電気信号の低域部分及び高域部分を通過させるので、相対的に低域に含まれる伝送すべき電気信号及び相対的に高域に含まれる伝送すべき電気信号で副搬送波を変調した信号を同時に得ることができ、さらに、光伝送システムを低コストで構築できる。
【0019】
また、本発明の第3の局面は、光信号を送信する光送信装置と、送信された光信号を受信する光受信装置とを備える光伝送システムに向けられており、光送信装置は、一定周波数の副搬送波を出力する局部発振部と、一定光周波数を有する無変調光である主搬送波を、伝送すべき電気信号と、局部発振部から入力される副搬送波とで二重に変調することにより、二重変調光信号を生成し出力する二重変調部とを備える。光受信装置は、光送信装置から送信されてくる二重変調光信号を光電気変換して電気信号を出力する光電気変換部と、光電気変換部から入力される電気信号を少なくとも2分配する分配部と、分配部により分配される電気信号の低域に含まれる成分を通過させることにより、伝送すべき電気信号を出力する低域通過フィルタ部と、分配部により分配される電気信号の高域に含まれる成分を通過させることにより、伝送すべき電気信号で副搬送波を変調した信号を出力する高域通過フィルタ部とを備える。
【0020】
上記第3の局面の受信側において、低域通過フィルタ部及び高域通過フィルタ部は、二重変調光信号を光電気変換して得られる電気信号の低域部分及び高域部分を通過させるので、相対的に低域に含まれる伝送すべき電気信号及び相対的に高域に含まれる伝送すべき電気信号で副搬送波を変調した信号を同時に得ることができ、さらに、光送受信装置を低コストで構築できる。
【0021】
また、第1〜第3の局面において、二重変調部は、伝送すべき電気信号で、局部発振部から入力される副搬送波を振幅変調することにより、変調電気信号を生成し出力する電気変調部と、一定光周波数を有する無変調光である主搬送波を出力する光源と、電気変調部から入力される変調電気信号で、光源から入力される主搬送波を振幅変調することにより、二重変調光信号を生成する外部光変調部とを含む。このように、光送信装置は、伝送すべき電気信号及びこれで副搬送波を変調した信号を同時に受信側に送信するために、同一の光源を用いる。これによって、光伝送システムが低コストで構築される。
【0022】
また、第1〜第3の局面において、二重変調部は、一定光周波数を有する無変調光である主搬送波を出力する光源と、局部発振部から入力される副搬送波で、光源から入力される主搬送波を振幅変調することにより、変調光信号を生成し出力する第1外部光変調部と、伝送すべき電気信号で、第1外部光変調部から入力される変調光信号を振幅変調することにより、二重変調光信号を生成する第2外部光変調部とを含む。上記のように、光送信装置は、伝送すべき電気信号及びこれで副搬送波を変調した信号を同時に受信側に送信するために、同一の光源を用いる。これによって、光送受信装置が低コストで構築される。
【0023】
また、第1〜第3の局面において、二重変調部は、一定光周波数を有する無変調光である主搬送波を出力する光源と、伝送すべき電気信号で、光源から入力される主搬送波を振幅変調することにより、変調光信号を生成し出力する第1外部光変調部と、局部発振部から入力される副搬送波で、第1外部光変調部から入力される変調光信号を振幅変調することにより、二重変調光信号を生成する第2外部光変調部とを含む。上記のように、光送信装置は、伝送すべき電気信号及びこれで副搬送波を変調した信号を同時に受信側に送信するために、同一の光源を用いる。これによって、光送受信装置が低コストで構築される。
【0024】
また、第1〜第3の局面において、二重変調部は、単側帯波振幅変調方式により、主搬送波を、局部発振部から入力される副搬送波で変調する。kのように、単側帯波振幅変調方式を適用することにより、二重変調光信号が光伝送路としての光ファイバにおいて波長分散の影響を受けにくくなり、その伝送距離が長くなる。
【0025】
また、本発明の第4の局面は、光信号を送信する光送信装置と、送信された光信号を受 信する第1及び第2光受信装置とを備える光伝送システムに向けられており、光送信装置は、一定周波数の副搬送波を出力する局部発振部と、局部発振部から入力される副搬送波に基づいてモードロックされ、当該副搬送波に関連する光周波数間隔で発振することにより、モードロック光信号を生成し出力するモードロック光源と、外部から入力される伝送すべき電気信号で、モードロック光源から入力されるモードロック光信号を振幅変調することにより、二重変調光信号を生成し出力する外部光変調部と、外部光変調部から入力される二重変調光信号を分岐して出力する光分岐部とを備える。第1光受信装置は、光送信装置から送信されてくる二重変調光信号を光電気変換する第1光電気変換部と、第1光電気変換部から出力される電気信号の低域に含まれる成分を通過させることにより、伝送すべき電気信号を出力する低域通過フィルタ部とを備える。また、第2光受信装置は、光送信装置から送信されてくる二重変調光信号を光電気変換する第2光電気変換部と、第2光電気変換部から出力される電気信号の高域に含まれる成分を通過させることにより、伝送すべき電気信号で副搬送波を変調した信号を出力する高域通過フィルタ部とを備える。
【0026】
上記第4の局面の受信側において、低域通過フィルタ部及び高域通過フィルタ部は、二重変調光信号を光電気変換して得られる電気信号の低域部分及び高域部分を通過させるので、相対的に低域に含まれる伝送すべき電気信号及び相対的に高域に含まれる伝送すべき電気信号で副搬送波を変調した信号を同時に得ることができ、さらに、光送受信装置を低コストで構築できる。
【0027】
また、本発明の第5の局面は、光信号を送信する光送信装置と、送信された光信号を受信する光受信装置とを備える光伝送システムに向けられており、光送信装置は、一定周波数の副搬送波を出力する局部発振部と、局部発振部から入力される副搬送波に基づいてモードロックされ、当該副搬送波に関連する光周波数間隔で発振することにより、モードロック光信号を生成し出力するモードロック光源と、外部から入力される伝送すべき電気信号で、モードロック光源から入力されるモードロック光信号を振幅変調することにより、二重変調光信号を生成し出力する外部光変調部とを備える。光受信装置は、光送信装置から送信されてくる二重変調光信号を光電気変換して電気信号を出力する光電気変換部と、光電気変換部から入力される電気信号を少なくとも2分配する分配部と、分配部により分配される電気信号の低域に含まれる成分を通過させることにより、伝送すべき電気信号を出力する低域通過フィルタ部と、分配部により分配される電気信号の高域に含まれる成分を通過させることにより、伝送すべき電気信号で副搬送波を変調した信号を出力する高域通過フィルタ部とを備える。
【0028】
上記第5の局面の受信側において、低域通過フィルタ部及び高域通過フィルタ部は、二重変調光信号を光電気変換して得られる電気信号の低域部分及び高域部分を通過させるので、相対的に低域に含まれる伝送すべき電気信号及び相対的に高域に含まれる伝送すべき電気信号で副搬送波を変調した信号を同時に得ることができ、さらに、光伝送システムを低コストで構築できる。
【0029】
また、本発明の第6の局面は、光信号を送信する光送信装置と、送信された光信号を受信する光受信装置とを備える光伝送システムに向けられており、光送信装置は、第1光周波数を有する第1無変調光を出力する第1光源と、伝送すべき電気信号で、第1光源から入力される第1無変調光を振幅変調することにより、変調光信号を生成し出力する外部光変調部と、第1光周波数から所定光周波数だけ異なる第2光周波数を有する第2無変調光を出力する第2光源と、外部光変調部から入力される変調光信号と、第2光源から入力される第2無変調光とを、当該変調光信号と当該第2無変調光との偏波が一致するように合波することにより、光信号を生成する光合波部と、光合波部から入力される光信号を分岐して出力する光分岐部とを備える。第1光受信装置は、光送信装置から送信されてくる光信号を光電気変換する第1光電気変換部と、第1光電気変換部から出力される電気信号の 低域に含まれる成分を通過させることにより、伝送すべき電気信号を出力する低域通過フィルタ部とを備える。第2光受信装置は、光送信装置から送信されてくる光信号を光電気変換する第1光電気変換部と、第1光電気変換部から出力される電気信号の高域に含まれる成分を通過させることにより、伝送すべき電気信号で副搬送波を変調した信号を出力する高域通過フィルタ部を備える。
【0030】
第5及び第6の局面によれば、第1無変調光が伝送すべき電気信号で振幅変調されることにより、変調光信号が生成される。この変調光信号は、第2無変調光と合波されることにより、光信号が生成される。つまり、これら局面の光送信装置は電気光変換を1度しか行わない。このように、電気光変換の回数を少なくすることにより、低損失な光伝送を実現できる。さらに、これら局面の光送信装置は、副搬送波を伝送すべき電気信号で振幅変調するための電気部品を必要としない。つまり、本局面によれば、相対的に高周波である副搬送波帯に対応した高価で加工の難しい電気部品が不要となる。これに伴って、光送受信装置を簡単にかつ低コストで構成することが可能となる。
【0031】
また、好ましくは、高域通過フィルタ部の後段には、当該高域通過フィルタ部から出力される伝送すべき電気信号で副搬送波を変調した信号を空間へ放射するためのアンテナ部が設置される。これにより、光伝送システムは無線伝送システムと簡単に接続される。
【0032】
また、好ましくは、伝送すべき電気信号が、局部発振部から出力される副搬送波よりも低い周波数を有する中間周波数の搬送波を、アナログ情報又はディジタル情報で変調したものである。伝送すべき電気信号が上記のような電気信号の場合、受信側では、アナログ信号等で変調された中間周波数の搬送波と、これで副搬送波を変調した信号とが得られる。これによって、光送受信装置は変調形式によらない光伝送が可能となる。
【0033】
また、本発明の第7の局面は、光信号を送信する光送信装置に向けられており、光送信装置は、一定周波数の副搬送波を出力する局部発振部と、一定光周波数を有する無変調光である主搬送波を、伝送すべき電気信号と、局部発振部から入力される副搬送波とで二重に変調することにより、二重変調光信号を生成する二重変調部とを備える。二重変調光信号のスペクトラムは、一定光周波数の位置に主搬送波の成分を、さらに当該一定光周波数から副搬送波の周波数だけ離れた位置に上側帯波及び下側帯波の成分を含んでいる。また、光送信装置はさらに、二重変調部から入力される二重変調光信号を、上側帯波及び下側帯波のいずれか一方の成分を含む第1光信号と、主搬送波の成分並びに上側帯波及び下側帯波のいずれか他方の成分を含む第2光信号とに分割して、当該第1光信号と第2光信号を出力する光フィルタ部とを備える。
【0034】
また、本発明の第8の局面は、光信号を受信する光受信装置に向けられており、光信号は、一定光周波数を有する無変調光である主搬送波を、伝送すべき電気信号と、一定周波数の副搬送波とで二重に変調することにより生成されたものである。ここで、光受信装置は、光信号を受信し光電気変換して電気信号を出力する光電気変換部と、光電気変換部から入力される電気信号を少なくとも2分配する分配部と、分配部により分配される電気信号の低域に含まれる成分を通過させることにより、伝送すべき電気信号を出力する低域通過フィルタ部と、分配部により分配される電気信号の高域に含まれる成分を通過させることにより、伝送すべき電気信号で副搬送波を変調した信号を出力する高域通過フィルタ部とを備える。
【0035】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る光送受信装置の構成を示すブロック図である。図1に示す光送受信装置には、光送信装置101と、光受信装置102とが、光ファイバ140を介して光伝送可能に接続される。光送信装置101は、光源110と、外部光変調部120と、光フィルタ部130と、アンテナ部190とを備え、光受信装置102は光電気変換部150を備える。
また、図2(a−1)〜(d−1)は、図1に示す光送受信装置の要部(a−1)〜(d−1)における信号のスペクトラムを模式的に示している。
【0036】
以下、図1に示す光送受信装置の動作を、図1及び図2に基づいて説明する。光送信装置101において、アンテナ部190には、一定周波数f0 の電気的な副搬送波SCが、周波数f1 の伝送されるべきベースバンド信号SBBで振幅変調された信号(以下、変調電気信号Smod と称す)が、外部から無線伝送されてくる。アンテナ部190は、この変調電気信号Smod を受信して、外部光変調部120に出力する。今、このベースバンド信号SBBの電流波形をI(t)とする。また、この振幅変調は、変調度md で行われているとする。すると、この変調電気信号Smod の電圧波形Vd (t)は、次式(1)で表される。
Vd (t)=(1+md I(t))cos(ω0 t)…(1)
ここで、ω0 =2πf0 である。また、(1+md I(t))をD(t)と置くと、上式(1)は次式(2)で表される。
Vd (t)=D(t)cos(ω0 t)…(2)
【0037】
光源110は、典型的には半導体レーザで構成されており、図2(a−1)に示すような一定光周波数νの無変調光を発振し、これを主搬送波MCとして出力する。外部光変調部120は、例えばマッハツェンダ型の構成を有しており、アンテナ部190から入力される変調電気信号Smod で、光源110から入力される主搬送波MCを振幅変調し、これによって二重に変調された光信号(以下、二重変調光信号OSdmodと称す)を生成する。より具体的には、マッハツェンダ型の外部光変調部120は、まず最初に、入力された主搬送波MCを2分岐する。分岐された一方の主搬送波MCは、入力された変調電気信号Smod で光位相変調される。この光位相変調された主搬送波MCは、分岐された他方の主搬送波MCと合波され、これによって上記の二重変調光信号OSdmodが生成される。二重変調光信号OSdmodの振幅変化は、変調電気信号Smod の振幅変化に一意に対応しており、その光スペクトラムは、図2(b−1)に示すように、中心光周波数νに主搬送波MCの成分を、さらに光周波数νから光周波数f0 の整数倍の位置(図示は±f0 のみ)に側帯波(上側帯波及び下側帯波)の成分を有する。この両側帯波成分の占有周波数帯域は、上記周波数f1 に依存する。
【0038】
次に、この二重変調光信号OSdmodの電界強度波形E(t)を数式化する。外部光変調部120から出力される二重変調光信号OSdmodの振幅が0及び最大となる場合の入力電圧の差の最小値をVπ とし、さらに、外部光変調部120内で合波される主搬送波MCと、位相変調された主搬送波MCとの間の位相差がπ/2に設定されていると仮定する。この仮定に従えば、二重変調光信号OSdmodは、次式(3)で表される。
【0039】
【数1】
【0040】
ただし、k=π/2Vπ であり、δ1 は次式(4)で表される。
【0041】
【数2】
【0042】
例えば、ベースバンド信号SBBは正弦波であり、その電流波形がI(t)=cos(ω1 t)(ω1 =2πf1 )と表されると仮定すると、δ1 は次式(5)で表され、上式(3)は次式(5)を用いると次式(6)のように展開できる。
【0043】
【数3】
【0044】
【数4】
【0045】
また、上式(6)において、光周波数νと、当該ν、f1 及びf0 の1次の項までを考慮すると、最終的に、二重変調光信号OSdmodの電界強度波形E(t)は次式(7)で表される。
【0046】
【数5】
【0047】
ここで、J0 は0次のベッセル関数であり、またJ1 は1次のベッセル関数である。
【0048】
以上説明したような、二重変調光信号OSdmodが光フィルタ部130に入力される。光フィルタ部130の通過帯域は、図2(b−1)に示す二重変調光信号OSdmodが有する各成分の内、上側帯波の成分又は下側帯波の成分のみを抽出できるように設定されている。例えば、光フィルタ部130の通過帯域が、光周波数ν+f0 の近傍(図2(b−1)中、点線で囲んだ部分参照)に設定されている場合には、上側帯波の成分のみが当該光フィルタ部130を光信号OSとして通過する。この光信号OSの光スペクトラムは、図2(c−1)に示すように、上記上側帯波と同様の成分のみを有しており、光周波数ν+f0 の近傍の光周波数帯域に含まれる。
【0049】
この光信号OSの電界強度波形Ef (t)は次式(8)で表される。また、次式(8)を整理すると、次式(9)が得られる。
【0050】
【数6】
【0051】
【数7】
【0052】
ここで、上式(8)及び(9)において、ω=2πνであり、上式(9)においてm'は次式(10)で表され、Kは次式(11)で表される。
【0053】
【数8】
【0054】
【数9】
【0055】
以上数式及び図2(c−1)を参照して説明した光信号OSが、光フィルタ部130から光ファイバ140に出射され、光ファイバ140により伝送され、光受信装置102の光電気変換部150に入射される。これによって、光信号OSは遠隔地へと伝送されることとなる。
この光電気変換部150は、入射された光信号OSに対して光電気変換を行って、電気信号を出力する。この光信号OSは、図2(c−1)を参照すれば、光周波数ν+f0 の搬送波が、伝送すべき情報であるベースバンド信号SBB(=cos2πf1 t)で振幅変調されたもの、と等価であることが分かる。したがって、光電気変換部150が出力する電気信号の電流波形Ipd(t)は、次式(12)で表される。
【0056】
【数10】
【0057】
ただし、ηは光電気変換部150の変換効率であり、Ipdは直流電流成分である。上式(12)を参照すれば分かるように、光電気変換部150の出力電気信号から、ω1 の成分(周波数f1 の成分)のみを抽出すれば、図2(d−1)に示すように、光信号OSが有する振幅変調成分が、つまりベースバンド信号SBBの電流波形I(t)が、直接得られることになる。なお、ω1 の成分のみを抽出することは、光電気変換部150の後段にバンドパスフィルタを接続することにより容易に実現できる。このように、光電気変換部150は、周波数f1 帯の周波数特性を有していればよく、通常のサブキャリア光伝送のような広帯域性を要求されない。
【0058】
以上の説明では、ベースバンド信号SBBは、説明の簡素化の観点から、I(t)=cos(ω1 t)であると、つまり1チャネルの信号であると仮定した。しかしながら、ベースバンド信号SBBがマルチチャネルの信号であっても、つまりI(t)=cos(ω1 t)+cos(ω2 t)+…と表されても、1チャネルの信号と同様に、本光送受信装置において復調することができる。 また、ベースバンド信号SBBが特にディジタル情報である場合には、変調電気信号Smod の副搬送波SCの成分は、ASK(Amplitude Shift Keying)やオンオフキーイング(On Off Keying )と呼ばれるディジタル振幅変調されることとなり、これによって本光送受信装置は高品質な情報を光伝送することができるようになる。
【0059】
また、ディジタル情報のベースバンド信号SBB(=I(t))で副搬送波SCが両側帯波変調されている場合には、変調電気信号Smod の電圧波形Vd (t)は次式(13)で表される。
【0060】
【数11】
【0061】
また、この時、外部光変調部120から出力される二重変調光信号OSdmodの電界強度波形E(t)は、次式(14)のように求められる。
【0062】
【数12】
【0063】
上式(14)で表される二重変調光信号OSdmodは、光フィルタ部130を通過して光信号OSとして光ファイバ140を光伝送された後、光電気変換部150に入射される。光電気変換部150は、上述したように、入射された光信号OSに対して光電気変換を行って、電気信号を出力する。電気信号の電流波形Ipd(t)は、次式(15)で表される。
【0064】
【数13】
【0065】
上式(15)において、kmd I(t)≪1となる。
【0066】
このように、両側帯波変調の場合には、上式(15)からも明らかなように、光電気変換部150の出力電流波形が、そのまま復調信号として得られることとなる。また、上式(15)より、I(t)の1次の変化に対して、Ipd(t)は2次の変化を受けることが分かる。したがって、M−ASK(多重ASK変調方式)を採用すれば、I(t)のしきい値間隔に比べて、Ipd(t)のしきい値間隔がデシベルで2倍になるため、光信号OSは、光伝送路(光ファイバ)上で発生するおそれがある雑音に対して強くなることが分かる。
【0067】
なお、ここでは外部光変調部120内で合波される主搬送波MCと位相変調された主搬送波との間の位相差をπ/2と仮定したが、位相差がπ/2以外の場合でも基本的には同じ効果が得られる。さらに、マッハツェンダ型の外部光変調器の代わりに電界吸収型の外部光変調器等を使用した場合でも、同じ効果が得られる。
【0068】
以上説明したように、本光送受信装置では、光信号処理により、ミリ波帯という高周波の電気信号を光伝送し、さらにこの光信号に対して光信号処理をすることにより、従来の光送受信装置で必要であった高周波の電気部品(ミリ波帯のダウンコンバータや復調器)が不要となるのに加え、導波管やセミリジットケーブルといった取り扱いづらい高周波部品が全く不必要となる。これによって、光送受信装置の規模を非常に小型化することが可能となる。
【0069】
また、ミリ波帯という高周波の電気信号で主搬送波を外部光変調するため、図2(b−1)に示す光スペクトラムにおいて、主搬送波成分と側帯波成分との間の光周波数間隔が広く(ミリ波帯に相当)なり、これによって、光フィルタ部130は、現在の技術によって、側帯波成分のみを正確に抽出できる。
【0070】
なお、第1の実施形態では、外部光変調部120は、顕著な技術的効果を奏するように、ミリ波帯の電気変調信号Smod で主搬送波MCを光変調するようにしていた。しかしながら、外部光変調部120が、それ以外の周波数帯の電気変調信号Smod で光変調しても、光受信装置102は、電気部品(ダウンコンバータや復調器)を必要とすることなく、ベースバンド信号SBBを復調できる。つまり、第1の実施形態に係る光送受信装置は、ミリ波帯に限られることなく、より広い周波数帯域に適用できる。
【0071】
また、第1の実施形態に係る光送受信装置は、ミリ波帯である変調電気信号Smod で直接光変調することが、光源110の周波数応答特性を考慮すると難しいので、外部光変調方式を採用していた。しかし、変調電気信号Smod が概ねマイクロ波帯以下であれば、上記周波数応答特性に関わらず、当該変調電気信号Smod で光源110を直接駆動し、当該光源110の出力光の強度を直接変調することもできる。つまり、本光送受信装置は、直接光変調方式を採用することもできる。また、第1の実施形態に係る光送受信装置では、光送信装置101の光フィルタ部130が二重変調信号OSdmodから光信号OSのみを抽出して光ファイバ140に出射していた。しかし、光フィルタ部130は光受信装置102に備えられていてもよい。この場合、光送信装置101は、外部光変調部120で生成された二重変調光信号OSdmodを直接光ファイバ140に出射する。光受信装置102は、前置されている光フィルタ部130により、光ファイバ140から入射された二重変調光信号OSdmodから光信号OSのみを抽出した後、後置されている光電気変換部150により、抽出された光信号OSに対して光電気変換を行う。
【0072】
(第2の実施形態)
図3は、本発明の第2の実施形態に係る光送受信装置の構成を示すブロック図である。図3に示す光送受信装置には、光送信装置101と、光受信装置102とが、光ファイバ140を介して光伝送可能に接続される。光送信装置101は、光源110と、第1及び第2外部光変調部120−1及び120−2と、光フィルタ部130と、局部発振部170とを備え、光受信装置102は、光電気変換部150を備える。
【0073】
図4(a−3)〜(b−3)は、図3に示す光送受信装置の要部(a−3)〜(b−3)における信号のスペクトラムを模式的に示している。
【0074】
以下、図3に示す光送受信装置の動作を、図3及び図4等に基づいて説明する。光送信装置101において、光源110は、典型的には半導体レーザで構成されており、図2(a−1)に示すような一定光周波数νの無変調光を発振し、これを主搬送波MCとして第1外部光変調部120−1に出力する。また、局部発振部170は、ミリ波帯の一定周波数f0 の電気的な副搬送波SCを第1外部光変調部120−1に出力する。第1外部光変調部120−1は、例えばマッハツェンダ型の構成を有しており(第1の実施形態参照)、入力された主搬送波MC(図2(a−1)参照)を、入力された副搬送波SCで振幅変調する。これによって、変調光信号OSmod が生成され、第2外部光変調部120−2に出力される。この変調光信号OSmod の光スペクトラムは、図4(a−3)に示すように、中心光周波数νに主搬送波MCの成分を、さらに光周波数νから光周波数f0 の整数倍の位置(図示は±f0 のみ)に側帯波(上側帯波及び下側帯波)の成分を有する。
【0075】
また、周波数f1 の伝送されるべきベースバンド信号SBBが光送信装置101の外部から第2外部光変調部120−2に入力される。第2外部光変調部120−2もまた、例えばマッハツェンダ型の構成を有しており(第1の実施形態参照)、入力された変調光信号OSmod (図4(a−3)参照)を、入力されたベースバンド信号SBBで振幅変調する。これによって、二重変調光信号OSdmodが生成される。この二重変調光信号OSdmodの光スペクトラムは、図4(b−3)に示すように、中心光周波数νに主搬送波MCの成分を、さらに光周波数νから光周波数f0 の整数倍の位置(図示は±f0 のみ)に側帯波(上側帯波及び下側帯波)の成分を有する。また、両側帯波成分の占有周波数帯域は、周波数f1 に依存する。なお、図4(b−3)において、ベースバンド信号SBBの成分は主搬送波MCに対しても発生する点で、図2(b−1)に示したものと相違する。
【0076】
以上説明したような、二重変調光信号OSdmodが光フィルタ部130に入力される。図3に示す光送受信装置において、光フィルタ部130以降の構成部分は、図1に示す光送受信装置において相当する構成部分と同様の動作を実行する。そのため、第2の実施形態では、上記相当する構成部分の説明を省略することとする。ただし、第2の実施形態の変調方法は、第1の実施形態のものと相違するため、当該第1の実施形態で用いた数式のほとんどが、当該第2の実施形態では適用されないことを注釈しておく。
【0077】
なお、図3に示す光送受信装置では、第1外部光変調部120−1は副搬送波SCを用いて変調し、第2外部光変調部120−2はベースバンド信号SBBを用いて変調していた。しかし、第1外部光変調部120−1がベースバンド信号SBBを用いて振幅変調し、第2外部光変調部120−2が副搬送波SCを用いて振幅変調してもよい。
【0078】
また、第2の実施形態に係る光送受信装置でも、光送信装置101の光フィルタ部130が二重変調信号OSdmodから光信号OSのみを抽出して光ファイバ140に出射していた。しかし、光フィルタ部130は光受信装置102に備えられていてもよい。この場合、光送信装置101は、第2外部光変調部120−2で生成された二重変調光信号OSdmodを直接光ファイバ140に出射する。光受信装置102は、前置された光フィルタ部130により、光ファイバ140から入射された二重変調光信号OSdmodから光信号OSのみを抽出した後、後置された光電気変換部150により光信号OSに対して光電気変換を行う。
【0079】
(第3の実施形態)
図5は、本発明の第3の実施形態に係る光送受信装置について、光送信装置のみの構成を示すブロック図である。なお、図5には光受信装置を図示していないが、図1又は図3に示す光受信装置102を接続できる。
【0080】
図5に示す光送信装置101は、局部発振部170と、モードロック光源510と、外部光変調部120と、光フィルタ部130とを備える。
【0081】
以下、図5に示す光送信装置101を、図2、図4及び図5を参照して説明する。
局部発振部170は、上述と同様の副搬送波SCを出力する。モードロック光源510は、入力された副搬送波SCによりモードロックされ、多モード発振する。このモードロックの方法は、電気駆動又は光注入によるものがあるが、どちらの方法を用いてもよい。ここで、モードロックする周波数の間隔を副搬送波SCの周波数に等しく設定しておけば、モードロック光源510からは、図4の(a−3)に示した変調光信号OSmod と同様の光信号(正確には、さらに広い光周波数帯域に多モードで発振しているが、便宜上、この光信号も変調光信号OSmod と称する)が、外部光変調部120に出力される。
【0082】
また、上述と同様のベースバンド信号SBBが光送信装置101の外部から外部光変調部120に入力される。外部光変調部120は、入力された変調光信号OSmod を、入力されたベースバンド信号SBBで振幅変調することにより、図4の(b−5)に示した二重変調光信号OSdmodを生成し出力する。
【0083】
以上説明したような、二重変調光信号OSdmodが光フィルタ部130に入力されるが、上述したように、光フィルタ部130以降の構成部分は、図1又は図3において相当する構成部分と同様であるため、その説明を省略する。
【0084】
(第4の実施形態)
図6は、本発明の第4の実施形態に係る光送受信装置の構成を示すブロック図である。図6に示す光送受信装置は、図1に示す光送受信装置と比較すると、光分岐部310と、第2光電気変換部320と、波長制御部330とをさらに備える点で相違する。双方の光送受信装置の間にはそれ以外に相違点は無いので、相当する構成部分には、同一の参照符号を付し、その説明を省略する。なお、図1に示す光電気変換部150、及び光ファイバ140を伝送される光信号OSは、説明の便宜上、この第4の実施形態では、図6を参照すれば分かるように第1光電気変換部150及び第1光信号OS1 と称することを、ここで注釈しておく(図6参照)。
【0085】
以下、第4の実施形態に係る光送受信装置の動作を、図6に基づいて、図1に示す光送受信装置との相違点を中心に説明する。
【0086】
図6において、光信号OSは、第1の実施形態で説明したように、光フィルタ部130から出力され、光分岐部310に入力される。光分岐部310は、入力された光信号OSを、第1光信号OS1 と第2光信号OS2 とに2分岐して、第1光信号OS1 を光ファイバ140へ出射し、第2光信号OS2 を第2光電気変換部320に出力する。この第1光信号OS1 は、光ファイバ140を伝送された後、第1光電気変換部150によって、第1の実施形態での説明と同様に処理される。
【0087】
第2光電気変換部320もまた、入力された第2光信号OS2 に対して光電気変換を行って電気信号を出力する。以下、この電気信号を検出用信号Sdet と称する。
【0088】
波長制御部330は、予め定められた時間間隔で、入力される検出用信号Sdet の平均値を検出する。そして、波長制御部330は、検出した平均値の中から最大値Vmax を選択して、当該最大値Vmax が常に検出されるように、光源110の温度又はバイアス電流を制御して、主搬送波MCの波長(光周波数)を制御する。
【0089】
光送受信装置では、経年変化や周囲温度の変化により、光源110の発振波長及び/又は光フィルタ部130の通過帯域が、予め定められた発振波長及び/又は通過帯域からずれる場合がある。このようなずれが生じると、光フィルタ部130は、二重変調光信号OSdmodが含む各成分(主搬送波成分及び両側帯波成分)の中から、上側帯波の成分又は下側帯波の成分のみを正確に抽出できなくなる。しかしながら、第4の実施形態に係る光送受信装置によれば、波長制御部330が、光信号OSをモニタして、光源110の発振波長をフィードバック制御しているので、上記のようなずれが生じても、これを補正することができ、これによって、光フィルタ部130は、一方の側帯波のみを常に正確に抽出できるようになる。
【0090】
(第5の実施形態)
図7は、本発明の第5の実施形態に係る光送受信装置の構成を示すブロック図である。図7に示す光送受信装置は、大略的には、図1に示す光送受信装置と比較して、第2光ファイバ140−2を介して光送信装置101と光伝送可能に接続された第2光受信装置102−2をさらに備える点で相違する。双方の光送受信装置の間にはそれ以外に相違点は無いので、相当する構成部分には、同一の参照符号を付し、その説明を簡素化する。なお、図1に示されていた光ファイバ140、光受信装置102及び光電気変換部150は、説明の便宜上、第5の実施形態では、第1光ファイバ140−1、第1光受信装置102−1及び第1光電気変換部150−1と称することを、また、図1に示されていた光信号OSもまた、第1光信号OS1 と称することを、ここで注釈しておく。
【0091】
また、図7に示す光送信装置101は、図1に示す光送信装置101と比較すると、光フィルタ部130に代えて、光フィルタ部710を備える点で相違する。さらに、第2光受信装置102−2は、第2光電気変換部150−2を備える。
【0092】
図8(a−7)〜(f−7)は、図7に示す光送受信装置の要部(a−7)〜(f−7)における信号のスペクトラムを模式的に示している。
【0093】
以下、第5の実施形態に係る光送受信装置の動作を、図7及び図8に基づいて、図1に示す光送受信装置との相違点を中心に説明する。
光送信装置101において、ベースバンド変調部180は、第1の実施形態で説明したように、本光送信装置101の外部から入力されたベースバンド信号SBBで、局部発振部170から入力された副搬送波SCを、変調度md で振幅変調して、変調電気信号Smod を生成する。今、このベースバンド信号SBBの電流波形をI(t)とする。この変調電気信号Smod の電圧波形Vd (t)は、前式(2)で表され、外部光変調部120に出力される。
【0094】
光源110は、図8(a−7)に示すような光スペクトラムの主搬送波MCを出力する。なお、この図8(a−7)は図2(a−1)と同一である。外部光変調部120は、第1の実施形態で説明したように、ベースバンド変調部180から入力される変調電気信号Smod で、光源110から入力される主搬送波MCを振幅変調して、図8(b−1)に示すような光スペクトラムの二重変調光信号OSdmodを生成して出力する。なお、図8(b−7)の光スペクトラムは、図2(b−1)のものと同一である。また、この二重変調光信号OSdmodの電界強度波形E(t)は、第1の実施形態で説明したように、最終的に前式(7)のように数式化される。
【0095】
以上説明したような、二重変調光信号OSdmodは光フィルタ部710に入力される。光フィルタ部710は、入力された二重変調光信号OSdmodを、図8(b−7)に示すように、帯域B1 に含まれる下側帯波の成分と、帯域B2 に含まれる上側帯波及び主搬送波の成分とに分割するように、その通過光周波数帯域を設定されている。光フィルタ部710は、分割された下側帯波の成分を、第1光信号OS1 として第1光ファイバ140−1に出射し、また、分割された上側帯波及び主搬送波の成分を、第2光信号OS2 として第2光ファイバ140−2に出射する。
【0096】
ここで、光フィルタ部710の詳細な構成及び動作を、図8及び図9に基づいて説明する。図9において、光フィルタ部710は、端子1、2及び3を有する光サーキュレータ部910と、光ファイバグレーティング部920とを含む。ここで、端子1、2及び3は、外部光変調部120、光ファイバグレーティング部920及び光ファイバ140−1と接続される。
【0097】
外部光変調部120から光サーキュレータ部910の端子1に入力された二重変調光信号OSdmodは、端子2に接続される光ファイバグレーティング部920のみにそのまま出力される。光ファイバグレーティング部920は、狭帯域の光ノッチフィルタであって、入力される二重変調光信号OSdmodのうち、図8(b−7)に示す帯域B1 に含まれる成分のみを反射するように設定されている。したがって、上記第1光信号OS1 が反射され、その結果、端子2から再び光サーキュレータ部910に入射され、端子3に接続される第1光ファイバ140−1のみにそのまま出射される。
【0098】
また、光ファイバグレーティング部920では、入力される二重変調光信号OSdmodのうち、反射帯域外(帯域B1 以外)の成分を透過するので、上記第2光信号OS2 が第2光ファイバ140−2に出射される。
【0099】
以上のように、光フィルタ部710は、既存の光部品である光サーキュレータと光ファイバグレーティングとを組み合わせることによって、簡単な構成で狭帯域の光フィルタリング処理を実現できる。
【0100】
この第1光信号OS1 の光スペクトラムは、図8(c−7)に示すように、光周波数ν−f0 の近傍の光周波数帯域に含まれる。この第1光信号OS1 の電界強度波形EOS1 (t)は次式(16)で表される。また、次式(16)を整理すると、次式(17)が得られる。
【0101】
【数14】
【0102】
【数15】
【0103】
ここで、上式(16)においてm'及びKは前式(10)及び(11)で表される。
また、上記第2光信号OS2 の光スペクトラムは、図8(d−1)に示すように、光周波数ν近傍からν+f0 近傍の光周波数帯域に含まれる。この第2光信号OS2 の波形EOS2 (t)は次式(18)で表される。
【0104】
【数16】
【0105】
また、上式(18)を、m'及びKを用いて整理すると、次式(19)が得られる。
【0106】
【数17】
【0107】
以上、数式及び図8等に基づいて説明したような、第1光信号OS1 及び第2光信号OS2 が、第1光ファイバ140−1及び第2光ファイバ140−2により伝送され、第1光受信装置102−1及び第2光受信装置102−2に入射される。これによって、両光信号OS1 及びOS2 は遠隔地へと伝送される。
【0108】
まず、第1光受信装置102−1において、第1光電気変換部150−1は、入射された第1光信号OS1 に対して光電気変換を行って、電気信号を出力する。この第1光信号OS1 は、図8(c−7)を参照すれば、光周波数ν−f0 の搬送波が、ベースバンド信号SBB(=cos2πf1 t)で振幅変調されたもの、と等価であることが分かる。したがって、第1光電気変換部150−1が出力する電気信号の電流波形Ipd1 (t)は、前式(12)と同様に、次式(20)で表される。
【0109】
【数18】
【0110】
ただし、η1 は第1光電気変換部150−1の変換効率であり、Ipd1 は直流電流成分である。上式(20)を参照すれば理解できるように、第1光電気変換部150−1が出力する電気信号から、バンドパスフィルタ等を用いて周波数f1 の成分のみを抽出すれば、図8(e−7)に示すように、第1光信号OS1 が有する振幅変調成分が、つまりベースバンド信号SBBの電流波形I(t)が、直接得られることになる。なお、周波数f1 の成分のみを抽出することは、光電気変換部150の後段にバンドパスフィルタを接続することにより容易に実現できる。ここで、第1光電気変換部150−1には、このベースバンド信号SBBを得られるだけの周波数帯域があればよい。
【0111】
次に、第2光受信装置102−2において、第2光電気変換部150−2は、入射された第2光信号OS2 に対して光電気変換を行って、電気信号を出力する。この第2光信号OS2 は、図8(f−7)を参照すれば、主搬送波MCが前述の電気変調信号Smod (ベースバンド信号SBBで副搬送波SCを振幅変調した信号)で単側帯波変調(Single SideBand Modulation)されたもの、と等価であることが分かる。したがって、第2光電気変換部150−2が出力する電気信号の電流波形Ipd2 (t)は、次式(21)で表される。
【0112】
【数19】
【0113】
ここで、η2 は第2光電気変換部150−2の変換効率であり、Ipd2 は直流電流成分である。上式(21)を参照すれば理解できるように、第2光電気変換部150−2が出力する電気信号から、バンドパスフィルタ等を用いて周波数f0 の成分のみを抽出すれば、図8(f−7)に示すように、第2光信号OS2 が有する振幅変調成分が、つまり周波数f0 帯の電気変調信号Smod が、直接にかつ当然に得られることになる。なお、周波数f0 帯の成分のみを抽出することは、光電気変換部150の後段にバンドパスフィルタを接続することにより容易に実現できる。ここで、第2光電気変換部150−2には、この電気変調信号Smod を得られるだけの周波数帯域があればよい。
【0114】
以上のように、図7に示す光送信装置101は、主搬送波MCを二重変調して得られる二重変調光信号OSdmodを、光フィルタリングにより一方の側帯波の成分と主搬送波及び他方の側帯波の成分とに分割し、それぞれを光伝送する。そして、第1及び第2光受信装置102−1及び102−2は、それぞれを別個に光電気変換することによって、ベースバンド信号SBBと電気変調信号Smod とを得ることができる。こうして、本光送受信装置は、同一の光源110を用いてベースバンド信号SBBとこれで副搬送波SCを振幅変調した電気変調信号Smod とを同時に光伝送できる。
【0115】
なお、第5の実施形態では、光フィルタ部710は、下側帯波の成分と、上側帯波及び主搬送波の成分とに帯域分割していたが、上側帯波の成分と、下側帯波及び主搬送波の成分とに帯域分割してもよい。
【0116】
また、図8(f−7)に示す電気変調信号Smod は、f0 がマイクロ波帯やミリ波帯の場合、無線伝送するのに好適である。そこで、第2光電気変換部150−2の後段に、電気変調信号Smod を空間に放射できるアンテナ(図示せず)を設け、電気変調信号Smod を当該アンテナへ導くことにより、この光送受信装置と無線伝送システムとを容易に接続できる。
【0117】
また、第5の実施形態は、ベースバンド変調部180から出力される電気変調信号Smod がマイクロ波帯やミリ波帯である場合、かかる高周波の電気変調信号Smod で光源110を直接光変調することは、周波数応答特性を考慮すると難しいので、光送信装置101は外部光変調方式を採用していた。しかし、ベースバンド変調部180から出力される電気変調信号Smod が概ねマイクロ波帯以下であれば、上記周波数応答特性に関わらず、当該電気変調信号Smod で光源110を直接駆動し、当該光源110の出力光の強度を直接変調することもできる。つまり、本光送受信装置は、直接光変調方式を採用することもできる。
【0118】
(第6の実施形態)
図10は、本発明の第6の実施形態に係る光送受信装置の構成を示すブロック図である。図10に示す光送受信装置は、大略的には、図3に示す光送受信装置と比較すると、第2光ファイバ140−2を介して光送信装置101と光伝送可能に接続された第2光受信装置102−2をさらに備える点で相違する。双方の光送受信装置の間にはそれ以外に相違点は無いので、相当する構成部分には、同一の参照符号を付し、その説明を簡素化する。なお、図3に示されていた光ファイバ140、光受信装置102及び光電気変換部150は、説明の便宜上、第6の実施形態では、第1光ファイバ140−1、第1光受信装置102及び第1光電気変換部150−1と称することを、また、図3に示されていた光信号OSもまた、第1光信号OS1 と称することを、ここで注釈しておく。
【0119】
また、図10に示す光送信装置101は、図3に示す光送信装置101と比較すると、光フィルタ部130に代えて、光フィルタ部710を備える点で相違する。さらに、第2光受信装置102−2は、第2光電気変換部150−2を備える。 また、図11(a−10)〜(f−10)は、図10に示す光送受信装置の要部(a−10)〜(f−10)における信号のスペクトラムを模式的に示している。
【0120】
以下、第6の実施形態に係る光送受信装置の動作を、図10及び図11等に基づいて、図3に示す光送受信装置との相違点を中心に説明する。光送信装置101において、光源110は、第2の実施形態で説明したように、図8(a−7)に示すような光スペクトラムの主搬送波MCを第1外部光変調部120−1に出力する。また、局部発振部170は、前述と同様の副搬送波SCを第1外部光変調部120−1に出力する。第1外部光変調部120−1は、第2の実施形態で説明したように、入力された主搬送波MCを、入力された副搬送波SCで振幅変調して変調光信号OSmod を生成し、第2外部光変調部120−2に出力する。この変調光信号OSmod の光スペクトラムは、図11(a−10)に示すように、図4(a−3)の光スペクトラムと同一であるため、詳説を省略する。
【0121】
また、第2の実施形態で説明したように、ベースバンド信号SBBが光送信装置101の外部から第2外部光変調部120−2に入力される。第2外部光変調部120−2もまた、第2の実施形態で説明したように、入力された変調光信号OSmod を、入力されたベースバンド信号SBBで振幅変調して二重変調光信号OSdmodを生成する。この二重変調光信号OSdmodの光スペクトラムは、図11(b−10)に示すように、図4(b−3)の光スペクトラムと同一であるため、詳説を省略する。
【0122】
以上説明したような、二重変調光信号OSdmodは光フィルタ部710に入力される。光フィルタ部710は、入力された二重変調光信号OSdmodを、図11(b−10)に示すように、帯域B1 に含まれる下側帯波の成分と、帯域B2 に含まれる上側帯波及び主搬送波の成分とに分割するように、その通過光周波数帯域を設定されている。光フィルタ部710は、分割された下側帯波の成分を、第1光信号OS1 として第1光ファイバ140−1に出射し、また、分割された上側帯波及び主搬送波の成分を、第2光信号OS2 として第2光ファイバ140−2に出射する。この第1光信号OS1 の光スペクトラムは、図11(c−10)に示すように、光周波数ν−f0 の近傍の光周波数帯域に含まれる。また、上記第2光信号OS2 の光スペクトラムは、図11(d−10)に示すように、光周波数ν近傍からν+f0 近傍の光周波数帯域に含まれる。
【0123】
以上説明したような、第1光信号OS1 及び第2光信号OS2 は、第5の実施形態で説明したように、第1光受信装置102−1及び第2光受信装置102−2に入射される。これによって、両光信号OS1 及びOS2 は遠隔地へと伝送される。
【0124】
第1光受信装置102−1及び第2光受信装置102−2は、第5の実施形態と同様に動作することによって、図11(e−10)に示すようなスペクトラムを有するベースバンド信号SBB、及び、図11(f−10)に示すようなスペクトラムを有する電気変調信号(ベースバンド信号で副搬送波を振幅変調した信号)Smod とを出力する。なお、図11(f−10)において、電気変調信号Smod は、図8(f−7)の電気変調信号Smod とを略同一に示されている。しかし、正確には、主搬送波MCの側帯波成分(ハッチング部参照)の影響で、図11(f−10)に示す電気変調信号Smod は、図8(f−7)に示す電気変調信号Smod よりも若干大きな歪みを生じている。ただし、第6の実施形態の変調方法は、第5の実施形態のものと相違するため、当該第5の実施形態で用いた数式のほとんどが、当該第6の実施形態では適用されないことを注釈しておく。
【0125】
以上のように、図10に示す光送信装置によれば、主搬送波MCを二重変調(主搬送波を副搬送波で振幅変調して得られる変調光信号OSmod を、さらにベースバンド信号SBBで振幅変調)して得られる二重変調光信号OSdmod(図11(b−10)参照)を、光フィルタリングにより一方の側帯波の成分と主搬送波及び他方の側帯波の成分とに光スペクトラムを分割し、それぞれを光伝送する。そして、第1光受信装置及び第2光受信装置は、それぞれを個別的に光電気変換することによって、ベースバンド信号SBB(図11(e−10)参照)と電気変調信号Smod (図11(f−10)参照)とを得ることができる。こうして、本光送受信装置も、同一の光源110を用いてベースバンド信号とこれで副搬送波を振幅変調した信号とを同時に光伝送する。
【0126】
なお、図10に示す光送受信装置においても、光フィルタ部710は、上側帯波の成分と、下側帯波及び主搬送波の成分とに帯域分割してもよい。
【0127】
また、図10に示す光送受信装置もまた、図7に示す光送受信装置と同様に、第2光電気変換部150−2の後段にアンテナ(前述)を設け、電気変調信号Smod を当該アンテナへ導くことにより、無線伝送システムと容易に接続できる。
【0128】
さらに、図10に示す光送受信装置では、第1外部光変調部120−1は副搬送波を用いて変調し、第2外部光変調部120−2はベースバンド信号を用いて変調していた。しかし、第1外部光変調部120−1がベースバンド信号を用いて振幅変調し、第2外部光変調部120−2が副搬送波を用いて振幅変調してもよい。
【0129】
(第7の実施形態)
図12は、本発明の第7の実施形態に係る光送受信装置の構成を示すブロック図である。図12に示す光送受信装置は、図10に示す光送受信装置と比較すると、光送信装置101が光フィルタ部710に代えて光分岐部1210を備える点と、第1光受信装置102−1が低域通過フィルタ部1220をさらに備える点と、第2光受信装置102−2が高域通過フィルタ部1230をさらに備える点とが異なる。それ以外の構成については、図10に示す光送受信装置と同様であるため、相当する構成については、同一の参照符号を付し、その説明を省略する。
【0130】
以下、図12に示す光送受信装置の動作を、図11及び図12等に基づいて説明する。 第2外部光変調部120−2は、第6の実施形態と同様の二重変調光信号OSdmod(図11(b−10参照))を生成し光分岐部1210に出力する。光分岐部1210は、入力された二重変調光信号OSdmodを、多分岐(本説明では2分岐)し、光ファイバ140−1及び140−2に出射する。
【0131】
2分岐された二重変調光信号OSdmodの一方及び他方は、この後、光ファイバ140−1及び140−2を伝送され、第1光電気変換部150−1及び第2光電気変換部150−2に入射される。第1光電気変換部150−1及び第2光電気変換部150−2は、二重変調光信号OSdmodを光電気変換して出力する。なお、第1光電気変換部150−1及び第2光電気変換部150−2の受光電流には、ベースバンド信号SBB(図11(e−10)参照)の成分及び電気変調信号Smod (図11(f−10)参照)の成分が当然に含まれる。
【0132】
第1光電気変換部150−1から出力された電気信号は低域通過フィルタ部1220に入力され、当該電気信号のうち低域に含まれる部分のみが当該フィルタ部1220を通過し出力される。これによって、第2の実施形態と同様に、ベースバンド信号SBB(図11(e−10)参照)を得ることができる。
【0133】
一方、第2光電気変換部150−2から出力された電気信号は高域通過フィルタ部1230に入力され、当該電気信号のうち高域に含まれる部分のみが当該フィルタ部1230を通過し出力される。これにより、第2の実施形態と同様に、電気変調信号Smod (図11(f−10)参照)を得ることができる。
【0134】
以上のように、図12に示す光送信装置によれば、図10に示す光送受信装置と同様の主搬送波MCを二重変調した二重変調光信号OSdmodを多分岐し、それぞれを光伝送する。そして、第1光受信装置及び第2光受信装置は、それぞれを個別的に光電気変換した後、低域及び高域フィルタリングすることによって、ベースバンド信号SBBと電気変調信号Smod とを得ることができる。こうして、本光送受信装置も、同一の光源110を用いてベースバンド信号と電気変調信号とを同時に光伝送できる。
【0135】
なお、上述した第1及び第2光受信装置102−1及び102−2は、光電気変換可能な周波数帯域が互いに異なる第1及び第2光電気変換部150−1及び150−2を備えていた。しかし、第1及び第2光受信装置102−1及び102−2は、互いに同一であって、かつ二重変調光信号OSdmodを一括して光電気変換できるような広い周波数帯域を有する光電気変換部を備えてもよい。かかる場合も、第1及び第2光受信装置102−1及び102−2は、低域及び高域フィルタリングすることによって、ベースバンド信号SBB及び電気変調信号Smod を得ることができる。
なお、本実施形態に係る光送信装置101として、第6の実施形態で説明した以外のものを適用しても良い。
【0136】
(第8の実施形態)
また、図12に示す光送受信装置では、互いに構成が異なる2種類の光受信装置が接続されていた。しかし、光受信装置が以下のように構成されれば、光送受信装置に1種類の光受信装置しか接続されていなくとも、ベースバンド信号SBB及び電気変調信号Smod 両方を得ることができる。以下、このような光受信装置について、その構成を示す図13に基づいて説明する。
【0137】
図13に示す光送受信装置には、光送信装置101と、1つ以上の光受信装置102とが、光ファイバ140を介して光伝送可能に接続される。図13に示す光送信装置101は、図12に示す光送信装置101の構成と同様であるため、その説明を省略する。図13に示す光受信装置102は、図12に示す光受信装置102−1又は102−2と比較して相違する構成を有しており、光電気変換部150と、分配器1310と、低域通過フィルタ部1320と、高域通過フィルタ部1330とを備える。
【0138】
上述からも明らかなように、光送信装置101から出射された二重変調光信号OSdmodは、各光ファイバ140を伝送され、光受信装置102の光電気変換部150に入射される。光電気変換部150は、低域から高域までを光電気変換できる広帯域特性を有しており、二重変調光信号OSdmodを一括的に光電気変換し、これによって得られる電気信号を分配器1310に出力する。この電気信号は、分配器1310によって多分配される(本説明では2分配とする)。分配器1310により2分配された電気信号の一方は低域通過フィルタ部1320に入力され、当該電気信号のうち低域に含まれる部分のみが当該フィルタ部1320を通過し出力される。これによって、ベースバンド信号SBB(図11(e−10)参照)が得られる。
【0139】
また、分配器1310により2分配された電気信号の他方は高域通過フィルタ部1330に入力され、当該電気信号のうち高域に含まれる部分のみが当該フィルタ部1330を通過し出力される。これによって、電気変調信号Smod (図11(f−10)参照)が得られる。
【0140】
以上のように、光送受信装置は、図13に示す光受信装置を1台備えていれば、図12に示す光送受信装置と同様に、ベースバンド信号SBB及び電気変調信号Smod 両方を得ることができる。
【0141】
なお、図13には、複数(図示は2台)の光受信装置102が接続されている。しかし、光受信装置102の台数は、光送受信装置の構築条件に応じて1台であってもよい。かかる場合には、光分岐部1210は不要となり、第2外部光変調部120−2が光ファイバ140に二重変調光信号OSdmodを出射する。
【0142】
また、第7及び第8の実施形態に係る光送受信装置において、第1の外部光変調部120−1と第2の外部光変調部120−2とは、図11を参照すれば明らかなように、両側帯波振幅変調方式により振幅変調していた。しかし、第1の外部光変調部120−1と第2の外部光変調部120−2とが、単側帯波振幅変調方式により振幅変調してもよい。この単側帯波振幅変調方式によれば、二重変調光信号OSdmodは、まず、中心光周波数νに主搬送波MCの成分を有する。この二重変調光信号OSdmodは、さらに、光周波数νに対して高い周波数側又は低い周波数側であって、かつ当該光周波数νから光周波数f0 の位置に上側帯波又は下側帯波の成分を有する。このような光信号OSdmodは、各光ファイバを伝送されるが、両側帯波振幅変調の場合と比較して当該光ファイバ140で波長分散の影響を受けにくくなるため、より長距離を光伝送されうる。
【0143】
(第9の実施形態)
図14は、本発明の第9の実施形態に係る光送受信装置について、光送信装置のみの構成を示すブロック図である。なお、図14には光受信装置を図示していないが、図12に示す光受信装置102−1及び102−2又は、図13に示す光受信装置102を接続できる。図14に示す光送信装置101は、図5に示す光送信装置101と比較すると、光フィルタ部130に代えて、光分岐部1210を備える点で相違する。それ以外に相違点は無いため、相当する構成部分には同一の参照符号を付している。また、光分岐部1210についても、図12等を参照して説明している。そのため、図14に示す光送信装置101の動作に関しては、これらより明らかであるため、その説明を簡素化する。
【0144】
モードロック光源510は、局部発振部170から入力された副搬送波SCによりモードロックされ、多モード発振する。モードロックの周波数間隔を副搬送波SCの周波数に等しく設定しておけば、変調光信号OSmod (図11(a−10)参照)がモードロック光源510から外部光変調部120に出力される。外部光変調部120は、入力された変調光信号OSmod 及び外部から入力されたベースバンド信号SBBに基づいて二重変調光信号OSdmod(図11(b−10)参照)を生成し、光分岐部1210に出力する。光分岐部1210は、入力された二重変調光信号OSdmodを多分岐した後、各光ファイバ140に出射する。 なお、図14に示す光送受信装置においても、光受信装置102は少なくとも1台接続されていればよく、1台の場合には、光分岐部1210は不要となり、外部光変調部120が光ファイバ140に二重変調光信号OSdmodを出射する。
【0145】
(第10の実施形態)
図15は、本発明の第10の実施形態に係る光送受信装置について、光送信装置のみの構成を示すブロック図である。なお、図15には光受信装置を図示していないが、図12に示す光受信装置102−1及び102−2又は、図13に示す光受信装置102を接続できる。図15に示す光送信装置101は、第1光源1510−1と、第2光源1510−2と、外部光変調部120と、光合波部1520と、光分岐部1210とを備えている。なお、図15の光送信装置101において、図14の光送信装置の構成部分に相当するものについては、同一の参照符号を付し、その説明を簡素化することとする。
【0146】
図16(a−15)〜(d−15)は、図15に示す光送装置の要部(a−15)〜(d−15)における信号のスペクトラムを模式的に示している。
【0147】
以下、第10の実施形態に係る光送受信装置の動作を、図15及び図16に基づいて説明する。光送信装置101において、第1光源1510−1は、光周波数νの第1無変調光UML1 を外部光変調部120に出力する。この第1無変調光UML1 は、図16(a−15)に示すような光スペクトラムを有する。また、周波数f1 のベースバンド信号SBBが光送信装置101の外部から外部光変調部120に入力される。外部光変調部120は、第2の実施形態で説明したように、入力された第1無変調光UML1 を、入力されたベースバンド信号SBBで振幅変調して変調光信号OSmod を生成する。この変調光信号OSmod の光スペクトラムは、図16(b−15)に示すように、中心光周波数νに第1無変調光UML1 の成分を、さらに光周波数νから光周波数f1 の整数倍の位置(図示は±f1 のみ)に側帯波の成分を有する。このような変調光信号OSmod は、光合波部1520に入力される。
【0148】
第2光源1510−2は、上記光周波数νから所定光周波数だけ離れた第2無変調光UML2 を光合波部1520に出力する。この所定光周波数は、前述の副搬送波SCの周波数f0 に相当する光周波数とする。この第2無変調光UML2 は、図16(c−15)に示すような光スペクトラムを有する。光合波部1520は、入力された変調光信号OSmod と第2無変調光UML2 とを、それらの偏波が合わさるように合波し、光信号OSとして光分岐部1210に出力する。この光信号OSは、変調光信号OSmod と第2無変調光UML2 とが単に合波されるため図16(d−15)に示すような光スペクトラムを有する。この光信号OSの光スペクトラムは、この図16(d−15)を参照すれば、第8の実施形態において説明した単側帯波振幅変調方式を適用した場合と同様のものであることが分かる。したがって、図15のように構成された光送信装置101もまた、第8の実施形態において説明した単側帯波振幅変調方式を適用した場合と同様の効果を奏することとなる。さらに、本実施形態では、第8の実施形態のように局部発振部170を用いることなく、2台の光源(第1光源1510−1及び第2光源1510−2)のみを用いて、ベースバンド信号SBB及び電気変調信号Smod を光伝送することができる。これによって、第8の実施形態等では、第1外部光変調部120−1及び第2外部光変調部120−2で電気光変換を2度行う必要があったが、本実施形態の光送信装置101は外部光変調部120で電気光変換が1度しか行われない。このように、電気光変換の回数を少なくすることにより、低損失な光伝送を実現できる。さらに、本実施形態の光送信装置101は、副搬送波を伝送すべき電気信号で振幅変調するための電気部品を必要としない。つまり、本実施形態によれば、相対的に高周波である副搬送波帯に対応した高価で加工の難しい電気部品が不要となる。これに伴って、光送受信装置を簡単にかつ低コストで構成することが可能となる。さらに、2台の光源の発振光周波数は、それぞれのバイアス電流及び周囲温度を変化させることにより、容易に変化させることができる。そのため、光受信装置側で得られる電気変調信号Smod の周波数帯を容易に変化させることができる。
【0149】
なお、第10の実施形態では、図16を参照すれば分かるように、第1光源1510−1の発振光周波数がνであり、第2光源1510−2の発振光周波数がν+f0 であるとして説明した。しかし、第2光源1510ー2の発振光周波数はν−f0 であっても良い。
【0150】
以上の各実施形態において、ベースバンド信号がアナログ情報の場合、当該アナログ情報を副搬送波SCに乗せて光伝送すると、光電気変換部150、150−1及び150−2は典型的には光信号を自乗検波するため、2次高調波が妨害となる場合がある。そこで、光送信装置101側では、アナログ情報のベースバンド信号がアナログ/ディジタル変換され、これによって得られるディジタル情報であるベースバンド信号が副搬送波に乗せられて光伝送される。光受信装置102等は、このような光信号を光電気変換後にディジタル/アナログ変換する。これによって、光送受信装置は、高調波妨害を受けない高品質な情報を伝送できるようになる。
【0151】
また、各実施形態に係る光送受信装置では、ベースバンド信号が外部から入力されるような構成となっていた。しかし、このベースバンド信号を中間周波数の搬送波に所定の変調方式(振幅変調、周波数変調又は位相変調)を用いて予め乗せておく。そして、中間周波数の搬送波を変調して得られる信号を、局部発振部170から出力される副搬送波SCに乗せた後に光伝送すれば、各実施形態の光受信装置では、中間周波数の搬送波とこれで副搬送波SCを変調した信号とを得ることができ、変調方式によらない光伝送が可能となる。なお、上記中間周波数は、副搬送波SCの周波数f0 よりも低い周波数に限定されるが、これは、中間周波数の搬送波の成分がν±f0 の間に含まれていなければ、正確に光電気変換やフィルタリングをすることが難しいからである。
【0152】
また、各実施形態に係る光送受信装置では、互いに周波数の異なる中間周波数の搬送波を複数用意しておき、異なるベースバンド信号をそれぞれ異なる中間周波数の搬送波に乗せ、さらに周波数分割多重方式を採用することで、これらを一括して光伝送することができる。
【0153】
また、各実施形態に係る光送受信装置に、時分割多重接続又は符号分割多重接続とを採用することにより、互いに異なるベースバンド信号を1波の中間周波数の搬送波に多重して伝送することも可能となる。さらに、周波数分割多重接続と、時分割多重接続又は符号分割多重接続とを併用することにより、より多数の情報を多重して伝送することができる。
【0154】
以上のように、二重に振幅変調された光信号を光フィルタリングにより、一方の側帯波の成分と主搬送波及び他方の側帯波の成分とに光スペクトラムを分割して、それぞれ光伝送することによって、これらを光電気変換後、伝送すべきベースバンド信号及びこれで副搬送波を変調した電気変調信号を、同時に得ることができる。この電気変調信号は、マイクロ波帯やミリ波帯であれば無線伝送するのに好適である。したがって、本光送受信装置によれば、光ファイバによる有線通信網と、電気変調信号(マイクロ波帯やミリ波帯等の高周波信号)を利用した無線伝送システムとを融合したシステムを構築できる。しかも、光送信装置では光源を1つしか用いておらず、光送受信装置の構築や保守のコスト等の面で有利となる。
【0155】
また、一般に使用されている1.3μm帯のシングルモードファイバに伝送損失が最も小さい1.5μm帯の光信号を伝送させた場合、ミリ波帯のような高周波の信号で通常の振幅変調された光信号では分散による変調成分の消滅が数kmで生じるが、本光送受信装置では、一方の側帯波の成分のみを有する振幅変調された光信号を受光するため、分散の影響を受けないという特徴も有する。
【0156】
また、1.5μm帯の光信号を使用することで、光増幅器(EDFA;Erbium DopedFiber Amplifier) を使用することもできるため、受光感度の改善も可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態に係る光送受信装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 図1に示す光送受信装置の要部(a−1)〜(d−1)における信号のスペクトラムを模式的に示している。
【図3】 本発明の第2の実施形態に係る光送受信装置の構成を示すブロック図である。
【図4】 図3に示す光送受信装置の要部(a−3)〜(b−3)における信号のスペクトラムを模式的に示している。
【図5】 本発明の第3の実施形態に係る光送受信装置について、光送信装置のみの構成を示すブロック図である。
【図6】 本発明の第4の実施形態に係る光送受信装置の構成を示すブロック図である。
【図7】 本発明の第5の実施形態に係る光送受信装置の構成を示すブロック図である。
【図8】 図7に示す光送受信装置の要部(a−7)〜(f−7)における信号のスペクトラムを模式的に示している。
【図9】 光フィルタ部710の詳細な構成を示すブロック図である。
【図10】 本発明の第6の実施形態に係る光送受信装置の構成を示すブロック図である。
【図11】 図10に示す光送受信装置の要部(a−10)〜(f−10)における信号のスペクトラムを模式的に示している。
【図12】 本発明の第7の実施形態に係る光送受信装置の構成を示すブロック図である。
【図13】 本発明の第8の実施形態に係る光送受信装置の構成を示すブロック図である。
【図14】 本発明の第9の実施形態に係る光送受信装置について、光送信装置のみの構成を示すブロック図である。
【図15】 本発明の第10の実施形態に係る光送受信装置について、光送信装置のみの構成を示すブロック図である。
【図16】 図15に示す光送信装置の要部(a−15)〜(d−15)における信号のスペクトラムを模式的に示している。
【図17】 従来用いられていた第1光送受信装置の構成を示すブロック図である。
【図18】 従来用いられていた第2光送受信装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
101…光送信装置
110…光源
120…外部光変調部
130,710…光フィルタ部
120−1…第1外部光変調部
120−2…第2外部光変調部
510…モードロック光源
170…局部発振部
180…ベースバンド変調部
190…アンテナ部
102…光受信装置
150…光電気変換部
150−1…第1光電気変換部
150−2…第2光電気変換部
140…光ファイバ
Claims (14)
- 光信号を送信する光送信装置と、送信された前記光信号を受信する第1及び第2光受信装置とを備える光伝送システムであって、
前記光送信装置は、
一定周波数の副搬送波を出力する局部発振部と、
一定光周波数を有する無変調光である主搬送波を、伝送すべき電気信号と、前記局部発振部から入力される前記副搬送波とで二重に変調することにより、二重変調光信号を生成する二重変調部とを備え、
前記二重変調光信号のスペクトラムは、前記一定光周波数の位置に前記主搬送波の成分を、さらに当該一定光周波数から前記副搬送波の周波数だけ離れた位置に上側帯波及び下側帯波の成分を含んでおり、
前記光送信装置はさらに、前記二重変調部から入力される前記二重変調光信号を、前記上側帯波及び下側帯波のいずれか一方の成分を含む第1光信号と、前記主搬送波の成分並びに前記上側帯波及び下側帯波のいずれか他方の成分を含む第2光信号とに分割して、当該第1光信号と第2光信号を出力する光フィルタ部を備え、
前記第1光受信装置は、
前記光送信装置から送信されてくる前記第1光信号を光電気変換することにより、前記伝送すべき電気信号を得る第1光電気変換部を備え、
前記第2光受信装置は、
前記光送信装置から送信されてくる前記第2光信号を光電気変換することにより、前記伝送すべき電気信号で前記副搬送波が変調された信号を得る第2光電気変換部を備える、光伝送システム。 - 前記光フィルタ部は、
前記二重変調部から入力される前記二重変調光信号をそのまま出力する光サーキュレータ部と、
前記光サーキュレータ部から入力される前記二重変調光信号のうち、前記上側帯波及び下側帯波のいずれか一方の成分を反射することにより前記第1光信号を生成して前記光サーキュレータ部に出力し、かつ前記主搬送波の成分並びに当該上側帯波及び下側帯波のいずれか他方の成分を透過することにより前記第2光信号を生成して第2光受信装置へ出力する光ファイバグレーティング部とを含み、
前記光サーキュレータ部はさらに、前記光ファイバグレーティング部から入力される前記第1光信号を第1光受信装置へそのまま出力する、請求項1に記載の光伝送システム。 - 前記第2光受信装置は、光電気変換して得た前記伝送すべき電気信号で副搬送波を変調した信号を、空間へ放射するためのアンテナ部を備える、請求項1に記載の光送伝送システム。
- 光信号を送信する光送信装置と、送信された前記光信号を受信する第1及び第2光受信装置とを備える光伝送システムであって、
前記光送信装置は、
一定周波数の副搬送波を出力する局部発振部と、
一定光周波数を有する無変調光である主搬送波を、伝送すべき電気信号と、前記局部発振部から入力される前記副搬送波とで二重に変調することにより、二重変調光信号を生成し出力する二重変調部と、
前記二重変調光信号を分岐して出力する光分岐部とを備え、
前記第1光受信装置は、
前記光送信装置から送信されてくる前記二重変調光信号を光電気変換する第1光電記変換部と、
前記第1光電気変換部から出力される電気信号の低域に含まれる成分を通過させることにより、前記伝送すべき電気信号を出力する低域通過フィルタ部とを備え、
前記第2光受信装置は、
前記光送信装置から送信されてくる前記二重変調光信号を光電気変換する第2光電気変換部と、
前記第2光電気変換部から出力される電気信号の高域に含まれる成分を通過させ、前記伝送すべき電気信号で前記副搬送波を変調した信号を出力する高域通過フィルタ部とを備える、光伝送システム。 - 光信号を送信する光送信装置と、送信された前記光信号を受信する光受信装置とを備える光伝送システムであって、
前記光送信装置は、
一定周波数の副搬送波を出力する局部発振部と、
一定光周波数を有する無変調光である主搬送波を、伝送すべき電気信号と、前記局部発振部から入力される前記副搬送波とで二重に変調することにより、二重変調光信号を生成し出力する二重変調部とを備え、
前記光受信装置は、
前記光送信装置から送信されてくる前記二重変調光信号を光電気変換して電気信号を出力する光電気変換部と、
前記光電気変換部から入力される電気信号を少なくとも2分配する分配部と、
前記分配部により分配される電気信号の低域に含まれる成分を通過させることにより、前記伝送すべき電気信号を出力する低域通過フィルタ部と、
前記分配部により分配される電気信号の高域に含まれる成分を通過させることにより、前記伝送すべき電気信号で前記副搬送波を変調した信号を出力する高域通過フィルタ部とを備える、光伝送システム。 - 前記二重変調部は、
前記伝送すべき電気信号で、前記局部発振部から入力される前記副搬送波を振幅変調することにより、変調電気信号を生成し出力する電気変調部と、
一定光周波数を有する無変調光である前記主搬送波を出力する光源と、
前記電気変調部から入力される前記変調電気信号で、前記光源から入力される前記主搬送波を振幅変調することにより、前記二重変調光信号を生成する外部光変調部とを含む、請求項1〜5いずれかに記載の光伝送システム。 - 前記二重変調部は、
一定光周波数を有する無変調光である前記主搬送波を出力する光源と、
前記局部発振部から入力される前記副搬送波で、前記光源から入力される前記主搬送波を振幅変調することにより、変調光信号を生成し出力する第1外部光変調部と、
前記伝送すべき電気信号で、前記第1外部光変調部から入力される前記変調光信号を振幅変調することにより、前記二重変調光信号を生成する第2外部光変調部とを含む、請求項1〜5いずれかに記載の光伝送システム。 - 前記二重変調部は、
一定光周波数を有する無変調光である前記主搬送波を出力する光源と、
前記伝送すべき電気信号で、前記光源から入力される前記主搬送波を振幅変調することにより、変調光信号を生成し出力する第1外部光変調部と、
前記局部発振部から入力される前記副搬送波で、前記第1外部光変調部から入力される前記変調光信号を振幅変調することにより、前記二重変調光信号を生成する第2外部光変調部とを含む、請求項1〜5いずれかに記載の光伝送システム。 - 前記二重変調部は、単側帯波振幅変調方式により、前記主搬送波を、前記局部発振部から入力される前記副搬送波で変調する、請求項1〜5いずれかに記載の光伝送システム。
- 光信号を送信する光送信装置と、送信された前記光信号を受信する第1及び第2光受信装置とを備える光伝送システムであって、
前記光送信装置は、
一定周波数の副搬送波を出力する局部発振部と、
前記局部発振部から入力される副搬送波に基づいてモードロックされ、当該副搬送波に関連する光周波数間隔で発振することにより、モードロック光信号を生成し出力するモードロック光源と、
外部から入力される伝送すべき電気信号で、前記モードロック光源から入力される前記モードロック光信号を振幅変調することにより、二重変調光信号を生成し出力する外部光変調部と、
前記外部光変調部から入力される前記二重変調光信号を分岐して出力する光分岐部とを備え、
前記第1光受信装置は、
前記光送信装置から送信されてくる前記二重変調光信号を光電気変換する第1光電気変換部と、
前記第1光電気変換部から出力される電気信号の低域に含まれる成分を通過させることにより、前記伝送すべき電気信号を出力する低域通過フィルタ部とを備え、
前記第2光受信装置は、
前記光送信装置から送信されてくる前記二重変調光信号を光電気変換する第2光電気変換部と、
前記第2光電気変換部から出力される電気信号の高域に含まれる成分を通過させることにより、前記伝送すべき電気信号で前記副搬送波を変調した信号を出力する高域通過フィルタ部とを備える、光伝送システム。 - 光信号を送信する光送信装置と、送信された前記光信号を受信する光受信装置とを備える光伝送システムであって、
前記光送信装置は、
一定周波数の副搬送波を出力する局部発振部と、
前記局部発振部から入力される副搬送波に基づいてモードロックされ、当該副搬送波に関連する光周波数間隔で発振することにより、モードロック光信号を生成し出力するモードロック光源と、
外部から入力される伝送すべき電気信号で、前記モードロック光源から入力される前記モードロック光信号を振幅変調することにより、二重変調光信号を生成し出力する外部光変調部とを備え、
前記光受信装置は、
前記光送信装置から送信されてくる前記二重変調光信号を光電気変換して電気信号を出力する光電気変換部と、
前記光電気変換部から入力される電気信号を少なくとも2分配する分配部と、
前記分配部により分配される電気信号の低域に含まれる成分を通過させることにより、前記伝送すべき電気信号を出力する低域通過フィルタ部と、
前記分配部により分配される電気信号の高域に含まれる成分を通過させることにより、前記伝送すべき電気信号で前記副搬送波を変調した信号を出力する高域通過フィルタ部とを備える、光伝送システム。 - 光信号を送信する光送信装置と、送信された前記光信号を受信する第1及び第2光受信装置とを備える光伝送システムであって、
前記光送信装置は、
第1光周波数を有する第1無変調光を出力する第1光源と、
伝送すべき電気信号で、前記第1光源から入力される第1無変調光を振幅変調することにより、変調光信号を生成し出力する外部光変調部と、
前記第1光周波数から所定光周波数だけ異なる第2光周波数を有する第2無変調光を出力する第2光源と、
前記外部光変調部から入力される変調光信号と、前記第2光源から入力される第2無変調光とを、当該変調光信号と当該第2無変調光との偏波が一致するように合波することにより、光信号を生成する光合波部と、
前記光合波部から入力される光信号を分岐して出力する光分岐部とを備え、
前記第1光受信装置は、
前記光送信装置から送信されてくる前記光信号を光電気変換する第1光電気変換部と、
前記第1光電気変換部から出力される電気信号の低域に含まれる成分を通過させることにより、前記伝送すべき電気信号を出力する低域通過フィルタ部とを備え、
前記第2光受信装置は、
前記光送信装置から送信されてくる前記光信号を光電気変換する第2光電気変換部と、
前記第2光電気変換部から出力される電気信号の高域に含まれる成分を通過させることにより、前記伝送すべき電気信号で副搬送波を変調した信号を出力する高域通過フィルタ部を備える、光伝送システム。 - 前記高域通過フィルタ部の後段には、当該高域通過フィルタ部から出力される前記伝送すべき電気信号で副搬送波を変調した信号を空間へ放射するためのアンテナ部が設置される、請求項4、5、10〜12のいずれかに記載の光伝送システム。
- 光信号を送信する光送信装置であって、
前記光送信装置は、
一定周波数の副搬送波を出力する局部発振部と、
一定光周波数を有する無変調光である主搬送波を、伝送すべき電気信号と、前記局部発振部から入力される前記副搬送波とで二重に変調することにより、二重変調光信号を生成する二重変調部とを備え、
前記二重変調光信号のスペクトラムは、前記一定光周波数の位置に前記主搬送波の成分を、さらに当該一定光周波数から前記副搬送波の周波数だけ離れた位置に上側帯波及び下側帯波の成分を含んでおり、
前記光送信装置はさらに、前記二重変調部から入力される前記二重変調光信号を、前記上側帯波及び下側帯波のいずれか一方の成分を含む第1光信号と、前記主搬送波の成分並びに前記上側帯波及び下側帯波のいずれか他方の成分を含む第2光信号とに分割して、当該第1光信号と第2光信号を出力する光フィルタ部とを備える、光送信装置。
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