JP3887327B2 - 光送信器及び光送信方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、広帯域信号光を利用した通信に好適で、特に、同一の光送信器から無線基地局に光信号を送信する光送信器及び光送信方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図1、図2、図3はそれぞれ、光送信器から無線基地局を介して無線加入者端末まで信号を伝送する場合における従来の光送信器101、無線基地局111、無線加入者端末115の構成をブロック図で示したものであり、図4は従来例の電気周波数、光周波数のスペクトルを示したものである。
【0003】
図1の光送信器101では、第1の単一スペクトル光源103から発振される第1の出力光信号は、入力電気信号(1a)に基づき光位相変調器106により位相変調され、出力制御器107に送られる。第2及び第3の単一スペクトル光源104、105から発振される第2の出力光信号及び第3の出力光信号は、それぞれが直接、出力制御器108、109に入力される。出力制御器107、108、109からの第1(変調信号)、第2、及び第3の出力光信号は、光合波器110において合波され、光ファイバ等の光伝送路を経て無線基地局111へ伝送される。
【0004】
ここで、それぞれの単一のスペクトル光源103、104、105から発振される第1の出力光信号(1b)及び第2の出力光信号(1c)の中心周波数と、第3の出力光信号(1d)の周波数との間隔が、無線電波周波数帯(例えば、ミリ波帯)のオーダーとなるようにし、第1、第2、及び第3の出力光信号の出力値の比が、1:1:2となるように出力制御器107、108、109においてそれぞれの光信号の出力値を制御する。
【0005】
図2の無線基地局111では、このような出力光信号(1e)を1つの受光素子112で同時に自乗検波することにより、第1、第2、第3の出力光信号の差周波数成分からなる出力電気信号(1f)が得られるが、第1の出力光信号(1b)と第3の出力光信号(1d)との間、及び第2の出力光信号(1c)と第3の出力信号光(1d)との間にできる差周波成分をフィルタ113により抜き出し出力電気信号(1g)を得、必要に応じて増幅した後に、アンテナ114から図3の無線加入者端末115へ電波として送出する。これにより、ミリ波帯の電気信号を直接、無線基地局111に伝送する必要がなく、また、無線基地局111にミリ波帯の局部発振器を用意することなく信号を伝送することが可能となる。ここでは、光送信器101において、第1、第2及び第3の出力制御器107、108、109の出力光信号の比を、1:1:2に制御しているので、無線基地局111において抽出する無線信号電波の電力は最大になる。
【0006】
無線基地局111から送出された電波(1g)を受信する無線加入者端末115においては、2つの差周波成分の信号をダイオードのような非線形回路による乗算器117で同時に自乗検波することにより電気信号(1h)を得、これらの電気信号をフィルタ118に通す。これにより、無線加入者端末115内に局部発振器を用意することなく、IF帯電気変調信号(1i)を得ることができる(例えば、非特許文献1参照)。
【0007】
【非特許文献1】
谷口友宏、桜井尚也、「光/電気2段ヘテロダイン方式による光ファイバ無線アクセスシステムの検討」、電子情報通信学会2002年ソサエティ大会講演論文集、社団法人電子情報通信学会、2002年8月20日、C−14−15
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
無線加入者端末115におけるIF信号検波のSN特性を鑑みるに、光送信器における変調方式として位相変調方式を用いて、無線加入者端末115におけるIF帯信号として電気位相変調信号が得られるのが望ましい。そこで、図1、図2、図3、図4に挙げた従来技術における位相変調信号の伝送において、第1の単一スペクトル光源103の出力光を、光位相変調器106により入力電気ディジタル信号のM値(Mは2のn乗(nは自然数)であり、M値信号はnビットの信号である)の信号に対する位相差φが2π/Mとなるように位相変調する。つまり、入力されたM個の値を取りうる電気ディジタル信号m(m=1,2,…,M)に対して、電気ディジタル信号(m+1)に対する第1の出力光信号の位相と、電気ディジタル信号mに対する第1の出力光信号の位相との位相差が2π/Mとなるように位相変調する。そして、第1の出力制御器107により出力を制御された第1の出力光信号と、第2、第3の出力制御器108、109により出力を制御された第2、第3の出力光信号の出力比を1:1:2として伝送することで、無線加入者端末115において、IF帯信号として電気位相変調信号が得られる。
【0009】
この時、伝送する光信号の電界Eoptは、次の数式で表すことができる。
【0010】
【数1】
ただし、ここでAは電界振幅、ωi(i=1,2,3)は光角周波数でω2<ω1<ω3、ωi=2πfi、mはM値の入力電気ディジタル信号(m=1,2,…,M)を表し、φmはφm=2π(m−1)/Mを満たし、φはφ=φm+1−φm=2π/Mを満たすものとする。
【0011】
この時、第1、第2、及び第3の出力光信号のうち、最大の出力値を与える第3の光信号が無変調キャリアとして伝送されており、非常に大きな光電力が線スペクトル成分として伝送されるが、このように線スペクトル成分の光電力が大きい場合、光ファイバ等の媒体を伝送中に非線形光学現象である誘導ブリルアン散乱の影響により、光ファイバへの入力光電力が制限を受けてしまう。結果として、光ファイバの伝送距離を制限しなければならなかったり、無線基地局において送出するミリ波帯信号電波の電力が低減されてしまい、無線加入者端末におけるIF帯信号の検波SN特性が悪くなる等の問題が生じる。
【0012】
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、従来の構成と同じく、3つの単一スペクトル光源と1つの光位相変調器、3つの出力制御器からなる光送信器において、光ファイバ伝送中での誘導ブリルアン散乱を防ぐことにより、光ファイバへの入力光電力の制限を緩和し、さらに無線加入者端末におけるIF帯信号として、検波のSN特性に優れる電気位相変調信号が得られるような広帯域光無線融合通信システムを構成するのに適した光送信器及び光送信方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明では前記目的を達成するため、第1、第2及び第3の単一スペクトル光源と、該第1の単一スペクトル光源に接続し該第1の単一スペクトル光源からの出力光信号を、入力された電気ディジタル信号を基に位相変調する光位相変調器と、該光位相変調器と残りの単一スペクトル光源のそれぞれに接続した第1、第2及び第3の出力制御器と、該3つの出力制御器と接続した光合波器とを備え、該光合波器からの出力光信号を光伝送媒体を介して無線基地局に送信する光送信器において、第1の単一スペクトル光源の出力光信号の中心周波数が第2の単一スペクトル光源の出力光信号の中心周波数と第3の単一スペクトル光源の出力光信号の中心周波数との間にあり、第1の単一スペクトル光源の出力光信号の中心周波数と第2の単一スペクトル光源の出力光信号及び第3の単一スペクトル光源の出力光信号の中心周波数との間隔が無線信号の周波帯のオーダー(例えば、ミリ波帯)となるように配置し、前記光位相変調器は、前記光位相変調器は、入力されたM個の値を取りうる電気ディジタル信号m(m=1,2,…,M)に対して、電気ディジタル信号(m+1)に対する第1の出力光信号の位相と、電気ディジタル信号mに対する第1の出力光信号の位相との位相差がπ/Mとなるように位相変調を施し、前記第1、第2及び第3の出力制御器は、出力光信号の出力値の比をそれぞれ2:1:1に制御することを特徴とする光送信器をもって解決手段とする。
【0014】
本発明において、伝送する光信号の電界Eoptは次式のように表すことができる。
【0015】
【数2】
ただし、ここでAは電界振幅、ωi(i=1,2,3)は光角周波数でω2<ω1<ω3、ωi=2πfi、mはM値(Mは2のn乗(nは自然数)であり、M値信号はnビットの信号である)の入力電気ディジタル信号(m=1,2,…,M)を表し、φmはφm=π(m−1)/Mを満たし、φはφ=φm+1−φm=π/Mを満たすものとする。
【0016】
(2)式の(1)式で表される従来の技術に対する相違は、最も出力値の大きい光信号が位相変調されている点にあり、これにより最大出力の光信号のスペクトルが広げられており、線スペクトル成分の電力が抑制されている。さらに、(1)式で表される従来の技術との相違は、入力ディジタル信号のM値の信号に対する位相差が変更されている点にある。つまり、入力されたM個の値を取りうる電気ディジタル信号m(m=1,2,…,M)に対して、電気ディジタル信号(m+1)に対する第1の出力光信号の位相と、電気ディジタル信号mに対する第1の出力光信号の位相との位相差がπ/Mとなるように位相変調されている。これらの相違により、本発明では、光信号の光ファイバ等の媒体を伝送中に起きる誘導ブリルアン散乱を抑制することができるので、無線基地局において得られる電力を向上させることができ、また、無線加入者端末において、SN特性の最適な位相差を有するミリ波帯信号電波を得ることができる。
【0017】
図6の無線基地局11では、上記のようなそれぞれ異なる出力値に制御された出力光信号を1つの受光素子12で同時に自乗検波することにより、電力がそれぞれ異なる第1、第2、第3の出力光信号の差周波数成分が得られるが、これらの差周波数成分に対してフィルタ13を用いて、第1の出力光信号と第2及び第3の出力光信号との間にできる2つの差周波数成分を抜き出してミリ波帯信号電波として送出し、一方、第2の出力光信号と第3の出力光信号との間にできる差周波数成分はフィルタリングして除去する。本発明では、光送信器において、第1、第2、第3の光信号の出力比が、2:1:1となるように3つの光信号の出力値を制御することにより、無線基地局における光電力からのミリ波抽出過程で、ミリ波帯信号電波の電力が最大となる。
【0018】
ここで得られるミリ波帯信号電波の電界ERFは、次の数式で表すことができる。
【0019】
【数3】
図7の無線加入者端末15では、これらのミリ波信号電波をアンテナで受信した後、ダイオード等の非線形素子よりなる乗算器17により自乗検波し、フィルタ18を通すことでIF帯変調信号を得る。本発明では、光送信器において、光位相変調により入力電気ディジタル信号のM値の信号に対する光位相変調信号(第1の出力信号光)の位相差φがπ/Mとなるように変調されているので、無線加入者端末15におけるIF帯信号として、次式で表されるように、入力された電気ディジタル信号のM値の信号に対する位相差がφ’が2π/Mとなるような変調信号を得ることができ、このとき検波のSN特性は最適である。
【0020】
【数4】
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態について、図5、図6、図7の機能ブロック図と、図8の電気周波数、光周波数のスペクトル図を参照しながら説明する。
【0022】
図5は本発明の一の実施形態における光送信器1の構成を示す機能ブロック図である。2は伝送する電気ディジタル信号を入力する入力端子、3は第1の単一スペクトル光源、4は第2の単一スペクトル光源、5は第3の単一スペクトル光源、6は入力端子2から入力される電気ディジタル信号(2a)により第1の単一スペクトル光源3からの出力光を位相変調する光位相変調器、7、8、9はそれぞれ、位相変調器6の出力光信号(第1の出力光信号(2b))、第2の単一スペクトル光源4の出力光信号(第2の出力光信号(2c))、第3の単一スペクトル光源5の出力光信号(第3の出力光信号(2d))の出力値を制御する出力制御器、10はこれらの光信号を合波する光合波器である。
【0023】
この光送信器1において、出力制御器7、8、9により、第1、第2、及び第3の出力光信号(2b:2c:2d)の出力値の比が、2:1:1となるようにそれぞれの光信号の出力値を制御して無線基地局11へ送信する。ここでは、光位相変調器6からの出力光信号(2b)の、電気ディジタル信号(2a)のM値の信号(Mは2のn乗(nは自然数)であり、M値信号はnビットの信号である)に対する位相差φがπ/Mとなるように位相変調を施しておく。すなわち、入力されたM個の値を取りうる電気ディジタル信号m(m=1,2,…,M)に対して、電気ディジタル信号(m+1)に対する第1の出力光信号の位相と、電気ディジタル信号mに対する第1の出力光信号の位相との位相差がπ/Mとなるように位相変調する。
【0024】
この光送信器1において、光位相変調器6の第1の出力光信号(2b)と第2の単一スペクトル光源4の第2の出力光信号(2d)との中心周波数間隔(|f1−f2|)と、光位相変調器6の第1の出力光信号(2b)と第3の単一スペクトル光源4の第2の出力光信号(2d)との中心周波数間隔(|f1−f3|)がそれぞれミリ波帯周波数になるように設定する。また、第1の単一スペクトル光源3の出力信号光の中心周波数が、第2の単一スペクトル光源4と第3の単一スペクトル光源5の出力光信号の周波数の間にあり、第1の単一スペクトル光源3の出力光信号と、第2の単一スペクトル光源4と第3の単一スペクトル光源5の出力光信号のいずれかとの中心周波数間隔のうちで小さい方の値が、光位相変調器6の出力光変調信号の占有周波数帯域幅(B)の1.5倍値よりも大きくなるようにし、一方、第1の出力光信号(2b)と第2の出力光信号(2c)との中心周波数間隔(|f1−f2|)と、第1の出力光信号(2b)と第2の出力光信号(2d)との中心周波数間隔(|f1−f3|)との差が、光位相変調器6の出力光変調信号の占有周波数帯域幅(B)の半値よりも大きくなるようにする。
【0025】
光送信器1から送信された上記のような光信号(2e)は、図6に示す無線基地局11へ光ファイバを介して送信される。このとき、上記のように光送信器1から出力する第1、第2、及び第3の光信号の出力値を、2:1:1となるように制御することにより、従来の技術では無変調のまま伝送されていた、最も大きい出力値をもつ光信号の線スペクトル成分の光電力を抑圧して伝送することができるので、光ファイバ内における誘導ブリルアン散乱の影響を抑制することができる。
【0026】
図6は、本発明の光送信器1から出力光信号を受信する無線基地局11の構成を示す機能ブロック図であって、光信号(2e)を自乗検波して電気信号に変換する受光素子12と、この受光素子12の出力電気信号(2f)から前記第1の出力信号光(2b)と第2及び第3の信号光(2c)(2d)との間にできる2つの差周波成分(|f1−f2|、|f1−f3|)を抜き出し、前記第2の出力光信号と第3の出力光信号との間にできる差周波数成分(|f2−f3|)を除去するフィルタ13、このフィルタ13の出力電気信号(2g)であるミリ波帯無線信号を電波として送出するアンテナ14により構成される。
【0027】
図7は、無線基地局11から無線信号を受信する無線加入者端末15の構成を示す機能ブロック図であって、無線基地局11から送出されたミリ波帯無線信号(2g)はアンテナ16により受信した後、ミキサダイオード等の非線形素子を用いた乗算器17により自乗検波し、その出力電気信号(2h)をフィルタ18に通すことで、低周波帯の電気位相変調信号(2i)を得る。
【0028】
この低周波帯の電気位相変調信号(2i)は、光送信器1の光位相変調器6において、入力電気信号のM値の信号に対する位相差φがπ/Mとなるように変調が施されているので、自乗検波することにより得られるIF帯信号の位相差φ’は2π/Mになり、検波SN特性の優れた位相変調信号となっている。この低周波帯の電気位相変調信号を検波器19により検波することで、出力端子20において、光送信器1の入力端子2に入力された電気ディジタル信号が得られる。
【0029】
また、光送信器1で出力制御器7、8、9により、前記第1、第2、及び第3の出力光信号(2b:2c:2d)の出力値の比が、2:1:1となるようにそれぞれの光信号の出力値を制御しているので、無線基地局11における光信号からのミリ波抽出過程で得られるミリ波帯無線信号(2g)の電力は最大化され、SN特性を向上することができる。
【0030】
ここで、シングルモード光ファイバ(1.3μm分散ゼロ)によって光信号を伝送し、無線加入者端末15でIF帯信号として2値位相変調(BPSK)信号を得るような場合において、本発明の誘導ブリルアン散乱抑制効果により得られる効果について示す。
【0031】
誘導ブリルアン散乱が発生する光ファイバへの入力光電力PSBSは以下のように表すことができる。
【0032】
【数5】
式(5)において、Aeffは光ファイバ実効断面積、Kは偏波因子(1≦K≦2)、gはブリルアン利得係数、Leffは光ファイバ実効長であって、Leff=(1−e-αt)/αを満たす(ただし、αは光ファイバ損失、Lは光ファイバ長を表す)。
【0033】
式(5)を用いて、Aeff=100μm2、K=2(偏波保持無し)、g=5.0×10-11m/W、α=0.2dB/km(5.0×10-7cm-1)として、Lが10kmのPSBSを求めると、
【0034】
【数6】
となる。
【0035】
従来の技術においては、最も大きな出力を持った光信号が無変調であるため、この光信号の電力は全て線スペクトル成分が持つと考えられる。そのため、上記の場合において、誘導ブリルアン散乱の影響を受けずに光信号を伝送するには、最も大きな出力を持った光信号の電力を10mW以下にする必要があり、結果として、光ファイバに入力できる電力の上限は約20mWとなる。
【0036】
一方、本発明においては、最も大きな出力を持った光信号に位相変調を施すため、2値位相変調の場合には、線スペクトル成分電力が1/2程度に抑制されることを確認している。よって、上記の場合において、誘導ブリルアン散乱の影響を受けずに光信号を伝送するには、最も大きな出力を有する光信号の電力を20mW以下にすればよく、結果として、光ファイバへの入力光電力の上限は約40mWまで向上する。
【0037】
このように、本発明により、光ファイバへの入力光電力を従来の技術を用いた場合に比べて2倍程度向上できる。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、光送信器から無線基地局への光信号の伝送の際に、光ファイバ等の媒体を光信号が介することにより起こるブリルアン散乱を防止することができる。よって、該媒体に入力できる信号光電力を引き上げることができる。さらに、無線加入者端末における自乗検波により、IF帯信号として、検波のSN特性に優れる電気位相変調光信号を生成できる。
【0039】
したがって、無線基地局までの光ファイバ伝送距離の拡大や、無線基地局へ供給する光電力が増加することによる無線電波電力の向上が見込め、結果として、サービスエリアの拡大が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の広帯域光無線融合通信システムにおける光送信器の構成を示す機能ブロック図
【図2】従来の広帯域光無線融合通信システムにおける無線基地局の構成を示す機能ブロック図
【図3】従来の広帯域光無線融合通信システムにおける無線加入者端末の構成を示す器のブロック図
【図4】従来の広帯域光無線融合通信システムにおける信号スペクトルを示す図
【図5】本発明の一実施形態に係る光送信器の構成を示す機能ブロック図
【図6】本発明の一実施形態に係る光送信器から光信号を受信する無線基地局の構成を示す機能ブロック図
【図7】無線基地局から電波を受信する無線加入者端末の構成を示す機能ブロック図
【図8】本発明の実施形態に係る信号スペクトルを示す図
【符号の説明】
1、101…光送信器、2、202…入力端子、3、303…第1の単一スペクトル光源、4、404…第2の単一スペクトル光源、5、505…第3の単一スペクトル光源、6、606…光位相変調器、7、8、8、107、108、109…出力制御器、10、110…光合波器、11、111…無線基地局、12、112…受光素子、13、18、113、118…フィルタ、14、16、114、116…アンテナ、15、115…無線加入者端末、17、117…乗算器、19、119…検波器、20、120…出力端子。
Claims (2)
- 第1、第2及び第3の単一スペクトル光源と、該第1の単一スペクトル光源に接続し該第1の単一スペクトル光源からの出力光信号を入力された電気ディジタル信号を基に位相変調する光位相変調器と、該光位相変調器と残りの単一スペクトル光源のそれぞれに接続した第1、第2及び第3の出力制御器と、該3つの出力制御器と接続した光合波器とを備え、該光合波器からの出力光信号を光伝送媒体を介して無線基地局に送信する光送信器において、
第1の単一スペクトル光源の出力光信号の中心周波数が第2の単一スペクトル光源の出力光信号の中心周波数と第3の単一スペクトル光源の出力光信号の中心周波数との間にあり、第1の単一スペクトル光源の出力光信号の中心周波数と第2の単一スペクトル光源の出力光信号及び第3の単一スペクトル光源の出力光信号の中心周波数との間隔が無線信号の周波帯のオーダーとなるように配置し、
前記光位相変調器は、入力されたM個の値を取りうる電気ディジタル信号m(m=1,2,…,M)に対して、電気ディジタル信号(m+1)に対する第1の出力光信号の位相と、電気ディジタル信号mに対する第1の出力光信号の位相との位相差がπ/Mとなるように位相変調を施し、
前記第1、第2及び第3の出力制御器は、出力光信号の出力値の比をそれぞれ2:1:1に制御する
ことを特徴とする光送信器。 - 第1、第2及び第3の単一スペクトル光源からの出力光信号を、第1の単一スペクトル光源からの出力光信号のみを光位相変調器に入力し、入力された電気ディジタル信号を基に位相変調させた後に、それぞれ第1、第2及び第3出力制御器に入力し、該3つの出力制御器からの出力光信号を光合波器で合波して合波光を光伝送媒体を介して無線基地局へ送信する光送信方法において、
第1の単一スペクトル光源の出力光信号の中心周波数を、第2の単一スペクトル光源の出力光信号の中心周波数と第3の単一スペクトル光源の出力光信号の中心周波数との間に設定すると共に、第1の単一スペクトル光源の出力光信号の中心周波数と第2の単一スペクトル光源の出力光信号及び第3の単一スペクトル光源の出力光信号の中心周波数との間隔を、無線信号の周波帯のオーダーとなるように配置し、
前記光位相変調器において、入力されたM個の値を取りうる電気ディジタル信号m(m=1,2,…,M)に対して、電気ディジタル信号(m+1)に対する第1の出力光信号の位相と、電気ディジタル信号mに対する第1の出力光信号の位相との位相差がπ/Mとなるように位相変調を施し、
前記第1、第2及び第3の出力制御器において、出力光信号の出力値の比をそれぞれ2:1:1に制御する
ことを特徴とする光送信方法。
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