JP4037473B2 - 高流動コンクリートの製造方法及び製造設備 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高流動コンクリートのスランプフロー値やロートタイム値が所定の値になるように補正水と補正混和剤を添加する際に、該補正水と補正混和剤を同時にミキサへ投入し得るようにした高流動コンクリートの製造方法及び製造設備に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
建設工事等に使用される生コンクリートは、従来からバッチャプラント等の生コンクリート製造設備において、セメント、水、砂(細骨材)並びに砂利(粗骨材)等の生コンクリート構成材料を混練することにより製造されているが、この生コンクリートを製造する手段としては、モルタル先行練りと二段練りの2つの手段がある。
【0003】
而して、モルタル先行練りを行う場合のミキサの軸トルクと時間との関係は、図8に示されている。
【0004】
すなわち、ミキサを駆動したら、先ず、セメント、細骨材、一次水をミキサへ投入してモルタルの混練を開始する。
【0005】
モルタルの混練によりミキサの軸トルクTは、上昇し、ある一定値まで上昇すると、軸トルクTは、略安定した一定値となるが、時間の経過と共に僅かに下降する。
【0006】
安定状態の軸トルクが僅かに下降してモルタル練り段階の所定の軸トルクT1になったら、次いで、粗骨材、混和剤、二次水をミキサへ投入するが、この際、軸トルクT1をもとに演算器で補正水量を演算し、求めた量の補正水を粗骨材、混和剤、二次水と共にミキサ内のモルタル中へ投入する。
【0007】
又、粗骨材、混和剤、二次水、補正水をミキサ内へ投入して混練を継続すると、軸トルクTは、一次的に高くなり、ピーク状の軸トルクTが表われるが、その後は、軸トルクTは時間の経過と共に徐々に下降する。
【0008】
軸トルクTが徐々に下降して所定の軸トルクT2.1になったら、軸トルクT2.1をもとに演算器で求めた量の補正混和剤をミキサ内の生コンクリート中に投入し、軸トルクTが所定の値の軸トルクT2.2に下降するまで混練を行い、所定の値の軸トルクT2.2になったらミキサを停止させる。
【0009】
このようにモルタル先行練りを行うことにより、所定のスランプフロー値、ロートタイム値の生コンクリートを練り上げることができる。
【0010】
二段練りを行う場合のミキサの軸トルクと時間との関係は、図9に示されている。
【0011】
すなわち、ミキサを駆動したら先ずセメント、細骨材、粗骨材、一次水をミキサへ投入して一段目の混練を開始する。
【0012】
一段目の混練によりミキサの軸トルクTは急速に上昇し、ある一定値まで上昇すると、軸トルクTは略安定した一定値となるが時間の経過と共に僅かに下降する。
【0013】
軸トルクTが僅かに下降して一段練り段階の所定の軸トルクT1になったら、混和剤、二次水をミキサへ投入するが、この際、演算器で補正水量を演算し、求めた量の補正水を混和剤、二次水と共にミキサ内へ投入する。
【0014】
又、ミキサ内へ混和剤、二次水、補正水を投入して二段目の混練を継続すると、軸トルクTは一旦急速に減少し、その後は軸トルクTは略安定した状態となり、時間の経過と共に徐々に下降する。
【0015】
軸トルクTが徐々に下降して所定の軸トルクT2.1になったら、演算器で求めた量の補正混和剤をミキサ内の生コンクリート内へ投入し、軸トルクTが所定の値の軸トルクT2.2に下降するまで混練を行い、所定の値の軸トルクT2.2になったらミキサを停止させる。
【0016】
このように二段練りを行うことにより、所定のスランプフロー値、ロートタイム値の生コンクリートを練り上げることができる。
【0017】
なお、モルタル先行練り及び二段練りを行う際に補正水及び補正混和剤を加えるのは、練り上がった生コンクリートのスランプフロー値とロートタイム値を規定値に近付けるためである。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の従来の手段では、何れの手段においても、補正水を加えて混練を行った後に補正混和剤を加え更に混練を行っているため、混練時間が長くなり、生コンクリート製造能力が低下するという問題がある。
【0019】
本発明は、補正水と補正混和剤を同時に加えることができるようにして、混練時間の短縮延いては生コンクリートのうちの高流動コンクリートの製造能力の向上を図ることを目的としてなしたものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明方法は、夫々計量されたセメント、細骨材、粗骨材、水、混和剤をミキサへ投入して混練を開始し、ミキサを駆動する際の軸トルクが最大値から下降して略一定の安定した所要の軸トルクになったら、W ' =WΔT2−Ad ' により求められた量の補正水及びAd ' =WΔT2×α/(β+α)により求めた量の補正混和剤を略同時にミキサへ投入し( 前記各式において、W ' は実際に添加する補正水量、WΔT2は補正水の添加のみで、混練終了時の軸トルクを目標軸トルクにするために実際のトルクから降下させるべき軸トルクの降下量ΔT2を得るための補正水添加量、Ad ' は補正水量がWΔT2である場合に実際に添加する補正混和剤量、α、βは比例定数である ) 、更に所定の軸トルクになるまで混練を行うものである。
【0021】
又、本装置発明は、計量されて投入されたセメント、細骨材、粗骨材、水、混和剤を混合するミキサと、
第1の流量制御弁を介して供給された補正水を計量してミキサへ投入するようにした補正水計量ホッパと、
第2の流量制御弁を介して供給された補正混和剤を計量してミキサへ投入するようにした補正混和剤計量ホッパと、
ミキサを駆動する際の軸トルクを演算する軸トルク演算器と、
軸トルク演算器で求めた軸トルク信号をもとに軸トルクの安定状態が継続しているか否かを判別する軸トルク安定状態判定器と、
軸トルクが安定した所要の値になったらデータ記憶器からのデータ信号をもとにミキサへ投入する補正水及び補正混和剤の量を演算する演算器と、
該演算器でW ' =WΔT2−Ad ' により求めた補正水量信号をもとに前記第1の流量制御弁へ弁開閉指令信号を出力する補正水計量制御器と、
前記演算器でAd ' =WΔT2×α/(β+α)により求めた補正混和剤量信号をもとに前記第2の流量制御弁へ弁開閉指令信号を出力する補正混和剤計量制御器とを備え、
補正水計量ホッパ及び補正混和剤計量ホッパから略同時に補正水及び補正混和剤をミキサへ投入し得るようにした( 前記各式において、W ' は実際に添加する補正水量、WΔT2は補正水の添加のみで、混練終了時の軸トルクを目標軸トルクにするために実際のトルクから降下させるべき軸トルクの降下量ΔT2を得るための補正水添加量、Ad ' は補正水量がWΔT2である場合に実際に添加する補正混和剤量、α、βは比例定数である )
ものである。
【0022】
本発明によれば、方法発明及び装置発明の何れにおいても、補正水と補正混和剤を略同時にミキサへ投入することができるため、1バッチあたりの混練時間が短縮されて高流動コンクリートの生産能率が向上する。
【0023】
【補正水量と補正混和剤量の算出手順】
本発明において、補正水と補正混和剤を同時にミキサへ投入する場合の補正水量と補正混和剤量の算出の手順を図2〜図7により説明する。
【0024】
先ず、本発明において高流動コンクリートを製造する場合のミキサの軸トルクの変化について説明すると、軸トルクの変化は、図8に示すモルタル先行練りや図9に示す二段練りとは異なり、図2に示すようになる。
【0025】
すなわち、ミキサが駆動されたら、セメント、細骨材、粗骨材、水、混和剤を略同時にミキサ内へ投入し、混練を開始する。
【0026】
混練の開始によりミキサの軸トルクTは上昇し、所定時間経過すると軸トルクTは、ピーク状態となり、その後、軸トルクTは所定の値になるまでは急速に下降し、以後は略安定した状態となると共に時間の経過と共に僅かに下降する。
【0027】
而して、軸トルクTが所定の軸トルクT2.1より高いトルクであれば、演算器で予め算出した所定量の補正水、補正混和剤を同時にミキサ内へ投入し、コンクリートの混練を行い、軸トルクTが所定の軸トルクT2.2になったら混練を停止する。
【0028】
このように混練することにより、短時間で高流動コンクリートの製造が行われる。
【0029】
而して、補正水や補正混和剤を添加する補正添加開始時の軸トルクT2.1とスランプフロー値SF(cm)、ロートタイム値RT(sec.)との関係は図3のSFトルクカーブ、RTトルクカーブのようになる。これらの関係は、複数バッチの混練データから求めることができる。
【0030】
次に、図3のグラフにおいて練り上がった高流動コンクリートのスランプフローの目標値の範囲(SF目標範囲)2aとロートタイムの目標値の範囲(RT目標範囲)2bを定めると共にSF目標範囲の中間幅a、RT目標範囲の中間幅bを定める。
【0031】
而して、SF目標範囲2aの中間点とRT目標範囲2bの中間点の幅2cを定めると共にSF目標範囲中間点とRT目標範囲中間点の中間幅cを定め、幅2cの中間点位置のトルクを求めれば、SF目標範囲中間点とRT目標範囲中間点における、補正添加開始時の軸トルクの平均値T2.1AVが求まる。
【0032】
混練終了時の軸トルクT2.2とスランプフロー値SF(cm)、ロートタイム値RT(sec.)との関係は、図4のSFトルクカーブ、RTトルクカーブのようになる。これらの関係も複数バッチの混練データから求められる。
【0033】
又、図4も図3と同様に処理することにより、SF目標範囲中間点とRT目標範囲中間点における、混練終了時の軸トルクの平均値T2.2AVが求まる。
【0034】
又、補正添加開始時の軸トルクの平均値T2.1AVと混練終了時の軸トルクの平均値T2.2AVの差をとれば、補正水や補正混和剤の添加を行わない場合の一定時間の混練によるトルク降下量TMIXが求まる。
【0035】
【数1】
TMIX=T2.1AV−T2.2AV…(i)
【0036】
次に、スランプフロー値SF、ロートタイム値RTが混練完了時点で目標値となるための目標軸トルクT2.2aを算出する。
【0037】
目標軸トルクT2.2aは、混練終了時の軸トルク平均値T2.2AVの算出に用いた混練終了時の軸トルクT2.2とスランプフロー値SF、ロートタイム値RTの関係から求める。
【0038】
すなわち、図5で示すように、SF目標範囲とRT目標範囲をもとにして定まるSF目標範囲トルクとRT目標範囲トルクの重なったトルク範囲2dの中間点を混練終了時の目標軸トルクT2.2aとする。
【0039】
次に、実際に混練しているバッチにおいて、混練終了時の軸トルクを目標軸トルクT2.2aにするために実際の軸トルクから降下させるべき軸トルク降下量ΔT2を求める。この場合、実際に混練しているバッチで実測した軸トルクをT2.1rとすると、
【数2】
ΔT2=T2.1r−T2.2a−TMIX…(ii)
となる。つまり、軸トルク降下量ΔT2は、軸トルクがT2.1の時点(図2参照)から見て混練完了時に目標軸トルクT2.2aを得るための調整量である。
【0040】
軸トルク降下量ΔT2から、補正水添加量や補正混和剤量を決定するため、補正水だけの添加による軸トルク降下量ΔTを図6に、又補正混和剤だけの添加による軸トルク降下量ΔTを図7に、夫々示す。この図6、7に示す関係は複数バッチの混練により予め求めておく。
【0041】
添加を行ったときの軸トルク降下量ΔTは、
【数3】
ΔT=T2.1−T2.2−TMIX…(iii)
で表わされる。このため(iii)式の関係から、補正水の補正データを求める。そうすると、そのトルクカーブは、
【数4】
ΔT=αXW…(iv)
として表わされる。ここで、αは比例定数、Wは補正水添加量である。
【0042】
而して、(iv)式から、補正水の添加のみで軸トルク降下量ΔT2を得るための補正水添加量WΔT2は、
【数5】
WΔT2=ΔT2/α…(v)
として求められる。
【0043】
図7からも同様にして、補正混和剤添加量Adと軸トルク降下量ΔTの関係を求めると、そのトルクカーブは、
【数6】
ΔT=β×Ad…(vi)
として表わされる。ここでβは比例定数である。従って、補正混和剤の添加のみで、軸トルク降下量ΔT2を得るための補正混和剤添加量AdΔT2は、
【数7】
AdΔT2=ΔT2/β…(vii)
として求められる。
【0044】
(v)式及び(vii)式から、補正水と補正混和剤の夫々で同一量の軸トルク降下量ΔT2が得られる添加量が求められ、この関係を補正水量と補正混和剤量の関係の比率に直すと、
【数8】
WΔT2:AdΔT2=β:α…(viii)
と表すことができる。
【0045】
而して、(ii)式で求めるΔT2の軸トルク降下を得るために適量の補正混和剤と補正水を添加するためには、補正水のみでΔT2の軸トルク降下量を得る補正を行う場合の補正水添加量WΔT2中にβ:αとなるように補正混和剤も添加されるような振分けを行う。従って、実際に添加する補正混和剤量Ad’は、
【数9】
Ad’=WΔT2×α/(β+α)…(ix)
となり、更に実際に添加する補正水量W’は、
【数10】
W’=WΔT2−Ad’…(x)
として求められる。
【0046】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照しつつ説明する。
【0047】
図1は本発明の実施の形態の一例で、高流動コンクリート製造設備の一例を示している。而して、1はミキサであり、該ミキサ1はモータ2により駆動され、高流動コンクリートの混練を行うようになっている。
【0048】
3はセメント貯蔵ホッパ、4はセメント計量ホッパであり、該セメント計量ホッパ4はセメント貯蔵ホッパ3から投入されたセメント5の計量を行い、計量したセメント5を前記のミキサ1へ供給するようになっている。
【0049】
6は砂貯蔵ホッパ、7は砂計量ホッパであり、該砂計量ホッパ7は砂貯蔵ホッパ6から投入された砂8の計量を行い、計量した砂8を前記のミキサ1へ供給するようになっている。
【0050】
9は砂利貯蔵ホッパ、10は砂利計量ホッパであり、該砂利計量ホッパ10は砂利貯蔵ホッパ9から投入された砂利11の計量を行い、計量した砂利11を前記のミキサ1へ供給するようになっている。
【0051】
12は水計量ホッパであり、該水計量ホッパ12は、流量制御弁13を介して流入した水14の計量を行い、計量した水14を前記ミキサ1へ供給するようになっている。
【0052】
15は補正水計量ホッパであり、該補正水計量ホッパ15は、流量制御弁16を介して流入した補正水17の計量を荷重検出器18により行い、計量した補正水17を開閉弁47を介し前記ミキサ1へ供給するようになっている。
【0053】
19は混和剤計量ホッパであり、該混和剤計量ホッパ19は、流量制御弁20を介して流入した混和剤21の計量を行い、計量した混和剤21を前記ミキサ1へ供給するようになっている。
【0054】
22は補正混和剤計量ホッパであり、該補正混和剤計量ホッパ22は、流量制御弁23を介して流入した補正混和剤24の計量を荷重検出器25により行い、計量した補正混和剤24を開閉弁48を介しミキサ1へ供給するようになっている。
【0055】
26はインバータ装置であり、該インバータ装置26は前記のモータ2へ駆動電流27を供給するようになっている。
【0056】
28は回転数検出器であり、該回転数検出器28はミキサ1の回転数を検出して回転数検出信号29を出力するようになっている。
【0057】
30は電力計であり、該電力計30は前記インバータ装置26からモータ2へ供給される電力を計測して電力値計測信号31を出力するようになっている。
【0058】
32は軸トルク演算器であり、該軸トルク演算器32は、前記回転数検出信号29と電力値計測信号31とに基づきミキサ1の軸トルクを求めて軸トルク信号33を出力するようになっている。
【0059】
34は軸トルク安定状態判定器であり、該軸トルク安定状態判定器34は、前記軸トルク演算器32より出力された軸トルク信号33の値が一定時間以上安定した状態になったか否かを判定し、軸トルク信号33が安定した状態となった際に演算開始指令信号35を出力するようになっている。
【0060】
36はデータ記憶器であり、該データ記憶器36は、予め記憶されている、補正水17及び補正混和剤24に関するデータ信号37(図2〜7のグラフ、(i)式〜(x)式等)を出力するようになっている。又、データ信号37には、目標軸トルクT2.2a、トルク降下量TMIX、比例定数α,βもある。
【0061】
38は補正水17及び補正混和剤24の量を(前述の(x)式及び(ix)式参照)を求める演算器であり、演算器38からは補正水量信号39、補正混和剤量信号40を出力するようになっている。
【0062】
41は補正水計量制御器であり、該補正水計量制御器41は、前記流量制御弁16へ弁開閉指令信号42を与えて流量制御弁16を開くようになっていると共に荷重検出器18からの補正水計量信号43に基づき流量制御弁16へ弁開閉指令信号42を与えて流量制御弁16を閉止させるようになっている。
【0063】
44は補正混和剤計量制御器であり、該補正混和剤計量制御器44は、前記流量制御弁23へ弁開閉指令信号45を与えて流量制御弁23を開くようになっていると共に荷重検出器25からの補正混和剤計量信号46に基づき流量制御弁23へ弁開閉指令信号45を与えて流量制御弁23を閉止させるようになっている。
【0064】
次に、本実施の形態例の作動について説明する。
【0065】
図1に示す高流動コンクリートの製造設備において、高流動コンクリートの製造を行う際には、セメント貯蔵ホッパ3に貯蔵されているセメント5をセメント計量ホッパ4により所定量計量し、砂貯蔵ホッパ6に貯蔵されている砂8を砂計量ホッパ7により所定量計量し、砂利貯蔵ホッパ9に貯蔵されている砂利11を砂利計量ホッパ10により所定量計量し、流量制御弁13からの水14を水計量ホッパ12で所定量計量し、流量制御弁20からの混和剤21を混和剤計量ホッパ19で所定量計量し、モータ2により駆動を開始されたミキサ1内へ計量したセメント5、砂8、砂利11、水14、混和剤21を投入し、ミキサ1を所定の回転数で回転させて混練を開始する。なお、モータ2はインバータ装置26からの駆動電流27により駆動される。
【0066】
モータ2を作動させると、ミキサ1の回転数が回転数検出器28により検出され該回転数検出器28から回転数検出信号29が出力されると共に、インバータ装置26よりモータ2へ供給される電力が電力計30により計測され、該電力計30から電力値計測信号31が出力される。
【0067】
軸トルク演算器32は前記回転数検出信号29と電力値計測信号31とに基づいてミキサ1の軸トルクを求め、軸トルク信号33を出力する。
【0068】
ミキサ1の軸トルクTの経時変化は、図2に示すように、混練開始後一旦増大し、高流動コンクリートが練り上り状態に近付くに従い減少すると共に略練り上りの状態になると略一定の安定した状態となる(傾向としては軸トルクTは僅かに減少する)。
【0069】
而して、軸トルクTの安定した状態が一定時間継続すると、軸トルク安定状態判定器34から演算開始指令信号35が演算器38に与えられ、演算器38ではデータ記憶器36からのデータ信号37をもとに最終的には、(ix)式及び(x)式により補正混和剤量Ad’及び補正水量W’が求められ、補正水量W’は補正水量信号39として補正水計量制御器41に出力され、補正混和剤量Ad’は補正混和剤量信号40として補正混和剤計量制御器44に出力される。
【0070】
補正水計量制御器41及び補正混和剤計量制御器44からは、同時に弁開閉指令信号42,45が出力されて流量制御弁16,23へ与えられ、両流量制御弁16,23は開く。このため補正水17は補正水計量ホッパ15へ流入し、補正混和剤24は補正混和剤計量ホッパ22へ流入する。
【0071】
補正水計量ホッパ15へ流入した補正水17の重量、補正混和剤計量ホッパ22へ流入した補正混和剤24の重量は荷重検出器18,25により検出されて補正水計量制御器41、補正混和剤計量制御器44へ与えられる。
【0072】
而して、補正水17の重量及び補正混和剤24の重量が所定の重量になると補正水計量制御器41及び補正混和剤計量制御器44から弁開閉指令信号42,45が流量制御弁16,23に与えられて閉止し、開閉弁47,48が開いて、補正水計量ホッパ15内の補正水17、補正混和剤計量ホッパ22内の補正混和剤24はミキサ1内に供給され、混練が続行される。
【0073】
補正水17及び補正混和剤24をミキサ1内へ同時投入した後更に一定時間混練を行うと、スランプフロー値SF、ロートタイム値RTが目標範囲に収まる高流動コンクリートが製造される。
【0074】
補正水17及び補正混和剤24は同時にミキサ1内へ投入されるため、補正水と補正混和剤のミキサへの投入を時間をずらして行う場合に比較して混練時間が短縮され、高流動コンクリートの製造を能率良く行うことができる。
【0075】
なお、本発明は上述の実施の形態例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変更を加え得ること等は勿論である。
【0076】
【発明の効果】
本発明の高流動コンクリートの製造方法及び製造設備によれば、高流動コンクリート製造時の補正水、補正混和剤を同時にミキサへ投入することができるため、高流動コンクリートを製造するための時間が短縮され、高流動コンクリートを能率良く製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高流動コンクリートの製造方法及び製造設備の一例の概念図である。
【図2】本発明において高流動コンクリート製造をする際のミキサの軸トルクの変化と時間との関係を示すグラフである。
【図3】本発明において高流動コンクリートを製造する際のスランプフロー値又はロートタイム値と補正添加開始時の軸トルクとの関係を示すグラフである。
【図4】本発明において高流動コンクリートを製造する際のスランプフロー値又はロートタイム値と混練終了時の軸トルクとの関係を示すグラフである。
【図5】本発明において高流動コンクリートを製造する際のスランプフロー値又はロートタイム値と混練終了時の軸トルクとの関係を示すグラフである。
【図6】本発明において高流動コンクリートを製造する際の補正水添加量と軸トルク降下量との関係を示すグラフである。
【図7】本発明において高流動コンクリートを製造する際の補正混和剤添加量と軸トルク降下量との関係を示すグラフである。
【図8】従来の先行練りにより高流動コンクリートを製造する際の時間と軸トルクとの関係を示すグラフである。
【図9】従来の二段練りにより高流動コンクリートを製造する際の時間と軸トルクとの関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 ミキサ
5 セメント
8 砂(細骨材)
11 砂利(粗骨材)
14 水
15 補正水計量ホッパ
16 流量制御弁(第1の流量制御弁)
17 補正水
21 混和剤
22 補正混和剤計量ホッパ
23 流量制御弁(第2の流量制御弁)
24 補正混和剤
32 軸トルク演算器
33 軸トルク信号
34 軸トルク安定状態判定器
36 データ記憶器
37 データ信号
38 演算器
39 補正水量信号
40 補正混和剤量信号
41 補正水計量制御器
42 弁開閉指令信号
44 補正混和剤計量制御器
45 弁開閉指令信号
T 軸トルク
T2.1 軸トルク
T2.2 軸トルク
Claims (2)
- 夫々計量されたセメント、細骨材、粗骨材、水、混和剤をミキサへ投入して混練を開始し、ミキサを駆動する際の軸トルクが最大値から下降して略一定の安定した所要の軸トルクになったら、W ' =WΔT2−Ad ' により求められた量の補正水及びAd ' =WΔT2×α/(β+α)により求めた量の補正混和剤を略同時にミキサへ投入し( 前記各式において、W ' は実際に添加する補正水量、WΔT2は補正水の添加のみで、混練終了時の軸トルクを目標軸トルクにするために実際のトルクから降下させるべき軸トルクの降下量ΔT2を得るための補正水添加量、Ad ' は補正水量がWΔT2である場合に実際に添加する補正混和剤量、α、βは比例定数である ) 、更に所定の軸トルクになるまで混練を行うことを特徴とする高流動コンクリートの製造方法。
- 計量されて投入されたセメント、細骨材、粗骨材、水、混和剤を混合するミキサと、
第1の流量制御弁を介して供給された補正水を計量してミキサへ投入するようにした補正水計量ホッパと、
第2の流量制御弁を介して供給された補正混和剤を計量してミキサへ投入するようにした補正混和剤計量ホッパと、
ミキサを駆動する際の軸トルクを演算する軸トルク演算器と、
軸トルク演算器で求めた軸トルク信号をもとに軸トルクの安定状態が継続しているか否かを判別する軸トルク安定状態判定器と、
軸トルクが安定した所要の値になったらデータ記憶器からのデータ信号をもとにミキサへ投入する補正水及び補正混和剤の量を演算する演算器と、
該演算器でW ' =WΔT2−Ad ' により求めた補正水量信号をもとに前記第1の流量制御弁へ弁開閉指令信号を出力する補正水計量制御器と、
前記演算器でAd ' =WΔT2×α/(β+α)により求めた補正混和剤量信号をもとに前記第2の流量制御弁へ弁開閉指令信号を出力する補正混和剤計量制御器とを備え、
補正水計量ホッパ及び補正混和剤計量ホッパから略同時に補正水及び補正混和剤をミキサへ投入し得るようにした( 前記各式において、W ' は実際に添加する補正水量、WΔT2は補正水の添加のみで、混練終了時の軸トルクを目標軸トルクにするために実際のトルクから降下させるべき軸トルクの降下量ΔT2を得るための補正水添加量、Ad ' は補正水量がWΔT2である場合に実際に添加する補正混和剤量、α、βは比例定数である )
ことを特徴とする高流動コンクリートの製造設備。
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-
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