JP4031382B2 - エアレイド不織布用熱接着性複合繊維 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はエアレイド不織布用熱接着性複合繊維に関し、さらにはパルプ等のセルロース系繊維との接着性が良好であり、効率よく安定して、地合いの均一な不織布を製造できるエアレイド不織布用熱接着性複合繊維に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、木材パルプをドライレイドし、これに接着剤を含浸させ、繊維同士を接着させたエアレイド不織布が主に使用されてきた。しかし、近年では、低融点樹脂を鞘成分(熱接着性成分)に配した芯鞘型熱接着性複合繊維を用い、この繊維とパルプとを混綿してエアレイドした後、熱処理して、繊維同士を接着させたエアレイド不織布が提案されている(例えば、特許文献1など)。
【0003】
さらに、セルロース系繊維との接着性が良好な熱接着性複合繊維として、特許文献2および3に、不飽和カルボン酸もしくは不飽和カルボン酸無水物から選ばれた少なくとも1種を含むビニルモノマーが0.05〜2モル/kgグラフト重合された変性ポリオレフィンを熱接着性成分とする、単糸繊度が0.55〜55dtex(0.5〜50デニール)、繊維長が3〜25mm、捲縮数が5〜30である熱接着性複合繊維が提案されている。また、特許文献4には、不飽和ジカルボン酸あるいはその無水物がグラフト共重合されたポリオレフィンを熱接着性成分とする熱接着性複合繊維が開示されている。
【0004】
しかしながら、従来提案されている上記熱接着性複合繊維は、セルロース系繊維との接着性には優れているものの、開繊性が非常に悪く、エアレイドウェブ上に未開繊が発生したり、ウェブの地合いが不均一となるといった問題がある。また、スクリーン法でエアレイド成形した場合にはウェブフォーマーの金属製スクリーン上に、ピッカーローター法でエアレイド成形した場合にはピッカーローター上に、熱接着性複合繊維が留まって、紡出量が著しく低下し、生産性が極めて悪くなるといった問題がある。
【0005】
また、上記熱接着性複合繊維からなるウェブを、熱カレンダー方式で熱接着する場合は、エンボスローラーやフラットローラーなどの金属製熱ローラーに、熱風エアスルー方式で熱接着する場合には、金網またはプラスチック製ネットにウェブが粘着するといった、生産上のトラブルがある。
【0006】
【特許文献1】
国際公開第97/30223号パンフレット
【0007】
【特許文献2】
特開2000−212866号公報
【0008】
【特許文献3】
特開2001−329432号公報
【0009】
【特許文献4】
国際公開第98/45519号パンフレット
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術を背景になされたもので、その目的は、セルロース系繊維との接着性が良好で、効率良く安定して、地合いの均一な不織布を製造できるエアレイド不織布用熱接着性繊維を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、熱接着性成分を構成するポリオレフィンの種類、熱接着性複合繊維の複合状態および形状などが、パルプとの接着性に大きく影響することに着目し、変性量の少ないポリオレフィンを熱接着性成分に用いた複合繊維でも、パルプとの接着性が悪くならず、同時に、効率良く品位の優れたエアレイド不織布が得られることを見出し、本発明に到達した。
【0012】
かくして、本発明によれば、不飽和カルボン酸若しくは不飽和カルボン酸無水物を有するビニルモノマーがグラフト共重合された変性ポリオレフィン、または、該変性ポリオレフィンと他のポリマーとの混合ポリマーを熱接着性成分とし、該変性ポリオレフィンより融点の高いポリマーであるポリエステルを繊維形成性成分とし、少なくとも該熱接着性成分が表面に露出するように両成分が複合化された熱接着性複合繊維であって、該熱接着性複合繊維表面に油剤が付着し、下記(1)〜(7)を満足していることを特徴とするエアレイド不織布用熱接着性複合繊維が提供される。
(1)不飽和カルボン酸または不飽和カルボン酸無水物を有するビニルモノマーの含有率が熱接着性成分の重量に対して0.005〜0.04モル/kg
(2)熱接着性成分のメルトインデックスが27〜200g/10分
(3)熱接着性成分の複合繊維に占める割合が55〜95重量%
(4)繊維長が2〜30mm
(5)捲縮数が13山/25mm以下、捲縮率が11%以下
(6)油剤付着率が0.01〜0.30重量%
(7)水分率が0.5重量%以下
【0013】
【発明の実施の形態】
先ず、本発明の熱接着性複合繊維(以下単に複合繊維と称す)の機能を明らかにするために、エアレイド法不織布製造工程の一例について、その概略を説明する。
【0014】
不織布の基質であるパルプなどのセルロース系繊維を粉砕機により繊維状に粉砕したものが使用される。粉砕されたセルロース系繊維は送綿循環ダクトへ送られる。一方、複合繊維は、開繊機に投入され、均一な状態に開繊させた後、送綿循環ダクトへ送られる。複合繊維とセルロース系繊維とは送綿循環ダクト内で混綿され、エアレイド機に供給される。混綿された繊維は、エアレイド機に備えられた平面状スクリーンまたは回転している円筒状スクリーン(フォーミングドラム)表面の小孔スクリーン部位より吐出され、サクション装置で吸引され、積層された繊維集合体となる。続いて、得られた積層繊維集合体を熱風ドライヤー、フラットカレンダーヒートローラー、エンボスカレンダーヒートローラー等の方法で加熱処理し熱接着させる。熱接着性成分の融点以上の温度で加熱処理を施すことによって、複合繊維の熱接着性成分が溶融し複合繊維同士、もしくはそれとセルロース系繊維との交点とが熱接着され、不織布となる。
【0015】
本発明の複合繊維は、不飽和カルボン酸または不飽和カルボン酸無水物を有するビニルモノマーが共重合された変性ポリオレフィン、または、該変性ポリオレフィンと他のポリマーとの混合ポリマーを熱接着性成分とし、該変性ポリオレフィンより融点の高いポリマーを繊維形成性成分とする熱接着性複合繊維である。
【0016】
上記不飽和カルボン酸または不飽和カルボン酸無水物を有するビニルモノマーの具体例としては、無水マレイン酸、マレイン酸、アクリル酸、メタクリル酸などを挙げることができる。これらのビニルモノマーをポリオレフィンに共重合させることにより、セルロース系繊維表面の水酸基との親和性を向上させることができる。殊に無水マレイン酸は、無水カルボン酸基が開裂してセルロース繊維表面の水酸基と共有結合するために、セルロース繊維との接着性がきわめて良好であり、ポリオレフィンへの共重合量が少なくても上記のような効果が得られる。また、このように共重合量を少なくすることができるため、複合繊維同士や、複合繊維と金属との摩擦を小さくできる点でも有利である。
【0017】
上記ビニルモノマーを共重合する、変性ポリオレフィンの幹ポリマーとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテンー1などが挙げられる。ポリエチレンは高密度、直鎖状低密度、低密度ポリエチレンを用いることができる。また、これらのポリマーは、ホモポリマーあるいは他のオレフィンとの共重合であってもよい。これらのポリマーの中では、融点の範囲、グラフト反応の容易性を考慮するとポリエチレンが好ましい。
【0018】
前述のビニルモノマーを、上記幹ポリマーにグラフト共重合するのは通常の方法で行なうことができ、ラジカル開始剤を用いて、ポリオレフィンに不飽和カルボン酸または不飽和カルボン酸無水物とビニルモノマーを混合してランダム共重合体からなる側鎖を導入するか、あるいは異種モノマーを順次重合することによるブロック共重合体からなる側鎖を導入することができる。
【0019】
また、幹ポリマーには、前述のビニルモノマー以外に、スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン類、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチルなどのメタクリル酸エステル類、あるいは同様なアクリル酸エステルなどのビニルモノマーが共重合されていてもよい。
【0020】
熱接着性成分を構成するポリマーとしては、上記変性ポリオレフィン単独であっても、該変性ポリオレフィンと他のポリマーとの混合ポリマーであってもよい。ここで、他のポリマーとしてはポリオレフィンが好ましく、変性ポリオレフィンの幹ポリマーと同種のポリオレフィンがより好ましい。つまり、幹ポリマーがポリエチレンである場合は、他のポリマーもポリエチレンであることが好ましい。
【0021】
本発明の繊維形成性成分を構成する、熱接着性成分より融点の高いポリマーとしては、前記変性ポリオレフィンの幹ポリマー、あるいはポリエステル、ポリアミドなどの結晶性ポリマーを挙げることができる。特にポリエステルであることが必要であり、中でもポリエチレンテレフタレートが、不織布の地合いを均一にでき、紡出量を高くできる傾向にあり、好ましい。
【0022】
上記の熱接着性成分および繊維形成性成分に使用されるポリマーには、本発明の効果を妨げない範囲でさらに、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、中和剤、造核剤、エポキシ安定剤、滑剤、抗菌剤、難燃剤、帯電防止剤、顔料、可塑剤などの添加剤が必要に応じて含有されていてもよい。
【0023】
本発明の複合繊維は、少なくとも熱接着性成分が該繊維の表面に露出している複合繊維であり、熱接着性成分と繊維形成性成分とが並列型に複合化されたもの、熱接着性成分を鞘成分とし繊維形成性成分を芯成分とし、両成分が鞘芯型または偏芯鞘芯型に複合化された複合繊維である。本発明の複合繊維においては、熱接着性成分の該繊維表面に占める割合が小さくても高い接着力を示すが、パルプを均一に濡らすことができる点で芯鞘型に複合化させるのが特に好ましい。
【0024】
本発明においては、前述の複合繊維が前述した(1)〜(7)の要件を同時に満足していることが肝要である。これにより、上記各要件の奏する効果があいまって、セルロース系繊維との接着性を良好とすることと、効率良く地合いの均一なエアレイド不織布を製造することの両方の課題を同時に達成することができる。
【0025】
つまり、従来の技術では、不飽和カルボン酸または不飽和カルボン酸の酸無水物を有するビニルモノマーの変性ポリオレフィン中の含有量が多く、エアレイド不織布を効率良く安定して生産することができず、また地合いの均一な不織布を得ることが難しかった。しかしながら、本発明においては、(2)〜(7)の要件を同時に満足させることによって、(1)に規定するように不飽和カルボン酸または不飽和カルボン酸の酸無水物を有するビニルモノマーの含有率を低減しても、セルロース系繊維との高い接着性を維持でき、同時にもう一方の課題も達成することができる。以下、上記(1)〜(7)の各要件について説明する。
【0026】
まず、本発明においては、(1)不飽和カルボン酸または不飽和カルボン酸の酸無水物を有するビニルモノマーの含有率を、熱接着性成分の重量に対して0.005〜0.04モル/kgとする必要がある。上記含有率が0.04モル/kgを超えると、繊維−繊維間および繊維−金属間の摩擦係数が高くなりエアレイドウェブの開繊不良が発生したり、紡出量が上がらないといった問題がおきる。また、エアレイドウェブを、熱カレンダー方式で熱接着する場合は、エンボスローラーやフラットローラーなどの金属製熱ローラーに、熱風エアスルー方式で熱接着する場合には、金網またはプラスチック製ネットにウェブが粘着するといった生産トラブルが多発する。一方、上記含有率が0.005モル/kg未満では、セルロース系繊維との接着性が十分でなく、接着後の不織布からパルプの脱落が多くなる。より好ましい含有率は0.01〜0.035モル/kgの範囲である。
【0027】
次に、(2)熱接着性成分のメルトインデックス(MI)を27〜200g/10分とする必要がある。上記MIが27g/10分未満であると、溶融してセルロース系繊維の表面を十分濡らすだけの熱流動性に欠け、該繊維との接着性が不十分となり、接着後の不織布からのパルプ脱落量が多くなる。一方、上記MIが200g/10分を超えると、溶融粘度が低く過ぎ、後述するような熱接着性成分の比率を55〜95重量%の範囲として複合紡糸するのが難しくなり、断糸が多くなる。MIとしては27〜150g/10分の範囲であり、より好しくは40〜100g/10分の範囲である。
【0028】
また、(3)熱接着性成分の複合繊維に占める割合を55〜95重量%とする必要がある。55重量%未満では、セルロース系繊維表面を十分濡らすだけのポリマー量がないため、該セルロース系繊維パルプとの熱接着性が十分でなく、熱接着後も不織布からのパルプ脱落量が多くなる。95重量%を超えると、複合繊維の安定した溶融紡糸が困難となる。上記割合としては60〜90重量%の範囲が好ましく、より好ましくは65〜80重量%の範囲である。
【0029】
さらに(4)繊維長は、2〜30mmとする必要がある。繊維長が2mmを下回ると、セルロース系繊維を強固に接着させるためのネットワークが形成しにくくなり、一方、繊維長が30mmを超えると、スクリーンやピッカーローターからの紡出性が悪くなり、生産性に障害をきたす。紡出量を高くするためには、できるだけ繊維長を短くするのが効果的であり、3〜8mmがより好適である。
【0030】
本発明の複合繊維には捲縮が付与されていても付与されていなくてもよい。つまり、不織布に嵩高性を与えたい場合は捲縮を付与すればよいし、その必要がなく空気開繊性および吐出能力をより向上させたい場合は、捲縮を付与しなくてもよい。但し、本発明においては、(5)捲縮数を13山/25mm以下、捲縮率を11%以下とする必要がある。これにより、空気開繊性が良好になり、均一な地合いの不織布が得られる。捲縮数が13山/25mmまたは捲縮率が11%を超えると、未開繊の発生や紡出量の低下を生じる。捲縮の形態としては、平面内に包含される平面ジグザグ型あるいはオメガ型の捲縮が、スパイラル状の3次元捲縮よりも開繊性の点でより好ましい。
【0031】
また、本発明の複合繊維には油剤が付着しており、(6)油剤付着率を0.01〜0.30重量%の範囲とする必要がある。油剤付着量が0.01重量%を下回ると、繊維−繊維間の摩擦が大きくなり、未開繊性や紡出量が低下するだけでなく、静電気が発生し易くなる。また、油剤付着量が0.30重量%を超えると、油剤自体の摩擦の影響で主として繊維−繊維間の摩擦が高くなり、開繊性が低下し、セルロース系繊維との接着性も悪くなる。油剤付着率の好ましい範囲は0.1〜0.25重量%である。
【0032】
また、(7)水分率を0.5重量%以下に抑える必要がある。該水分率が0.5重量%を超える場合は、変性ポリオレフィンと、スクリーンやピッカーローターを構成する金属との摩擦が著しく増大し、紡出量が低下し、生産性が悪くなる。好ましい水分率は0.3重量%以下であり、より好ましくは0.15重量%以下である。
【0033】
本発明の複合繊維の繊度は特に限定されないが、0.1〜3デシテックスの範囲がセルロース系繊維との熱接着性をより強固にでき好ましい。特に繊度を細くすればするほど構成本数を多くでき、よりセルロース系繊維の脱落量を抑えることができる点で有利である。
【0034】
本発明の複合繊維をセルロース系繊維と混綿して用いる場合、該複合繊維がエアレイド不織布中に3〜30重量%程度含まれるようにすれば、十分な接着性能を発揮できる。
【0035】
【実施例】
以下、実施例により、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例における各項目は次の方法で測定した。
【0036】
(1)繊度
JIS L 1015 7.5.1 A法に記載の方法により測定した。
【0037】
(2)繊維長
JIS L 1015 7.4.1 C法に記載の方法により測定した。
【0038】
(3)捲縮数、捲縮率
JIS L 1015 7.12に記載の方法により測定した。
【0039】
(4)固有粘度([η])
オルトクロロフェノールを溶媒として、温度35℃で測定した。
【0040】
(5)メルトインデックス(MI)
JIS K 7210 条件4に記載の方法により測定した。
【0041】
(6)ガラス転移点(Tg)、融点(Tm)
パーキンエルマー社製の示差走査熱量計DSC−7型を使用し、昇温速度20℃/分で測定した。
【0042】
(7)水分率
JIS L 1015 7.1.2に記載の方法により測定した。
【0043】
(8)最大紡出量
パルプ/バインダー繊維=80/20(重量比)の混綿体を、図1に示したDan Webforming International A/S(デンマーク)社製のエアレイド製造装置(1.2m幅)に供給して処理した。すなわち混綿体を送綿循環ダクト2および3に送入し、回転する筒状スクリーン4aおよび5aから繊維を排出させた。排出された繊維を100m/分で運転するサクション装置8を有するネットコンベア7で捕集しながらエアレイドウェブ6を得るが、この際、フォーミングヘッド1から繊維の詰り無しに吐出される最大紡出量(kg/時間)を測定した。このとき、筒状スクリーン4aおよび5aのスクリーンの孔の形状は、縦の長さが1.5mm、横の長さが20mmの長方形とし、スクリーン開孔率は23%であった。
【0044】
(9)未開繊率
前述のエアレイド法により目付35g/m2で成型したウェブ10g中から未開繊塊を取り出して、その重量xを測定し、下式により未開繊率uを算出した。
u(%)=x/10×100
【0045】
(10)不織布地合い
図1に示した前記エアレイド製造装置により、前述の目付35g/m2で成型したウェブをウェブ圧縮ロール9で圧縮した後、サクションドライヤー10を使用して150℃で3秒間加熱処理することにより、熱接着性成分を溶融接着させ、不織布11を作製し、巻き取りロール12に巻き取って、評価用の熱接着不織布を作成した。
ウェブの外観を観察し、以下の基準で評価する。
レベル1:未開繊塊や目付斑(濃淡)が見られず、均一な地合いである。
レベル2:未開繊塊は目立たないが、目付斑(濃淡)が目視で確認できる。
レベル3:未開繊塊と目付斑(濃淡)が目立ち、不均一な地合いである。
【0046】
(11)パルプ脱落率
前述の熱接着不織布を面積10cm×10cmの正方形状に切り出して、不織布の重量(W1)を測定し、次にエアレイド機のフォーミングドラム内に不織布を投入してフォーミングドラム、ニードルロール、サクションを1分間運転し、その後フォーミングドラムから取り出して重量(W2)を測定し、次式より算出した。
パルプ脱落率(%)={(W1)−(W2)}÷(W1)×100
これはニードルロールにより不織布内の未接着パルプを叩き出し、離脱したパルプをサクションで除去する考え方に基づく。小さい方がパルプとの接着性が良好であることを示す。
【0047】
[実施例1]
MIが40g/10分、Tmが131℃の高密度ポリエチレン(HDPE)のチップと、MIが80g/10分、Tmが98℃の直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)を幹ポリマーとし、無水マレイン酸が0.20モル/kg、アクリル酸メチルが0.8モル/kg共重合された変性ポリエチレン(MPE−1)のチップを87:13の割合で混合し、これを二軸エクストルーダーで溶融し、250℃の溶融混合ポリマーとした。この溶融混合ポリマー(熱接着性成分)の無水マレイン酸含有率は0.026モル/kg、MIは43g/10分であった。一方、120℃で16時間真空乾燥した固有粘度[η]が0.61のPETのペレットをエクストルーダーで溶融し、280℃の溶融ポリマー(繊維形成性成分)とした。両溶融ポリマーを、前者を鞘成分A、後者を芯成分Bとし、かつ重量比がA:B=65:35となるように、直径0.3mmの丸穴キャピラリーを900孔有する公知の芯鞘型複合紡糸口金から、複合化して溶融吐出させた。この際、口金温度は285℃、吐出量は615g/分であった。さらに、吐出ポリマーを30℃の冷却風で空冷し1150m/分で巻き取り、未延伸糸を得た。この未延伸糸を72℃の温水中で3倍に延伸した後、ラウリルホスフェートカリウム塩/ポリオキシエチレン変性シリコーン=80/20からなる油剤を0.2重量%付与した後、押込み型クリンパーで捲縮数9.9山/25mm、捲縮率4.9%の平面ジグザグ型捲縮を付与し、110℃で乾燥した後、5mmの繊維長にカットした。得られた短繊維の繊度は2.3デシテックス、水分率は0.2重量%であった。
【0048】
エアレイド法で作成した不織布サンプルの地合いは良好でレベル1に格付けされ、未開繊率は0.8%、パルプ脱落率は2.4%と良好であった。また、最大紡出量は170kg/時間であった。また、サクションドライヤーのネットコンベア7b金網へのウェブの粘着はなかった。
【0049】
[実施例2]
MIが21g/10分、Tmが131℃の高密度ポリエチレン(HDPE)のチップとMIが52g/10分、Tmが121℃の直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)のチップと、MIが8g/10分、Tmが98℃の直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)を幹ポリマーとし、無水マレイン酸が0.20モル/kg、アクリル酸メチルが0.8モル/kg共重合された変性ポリエチレン(MPE−1)のチップを各々50:40:10の割合で混合し、これを二軸エクストルーダーで溶融し、250℃の溶融混合ポリマーとした。この溶融混合ポリマー(熱接着性成分)の無水マレイン酸含有率は0.02モル/kg、MIは27g/10分であった。一方、120℃で16時間真空乾燥した固有粘度[η]が0.61のPETのペレットをエクストルーダーで溶融し、280℃の溶融ポリマー(繊維形成性成分)とした。両溶融ポリマーを、前者を鞘成分A、後者を芯成分Bとし、かつ重量比がA:B=60:40となるように、直径0.3mmの丸穴キャピラリーを900孔有する公知の芯鞘型複合紡糸口金から、複合化して溶融吐出させた。この際、口金温度は285℃、吐出量は450g/分であった。さらに、吐出ポリマーを30℃の冷却風で空冷し1150m/分で巻き取り、未延伸糸を得た。この未延伸糸を72℃の温水中で3倍に延伸した後、ラウリルホスフェートカリウム塩/ポリオキシエチレン変性シリコーン=80/20からなる油剤を0.2重量%付与した後、押込み型クリンパーで捲縮数10.1山/25mm、捲縮率6.3%の平面ジグザグ型捲縮を付与し、110℃で乾燥した後、5mmの繊維長にカットした。得られた短繊維の繊度は1.8デシテックス、水分率は0.17重量%であった。
【0050】
エアレイド法で作成した不織布サンプルの地合いはレベル1に格付けされ、未開繊率は0.8%、パルプ脱落率は1.8%と良好であった。また、最大紡出量は160kg/時間であり、サクションドライヤーのネットコンベア7bの金網へのウェブの粘着はなかった。
【0051】
[比較例1]
MIが20g/10分、Tmが131℃の高密度ポリエチレン(HDPE)のチップと、MIが8g/10分、Tmが98℃の直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)を幹ポリマーとし、無水マレイン酸が0.20モル/kg、アクリル酸メチルが0.8モル/kg共重合された変性ポリエチレン(MPE−1)のチップを50:50の割合で混合し、これを二軸エクストルーダーで溶融し、250℃の溶融混合ポリマーとした。この溶融混合ポリマー(熱接着性成分)の無水マレイン酸含有率は0.10モル/kg、MIは13g/10分であった。一方、120℃で16時間真空乾燥した固有粘度[η]が0.61のPETのペレットをエクストルーダーで溶融し、280℃の溶融ポリマー(繊維形成性成分)とした。両溶融ポリマーを、前者を鞘成分A、後者を芯成分Bとし、かつ重量比がA:B=65:35となるように、直径0.3mmの丸穴キャピラリーを900孔有する公知の芯鞘型複合紡糸口金から、複合化して溶融吐出させた。この際、口金温度は285℃、吐出量は450g/分であった。さらに、吐出ポリマーを30℃の冷却風で空冷し1150m/分で巻き取り、未延伸糸を得た。この未延伸糸を72℃の温水中で2.8倍に延伸した後、ラウリルホスフェートカリウム塩/ポリオキシエチレン変性シリコーン=80/20からなる油剤を0.2重量%付与した後、押込み型クリンパーで捲縮数11.1山/25mm、捲縮率7.2%の平面ジグザグ型捲縮を付与し、110℃で乾燥した後、5mmの繊維長にカットした。得られた短繊維の繊度は1.8デシテックス、水分率は0.21重量%であった。
【0052】
エアレイド法で作成した不織布サンプルのパルプ脱落率は2.3%と良好であった。しかし、不織布地合いはレベル3に格付けされ、未開繊率は5.3%、最大紡出量は75kg/時間であった。サクションドライヤーのネットコンベア7bの金網にウェブが粘着し、安定した生産ができなかった。
【0053】
[比較例2]
A:Bのポリマー重量比を45:55とした他は、実施例1と同様にした。エアレイド法で作成した不織布サンプルの地合いは良好でレベル1に格付けされ、未開繊率は0.2%、最大紡出量は185kg/時間と良好であったが、パルプ脱落率は10.1%であった。また、サクションドライヤーのネットコンベア7bの金網へのウェブの粘着はなかった。
【0054】
[比較例3]
捲縮数を18山/25mm、捲縮率を12.5%とした他は、実施例1と同様にした。エアレイド法で作成した不織布サンプルのパルプ脱落率は2.6%、最大紡出量は155kg/時間と良好であった。しかし、不織布地合いはレベル3に格付けされ、未開繊率は3.4%であった。サクションドライヤーのネットコンベア7bの金網へのウェブの粘着はなかった。
【0055】
[比較例4]
油剤付着率を0.5重量%とした他は、実施例1と同様にした。エアレイド法で作成した不織布サンプルのパルプ脱落率は5.6%、最大紡出量は130kg/時間と若干悪くなり、不織布地合いはレベル2に格付けされ、未開繊率は2.9%であった。サクションドライヤーのネットコンベア7bの金網へのウェブの粘着はなかった。
【0056】
[比較例5]
水分率を0.5重量%とした他は、実施例1と同様にした。エアレイド法で作成した不織布サンプルのパルプ脱落率は2.2%で問題なかった。しかし、不織布地合いはレベル2に格付けされ、未開繊率は4.9%、最大紡出量は100kg/時間であった。サクションドライヤーのネットコンベア7bの金網へのウェブの粘着はなかった。
【0057】
【発明の効果】
本発明の熱接着性複合繊維はセルロース系繊維との接着性が良好であるだけでなく、かかる複合繊維によれば、エアレイド不織布の地合いを均一なものとすることができる。このため、本発明の複合繊維からは、極めて高品質の不織布を製造することができる。また、上記複合繊維によれば、エアレイド成形時の紡出量を高くでき、また、熱風エアスルー法による熱接着でも金網への粘着がないため、効率良く安定してエアレイド不織布を製造することができ、その工業的価値が極めて高いものである。加えて、本発明の複合繊維は、熱接着性成分の変性ポリオレフィンの変性量が少なくて済むため、従来よりも安価な熱接着性繊維を提供できるといった効果をも奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の不織布を製造する装置の側面図である。
【符号の説明】
1 ウェブフォーミングヘッド
2 送綿循環ダクト
3 送綿循環ダクト
4a フォーミングドラム(円筒状スクリーン)
5a フォーミングドラム(円筒状スクリーン)
4b ニードルロール
5b ニードルロール
6 ウェブ
7a ネットコンベア
7b ネットコンベア
8 サクション装置
9 ウェブ圧縮ロール
10 サクションドライヤー
11 不織布
12 巻き取りロール
Claims (4)
- 不飽和カルボン酸若しくは不飽和カルボン酸無水物を有するビニルモノマーがグラフト共重合された変性ポリオレフィン、または、該変性ポリオレフィンと他のポリマーとの混合ポリマーを熱接着性成分とし、該変性ポリオレフィンより融点の高いポリマーであるポリエステルを繊維形成性成分とし、少なくとも該熱接着性成分が表面に露出するように両成分が複合化された熱接着性複合繊維であって、該熱接着性複合繊維表面に油剤が付着し、下記(1)〜(7)を満足していることを特徴とするエアレイド不織布用熱接着性複合繊維。
(1)不飽和カルボン酸または不飽和カルボン酸無水物を有するビニルモノマーの含有率が熱接着性成分の重量に対して0.005〜0.04モル/kg
(2)熱接着性成分のメルトインデックスが27〜200g/10分
(3)熱接着性成分の複合繊維に占める割合が55〜95重量%
(4)繊維長が2〜30mm
(5)捲縮数が13山/25mm以下、捲縮率が11%以下
(6)油剤付着率が0.01〜0.30重量%
(7)水分率が0.5重量%以下 - 不飽和カルボン酸または不飽和カルボン酸無水物を有するビニルモノマーが、無水マレイン酸である請求項1記載のエアレイド不織布用熱接着性複合繊維。
- 熱接着性複合繊維が、熱接着性成分を鞘、繊維形成性成分を芯とする芯鞘型複合繊維である請求項1または2記載のエアレイド不織布用熱接着性複合繊維。
- 繊維形成性成分がポリエチレンテレフタレートである請求項1〜3のいずれか1項記載のエアレイド不織布用熱接着性複合繊維。
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