JP4030137B2 - イージーピール容器およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、食品等が収容されるイージーピール容器およびその製造方法に関するものであり、より詳しくは、易開封性および高シール強度をバランス良く備えたイージーピール容器およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、単層或は複層(積層)のプラスチックフィルムないしはシート或いは金属箔とプラスチックフィルムとの積層体を、射出成形、真空成形、圧空成形、プラグアシスト成形、プレス成形、張出し成形等の手段でフランジを備えたカップの形に絞り成形し、この容器本体のフランジと蓋体との間にヒートシールによる密封部を形成させた容器は、種々の食品類等を保持するための容器として広く知られている。
【0003】
このフランジと蓋体とのヒートシール形式にも種々のものがあり、例えば、オレフィン樹脂等のヒートシール性樹脂をフランジ外面および蓋体内面の構成材とし、両者のヒートシール強度を1〜4kg/1.5cmの範囲にしたものや、蓋体内面材として、オレフィン樹脂、ワックス類および粘着付与剤の組成物を用いて両者のヒートシール強度を易開封性(ピーラブル)シールとよばれる500g/1.5cm〜1.5kg/cmの範囲に調節したものが知られている。
【0004】
しかしながら、内容物の加熱殺菌およびこれに伴う冷却処理工程では、容器内部と外部で著しい圧力差を発生することから、上述したピーラブルシール界面のみによるヒートシールでは密封信頼性に欠けるという問題があり、その解決を目的として、容器内部からの圧力(すなわち容器中心から外方への力)に対しては強いシール強度を示し、しかも容器の外部から中心方向へはイージーピールが可能な容器も開発されている。
【0005】
この種のヒートシール容器の一例としては、本発明者らの提案にかかる特開昭62−28355公報が挙げられる。
その概要は以下の通りである。
すなわち、この発明の容器本体には、開口外周に表面がヒートシール樹脂層から形成されているフランジ部が形成されている。このフランジ部は、垂直断面で見て上向き(開口外方)へ凸となる湾曲シール面を有し、且つシール面の内外周部の少なくとも一方に、シールの中心に向けて厚みが次第に小さくなるはみ出し部(樹脂溜り片)が蓋体と一体に設けられている。そして、この容器本体に、別体として形成した内面にヒートシール性樹脂部を有する蓋材を載置し、容器本体のフランジ部と、該蓋材のヒートシール性樹脂部をヒートシールすることにより、イージーピール容器を得るというものである。
【0006】
この発明にかかる容器は、上記のような構成とすることにより、容器外方から内方への剥離力に対しては、蓋材のヒートシール樹脂層の凝集破壊或いはフランジ部樹脂と蓋のヒートシール樹脂層との界面剥離により、手による開封が容易に行われ、一方、容器内方から外方への剥離力に対しては、フランジ部樹脂の樹脂溜り片の持ち上がりによるせん断応力の発生に伴うフランジ部樹脂溜りの破断や蓋材の破断などにより強度が大きくなるものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、イージーピール容器では、充分なイージーピールを実現するためには、シール面の内方側のみに、樹脂溜り片を形成することが望ましいが、前記発明のイージーピール容器の構造では、シール面の内部のみならず、外部にも樹脂溜り片が形成される場合がある。このため、容器の形状を工夫するなどして、シール面の内部のみに確実に樹脂溜り片が形成されるようにする必要がある。また、一般に、樹脂溜り片を形成した状態にヒートシールを行うタイプのイージーピール容器では、樹脂溜り片の強度を全体にわたって均一にさせるとともに樹脂溜り片によって容器本体と蓋材とを確実にシールさせたいという要請がある。
【0008】
【発明の目的】
そこで、本発明の目的は、特定形状の容器本体をヒートシールすることにより、易開封性および高シール強度をバランス良く備えたイージーピール容器を提供することにある。 また、本発明の他の目的は、易開封性および高シール強度をバランス良く備えると共に溶融樹脂(樹脂溜り片)によるヒートシールがフランジ内方側のみで行え、且つ、樹脂溜り片の強度を全体にわたって均一にできると共に樹脂溜り片をフランジと可撓性ヒートシール蓋とを連結した状態に確実に形成できるイージーピール容器およびその製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために提案されたものであって、下記の点に特徴を有するものである。
すなわち、本発明によれば、開口部の外周にフランジが設けられ前記フランジの前記開口部側の面がプラスチックで形成されたイージーピール容器本体の前記プラスチック面が、可撓性ヒートシール蓋に形成されたピーラブルヒートシール性樹脂層とヒートシールされてなるイージーピール容器において、ヒートシール前の容器本体が前記フランジの前記プラスチック面のフランジ内方側に前記フランジの周方向全体に沿って前記フランジの開口部側の面に対して段差を有した状態に薄肉部が形成されており、前記プラスチック面と前記ピーラブルヒートシール性樹脂層とのヒートシール強度が500gないし2500g/15mmであって、前記フランジのプラスチック面側の内方側端部のみにフランジの周方向全体にわたって突設されると共にフランジの内方へ向けて長さが0.08mm以上となる樹脂溜り片と、前記ピーラブルヒートシール性樹脂層から溶融延出され前記樹脂溜り片をフランジの周方向全体にわたって非接着ないし弱接着で密着状態で取り囲むようにした爪状の延出樹脂部とを備えていることを特徴とするイージーピール容器が提供される。
【0011】
また、本発明によれば、ヒートシール前の容器本体の前記フランジの薄肉部外側で、前記薄肉部近傍にフランジの周方向全体に沿ってプラスチック製の突部が形成されてなる前記イージーピール容器本体が提供される。
【0012】
また、本発明によれば、ヒートシール前の容器本体の、前記突部が、フランジの内方へ向けて次第に厚肉となる前記イージーピール容器本体が提供される。
【0013】
また、本発明によれば、フランジ内方側に前記フランジの周方向全体に沿って前記フランジの開口部側の面に対して段差を有した状態に薄肉部が形成され、該薄肉部外側で、該薄肉部近傍にフランジの周方向全体に沿ってプラスチック製の突部が形成されてなる容器本体と、ピーラブルヒートシール性樹脂層を内面に有する可撓性ヒートシール蓋とをヒートシールし、ヒートシールの第1段階で前記突部が溶融してフランジの内方のみへ向けて長さが0.08mm以上となる樹脂溜り片を形成し、第2段階で蓋体のピーラブルヒートシール性樹脂層から溶融延出された延出樹脂部が上記樹脂溜り片を周方向全体にわたって非接着ないし弱接着で密着状態で取り囲むように形成されることを特徴とするイージーピール容器の製造方法が提供される。
【0014】
また、本発明によれば、前記容器本体のフランジのプラスチック面と前記ピーラブルヒートシール性樹脂層とのヒートシール強度が500gないし2500g/15mmであるイージーピール容器の製造方法が提供される。
【0015】
また、本発明によれば、前記容器本体が、フランジの内方へ向けて次第に厚肉となる突部を有するものであるイージーピール容器の製造方法が提供される。
【0016】
【発明の実施の形態】
請求項1記載の本発明に係るイージーピール容器は、開口部の外周にフランジが設けられ、フランジの開口部側の面がプラスチックで形成されたイージーピール容器本体のプラスチック面が、可撓性ヒートシール蓋に形成されたピーラブルヒートシール性樹脂層とヒートシールされてなるイージーピール容器において、プラスチック面とピーラブルヒートシール性樹脂層とのヒートシール強度が500gないし2500g/15mmにされていることが重要な技術的特徴の一つである。
上記ヒートシール強度は、本発明者らの度重なる実験によって規定された値であり、ヒートシール強度が500g/15mmよりも小さいと、輸送やハンドリング時等の小さい外力によってもヒートシール部が剥れ易く不測の開封を招く虞があり、また、ヒートシール強度が2500g/15mmよりも大きいと、接着力が強過ぎて適切に開封できない場合がある。
【0017】
本発明における前記ヒートシール強度とは、密封成形容器の蓋材と成形容器を15mm幅の短冊状に切り取って試験片とし、これを食品衛生法告示第370号の「封緘の強度試験」に準じて測定した値を言う。
【0018】
さらに、本発明に係るイージーピール容器は、フランジのプラスチック面側の内方側端部にフランジの周方向全体にわたって突設されると共にフランジの内方へ向けて長さが0.08mm以上となる樹脂溜り片が形成され、この樹脂溜り片を、ピーラブルヒートシール性樹脂層から延出された爪状の延出樹脂部がフランジの周方向全体にわたって密着状態で取り囲むようになっていることが第2の技術的特徴である。この密着状態は上記樹脂溜り片と爪状の延出樹脂部が非接着ないし弱接着状態で形成されており、フランジの内方側にのみ形成され、外方側では行われないので、易開封性が保たれることになる。
また、樹脂溜り片がフランジの内方へ向けて長さが0.08mm以上に形成されていることにより、延出樹脂の量が多くなり、樹脂溜りと爪状の延出樹脂部との連結を強固に、かつ、安定化した高シール強度が得られる効果がある。
【0019】
また、請求項2の発明は、該イージーピール容器のヒートシール前容器本体の構造を規定するものである。
すなわち、図9(A)に示すフランジ1のプラスチック面1Aのフランジ内方側にフランジ1の周方向全体に沿ってフランジ1の開口部側(図9(A)の上方側)の面に対して段差を有した状態に薄肉部2が形成されてなる点に技術的な特徴を有するものであり、このように段差を形成することにより、可撓性ヒートシール蓋とヒートシールした場合に、フランジ1のプラスチック面側の内方側端部にフランジ1の周方向全体にわたって樹脂溜り片が突設される。この樹脂溜り片に、ヒートシールによりピーラブルヒートシール性樹脂層の一部がフランジの周方向全体にわたって密着状態で取り囲むように延出される。このため、イージーピール容器本体と可撓性ヒートシール蓋とが高いシール強度で連結されることになる。
【0020】
また、請求項3記載の発明も、ヒートシール前の容器本体の構造を規定するものであり、この容器本体においては、フランジの薄肉部外側で、薄肉部近傍にフランジの周方向全体に沿ってプラスチック製の突部が形成されている。これにより、ヒートシールした場合に、突部が溶融し、フランジのプラスチック面側の内方側端部にフランジの周方向全体にわたって樹脂溜り片が確実に突設される。
【0021】
突部の形状は、樹脂溜り片を確実に形成できる形状であれば、特に限定されるものではなく、図9(B)の符号3で示す如く、フランジの厚肉部1Bの内方側端部に立設され上端面が上方に向けてなだらかに湾曲する湾曲面3Aとされたもの、図9(C)に示す如く、図9(B)の突部3の湾曲面3Aが平坦面3Bとされたもの、図9(D)に示す如く、突部3の上端部が鋭角をなすように立設されたもの等を例示できる。
【0022】
また、請求項4記載の発明も、ヒートシール前の容器本体の構造を規定するものであり、前記請求項3記載の突部が、フランジの内方へ向けて次第に厚肉となる点に特徴を有するものである。これにより、ヒートシールした場合に、より確実に、フランジのプラスチック面側の内方側端部に樹脂溜り片が形成される。さらに、本発明では、形成される樹脂溜り片をフランジの内方へ向けて適切な長さの状態に確実に形成できるという長所もある。
【0023】
本発明において、フランジの内方へ向けて次第に厚肉となる突部とは、図9(E)に示す如く、フランジ1の内方へ向けて直線的に図9(E)の上方へ傾斜する傾斜面3Cを有する突部3を含むことはもちろんであり、図9(F)に示す如く、突部3の傾斜面3Cの中間部で、傾斜面3Cよりも急峻に立ち上がる傾斜面3Dを有する突部3であってもよい。
さらに、本発明における突部は、図9(E)、(F)の形状に限定されることはなく、フランジの内方へ向けて次第に厚肉となれば、傾斜面になだらかな凹凸部が形成されてもよい。
なお、本発明において、厚肉となるとは、図9(E)、(F)の上下方向に対して厚肉になることを意味している。
【0024】
また、請求項5は、本発明に係るイージーピール容器の製造方法を規定するものである。
容器本体のフランジのヒートシールされる面に、段差部、又は、段差部および上記のプラスチック製の傾斜突部を設けた点、傾斜突部を設ける場合には、フランジの内方側へ設け、これにピーラブルヒートシール性樹脂層を内面に有する可撓性ヒートシール蓋を載置し、フランジ面と蓋材のピーラブルヒートシール性樹脂層とのヒートシール強度が500gないし2500g/15mmになるようにヒートシールするものである。
上記ヒートシール強度は、容器本体の突部が溶融延出して樹脂溜り片を形成すると共に、該樹脂溜り片を覆うようにして溶融延出する蓋材のピーラブルヒートシール性樹脂層からの延出樹脂部が非接着ないし弱接着状態で連結することにより得られるものである。
上記樹脂溜り片と延出樹脂部の連結により、易開封性および高シール強度を備えると共に溶融樹脂(樹脂溜り片)によるヒートシールがフランジ内方側のみで行え、且つ、樹脂溜り片の強度を全体にわたって均一にできると共に樹脂溜り片をフランジと可撓性ヒートシール蓋とを連結した状態に確実に形成できるようになる。
【0025】
この作用についてさらに詳細に述べると、上記イージーピール容器用容器本体に可撓性ヒートシール蓋をヒートシールすると、まず図1に示す傾斜突部24が溶融されて、図2に示す如く、薄肉部25と、厚肉部26との境界面27の上端側で、樹脂溜り片28として突設するとともに、可撓性ヒートシール蓋30のピーラブルヒートシール性樹脂層36が溶融して延出し、前記樹脂溜り片28を覆うようにして樹脂溜り片28の図2の下方側に流入し、樹脂溜り片28の端面28Aおよび下面28Bと一体となりながら境界面27に当接して爪状の延出樹脂部29を形成する。この構成によって延出樹脂部29はフランジ14と可撓性ヒートシール蓋30とを高いシール強度で連結している。
【0026】
かくして、容器本体11の内方から外方へ剥離力が作用すると、図3に示す如く、フランジ14と可撓性ヒートシール蓋30との剥離はヒートシール部では行われずに、延出樹脂部29のヒンジ効果によるカップや蓋の材料破断によってなされるようになるので、シール強度が大きくなる。一方、容器本体11の外方から内方への剥離力に対しては、可撓性ヒートシール蓋30のピーラブルヒートシール樹脂層36の凝集破壊或いはフランジ14のプラスチック面22(ヒートシール樹脂層)とピーラブルヒートシール樹脂層36との界面が剥離することにより、手による開封が容易に行われることになる。
【0027】
本発明に係るイージーピール容器は、前述したように、容器本体上に載置した蓋材を自体公知のヒートシーラーで加熱加圧することによって、容器本体のフランジ部において蓋材のピーラブルヒートシール性樹脂層とヒートシールされる。ヒートシールに際しては、まず約1.5秒程度の短時間で容器本体フランジ内方のヒートシール面に形成された突部が溶融して段差部上に樹脂溜り片が形成されると共に、蓋材のピーラブルヒートシール性樹脂層が溶融して前記樹脂溜り片を覆う形で爪状の延出樹脂部が形成され、両者が非接着ないし弱接着の密着状態で強固に連結された連結部を形成するものである。
本発明において用いるイージーピール容器本体は、傾斜突部24をフランジ14の内方側へ設けており、該部分で樹脂溜り片28を形成する構成となっているために、延出樹脂部29がフランジ14の外方側に形成されることはなく、イージーピール性を延出樹脂部29が阻害するようなことはない。
【0028】
また、前述したように、本発明によって製造されたイージーピール容器は、容器本体のフランジのヒートシールされる面に傾斜突部が設けられると共に、薄肉部が形成され傾斜突部が設けられた面に対して段差部が形成されており、ヒートシール時に傾斜突部を樹脂溜り片として突出させる構成となっているので、可撓性ヒートシール蓋のピーラブルヒートシール性樹脂層の爪状の溶融物(延出樹脂部)が樹脂溜り片のほぼ全体を覆うようになり、フランジと可撓性ヒートシール蓋を確実に連結状態となる。
【0029】
本発明に係るイージーピール容器は、食品類等を充填、密封し、次いでこれを加熱殺菌する食品類保存用容器として有用であり、密封信頼性が高く、しかも、易開封性を有する容器である。
なお、本発明では、容器本体および可撓性ヒートシール蓋共に従来と同様の材料で形成でき、特殊な材料はとくに不要である。また、容器本体のフランジは、容器本体の成形の段階で、しかも、従来設備がそのまま使用できるため、生産性に優れ、さらに、内容物充填設備の点においても、従来設備でそのまま対応でき、煩わしい調整がいらないため、作業メリットがあり、経済性の点でも優れている。
【0030】
以下に、本発明を具体例に基づいて詳細に説明する。
[容器本体の構成]
本発明の容器本体11は、図5に示す如く、無継目の一体構造に形成されており、周状側壁部12、この周状側壁部12の下端と一体とされた底部13、及び側壁部の上端と一体とされたフラットなヒートシール用フランジ14からなっている。一方、本発明において用いる可撓性ヒートシール蓋30は、容器本体11の開口部及びフランジ14をほぼ完全に覆う寸法とされている。
【0031】
容器本体は、フランジの容器開口部側の面がプラスチックで形成されている限り、それ自体公知の任意の材料、例えば、樹脂、金属、紙、ガラス、セラミック、あるいはそれらの積層体から形成できる。好適な容器本体は、少なくとも内面がヒートシール性を有する樹脂からなるものであり、例えば、低−中−高密度ポリエチレン、アイソタクティックポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン系不飽和カルボン酸ないしその無水物でグラフト変性されたオレフィン樹脂等のオレフィン系樹脂、比較的低融点ないし低軟化点のポリエステルまたはコポリエステル樹脂からなるものである。これらの樹脂は、無機充填材を含むものであってもよい。
【0032】
この容器本体11は、一例として、単層あるいは多層のプラスチックのフィルムシートを、例えば、射出成形、真空成形、圧空成形、プレス成形、プラグアシスト成形、張出し成形等の手段で絞り成形することにより形成される。
好適には、容器本体はヒートシール性樹脂とガスバリヤー性樹脂とを含む多層構造からなっており、この具体例においては、容器壁は、図6の断面図に示すとおり、ヒートシール性を有し且つ耐湿性を有する熱可塑性樹脂、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等のポリオレフィンや、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等の熱可塑性ポリエステルまたはポリカーボネートからなる内表面層15および外表面層16と、ガスバリヤー性熱可塑性樹脂、例えば、エチレンビニルアルコール共重合体、塩化ビニリデン系樹脂、ハイニトリル樹脂、ナイロン系樹脂からなる中間層17とを備えている。これら、内外表面層と中間層とは、これら両者に熱接着性を有する樹脂、例えば、酸性変性オレフィン系樹脂、コポリエステル系接着剤樹脂、エポキシ変性熱可塑性接着剤樹脂から成る接着剤層18および19を介して接合されていてもよい。
【0033】
この容器本体11は、他の例として、プラスチックのフィルムと金属の積層体を、例えば絞り成形ないしプレス成形することにより形成される。
この具体例による容器は、図6の断面において、中間層17が金属箔等で置き換わったものと見ればよく、金属箔基質17としては、アルミ箔、鋼箔、ブリキ箔等が使用され、これらの金属箔は、メッキ処理、化学処理等のそれ自体公知の表面処理が行われていてもよい。
金属箔を用いた容器本体の他の例は、上記金属箔の内外両面に、例えば、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリイミダゾピロロンイミド、フッ素樹脂等の一種或いは2種以上からなる耐熱樹脂被覆が設けられており、フランジには、図7の断面図に示すとおり、金属箔基質20、内面側耐熱樹脂被膜21、この内面側樹脂被膜上のヒートシール樹脂層22および外面側耐熱樹脂被覆23からなっている。このタイプの容器は、とくに内容物加熱調理用の包装容器として有用なものである。
【0034】
なお、容器本体を構成する積層体は、共押出、サンドイッチラミネーション、押出コート、ドライラミネーション等のそれ自体公知の方法で製造される。また、フランジにのみヒートシール性樹脂を施す場合は、フィルムの熱接着、ヒートシール性樹脂の流動浸漬、或はサスペンジョンの塗布と溶融等の任意の手段を適用できる。
本発明において用いる容器本体11のフランジ14には、図1に示す如く、厚肉部26および薄肉部25が形成されており、厚肉部26と薄肉部25との境界面27は、フランジ14の延出方向に対してほぼ直交している。
【0035】
フランジ14の厚肉部26には、フランジ内方側に、傾斜突部24がフランジの周方向全体に沿って形成されており、厚肉部26と薄肉部25との境界面27に連続した状態に設けられている。傾斜突部24は、プラスチック製でフランジ14の内方側に向けて次第に厚肉となるように形成されており、傾斜突部の上面24Cは、湾曲することのない平坦面とされている。
なお、傾斜突部24は、ヒートシール樹脂層22と同一材料で形成しても良く、これとは異なったプラスチック材料によって形成してもよい。
【0036】
傾斜突部24の形成位置は、境界面27に必ずしも連続して設ける必要はなく、境界面27の近傍であれば、若干フランジの外側にずれて形成されていてもよい。また、傾斜突部24の上面24Cは必ずしも平坦に形成されている必要はなく、若干の湾曲部が形成されていてもよい。
なお、傾斜突部24の傾斜角度α(図1参照)は、傾斜突部24を形成する材料や、ヒートシールの条件等によっても異なるが、90度以下、好ましくは10ないし60度、特に好ましくは20ないし45度とするのが、効果的に樹脂溜りを形成できる点で好ましい。
また、傾斜突部24の高さL1(図1参照)は、段差L2の長さ(図1参照)やヒートシールの条件等によっても異なるが、上記同様に効果的に樹脂溜りを形成するためには、0.05ないし0.5mm、特に、0.1ないし0.4mmとすることが好ましい。
【0037】
また、段差L1の長さも、上記の傾斜突部24の高さ等との兼ね合いによって、効果的に樹脂溜りを形成できる長さを適宜設定することができる。
なお、本具体例では、境界面27を、フランジ14の延出方向に対して直交させているが、これは必ずしも直交させなければならないものではなく、若干傾斜していてもよい。
【0038】
[可撓性ヒートシール蓋の構成]
本発明で用いる可撓性ヒートシール蓋30は、可撓性で密封性能を有し、かつ内面がピーラブルヒートシール樹脂で形成されている限り、それ自体公知の任意の容器形成素材、例えば、樹脂、金属、紙、ガラス、セラミック、或はそれらの積層体で形成することができる。
【0039】
このヒートシール性の可撓性蓋は、酸素バリアー層、例えば、アルミ箔、スズ箔、鋼箔、ブリキ箔等の金属箔、エチレン−ビニルアルコール共重合体、塩化ビニリデン樹脂、ナイロン樹脂等の高酸素バリヤー性樹脂フィルム、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、二軸延伸ナイロンフィルム、ポリカーボネートフィルム等の熱可塑性樹脂フィルム、各種紙或は更にこれらのラミネート等を基材とし、これに前述したイージーピールのヒートシール性樹脂層を内面材として積層したものであってもよい。
【0040】
図8において、可撓性ヒートシール蓋30は、ガスバリヤー性を付与するための金属箔基質またはガスバリアー性樹脂層31、該基質31の外側となる面に必要により接着剤層32を介して設けられた外面保護樹脂被膜層33、および金属箔基質の内側となる面に必要により接着剤層32を介して設けられたヒートシール用内面材層34からなっている。この具体例において、内面材層34は、樹脂支持層35とピーラブルヒートシール樹脂層36とからなっている。
樹脂支持層35は、凝集力の大きい樹脂からなるものであり、且つピーラブルヒートシール樹脂層36を剥離しないように強固に支持するものである。一方、ピーラブルヒートシール樹脂層36は、容器本体フランジのヒートシール性樹脂層との間にイージーピールシールを形成し、一方、樹脂支持層35との間にタイトシールを形成するものである。
【0041】
上記具体例において、樹脂支持層35としては、容器本体について説明したヒートシール性樹脂が使用され、樹脂支持層は容器本体のフランジ上面樹脂層と主たる反復単位を共通にする樹脂がよい。この目的に特に好適なヒートシール性樹脂は、アイソタクティックポリプロピレン或は結晶性のプロピレン−エチレンランダム共重合体、結晶性のプロピレン−エチレンブロック共重合体のようなポリプロピレン系重合体、低密度、中密度、或いは高密度ポリエチレンや線状低密度ポリエチレンといったオレフィン樹脂であり、耐熱性が要求される場合には、特にポリプロピレン系樹脂が好適に使用される。
【0042】
一方、イージーピールヒートシール性樹脂層36としては、凝集力或はヒートシール強度が弱められたヒートシール性樹脂が使用され、2種以上の主たる反復単位を異にするヒートシール性樹脂のブレンドからなる樹脂組成物が使用される。ヒートシール用オレフィン樹脂に対して、例えば、エチレン−プロピレンゴム(EPM)、エチレン−プロピレン−非共役ジエンゴム(EPDM)、ポリイソブチレン、ブチルゴム、ポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ニトリル−ブタジエンゴム等の合成ゴムや該オレフィン樹脂とは種類の異なるオレフィン樹脂を配合することにより、上記イージーピール性を達成できる。これら合成ゴム或は異質のオレフィン樹脂は、ベースとなるオレフィン樹脂100重量部当たり3ないし30重量部、特に5ないし20重量部の量で配合するのがよい。
【0043】
上記イージーピール樹脂層は、前記ポリプロピレン系樹脂と前記ポリエチレン系樹脂との組成物からなることが好ましく、樹脂支持層がポリプロピレン系樹脂からなる場合には、ポリプロピレン系樹脂を主体とし、ポリエチレン系樹脂の少量を含む樹脂組成物を用いるのがよく、一方、樹脂支持層がポリエチレン系樹脂からなる場合には、ポリエチレン系樹脂を主体とし、ポリプロピレン系樹脂の少量を含む樹脂組成物を用いるのがよい。加熱殺菌に耐え且つ易剥離性を有するヒートシール材は、ポリプロピレン100重量部当たり5ないし20重量部のポリエチレンを含有する樹脂組成物である。
【0044】
上記の可撓性ヒートシール蓋30の層構成は、樹脂支持層の厚みが20μm以上、望ましくは30μm以上とし、一方、イージーピールヒートシール性樹脂層の厚みを15μm以下、望ましくは10μm以下とするとよい。
上記多層構造の可撓性ヒートシール蓋は、多層構造の容器本体について述べたのと同様の方法で製造できる。
【0045】
[ヒートシール容器の製法]
本発明によるイージーピール容器は、上記の如く、傾斜突部24の形成されたフランジ14に、ピーラブルヒートシール性樹脂層31が当接した状態に可撓性ヒートシール蓋30を配置し、ヒートシールすることによってなされる。
ヒートシールは一段で行ってもよく、或いは予備ヒートシールと本ヒートシールのように二段で行ってもよい。
【0046】
ヒートシールヘッドとしては、ヒートシールバー、高周波誘導加熱ヒートシールヘッド、誘電加熱ヒートシールヘッド、超音波ヒートシールヘッド等のそれ自体公知のものを使用でき、シールバーの表面は、粘着を防止するために、テフロンコートしたものであってもよい。
ヒートシールの条件は、少なくともイージーピールヒートシール性樹脂層の溶融と、フランジ上面のヒートシール性樹脂層との間で確実なヒートシールがおこなわれるものであり、ヒートシール温度は、通常170ないし210℃の範囲である。
【0047】
ヒートシール時の圧力は、両層との間で確実なヒートシールが生じるものであれば、特に制限はなく、一般にシールヘッドの押圧力は、シール面の面積によって、50ないし200kg/cup程度のものであり、ヒートシール時間は、通常1.0ないし3.0秒程度が適当である。
【0048】
【実施例】
本発明を次の実施例によって説明する。
実施例
最内面層がホモポリプロピレン90重量%と低密度ポリエチレン10重量%が配合され、MIが1.0、密度が0.90g/cm3 の層厚み350μmの第1層、エバール樹脂層からなる層厚み約60μmの第3層、この第3層の両面の各々に接着される層厚20μmのマレイン酸変性ポリプロピレン樹脂によって各々形成された第2層および第4層、第1層と同様の樹脂で層厚350μmの第5層とからなる、総厚み約800μmの3種5層シートを作成した。
【0049】
このシートを真空圧空成形により内径60mm、外径74mm、高さ23mmの丸形容器を作成し、同時にフランジ押えリングにより段差成形加工をした。
次いで、層厚15μmの二軸延伸ナイロン/層厚15μmの二軸延伸ナイロンからなる積層フィルム面に、カップに対するシール強度が約1kg/15mmを有する層厚46μmのホモポリプロピレン層と、ランダムポリプロピレン70重量%、低密度ポリエチレン20重量%、およびエチレンブテン−1コポリマー10重量%を配合した層厚4μmのシーラント層からなる共押出2層フィルムを積層し可撓性ヒートシール蓋を作成した。
上記のフランジ加工した容器本体に水羊羮約65gをホットパック充填し、容器本体とシーラント層を当接させ、フラットシール盤によりシール温度190℃、シール圧力120kg/カップ、シール時間1.5秒の条件で2回シールを行い、シール容器を得た。
【0050】
こうして得られたシール容器のシール面の断面は、図2に示したように、容器本体の突部が樹脂溜り片28を形成し、その上からヒートシール蓋のピーラブルヒートシール性樹脂層の溶融物が、上記樹脂溜り片を覆うように延出し、境界面27に当接した状態で爪状の延出樹脂部29を形成していることが確認された。この連結状態は、容器本体の突部がヒートシールによってまず溶融延出して樹脂溜り28を形成すると共に、ヒートシール蓋のピーラブルヒートシール性樹脂層の溶融物が、上記樹脂溜りを覆うように延出し、境界面27に当接した状態で爪状の延出樹脂部を形成したものであることが理解される。
【0051】
上記方法で形成したシール容器について、密封容器の外側から内側へ向けての開封強度(kg/カップ)と、内側から外側へ向けてのシール強度(kg/15mm)を引張り試験装置で測定した。
試験結果を表1に示す。
なお、シール強度および開封強度は各々20回測定し、表1に、シール強度および開封強度の平均値、最小値、および最大値を記載した。さらに、シール強度については、強度が2.0kg/15mmよりも小さい値の発生率を、開封強度については、強度が2.0kg/カップよりも大きい値の発生率を記載した。
さらに、開封の際の可撓性ヒートシール蓋の切れ率を表1に記した。
【0052】
比較例1
図10に示す如く、実施例において用いたものと同じ、層厚15μmのナイロン層の各々が二層に積層されてなる基材42に層厚50μmのイージーピール材44が積層された可撓性ヒートシール蓋40を、実施例と同様の材料によって形成されてなる容器本体50のフランジ52にイージーピール材44がシール面となるように配置し、実施例と同様の条件下でシールし、シール容器を得た。得られたシール容器のシール強度および開封強度を実施例1と同様の条件下で測定し表1に示した。
なお、図10の比較例では、容器本体50のフランジ52には、段差および傾斜突部は形成されておらず、フランジ52は、平坦に形成されている。
【0053】
比較例2
図11に示す如く、層厚15μmのナイロン層の各々が二層に積層されてなる基材62に層厚50μmの実施例と同じイージーピール材64が積層された可撓性ヒートシール蓋60を、ポリプロピレン製の容器本体70のフランジ72にイージーピール材64がシール面となるように配置し、実施例と同様の条件下でシールし、シール容器を得た。得られたシール容器は、図11に示す如く、シール部の内面および外面において、樹脂溜り片74が形成された。得られたシール容器のシール強度および開封強度を実施例と同様の条件下で測定し表1に示した。図11の比較例では、フランジ72には、その幅方向中間部にフランジの周方向全体に沿って容器本体70の底部と反対側へ向けて凸となる突部71が形成されている。
【0054】
比較例3
可撓性ヒートシール蓋として、基材を層厚12μmのポリエチレンテレフタレートと層厚15μmのナイロンからなる積層体で構成し、密度0.91g/cm3 、MI2.0のブロックポリプロピレン95重量%と、密度0.87g/cm3 、MI1.0のエチレン−ブテン−1共重合体5重量%との組成物からなる層厚70μmのイージーピール材を使用する以外は、比較例2と同様にシール容器を構成し、得られたシール容器のシール強度および開封強度を実施例と同様の条件下で測定し表1に示した。
【0055】
【表1】
なお、表中のシール強度の「<2.0発生率」は、シール強度の安定度を示す指標となるものであり、この結果から、本実施例に係るシール容器は、比較例1ないし3に比べて、易開封性および高シール強度をバランス良く備えていることが明らかである。
【0056】
【発明の効果】
本発明によれば、易開封性および高シール強度をバランス良く備えたイージーピール容器を提供できる。
また、本発明によれば、易開封性および高シール強度をバランス良く備えると共に溶融樹脂(樹脂溜り片)によるヒートシールがフランジ内方側のみで行え、且つ、樹脂溜り片の強度を全体にわたって均一にできると共に樹脂溜り片をフランジと可撓性ヒートシール蓋とを連結した状態に確実に形成できるイージーピール容器本体およびイージーピール容器の製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ヒートシール前の可撓性ヒートシール蓋と容器本体を示す断面図である。
【図2】図1の可撓性ヒートシール蓋と容器本体をヒートシールした状態を示す断面図である。
【図3】図2のイージーピール容器の内方から外方への剥離力が作用した状態を示す断面図である。
【図4】図2のイージーピール容器が開封される状態を示す断面図である。
【図5】本発明の容器本体および可撓性ヒートシール蓋を示す断面図である。
【図6】多層構造の容器の一例を示す断面図である。
【図7】フランジの断面図である。
【図8】本発明に用いる可撓性ヒートシール蓋の断面図である。
【図9】(A)ないし(F)はフランジに形成された段差および突部を示す断面図である。
【図10】従来の容器本体と可撓性ヒートシール蓋とがシールされた状態を示す断面図である。
【図11】従来の容器本体と可撓性ヒートシール蓋とがシールされた状態を示す断面図である。
【符号の説明】
11 容器本体
14 フランジ
24 傾斜突部
25 薄肉部
30 可撓性ヒートシール蓋
36 ピーラブルヒートシール性樹脂層
Claims (6)
- 開口部の外周にフランジが設けられ前記フランジの前記開口部側の面がプラスチックで形成されたイージーピール容器本体の前記プラスチック面が、可撓性ヒートシール蓋に形成されたピーラブルヒートシール性樹脂層とヒートシールされてなるイージーピール容器において、ヒートシール前の容器本体が前記フランジの前記プラスチック面のフランジ内方側に前記フランジの周方向全体に沿って前記フランジの開口部側の面に対して段差を有した状態に薄肉部が形成されており、前記プラスチック面と前記ピーラブルヒートシール性樹脂層とのヒートシール強度が500gないし2500g/15mmであって、前記フランジのプラスチック面側の内方側端部のみにフランジの周方向全体にわたって突設されると共にフランジの内方へ向けて長さが0.08mm以上となる樹脂溜り片と、前記ピーラブルヒートシール性樹脂層から溶融延出され前記樹脂溜り片をフランジの周方向全体にわたって非接着ないし弱接着で密着状態で取り囲むようにした爪状の延出樹脂部とを備えていることを特徴とするイージーピール容器。
- 前記フランジの薄肉部外側で、前記薄肉部近傍にフランジの周方向全体に沿ってプラスチック製の突部が形成されてなる請求項1記載のイージーピール容器。
- 前記突部が、フランジの内方へ向けて次第に厚肉となる請求項2記載のイージーピール容器。
- フランジ内方側に前記フランジの周方向全体に沿って前記フランジの開口部側の面に対して段差を有した状態に薄肉部が形成され、該薄肉部外側で、該薄肉部近傍にフランジの周方向全体に沿ってプラスチック製の突部が形成されてなる容器本体と、ピーラブルヒートシール性樹脂層を内面に有する可撓性ヒートシール蓋とをヒートシールし、前記突部が溶融してフランジの内方のみへ向けて長さが0.08mm以上となる樹脂溜り片を形成すると共に、蓋体のピーラブルヒートシール性樹脂層から溶融延出された延出樹脂部が上記樹脂溜り片を周方向全体にわたって非接着ないし弱接着で密着状態で取り囲むように形成されることを特徴とするイージーピール容器の製造方法。
- 前記容器本体のフランジラスチック面と前記ピーラブルヒートシール性樹脂層とのヒートシール強度が500gないし2500g/15mmである請求項4記載のイージーピール容器の製造方法。
- 前記容器本体が、フランジの内方へ向けて次第に厚肉となる突部を有する請求項4または5記載のイージーピール容器の製造方法。
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