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JP4024905B2 - 圧延機の板厚制御装置 - Google Patents

圧延機の板厚制御装置 Download PDF

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JP4024905B2
JP4024905B2 JP24095097A JP24095097A JP4024905B2 JP 4024905 B2 JP4024905 B2 JP 4024905B2 JP 24095097 A JP24095097 A JP 24095097A JP 24095097 A JP24095097 A JP 24095097A JP 4024905 B2 JP4024905 B2 JP 4024905B2
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21BROLLING OF METAL
    • B21B37/00Control devices or methods specially adapted for metal-rolling mills or the work produced thereby
    • B21B37/58Roll-force control; Roll-gap control
    • B21B37/66Roll eccentricity compensation systems

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Control Of Metal Rolling (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鋼板等を圧延する圧延機の出側板厚を制御する板厚制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
鋼板等を圧延する圧延機には、圧延ロールの本数によっていろいろな種類の圧延機がある。本発明は少なくとも上下一対のバックアップロールを備えた圧延機を適用対象とし、以下の説明では一対のワークロールとバックアップロールとを備えた4段圧延機を用いて説明する。
【0003】
圧延材の板厚制御、あるいは、張力制御にとって圧延機のロール偏芯は大きな外乱である。ロール偏芯の主な原因として、
(a)バックアップロール軸受けのキーの影響
(b)バックアップロールの軸芯の偏り
(c)ワークロールの真円度不良
などがある。このうち、(a)に起因する偏芯量が最も大きいとされている。
【0004】
ロール偏芯を制御で低減する方法は種々提案され、多くの圧延プラントに適用されている。その代表的な方法が、例えば、特開昭51−138468号公報に示されている。この方法は、バックアップロールの回転角に対応させて検出した圧延荷重信号をフーリェ変換し、バックアップロールの回転に同期した周波数成分を抽出し、これを用いてロール開度を操作している。
【0005】
この従来の方法においては、圧延していない状態でロールを回転させて上下のロールを接触させる、いわゆる、キスロールを行わせることによって発生した荷重を検出し、この荷重をフーリェ変換してロール偏芯を検出していた。この方法は、発生した荷重信号にロール偏芯しか現れないため検出精度は高いものと言える。しかし、圧延の進行と共にロールの状態が変化することも考えられるため、この変化に対応するにはキスロールを容易に行えることがその採用条件となっている。
【0006】
近年、冷間圧延プラントでは工程の連続化が進み、これまで、1コイルずつのバッチ圧延を行っていた既存設備も連続化のための改造を行う程になってきている。連続ミルではロールの組み替えもミル内に圧延材がある状態で行われるのが一般的であり、この場合は、前述のキスロールをさせることが不可能である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来のロール偏芯制御技術は、容易にキスロールをさせ得ない連続式のタンデム冷間圧延機などには適用できず、適用しても精度の良い制御は行えなかった。
本発明は容易にキスロールをさせ得ない圧延機においても、バックアップロールの偏芯に起因する出側板厚偏差を低減することのできる圧延機の板厚制御装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載の圧延機の板厚制御装置は、
圧延機の出側に、圧延機のバックアップロールの円周よりも短い距離だけ離隔した位置に設置され、設定値に対する板厚偏差を検出する厚み計と、
nを正の整数として、バックアップロールの1回転角度をn等分したn個の回転角度を検出する回転角度検出手段と、
回転角度検出手段から一つの回転角度検出信号が出力されたタイミングで圧延機の先進率を演算し、この先進率及びバックアップロールの円周又は円周に関連する値に基づき、バックアップロールの1回転に相当する圧延機の出側圧延材長を演算する圧延材長演算手段と、
圧延材長演算手段で演算された出側圧延材長と、厚み計の圧延機からの距離との差に相当する材料の移行時間だけ、厚み計の板厚偏差信号を遅延させる板厚偏差遅延手段と、
板厚偏差遅延手段で遅延せしめられた板厚偏差信号を、回転角度検出手段で検出されたバックアップロールの同一の回転角度毎に積分し、バックアップロールの回転角度に対応させてそれぞれ圧延機のロール開度操作量を演算するロール開度操作量演算手段と、
を備え、ロール開度操作量演算手段で演算されたロール開度操作量に従って圧延機のロール開度を操作するものである。
【0009】
本発明の請求項2に記載の圧延機の板厚制御装置は、
圧延機の出側に、圧延機のバックアップロールの円周よりも短い距離だけ離隔した位置に設置され、設定値に対する板厚偏差を検出する厚み計と、
nを正の整数として、バックアップロールの1回転角度をn等分したn個の回転角度を検出する回転角度検出手段と
圧延機のワークロールの速度を検出するワークロール速度検出手段と、
jをn以下の任意の整数として、回転角度検出部からj番目のバックアップロールの回転角度検出信号が出力されたタイミングで圧延機の先進率を演算し、この先進率と圧延機のワークロールの速度とに基づいて圧延機の出側の圧延材速度を演算し、この圧延材速度とバックアップロールの(j−1)番目の回転角度とj番目の回転角度の間の経過時間とに基づいてj番目の圧延機の出側圧延材長を演算して順次記憶する圧延材長演算記憶手段と、
圧延材長演算記憶手段に記憶された出側圧延材長をj番目から過去にさかのぼって積算し、積算値が圧延機と厚み計との間の距離に相当するバックアップロールの回転角度数を検出する厚み計到達圧延材検出手段と、
n個の記憶領域を有し、厚み計で検出された板厚偏差をバックアップロールの回転角度に対応する記憶領域に順次記憶させると共に、現在の記憶領域から見て厚み計到達圧延材検出手段で検出された回転角度数だけ遅れて記憶される記憶領域の前回の板厚偏差を出力する板厚偏差記憶手段と、
板厚偏差記憶手段から出力された板厚偏差信号を回転角度検出手段で検出されたバックアップロールの同一の回転角度毎に積分し、バックアップロールの回転角度に対応させてそれぞれ圧延機のロール開度操作量を演算するロール開度操作量演算手段と、
を備え、ロール開度操作量演算手段で演算されたロール開度操作量に従って圧延機のロール開度を操作するものである。
【0010】
本発明の請求項3に記載の圧延機の板厚制御装置は、
圧延機の出側に、圧延機のバックアップロールの円周よりも短い距離だけ離隔した位置に設置され、設定値に対する板厚偏差を検出する厚み計と、
nを正の整数として、バックアップロールの1回転角度をn等分したn個の回転角度を検出する回転角度検出手段と
圧延機の出側の圧延材の速度を検出する圧延材速度検出手段と、
jをn以下の任意の整数として、回転角度検出部からj番目のバックアップロールの回転角度検出信号が出力されたタイミングで圧延材速度検出手段で検出された圧延材速度とバックアップロールの(j−1)番目の回転角度とj番目の回転角度の間の経過時間とに基づいてj番目の圧延機の出側圧延材長を演算し、順次記憶する圧延材長演算記憶手段と、
圧延材長演算記憶手段に記憶された出側圧延材長をj番目から過去にさかのぼって積算し、積算値が圧延機と厚み計との間の距離に相当するバックアップロールの回転角度数を検出する厚み計到達圧延材検出手段と、
n個の記憶領域を有し、厚み計で検出された板厚偏差をバックアップロールの回転角度に対応する記憶領域に順次記憶させると共に、現在の記憶領域から見て厚み計到達圧延材検出手段で検出された回転角度数だけ遅れて記憶される記憶領域の前回の板厚偏差を出力する板厚偏差記憶手段と、
板厚偏差記憶手段から出力された板厚偏差信号を回転角度検出手段で検出されたバックアップロールの同一の回転角度毎に積分し、バックアップロールの回転角度に対応させてそれぞれ圧延機のロール開度操作量を演算するロール開度操作量演算手段と、
を備え、ロール開度操作量演算手段で演算されたロール開度操作量に従って圧延機のロール開度を操作するものである。
【0011】
本発明の請求項4に記載の圧延機の板厚制御装置は、請求項1ないし3のいずれかに記載のものにおいて、
圧延機駆動電動機の回転数を検出する回転数検出手段を備え、回転角度検出手段は回転数検出手段の出力信号を積分し、積分値が所定値に到達する毎にバックアップロールの回転角度検出信号を出力するものである。
【0012】
本発明の請求項5に記載の圧延機の板厚制御装置は、請求項1ないし3のいずれかに記載のものにおいて、
バックアップロールが1回転する毎に一つのパルスを発生する第1のパルス発生手段と、
mをn以上の整数とし、バックアップロールが1回転する毎にm個のパルスを発生する第2のパルス発生手段と、
を備え、回転角度検出手段は第1のパルス発生手段がパルスを発生するタイミングを基準にして、第2のパルス発生手段のm個のパルス信号を用いてn個のバックアップロールの回転角度検出信号を出力するものである。
【0013】
本発明の請求項6に記載の圧延機の板厚制御装置は、請求項1ないし3のいずれかに記載のものにおいて、
圧延機駆動電動機の回転数を検出する回転数検出手段と、
バックアップロールが1回転する毎に一つのパルスを発生するパルス発生手段と、
を備え、回転角度検出手段は、パルス発生手段がパルスを発生するタイミングを基準にして、回転数検出手段の出力信号を積分し、積分値が所定値に到達する毎にバックアップロールの回転角度検出信号を出力するものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明の第1の実施形態の構成を、圧延系統と併せて示したブロック図である。同図において、一対のワークロール1の外側にそれぞれバックアップロール2が配置されて圧延機が構成され、圧延材3はこの圧延機によって圧延される。このうち、ワークロール1に圧延機駆動電動機4が結合され、この圧延機駆動電動機4は速度制御装置5によって所定の回転数に制御される。また、圧延機のロール開度を制御するために、ロール開度制御装置6が設けられている。
【0015】
圧延機駆動電動機4にはその回転に応じてパルスを発生し、ワークロールの速度検出にも利用することが可能な回転数検出器7が結合され、さらに、圧延機の出側には、この圧延機から見てバックアップロール2の円周よりも短い距離だけ離隔した位置に、設定値に対する板厚偏差を検出し得る厚み計8が設けられている。回転数検出器7には回転角度検出部9が接続されている。回転角度検出部9は回転数検出器7のパルス信号を入力し、バックアップロール2の1回転角度をn等分したn個の回転角度を検出するものである。圧延材長演算部10は回転角度検出部9から回転角度検出信号が出力されたタイミングにて先進率を演算し、この先進率とバックアップロール2の半径とに基づいて、バックアップロール2の1回転に相当する圧延機の出側圧延材長を演算するものである。
【0016】
板厚偏差遅延部11は回転角度検出部9から回転角度検出信号が出力されたタイミングにて、圧延材長演算部10で演算された出側圧延材長と厚み計8の圧延機からの離隔距離との差に相当する圧延材の移行時間だけ厚み計8で検出された板厚偏差信号を遅延させてロール開度操作量演算部12に加えるものである。ロール開度操作量演算部12はバックアップロール2の回転角度検出信号が出力されたタイミングにて、これに加えられる板厚偏差信号を同一の回転角度毎に積分し、バックアップロール2の回転角度に対応した圧延機のロール開度操作量を演算してロール開度制御装置6に加えるものである。
【0017】
上記のように構成された第1の実施形態の動作について、図2ないし図4をも参照して以下に説明する。
本実施形態は、ロール偏芯の殆どがバックアップロール2の回転に同期していることに着目し、圧延機の出側に設置した厚み計8でバックアップロール2の回転角度に対応させて出側板厚偏差を検出し、その出側板厚偏差信号を用いて圧延機のロール開度を操作して板厚偏差を低減しようとするものである。
【0018】
この場合、圧延機からの距離がバックアップロール2の円周より短くなる位置に厚み計8を設置したため、バックアップロール2が1回転し終わる前に、バックアップロール2の回転角度に対応した出側板厚偏差が検出でき、これをロール開度操作量の演算に用いることによって、圧延中にロールの偏芯状態が変化した場合にも対処できるようにしている。
【0019】
具体的にはバックアップロール2の1回転の角度360度をn等分し、n個の回転角度それぞれに対応した出側板厚偏差を検出すると共に、各回転角度に対応した板厚偏差を用いてその回転角度に対するロール開度操作量を演算し、操作する。ここで、例えば、n=180とすると2度間隔で制御することになる。
【0020】
いま、図2(a)に示すように、厚み計8の圧延機からの距離をLx とする。一方、バックアップロール2の半径をRBUR とすると、バックアップロール2の円周LBUR は次式で表される。
【0021】
BUR =2・π・RBUR …(1)
本実施形態では距離Lx と円周LBUR との間に次式の関係が成立するように厚み計8が設置されている。
【0022】
x ≦LBUR …(2)
また、本実施形態では、圧延機から見てバックアップロール2の1回転に相当する出側圧延材長だけ離隔した位置、すなわち、先進率をfとすればLBUR (1+f)だけ離隔した位置に恰も架空の厚み計8Aが存在するものと考える。具体的には、厚み計8で検出した板厚偏差信号を板厚偏差遅延部11によって、距離{LBUR (1+f)−Lx }だけ圧延材3が移行する時間だけ遅延させる。この板厚偏差遅延部11の出力信号が架空の厚み計8Aの出力信号と見做される。
【0023】
図2(b)は既に圧延されたバックアップロール2の1回転分のロール偏芯による板厚偏差と、これから圧延される圧延材に発生すると予測されるバックアップロール2の1回転分のロール偏芯による板厚偏差とを示している。前述したように、架空の厚み計8Aの圧延機からの距離はバックアップロール2の1回転に相当する出側圧延材長に等しいので、図示した状態における板厚偏差遅延部11の出力信号は、バックアップロール2の1回転前の1番目の回転角度に対応した板厚偏差信号となる。
【0024】
しかして、これ以降の圧延の進行に伴い、2番目からn番目までバックアップロール2の回転角度が等分した値だけずれる毎に板厚偏差遅延部11の出力を取り出すことにより、現在の圧延状態におけるバックアップロール2の回転角度と等しい回転角度の1回転前の板厚偏差信号が得られる。
【0025】
図1に示した第1の実施形態における回転数検出器7は圧延機駆動電動機4の回転に応じたパルス信号を出力する。この場合、圧延機駆動電動機4の回転数検出値をNM とすると、バックアップロール2の回転角度Δθは次式で与えられる。
【0026】
【数1】
Figure 0004024905
この(3)式のΔθがバックアップロール1回転360度をn等分した角度ΔθA に等しくなった時点が次の回転角度に達したタイミングであり、回転角度番号jを1増やせば良い。
【0027】
図3は回転角度検出部9の処理手順を示すフローチャートである。すなわち、ステップ101 にて回転角度番号jを1に決定して1番目の回転角度検出信号とする。次に、ステップ102 にて積分要素を初期化し、ステップ103 にてバックアップロールの回転数の積分(パルスの計数)を実行し、ステップ104 でその積分値Δθがバックアップロールの1回転角度をn等分した値ΔθA に到達したか否かを判定し、到達した場合にはステップ105 で回転角度番号jを1だけインクリメントとして2番目の回転角度検出信号とする。続いて、ステップ106 で回転角度番号jが予め設定したn+1に到達したか否かを判定し、到達していなればステップ102 以下の処理を繰り返し、到達すればステップ101 以下の処理に移る。以上の処理によって、バックアップロール2が1回転する間にn個の回転角度検出信号が得られる。
【0028】
この回転角度検出信号は圧延材長演算部10、板厚偏差遅延部11及びロール開度操作量演算部12に加えられる。圧延材長演算部10は回転角度検出部9から1番目の回転角度検出信号が出力されたタイミングにて、公知の圧延モデル式により先進率fを演算し、この先進率fと上記(1)式で求めたバックアップロール2の円周LBUR とを用いてバックアップロール2の1回転に相当する出側板厚材長LBUR (1+f)を演算して板厚偏差遅延部11に加える。そこで、板厚偏差遅延部11は厚み計8と架空の厚み計8Aとの距離{LBUR (1+f)−Lx }を演算し、圧延材がこの距離だけ移行する時間を回転数検出器7の出力信号を用いて演算し、この時間だけ遅延させて厚み計8の板厚偏差信号をロール開度操作量演算部12に加える。
【0029】
図4はロール開度操作量演算部12の機能を示したブロック回路図である。これは、バックアップロール2の1回転角度を等分したn個の板厚偏差信号Δh1 〜Δhn を回転角度検出部9の角度検出信号に応じて順次サンプリングする合計n個のサンプラ21と、これら各サンプラを介して得られた信号を積分する合計n個の積分器20と、これら各積分器の出力を、それぞれ回転角度検出部9の角度検出信号に応じて順次サンプリングする合計n個のサンプラ22と、これら各サンプラを通して得られた積分器の出力を入力してロール開度信号に変換する変換係数設定器23と、変換されたロール開度信号に調整ゲインαを乗じてロール開度の操作量ΔSE を出力する調整ゲイン設定器24とで構成されている。
【0030】
ここで、サンプラ21,22は回転角度検出部9から出力されるi番目(i=1〜n)の回転角度検出信号によって同一の積分器に接続されたものどうしが同期してオン、オフ制御される。各積分器は前回までの板厚偏差信号の積分値に今回の板厚偏差信号を積分して出力する。この出力に対して変換係数設定器23が変換係数KIを乗算して出力する。この変換係数KIは次式によって与えられる。
【0031】
【数2】
Figure 0004024905
ただし、
M:圧延機の弾性係数
Q:圧延材の塑性係数
である。
【0032】
この変換係数KIを乗じて得られたロール開度に、さらに、調整ゲイン設定器24の調整ゲインαが乗じられてロール開度操作量ΔSE とされるが、この調整ゲインαは制御系の安定性を考慮して、通常0.3〜0.5に設定される。
このようにして、バックアップロール2の1回転におけるi番目(i=1〜n)の回転角度における板厚偏差に対してロール開度を操作した結果、次の1回転において板厚偏差があっても、さらに、その偏差分が積分器20で積分されてロール開度操作量が修正されるため、板厚偏差は順次低減される。
【0033】
かくして、第1の実施形態によれば、容易にキスロールをさせ得ない圧延機においても、バックアップロールの偏芯に起因する出側板厚偏差を低減することができる。
【0034】
図5は本発明に係る圧延機の板厚制御装置の第2の実施形態の構成を示すブロック図である。図中、図1と同一の要素には同一の符号を付してその説明を省略する。この実施形態は圧延機駆動電動機4の速度変化等によりバックアップロール2が1回転する間に先進率が変化しても、板厚偏差を高精度にて修正しようとするもので、圧延材長演算記憶部13は回転角度検出部9が回転角度検出信号を出力する毎に、前回に回転角度検出信号が出力されてから今回の回転角度検出信号が出力されるまでの出側圧延材長を逐次演算して記憶するものである。この圧延材長演算記憶部13に厚み計到達圧延材検出部14が接続されている。厚み計到達圧延材検出部14は、現在圧延中の出側圧延材長を順次過去にさかのぼって加算し、加算値が圧延機と厚み計8との間の距離Lx になる出側圧延材長の数、すなわち、バックアップロール2の分割回転角度の数を検出し、板厚偏差記憶部15に加える。板厚偏差記憶部15はバックアップロール2の1回転の角度をn等分したそれぞれの回転角度に対応した記憶領域を有し、回転角度検出部9が回転角度検出信号を出力する毎にそれぞれ対応する記憶領域に板厚偏差を更新記憶すると共に、最新の記憶領域から厚み計到達圧延材検出部14で検出された分割回転角度の数だけ後に更新記憶されるべき領域の1回転前の板厚偏差を出力してロール開度操作量演算部12に加える構成になっている。
【0035】
以下、この第2の実施形態の動作について、特に、図1に示した実施形態と異なる部分を中心にして図6をも参照して説明する。
【0036】
回転数検出器7は圧延機駆動電動機4の回転に応じてパルス信号を出力して、回転角度検出部9及び圧延材長演算記憶部13に加える。回転角度検出部9は回転数検出器7のパルスを計数して、バックアップロール2の回転位置が等分した角度だけずれる毎に1〜nの回転角度信号を出力する。圧延材長演算記憶部13は、このうちの例えば(j−1)番目の回転角度からj番目の回転角度に移動するまでの出側圧延材長Lj を次式によって演算する。
【0037】
【数3】
Figure 0004024905
ただし、
j :j番目の出側圧延材長
M :電動機回転数
η :ギヤー比
WR :ワークロールの半径
BUR :バックアップロールの半径
Δtj :(j−1)番目からj番目の回転角度への圧延材移動時間
j :j番目の回転角度の圧延時の先進率
である。この場合、先進率fj は公知の圧延理論式を用いて容易に計算できる。
この圧延材長演算記憶部13は出側圧延材長を順次記憶する記憶領域を有し、最新の出側圧延材長を順次更新記憶させる機能を有している。
【0038】
図6(a)〜(c)はそれぞれ圧延機に対する厚み計8の設置位置、圧延材長演算記憶部13及び板厚偏差記憶部15の関係を示した説明図である。ここで、厚み計8は圧延機から距離Lx だけ離隔して設置されている。圧延材長演算記憶部13はバックアップロール2の各回転角度(1〜n)にてそれぞれ演算した出側圧延材長を記憶する最大でもn個あれば足りる記憶領域を有し、板厚偏差記憶部15はバックアップロール2の各回転角度(1〜n)にてそれぞれ検出した板厚偏差Δh1 〜Δhn を記憶するn個の記憶領域を有している。
【0039】
ここで、圧延材長演算記憶部13は回転角度の検出信号が加えられる毎に各記憶領域に記憶されたデータを図面の右方向にシフトさせると共に、最新の出側圧延材長Lj を図面の左端の記憶領域に記憶させる操作を繰り返す。従って、図面の右端の出側圧延材長Li が過去に遡った最も古いものということができる。一方、板厚偏差記憶部15はバックアップロール2の等分位置の1番目の回転角度の板厚偏差Δh1 を図面の右端の記憶領域に、…、n番目の回転角度の板厚偏差Δhn を図面の左端の記憶領域にそれぞれ更新記憶する。
【0040】
厚み計到達圧延材検出部14は圧延材長演算記憶部13に記憶された出側圧延材長をj番目から過去に遡って加算し、その値が圧延機と厚み計8との間の距離Lx に等しいか、又は、ちょうどLx を越えた時点で、出側圧延材長の加算数、すなわち、分割回転角度の個数を板厚偏差記憶部15に加える。図6ではi番目が最後の加算値となっている。このとき、板厚偏差記憶部15にはi番目の板厚偏差Δhi が更新記憶され、この記憶領域から見て、図面の左側の領域には前回分の板厚偏差が記憶されている。板厚偏差記憶部15はi番目の記憶領域から見て、厚み計到達圧延材検出部14が演算した出側圧延材長の加算数だけずれた記憶領域の板厚偏差Δhj を抽出し、ロール開度操作量演算部12に加える。ロール開度操作量演算部12においては、この板厚偏差Δhj がj番目の加算器に入力され、以下、図4を用いて説明したように、ロール開度の操作量ΔSE が演算され、ロール開度が操作される。
【0041】
かくして、図5及び図6に示した第2の実施形態によれば、各回転角度毎に先進率を予測して厚み計8までの出側圧延材長を求めるため、圧延機駆動電動機4の速度変化等によりバックアップロール2が1回転する間に先進率が変化しても、板厚偏差を高精度にて修正することができる。
【0042】
図7は本発明に係る圧延機の板厚制御装置の第3の実施形態の構成を示すブロック図である。図中、図5と同一の要素には同一の符号を付してその説明を省略する。この実施形態は圧延機の出側において圧延材3の速度を検出する圧延材速度計16を新たに設け、この圧延材速度計16の速度検出値に基づいて圧延材長演算記憶部13Aが、前回に回転角度検出信号が出力されてから今回の回転角度検出信号が出力されるまでの出側圧延材長を逐次演算する点が図5と構成を異にし、従って、回転数検出器7の出力信号を圧延材長演算記憶部13Aに加えず、回転角度検出部9のみに加える構成になっている。
【0043】
ここで、圧延材速度計16はバックアップロール2の回転角度の例えばj番目にて、圧延材3の移行速度の実績値Vojを出力するものとする。このとき、圧延材長演算記憶部13Aは回転角度検出部9から出力される回転角度検出信号の出力間隔Δtj を用いて次式により出側圧延材長Lj を演算する。
j =Voj・Δtj …(6)
そして、圧延材長演算記憶部13Aは、この出側圧延材長Lj を図6(b)に示した各記憶領域に記憶させる。
【0044】
すなわち、図5に示した第2の実施形態では圧延材長演算記憶部13が(5)式に従って出側圧延材長Lj を求めたのに対して、図7に示した第3の実施形態では圧延材速度計16で検出された材料速度の実績値Vojを用いて(6)式に従って出側圧延材長Lj を求めている。これによって、バックアップロール2が1回転する間に先進率が変化することがあっても、先進率を求める操作が不要化されると同時に、材料速度の実績値に基づいた出側圧延材長が演算されるため、板厚偏差の検出精度をさらに向上させることができる。
【0045】
図8は本発明に係る圧延機の板厚制御装置の第4の実施形態の部分構成図である。上述した第1ないし第3の実施形態は、圧延機駆動電動機4に結合された回転数検出器7の出力に基づいて回転角度検出部9がバックアップロール2の回転角度を検出したが、ここでは、バックアップロール2に二つのパルス発生器17,18を直接結合し、回転角度検出部9Aがこれらのパルス発生器の出力に基づいてバックアップロール2の回転角度検出信号を出力するものである。
【0046】
ここで、パルス発生器17はバックアップロール2が1回転する毎に一つのパルスを発生するものであり、パルス発生器18はバックアップロール2が1回転する毎にnの整数倍m個(m=k×n;kは整数)のパルスを発生するものである。一方、回転角度検出部9Aはパルス発生器17のパルス発生タイミングを1番目のバックアップロール2の回転角度検出信号とし、2〜n番目の回転角度はパルス発生器18のパルスを用いて検出する。図9はこの関係を示したもので、特に、k=3の場合を例示している。すなわち、パルス発生器17は(a)に示すようにバックアップロール2の1回転に対して一つのパルスPG1を発生する。パルス発生器18は(b)に示すようにバックアップロール2の1回転に対して3×n個のパルスPG2を発生する。回転角度検出部9Aは(c)に示すように、パルスPG1の発生時に1番目の回転角度検出信号を出力し、その後、パルスPG2を3個カウントする毎に2番目ないしn番目の回転角度検出信号を出力する。
【0047】
この第4の実施形態によれば、上述した各実施形態と比較してバックアップロールの回転角度の検出が高精度かつ容易に行える利点がある。
【0048】
図10は本発明に係る圧延機の板厚制御装置の第5の実施形態の部分構成図である。ここでは、バックアップロール2に前述のパルス発生器17が結合され、回転角度検出部9Bは、パルス発生器17が発生するパルスと回転数検出器7が発生するパルスとに基づいて回転角検出信号を出力する構成になっている。すなわち、回転角度検出部9Bはパルス発生器17がパルスPG1を発生するタイミングにて1番目の角度検出信号を出力し、2〜n番目の回転角度はバックアップロール2の回転に対応する回転数検出器7から発生するパルスを用いて検出している。この場合、圧延機駆動電動機4の回転数検出値をNM とすると、バックアップロール2の回転角度Δθは前述した(3)式で与えられる。
【0049】
(3)式のΔθがバックアップロール1回転360度をn等分した角度ΔθA に等しくなった時点が次の回転角度に達したタイミングであり、回転角度番号jを1増やせば良い。
【0050】
図11は回転角度検出部9Bの処理手順を示すフローチャートである。すなわち、ステップ111 にてパルス発生器17の出力パルスPG1を検出すると、ステップ112 で1番目の回転角度検出信号とする。次に、ステップ113 にて積分要素を初期化し、ステップ114 にてバックアップロールの回転数の積分(パルスの計数)を実行し、ステップ115 でその積分値Δθがバックアップロールの1回転角度をn等分した値ΔθA に到達したか否かを判定し、到達した場合にはステップ116 で回転角度番号jを1だけインクリメントし、続いて、ステップ117 で回転角度番号が予め設定したnに到達したか否かを判定し、到達していなればステップ113 以下の処理を繰り返し、到達すればステップ111 以下の処理に戻る。
【0051】
かくして、第5の実施形態によれば、回転角度の基準位置としてパルス発生器17の出力パルスPG1を用いるので、高精度にてバックアップロールの回転角度を検出することができる。
【0052】
なお、上記の各実施形態はいずれも一対のワークロール1の外側に一対のバックアップロール2を備えた4段圧延機を対象としたが、本発明はこれに適用を限定されるものではなく、圧延ロールの本数がより多い圧延機にも適用可能である。
【0053】
また、上記の各実施形態では回転数検出器7や厚み計8の出力を処理する機能をコンピュータ等のディジタル信号処理装置に持たせる場合について説明したが、これらの機能の一部をハードウェアで構成することももちろん可能である。
【0054】
【発明の効果】
本発明の請求項1に記載の圧延機の板厚制御装置によれば、バックアップロールの1回転に相当する圧延機の出側圧延材長と、厚み計の圧延機からの距離との差に相当する材料の移行時間だけ厚み計の板厚偏差信号を遅延させ、その板厚偏差信号をバックアップロールの同一の回転角度毎に積分し、各回転角度に対応させてそれぞれ圧延機のロール開度操作量を演算するので、キスロールをさせ得ない圧延機においても、バックアップロールの偏芯に起因する出側板厚偏差を低減することができる効果がある。
【0055】
本発明の請求項2に記載の圧延機の板厚制御装置によれば、圧延機の出側圧延材長をバックアップロールの各回転角度毎に演算記憶し、これらの出側圧延材長を過去に遡って積算し、積算値が圧延機と厚み計との間の距離に相当するバックアップロールの回転角度数を検出し、この回転角度数を用いて今回圧延する位置の前回分の板厚偏差を用いてロール開度操作量を演算するようにしたので、キスロールをさせ得ない圧延機においても出側板厚偏差を低減できることに加えて、バックアップロールが1回転する間に先進率が変化しても、板厚偏差を高精度にて修正することができる効果も得られる。
【0056】
本発明の請求項3に記載の圧延機の板厚制御装置によれば、圧延機の出側の圧延材の速度を検出し、その検出値に基づいて出側圧延材長を演算しているので、キスロールをさせ得ない圧延機においても出側板厚偏差を低減できることに加えて、先進率を求める操作が不要化されると同時に、板厚偏差の検出精度をさらに向上させることができる効果も得られる。
【0057】
本発明の請求項4に記載の圧延機の板厚制御装置によれば、圧延制御に常用される回転数検出手段の出力信号を積分してバックアップロール回転角度を検出するので、回転検出のための新たな要素を付加する必要がないという効果も得られる。
【0058】
本発明の請求項5に記載の圧延機の板厚制御装置によれば、第1のパルス発生手段がパルスを発生するタイミングを基準にして、第2のパルス発生手段のパルス信号を用いてバックアップロールの回転角度を検出するので、その検出が高精度かつ容易になるという効果も得られる。
【0059】
本発明の請求項6に記載の圧延機の板厚制御装置によれば、圧延制御に常用する圧延機の回転数検出手段のほかにパルス発生手段を設けるだけでバックアップロールの回転角度を高精度にて検出できる効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る圧延機の板厚制御装置の第1の実施形態の構成を、圧延系統と併せて示したブロック図。
【図2】図1に示した第1の実施形態の動作を説明するために、厚み計の設置位置とロール偏芯による板厚偏差との関係を示した説明図。
【図3】図1に示した第1の実施形態を構成する回転角度検出部の処理手順を示すフローチャート。
【図4】図1に示した第1の実施形態を構成するロール開度操作量演算部の機能を説明するためのブロック図。
【図5】本発明に係る圧延機の板厚制御装置の第2の実施形態の構成を、圧延系統と併せて示したブロック図。
【図6】図5に示した第2の実施形態の動作を説明するために、厚み計の設置位置と記憶部の記憶領域との関係を示した説明図。
【図7】本発明に係る圧延機の板厚制御装置の第3の実施形態の構成を、圧延系統と併せて示したブロック図。
【図8】本発明に係る圧延機の板厚制御装置の第4の実施形態の構成を、圧延系統と併せて示した部分構成図。
【図9】図8に示した第4の実施形態の動作を説明するために、パルス発生器の出力パルスと回転角度検出部の出力パルスとの関係を示した図。
【図10】本発明に係る圧延機の板厚制御装置の第5の実施形態の構成を、圧延系統と併せて示した部分構成図。
【図11】図10に示した第5の実施形態を構成する回転角度検出部の処理手順を示すフローチャート。
【符号の説明】
1 ワークロール
2 バックアップロール
3 圧延材
4 圧延機駆動電動機
5 速度制御装置
6 ロール開度制御装置
7 回転数検出器
8 厚み計
8A 架空の厚み計
9,9A,9B 回転角度検出部
10 圧延材長演算部
11 板厚偏差遅延部
12 ロール開度操作量演算部
13,13A 圧延材長演算記憶部
14 厚み計到達圧延材検出部
15 板厚偏差記憶部
16 圧延材速度計
17,18 パルス発生器
20 積分器
21,22 サンプラ
23 変換係数設定器
24 調整ゲイン設定器

Claims (6)

  1. 圧延機の出側に、前記圧延機のバックアップロールの円周よりも短い距離だけ離隔した位置に設置され、設定値に対する板厚偏差を検出する厚み計と、
    nを正の整数として、前記バックアップロールの1回転角度をn等分したn個の回転角度を検出する回転角度検出手段と、
    前記回転角度検出手段から一つの回転角度検出信号が出力されたタイミングで前記圧延機の先進率を演算し、この先進率及び前記バックアップロールの円周又は円周に関連する値に基づき、前記バックアップロールの1回転に相当する前記圧延機の出側圧延材長を演算する圧延材長演算手段と、
    前記圧延材長演算手段で演算された出側圧延材長と、前記厚み計の前記圧延機からの距離との差に相当する材料の移行時間だけ、前記厚み計の板厚偏差信号を遅延させる板厚偏差遅延手段と、
    前記板厚偏差遅延手段で遅延せしめられた板厚偏差信号を、前記回転角度検出手段で検出された前記バックアップロールの同一の回転角度毎に積分し、前記バックアップロールの回転角度に対応させてそれぞれ前記圧延機のロール開度操作量を演算するロール開度操作量演算手段と、
    を備え、前記ロール開度操作量演算手段で演算されたロール開度操作量に従って前記圧延機のロール開度を操作する圧延機の板厚制御装置。
  2. 圧延機の出側に、前記圧延機のバックアップロールの円周よりも短い距離だけ離隔した位置に設置され、設定値に対する板厚偏差を検出する厚み計と、
    nを正の整数として、前記バックアップロールの1回転角度をn等分したn個の回転角度を検出する回転角度検出手段と
    前記圧延機のワークロールの速度を検出するワークロール速度検出手段と、
    jをn以下の任意の整数として、前記回転角度検出部からj番目の前記バックアップロールの回転角度検出信号が出力されたタイミングで前記圧延機の先進率を演算し、この先進率と前記圧延機のワークロールの速度とに基づいて前記圧延機の出側の圧延材速度を演算し、この圧延材速度と前記バックアップロールの(j−1)番目の回転角度とj番目の回転角度の間の経過時間とに基づいてj番目の前記圧延機の出側圧延材長を演算して順次記憶する圧延材長演算記憶手段と、
    前記圧延材長演算記憶手段に記憶された出側圧延材長をj番目から過去にさかのぼって積算し、積算値が前記圧延機と厚み計との間の距離に相当する前記バックアップロールの回転角度数を検出する厚み計到達圧延材検出手段と、
    n個の記憶領域を有し、前記厚み計で検出された板厚偏差を前記バックアップロールの回転角度に対応する記憶領域に順次記憶させると共に、現在の記憶領域から見て前記厚み計到達圧延材検出手段で検出された回転角度数だけ遅れて記憶される記憶領域の前回の板厚偏差を出力する板厚偏差記憶手段と、
    前記板厚偏差記憶手段から出力された板厚偏差信号を前記回転角度検出手段で検出された前記バックアップロールの同一の回転角度毎に積分し、前記バックアップロールの回転角度に対応させてそれぞれ前記圧延機のロール開度操作量を演算するロール開度操作量演算手段と、
    を備え、前記ロール開度操作量演算手段で演算されたロール開度操作量に従って前記圧延機のロール開度を操作する圧延機の板厚制御装置。
  3. 圧延機の出側に、前記圧延機のバックアップロールの円周よりも短い距離だけ離隔した位置に設置され、設定値に対する板厚偏差を検出する厚み計と、
    nを正の整数として、前記バックアップロールの1回転角度をn等分したn個の回転角度を検出する回転角度検出手段と
    前記圧延機の出側の圧延材の速度を検出する圧延材速度検出手段と、
    jをn以下の任意の整数として、前記回転角度検出部からj番目の前記バックアップロールの回転角度検出信号が出力されたタイミングで前記圧延材速度検出手段で検出された圧延材速度と前記バックアップロールの(j−1)番目の回転角度とj番目の回転角度の間の経過時間とに基づいてj番目の前記圧延機の出側圧延材長を演算し、順次記憶する圧延材長演算記憶手段と、
    前記圧延材長演算記憶手段に記憶された出側圧延材長をj番目から過去にさかのぼって積算し、積算値が前記圧延機と厚み計との間の距離に相当する前記バックアップロールの回転角度数を検出する厚み計到達圧延材検出手段と、
    n個の記憶領域を有し、前記厚み計で検出された板厚偏差を前記バックアップロールの回転角度に対応する記憶領域に順次記憶させると共に、現在の記憶領域から見て前記厚み計到達圧延材検出手段で検出された回転角度数だけ遅れて記憶される記憶領域の前回の板厚偏差を出力する板厚偏差記憶手段と、
    前記板厚偏差記憶手段から出力された板厚偏差信号を前記回転角度検出手段で検出された前記バックアップロールの同一の回転角度毎に積分し、前記バックアップロールの回転角度に対応させてそれぞれ前記圧延機のロール開度操作量を演算するロール開度操作量演算手段と、
    を備え、前記ロール開度操作量演算手段で演算されたロール開度操作量に従って前記圧延機のロール開度を操作する圧延機の板厚制御装置。
  4. 圧延機駆動電動機の回転数を検出する回転数検出手段を備え、前記回転角度検出手段は前記回転数検出手段の出力信号を積分し、積分値が所定値に到達する毎に前記バックアップロールの回転角度検出信号を出力する請求項1ないし3のいずれかに記載の圧延機の板厚制御装置。
  5. 前記バックアップロールが1回転する毎に一つのパルスを発生する第1のパルス発生手段と、
    mをn以上の整数とし、前記バックアップロールが1回転する毎にm個のパルスを発生する第2のパルス発生手段と、
    を備え、前記回転角度検出手段は前記第1のパルス発生手段がパルスを発生するタイミングを基準にして、前記第2のパルス発生手段のm個のパルス信号を用いてn個のバックアップロールの回転角度検出信号を出力する請求項1ないし3のいずれかに記載の圧延機の板厚制御装置。
  6. 圧延機駆動電動機の回転数を検出する回転数検出手段と、
    前記バックアップロールが1回転する毎に一つのパルスを発生するパルス発生手段と、
    を備え、前記回転角度検出手段は、前記パルス発生手段がパルスを発生するタイミングを基準にして、前記回転数検出手段の出力信号を積分し、積分値が所定値に到達する毎に前記バックアップロールの回転角度検出信号を出力する請求項1ないし3のいずれかに記載の圧延機の板厚制御装置。
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