JP2755120B2 - 熱間圧延材の走間板厚変更制御方法及び装置並びに走間板厚変更点トラッキング方法 - Google Patents
熱間圧延材の走間板厚変更制御方法及び装置並びに走間板厚変更点トラッキング方法Info
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- JP2755120B2 JP2755120B2 JP5225919A JP22591993A JP2755120B2 JP 2755120 B2 JP2755120 B2 JP 2755120B2 JP 5225919 A JP5225919 A JP 5225919A JP 22591993 A JP22591993 A JP 22591993A JP 2755120 B2 JP2755120 B2 JP 2755120B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱間圧延材の板厚を圧
延中に変更する場合において、板厚変更時のマスフロー
変動を極力抑制するようにした走間板厚変更制御方法及
び装置、並びにその走間板厚変更点のトラッキング方法
に関する。
延中に変更する場合において、板厚変更時のマスフロー
変動を極力抑制するようにした走間板厚変更制御方法及
び装置、並びにその走間板厚変更点のトラッキング方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】熱間タンデム圧延機において、歩留の向
上、燃料原単位の向上、ロット余剰材の減少等を図るこ
とを目的として、圧延速度を低下させることなく1本の
ストリップから板厚の異なる2種類以上の製品を圧延す
るようにした走間板厚変更制御方法は公知である(特開
昭56−114509号、特開昭56−114510
号、特開昭56−114511号)。
上、燃料原単位の向上、ロット余剰材の減少等を図るこ
とを目的として、圧延速度を低下させることなく1本の
ストリップから板厚の異なる2種類以上の製品を圧延す
るようにした走間板厚変更制御方法は公知である(特開
昭56−114509号、特開昭56−114510
号、特開昭56−114511号)。
【0003】この従来法においては、板厚はAGC装置
により制御するものであるが、板厚つまり圧下位置とロ
ール速度を、走間板厚変更点トラッキング装置による切
替タイミングによって同時に変更することにしている。
により制御するものであるが、板厚つまり圧下位置とロ
ール速度を、走間板厚変更点トラッキング装置による切
替タイミングによって同時に変更することにしている。
【0004】この切替タイミングのシーケンスを図示す
ると図10のとおりである。すなわち、先行材(A材)
と後行材(B材)の板厚変更点Cの位置は走間板厚変更
点トラッキング装置により時々刻々に追跡されており、
その位置がFi スタンドに到達すると同時に切替タイミ
ング指令を発し、その指令によってFi スタンドの圧下
位置及びロール速度を同時に変更するものである。
ると図10のとおりである。すなわち、先行材(A材)
と後行材(B材)の板厚変更点Cの位置は走間板厚変更
点トラッキング装置により時々刻々に追跡されており、
その位置がFi スタンドに到達すると同時に切替タイミ
ング指令を発し、その指令によってFi スタンドの圧下
位置及びロール速度を同時に変更するものである。
【0005】一方、走間板厚変更圧延では、板厚変更部
分のオフゲージ長を極力短くすることが歩留向上など経
済的メリットの見地から最も重要な点である。そのため
には板厚変更点のトラッキング精度をより一層向上させ
る必要がある。
分のオフゲージ長を極力短くすることが歩留向上など経
済的メリットの見地から最も重要な点である。そのため
には板厚変更点のトラッキング精度をより一層向上させ
る必要がある。
【0006】従来の走間板厚変更点トラッキング方法に
は、冷間圧延の場合と同様に、圧延ロールの回転数と先
進率から圧延機出側のストリップ速度を求め、これを積
分する方法(例えば特公昭48−17146号)、ある
いは圧延されたストリップの体積流量を演算してトラッ
キングする方法(例えば特公昭63−20605号)な
どがある。
は、冷間圧延の場合と同様に、圧延ロールの回転数と先
進率から圧延機出側のストリップ速度を求め、これを積
分する方法(例えば特公昭48−17146号)、ある
いは圧延されたストリップの体積流量を演算してトラッ
キングする方法(例えば特公昭63−20605号)な
どがある。
【0007】この従来の走間板厚変更点トラッキング方
法は、概略以下のように行われている。 ストリップの板厚変更点がFi スタンド通過時にFi+
1 スタンドに対するトラッキングを開始する。 トラッキング用計算機のサンプリング周期をΔt,F
i スタンドの圧延ロール速度をVRi,Fi スタンドにお
けるストリップの先進率をfi とすると、トラッキング
開始からmサンプリング終了時の板厚変更点の進行距離
Lm は、次式により求められる。 Lm =Lm-1 +VRi(1+fi )Δt …(a) 但し、L0 =0(トラッキング開始時)である。 Fi スタンドとFi+1 スタンド間の距離をXとする
と、 Lm ≧X …(b) が初めて成り立った時点で、板厚変更点がFi+1 スタン
ドに到達したと判断し、次のFi+2 スタンドに対するト
ラッキングを開始する。前記処理を順次下流側へ行っ
て、板厚変更点のトラッキングを行い、これに基づいて
走間板厚変更のための圧下指令、ロール速度指令等を制
御している。
法は、概略以下のように行われている。 ストリップの板厚変更点がFi スタンド通過時にFi+
1 スタンドに対するトラッキングを開始する。 トラッキング用計算機のサンプリング周期をΔt,F
i スタンドの圧延ロール速度をVRi,Fi スタンドにお
けるストリップの先進率をfi とすると、トラッキング
開始からmサンプリング終了時の板厚変更点の進行距離
Lm は、次式により求められる。 Lm =Lm-1 +VRi(1+fi )Δt …(a) 但し、L0 =0(トラッキング開始時)である。 Fi スタンドとFi+1 スタンド間の距離をXとする
と、 Lm ≧X …(b) が初めて成り立った時点で、板厚変更点がFi+1 スタン
ドに到達したと判断し、次のFi+2 スタンドに対するト
ラッキングを開始する。前記処理を順次下流側へ行っ
て、板厚変更点のトラッキングを行い、これに基づいて
走間板厚変更のための圧下指令、ロール速度指令等を制
御している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】まず、従来の走間板厚
変更制御方法では、板厚変更点が当該圧延機スタンドに
到達した時に、同時に圧下位置及びロール速度を変更し
ているので、圧下位置制御装置とロール速度制御装置の
応答遅れに差異がある場合、板厚変更の開始直後にマス
フロー変動が発生し、圧延スタンド間張力及びルーパ角
度にも変動が発生する。
変更制御方法では、板厚変更点が当該圧延機スタンドに
到達した時に、同時に圧下位置及びロール速度を変更し
ているので、圧下位置制御装置とロール速度制御装置の
応答遅れに差異がある場合、板厚変更の開始直後にマス
フロー変動が発生し、圧延スタンド間張力及びルーパ角
度にも変動が発生する。
【0009】装置の応答時間は、通常圧下位置制御装置
の場合、応答ムダ時間τ1 =4〜8ms,応答時定数t
1 =10〜30msであるのに対し、ロール速度制御装
置は応答ムダ時間τ2 =10〜20ms,応答時定数t
2 =40〜200ms程度であり、両者にはかなりの応
答遅れの差異がある。そのため図11に示すように、油
圧圧下位置は設定変更開始後約40ms以内に目標値に
整定するのに対し、ロール速度は約600msかかり、
設定変更中の過渡変動は図11の斜線部D1 で示すよう
にロール速度の整定完了まで発生する。
の場合、応答ムダ時間τ1 =4〜8ms,応答時定数t
1 =10〜30msであるのに対し、ロール速度制御装
置は応答ムダ時間τ2 =10〜20ms,応答時定数t
2 =40〜200ms程度であり、両者にはかなりの応
答遅れの差異がある。そのため図11に示すように、油
圧圧下位置は設定変更開始後約40ms以内に目標値に
整定するのに対し、ロール速度は約600msかかり、
設定変更中の過渡変動は図11の斜線部D1 で示すよう
にロール速度の整定完了まで発生する。
【0010】すなわち、従来法は圧下位置制御装置とロ
ール速度制御装置の応答遅れの差異のため、設定変更中
のマスフロー変動量が大きく、本来の目的である歩留の
向上、燃料原単位の向上、ロット余剰材の減少等の効果
を減ずるという課題があった。
ール速度制御装置の応答遅れの差異のため、設定変更中
のマスフロー変動量が大きく、本来の目的である歩留の
向上、燃料原単位の向上、ロット余剰材の減少等の効果
を減ずるという課題があった。
【0011】次に、熱間連続圧延機では、図12に示す
ように、スタンド間にはルーパ設備20があるため、材
料のループ状態により、従来の走間板厚変更点トラッキ
ング方法では誤差が生ずる。例えば、標準的なループ状
態(図12(b)参照)を想定して、(b)式のXを設
定した場合でも、図12(a)のようにループが大きく
なった状態では、実際よりも早めに板厚変更点を検出し
てしまうし、図12(c)のようなテンション状態で
は、実際より遅れて板厚変更点を検出してしまう。
ように、スタンド間にはルーパ設備20があるため、材
料のループ状態により、従来の走間板厚変更点トラッキ
ング方法では誤差が生ずる。例えば、標準的なループ状
態(図12(b)参照)を想定して、(b)式のXを設
定した場合でも、図12(a)のようにループが大きく
なった状態では、実際よりも早めに板厚変更点を検出し
てしまうし、図12(c)のようなテンション状態で
は、実際より遅れて板厚変更点を検出してしまう。
【0012】本発明は、前述したような課題を解決する
ためになされたもので、まず第1に、圧下位置制御装置
とロール速度制御装置の応答遅れに差異があることを前
提として、この応答遅れに何等の規制を加えることなく
設定変更中のマスフロー変動を簡単に抑制するととも
に、高速かつ円滑に走間板厚変更ができるようにした熱
間圧延材の走間板厚変更制御方法及び装置を得ることを
目的としている。本発明の第2の目的は、ルーパの状態
に関係なく、高精度に走間板厚変更点をトラッキングす
ることができる熱間圧延材の走間板厚変更点トラッキン
グ方法を得ることにある。さらに本発明の第3の目的
は、前記トラッキング方法により走間板厚変更点の下流
スタンドへの到達時間を正確に予測し、より的確にマス
フロー変動を抑制することにある。
ためになされたもので、まず第1に、圧下位置制御装置
とロール速度制御装置の応答遅れに差異があることを前
提として、この応答遅れに何等の規制を加えることなく
設定変更中のマスフロー変動を簡単に抑制するととも
に、高速かつ円滑に走間板厚変更ができるようにした熱
間圧延材の走間板厚変更制御方法及び装置を得ることを
目的としている。本発明の第2の目的は、ルーパの状態
に関係なく、高精度に走間板厚変更点をトラッキングす
ることができる熱間圧延材の走間板厚変更点トラッキン
グ方法を得ることにある。さらに本発明の第3の目的
は、前記トラッキング方法により走間板厚変更点の下流
スタンドへの到達時間を正確に予測し、より的確にマス
フロー変動を抑制することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、板厚変更点に
おける圧下位置とロール速度の設定変更タイミングを同
時点とするのではなく、相互にずらして設定するように
したもので、好ましくは圧下位置の変更指令タイミング
よりロール速度の変更指令タイミングを早めることによ
り、設定変更中のマスフロー変動を抑制することとした
ものである。
おける圧下位置とロール速度の設定変更タイミングを同
時点とするのではなく、相互にずらして設定するように
したもので、好ましくは圧下位置の変更指令タイミング
よりロール速度の変更指令タイミングを早めることによ
り、設定変更中のマスフロー変動を抑制することとした
ものである。
【0014】また圧延機スタンド間において板厚変更点
の位置を走間板厚変更点トラッキング装置により追跡す
るものとし、該板厚変更点が所定の圧延機スタンドに到
達する前に、まずロール速度の変更指令をタイミング設
定装置により発し、次いで圧下位置の変更指令を発する
ことにする。
の位置を走間板厚変更点トラッキング装置により追跡す
るものとし、該板厚変更点が所定の圧延機スタンドに到
達する前に、まずロール速度の変更指令をタイミング設
定装置により発し、次いで圧下位置の変更指令を発する
ことにする。
【0015】さらにこの場合において、前記板厚変更点
が所定の圧延機スタンドに到達する前における圧下位置
の変更指令タイミングを少なくとも圧下位置制御装置の
応答ムダ時間に対応させて設定するものとする。つま
り、圧下位置制御装置の応答ムダ時間が経過した時に、
板厚変更点が当該圧延機スタンドに到達し圧下位置の変
更を開始するようにする。
が所定の圧延機スタンドに到達する前における圧下位置
の変更指令タイミングを少なくとも圧下位置制御装置の
応答ムダ時間に対応させて設定するものとする。つま
り、圧下位置制御装置の応答ムダ時間が経過した時に、
板厚変更点が当該圧延機スタンドに到達し圧下位置の変
更を開始するようにする。
【0016】なお、圧延中においては従来法と同様に板
厚制御装置(AGC装置)により板厚を制御しているも
のであり、設定変更中のみに限ってその板厚制御動作を
一時中断するものである。
厚制御装置(AGC装置)により板厚を制御しているも
のであり、設定変更中のみに限ってその板厚制御動作を
一時中断するものである。
【0017】前記のように構成された本発明の走間板厚
変更制御方法を実施する装置は、圧延機スタンド間にお
いて板厚変更点の位置を追跡する走間板厚変更点トラッ
キング装置と、圧下位置制御装置及びロール速度制御装
置にそれぞれ圧下位置変更指令及びロール速度変更指令
を異なるタイミングで出力するタイミング設定装置とか
らなるものである。
変更制御方法を実施する装置は、圧延機スタンド間にお
いて板厚変更点の位置を追跡する走間板厚変更点トラッ
キング装置と、圧下位置制御装置及びロール速度制御装
置にそれぞれ圧下位置変更指令及びロール速度変更指令
を異なるタイミングで出力するタイミング設定装置とか
らなるものである。
【0018】本発明の走間板厚変更点のトラッキング方
法は、熱間圧延材の板速度を一定周期でサンプリングす
ることにより該圧延材の圧延機スタンド間における移動
距離を求め、この移動距離に基づいて走間板厚変更点の
トラッキングを行う方法において、圧延機スタンド間の
ルーパの角度を取り込み、このルーパ角度によるスタン
ド間のループ長を演算し、このループ長と前記圧延材の
移動距離が一致した時点で、走間板厚変更点が下流スタ
ンドに到達したと判定することを特徴とするものであ
る。
法は、熱間圧延材の板速度を一定周期でサンプリングす
ることにより該圧延材の圧延機スタンド間における移動
距離を求め、この移動距離に基づいて走間板厚変更点の
トラッキングを行う方法において、圧延機スタンド間の
ルーパの角度を取り込み、このルーパ角度によるスタン
ド間のループ長を演算し、このループ長と前記圧延材の
移動距離が一致した時点で、走間板厚変更点が下流スタ
ンドに到達したと判定することを特徴とするものであ
る。
【0019】そしてまた、熱間圧延材の板速度を一定周
期でサンプリングすることにより該圧延材の圧延機スタ
ンド間における移動距離を求め、圧延機スタンド間のル
ーパの角度を取り込み、このルーパ角度によるスタンド
間のループ長を演算し、このループ長と前記圧延材の移
動距離の差から走間板厚変更点が下流スタンドに到達す
る時間を予測し、走間板厚変更点が下流スタンドに到達
する前に、圧下位置及びロール速度の変更指令を異なる
タイミングで出力することを特徴とする熱間圧延材の走
間板厚変更制御方法である。
期でサンプリングすることにより該圧延材の圧延機スタ
ンド間における移動距離を求め、圧延機スタンド間のル
ーパの角度を取り込み、このルーパ角度によるスタンド
間のループ長を演算し、このループ長と前記圧延材の移
動距離の差から走間板厚変更点が下流スタンドに到達す
る時間を予測し、走間板厚変更点が下流スタンドに到達
する前に、圧下位置及びロール速度の変更指令を異なる
タイミングで出力することを特徴とする熱間圧延材の走
間板厚変更制御方法である。
【0020】
【作用】図1に示すように、圧延スケジュールに基づく
板厚変更点の位置が当該圧延機スタンドに到達した時を
基準として、そのT1 (sec) 前に圧下位置の変更を開始
するように圧下位置の変更指令タイミングを設定し、そ
れよりも前のT2 (sec)(T2 >T1 )前にロール速度
の変更を開始するようにロール速度の変更指令タイミン
グを設定する。そうすると、同図の斜線部D2 で示すよ
うに、設定変更中のマスフロー変動が±相殺する方向に
働き、二乗面積も低減するため、設定変更中のマスフロ
ー変動を大巾に緩和・抑制することになる。
板厚変更点の位置が当該圧延機スタンドに到達した時を
基準として、そのT1 (sec) 前に圧下位置の変更を開始
するように圧下位置の変更指令タイミングを設定し、そ
れよりも前のT2 (sec)(T2 >T1 )前にロール速度
の変更を開始するようにロール速度の変更指令タイミン
グを設定する。そうすると、同図の斜線部D2 で示すよ
うに、設定変更中のマスフロー変動が±相殺する方向に
働き、二乗面積も低減するため、設定変更中のマスフロ
ー変動を大巾に緩和・抑制することになる。
【0021】板厚変更点の当該スタンド到達時を基準と
する位相進め時間T1 及びT2 は、マスフロー変動を抑
制するように選び、タイミング設定装置にて設定する。
このT1 ,T2 は、経験値から選んでも良いし、時定数
とムダ時間の差異から簡易式により選んでも良い。また
マスフロー変動の時間平均値を0にするように選んでも
良いし、マスフロー変動の時間二乗和を最小にする最適
制御問題で選んでも構わない。要は、圧下位置、ロール
速度の変更によって発生するマスフロー外乱の方向が図
1のように途中で転向する形態となるように、前記T1
,T2 を選定することである。
する位相進め時間T1 及びT2 は、マスフロー変動を抑
制するように選び、タイミング設定装置にて設定する。
このT1 ,T2 は、経験値から選んでも良いし、時定数
とムダ時間の差異から簡易式により選んでも良い。また
マスフロー変動の時間平均値を0にするように選んでも
良いし、マスフロー変動の時間二乗和を最小にする最適
制御問題で選んでも構わない。要は、圧下位置、ロール
速度の変更によって発生するマスフロー外乱の方向が図
1のように途中で転向する形態となるように、前記T1
,T2 を選定することである。
【0022】いま、圧下位置変更はマスフロー増の方向
に作用するものとし、ロール速度変更はマスフロー減の
方向に作用するものとする。従来法(図10)と本発明
法(図1)のマスフロー変動の違いを比較すると図2の
ようになる。図2から明らかなように、従来法ではマス
フロー変動はマスフロー増の方向にのみ発生するが、本
発明法ではマスフロー変動はマスフロー減の方向に一旦
発生し、後にマスフロー増の方向に転向するため、T0
区間内の変動平均値は本発明のほうが低減されることに
なる。また図2における二乗面積も低減される。したが
って、板厚変更時のマスフロー変動の抑制効果が著しい
ものである。
に作用するものとし、ロール速度変更はマスフロー減の
方向に作用するものとする。従来法(図10)と本発明
法(図1)のマスフロー変動の違いを比較すると図2の
ようになる。図2から明らかなように、従来法ではマス
フロー変動はマスフロー増の方向にのみ発生するが、本
発明法ではマスフロー変動はマスフロー減の方向に一旦
発生し、後にマスフロー増の方向に転向するため、T0
区間内の変動平均値は本発明のほうが低減されることに
なる。また図2における二乗面積も低減される。したが
って、板厚変更時のマスフロー変動の抑制効果が著しい
ものである。
【0023】次に、本発明の走間板厚変更点トラッキン
グ方法を図8により説明する。スタンド間の材料ループ
長lを、例えばルーパ角度θから、次式により演算す
る。 l={(S1 +rcos θ)2 +(rsin θ+RL −h)2 }1/2 +{(S2 −rcos θ)2 +(rsin θ+RL −h)2 }1/2 …(c) ここで、S1 ,S2 はそれぞれルーパ回転軸(ピボット
軸)21から上流スタンドFi 及び下流スタンドFi+1
までの距離、rはルーパアーム22の長さ、RL はルー
パロール23の半径、hはルーパ回転軸21からパスラ
インPまでの距離である。
グ方法を図8により説明する。スタンド間の材料ループ
長lを、例えばルーパ角度θから、次式により演算す
る。 l={(S1 +rcos θ)2 +(rsin θ+RL −h)2 }1/2 +{(S2 −rcos θ)2 +(rsin θ+RL −h)2 }1/2 …(c) ここで、S1 ,S2 はそれぞれルーパ回転軸(ピボット
軸)21から上流スタンドFi 及び下流スタンドFi+1
までの距離、rはルーパアーム22の長さ、RL はルー
パロール23の半径、hはルーパ回転軸21からパスラ
インPまでの距離である。
【0024】板厚変更点が上流スタンドFi を通過した
時から、各サンプリング時点で(c)式により材料ルー
プ長lを演算するとともに、(a)式に基づく板厚変更
点の進行距離Lm を求める。そして、 Lm ≧l …(d) が初めて成立した時点で、板厚変更点が下流側スタンド
Fi+1 に到達したと判定し、次スタンドFi+1 に対する
トラッキングを開始する。
時から、各サンプリング時点で(c)式により材料ルー
プ長lを演算するとともに、(a)式に基づく板厚変更
点の進行距離Lm を求める。そして、 Lm ≧l …(d) が初めて成立した時点で、板厚変更点が下流側スタンド
Fi+1 に到達したと判定し、次スタンドFi+1 に対する
トラッキングを開始する。
【0025】また、No.1,No.2,No.3等の上流側
の仕上げスタンドでは、材料の板厚が厚く、曲げ剛性が
大きいため、それを考慮して、前記(c)式の代わり
に、下記の補正を行ってもよい。 l=K[{(S1 +rcos θ)2 +(rsin θ+RL −h)2 }1/2 +{(S2 −rcos θ)2 +(rsin θ+RL −h)2 }1/2 ]…(e) 但し、Kは曲げ剛性に基づく補正係数で、K≧1であ
り、板厚ごとに板の材料2次モーメントから計算し、テ
ーブル化しておく。
の仕上げスタンドでは、材料の板厚が厚く、曲げ剛性が
大きいため、それを考慮して、前記(c)式の代わり
に、下記の補正を行ってもよい。 l=K[{(S1 +rcos θ)2 +(rsin θ+RL −h)2 }1/2 +{(S2 −rcos θ)2 +(rsin θ+RL −h)2 }1/2 ]…(e) 但し、Kは曲げ剛性に基づく補正係数で、K≧1であ
り、板厚ごとに板の材料2次モーメントから計算し、テ
ーブル化しておく。
【0026】
【0027】また、(c)式の材料ループ長lと(a)
式の板厚変更点の進行距離Lm との差から、板厚変更点
が下流スタンドFi+1 に到達する時間を予測することに
より、板厚変更点の到達前に、前述のように異なるタイ
ミングで圧下位置及びロール速度の変更指令を出力する
ことでマスフロー変動の抑制が可能になる。
式の板厚変更点の進行距離Lm との差から、板厚変更点
が下流スタンドFi+1 に到達する時間を予測することに
より、板厚変更点の到達前に、前述のように異なるタイ
ミングで圧下位置及びロール速度の変更指令を出力する
ことでマスフロー変動の抑制が可能になる。
【0028】
【実施例】図3は本発明の一実施例による走間板厚変更
制御装置のブロック図である。図において、10は圧延
材であり、Fi スタンドとFi-1 スタンドにおいてそれ
ぞれ板厚制御のもとで圧延が行われている状態を示して
いる。Fi スタンドに対する板厚制御装置(AGC装
置)の一部を構成する圧下位置制御装置1が図示されて
おり、また各スタンドに共通のロール速度制御装置2が
設けられている。4は走間板厚変更点トラッキング装置
で、Fi-1 スタンドのパルス発生器3により板厚変更点
Cの位置をスタンド間において時々刻々に追跡するもの
であり、Fiスタンドの出側に設置されている板厚計
(図示せず)に到達するまで追跡する。この板厚変更点
Cの位置はタイミング設定装置5に入力される。そして
前記位相進め時間T1 ,T2 に相当する距離だけ板厚変
更点CがFi スタンドの手前に到達した時、タイミング
設定装置5により、まずロール速度の変更指令を速度設
定タイミングT2 で出力し、次いで圧下位置の変更指令
を圧下設定タイミングT1で出力する。
制御装置のブロック図である。図において、10は圧延
材であり、Fi スタンドとFi-1 スタンドにおいてそれ
ぞれ板厚制御のもとで圧延が行われている状態を示して
いる。Fi スタンドに対する板厚制御装置(AGC装
置)の一部を構成する圧下位置制御装置1が図示されて
おり、また各スタンドに共通のロール速度制御装置2が
設けられている。4は走間板厚変更点トラッキング装置
で、Fi-1 スタンドのパルス発生器3により板厚変更点
Cの位置をスタンド間において時々刻々に追跡するもの
であり、Fiスタンドの出側に設置されている板厚計
(図示せず)に到達するまで追跡する。この板厚変更点
Cの位置はタイミング設定装置5に入力される。そして
前記位相進め時間T1 ,T2 に相当する距離だけ板厚変
更点CがFi スタンドの手前に到達した時、タイミング
設定装置5により、まずロール速度の変更指令を速度設
定タイミングT2 で出力し、次いで圧下位置の変更指令
を圧下設定タイミングT1で出力する。
【0029】T1 ,T2 の選び方は、例えば圧下位置制
御装置1のムダ時間をτ1 ,時定数をt1 ,ロール速度
制御装置2のムダ時間をτ2 ,時定数をt2 とすると、 T1 =τ1 …(1) T2 =τ2 +t2 /2−t1 /2 …(2) またはT2 =τ2 +3t2 /2−3t1 /2 …(3) のような簡易式で設定することもできる。また経験値や
過去の実績から選定しても良いし、マスフロー変動の時
間平均値が0になるように算出しても良いし、二乗面積
の積分値が最小化される最適制御問題にして算出しても
良い。なお、前記T1 ,T2 の計算例を図5に示す。ま
た(3)式における3t1 は95%圧下整定時間、3t
2 は95%速度整定時間である。
御装置1のムダ時間をτ1 ,時定数をt1 ,ロール速度
制御装置2のムダ時間をτ2 ,時定数をt2 とすると、 T1 =τ1 …(1) T2 =τ2 +t2 /2−t1 /2 …(2) またはT2 =τ2 +3t2 /2−3t1 /2 …(3) のような簡易式で設定することもできる。また経験値や
過去の実績から選定しても良いし、マスフロー変動の時
間平均値が0になるように算出しても良いし、二乗面積
の積分値が最小化される最適制御問題にして算出しても
良い。なお、前記T1 ,T2 の計算例を図5に示す。ま
た(3)式における3t1 は95%圧下整定時間、3t
2 は95%速度整定時間である。
【0030】図4はタイミング設定装置の動作を示すフ
ローチャートである。前述のように板厚変更点位置は走
間板厚変更点トラッキング装置4により時々刻々に入力
されているので、その位置をまずステップS1において
読み取る。次に、ステップS2において現在の板速度か
ら圧下変更、ロール速度変更位置をそれぞれ計算する。
このステップS2においては板速度計6から板速度を入
力するとともに、事前に計算されたT1 ,T2 の時間が
設定されている。板厚変更点位置が前記ステップS2に
て算出された変更点位置に到達したら(ステップS
3),ステップS4においてその変更が圧下位置に対す
るものか、それともロール速度に対するものかを判定す
る。速度変更ならロール速度制御装置2に対しロール速
度の設定変更を指示し(ステップS5),圧下変更なら
圧下位置制御装置1に対し圧下位置の設定変更を指示す
る(ステップS6)。このようにして全設定変更が完了
するまで(ステップS7),前記手順を繰り返す。
ローチャートである。前述のように板厚変更点位置は走
間板厚変更点トラッキング装置4により時々刻々に入力
されているので、その位置をまずステップS1において
読み取る。次に、ステップS2において現在の板速度か
ら圧下変更、ロール速度変更位置をそれぞれ計算する。
このステップS2においては板速度計6から板速度を入
力するとともに、事前に計算されたT1 ,T2 の時間が
設定されている。板厚変更点位置が前記ステップS2に
て算出された変更点位置に到達したら(ステップS
3),ステップS4においてその変更が圧下位置に対す
るものか、それともロール速度に対するものかを判定す
る。速度変更ならロール速度制御装置2に対しロール速
度の設定変更を指示し(ステップS5),圧下変更なら
圧下位置制御装置1に対し圧下位置の設定変更を指示す
る(ステップS6)。このようにして全設定変更が完了
するまで(ステップS7),前記手順を繰り返す。
【0031】次に、図5は前記T1 ,T2 の計算例を示
したものである。圧下位置及びロール速度グラフの時間
座標において、板厚変更点のFi スタンド到達時を基準
Oとしてロール速度変更を先行させることにより、圧下
変更開始点及び速度変更開始点を前記(1)式、(2)
式のように図上から簡単に求めることができる。
したものである。圧下位置及びロール速度グラフの時間
座標において、板厚変更点のFi スタンド到達時を基準
Oとしてロール速度変更を先行させることにより、圧下
変更開始点及び速度変更開始点を前記(1)式、(2)
式のように図上から簡単に求めることができる。
【0032】次に、図6及び図7は本発明により走間板
厚変更制御を行ったときのマスフロー変動幅をスタンド
間張力とルーパ角度で調べたデータを示すものである。
図6、図7からわかるように、従来のように圧下位置と
ロール速度の変更開始タイミングを同時とすると、スタ
ンド間張力及びルーパ角度共に最大値及び最小値間の幅
が非常に大きくなり、したがってマスフロー変動幅も大
きいものとなっている。これに対して、本発明のように
圧下位置とロール速度の変更開始タイミングにずれを設
けると、スタンド間張力及びルーパ角度の変動幅がいず
れも減少し、その変更開始タイミングのずれが100m
s程度のときに最小になっている。
厚変更制御を行ったときのマスフロー変動幅をスタンド
間張力とルーパ角度で調べたデータを示すものである。
図6、図7からわかるように、従来のように圧下位置と
ロール速度の変更開始タイミングを同時とすると、スタ
ンド間張力及びルーパ角度共に最大値及び最小値間の幅
が非常に大きくなり、したがってマスフロー変動幅も大
きいものとなっている。これに対して、本発明のように
圧下位置とロール速度の変更開始タイミングにずれを設
けると、スタンド間張力及びルーパ角度の変動幅がいず
れも減少し、その変更開始タイミングのずれが100m
s程度のときに最小になっている。
【0033】すなわち、本発明においては、圧下位置と
ロール速度の変更開始タイミングのずれを適切に選定す
ることにより、圧下位置制御装置、ロール速度制御装置
の応答遅れの差異を何等調整することなくマスフロー変
動を抑制することができることになる。
ロール速度の変更開始タイミングのずれを適切に選定す
ることにより、圧下位置制御装置、ロール速度制御装置
の応答遅れの差異を何等調整することなくマスフロー変
動を抑制することができることになる。
【0034】次に、図9は本発明の走間板厚変更点トラ
ッキング方法を実施する装置の構成図である。この走間
板厚変更点トラッキング装置11は、各スタンドからロ
ール回転数とルーパ装置20のルーパ角度θを取り込む
構成となっている。そのため、圧延機駆動モータ12の
回転数及びルーパ駆動モータ24の回転角度がトラッキ
ング装置11に入力されるようになっている。そして、
トラッキング装置11において、(a)式、(c)式の
演算を行い、(d)式から板厚変更点が次スタンドFi+
1 に到達したか否かの判定を行う。なお、(a)式の計
算に必要な先進率等のデータは事前に設定計算機13か
ら与えられている。トラッキング装置11の判定結果に
よる板厚変更点の到達したとの指令は圧下・速度変更制
御装置14に与えられ、この到達指令に基づき、圧下・
速度変更制御装置14は圧下位置制御装置1及び圧延機
駆動モータ12に指令を出力し、走間板厚変更制御を行
う。なお、トラッキング装置11と圧下・速度変更制御
装置14の機能を1つの計算機または装置で行わせるこ
とも可能である。
ッキング方法を実施する装置の構成図である。この走間
板厚変更点トラッキング装置11は、各スタンドからロ
ール回転数とルーパ装置20のルーパ角度θを取り込む
構成となっている。そのため、圧延機駆動モータ12の
回転数及びルーパ駆動モータ24の回転角度がトラッキ
ング装置11に入力されるようになっている。そして、
トラッキング装置11において、(a)式、(c)式の
演算を行い、(d)式から板厚変更点が次スタンドFi+
1 に到達したか否かの判定を行う。なお、(a)式の計
算に必要な先進率等のデータは事前に設定計算機13か
ら与えられている。トラッキング装置11の判定結果に
よる板厚変更点の到達したとの指令は圧下・速度変更制
御装置14に与えられ、この到達指令に基づき、圧下・
速度変更制御装置14は圧下位置制御装置1及び圧延機
駆動モータ12に指令を出力し、走間板厚変更制御を行
う。なお、トラッキング装置11と圧下・速度変更制御
装置14の機能を1つの計算機または装置で行わせるこ
とも可能である。
【0035】また、(c)式の材料ループ長lと(a)
式の板厚変更点の進行距離Lm との差を求めることによ
り、板厚変更点のFi+1 スタンドへの到達時間を予測で
きるので、図3のようにタイミング設定装置5を介し
て、トラッキング装置11から圧下指令及び速度指令
を、板厚変更点がFi+1 スタンドに到達する前に、圧下
・速度変更制御装置14に送ることにより、的確にマス
フロー変動を抑制することができる。
式の板厚変更点の進行距離Lm との差を求めることによ
り、板厚変更点のFi+1 スタンドへの到達時間を予測で
きるので、図3のようにタイミング設定装置5を介し
て、トラッキング装置11から圧下指令及び速度指令
を、板厚変更点がFi+1 スタンドに到達する前に、圧下
・速度変更制御装置14に送ることにより、的確にマス
フロー変動を抑制することができる。
【0036】また、図9の例でスタンド間の距離Sを5
500mmとし、ルーパ角度θが10〜20°変化すると
き、本発明によると、板厚変更点の位置ずれを30mm程
度補正することになる。誤差は累積されて最終的には1
0〜20倍にもなるため、誤差の少ないことは上流スタ
ンドにおいて特に効果がある。
500mmとし、ルーパ角度θが10〜20°変化すると
き、本発明によると、板厚変更点の位置ずれを30mm程
度補正することになる。誤差は累積されて最終的には1
0〜20倍にもなるため、誤差の少ないことは上流スタ
ンドにおいて特に効果がある。
【0037】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、圧下位置
とロール速度の変更開始タイミングにずれを設けるだけ
で簡単に設定変更中のマスフロー変動を抑制することが
できる。そしてその変更開始タイミングのずれを、マス
フロー変動が中間で方向を転向するように圧下位置の変
更開始タイミングよりロール速度の変更開始タイミング
を早めるなどの方法で適切に選定することにより、マス
フロー変動幅をより一層小さくすることができる。また
これによって走間板厚変更を高速かつ円滑に行うことが
できる。
とロール速度の変更開始タイミングにずれを設けるだけ
で簡単に設定変更中のマスフロー変動を抑制することが
できる。そしてその変更開始タイミングのずれを、マス
フロー変動が中間で方向を転向するように圧下位置の変
更開始タイミングよりロール速度の変更開始タイミング
を早めるなどの方法で適切に選定することにより、マス
フロー変動幅をより一層小さくすることができる。また
これによって走間板厚変更を高速かつ円滑に行うことが
できる。
【0038】また、スタンド間のルーパ角度情報を取り
込んで、常時スタンド間の材料ループ長を計算し、これ
に基づき板厚変更点の下流スタンドへの到達を判断する
ことにしているため、材料ループ長の大小による誤差の
混入がなく、高精度のトラッキングが可能となり、その
結果、走間板厚変更時のオフゲージを大巾に減少させる
ことができる。
込んで、常時スタンド間の材料ループ長を計算し、これ
に基づき板厚変更点の下流スタンドへの到達を判断する
ことにしているため、材料ループ長の大小による誤差の
混入がなく、高精度のトラッキングが可能となり、その
結果、走間板厚変更時のオフゲージを大巾に減少させる
ことができる。
【0039】さらにまた、ルーパ角度に基づく材料ルー
プ長と板厚変更点の進行距離との差から板厚変更点の到
達時間を予測できるので、その到達前に異なるタイミン
グで圧下位置及びロール速度の変更指令を出力すること
により、的確なマスフロー変動の抑制が可能になる。
プ長と板厚変更点の進行距離との差から板厚変更点の到
達時間を予測できるので、その到達前に異なるタイミン
グで圧下位置及びロール速度の変更指令を出力すること
により、的確なマスフロー変動の抑制が可能になる。
【図1】本発明の走間板厚変更制御方法を示す説明図で
ある。
ある。
【図2】本発明法と従来法によるマスフロー変動の比較
図である。
図である。
【図3】本発明の一実施例による走間板厚変更制御装置
のブロック図である。
のブロック図である。
【図4】本発明におけるタイミング設定装置の動作を示
すフローチャートである。
すフローチャートである。
【図5】本発明における圧下位置とロール速度の位相進
め時間T1 ,T2 の計算方法を示す説明図である。
め時間T1 ,T2 の計算方法を示す説明図である。
【図6】本発明のマスフロー変動抑制効果を示すための
スタンド間張力の変動データ線図である。
スタンド間張力の変動データ線図である。
【図7】本発明のマスフロー変動抑制効果を示すための
ルーパ角度の変動データ線図である。
ルーパ角度の変動データ線図である。
【図8】本発明における材料ループ長を計算するための
説明図である。
説明図である。
【図9】本発明の他の実施例による走間板厚変更点トラ
ッキング方法を実施する装置の構成図である。
ッキング方法を実施する装置の構成図である。
【図10】従来の走間板厚変更制御方法におけるタイム
チャートである。
チャートである。
【図11】従来の走間板厚変更制御方法における応答遅
れの差異に基づくマスフロー変動を示す説明図である。
れの差異に基づくマスフロー変動を示す説明図である。
【図12】従来のルーパ装置による材料のループ状態を
示す説明図である。
示す説明図である。
1 圧下位置制御装置 2 ロール速度制御装置 3 パルス発生器 4 走間板厚変更点トラッキング装置 5 タイミング設定装置 10 圧延材 11 走間板厚変更点トラッキング装置 12 圧延機駆動モータ 13 設定計算機 14 圧下・速度変更制御装置 20 ルーパ装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡 賢 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−273210(JP,A) 特公 昭63−52963(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B21B 37/00
Claims (6)
- 【請求項1】 熱間圧延材を板厚制御装置により板厚を
制御しながら圧延し、圧延中に圧下位置及びロール速度
を変更することにより板厚を変更するようにした走間板
厚変更制御方法において、圧下位置の変更指令タイミングよりロール速度の変更指
令タイミングを早めるように 変更指令タイミングにずれ
を設けることにより設定変更中のマスフロー変動を抑制
することを特徴とする熱間圧延材の走間板厚変更制御方
法。 - 【請求項2】 圧延機スタンド間において板厚変更点の
位置を走間板厚変更点トラッキング装置により追跡し、
該板厚変更点が所定の圧延機スタンドに到達する前に、
まずロール速度の変更指令をタイミング設定装置により
出力し、次いで圧下位置の変更指令を出力することを特
徴とする請求項1記載の熱間圧延材の走間板厚変更制御
方法。 - 【請求項3】 前記板厚変更点が所定の圧延機スタンド
に到達する前における圧下位置の変更指令タイミングを
少なくとも圧下位置制御装置の応答ムダ時間に対応させ
て設定することを特徴とする請求項2記載の熱間圧延材
の走間板厚変更制御方法。 - 【請求項4】 圧延機スタンド間において板厚変更点の
位置を追跡する走間板厚変更点トラッキング装置と、 圧下位置制御装置及びロール速度制御装置にそれぞれ圧
下位置変更指令及びロール速度変更指令を異なるタイミ
ングで出力するタイミング設定装置とを具備する熱間圧
延材の走間板厚変更制御装置。 - 【請求項5】 熱間圧延材の板速度を一定周期でサンプ
リングすることにより該圧延材の圧延機スタンド間にお
ける移動距離を求め、この移動距離に基づいて走間板厚
変更点のトラッキングを行う方法において、 圧延機スタンド間のルーパの角度を取り込み、 このルーパ角度によるスタンド間のループ長を演算し、 このループ長と前記圧延材の移動距離が一致した時点
で、走間板厚変更点が下流スタンドに到達したと判定す
ることを特徴とする熱間圧延材の走間板厚変更点トラッ
キング方法。 - 【請求項6】 熱間圧延材の板速度を一定周期でサンプ
リングすることにより該圧延材の圧延機スタンド間にお
ける移動距離を求め、 圧延機スタンド間のルーパの角度を取り込み、 このルーパ角度によるスタンド間のループ長を演算し、 このループ長と前記圧延材の移動距離の差から走間板厚
変更点が下流スタンドに到達する時間を予測し、 走間板厚変更点が下流スタンドに到達する前に、圧下位
置及びロール速度の変更指令を異なるタイミングで出力
することを特徴とする熱間圧延材の走間板厚変更制御方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5225919A JP2755120B2 (ja) | 1992-09-21 | 1993-09-10 | 熱間圧延材の走間板厚変更制御方法及び装置並びに走間板厚変更点トラッキング方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4-250867 | 1992-09-21 | ||
JP25086792 | 1992-09-21 | ||
JP5225919A JP2755120B2 (ja) | 1992-09-21 | 1993-09-10 | 熱間圧延材の走間板厚変更制御方法及び装置並びに走間板厚変更点トラッキング方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06170423A JPH06170423A (ja) | 1994-06-21 |
JP2755120B2 true JP2755120B2 (ja) | 1998-05-20 |
Family
ID=26526898
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5225919A Expired - Fee Related JP2755120B2 (ja) | 1992-09-21 | 1993-09-10 | 熱間圧延材の走間板厚変更制御方法及び装置並びに走間板厚変更点トラッキング方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2755120B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4788349B2 (ja) * | 2006-01-16 | 2011-10-05 | Jfeスチール株式会社 | 圧延制御方法及び熱間仕上圧延機 |
KR101008370B1 (ko) * | 2008-12-23 | 2011-01-14 | 주식회사 포스코 | 연속 열간 압연기 및 압연 방법 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61273210A (ja) * | 1985-05-27 | 1986-12-03 | Nippon Steel Corp | タンデム圧延機の走間スケジユ−ル変更方法 |
JPH089136B2 (ja) * | 1986-08-22 | 1996-01-31 | 坂東機工株式会社 | ガラス板の研削機械 |
-
1993
- 1993-09-10 JP JP5225919A patent/JP2755120B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06170423A (ja) | 1994-06-21 |
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---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080306 Year of fee payment: 10 |
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FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |