JP4008694B2 - 下水処理場水質制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、生物学的硝化脱窒反応、生物学的脱リン反応および凝集剤添加による脱リン反応を用いた下水処理場水質制御装置に係り、とりわけ窒素成分またはリン成分を効率的に除去することができる下水処理場水質制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、湖沼、湾等で富栄養化が進行しており、これら富栄養化の原因物質である窒素およびリンの抑制する必要が生じている。従来の下水処理場において、活性汚泥法と呼ばれるプロセスにより有機物除去が行なわれているが、湖沼、湾等で富栄養化の進行から窒素およびリンの除去も行う高度処理の要求が増大している。
【0003】
図11は、従来の窒素およびリンの除去を行う高度処理プロセスを示している。
【0004】
図11において、従来の高度処理プロセスは、配水管aから被処理水3が流入する最初沈殿池2と、配水管bを介して最初沈殿池2に接続された嫌気槽10と、嫌気槽10に接続された無酸素槽11とを備えている。無酸素槽11には、好気槽12が接続され、好気槽12には、配水管cを介して最終沈殿池13が接続されている。最終沈殿池13には、処理水が流出する配水管fが接続され、好気槽12と無酸素槽11との間には配水管dを介して循環ポンプ14が接続されている。また好気槽12と嫌気槽10との間には配水管eを介して返送ポンプ15が接続されている。好気槽12には、曝気装置9が設けられ、さらに配管gを介して凝集剤注入ポンプ16が接続されている。
【0005】
このような従来の高度処理プロセスには、凝集剤注入嫌気−無酸素−好気法(凝集剤注入A2O法)と呼ばれるプロセスが用いられている。
【0006】
まず、従来の高度処理プロセスにおけるリンの除去方法を説明する。
【0007】
凝集剤注入A2O法においてリン除去は次のようなプロセスで行われる。
【0008】
曝気槽12の前段に配置された嫌気槽10おいて、活性汚泥中のリン蓄積細菌はリン酸(PO4)を放出する。この過剰放出したリン酸態のリンを嫌気槽10の後段に配置された好気槽12においてリン蓄積細菌のリン過剰摂取作用を利用して、嫌気槽10で放出された以上のリン酸態のリンを活性汚泥に吸収させることによりリン除去を行う。
【0009】
このような生物学的リン除去に加え、ポリ塩化アルミニウム、硫酸アルミニウムおよび硫酸鉄等の凝集剤を注入してリン酸アルミニウムやリン酸鉄の形でリン成分を沈殿させることによりリンを除去する。
【0010】
次に従来の高度処理プロセスにおける窒素の除去方法を説明する。
【0011】
好気槽12において、アンモニア性窒素(NH4-N)は硝化菌の働きにより、亜硝酸性窒素(NO2-N)と硝酸性窒素(NO3-N)に酸化される。次に循環ポンプ14により無酸素槽11に送り込まれた亜硝酸性窒素(NO2-N)と硝酸性窒素(NO3-N)は、無酸素条件下で脱窒細菌による硝酸性呼吸あるいは亜硝酸性呼吸により、窒素ガス(N2)へと還元され、系外に除去される。
【0012】
次に従来の下水処理場水質制御装置について説明する。
【0013】
図12は、従来の下水処理場水質制御装置を示している。
【0014】
図12に示すように、従来の下水処理場水質制御装置1は、配水管aを介して被処理水3が流入する曝気槽100と、曝気槽100内の曝気量を調整する曝気装置103と、配水管cを介して処理水が流出する最終沈殿池101とを備えている。また曝気槽100と最終沈殿池101の間には、返送ポンプ104が配置され、曝気槽100には、アンモニア性窒素濃度計105が取付けられている。
【0015】
曝気装置103には、信号線102aを介して、曝気装置103を制御する制御装置102が接続され、制御装置102には、信号線106aを介して制御目標値を設定する制御目標値設定器106が接続されている。アンモニア性窒素濃度計105には、信号線105aを介して制御装置102が接続されている。
【0016】
図12において、制御装置102はアンモニア性窒素濃度計105からのアンモニア窒素濃度の値と制御目標値設定器106からの制御目標値との偏差に基づいて、曝気槽100内のアンモニア性窒素濃度を一定に保つよう、曝気装置103を制御している
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
図12に示す従来の下水処理場水質制御装置1において、制御装置102は硝化処理後の被処理水3のアンモニア性窒素濃度に基づいて、曝気装置103を制御し、曝気装置103は曝気槽100への曝気量を調整している。しかしながら、下水処理場水質制御装置1に流入する被処理水3の量は大きく変動する一方で、曝気槽100における硝化菌による硝化速度は比較的遅い。このため制御装置102は、硝化処理後のアンモニア性窒素濃度計105の値のみを利用して、曝気装置103を制御し、曝気装置103は、曝気槽100の曝気量を調整するのでは、下水処理場水質制御装置1に流入する被処理水3の量が大きい場合には曝気槽100内の曝気量が不足し、被処理水3の量が小さい場合には曝気槽100内の曝気量が過剰となる。
【0018】
また下水処理場水質制御装置1に流入する被処理水3の量が大きい場合、制御目標設定器106において設定したアンモニア濃度目標値に達するまで、曝気槽100内の被処理水3が硝化反応を起こさない場合がある。したがって、曝気装置103の曝気量が最大値に達しているが、アンモニア濃度目標値に達していない状態が継続し、曝気装置103による過剰な曝気となることから、無駄なコストになる。さらに、曝気装置103による過剰な曝気により、汚泥フロックが破砕し、最終沈殿池101で汚泥浮上し、この汚泥が流出するという問題も生じている。
【0019】
また下水処理場にとりつけられたアンモニア性窒素濃度計、硝酸性窒素濃度計、全窒素濃度計等の窒素成分濃度計、およびリン濃度計、全リン計等のリン成分濃度計は、被処理水3中の浮遊成分により汚れ等が付着しやすく、異常値を示すことが多いことから、制御用のセンサとしては不安定かつ低精度で利用困難である。さらに被処理水3をサンプリング管によりサンプリングし、その後サンプリングした被処理水3をろ過し、ろ過された被処理水3を、上記の濃度計で計測する場合でも、サンプリング管が詰まる等のメンテナンス上の問題が生じている。
【0020】
曝気槽100において、ポリ塩化アルミニウム等の凝集剤の注入なしには、リン除去が難しくなっているが、凝集剤の過注入による高コスト化及び処理水へのポリ塩化アルミニウム等の流出が問題となっている。
【0021】
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、曝気装置による曝気量を常に最適な量に調整し、コストの低減を図ることができる下水処理場水質制御装置を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明は、流入する汚濁水を処理する下水処理場に設置された下水処理場水質制御装置において、好気槽と、好気槽の前段に設けられ、汚濁水の流量を計測する流量計と、好気槽の前段に設けられ、汚濁水中の水質を計測する前段水質計と、流量計と前段水質計とからの情報に基づいて汚濁負荷量を算出する負荷量演算部と、汚濁負荷量の基準値を設定する基準設定部と、好気槽内を曝気する曝気装置と、
負荷量演算部からの汚濁負荷量の値と基準設定部からの汚濁負荷量の基準値との偏差に基づいて曝気装置を制御する制御部と、を備えたことを特徴とする下水処理場水質制御装置である。
【0023】
本発明によれば、曝気装置による曝気量を常に最適な量に調整し、コストの低減を図ることができる。
【0024】
本発明は、流入する被処理水を処理する下水処理場に設置された下水処理場水質制御装置において、好気槽と、好気槽の前段に設けられ、被処理水の流量を計測する流量計と、被処理水に対する外部環境の変化により定まる水質と時間との関係のパターンが予め設定され、この設定されたパターンから現在の外部環境に最も近似したパターンを選択し、選択したパターンに基づいて水質と時間の関数を算出する水質予測部と、水質予測部からの関数に基づいて定められた当該時間に対応する水質を算出する水質算出部と、水質からの関数に基づいて定められた当該時間に対応する水質の値と流量計からの流量の値に基づいて、汚濁負荷量を算出する負荷量演算部と、汚濁負荷量の基準値を設定する基準設定部と、好気槽内に凝集剤を注入する凝集剤注入装置と、負荷量演算部からの汚濁負荷量の値と基準設定部からの汚濁負荷量の基準値との偏差に基づいて凝集剤注入装置を制御する制御部と、を備えたことを特徴とする下水処理場水質制御装置である。
【0025】
本発明によれば、凝集剤の注入量を最適な量に調整することができ、コストの低減を図ることができる。また、水質計を使用することなく、制御部は、凝集剤注入装置の制御を行なうことから、水質計の付着物の問題を解消でき、下水処理場水質制御装置の信頼性を向上させることができる。
【0026】
本発明は、流入する被処理水を処理する下水処理場に設置された下水処理場水質制御装置において、好気槽と、好気槽の前段に設けられ、被処理水の流量を計測する流量計と、好気槽の前段に設けられ、被処理水中の特定物質の濃度を計測する前段水質計と、好気槽の後段に設けられ、被処理水中の特定物質の濃度を計測する後段水質計と、流量計と前段水質計とからの情報に基づいて汚濁負荷量を算出する負荷量演算部と、汚濁負荷量の基準値を設定する基準設定部と、汚濁負荷量と被処理水の目標水質との間の関数を設定する目標関数設定部と、目標関数設定部で設定された関数と負荷量演算部からの汚濁負荷量の値に基づいて制御目標値を算出する制御目標演算部と、好気槽内を曝気する曝気装置と、制御目標演算部で算出された制御目標値と後段水質計からの水質の値との偏差に基づいて曝気装置を制御する制御部と、を備えたことを特徴とする下水処理場水質制御装置である。
【0027】
本発明によれば、汚濁負荷量が大きく変動した場合に、必要以上の曝気をすることなく曝気装置を制御できることから、コストの低減を図ることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
第1の実施の形態
以下、図1および図2を参照して本発明による下水処理場水質制御装置の第1の実施の形態について説明する。
【0029】
図1は、本発明による下水処理場水質制御装置の第1の実施の形態を示す図である。
【0030】
図1に示すように、本発明による下水処理場水質制御装置1は、被処理水3が配水管aを経て流入する最初沈殿池2と、最初沈殿池2に配水管bを介して接続された嫌気槽10と、嫌気槽10に接続された無酸素槽11と、無酸素槽11に接続された好気槽12と、好気槽12には配水管cを介して接続された最終沈殿池13とを備えている。このうち最初沈殿池2と嫌気槽10の間に設けられた配水管bには、被処理水3の流量を計測する流量計4と、被処理水3中の特定物質の濃度を計測する前段水質計5が取付けられている。前段水質計5としては、アンモニア濃度計が用いられているが、窒素成分濃度計またはリン成分濃度計を用いられてもよい。
【0031】
また、窒素成分濃度計としては、アンモニア性窒素濃度計または全窒素濃度計のいずれを用いてもよい。
【0032】
さらに、好気槽12には、好気槽12内を曝気する曝気装置9が設置されている。
【0033】
好気槽12と無酸素槽11とは、循環ポンプが配置14が取付けられた配水管dにより連結されている。また最終沈殿池13と嫌気槽10とは返送ポンプ15が取付けられた配水管eにより連結されている。また好気槽12には、配管gを介して凝集剤注入装置16が接続されている。
【0034】
流量計4と前段水質計5には、流量計4と前段水質計5からの情報に基づいて汚濁負荷量を算出する負荷量演算部6が信号線4a、5aを介して接続されている。
【0035】
また負荷量演算部6には、信号線6aを介して曝気装置9を制御する制御部8が接続され、制御部8には、信号線7aを介して汚濁負荷量の基準値を設定する基準設定部7が接続されている。また制御部8は、信号線8aを介して曝気装置9に接続され、この制御部8により曝気装置9の曝気量を制御するようになっている。制御部8には、好気槽12に炭素源を投入する炭素源投入装置31と、好気槽12から余剰汚泥を引抜する余剰汚泥引抜装置30が接続されている。
【0036】
また、制御部8には、循環ポンプ14、返送ポンプ15、凝集剤注入装置16、余剰汚泥引抜装置30および炭素源投入装置31とは、信号線8aを介して各々接続されている。
【0037】
次にこのような構成からなる実施の形態の作用について説明する。
【0038】
図1に示すように被処理水3は、配水管aを介して最初沈殿池2に流入し、その後最初沈殿池2から配水管bを介して、嫌気槽10に流出する。嫌気槽10で処理された被処理水3は、無酸素槽11に流出し、無酸素槽11において無酸素処理された後、好気槽12に流出する。
【0039】
また、好気槽12内の被処理水3に対して曝気装置9からの曝気が行なわれて被処理水3は好気処理される。好気槽12内の被処理水3は、次に最終沈殿池13へ流入し、この最終沈殿池13内において沈殿処理がされる。最終沈殿池13内の被処理水3は、処理水となって配水管fにより外部へ排出される。さらに好気槽12内の汚泥は循環装置14により無酸素槽11へ戻される。また、最終沈殿池13内の汚泥は返送装置15により嫌気槽10内へ戻される。
【0040】
この間、配水管bに設けられた流量計4は、配水管b中を流れる被処理水3の流量を計測し、その計測信号を信号線4aを介して負荷量演算部6に送信する。また、配水管bに設けられたアンモニア濃度計5は、配水管b中を流れる被処理水3中のアンモニア濃度を計測し、その計測信号を信号線5aを介して負荷量演算部6に送信する。
【0041】
負荷量演算部6は、流量計4からの計測信号とアンモニア濃度計5からの計測信号に基づいて、下記の(1.1)の演算を行ない、汚濁負荷量の算出を行なう。負荷量演算部6は算出した汚濁負荷量を信号線6aを介して制御部8に送信する。
【0042】
PNH4in=Qin・CNH4in 式(1.1)
なお式(1.1)における各記号を以下のように設定する。
PNH4in:汚濁負荷量
Qin:流量計4からの被処理水3の流量
CNH4in:アンモニア濃度計5からの被処理水3のアンモニア濃度
【0043】
基準設定部7には、アンモニアの平均濃度と被処理水の平均流量が入力され、基準設定部7は、入力されたアンモニアの平均濃度と被処理水の平均流量に基づいて、下記の(1.2)の演算を行ない、汚濁負荷量の基準値を算出する。基準設定部7は、算出した汚濁負荷量の基準値を信号線7aを介して制御部8に送信する。
【0044】
P NH4in=Qavein・CaveNH4in 式(1.2)
なお、式(1.2)における各記号を以下のように設定する。
P NH4in:汚濁負荷量の基準値
Qavein:被処理水3の平均流量
CaveNH4in:被処理水3のアンモニアの平均濃度
【0045】
制御部8は、負荷量演算部6からの汚濁負荷量と基準設定部7からの汚濁負荷量の基準値の偏差に基づいて、下記の(1.3)の演算を行ない、曝気装置9の曝気量目標値を算出する。制御部8は、算出した曝気量目標値を信号線8aを介して、曝気装置9に送信し、曝気装置9は、曝気量目標値で好気槽12内を曝気する。
【0046】
Qair=Q0+Kp(PNH4in−P NH4in) 式(1.3)
なお、式(1.3)における各記号を以下のように設定する。
Kp:比例定数
Q0:定数(平均汚濁負荷時に必要とされる曝気量)
【0047】
定数Q0として、平均汚濁負荷時に必要とされる曝気量の値が予め制御部8に設定されているが、空気倍率一定制御または、DO一定制御による演算値が設定されていてもよい。また、比例定数Kpは予め制御部8に設定されているが、制御部8において、自由に設定変更が可能なようになっている。
【0048】
以上説明したように本実施の形態によれば、配水管bに流量計4および前段水質計5を取付けたことにより、汚濁負荷量の演算の精度を向上させることができる。また汚濁負荷量の基準値として、被処理水3の特定物質の平均濃度に被処理水3の平均流量を乗じた値である平均汚濁負荷量を用いていることから、過不足なく硝化反応に必要な曝気量を好気槽12に送ることができる。さらに設定定数としてKpとQ0の2つのパラメータのみを用いていることから、パラメータの調整が容易である。
【0049】
次に本発明の変形例について説明する。
【0050】
(1)負荷量演算部6は、流量計4からの被処理水3の流量に基づいて汚濁負荷量を算出しているが、循環装置14または返送装置15の水位計からの水位値に基づいてQ−H曲線を算出し、このQ−H曲線により、被処理水3の流量を算出してもよい。
【0051】
(2)制御部8は曝気装置9を負荷量演算部6からの汚濁負荷量の値と基準設定部7からの汚濁負荷量の基準値との偏差に基づいて制御しているが、返送装置15、余剰汚泥引抜装置30、循環装置14、凝集剤注入装置16および炭素源投入装置31のうち少なくとも一つを、負荷量演算部6からの汚濁負荷量の値と基準設定部7からの汚濁負荷量の基準値との偏差に基づいて制御してもよい。
【0052】
(3)制御部8は、負荷量演算部6からの汚濁負荷量と基準設定部7からの汚濁負荷量の基準値の偏差に基づいて、上記の(1.3)の演算を行ない、曝気装置9の曝気量目標値を算出しているが、被処理水3の汚濁負荷量が演算される時点と被処理水3が好気槽12に流入するまでの時間遅れΔtを考慮した下記の(1.4)の演算を行い、曝気装置9の曝気量目標値を算出してもよい。
【0053】
Qair,t=Q0 , t+Kp(PNH4in . t - △t-P NH4in) 式(1.4)
なお、式(1.4)における各記号を以下のように設定する。
Qair,t:時間tにおける曝気量目標値
PNH4in . t - △t:時間(t−△t)における汚濁負荷量
△t:時間遅れ
【0054】
時間遅れΔtは、予め制御部8に設定されているが、制御部8において自由に設定変更できるようになっている。
【0055】
(4)負荷量演算部6は、被処理水3のアンモニ濃度を、アンモニア濃度計5にからの計測値を用いて汚濁負荷量を算出しているが、UV計、濁度計、COD計,BOD計および流量計4により計測された値と予め負荷量演算部6に設定されたアンモニア濃度との相関関係から被処理水3のアンモニア濃度を算出し、算出されたアンモニア濃度を用いて汚濁負荷量を算出してもよい。
【0056】
前段水質計5として、リン濃度計が用いられ、リン濃度計により被処理水のリン濃度を計測する代わりに、UV計にからのUV値とリン濃度との相関関係により、負荷量演算部6がリン濃度を算出する方法を図2により説明する。
【0057】
図2は、UV値と被処理水のリン濃度との関係を示す図である。
【0058】
図2において、各プロットは予め被処理水3をサンプリングし、各サンプリングについて、計測を行ないグラフ上にプロットしたものである。さらに相関式(y=0.169x−3.61、R2=0.7554)は、図2の各プロットに基づいて、算出された相関式である。
【0059】
なおUV値はC=C(炭素)の2重結合部分の数により増減し、この2重結合部分とリン濃度の比が約一定であることから、算出された相関式において、リン濃度とUV値は高い相関関係を示している。
【0060】
このように算出された相関式は負荷量演算部6に予め設定され、負荷量演算部6は、リン濃度計からの計測値の代わりに、設定された相関式に基づいて、UV計からのUV値を用いて、リン濃度を算出する。
【0061】
さらに、上述の算出方法では、UV値とリン濃度の単相関係を用いているが下水処理場の窒素成分またはリン成分濃度のデータと他の2つ以上の水質計または流量計からの値との重相関係より、下記の(1.5)の演算式により、被処理水3の窒素成分またはリン成分濃度を求めてもよい。
【0062】
CNorPin=a1C1+a2C2+・・・・+b 式(1.5)
なお、式(1.5)における各記号を以下のように設定する。
CNorPin:被処理水3の窒素成分濃度またはリン成分濃度
a1,a2・・・:定数
b:定数
C1、C2・・・:窒素成分またはリン成分濃度計以外の水質計からの値
【0063】
以上のように、リン成分濃度、窒素成分濃度計が設置されていない下水処理場または、リン成分濃度、窒素成分濃度計が設置されているが異常値を示すことが多い下水処理場において、他のオンラインセンサが取り付けられていれば、リン成分濃度および窒素成分濃度計の代わりに、他のオンラインセンサの計測値を利用して、負荷量演算部6は、リン濃度および窒素成分濃度を算出することができる。
【0064】
(5)対象プロセスとしては、以下に記載するプロセスのいずれに使用してもよい。また、担体投入、凝集剤併用型のプロセスまたは、AOAO法等、各種A2O法の変法いずれに使用してもよい。
【0065】
1)標準活性汚泥法
2)A2O法(嫌気−無酸素−好気法)
3)AO法(嫌気−好気法)
4)硝化内生脱窒法
5)循環式硝化脱窒法
6)OD法
7)ステップ注入法
8)回分式活性汚泥法
9)間欠曝気法
10)担体投入型活性汚泥法
11)担体投入A2O法
12)担体投入AO法
13)担体投入硝化内生脱窒法
14)担体投入循環式硝化脱窒法
15)担体投入OD法
16)担体投入ステップ注入法
17)担体投入回分式活性汚泥法
18)担体投入間欠曝気法
19)凝集剤注入型活性汚泥法
20)凝集剤注入A2O法
21)凝集剤注入AO法
22)凝集剤注入硝化内生脱窒法
23)凝集剤注入循環式硝化脱窒法
24)凝集剤注入OD法
25)凝集剤注入ステップ注入法
26)凝集剤注入回分式活性汚泥法
27)凝集剤注入間欠曝気法
28)膜分離型活性汚泥法
29)膜分離型A2O法
30)膜分離型AO法
31)膜分離型硝化内生脱窒法
32)膜分離型循環式硝化脱窒法
33)膜分離型OD法
34)膜分離型ステップ注入法
35)膜分離型回分式活性汚泥法
36)膜分離型間欠曝気法
第2の実施の形態
次に図3乃至図6により本発明の第2の実施の形態について説明する。
【0066】
図3は、本発明の第2の実施の形態を示している。
【0067】
図3に示す、第2の実施の形態は、前段水質計5を削除するとともに、被処理水3に対する外部環境の変化により定まる水質と時間との関係のパターンが格納された水質データベース17と、水質データベース17に信号線17aを介して接続され、水質データベース17に設定されたパターンから現在の外部環境に最も近似したパターンを選択し、選択したパターンに基づいて水質と時間の関数を算出する水質予測部18と、水質予測部18に信号線18aを介して接続され、水質予測部18からの水質と時間の関数に基づいて当該時間に対応する水質を算出する水質算出部19とを備えたものである。
【0068】
図3において、他の構成は図1に示す第1の実施の形態と略同一である。図3において、図1に示す第1の実施の形態と同一部分には同一の符号を符して詳細な説明は省略する。
【0069】
図4に示すように、水質データベース17には、対象となる下水処理場に流入する被処理水3の通日水質試験等から得られる外部環境(日付、曜日、天候、季節、降雨開始時間、降雨量等)(図4(A))により定まる水質と時間との関係パターン(図4(B))が格納されている。
【0070】
ここで図4(A)(B)における縦軸は、リン濃度(mg/L)を示し、横軸は時刻を示している。
【0071】
また制御部8には、配管gを介して好気槽12内に凝集剤を注入する凝集剤注入装置16が接続されている。
【0072】
水質予測部18に、現在の外部環境が入力されると、水質予測部18は、信号線17aを介して水質データベース17に設定されたパターンから現在の外部環境に最も近似したパターンを選択する。
【0073】
水質予測部18は、選択した水質と時間との関係パターン(図4(B))における欠測値を直線及び曲線により補間(図5)することにより、水質と時間の関数(2.1)を算出する。ここで、図5における縦軸はリン濃度(mg/L)を示し、横軸は時刻を示している。また、上述したように水質と時間の関数(2.1)は、水質予測部18により算出されているが、水質予測部18において、水質と時間の関数(2.1)は、自由に設定変更ができるようになっている。
【0074】
CT−P=G(t) 式(2.1)
なお式(2.1)における各記号を以下のように設定する。
CT−P:リン濃度
t:時間
G(t):水質と時間の関数
【0075】
水質予測部18において算出された水質と時間の関数(2.1)は信号線18aを介して水質算出部19に送られ、水質算出部19は、水質予測部18からの水質と時間の関数(2.1)に基づいて当該時間tに対応するリン濃度を算出し、算出されたリン濃度を負荷量演算部6に信号線19aを介して送信する。
【0076】
負荷量演算部6は、算出されたリン濃度と流量計4からの流量の値に基づいて、下記の(2.2)の演算式により汚濁負荷量を算出する。
【0077】
PT−Pin=Qin・C'T−Pin 式(2.2)
なお式(2.2)における各記号を以下のように設定する。
PT−Pin:汚濁負荷量
Qin:流量計からの流量
C´T−Pin:時間tに対応するリン濃度
【0078】
負荷量演算部6において算出された汚濁負荷量は、信号線6aを介して制御部8に送信される。
【0079】
基準設定部7には、予め汚濁負荷量の基準値が設定されている。また汚濁負荷量の基準値としては、好気槽12内に凝集剤を注入することなく、所定のリン濃度の目標値を達成できる汚濁負荷量の閾値が下記の(2.3)の演算式により設定されている。
【0080】
P T−Pin=PP04th 式(2.3)
なお式(2.3)における各記号を以下のように設定する。
P T−Pin:汚濁負荷量の基準値
PP04th:汚濁負荷量の閾値
【0081】
基準設定部7は、汚濁負荷量の閾値をIAWQ活性汚泥モデルの理論的モデルを用いたシミュレーションにより、汚濁負荷量と汚濁負荷量の閾値の関係(図6)を算出し、この関係に基づいて汚濁負荷量の閾値を算出してもよい。
【0082】
図6において、縦軸は汚濁負荷量の閾値を示し、横軸は汚濁負荷量を示している。
【0083】
基準設定部7は、設定された汚濁負荷量の基準値を信号線7aを介して、制御部8に送信する。
【0084】
制御部8は、基準設定部7からの汚濁負荷量の基準値と負荷量演算部6からの算出された汚濁負荷量に基づいて、下記の(2.4)の演算式より、凝集剤の注入量を算出する。下記の(2.4)の演算式において、制御部8は、算出された汚濁負荷量が汚濁負荷量の基準値よりも大きい場合は(A)の演算を行い、算出された汚濁負荷量が汚濁負荷量の基準値以下である場合は、(B)の演算を行なう。
【0085】
次に制御部8は、信号線8aを介して、算出された凝集剤の注入量で好気槽12に凝集剤を注入するように凝集剤注入装置16を制御する。
【0086】
【数1】
【0087】
以上説明したように本実施の形態によれば、
被処理水3の汚濁負荷量が汚濁負荷量の基準値以下の場合、凝集剤注入装置16は、好気槽12に凝集剤の注入が行なわず、被処理水3の汚濁負荷量が汚濁負荷量の基準値以上の場合、凝集剤の注入を行なうように制御が行われるため、凝集剤の注入量を最適化できる。また前段水質計5を使用することなく汚濁負荷量を算出できることから、前段水質計5の汚れの付着による前段水質計5の精度の低下および異常信号の問題も解決でき、下水処理場水質制御装置1の信頼性を向上させることができる。さらに、前段水質計5のメンテナンスの手間を省くことができる。
【0088】
第3の実施の形態
次に図7により本発明の第3の実施の形態について説明する。
【0089】
図7は、本発明の第3の実施の形態を示している。
【0090】
図7に示す、第3の実施の形態は、好気槽12の前段に前段水質計5を設けるとともに、水質予測部18からの関数に基づいて算出された水質の値と前段水質計5からの水質の値の偏差が予め設定された範囲内にあるか判定を行なう判定部20とを備えたものである。
【0091】
図7において、他の構成は図3乃至図6に示す第2の実施の形態と略同一である。図7において、図3乃至図6に示す第2の実施の形態と同一部分には同一の符号を符して詳細な説明は省略する。
【0092】
図7に示すように、前段水質計5は、信号線5a、5bを介して判定部20および水質データベース17に接続され、判定部20は、信号線19a、20aを介して水質算出部19および負荷量演算部6に接続されている。
【0093】
図7に示すように、前段水質計5において計測された計測値は、信号線5bを介して水質データベース17に送信され、水質データベース17に蓄積される。
【0094】
また水質予測部18に現在の外部環境が入力されると、水質予測部18は、信号線17aを介して水質データベース17に蓄積されたパターンから現在の外部環境に最も近似したパターンを選択し、選択したパターンに基づいて水質と時間の関数を算出する。
【0095】
水質予測部18は、算出した水質と時間の関数を信号線18aを介して水出算出部19に送信し、水質算出部19は、水質予測部18からの水質と時間の関数に基づいて当該時間に対応する水質の値を算出する。水質算出部19において算出された当該時間に対応する水質の値は、信号線19aを介して判定部20に送信され、判定部20は、水質算出部19から送信された当該時間に対応する水質の値と前段水質計5からの当該時間に対応する水質の値の偏差を算出し、算出された偏差が予め設定された範囲内にあるか判定を行なう。判定部20は、算出された偏差が予め設定された範囲内であると判断した場合は、前段水質計5は正常であると判断し、前段水質計5からの水質の値を、信号線20aを介して負荷量演算部6に送信する。判定部20は、算出された偏差が予め設定された範囲外であると判断した場合は、前段水質計5は異常(故障、校正による非定常状態)であると判断し、水質算出部19からの水質の値を、信号線20aを介して負荷量演算部6に送信する。ここで、予め設定された範囲は、判定部20に予め設定されているが、判定部20において自由に設定変更できるようになっている。
【0096】
以上説明したように本実施の形態によれば、前段水質計5に異常が発生した場合においても、負荷量演算部6は汚濁負荷量を算出することができる。
【0097】
第4の実施の形態
次に図8により本発明の第4の実施の形態について説明する。
【0098】
図8は、本発明の第4の実施の形態を示している。
【0099】
図8に示す第4の実施の形態は、好気槽12と最終沈殿池13の間の配水管cに被処理水3中の特定物質の濃度を計測する後段水質計22を設け、汚濁負荷量と被処理水3の目標水質との間の関数を設定する目標関数設定部23を設けるとともに、目標関数設定部23で設定された関数と負荷量演算部6からの汚濁負荷量の値に基づいて制御目標値を算出する制御目標演算部21とを設けたものである。
【0100】
図8において、他の構成は図1に示す第1の実施の形態と略同一である。図8において、図1に示す第1の実施の形態と同一部分には同一の符号を符して詳細な説明は省略する。
【0101】
図8に示す後段水質計22としては、アンモニア濃度計が用いられている。
【0102】
制御目標演算部21は、負荷量演算部6と制御部8の間に配置され、制御目標演算部21には、目標関数設定部23が接続されている。
【0103】
図8に示すように、負荷量演算部6は汚濁負荷量を算出し、算出された汚濁負荷量を制御目標演算部21に信号線6aを介して送信する。
【0104】
次に目標関数設定部23は、汚濁負荷量と被処理水3のアンモニア濃度目標値との間の関数(4.1)を設定する(図9)。図9において、縦軸はアンモニア濃度目標値を示し、横軸は汚濁負荷量を示している。
【0105】
その後、目標関数設定部23は、IAWQ活性汚泥モデルの理論的モデルを用いたシミュレーションによって、被処理水3の汚濁負荷量と達成可能なアンモニア濃度の関数(a)を算出する。ここで目標関数設定部23は、IAWQ活性汚泥モデルの理論的モデルを用いているが、他の理論モデルを用いてもよい。
【0106】
次に目標関数設定部23は、このシュミレーションによって算出した関数(a)に基づいて、アンモニア濃度目標値が漸増するような関数(b)を算出し、この関数(b)が目標関数として目標関数設定部23に設定される(図10)。図10において、縦軸は、アンモニア濃度目標値を示し、横軸は汚濁負荷量を示している。
【0107】
SVNH4=H(PNH4in) 式(4.1)
なお式(4.1)における各記号を以下のように設定する。
H(PNH4in):汚濁負荷量/目標関数
SVNH4:アンモニア濃度目標値
【0108】
目標関数設定部23において設定された関数(b)は、信号線23aを介して制御目標演算部21に送信される。
【0109】
制御目標演算部21は、目標関数設定部23で設定された関数(4.1)と負荷量演算部6からの汚濁負荷量の値に基づいてアンモニア濃度目標値(制御目標値)を算出する。制御目標演算部21において算出されたアンモニア濃度目標値は、信号線21aを介して制御部8に送信される。
【0110】
制御部8は、制御目標演算部21で算出されたアンモニア濃度目標値とアンモニア濃度計22からのアンモニア濃度の値との偏差etを(4.2)の演算式により算出し、算出された偏差に基づいて、(4.3)の演算式により、曝気装置9の曝気量目標値Qairtを算出する。
【0111】
et=PVNH4、t−SVNH4、t 式(4.2)
なお式(4.2)における各記号を以下のように設定する。
【0112】
PVNH4、t:時刻tの被処理水3のアンモニア濃度(アンモニア濃度計22から送信された値)
SVNH4、t:時刻tの被処理水3のアンモニア濃度目標値(制御目標演算部21において算出された値)
Qairt=Qairt−Δt+Kpet 式(4.3)
なお式(4.3)における各記号を以下のように設定する。
Qairt:時刻tにおける曝気量目標値
Qairt−Δt:時刻t−Δtにおける曝気量
Kp:比例定数
Δt:時間遅れ
【0113】
比例定数Kpおよび時間遅れΔtは、予め制御部8に設定されているが、制御部8において自由に設定変更できるようになっている。
【0114】
制御部8において算出された曝気量目標値は、信号線8aを介して曝気装置9に送信され、曝気装置9は、曝気量目標値で好気槽12内を曝気する。
【0115】
以上説明したように本実施の形態によれば、
目標関数設定部23において、IAWQ活性汚泥モデルの理論的モデルを用いたシミュレーションによって、被処理水3の汚濁負荷量と達成可能なアンモニア濃度の関数(図9(a))を算出し、算出された関数(図9(a))に基づいて、アンモニア濃度目標値が漸増するような関数(図9(b))を算出し、この関数(図9(b))を用いることにより、被処理水3の汚濁負荷量が大きくなった場合に、被処理水3に対する曝気量目標値がゆるやかに変化することから、必要以上の曝気を抑制でき、コストの低減を図ることができる。
【0116】
次に本発明の変形例について説明する。
【0117】
制御目標演算部21は、目標関数設定部23で設定された関数(4.1)と負荷量演算部6からの汚濁負荷量の値に基づいてアンモニア濃度目標値(制御目標値)を算出しているが、被処理水3の汚濁負荷量が演算される時点と被処理水3が好気槽12に流入するまでの時間遅れΔtを考慮した下記の(4.4)の演算式により、アンモニア濃度目標値(制御目標値)SVtを算出してもよい。
【0118】
SVt=H(Pt−Δt) 式(4.4)
なお式(4.4)における各記号を以下のように設定する。
SVt:アンモニア濃度目標値
Pt−Δt:時間(t一Δt)における汚濁負荷量
Δt:時間遅れ
【0119】
【発明の効果】
本発明によれば、曝気装置による曝気量を常に最適な量に調整し、また凝集剤の注入量を最適な量に調整することができる。さらに汚濁負荷量が大きく変動した場合に、必要以上の曝気をすることなく曝気装置を制御できることから、コストの低減を図ることができる。また、水質計を使用することなく、制御部は、凝集剤注入装置の制御を行なうことから、水質計の付着物の問題を解消でき、下水処理場水質制御装置の信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による下水処理場水質制御装置の第1の実施の形態を示す全体構成図
【図2】UV値と被処理水のリン濃度との関係を示す図
【図3】本発明による下水処理場水質制御装置の第2の実施の形態を示す全体構成図
【図4】水質データベースを示す図
【図5】水質と時間との関係を示す図
【図6】汚濁負荷量の閾値と汚濁負荷量との関係を示す図
【図7】本発明による下水処理場水質制御装置の第3の実施の形態を示す全体構成図
【図8】本発明による下水処理場水質制御装置の第4の実施の形態を示す全体構成図
【図9】被処理水の汚濁負荷量と達成可能なアンモニア濃度の関数を示す図
【図10】目標関数設定部に設定される目標関数を示す図
【図11】従来の高度処理プロセスを示す図
【図12】従来の下水処理場水質制御装置を示す図
【符号の説明】
1 下水処理場水質制御装置
4 流量計
5 前段水質計
6 負荷量演算部
7 基準設定部
8 制御部
9 曝気装置
12 好気槽
16 凝集剤注入装置
17 水質データベース
18 水質予測部
19 水質算出部
20 判定部
21 制御目標演算部
22 後段水質計
23 目標関数設定部
Claims (1)
- 流入する被処理水を処理する下水処理場に設置された下水処理場水質制御装置において、
好気槽と、
好気槽の前段に設けられ、被処理水の流量を計測する流量計と、
好気槽の前段に設けられ、被処理水中の窒素成分の濃度を計測する前段水質計と、
好気槽の後段に設けられ、被処理水中のアンモニアの濃度を計測する後段水質計と、
流量計と前段水質計とからの情報に基づいて汚濁負荷量を算出する負荷量演算部と、
汚濁負荷量の基準値を設定する基準設定部と、
汚濁負荷量と、被処理水のアンモニアの目標濃度との間の関数を設定し、この際に、汚濁負荷量が大きくなると被処理水のアンモニアの目標濃度がステップ状に漸増し、しかも、同一の汚濁負荷量において被処理水のアンモニアの処理達成可能濃度に目標濃度が近づくように関数を設定する目標関数設定部と、
目標関数設定部で設定された関数と負荷量演算部からの汚濁負荷量の値に基づいて制御目標値を算出する制御目標演算部と、
好気槽内を曝気する曝気装置と、
制御目標演算部で算出された制御目標値と後段水質計からのアンモニアの濃度の値との偏差に基づいて曝気装置を制御する制御部と、を備えたことを特徴とする下水処理場水質制御装置。
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