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JP2004275826A - 下水処理場水質監視制御装置 - Google Patents

下水処理場水質監視制御装置 Download PDF

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JP2004275826A
JP2004275826A JP2003067904A JP2003067904A JP2004275826A JP 2004275826 A JP2004275826 A JP 2004275826A JP 2003067904 A JP2003067904 A JP 2003067904A JP 2003067904 A JP2003067904 A JP 2003067904A JP 2004275826 A JP2004275826 A JP 2004275826A
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water quality
biological reaction
tank
sewage treatment
treatment plant
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JP2003067904A
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Takumi Obara
卓巳 小原
Masahiko Tsutsumi
正彦 堤
Osamu Yamanaka
理 山中
Tadao Motoki
唯夫 本木
Yukio Hatsuka
行雄 初鹿
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

【課題】生物反応速度の悪化を推定し、水質悪化を未然に防止する。
【解決手段】生物反応槽により構成される下水処理場における水質の監視制御を行う下水処理場水質監視制御装置において、生物反応槽7の反応槽内またはその生物反応槽より後段部に位置する槽もしくは配管もしくは池における水質成分を計測する第1の水質センサ25と、指定された生物反応槽より前段部に位置する槽6もしくは配管もしくは池における第1の水質センサで計測された水質成分と同じ水質成分を計測する第2の水質センサ24と、第1、第2の水質センサの各計測値より指定された生物反応槽内の特定の水質成分の生物反応速度を推定する生物反応速度推定装置26と、推定された生物反応速度に基づき、この生物反応速度の悪化及びその原因、対策をガイダンスする監視装置21とを備える。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、1つ以上の生物反応槽により構成される下水処理場における水質の監視制御を行う下水処理場水質監視制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、多くの下水処理場においては、微生物の働きを利用した生物学的手法により下水の処理を行っている。従来は、有機物成分の除去を主に単一の生物反応槽を利用した標準活性汚泥法が主流であったが、近年、湖沼や湾等の閉鎖性水域における富栄養化の問題などから窒素、リンなどの栄養塩を除去する要求が高まっている。
【0003】
これらに対応するため、従来処理で行っていた有機物成分の除去に加え、窒素、リンも同時に除去する曝気槽を備えた窒素・リン除去型高度処理プロセス(以下、高度処理プロセス)が導入されつつある。高度処理プロセスでは、複数の生物反応槽を利用し、脱窒素、脱リンを行っている。こうした高度処理プロセスの一つとして、図8に示す凝集剤注入型嫌気−無酸素−好気法(凝集剤注入AO法)と呼ばれる処理プロセスが知られている。
【0004】
図8の水処理プロセスにおいて、下水処理場に流入する流入水1の一部は、水配管50、弁19を介して最初沈殿池2に流入し、水配管51を介して、嫌気槽5と無酸素槽6と曝気装置4を備えた好気槽7との組合せから構成される曝気槽における先頭の嫌気槽5に流入する。また、流入水1の残りは、水配管50、水配管59、初沈バイパス弁18を介して嫌気槽5に流入する。
【0005】
流入水1は、嫌気槽5、無酸素槽6、好気槽7を経由する過程で処理され、好気槽7から、水配管52、最終沈殿池8、水配管60を介して、処理水3として外部に放流される。
【0006】
一方、炭素源貯留槽16から、炭素源注入ポンプ19、水配管57を介して、嫌気槽5に炭素源が注入される。また、凝集剤貯留槽17から、PAC注入ポンプ11、水配管56を介して、好気槽7に凝集剤が注入される。さらに、アルカリ貯留槽39から、アルカリ注入ポンプ38、水配管61を介して、好気槽7にアルカリ剤が注入される。
【0007】
一方、好気槽7の被処理水は、水配管53、循環ポンプ9を介して、無酸素槽6に返流される。また、最終沈殿池8の沈殿水は、水配管54、返送ポンプ10を介して、嫌気槽5に返流される。さらに、最終沈殿池8の最終汚泥水は、水配管55、余剰ポンプ12を介して、汚泥貯留槽15に流出される。さらにまた、最初沈殿池2の初沈汚泥水は、初沈引抜ポンプ13、水配管58を介して、汚泥貯留槽15に流出される。
【0008】
このような水処理プロセスにおいて、窒素除去は次のように行われる。
好気槽7において、アンモニア性窒素(NH−N)は硝化菌の働きにより、亜硝酸性窒素(NO−N)、硝酸性窒素(NO−N)に酸化される。そして、循環ポンプ9により無酸素槽6に送込まれた亜硝酸性窒素(NO−N)、硝酸性窒素(NO−N)は、無酸素条件下で有機物を栄養源とする脱窒細菌による硝酸性呼吸あるいは亜硝酸性呼吸により、窒素ガス(N)へと還元され、系外(大気中)に除去される。
【0009】
ここで、好気槽7における硝化菌の働きが何らかの原因により阻害されると処理水3のアンモニア性窒素濃度が悪化し、無酸素槽6内の脱窒菌の働きが何らかの原因により阻害されると処理水3の硝酸性窒素濃度が悪化する。
【0010】
また、水処理プロセスにおいて、リン除去は次のように行われる。
嫌気槽5において、活性汚泥中のリン蓄積細菌は、酢酸などの有機酸を体内に蓄積し、リン酸(PO)を放出する。この過剰放出したリン酸態のリンを曝気槽の後段に配置された好気槽7でリン蓄積細菌のリン過剰摂取作用を利用して、嫌気槽5で放出された以上のリン酸態のリンを活性汚泥に吸収させることによりリン除去を行う。
【0011】
ここで、このリン除去の反応を進行させるために、嫌気槽5において、リン蓄積細菌に対して十分なリンの吐出を行わせなくては、後に続くリンの過剰摂取反応も不十分となり、処理水3のリン濃度が悪化する。
【0012】
また、この反応を進行させるためには、酢酸などの有機酸が水素供与体として必要となる。流入水1に雨水が大量に含まれる時には有機酸濃度が薄くなり、嫌気槽5においてリン蓄積菌が利用できる有機物が減少することから、十分なリンの吐き出し反応が行われなくなるため、後に続くリンの過剰摂取反応も不十分となる。
【0013】
これを補填するために、リン除去に必要な炭素源を炭素源貯留槽16から嫌気槽5に供給するかもしくは、凝集剤貯留槽17に蓄えられたポリ塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、硫酸鉄などの凝集剤を好気槽7に注入してリン酸アルミニウムやリン酸鉄の形でリン成分を沈殿させることによりリンを除去する。
【0014】
このように、主に生物反応を利用して有機物、窒素、リンの除去を行う水処理プロセスでは、微生物の活性が非常に重要な因子となる。この微生物の活性は生物反応測度により把握することが出来る。
【0015】
しかしながら、実際に下水処理場の運転員が生物反応速度をバッチ試験により分析することもあるが、それほど頻繁に行うことはできず、微生物活性の悪化を判断するのは運転員の経験的知識によるところが大きく実際に水質が悪化してから対策を行うことが多くなってしまう。
【0016】
もし、微生物の生物反応速度の悪化を前もって把握することができれば、運転員は硝化、脱窒反応であれば、曝気装置4の調節、アルカリ剤を投入する、無酸素の水素供与体である有機源の投入、無酸素の無酸素状態が確保されているか否かなど予め原因および対策の調査をできるようになるため、種々の対策を打つことが可能となる。
【0017】
脱リン反応においても同様で、脱リン速度を把握できれば、凝集剤または炭素源の投入が必要か否かの判断も行うことができるようになる。
【0018】
従来技術として、微生物の呼吸速度を測定する呼吸速度計により、生物反応の活性を直接計測する方法があるが、これによって有機物、窒素、リンなどの水質成分の生物反応測度をそれぞれ測定できるわけでなく、有機物除去は行われているが、硝化が十分行われていない(硝化菌の活性が低い)もしくはリン除去が行われていない(リン蓄積性細菌の活性が低い)場合の判断ができない。
【0019】
図9は、このような水処理プロセスが採用された下水処理場における水質の監視制御を行う下水処理場水質監視制御装置を示すブロック図である。
最終沈殿池8から水配管60を介して流出した処理水3の水質は水質センサ20で計測されて、監視装置21に表示される。運転員22は、監視装置21に表示された水質の計測値と、水質の手分析値、前述した生物呼吸速度試験の結果、活性汚泥の色、匂いなどの情報23により、水質反応の悪化を判断する。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図9に示す下水処理場水質監視制御装置においてもまだ解消すべき次のような課題があった。
【0021】
すなわち、前述したように、運転員22は、監視装置21に表示された水質の計測値と、水質の手分析値、生物呼吸速度試験の結果、活性汚泥の色、匂いなどの情報23により、水質反応の悪化を判断するしかなく、実際に水質が悪化してから対策をとらざるを得ず、また対策をとるにあたっても長年の経験および専門知識が必要である。
【0022】
また、流入水1の窒素負荷、リン負荷が高い場合においては、生物学的に窒素、リンを除去するのが困難で処理水3が悪化する場合がある。このような場合においても、生物反応速度を把握しなくては、生物処理の限界で処理水質が悪化しているのか、生物の状態が悪化して処理水質が悪化しているのかの判断が難しく、原因の究明に時間がかかり、対策をとるのが遅れてしまうことがある。
【0023】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、処理される水の流路に沿った複数位置にそれそれぞれ水質センサを設け、各水質センサの計測値を利用して、生物反応速度を推定することにより、生物反応の悪化を実際に水質が悪化する前に把握し、下水処理場の運転員に対して、対策をガイダンスでき、また、水質悪化の原因を特定できた場合には、水質が回復するよう自動制御を行うことができ、運転員の負担を軽減でき、常に、一定水準以上の処理水質を確保できる下水処理場水質監視制御装置を提供することを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解消するために、請求項1の発明は、1つ以上の生物反応槽により構成される下水処理場における水質の監視制御を行う下水処理場水質監視制御装置において、1つ以上の生物反応槽における指定された生物反応槽の反応槽内またはその生物反応槽より後段部に位置する槽もしくは配管もしくは池における水質成分を計測する一つ以上の第1の水質センサと、指定された生物反応槽より前段部に位置する槽もしくは配管もしくは池における第1の水質センサで計測された水質成分と同じ水質成分を計測する一つ以上の第2の水質センサと、第1、第2の水質センサの各計測値より指定された生物反応槽内の特定の水質成分の生物反応速度を推定する生物反応速度推定装置と、この生物反応速度推定装置によって推定された生物反応速度に基づき、この生物反応速度の悪化及びその原因、対策をガイダンスする監視装置とを備えている。
【0025】
このように構成された下水処理場水質監視制御装置においては、例えば、指定された生物反応槽の前段に第2の水質センサが設置され、指定された生物反応槽又は後段に第1の水質センサが設置されている。したがって、この第1、第2の水質センサの各計測値より指定された生物反応槽内の特定の水質成分の生物反応速度を推定可能となる。よって、この生物反応速度の悪化及びその原因、対策が監視装置にてガイダンス表示されるので、運転員は、生物反応速度の悪化の対策を実行でき、処理水の悪化を未然に防止できる。
【0026】
また、請求項2の発明は、1つ以上の生物反応槽により構成される下水処理場における水質の監視制御を行う下水処理場水質監視制御装置において、1つ以上の生物反応槽における指定された生物反応槽の反応槽内またはその生物反応槽より後段部に位置する槽もしくは配管もしくは池における水質成分を計測する一つ以上の第1の水質センサと、指定された生物反応槽より前段部に位置する槽もしくは配管もしくは池における、第1の水質センサで計測された水質成分を推定可能で、かつ第1の水質センサで計測された水質成分と異なる水質成分を計測する一つ以上の第2の水質センサと、第1、第2の水質センサの各計測値より指定された生物反応槽内の特定の水質成分の生物反応速度を推定する生物反応速度推定装置と、この生物反応速度推定装置によって推定された生物反応速度に基づき、この生物反応速度の悪化及びその原因、対策をガイダンスする監視装置とを備えている。
【0027】
このように構成された下水処理場水質監視制御装置においては、第2の水質センサは、第1の水質センサで計測された水質成分を推定可能で、かつ第1の水質センサで計測された水質成分と異なる水質成分を計測する。したがって、生物反応速度推定装置において、第2の水質センサはで計測された水質成分を、第1の水質センサで計測された水質成分に変換(推定)可能であるので、これらの計測値を用いて、指定された生物反応槽内の特定の水質成分の生物反応速度を推定可能となる。よって、先に述べた発明の下水処理場水質監視制御装置とほぼ同様の作用効果を奏することが可能となる。
【0028】
請求項3の発明は、上述した各発明の下水処理場水質監視制御装置に対して、さらに、生物反応速度推定装置によって推定された生物反応速度に基づき、下水処理場における、曝気風量、循環流量、返送流量、余剰汚泥引抜量、炭素源投入量、凝集剤投入量、アルカリ剤投入量、初沈バイパス流量の少なくとも一つの操作量を調節する制御装置を備えている。
【0029】
このように構成された下水処理場水質監視制御装置においては、生物反応速度推定装置によって推定された生物反応速度が悪化すると、制御装置にて自動的に上述した各操作量が調節されるので、処理水の悪化が未然に自動的に防止できる。
【0030】
請求項4の発明の下水処理場水質監視制御装置においては、第1、第2の水質センサは全窒素濃度またはアンモニア性窒素濃度または硝酸性窒素濃度のいずれかを計測し、生物反応速度推定装置は生物反応槽内の硝化速度を推定する硝化速度推定装置で構成される。
このように構成された下水処理場水質監視制御装置においては、生物反応速度推定装置にて生物反応槽内の硝化速度が推定される。
【0031】
請求項5の発明の下水処理場水質監視制御装置においては、第1、第2の水質センサは全窒素濃度またはアンモニア性窒素濃度または硝酸性窒素濃度のいずれかを計測し、生物反応速度推定装置は生物反応槽内の脱窒速度を推定する脱窒速度推定装置で構成される。
このように構成された下水処理場水質監視制御装置においては、生物反応速度推定装置にて生物反応槽内の脱窒速度が推定される。
【0032】
請求項6の発明の下水処理場水質監視制御装置においては、第1、第2の水質センサは、リン酸性リン濃度または全リン濃度、又はこれらの濃度と関係する水質成分を計測し、生物反応速度推定装置は生物反応槽内の脱リン速度を推定する脱リン速度推定装置で構成される。
このように構成された下水処理場水質監視制御装置においては、生物反応速度推定装置にて生物反応槽内の脱リン速度が推定される。
【0033】
請求項7の発明の下水処理場水質監視制御装置においては、第1、第2の水質センサはリン酸性リン濃度または全リン濃度を計測し、生物反応速度推定装置は生物反応槽内のリン吐出速度を推定するリン吐出速度推定装置で構成される。 このように構成された下水処理場水質監視制御装置においては、生物反応速度推定装置にて生物反応槽内のリン吐出速度が推定される。
【0034】
請求項8の発明の下水処理場水質監視制御装置においては、第1、第2の水質センサは生物学的酸素要求量(BOD)または生物化学的酸素要求量(COD)または総有機炭素量(TOC)を計測し、生物反応速度推定装置は生物反応槽内の脱有機物速度を推定する脱有機物速度推定装置で構成される。
このように構成された下水処理場水質監視制御装置においては、生物反応速度推定装置にて生物反応槽内の脱有機物速度が推定される。
【0035】
請求項9の発明の下水処理場水質監視制御装置においては、第1、第2の水質センサはORP(酸化還元電位)、DO(溶存酸素)、pH(水素イオン指数)、UV(紫外線)、MLSS(反応タンク内浮遊性固形物)のうち一つ以上を計測し、生物反応速度推定装置は、第1、第2の水質センサの各計測値間の相関関係から全窒素濃度またはアンモニア性窒素濃度または硝酸性窒素濃度のいずれかの水質を推定し、その水質推定値より硝化速度を推定する。
【0036】
このように構成された下水処理場水質監視制御装置においては、全窒素濃度、アンモニア性窒素濃度、硝酸性窒素濃度を直接測定しなくても、ORP、DO、pH、UV、MLSSを計測することにより、全窒素濃度、アンモニア性窒素濃度、硝酸性窒素濃度を推定可能であるので、この推定値より硝化速度が推定可能である。
【0037】
請求項10の発明の下水処理場水質監視制御装置においては、第1、第2の水質センサはORP、DO、pH、UV、MLSSのうち一つ以上を計測し、生物反応速度推定装置は、第1、第2の水質センサの各計測値間の相関関係から全窒素濃度またはアンモニア性窒素濃度または硝酸性窒素濃度のいずれかの水質を推定し、その水質推定値より脱窒速度を推定する。
【0038】
このように構成された下水処理場水質監視制御装置においては、全窒素濃度、アンモニア性窒素濃度、硝酸性窒素濃度を直接測定しなくても、ORP、DO、pH、UV、MLSSを計測することにより、全窒素濃度、アンモニア性窒素濃度、硝酸性窒素濃度を推定可能であるので、この推定値より脱窒速度が推定可能である。
【0039】
請求項11の発明の下水処理場水質監視制御装置においては、第1、第2の水質センサはORP、DO、pH、UV、MLSSのうち一つ以上を計測し、生物反応速度推定装置は、第1、第2の水質センサの各計測値間の相関関係からリン酸性リン濃度または全リン濃度のいずれかの水質を推定し、その水質推定値より脱リン速度を推定する。
【0040】
このように構成された下水処理場水質監視制御装置においては、リン酸性リン濃度、全リン濃度を直接測定しなくても、ORP、DO、pH、UV、MLSSを計測することにより、リン酸性リン濃度、全リン濃度を推定可能であるので、この推定値より脱リン速度が推定可能である。
【0041】
請求項12の発明の下水処理場水質監視制御装置においては、第1、第2の水質センサはORP、DO、pH、UV、MLSSのうち一つ以上を計測し、生物反応速度推定装置は、第1、第2の水質センサの各計測値間の相関関係からリン酸性リン濃度または全リン濃度のいずれかの水質を推定し、その水質推定値よりリン吐出速度を推定する。
【0042】
このように構成された下水処理場水質監視制御装置においては、リン酸性リン濃度、全リン濃度を直接測定しなくても、ORP、DO、pH、UV、MLSSを計測することにより、リン酸性リン濃度、全リン濃度を推定可能であるので、この推定値よりリン吐出速度が推定可能である。
【0043】
請求項13の発明の下水処理場水質監視制御装置においては、第1、第2の水質センサはORP、DO、pH、UV、MLSSのうち一つ以上を計測し、生物反応速度推定装置は、第1、第2の水質センサの各計測値間の相関関係から生物学的酸素要求量(BOD)または生物化学的酸素要求量(COD)または総有機炭素量(TOC)のいずれかの水質を推定し、その水質推定値より脱有機物速度を推定する。
【0044】
このように構成された下水処理場水質監視制御装置においては、生物学的酸素要求量(BOD)、生物化学的酸素要求量(COD)、総有機炭素量(TOC)を直接測定しなくても、ORP、DO、pH、UV、MLSSを計測することにより、生物学的酸素要求量(BOD)、生物化学的酸素要求量(COD)、総有機炭素量(TOC)を推定可能であるので、この推定値より脱有機物速度速度が推定可能である。
【0045】
請求項14の発明の下水処理場水質監視制御装置においては、生物反応測度推定装置は、第1、第2の水質センサの各計測値をフィルタリング処理する計測値フィルタ部を有し、そのフィルタリング値を用いて生物反応測速度を推定する。
【0046】
このように、各水質センサの各計測値をフィルタリング処理することにより、例えばノイズ等に起因する異常な計測値を排除できるので、生物反応測速度の推定精度を向上できる。
【0047】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の各実施形態を図面を用いて説明する。
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態に係わる下水処理場水質監視制御装置の概略構成を示すブロック図である。図8の水処理プロセス及び図9に示す従来の下水処理場水質監視制御装置と同一部分には同一符号を付して重複する部分の詳細説明は省略する。
【0048】
なお、この図1においては、図面上の煩雑さを避けるために、炭素源貯留槽16から、炭素源注入ポンプ19、水配管57を介して、嫌気槽5に炭素源が注入される記載、また、凝集剤貯留槽17から、PAC注入ポンプ11、水配管56を介して、好気槽7に凝集剤が注入される記載は省略されている。
【0049】
この第1実施形態の下水処理場水質監視制御装置においては、無酸素槽6に第2の水質センサとしてのアンモニア性窒素濃度計24が設けられている。さらに、生物反応槽としての好気槽7に第1の水質センサとしてのアンモニア性窒素濃度計25が設けられている。
【0050】
各アンモニア性窒素濃度計24、25で計測された各アンモニア性窒素濃度は、生物反応速度推定装置としての硝化速度推定装置26へ入力される。硝化速度推定装置26は、入力された各アンモニア性窒素濃度を用いて、指定された生物反応槽としての好気槽7内における生物反応速度としての硝化速度を推定して、運転員22が監視する監視装置21へ送出する。また、各水配管51、53、54、55、56には、それぞれ流量計40、41、42、43、44、45が設けられている。
【0051】
この第1実施形態の下水処理場水質監視制御装置に組込まれた水処理プロセスの流入水1に対する基本的な水処理の動作は図8の水処理プロセスとほぼ同じであるので、説明を省略する。
【0052】
ここでは、硝化速度推定装置26以降の処理について説明する。
ところで、生物反応槽が完全混合槽であれば、好気槽7内のアンモニア性窒素減少速度RNH4,aerobicは式(1.1)により示される。
【0053】
Figure 2004275826
但し、
NH4,aerobic:時刻tの好気槽におけるアンモニア性窒素減少速度[gNH−N/m・min]
NH4,aerobic:時刻tの好気槽における生物反応硝化速度(硝化速度)[gNH−N/m・min]
NH4,aerobic:時刻tの好気槽のアンモニア性窒素濃度[gNH−N/m
NH4,anoxic:時刻tの無酸素槽のアンモニア性窒素濃度[gNH−N/m
Qin:時刻tの好気槽に流入する水量[m/min]
Qout:時刻tの好気槽から流出する水量[m/min]
aerobic:好気槽容積[m
NH4:微生物の死滅、および有機性窒素の分解により生じるアンモニア性窒素生成速度[gNH−N/m
また、アンモニア除去速度RNH4,aerobicは式(1.2)によっても示される。
【0054】
Figure 2004275826
但し、
NH4,aerobic:時刻tの好気槽におけるアンモニア性窒素減少速度[gNH−N/m・min]
NH4,aerobic,t:時刻tの好気槽のアンモニア性窒素濃度[gNH−N/m
NH4,anoxic,t− Δ :時刻(t−Δt)の好気槽のアンモニア性窒素濃度[gNH−N/m
Δt:時間[min]
ここで、式(1.1)、式(1.2)より好気槽7内の生物反応硝化速度(硝化速度)rNH4,aerobicは式(1.3)に示される。
【0055】
Figure 2004275826
生物反応硝化速度(硝化速度)rNH4,aerobicに対して有機窒素の分解などにより生じるアンモニア性窒素生成速度DNH4は非常に小さいため、DNH4を無視すると、アンモニア性窒素濃度計24によりSNH4,anoxic,tが、またアンモニア性窒素濃度計25により、SNH4,aerobic,t、SNH4,aerobic,t− Δ が計測される。さらに、Qin、Qoutは流量計により計測され、好気槽7のタンク容積は既知であるため、式(1.3)により硝化速度推定装置26で、生物反応硝化速度rNH4,aerobicが演算される。
【0056】
この推定された生物反応硝化速度rNH4,aerobicは信号線を介して監視装置21に伝送される。監視装置21は、好気槽7内の生物反応硝化速度(硝化速度)rNH4,aerobicが小さくなった場合には、警報を鳴らし、監視画面に硝化速度の悪化を表示し、表1に示すような原因と対策を表示し、運転員22にガイダンスする。
【0057】
【表1】
Figure 2004275826
【0058】
このように構成された第1実施形態の下水処理場水質監視制御装置においては、好気槽7にアンモニア性窒素濃度計25が設けられ、この好気槽7に隣接する一つ前段の無酸素槽6に同一水質を測定するアンモニア性窒素濃度計24が設けられている。このように、同一水質を測定するアンモニア性窒素濃度計24、25を用いたので、比較的簡単な式により、より正確に好気槽7内の硝化速度rNH4,aerobicが演算される。
【0059】
好気槽7内の生物反応硝化速度(硝化速度)rNH4,aerobicが定量的に求まるので、この生物反応速度(硝化速度)の悪化及びその原因、対策が監視装置21にてガイダンス表示されるので、運転員22は、生物反応速度の悪化の対策を実行でき、処理水3の悪化を未然に防止できる。
【0060】
なお、この第1実施形態の下水処理場水質監視制御装置においては、図1に示した構成の他に、種々の実施形態が実現可能である。
【0061】
(a) 第1、第2の水質センサは、アンモニア性窒素濃度計24、25の他に全窒素濃度計、酢酸性窒素濃度計であってもよい。
【0062】
(b) 無酸素槽6内に配置された第2の水質センサとしてのアンモニア性窒素濃度計24の設置場所は、生物反応槽としての好気槽7の前段部であればいずれでもよく、嫌気槽5、水配管51、最初沈殿池2内でも良い。この場合、無酸素槽6内のアンモニア性窒素濃SNH4,anoxicをIAWQ活性汚泥モデルなどの数学的モデルを用いた適応オブサーバまたはニューラルネットなどの方法を用いて推定し、その推定値を基に式(1.3)に示す好気槽7内の硝化速度rNH4,aerobicを演算する。
【0063】
(c) 第1の水質センサとしてのアンモニア性窒素濃度計25の設置場所は好気槽7の後段部であればいずれでもよく、水配管52、最終沈殿池8、水配管60のいずれでもよい。
【0064】
(d) 第1、第2の水質センサで、アンモニア性窒素濃度、硝酸性窒素濃度、全窒素濃度を直接測定しなくて、第1、第2の水質センサで、ORP(酸化還元電位)、DO(溶存酸素)、pH(水素イオン指数)、UV(紫外線)、MLSS(反応タンク内浮遊性固形物)のうち一つ以上を計測し、これらの測定値から、アンモニア性窒素濃度、硝酸性窒素濃度、全窒素濃度を推定してもよい。
【0065】
例えば式(1.4)からアンモニア性窒素濃度SNH4を推定可能である。
【0066】
Figure 2004275826
但し、
NH4:アンモニア性窒素濃度
ORP:ORP(酸化還元電位)計測値
DO:DO(溶存酸素)計測値
PH:pH(水素イオン指数)計測値
UV:UV(紫外線)計測値
MLSS:MSLL(反応タンク内浮遊性固形物)計測値
ORP、aDO、aPH、aUV、aMLSS:係数
なお、式(1.4)に示す線形の相関式に限らず、対数相関、べき乗相関、指数相関などどのような相関式を用いても良い。
【0067】
(e) また、硝化速度rNH4,aerobicは一般に式(1.5)でも演算できる。
Figure 2004275826
但し、
μaut:硝化菌の最大比増殖速度
02,aerobic:好気槽の溶存酸素濃度
ALK,aerobic:好気槽のアルカリ度
NH4,aerobic:好気槽のアンモニア性窒素濃度
02:溶存酸素の半飽和定数
NH4:アンモニア性窒素の半飽和定数
ALX:アルカリ度の半飽和定数
aut:硝化菌濃度
好気槽7のDO、アルカリ度もしくはpHを計測する水質センサを設置し、硝化速度の悪化原因がDOの不足やアルカリ度の不足が原因であることを監視装置21にガイダンスし、運転員22に曝気装置4による曝気風量を上げることやアルカリ剤を補充することなど具体的対策をガイダンスすることも可能である。
【0068】
(f) 硝化速度推定装置26において、度硝化速度rNH4,aerobicを推定する際に、アンモニア性窒素濃度または全窒素濃度の計測値をそのまま用いるのではなくて、フィルタリング処理したフィルタリング値を利用してもよい。
【0069】
このフィルタリング処理を採用することにより、各水質センサにおけるセンサ計測値にノイズが載った場合に、異常な硝化速度を演算するという危険を回避することができる。
【0070】
例えば、式(1.6)で示す移動平均フィルタを用いても良い。
【0071】
Figure 2004275826
但し、
NH4,t:時刻tにおけるアンモニア性窒素濃度フィルタリング値
NH4,t:時刻tにおけるアンモニア性窒素濃度計計測値
(第2実施形態)
図2は本発明の第2実施形態に係わる下水処理場水質監視制御装置の概略構成を示すブロック図である。図1に示す第1実施形態の下水処理場水質監視制御装置と同一部分には同一符号を付して重複する部分の詳細説明は省略する。なお、この図2においては、図面上の煩雑さを避けるために、炭素源貯留槽16から、炭素源注入ポンプ19、水配管57を介して、嫌気槽5に炭素源が注入される記載、また、凝集剤貯留槽17から、PAC注入ポンプ11、水配管56を介して、好気槽7に凝集剤が注入される記載は省略されている。
【0072】
この第2実施形態の下水処理場水質監視制御装置においては、第1の水質センサとして、アンモニア性窒素濃度計25の他に、DO計36及びpH計37が好気槽7に設けられている。
【0073】
硝化速度推定装置26は、各アンモニア性窒素濃度計24、25から入力された各アンモニア性窒素濃度を用いて、好気槽7内における硝化速度を推定して、運転員22が監視する監視装置21へ送出する。さらに、硝化速度推定装置26は、推定した硝化速度、及びDO計36及びpH計37から入力されたDO(溶存酸素)計測値、pH(水素イオン指数)計測値を制御装置35へ送出する。
【0074】
制御装置35は、推定された硝化速度、DO(溶存酸素)計測値、pH(水素イオン指数)計測値に基づき、水処理プロセスにおける、曝気風量、循環流量、返送流量、余剰汚泥引抜量、炭素源投入量、凝集剤投入量、アルカリ剤投入量、初沈バイパス流量の少なくとも一つの操作量を自動調節して、硝化速度を回復させる。
【0075】
硝化速度推定装置26における具体的計算例を説明する。
アンモニア性窒素濃度計24、アンモニア性窒素濃度計25の計測値により、例えば式(1.3)により、硝化速度推定部26で好気槽7内の硝化速度rNH4,aerobicが演算される。
【0076】
ところで、硝化速度は上述の式(1.5)によって演算される。式(1.5)を見ると、溶存酸素濃度及びアルカリ度が不足した場合、硝化速度が悪化することが理解できる。DO計36やpH計37が設置されている場合には、溶存酸素濃度、アルカリ度の不足を判断できるため、制御装置35にて、所定の値まで自動制御を行うことが可能である。
【0077】
硝化速度rNH4,aerobicが悪化し、かつ溶剤酸素濃度を計測するDO計36の計測値が所定の値So2,aerobic,refより、低いと判断された場合は、制御装置35により所定のDOに達するよう曝気装置4を調節し、曝気風量を調節する。
【0078】
また、硝化速度が悪化し、かつpH計37の計測値が所定のpH値より低いと判断された場合には、アルカリ度の不足が原因と考えられるため、制御装置35により所定のpH値に達するようアルカリ貯留槽39からのアルカリ剤投入量を調節する。制御装置35による操作量の演算方法は例えば、式(1.7)、(1.8)に示すようなPI制御によるものが考えられる。
【0079】
Figure 2004275826
但し、
NH4,aerobic,t:時刻tにおける硝化速度[gNH−N/m・min]
NH4,aerobic,ref:硝化速度悪化判定値[gNH−N/m・min]
o2,aerobic,t:時刻tにおける溶存酸素濃度[gO/m・min]
o2,aerobic,ref:硝化を行うのに必要とされる限界溶存酸素濃度[gO/m・min]
pHaerobic,t:時刻tにおけるpH
pHaerobic,ref:硝化を行うのに必要とされる限界pH
MVblow,t:時刻tにおける曝気風量目標値[m/min]
MValk,t:時刻tにおけるアルカリ注入量目標値[m/min]
p1、Kp2:比例ゲイン
11、T12 :積分時間[min]
,e:偏差
なお、制御装置35における操作量の演算方法はこれだけに限らず、硝化速度が回復する方向に進むものであればどのようなものでもよい。硝化速度が悪化しているが、DO、pHともに所定の値以上ある場合は、原因及び対策のリストを表示し監視画面に表示しガイダンスする。
【0080】
このように構成された第2実施形態の下水処理場水質監視制御装置においては、制御装置35は、推定された硝化速度、DO(溶存酸素)計測値、pH(水素イオン指数)計測値に基づき、水処理プロセスにおける各操作量を自動調節して、硝化速度を回復させているので、運転員22の負担を大幅に軽減できる。さらに、処理水3の悪化が未然に自動的に防止される。
【0081】
(第3実施形態)
図3は本発明の第3実施形態に係わる下水処理場水質監視制御装置の概略構成を示すブロック図である。図1に示す第1実施形態の下水処理場水質監視制御装置と同一部分には同一符号を付して重複する部分の詳細説明は省略する。なお、この図3においては、図面上の煩雑さを避けるために、炭素源貯留槽16から、炭素源注入ポンプ19、水配管57を介して、嫌気槽5に炭素源が注入される記載、また、凝集剤貯留槽17から、PAC注入ポンプ11、水配管56を介して、好気槽7に凝集剤が注入される記載は省略されている。
【0082】
この第3実施形態の下水処理場水質監視制御装置においては、嫌気槽5及び水配管53に第2の水質センサとしての硝酸性窒素濃度計27、28が設けられ、生物反応槽としての無酸素槽6に第1の水質センサとしての硝酸性窒素濃度計29が設けられている。各硝酸性窒素濃度計27、28、29で、測定された各硝酸性窒素濃度は、脱窒速度推定装置30へ入力される。脱窒速度推定装置30で推定された無酸素槽6内の生物反応脱窒速度(脱窒速度)は監視装置21へ入力される。
【0083】
脱窒速度推定装置30における生物反応脱窒速度(脱窒速度)の算出方法を説明する。
生物反応槽が完全混合槽であれば、無酸素槽6内の硝酸性窒素減少速度RNO3,anoxicは式(2.1)により示される。
【0084】
Figure 2004275826
但し、
NO3,anoxic:時刻tの無酸素槽における硝酸性窒素減少速度[gNO−N/m・min]
NO3,anoxic 時刻tの無酸素槽における生物反応脱窒速度[gNO3−N/m3・min]
NO3,anaerobic:時刻tの嫌気槽の硝酸性窒素濃度[gNO−N/m
NO3,aerobic:時刻tの好気槽の硝酸性窒素濃度[gNO−N/m
NO3,anoxic:時刻tの無酸素槽の硝酸性窒素濃度[gNO−N/m
Qin:時刻tの嫌気槽から無酸素槽に流入する水量[m/min]
Qcir:時刻tの硝化液循環流量[m/min]
Qout:時刻tの無酸素槽から流出する水量(=Qin+Qcir)[m/min]
anoxic:無酸素槽容積[m
また、無酸素槽6の硝酸性窒素減少速度RNO3,anoxicは式(2.2)によっても示される。
【0085】
Figure 2004275826
但し、
NO3,anoxic:時刻tの無酸素槽の硝酸性窒素減少速度[gNO−N/m・min]
NO3,anoxic,t:時刻tの無酸素槽の硝酸性窒素濃度[gNO−N/m
NO3,anoxic,t− Δ :時刻(t―Δt)の無酸素槽の硝酸性窒素濃度[gNO−N/m
式(2.1)、式(2.2)より無酸素槽6内の脱窒速度rNO3,anoxic は式 (2.3) により示 される。
Figure 2004275826
ここで、硝酸性窒素濃度計27によりSNO3,anaerobic,t、硝酸性窒素濃度計28によりSNO3,aerobic,t、硝酸性窒素濃度計29によりSNO3,anoxic,t、SNO3,anoxic,t− Δ が計測され、Qin、Qcir、Qoutは流量計40〜45の計測値により演算でき、無酸素槽6のタンク容積は既知であるため、式(2.3)により脱窒速度推定装置30で、無酸素槽6内の生物反応脱窒速度(脱窒速度)rNO3,anoxicが演算される。
【0086】
この推定された生物反応脱窒速度rNO3,anoxicは信号線を介して監視装置21に伝送される。監視装置21は、脱窒速度rNO3,anoxicが小さくなった場合には、警報を鳴らし、監視画面に脱窒速度の悪化を表示し、表2に示すような原因と対策を表示し、運転員22にガイダンスする。
【0087】
【表2】
Figure 2004275826
【0088】
このように構成された第3実施形態の下水処理場水質監視制御装置においては生物反応槽(無酸素槽6)に流入する水質、生物反応槽内(無酸素槽6)の水質、を計測する各水質センサを共に硝酸性窒素濃度計27、28、29としたので、比較的簡単な式により、より正確に生物反応槽としての無酸素槽6内の脱窒速度rNO3,anoxicが演算される。
【0089】
生物反応槽(無酸素槽6)に流入する水質を計測する第2の水質センサである硝酸性窒素濃度計27、28を無酸素槽6の一つ前段にあるタンクである嫌気槽5と水配管54上に配したので、流入する硝酸窒素濃度をすべて把握することができ、比較的簡単なロジックでより正確に無酸素槽6内の脱窒速度rNO3,anoxicが演算される。
【0090】
無酸素槽6内に硝酸性窒素濃度計29を配したので、比較的簡単なロジックでより正確に脱窒速度rNO3,anoxicが演算される。この生物反応速度(脱窒速度)の悪化及びその原因、対策が監視装置21にてガイダンス表示されるので、運転員22は、生物反応速度の悪化の対策を実行でき、処理水3の悪化を未然に防止できる。
【0091】
なお、この第3実施形態の下水処理場水質監視制御装置においては、図3に示した構成の他に、種々の実施形態が実現可能である。
【0092】
(a) 水配管53の硝酸性窒素濃度計28が設置されている場合、嫌気槽5の硝酸性窒素濃度計27はなくてもよい。これは嫌気槽5の硝酸性窒素濃度は、嫌気状態が十分に確保されていると仮定すればゼロと近似してよいためである。
【0093】
(b) 嫌気槽5の硝酸性窒素濃度計27はアンモニア性窒素濃度計、全窒素濃度計のいずれであってもよく、また、設置位置も嫌気槽5に限定されず、嫌気槽5より前段の水配管51及び沈殿池、沈砂池であればどの位置に設置されてもよい。
【0094】
さらに、水配管53の硝酸性窒素濃度計28はなくてもよい。この場合、アンモニア性窒素濃度計または全窒素濃度計の計測値から嫌気槽5、好気槽7内のSNO3,anaerobic、SNO3,aerobicをIAWQ活性汚泥モデルなどの数学的モデルを用いた適応オブザーバまたはニューラルネットなどの方法を用いて推定し、その推定値を基に式(2.3)により、無酸素槽6内の脱窒速度rNO3,anoxicを演算する。
【0095】
(c) 第1、第2の水質センサで、アンモニア性窒素濃度、硝酸性窒素濃度、全窒素濃度を直接測定しなくて、第1、第2の水質センサで、ORP(酸化還元電位)、DO(溶存酸素)、pH(水素イオン指数)、UV(紫外線)、MLSS(反応タンク内浮遊性固形物)のうち一つ以上を計測し、これらの測定値から、アンモニア性窒素濃度、硝酸性窒素濃度、全窒素濃度を推定してもよい。
【0096】
例えば式(2.4)からアンモニア性窒素濃度SNH4を推定可能である。
【0097】
Figure 2004275826
但し、
NH4:アンモニア性窒素濃度
ORP:ORP(酸化還元電位)計測値
DO:DO(溶存酸素)計測値
PH:pH(水素イオン指数)計測値
UV:UV(紫外線)計測値
MLSS:MSLL(反応タンク内浮遊性固形物)計測値
ORP、aDO、aPH、aUV、aMLSS:係数
なお、式(2.4)に示す線形の相関式に限らず、対数相関、べき乗相関、指数相関などどのような相関式を用いても良い。
【0098】
(第4実施形態)
図4は本発明の第4実施形態に係わる下水処理場水質監視制御装置の概略構成を示すブロック図である。図3に示す第3実施形態の下水処理場水質監視制御装置と同一部分には同一符号を付して重複する部分の詳細説明は省略する。
【0099】
この第4実施形態の下水処理場水質監視制御装置においては、生物反応槽としての無酸素槽6より前段である嫌気槽5の水配管51に第2の水質センサとしての全窒素濃度計27aが設けられ、無酸素槽6より後段である好気槽7に第1の水質センサとしてのアンモニア性窒素濃度計29aが設けられている。全窒素濃度計27a、アンモニア性窒素濃度計29aで測定された各窒素濃度は、酸化・脱窒速度推定装置30aへ入力される。酸化・脱窒速度推定装置30aで推定された無酸素槽6内の生物反応脱窒速度(脱窒速度)は監視装置21へ入力される。
【0100】
なお、無酸素槽6より前段部の槽、配管、もしくは池に硝酸性窒素濃度計かアンモニア性窒素濃度計もしくは全窒素濃度計が少なくとも一つ設置されていれば、硝酸性窒素濃度計29の設置位置は生物反応槽としての無酸素槽6内に限定されず、無酸素槽6より後段部の好気槽7内、水配管52、最終沈殿池8、水配管60、また好気槽7からの循環液の配管である水配管53のいずれでもよい。
【0101】
この場合、上記二つの水質センサの計測値から嫌気槽5、無酸素槽6、好気槽7内の各硝酸性窒素濃度SNO3,anaerobic、SNO3,anoxic、SNO3,aerobicをIAWQ活性汚泥モデルなどの数学的モデルを用いた適応オブザーバまたはニューラルネットなどの方法を用いて推定し、その推定値を基に式(2.3)により、脱窒速度を計算する。また、図4に示す構成にした場合、前述の硝化速度も同時に推定できる。
【0102】
(第5実施形態)
図5は本発明の第5実施形態に係わる下水処理場水質監視制御装置の概略構成を示すブロック図である。図3に示す第3実施形態の下水処理場水質監視制御装置と同一部分には同一符号を付して重複する部分の詳細説明は省略する。
【0103】
この第5実施形態の下水処理場水質監視制御装置においては、生物反応槽としての無酸素槽6に硝酸性窒素濃度計29、ORP計(又はDO計)34、pH計37が設けられ、無酸素槽6の後段の好気槽7に硝酸性窒素濃度計29が設けられている。各硝酸性窒素濃度計28、29で測定された各硝酸性窒素濃度は脱窒速度推定装置30へ入力される。ORP計(又はDO計)34、pH計37で測定されたORP値(又はDO値)、アルカリ度は脱窒速度推定装置30及び監視装置21へ入力される。
【0104】
脱窒速度推定装置30は、無酸素槽6内の脱窒速度rNO3,anoxicを式(2.5)で演算して監視装置21へ送出する。
【0105】
Figure 2004275826
但し、
μ:従属栄養細菌の最大比増殖速度
ηNO3:脱窒減衰係数
O2,anoxic:無酸素槽の溶存酸素濃度
ALK,anoxic:無酸素槽のアルカリ度
S,anoxic:無酸素槽の易分解性有機物濃度
NO3,anoxic:無酸素槽の硝酸性窒素濃度
NH4,anoxic:無酸素槽のアンモニア性窒素濃度
O2:溶存酸素の半飽和定数
NH4:アンモニア性窒素の半飽和定数
ALK:アルカリ度の半飽和定数
:易分解性有機物の半飽和定数
NO3:硝酸性窒素の半飽和定数
:従属栄養細菌濃度
監視装置21は、無酸素槽6内の脱窒速度rNO3,anoxicを表示すると共に、脱窒速度rNO3,anoxicの悪化原因がDOの低下やアルカリ度の不足、水素供与体である炭素源の不足が原因であることをガイダンスし、運転員22に循環量を下げることやアルカリ剤の補充、炭素源を補充することなど具体的対策をガイダンスする。
【0106】
なお、脱窒速度の悪化をガイダンスするだけではなく、悪化の原因がDOの低下またはアルカリの不足、水素供与体である炭素源の不足であると判断され制御可能である場合は、図2に示す第2実施形態装置と同様に、自動制御する制御装置35を備えてもよい。そして、原因が制御不可能である場合は、その旨を監視装置21でガイダンスすることも可能である。
【0107】
さらに、脱窒速度推定装置30において、脱窒速度rNO3,anoxicを推定する際に、硝酸性窒素濃度またはアンモニア性窒素濃度または全窒素濃度の計測値をそのまま用いるのではなくて、フィルタリング処理したフィルタリング値を利用してもよい。
【0108】
このフィルタリング処理を採用することにより、各水質センサにおけるセンサ計測値にノイズが載った場合に、異常な硝化速度を演算するという危険を回避することができる。
【0109】
例えば、式(2.6)で示す移動平均フィルタを用いても良い。
【0110】
Figure 2004275826
但し、
NO3,t:時刻tにおける硝酸性窒素濃度フィルタリング値
NO3,t:時刻tにおける硝酸性窒素濃度計計測値
(第6実施形態)
図6は本発明の第6実施形態に係わる下水処理場水質監視制御装置の概略構成を示すブロック図である。図1に示す第1実施形態の下水処理場水質監視制御装置と同一部分には同一符号を付して重複する部分の詳細説明は省略する。なお、この図6においては、図面上の煩雑さを避けるために、炭素源貯留槽16から、炭素源注入ポンプ19、水配管57を介して、嫌気槽5に炭素源が注入される記載、また、凝集剤貯留槽17から、PAC注入ポンプ11、水配管56を介して、好気槽7に凝集剤が注入される記載は省略されている。
【0111】
この第6実施形態の下水処理場水質監視制御装置においては、無酸素槽6に第2の水質センサとしてのリン酸性リン濃度計32が設けられ、生物反応槽としての好気槽7に第1の水質センサとしてのリン酸性リン濃度計33が設けられている。各リン酸性リン濃度計32、33で測定された各リン酸性リン濃度は、脱リン速度推定装置31へ入力される。脱リン速度推定装置31で推定された好気槽7内の生物反応脱窒速度(脱リン速度)は監視装置21へ入力される。
【0112】
生物反応槽が完全混合槽であれば、好気槽7内のリン酸性リン減少速度RPO4,aerobicは式(3.1)により示される。
【0113】
Figure 2004275826
但し、
PO4,aerobic:時刻tの好気槽におけるリン酸性リン減少速度[gPO−P/m・min]
PO4,aerobic:時刻tの好気槽における生物反応脱リン速度[gPO−P/m・min]
PO4,anoxic:時刻tの無酸素槽のリン酸性リン濃度[gPO−P/m
Qin:時刻tの好気槽に流入する水量[m3/min]
Qout:時刻tの好気槽から流出する水量[m3/min]
aerobic:好気槽容積[m
PO4:微生物の死滅、および有機性リンの分解により生じるリン酸性リン生成速度[gPO−N/min]
また、リン酸性リン除去速度RPO4,aerobicは式(3.2)によっても示される。
【0114】
Figure 2004275826
但し、
PO4,aerobic:時刻tの好気槽におけるリン酸性リン減少速度[gPO−N/m・min]
PO4,aerobic,t:時刻tの好気槽のリン酸性リン濃度[gPO−N/m
PO4,aerobic,t− Δ :時刻(t−Δt)の好気槽のリン酸性リン濃度[gPO−N/m
Δt:時間[min]
式(3.1)、式(3.2)より、好気槽7内の脱リン速度rPO4,aerobicは式(3.3)に示される。
【0115】
Figure 2004275826
ここで、好気槽7内の生物反応脱リン濃度rPO4,aerobicに対して有機リンの分解などにより生じるリン酸性リン生成速度DPO4は非常に小さいため、このDPO4を無視すると、リン酸性リン濃度計32により、SPO4,anoxic,tが、またリン酸性リン濃度計33により、SPO4,aerobic,t、SPO4,aerobic,t− Δ が計測され、Qin、Qoutは流量計により計測される。好気槽7のタンク容積は既知であるため、式(3.3)により脱リン速度推定部31で、生物反応脱リン速度(脱リン速度)rPO4,aerobicが演算される。
【0116】
脱リン速度推定部31で推定された生物反応脱リン速度rPO4,aerobicは信号線を介して監視装置21に伝送される。脱リン速度rPO4,aerobicが小さくなった場合には、警報を鳴らし、監視画面に脱リン速度の悪化を表示し、表3に示すような原因と対策を表示し、運転員22にガイダンスする。
【0117】
【表3】
Figure 2004275826
【0118】
このように構成された第6実施形態の下水処理場水質監視制御装置においては生物反応槽(好気槽7)に流入する水質、及び生物反応槽(好気槽7)内の水質を計測する各水質センサを共にリン酸性リン濃度計32、33としたので、比較的簡単な式により、より正確に生物反応槽としての好気槽7内の脱リン速度rPO4,aerobicが演算される。
【0119】
さらに、生物反応槽(好気槽7)に流入する水質を計測する第2の水質センサであるリン酸性リン濃度計32を生物反応槽(好気槽7)の一つ前段にあるタンクである無酸素槽6内に配したので、比較的簡単なロジックでより正確に脱リン速度rPO4,aerobicが演算される。
【0120】
また、好気槽7にリン酸性リン濃度計33を配したので、比較的簡単なロジックでより正確に脱リン速度が演算される。この生物反応速度(脱リン速度)の悪化及びその原因、対策が監視装置21にてガイダンス表示されるので、運転員22は、生物反応速度の悪化の対策を実行でき、処理水3の悪化を未然に防止できる。
【0121】
なお、この第6実施形態の下水処理場水質監視制御装置においては、図6に示した構成の他に、種々の実施形態が実現可能である。
【0122】
(a) 第1、第2の水質センサとして、リン酸性リン濃度計33、32の代りに全リン濃度計であってもよい。
【0123】
(b) 無酸素槽6内に設置されたリン酸性リン濃度計32の設置場所は、生物反応槽としての好気槽7の前段部であればいずれでもよく、嫌気槽5、水配管51、最初沈殿池2内でも良い。この場合、無酸素槽6内のリン酸性リン濃度SPO4,anoxicをIAWQ活性汚泥モデルなどの数学的モデルを用いた適応オブザーバまたはニューラルネットなどの方法を用いて推定し、その推定値をもとに式(3.3)により、好気槽7内の脱リン速度rPO4,aerobicを演算する。
【0124】
(c) リン酸性リン濃度計33の設置場所は生物反応槽としての好気槽7の後段部でもよく、水配管52、最終沈殿池8、水配管60のいずれでもよい。
【0125】
(d) 第1、第2の水質センサで、リン酸性リン濃度、全リン濃度を直接測定しなくてとも、第1、第2の水質センサで、ORP(酸化還元電位)、DO(溶存酸素)、pH(水素イオン指数)、UV(紫外線)、MLSS(反応タンク内浮遊性固形物)のうち一つ以上を計測し、これらの測定値から、リン酸性リン濃度、全リン濃度を推定してもよい。
【0126】
例えば、式(3.4)からリン酸性リン濃度SPO4を求めることが可能である。
【0127】
Figure 2004275826
但し、
PO4:リン酸性リン濃度
ORP:ORP(酸化還元電位)計測値
DO:DO(溶存酸素)計測値
pH:pH計測値
UV:UV計測値
MLSS:MLSS(反応タンク内浮遊性固形物)計測値
ORP、aDO、aPH、aUV、aMLSS:係数
なお、式(3.4)に示す線形の相関式に限らず、対数相関、べき乗相関、指数相関などどのような相関式を用いても良い。
【0128】
(e) 生物学的な脱リン速度rPO4,aerobicは一般に式(3.5)に示すような式で演算できる。
【0129】
Figure 2004275826
但し、
μpao:リン蓄積菌の最大比増殖速度
O2,aerobic:好気槽の溶存酸素濃度
ALK,aerobic:好気槽のアルカリ度
NH4,aerobic:好気槽のアンモニア性窒素濃度
PO4,aerobic:好気槽のリン酸性リン濃度
O2:溶存酸素の半飽和定数
NH4:アンモニア性窒素の半飽和定数
ALK:アルカリ度の半飽和定数
:リンの半飽和定数
PHA:リン蓄積菌細胞内に蓄積された有機物の半飽和定数
PAO:リン蓄積菌濃度
PHA:リン蓄積菌細胞内に蓄積された有機物量
監視装置21は、好気槽7内の脱リン速度rPO4,aerobicを表示すると共に、脱リン速度rPO4,aerobicの悪化原因がDOの不足やアルカリ度の不足が原因であることをガイダンスし、運転員22に曝気風量を上げることやアルカリ剤を補充すること、又、流入するリン負荷が高い場合および原因が不明でリン除去が悪化している場合は、凝集剤を投入することなど具体的対策をガイダンスする。
【0130】
(f) 脱リン速度推定装置31にて、脱リン速度脱リン速度rPO4,aerobicを推定する際に、リン酸性リン濃度または全リン濃度の計測値をそのまま用いるのではなくて、フィルタリング処理したフィルタリング値を利用してもよい。
【0131】
フィルタリング処理したフィルタリング値を利用してもよい。
【0132】
このフィルタリング処理を採用することにより、各水質センサにおけるセンサ計測値にノイズが載った場合に、異常な硝化速度を演算するという危険を回避することができる。
【0133】
例えば、式(3.6)で示す移動平均フィルタを用いても良い。
【0134】
Figure 2004275826
但し、
PO4,t:時刻tにおけるリン酸性リン濃度フィルタリング値
PO4,t:時刻tにおけるリン酸性リン濃度計計測値
(第7実施形態)
図7は本発明の第7実施形態に係わる下水処理場水質監視制御装置の概略構成を示すブロック図である。図6に示す第6実施形態の下水処理場水質監視制御装置と同一部分には同一符号を付して重複する部分の詳細説明は省略する。なお、この図7においては、図面上の煩雑さを避けるために、炭素源貯留槽16から、炭素源注入ポンプ19、水配管57を介して、嫌気槽5に炭素源が注入される記載、また、凝集剤貯留槽17から、PAC注入ポンプ11、水配管56を介して、好気槽7に凝集剤が注入される記載は省略されている。
【0135】
この第7実施形態の下水処理場水質監視制御装置においては、第1の水質センサとしてのリン酸性リン濃度計33の他に、DO計36及びpH計37が好気槽7に設けられている。さらに、第2の水質センサとしてのリン酸性リン濃度計32が無酸素槽6に設けられている。
【0136】
脱リン速度推定装置31は、各リン酸性リン濃度計32、33から入力された各リン酸性リン濃度を用いて、好気槽7内における脱リン速度rPO4,aerobicを式(3.3)を用いて推定して、運転員22が監視する監視装置21へ送出する。さらに、脱リン速度推定装置31は、推定した脱リン速度、及びDO計36及びpH計37から入力されたDO(溶存酸素)計測値、pH(水素イオン指数)計測値を制御装置35へ送出する。
【0137】
制御装置35は、推定された脱リン速度、DO(溶存酸素)計測値、pH(水素イオン指数)計測値に基づき、水処理プロセスにおける、曝気風量、循環流量、返送流量、余剰汚泥引抜量、炭素源投入量、凝集剤投入量、アルカリ剤投入量、初沈バイパス流量の少なくとも一つの操作量を自動調節する。
【0138】
例えば、生物学的脱リン速度(脱リン速度)rPO4,aerobicが悪化し、かつ溶存酸素濃度を計測するDO計36の計測値が所定の値So2,aerobic,refより低いと判断された場合は、制御装置35により所定のDOに達するよう曝気装置4を調節し、曝気風量を調節する。
【0139】
また、生物学的脱リン速度(脱リン速度)rPO4,aerobicが悪化し、かつpH計37の計測値が所定のpH値より低いと判断された場合には、アルカリ度の不足が原因と考えられるため、制御装置35により所定のpH値に達するようアルカリ剤投入量を調節する。
【0140】
制御装置35による各操作量の演算は、例えば式(3.7)、式(3.8)に示すPI制御式で実施される。
【0141】
Figure 2004275826
但し、
PO4,aerobic,t:時刻tにおける生物学的脱リン速度[gPO−P/m・min]
PO4,aerobic,ref:生物学的脱リン速度悪化判定値[gPO−P/m・min]
o2,aerobic,t:時刻tにおける溶存酸素濃度[gO/m・min]
o2,aerobic,ref:硝化を行うのに必要とされる限界溶存酸素濃度[gO/m・min]
pHaerobic,t:時刻tにおけるpH
pHaerobic,ref:硝化を行うのに必要とされる限界pH
MVblow,t:時刻tにおける曝気風量目標値[m/min]
MValk,t:時刻tにおけるアルカリ注入量目標値[m/min]
P1、KP2:比例ゲイン
l1、Tl2:積分時間[min]
、e:偏差
なお、操作量の演算方法はこれだけに限らず、生物学的脱リン速度(脱リン速度)rPO4,aerobicが回復する方向に進むものであればどのようなものでもよい。生物学的脱リン速度rPO4,aerobicが悪化しているが、DO、pHともに所定の値以上ある場合は、監視装置21は原因及び対策のリストを表示し監視画面に表示しガイダンスするとともに、制御装置35は好気槽7のリン酸性リン濃度計33の計測値を基に式(3.9)を用いて凝集剤の投入量制御を行う。
【0142】
Figure 2004275826
但し、
MVpac,t:時刻tにおける凝集剤投入量目標値[m/min]
なお、凝集剤投入量の制御方法は式(3.9)に限らず、リン酸性リン濃度計32と33のいずれか一つもしくは両方を使って調節するのであれば、どのような方法でも良い。
【0143】
なお、この第7実施形態の下水処理場水質監視制御装置において、脱リン速度推定装置31は、各リン酸性リン濃度計32、33から入力された各リン酸性リン濃度を用いて、好気槽7内におけるリン吐出速度を推定して、運転員22が監視する監視装置21へ送出すことも可能である。
【0144】
なお、本発明は上述した第1〜第7の各実施形態に限定されるものではない。
【0145】
第1、第2の水質センサとして、生物学的酸素要求量(BOD)または生物化学的酸素要求量(COD)または総有機炭素量(TOC)を計測するセンサを採用し、生物反応速度推定装置として、生物反応槽内の脱有機物速度を推定する脱有機物速度推定装置を採用することも可能である。
【0146】
さらに、水処理プロセスは凝集剤注入型嫌気−無酸素−好気法(凝集剤注入AO法)に限定されず、下記に示す種々の水処理プロセスに適用することが可能である。
【0147】
標準活性汚泥法、A20法(嫌気一無酸素一好気法)、AO法(嫌気一好気法)、硝化内生脱窒法、循環式硝化脱窒法、OD法、ステップ注入法、回分式活性汚泥法、間欠曝気法、担体投入型活性汚泥法、担体投入A20法、担体投入AO法、担体投入硝化内生脱窒法、担体投入循環式硝化脱窒法、担体投入OD法、担体投入ステップ注入法、担体投入回分式活性汚泥法、担体投入間欠曝気法、凝集剤注入型活性汚泥法、凝集剤注入A20法、凝集剤注入AO法、凝集剤注入硝化内生脱窒法、凝集剤注入循環式硝化脱窒法、凝集剤注入OD法、凝集剤注入ステップ注入法、凝集剤注入回分式活性汚泥法、凝集剤注入間欠曝気法、膜分離型活性汚泥法、膜分離型A20法、膜分離型AO法、膜分離型硝化内生脱窒法、膜分離型循環式硝化脱窒法、膜分離型OD法、膜分離型ステップ注入法、膜分離型回分式活性汚泥法、膜分離型間欠曝気法。
【0148】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の下水処理場水質監視制御装置においては、ある生物反応槽よりも前段部に設置された第2の水質センサの計測値とその生物反応槽内部または後段部に設置された第1の水質センサの計測値より生物反応速度を推定し、生物反応の悪化を判定し、現象及び原因、対策をガイダンス及び自動制御を行っている。
【0149】
したがって、生物反応の悪化を実際に水質が悪化する前に把握し、下水処理場の運転員に対して対策をガイダンスでき、また、水質悪化の原因を特定できた場合には、水質が回復するよう自動制御を行うことができ、運転員の負担を軽減でき、常に、一定水準以上の処理水質を確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係わる下水処理場水質監視制御装置の概略構成を示すブロック図
【図2】本発明の第2実施形態に係わる下水処理場水質監視制御装置の概略構成を示すブロック図
【図3】本発明の第3実施形態に係わる下水処理場水質監視制御装置の概略構成を示すブロック図
【図4】本発明の第4実施形態に係わる下水処理場水質監視制御装置の概略構成を示すブロック図
【図5】本発明の第5実施形態に係わる下水処理場水質監視制御装置の概略構成を示すブロック図
【図6】本発明の第6実施形態に係わる下水処理場水質監視制御装置の概略構成を示すブロック図
【図7】本発明の第7実施形態に係わる下水処理場水質監視制御装置の概略構成を示すブロック図
【図8】一般的な水処理プロセスを示す図
【図9】従来の下水処理場水質監視制御装置の概略構成を示すブロック図
【符号の説明】
1…流入水、2…最初沈殿池、3…処理水、4…曝気装置、5…嫌気槽、6…無酸素槽、7…好気槽、8…最終沈殿池、15…汚泥貯留槽、16…炭素源貯留槽、17…凝集剤貯留槽、21…監視装置、24…アンモニア性窒素濃度計、25…アンモニア性窒素濃度計、26…硝化速度推定装置、27…硝酸性窒素濃度計、27a…全窒素濃度計、28…硝酸性窒素濃度計、29…硝酸性窒素濃度計、29a…アンモニア性窒素濃度計、30…脱窒速度推定装置、30a…硝化・脱窒速度推定装置、31…脱リン速度推定装置、32…リン酸性リン濃度計、33…リン酸性リン濃度計、34…ORP計、35…制御装置、36…DO計、37…pH計、39…アルカリ貯留槽

Claims (14)

  1. 1つ以上の生物反応槽により構成される下水処理場における水質の監視制御を行う下水処理場水質監視制御装置において、
    前記1つ以上の生物反応槽における指定された生物反応槽の反応槽内またはその生物反応槽より後段部に位置する槽もしくは配管もしくは池における水質成分を計測する一つ以上の第1の水質センサと、
    前記指定された生物反応槽より前段部に位置する槽もしくは配管もしくは池における前記第1の水質センサで計測された水質成分と同じ水質成分を計測する一つ以上の第2の水質センサと、
    前記第1、第2の水質センサの各計測値より前記指定された生物反応槽内の特定の水質成分の生物反応速度を推定する生物反応速度推定装置と、
    この生物反応速度推定装置によって推定された生物反応速度に基づき、この生物反応速度の悪化及びその原因、対策をガイダンスする監視装置と
    を備えたことを特徴とする下水処理場水質監視制御装置。
  2. 1つ以上の生物反応槽により構成される下水処理場における水質の監視制御を行う下水処理場水質監視制御装置において、
    前記1つ以上の生物反応槽における指定された生物反応槽の反応槽内またはその生物反応槽より後段部に位置する槽もしくは配管もしくは池における水質成分を計測する一つ以上の第1の水質センサと、
    前記指定された生物反応槽より前段部に位置する槽もしくは配管もしくは池における、前記第1の水質センサで計測された水質成分を推定可能で、かつ第1の水質センサで計測された水質成分と異なる水質成分を計測する一つ以上の第2の水質センサと、
    前記第1、第2の水質センサの各計測値より前記指定された生物反応槽内の特定の水質成分の生物反応速度を推定する生物反応速度推定装置と、
    この生物反応速度推定装置によって推定された生物反応速度に基づき、この生物反応速度の悪化及びその原因、対策をガイダンスする監視装置と
    を備えたことを特徴とする下水処理場水質監視制御装置。
  3. 前記生物反応速度推定装置によって推定された生物反応速度に基づき、前記下水処理場における、曝気風量、循環流量、返送流量、余剰汚泥引抜量、炭素源投入量、凝集剤投入量、アルカリ剤投入量、初沈バイパス流量の少なくとも一つの操作量を調節する制御装置を備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の下水処理場水質監視制御装置。
  4. 前記第1、第2の水質センサは全窒素濃度またはアンモニア性窒素濃度または硝酸性窒素濃度のいずれかを計測し、
    前記生物反応速度推定装置は前記生物反応槽内の硝化速度を推定する硝化速度推定装置で構成される
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の下水処理場水質監視制御装置。
  5. 前記第1、第2の水質センサは全窒素濃度またはアンモニア性窒素濃度または硝酸性窒素濃度のいずれかを計測し、
    前記生物反応速度推定装置は前記生物反応槽内の脱窒速度を推定する脱窒速度推定装置で構成される
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の下水処理場水質監視制御装置。
  6. 前記第1、第2の水質センサは、リン酸性リン濃度または全リン濃度、又はこれらの濃度と関係する水質成分を計測し、
    前記生物反応速度推定装置は前記生物反応槽内の脱リン速度を推定する脱リン速度推定装置で構成される
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の下水処理場水質監視制御装置。
  7. 前記第1、第2の水質センサはリン酸性リン濃度または全リン濃度を計測し、
    前記生物反応速度推定装置は前記生物反応槽内のリン吐出速度を推定するリン吐出速度推定装置で構成される
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の下水処理場水質監視制御装置。
  8. 前記第1、第2の水質センサは生物学的酸素要求量(BOD)または生物化学的酸素要求量(COD)または総有機炭素量(TOC)を計測し、
    前記生物反応速度推定装置は前記生物反応槽内の脱有機物速度を推定する脱有機物速度推定装置で構成される
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の下水処理場水質監視制御装置。
  9. 前記第1、第2の水質センサはORP、DO、pH、UV、MLSSのうち一つ以上を計測し、
    前記生物反応速度推定装置は、前記第1、第2の水質センサの各計測値間の相関関係から全窒素濃度またはアンモニア性窒素濃度または硝酸性窒素濃度のいずれかの水質を推定し、その水質推定値より硝化速度を推定する
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の下水処理場水質監視制御装置。
  10. 前記第1、第2の水質センサはORP、DO、pH、UV、MLSSのうち一つ以上を計測し、
    前記生物反応速度推定装置は、前記第1、第2の水質センサの各計測値間の相関関係から全窒素濃度またはアンモニア性窒素濃度または硝酸性窒素濃度のいずれかの水質を推定し、その水質推定値より脱窒速度を推定する
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の下水処理場水質監視制御装置。
  11. 前記第1、第2の水質センサはORP、DO、pH、UV、MLSSのうち一つ以上を計測し、
    前記生物反応速度推定装置は、前記第1、第2の水質センサの各計測値間の相関関係からリン酸性リン濃度または全リン濃度のいずれかの水質を推定し、その水質推定値より脱リン速度を推定する
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の下水処理場水質監視制御装置。
  12. 前記第1、第2の水質センサはORP、DO、pH、UV、MLSSのうち一つ以上を計測し、
    前記生物反応速度推定装置は、前記第1、第2の水質センサの各計測値間の相関関係からリン酸性リン濃度または全リン濃度のいずれかの水質を推定し、その水質推定値よりリン吐出速度を推定する
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の下水処理場水質監視制御装置。
  13. 前記第1、第2の水質センサはORP、DO、pH、UV、MLSSのうち一つ以上を計測し、
    前記生物反応速度推定装置は、前記第1、第2の水質センサの各計測値間の相関関係から、生物学的酸素要求量(BOD)または生物化学的酸素要求量(COD)または総有機炭素量(TOC)のいずれかの水質を推定し、その水質推定値より脱有機物速度を推定する
    ことを特徴とする1から3のいずれか1項記載の下水処理場水質監視制御装置。
  14. 前記生物反応測度推定装置は、前記第1、第2の水質センサの各計測値をフィルタリング処理する計測値フィルタ部を有し、そのフィルタリング値を用いて生物反応測速度を推定することを特徴とする請求項1から13のいずれか1項記載の下水処理場水質監視制御装置。
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