JP4001190B2 - コンプレッサを備えたエンジンの支持構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は冷凍機や空調機のコンプレッサを駆動するエンジンに関し、特にそのコンプレッサの支持構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
冷凍機あるいはガスヒートポンプその他の冷暖房切り換えヒートサイクルを有する空調機は、冷媒圧縮用のコンプレッサを有し、このコンプレッサを駆動するために、オーバーヘッドバルブ(OHV)型式の単気筒エンジンが用いられている。
【0003】
このような空調機等を駆動するためのエンジンは例えば建物の機械室内に設置され、エンジン上部のスペースを有効に利用しかつ重心位置を下げて振動等の影響を抑制するためにシリンダをほぼ水平の横置きに配置している。
【0004】
コンプレッサは、エンジンのクランク軸に装着したプーリにベルトを介して連結され回転駆動される。したがって、コンプレッサはエンジンに対し一体的に結合され、同じマウント上に設置される。エンジンは、防振ラバー等からなるマウント上にエンジンブラケットを介して設置固定される。従来はこのエンジンに対し、コンプレッサの下側に設けたコンプレッサブラケットおよび位置調整用のブラケットを介して、このコンプレッサの全重量を支持するよう、両ブラケットをエンジン側に固定していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のエンジン支持構造においては、コンプレッサをエンジンに固定するためのコンプレッサブラケットと、エンジンをマウント上に固定するためのエンジンブラケットが別々に設けられていたため、部品点数が増加して重量が大きくなるとともに構造も複雑になり組立作業の手間も多く要し、コスト的にも不利であった。またコンプレッサ位置が上にあるため重心が高くなって、構造が大型化するとともに振動や騒音の問題も大きくなっていた。
【0006】
本発明は、上記従来技術を考慮してなされたものであって、コンプレッサおよびエンジン支持構造の部品点数を減らし、コンパクトな構成で小型軽量化を図ったコンプレッサを備えたエンジン支持構造の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明では、エンジンブラケットを介して防振マウント上にエンジン本体を固定し、このエンジン本体の外側に、このエンジンのクランク軸から回転駆動力を受けるコンプレッサを備えたエンジンの支持構造において、前記エンジンブラケットに前記コンプレッサを固定したことを特徴とするコンプレッサを備えたエンジンの支持構造を提供する。
【0008】
この構成によれば、エンジンブラケットによりコンプレッサとエンジンの両方を防振マウント上に固定支持するため、従来のコンプレッサ下側で支持するコンプレッサブラケットが不要になる。したがって、部品点数が減少し、コンパクトな構造で小型軽量化を図るとともに組立作業を簡単にし、重心を低くして振動や騒音に対する防止効果を高め、スペース的およびコスト的に有利な支持構造が得られる。
【0009】
【発明の実施の形態】
好ましい実施の形態においては、前記クランク軸とコンプレッサの回転軸は平行に配置され、前記コンプレッサの下方位置に、その回転軸方向に沿って、クランク軸両端部より内側の2ヵ所の位置に、前記防振マウントを設け、両防振マウント間に横断支持材を設け、この横断支持材に前記エンジンブラケットを固定し、前記コンプレッサの下側に設けたフランジ材をこのエンジンブラケットにボルトにより締結したことを特徴としている。
【0010】
この構成によれば、クランク軸方向の幅を大きくすることなく、コンパクトにエンジンを支持することができ、エンジンの薄型化が達成される。
【0011】
さらに好ましい実施の形態においては、前記コンプレッサはベルトを介してクランク軸に連結され、このコンプレッサは前記エンジンブラケットに固定されるとともに、取付け位置調整可能な位置決めブラケットを介してエンジン側に固定されたことを特徴としている。
【0012】
この構成によれば、前述のようにコンパクトで重心が低く小型軽量化が図られるとともに、コンプレッサ駆動ベルトのテンション調整が可能になる。
【0013】
さらに別の好ましい実施の形態においては、前記コンプレッサは、冷凍機またはヒートポンプ式空調機のコンプレッサであることを特徴としている。
【0014】
このように本発明を冷凍機または空調機のコンプレッサに対し適用することにより、一般建物の機械室内におけるコンパクトな構成により設置スペースの有効利用が図られるとともに振動や騒音が軽減し環境条件の改善が図られる。
【0015】
【実施例】
以下図面を参照して本発明の実施例について説明する。
図1は本発明の実施例に係る横置き型エンジンの全体構成を示す側面図、図2はその要部上面図、図3はその要部構成を示す側面図である。なお、図において、エンジン各部のレイアウトを示すため、部分的に各構成部材を透視的に重ねて描いてある。
【0016】
エンジン1は、OHV単気筒の横置き型エンジンであり、ヘッドカバー2を頭部に有するシリンダヘッド3と、このシリンダヘッドに結合されたシリンダブロック4と、このシリンダブロックに連続して一体的に形成されたクランク室5とにより構成される。シリンダブロック4は、ほぼ水平横置きに配置され、図2、図3に示すように、内部をピストン29が摺動する。このようなエンジン1のハウジングとなるシリンダヘッド3、シリンダブロック4およびクランク室5等は、例えばアルミダイカスト等による鋳造成型品である。シリンダヘッド3の上部には、吸引される空気の圧力を下げるベンチュリ部と該ベンチュリ部に設けられた燃料ガス吐出用のノズルとからなる混合部と、ベンチュリ部下流の混合気通路に設けられたスロットル弁からなる混合器6が備わる。この混合器6は、アイドル運転制御を安定させるため、アイドル運転時にはスロットル開度制御を停止させ、アイドル時の回転変動にかかわらず最適な一定開度に保持する構成とする。シリンダヘッド3には、燃焼室に向けて点火プラグ7が装着される。また、排気および吸気通路(一方の通路31のみ図示)が形成され、それぞれ、燃焼室に臨むポート部に排気および吸気弁(一方の弁8のみ図示)が装着される。
【0017】
クランク室5内の中央部よりやや上側にクランク軸9が装着される。クランク軸9には駆動ギヤ38(図3)が装着され、この駆動ギヤ38にカムギヤ10が噛み合う。カムギヤ10の軸11にはカム39が装着される。カム39は、プッシュロッド37およびその端部のコッター40およびアジャストスクリュを介して、ロッカーアーム42をその軸41廻りに揺動させ、吸・排気弁8を、クランク軸9の回転に同期して所定のタイミングで開閉動作させる。
【0018】
クランク室5の下部はオイルパンとして形成され、オイルが一点鎖線Lで示す上限位置まで充填される。このオイルパンに隣接してシリンダブロック4の下側に、補助タンク12が設置され、内部にオイルが収容される。この補助タンク12は図示しない連通管を介してその底部がクランク室のオイルパンと連通し、その上部がクランク室の上部と連通している。従って、オイルレベルはクランク室のオイルパンと同じである。この補助タンク12にレベルゲージ13が装着され、これを引き抜いて適宜オイルレベルを一点鎖線Lの上限位置にあるか検出することができる。
【0019】
前記カムギヤ10は、クランク軸9より下側に配置され、その下部がオイルレベルの上限位置Lより下側になって、オイル内に浸漬される状態になる。このカムギヤ10の下部のオイル浸漬部分を覆ってバッフルプレート14が設けられる。このようなバッフルプレート14を設けることにより、カムギヤによるオイルパン内のオイル攪拌が防止され、エネルギーロスの軽減とともにオイルミスト化によるオイルの飛散散出が防止される。
【0020】
クランク室5の上部には、ブローバイガス排出ポート15が設けられ、エンジンのクランク回転や振動に伴うエンジン内部の圧力変動を逃し、内圧が高まってときのオイルシールからの漏れをなくしオイルシールを保護する。また、クランク室5の上部外側のクランク軸9よりシリンダ側(図の右側)には、スタータモータ16が装着される。このスタータモータ16のピニオン16aは、外周に被駆動ギヤの設けられたフライホイル24と始動時のみ噛み合う。
【0021】
クランク室5の上部内側であって、クランク軸9に関しシリンダと反対側(図の左側)には、バランサ17が装着される。このバランサ17は、図2に示すように、その軸17aにギヤ17bが固定され、このギヤ17bは、クランク軸9に固定した駆動ギヤ35に噛み合う。バランサ17の軸17aには、所定形状のバランサウェイト17cが固定される。このバランサは、通常の自動車エンジンのバランサのように慣性モーメントによる起振力を打消すことよりも、低速回転領域におけるトルク変動に基づく加振力を打消すことを目的とした反トルクバランサであって、クランク軸とフライホイルとの合計回転質量に対応した回転質量のバランサウェイト17cを有し、クランク軸回転と逆方向に例えば2倍に増速して回転させ回転質量の軽量化を図っている。このようなバランサを設けることにより、エンジン始動時あるいは低速回転での回転変動に起因する振動が効果的に抑制され、従来用いられていたエンジンの振動変位を止める特別な振動吸収用ゴムストッパや冷媒配管の振動吸収用フレキシブル管を省略あるいは簡素化することができる。
【0022】
さらに、このバランサ17は、フライホイルのはずみ車作用による慣性モーメント機能を併せもつため、クランク軸9の端部に装着したフライホイル24の軽量化が図られ、板金による製造が可能となって、製造プロセスの簡素化およびエンジン幅の縮小による小型化が図られる。また、バランサ17は、クランク室5内部の上部に設けてあるため、下部のオイルパン内のオイルを攪拌することはなく、オイルの飛散が防止され、また攪拌による無駄なエネルギー損失が防止される。このバランサ17の軸17aは、図2に示すように、クランク軸9よりも短くクランク軸9より外側に突出しない。従って、エンジン幅を増大させることはない。
【0023】
クランク室5は、図2に示すように、クランク軸9の周囲全体および背面側を覆いシリンダブロック4と一体に形成されるクランク室ケーシング5aと、このクランク室ケーシング5aの前面を覆うクランク室カバー47(図2の斜線部)により形成される。クランク軸9内にはオイルが循環するオイルギャラリ33が形成され、またバランサ17の軸17a内にはオイル通路34が形成され、クランク室カバー47に設けたオイル通路46を介してオイルが循環する。
【0024】
バランサ17にクランク軸9の回転を伝達する駆動ギヤ35には、衝撃荷重吸収用のダンパスプリング45が係合して配置され、駆動ギヤ35の歯面をバランサ側のギヤ17aの歯面に対し弾発的に押し当てる。このようなダンパスプリング45を設けることにより、特に低速運転時の両ギヤ間の振動による騒音や衝撃荷重を吸収して歯面に対する応力を軽減し、歯幅を狭くして小型軽量化を図ることができる。
【0025】
クランク室5の下部のオイルパン部分には、オイルポンプ18およびオイルフィルタ19を一体結合したオイルユニット部材が装着される。この一体ユニット化された部材のオイルポンプ18は、クランク室内のシリンダから離れた側の端部内側に取付けられ、これと一体のオイルフィルタ19はその外側に横向きに、即ち、軸をクランク軸9に対し直角に向けて、設けられる。このようにオイルフィルタを横向きにすることにより、フィルタをエンジンのクランク軸方向外側に突出させずに配設することができ、エンジンのクランク軸方向の幅を狭くして薄型化を図ることができる。また、シリンダから離れた側のクランク室の外側に設けるため、クランク室内のオイルパン容積および隣接する補助タンクスペースを充分確保することができる。さらに、フィルタとポンプとを一体結合あるいは充分近接して配置することにより、フィルタとポンプ間のオイル通路の構成が簡素化し、容易に加工および組立てが可能になる。
【0026】
また、このオイルフィルタ19は、後述のコンプレッサ回転駆動用ベルト48の下側に設けられる。これにより、フィルタ交換時にオイルがベルト上に落下して付着することがなくなり、ベルトのスリップが防止され安定した円滑なコンプレッサの回転駆動が得られる。
【0027】
クランク軸9に関しシリンダと反対側のクランク室5の外側で、クランク軸9より下側の位置に、空調用ヒートポンプの冷媒圧縮用コンプレッサ20が設けられる。このコンプレッサ20の回転軸20aはクランク軸9より下側であって、その端部に電磁クラッチ78(図5参照)を内蔵するプーリ20bが装着される。このプーリ20bにベルト48を介してクランク軸9の端部に装着したプーリ36(図1、図2)が連結され、コンプレッサ20は、クランク軸9とともに回転する。
【0028】
このコンプレッサ20は、クランク室5に固定した第1支持ブラケット21および取付け位置調整可能な第2支持ブラケット22を介してエンジン1に固定される。即ち、コンプレッサ20の下側位置で、ボルト102を介して第1ブラケット21に固定され、側面の位置で、ボルト103を介して第2ブラケット22に固定される。この第2ブラケット22は、長孔111内でのボルト110の調整により、コンプレッサ20の取付け位置が調整自在となり、ベルト48のテンション調整ができる。
【0029】
このように、コンプレッサ20をエンジン外側の下側位置に設けることにより、コンプレッサに接続される冷媒配管上に発生する結露水がエンジン上に落下付着することがなくなりハウジングやシール部材の劣化が防止される。またブローバイガス排出ポート15への結露水の影響もなくなって機能の信頼性が保持される。特に、このコンプレッサ20の位置は、クランク軸9に関しシリンダ側のエンジン上部に設けたスタータモータ16から離れた位置であるため、電気系統に対する結露水の影響がなくなって、電気系統の劣化防止とともに始動動作の信頼性が高まる。また、クランク軸9の端部に装着したフライホイル24(図2)等との干渉を避けてクランク軸方向の幅を増大させることなくコンプレッサ20を配置するため、シンプルな構成でエンジンの薄型化を図ることができる。
【0030】
また、重量の大きいコンプレッサ20をエンジンの下部位置に設けることにより、エンジンの重心位置が下がり、振動に対する安定性が高まる。このようなコンプレッサ20を含むエンジン全体は、防振マウント23を介して、機械室床上の基礎台(図示しない)上に設置される。この防振マウント23は、クランク軸9の長さの範囲内で、エンジン下部の矩形輪郭範囲内の4隅部に設けられ、エンジンの設置スペースを増大させることはない。このように防振マウント23をクランク軸の長さ範囲内に設けることができるのは、本実施例のように、バランサ17を設けて低速域での振動を抑制することにより、従来のようにエンジンの重心位置近傍(クランク軸近傍)にマウントを設ける必要をなくしたため、クランク軸外側にマウントを突出して設ける必要がなく、かつコンプレッサ20がエンジンの下部に配置され重心位置が低いからである。
【0031】
クランク軸9は、図2に示すように、対向する一対のクランクウェブ9aを有し、その間の反対側端部にクランクピン26を介してコンロッド27が連結される。コンロッド27の先端部にはピストンピン28を介してピストン29が連結される。コンロッド27のクランクピン26に対向して、前記バランサ17のバランサウェイト17cに、コンロッド回転時の逃げ用の凹部25が形成されている。この逃げ用凹部25によりクランク軸9とバランサ軸17aの中心間距離を短くして、エンジンをコンパクトに構成することできる。シリンダヘッド3およびシリンダブロック4の壁厚内には、冷却水が循環するウォータジャケット30が形成されている。
【0032】
図4、図5および図6は、それぞれ本実施例のエンジンの支持構造を説明するための平面図、側面図および正面図である。
【0033】
このエンジン1は、その4隅部に設けた防振マウント23上に設置され支持される。各防振マウント23は、適当な高さの図示しない支持フレームあるいは支持台を介して室内床上に固定される。シリンダヘッド3側は、支持フレーム125(図5)を介して、防振マウント23上に突出して設けたネジ23aおよびナット124により固定支持される。
【0034】
シリンダヘッド3に隣接して、シリンダと並列にアルミダイカスト製の排気熱交換器120が設けられる。このように排気熱交換器120をシリンダと並列にクランク軸を直交するように設けることにより、クランク軸方向の幅を小さくしてエンジンの薄型化を図ることができる。
【0035】
コンプレッサ20は、エンジン1とともに、その下部2ヵ所に設けた防振マウント23により固定支持される。これらの防振マウント23は、図4から分るように、クランク軸9の長さの範囲内の位置にクランク軸と平行に設けられる。これら両防振マウント23間にわたって、これらを連結する横断支持材121が両防振マウント23上に、ネジ23aおよびナット124により固定される。この横断支持材121の中央部に、エンジンの荷重を支持するエンジンブラケット(前述の第1ブラケット)21がボルト123により締結固定される。このエンジンブラケット21に対し、コンプレッサ20がその下側に設けたフランジ20cを介してボルト102により締結固定される。したがって、エンジンブラケット21は、エンジンとともにコンプレッサ20の荷重を支持するための共通の支持ブラケットとなる。
【0036】
コンプレッサ20のエンジン側の側面(図6では図の明瞭化のために上側に示してある)のフランジ20dには、ボルト103を介して、位置調整用ブラケット(前述の第2ブラケット)22が固定される。この位置調整用ブラケット22は、前述のように、長孔111内を挿通するボルト110により、エンジン側のバランサ17の下部に取付け角度調整可能に固定保持される(図1参照)。この位置調整用ブラケット22により、コンプレッサ20のプーリ20bに巻回されるベルト48のテンション調整ができる。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明においては、エンジンブラケットによりコンプレッサとエンジンの両方を防振マウント上に固定支持するため、従来のコンプレッサ下側でコンプレッサのみを支持するコンプレッサブラケットが不要になる。したがって、部品点数が減少し、コンパクトな構造で小型軽量化を図るとともに組立作業を簡単にし、重心を低くして振動や騒音に対する防止効果を高め、スペース的およびコスト的に有利な支持構造が得られる。
【0038】
また、前記クランク軸とコンプレッサの回転軸を平行に配置し、前記コンプレッサの下方位置に、その回転軸方向に沿って、クランク軸両端部より内側の2ヵ所の位置に、前記防振マウントを設け、両防振マウント間に横断支持材を設け、この横断支持材に前記エンジンブラケットを固定し、前記コンプレッサの下側に設けたフランジ材をこのエンジンブラケットにボルトにより締結する構成とすれば、クランク軸方向の幅を大きくすることなく、コンパクトにエンジンを支持することができ、エンジンの薄型化が達成される。
【0039】
また、前記コンプレッサはベルトを介してクランク軸に連結され、このコンプレッサは前記エンジンブラケットに固定されるとともに、取付け位置調整可能な位置決めブラケットを介してエンジン側に固定された構成とすれば、前述のようにコンパクトで重心が低く小型軽量化が図られるとともに、コンプレッサ駆動ベルトのテンション調整が可能になる。
【0040】
さらに、本発明を冷凍機または空調機のコンプレッサに対し適用することにより、一般建物の機械室内におけるコンパクトな構成により設置スペースの有効利用が図られるとともに振動や騒音が軽減し環境条件の改善が図られる。また、コンプレッサ20をエンジン外側の下側位置に設けることにより、コンプレッサに接続される冷媒配管上に発生する結露水がエンジン上に落下付着することがなくなりハウジングやシール部材の劣化が防止される。またブローバイガス排出ポート15への結露水の影響もなくなって機能の信頼性が保持される。特に、このコンプレッサ20の位置は、クランク軸9に関しシリンダ側のエンジン上部に設けたスタータモータ16から離れた位置であるため、電気系統に対する結露水の影響がなくなって、電気系統の劣化防止とともに始動動作の信頼性が高まる。また、クランク軸9の端部に装着したフライホイル24(図2)等との干渉を避けてクランク軸方向の幅を増大させることなくコンプレッサ20を配置するため、シンプルな構成でエンジンの薄型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に係るエンジンの全体構成図。
【図2】 図1のエンジンの要部上面図。
【図3】 図1のエンジンの要部側面図。
【図4】 図1のエンジンのコンプレッサ支持構造を示す平面図。
【図5】 図1のエンジンのコンプレッサ支持構造を示す側面図。
【図6】 図1のエンジンのコンプレッサ支持構造を示す正面図。
【符号の説明】
1:エンジン、2:ヘッドカバー、3:シリンダヘッド:
4:シリンダブロック、5:クランク室、6:気化器、7:点火プラグ、
8:吸気(または排気)弁、9:クランク軸、10:カムギヤ、
11:カム軸、12:補助タンク、13:レベルゲージ、
14:バッフルプレート、15:ブローバイガス排出ポート、
16:スタータモータ、17:バランサ、17a:バランサの軸、
18:オイルポンプ、19:オイルフィルタ、20:コンプレッサ、
21:エンジンブラケット(第1ブラケット)、
22:位置調整用ブラケット(第2ブラケット)、23:防振マウント、
23a:ネジ、24:フライホイル、121:横断支持材。
Claims (4)
- エンジンブラケットを介して防振マウント上にエンジン本体を固定し、このエンジン本体の外側に、このエンジンのクランク軸から回転駆動力を受けるコンプレッサを備えたエンジンの支持構造において、前記エンジンのシリンダブロックはほぼ水平横置きに配置され、クランク室の上部内側であってクランク軸に関しシリンダと反対側にバランサが装着され、クランク軸に関しシリンダと反対側のクランク室の外側でクランク軸より下側の位置に位置調整用ブラケットを介して前記コンプレッサが設けられ、前記コンプレッサは前記バランサの下部に取付け角度調整可能に取付けられ、前記クランク室の上部外側には、スタータモータが装着され、前記エンジンブラケットに前記コンプレッサを固定したことを特徴とするコンプレッサを備えたエンジンの支持構造。
- 前記クランク軸とコンプレッサの回転軸は平行に配置され、前記コンプレッサの下方位置に、その回転軸方向に沿って、クランク軸両端部より内側の2ヵ所の位置に、前記防振マウントを設け、両防振マウント間に横断支持材を設け、この横断支持材に前記エンジンブラケットを固定し、前記コンプレッサの下側に設けたフランジ材をこのエンジンブラケットにボルトにより締結したことを特徴とする請求項1に記載のコンプレッサを備えたエンジンの支持構造。
- 前記コンプレッサはベルトを介してクランク軸に連結され、このコンプレッサは前記エンジンブラケットに固定されるとともに、取付け位置調整可能な位置決めブラケットを介してエンジン側に固定されたことを特徴とする請求項1または2に記載のコンプレッサを備えたエンジンの支持構造。
- 前記コンプレッサは、冷凍機またはヒートポンプ式空調機のコンプレッサであることを特徴とする請求項1、2または3に記載のコンプレッサを備えたエンジンの支持構造。
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