JP3993261B2 - 自動二輪車用前後連動ブレーキ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、前輪および後輪ブレーキにそれぞれブレーキ操作力をそれぞれ伝達するブレーキケーブルに、操作力配分レバーを介して連動用ブレーキレバーのブレーキ操作力が伝達されるようにした自動二輪車用前後連動ブレーキ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、かかる連動ブレーキ装置が、たとえば特開平7−196069号公報等により既に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来のものでは、連動用ブレーキレバーからのブレーキ操作力が、連動用ブレーキレバーから比較的離れた位置に在る操作力配分レバーに伝動用ケーブルを介して伝達される構成となっており、連動用ブレーキレバーの操作に伴なって操作力配分レバーから個別のブレーキケーブルを介して前輪および後輪ブレーキに伝達されるブレーキ操作力の初期調整にあたっては、連動用ブレーキレバーおよび操作力配分レバー間の伝動用ケーブルの調整が必要である。
【0004】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、少なくとも連動用ブレーキレバーおよび操作力配分レバー間の初期調整を不要とした自動二輪車用前後連動ブレーキ装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、操向用ハンドルバーの一端部に固定されたホルダに回動操作可能に支承されて該ハンドルバーよりも前方側に位置する連動用ブレーキレバーと、前輪および後輪ブレーキにブレーキ操作力をそれぞれ個別に伝達するブレーキケーブルと、前記連動用ブレーキレバーのブレーキ操作に応じて前記両ブレーキケーブルをそれぞれ牽引作動せしめることを可能として前記連動用ブレーキレバーおよび両ブレーキケーブルを連結する操作力配分レバーと、該操作力配分レバーが作動可能に収納される固定のケーシングとを備える自動二輪車用前後連動ブレーキ装置において、自動二輪車の前後方向に沿う長さよりも上下方向に沿う長さを大とした縦長に形成される前記ケーシングが前記操向用ハンドルバーの前方側において、その操向用ハンドルバーの長手方向に沿って前記連動用ブレーキレバーに隣接した位置に配置されると共に、その連動用ブレーキレバーの作動平面および前記操作力配分レバーの作動平面が相互に直角に配置され、前記ケーシングには、前記連動用ブレーキレバーの非操作状態で前記両ブレーキケーブルのうち少なくとも後輪ブレーキにブレーキ操作力を伝達するブレーキケーブルを牽引作動せしめた状態に保持するブレーキ力保持手段が、該ブレーキ力保持手段の構成要素である操作レバーを該ケーシングの前面から突出させて設けられ、前記操向用ハンドルバーの一端部および前記連動用ブレーキレバーを突出させる開口部を有するハンドルカバーで該操向用ハンドルバー及び前記ケーシングが覆われていて、前記開口部から前記操作レバーが外方に延出されることを特徴とする。
【0006】
上記構成によれば、連動用ブレーキレバーおよび操作力配分レバーを近接させることにより、連動用ブレーキレバーおよび操作力配分レバーを調整を不要とした高剛性で直接連結することが可能であり、連動用ブレーキレバーおよび操作力配分レバー間の初期調整を不要とすることができ、連動用ブレーキレバーおよび操作力配分レバー間で調整ずれが生じることを防止して連動ブレーキ力の調整精度向上を図ることができる。
【0007】
またブレーキ力保持手段の操作レバーを配置するための専用の開口部をハンドルカバーに設けることを不要としてブレーキ力保持手段を操作力配分レバーのケーシングに設けることができるから、連動ブレーキ装置を有しない自動二輪車にハンドルカバーの取替えを不要として連動ブレーキ装置を新たに適用することができる。さらに操向用ハンドルバーの前方側へのハンドルカバーの膨らみ量を比較的小さく設定しても、ケーシングおよび操作レバーをハンドルカバーで覆うことが可能であり、ハンドルカバーの大型化を回避することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を、添付図面に示した本発明の一実施例に基づいて説明する。 図1ないし図26は本発明の一実施例を示すものであり、図1は自動二輪車用前後連動ブレーキ装置の全体構成図、図2は自動二輪車の前部を左側から見た側面図、図3は図2の3矢視平面図、図4はハンドルカバーを外した状態での操向用ハンドルバーにおける左端部の平面図、図5は図4の5矢視正面図、図6は図4の6−6線断面図、図7は図5の7矢視拡大図、図8はケーシングのカバー板を取り外した状態での図5の要部拡大図、図9は図5の9−9線拡大断面図、図10は図8の10−10線に沿う操作力配分レバーの拡大断面図、図11は図8の11−11線に沿う操作力配分レバーの拡大断面図、図12はブレーキ力保持手段の作動状態での図7に対応した図、図13は操向用ハンドルバーにおける右端部の平面図、図14は図13の14矢視正面図、図15は図13の15−15線断面図、図16は図14の16矢視方向から見た一部切欠き拡大図、図17は図15の17−17線断面図、図18は図15の18−18線断面図、図19は図16の19−19線拡大断面図、図20は図16の20−20線拡大断面図、図21は連動用ブレーキレバーの非操作状態で前輪用ブレーキレバーを操作したときの図18に対応した断面図、図22は前輪用ブレーキレバーの非操作状態で連動用ブレーキレバーを操作したときの図21に対応した断面図、図23は連動用ブレーキレバーおよび前輪用ブレーキレバーをともに操作したときの図22に対応した断面図、図24は組付前の状態での図14の24−24線から見た図、図25は図24の25−25線断面図、図26はブレーキ力配分特性図である。
【0009】
先ず図1において、この自動二輪車用前後連動ブレーキ装置は、ブレーキ操作に応じて液圧式の前輪ブレーキBF を作動せしめる前輪用ブレーキレバー31と、ブレーキ操作に応じて機械式の後輪ブレーキBR および前記前輪ブレーキBF を連動作動せしめることが可能な連動用ブレーキレバー32とを備える。
【0010】
連動用ブレーキレバー32は操作力配分レバー33の略中央部に連結されており、該操作力配分レバー33の両端部には、前輪ブレーキBF にブレーキ操作力を伝達する前輪ブレーキケーブル34の一端部と、後輪ブレーキBR にブレーキ操作力を伝達する後輪ブレーキケーブル35の一端部とが連結される。
【0011】
後輪ブレーキBR は、後輪の車軸36に軸支されたブレーキドラム37と、ブレーキパネル38にピン39を介して枢支されるとともにブレーキドラム37の内周面に摩擦係合可能な一対のブレーキシュー40,40と、両ブレーキシュー40,40をブレーキドラム37の内周面に圧接させることを可能としてブレーキパネル38に枢支されるカム41と、カム41に基端が連結されてブレーキドラム37の外側方に延びるブレーキカムアーム42と、ブレーキカムアーム42に対向してブレーキパネル38に設けられる固定アーム43と、ブレーキカムアーム42および固定アーム43間に縮設されるとともに両ブレーキシュー40,40を相互に近接させる側にブレーキカムアーム42を付勢するばね44とを備えるドラムブレーキであり、後輪ブレーキケーブル35からブレーキカムアーム42に入力される操作入力に応じてブレーキ力を発揮する。
【0012】
図2ないし図7を併せて参照して、スクータ型自動二輪車における車体の前部に設けられる操向用ハンドルバー45の左端には、ドライバが左手で握る握持部46が設けられ、該握持部46よりも内方側で操向用ハンドルバー45にはホルダ47が取付けられる。すなわちホルダ47には、操向用ハンドルバー45のほぼ下半周部に対応した円弧状の取付部47aが一体に設けられており、操向用ハンドルバー45の残余の略半周に対応した円弧状に形成されるとともに一端が前記取付部47aに係合される取付ステー48の他端がねじ部材49でホルダ47に締着されることにより、ホルダ47が操向用ハンドルバー45に固定される。このホルダ47には、ボルトである支軸50を介して連動用ブレーキレバー32の基端部が回動可能に支承されており、握持部46を握った左手で連動用ブレーキレバー32をブレーキ操作することができる。しかもホルダ47および連動用ブレーキレバー32間にはねじりばねである戻しばね51が設けられており、連動用ブレーキレバー32は、該戻しばね51のばね力により握持部46から離反する方向にばね付勢されている。
【0013】
ところで、操向用ハンドルバー45の長手方向中間部は、合成樹脂によりそれぞれ形成される前部および後部カバー半体53a,53bが相互に結合されて成るハンドルカバー53で覆われており、このハンドルカバー53の左側部に設けられた開口部54から、操向用ハンドルバー45の左端部の握持部46および連動用ブレーキレバー32が外方に突出されている。
【0014】
図8および図9を併せて参照して、操向用ハンドルバー45の長手方向に沿って連動用ブレーキレバー32の内方側に隣接した位置において、操向用ハンドルバー45の前方位置には、操作力配分レバー33を作動可能に収納させるケーシング56が固定配置される。このケーシング56は、ホルダ47に一体に設けられて前方側に開放した函状のケース部57と、該ケース部57の開口端を覆うようにしてケース部57に結合されるカバー板58とで構成される。
【0015】
連動用ブレーキレバー32の基端部には連結ロッド59の一端がねじ部材60により連結されており、該連結ロッド59はケーシング56におけるケース部57の連動用ブレーキレバー32側の側壁57aを移動自在に貫通してケーシング56内に挿入される。而してケーシング56の前記側壁57aと、ケーシング56内の連結ロッド59の中間部との間にはブーツ61が設けられており、連結ロッド59の挿入部からケーシング56内に塵埃が侵入することは前記ブーツ61で阻止される。
【0016】
操作力配分レバー33は、図10および図11で明示するように、相互に平行にして上下に長く延びる一対の平板部33a,33bの前記側壁57a側の部分が上下に間隔をあけた2個所で連結部33c,33cにより相互に連結されて成るものであり、連結ロッド59の他端は、該操作力配分レバー33の長手方向に沿う中間部に連結ピン62を介して連結される。
【0017】
而して、上下に長い操作力配分レバー33を作動可能に収納すべく、ケーシング56は、自動二輪車の前後方向に沿う長さよりも上下方向に沿う長さを大とした縦長に形成される。
【0018】
またケーシング56のケース部57において、前記側壁57aに対向する側壁57bの上下に離隔した位置には、前輪および後輪ブレーキケーブル34,35のアウターケーブル34a,35aが並列して固定される。すなわちアウターケーブル34a内にインナーケーブル34bが移動自在に挿通されて成る前輪ブレーキケーブル34の一端部において、アウターケーブル34aはケース部57の側壁57bに固定され、アウターケーブル34aから突出してケーシング56内に挿入されたインナーケーブル34bの端部に設けられた係止駒64が操作力配分レバー33の下部に係合、連結される。またアウターケーブル35a内にインナーケーブル35bが移動自在に挿通されて成る後輪ブレーキケーブル35の一端部において、アウターケーブル35aはケース部57の側壁57bに前輪ブレーキケーブル34と並列して固定され、アウターケーブル35aから突出されたインナーケーブル35bの端部に設けられた係止駒65が操作力配分レバー33の上部に連結される。
【0019】
ところで、連動用ブレーキレバー32によるブレーキ操作力は連結ロッド59を介して操作力配分レバー33に作用し、該操作力配分レバー33から両ブレーキケーブル34,35に分配されるのであるが、操作力配分レバー33から両ブレーキケーブル34,35に分配されるブレーキ操作力を相互に異ならせるために、連結ロッド59の操作力配分レバー33への連結位置からの距離を相互に異ならせた位置で両ブレーキケーブル34,35が操作力配分レバー33に連結される。すなわち、この実施例では、連結ロッド59の操作力配分レバー33への連結位置および前輪ブレーキケーブル34の操作力配分レバー33への連結位置間の距離をLF とし、連結ロッド59の操作力配分レバー33への連結位置および後輪ブレーキケーブル35の操作力配分レバー33への連結位置間の距離をLR としたときに、LF >LR と設定される。
【0020】
ここで連動用ブレーキレバー32から連結ロッド59を介して操作力配分レバー33に入力される力をFとし、操作力配分レバー33から前輪ブレーキケーブル34に作用する牽引力をFF とし、操作力配分レバー33から後輪ブレーキケーブル35に作用する牽引力をFR としたときに、両牽引力FF ,FR は次の第(1)式および第(2)式で示すようになる。
【0021】
FF =F・{LR /(LF +LR )}…(1)
FR =F・{LF /(LF +LR )}…(2)
上記第(1)式および第(2)式において、LF >LR であるのでFR >FF であり、操作力配分レバー33から後輪ブレーキケーブル35に作用するブレーキ操作力の方が、前輪ブレーキケーブル34に作用するブレーキ操作力よりも大きくなる。而して両ブレーキケーブル34,35のうち、操作力配分レバー33から作用するブレーキ操作力が大となる側のブレーキケーブル、すなわち後輪ブレーキケーブル35の直径DR は、ブレーキ操作力が小となる側である前輪ブレーキケーブル34の直径DF よりも大きく設定される。すなわち前輪ブレーキケーブル34の曲げ剛性は比較的低くなるものであり、ハンドルカバー53に図示しないヘッドライトが取付けられているときに、そのヘッドライトを上下いずれかに迂回して前輪ブレーキケーブル34を配置することが容易であり、そのように迂回させてもインナーケーブル34bの作動に伴なうフリクションも抑えることができる。また前輪ブレーキケーブル34の中間部はフアスナー66により後輪ブレーキケーブル35に支持されており、前輪ブレーキケーブル34は部分的に後輪ブレーキケーブル35に沿うように配置される。
【0022】
ケーシング56における前記側壁57bには、操作力配分レバー33に対向する初期当接面67が設けられており、操作力配分レバー33には、連結ロッド59の操作力配分レバー33への連結部にほぼ対応する位置で一方の平板部33aから他方の平板部33b側に屈曲される当接板部33dと、前輪ブレーキケーブル34の操作力配分レバー33への連結部にほぼ対応する位置で一方の平板部33aから他方の平板部33bとは反対側に屈曲される当接板部33eと、該当接板部33eよりも下方で前記他方の平板部33bから一方の平板部33aとは反対側に屈曲される当接板部33fとが、前記初期当接面67への当接を可能として設けられている。
【0023】
操作力配分レバー33は、連動用ブレーキレバー32の非操作時には、前記各当接板部33d,33e,33fをケーシング56の初期当接面67に当接させた位置に在るものであり、連動用ブレーキレバー32の操作に応じて各当接板部33d,33e,33fを初期当接面67から離反させるように作動する。
【0024】
またケーシング56には、前記初期当接面67に検出子68aを臨ませるようにしてストップスイッチ68が取付けられており、このストップスイッチ68は、連動用ブレーキレバー32の非操作時に操作力配分レバー33の当接板部33dが初期当接面67に当接している状態で該当接板部33dにより検出子68aが押し込まれている状態と、連動用ブレーキレバー32の操作に応じた操作力配分レバー33の作動により前記当接板部33dが初期当接面67から離反することにより検出子68aへの押圧力が解放される状態とで、連動用ブレーキレバー32の非操作状態および操作状態を検出する。この際、平板状の当接板部33dの面積を比較的広く設定しておくことにより、連動用ブレーキレバー32の非操作状態での操作力配分レバー33の位置に多少のずれが生じても、ストップスイッチ68の検出子68への当接板部33dの接触を確実なものとすることができる。
【0025】
ケーシング56には、連動用ブレーキレバー32の非操作状態で後輪ブレーキケーブル35を牽引作動せしめた状態に保持するが前輪ブレーキケーブル34を非牽引作動状態とすることが可能なブレーキ力保持手段70が配設されるものであり、このブレーキ力保持手段70は、連動用ブレーキレバー32のブレーキ操作に応じて操作力配分レバー33が作動位置に在るときに該操作力配分レバー33に係合する係合位置ならびに操作力配分レバー33への係合を解除する非係合位置間での作動を可能としてケーシング56内に収納されるブレーキ力保持アーム71と、該ブレーキ力保持アーム71をケーシング56の外部から操作することを可能としてブレーキ力保持アーム71に連結される操作レバー72と、操作力配分レバー33との係合を解除する側にブレーキ力保持アーム71を弾発付勢する戻しばね73とを備える。
【0026】
ブレーキ力保持アーム71は、ケーシング56におけるカバー板58の内面に先端を摺接させる円筒状の支持筒74aを基端部に一体に有してカバー板58の内面に対向するアーム板部74と、前記支持筒74aの内周に対応した支持孔75aを基端部に有してアーム板部74に間隔をあけて対向するアーム板部75と、両アーム板部74,75の中間部一側を相互に連結する連結板部76と、両アーム板部74,75の先端部間にわたって設けられる係合ピン77とで構成され、両アーム板部74,75間の間隔は、それらのアーム板部74,75の先端部間で操作力配分レバー33を挟み得る程度に設定される。
【0027】
ケーシング56のケース部57において、その側壁57aに近接した位置には先端をカバー板58の内面に当接させるようにした軸部78が一体に設けられており、該軸部78が、ブレーキ力保持アーム71の支持筒74aおよび支持孔75aに挿通されることにより、ブレーキ力保持アーム71が該軸部78で回動可能に支承されることになる。また戻しばね73は、該軸部78を囲繞してブレーキ力保持アーム71およびケース部57間に設けられる。
【0028】
一方、操作力配分レバー33において、両ブレーキケーブル34,35のうち連結ロッド59の連結部からの距離が小である側、すなわち後輪ブレーキケーブル35側の端部で両平板部33a,33bには、図12で示すように操作力配分レバー33が連動用ブレーキレバー32の操作により初期当接面67から離反して作動した状態で、前記ブレーキ力保持アーム71の係合ピン77を係合させ得る係止部79,79が設けられる。
【0029】
操作レバー72は、ケーシング56の軸部78と平行にしてブレーキ力保持アーム71に固着される軸部72aと、ケーシング56の前方に配置されて前記軸部72aに一体に連設される操作部72bとを備える。該操作レバー72の軸部72aは、ブレーキ力保持アーム71の両アーム板部74,75を貫通し、軸部72aの一端がアーム板部75に溶接される。またカバー板58には、軸部78の軸線を中心とする円弧状に長く延びる挿通孔80が設けられており、該挿通孔80を貫通してケーシング56から前方に突出した軸部72aの他端に、ケーシング56の前方であって連動用ブレーキレバー32よりもさらに前方に位置するようにして操作部72bが一体に連設される。
【0030】
ところで、カバー板58の前面すなわち外面には、ゴムにより平板状に形成さたカバー部材81が挿通孔80を覆い得るようにして摺接されており、このカバー部材81の基部は、カバー板58を貫通して軸部78に同軸に螺着されるねじ部材83によってカバー板58の外面に固着されたスペーサ82と、カバー板58との間に軸部78の軸線まわりに回動することを可能として挟持される。しかも該カバー部材81には、操作レバー72における軸部72aの他端が挿通、係合されており、操作レバー72の操作によって軸部72aが挿通孔80に沿って軸部78のまわりに回動したときに、カバー部材81は挿通孔80を常時覆いつつ軸部78の軸線まわりに回動する。
【0031】
操作レバー72の操作部72bは、ケーシング56および連動用ブレーキレバー32の前方で、操向用ハンドルバー45の長手方向に沿う外方側に延びるのであるが、操向用ハンドルバー45の左端部の握持部46および連動用ブレーキレバー32を突出させるようにしてハンドルカバー53に設けられている開口部54から、前記操作レバー72の操作部72bも外方に延出される。
【0032】
再び図1において、前輪ブレーキBF はディスクブレーキであり、補助操作レバー86の押圧操作に応じて液圧を出力するマスタシリンダ87が管路88を介して前輪ブレーキBF に接続される。
【0033】
図13ないし図15を併せて参照して、操向用ハンドルバー45の右端部には、ドライバが右手で握る握持部89が設けられ、該握持部89よりも内方側で操向用ハンドルバー45には、リザーバ90を一体に有するマスタシリンダ87が取付けられる。すなわちマスタシリンダ87には、操向用ハンドルバー45のほぼ前半周部に接触する取付部91が一体に設けられており、操向用ハンドルバー45のほぼ後半周部に接触する挟持部材92が一対のボルト93,93で取付部91に締結されることにより、マスタシリンダ87が操向用ハンドルバー45に取付けられる。
【0034】
図16ないし図18をさらに併せて参照して、マスタシリンダ87には、上下に間隔をあけてブラケット94,95が一体に設けられており、握持部89を握った右手で操作可能な前輪用ブレーキレバー31の基部、ならびに補助操作レバー86が、それらのブラケット94,95に支軸96を介して回動可能に支承される。
【0035】
支軸96は、上端に拡径頭部96aを有するとともにブラケット95の上面に係合する係合段部96bを介して小径となるねじ軸部96cを下端に有するものであり、ブラケット94を貫通した支軸96の前記ねじ軸部96cがブラケット95から下方に突出され、ねじ軸部96cのブラケット95からの突出部にナット97が螺合されることにより支軸96がブラケット94,95に固定され、その固定状態で拡径頭部96aはブラケット94の上面から上方に間隔をあけた位置に配置される。
【0036】
補助操作レバー86は、前記両ブラケット94,95間で前輪用ブレーキレバー31の基部とともに支軸96で相対回動可能に支承される回動板部86aと、ブラケット95を囲繞するようにして横断面半円状に形成されるとともに回動板部86aから下方に延設される連結部86bと、該連結部86bの下端に連設させて前記回動板部86aとほぼ平行に延びる腕部86cとを備えるものであり、連結部86bおよび腕部86cの連設部には、ねじ軸部96cのナット97の締付けおよび緩め作業を可能とするための円形の開口部98が設けられる。
【0037】
図18で明示するように、マスタシリンダ87内にはピストン100が摺動可能に嵌合されており、該ピストン100の前端面(図18の左端面)を臨ませた油圧室101にはピストン100を後方側(図18の右方側)に付勢するばね102が収納される。しかもピストン100に同軸かつ一体に連設されるピストンロッド100aがマスタシリンダ87の後端から突出されており、ピストンロッド100aの後端部およびマスタシリンダ87間にはピストンロッド100aを覆うブーツ103が設けられる。
【0038】
補助操作レバー86における回動板部86aには、前記ピストンロッド100aに押圧力を作用せしめるべく該ピストンロッド100aの後端に当接する押圧部104が一体に設けられており、前輪用ブレーキレバー31の基部には前記押圧部104に係合可能な係合部105が設けられる。而して前輪用ブレーキレバー31のブレーキ操作に応じて前記係合部105は押圧部104に係合し、該押圧部104から前記ピストンロッド100aに操作力を入力可能であり、また前輪用ブレーキレバー31の非操作時には、補助操作レバー86の回動により前記押圧部104が前輪用ブレーキレバー31の係合部105を置き去りにしたままピストンロッド100aを押圧することが可能である。
【0039】
前記ブラケット94および拡径頭部96a間で支軸96を囲繞するねじりばねである戻しばね106が前輪用ブレーキレバー31およびブラケット94間に設けられており、この戻しばね106のばね力により前輪用ブレーキレバー31は、握持部89から離れる方向すなわち係合部105を押圧部104から離反せしめる方向にばね付勢されており、該戻しばね106による回動付勢方向の前輪用ブレーキレバー31の回動端を規制するための規制面107が両ブラケット94,95間でマスタシリンダ87に設けられる。而して前輪用ブレーキレバー31が規制面107に当接した状態で、外力が作用していない状態にある補助操作レバー86は、マスタシリンダ87内のばね102のばね力により押圧部104を係合部105に当接、係合させた回動位置に在る。
【0040】
マスタシリンダ87には、ストップスイッチ108が取付けられており、該ストップスイッチ108の検出子108aに当接可能な検出部109が、補助操作レバー86における連結部86bに一体に設けられる。而して補助操作レバー86に外力が作用していない状態で検出部109により検出子108aが押し込まれている状態と、押圧部104でピストンロッド100aを押込むように補助操作レバー86が回動するのに応じて前記検出部109から検出子108aへの押圧力が解放される状態とで、補助操作レバー86の非作動状態および作動状態、すなわち前輪ブレーキBF の非作動状態および作動状態をストップスイッチ108で検出することができる。
【0041】
図19および図20を併せて参照して、操作力配分レバー33に一端部が連結された前輪ブレーキケーブル34の他端部は、連動用ブレーキレバー32の操作時にのみ前輪ブレーキBF で発揮するブレーキ力を制御可能なブレーキ力制御手段110を介して、補助操作レバー86の腕部86cに連結される。
【0042】
このブレーキ力制御手段110は、マスタシリンダ87に締結されるケーブルホルダ111と、該ケーブルホルダ111に対する近接、離反を可能として補助操作レバー86の腕部86cに連結されるケーブルジョイント112と、ケーブルジョイント112をケーブルホルダ111から離反させる方向のばね力を発揮してケーブルホルダ111およびケーブルジョイント112間に設けられる規制ばね113とを備える。
【0043】
ケーブルホルダ111は、マスタシリンダ87とほぼ平行な軸線を有して両端を開放した筒状に形成されるものであり、該マスタシリンダ87に一対のねじ部材114,114により締結される。このケーブルホルダ111には、該ケーブルホルダ111の一端側に開放した取付け孔115と、ケーブルジョイント112側である他端側を開放したばね収納孔116とが同軸に設けられており、両孔115,116間でケーブルホルダ111には半径方向内方に張出した鍔部117が設けられている。
【0044】
ところで、前輪ブレーキケーブル34の他端部において、アウターケーブル34aの他端には、外面に雄ねじが設けられたねじ筒118が固定されており、該ねじ筒118には調節ナット119およびロックナット120が螺合される。而して調節ナット119をケーブルホルダ111の一端に当接させるようにしてねじ筒118は取付け孔115に嵌入される。しかも取付け孔115の内面には、たとえば該取付け孔115の一直径線上で相互に対向するとともに軸線方向に沿って延びる平坦な係合面115a,115aが設けられており、ねじ筒118の外面には、それらの係合面115a,115aに対向する平坦な係合面118a,118aが設けられる。したがってねじ筒118の取付け孔115への嵌入時には、係合面115a,115a;118a,118aが相互に係合することによりねじ筒118の取付け孔115内での軸線まわりの回転が阻止される。
【0045】
ところで、前輪ブレーキケーブル34の遊動長調節にあたっては、ねじ筒118の軸線に沿う調節ナット119およびロックナット120の進退位置を変化させるのであるが、取付け孔115内に嵌入されているねじ筒118の軸線まわりの回転が阻止されていることにより、調節ナット119およびロックナット120の回転操作時にアウターケーブル34aを保持しておくことが不要であり、調節ナット119およびロックナット120の回転操作のみを行なえばよいので、前輪ブレーキケーブル34の遊動長調節作業が容易となる。
【0046】
ケーブルジョイント112は、ケーブルホルダ111の他端に対向する端板112aを一端に有するとともに他端側で補助操作レバー86における腕部86cの先端を挟むようにして略U字状に構成されており、ケーブルホルダ111の軸線延長線に沿って延びる長孔121,121がケーブルジョイント112の両側に設けられ、それらの長孔121,121に沿う移動を可能として両端部を両長孔121,121に係合させた連結ピン122を介してケーブルジョイント112と補助操作レバー86の腕部86cとが連結される。
【0047】
前輪ブレーキケーブル34の他端部において、アウターケーブル34aの他端から突出したインナーケーブル34bは、ケーブルホルダ111を貫通してケーブルジョイント112側に延出され、該インナーケーブル34bの他端に設けられた係止駒123が、ケーブルジョイント112の端板112aに係合、連結される。
【0048】
規制ばね113は、インナーケーブル34bを囲繞するコイル状のものであり、該規制ばね113の一端側は鍔部117で一端を受けるようにしてケーブルホルダ111のばね収納孔116に収納され、該規制ばね113の他端はケーブルジョイント112の端板112aに当接される。
【0049】
しかも前輪用ブレーキレバー31および連動用ブレーキレバー32がともに非操作状態にあるときに、連結ピン122が長孔121…においてケーブルジョイント112の端板112aと反対側の端部に在り、またケーブルジョイント112の端板112aおよびケーブルホルダ111の他端間に所定間隔があくように設定されている。
【0050】
このようなブレーキ力制御手段110によれば、連動用ブレーキレバー32の非操作状態、すなわち前輪ブレーキケーブル34に牽引力が作用していない状態で前輪用ブレーキレバー31をブレーキ操作したときには、図21で示すように、前輪用ブレーキレバー31の係合部105で押圧部104を押圧してマスタシリンダ87のピストンロッド100aに押圧力を作用せしめ、前輪ブレーキBF でブレーキ力を発揮させることができるが、この際、補助操作レバー86の回動作動に応じて連結ピン122は長孔121…に沿って移動するだけである。したがって、規制ばね113のばね力がケーブルジョイント112に作用しているにもかかわらず、その規制ばね113のばね力が前輪ブレーキレバー31に及ぶことはなく、連動ブレーキ装置を有しない従来の自動二輪車における前輪用ブレーキレバーの操作時と同等の効力で前輪ブレーキBF のブレーキ力を得ることが可能である。
【0051】
前輪用ブレーキレバー31の非操作状態で、連動用ブレーキレバー32をブレーキ操作したときには、該連動用ブレーキレバー32の操作に応じた操作力配分レバー33の作動により、前輪ブレーキケーブル34にもブレーキ操作力が作用するが、そのブレーキ操作力が規制ばね113のセット荷重を超えるまでは、ケーブルジョイント112がその端板112aをケーブルホルダ111に近接させる方向に作動することはなく、したがって補助操作レバー86にも前輪ブレーキケーブル34からの力が及ぶことはない。すなわち連動用ブレーキレバー32のブレーキ操作初期には、規制ばね113のセット荷重に対応する力が操作力配分レバー33から前輪ブレーキケーブル34に作用するまでは、マスタシリンダ87に押圧力が作用することはなく、連動用ブレーキレバー32の操作初期に前輪ブレーキBF のブレーキ力発揮が抑制されることになる。
【0052】
規制ばね113のセット荷重を超える力が操作力配分レバー33から前輪ブレーキケーブル34に作用するようになると、前輪ブレーキケーブル34のインナーケーブル34bは、ケーブルジョイント112をその端板112aがケーブルホルダ111に近接するように牽引することになり、それにより補助操作レバー86がその押圧部104でピストンロッド100aを押込むように回動駆動され、前輪ブレーキBF でブレーキ力が発揮されることになる。
【0053】
その後、図22で示すように、ケーブルジョイント112の端板112aがケーブルホルダ111の他端に当接すると、前輪ブレーキケーブル34にさらに大きなブレーキ操作力が作用するようになっても、ケーブルジョイント112の作動が規制されることにより補助操作レバー86の作動も規制される。すなわち、連動用ブレーキレバー32の操作に伴って前輪ブレーキBF が発揮するブレーキ力の上限値が、ケーブルジョイント112の端板112aのケーブルホルダ111への当接により規制されることになる。
【0054】
連動用ブレーキレバー32を操作するとともに、前輪用ブレーキレバー31を操作したときには、図23で示すように、ケーブルジョイント112の作動はその端板112aがケーブルホルダ111に当接することにより規制されるが、長孔121…に沿う連結ピン122の移動は可能であるので、前輪用ブレーキレバー31は、補助操作レバー86の押圧部104を係合部105で押圧しつつ回動可能であり、連動用ブレーキレバー32の操作に伴う前輪ブレーキBF のブレーキ力の上限値を上回るブレーキ力を前輪ブレーキBF で発揮させるように、マスタシリンダ87のピストンロッド100aに操作力を入力することができる。
【0055】
ところで、ブレーキ力制御手段110を介して前輪ブレーキケーブル34を補助操作レバー86に連結する際に、規制ばね113を圧縮しつつインナーケーブル34bの端部の係止駒123をケーブルジョイント112の端板112aに係合させるのでは作業が煩雑となる。そこで、図24および図25で示すように、組付前に規制ばね113を圧縮状態に保持して作業を容易とするために、ケーブルホルダ111の他端側には一対のセットピン126,126が装着される。
【0056】
これらのセットピン126,126を装着するために、ケーブルホルダ111の他端側には、その一直径線に平行な一対ずつ2組の孔125,125;125,125が設けられる。一方、セットピン126は、相互に対応する孔125,125に挿通される直線状の係合軸部126aと、該係合軸部126aの一端に連なる円形の把持部126bと、ケーブルホルダ111の外周に弾発係合すべく波形に形成されて把持部126bに連なる係合部126cとから成るものであり、両セットピン126,126の係合軸部126a,126aで、一端を鍔部117に当接させてばね収納孔116に圧縮状態で収納された規制ばね113の他端を受けることができる。
【0057】
このようなセットピン126,126を装着して規制ばね113を圧縮した状態で、前輪ブレーキケーブル34におけるインナーケーブル34bの端部の係止駒123をケーブルジョイント112の端板112aに係合、連結せしめた後に、両セットピン126,126をケーブルホルダ111から引き抜くと、規制ばね113が伸長してケーブルジョイント112の端板112aに当接することになり、ブレーキ力制御手段110を介して前輪ブレーキケーブル34を補助操作レバー86に連結する作業が容易となる。
【0058】
次にこの実施例の作用について説明すると、連動用ブレーキレバー32を操作しない状態で前輪用ブレーキレバー31のみをブレーキ操作すると、前輪用ブレーキレバー31に係合した補助操作レバー86でマスタシリンダ87が押圧操作されることに伴って前輪ブレーキBF が作動せしめられ、前輪ブレーキBF でブレーキ力が発揮される。
【0059】
また前輪用ブレーキレバー31を操作しない状態で連動用ブレーキレバー32をブレーキ操作すると、その連動用ブレーキレバー32の操作力により操作力配分レバー33が作動位置に移動し、操作力配分レバー33により前輪ブレーキケーブル34および後輪ブレーキケーブル35が共に牽引される。この際、前輪ブレーキケーブル34は、マスタシリンダ87に押圧力を作用させ得る補助操作レバー86に、連動用ブレーキレバー32の操作時にのみ前輪ブレーキBF で発揮するブレーキ力を制御可能なブレーキ力制御手段110を介して連結されており、該ブレーキ力制御手段110は、連動用ブレーキレバー32のブレーキ操作初期に前輪ブレーキBF のブレーキ力発揮を抑制可能であるとともに、連動用ブレーキレバー32の操作に伴う前輪ブレーキBF のブレーキ力上限値を規制可能である。さらに、連動用ブレーキレバー32の操作力配分レバー33への連結位置および前輪ブレーキケーブル34の操作力配分レバー33への連結位置間の距離LF が、連動用ブレーキレバー32の操作力配分レバー33への連結位置および後輪ブレーキケーブル35の操作力配分レバー33への連結位置間の距離LR よりも大きく設定された簡単な構成により、操作力配分レバー33から後輪ブレーキケーブル35に作用するブレーキ操作力の方が、前輪ブレーキケーブル34に作用するブレーキ操作力よりも大きくなっている。
【0060】
したがって、連動用ブレーキレバー32の操作に応じたブレーキ力配分特性は図26で示すようになり、連動用ブレーキレバー32の操作初期に、後輪側ブレーキ力だけによりノーズダイブが生じるようにして、ライダーによる荷重による前輪分担荷重増大分を補償して良好なノーズダイブフィーリングを得ることが可能となり、連動用ブレーキレバー32の操作初期から適切なノーズダイブ量に制御することができる。
【0061】
また前輪ブレーキBF でブレーキ力を発揮し始めてからは、後輪ブレーキBR のブレーキ力を前輪ブレーキBF のブレーキ力よりも大きくし、連動ブレーキ装置を有しない従来の自動二輪車での後輪用ブレーキレバーの操作によって後輪ブレーキを作動せしめるようにしたときのブレーキ操作フィーリングに対して、ブレーキ操作フィーリングが変化することを回避することができ、従来の自動二輪車への連動ブレーキ装置の適用幅を広げることが可能となる。
【0062】
さらに連動用ブレーキレバー32の操作に伴って前輪ブレーキBF が発揮するブレーキ力の上限値が規制されることにより、連動用ブレーキレバー32を大きく操作したときに後輪ブレーキBR で大きなブレーキ力を得ることを可能としつつ、前輪ブレーキBF のブレーキ力を抑制してノーズダイブ量を適切化することができる。
【0063】
このようにして、連動用ブレーキレバー32の操作時に前輪ブレーキBF で発揮するブレーキ力をブレーキ力制御手段110で制御することにより、前輪用ブレーキレバー31の操作によるブレーキ効力やフィーリングを保ちつつ、前輪ブレーキ力を制御してノーズダイブ量を適切に制御し、乗心地の向上を図ることが可能となる。
【0064】
ところで、操作力配分レバー33から伝わるブレーキ操作力が大きい後輪ブレーキケーブル35は、前記ブレーキ操作力が小さい前輪ブレーキケーブル34よりも大径に形成されており、牽引作動量が大きい後輪ブレーキケーブル35の剛性を牽引作動量が小さい前輪ブレーキケーブル34の剛性よりも高くすることにより、両ブレーキケーブル34,35の伸縮量を牽引作動量に適合させ、操作力配分レバー33の作動量を適切量とすることができる。
【0065】
ブレーキ力保持手段70を作動せしめるにあたっては、連動用ブレーキレバー32を操作した状態で、操作レバー72を回動操作する。そうすると、図12で示したように、ブレーキ力保持アーム71が戻しばね73のばね力に抗して非係合位置から係合位置へと移動し、作動位置に移動している操作力配分レバー33の係止部79,79にブレーキ力保持アーム71の係合ピン77が係合されることになる。そこで、連動用ブレーキレバー32の操作力を解除すると、操作力配分レバー33は後輪ブレーキケーブル35を牽引作動状態とするが前輪ブレーキケーブル34を非牽引状態とするブレーキ力保持位置へと作動することになり、この状態では後輪ブレーキBR のみが作動し、前輪ブレーキBF が非作動状態となり、かかるブレーキ力保持状態はストップスイッチ68で検出される。すなわちブレーキ力保持時において、液圧式である前輪ブレーキBF の構成部品であるホースやシール等のゴム部品に液圧が作用することがなく、ゴム部品の寿命増大を図ることができる。
【0066】
しかも前記係止部79,79は、前輪ブレーキケーブル34および後輪ブレーキケーブル35のうち、連動用ブレーキレバー32の連結部からの距離が小さい方であるブレーキケーブルすなわち後輪ブレーキケーブル35側で操作力配分レバー33に設けられるものであり、連動用ブレーキレバー32の操作に応じて比較的大きく作動する側で操作力配分レバー33にブレーキ力保持手段70の係合ピン77を係合させ得るようにして、ブレーキ力保持手段70を作動させるときの連動用ブレーキレバー32の操作量を比較的小さくすることができる。
【0067】
このようなブレーキ力保持状態を解除するには、連動用ブレーキレバー32をわずかに回動操作すればよく、そうすれば、ブレーキ力保持アーム71が戻しばね73のばね力によって係合位置から非係合位置へと移動してブレーキ力保持アーム71の操作力配分レバー33への係合が解除されるので、連動用ブレーキレバー32を元に戻すことにより操作力配分レバー33が非作動位置へと戻って後輪ブレーキBR が休止状態となる。
【0068】
しかも、ブレーキ力保持手段70の構成要素である操作レバー72は固定のケーシング56から突出され、操向用ハンドルバー45の左端の握持部46および連動用ブレーキレバー32を突出させるべく、ハンドルカバー53に設けられた開口部54から外方に延出されるものであるので、操作レバー72を配置するための専用の開口部をハンドルカバー53に設けることを不要とすることができ、連動ブレーキ装置を有しない自動二輪車にハンドルカバー56の取替えを不要として連動ブレーキ装置を新たに適用することが可能となるだけでなく、操向用ハンドルバー56の握持部46および連動用ブレーキレバー32用の開口部53以外の開口部をハンドルカバー53に設けることを不要として、ハンドルカバー53の外観を従来と同様優れたものとすることができる。
【0069】
上記操作力配分レバー33を作動可能に収納せしめたケーシング56は、操向用ハンドルバー45の長手方向に沿って連動用ブレーキレバー32の内方側に近接した位置で操向用ハンドルバー45に固定されるものであり、連動用ブレーキレバー32および操作力配分レバー33を近接させ、連動用ブレーキレバー32および操作力配分レバー33を、調整を不要とした高剛性の連結ロッド59で直接連結することが可能となる。これにより、連動用ブレーキレバー32および操作力配分レバー33間の初期調整を不要とすることができるとともに、連動用ブレーキレバー32および操作力配分レバー33間で調整ずれが生じることを防止して連動ブレーキ力の調整精度向上を図ることができる。
【0070】
上記ケーシング56は、前輪ブレーキケーブル34および後輪ブレーキケーブル35を上下に離隔した位置で操作力配分レバー33に連結させる姿勢で、操向用ハンドル45の前方側に固定配置されており、自動二輪車の前後方向に沿う長さよりも上下方向に沿う長さを大とした縦長にケーシング56を構成するようにして、操向用ハンドルバー45の左端側の限られたスペースに、操向用ハンドルバー45の操作に影響を及ぼさないようにするとともに操向用ハンドルバー45を覆うハンドルカバー53との干渉が生じないようにして、ケーシング56を効果的に配置することができる。それに加えて、ケーシング56が、操向用ハンドルバー45に取付けられるホルダ47と一体のケース部57を一構成要素として構成されるものであるので、部品点数を少なくしてケーシング56を構成することが可能となるとともに、ホルダ47の操向用ハンドルバー45への組付けによりケーシング56の一部が操向用ハンドルバー45に組付けられるようにして組付性の向上を図ることができる。
【0071】
さらに縦長に形成されたケーシング56が操向用ハンドルバー45の前方側に配置され、該ケーシング56の前面から突出されたブレーキ力保持手段70の操作レバー72が、連動用ブレーキレバー32の前方側に配置される構成とすることにより、操向用ハンドルバー45の前方側へのハンドルカバー53の膨らみ量を比較的小さく設定しても、ケーシング56および操作レバー72をハンドルカバー53で覆うことが可能であり、ハンドルカバー53の大型化を回避することができ、ハンドルカバー53のデザイン上の自由度を高めることができる。
【0072】
ところで、ケーシング56には、該ケーシング56内に収納された操作力配分レバー33を連動用ブレーキレバー32の非操作時に当接させる初期当接面67が設けられているので、連動用ブレーキレバー32の非操作状態で、操作力配分レバー33をケーシング56の初期当接面67に当接させておくことにより、前輪および後輪ブレーキケーブル34,35が相互に影響を及ぼし合うことを回避して、各ブレーキケーブル34,35の張力設定を個別に行なうことが可能となり、両ブレーキケーブル34,35の張力設定が容易となる。
【0073】
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行なうことが可能である。
【0074】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、連動用ブレーキレバーおよび操作力配分レバーを近接させて連動用ブレーキレバーおよび操作力配分レバーを調整を不要とした高剛性で直接連結することが可能であり、連動用ブレーキレバーおよび操作力配分レバー間の初期調整を不要とすることができるとともに、連動用ブレーキレバーおよび操作力配分レバー間で調整ずれが生じることを防止して連動ブレーキ力の調整精度向上を図ることができる。
【0075】
またブレーキ力保持手段の操作レバーを配置するための専用の開口部をハンドルカバーに設けることを不要としてブレーキ力保持手段を操作力配分レバーのケーシングに設けることができるから、連動ブレーキ装置を有しない自動二輪車にハンドルカバーの取替えを不要として連動ブレーキ装置を新たに適用することができ、しかも操向用ハンドルバーの一端部および前記連動用ブレーキレバー用の開口部以外の開口部をハンドルカバーに設けることがないことにより、ハンドルカバーの外観を従来と同様優れたものとすることができる。さらに操向用ハンドルバーの前方側へのハンドルカバーの膨らみ量を比較的小さく設定しても、ケーシングおよび操作レバーをハンドルカバーで覆うことが可能であり、ハンドルカバーの大型化を回避することができ、ハンドルカバーのデザイン上の自由度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 自動二輪車用前後連動ブレーキ装置の全体構成図である。
【図2】 自動二輪車の前部を左側から見た側面図である。
【図3】 図2の3矢視平面図である。
【図4】 ハンドルカバーを外した状態での操向用ハンドルバーにおける左端部の平面図である。
【図5】 図4の5矢視正面図である。
【図6】 図4の6−6線断面図である。
【図7】 図5の7矢視拡大図である。
【図8】 ケーシングのカバー板を取り外した状態での図5の要部拡大図である。
【図9】 図5の9−9線拡大断面図である。
【図10】 図8の10−10線に沿う操作力配分レバーの拡大断面図である。
【図11】 図8の11−11線に沿う操作力配分レバーの拡大断面図である。
【図12】 ブレーキ力保持手段の作動状態での図7に対応した図である。
【図13】 操向用ハンドルバーにおける右端部の平面図である。
【図14】 図13の14矢視正面図である。
【図15】 図13の15−15線断面図である。
【図16】 図14の16矢視方向から見た一部切欠き拡大図である。
【図17】 図15の17−17線断面図である。
【図18】 図15の18−18線断面図である。
【図19】 図16の19−19線拡大断面図である。
【図20】 図16の20−20線拡大断面図である。
【図21】 連動用ブレーキレバーの非操作状態で前輪用ブレーキレバーを操作したときの図18に対応した断面図である。
【図22】 前輪用ブレーキレバーの非操作状態で連動用ブレーキレバーを操作したときの図21に対応した断面図である。
【図23】 連動用ブレーキレバーおよび前輪用ブレーキレバーをともに操作したときの図22に対応した断面図である。
【図24】 組付前の状態での図14の24−24線から見た図である。
【図25】 図24の25−25線断面図である。
【図26】 ブレーキ力配分特性図である。
【符号の説明】
32・・・連動用ブレーキレバー
33・・・操作力配分レバー
34・・・前輪ブレーキケーブル
35・・・後輪ブレーキケーブル
45・・・操向用ハンドルバー
47・・・ホルダ
56・・・ケーシング
68・・・ストップスイッチ
70・・・ブレーキ力保持手段
BF ・・・前輪ブレーキ
BR ・・・後輪ブレーキ
Claims (1)
- 操向用ハンドルバー(45)の一端部に固定されたホルダ(47)に回動操作可能に支承されて該ハンドルバー(45)よりも前方側に位置する連動用ブレーキレバー(32)と、前輪および後輪ブレーキ(BF ,BR )にブレーキ操作力をそれぞれ個別に伝達するブレーキケーブル(34,35)と、前記連動用ブレーキレバー(32)のブレーキ操作に応じて前記両ブレーキケーブル(34,35)をそれぞれ牽引作動せしめることを可能として前記連動用ブレーキレバー(32)および両ブレーキケーブル(34,35)を連結する操作力配分レバー(33)と、該操作力配分レバー(33)が作動可能に収納される固定のケーシング(56)とを備える自動二輪車用前後連動ブレーキ装置において、
自動二輪車の前後方向に沿う長さよりも上下方向に沿う長さを大とした縦長に形成される前記ケーシング(56)が前記操向用ハンドルバー(45)の前方側において、その操向用ハンドルバー(45)の長手方向に沿って前記連動用ブレーキレバー(32)に隣接した位置に配置されると共に、その連動用ブレーキレバー(32)の作動平面および前記操作力配分レバー(33)の作動平面が相互に直角に配置され、
前記ケーシング(56)には、前記連動用ブレーキレバー(32)の非操作状態で前記両ブレーキケーブル(34,35)のうち少なくとも後輪ブレーキ(BR )にブレーキ操作力を伝達するブレーキケーブル(35)を牽引作動せしめた状態に保持するブレーキ力保持手段(70)が、該ブレーキ力保持手段(70)の構成要素である操作レバー(72)を該ケーシング(56)の前面から突出させて設けられ、
前記操向用ハンドルバー(45)の一端部および前記連動用ブレーキレバー(32)を突出させる開口部(54)を有するハンドルカバー(53)で該操向用ハンドルバー(45)及び前記ケーシング(56)が覆われていて、前記開口部(54)から前記操作レバー(72)が外方に延出されることを特徴とする、自動二輪車用前後連動ブレーキ装置。
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1996
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