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JP3991080B2 - 毛穴ひきしめパック料および使用方法 - Google Patents

毛穴ひきしめパック料および使用方法 Download PDF

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さおり 石畠
康 林
幸三 酒井
眞市 左藤
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、角栓除去型のパック料を使用した際等に発生する毛穴の開きや目立ちを押さる効果に優れたシート状の毛穴ひきしめパック料に関する。
さらに詳しくは、冷却効果と経皮吸収効果に優れた透明または半透明のシート状パック料に、毛穴ひきしめ成分を配合することで、該成分の効果を高め、効果的に毛穴を引き締めることを特徴とする毛穴ひきしめパック料に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、特開平7−330575公報の様に、シート状で角栓の除去を目的としたパック料が多数上市されている。また、ひきしめ成分に関しては、従来より種々の成分が知られており、例えばハマメリタンニン、柿タンニン、酸化亜鉛等は毛穴を引き締める効果に優れていることが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
角栓は主として鼻周辺部に発生するが、この角栓除去型パック料を使用した場合、使用後に角栓のあったところの毛穴が大きく開き目立ってしまうことが多い。この対策として特開平10−152411号公報では、角栓除去シート状パック料にひきしめ成分を併用してみたが、その効果はまだ満足できるものではなかった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、これらの問題に対して鋭意検討を行った結果、シート状製剤、特に透明または半透明なゲルタイプのシート状製剤に毛穴ひきしめ成分を配合した場合には、毛穴を効果的に引き締めることができることを見出し本発明を完成した。
【0005】
すなわち、第1の本発明は、溶媒として少なくとも水を含み網目構造を有する合成高分子のゲル体で、該合成高分子ゲル体が少なくともアニオン性官能基を有する不飽和単量体を重合して得られる親水性合成高分子からなるゲル化粘剤と、毛穴ひきしめ成分を含有し、外観が透明または半透明のシート状である毛穴ひきしめパック料であって、係る合成高分子ゲルの一方の表面に、多価カチオンから選ばれる少なくとも1種の架橋性因子を有する非粘着処理剤を施すことにより、シートの一方の表面は粘着面とし、他方の表面は非粘着面とすることを特徴とする毛穴ひきしめパック料にある。
【0007】
の本発明は、前記シートの内部に、開口率が十分に大きい織布または不織布を厚み方向に内在させてあることを特徴とする前記の毛穴ひきしめパック料にある。
【0008】
の本発明は、前記シートにおけるアニオン性官能基がカルボキシル基であることを特徴とする前記の毛穴ひきしめパック料にあり、第4の本発明は、前記多価カチオンが、Al 3+ 、Fe 3+ 、Ti 3+ 、In 3+ 、Zr 4+ 、Ta 5+ から選ばれる三価以上のイオンであることを特徴とする前記の毛穴ひきしめパック料にある。
【0009】
第5の本発明は、前記シートに清涼剤が含まれていることを特徴とする前記の毛穴ひきしめパック料にある。
【0010】
第6の本発明は、前記シートが鼻に適合する形に裁断または成型されたものであることを特徴とする前記の毛穴ひきしめパック料にある。
【0011】
第7の本発明は、角栓除去パック料を使用した後に、前記シートを使用することを特徴とする前記の毛穴ひきしめパック料の使用方法にある。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本発明で用いる毛穴ひきしめ成分は、従来化粧料に用いられてきたものであれば特に限定されない。例えば、アルニカ、アロエ、イタドリ、イチョウ、イブキトラノオ、イラクサ、ウイキョウ、エンメイソウ、オウバク、オランダガラシ、カキタンニン、カキドオシ、カミツレ、カンゾウ、キウイ、キナ、キンギンカ、キュウリ、クジン、クレマチス、クワ、ゲンチアナ、ゲンノショウコ、ゴボウ、コウスイハッカ、コウソウ、サルビア、サンショウ、シイタケ、シソ、シモツケソウ、ジュウヤク、ショウキョウ、シラカンバ、スギナ、セイヨウキズタ、セイヨウノコギリソウ、セージ、センブリ、タイム、タチジャコウソウ、チョウジ、チンピ、トウガラシ、トウキンセンカ、トウキ、トウニン、トウヒ、ニンジン、ニンニク、ノイチゴ、パセリ、ハッカ、ハマボウフウ、ハマメリス、バラ、ヒバマタ、フキタンポポ、ブクリョウ、ブッチャーブルーム、ペパーミント、ヘンナ、ボダイジュ、ボタンピ、ホップ、ホホバ、マルメロ、マロニエ、ヤグルマギク、ヤドリギ、ユーカリ、ユキノシタ、ユリ、ラベンダー、レタス、レンゲ、ローズマリー等の植物や海藻の抽出液、酸化亜鉛、パラフェノールスルホン酸亜鉛等が挙げられ、これらの一種又は二種以上を適宜選択して配合することができる。上記抽出液の製造に用いる抽出溶媒としては、水、エタノール、1,3−ブチレングリコール等、それらの混合溶媒が用いられる。本発明では、これらの抽出液または抽出液から溶媒を除去したものを用いることができる。
【0013】
本発明の毛穴ひきしめパック料におけるこれらの成分の配合量としては、不透明とならない配合量の範囲内であって、有効成分の固形分換算量として、支持体を除く化粧料部分の総量に対して0.001〜15重量%の範囲にあることが好ましく、さらに好ましくは0.01〜10重量%である。0.001重量%未満では、実効がない場合が多く、また、15重量%を超えると素材によっては皮膚刺激など、安全性に問題が発生する場合がある。
【0014】
本発明の毛穴ひきしめパック料では、毛穴ひきしめ効果を更に向上させるために、上記の毛穴ひきしめ成分以外に、清涼剤を配合することが好ましい。清涼剤としては、メントール、メントール配糖体、メントールのピロリドンカルボン酸誘導体、カンファ等が挙げられる。清涼剤の配合量としては、支持体を除く化粧料部分の総量に対して、0.005〜0.4重量%が好ましく、0.01〜0.2重量%が特に好ましい。
【0015】
本発明の毛穴ひきしめパック料では、上記の各成分以外に、サリチル酸、グリコール酸、乳酸等のα−ヒドロキシ酸、β−ヒドロキシ酸、パパイン、プロテアーゼ等の角質分解酵素等を併用することが好ましい。これらの成分の配合で、肌の表面が滑らかになり、かつ薬剤の吸収効果が促進されるメリットがある。
【0016】
本発明で言う毛穴ひきしめパック料は、外観が透明または半透明であることが必要である。外観が透明性を有することによって、毛穴ひきしめパック料を鼻等の肌に貼着するときに、位置決めし易く、肌の状態をシートの上から確認でき、また従来のシート状パック料のように表面に不透明な支持体を積層していないので、肌に貼着したときに、違和感がなく、肌への追従性がよいとともに、シート表面から水分が気化し易く、気化熱による冷却効果が高まり爽快感が高くなる。ここで透明または半透明とは、毛穴ひきしめパック料を通して、10ポイントの活字を判読することができるものを透明とし、ぼんやり認識できるものを半透明とし、認識できないものを不透明とする基準によって判断する。
【0017】
以下に、本発明の毛穴ひきしめパック料の構造、製造方法、特徴などについて詳細に示す。本発明で用いるゲル化粘剤としては、水を含みうる網目構造を有する合成高分子であり、これらは無色、または着色された透明ないしは半透明であり、かつ優れた保形性を有するので好適である。本発明のボディ用シート状パック化粧料の構造は、単層であっても2層以上の複数の層を持っていても構わない。
【0018】
毛穴ひきしめパック料中の化粧料部分(以下、ゲル体と呼ぶ)における水の割合は1〜99重量%であるのが好ましい。ゲル体に占める水の割合が1%を下回ると、ゲル体中に配合される薬効成分等の各種添加剤等を容易に溶かすことができなくなるおそれがある。逆に、ゲル体に占める水の割合が99重量%を超えると、ゲル体の腰強度が弱くなったり、ゲル体中に封じ込めた溶媒や薬効成分等の添加剤を安定に保つことが困難となるおそれがある。ゲル体に占める水の割合は、上記範囲の中でも特に5〜95重量%であるのがより好ましく、10〜85重量%であるのが特に好ましい。
【0019】
上記ゲル体を構成する溶媒としては、水のほか、水と相分離を起こさないものであり、従来、化粧品、医薬品、医薬部外品、衛生材料、雑貨等の分野で経皮用途として使用されている溶媒であれば構わない。かかる溶媒としては、例えばエチルアルコール等のモノアルコール類、1、3−ブチレングリコール等のグリコール類、グリセリン等の多価アルコール類等が挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
【0020】
ゲル体に占める水以外の溶媒の割合は98重量%以下であるのが好ましい。かかる割合が98重量%を超えると、ゲル体中に配合される各種の添加剤等を容易に溶解できなくなるおそれがある。さらに、ゲル体の腰強度が弱くなったり、ゲル体中に封じ込めた溶媒や薬効成分等の添加剤を安定に保つことが困難となるおそれがある。
【0021】
前記ゲル体を構成する、好ましいゲル化粘剤である網目構造を有する合成高分子としては、水と親和性があり、少なくとも60℃で1ヶ月保存した後においてもゲル構造が保持され、従来、化粧品、医薬品、医薬部外品、衛生材料、雑貨等の分野で経皮用途として使用されているものであるほかは特に限定されず、種々の合成高分子を用いることができる。
【0022】
それら中でも、製造が容易であるとの観点から、
(a)1種または2種以上の重合性不飽和単量体と架橋性不飽和単量体との共重合体、または
(b)側鎖にカルボキシル基、スルホン酸基、水酸基、アミド基、アミノ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の官能基を有する、1種または2種以上の重合性不飽和単量体を重合して得られる親水性合成高分子と、多価金属イオン化合物、多価カルボン酸、多価アルコール、多官能エポキシド類およびジアルデヒド類からなる群より選ばれる少なくとも1種の架橋性因子とを反応して得られる架橋構造体が好適に用いられる。
【0023】
側鎖にカルボキシル基を有する親水性合成高分子としては、ポリ(メタ)アクリル酸やそのカルボキシル基の一部または全部を水酸化ナトリウム等のアルカリで中和したもの等が挙げられる。側鎖にスルホン酸基を有する親水性合成高分子としては、ポリt−ブチルアクリルアミドスルホン酸やそのスルホン酸基の一部または全部を水酸化ナトリウム等のアルカリで中和したもの等が挙げられる。側鎖に水酸基を有する親水性合成高分子としては、酢酸ビニルモノマーを重合し、加水分解して得られるポリビニルアルコール等が挙げられる。側鎖にアミド基を有する親水性合成高分子としては、ポリ(メタ)アクリルアミド、ポリN,N’−ジメチル(メタ)アクリルアミド、ポリビニルピロリドン、ポリN−ビニルアセトアミド等が挙げられる。側鎖にアミノ基を有する親水性合成高分子としては、ポリアリルアミンやそのアミノ基の一部または全部を塩酸等の酸で中和したもの、ポリ塩化メタクリロイルトリメチルオキシエチルアンモニウム等が挙げられる。
【0024】
上記親水性合成高分子を構成する単量体は、カルボキシル基、スルホン酸基、水酸基、アミド基、アミノ基のほかに、これらを変成した官能基を有してもよい。例えば、皮膚への密着性の向上を目的として親水性合成高分子中における水酸基やカルボキシル基の40%程度をエステル化して親油化する処理を行なってもよい。また、側鎖に長い飽和炭化水素部分がある場合には、当該部分に親水性を付与することを目的として、さらにカルボキシル基、スルホン酸基、水酸基、アミド基、アミノ基等を導入したり、酸やアルカリ等の試薬で処理してもよい。これらの処理は単量体の重合前に行ってもよいし、重合後に行ってもよい。
【0025】
重合性不飽和単量体としては、(メタ)アクリル酸(およびその塩); t−ブチルアクリルアミドスルホン酸(およびその塩)、 N,N’−ジメチルアクリルアミド、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド等の(メタ)アクリルアミドの誘導体;ビニルピロリドン等が、製造が容易であるなどの観点から好適に用いられる。前記重合性不飽和単量体は単独で、または2種以上を混合して用いられる。
【0026】
架橋性不飽和単量体としては、例えばN,N' −メチレンビスアクリルアミド、 N,N' −メチレンビスメタクリルアミド、 N,N' −エチレンビスアクリルアミド、 N,N' −エチレンビスメタクリルアミド、1,2−ジアクリルアミドエチレングリコール等が挙げられる。
【0027】
架橋性因子としては、前述のように、多価金属イオン化合物、多価カルボン酸、多価アルコール、多官能エポキシド類およびジアルデヒド類が挙げられる。
このうち多価金属イオン化合物としては、例えばアルミニウム化合物、カルシウム化合物、マグネシウム化合物等が挙げられる。中でも、架橋効率の観点から、水酸化アルミニウムおよびその塩、合成ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、マグネシウムアルミニウム酸化物、アルミニウム酸化物、ジヒドロキシアルミニウムアミノアセテート、マグネシウムアルミニウムハイドロオキサイドカーボネートハイドレート、水酸化アルミニウム炭酸ナトリウム共沈物等の3価のアルミニウムイオンを含む化合物が好適であり、さらには非晶質構造であるものがより好適である。多価カルボン酸としては、例えばコハク酸、フマル酸、フタル酸、クエン酸、リンゴ酸等が挙げられる。多価アルコールとしては、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、グリセリン、ジエチレングリコール、ジグリセリン等が挙げられる。多官能エポキシドとしては、例えばエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリテトラメチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ソルビタンポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、レゾルシンジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル等が挙げられる。また、ジアルデヒド類としては、例えばグリオキサール、テレフタルアルデヒド、グルタルアルデヒド等が挙げられる。
【0028】
本発明の毛穴ひきしめパック料において、当該ゲル体を構成する、合成高分子等のゲル化粘剤の配合量は、ゲル体に対して1〜50重量%であるのが好ましい。
合成高分子等のゲル化粘剤の配合量が1重量%を下回ると、ゲル体の腰強度が弱くなり、ゲル体中に封じ込めた溶媒、薬効成分等の添加剤を安定に保つことが困難になるおそれがある。逆に、50重量%を超えると、ゲル強度は強くなるものの、ゲル体の高分子構造が密になりすぎて、ゲル体中に保持できる溶媒や薬効成分等の量が少なくなりすぎるおそれがある。合成高分子等のゲル化粘剤の配合量は、上記範囲の中でも、3〜30重量%であるのがより好ましく、5〜25重量%であるのが特に好ましい。
【0029】
特に、網目構造を有する合成高分子として前記(a)の共重合体を用いる場合、架橋性不飽和単量体の配合量は、ゲル体に対して0.005〜0.5重量%であるのが好ましい。配合量が0.005重量%を下回ると十分な腰強度を有するゲル体が得られにくくなり、ゲル体中に封じ込めた溶媒、薬効成分等の添加剤を安定に保つことが困難になるおそれがある。逆に、配合量が0.5重量%を超えると、得られるゲル体の脆さが増大し、引張応力や圧縮応力によって切断や破壊が生じやすくなるおそれがある。
【0030】
一方、網目構造を有する合成高分子として、架橋性因子が多価金属イオン化合物である前記(b)の架橋構造体を用いる場合、多価金属イオン化合物の配合量は、ゲル体に対して0.1〜10重量%であるのが好ましい。架橋性因子が多価カルボン酸または多価アルコールである場合において、多価カルボン酸または多価アルコールの配合量は、ゲル体に対して0.1〜5重量%であるのが好ましい。また、架橋性因子が多官能エポキシド類またはジアルデヒド類である場合において、多官能エポキシド類またはジアルデヒド類の配合量は、ゲル体に対して0.01〜3重量%であるのが好ましい。
【0031】
多価金属イオン化合物等の架橋性因子の配合量が前記範囲を下回ると、得られる合成高分子ゲル体の腰強度が弱くなり、ゲル体に封じ込めた溶媒や薬効成分等の添加剤を安定に保つことが困難になるおそれがある。逆に、配合量が前記範囲を超えると、ゲル体の脆さが増大し、引張応力や圧縮応力によって切断や破壊が生じやすくなるおそれがある。
【0032】
本発明の毛穴ひきしめパック料は、シートの一方の表面が粘着性を有しており、一方の表面が非粘着性であり、両表面の粘着度合いが異なっていることが好ましい。片面を非粘着性にする方法としては、開口率が十分に大きいか、材質的に透明性を有する不織布、織布の支持体をゲル体表面に積層する方法、またはゲル体の表面を非粘着剤で処理する方法等が挙げられる。一方の表面を非粘着性にすることによって、使用時に手に毛穴ひきしめパック化粧料がくっついたりすることが防ぎ、使い勝手を向上させることができる。ここで、粘着性、非粘着性とは、両表面の粘着度合いが異なるものをいい、粘着度合いとはJIS Z 0237−1991「粘着テープ・粘着シート試験方法」記載の傾斜式ボールタック装置(傾斜角20度)で測定したものである。上記JISの規定によれば、ボールナンバーで示す粘着度合いが32より大きい領域(すなわち、粘着度合いが非常に大きい場合)については全て「ボールナンバー32」と表現されるため、かかる領域における粘着度合いを適正に評価することができない。そこで、本発明においては、粘着度合いが非常に大きい領域においても粘着度合いを適正に評価するため、JIS B 1501−1988に規定するボールの呼び(JIS Z0237の付表1、第2欄)でいうところの「1」よりも呼び直径が大きいボールを使用することにした。この場合のボールナンバーは、ボールの呼び(同第2欄)が1以下のものを用いた場合と同様に、上記呼びの数の32倍とした。ボールナンバーが32を超える場合においても粘着度合いの測定は上記の方法と同様にして行った。なお、粘着面のボールナンバーが2である場合、非粘着面についてのボールタック試験の結果が2より小さくなり、上記のJISの規定では測定値が得られない。そこで本発明においては、上記のJISの規定にて、非粘着面の粘着度合いの測定値がでないほど小さい場合を「粘着面と非粘着面のボールナンバーの差が1以上である」とした。
本発明では、粘着度合いとして、例えば両面のボールナンバーの差が1以上であり、粘着面のボールナンバーが2〜50の範囲である。
【0033】
上記開口率が大きい織布または不織布とは、織布または不織布を通して、10ポイントの活字を判読することができる程度に広い開口率をもつ(透明性が維持された)ものをいう。
これらの方法の中でも、得られた毛穴ひきしめパック化粧料が肌の貼着部位の形状への追従性に優れる非粘着剤処理の方法が好ましく、この非粘着剤処理方法としては、例えば、合成高分子ゲル体等のゲル化粘剤と反応しゲル体の架橋密度を上げる架橋性因子を含むものであって、その処理を施した表面(以下、非粘着面という)の粘着性を、処理を施していない他方の表面(以下、粘着面という)に比べて低下させることができるもの(以下、非粘着処理剤という)を塗布する方法が挙げられる。非粘着処理剤は、かかる非粘着処理剤が有する架橋性因子が上記ゲル体と反応しゲル体の架橋密度を上げることに特徴を有するため、上記ゲル体中には、非粘着処理剤が有する架橋性因子と架橋反応を起こし得る合成高分子等のゲル体を必要とする。かかる合成高分子等のゲル化粘剤は、それ自体がゲル体を構成する網目構造を有する合成高分子等のゲル化粘剤であってもよいし、ゲル体を構成する網目構造を有する合成高分子等のゲル化粘剤とは別に、ゲル体中にその溶媒と共にゲル体に包含された未架橋の合成高分子等のゲル化粘剤であっても構わない。
以下、網目構造を有する合成高分子の非粘着処理について述べる。
【0034】
上記非粘着処理剤とゲル体との組み合わせとしては、製造が容易であるとの観点から、
(c)非粘着処理剤として、多価カチオン、多価カルボン酸、多価アルコール、多官能エポキシド類およびジアルデヒド類からなる群より選ばれる少なくとも1種の架橋性因子を有するものからなり、
かつ、
(d)ゲル体を構成する網目構造を有する合成高分子が、カルボキシル基、スルホン酸基、水酸基、アミド基、アミノ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の官能基を有する、1種または2種以上の重合性不飽和単量体を重合して得られる親水性合成高分子(すなわち、上記(c)の架橋性因子と架橋反応を起こし得る合成高分子)からなるもの組み合わせが好適である。
【0035】
上記(d)における、カルボキシル基、スルホン酸基、水酸基、アミド基、アミノ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の官能基を有する、1種または2種以上の重合性不飽和単量体を重合して得られる親水性合成高分子が、網目構造を有する方法としては、例えば、かかる親水性合成高分子を製造する際に、
(e)上記重合性不飽和単量体のほか架橋性不飽和単量体と伴わせて共重合によって製造する方法や、
(f)上記重合性不飽和単量体を重合した後、多価金属イオン化合物、多価カルボン酸、多価アルコール、多官能エポキシド類およびジアルデヒド類からなる群より選ばれる少なくとも1種の架橋性因子と反応させて架橋構造を製造する方法等が挙げられる。
【0036】
前述のように、上記(d)記載の、側鎖にカルボキシル基を有する親水性合成高分子としては、ポリ(メタ)アクリル酸やそのカルボキシル基の一部または全部を水酸化ナトリウム等のアルカリで中和したもの等が挙げられる。側鎖にスルホン酸基を有する親水性合成高分子としては、ポリt−ブチルアクリルアミドスルホン酸やそのスルホン酸基の一部または全部を水酸化ナトリウム等のアルカリで中和したもの等が挙げられる。側鎖に水酸基を有する親水性合成高分子としては、酢酸ビニルモノマーを重合し、加水分解して得られるポリビニルアルコール等が挙げられる。側鎖にアミド基を有する親水性合成高分子としては、ポリ(メタ)アクリルアミド、ポリN,N’−ジメチル(メタ)アクリルアミド、ポリビニルピロリドン、ポリN−ビニルアセトアミド等が挙げられる。側鎖にアミノ基を有する親水性合成高分子としては、ポリアリルアミンやそのアミノ基の一部または全部を塩酸等の酸で中和したもの、ポリ塩化メタクリロイルトリメチルオキシエチルアンモニウム等が挙げられる。
【0037】
また前述のように、上記親水性合成高分子を構成する単量体は、カルボキシル基、スルホン酸基、水酸基、アミド基、アミノ基のほかに、これらを変成した官能基を有してもよい。例えば、皮膚への密着性の向上を目的として親水性合成高分子中における水酸基やカルボキシル基の40%程度をエステル化して親油化する処理を行なってもよい。また、側鎖に長い飽和炭化水素部分がある場合には、当該部分に親水性を付与することを目的として、さらにカルボキシル基、スルホン酸基、水酸基、アミド基、アミノ基等を導入したり、酸やアルカリ等の試薬で処理してもよい。これらの処理は単量体の重合前に行ってもよいし、重合後に行ってもよい。
【0038】
さらに前述のように、上記(d)記載の、重合性不飽和単量体としては、(メタ)アクリル酸(およびその塩); t−ブチルアクリルアミドスルホン酸(およびその塩)、 N,N’−ジメチルアクリルアミド、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド等の(メタ)アクリルアミドの誘導体;ビニルピロリドン等が、製造が容易であるなどの観点から好適に用いられる。前記重合性不飽和単量体は単独で、または2種以上を混合して用いられる。
【0039】
上記(e)記載の、架橋性不飽和単量体としては、前述のように、例えばN,N' −メチレンビスアクリルアミド、 N,N' −メチレンビスメタクリルアミド、 N,N' −エチレンビスアクリルアミド、 N,N' −エチレンビスメタクリルアミド、1,2−ジアクリルアミドエチレングリコール等が挙げられる。
【0040】
また上記(f)記載の、架橋性因子としては、前述のように、多価金属イオン化合物、多価カルボン酸、多価アルコール、多官能エポキシド類およびジアルデヒド類が挙げられる。
【0041】
このうち、前述のように多価金属イオン化合物としては、例えばアルミニウム化合物、カルシウム化合物、マグネシウム化合物等が挙げられる。中でも、架橋効率の観点から、水酸化アルミニウムおよびその塩、合成ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、マグネシウムアルミニウム酸化物、アルミニウム酸化物、ジヒドロキシアルミニウムアミノアセテート、マグネシウムアルミニウムハイドロオキサイドカーボネートハイドレート、水酸化アルミニウム炭酸ナトリウム共沈物等の3価のアルミニウムイオンを含む化合物が好適であり、さらには非晶質構造であるものがより好適である。多価カルボン酸としては、例えばコハク酸、フマル酸、フタル酸、クエン酸、リンゴ酸等が挙げられる。多価アルコールとしては、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、グリセリン、ジエチレングリコール、ジグリセリン等が挙げられる。多官能エポキシドとしては、例えばエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリテトラメチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ソルビタンポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、レゾルシンジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル等が挙げられる。また、ジアルデヒド類としては、例えばグリオキサール、テレフタルアルデヒド、グルタルアルデヒド等が挙げられる。
【0042】
網目構造を有する方法として前記(e)の共重合によって製造する場合、架橋性不飽和単量体の配合量は、ゲル体に対して0.005〜0.5重量%であるのが好ましい。配合量が0.005重量%を下回ると十分な腰強度を有するゲル体が得られにくくなり、ゲル体中に封じ込めた溶媒、薬効成分等の添加剤を安定に保つことが困難になるおそれがある。逆に、配合量が0.5重量%を超えると、得られるゲル体の脆さが増大し、引張応力や圧縮応力によって切断や破壊が生じやすくなるおそれがある。
【0043】
一方、網目構造を有する方法として、架橋性因子が多価金属イオン化合物である前記(f)の架橋構造を製造する場合、多価金属イオン化合物の配合量は、ゲル体に対して0.1〜10重量%であるのが好ましい。架橋性因子が多価カルボン酸または多価アルコールである場合において、多価カルボン酸または多価アルコールの配合量は、ゲル体に対して0.1〜5重量%であるのが好ましい。また、架橋性因子が多官能エポキシド類またはジアルデヒド類である場合において、多官能エポキシド類またはジアルデヒド類の配合量は、ゲル体に対して0.01〜3重量%であるのが好ましい。
【0044】
多価金属イオン化合物等の架橋性因子の配合量が前記範囲を下回ると、得られる合成高分子ゲル体の腰強度が弱くなり、ゲル体に封じ込めた溶媒や薬効成分等の添加剤を安定に保つことが困難になるおそれがある。逆に、配合量が前記範囲を超えると、ゲル体の脆さが増大し、引張応力や圧縮応力によって切断や破壊が生じやすくなるおそれがある。
【0045】
また上記(c)記載の、架橋性因子については、後述の多価カチオンのほか、多価カルボン酸、多価アルコール、多官能エポキシド類およびジアルデヒド類が挙げられる。
多価カルボン酸としては、例えばコハク酸、フマル酸、フタル酸、クエン酸、リンゴ酸等が挙げられる。多価アルコールとしては、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、グリセリン、ジエチレングリコール、ジグリセリン等が挙げられる。多官能エポキシドとしては、例えばエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリテトラメチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ソルビタンポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、レゾルシンジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル等が挙げられる。また、ジアルデヒド類としては、例えばグリオキサール、テレフタルアルデヒド、グルタルアルデヒド等が挙げられる。
【0046】
さらに毛穴ひきしめパック料をつくる合成高分子ゲル体の一方の表面に施す非粘着処理のための、上記(d)記載の親水性合成高分子と上記(c)記載の架橋性因子の好適な組み合わせは、製造がさらに容易であるとの観点から、かかる親水性合成高分子として、少なくともアニオン性官能基を有する重合性不飽和単量体を重合して得られる親水性合成高分子からなり、かつ、かかる架橋性因子として、少なくとも多価カチオンを有するものの組み合わせがよい。
【0047】
上記アニオン性官能基とは、水中でカチオンと化学結合を有する能力のある官能基全般であり、製造が容易であるとの観点から、−COOH、−COOX(X;対イオン)で示されるカルボキシル基が好ましい。
【0048】
また上記多価カチオンとは、二価以上のカチオン全般であり、架橋反応効率の観点から、例えばAl3+、Fe3+、Ti3+、In3+、Zr4+、Ta5+等の三価以上のイオンが好適である。
【0049】
多価カチオンの形態は、例えば塩化アルミニウムのように水中で可溶性な塩となるものであっても、例えば合成ケイ酸アルミニウムのように水中で難溶性な塩となるものであってもかまわない。これらの塩の可溶性/難溶性の選択は、その製造方法に最も適したものを選ぶ。すなわち、かかる非粘着処理を即効で行うことを目的とした場合は、その時選択した非粘着処理剤あるいはゲル体に包含された溶媒に可溶性な塩の形態で選べばよく、逆に、かかる非粘着処理を例えば1時間以上かけて行うことを目的とした場合は、その時選択した非粘着処理剤あるいはゲル体に包含された溶媒に難溶性な塩の形態を選べばよい。
【0050】
毛穴ひきしめパック料をつくる合成高分子ゲル体の一方の表面に処理を施す非粘着処理剤は、上記架橋性因子を含むほか溶媒を含んでもよく、かかる溶媒としては例えば水やエチルアルコール等のモノアルコール類、1,3−ブチレングリコール等のグリコール類、グリセリン等の多価アルコール類等が挙げられる。前述のように、かかる溶媒に上記架橋性因子が溶解していても、スラリーのように溶解しなくてもよい。さらに、非粘着処理剤には必要に応じて各種添加剤を含んでも構わない。
【0051】
非粘着処理剤のゲル体表面に処理する処理量は、ゲル体表面平方センチメートルあたり、架橋性因子の架橋当量で、1×10-10当量/cm2〜1×10-2当量/cm2であるのが好ましい。処理量が1×10-10当量/cm2より小さくなると、非粘着面と粘着面との粘着の差が顕著に現れず、使用時に取り扱いが悪くなる。また、処理量が1×10-2当量/cm2より大きくなると、もはや非粘着面の非粘着処理は十分に施され、それ以上有効に作用することはない。
なお、ここでいう架橋性因子の架橋当量とは、架橋性因子の架橋点の量をモル数で表わしたものをいう。
【0052】
毛穴ひきしめパック料をつくる合成高分子ゲル体の一方の表面に非粘着処理剤を施す場合、かかる表面に対しては、一面に均一な処理量で処理を施しても構わないし、また、部分的に処理量が不均一になってもかまわない。したがって、上記好ましい処理量の範囲内で、かかる表面を不均一に処理を施しても構わない。
【0053】
本発明で用いるシートの厚みについては、その使用状況に応じて適宜設定すればよく、全体に均であっても、部分的に厚さが異なっていてもよいが、皮膚に貼り付けたときの違和感や強度を考慮すると、0.1〜3mmの範囲であるのが好ましい。シート全体の厚みが0.1mmを下回ると毛穴ひきしめパック料の強度が弱くなるおそれがある。一方、3mmを超えると、シートの自重が大きくなりすぎて、皮膚に貼り付けたときに違和感が生じるおそれがある。
【0054】
本発明の毛穴ひきしめパック料においては、毛穴ひきしめパック料の透明性を損なわせることなく、毛穴ひきしめパック料の引裂強度と取扱い性とを向上させることを目的として、ゲル体内部に開口率が十分に大きい織布または不織布を厚み方向に内在させることができる。
【0055】
上記開口率が大きい織布または不織布とは、織布または不織布を通して、10ポイントの活字を判読することができる程度に広い開口率をもつ(透明性が維持された)ものをいう。
【0056】
本発明の毛穴ひきしめパック料には、前記の各種成分以外に各種の添加剤を不透明化しない範囲内で適宜配合することが可能である。例えば美容、美顔および皮膚の治療等を目的とする薬効成分のほか、保湿剤、増粘剤、香料、着色料、安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、粘着付与剤、pH調整剤、キレート剤、界面活性剤、防腐剤、抗菌剤等の添加剤が挙げられる。
【0057】
保湿剤としては、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ソルビトール、マルビトール、トレハロース、ラフィノース、キシリトール、マンニトール、ヒアルロン酸およびその塩、ポリエチレングリコール、ポリグリセリン等のグリコール類、多価アルコール類および多糖類等が挙げられる。これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることが好ましい。
【0058】
以下、網目構造を有する合成高分子を用いた毛穴ひきしめパック料の製造方法の例を示す。
毛穴ひきしめパック料は当該ゲル体を構成する網目構造を有する合成高分子が、
(g)1種または2種以上の重合性不飽和単量体と架橋性不飽和単量体との共重合体、または
(h)側鎖にカルボキシル基、スルホン酸基、水酸基、アミド基、アミノ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の官能基を有する、1種または2種以上の重合性不飽和単量体を重合して得られる親水性合成高分子と、多価金属イオン化合物、多価カルボン酸、多価アルコール、多官能エポキシド類およびジアルデヒド類からなる群より選ばれる少なくとも1種の架橋性因子とを反応して得られる架橋構造体であることが好ましい。
【0059】
上記(g)の重合性不飽和単量体と架橋性不飽和単量体との共重合体を、網目構造を有する合成高分子として用いた場合のゲル体の製造方法としては、例えばゲル体を構成する溶媒に重合性不飽和単量体、架橋性不飽和単量体および重合開始剤を加えて重合を行う方法が挙げれる。重合には加熱または光照射を施すか、あるいは重合開始剤の添加によって重合が始まる系を選択してもよい。
【0060】
一方、上記(h)の親水性合成高分子と架橋性因子とを反応させてできる架橋構造体を、網目構造を有する合成高分子として用いた場合のゲル体の製造方法としては、例えばあらかじめ前述の方法と同様にして重合した親水性合成高分子を溶解し、この溶液に架橋性因子を添加して架橋反応を行う方法が挙げられる。架橋反応は加熱によって開始してもよく、反応開始剤の添加によって開始してもよい。また、架橋性因子の添加により直ちに架橋反応が始まる系を選択してもよい。
【0061】
前記(g)の不飽和単量体を重合してゲル体を得る場合において、前述の単量体および溶媒等を配合した溶液を用いて熱重合する場合には、アゾビスシアノ吉草酸やアゾビスアミノプロパン二塩酸塩等のアゾ系重合開始剤、あるいは硫酸第一鉄、亜二チオン酸塩、ピロ亜硫酸塩等の還元剤と過酸化水素、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ペルオキソ二硫酸塩等の過酸化物とからなるレドックス系重合開始剤を添加して重合することができる。これらのアゾ系重合開始剤およびレドックス系重合開始剤は、必要に応じて単独または混合して使用してもよい。なお、レドックス系重合開始剤を用いる場合には、加熱をせずに添加するだけで重合が始まる系としてもよい。また、光重合する場合は、アセトフェノン系、ベンゾインエーテル系、リン系、ベンゾフェノン系、チオキサントン系、アゾ系等の光ラジカル重合開始剤、ジアゾニウム塩、ジアリルヨードニウム塩、トリアリールスルホニウム塩等の光カチオン重合開始剤等を添加して重合することができる。
【0062】
毛穴ひきしめパック料の厚み調整は、かかるゲル体の硬化が終了する前のゲル形成用配合物に対して、例えば押出機やドクターブレード等を用いて展延したり、所定の厚みをもった容器、例えばブリスター容器に充填したりすることで行われる。
【0063】
所定の厚みをもった容器に充填する後者の方法では、かかる容器の形状を使用時の毛穴ひきしめパック料の形状に合わせて形成しておけば、インライン製造プロセスが容易となり、製造工程上好ましいものとなる。さらに、長い帯状のゲル体を形成させこれから目的とする使用時の形状に打抜く方法に比べて、廃棄するゲルの発生量が抑えられること、またゲル体と打抜き刃の接触がないことから衛生的であること等の観点からも好適である。
【0064】
毛穴ひきしめパック料の一方の表面に上記非粘着処理剤を用いて処理する方法としては、
(i)ゲル体の硬化が終了した後に、その表面に非粘着処理剤を用いて処理しても構わないし、
(j)ゲル体の硬化が終了する前に、その表面に非粘着処理剤を用いて処理しても構わない。
なお、本発明における「ゲル体の硬化が終了」とは、ゲル化前の配合物がゲル化反応を起こして保形性を有する状態になったことをいう。
【0065】
上記(i)の場合の製造方法としては、硬化が終了したゲル体の一方の表面に、例えばコーター、印刷機、ハケ等を用いた塗工やスプレー等を用いた噴霧等の方法で、非粘着処理剤を施す方法が好適である。
【0066】
また、上記(j)の場合の製造方法としては、前述の方法で厚み調整を行った硬化終了前のゲル形成用配合物の一方の表面に、例えばコーター、印刷機、ハケ等を用いた塗工やスプレー等を用いた噴霧等の方法で、非粘着処理剤を施す方法が好適である。
【0067】
ただし、上記(j)の場合の製造条件として、硬化終了前のゲル形成用配合物の一方の表面に非粘着処理剤を用いて処理する時のゲル形成用配合物は、ある程度以上粘度を有することが望ましい。かかる粘度としては、1,000センチポイズ以上が好ましい。すなわち、非粘着処理剤を用いて処理する時のゲル形成用配合物の粘度が1,000センチポイズより小さいと、かかるゲル形成用配合物と非粘着処理剤が混ざり合って、処理を施していない他方の面まで非粘着処理剤による効果が作用し、その結果、製造される毛穴ひきしめパック料の両表面の粘着度合いに差が生じなくなるおそれがある。
【0068】
また、上記(j)の場合の製造方法として、硬化終了前のゲル形成用配合物の厚み調整を行う際に、かかるゲル形成用配合物に非粘着処理剤を施すことによって、製造される毛穴ひきしめパック料の両表面の粘着度合いに差を生じさせることもできる。すなわち、硬化終了前のゲル形成用配合物の厚み調整を行う際に、非粘着処理剤を介在させることが可能なシート(以下、介在シートという)に、非粘着処理剤を一面に介在させ、かかる介在シートを硬化終了前のゲル形成用配合物の上に乗せた上で、ドクターブレードやスキージー等を用いて硬化終了前のゲル形成用配合物の厚み調整を行う。その結果、介在シートが保持していた非粘着処理剤をかかるゲル形成用配合物に転写することができ、これをゲル体の硬化の終了まで静置することで、目的とする両表面の粘着度合いが異なった毛穴ひきしめパック料を得ることができる。
【0069】
かかる製造方法の場合、厚み調整を行う直前のゲル形成用配合物の粘度は、10,000〜2,000,000センチポイズであることが好ましい。すなわち、10,000センチポイズより小さいと、かかるゲル形成用配合物と非粘着処理剤が混ざり合って、処理を施していない他方の面まで非粘着処理剤による効果が作用し、その結果、製造される毛穴ひきしめパック料の両表面の粘着度合いに差が生じなくなるおそれがある。また、2,000,000センチポイズより大きいと、かかるゲル形成用配合物の厚み調整自身が困難となる。
【0070】
なお介在シートとしては、非粘着処理剤を一面に介在させることができるものであればどんなものでもよく、例えば、プラスチックシート、スポンジシート、紙、織布、不織布等が挙げられる。介在シートは、使用時までには、毛穴ひきしめパック料から剥がすため、剥離が容易なプラスチックシート等が好ましい。
【0071】
また、介在シートに非粘着処理剤を介在させやすくするために、非粘着処理剤の中に増粘剤を加えることも可能である。
【0072】
毛穴ひきしめパック料は、使用されるまでの間、少なくとも粘着面側にポリエチレンやポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等のプラスチックフィルムをそのままの状態で、またはそのプラスチックフィルムの表面にシリコーン樹脂等の離型剤を塗布もしくは焼付けした状態で離型紙として貼り付けておくのが、衛生上好ましい。また、毛穴ひきしめパック料の乾燥を防いだり、衛生上の配慮から、さらに非粘着面側にも上記離型紙を貼り付けるのが好ましい。
【0073】
なお、貼り付けられた離型紙は、その柔軟性が乏しいため皮膚表面の動きに十分追従することができないことから、使用時には剥がす必要がある。非粘着面に離型紙を貼り付けたままで使用すると、使用中に離型紙が毛穴ひきしめパック料から剥がれてしまい扱いにくくなる。上記離型紙は、毛穴ひきしめパック料のゲル製造プロセスの際に下敷きや表面材として用いてもよいし、毛穴ひきしめパック料の製造が終了した後で貼り付けてもよい。
【0074】
本発明の毛穴ひきしめパック料の形状としては、鼻を中心とする顔面に適用する際に適した形状であれば特に制限はないが、例えば図1に示す、鼻の形、三角形、台形など鼻に適合する形に裁断または成型されたものであることが好ましい。また、頬や額やあご等に適用するため、さらに正方形、長方形、楕円形、円形、ハート形、半円形、半楕円形あるいはこれら組み合わせたもの等が挙げられる。また、位置決めがしやすいように、センターラインに凹凸部、印刷、スリット、切れ込み等で目印を設けたりすることも好ましく、さらに鼻の形状でシートが浮いてしまうことがないように、小鼻部や中心部にスリットを設けることも可能であり、さらに鼻の頭を覆うように下端部中央に凸部を形成することも可能である。
【0075】
また、本発明の毛穴ひきしめパック料は、日常、毛穴が開いたと感じられる時に使用することが可能であるが、好ましくは角栓除去型のパック料(シートまたはピールオフタイプ)を使用した後に使用することが好ましい。この際、肌に残った角栓除去型のパック料を一度洗い落としてから使用することが好ましい。
【0076】
【実施例】
以下、実施例および比較例によって本発明をさらに詳細に説明する。
実施例および比較例で用いた評価方法は以下の通りである。
【0077】
皮膚有用性評価
専門パネラーを各評価品目ごとに10名ずつ用意し(但し、品目によりパネラーが重複する場合もある)、表1に示す評価基準に従って評価を行い、全パネラーの合計点数を以て評価結果とした。従って、点数が高いほど評価項目に対する有用性が高いことを示す。(満点:50点)
【0078】
Figure 0003991080
【0079】
実施例1
下記の製造方法により、毛穴ひきしめパック料を作製した。毛穴ひきしめパック料をつくる単一の合成高分子ゲル体のゲル形成用配合物と非粘着処理剤の組成を表2に示す。ハマメリスエキスとしては、ハマメリスの葉を1,3−ブチレングリコールで抽出した蒸発乾燥残分3重量%のものを用い、また海藻エキスとしては、カッソウの抽出乾燥粉末を用いた。
【0080】
Figure 0003991080
【0081】
表2に示すゲル形成用配合物のうち架橋性因子(合成ケイ酸アルミニウム)を除く成分を混合し、50℃で約30分間混練して均一にした後、上記架橋性因子を加えて、さらに60℃で約10分間混練して均一にした。こうして得られたゲル形成用配合物を、厚さ100μmのポリプロピレンシート上に、ドクターブレードを用いて厚さ0.8mmに均一に展延し、上からローラーを用いて、開口率が前記条件を満たす15デニールのナイロン製チュールの織布を上記配合物中に浸漬させた。これを室温で約2時間放置することによってゲル体の硬化を終了させて、透明な合成高分子ゲル体を形成した。
【0082】
上記合成高分子ゲル体上に、表2に示す架橋性因子(カリウムミョウバン十二水和物)を溶媒(精製水)に溶解した非粘着処理剤をハケを用いて均一に、3mg/cm2(すなわち架橋当量で、4×10-8当量/ cm2)で塗って処理した。
さらに、この非粘着処理剤で処理した透明なゲル体表面に、厚さ50μmのポリプロピレンシートを乗せて、図1に示す、鼻の形状でかつ2本の線状の中心部スリット(1)と、2本の線状の両側面部スリット(2)を入れた形状に打ち抜き、目的とする最終製品を得た。使用時には上記ポリプロピレンシートを剥離して使用する。
【0083】
比較例1
表3のひきしめ成分を配合した美溶液を作製した。ついで、実施例1と同じ形状にカットした不織布を表3の美溶液中に含浸させた後、包装して含浸型製剤を作製した。
【0084】
Figure 0003991080
【0085】
調整法:(1)〜(9)を順次(10)に添加し均一に溶解する。
【0086】
比較例2
比較例1の表3の美溶液を以って比較例2とした(美容液タイプ)。
【0087】
以下に、実施例および比較例の評価結果を示す。尚、各評価は就寝前(入浴後)に、市販の角栓除去シート状パック料を使用し、角栓を除去し、毛穴が広がった状態を目視確認してから、試験品を下記の目安時間で使用してもらい、結果をアンケートにて回答してもらう形式にて行った。また、試験部位は鼻で実施した。貼着等の時間としては、実施例1は20分間、比較例1は10分間、比較例2は塗りっぱなしで行った。(比較例1は時間と共に剥がれてしまうので、10分間の試験時間が限度であった。)
【0088】
Figure 0003991080
【0089】
表4の結果より、本発明の実施例は比較例と比べて、各評価結果共に優れていることが判った。比較例1はシート状の含浸タイプの製品であるが、毛穴を十分には塞ぐことが出来なかった。比較例2は美容液タイプの製品にひきしめ成分を配合したものであるが、効果は低かった。また、実施例1は適用時間の後半では、シートの乾燥と共にシート全体が収縮する結果、より効果的に毛穴を塞ぐことが判った。これに対して含浸タイプはシートが収縮しないため、その効果は認められなかった。また、本発明の実施例のものは外観が透明であり、使い勝手等を含め好評であった。
【0090】
【発明の効果】
以上の結果から、本発明は、透明または半透明のシート状パック料に、毛穴ひきしめ成分を配合することで、各成分の効果を高め、効果的に毛穴を引き締め、冷却効果と使い勝手に優れることを特徴とする毛穴ひきしめパック料を提供することは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の毛穴ひきしめパック料の形状を示す平面図である。
【符号の説明】
1 中心部スリット
2 側面部スリット

Claims (7)

  1. 溶媒として少なくとも水を含み網目構造を有する合成高分子のゲル体で、該合成高分子ゲル体が少なくともアニオン性官能基を有する不飽和単量体を重合して得られる親水性合成高分子からなるゲル化粘剤と、毛穴ひきしめ成分を含有し、外観が透明または半透明のシート状である毛穴ひきしめパック料であって、係る合成高分子ゲルの一方の表面に、多価カチオンから選ばれる少なくとも1種の架橋性因子を有する非粘着処理剤を施すことにより、シートの一方の表面は粘着面とし、他方の表面は非粘着面とすることを特徴とする毛穴ひきしめパック料。
  2. シートの内部に、開口率が十分に大きい織布または不織布を厚み方向に内在させてあることを特徴とする請求項1に記載の毛穴ひきしめパック料。
  3. アニオン性官能基がカルボキシル基であることを特徴とする請求項1または2に記載の毛穴ひきしめパック料。
  4. 多価カチオンが、Al3+、Fe3+、Ti3+、In3+、Zr4+、Ta5+から選ばれる三価以上のイオンであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の毛穴ひきしめパック料。
  5. シートに清涼剤が含まれていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに1項に記載の毛穴ひきしめパック料。
  6. シートが鼻に適合する形に裁断または成型されたものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の毛穴ひきしめパック料。
  7. 角栓除去パック料を使用した後に、請求項1〜6のいずれか1項に記載の毛穴ひきしめパック料を使用することを特徴とする毛穴ひきしめパック料の使用方法。
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