JP3988067B2 - 電気光学装置部品の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、カラーフィルタ、エレクトロルミネセンス素子マトリクス等の、電気光学装置部品の製造方法に関する。特に、基板上の各画素が形成される位置にそれぞれ微小インク滴等の液状物を吐出して製造される電気光学装置部品について、乾燥速度を制御することによって、乾燥後の表面を平坦化する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
カラーフィルタ等の電気光学装置部品の製造方法として、インクジェット法を応用した方法が提案されている。この方法では、透明基板上に仕切りをマトリクス状に形成した後、インクジェット法を用いて液状物を仕切り内に塗布する。
【0003】
かかる従来の電気光学装置部品の製造方法においては、液状物吐出時には基板上の仕切りより上方に盛り上がる程度に液状物を付与する。これを所定温度でベークし乾燥及び硬化させると体積が減り、平坦化する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、例えばカラーフィルタに於いて、吐出するインクのレベリング性の制御が不十分であると、乾燥時のインクの体積が大きすぎて基板上の仕切りより上方に盛り上がってしまったり、乾燥時の体積が小さすぎてへこんだ形状になってしまったりすることがある。
【0005】
図1は、インク吐出直後及び乾燥後における画素のインク面の状態を示す断面図である。図1(a)〜(c)の各図において、符号21はインク吐出直後のインク面であり、符号22はインクを乾燥及び固化させた場合のインク面である。各図に示されるように、インク吐出直後のインク面21の盛り上がりは、図1(a)〜(c)で違いがない。しかし、インクを乾燥及び固化させた場合のインク面22は、図1(a)では画素の仕切りより上側に盛り上がっており、図1(b)では画素の仕切りの上端より下方に凹んでおり、図1(c)では仕切りの上端とほぼ同じ高さで、インク面も平坦である。
【0006】
このように乾燥後のインク面に差が生じるのは、インクの量及び濃度が同一でも、乾燥条件が異なるからである。例えばインクを吐出後、高温条件下で乾燥させると、乾燥が速く進み、図1(b)のようにインクの体積が小さくなる傾向にある。逆に低温条件下で乾燥させると、乾燥が遅くなり、図1(a)のように乾燥後のインクの体積がさほど小さくならない傾向にある。
【0007】
そこで、乾燥後のインク面を図1(c)に示すような所望の状態にするには、インクの乾燥条件の制御が必要となる。しかしながら、同じカラーフィルタ基板上の画素間にもインク面のばらつきが生じることがある。特に、画素形成領域の周縁部の画素と中央部の画素との間、および、カラーフィルタ基板周縁部の画素と中央部の画素との間にばらつきが生じている。これは、画素形成領域の周縁部の乾燥速度が中央部より速く、基板周縁部の乾燥速度が基板中央部より速いことに起因すると考えられる。このような同一基板上のレベリング性の差は、色むら、色調差の原因となって好ましくない。
【0008】
この乾燥速度の違いを解決するためには、中央部の画素の乾燥を速めるためのメカニカルな工夫も考えられるが、その設計は必ずしも容易ではない。
【0009】
そこで、本発明は、簡単な構成で液状物の乾燥条件の差を抑え、色むら、色調むら、光度むらのない電気光学装置部品の製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
上記課題を解決するために、本発明の電気光学装置部品の製造方法は、複数の画素が所定間隔をもって連続形成される画素形成領域と前記所定間隔以上にわたって画素が形成されない非形成領域とを備える基板上の当該各画素に所定の液状物を吐出することによる電気光学装置部品の製造方法であって、前記基板は、前記非形成領域によって複数の画素形成領域に区分され、前記画素形成領域の各々が複数の画素を備えて構成されており、前記画素形成領域の各画素に前記液状物を吐出する工程と、前記複数の画素形成領域の各々を取り囲む前記非形成領域の一部に、前記画素形成領域を取り囲んで前記液状物を吐出する工程と、前記吐出した液状物を乾燥させる工程と、を備え、前記非形成領域には、前記非形成領域と前記複数の画素形成領域との境界線を形成する画素に吐出する液状物の量と少なくとも同量の液状物を吐出する。
【0011】
これにより、画素領域内の液状物の乾燥条件を均一にし、乾燥後の表面を均一にすることができ、色むら、色調むら、光度むらのない電気光学装置部品を製造することができる。
【0012】
上記課題を解決するための、他の発明に係る電気光学装置部品の製造方法は、 複数の画素が所定間隔をもって連続形成される画素形成領域と前記所定間隔以上にわたって画素が形成されない非形成領域とを備える基板上の当該各画素に所定の液状物を吐出することによる電気光学装置部品の製造方法であって、前記基板は、前記非形成領域によって複数の画素形成領域に区分され、前記画素形成領域の各々が複数の画素を備えて構成されており、前記画素形成領域の各画素に前記液状物を吐出する工程と、前記複数の画素形成領域の全体を取り囲んで前記液状物を吐出する工程と、
前記吐出した液状物を乾燥させる工程と、を備える。
【0013】
また、本発明の電気光学装置部品の製造方法において、前記基板はカラーフィルタ基板であって、前記液状物としてインクを吐出するものでもよい。これにより、乾燥後のインク面を平坦にすることが容易となり、色むら、色調むらのないカラーフィルタを製造することができる。
【0017】
また、前記非形成領域内の吐出域には、基板中の最も外側の画素に吐出する液状物の量と少なくとも同量の液状物を吐出することが望ましい。
【0018】
また、本発明の電気光学装置部品の製造方法において、前記複数の画素形成領域の各々を取り囲んで前記液状物を吐出する第1の吐出域と、前記複数の画素形成領域の全体を取り囲んで前記液状物を吐出する第2の吐出域とを備えることとしてもよい。
【0019】
また、前記第2の吐出域は、前記第1の吐出域より外側に形成されることとしてもよい。
【0020】
本発明の電気光学装置部品の製造方法において、前記非形成領域内の吐出域は、前記画素形成領域との境界に沿って形成されることが好ましい。
【0021】
【発明の実施の形態】
まず、本発明の第1の実施の形態によるカラーフィルタの製造方法について、図面を参照して説明する。
【0022】
(カラーフィルタの構成)
図2に、この実施形態でカラーフィルタを製造する際に用いられるカラーフィルタ基板の平面形状を示す。図3は、図2の符号Aで示す円内の拡大図である。
【0023】
図2に示されるように、カラーフィルタ基板12は、1枚のカラーフィルタとなるパネルチップ11が、平面上に複数並べられた状態となっている。この実施形態では、1枚のカラーフィルタ基板12は、8×12=96枚のパネルチップ11から構成されている。カラーフィルタの製造時には、これら複数のパネルチップ11に対してまとめてインクの吐出及び乾燥の処理を行い、その後、パネルチップ単位に切り離してカラーフィルタとする。
【0024】
図3に示されるように、パネルチップ11は、マトリクス状に並んだ画素13を備え、画素と画素の境目は、仕切り14によって区切られている。そして、複数の画素13が仕切り14を介して連続形成される画素形成領域の外側には、画素が形成されない非形成領域19がある。
【0025】
カラーフィルタの製造の際には、上記画素13の1つ1つに、赤、緑、青のいずれかのインクを数滴ずつ吐出する。図3の例では赤、緑、青の配置をいわゆるモザイク型としたが、3色が均等に配置されていれば、ストライプ型など、その他の配置でも構わない。
【0026】
図4は、図3のB−B’線断面図である。カラーフィルタ基板を構成するパネルチップ11は、透光層15と、遮光層である仕切り14とを備えている。仕切り14が形成されていない(除去された)部分は、上記画素13を形成する。この画素13に各色の液状インクを吐出し、乾燥および固化させることにより、カラーフィルタとなる。
【0027】
(吐出インクの配置)
本発明では、パネルチップのうち画素が形成されない非形成領域に、複数の画素が連続形成される画素形成領域を取り囲むようにインク滴を吐出し、画素形成領域の周縁部の乾燥条件を、画素形成領域の中央部の乾燥条件に近づけることによって、画素形成領域の周縁部の乾燥速度を適切に制御する。
【0028】
図5及び図6を用いて、本発明の実施例を具体的に説明する。図5は、本実施形態によるカラーフィルタの製造方法におけるインクの吐出パターンと、パネルチップにおける画素の配置との平面的位置関係を示したものである。図5の符号13は、各画素の位置を示す。符号17は、インクの吐出位置を示す。この図に示されるように、パネルチップ上の各画素にインクを吐出するとともに、画素が形成されない領域にも、画素形成領域との境界に沿ってインクを吐出する。特に、画素形成領域と非形成領域との境界線を形成する画素に対して、非形成領域側にもう1列の画素がある場合と同等に、いわばダミーのインク滴を吐出する第1のダミー領域を設ける。
【0029】
この場合、第1のダミー領域には、隣接する画素1つにつき、画素形成領域における1画素あたりのインク滴の量と同じかそれ以上のインク滴を、吐出することが望ましい。例えば、画素形成領域における1画素あたりのインク滴が約70ピコリットルであるとすれば、画素形成領域と非形成領域との境界線を形成する画素の隣にも、70ピコリットルまたはそれ以上のインク滴を吐出する。
【0030】
これにより、パネルチップの周縁部に位置する画素のインク乾燥条件と、パネルチップの中央部に位置する画素のインク乾燥条件を近づけることができる。画素以外の部分に吐出するインクの色は、特に限定されない。また、インクの吐出順序は特に限定されず、インクジェットヘッドの移動距離など、カラーフィルタの製造効率を考慮してプログラムすればよい。
【0031】
実際にインクを吐出して実験を行ったところ、従来の方法では、画素間の色ばらつきΔEが7であったが、本実施形態では、ΔEが3以下に収まり、ばらつきの小さいカラーフィルタを製造することができた。
【0032】
図6は、ダミー領域の配置を示す平面図である。図6に示すように、上記第1のダミー領域31の外側でかつカラーフィルタ基板12の周縁部に沿って、複数の画素形成領域の全体を取り囲むように第2のダミー領域32を設ける。この第2のダミー領域32に吐出する単位面積当たりのインク量は、カラーフィルタに吐出されるインク滴の単位面積当たりのインク量と同等にすることが望ましい。また、第2のダミー領域には、基板中の最も外側の画素に対するインク滴の量と少なくとも同量のインク滴を吐出する。これにより、カラーフィルタ基板の周縁部に位置する画素のインク乾燥条件と、カラーフィルタ基板の中央部に位置する画素のインク乾燥条件を近づけることができる。
【0033】
実際にインクを吐出して実験を行ったところ、従来の方法では、全チップ間の色ばらつきΔEが7であったが、本実施形態では、ΔEが3以下に収まり、ばらつきの小さいカラーフィルタを製造することができた。
【0034】
(カラーフィルタの製造工程)
以下、本実施形態の製造方法によるカラーフィルタの製造工程につき、更に詳細に説明する。
【0035】
膜厚0.7mm、たて38cm、横30cmの無アルカリガラスからなる透明基板の表面を、熱濃硫酸に過酸化水素水を1重量%添加した洗浄液で洗浄し、純水でリンスした後、エア乾燥を行って清浄表面を得る。この表面に、スパッタ法によりクロム膜を平均0.2μmの膜厚で形成し、金属層を得た。この金属層の表面に、フォトレジストOFPR−800(東京応化製)をスピンコートした。基板はホットプレート上で、80℃で5分間乾燥し、フォトレジスト層を形成した。
【0036】
この基板表面に、所要のマトリクスパターン形状を描画したマスクフィルムを密着させ、紫外線で露光をおこなった。次に、これを、水酸化カリウムを8重量%の割合で含むアルカリ現像液に浸漬して、未露光の部分のフォトレジストを除去し、レジスト層をパターニングした。続いて、露出した金属層を、塩酸を主成分とするエッチング液でエッチング除去した。このようにして所定のマトリクスパターンを有する遮光層(ブラックマトリクス)を得た。遮光層の膜厚は、およそ0.2μmであった。また、遮光層の幅は、およそ22μmであった。
【0037】
この基板上に、さらにネガ型の透明アクリル系の感光性樹脂組成物をやはりスピンコート法で塗布した。100℃で20分間プレベークした後、所定のマトリクスパターン形状を描画したマスクフィルムを用いて紫外線露光を行った。未露光部分の樹脂を、やはりアルカリ性の現像液で現像し、純水でリンスした後スピン乾燥した。最終乾燥としてのアフターベークを200℃で30分間行い、樹脂部を十分硬化させ、バンク層を形成した。このバンク層の膜厚は、平均で2.7μmであった。また、バンク層の幅は、およそ14μmであった。そして、遮光層は、その上面でおよそ4μmの幅のリング状露出面が形成されていた。
【0038】
得られた遮光層およびバンク層で区画された着色層形成領域のインク濡れ性を改善するため、ドライエッチング、すなわち大気圧プラズマ処理を行った。ヘリウムに酸素を20%加えた混合ガスに高電圧を印加し、プラズマ雰囲気を大気圧内でエッチングスポットに形成し、基板を、このエッチングスポット下を通過させてエッチングし、バンク層とともに着色層形成領域(ガラス基板の露出面)の活性化処理を行った。この処理の直後、対比テストプレートでの水に対する接触角は、バンク層上で平均50°であったのに対し、ガラス基板上では平均35°であった。
【0039】
この着色層形成領域に、インクジェットプリンティングヘッドから色材であるインクを高精度で制御しつつ吐出し、インクを塗布した。インクジェットプリンティングヘッドには、ピエゾ圧電効果を応用した精密ヘッドを使用し、20ピコリットルの微小インク滴を着色形成領域毎に3〜8滴、選択的に飛ばした。ヘッドよりターゲットである着色層形成領域への飛翔速度、飛行曲がり、サテライトと称される分裂迷走滴の発生防止のためには、インクの物性はもとよりヘッドのピエゾ素子を駆動する電圧と、その波形が重要である。従って、あらかじめ条件設定された波形をプログラムして、インク滴を赤、緑、青の3色を同時に塗布して所定の配色パターンの着色層を形成した。
【0040】
インクとしては、ポリウレタン樹脂オリゴマーに無機顔料を分散させた後、低沸点溶剤としてシクロヘキサノンおよび酢酸ブチルを、高沸点溶剤としてブチルカルビトールアセテートを加え、さらに非イオン系界面活性剤0.01重量%を分散剤として添加し、粘度6〜8センチポアズとしたものを用いた。
【0041】
塗布後の乾燥は、自然雰囲気中で3時間放置してインク層のセッティングを行った後、80℃のホットプレート上で40分間加熱し、最後にオーブン中で200℃で30分間加熱してインク層の硬化処理を行って、着色層を得た。この条件によって着色層、特にその透過部における膜厚のばらつきを10%以下に抑制することが出来、結果として着色層の色調の色差を3以下、さらには2以下に抑制できた。
【0042】
上記基板に、透明アクリル樹脂塗料をスピンコートして平滑面を有するオーバーコート層を得た。さらに、この上面にITOからなる電極層を所要パターンで形成して、カラーフィルタとした。得られたカラーフィルタは、熱サイクル耐久試験、紫外線照射試験、加湿試験等の耐久試験に合格し、液晶表示装置などの要素基板として十分用い得ることを確認した。
【0043】
(他の電気光学装置部品の例)
上記の実施形態は、電気光学装置部品としてカラーフィルタを例にとって説明したが、これに限らず、EL(エレクトロルミネセンス)表示装置に用いられるEL素子マトリクス、MLA(マイクロレンズアレイ)など、液状物を塗布して乾燥させる工程を備えた種々の電気光学装置部品に、本発明を適用することができる。
【0044】
【発明の効果】
本発明によれば、液状物の乾燥条件を、画素形成領域の周縁部と中央部、又は基板の周縁部と中央部で均一化することにより、色むら、色調むら、光度むらのない電気光学装置部品の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】インク吐出直後及び乾燥後における画素のインク面の状態を示す断面図である。
【図2】本発明の実施形態でカラーフィルタを製造する際に用いられるカラーフィルタ基板の平面図である。
【図3】図2の符号Aで示す円内の拡大図である。
【図4】図3のB−B’線断面図である。
【図5】本実施形態によるカラーフィルタの製造方法におけるインクの吐出パターンと、パネルチップにおける画素の配置との平面的位置関係を示した図である。
【図6】ダミー領域の配置を示す平面図である。
【符号の説明】
13…画素、17…液状物、19…非形成領域、21…インク吐出直後のインク面、22…インク乾燥後のインク面、12…基板、11…パネルチップ、14…仕切り、15…透光層、31…第1のダミー領域、32…第2のダミー領域
Claims (7)
- 複数の画素が所定間隔をもって連続形成される画素形成領域と前記所定間隔以上にわたって画素が形成されない非形成領域とを備える基板上の当該各画素に所定の液状物を吐出することによる電気光学装置部品の製造方法であって、
前記基板は、前記非形成領域によって複数の画素形成領域に区分され、前記画素形成領域の各々が複数の画素を備えて構成されており、
前記画素形成領域の各画素に前記液状物を吐出する工程と、
前記複数の画素形成領域の各々を取り囲む前記非形成領域の一部に、前記画素形成領域を取り囲んで前記液状物を吐出する工程と、
前記吐出した液状物を乾燥させる工程と、を備え、
前記非形成領域には、前記非形成領域と前記複数の画素形成領域との境界線を形成する画素に吐出する液状物の量と少なくとも同量の液状物を吐出する、
電気光学装置部品の製造方法。 - 複数の画素が所定間隔をもって連続形成される画素形成領域と前記所定間隔以上にわたって画素が形成されない非形成領域とを備える基板上の当該各画素に所定の液状物を吐出することによる電気光学装置部品の製造方法であって、
前記基板は、前記非形成領域によって複数の画素形成領域に区分され、前記画素形成領域の各々が複数の画素を備えて構成されており、
前記画素形成領域の各画素に前記液状物を吐出する工程と、
前記複数の画素形成領域の全体を取り囲んで前記液状物を吐出する工程と、
前記吐出した液状物を乾燥させる工程と、を備える
、電気光学装置部品の製造方法。 - 請求項1または2に記載の電気光学装置部品の製造方法であって、
前記基板はカラーフィルタ基板であって、前記液状物としてインクを吐出する、電気光学装置部品の製造方法。 - 請求項2に記載の電気光学装置部品の製造方法であって、
前記非形成領域内の吐出域には、基板中の最も外側の画素に吐出する液状物の量と少なくとも同量の液状物を吐出する、電気光学装置部品の製造方法。 - 請求項2又は請求項3に記載の電気光学装置部品の製造方法であって、
前記複数の画素形成領域の各々を取り囲んで前記液状物を吐出する第1の吐出域と、
前記複数の画素形成領域の全体を取り囲んで前記液状物を吐出する第2の吐出域とを備える、電気光学装置部品の製造方法。 - 請求項5に記載の電気光学装置部品の製造方法であって、
前記第2の吐出域は、前記第1の吐出域より外側に形成される、電気光学装置部品の製造方法。 - 請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の電気光学装置部品の製造方法であって、
前記非形成領域内の吐出域は、前記画素形成領域との境界に沿って形成される電気光学装置部品の製造方法。
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