JP3984471B2 - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、能動層に窒化物半導体を用いた絶縁ゲートを有する半導体装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図19はIII-V族窒化物半導体からなる従来のショットキゲート型の電解効果トランジスタ(FET)の断面構成を示している。
【0003】
図19に示すように、サファイアからなる基板101上には、窒化ガリウム(GaN)からなるチャネル層102とn型の窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)からなるキャリア供給層103とが順次形成されている。チャネル層102の上部におけるキャリア供給層103とのヘテロ界面の近傍にはポテンシャル井戸からなり電子移動度が極めて大きい2次元電子ガス層が形成され、これにより、該FETは高電子移動度トランジスタ(HEMT)とも呼ばれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来のショットキゲート型のFETは、ゲート電極の耐圧がショットキ特性により決定されるため、ゲート電極の逆耐圧も制限される。その上、ゲート電極に対する順方向の印加電圧も高々2V程度に制限されるため、高い電流駆動能力を持つ高出力半導体装置(パワーデバイス)を得られないという問題がある。
【0005】
本発明は、前記従来の問題を解決し、ゲート電極を有し窒化物半導体からなる半導体装置の電流駆動能力を高めることができるようにすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するため、本発明は、窒化物半導体からなる半導体装置におけるゲート電極を絶縁ゲートとすると共に、ゲート絶縁膜を、堆積された窒化物半導体自体を酸化することにより形成する構成とする。
【0007】
具体的に、本発明に係る半導体装置は、基板と、基板の上に形成された第1の窒化物半導体からなる能動層と、能動層の上に形成され、第1の窒化物半導体よりもエネルギーギャップが大きい第2の窒化物半導体層と、第2の窒化物半導体層の上に形成され、第2の窒化物半導体層よりも酸化速度が大きい第3の窒化物半導体層が酸化されてなる絶縁酸化層と、絶縁酸化層の上に形成されたゲート電極とを備えている。
【0008】
本発明の半導体装置によると、第2の窒化物半導体層の上に形成された絶縁酸化層は、該第2の窒化物半導体層上の第3の窒化物半導体層自体が酸化されて形成されているため、絶縁酸化層の膜質は良好で且つ該絶縁酸化層とその下側の第2の窒化物半導体層と接する界面も極めて清浄である。その結果、絶縁酸化層上に形成されたゲート電極にリーク電流がほとんど発生せず、その上、電流電圧特性がショットキ特性によって規制されなくなるので、高耐圧で且つ高電流駆動能力を得ることができる。また、第2の窒化物半導体層の酸化速度が第3の窒化物半導体層の酸化速度よりも小さいため、第3の窒化物半導体層のみを選択的に酸化することが容易となる。さらに、第2の窒化物半導体層がキャリア供給層となり、第1の窒化物半導体がチャネル層となる、高耐圧で高電流駆動能力を持つ高電子移動度トランジスタ(HEMT)を確実に実現することができる。
【0011】
本発明の半導体装置において、第2の窒化物半導体層がアルミニウム(Al)を含むことが好ましい。このように、典型的な窒化物半導体材料である窒化ガリウム(GaN)にアルミニウムを添加した窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)は、その酸化速度が窒化ガリウムよりも小さいため、絶縁酸化層の形成時に酸化しにくい上に、エネルギーギャップが窒化ガリウムよりも大きいため、ポテンシャル障壁層となる。
【0013】
本発明の半導体装置は、第2の窒化物半導体層と絶縁酸化層との間に形成され、酸化速度が第3の窒化物半導体層よりも小さい第4の窒化物半導体からなる酸化防止層をさらに備えていることが好ましい。このようにすると、第3の窒化物半導体層を酸化して絶縁酸化層を形成する際に、第4の窒化物半導体層によって酸化が実質的に停止するため、ゲート絶縁膜となる絶縁酸化層の膜厚の制御が容易となる。
【0014】
この場合に、酸化防止層が窒化アルミニウムからなることが好ましい。
【0015】
本発明の半導体装置は、絶縁酸化層とゲート電極との間に形成された絶縁膜をさらに備えていることが好ましい。このようにすると、ゲート電極に生じるリーク電流を確実に抑制できるため、ゲート電極への高い電圧印加が可能となるので、半導体装置の電流駆動能力を一層高めることができる。
【0016】
この場合に、絶縁膜がシリコン酸化膜又はシリコン窒化膜からなることが好ましい。このようにすると、絶縁膜の膜質が極めて緻密となるため、高い絶縁性を得ることができる。
【0017】
また、本発明の半導体装置は、第2の窒化物半導体層の上のゲート長方向側の領域に形成されたソース電極及びドレイン電極をさらに備え、絶縁酸化層におけるゲート電極とソース電極及びドレイン電極との間の少なくとも一方に、その厚さがゲート電極の下側部分の厚さよりも大きい厚膜部を有していることが好ましい。このようにすると、厚膜部と隣接する電極をドレイン電極とすると、該ドレイン電極のドレイン耐圧が高くなり、その上、ドレインリーク電流が小さくなるため、半導体装置の動作電圧を高くすることができるので、高出力化を容易に図ることができる。
【0018】
本発明に係る第1の半導体装置の製造方法は、基板上に第1の窒化物半導体からなる能動層と、第1の窒化物半導体よりもバンドギャップが大きい第2の窒化物半導体層とを順次形成する第1の工程と、第2の窒化物半導体層の上に第2の窒化物半導体層よりも酸化速度が大きい第3の窒化物半導体層を形成した後、形成した第3の窒化物半導体層を酸化することにより、第3の窒化物半導体層からなる絶縁酸化層を形成する第2の工程と、絶縁酸化層の上にゲート電極を形成する第3の工程と、絶縁酸化層におけるゲート長方向側の領域に対して選択的にエッチングを行なって絶縁酸化層に開口部を形成し、形成した開口部上にソース電極及びドレイン電極を形成する第4の工程とを備えている。
【0019】
第1の半導体装置の製造方法によると、第2の窒化物半導体層の上に第3の窒化物半導体層を形成し、該第3の窒化物半導体層を酸化することにより、第3の窒化物半導体層からなる絶縁酸化層を形成し、形成した絶縁酸化層の上にゲート電極を形成するため、本発明に係る半導体装置を確実に得ることができる。
【0023】
第1の半導体装置の製造方法は、第1の工程と第2の工程との間に、第2の窒化物半導体層の上に酸化速度が第3の窒化物半導体層よりも小さい第4の窒化物半導体からなる酸化防止層を形成する工程をさらに備えていることが好ましい。このように、ゲート絶縁膜である絶縁酸化層となる第3の窒化物半導体層とその下側に形成される第2の窒化物半導体層との間に、第3の窒化物半導体層と比べてその酸化速度が小さい第4の窒化物半導体からなる酸化防止層を形成するため、該酸化防止層は第3の窒化物半導体層よりも酸化されにくく、第3の窒化物半導体層のみを酸化することが容易となるので、トランジスタの動作特性に大きな影響を与えるゲート絶縁膜となる絶縁酸化層の膜厚の制御が容易となる。
【0024】
この場合に、酸化防止層がアルミニウムを含むことが好ましい。
【0025】
また、第1の半導体装置の製造方法は、第2の工程と第3の工程との間に、絶縁酸化層の上に絶縁膜を形成する工程をさらに備え、第4の工程が、絶縁膜におけるソース電極及びドレイン電極を形成する領域に対しても開口部を形成する工程を含むことが好ましい。
【0026】
この場合に、絶縁膜がシリコン酸化膜又はシリコン窒化膜からなることが好ましい。
【0027】
また、第1の半導体装置の製造方法において、第2の工程が、第3の窒化物半導体層における少なくともゲート電極を形成する領域に絶縁酸化層を形成する工程と、ゲート電極を形成する領域とソース電極及びドレイン電極のうちドレイン電極を形成する領域との間の領域を選択的に酸化することにより、絶縁酸化層にその厚さが絶縁酸化層よりも大きい厚膜部を形成する工程とを含むことが好ましい。
【0028】
本発明に係る第2の半導体装置の製造方法は、基板上に第1の窒化物半導体からなる能動層と、第1の窒化物半導体よりもエネルギーギャップが大きい第2の窒化物半導体層とを順次形成する第1の工程と、第2の窒化物半導体層の上に第2の窒化物半導体層よりも酸化速度が大きい第3の窒化物半導体層を形成する第2の工程と、第3の窒化物半導体層の上におけるオーミック電極形成領域に酸化保護膜を形成する第3の工程と、酸化保護膜をマスクとして、第3の窒化物半導体層を酸化することにより、第3の窒化物半導体層におけるオーミック電極形成領域を除く領域に絶縁酸化層を形成する第4の工程と、酸化保護膜を除去した後、第3の窒化物半導体層におけるオーミック電極形成領域の上にオーミック電極を形成する第5の工程と、絶縁酸化層の上にゲート電極を選択的に形成する第6の工程とを備えている。
【0029】
第2の半導体装置の製造方法によると、第3の窒化物半導体層のオーミック電極形成領域を除く領域に絶縁酸化層を形成しておき、その後、第3の窒化物半導体層におけるオーミック電極形成領域の上にオーミック電極を形成する。このため、第3の窒化物半導体層におけるオーミック電極形成領域は酸化されておらず、その結果、オーミック電極は第3の窒化物半導体層を除去することなく形成することができる。従って、第3の窒化物半導体層に対する加工が不要となる。
【0030】
第2の半導体装置の製造方法において、酸化保護膜がシリコンからなることが好ましい。また、第2の半導体装置の製造方法において、酸化保護膜が絶縁膜であることが好ましい。
【0031】
第2の半導体装置の製造方法は、第2の工程と第3の工程との間に、第3の窒化物半導体層の上に、該第3の窒化物半導体層の素子形成領域を覆う保護膜を形成する工程と、形成された保護膜をマスクとして、第2の窒化物半導体層及び第3の窒化物半導体層を酸化することにより、素子形成領域の周辺部に素子分離膜を形成する工程とをさらに備え、第3の工程が、酸化保護膜を保護膜から形成する工程を含むことが好ましい。
【0033】
第2の半導体装置の製造方法は、第1の工程と第2の工程との間に、第2の窒化物半導体層の上に酸化速度が第3の窒化物半導体層よりも小さい第4の窒化物半導体からなる酸化防止層を形成する工程をさらに備えていることが好ましい。
【0034】
この場合に、酸化防止層がアルミニウムを含むことが好ましい。
【0035】
第1又は第2の半導体装置の製造方法において、第2の窒化物半導体層がアルミニウムを含むことが好ましい。
【0036】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0037】
図1は本発明の第1の実施形態に係る半導体装置であって、III-V族窒化物半導体からなる絶縁ゲート型の高電子移動度トランジスタ(HEMT)の断面構成を示している。
【0038】
図1に示すように、例えば、炭化ケイ素(SiC)からなる基板11上には、基板11と該基板11上に成長するエピタキシャル層との格子不整合を緩和する窒化アルミニウム(AlN)からなるバッファ層12と、窒化ガリウムからなりその上部に2次元電子ガス層が形成される能動層としてのチャネル層13と、n型の窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)からなりチャネル層13にキャリア(電子)を供給するキャリア供給層14とが順次形成されている。
【0039】
バッファ層12にまで達する絶縁体からなる素子分離膜15に囲まれた素子形成領域上であって、キャリア供給層14の上のゲート電極形成領域には、キャリア供給層14の上に成長した窒化ガリウムからなる半導体層自体が酸化された絶縁酸化層16Bが選択的に形成されている。
【0040】
絶縁酸化層16Bの上には、チタン(Ti)、白金(Pt)及び金(Au)の積層体からなるゲート電極17が形成されている。また、キャリア供給層14上におけるゲート電極17のゲート長方向側の領域には、キャリア供給層14とオーミック接触するチタン(Ti)及びアルミニウム(Al)からなるソースドレイン電極18が形成されている。
【0041】
このように、本実施形態に係るHEMTは、ゲート絶縁膜として、キャリア供給層14の上に成長した窒化物半導体層が酸化されてなる絶縁酸化層16Bを用いているため、該絶縁酸化層16Bとキャリア供給層14との界面には汚染等による不純物がまったく存在しないので、良好な界面が形成されている。その上、絶縁酸化層16Bは窒化物が酸化されて形成されているため、その膜質は極めて緻密であり、高い絶縁性を有する。
【0042】
図2は第1の実施形態に係るHEMTの電流電圧特性を示している。横軸はソースドレイン間の電圧値Vdsを示し、縦軸はゲート幅当たりの電流値を示している。本実施形態に係るHEMTは、ゲート絶縁膜である絶縁酸化層16Bの絶縁特性が優れているため、ドレイン耐圧は200V以上にも達し、また順方向に5V以上のゲートソース間電圧Vgsを印加してもゲート電極17からのリーク電流は発生せず、良好な電流電圧特性を示すことが分かる。
【0043】
以下、前記のように構成された絶縁ゲートを有するHEMTの製造方法について図面を参照しながら説明する。
【0044】
図3(a)〜図3(c)及び図4(a)、図4(b)は本発明の第1の実施形態に係る絶縁ゲート型のHEMTの製造方法の工程順の断面構成を表わしている。
【0045】
まず、図3(a)に示すように、有機金属化学的気相堆積(MOCVD)法により、炭化ケイ素からなる基板11上に、例えば膜厚が100nm程度の窒化アルミニウムからなるバッファ層12と、膜厚が3μm程度の窒化ガリウムからなるチャネル層13と、膜厚が15nm程度でシリコン(Si)をドーパントするn型の窒化アルミニウムガリウムからなるキャリア供給層14と、膜厚が50nm〜100nm程度の窒化ガリウムからなる絶縁膜形成層16Aとを順次成長することにより、窒化物半導体からなるエピタキシャル積層体を形成する。
【0046】
次に、図3(b)に示すように、リソグラフィ法及びエッチング法により、素子形成領域をマスクするシリコンからなる保護膜(図示せず)を形成し、続いて、基板11に対して酸化雰囲気で1〜2時間程度の熱酸化処理を行なって、エピタキシャル積層体に素子分離膜15を選択的に形成する。
【0047】
次に、図3(c)に示すように、保護膜を除去した後、絶縁膜形成層16Aに対して酸化雰囲気で数分間程度の熱酸化処理を行なうことにより、絶縁膜形成層16Aから絶縁酸化層16Bを形成する。
【0048】
次に、図4(a)に示すように、例えばスパッタ法により、膜厚が約50nmのチタン及び白金と膜厚が約200nmの金とを積層してゲート電極形成膜を形成する。続いて、リソグラフィ法及びドライエッチング法により、ゲート電極形成膜に対して選択的にパターニングを行なって、ゲート電極形成膜からゲート電極17を形成する。その後、絶縁酸化層16Bにおけるゲート長方向側の領域に対して選択的にエッチングを行なって、絶縁酸化層16Bに開口部16aを設けることにより、該開口部16aからキャリア供給層14を露出する。
【0049】
次に、図4(b)に示すように、キャリア供給層14における開口部16aからの露出部分に、例えばスパッタ法により、膜厚が約20nmのチタンと膜厚が約200nmのアルミニウムとを積層する。続いて、リソグラフィ法及びドライエッチング法により、堆積した金属膜に対して所定のパターニングを行ない、さらに熱処理を行なって、金属膜からキャリア供給層14とオーミック接触するソースドレイン電極18を形成する。
【0050】
このように、第1の実施形態に係るHEMTの製造方法は、エピタキシャル積層体の上面に、窒化ガリウムからなる絶縁膜形成層16Aを成長させておき、成長した絶縁膜形成層16Aを熱酸化することにより、ゲート絶縁膜となる絶縁酸化層16Bを形成している。
【0051】
第1の実施形態においては、絶縁酸化層16Bの膜厚を絶縁膜形成層16Aに対する加熱時間により調節している。窒化ガリウム(GaN)からなる絶縁膜形成層16Aと窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)からなるキャリア供給層14との酸化速度を比較すると、Alの組成が0.3の場合には、窒化ガリウムの酸化速度が窒化アルミニウムガリウムの酸化速度と比べて2倍程度と大きく、これにより、絶縁酸化層16Bの下側に位置するキャリア供給層14の酸化を抑制することができる。
【0052】
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0053】
図5は本発明の第2の実施形態に係る半導体装置であって、III-V族窒化物半導体からなる絶縁ゲート型のHEMTの断面構成を示している。図5において、図1に示す構成部材と同一の構成部材には同一の符号を付している。
【0054】
図5に示すように、例えば、炭化ケイ素からなる基板11上には、窒化アルミニウムからなるバッファ層12と、窒化ガリウムからなるチャネル層13と、n型の窒化アルミニウムガリウムからなりチャネル層13にキャリア(電子)を供給するキャリア供給層14と、窒化アルミニウムからなる酸化防止層20とが順次形成されている。
【0055】
絶縁体からなる素子分離膜15に囲まれた素子形成領域上であって、酸化防止層20上のゲート電極形成領域には、酸化防止層20上に成長した窒化ガリウムからなる半導体層自体が酸化された絶縁酸化層16Bが選択的に形成されている。
【0056】
絶縁酸化層16B上には、チタン、白金及び金の積層体からなるゲート電極17が形成されている。また、酸化防止層20上におけるゲート長方向側の領域には、酸化防止層20とオーミック接触するチタン及びアルミニウムからなるソースドレイン電極18が形成されている。
【0057】
このように、第2の実施形態に係るHEMTは、ゲート絶縁膜となる絶縁酸化層16Bとキャリア供給層14との間に、窒化アルミニウムからなる酸化防止層20が形成されていることを特徴とする。これにより、第1の実施形態と同様に、絶縁酸化層16Bと酸化防止層20との界面には汚染等による不純物がまったく存在しないため良好な界面が形成されている。その上、絶縁酸化層16Bは窒化物が酸化されて形成されているため、その膜質は極めて緻密であり、優れた絶縁性を持つ。
【0058】
なお、酸化防止層20は絶縁酸化層16Bにおける酸化処理時の酸化ストッパ層として機能する。
【0059】
図6は第2の実施形態に係るHEMTの電流電圧特性を示している。横軸はソースドレイン間の電圧値Vdsを示し、縦軸はゲート幅当たりの電流値を示している。本実施形態に係るHEMTは、ゲート絶縁膜である絶縁酸化層16Bの絶縁特性が優れているため、ドレイン耐圧は200V以上にも達し、また順方向に5V以上のゲートソース間電圧Vgsを印加してもゲート電極17からのリーク電流は発生せず、良好な電流電圧特性を示す。
【0060】
以下、前記のように構成された絶縁ゲートを有するHEMTの製造方法について図面を参照しながら説明する。
【0061】
図7(a)〜図7(c)及び図8(a)、図8(b)は本発明の第2の実施形態に係る絶縁ゲート型のHEMTの製造方法の工程順の断面構成を表わしている。
【0062】
まず、図7(a)に示すように、MOCVD法により、炭化ケイ素からなる基板11上に、例えば膜厚が100nm程度の窒化アルミニウムからなるバッファ層12と、膜厚が3μm程度の窒化ガリウムからなるチャネル層13と、膜厚が15nm程度でシリコンをドーパントするn型の窒化アルミニウムガリウムからなるキャリア供給層14と、膜厚が20nm〜50nm程度の窒化アルミニウムからなる酸化防止層20と、膜厚が50nm〜100nm程度の窒化ガリウムからなる絶縁膜形成層16Aとを順次成長することにより、窒化物半導体からなるエピタキシャル積層体を形成する。
【0063】
次に、図7(b)に示すように、リソグラフィ法及びエッチング法により、素子形成領域をマスクするシリコンからなる保護膜(図示せず)を形成し、続いて、基板11に対して酸化雰囲気で1〜2時間程度の熱酸化処理を行なって、エピタキシャル積層体に素子分離膜15を選択的に形成する。
【0064】
次に、図7(c)に示すように、保護膜を除去した後、絶縁膜形成層16Aに対して酸化雰囲気で数分間程度の熱酸化処理を行なうことにより、絶縁膜形成層16Aから絶縁酸化層16Bを形成する。
【0065】
第2の実施形態においても、絶縁酸化層16Bの膜厚を絶縁膜形成層16Aに対する加熱時間により調節しているが、酸化防止層20を構成する窒化アルミニウムの酸化速度は窒化ガリウムの酸化速度と比べて50分の1と極めて小さいため、絶縁膜形成層16Aに対する酸化処理は酸化防止層20で停止したとみなすことができる。従って、絶縁膜形成層16Aをすべて酸化させたとしてもキャリア供給層14にまで酸化が及ぶことがなくなり、絶縁酸化層16Bの膜厚は実質的に絶縁膜形成層16Aの膜厚で調節することができるようになる。その結果、絶縁ゲートを有する素子の動作特性に大きな影響を与える絶縁酸化層16Bの膜厚制御性を大幅に向上することができる。
【0066】
次に、図8(a)に示すように、例えばスパッタ法により、膜厚が約50nmのチタン及び白金と膜厚が約200nmの金とを積層してゲート電極形成膜を形成する。続いて、リソグラフィ法及びドライエッチング法により、ゲート電極形成膜に対して選択的にパターニングを行なって、ゲート電極形成膜からゲート電極17を形成する。その後、絶縁酸化層16Bにおけるゲート長方向側の領域に対して選択的にエッチングを行なって、絶縁酸化層16Bに開口部16aを設けることにより、該開口部16aから酸化防止層20を露出する。
【0067】
次に、図8(b)に示すように、酸化防止層20における開口部16aからの露出部分に、例えばスパッタ法により、膜厚が約20nmのチタンと膜厚が約200nmのアルミニウムとを積層する。続いて、リソグラフィ法及びドライエッチング法により、堆積した金属膜に対して所定のパターニングを行ない、さらに熱処理を行なって、金属膜から酸化防止層20とオーミック接触するソースドレイン電極18を形成する。
【0068】
また、酸化防止層20は窒化アルミニウムに限られず、III-V族元素として、ガリウム又はインジウムを含んでいてもよい。但し、酸化速度を小さくするためには、酸化防止層20におけるアルミニウムの組成を相対的に大きくすることが好ましい。
【0069】
(第3の実施形態)
以下、本発明の第3の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0070】
図9は本発明の第3の実施形態に係る半導体装置であって、III-V族窒化物半導体からなる絶縁ゲート型のHEMTの断面構成を示している。図9において、図1に示す構成部材と同一の構成部材には同一の符号を付している。
【0071】
図9に示すように、例えば、炭化ケイ素からなる基板11上には、基板11と該基板11上に成長するエピタキシャル層との格子不整合を緩和する窒化アルミニウムからなるバッファ層12と、窒化ガリウムからなりその上部に2次元電子ガス層が形成される能動層としてのチャネル層13と、n型の窒化アルミニウムガリウムからなりチャネル層13にキャリア(電子)を供給するキャリア供給層14と、窒化アルミニウムからなる酸化防止層20とが順次形成されている。
【0072】
バッファ層12にまで達する絶縁体からなる素子分離膜15に囲まれた素子形成領域上であって、酸化防止層20上のゲート電極形成領域には、酸化防止層20上に成長した窒化ガリウムからなる半導体層自体が酸化された絶縁酸化層16Bが選択的に形成され、さらに絶縁酸化層16Bの上には、酸化シリコン(SiO2 )からなる上部ゲート絶縁膜21が形成されている。これにより、第3の実施形態においては、ゲート絶縁膜26は、絶縁酸化層16Bからなる下部ゲート絶縁膜と、上部ゲート絶縁膜21とにより構成される。
【0073】
ゲート絶縁膜26の上には、チタン、白金及び金の積層体からなるゲート電極17が形成されている。また、酸化防止層20上におけるゲート電極17のゲート長方向側の領域には、酸化防止層20とオーミック接触するチタン及びアルミニウムからなるソースドレイン電極18が形成されている。
【0074】
このように、第3の実施形態に係るHEMTは、下部ゲート絶縁膜として、キャリア供給層14の上に成長した窒化物半導体層が酸化されてなる絶縁酸化層16Bを用いているため、該絶縁酸化層16Bとキャリア供給層14との界面には汚染等による不純物がまったく存在しないので、良好な界面が形成されている。その上、絶縁酸化層16Bは窒化物が酸化されて形成されているため、その膜質は極めて緻密であり、高い絶縁性を有する。
【0075】
さらに、第3の実施形態においては、ゲート電極17と絶縁酸化層16Bとの間に、酸化シリコンからなる上部ゲート絶縁膜21を設けているため、ゲート電極17によるリーク電流はほとんど生じることがない。その結果、ゲート電極17に対して比較的に高い電圧を印加することがが可能となるので、HEMTの電流駆動能力をより一層高めることができる。
【0076】
図10は第3の実施形態に係るHEMTの電流電圧特性を示している。横軸はソースドレイン間の電圧値Vdsを示し、縦軸はゲート幅当たりの電流値を示している。本実施形態に係るHEMTは、ゲート絶縁膜26が絶縁酸化層16Bと上部ゲート絶縁膜21とからなり、その絶縁特性が極めて優れるため、ドレイン耐圧は200V以上にも達する。その上、順方向に8V以上のゲートソース間電圧Vgsを印加してもゲート電極17からのリーク電流は発生せず、良好な電流電圧特性を示すことが分かる。
【0077】
以下、前記のように構成された絶縁ゲートを有するHEMTの製造方法について図面を参照しながら説明する。
【0078】
図11(a)〜図11(c)及び図12(a)、図12(b)は本発明の第3の実施形態に係る絶縁ゲート型のHEMTの製造方法の工程順の断面構成を表わしている。
【0079】
まず、図11(a)に示すように、MOCVD法により、炭化ケイ素からなる基板11上に、例えば膜厚が100nm程度の窒化アルミニウムからなるバッファ層12と、膜厚が3μm程度の窒化ガリウムからなるチャネル層13と、膜厚が15nm程度でシリコン(Si)をドーパントするn型の窒化アルミニウムガリウムからなるキャリア供給層14と、膜厚が20nm〜50nm程度の窒化アルミニウムからなる酸化防止層20と、膜厚が50nm〜100nm程度の窒化ガリウムからなる絶縁膜形成層16Aとを順次成長することにより、窒化物半導体からなるエピタキシャル積層体を形成する。
【0080】
次に、リソグラフィ法及びエッチング法により、素子形成領域をマスクするシリコンからなる保護膜(図示せず)を形成し、続いて、基板11に対して酸化雰囲気で1〜2時間程度の熱酸化処理を行なって、エピタキシャル積層体に素子分離膜15を選択的に形成する。
【0081】
次に、図11(b)に示すように、保護膜を除去した後、絶縁膜形成層16Aに対して酸化雰囲気で数分間程度の熱酸化処理を行なうことにより、絶縁膜形成層16Aから絶縁酸化層16Bを形成する。続いて、絶縁酸化層16Bの上に、例えばCVD法により、膜厚が約10nmの酸化シリコンからなる上部ゲート絶縁膜21を形成する。
【0082】
ここで、第3の実施形態においても、絶縁酸化層16Bの膜厚を絶縁膜形成層16Aに対する加熱時間により調節しているが、第2の実施形態と同様に、酸化防止層20を絶縁膜形成層16Aの下側に設けたことにより、絶縁酸化層16Bの膜厚は実質的に絶縁膜形成層16Aの膜厚で調節することができるようになる。その結果、絶縁ゲートを有する素子の動作特性に大きな影響を与える絶縁酸化層16Bの膜厚制御性を大幅に向上することができる。
【0083】
次に、図12(a)に示すように、例えばスパッタ法により、膜厚が約50nmのチタン及び白金と膜厚が約200nmの金とを積層してゲート電極形成膜を形成する。続いて、リソグラフィ法及びドライエッチング法により、ゲート電極形成膜に対して選択的にパターニングを行なって、ゲート電極形成膜からゲート電極17を形成する。これにより、ゲート電極17の下側には、上部ゲート絶縁膜21と絶縁酸化層16Bからなる下部ゲート絶縁膜とにより構成されるゲート絶縁膜26が形成される。その後、上部ゲート絶縁膜21及び絶縁酸化層16Bにおけるゲート長方向側の領域に対して選択的にエッチングを行なって、上部ゲート絶縁膜21及び絶縁酸化層16Bに開口部16aを設けることにより、該開口部16aから酸化防止層20を露出する。
【0084】
次に、図12(b)に示すように、酸化防止層20における開口部16aからの露出部分に、例えばスパッタ法により、膜厚が約20nmのチタンと膜厚が約200nmのアルミニウムとを積層する。続いて、リソグラフィ法及びドライエッチング法により、堆積した金属膜に対して所定のパターニングを行ない、さらに熱処理を行なって、金属膜から酸化防止層20とオーミック接触するソースドレイン電極18を形成する。
【0085】
このように、第3の実施形態に係るHEMTの製造方法は、ゲート絶縁膜26を、窒化ガリウムからなる絶縁膜形成層16Aが熱酸化されてなる絶縁酸化層16Bと、該絶縁酸化層16Bの上に形成された上部ゲート絶縁膜21とから構成している。これにより、前述したように、ゲート電極17によるリーク電流を防止でき、ゲート電極17への印加電圧を高くすることができるので、HEMTの電流駆動能力を向上することができる。
【0086】
なお、第3の実施形態においては、ゲート絶縁膜26の上部ゲート絶縁膜21に酸化シリコンを用いたが、酸化シリコンに限られない。すなわち、酸化絶縁層16Bと密着性が良く且つ該酸化絶縁層16Bよりも絶縁性が高い材料であれば良く、例えば窒化シリコン(Si3N4)を用いてもよい。
【0087】
(第4の実施形態)
以下、本発明の第4の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0088】
図13は本発明の第4の実施形態に係る半導体装置であって、III-V族窒化物半導体からなる絶縁ゲート型のHEMTの断面構成を示している。図13において、図1に示す構成部材と同一の構成部材には同一の符号を付している。
【0089】
図13に示すように、例えば、炭化ケイ素からなる基板11上には、基板11と該基板11上に成長するエピタキシャル層との格子不整合を緩和する窒化アルミニウムからなるバッファ層12と、窒化ガリウムからなりその上部に2次元電子ガス層が形成される能動層としてのチャネル層13と、n型の窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)からなりチャネル層13にキャリア(電子)を供給するキャリア供給層14とが順次形成されている。
【0090】
バッファ層12にまで達する絶縁体からなる素子分離膜15に囲まれた素子形成領域上であって、キャリア供給層14上のゲート電極形成領域には、キャリア供給層14の上に成長した窒化ガリウムからなる絶縁膜形成層16A自体が酸化された絶縁酸化層16Bが選択的に形成されている。
【0091】
絶縁酸化層16B上には、チタン、白金及び金の積層体からなるゲート電極47が形成されており、キャリア供給層14上におけるゲート電極17のゲート長方向側の領域には、キャリア供給層14とオーミック接触するチタン及びアルミニウムからなるソース電極18s及びドレイン電極18dがそれぞれ形成されている。
【0092】
第4の実施形態においては、図13に示すように、ゲート電極17とドレイン電極18dとの間の領域に、絶縁酸化層16Bの膜厚がゲート電極17の下側部分よりも厚い厚膜部16cを有している。
【0093】
このように、第4の実施形態に係るHEMTは、ゲート絶縁膜として、キャリア供給層14の上に成長した窒化ガリウムからなる絶縁膜形成層16Aが酸化されてなる絶縁酸化層16Bを用いているため、該絶縁酸化層16Bとキャリア供給層14と絶縁膜形成層16Aとの界面には汚染等による不純物がまったく存在しないので、良好な界面が形成されている。その上、絶縁酸化層16Bは窒化物が酸化されて形成されているため、その膜質は極めて緻密であり、高い絶縁性を有する。
【0094】
さらに、ゲート電極17とドレイン電極18dとの間の絶縁酸化層16Bには厚膜部16cが形成されているため、HEMTのドレイン耐圧が高くなり、且つドレインリーク電流が小さくなる。その結果、HEMTの動作電圧を高くすることができるので、高出力化が容易となる。
【0095】
図14は第4の実施形態に係るHEMTの電流電圧特性を示している。横軸はソースドレイン間の電圧値Vdsを示し、縦軸はゲート幅当たりの電流値を示している。本実施形態に係るHEMTは、ゲート絶縁膜である絶縁酸化層16Bの絶縁特性が優れていることと、ゲート電極17とドレイン電極18dとの間に絶縁酸化層16Bの膜厚を厚くした厚膜部16cを設けているため、ドレイン耐圧が250V以上にも達する。また、順方向に6V以上のゲートソース間電圧Vgsを印加してもゲート電極17からのリーク電流は発生せず、良好な電流電圧特性を示すことが分かる。
【0096】
以下、前記のように構成された絶縁ゲートを有するHEMTの製造方法について図面を参照しながら説明する。
【0097】
図15(a)〜図15(d)及び図16(a)〜図16(c)は本発明の第4の実施形態に係る絶縁ゲート型のHEMTの製造方法の工程順の断面構成を表わしている。
【0098】
まず、図15(a)に示すように、MOCVD法により、炭化ケイ素からなる基板11上に、例えば膜厚が100nm程度の窒化アルミニウムからなるバッファ層12と、膜厚が3μm程度の窒化ガリウムからなるチャネル層13と、膜厚が15nm程度でシリコンをドーパントするn型の窒化アルミニウムガリウムからなるキャリア供給層14と、膜厚が50nm〜100nm程度の窒化ガリウムからなる絶縁膜形成層16Aとを順次成長することにより、窒化物半導体からなるエピタキシャル積層体を形成する。
【0099】
次に、図15(b)に示すように、リソグラフィ法及びエッチング法により素子形成領域をマスクするシリコンからなる保護膜41を形成し、続いて、基板11に対して酸化雰囲気で1〜2時間程度の熱酸化処理を行なってエピタキシャル積層体に素子分離膜15を選択的に形成する。
【0100】
次に、図15(c)に示すように、リソグラフィ法及びエッチング法により、保護膜41におけるゲート電極形成領域とドレイン電極形成領域との間に開口部を形成して、絶縁膜形成層16Aを露出する。その後、露出した縁膜形成層16Aに対して、酸化雰囲気で数分間程度の熱酸化処理を行なうことにより、絶縁膜形成層16Aにおけるゲート電極形成領域とドレイン電極形成領域との間に、絶縁膜形成層16A自体が部分的に酸化されてなる厚膜形成部16bを形成する。
【0101】
次に、図15(d)に示すように、保護膜41を除去し、続いて、絶縁膜形成層16Aに対して酸化雰囲気で数分間程度の熱酸化処理を行なって、絶縁膜形成層16A及び厚膜形成部16bをさらに酸化することにより、絶縁膜形成層16A自体が酸化されてなり、ゲート電極形成領域とドレイン電極形成領域との間に、厚膜部16cを有する絶縁酸化層16Bを形成する。
【0102】
次に、図16(a)に示すように、例えばスパッタ法により、膜厚が約50nmのチタン及び白金と膜厚が約200nmの金とを積層し、続いて、リソグラフィ法及びドライエッチング法により、堆積したゲート電極形成膜に対して所定のパターニングを行なって、ゲート電極形成膜からゲート電極17を形成する。
【0103】
次に、図16(b)に示すように、絶縁酸化層16Bにおけるゲート長方向側の領域に対して選択的にエッチングを行なって、絶縁酸化層16Bに開口部16aを設けることにより、該開口部16aからキャリア供給層14を露出する。
【0104】
次に、図16(c)に示すように、キャリア供給層14における該開口部16aからの露出部分に、例えばスパッタ法により、膜厚が約20nmのチタンと膜厚が約200nmのアルミニウムとを積層する。続いて、リソグラフィ法及びドライエッチング法により、堆積した金属膜に対して所定のパターニングを行ない、さらに熱処理を行なって、金属膜からキャリア供給層14とオーミック接触するソース電極18sとドレイン電極18dとそれぞれ形成する。
【0105】
このように、第4の実施形態によると、熱酸化による絶縁酸化層16Bを、ゲート電極17とドレイン電極18dとの間に厚膜部16cを設けることにより、部分的に厚くなるように形成している。これにより、前述したように、HEMTのドレイン耐圧が高くなる共にドレインリーク電流を抑制することができる。
【0106】
なお、第4の実施形態においては、絶縁酸化層16Bを形成するよりも前に厚膜形成部16bを形成したが、これとは逆に、絶縁酸化層16Bをほぼ一様な厚さに形成した後、厚膜部16cを形成してもよい。
【0107】
また、保護膜41にシリコンを用いたが、窒化物系の半導体層の酸化を防止することができる材料であれば良く、シリコンに代えて、例えば酸化シリコン又は窒化シリコンを用いても良い。
【0108】
(第5の実施形態)
以下、本発明の第5の実施形態に係るHEMTの製造方法について図面を参照しながら説明する。
【0109】
図17(a)〜図17(c)及び図18(a)、図18(b)は本発明の第5の実施形態に係る絶縁ゲート型のHEMTの製造方法の工程順の断面構成を表わしている。
【0110】
まず、図17(a)に示すように、MOCVD法により、炭化ケイ素からなる基板11上に、例えば膜厚が100nm程度の窒化アルミニウムからなるバッファ層12と、膜厚が3μm程度の窒化ガリウムからなるチャネル層13と、膜厚が15nm程度でシリコンをドーパントするn型の窒化アルミニウムガリウムからなるキャリア供給層14と、膜厚が20nm〜50nm程度の窒化アルミニウムからなる酸化防止層20と、膜厚が50nm〜100nm程度の窒化ガリウムからなる絶縁膜形成層16Aとを順次成長することにより窒化物半導体からなるエピタキシャル積層体を形成する。
【0111】
次に、図17(b)に示すように、リソグラフィ法及びエッチング法により、素子形成領域をマスクするシリコンからなる保護膜41Aを形成し、続いて、基板11に対して酸化雰囲気で1〜2時間程度の熱酸化処理を行なって、エピタキシャル積層体に素子分離膜15を選択的に形成する。
【0112】
次に、図17(c)に示すように、リソグラフィ法及びエッチング法により、保護膜41Aから絶縁膜形成層16Aにおけるオーミック電極形成領域をマスクする酸化保護膜41Bを形成する。続いて、形成した酸化保護膜41Bをマスクとして、絶縁膜形成層16Aに対して酸化雰囲気で数分間程度の熱酸化処理を行なうことにより、絶縁膜形成層16Aから、該絶縁膜形成層16Aのオーミック電極形成領域に導電性領域16dを有する絶縁酸化層16Bを形成する。
【0113】
ここで、第5の実施形態においても、絶縁酸化層16Bの膜厚を絶縁膜形成層16Aに対する加熱時間により調節しているが、第2の実施形態と同様に、酸化防止層20を絶縁膜形成層16Aの下側に設けたことにより、絶縁酸化層16Bの膜厚は実質的に絶縁膜形成層16Aの膜厚で調節することができるようになる。その結果、絶縁ゲートを有する素子の動作特性に大きな影響を与える絶縁酸化層16Bの膜厚制御性を大幅に向上することができる。
【0114】
次に、図18(a)に示すように、酸化保護膜41Bを除去し、その後、例えばスパッタ法により、膜厚が約50nmのチタン及び白金と膜厚が約200nmの金とを積層し、続いて、リソグラフィ法及びドライエッチング法により、堆積したゲート電極形成膜に対して所定のパターニングを行なって、ゲート電極形成膜からゲート電極17を形成する。
【0115】
次に、図18(b)に示すように、絶縁酸化層16B及び導電性領域16dの上に、例えばスパッタ法により、膜厚が約20nmのチタンと膜厚が約200nmのアルミニウムとを積層する。続いて、リソグラフィ法及びドライエッチング法により、堆積した金属膜に対して所定のパターニングを行ない、さらに熱処理を行なって、金属膜から導電性領域16dとオーミック接触するソースドレイン電極18を形成する。
【0116】
このように、第5の実施形態に係るHEMTの製造方法は、絶縁膜形成層16Aから熱酸化により絶縁酸化層16Bを形成する際に、絶縁膜形成層16Aにおけるオーミック電極形成領域を酸化保護膜41Bによりマスクした状態で絶縁酸化層16Bを形成する。これにより、絶縁膜形成層16Aにおけるオーミック電極形成領域は酸化されず、良好な電気特性を保つ導電性領域16dとして残るため、ソースドレイン電極18をコンタクト抵抗が小さい良好なオーミック電極として形成することができる。
【0117】
なお、第5の実施形態においては、保護膜41Aにシリコンを用いたが、窒化物系の半導体層の酸化を防止することができる材料であれば良く、例えば酸化シリコン又は窒化シリコンを用いても良い。
【0118】
また、第5の実施形態においては、素子分離膜15を形成するための保護膜41Aから、絶縁膜形成層16Aの導電性領域16dをマスクする酸化保護膜41Bを形成したが、これに限られない。すなわち、図17(c)に示す工程において、酸化保護膜41Bを他の部材により形成しても良い。一例として、素子分離膜15をエピタキシャル積層体を酸化して形成する代わりに、素子分離領域をエッチングして除去するメサ分離法を用いて形成する場合には、酸化保護膜41Bは新たに形成する必要がある。
【0119】
さらに、第1〜第5の各実施形態においては、絶縁酸化層16Bに窒化ガリウム(GaN)を用いたが、これに限られず、良質な酸化層を形成できれば、窒化アルミニウムガリウム、窒化インジウムガリウム(InGaN)又は窒化インジウムアルミニウムガリウム(InAlGaN)等の、いわゆる窒化ガリウム系半導体を用いてもよい。
【0120】
また、絶縁酸化層16Bを絶縁膜形成層16Aに対して熱酸化を行なうことにより形成したが、絶縁性に優れた良好な酸化膜を形成できる方法であれば良く、例えば、絶縁膜形成層16Aにイオン注入又はプラズマドーピング等を行なうことにより絶縁酸化層16Bを形成してもよい。
【0121】
また、第4の実施形態を除く各実施形態においては、絶縁酸化層16Bを絶縁膜形成層16Aの全部に対して酸化を行なったが、絶縁膜形成層16Aの上側部分に対して行ない、その下部に窒化ガリウムが残っていてもよい。また、第4の実施形態においては、絶縁酸化層16Bの厚膜部16cを絶縁膜形成層16Aの下部にまで達するように酸化を行なったが、その下部に窒化ガリウムが残っていてもよい。
【0122】
また、窒化ガリウムからなる絶縁膜形成層16Aを、窒化アルミニウムガリウムからなるキャリア供給層14の上に形成したが、該キャリア供給層14の膜厚を厚くして、その上部だけを選択的に酸化して、キャリア供給層14自体から絶縁酸化層16Bを形成しても良い。
【0123】
また、絶縁ゲートを有する半導体装置として、チャネル層13に窒化ガリウムを用い、キャリア供給層14にn型の窒化アルミニウムガリウムを用いたHEMTを採用したが、これに代えて、例えば、窒化ガリウム、窒化アルミニウムガリウム、窒化インジウムガリウム又は窒化インジウムアルミニウムガリウム等を用いたHEMT又はFETであってもよい。但し、HEMTの場合には、通常、キャリア供給層14には、そのエネルギーギャップがチャネル層13のエネルギーギャップよりも大きい材料を用いる。良く知られているように、窒化ガリウム系化合物半導体は、組成にアルミニウム(Al)を含むと半導体のエネルギーギャップがより大きくなり、また、組成にインジウム(In)を含むと半導体のエネルギーギャップがより小さくなる。
【0124】
また、基板11に炭化ケイ素を用いたが、炭化ケイ素の代わりに、窒化ガリウム又はサファイア(Al2 O3 )等であって、III-V族窒化物半導体からなるチャネル層13等がエピタキシャル成長可能な基板であればよい。
【0125】
また、ゲート電極17及びソースドレイン電極18は、前述した金属に限られない。
【0126】
また、ゲート電極17とソースドレイン電極18との形成順序は問われなく、いずれを先に形成してもよい。
【0127】
また、素子分離膜15は、窒化物半導体からなるエピタキシャル積層体を選択的に酸化することにより形成したが、素子分離部分をエッチングして除去するメサ分離法により形成してもよい。
【0128】
また、ソースドレイン電極18は、堆積した金属膜に対してパターニングを行なう代わりに、ソースドレイン電極形成領域を開口部に持つマスクパターンを形成し、該マスクパターン上に開口部が充填されるように金属膜を堆積し、その後、レジストパターンを除去する、いわゆるリフトオフ法により形成しても良い。
【0129】
【発明の効果】
本発明に係る半導体装置及びその製造方法によると、第2の窒化物半導体層の上に形成された絶縁酸化層は、該第2の窒化物半導体層上の第3の窒化物半導体層自体が酸化されて形成されているため、該絶縁酸化層の膜質は良好で且つ該絶縁酸化層とその下側の第2の窒化物半導体層と接する界面も極めて清浄である。その結果、絶縁酸化層上に形成されたゲート電極におけるリーク電流の発生を防止することができ、電圧特性がショットキ特性に規制されなくなるので、高耐圧で且つ高電流駆動能力の絶縁ゲート型半導体装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る半導体装置を示す構成断面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る半導体装置における電流電圧特性を示すグラフである。
【図3】(a)〜(c)は本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す工程順の構成断面図である。
【図4】(a)及び(b)は本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す工程順の構成断面図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る半導体装置を示す構成断面図である。
【図6】本発明の第2の実施形態に係る半導体装置における電流電圧特性を示すグラフである。
【図7】(a)〜(c)は本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す工程順の構成断面図である。
【図8】(a)及び(b)は本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す工程順の構成断面図である。
【図9】本発明の第3の実施形態に係る半導体装置を示す構成断面図である。
【図10】本発明の第3の実施形態に係る半導体装置における電流電圧特性を示すグラフである。
【図11】(a)〜(c)は本発明の第3の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す工程順の構成断面図である。
【図12】(a)及び(b)は本発明の第3の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す工程順の構成断面図である。
【図13】本発明の第4の実施形態に係る半導体装置を示す構成断面図である。
【図14】本発明の第4の実施形態に係る半導体装置における電流電圧特性を示すグラフである。
【図15】(a)〜(d)は本発明の第4の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す工程順の構成断面図である。
【図16】(a)〜(c)は本発明の第4の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す工程順の構成断面図である。
【図17】(a)〜(c)は本発明の第5の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す工程順の構成断面図である。
【図18】(a)及び(b)は本発明の第5の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す工程順の構成断面図である。
【図19】従来のショットキ型ゲートを有するHEMTを示す構成断面図である。
【符号の説明】
11 基板
12 バッファ層
13 チャネル層(能動層)
14 キャリア供給層(第1の窒化物半導層)
15 素子分離膜
16A 絶縁膜形成層(第2の窒化物半導層)
16B 絶縁酸化層
16a 開口部
16b 厚膜形成部
16c 厚膜部
16d 導電性領域
17 ゲート電極
18 ソースドレイン電極
18s ソース電極
18d ドレイン電極
20 酸化防止層
21 上部ゲート絶縁膜
26 ゲート絶縁膜
41 保護膜
41A 保護膜
41B 酸化保護膜
Claims (21)
- 基板と、
前記基板の上に形成された第1の窒化物半導体からなる能動層と、
前記能動層の上に形成され、前記第1の窒化物半導体よりもエネルギーギャップが大きい第2の窒化物半導体層と、
前記第2の窒化物半導体層の上に形成され、前記第2の窒化物半導体層よりも酸化速度が大きい第3の窒化物半導体層が酸化されてなる絶縁酸化層と、
前記絶縁酸化層の上に形成されたゲート電極とを備えていることを特徴とする半導体装置。 - 前記第2の窒化物半導体層はアルミニウムを含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
- 前記第2の窒化物半導体層と前記絶縁酸化層との間に形成され、酸化速度が前記第3の窒化物半導体層よりも小さい第4の窒化物半導体からなる酸化防止層をさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
- 前記酸化防止層は窒化アルミニウムからなることを特徴とする請求項3に記載の半導体装置。
- 前記絶縁酸化層と前記ゲート電極との間に形成された絶縁膜をさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
- 前記絶縁膜はシリコン酸化膜又はシリコン窒化膜からなることを特徴とする請求項5に記載の半導体装置。
- 前記第2の窒化物半導体層の上のゲート長方向側の領域に形成されたソース電極及びドレイン電極をさらに備え、
前記絶縁酸化層は、前記ゲート電極と前記ソース電極及びドレイン電極との間の少なくとも一方に、その厚さが前記ゲート電極の下側部分の厚さよりも大きい厚膜部を有していることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。 - 基板上に第1の窒化物半導体からなる能動層と、前記第1の窒化物半導体よりもエネルギーギャップが大きい第2の窒化物半導体層とを順次形成する第1の工程と、
前記第2の窒化物半導体層の上に前記第2の窒化物半導体層よりも酸化速度が大きい第3の窒化物半導体層を形成した後、形成した第3の窒化物半導体層を酸化することにより、前記第3の窒化物半導体層からなる絶縁酸化層を形成する第2の工程と、
前記絶縁酸化層の上にゲート電極を形成する第3の工程と、
前記絶縁酸化層におけるゲート長方向側の領域に対して選択的にエッチングを行なって前記絶縁酸化層に開口部を形成し、形成した開口部上にソース電極及びドレイン電極を形成する第4の工程とを備えていることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 前記第1の工程と前記第2の工程との間に、
前記第2の窒化物半導体層の上に酸化速度が前記第3の窒化物半導体層よりも小さい第4の窒化物半導体からなる酸化防止層を形成する工程をさらに備えていることを特徴とする請求項8に記載の半導体装置の製造方法。 - 前記酸化防止層はアルミニウムを含むことを特徴とする請求項9に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記第2の工程と前記第3の工程との間に、
前記絶縁酸化層の上に絶縁膜を形成する工程をさらに備え、
前記第4の工程は、前記絶縁膜における前記ソース電極及び前記ドレイン電極を形成する領域に対しても開口部を形成する工程を含むことを特徴とする請求項8に記載の半導体装置の製造方法。 - 前記絶縁膜はシリコン酸化膜又はシリコン窒化膜からなることを特徴とする請求項11に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記第2の工程は、
前記第3の窒化物半導体層における少なくとも前記ゲート電極を形成する領域に前記絶縁酸化層を形成する工程と、
前記ゲート電極を形成する領域と前記ソース電極及び前記ドレイン電極のうちドレイン電極を形成する領域との間の領域を選択的に酸化することにより、前記絶縁酸化層にその厚さが前記絶縁酸化層よりも大きい厚膜部を形成する工程とを含むことを特徴とする請求項8に記載の半導体装置の製造方法。 - 前記第2の窒化物半導体層はアルミニウムを含むことを特徴する請求項8〜13のうちのいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
- 基板上に第1の窒化物半導体からなる能動層と、前記第1の窒化物半導体よりもエネルギーギャップが大きい第2の窒化物半導体層とを順次形成する第1の工程と、
前記第2の窒化物半導体層の上に前記第2の窒化物半導体層よりも酸化速度が大きい第3の窒化物半導体層を形成する第2の工程と、
前記第3の窒化物半導体層の上におけるオーミック電極形成領域に酸化保護膜を形成する第3の工程と、
前記酸化保護膜をマスクとして、前記第3の窒化物半導体層を酸化することにより、前記第3の窒化物半導体層における前記オーミック電極形成領域を除く領域に絶縁酸化層を形成する第4の工程と、
前記酸化保護膜を除去した後、前記第3の窒化物半導体層における前記オーミック電極形成領域の上にオーミック電極を形成する第5の工程と、
前記絶縁酸化層の上にゲート電極を選択的に形成する第6の工程とを備えていることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 前記酸化保護膜はシリコンからなることを特徴とする請求項15に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記酸化保護膜は絶縁膜であることを特徴とする請求項15に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記第2の工程と前記第3の工程との間に、
前記第3の窒化物半導体層の上に、該第3の窒化物半導体層の素子形成領域を覆う保護膜を形成する工程と、
形成された保護膜をマスクとして、前記第2の窒化物半導体層及び第3の窒化物半導体層を酸化することにより、前記素子形成領域の周辺部に素子分離膜を形成する工程とをさらに備え、
前記第3の工程は、前記酸化保護膜を前記保護膜から形成する工程を含むことを特徴とする請求項15に記載の半導体装置の製造方法。 - 前記第1の工程と前記第2の工程との間に、
前記第2の窒化物半導体層の上に酸化速度が前記第3の窒化物半導体層よりも小さい第4の窒化物半導体からなる酸化防止層を形成する工程をさらに備えていることを特徴とする請求項15〜18のうちのいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。 - 前記酸化防止層はアルミニウムを含むことを特徴とする請求項19に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記第2の窒化物半導体層はアルミニウムを含むことを特徴する請求項15〜20のうちのいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
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