JP3975784B2 - 車両用操舵装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、運転者により行われるステアリングホイール等の操舵手段の操作に応じて車両を操舵せしめるための車両用操舵装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両の操舵は、車室の内部において運転者によりなされる操舵手段の操作(一般的にはステアリングホイールの回転操作)を、舵取り用の車輪(一般的には前輪)の操向のために車室の外部に配した舵取機構に伝えて行われる。
【0003】
このような車両用操舵装置として、近年、車室内部の操舵手段を車室外部の舵取機構から機械的に分離して配すると共に、舵取機構の一部に操舵用のアクチュエータを付設し、該アクチュエータを、前記操舵手段の操作方向及び操作量の検出結果に基づいて動作させ、舵取機構に操舵力を加えて前記操舵手段の操作に応じた操舵を行わせる構成とした分離式の操舵装置、所謂、ステアバイワイヤ式の操舵装置が提案されている。
【0004】
この種の分離式の操舵装置は、操舵手段の操作量と操舵用のアクチュエータの動作量との対応関係を機械的な制約を受けずに自在に設定することができ、車速の高低、旋回程度、加減速の有無等、走行状態に応じた操舵特性の変更制御に柔軟に対応し得るという利点を有している。なお、前記アクチュエータとしては、操舵特性の変更制御の容易性を考慮して、一般的に電動モータ(操舵モータ)が用いられている。
【0005】
また分離式の操舵装置においては、操舵用のアクチュエータとしての操舵モータ、操舵手段の操作方向及び操作量を含めて車両の走行状態を検出する各種のセンサ、及びこれらのセンサの検出結果に基づいて前記操舵モータを駆動制御する制御部に対するフェイルセーフ対策が重要であり、従来から、前記操舵モータ、センサ及び制御部を二重系とする一方、操舵手段の操作に応じて回転する入力側部材と舵取機構の動作に伴って回転する出力側部材との間に、電磁クラッチ等の係断手段を介装し、この係断手段をフェイル発生時に係合させ、操舵手段の操作力を舵取機構に機械的に伝達して、マニュアル操舵が行えるようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、以上の如き分離式の操舵装置においては、舵取機構に加えられる操舵モータの発生力のみで操舵を行わせるため、例えば、山道走行時等、大舵角の操舵が繰り返し行われる走行状態にあるとき、前記操舵モータが過負荷となり易く、耐久性の低下、故障等の不具合を発生する虞れがあった。
【0007】
この不具合は、大出力の操舵モータを用いることにより解消し得るが、大出力の操舵モータの採用は、製品コストの増大を招く上、舵取機構の周辺での配設位置の確保が難しくなるという問題があり、また、一般道路の走行時等、小舵角の操舵が比較的低頻度にて行われる走行状態において、前記操舵モータが低効率の領域にて駆動されることとなり、省エネルギの観点からも好ましくない。
【0008】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、大出力の操舵モータを用いることなく、該操舵モータの過負荷の発生を防止することができ、省エネルギの観点からも好ましい車両用操舵装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1発明に係る車両用操舵装置は、操舵手段の操作に応じて回転する入力側部材と舵取機構の動作に伴って回転する出力側部材とを機械的に係断する係断手段と、前記舵取機構に操舵力を加える操舵モータとを備える車両用操舵装置において、前記操舵モータの駆動状態を検出する駆動状態検出手段と、該駆動状態検出手段の検出結果が第1のしきい値を上回る状態が所定時間継続したとき前記係断手段に係合動作を行わせ、係合状態下での前記検出結果が前記第1のしきい値よりも小さい第2のしきい値を下回る状態が所定時間継続したとき前記係断手段に遮断動作を行わせるように前記係断手段を制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
【0010】
本発明においては、舵取機構に操舵力を加える操舵モータの駆動状態を、駆動状態検出手段により検出し、この検出結果が第1のしきい値を上回る状態が所定時間継続したとき前記操舵モータが過負荷状態にあると判定して、入力側部材と出力側部材との間に介装された電磁クラッチ等の係断手段を係合せしめ、運転者により操舵手段に加えられる操作力を、前記入力側部材、係断手段及び出力側部材を介して舵取機構に補助的に加え、操舵モータの負荷を軽減して過負荷状態の解消を図る。また係合状態下での検出結果が第2のしきい値を下回る状態が所定時間継続したとに過負荷状態が解消されたと判定して、前記係断手段を遮断せしめ、操舵モータ単独での操舵に復帰させる。
【0011】
また本発明の第2発明に係る車両用操舵装置は、第1発明における駆動状態検出手段が、前記操舵モータの駆動電流を検出する電流検出手段であることを特徴とし、更に、第3発明に係る車両用操舵装置は、第1発明における駆動状態検出手段が、前記操舵モータの温度を検出する温度検出手段であることを特徴とする。
【0012】
これらの発明においては、操舵モータの駆動状態として、該操舵モータの駆動電流又は温度を検出し、検出電流又は検出温度が第1のしきい値を上回る状態が所定時間継続したとき、前記操舵モータが過負荷状態にあると判定する。この後、前記検出電流又は検出温度が、第1のしきい値よりも小さい第2のしきい値を下回る状態が所定時間継続したとき、操舵モータの過負荷状態が解消されたと判定する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。図1は、本発明に係る車両用操舵装置の第1の実施の形態を示す模式的ブロック図である。
【0014】
図示の車両用操舵装置は、車体の左右に配された一対の舵取用の車輪10,10に舵取動作を行わせるための舵取機構1と、該舵取機構1から機械的に分離して配され、操舵のために回転操作されるステアリングホイール(操舵手段)2とを備えており、該ステアリングホイール2の操作に応じた操舵を実現すべく舵取機構1に付設された操舵モータM1 を制御する操舵制御動作と、ステアリングホイール2に適正な操舵反力を加えるべく、該ステアリングホイール2に付設された反力モータM2 を制御する反力制御動作と、操舵モータM1 が過負荷状態となることを防止すべく、後述する電磁クラッチ4の係断制御動作とを行う操舵制御部3を備えている。
【0015】
舵取機構1は、公知のラック・ピニオン式の舵取機構であり、車体の左右方向に延設されて軸長方向に移動するラック軸11の両端部を、舵取用の車輪10,10のナックルアーム12,12に各別のタイロッド13,13を介して連結し、ラック軸11の両方向への移動によりタイロッド13,13を介してナックルアーム12,12を押し引きし、前記車輪10,10を左右に操舵する構成となっている。
【0016】
この操舵を行わせるため、ラック軸11を軸長方向への移動自在に支承する筒形をなすラックハウジングH1 の中途部外側には、操舵モータM1 が取り付けられている。この操舵モータM1 の出力軸は、ラックハウジングH1 の内部に延設され、ボールねじ機構等の運動変換機構を介して前記ラック軸11の中途に伝動構成されている。而して、前記操舵モータM1 が回転駆動された場合、この回転が前記運動変換機構によりラック軸11の軸長方向の移動に変換され、この移動に応じて前述した操舵が行われる。
【0017】
また、前記操舵モータM1 の取付け位置から離れたラックハウジングH1 の中途部には、これと交叉するようにピニオンハウジングH2 が連設されており、該ピニオンハウジングH2 の内部には、軸心回りでの回動自在にピニオン軸14が支承されている。ピニオンハウジングH2 の内部に位置する前記ピニオン軸14の下半部には、図示しないピニオンが一体形成され、ラックハウジングH1 との交叉部において、前記ラック軸11の該当部位に形成された図示しないラック歯に噛合させてある。
【0018】
また、ピニオンハウジングH2 の上部に突出するピニオン軸14の上端部には、ユニバーサルジョイント 15a、中間軸 15b及びユニバーサルジョイント 15cを介して伝動軸16が連結されている。該伝動軸16は、軸回りでの回動自在に支持され、前記ステアリングホイール2の配設位置に向けて上方に延長されている。
【0019】
以上の構成により、操舵のためにラック軸11が軸長方向に移動した場合、この移動は、前記ラック歯及びピニオンの噛合部において前記ピニオン軸14の軸回りの回転に変換され、この回転は、ユニバーサルジョイント 15a、中間軸 15b及びユニバーサルジョイント 15cを介して伝動軸16に伝達される結果、該伝動軸16は、前記ラック軸11の移動、即ち、舵取機構1の動作に伴って軸回りに回転する。また逆に、伝動軸16に回転力が加えられた場合、ユニバーサルジョイント 15c、中間軸 15b及びユニバーサルジョイント 15aを介してピニオン軸14に回転力が加わり、この回転力は、前記ピニオン及びラック歯の噛合部において運動変換されて、前記ラック歯が形成されたラック軸11に軸長方向の移動力が加えられる。
【0020】
前記操舵モータM1 は、前記操舵制御部3から図示しない駆動回路に与えられる動作指令に従って駆動制御される。この駆動に応じて操舵される舵取用の車輪10,10の実舵角は、ラック軸11と一側のタイロッド13との連結部の変位を検出すべく構成された実舵角センサ17により検出され操舵制御部3に与えられている。また、一側のタイロッド13には、軸方向に作用する軸力を検出するタイロッド軸力センサ(反力センサ)18が付設されており、この検出結果は、操舵に伴って舵取機構1に実際に加わる操舵反力を示す信号として、操舵制御部3に与えられている。更に、前記操舵モータM1 には、該操舵モータM1 の駆動電流を検出する電流検出器(駆動状態検出手段)19が付設されており、該電流検出器19の検出結果も操舵制御部3に与えられている。
【0021】
また、以上の如き舵取機構1から分離して配された前記ステアリングホイール2は、その回転軸となるコラム軸20を回転自在に支持するコラムハウジングH3 を介して、図示しない車体の適宜部位に支持されている。コラムハウジングH3 の中途部には、前記ステアリングホイール2に操舵反力を加えるべく回転駆動される反力モータM2 が取付けてある。該反力モータM2 の出力軸は、コラムハウジングH3 の内部に延設され、ウォームギヤ機構等の減速機構を介してコラム軸20の中途部に伝動構成されており、反力モータM2 が回転駆動された場合、この回転力が前記減速機構による減速下にてコラム軸20に付加され、該コラム軸20の上端に固定されたステアリングホイール2に操舵反力が付与される。
【0022】
このように付与される操舵反力の大きさは、反力モータM2 の駆動電流の増減により増減することができる。反力モータM2 は、前記操舵制御部3から図示しない駆動回路に与えられる動作指令に従って駆動されており、操舵制御部3は、反力モータM2 の駆動及び停止の切換えと共に、該反力モータM2 の駆動電流を増減する反力制御動作を行う。
【0023】
この操舵反力に抗して回転操作されるステアリングホイール2の操作角は、コラムハウジングH3 の中途部に付設された操舵角センサ21により検出され、操舵制御部3に与えられている。更に、操舵制御部3には、車速、ヨーレート、横加速度、前後加速度等、操舵に影響を与える走行状態の検出結果が、車両の各部に設置された走行状態センサ22から与えられている。
【0024】
また、ステアリングホイール2の回転軸となるコラム軸20は、コラムハウジングH3 の下方に適長突出され、前記伝動軸16の上端部に突き合わせてあり、この突き合わせ部には、ステアリングホイール2の操作に応じて回転するコラム軸20(入力側部材)と、舵取機構1の動作に伴って前述の如く回転する伝動軸16(出力側部材)とを機械的に係断する電磁クラッチ4が構成されている。
【0025】
電磁クラッチ4は、前記操舵制御部3から図示しない励磁回路に与えられる動作指令に従って係断動作する公知の係断手段であり、該電磁クラッチ4が係合状態にあるとき、伝動軸16とコラム軸20とが機械的に連結されて、ステアリングホイール2の回転操作に応じたコラム軸20の回転は、電磁クラッチ4を介して伝動軸16に伝達されることとなり、この回転は、前述の如く、ユニバーサルジョイント 15c、中間軸 15b及びユニバーサルジョイント 15aを介してピニオン軸14に伝達され、更にラック軸11に伝達されて、該ラック軸11に軸長方向の移動力が付加される。
【0026】
前記操舵モータM1 を対象とする操舵制御部3の操舵制御動作は、例えば、前記操舵角センサ21により検出されるステアリングホイール2の操作角度に所定の制御ゲインを乗じて目標舵角を求め、この目標舵角と、前記実舵角センサ17により検出される左右の前輪10,10の実舵角との偏差に基づくフィードバック制御により行われる。
【0027】
このとき走行状態センサ22により検出される走行状態は、前記制御ゲインの選定に用いられる。この制御ゲインは、例えば、車速の増大に伴って減少し、またヨーレート、横加速度により定まる車両の旋回程度の増大に伴って減少する値として設定されている。これにより、前記目標舵角は、高速走行中に小、低速走行中に大となり、また旋回走行中には、急旋回となるに従って小さくなり、このような目標舵角に基づく操舵モータM1 の制御により、走行状態に応じた操舵特性が得られる。
【0028】
なお、以上の操舵制御動作においては、ステアリングホイール2の中立位置近傍に不感帯を設定し、操舵角センサ21により検出されるステアリングホイール2の操作角が前記不感帯内にあるとき前記操舵モータM1 の駆動を停止するようにしている。これにより、中立位置近傍でのステアリングホイール2の遊び操作により操舵が行われる虞れがなくなり、直進走行時におけるふらつき感の発生を防止することができ、また操舵モータM1 の無為な駆動によるエネルギ消費を抑えることができる。
【0029】
また前記反力モータM2 を対象とする操舵制御部3の反力制御動作は、例えば、前記タイロッド軸力センサ18からの入力に基づいて舵取機構1に加わる実反力を求め、求められた実反力に所定の制御ゲインを乗じてステアリングホイール2に加えるべき目標反力を算出し、この目標反力に対応する駆動電流を反力モータM2 に給電せしめて行われる。
【0030】
このとき走行状態センサ22により検出される走行状態は、前記制御ゲインの補正に用いられる。この補正は、例えば、車速及び旋回程度が大きくなるに従って制御ゲインを大とし、また、前後加速度により求められる減速程度が大きくなるに従って制御ゲインを大とするように行われる。また、操舵角センサ21により検出されるステアリングホイール2の操作角度を前記実反力の補正に用い、反力モータM2 の駆動電流の増加特性を変更することも可能である。
【0031】
以上の反力制御動作によりステアリングホイール2には、コラム軸20に加わる反力モータM2 の回転力が操舵反力として付加される。この操舵反力は、舵取機構1に加わる実反力を走行状態に応じて補正したものであり、ステアリングホイール2を操作する運転者に良好な操舵感を体感させることができる。
【0032】
図2は、図1に示す車両用操舵装置において、電磁クラッチ4を対象とする操舵制御部3の係断制御動作の内容を示すフローチャートである。この動作は、前記操舵制御動作及び反力制御動作の実行中の割込み処理として行われ、まず、操舵モータM1 に付設された電流検出器19の検出電流Iを取込み(ステップ1)、取込まれた検出電流Iを、過負荷状態の判定に用いるべく設定された第1のしきい値電流I1 と比較する(ステップ2)。この比較の結果、検出電流Iが第1のしきい値電流I1 以下であった場合、操舵制御部3は、操舵モータM1 が正常な駆動状態にあると判定し、以降のステップに進むことなく動作を終え、次の割込みタイミングとなるまで待機する。
【0033】
ステップ2での比較の結果、検出電流Iが第1のしきい値電流I1 を上回っていると判定された場合、次に、予め設定された所定時間が経過したか否かを調べ(ステップ3)、この所定時間が経過するまで、検出電流Iの取込み(ステップ1)及び第1のしきい値電流I1 との比較(ステップ2)を繰り返す。
【0034】
一方、前記ステップ3において所定時間が経過していると判定された場合、即ち、電流検出器19により検出される操舵モータM1 の駆動電流Iが第1のしきい値電流I1 を上回る状態が所定時間継続していると判定された場合、操舵制御部3は、操舵モータM1 が過負荷状態にあると判定し、電磁クラッチ4に係合指令を発し、該電磁クラッチ4を係合せしめる動作をなす(ステップ4)。
【0035】
図1に示す如く構成された車両用操舵装置においては、舵取用の車輪10,10の操舵が、前記操舵モータM1 の発生力のみによって行われるため、例えば、大舵角の操舵が繰り返し行われる山道走行時等において、前記操舵モータM1 の負荷が過大となり、耐久性の低下、故障等の不具合を発生する虞れがある。前記ステップ4における電磁クラッチ4の係合は、以上の如き不具合の発生を防止すべく行われる動作である。
【0036】
即ち、操舵モータM1 に大電流の給電が継続してなされ、前記ステップ4において電磁クラッチ4が係合された場合、前述の如く、ステアリングホイール2の操作に応じて回転するコラム軸20(入力側部材)と舵取機構1の動作に伴って回転する伝動軸16(出力側部材)とが機械的に連結され、運転者によりステアリングホイール2に加えられる回転操作力が、コラム軸20及び電磁クラッチ4を介して伝動軸16に伝達され、更に、ユニバーサルジョイント 15c、中間軸 15b、ユニバーサルジョイント 15a及びピニオン軸14を介してラック軸11に伝達されて、該ラック軸11に軸長方向の移動力が付加される。このように付加される移動力は、操舵モータM1 からの伝動によるラック軸11の移動を補助する力となり、操舵に要する力のうち、前記操舵モータM1 の負担分が軽減され、該操舵モータM1 の過負荷状態を緩和することができる。
【0037】
なお、電磁クラッチ4が係合された場合、ステアリングホイール2には、舵取機構1に加わる操舵反力が直接的に加わるから、前記反力モータM2 を対象とする反力制御動作を、前記ステップ4での電磁クラッチ4の係合に伴って停止するのが望ましい。更には、反力モータM2 を操舵モータM1 と共に操舵制御動作の対象とし、反力モータM2 の回転力により操舵を補助するようにしてもよい。
【0038】
以上の如き電磁クラッチ4の係合動作後、操舵制御部3は、操舵モータM1 に付設された電流検出器19の検出電流Iを取込み(ステップ5)、取込まれた検出電流Iを第2のしきい値電流I2 と比較する(ステップ6)。第2のしきい値電流I2 は、過負荷状態の解消の判定に用いるべく設定された値であり、過負荷状態の判定に用いる第1のしきい値電流I1 よりも小さく設定してある。
【0039】
ステップ6での比較の結果、検出電流Iが第2のしきい値電流I2 以上であった場合、操舵制御部3は、過負荷状態が解消されていないと判定し、電磁クラッチ4の係合を維持したままステップ5に戻り、新たな検出電流Iを取込む。
【0040】
ステップ6での比較の結果、検出電流Iが第2のしきい値電流I2 を下回っていると判定された場合、次に、予め設定された所定時間が経過したか否かを調べ(ステップ7)、この所定時間が経過するまで、検出電流Iの取込み(ステップ5)及び第2のしきい値電流I2 との比較(ステップ6)を繰り返す。
【0041】
一方ステップ7において所定時間が経過していると判定された場合、即ち、電流検出器19により検出される操舵モータM1 の駆動電流Iが第2のしきい値電流I2 を下回る状態が所定時間継続していると判定された場合、操舵制御部3は、前記操舵モータM1 の過負荷状態が解消されたと判定し、電磁クラッチ4に遮断指令を発し、該電磁クラッチ4を遮断せしめて(ステップ8)一連の係断制御動作を終える。
【0042】
ステップ8において電磁クラッチ4が遮断された場合、ステアリングホイール2の操作に応じて回転するコラム軸20(入力側部材)と舵取機構1の動作に伴って回転する伝動軸16(出力側部材)との連結が解除される結果、反力モータM2 による反力の付与下でのステアリングホイール2の操作に応じて駆動される操舵モータM1 の発生力のみによる操舵が再開される。
【0043】
なお、電磁クラッチ4の係合時に、反力モータM2 を対象とする反力制御動作を停止している場合、また、反力モータM2 を操舵制御動作の対象としている場合、前記ステップ8での電磁クラッチ4の遮断に際し、反力制御動作を再開する必要がある。
【0044】
また、以上の如く行われる電磁クラッチ4の係断前後においては、ステアリングホイール2を操作する運転者に体感される操舵感が変化するから、ステップ4での電磁クラッチ4の係合、及びステップ8での電磁クラッチ4の遮断に際しては、警報音の鳴動、音声メッセージの発生等により、操舵感が変化することを運転者に報知するのが望ましい。
【0045】
図3は、以上の係断制御動作の実行中における操舵モータM1 の駆動電流の変化の様子を示す図である。図示の如く駆動電流Iが変化し、図中のA点において第1のしきい値電流I1 を上回った場合、この時点から時間Δt1 の経過後のB点において電磁クラッチ4が係合される。この係合により、前述の如く、ステアリングホイール2に加えられる回転操作力により操舵が補助される結果、操舵モータM1 の駆動電流Iは、図示の如くに減少し、該操舵モータM1 の過負荷状態が緩和される。なお時間Δt1 は、ステップ3での判定に用いられる所定時間である。
【0046】
その後、図中のC点において第2のしきい値電流I2 を下回った場合、この時点から所定時間Δt2 の経過後のD点において電磁クラッチ4が遮断される。この遮断により、前述の如く、操舵モータM1 単独での操舵が再開される結果、該操舵モータM1 の駆動電流Iは、図示の如くに増加する。なお時間Δt2 は、ステップ7での判定に用いられる所定時間であり、前記時間Δt1 と同一の時間であってもよく、また異なる時間であってもよい。
【0047】
本図に示す如く、操舵制御部3により電磁クラッチ4を対象として行われる係断制御動作により操舵モータM1 の過負荷状態が速やかに解消される。従って、過負荷による耐久性の低下及び故障の発生の虞れを、操舵モータM1 として大出力のモータを用いることなく回避することができる。
【0048】
図4は、本発明に係る車両用操舵装置の第2の実施の形態を示す模式的ブロック図である。本図に示す車両用操舵装置は、図1に示す車両用操舵装置と同様、舵取用の車輪10,10に舵取動作を行わせるための舵取機構1と、該舵取機構1から機械的に分離して配されたステアリングホイール(操舵手段)2と、舵取機構1に付設された操舵モータM1 を制御する操舵制御動作と、ステアリングホイール2に付設された反力モータM2 を制御する反力制御動作と、電磁クラッチ4の係断制御動作とを行う操舵制御部3を備えてなる。
【0049】
本図に示す実施の形態と図1に示す実施の形態との相違は、操舵モータM1 の駆動状態を検出する駆動状態検出手段として、操舵モータM1 の温度を検出する温度検出器23が備えられており、電磁クラッチ4を対象とする操舵制御部3の係断制御動作が、温度検出器23による検出温度に基づいてなされるところにある。他の部分の構成及び動作は、図1に示すそれらと同一であり、対応する部分に図1と同一の参照符号を付して説明を省略する。
【0050】
図5は、図4に示す車両用操舵装置において、電磁クラッチ4を対象として行われる操舵制御部3の係断制御動作の内容を示すフローチャートである。この動作は、操舵モータM1 を対象とする操舵制御動作及び反力モータM2 を対象とする反力制御動作の実行中の割込み処理として行われ、まず、操舵モータM1 に付設された温度検出器23の検出温度Tを取込み(ステップ11)、取込まれた検出温度Tを、過負荷状態の判定に用いるべく設定された第1のしきい値温度T1 と比較する(ステップ12)。この比較の結果、検出温度Tが第1のしきい値温度T1 以下であった場合、操舵制御部3は、操舵モータM1 が正常な駆動状態にあると判定し、以降のステップに進むことなく動作を終え、次の割込みタイミングとなるまで待機する。
【0051】
ステップ12での比較の結果、検出温度Tが第1のしきい値温度T1 を上回っていると判定された場合、次に、予め設定された所定時間が経過したか否かを調べ(ステップ13)、この所定時間が経過するまで、検出温度Tの取込み(ステップ11)及び第1のしきい値温度T1 との比較(ステップ12)を繰り返す。
【0052】
一方、ステップ13において所定時間が経過していると判定された場合、即ち、温度検出器23により検出される操舵モータM1 の温度Tが、第1のしきい値温度T1 を上回る状態が所定時間継続していると判定された場合、操舵制御部3は、操舵モータM1 が過負荷状態にあると判定し、電磁クラッチ4に係合指令を発し、該電磁クラッチ4を係合せしめる動作をなす(ステップ14)。
【0053】
電磁クラッチ4が係合された場合、前述の如く、ステアリングホイール2の操作に応じて回転するコラム軸20(入力側部材)と舵取機構1の動作に伴って回転する伝動軸16(出力側部材)とが機械的に連結され、運転者によりステアリングホイール2に加えられる回転操作力が、コラム軸20及び電磁クラッチ4を介して伝動軸16に伝達され、更に、ユニバーサルジョイント 15c、中間軸 15b、ユニバーサルジョイント 15a及びピニオン軸14を介してラック軸11に伝達されて、該ラック軸11に軸長方向の移動力が付加される。このように付加される移動力は、操舵モータM1 からの伝動によるラック軸11の移動を補助する力となり、操舵に要する力のうち、前記操舵モータM1 の負担分が軽減され、該操舵モータM1 の過負荷状態を緩和することができる。
【0054】
この実施の形態においては、前記操舵モータM1 が過負荷状態にあることの判定を、該操舵モータM1 に付設された温度検出器23による検出温度を用いて行うから、直接的で正確な判定が可能となり、過負荷状態の緩和のための電磁クラッチ4の係合を、誤りなく行わせることができる。
【0055】
電磁クラッチ4の係合動作後、操舵制御部3は、操舵モータM1 に付設された温度検出器23の検出温度Tを取込み(ステップ15)、取込まれた検出温度Tを、第1のしきい値温度T1 よりも小さい第2のしきい値温度T2 と比較し(ステップ16)、この比較の結果、検出温度Tが第2のしきい値温度T2 以上であった場合、操舵制御部3は、過負荷状態が解消されていないと判定し、電磁クラッチ4の係合を維持したままステップ15に戻り、新たな検出温度Tを取込む。
【0056】
ステップ16での比較の結果、検出温度Tが第2のしきい値温度T2 を下回っていると判定された場合、次に、予め設定された所定時間が経過したか否かを調べ(ステップ17)、この所定時間が経過するまで、検出温度Tの取込み(ステップ15)及び第2のしきい値温度T2 との比較(ステップ16)を繰り返す。
【0057】
一方ステップ17において所定時間が経過していると判定された場合、即ち、温度検出器23により検出される操舵モータM1 の温度Tが第2のしきい値温度T2 を下回る状態が所定時間継続していると判定された場合、操舵制御部3は、前記操舵モータM1 の過負荷状態が解消されたと判定し、電磁クラッチ4に遮断指令を発し、該電磁クラッチ4を遮断せしめて(ステップ18)一連の係断制御動作を終える。
【0058】
ステップ18において電磁クラッチ4が係合された場合、ステアリングホイール2の操作に応じて回転するコラム軸20(入力側部材)と舵取機構1の動作に伴って回転する伝動軸16(出力側部材)との連結が解除される結果、反力モータM2 による反力の付与下でのステアリングホイール2の操作に応じて駆動される操舵モータM1 の発生力のみによる操舵が再開される。
【0059】
以上の動作においても、第1の実施の形態におけると同様に、電磁クラッチ4の係断時に、警報音の鳴動、音声メッセージの発生等により、操舵感が変化することを運転者に報知するのが望ましい。
【0060】
なお、操舵モータM1 の駆動状態検出手段としては、実施の形態に示す電流検出器19又は温度検出器23に限らず、他の検出手段を用いてもよく、また入力側部材と出力側部材とを機械的に係断する係断手段としても、実施の形態に示す電磁クラッチ4に限らず、他の係断手段を用いてもよいことは言うまでもない。
【0061】
【発明の効果】
以上詳述した如く、本発明に係る車両用操舵装置においては、舵取機構に操舵力を加える操舵モータの過負荷の発生を、大出力の操舵モータを用いることなく確実に防止することができ、操舵モータの耐久性の低下及び故障の発生を未然に防止することができ、また、小出力のモータの使用により省エネルギを図ることも可能となる等、本発明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両用操舵装置の第1の実施の形態を示す模式的ブロック図である。
【図2】図1に示す車両用操舵装置における電磁クラッチの係断制御動作の内容を示すフローチャートである。
【図3】係断制御動作の実行中における操舵モータの駆動電流の変化の様子を示す図である。
【図4】本発明に係る車両用操舵装置の第2の実施の形態を示す模式的ブロック図である。
【図5】図4に示す車両用操舵装置における電磁クラッチの係断制御動作の内容を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 舵取機構
2 ステアリングホイール(操舵手段)
3 操舵制御部
4 電磁クラッチ(係断手段)
16 伝動軸(出力側部材)
19 電流検出器(駆動状態検出手段)
20 コラム軸(入力側部材)
23 温度検出器(駆動状態検出手段)
M1 操舵モータ
M2 反力モータ
Claims (3)
- 操舵手段の操作に応じて回転する入力側部材と舵取機構の動作に伴って回転する出力側部材とを機械的に係断する係断手段と、前記舵取機構に操舵力を加える操舵モータとを備える車両用操舵装置において、
前記操舵モータの駆動状態を検出する駆動状態検出手段と、
該駆動状態検出手段の検出結果が第1のしきい値を上回る状態が所定時間継続したとき前記係断手段に係合動作を行わせ、係合状態下での前記検出結果が前記第1のしきい値よりも小さい第2のしきい値を下回る状態が所定時間継続したとき前記係断手段に遮断動作を行わせるように前記係断手段を制御する制御手段と
を備えることを特徴とする車両用操舵装置。 - 前記駆動状態検出手段は、前記操舵モータの駆動電流を検出する電流検出手段である請求項1記載の車両用操舵装置。
- 前記駆動状態検出手段は、前記操舵モータの温度を検出する温度検出手段である請求項1記載の車両用操舵装置。
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