JP3973900B2 - ガスセンサ素子 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車用内燃機関の排気系等に使用され、被測定ガス中の特定ガス成分濃度、特に、窒素酸化物等のガス成分の検知に適したガスセンサ素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車用内燃機関等から排出される排ガスに起因する大気汚染は、現代社会において解決すべき重要な課題であり、排ガス中の公害物質に対する浄化基準法規が年々厳しくなっている。このような背景から、排ガス中の公害物質を精度よく検出可能なガスセンサ素子が求められている。排ガス中の公害物質、例えば窒素酸化物(NOx)濃度を直接検出するガスセンサ素子を用い、検出結果をモニタして、エンジン燃焼制御システム、触媒システム等にフィードバックすれば、より効率よく排ガス浄化を行うことが可能になると考えられる。
【0003】
ここで、図22に従来のガスセンサ素子の一例を示す。図中、2は酸素イオン導電性固体電解質5と一対の電極2a、2bからなる酸素ポンプセル2で、下部電極2aが対面する第1内部空間7a内にある酸素を素子外部へポンピングまたは第1内部空間7a内へ素子外部から酸素をポンピングする。第1内部空間7aには、酸素イオン導電性固体電解質6と一対の電極3a、3bからなる酸素モニタセル3の上部電極3aが面しており、酸素モニタセル3により検出される第1内部空間7aの酸素濃度が一定になるように、酸素ポンプセル2がフィードバック制御される。
【0004】
第1内部空間7aと連通する第2内部空間7bには、酸素イオン導電性固体電解質6と一対の電極4a、4bからなるセンサセル4の上部電極4aが面しており、センサセル4はNOxを還元分解することにより生成される酸素イオンを測定することでNOx濃度を測定する構成となっている。つまり、上述したように第1内部空間7aの酸素濃度は一定に制御されているので、これと連通する第2内部空間7b内の酸素濃度も一定となり、センサセル4を移動する酸素イオンの量、すなわちセンサセルにおける酸素イオン電流の大きさがNOx濃度に対応する。これにより、排ガス中の酸素濃度の増減にかかわらず、NOx濃度の測定が可能となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来構造のガスセンサ素子には、次のような問題があった。従来の構造では、第1内部空間7aと第2内部空間7bからなる内部空間7内のガス流れに対して、センサセル4の上流側に酸素モニタセル3が配置されている。そのため、内部空間7内の酸素濃度分布により、酸素モニタセル3の電極3a近傍の酸素濃度とセンサセル4の電極4a近傍の酸素濃度が若干異なる。従って、酸素モニタセル3で検出した酸素濃度を一定に制御しても、センサセル4では酸素濃度が変動し、結果として、センサセル4の出力が被測定ガス中の酸素濃度の影響を受けることになる。図23は、上記図22の構成のガスセンサ素子によるNO濃度の検出特性を示すもので、被測定ガス中の酸素濃度が増減することによってセンサセル電流値が変化しており、被測定ガス中のNO濃度を検出する際に、無視できない誤差を生じることが判明した。
【0006】
本発明は、かかる従来のガスセンサ素子における問題点に鑑みてなされたもので、被測定ガス中の酸素濃度の影響を受けずに、NO濃度等の特定ガス成分濃度を、正確に検出することのできるガスセンサ素子を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1のガスセンサは、所定の拡散抵抗の下に被測定ガス存在空間に連通するガス導入口から被測定ガスが導入される内部空間と、
酸素イオン導電性の固体電解質体と、一方の電極が上記内部空間に面するように上記固体電解質体の表面に設けられた一対の電極を有し、上記一対の電極への通電により上記内部空間に酸素を導入または排出して上記内部空間内の酸素濃度を調整する酸素ポンプセルと、
酸素イオン導電性の固体電解質体と、一方の電極が上記内部空間に面するように上記固体電解質体の表面に設けられた一対の電極を有し、上記内部空間内の酸素濃度を検出する酸素モニタセルと、
酸素イオン導電性の固体電解質体と、一方の電極が上記内部空間に面するように上記固体電解質体の表面に設けられた一対の電極を有し、上記内部空間に導入される被測定ガス中の特定ガス成分濃度を検出するセンサセルを備え、
上記内部空間内において、上記酸素モニタセルと上記センサセルとは、上記ガス導入口から、上記内部空間に面する上記一方の電極の、ガス流れの上流側端部位置までの距離が同等となるように、ガス流れの方向に対して略対称に配置されており、
上記酸素モニタセルの上記一方の電極と上記センサセルの上記一方の電極との間には隔壁を設けていないことを特徴とする。
【0008】
上記構成では、上記酸素モニタセルの検出結果を基に、上記酸素ポンプセルで上記内部空間内の酸素濃度を所定値に調整することができる。ここで、上記酸素モニタセルは、上記センサセルと同等位置に略対称に配置されるので、上記内部空間内に酸素分布が生じても、上記酸素モニタセルで検出される酸素濃度は、上記センサセル上における酸素濃度をほぼ正確に反映する。よって、上記内部空間内の酸素濃度の影響を受けずに、特定ガス成分濃度を検出することができ、素子性能が大きく向上する。
【0009】
請求項2のガスセンサは、所定の酸素濃度ガスが導入される基準ガス空間を有し、上記酸素モニタセルの他方の電極は上記基準ガス空間に面するように配してある。この時、上記酸素モニタセルの一対の電極間に所定の電圧を印加すると、上記酸素モニタセルの一対の電極間には、上記内部空間内の酸素濃度に依存した電流が流れる。よって、この電流値により、上記内部空間内の酸素濃度を検出することができる。
【0010】
この時、請求項3のように、上記酸素モニタセルの一対の電極間に流れる電流値が所定の一定値となるように、上記酸素ポンプセルの一対の電極間の印加電圧を調整すれば、上記内部空間内の酸素濃度を所定値に制御することが容易にできる。
【0011】
あるいは、請求項4のガスセンサのように、所定の酸素濃度ガスが導入される基準ガス空間を設けて、上記酸素モニタセルの他方の電極が上記基準ガス空間に面するように配した構成において、上記酸素モニタセルの一対の電極間に生じる起電力によって、上記内部空間内の酸素濃度を検出することもできる。
【0012】
この場合には、請求項5のように、上記酸素モニタセルの一対の電極間に生じる起電力が所定の一定値となるように、上記酸素ポンプセルの一対の電極間の印加電圧を調整し、上記内部空間内の酸素濃度を制御することで、同様の効果が得られる。
【0013】
請求項6のガスセンサは、上記センサセルの一対の電極間に所定の電圧を印加した時に、上記センサセルの一対の電極間に流れる電流値により、上記被測定ガス中の特定ガス成分濃度を検出する。上記センサセルの上記一方の電極を上記特定ガス成分に感度を有するものとし、上記酸素モニタセルと上記酸素ポンプセルを用いて上記内部空間内の酸素濃度を一定に制御すれば、上記センサセルの一対の電極間に流れる電流値は、上記特定ガス成分に依存して変化する。よって、この電流値から上記特定ガス成分濃度を検出することができる。
【0014】
請求項7のガスセンサは、上記酸素モニタセルの一対の電極間と、上記センサセルの一対の電極間にそれぞれ所定の電圧を印加し、上記酸素モニタセルの一対の電極間に流れる電流値と、上記センサセルの一対の電極間に流れる電流値との差により、上記被測定ガス中の特定ガス成分濃度を検出する。
【0015】
上記内部空間内において、上記酸素モニタセルと上記センサセルは同等位置に略対称に配置されるので、それぞれの電極近傍の酸素濃度はほぼ等しい。よって、上記酸素モニタセルの上記一方の電極を上記特定ガス成分に感度を有さないものとし、上記センサセルの上記一方の電極を上記特定ガス成分に感度を有するものとすれば、これらセルに流れる電流値の差は、上記特定ガス成分に依存して変化する。よって、この電流値から上記特定ガス成分濃度を検出することができる。
【0016】
請求項8のガスセンサのように、上記内部空間内を複数に区画して所定の拡散抵抗手段を介して連通させ、その一方に上記酸素ポンプセルを、他方に上記酸素モニタセルおよび上記センサセルを配置すると、上記酸素モニタセルおよび上記センサセル近傍の酸素濃度の変動を小さくすることができ、好ましい。
【0018】
請求項9のガスセンサは、上記酸素ポンプセルおよび上記酸素モニタセルの上記内部空間に面する上記一方の電極がPtとAuを金属主成分とするサーメットからなり、上記センサセルの上記内部空間に面する上記一方の電極がPtに対してRhまたはPdが少なくとも1種含有されている金属合金を主成分とするサーメットからなるとともに、被測定ガス中の上記特定ガス成分を窒素酸化物とする。
【0019】
上記特定ガス成分が窒素酸化物である時、上記センサセルの上記内部空間の上記一方の電極には、Ptと検出対象ガスに対して感度の高いRhまたはPdを金属主成分とする多孔質電極が好適に用いられる。また、上記酸素ポンプセルには、Ptと検出対象ガスに対して感度の低いAuを金属主成分とする多孔質電極が好適である。
【0020】
請求項10のガスセンサは、それぞれ上記内部空間に面する上記酸素モニタセルの一方の電極と上記センサセルの一方の電極の、ガス流れ方向の上流側端縁位置のずれをΔLとした時に、ΔLが2mm以下となるようにする。
【0021】
酸素濃度の影響を極力小さくし、検出精度を上げるには、上記内部空間に面する上記酸素モニタセルと上記センサセルの上記一方の電極が、同等位置に配置されるのがよいが、完全に対称に配置する必要はない。例えば、ガス流れ方向の電極位置が若干ずれていてもよく、具体的には、上流側端縁位置のずれΔLが2mm以下であれば、素子性能を向上させる同様の効果が得られる。
【0022】
請求項11のガスセンサは、それぞれ上記内部空間に面し、ガス流れ方向に対して略対称に配置された上記酸素モニタセルの一方の電極と上記センサセルの一方の電極の対称軸C1 と、その直上流部のガス通路の中心線C2 との、ガス流れと垂直な方向のずれをΔWとした時に、ΔWが1mm以下となるようにする。
【0023】
上述したように、上記酸素モニタセルと上記センサセルの上記一方の電極は、完全に対称である必要はなく、ガス流れと垂直な方向に電極位置が若干ずれていてもよい。具体的には、ずれΔWが1mm以下であれば、素子性能を向上させる同様の効果が得られる。
【0024】
請求項12のガスセンサは、酸素イオン導電性の固体電解質体と、一方の電極が被測定ガス存在空間に、他方の電極が所定の酸素濃度ガスが導入される基準ガス空間に面するように上記固体電解質体の表面に設けられた一対の電極を有し、被測定ガス中の空燃比を検出する空燃比検出セルを設ける。
【0025】
空燃比検出セルを設けることで、被測定ガス中の特定ガス成分と、空燃比の両方を検出可能な複合センサとすることができる。また、空燃比検出セルを構成する固体電解質体や電極は、ガスセンサ素子の他のセルと共通とすることができるので、比較的簡単な構成で高性能なセンサ素子が実現できる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施の形態について図面を基に説明する。図1(a)、2は各々、本発明のガスセンサ素子1の先端部の模式的断面図および分解展開図、図1(b)は図1(a)のA−A線断面図である。本発明のガスセンサ素子1は、例えば、内燃機関の排気通路中に配置されて、被測定ガスである排気ガス中の特定ガス成分、例えばNOx濃度を検出するために用いられる。測定する際には、通常、ガスセンサ素子1全体を図略の筒状ケース内に収容し、図示の先端部が被測定ガス存在空間である排気通路に突出し、後端部が基準酸素濃度ガスである大気に露出するように配設する。
【0027】
図1(a)、(b)において、ガスセンサ素子1は、酸素ポンプセル2を構成するためのシート状の固体電解質体5と、酸素モニタセル3、センサセル4を構成するためのシート状の固体電解質体6と、内部空間7を形成するためのシート状のスペーサ18と、基準ガス空間8を形成するためのシート状のスペーサ19と、これらを加熱するためのヒータ16とが、順次積層されて構成される。
【0028】
内部空間7は、ガスセンサ素子1の先端部が配置される被測定ガス存在空間より被測定ガスが導入される室であり、図2に示すように、固体電解質体5、6間に位置するスペーサ18に設けた抜き穴18a、18bにて形成される。これら抜き穴18aと抜き穴18bとは絞り部18cによって連結されており、内部空間7は、この絞り部18cを境として、ガスセンサ素子1の先端側(図1(a)、図2の左側)から順に、抜き穴18aからなる第1内部空間7a、抜き穴18bからなる第2内部空間7bに区画されている。
【0029】
第1内部空間7aは、固体電解質体5の先端近傍を貫通する拡散抵抗手段としてのピンホール11を介して、被測定ガス存在空間と連通している。このピンホール11の大きさは、これを通過して第1内部空間7aおよび第2内部空間7bに導入される被測定ガスの拡散速度が所定の速度となるように、適宜設定される。
【0030】
また、固体電解質体5には、被測定ガス存在空間側から、ピンホール11および酸素ポンプセル2の電極2bを被覆するように多孔質アルミナ等よりなる多孔質保護層12が形成してあり、電極2bと内部空間7内に位置する電極2a、3a、4aの被毒や、ピンホール11の目詰まりを防止している。なお、拡散抵抗手段としては、ピンホール11の他、通気可能な多孔質体をピンホール11の形成位置に設けたものでもよい。
【0031】
基準ガス空間8は、一定の酸素濃度をもつ基準酸素濃度ガスとしての大気が導入される室で、固体電解質体6の下方に積層したスペーサ19に設けた抜き穴19a(図2)にて形成される。この抜き穴19aは、ガスセンサ素子1の長手方向に延びる溝状の通路部19bを介して大気が存在する外部空間に連通し、該通路部19bを通して基準ガス空間8に大気が導入される。なお、基準ガス空間8、内部空間7を構成するスペーサ18、19はアルミナ等の絶縁材料よりなる。また、酸素ポンプセル2、酸素モニタセル3、センサセル4を構成するための固体電解質体5、6は、ジルコニアやセリア等の酸素イオン導電性を有する固体電解質からなる。
【0032】
酸素ポンプセル2は、内部空間7内に酸素を導入または内部空間7から酸素を排出して内部空間7内の酸素濃度を調整するもので、固体電解質体5と、固体電解質体5を挟むように対向配置された一対の電極2a、2bとからなる。一対の電極2a、2bのうち、一方の電極2aは、内部空間7のガス流れの上流側に位置する第1内部空間7aに面するように、固体電解質体5の下面に接して設けられ、他方の電極2bは、被測定ガス存在空間に面するように固体電解質体5の上面に接して設けられている。
【0033】
酸素モニタセル3は、内部空間7内の酸素濃度を検出するためのもので、固体電解質体6と、固体電解質体6を挟むように対向配置された一対の電極3a、3bとからなる。一対の電極3a、3bのうち、一方の電極3aは、第2内部空間7bに面するように、固体電解質体6の上面に接して設けられ、他方の電極3bは、基準ガス空間8に面するように固体電解質体6の下面に接して設けられている。
【0034】
センサセル4は、被測定ガス中の特定ガス、例えば、NOx濃度を検出するためのもので、固体電解質体6と、固体電解質体6を挟むように対向配置された一対の電極4a、4bとからなる。一対の電極4a、4bのうち、一方の電極4aは、内部空間7のガス流れの下流側に位置する第2内部空間7bに面するように、固体電解質体6の上面に接して設けられ、他方の電極4bは、基準ガス空間8に面するように固体電解質体6の下面に接して設けられている。
【0035】
本発明の特徴は、酸素モニタセル3とセンサセル4を、内部空間7のガス流れの方向に対して同等位置に略対称になるように配置したことにある。具体的には、図1(b)、図2に示すように、第2内部空間7bにおいて、酸素モニタセル3の電極3aとセンサセル4の電極4aを素子の幅方向に並列させて配置して、内部空間7内の酸素濃度分布によらず、酸素モニタセル3の電極3a上での酸素濃度と、センサセル4の電極4a上での酸素濃度が同じになるようにする。これは、内部空間7内の酸素濃度分布が、被測定ガスの導入経路に沿った方向、ここでは素子の長手方向で生じやすく、幅方向では生じにくいことによる。
【0036】
ここで、第1内部空間7aまたは第2内部空間7bに面する酸素ポンプセル2の電極2aと酸素モニタセル3の電極3aには、被測定ガス中の特定ガス成分であるNOxの分解を抑制するために、NOxの分解活性の低い電極を用いるとよい。具体的には、主成分としてPtとAuを含有する多孔質サーメット電極が好適に使用され、この際、金属成分中のAuの含有量は、1〜10重量%程度とするのがよい。また、第2内部空間7bに面するセンサセル4の電極4aには、被測定ガス中のNOxを分解するために、NOxの分解活性の高い電極を用いるとよい。具体的には、主成分としてPtとRhを含有する多孔質サーメット電極が好適に使用される。この際、金属成分中のRhの含有量は、1〜50重量%程度とするのがよい。酸素ポンプセル2の電極2b、酸素モニタセル3の電極3b、センサセル4の電極4bには、例えば、Pt多孔質サーメット電極が好適に使用される。なお、多孔質サーメット電極は、金属成分とジルコニア、アルミナ等のセラミックスをペースト化し、焼成することにより得られる。
【0037】
また、図2に示すように、これらセル2、3、4の各電極2a、2b、3a、3b、4a、4bには、各電極から電気信号を取り出すためのリード2c、2d、3c、3d、4c、4dが一体に形成されている。ここで、固体電解質体5、6の上下表面には、電極2a、2b、3a、3b、4a、4bの形成部位以外、特にリード2c、2d、3c、3d、4c、4d形成部位において、固体電解質体5、6とリード2c、2d、3c、3d、4c、4dの間に介在するようにアルミナ等の絶縁層(図略)を形成しておくことが好ましい。
【0038】
ヒータ16は、アルミナ等の絶縁材料からなるヒータシート13の上面に、通電により発熱するヒータ電極14をパターニング形成し、このヒータ電極14の上面(スペーサ19側の面)に、絶縁のためのアルミナ層15を形成してなる。ヒータ電極14は、通常、Ptとアルミナ等のセラミックスとのサーメット電極にて形成される。このヒータ16は、ヒータ電極14を外部からの給電により発熱させ、上記各セル2、3、4を活性化温度まで加熱するものである。
【0039】
また、図2に示すように、ヒータ電極14と各セル2、3、4の電極2a、2b、3a、3b、4a、4bは、それぞれ、上記リード2c、2d、3c、3d、4c、4dと、固体電解質体5、6、スペーサ18、19、アルミナ層15およびヒータシート13に形成されたスルーホールSHを通して、センサ基部の端子(パッド電極)Pまで接続されている。そして、この端子Pには、図示を略すコネクタを介して圧着やろう付け等によりリード線が接続され、外部回路と各セル2、3、4およびヒータ16との信号のやり取りが可能となっている。
【0040】
なお、固体電解質体5、6、スペーサ18、19、アルミナ層15およびヒータシート13は、ドクダーブレード法や押出成形法等により、シート形状に成形することができる。また、ヒータ電極14と上記各電極2a、2b、3a、3b、4a、4b、リード2c、2d、3c、3d、4c、4dおよび端子Pは、スクリーン印刷等により各シートに形成することができる。そして、これら電極2a、2b、3a、3b、4a、4b、リード2c、2d、3c、3d、4c、4dおよび端子P等を形成した各シートは順に積層して焼成することにより、一体化される。
【0041】
次に、上記構成のガスセンサ素子1の動作原理を説明する。図1(a)、(b)において、被測定ガスである排気ガスは、多孔質保護層12、ピンホール11を通過して第1内部空間7aに導入される。導入されるガス量は、多孔質保護層12、ピンホール11の拡散抵抗により決定される。さらに、導入されたガスは、絞り部18cを介して第1内部空間7aと連通する第2内部空間7bに導入される。
【0042】
酸素ポンプセル2の一対の電極2a、2bに、被測定ガス存在空間側の電極2bが+極となるように電圧を印加すると、第1内部空間7a側の電極2a上で被測定ガス中の酸素が還元されて酸素イオンとなり、ポンピング作用により電極2b側へ排出される。逆に、第1内部空間7a側の電極2aが+極となるように電圧を印加すると、被測定ガス存在空間側の電極2bの電極2a上で被測定ガス中の酸素や水蒸気が還元されて酸素イオンとなり、ポンピング作用により電極2a側へ導入される。この酸素ポンプ作用により、一対の電極2a、2b間に印加する電圧の大きさと向きを調整することで、内部空間7の酸素濃度を制御することができる。
【0043】
一方、酸素モニタセル3の一対の電極3a、3bに、基準ガス空間8側の電極3bが+極となるように所定の電圧(例えば、0.40V)を印加すると、第2内部空間7b側の電極3a上で被測定ガス中の酸素が還元されて酸素イオンとなり、ポンピング作用により電極3b側へ排出される。ここで、電極3aは、検出しようとする特定ガス成分であるNOxの分解に不活性なPt−Auサーメット電極であるため、電極3a、3b間に流れる酸素イオン電流は、多孔質保護層12、ピンホール11、第1内部空間7aを通過して、第2内部空間7b内の電極3aに到達する酸素量に依存し、NOx量には依存しない。従って、電極3a、3b間の電流値を電流計101で測定し、この電流値が所定の一定値(例えば、1μA)となるように、酸素ポンプセル2の一対の電極2a、2b間の印加電圧を制御すれば、内部空間7、特に、第2内部空間7bの酸素濃度を一定に制御できる。
【0044】
そこで、センサセル4の一対の電極4a、4bに、基準ガス空間8側の電極4bが+極となるように所定の電圧(例えば、0.40V)を印加する。電極4aは、検出しようとする特定ガス成分であるNOxの分解に活性なPt−Rhサーメット電極であるため、第2内部空間7b側の電極4a上で被測定ガス中の酸素およびNOxが還元されて酸素イオンとなり、ポンピング作用により電極4b側へ排出される。上述したように、本発明では、酸素モニタセル3の一対の電極3a、3b間の電流値が所定の一定値(例えば、1μA)となるように、酸素ポンプセル2を制御しているので、第2内部空間7bの酸素濃度は一定に制御されている。仮に、内部空間7内に酸素濃度分布が生じたとしても、酸素モニタセル3とセンサセル4は、被測定ガスの導入方向に対して同等位置に略対称に配置されているので、センサセル4近傍の酸素濃度と酸素モニタセル3近傍の酸素濃度は同等で、酸素モニタセル3の電極3aに到達する酸素量と、センサセル4の電極4aに到達する酸素量とが等しくなる。
【0045】
従って、酸素モニタセル3の電流値が所定の一定値(例えば、1μA)となるように、酸素ポンプセル2の印加電圧を制御した時、被測定ガス中にNOxが存在しなければ、センサセル4の一対の電極4a、4b間の電流値も一定値(例えば、1μA)に制御される。一方、被測定ガス中にNOxが存在すると、NOxの分解により発生する酸素イオンが増加し、この分だけ電極4a、4b間の電流値が増加することになる。よって、センサセル4の電極4a、4b間の電流値を電流計102で測定することにより、被測定ガス中の酸素の影響を受けず、極めて正確にNOx濃度を検出可能になる。
【0046】
図3は、上記構成のガスセンサ素子1によるNO濃度の検出特性を示すものである。被測定ガス中の酸素濃度を1%、10%、20%と変化させても、NO濃度とセンサセル電流値の関係はほぼ同じであり、本発明のガスセンサ素子1を用いることで、被測定ガス中の酸素濃度の増減による誤差をなくし、検出精度を大きく向上できることがわかる。
【0047】
図4は本発明の第2の実施の形態であり、図4(a)に示す基本構成は上記第1の実施の形態と同様である。本発明の上記効果を得るために、酸素モニタセル3の電極3aと、センサセル4の電極4aは、概ね対称に配置されていればよく、その形状は、上記第1の実施の形態では、図2のように矩形形状としてあるが、その他の形状としてももちろんよい。本実施の形態は、これら電極3a、電極4aの形状の他の例を示すもので、例えば、図4(b)のような波形や、図4(c)のような櫛形、または図4(d)のように対向辺のみ波形とした形状等、種々の形状とすることができる。また、図4(e)のように、完全な対称形状とする必要もなく、いずれも同様の効果が得られる。
【0048】
図5は本発明の第3の実施の形態であり、本実施の形態では、酸素モニタセル3の電極3aとセンサセル4の電極4aを、図1(b)の上記第1の実施の形態のように幅方向に並列させる代わりに、図5(b)のように上下に対向させて配置する。具体的には、第2内部空間7bの底面を構成する固体電解質体6の上面にセンサセル4の電極4aを、第2内部空間7bの頂面を構成する固体電解質体5の下面に酸素モニタセル3の電極3aを配設している。固体電解質体5の上方には多孔質保護膜12の形成位置を除いて、スペーサ17、10が積層され、スペーサ17に設けた抜き穴よりなる基準ガス空間8´に、酸素モニタセル3の電極3bが面する構成となっている。この場合も、第2内部空間7b内において、被測定ガスの導入方向に対して同等位置に略対称に配置している点は同じであり、同様の効果が得られる。また、電極面積を大きくしたい場合に有利である。
【0049】
図6、7は本発明の第4の実施の形態であり、本実施の形態では、第2内部空間7b内をさらに隔壁18dで区画して、その一方の空間7cに酸素モニタセル3の電極3aを、他方の空間7dにセンサセル4の電極4aを配置している。図6(a)に示す基本構成は上記第1の実施の形態と同様である。図7のように、隔壁18dは、絞り部18cの延長線上に位置し、絞り部18cと隔壁18dは適当な間隔を有していて、隔壁18dで区画された空間7c、7dのそれぞれに均等に被測定ガスが導入されるようにしている。このようにすると、電極3aに含まれるAuが飛散して電極4aに付着し、電極4aのNOx分解活性が低下することや、酸素モニタセル3とセンサセル4の干渉を防ぐことができ、より検出精度が向上する。
【0050】
図8は本発明の第5の実施の形態である。上記各実施の形態では第2内部空間7bの酸素濃度を酸素モニタセル3に流れる電流値により検出したが、酸素モニタセル3に発生する起電力により検出することも可能である。本実施の形態の基本構成は上記第1の実施の形態と同様であり、電流計101に代えて、酸素モニタセル3に発生する起電力を測定する電圧計を設けた点のみ異なっている。この場合の作動を図8に基づいて説明する。
【0051】
上記構成において、酸素モニタセル3の電極3aは第2内部空間7bに面し、電極3bは大気が導入される基準ガス空間8に面している。これら電極3a、3b間には、両電極の接する第2内部空間7bと基準ガス空間8の酸素濃度の違いにより、ネルンストの式に基づいた起電力が発生する。基準ガス空間8の酸素濃度は一定であるので、電極3a、3b間に発生する起電力は、第2内部空間7bの酸素濃度を反映することになる。従って、電極3a、3b間に発生する起電力を電圧計103で測定し、その測定値が所定の一定値(例えば、0.4V)となるように、酸素ポンプセル2の電極2a、2b間の印加電圧を制御すれば、第2内部空間7b内の酸素濃度を一定に制御できる。その他の作動は上記実施の形態と同様であり、酸素モニタセル3とセンサセル4を第2内部空間7b内に略対称に配置したことにより、酸素濃度の影響を受けずに精度よい検出が可能である。
【0052】
図9、10は本発明の第6の実施の形態を示す。上述の各実施の形態の構成では、酸素モニタセル3で検出した酸素濃度が一定になるように酸素ポンプセル2を制御したが、酸素ポンプセル2を流れる電流が限界電流となるように制御することも可能である。本実施の形態の基本構成および酸素モニタセル3とセンサセル4を第2内部空間において、被測定ガスの導入方向に対して略対称となるように配置した点は上記第1の実施の形態と同様である。
【0053】
図10は酸素ポンプセル2の電圧−電流特性を示す図で、横軸は酸素ポンプセル印加電圧Vp、縦軸は酸素ポンプセル電流Ipである。図のように、酸素ポンプセル2は、酸素濃度に応じた限界電流特性を示し、限界電流検出域(Vp軸に平行な直線部分)は酸素濃度が高いほど正電圧側にシフトする。従って、上記限界電流域を利用した酸素ポンプセル2の制御方法として、酸素濃度に応じて酸素ポンプセル2への印加電圧Voを印加することにより第1内部空間7a内の酸素濃度を所定の低濃度に制御できる。
【0054】
ただし、この方法で内部空間7内の酸素濃度を制御すると、上記各実施の形態のような酸素モニタセル3の検出値に基づいた制御に比べて、第2内部空間7b内の酸素濃度が変動しやすく、従って、センサセル4の電極4a、4b間に流れる電流をそのままセンサ信号とすると、NOxの検出精度が悪化する問題がある。一方、上述したように、酸素モニタセル3とセンサセル4を第2内部空間7bにおいて、被測定ガスの導入方向に対して同等位置に略対称となるように配置すると、酸素モニタセル3の電極3a近傍の酸素濃度と、センサセル4の電極4a近傍の酸素濃度はほぼ等しくなる。そこで、本実施の形態では、電流差検出回路9を設けて、酸素モニタセル3の電極3a、3b間に流れる電流とセンサセル4の電極4a、4b間に流れる電流との差をセンサ信号とする。
【0055】
図11は、本実施の形態のガスセンサ素子1による検出特性を示す図である。図のように、上記構成により、第2内部空間7b内の酸素濃度の変動の影響を受けずに、被測定ガス中の酸素濃度に依存しないセンサ出力を得ることができ、精度よくNOx濃度を検出できることがわかる。
【0056】
また、図12に示す本発明の第7の実施の形態のように、上記第6の実施の形態の構成に加えて、第2内部空間7b内に、第2の酸素モニタセル31を設置することもできる。そして、この第2の酸素モニタセル31で検出した酸素濃度が一定になるように酸素ポンプセル2の電極2a、2b間の印加電圧を制御した上で、電流差検出回路9により酸素モニタセル3の電極3a、3b間に流れる電流とセンサセル4の電極4a、4b間に流れる電流との差をセンサ信号とすることで、酸素濃度の制御性を高め、検出精度を向上させることができる。
【0057】
また、図13に示す本発明の第8の実施の形態のように、酸素ポンプセル2を構成する固体電解質体5をヒータ16に近い側に配置し、センサセル4と酸素モニタセル3を構成する固体電解質体6を被測定ガス存在空間に近い側に配置した構成とすることもできる。この時、酸素ポンプセル2の電極2aは、固体電解質体5、6間に配したスペーサ18内に形成される第1内部空間7aに、電極2bは固体電解質体5とヒータ16の間に配したスペーサ19内に形成される基準ガス空間8aに面して設けられる。また、センサセル4の電極4aと酸素モニタセル3の電極3aは、スペーサ18内に形成される第2内部空間7bに、センサセル4の電極4bと酸素モニタセル3の電極3bは、固体電解質体6の上方に配したスペーサ17、10にて形成される基準ガス空間8bに面して設けられる。
【0058】
このような構成とすることで、ヒータ16からリークする電流を小さくでき、被測定ガス中のNOx濃度を高精度に検出することができる。
【0059】
図14は本発明の第9〜10の実施の形態であり、図14(a)に示す基本構成は上記第1の実施の形態と同様である。上述したように、本発明の上記効果を得るために、酸素モニタセル3の電極3aと、センサセル4の電極4aは、概ね対称に配置されていればよく、図14(b)の第9の実施の形態のように、ガス流れ方向に若干ずれて配置されていてもよい。ここでは、酸素モニタセル3の電極3aと、センサセル4の電極4aは、いずれも略矩形形状で、それらのガス流れ方向の上流側端縁位置にΔLのずれを有している。このずれΔLは、好ましくは2mm以下に設定するのがよい。
【0060】
あるいは、図14(c)に示す第10の実施の形態のように、第2内部空間7bに導入されるガス流れに対して、酸素モニタセル3の電極3aと、センサセル4の電極4aが、ガス流れと垂直な方向に若干ずれて配置されていてもよい。ここでは、ガス流れ方向に対して略対称に配置された酸素モニタセル3の電極3aとセンサセル4の電極4aの対称軸をC1 、その直上流部のガス通路の中心線をC2 とした時に、対称軸C1 が中心線C2 に対してガス流れと垂直な方向(図の上方)にΔWだけずれている。そして、このずれΔWは、好ましくは、1mm以下となるように設定する。
【0061】
図15、16は、上記構成のガスセンサ素子1において、ΔL、ΔWを適宜変化させて、センサ出力(センサセル電流)を測定し、センサ素子1の検出誤差を評価した結果である。なお、この時、ΔL=0、ΔW=0の時の検出誤差を基準(=1)として、検出誤差の比を用いて比較した。図15、16から明らかなように、ΔL、ΔWの値が小さいほど、検出誤差が小さくなっており、特に、ΔLが2mm以下、ΔWが1mm以下の場合に、検出誤差を十分小さくして、高い検出精度を維持できることが分かる。
【0062】
図17は本発明の第11の実施の形態であり、図17(a)に示す基本構成は図13の上記第8の実施の形態と同様である。本実施の形態では、この構成に加えて、空燃比検出セル200を設けた複合型センサとしてある。すなわち、空燃比検出セル200は、センサセル4と酸素モニタセル3を構成する固体電解質体6と、その表面に形成した一対の電極200a、200bからなり、電極200aは被測定ガス存在空間に、電極200bは、固体電解質体6の上方に配したスペーサ17、10にて形成される基準ガス空間8bに面して設けられる。ここで、電極200aの表面は多孔質保護層12で被覆され、電極200bは、電極3b、電極4bと共通の電極として構成されている。
【0063】
上記構成において、空燃比検出セル200には、電極200aと電極200bの間に、酸素濃淡電池の原理に基づいた起電力が発生する。基準ガス空間8bの酸素濃度は一定であるので、電極200aと電極200b間に発生する起電力を、電圧計によって測定することで、被測定ガス存在空間の空燃比(λ)を検出することになる。このようにすると、被測定ガス中の特定ガス成分と空燃比を、1つのガスセンサ素子1で検出することが可能であり、高機能な内燃機関用のガスセンサ素子となる。しかも、空燃比検出セル200は、センサセル4や酸素モニタセル3を構成する固体電解質体や電極を利用して構成することができるので、構成が簡単で、製作も容易である。
【0064】
図18、19は本発明の第12の実施の形態である。本実施の形態の基本構成は、図6、7に示した上記第4の実施の形態と同様であり、第2内部空間7b内をさらに隔壁18dで区画して、その一方の空間7cに酸素モニタセル3の電極3aを、他方の空間7dにセンサセル4の電極4aを配置している。また、本実施の形態では、隔壁18dの先端(図の左端)を、絞り部18c内に延出して、これを区画し、電極3aが設置される空間7cと電極4aが設置される空間7dとに、それぞれ独立に絞り部18cを設けている。
【0065】
上記のように構成すると、電極3aに含まれるAuが飛散して電極4aに付着し、電極4aのNOx分解活性が低下することや、酸素モニタセル3とセンサセル4の干渉を防ぐ効果をより高くすることができ、さらに検出精度が向上する。
【0066】
図20、21は本発明の第13の実施の形態であり、本実施の形態の基本構成は、図1の上記第1の実施の形態と同様である。本実施の形態では、図1の構成に加えて、酸素モニタセル3の電極3aとセンサセル4の電極4aを被覆するように、多孔質保護層120を設置してある。このように多孔質保護層120で保護することで、隔壁18dを設けない構成においても、電極3aに含まれるAuが飛散して電極4aに付着し、電極4aのNOx分解活性が低下することや、酸素モニタセル3とセンサセル4の干渉を防ぐことができ、検出精度がより向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は第1の実施の形態におけるガスセンサ素子の先端部の模式的断面図、(b)は(a)のA−A線断面図である。
【図2】図1(a)の分解展開図である。
【図3】第1の実施の形態におけるNOx検出特性を示す図である。
【図4】(a)は、第2の実施の形態におけるガスセンサ素子の先端部の模式的断面図、(b)〜(d)は、(a)のB−B線断面図で電極形状の例を示す図である。
【図5】(a)は第3の実施の形態におけるガスセンサ素子の先端部の模式的断面図、(b)は(a)のA−A線断面図である。
【図6】(a)は第4の実施の形態におけるガスセンサ素子の先端部の模式的断面図、(b)は(a)のA−A線断面図である。
【図7】図6(a)の分解展開図である。
【図8】(a)は第5の実施の形態におけるガスセンサ素子の先端部の模式的断面図、(b)は(a)のA−A線断面図である。
【図9】(a)は第6の実施の形態におけるガスセンサ素子の先端部の模式的断面図、(b)は(a)のA−A線断面図である。
【図10】酸素ポンプセルの電圧−電流特性を示す図である。
【図11】第6の実施の形態におけるNOx検出特性を示す図である。
【図12】(a)は第7の実施の形態におけるガスセンサ素子の先端部の模式的断面図、(b)は(a)のA−A線断面図である。
【図13】(a)は第8の実施の形態におけるガスセンサ素子の先端部の模式的断面図、(b)は(a)のA−A線断面図である。
【図14】(a)は、第9の実施の形態におけるガスセンサ素子の先端部の模式的断面図、(b)〜(c)は、(a)のB−B線断面図で電極形状の例を示す図である。
【図15】ΔLと検出誤差の比の関係を示す図である。
【図16】ΔWと検出誤差の比の関係を示す図である。
【図17】(a)は第11の実施の形態におけるガスセンサ素子の先端部の模式的断面図、(b)は(a)のA−A線断面図である。
【図18】(a)は、第12の実施の形態におけるガスセンサ素子の先端部の模式的断面図、(b)は、(a)のB−B線断面図である。
【図19】図20(a)の分解展開図である。
【図20】(a)は第13の実施の形態におけるガスセンサ素子の先端部の模式的断面図、(b)は(a)のA−A線断面図である。
【図21】図20(a)の分解展開図である。
【図22】従来のガスセンサ素子の先端部の模式的断面図図である。
【図23】従来のガスセンサ素子におけるNOx検出特性を示す図である。
【符号の説明】
1 ガスセンサ素子
11 ピンホール
18c 絞り部(拡散抵抗手段)
2 酸素ポンプセル
2a、2b 一対の電極
3 酸素モニタセル
3a、3b 一対の電極
4 センサセル
4a、4b 一対の電極
5、6 固体電解質体
7 内部空間
7a 第1内部空間
7b 第2内部空間
8 基準ガス空間
Claims (12)
- 所定の拡散抵抗の下に被測定ガス存在空間に連通するガス導入口から被測定ガスが導入される内部空間と、
酸素イオン導電性の固体電解質体と、一方の電極が上記内部空間に面するように上記固体電解質体の表面に設けられた一対の電極を有し、上記一対の電極への通電により上記内部空間に酸素を導入または排出して上記内部空間内の酸素濃度を調整する酸素ポンプセルと、
酸素イオン導電性の固体電解質体と、一方の電極が上記内部空間に面するように上記固体電解質体の表面に設けられた一対の電極を有し、上記内部空間内の酸素濃度を検出する酸素モニタセルと、
酸素イオン導電性の固体電解質体と、一方の電極が上記内部空間に面するように上記固体電解質体の表面に設けられた一対の電極を有し、上記内部空間に導入される被測定ガス中の特定ガス成分濃度を検出するセンサセルを備え、
上記内部空間内において、上記酸素モニタセルと上記センサセルとは、上記ガス導入口から、上記内部空間に面する上記一方の電極の、ガス流れの上流側端部位置までの距離が同等となるように、ガス流れの方向に対して略対称に配置されており、
上記酸素モニタセルの上記一方の電極と上記センサセルの上記一方の電極との間には隔壁を設けていないことを特徴とするガスセンサ素子。 - 所定の酸素濃度ガスが導入される基準ガス空間を設けて、上記酸素モニタセルの他方の電極が上記基準ガス空間に面するように配し、
上記酸素モニタセルの一対の電極間に所定の電圧を印加した時に、上記酸素モニタセルの一対の電極間に流れる電流値により、上記内部空間内の酸素濃度を検出する請求項1記載のガスセンサ素子。 - 上記酸素モニタセルの一対の電極間に流れる電流値が所定の一定値となるように、上記酸素ポンプセルの一対の電極間の印加電圧を調整し、上記内部空間内の酸素濃度を制御する請求項2記載のガスセンサ素子。
- 所定の酸素濃度ガスが導入される基準ガス空間を設けて、上記酸素モニタセルの他方の電極が上記基準ガス空間に面するように配し、
上記酸素モニタセルの一対の電極間に生じる起電力によって、上記内部空間内の酸素濃度を検出する請求項1記載のガスセンサ素子。 - 上記酸素モニタセルの一対の電極間に生じる起電力が所定の一定値となるように、上記酸素ポンプセルの一対の電極間の印加電圧を調整し、上記内部空間内の酸素濃度を制御する請求項4記載のガスセンサ素子。
- 上記センサセルの一対の電極間に所定の電圧を印加した時に、上記センサセルの一対の電極間に流れる電流値により、上記被測定ガス中の特定ガス成分濃度を検出する請求項1ないし5のいずれかに記載のガスセンサ素子。
- 上記酸素モニタセルの一対の電極間と、上記センサセルの一対の電極間にそれぞれ所定の電圧を印加し、上記酸素モニタセルの一対の電極間に流れる電流値と、上記センサセルの一対の電極間に流れる電流値との差により、上記被測定ガス中の特定ガス成分濃度を検出する請求項1記載のガスセンサ素子。
- 上記内部空間内を複数に区画して所定の拡散抵抗手段を介して連通させ、その一方に上記酸素ポンプセルを、他方に上記酸素モニタセルおよび上記センサセルを配置した請求項1ないし7のいずれかに記載のガスセンサ素子。
- 上記酸素ポンプセルおよび上記酸素モニタセルの上記内部空間に面する上記一方の電極がPtとAuを金属主成分とするサーメットからなり、上記センサセルの上記内部空間に面する上記一方の電極がPtに対してRhまたはPdが少なくとも1種含有されている金属合金を主成分とするサーメットからなるとともに、被測定ガス中の上記特定ガス成分が窒素酸化物である請求項1ないし8のいずれか記載のガスセンサ素子。
- それぞれ上記内部空間に面する上記酸素モニタセルの一方の電極と上記センサセルの一方の電極の、ガス流れ方向の上流側端縁位置のずれをΔLとした時に 、ΔLが2mm以下である請求項1ないし9のいずれかに記載のガスセンサ素子。
- それぞれ上記内部空間に面し、ガス流れ方向に対して略対称に配置された上記酸素モニタセルの一方の電極と上記センサセルの一方の電極の対称軸C 1 と、その直上流部のガス通路の中心線C 2 との、ガス流れと垂直な方向のずれをΔWとした時に、ΔWが1mm以下である請求項1ないし10のいずれかに記載のガスセンサ素子。
- 酸素イオン導電性の固体電解質体と、一方の電極が被測定ガス存在空間に、他方の電極が所定の酸素濃度ガスが導入される基準ガス空間に面するように上記固体電解質体の表面に設けられた一対の電極を有し、被測定ガス中の空燃比を検出する空燃比検出セルを設けた請求項1ないし11のいずれかに記載のガスセンサ素子。
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