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JP3969342B2 - 自動変速機の制御装置および制御方法 - Google Patents

自動変速機の制御装置および制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロックアップクラッチのスリップ制御に関し、特に、作動油の油温が低い場合におけるフィードバック制御の応答性を向上させる技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、トルクコンバータの入力側と出力側とを直結可能とするロックアップクラッチを制御する際に、入力側のポンプ回転数(エンジン回転数に対応)と出力側のタービン回転数との回転差に応じて、ロックアップクラッチの係合力を所定の状態にフィードバック制御し(スリップ制御し)、これによってトルクコンバータのスリップ状態を適正に制御して振動および騒音の発生を防止すると共に、燃費性能の改善を図るようにした技術が知られている。
【0003】
トルクコンバータのロックアップクラッチは、通常、タービンライナに対してその軸方向に移動可能とされ、かつ、それと一体的に回転するようになっている。このようなロックアップクラッチは、供給される作動油圧に応じてポンプインペラに接続された入力部に摩擦係合して、ポンプインペラとタービンライナとを直結状態にする締結状態と、ポンプインペラに接続された入力部から離間した位置をとって、ポンプインペラとタービンライナとを非係合状態にする解放状態とを選択的にとるようになっている。このようなロックアップクラッチが設けられたトルクコンバータにおいては、一般に、エンジンのトルク変動が車輪に伝達されて車両の乗心地等が悪化し易いものとなる車速が比較的低いときには、ロックアップクラッチが解放状態にされて、トルク増幅作用の機能およびトルク変動吸収機能を果たすコンバータ状態をとるようにされる。また、エンジンのトルク変動がそれほど問題とならない車速が比較的高いときには、ロックアップクラッチが締結状態にされて、ロックアップクラッチのポンプインペラに接続された入力部、もしくは、タービンライナに対するスリップが生じることによるエネルギ損失を低減するロックアップクラッチ状態をとるようにされる。
【0004】
このようにコンバータ状態とロックアップクラッチ状態とを選択的にとるようにされるトルクコンバータにおいては、コンバータ状態をとるときには、エネルギ損失が増大することが避けられない。また、ロックアップ状態をとるときには、エンジンのトルク変動が車軸に直接伝達されて車体に振動が発生するおそれがある。
【0005】
このため、トルクコンバータに対しては、エネルギ損失を低減すなわち燃費の向上を図るとともに、車体振動を抑制すべく、ポンプインペラとタービンライナとの間に所定の回転数差を生じさせるように、ロックアップクラッチに供給される作動油圧を調整するスリップ制御が行なわれる。
【0006】
特開昭60−143267号公報(特公平3−30023号公報)(特許文献1)は、ロックアップクラッチを作動させる作動油の油温による応答遅れから発生するトルクコンバータの動力伝達機能が不安定になることを防止するトルクコンバータのスリップ制御装置を開示する。このスリップ制御装置は、流体圧で係合力を加減クラッチを介して入出力要素間のスリップ量が設定値に一致するようにこれらスリップ量および設定値間の偏差と制御ゲインとに応じて制御するクラッチ制御回路と、流体の温度を検出する温度検出部と、検出された温度に応じてクラッチ制御回路の制御ゲインを高温時に大きく、低温時に小さくなるように変更する制御ゲイン変更回路とを備える。
【0007】
このスリップ制御装置によると、制御ゲインをトルクコンバータ作動流体温度に応じて高温時大きく、低温時小さくなるように変更可能な構成としたので、作動流体の温度の違いによってスリップ制御用流体圧作動系の応答遅れが異なっても、制御ゲインを適時適性なものにすることができ、大きなハンチングを生ずることのない範囲内のできるだけ速い速度でトルクコンバータのスリップ量を設定値に到達させることができる。その結果、速やかで安定したスリップ制御が可能になり、トルクコンバータにおけるスリップ量を設定値に安定させ得て振動を生じることがない。
【0008】
特開平1−120479号公報(特許文献2)は、作動油に温度変化があるとフィードバック制御のパラメータの変更が困難であることから、作動油の油温に応じて制御の種類を変更するトルクコンバータのスリップ制御装置を開示する。このスリップ制御装置は、入出力部材を締結する油圧式のロックアップクラッチを備えたトルクコンバータにおいて、ロックアップクラッチの作動油圧を調整することにより、入出力部材のスリップ量を調整するスリップ量調整部と、入出力部材の回転数からスリップ量を検出するスリップ量検出部と、スリップ量検出部で検出されたスリップ量が目標スリップ量に近づくようにスリップ量調整部をフィードバック制御するフィードバック制御部と、ロックアップクラッチの作動油圧の温度を検出する油温検知部と、油温が低いときには、フィードバック制御に代えて、予め定められた所定の制御値でもってスリップ量調整部を制御するフィードフォワード制御部とを含む。
【0009】
このスリップ制御装置によると、油温に応じて、フィードバック制御とフィードフォワード制御とを適宜切換えるようにしてスリップ制御するので、油温が低い状態において簡単により安定したスリップ制御が行なえるとともに、フィードバック制御のみにより広い油温範囲に渡って対処する場合に生じる種々の問題を解決できる。
【0010】
特開平3−37476号公報(特許文献3)は、エンジン回転数のハンチングを防止する流体継手のスリップ制御装置を開示する。このスリップ制御装置は、エンジン出力の入力要素、出力要素およびこれら入力要素と出力要素とを締結させるロックアップクラッチを備え、ロックアップクラッチの締結力が制御されることにより、入力要素と出力要素とが回転数差を有する状態で回転可能な流体継手のスリップ制御装置において、入力要素と出力要素との回転数差であるスリップ量を検出するスリップ量検出部と、このスリップ量検出部により検出されたスリップ量が目標スリップ量と等しくなるように、ロックアップクラッチの締結力をフィードバック制御するフィードバック制御部と、このフィードバック制御部によるフィードバック制御中のエンジン回転数のハンチング状態を検出するハンチング状態検知部と、ハンチング状態検知部によりハンチング状態が検知されたとき、目標スリップ量を増大させる目標スリップ量変更部とを備える。
【0011】
このスリップ制御装置によると、流体継手に対してスリップ制御動作が行なわれているとき、フィードバック制御部は、スリップ量検出部により検出されたスリップ量が目標スリップ量と等しくなるように、ロックアップクラッチの締結力をフィードバック制御する。ハンチング状態検知部により、フィードバック制御部によるフィードバック制御中のエンジン回転数のハンチング状態が検知されると、目標スリップ量変更部により目標スリップ量が増大される。その結果、この増大された目標スリップ量に基づいてフィードバック制御部によりロックアップクラッチの締結力が制御されることになり、実際のスリップ量が増大する。これにより、エンジンのハンチング状態による振動が流体継手の出力要素すなわち車体側に伝わりにくくなる。
【0012】
【特許文献1】
特開昭60−143267号公報(特公平3−30023号公報)
【0013】
【特許文献2】
特開平1−120479号公報
【0014】
【特許文献3】
特開平3−37476号公報
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したいずれの特許文献に開示されたスリップ制御装置も、以下に示すような問題を有する。
【0016】
特許文献1に開示されたスリップ制御装置においては、作動油の油温による応答遅れに鑑み、低温時には制御ゲインを小さくして(応答性を鈍くして)ロックアップスリップ回転数のハンチングの防止を目的とする。しかしながら、このように制御ゲインを小さくするとフィードバック制御における目標スリップ回転数と実スリップ回転数との偏差(乖離量)が大きくなる場合がある。このような場合にフィードバック制御は、この偏差を小さくするために操作量を大きくする。このため、ハンチングが大きくまたその周期が長くなりフィードバック制御の追従性が良好なものではなくなる。偏差が大きい場合には、スリップ回転数が0となることもあり(すなわち、直結された状態になることもあり)、このときに車両にエンジンの振動が直接伝わり、こもり音が発生する場合もある。
【0017】
特許文献2に開示されたスリップ制御装置においては、油温が低く作動油による応答性が好ましくないときには、フィードバック制御による応答性の悪化を避けるためにフィードフォワード制御が実行される。しかしながら、このようにフィードバック制御からフィードフォワード制御に切換えるという開示はあるが、具体的にフィードフォワード制御をどのように構築するのかについての開示がない。
【0018】
特許文献3に開示されたスリップ制御装置においては、エンジン回転数のハンチング状態が検知されると、目標スリップ量を増大させたり比例ゲインを小さくしたりする。しかしながら、エンジン回転数のハンチングの発生を検知してフィードバック制御における目標値やパラメータを変更するものであって、作動油の油温に基づいて変更されるものではない。
【0019】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、ロックアップクラッチを有する自動変速機において、作動油の油温が低くても、実スリップ量を目標スリップ量に応答性良く追従させるフィードバック制御する自動変速機の制御装置および制御方法を提供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】
第1の発明に係る制御装置は、ロックアップクラッチを備えた流体継手を有する自動変速機を制御する。この制御装置は、ロックアップクラッチを作動させる作動油の油温を検知するための検知手段と、ロックアップクラッチにおける実スリップ回転数が所望の目標スリップ回転数になるようにフィードバック制御するためのフィードバック制御手段と、フィードバック制御手段における目標スリップ回転数を、油温に基づいて、定常時における目標スリップ回転数に順次近づけるように変更するための変更手段とを含む。
【0021】
第1の発明によると、流体継手としてロックアップクラッチ付きトルクコンバータを用いて、トルクコンバータ状態からロックアップクラッチがスリップする状態に移行することにより動力伝達効率を向上させて燃費を向上させる場合において、ロックアップクラッチを作動させる作動油の油温が低いと、従来はロックアップクラッチのスリップ制御が実行されていなかった。変更手段は、ロックアップクラッチのスリップ制御の定常状態におけるスリップ回転数(たとえば50rpm)になるように、フィードバック制御の目標スリップ回転数を順次変更する。すなわち、スリップ制御の開始時においては、実スリップ回転数とスリップ制御の定常状態におけるスリップ回転数との間には通常大きな差があるが、スリップ制御の開始とともにフィードバック制御の目標値をスリップ制御の定常状態におけるスリップ回転数にするものではない。さらに、変更手段は、たとえば、作動油の油温が低いほどゆっくりと、フィードバック制御の目標スリップ回転数をスリップ制御の定常状態におけるスリップ回転数になるように変更する。このようにすると、油温が低いほどゆっくりと時間をかけて定常状態における目標スリップ量に近づくようにフィードバックの目標値を変更しているので、油温が低くフィードバック制御における油圧応答遅れがあっても、オーバーシュートが少なくなる。すなわち、実スリップ量と目標スリップ量との偏差が小さい状態を維持しながらフィードバック制御が実行されるので、オーバーシュートが小さく、油温が低くても良好なフィードバック制御が実現できる。その結果、ロックアップクラッチを有する自動変速機において、作動油の油温が低くても、実スリップ量を目標スリップ量に応答性良く追従させるフィードバック制御する自動変速機の制御装置を提供することができる。
【0022】
第2の発明に係る自動変速機の制御装置においては、第1の発明の構成に加えて、変更手段は、フィードバック制御手段における目標スリップ回転数を、予め定められた時間毎に、油温に基づいて変更するための手段を含む。
【0023】
第2の発明によると、予め定められた時間の間隔で、たとえば単位時間(1秒)の間隔やサンプリングタイム間隔で、変更手段は、フィードバック制御の目標スリップ回転数を、油温に基づいて、定常状態における目標スリップ量に近づくように変更する。このため、油温が低いほどゆっくりと時間をかけて定常状態における目標スリップ量に近づくようにフィードバックの目標値を変更している。その結果、油温が低くフィードバック制御における油圧応答遅れがあっても、オーバーシュートが少なく制御性が向上するとともに、従来は行なわれていなかった低油温時におけるスリップ制御を行なうことができる、自動変速機の制御装置を提供できる。
【0024】
第3の発明に係る自動変速機の制御装置においては、第1または2の発明の構成に加えて、変更手段は、変更する目標スリップ回転数は、作動油の油温が低いほどその変更する量が小さくなるように変更するための手段を含む。
【0025】
第3の発明によると、変更手段は、作動油の油温が低いほどゆっくりと、フィードバック制御の目標スリップ回転数をスリップ制御の定常状態におけるスリップ回転数になるように変更する。このようにすると、油温が低いほどゆっくりと時間をかけて定常状態における目標スリップ量に近づくようにフィードバックの目標値を変更しているので、油温が低いほどフィードバック制御における油圧応答遅れが大きく発生する場合であっても、オーバーシュートが少なく、制御性が向上するとともに、従来は行なわれていなかった低油温時におけるスリップ制御を行なうことができる、自動変速機の制御装置を提供できる。
【0026】
第4の発明に係る自動変速機の制御装置は、第1〜3のいずれかの発明の構成に加えて、フィードバック制御手段による実スリップ回転数が目標スリップ回転数に収束する状態を検知するための検知手段と、検知された状態に基づいて、変更手段による変更量を補正するための補正手段とをさらに含む。
【0027】
第4の発明によると、検知手段は、作動油の油温が低いほどゆっくりと、フィードバック制御の目標スリップ回転数をスリップ制御の定常状態におけるスリップ回転数になるように変更するようにしてフィードバック制御した結果、それでもオーバーシュートが発生したか否かなどの収束状態を検知する。オーバーシュートが発生している場合には、さらにゆっくりとフィードバック制御の目標スリップ回転数がスリップ制御の定常状態におけるスリップ回転数になるように補正手段が変更量を補正する。オーバーシュートが発生していない場合には、補正手段が変更量を補正して速やかにフィードバック制御の目標スリップ回転数がスリップ制御の定常状態におけるスリップ回転数になるように補正手段が変更量を補正する。これにより、フィードバック制御における良好な制御性を維持しつつ(オーバーシュートすることなく)、スリップ制御の定常状態におけるスリップ回転数にできるだけ早く到達させることができる。
【0028】
第5の発明に係る自動変速機の制御装置は、第1〜4のいずれかの発明の構成を有し、歯車式変速機構を有する有段の自動変速機を制御する装置である。
【0029】
第5の発明によると、有段の自動変速機の制御装置において従来はスリップ制御が行われていなかったような低油温領域について、良好な制御応答性を実現できるフィードバック制御が実行できる自動変速機の制御装置を提供することができる。
【0030】
第6の発明に係る自動変速機の制御装置は、第1〜4のいずれかの発明の構成を有し、無段の自動変速機を制御する装置である。
【0031】
第6の発明によると、ベルト式無段変速機などの無段の自動変速機の制御装置において従来はスリップ制御が行われていなかったような低油温領域について、良好な制御応答性を実現できるフィードバック制御が実行できる自動変速機の制御装置を提供することができる。
【0032】
第7の発明に係る制御方法は、ロックアップクラッチを備えた流体継手を有する自動変速機を制御する。この制御方法は、ロックアップクラッチを作動させる作動油の油温を検知する検知ステップと、ロックアップクラッチにおける実スリップ回転数が所望の目標スリップ回転数になるようにフィードバック制御するフィードバック制御ステップと、フィードバック制御ステップにおける目標スリップ回転数を、油温に基づいて、定常時における目標スリップ回転数に順次近づけるように変更する変更ステップとを含む。
【0033】
第7の発明によると、変更ステップにて、ロックアップクラッチのスリップ制御の定常状態におけるスリップ回転数になるように、フィードバック制御の目標スリップ回転数が順次変更される。すなわち、スリップ制御の開始時においては、実スリップ回転数とスリップ制御の定常状態におけるスリップ回転数との間には通常大きな差があるが、スリップ制御の開始とともにフィードバック制御の目標値をスリップ制御の定常状態におけるスリップ回転数にするものではない。さらに、変更ステップにて、たとえば、作動油の油温が低いほどゆっくりと、フィードバック制御の目標スリップ回転数をスリップ制御の定常状態におけるスリップ回転数になるように変更する。このようにすると、油温が低いほどゆっくりと時間をかけて定常状態における目標スリップ量に近づくようにフィードバックの目標値を変更しているので、油温が低くフィードバック制御における油圧応答遅れがあっても、オーバーシュートが少なくなる。その結果、ロックアップクラッチを有する自動変速機において、作動油の油温が低くても、実スリップ量を目標スリップ量に応答性良く追従させるフィードバック制御する自動変速機の制御方法を提供することができる。
【0034】
第8の発明に係る自動変速機の制御方法においては、第7の発明の構成に加えて、変更ステップは、フィードバック制御ステップにおける目標スリップ回転数を、予め定められた時間毎に、油温に基づいて変更するステップを含む。
【0035】
第8の発明によると、予め定められた時間の間隔で、変更ステップにて、フィードバック制御の目標スリップ回転数が、油温に基づいて、定常状態における目標スリップ量に近づくように変更される。このため、油温が低いほどゆっくりと時間をかけて定常状態における目標スリップ量に近づくようにフィードバックの目標値を変更している。その結果、油温が低くフィードバック制御における油圧応答遅れがあっても、オーバーシュートが少なく制御性が向上するとともに、従来は行なわれていなかった低油温時におけるスリップ制御を行なうことができる、自動変速機の制御方法を提供できる。
【0036】
第9の発明に係る自動変速機の制御方法においては、第7または8の発明の構成に加えて、変更ステップは、変更する目標スリップ回転数は、作動油の油温が低いほどその変更する量が小さくなるように変更するステップを含む。
【0037】
第9の発明によると、変更ステップにて、作動油の油温が低いほどゆっくりと、フィードバック制御の目標スリップ回転数がスリップ制御の定常状態におけるスリップ回転数になるように変更される。このようにすると、油温が低いほどゆっくりと時間をかけて定常状態における目標スリップ量に近づくようにフィードバックの目標値を変更しているので、油温が低いほどフィードバック制御における油圧応答遅れが大きく発生する場合であっても、オーバーシュートが少なく、制御性が向上するとともに、従来は行なわれていなかった低油温時におけるスリップ制御を行なうことができる、自動変速機の制御方法を提供できる。
【0038】
第10の発明に係る自動変速機の制御方法は、第7〜9のいずれかの発明の構成に加えて、フィードバック制御ステップによる実スリップ回転数が目標スリップ回転数に収束する状態を検知する検知ステップと、検知された状態に基づいて、変更ステップによる変更量を補正する補正ステップとをさらに含む。
【0039】
第10の発明によると、検知ステップにて、作動油の油温が低いほどゆっくりと、フィードバック制御の目標スリップ回転数をスリップ制御の定常状態におけるスリップ回転数になるように変更するようにしてフィードバック制御した結果、それでもオーバーシュートが発生したか否かなどの収束状態を検知する。オーバーシュートが発生している場合にはさらにゆっくりと、オーバーシュートが発生していない場合には速やかに、フィードバック制御の目標スリップ回転数がスリップ制御の定常状態におけるスリップ回転数になるように補正ステップにて変更量が補正される。これにより、フィードバック制御における良好な制御性を維持しつつ(オーバーシュートすることなく)、スリップ制御の定常状態におけるスリップ回転数にできるだけ早く到達させることができる。
【0040】
第11の発明に係る自動変速機の制御方法は、第7〜10のいずれかの発明の構成を有し、歯車式変速機構を有する有段の自動変速機を制御する方法である。
【0041】
第11の発明によると、有段の自動変速機の制御装置において従来はスリップ制御が行われていなかったような低油温領域について、良好な制御応答性を実現できるフィードバック制御が実行できる自動変速機の制御方法を提供することができる。
【0042】
第12の発明に係る自動変速機の制御方法は、第7〜10のいずれかの発明の構成を有し、無段の自動変速機を制御する方法である。
【0043】
第12の発明によると、ベルト式無段変速機などの無段の自動変速機の制御装置において従来はスリップ制御が行われていなかったような低油温領域について、良好な制御応答性を実現できるフィードバック制御が実行できる自動変速機の制御方法を提供することができる。
【0044】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
【0045】
<第1の実施の形態>
以下、図面を参照して、本実施の形態に係る制御装置を含む車両のパワートレーンについて説明する。本実施の形態に係る制御装置は、図1に示すECU(Electronic Control Unit)1000により実現される。本実施の形態では、自動変速機を、流体継手としてトルクコンバータを備えた、遊星歯車式減速機構を有する自動変速機として説明する。なお、本発明は、遊星歯車式減速機構を有する自動変速機に限定されるものではなく、たとえば常時噛み合い歯車式有段変速機やベルト式などの無段変速機であってもよい。
【0046】
図1を参照して、本実施の形態に係る制御装置を含む車両のパワートレーンについて説明する。本実施の形態に係る制御装置は、より詳しくは、図1に示すECU1000の中のECT(Electronic Controlled Automatic Transmission)_ECU1020により実現される。
【0047】
図1に示すように、この車両のパワートレーンは、エンジン100と、トルクコンバータ200と、自動変速機300と、ECU1000とから構成される。
【0048】
エンジン100の出力軸は、トルクコンバータ200の入力軸に接続される。エンジン100とトルクコンバータ200とは回転軸により連結されている。したがって、エンジン回転数センサ400により検知されるエンジン100の出力軸回転数NE(エンジン回転数NE)とトルクコンバータ200の入力軸回転数(ポンプ回転数)とは同じである。
【0049】
トルクコンバータ200は、入力軸と出力軸とを直結状態にするロックアップクラッチ210と、入力軸側のポンプ羽根車220と、出力軸側のタービン羽根車230と、ワンウェイクラッチ250を有するトルク増幅機能を発現するステータ240とから構成される。トルクコンバータ200と自動変速機300とは、回転軸により接続される。トルクコンバータ200の出力軸回転数NT(タービン回転数NT)は、タービン回転数センサ410により検知される。自動変速機300の出力軸回転数NOUTは、出力軸回転数センサ420により検知される。
【0050】
ロックアップクラッチ210は、油圧を供給するロックアップリレーバルブによって油圧の供給/排出が係合側と解放側とで切り換えられて作動させられ、ロックアップピストンが軸方向に移動することによって、ロックアップピストンとフロントカバーとが摩擦材を介して接離させる。また、ロックアップクラッチ210によってトルクコンバータ内が区画され、ロックアップピストンとフロントカバーとの間に、ロックアップクラッチ210を解放するための解放側油室が、ロックアップピストンとタービンランナとの間にロックアップクラッチ210を係合させるための係合側油室がそれぞれ形成され、解放側油室および係合側油室に、バルブボディ内の油圧回路から油圧が供給されるようになっている。これらの油圧回路の詳細については、後述する。
【0051】
図2に自動変速機300の作動表を示す。図2に示す作動表によると、摩擦要素であるクラッチ要素(図中のC1〜C4)や、ブレーキ要素(B1〜B4)、ワンウェイクラッチ要素(F0〜F3)が、どのギヤ段の場合に係合および解放されるかを示している。車両の発進時に使用される1速時には、クラッチ要素(C1)、ワンウェイクラッチ要素(F0、F3)が係合する。
【0052】
これらのパワートレーンを制御するECU1000は、エンジン100を制御するエンジンECU1010と、自動変速機300を制御するECT_ECU1020と、VSC(Vehicle Stability Control)_ECU1030とを含む。
【0053】
ECT_ECU1020には、タービン回転数センサ410からタービン回転数NTを表わす信号が、出力軸回転数センサ420から出力軸回転数NOUTを表わす信号が入力される。また、ECT_ECU1020には、エンジンECU1010から、エンジン回転数センサ400にて検知されたエンジン回転数NEを表わす信号と、スロットルポジションセンサにて検知されたスロットル開度を表わす信号とが入力される。
【0054】
これら回転数センサは、トルクコンバータ200の入力軸、トルクコンバータ200の出力軸および自動変速機300の出力軸に取り付けられた回転検出用ギヤの歯に対向して設けられている。これらの回転数センサは、トルクコンバータ200の入力軸、トルクコンバータ200の出力軸および自動変速機300の出力軸の僅かな回転の検出も可能なセンサであり、たとえば、一般的に半導体式センサと称される磁気抵抗素子を使用したセンサである。
【0055】
さらに、ECT_ECU1020には、自動変速機300から、自動変速機300を作動させる作動油の油温を表わす信号が入力される。この作動油は、後述する図3および図4の油圧回路を作動させる作動油である。たとえば、バルブボディの一部に設けられた温度センサにより、作動油の油温が検知され、ECT_ECU1020に入力される。
【0056】
さらに、ECT_ECU1020には、VSC_ECU1030から、Gセンサにて検知された車両加速度を表わす信号と、運転者によりフットブレーキが操作されたことを表わす信号とが入力される。
【0057】
ECT_ECU1020から、自動変速機300に、リニアソレノイド(SLT)およびリニアソレノイド(SLU)に対する制御信号と、トランスミッションソレノイド制御信号とが出力される。
【0058】
図3および図4を参照して、この車両の油圧回路を説明する。図3に、ライン圧に関する油圧制御回路を、図4に、ロックアップ210を作動させる油圧制御回路をそれぞれ示す。
【0059】
図3に示すように、作動油がオイルポンプ500の吐出圧でオイルポンプ500からプライマリレギュレータバルブ510に供給される。プライマリレギュレータバルブ510は、リニアソレノイド(SLT)520からの制御油圧により所望のライン圧に作動油の油圧を調圧する。リニアソレノイド(SLT)520は、ECT_ECU1020に接続され、ECT_ECU1020からの制御信号(電圧信号)により制御される。
【0060】
ECT_ECU1020は、エンジンECU1010からエンジン100のスロットル開度、エンジン吸気量、エンジン水温、エンジン回転数NEなどを受信して、それらの値と、自動変速機300の入力軸回転数(たとえばクラッチC2のスプラインを利用して検知した回転数)、自動変速機300の油温、ギヤ段、ポジション等に基づいて演算を行ない、リニアソレノイド(SLT)520の制御信号を算出する。
【0061】
図3に示すように、リニアソレノイド(SLT)520は、ECT_ECU1020からの電圧信号とプライマリレギュレータバルブに供給する油圧とは、たとえば電圧が低いほど油圧が高いというリニアな関係を有する。
【0062】
ECT_ECU1020で演算され、リニアソレノイド(SLT)520のリニア特性によりプライマリレギュレータバルブ510が制御されて、オイルポンプ500の吐出圧が所望のライン圧に調圧される。この結果、このライン圧により自動変速機300のクラッチ、ブレーキの係合油圧を制御して、滑らかな変速特性を実現する。すなわち、自動変速機300の入力軸回転数センサや各種センサからの信号を監視して、クラッチなどの係合油圧をエンジン100の出力や車両の走行状況に応じて高精度かつきめ細やかに制御することができる。
【0063】
図4に示すように、フレックスロックアップ制御を実現するために、ECT_ECU1020は、リニアソレノイド(SLU)550に制御信号を出力する。ECT_ECU1020は、トルクコンバータ200の入力回転数(エンジン回転数)、トルクコンバータ200の出力回転数(自動変速機300の入力軸回転数)、エンジン100のスロットル開度および車速等に基づいて、低車速領域においてもロックアップクラッチ210をスリップ制御(フレックスロックアップ制御)させて、伝達効率の大幅な向上を実現する。
【0064】
この油圧回路は、ロックアップクラッチ210の係合状態と解放状態とを切換えるためのロックアップリレーバルブ530と、リニアソレノイド(SLU)550から出力されるスリップ制御用信号圧に基づいて係合側油室と解放側油室の圧力差を調節しロックアップクラッチのスリップ量を制御するためのロックアップコントロールバルブ540と、ロックアップクラッチ210の係合圧を発生させてスリップ制御を実現するためのスリップ制御用信号を発生させるリニアソレノイド(SLU)550とを備える。
【0065】
ロックアップリレーバルブ530およびロックアップコントロールバルブ540には、セカンダリレギュレータバルブにより調圧された油圧が供給される。セカンダリレギュレータバルブは、プライマリレギュレータバルブ510に接続され、プライマリレギュレータバルブ510から流入された作動油をスロットル圧に基づいて調圧することによりエンジン100の出力トルクに対応したセカンダリレギュレータ圧を発生させる。
【0066】
ロックアップリレーバルブ530は、ロックアップクラッチ210の解放側油室と連通する解放側ポートと、係合側油室に連通する係合側ポートと、セカンダリレギュレータ圧が供給される入力ポートと、ロックアップクラッチ210の解放時に係合側油室内の作動油が排出される第1排出ポートと、係合時に解放側油室内の作動油が排出される第2排出ポートとを備える。
【0067】
このような構成を有するロックアップリレーバルブ530は、ロックアップクラッチ210の係合側としての位置と、ロックアップクラッチ210の解放側としての位置とをそれぞれ採ることになる。ロックアップクラッチ210の係合側において、ロックアップクラッチ210に供給されたセカンダリレギュレータ圧は、ロックアップクラッチ210の係合側油室に係合油圧、すなわち、オン圧として供給され、ロックアップクラッチ210の解放側において、セカンダリレギュレータ圧は、解放側油室に解放油圧、すなわち、オフ圧として供給される。
【0068】
すなわち、ロックアップクラッチ210にオフ圧が供給されると、ロックアップクラッチ210の解放側油室内の油圧が係合側油室内の油圧よりも高められて、ロックアップクラッチが解放されると同時に係合側油室内の作動油が第1排出ポートや逆止弁を介してドレンへ排出される。一方、ロックアップクラッチ210にオン圧が供給されると、ロックアップクラッチ210の係合側油室内の油圧が解放側油室内の油圧よりも高められて、ロックアップクラッチが係合されると同時に解放側油室内の作動油が第2排出ポートやロックアップコントロールバルブ540を介してドレンへ排出される。
【0069】
リニアソレノイド(SLU)550は、ECT_ECU1020からの出力電圧に伴って大きくなるスリップ制御用信号圧を発生させ、このスリップ制御用信号圧をロックアップコントロールバルブ540に作用させる。
【0070】
ロックアップコントロールバルブ540は、セカンダリレギュレータ圧が供給されるライン圧ポートと、ロックアップリレーバルブ530の第2排出ポートから排出されるロックアップクラッチ210の解放油室側内の作動油を受け入れる受入ポートと、その受入ポートに受け入れられた作動油を排出するためのドレンポートとを備える。
【0071】
さらに、ロックアップコントロールバルブ540は、受入ポートとドレンポートとの間を連通させる第1位置と、受入ポートとライン圧ポートとの間を連通させる第2位置との間を移動可能に設けられたスプール弁と、そのスプール弁を第1位置に向かって付勢するためにそのスプール弁に当接可能に配置されたプランジャと、そのプランジャとスプール弁とにスリップ制御用信号圧を作用させて、それらプランジャおよびスプール弁に互いに離隔する方向の推力をそれぞれ発生させるためのスリップ制御用信号圧を受け入れる信号圧油室と、プランジャにロックアップクラッチ210の解放側油室内の作動油の油圧を作用させてそのプランジャ延いてはスプール弁に第1位置へ向かう推力を発生させるために油圧を受け入れる油室と、スプール弁にロックアップクラッチ210の係合側油室内の作動油の油圧を作用させてそのスプール弁にその第2位置へ向かう方向の推力を発生させるために油圧を受け入れる油室と、信号圧油室に収容されてスプール弁を第2位置へ向かう方向へ付勢するスプリングとを備える。
【0072】
このロックアップコントロールバルブ540では、スプール弁が第1位置にあるときには、受入ポートとドレンポートとが連通させられてロックアップクラッチ210の解放側油室内の作動油が排出させられることによりロックアップクラッチ210の係合側油室内の作動油の油圧と解放側油室内の作動油の油圧との圧力差が増加させられる。一方、このロックアップコントロールバルブ540では、スプール弁が第2位置にあるときには、受入ポートとライン圧ポートとが連通させられてロックアップクラッチ210の解放側油室内にセカンダリレギュレータ圧が供給させることによりロックアップクラッチ210の係合側油室内の作動油の油圧と解放側油室内の作動油の油圧との圧力差が減少させられる。
【0073】
このようにして、ロックアップコントロールバルブ540は、リニアソレノイド(SLU)550から出力されるスリップ制御用信号圧に基づいて、係合側油室と解放側油室の圧力差を調節して、ロックアップクラッチのスリップ量を制御する。これにより、ロックアップクラッチ210がスリップ制御される。なお、ECT_ECUは、通常のロックアップ領域より広い領域で、このようなロックアップクラッチ210のスリップ制御(フレックスロックアップ制御)を実行する。
【0074】
本実施の形態に係る制御装置を実現するECT_ECU1020は、加速時のフレックスロックアップ制御を実行する場合に、実スリップ回転数(エンジン回転数NE−タービン回転数NT)が、最終的には、加速時の定常状態におけるスリップ回転数になるようにフィードバック制御を行なう。このようなスリップ回転数のフィードバック制御は、上述したように、リニアソレノイド(SLU)550から出力されるスリップ制御用信号圧に基づいて、ロックアップクラッチのスリップ量が制御される。図4に示した油圧回路における作動油の油温が低いと、その粘性が高くなり応答性が低くなる。
【0075】
加速フレックスロックアップ制御の開始時に、フィードバック制御の目標回転数を即座に加速時の定常状態におけるスリップ回転数になるように設定したのでは、実スリップ回転数と目標スリップ回転数との乖離が大きい。このような状態で作動油の油温が低いと油圧の応答遅れにより、フィードバック制御においては、実スリップ回転数がその油圧応答遅れの分だけ遅れて検知され、その検知された実スリップ回転数に基づいてフィードバック制御が行なわれる。そのため、フィードバック制御が遅れ気味になり、スリップ回転数がハンチングしたりオーバーシュートしたり良好なフィードバック制御を実現できない。
【0076】
図5に示すように、加速フレックス制御が開始されると、フィードバック制御の目標スリップ回転数を即座に加速フレックス制御における定常安定時のスリップ回転数に設定するのではなく、目標スリップ回転数を徐々に下げて、最終的に加速フレックス制御における定常安定時のスリップ回転数になるように制御する。このとき、図6に示すように、単位時間あたりの目標スリップ回転数の低減量を作動油の油温により変更する。図6には、加速フレックス制御の実行開始時における実スリップ回転数(TNS)と、その時の作動油の油温(T)とにより、低減量(HS)が定められるようなマップであって、ECT_ECU1020に記憶されている。
【0077】
図6に示すように、油温(T)が低く、加速フレックス制御の実行開始時における実スリップ回転数(TNS)が小さいほど低減量(HS)が小さく、油温(T)が高く、加速フレックス制御の実行開始時における実スリップ回転数(TNS)が大きいほど低減量(HS)が大きく設定されている。これにより、作動油の油温が低く油圧応答性が悪いときほど、フィードバック制御の目標スリップ回転数をゆっくりと、加速フレックス制御中における定常安定時のスリップ回転数に変更することになる。
【0078】
図7を参照して、本実施の形態に係る制御装置であるECT_ECU1020で実行されるプログラムの制御構造について説明する。
【0079】
ステップ(以下、ステップをSと略す。)100にて、ECT_ECU1020は、加速フレックス制御中であるか否かを判断する。この判断は、ECT_ECU1020に入力される各種の信号に基づいて行なわれる。加速フレックス制御中であると(S100にてYES)、処理はS110へ移される。もしそうでないと(S110にてNO)、この処理は終了する。
【0080】
S110にて、ECT_ECU1020は、油温Tを検知する。この処理は、自動変速機300のバルブボディに設けられた油温センサからECT_ECU1020に入力される油温を表わす信号に基づいて行なわれる。
【0081】
S120にて、ECT_ECU1020は、実スリップ回転数NS(=エンジン回転数NE−タービン回転数NT)を算出する。この算出は、エンジンECU1010からECT_ECU1020に入力されるエンジン回転数信号と自動変速機300からECT_ECU1020に入力されるタービン回転数信号に基づいて行なわれる。
【0082】
S130にて、ECT_ECU1020は、実スリップ回転数が定常安定時の目標スリップ回転数(たとえば、50rpm)よりも大きいか否かを判断する。実スリップ回転数が定常安定時の目標スリップ回転数よりも大きい場合には(S130にてYES)、処理はS140へ移される。もしそうでないと(S130にてNO)、この処理は終了する。
【0083】
S140にて、ECT_ECU1020は、目標スリップ回転数TNS(0)に実スリップ回転数NSを代入する。すなわち、目標スリップ回転数TNS(0)に、加速フレックス制御が開始されたときの実スリップ回転数NSが代入される。
【0084】
S150にて、ECT_ECU1020は、変数Iを初期化(I=1)する。S160にて、ECT_ECU1020は、目標スリップ回転数TNS(I)と油温Tとに基づいて、図6に示すマップから目標回転数低減量(なまし量)HS(I)を算出する。このとき、油温Tが低いほど、また目標スリップ回転数TNSが低いほど、目標回転数低減量(なまし量)HSが小さく算出される。
【0085】
S170にて、ECT_ECU1020は、目標スリップ回転数TNS(I)を、TNS(I)=TNS(I−1)−HS(I−1)として算出する。すなわち、前回の目標スリップ回転数TNS(I−1)から目標回転数低減量を減算して、新たな目標スリップ回転数TNS(I)を算出する。
【0086】
また、このときHS(I−1)はI=1のときHS(0)となるが、このときは、たとえば、予め定められた目標回転数低減量HS(0)を別途定めておくようにすればよい。
【0087】
S180にて、ECT_ECU1020は、TNS(I)が定常安定時の目標スリップ回転数と等しいか否かを判断する。すなわち、目標スリップ回転数(I)が定常安定時の目標スリップ回転数まで下がってきたか否かを判断する。TNS(I)が定常安定時の目標スリップ回転数になっていると(S180にてYES)、この処理は終了する。もしそうでないと(S180にてNO)、処理はS190へ移される。
【0088】
S190にて、ECT_ECU1020は、変数Iに1を加算し、処理をS160へ戻す。すなわち、さらに目標スリップ回転数を図6に示すマップに基づいて算出された目標回転数低減量分だけ低減させていく。
【0089】
図7に示すフローチャートに基づいて、目標スリップ回転数が算出され、この目標スリップ回転数になるようにフィードバック制御が実行される。このとき、図4に示す油圧回路において、ECT_ECU1020は、リニアソレノイド(SLU)550にリニアソレノイド信号を送信することによりフィードバック信号を実現している。
【0090】
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係るECT_ECU1020を搭載した車両の動作について説明する。
【0091】
加速フレックス制御中であると(S100にてYES)、自動変速機300の作動油の油温Tが検知される(S110)。加速フレックス制御開始時における実スリップ回転数NSがエンジン回転数NEからタービン回転数NTを減算することにより算出される(S120)。この実スリップ回転数NSが定常安定時の目標スリップ回転数(たとえば50rpm)以上である場合には(S130にてYES)、加速フレックス制御が開始されたときの実スリップ回転数に基づいて目標スリップ回転数TNS(0)が設定される(S140)。
【0092】
変数Iが初期化され(S150)、目標スリップ回転数TNS(I)と油温Tとに基づいて、図6に示すマップから目標回転数低減量(なまし量)HS(I)が算出される(S160)。目標スリップ回転数TNS(I)が、前回算出した目標スリップ回転数TNS(I−1)から目標回転数低減量(なまし量)HS(I−1)を減算することにより新たに算出される(S170)。目標スリップ回転数TNS(I)が定常安定時の目標スリップ回転数(たとえば50rpm)になると(S180にてYES)、この処理は終了する。
【0093】
図8に示すように、本実施の形態に係るECT_ECU1020により実行されるロックアップクラッチ210のフレックスロックアップ制御のフィードバック制御において、たとえば単位時間の間隔や図7に示す閉ループの実行間隔において、順次フィードバック制御の目標スリップ回転数が低減されていく。そのため、図8(B)に示すように、目標スリップ回転数と実スリップ回転数とのずれが小さく設定されているため、フィードバック制御のオーバーシュートが発生し難くなっている。
【0094】
一方、従来の制御では、図8(A)に示すように、目標スリップ回転数と実スリップ回転数とが大きくずれるため、フィードバック制御における操作量が大きくなる。また図8(A)に示すように、作動油の油温が低い場合には、フィードバック制御が実スリップ回転数の油圧応答遅れを待って動作するため、オーバーシュートしたりハンチングが現われる傾向が顕著になる。
【0095】
図8(A)に示すように、加速フレックス制御の開始とともに目標スリップ回転数は、図8(B)に示すよりも速く定常安定時の目標スリップ回転数となる。しかし、従来の制御では、図8(A)に示すように、実スリップ回転数は、オーバーシュートしハンチング傾向となるため、なかなか安定しない。一方、図8(B)に示すように、目標スリップ回転数が定常安定時の目標スリップ回転数になるまでの時間は長いが、目標スリップ回転数と実スリップ回転数とのずれが常に小さいためフィードバック制御のオーバーシュートが発生し難く制御性が良好なものとなっている。
【0096】
すなわち、定常安定時におけるスリップ回転になるまでの時間を延ばすことで、フィードバック制御の安定性を向上させることになり、その結果として、フレックス制御の開始から実スリップ回転数が定常安定時の目標スリップ回転数(たとえば、50rpm)になるまでの応答時間を短くすることができる。
【0097】
以上のようにして、本実施の形態に係る制御装置であるECT_ECUによると、従来はロックアップクラッチを作動させる作動油の油温が低いとスリップ制御が実行されていなかったが、ロックアップクラッチのスリップ制御の定常状態におけるスリップ回転数に順次近づけるように、フィードバック制御の目標スリップ回転数を油温に応じて変更するようにした。すなわち、スリップ制御の開始時においては、実スリップ回転数とスリップ制御の定常状態におけるスリップ回転数との間に大きな差があるが、作動油の油温が低いほどゆっくりとフィードバック制御の目標スリップ回転数をスリップ制御の定常状態におけるスリップ回転数になるように順次変更していく。このようにすることにより、作動油の油温が低いほどゆっくりと時間をかけて定常状態における目標スリップ量に近づくようにフィードバックの目標値が変更されるため、油温が低くフィードバック制御における油圧応答遅れがあったとしても、オーバーシュートを少なくすることができる。その結果、ロックアップクラッチを有する自動変速機において、作動油の油温が低くても、実スリップ回転数を目標スリップ回転数に、応答性よく追従させるフィードバック制御が実行できる。
【0098】
<第2の実施の形態>
以下、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態は、前述の図6のマップを学習補正する学習制御プログラムをECT_ECU1020により実行されることが特徴である。これ以外のハードウェア構造は前述の第1の実施の形態に係るものと同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
【0099】
図9を参照して、本実施の形態に係るECT_ECU1020で実行される学習制御処理のプログラムの制御構造について説明する。
【0100】
S200にて、ECT_ECU1020は、フィードバック制御中のオーバーシュートの最大値OS(MAX)を算出する。S210にて、ECT_ECU1020は、フィードバック制御中のオーバーシュートの最大値OS(MAX)が予め定められたしきい値α以上であるか否かを判断する。オーバーシュートの最大値OS(MAX)がしきい値α以上の場合には(S210にてYES)、処理はS220へ移される。もしそうでないと(S210にてNO)、処理はS230へ移される。
【0101】
S220にて、ECT_ECU1020は、現状のマップ(図6)では応答性の対応が不足していると判断する。
【0102】
S230にて、ECT_ECU1020は、フィードバック中のオーバーシュートの最大値OS(MAX)が予め定められたしきい値β以下であるか否かを判断する。このときしきい値βはしきい値αよりも小さいものである。オーバーシュートの最大値OS(MAX)がしきい値β以下である場合には(S230にてYES)、処理はS250へ移される。もしそうでないと(S230にてNO)、この処理は終了する。
【0103】
S240にて、ECT_ECU1020は、現状のマップ(図6)における単位時間当りのなまし量を減少させたマップに修正する。
【0104】
S250にて、ECT_ECU1020は、現状のマップ(図6)では応答性の対応が過剰であると判断する。S260にて、ECT_ECU1020は、なまし値のマップがガード上限に到達しているか否かを判断する。これは、あまりにも単位時間当りのなまし量を増大させることにより発生する弊害を防止するために設けられたガードの上限値との比較を行なう処理である。なまし値マップがガード上限に到達していると(S260にてYES)、この処理を終了する。もしそうでないと(S260にてNO)、処理はS270へ移される。
【0105】
S270にて、ECT_ECU1020は、現状のマップ(図6)における単位時間当りのなまし量を増大させたマップに修正する。
【0106】
S240およびS270における処理の後、処理はS280へ移され、S280にて、ECT_ECU1020は、次回のフィードバック制御中に修正されたマップを適用する。
【0107】
以上のようにして、第1の実施の形態に係る制御装置であるECT_ECUによると、加速フレックス制御時において、スリップ回転数をフィードバック制御する場合において、油温に基づいて低減量(なまし量)をマップ(図6)に基づいて算出している。そのようにしてフィードバック制御が行なわれた結果、本実施の形態において、オーバーシュートの最大値がしきい値α以上である場合には応答性の対応が不足しているとして単位時間当りのなまし量を減少させたマップに修正する。一方、オーバーシュートの最大値が予め定められたしきい値β以下である場合には応答性の対応が過剰であるとしてなまし値マップがガード上限でない限り単位時間当りのなまし量を増大させたマップに修正する。
【0108】
その結果、作動油の油温が低いほどゆっくりとフィードバック制御の目標回転数がスリップ制御の定常状態におけるスリップ回転数(たとえば、50rpm)になるように変更するようにしてフィードバック制御した結果、それでもオーバーシュートが発生したか否かが検知される。オーバーシュートの最大値が未だ大きい場合にはさらにゆっくりとフィードバック制御の目標スリップ回転数が変更されるように、オーバーシュートの最大値が小さい場合には速やかにフィードバック制御の目標スリップ回転数が安定状態におけるスリップ回転数になるように修正されるマップが作成される。その結果、フィードバック制御における良好な制御性を維持しつつ、スリップ制御の定常状態におけるスリップ回転数にできるだけ早く到達させることができるようになる。
【0109】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態に係る自動変速機の制御ブロック図である。
【図2】 図1に示す自動変速機の作動表である。
【図3】 油圧回路を示す図(その1)である。
【図4】 油圧回路を示す図(その2)である。
【図5】 本発明の第1の実施の形態に係る加速フレックスロックアップ制御時におけるスリップ回転数の変化を示す図である。
【図6】 ECT_ECUに記憶されるマップを表わす図である。
【図7】 ECT_ECUで実行される目標スリップ回転数収斂処理のプログラムの制御構造を示す図である。
【図8】 本発明の実施の形態に係る自動変速機が搭載された車両の動作を示すタイミングチャートである。
【図9】 本発明の第2の実施の形態に係るECT_ECUで実行されるマップ修正のための学習制御処理のプログラムの制御構造を示す図である。
【符号の説明】
100 エンジン、200 トルクコンバータ、210 ロックアップクラッチ、220 ポンプ羽根車、230 タービン羽根車、240 ステータ、250 ワンウェイクラッチ、300 自動変速機、310 入力クラッチ、400エンジン回転数センサ、410 タービン回転数センサ、420 出力軸回転数センサ、500 オイルポンプ、510 プライマリレギュレータバルブ、520 リニアソレノイド(SLT)、530 ロックアップリレーバルブ、540 ロックアップコントロールバルブ、550 リニアソレノイド(SLU)、1000 ECU、1010 エンジンECU、1020 ECT_ECU、1030 VSC_ECU。

Claims (12)

  1. ロックアップクラッチを備えた流体継手を有する自動変速機の制御装置であって、前記制御装置は、加速時において、実スリップ回転数が最終的には加速時の定常安定状態におけるスリップ回転数になるようにフィードバック制御を行なう装置であって、
    前記制御装置は、
    前記ロックアップクラッチを作動させる作動油の油温を検知するための検知手段と、
    前記ロックアップクラッチにおける実スリップ回転数が所望の目標スリップ回転数になるようにフィードバック制御するためのフィードバック制御手段と、
    前記フィードバック制御手段における定常安定時よりも前の時点における目標スリップ回転数について、実スリップ回転数が小さいほど、定常安定時よりも前の時点における目標スリップ回転数に対する単位時間あたりの低減量を小さくして、定常安定時における目標スリップ回転数に順次近づけるように変更するための変更手段とを含み、
    前記低減量を前記油温が低いほど小さくすることで、定常安定時よりも前の時点における目標スリップ回転数を定常安定時における目標スリップ回転数に近づける時間を、前記油温が低いほど長くすることを特徴とする、自動変速機の制御装置。
  2. ロックアップクラッチを備えた流体継手を有する自動変速機の制御装置であって、前記制御装置は、加速時において、実スリップ回転数が最終的には加速時の定常安定状態におけるスリップ回転数になるようにフィードバック制御を行なう装置であって、
    前記制御装置は、
    前記ロックアップクラッチを作動させる作動油の油温を検知するための検知手段と、
    前記ロックアップクラッチにおける実スリップ回転数が所望の目標スリップ回転数になるようにフィードバック制御するためのフィードバック制御手段と、
    前記フィードバック制御手段における定常安定時よりも前の時点における目標スリップ回転数について、実スリップ回転数が小さいほど、定常安定時よりも前の時点における目標スリップ回転数に対する単位時間あたりの低減量を小さくして、定常安定時における目標スリップ回転数に順次近づけるように変更するための変更手段とを含み、
    前記低減量は、実スリップ回転数と前記油温により予め定められたマップに基づいて設定され、前記油温が低く実スリップ回転数が小さいほど小さいことを特徴とする、自動変速機の制御装置。
  3. 前記変更手段は、前記フィードバック制御手段における目標スリップ回転数を、予め定められた時間毎に、前記油温に基づいて変更するための手段を含む、請求項1または2に記載の自動変速機の制御装置。
  4. 前記制御装置は、
    前記フィードバック制御手段による実スリップ回転数が目標スリップ回転数に収束する状態を検知するための検知手段と、
    前記検知されたフィードバック制御の収束状態に基づいて、前記フィードバック制御のオーバーシュート量が大きい場合には前記変更手段による変更量が小さくなるように補正するための補正手段とをさらに含む、請求項1〜3のいずれかに記載の自動変速機の制御装置。
  5. 前記自動変速機は、歯車式変速機構を有する有段の自動変速機である、請求項1〜4のいずれかに記載の自動変速機の制御装置。
  6. 前記自動変速機は、無段の自動変速機である、請求項1〜4のいずれかに記載の自動変速機の制御装置。
  7. ロックアップクラッチを備えた流体継手を有する自動変速機の制御方法であって、前記制御方法は、加速時において、実スリップ回転数が最終的には加速時の定常安定状態におけるスリップ回転数になるようにフィードバック制御を行なう方法であって、
    前記制御方法は、
    前記ロックアップクラッチを作動させる作動油の油温を検知する検知ステップと、
    前記ロックアップクラッチにおける実スリップ回転数が所望の目標スリップ回転数になるようにフィードバック制御するフィードバック制御ステップと、
    前記フィードバック制御ステップにおける定常安定時よりも前の時点における目標スリップ回転数について、実スリップ回転数が小さいほど、定常安定時よりも前の時点における目標スリップ回転数に対する単位時間あたりの低減量を小さくして、定常安定時における目標スリップ回転数に順次近づけるように変更する変更ステップとを含み、
    前記低減量を前記油温が低いほど小さくすることで、定常安定時よりも前の時点における目標スリップ回転数を定常安定時における目標スリップ回転数に近づける時間を、前記油温が低いほど長くすることを特徴とする、自動変速機の制御方法。
  8. ロックアップクラッチを備えた流体継手を有する自動変速機の制御方法であって、前記制御方法は、加速時において、実スリップ回転数が最終的には加速時の定常安定状態におけるスリップ回転数になるようにフィードバック制御を行なう方法であって、
    前記制御方法は、
    前記ロックアップクラッチを作動させる作動油の油温を検知する検知ステップと、
    前記ロックアップクラッチにおける実スリップ回転数が所望の目標スリップ回転数になるようにフィードバック制御するフィードバック制御ステップと、
    前記フィードバック制御ステップにおける定常安定時よりも前の時点における目標スリップ回転数について、実スリップ回転数が小さいほど、定常安定時よりも前の時点における目標スリップ回転数に対する単位時間あたりの低減量を小さくして、定常安定時における目標スリップ回転数に順次近づけるように変更する変更ステップとを含み、
    前記低減量は、実スリップ回転数と前記油温により予め定められたマップに基づいて設定され、前記油温が低く実スリップ回転数が小さいほど小さいことを特徴とする、自動変速機の制御方法。
  9. 前記変更ステップは、前記フィードバック制御ステップにおける目標スリップ回転数を、予め定められた時間毎に、前記油温に基づいて変更するステップを含む、請求項7または8に記載の自動変速機の制御方法。
  10. 前記制御方法は、
    前記フィードバック制御ステップによる実スリップ回転数が目標スリップ回転数に収束する状態を検知する検知ステップと、
    前記検知されたフィードバック制御の収束状態に基づいて、前記フィードバック制御のオーバーシュート量が大きい場合には前記変更ステップによる変更量が小さくなるように、補正する補正ステップとをさらに含む、請求項7〜9のいずれかに記載の自動変速機の制御方法。
  11. 前記自動変速機は、歯車式変速機構を有する有段の自動変速機である、請求項7〜10のいずれかに記載の自動変速機の制御方法。
  12. 前記自動変速機は、無段の自動変速機である、請求項7〜10のいずれかに記載の自動変速機の制御方法。
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