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JP5195536B2 - 車両の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、動力源と自動変速機との間に設けられた流体伝動装置の入力側と出力側とを直結するロックアップクラッチを有する車両の制御装置に関する。
エンジンと自動変速機との間に設けられた流体伝動装置の入力側と出力側とを直結するロックアップクラッチを有する車両がある(例えば、特許文献1〜7を参照)。
特許文献1には、予め測定したエンジン全性能データマップを用いて、スロットル開度とエンジン回転数よりエンジン出力トルクを推定する構成において、エンジン出力トルク推定値のずれを補正する技術が記載されている。具体的には、トルクコンバータの目標スリップ回転と、目標スリップ回転に実スリップ回転を一致させるためのスリップ回転指令値とに定常偏差があると判断した場合、ロックアップクラッチ締結容量と、実スリップ回転に対応するコンバータトルクとの合計からエンジン出力トルクを推定し、このエンジン出力トルク推定値に基づき、エンジン全性能データマップを補正することが記載されている。
特許文献2には、原動機出力トルク推定値から目標ロックアップクラッチ締結容量を演算し、実締結容量が目標ロックアップクラッチ締結容量となるようロックアップクラッチをスリップ制御する装置において、原動機出力トルクの所定の急減を検知するとき、原動機出力トルク推定値を増大補正し、増大補正後における原動機出力トルク推定値を基に目標ロックアップクラッチ締結容量の演算を行うことが記載されている。また、上記原動機出力トルク推定値の増大補正量を、トルクコンバータの実スリップ回転が大きいほど大きくすることが記載されている。
特許文献3には、一対の可変プーリを備えた無段変速機とエンジンとの間に介装された流体伝動手段を有する装置において、エンジンのトルクを演算し、流体伝動手段の入力側と出力側の速度比からトルク比を演算し、上記トルク比と上記エンジントルクから無段変速機の入力トルクを推定し、この入力トルクの推定値に基づいて可変プーリへの供給油圧を設定し、上記トルク比が過渡状態にあるときは、当該トルク比を補正することが記載されている。また、上記流体伝動手段がロックアップクラッチを備える構成において、ロックアップクラッチの締結状態に応じて入力トルクを推定することが記載されている。
特許文献4には、摩擦要素を係合作動させる形式の車両用クラッチの制御装置であって、クラッチの係合指令から摩擦要素が係合開始するまでの無駄時間と、摩擦要素の係合開始時点から係合完了時点までの係合時間とに基づき、摩擦要素の締結力(例えばロックアップクラッチの制御圧)を学習制御により修正するものが記載されている。
特許文献5には、動力源と自動変速機との間に配設された流体伝動装置と、流体伝動装置の入力側と出力側とを直結するロックアップクラッチとが搭載された車両において、ロックアップクラッチの解放制御の解放初期圧を実際の解放時間に応じて学習補正することが記載されている。
特開2002−61741号公報 特開2008−8325号公報 特開平9−303541号公報 特開2001−330139号公報 特開2009−14189号公報 特開平10−68462号公報 特開平10−26220号公報
ところで、エンジンの推定トルクに基づく制御を行う構成では、高地で空気密度が小さい場合や、燃料性状が変化した場合には、通常時に対してエンジンの出力トルクが変化し、エンジンの推定トルクと実トルクとの間に差異が生じるため、適切な制御がなされず、例えば次のような問題が起こる。
・変速ショックが悪化する。
・変速時間やロックアップクラッチの係合時間が延びて、摩擦材の耐久性が悪化する。
・ベルト式無段変速機(CVT: Continuously Variable Transmission)のベルト滑りが発生する。
・登降坂制御等の誤作動が生じる。
そこで、本発明は、動力源の推定トルクを補正することが可能な車両の制御装置を提供する。
本発明に係る車両の制御装置は、動力源と自動変速機との間に設けられた流体伝動装置の入力側と出力側とを直結するロックアップクラッチを有する車両の制御装置であって、前記動力源の推定トルクに応じて決定される前記ロックアップクラッチを係合状態にする際のロックアップクラッチの係合力を補正するための係合側の学習値を学習する係合側学習手段と、前記ロックアップクラッチを解放状態にする際のロックアップクラッチの係合力を補正するための解放側の学習値を学習する解放側学習手段と、前記学習が係合側、解放側ともに収束している状態から、係合側の現在の学習値と収束値との差が所定以上であり、且つ解放側の現在の学習値が収束状態であるという条件が成立したときに、前記動力源の推定トルクの補正を実施する推定トルク補正手段と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、動力源の推定トルクを補正することが可能となる。
本実施の形態に係る車両の構成の一例を示す概略図である。 ECUの機能構成の一例を示すブロック図である。 エンジン推定トルクの補正制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施の形態に係る車両の構成の一例を示す概略図である。この車両は、走行用動力源であるエンジン(内燃機関)1、流体伝動装置としてのトルクコンバータ2、前後進切換装置3、自動変速機としてのベルト式無段変速機(CVT)4、減速歯車装置5、差動歯車装置6、油圧制御回路20、及び電子制御ユニット(ECU: Electronic Control Unit)8を有する。
エンジン1の出力軸であるクランクシャフト11はトルクコンバータ2に連結されており、エンジン1の出力が、トルクコンバータ2から前後進切換装置3、ベルト式無段変速機4及び減速歯車装置5を介して差動歯車装置6に伝達され、左右の駆動輪7L、7Rへ分配される。
これらエンジン1、トルクコンバータ2、前後進切換装置3、ベルト式無段変速機4、油圧制御回路20、及びECU8の各部について以下に説明する。
−エンジン−
エンジン1は、例えば多気筒ガソリンエンジンである。エンジン1に吸入される吸入空気量は電子制御式のスロットルバルブ12により調整される。スロットルバルブ12は運転者のアクセルペダル操作とは独立してスロットル開度を電子的に制御することが可能であり、その開度(スロットル開度)はスロットル開度センサ102によって検出される。また、エンジン1の冷却水温は水温センサ103によって検出される。
スロットルバルブ12のスロットル開度はECU8によって駆動制御される。具体的には、エンジン回転数センサ101によって検出されるエンジン回転数NE、及び、運転者のアクセルペダル踏み込み量(アクセル操作量Acc)等のエンジン1の運転状態に応じた最適な吸入空気量(目標吸気量)が得られるようにスロットルバルブ12のスロットル開度を制御している。より具体的には、スロットル開度センサ102を用いてスロットルバルブ12の実際のスロットル開度を検出し、その実スロットル開度が、上記目標吸気量が得られるスロットル開度(目標スロットル開度)に一致するようにスロットルバルブ12のスロットルモータ13をフィードバック制御している。
−トルクコンバータ−
トルクコンバータ2は、入力側のポンプインペラ21、出力側のタービンランナ22、及び、トルク増幅機能を発現するステータ23などを備えており、ポンプインペラ21とタービンランナ22との間で流体を介して動力伝達を行う。ポンプインペラ21はエンジン1のクランクシャフト11に連結されている。タービンランナ22はタービンシャフト28を介して前後進切換装置3に連結されている。
トルクコンバータ2には、当該トルクコンバータ2の入力側と出力側とを直結するロックアップクラッチ24が設けられている。ロックアップクラッチ24は、係合側油室25内の油圧と解放側油室26内の油圧との差圧(ロックアップ差圧=係合側油室25内の油圧PON−解放側油室26内の油圧POFF)を制御することにより、完全係合、半係合(スリップ状態での係合)、または解放される。
ロックアップクラッチ24を完全係合させることにより、ポンプインペラ21とタービンランナ22とが一体回転する。また、ロックアップクラッチ24を所定のスリップ状態(半係合状態)で係合させることにより、駆動時には所定のスリップ量でタービンランナ22がポンプインペラ21に追随して回転する。一方、ロックアップ差圧を負に設定することによりロックアップクラッチ24は解放状態となる。なお、トルクコンバータ2にはポンプインペラ21に連結して駆動される機械式のオイルポンプ(油圧発生源)27が設けられている。
−前後進切換装置−
前後進切換装置3は、ダブルピニオン型の遊星歯車機構30、前進用クラッチ(入力クラッチ)C1、及び後進用ブレーキB1を備えている。
遊星歯車機構30のサンギヤ31はトルクコンバータ2のタービンシャフト28に一体的に連結されており、キャリア33はベルト式無段変速機4の入力軸40に一体的に連結されている。また、これらキャリア33とサンギヤ31とは前進用クラッチC1を介して選択的に連結され、リングギヤ32は後進用ブレーキB1を介してハウジングに選択的に固定されるようになっている。
前進用クラッチC1及び後進用ブレーキB1は、油圧制御回路20によって係合・解放される油圧式摩擦係合要素であって、前進用クラッチC1が係合され、後進用ブレーキB1が解放されることにより、前後進切換装置3が一体回転状態となって前進用動力伝達経路が成立(達成)し、この状態で、前進方向の駆動力がベルト式無段変速機4側へ伝達される。
一方、後進用ブレーキB1が係合され、前進用クラッチC1が解放されると、前後進切換装置3によって後進用動力伝達経路が成立(達成)する。この状態で、入力軸40はタービンシャフト28に対して逆方向へ回転し、この後進方向の駆動力がベルト式無段変速機4側へ伝達される。また、前進用クラッチC1及び後進用ブレーキB1がともに解放されると、前後進切換装置3は動力伝達を遮断するニュートラル(遮断状態)になる。
−ベルト式無段変速機−
ベルト式無段変速機4は、入力側のプライマリプーリ41、出力側のセカンダリプーリ42、及び、これらプライマリプーリ41とセカンダリプーリ42とに巻き掛けられた金属製のベルト43などを備えている。
プライマリプーリ41は、有効径が可変な可変プーリであって、入力軸40に固定された固定シーブ411と、入力軸40に軸方向のみの摺動が可能な状態で配設された可動シーブ412によって構成されている。セカンダリプーリ42も同様に有効径が可変な可変プーリであって、出力軸44に固定された固定シーブ421と、出力軸44に軸方向のみの摺動が可能な状態で配設された可動シーブ422によって構成されている。
プライマリプーリ41の可動シーブ412側には、固定シーブ411と可動シーブ412との間のV溝幅を変更するための油圧アクチュエータ413が配置されている。また、セカンダリプーリ42の可動シーブ422側にも同様に、固定シーブ421と可動シーブ422との間のV溝幅を変更するための油圧アクチュエータ423が配置されている。
以上の構造のベルト式無段変速機4において、プライマリプーリ41の油圧アクチュエータ413の油圧を制御することにより、プライマリプーリ41及びセカンダリプーリ42の各V溝幅が変化してベルト43の掛かり径(有効径)が変更され、変速比γ(変速比γ=入力軸回転数Nin/出力軸回転数Nout)が連続的に変化する。また、セカンダリプーリ42の油圧アクチュエータ423の油圧は、ベルト滑りが生じない所定の挟圧力でベルト43が挟圧されるように制御される。これらの制御はECU8及び油圧制御回路20によって実行される。
−油圧制御回路20−
油圧制御回路20は、リニアソレノイドバルブ及びオンオフソレノイドバルブなどが設けられており、それらソレノイドバルブの励磁・非励磁を制御して油圧回路を切り換えることによって、ベルト式無段変速機4の変速制御やロックアップクラッチ24の係合・解放制御などを行う。油圧制御回路20のリニアソレノイドバルブ及びオンオフソレノイドバルブの励磁・非励磁は、ECU8からのソレノイド制御信号(指示油圧信号)によって制御される。具体的には、油圧制御回路20は、ECU8からのロックアップ差圧指示値に従って励磁電流がデューティ制御されるロックアップ差圧制御用ソレノイドバルブを含み、ECU8からのロックアップ差圧指示値に応じて、ロックアップ差圧つまりロックアップクラッチ24の係合側油室25内の油圧PONと解放側油室26内の油圧POFFとの差圧を制御し、これによりロックアップクラッチ24の係合力を制御する。
なお、油圧制御回路20の具体的な構成については、例えば、特許文献4〜7に記載されたものを採用することができ、ここでは詳しい説明を省略する。
−ECU−
ECU8は、CPU、ROM、RAM、及びバックアップRAMなどを備えている。ROMには、各種制御プログラムや、それら各種制御プログラムを実行する際に参照されるマップ等が記憶されている。CPUは、ROMに記憶された各種制御プログラムやマップに基づいて演算処理を実行する。また、RAMはCPUでの演算結果や各センサから入力されたデータ等を一時的に記憶するメモリであり、バックアップRAMはエンジン1の停止時にその保存すべきデータ等を記憶する不揮発性のメモリである。
ECU8は、車速Vやスロットル開度θthなど、各種のセンサの出力信号などに基づいて、エンジン1の出力制御、ベルト式無段変速機4の変速制御、ベルト挟圧力制御、及びロックアップクラッチ24の係合・解放制御を実行する。
以下、本実施の形態におけるエンジンの推定トルクの補正制御について、ロックアップクラッチ24の係合・解放制御と併せて説明する。なお、エンジン1の出力制御やベルト式無断変速機4の変速制御などについては、広く知られているので、ここでは説明を省略する。
図2は、ECU8の機能構成の一例を示すブロック図である。図2において、ECU8は、エンジントルク推定部81、ロックアップ制御部82、油圧制御部83、係合側学習部84、解放側学習部85、及び推定トルク補正部86を有する。
エンジントルク推定部81は、エンジン1の出力トルクを推定し、エンジントルクの推定値(推定トルク)Tを得る。エンジントルク推定部81は、適宜の方法で推定すればよいが、例えば、予め作成されたマップを参照して、エンジン回転数やスロットル開度などのエンジン1の運転状態を示す指標からエンジントルクを推定する。
ロックアップ制御部82は、ロックアップクラッチ24の係合・解放状態を制御する。具体的には、ロックアップ制御部82は、スロットル開度θth及び車速Vをパラメータとして予め記憶された切換マップ(切換条件)に基づいて、実際のスロットル開度θth及び車速Vに応じてロックアップクラッチ24の係合/解放の切り換えを決定し、係合指令/解放指令を油圧制御部83に出力する。
油圧制御部83は、ロックアップ制御部82からの指令に従い、油圧制御回路20の油圧を制御して、ロックアップクラッチ24の係合力を制御し、ひいてはロックアップクラッチ24の係合・解放状態を制御する。具体的には、油圧制御部83は、ロックアップ差圧指示値を油圧制御回路20に出力して、ロックアップ差圧をロックアップ差圧指示値に応じた大きさに制御する。
係合指令を受けた場合、すなわちロックアップクラッチ24を係合状態に切り換える場合、油圧制御部83は、エンジントルク推定部81により推定された推定トルクTと、後述する係合側学習部84により学習された学習値Gkeigoとに基づき、ロックアップ差圧指示値(すなわちロックアップクラッチ24の係合力)を決定して出力する。具体的には、油圧制御部83は、予め記憶されたマップを参照し、推定トルクTに対応する基準係合初期圧値を決定し、この基準係合初期圧値を学習値Gkeigoで補正して係合初期圧値を求める。例えば、基準係合初期圧値に学習値Gkeigoを加算して係合初期圧値を算出する。そして、油圧制御部83は、係合初期圧値を係合開始時点におけるロックアップ差圧指示値として設定し、その後、ロックアップ差圧指示値を係合初期圧値から一定のスイープ勾配(一定の変化率)で徐々に増加させる。
一方、解放指令を受けた場合、すなわちロックアップクラッチ24を解放状態に切り換える場合、油圧制御部83は、後述する解放側学習部85により学習された学習値Gkaihoに基づき、ロックアップ差圧指示値(すなわちロックアップクラッチ24の係合力)を決定して出力する。具体的には、油圧制御部83は、予め記憶されたマップを参照して基準解放初期圧値を決定し、この基準解放初期圧値を学習値Gkaihoで補正して解放初期圧値を求める。例えば、基準解放初期圧値に学習値Gkaihoを加算して解放初期圧値を算出する。そして、油圧制御部83は、解放初期圧値を解放開始時点におけるロックアップ差圧指示値として設定し、その後、ロックアップ差圧指示値を解放初期圧値から一定のスイープ勾配(一定の変化率)で徐々に低下させる。
なお、係合時や解放時における油圧の制御方法としては、例えば特許文献4,5に記載されたものなど、適宜の方法を採用することができる。
係合側学習部84は、ロックアップクラッチ24を係合状態にする際のロックアップクラッチ24の係合力を補正するための係合側の学習値を学習する。具体的には、係合側学習部84は、実際の係合時間が目標係合時間と一致するように、ロックアップクラッチ24の係合状態への切り換えの都度、係合側の学習値を修正する。例えば、係合側学習部84は、実際の係合時間と目標係合時間とを比較し、実際の係合時間が目標係合時間よりも長い場合には、その時間差に応じた量を現在の学習値に加算する修正を行い、実際の係合時間が目標係合時間よりも短い場合には、その時間差に応じた量を現在の学習値から減算する修正を行う。ここで、実際の係合時間は、適宜に定義されればよいが、例えば、係合開始時点から係合完了時点までの時間であり、係合完了時点は、例えばエンジン回転数とタービン回転数との差が所定値以下となった時点である。
解放側学習部85は、ロックアップクラッチ24を解放状態にする際のロックアップクラッチ24の係合力を補正するための解放側の学習値を学習する。具体的には、解放側学習部85は、実際の解放時間が目標解放時間と一致するように、ロックアップクラッチ24の解放状態への切り換えの都度、解放側の学習値を修正する。例えば、解放側学習部85は、実際の解放時間と目標解放時間とを比較し、実際の解放時間が目標解放時間よりも長い場合には、その時間差に応じた量を現在の学習値から減算する修正を行い、実際の解放時間が目標解放時間よりも短い場合には、その時間差に応じた量を現在の学習値に加算する修正を行う。ここで、実際の解放時間は、適宜に定義されればよいが、例えば、解放開始時点から解放完了時点までの時間であり、解放完了時点は、例えばエンジン回転数とタービン回転数との差が所定値以上となった時点である。
なお、係合側及び解放側の学習方法としては、例えば特許文献4,5に記載されたものなど、適宜の方法を採用することができる。
推定トルク補正部86は、上記学習が係合側、解放側ともに収束している状態から、係合側の現在の学習値と収束値との差が所定以上であり、且つ解放側の現在の学習値が収束状態であるという条件が成立したときに、エンジン1の推定トルクの補正を実施する。
一つの態様では、推定トルク補正部86は、学習値が係合側、解放側ともに収束している状態から、下記条件(a),(b)が所定回以上連続で成立したときに、エンジン1の推定トルクの補正を実施する。
(a)係合側の現在の学習値と収束値(収束状態における学習値)との差が所定値以上
(b)解放側の現在の学習が収束状態(例えば現在の学習値と収束値との差が所定値未満)
ここで、ロックアップ制御は係合側にはエンジン1の推定トルクを用いているため、エンジン1の推定トルクと実トルクとの間に差異が生じた場合、この差異は係合側の学習値に反映される。一方、ロックアップ制御は解放側にはエンジン1の推定トルクを用いていないため、エンジン1の推定トルクと実トルクとの間の差異は、解放側の学習値には反映されない。これに対し、ロックアップクラッチ24の摩擦材の劣化は、係合側及び解放側の両方の学習値に影響を与える。したがって、上記条件(a),(b)の両方が成立する場合には、エンジン1の推定トルクと実トルクとの間に差異が生じたものと考えることができ、上記条件(a)のみが成立する場合には、摩擦材の劣化が生じたものと考えることができる。
要するに、推定トルク補正部86は、ロックアップ学習制御の係合側及び解放側の学習値を用いて、ロックアップクラッチ24の摩擦材の劣化と区別しつつ、エンジン1の推定トルク−実トルク間に差異が生じたことを判定し、エンジン1の推定トルクに補正をかけるものである。
エンジン1の推定トルクの補正について説明すると、上記条件が成立し、且つ係合側の現在の学習値が収束値より大きい場合、実トルクが推定トルクより大きいと考えられる。そこで、この場合、補正トルク補正部86は、学習値と収束値との差に応じた補正量だけ推定トルクが大きくなるような補正を実施する。一方、上記条件が成立し、且つ係合側の現在の学習値が収束値より小さい場合、実トルクが推定トルクより小さいと考えられる。そこで、この場合、補正トルク補正部86は、学習値と収束値との差に応じた補正量だけ推定トルクが小さくなるような補正を実施する。なお、上記補正量は、例えば、推定トルクと基準係合初期圧値との対応マップを用いて求められる。
上記推定トルクの補正は、例えば、推定トルク補正部86からの補正指示に基づき、エンジントルク推定部81や油圧制御部83により実行されてもよい。
上記推定トルクの補正が実施された後は、上記条件が再度成立するまで、補正された推定トルクが、ロックアップ制御などの各種制御に用いられることになる。
一つの態様では、上記推定トルクの補正は、係合側の学習値の収束値からの変動をキャンセルするように行われるので、推定トルク補正部86は、推定トルクの補正を実施する際、係合側の学習値を収束値に戻す制御も行う。
以下、図3を参照して、エンジン推定トルクの補正制御ルーチンの一例を説明する。なお、図3の補正制御ルーチンはECU8により所定時間毎に繰り返して実行される。
ステップS1では、ロックアップ学習が係合側、解放側ともに収束している状態か否かを判断する。具体的には、ECU8は、係合側及び解放側の学習値を時系列データとして保存しておき、現時点以前の一定期間において係合側、解放側ともに学習値が所定範囲内に収まっているか否かを判断する。そして、収束状態であると判断された場合には(S1:YES)、処理をステップS2に進め、収束状態でないと判断された場合には(S1:NO)、処理を終了させる。
ステップS2では、係合側の学習収束値Gkeigoと、解放側の学習収束値Gkaihoとを保存する。学習収束値は、学習値の収束値であり、例えば現時点以前の一定期間における学習値の平均値である。
ステップS3では、「係合側の現在の学習値Gkeigo(i)と係合側の学習収束値Gkeigoとの差が所定以上である」との第1条件が成立するか否かを判断し、成立していれば(S3:YES)、処理をステップS4に進め、成立していなければ(S3:NO)、処理を終了させる。
ステップS4では、「解放側の学習が収束状態である」との第2条件が成立するか否かを判断する。具体的には、解放側の現在の学習値Gkaiho(i)と解放側の学習収束値Gkaihoとの差が所定未満かどうかを判断する。そして、判断の結果、成立していれば(S4:YES)、処理をステップS5に進め、成立していなければ(S4:NO)、処理を終了させる。
ステップS5では、上記第1及び第2条件が所定回数以上連続で成立したか否かを判断し、成立した場合には(S5:YES)、処理をステップS6に進め、そうでなければ(S5:NO)、処理を終了させる。
ステップS6では、エンジンの推定トルクの補正を実施する。
ステップS7では、係合側の学習値を係合側の学習収束値に戻す。
以上のとおり、本実施の形態では、ロックアップクラッチの係合側及び解放側の学習値を学習する車両において、学習が係合側、解放側ともに収束している状態から、係合側の現在の学習値と収束値との差が所定以上であり、且つ解放側の現在の学習値が収束状態であるという条件が成立したときに、エンジンの推定トルクの補正を実施する。このため、本実施の形態によれば、ロックアップ学習制御の学習値を用いて、ロックアップクラッチの摩擦材の劣化と区別しながら、エンジンの推定トルク−実トルク間に差異が生じたことを判定し、エンジンの推定トルクに補正をかけることができる。これにより、例えば高地や燃料性状により実エンジントルクが変化した場合も、適切な制御を行うことが可能となり、通常時と同様の品質を確保することが可能となる。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変更することができる。
1 エンジン(動力源)、2 トルクコンバータ(流体伝動装置)、4 ベルト式無段変速機(自動変速機)、8 ECU、20油圧制御回路、24 ロックアップクラッチ、81 エンジントルク推定部、82 ロックアップ制御部、83 油圧制御部、84 係合側学習部、85 解放側学習部、86 推定トルク補正部。

Claims (1)

  1. 動力源と自動変速機との間に設けられた流体伝動装置の入力側と出力側とを直結するロックアップクラッチを有する車両の制御装置であって、
    前記動力源の推定トルクに応じて決定される前記ロックアップクラッチを係合状態にする際のロックアップクラッチの係合力を補正するための係合側の学習値を学習する係合側学習手段と、
    前記ロックアップクラッチを解放状態にする際のロックアップクラッチの係合力を補正するための解放側の学習値を学習する解放側学習手段と、
    前記学習が係合側、解放側ともに収束している状態から、係合側の現在の学習値と収束値との差が所定以上であり、且つ解放側の現在の学習値が収束状態であるという条件が成立したときに、前記動力源の推定トルクの補正を実施する推定トルク補正手段と、
    を有することを特徴とする車両の制御装置。
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