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JP3964867B2 - 重合体の製造方法 - Google Patents

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JP3964867B2
JP3964867B2 JP2003519115A JP2003519115A JP3964867B2 JP 3964867 B2 JP3964867 B2 JP 3964867B2 JP 2003519115 A JP2003519115 A JP 2003519115A JP 2003519115 A JP2003519115 A JP 2003519115A JP 3964867 B2 JP3964867 B2 JP 3964867B2
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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、遷移金属化合物を用いたオレフィン重合体の製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】
<メタロセン触媒およびオレフィン重合体製造方法>
Kaminsky、Sinnらが2個のシクロペンタジエニル環構造を有する配位子を持つメタロセン化合物と、トリメチルアルミニウムと水から合成されるメチルアルモキサンから構成される重合触媒が高活性でエチレンを重合することを発見(Angew. Chem., Int. Ed. Engl.,19,390(1980))して以来、いわゆるSingle−site重合触媒によるオレフィン重合は盛んに研究され、実用化されてきている。
【0003】
特にメチルアルモキサンまたは硼素化合物からなる助触媒により活性化された遷移金属化合物から構成されるオレフィン重合用触媒は、ポリオレフィン製造用触媒として広く用いられてきている。さらにその中でも2個の配位子が炭素や珪素で架橋された構造を有するメタロセン化合物を含む重合触媒は、特にLLDPEやアイソタクティックあるいはシンジオタクティックのポリプロピレン製造用の触媒として知られている。
【0004】
しかし、助触媒として用いられるメチルアルモキサンや硼素化合物が高価であるという問題を有している。
【0005】
特開平3−197513号公報にはメチルアルモキサンや硼素化合物を助触媒として用いず、アルキルアルミニウムと特定の遷移金属化合物(メタロセン化合物)から構成される重合触媒が記載してある。しかし、用いられている遷移金属化合物では活性が低く、また得られる重合体の分子量が低く、実用性に乏しい。より高い重合温度で活性を向上させようとしても、具体的に示されている重合温度50℃より高い重合温度条件下では、分子量が低下してしまい、実用性に劣ると考えられる。
【0006】
さらに特開平7−62012号公報には、遷移金属化合物とアルキルアルミニウム化合物のアルミニウム/遷移金属比が原子換算モル比で1〜500の条件下で重合する方法が記載されている。しかし、このような比で、さらに用いられている遷移金属化合物では活性が低く、実用性に乏しいと考えられる。また、用いられている遷移金属化合物では、より高い重合温度で活性を向上させようとしても、具体的に示されている重合温度より高い重合温度条件下では、分子量が低下してしまい、実用性に劣ると考えられる。
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、高価な助触媒を用いずに、もしくは限られた範囲で用いることにより高い重合活性でオレフィン重合体を製造する製造方法、さらにより実用的な高い重合温度においても高い重合活性で高分子量の(共)重合体を製造する方法を提供することにある。
【課題を解決する手段】
【0008】
本発明者らは、上記課題を解決すべく検討を行ったところ、驚くべきことに特定の遷移金属化合物と特定の有機アルミニウム化合物から構成される触媒が、広い重合温度範囲において、オレフィン(共)重合に対して極めて高い活性を示すこと、また得られる共重合体の分子量も非常に高いことを見出し、発明を完成した。
【0009】
すなわち、本発明の第一の形態は、下記一般式(1)で示される特定の遷移金属化合物の一つ以上と下記一般式(2)で示される特定の有機アルミニウム化合物からなる重合触媒を用いて、一種以上のオレフィンを重合することを特徴とするオレフィン重合体の製造方法である。
【0010】
本発明の第一の形態に用いることができる遷移金属化合物は、下記一般式(1)で示される群から選ばれる遷移金属化合物の一つ以上である。このような特定の遷移金属化合物を用いた場合、任意の重合温度であっても、非常に高い活性で、高分子量のオレフィン(共)重合体を製造することができる。さらに工業的に有利な、すなわち、重合缶からの除熱が効率的である70℃以上、好ましくは80℃以上、最も好ましくは90℃以上の重合温度においても著しく高い活性で、実用上十分に高い分子量のオレフィン(共)重合体を製造することが可能である。
【0011】
【化1】
Figure 0003964867
式中2つのAは下記の一般式(4−1)〜(4−3)で示されるいずれかの、置換基を有していても良いベンゾインデニル基である。この場合、2つのAは同一でも異なっていても良い。
【0019】
【化4】
Figure 0003964867
【0020】
【化5】
Figure 0003964867
【0021】
【化6】
Figure 0003964867
【0022】
上記の一般式において、R1a、R1b、R2a、R2b、R3a及びR3bはそれぞれ独立して水素、ハロゲン、水酸基、アミン基または炭素数1〜20の炭化水素基からなる置換基である。これら炭化水素基は、1から3個までのハロゲン原子、珪素原子、燐原子、酸素原子、硼素原子、窒素原子、硫黄原子、セレン原子を含んでも良く、これらはOSiR基、SiR基、NR基、OH基、OR基、SR基、SeR基またはPR基(Rはいずれも炭素数1〜10の炭化水素基を表す)の構造を有していても良い。これらR1a同士、R1b同士、R2a同士、R2b同士、R3a同士またはR3b同士は互いに同一でも異なっていても良い。また、隣接するこれら置換基は一体となって単数のあるいは複数の5〜8員環の芳香環または脂肪環を形成しても良い。
【0023】
このようなベンゾインデニル基のうち、非置換のベンゾインデニル基の例としては、4,5−ベンゾ−1−インデニル、(別名ベンゾ(e)インデニル)、5,6−ベンゾ−1−インデニル、6,7−ベンゾ−1−インデニルが、置換ベンゾインデニル基として、2−メチル−4,5−ベンゾインデニル、α−アセナフト−1−インデニル、3−シクロペンタ〔c〕フェナンスリル、1−シクロペンタ〔l〕フェナンスリル、1−(2−メチル−シクロペンタ[l]フェナンスリル)、3−(2−メチル−シクロペンタ〔c〕フェナンスリル)基等が例示できる。
【0024】
特に好ましくは非置換ベンゾインデニル基として、4,5−ベンゾ−1−インデニル、(別名ベンゾ(e)インデニル)が、置換ベンゾインデニル基として、2−メチル−4,5−ベンゾインデニル、2−メチル−α−アセナフト−1−インデニル、1−(2−メチル−シクロペンタ[l]フェナンスリル)、3−(2−メチル−シクロペンタ〔c〕フェナンスリル)、3−シクロペンタ〔c〕フェナンスリル、1−シクロペンタ〔l〕フェナンスリル基等が挙げられる。
【0025】
式中Yは、2つのAと結合を有し、他に置換基として水素あるいは炭素数1〜20の炭化水素基を有する置換メチレン基、置換1,2エタンジイル基、置換1,3プロパンジイル基、置換珪素基、置換硼素基、置換ゲルミレン基、または置換アルミニウム基である。Yの置換基は、1〜5個の窒素、硼素、珪素、燐、セレン、酸素、硫黄、塩素、またはフッ素原子を含んでも良い。また環状構造を有していてもよい。
【0026】
このようなYの例としてはジメチルシランジイル基(ジメチルシリレン基)、ジフェニルシランジイル基、ジイソプロピルアミドボランジイル基(ジイソプロピルアミドボラン基)、フェニルボランジイル基(フェニル硼素基)、ジメチルメチレン基(イソプロピリデン基)、1,2エタンジイル基等が挙げられる。
【0027】
本発明においては、一般式(1)において、Yが2つのAと結合を有し、他に置換基として水素あるいは炭素数1〜20の炭化水素基を有する置換珪素基または置換硼素基である遷移金属化合物であることが好ましく、さらにYが上記置換硼素基である遷移金属化合物であることが最も好ましい。特にYが上記置換硼素基である遷移金属化合物を用いると、著しく高いオレフィン重合活性、生産性が得られる。
【0028】
これらの場合、Yの置換基は、1〜5個の窒素、硼素、珪素、燐、セレン、酸素、硫黄、塩素、またはフッ素原子を含んでも良い。また環状構造を有していてもよい。このような例としては、ジメチルシリレン基(ジメチルシランジイル基)等のジアルキル置換珪素基、ジフェニルシリレン基等のジアリ−ル置換珪素基や、ジイソプロピルアミドボラン基、フェニルボラン基、2,4,6トリメチルフェニルボラン基、2,4,6トリフルオロフェニルボラン基等の置換硼素基が挙げられる。
【0029】
Xは、それぞれ独立に水素、ハロゲン、炭素数1〜15のアルキル基、炭素数3〜20のアルケニル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数8〜12のアルキルアリール基、炭素数1〜4の炭化水素置換基を有するシリル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、または水素もしくは炭素数1〜22の炭化水素置換基を有するアミド基またはアミノ基である。nは、0、1または2である。また、Xが複数である場合、複数のXは互いに結合を有していてもよい。
【0030】
このようなXの例としては、塩素、水素、メチル基、ベンジル基、メトキシ基、ジメチルアミド基、N−メチルアニリド基等が挙げられる。
Mはジルコニウム、ハフニウムまたはチタンである。
【0031】
本発明に好ましく用いられる、かかる遷移金属化合物の中で、Yが上記置換硼素基である場合の好ましい例を以下に示す。
ジイソプロピルアミドボランジイルビス(2−メチル−4,5−ベンゾ−1−インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジイソプロピルアミドボランジイルビス(4,5−ベンゾ−1−インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジイソプロピルアミドボランジイルビス{1−(2−メチルシクロペンタ〔l〕フェナンスリル)}ジルコニウムジクロリド、ジイソプロピルアミドボランジイルビス(1−シクロペンタ〔l〕フェナンスリル)ジルコニウムジクロライド、ジイソプロピルアミドボランジイルビス{3−(2−メチル−シクロペンタ〔c〕フェナンスリル)}ジルコニウムジクロリド、ジイソプロピルアミドボランジイルビス(3−シクロペンタ〔c〕フェナンスリル)ジルコニウムジクロライド、ジイソプロピルアミドボランジイルビス(2−メチル−α−アセナフト−1−インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジイソプロピルアミドボランジイルビス(α−アセナフト−1−インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジイソプロピルアミドボランジイル(2−メチル−4,5−ベンゾ−1−インデニル)(2−メチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロライド、フェニルボランジイルビス(2−メチル−4,5−ベンゾ−1−インデニル)ジルコニウムジクロライド、フェニルボランジイルビス(4,5−ベンゾ−1−インデニル)ジルコニウムジクロライド、フェニルボランジイルビス{1−(2−メチルシクロペンタ〔l〕フェナンスリル)}ジルコニウムジクロリド、フェニルボランジイルビス(1−シクロペンタ〔l〕フェナンスリル)ジルコニウムジクロライド、フェニルボランジイルビス{3−(2−メチル−シクロペンタ〔c〕フェナンスリル)}ジルコニウムジクロリド、フェニルボランジイルビス(3−シクロペンタ〔c〕フェナンスリル)ジルコニウムジクロライド、フェニルボランジイルビス(2−メチル−α−アセナフト−1−インデニル)ジルコニウムジクロライド、フェニルボランジイルビス(α−アセナフト−1−インデニル)ジルコニウムジクロライド、フェニルボランジイル(2−メチル−4,5−ベンゾ−1−インデニル)(2−メチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジイソプロピルアミドボランジイルビス(2−メチル−4−フェニル−1−インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジイソプロピルアミドボランジイルビス(2−メチル−4−ナフチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロライド、フェニルボランジイルビス(2−メチル−4−フェニル−1−インデニル)ジルコニウムジクロライド、フェニルボランジイルビス(2−メチル−4−ナフチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロライドなどが挙げられる。
【0032】
このような遷移金属化合物は、ラセミ体、メソ体及びこれらの混合物いずれでも用いることができるが、好ましくはラセミ体が用いられる。またd体、l体いずれであっても用いることができる。
他に、WO00/20426号公報やUS5962718号公報記載の遷移金属化合物のうち一般式(1)の構造を有するものも用いることが可能である。
【0033】
本発明に好ましく用いられる、かかる遷移金属化合物の中でYが上記置換硼素基以外である場合、すなわち、Yは、2つのAと結合を有し、他に置換基として水素あるいは炭素数1〜20の炭化水素基を有する置換メチレン基、置換1,2エタンジイル基、置換1,3プロパンジイル基、置換珪素基、置換ゲルミレン基、または置換アルミニウム基である場合の好ましい例を以下に示す。
【0034】
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4−フェニル−1−インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4−ナフチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス{3−(2−フリル)−2,5−ジメチルシクロペンタジエニル}ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス{3−(2−フリル)−1−インデニル}ジルコニウムジクロライド、1,2−エタンジイルビス(2−メチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロライド、1,2−エタンジイルビス(2−メチル−4−フェニル−1−インデニル)ジルコニウムジクロライド、1,2−エタンジイルビス(2−メチル−4−ナフチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4,5−ベンゾ−1−インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジエチルシランジイルビス(2−メチル−4,5−ベンゾ−1−インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイルビス(2−メチル−4,5−ベンゾ−1−インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(4,5−ベンゾ−1−インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス{1−(2−メチルシクロペンタ〔l〕フェナンスリル)}ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイルビス(1−シクロペンタ〔l〕フェナンスリル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス{3−(2−メチル−シクロペンタ〔c〕フェナンスリル)}ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイルビス(3−シクロペンタ〔c〕フェナンスリル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(2−メチル−α−アセナフト−1−インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス (α−アセナフト−1−インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイル(2−メチル−4,5−ベンゾ−1−インデニル)(2−メチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロライド、が例示できる。このような遷移金属化合物は、ラセミ体、メソ体及びこれらの混合物いずれでも用いることができるが、好ましくはラセミ体が用いられる。またd体、l体いずれであっても用いることができる。
【0035】
また、特開平6−184179号公報、EP−0872492A2公報、特開平11−130808号公報、特開平9−309925号公報、特開平11−189618号公報、特開平8−183814号公報、WO00/43406号公報、特開平6−100579号公報、特開平6−49132号公報、US5616664号公報、特開平11−246582号公報、特開平11−279189 号公報中に具体的に例示してある遷移金属化合物のうち上記置換インデニル基構造を有するものも例示できる。
【0036】
このような遷移金属化合物は、ラセミ体、メソ体及びこれらの混合物いずれでも用いることができるが、好ましくはラセミ体が用いられる。またd体、l体いずれであっても用いることができる。
【0037】
本発明に好ましく用いられる遷移金属化合物の中で、Aのうちの一方が置換インデニル基であり他方は金属Mに直接結合するかまたは配位する窒素原子または酸素原子と必要に応じて炭素数1〜20の炭化水素基を有する基(この基は他に1〜3個の硼素、珪素、燐、セレン、硫黄、塩素、またはフッ素原子を含んでも良い)から選ばれる基である場合、以下の遷移金属化合物が例示できる。
【0038】
ジメチルシランジイル(2−メチル−1−インデニル)(t−ブチルアミド)チタンジクロライド、ジメチルシランジイル(2、3−ジメチル−1−インデニル)(t−ブチルアミド)チタンジクロライド、ジメチルシランジイル(2−メチル−4、5ベンゾ−1−インデニル)(t−ブチルアミド)チタンジクロライド、ジメチルシランジイル(3−(2−メチル−シクロペンタ〔c〕フェナンスリル)(t−ブチルアミド)チタンジクロライド、ジメチルシランジイル(3−(1−シクロペンタ〔l〕フェナンスリル)(t−ブチルアミド)チタンジクロライド。
【0039】
ジイソプロピルアミドボランジイル(2−メチル−1−インデニル)(t−ブチルアミド)チタンジクロライド、ジイソプロピルアミドボランジイル(2,3−ジメチル−1−インデニル)(t−ブチルアミド)チタンジクロライド、ジイソプロピルアミドボランジイル(2−メチル−4、5ベンゾ−1−インデニル)(t−ブチルアミド)チタンジクロライド、ジイソプロピルアミドボランジイル(3−(2−メチル−シクロペンタ〔c〕フェナンスリル)(t−ブチルアミド)チタンジクロライド、ジイソプロピルアミドボランジイル(3−(1−シクロペンタ〔l〕フェナンスリル)(t−ブチルアミド)チタンジクロライド。
【0040】
フェニルボランジイル(2−メチル−1−インデニル)(t−ブチルアミド)チタンジクロライド、フェニルボランジイル(2、3−ジメチル−1−インデニル)(t−ブチルアミド)チタンジクロライド、フェニルボランジイル(2−メチル−4、5ベンゾ−1−インデニル)(t−ブチルアミド)チタンジクロライド、フェニルボランジイル(3−(2−メチル−シクロペンタ〔c〕フェナンスリル)(t−ブチルアミド)チタンジクロライド、フェニルボランジイル(3−(1−シクロペンタ〔l〕フェナンスリル)(t−ブチルアミド)チタンジクロライド。
【0041】
また、WO00/20426号公報、WO99/14221号公報、WO98/27103号公報、US6166145号公報、特開平09−087313号公報記載の遷移金属化合物のうち、上記置換インデニル基構造を1つ有する遷移金属化合物を例示できる。
【0042】
本発明において用いられる有機アルミニウム化合物は、従来アルモキサンや硼素化合物と共に重合に用いられている公知の有機アルミニウム化合物である。本発明においては好ましくは以下の一般式(2)で示される有機アルミニウム化合物が用いられる。
Al(R) 一般式(2)
ここで、Rはそれぞれ独立に水素、炭素数2〜20の炭化水素を表す。これらRのうち1個または2個はハロゲンでもよい。さらにRは炭素数2〜20の直鎖状または分岐構造を有するアルキル基、アルケニル基、アリール基、アルキルアリール基、アリールアルキル基が好ましい。またRは環状構造を有していても良い。これらRが炭化水素基である場合には1〜5個までの窒素原子、珪素、リンまたはハロゲンを含んでいてもよい。式中複数のRは結合構造を有していてもよい。また、これらの有機アルミニウム化合物は、Rを介して複数が結合していても良い。
【0043】
好ましくは、Rはそれぞれ独立に水素、炭素数2〜20のアルキル基である。
好ましい有機アルミニウム化合物の例として、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウムが挙げられる。
特に好ましくは、トリイソブチルアルミニウムが用いられる。
【0044】
また、有機アルミニウム化合物がRを介して複数が結合している場合の例としては、複数のビニル基を側鎖や末端に有するオリゴマーやポリマーとアルミニウム化合物、たとえばモノ水素化アルキルアルミニウムとの反応生成物が挙げられる。炭化水素系のオリゴマーやポリマーが好適に用いられる。たとえば、1,2―ポリブタジエンや1,2ビニル基を有するブタジエンユニットを有するポリマーや、ジビニルベンゼンユニットを有するオリゴマーやポリマーが用いられる。アルミニウム化合物との反応に用いられるオリゴマーやポリマーの分子量(Mn)は好適には500以上20万以下、さらに好ましくは500以上3万以下である。
【0045】
さらに、有機アルミニウム化合物がRを介して複数が結合している場合の例としては、複数のビニル基を有するポリエンとアルミニウム化合物、たとえばモノ水素化アルキルアルミニウムとの反応生成物が挙げられる。この場合、メタ、パラ、オルトの各種ジビニルベンゼンまたはそれらの混合物やα―ωジエン類が好適に用いられる。たとえば、パラジビニルベンゼン、メタジビニルベンゼンが好適に用いられる。このようなアルミニウム化合物との反応に用いられるポリエンの分子量は好適には特には限定されないが500未満である。
【0046】
これら有機アルミニウム化合物は、その中に含まれるアルミニウムが遷移金属化合物中の遷移金属に対し、モル比で4000倍〜00000倍までの範囲で、好ましくは4000倍28000倍の範囲で用いられる。
【0047】
本発明において液相重合が採用される場合、重合系、具体的には重合液に含まれるルイス塩基性物質(たとえば水分)の量は好ましくは30ppm以下、特に好ましくは20ppm以下である。更に好ましくは、ルイス塩基性物質が水分であり、重合系に含まれる水分量が1ppm以上、30ppm以下、最も好ましくは1ppm以上、20ppm以下である。このルイス塩基性物質の量は、有機アルミニウム化合物を添加する前に重合系(重合液の場合は、溶媒とモノマ−)に含まれる量である。
【0048】
他の重合方法、たとえば気相重合が採用される場合、重合系、具体的にはリアクター内や触媒担体に存在するルイス塩基性物質(たとえば水分)のモル数は、有機アルキルアルミニウムのアルミニウム原子のモル数1に対して、好ましくは1.0以下、特に好ましくは0.7以下である。
【0049】
ルイス塩基性物質(水分)量がこれら以上になると活性が低下したり、所定の重合活性を得るために用いられる有機アルミニウムの必要量が増大し、経済的優位性が失われる恐れがある。
【0050】
本発明の第一の形態は、上記のように特定の遷移金属化合物と特定の有機アルミニウム化合物からなる重合触媒を用いて一種以上のオレフィンを重合することを特徴とするオレフィン重合体の製造方法である。本明細書においてオレフィン重合体とは、1種類のオレフィンから得られるオレフィン重合体と2種類以上のオレフィンから得られるオレフィン共重合体の両方の概念を含むものである。
【0051】
さらに、この本発明の第二の形態においては、従来助触媒として用いられている高価なメチルアルモキサン等のアルモキサンを触媒系に加えないことが特徴であり、このような特定の遷移金属化合物と特定の有機アルミニウム化合物から構成される本発明の重合触媒はオレフィンの(共)重合において著しく高い活性や高い分子量の共重合体を与える等の特徴を有する。
【0052】
本発明の製造方法に用いられるオレフィンとしては、炭素数2〜20のα−オレフィン、すなわちエチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテンや炭素数5〜20の環状オレフィン、すなわちシクロペンテン、ノルボルネンやノルボルナジエン、炭素数8〜20の芳香族ビニル化合物、すなわちスチレンおよび各種の置換スチレン、例えばp−メチルスチレン、m−メチルスチレン、o−メチルスチレン、o−t−ブチルスチレン、m−t−ブチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、p−クロロスチレン、o−クロロスチレン、α−メチルスチレン等が適当である。またこれらのオレフィンを2種以上用いてもよい。オレフィンとしてはエチレン、プロピレン、1−ヘキセン、1−オクテンが好ましい。
【0053】
また、必要に応じて分子内に複数の炭素二重結合を有する炭素数4〜30までのジエン、ポリエンの一つ以上を共重合させることも可能である。このようなジエン、ポリエンの例としては、エチリデンノルボルネン、ビニルシクロヘキセンの各種異性体、ブタジエン、1,4−ヘキサジエン、1,5−ヘキサジエン、オルト、メタ、パラの各種ジビニルベンゼン等があげられる。ジビニルベンゼンは各種異性体の混合物を用いてもよい。このようなジエン、ポリエンの含量は、通常全体の0.001モル%以上3モル%以下、好ましくは0.01モル%以上0.5モル%以下である。
【0054】
さらに本発明では、必要に応じて炭素数2〜20の含酸素または含窒素モノマーを共重合させることができる。このような含酸素または含窒素モノマーとしては、アクリルアミド、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリロニトリル等が挙げられる。これらの含酸素または含窒素モノマーは、公知文献にあるように有機アルミニウム化合物で極性基を保護して用いても良い。このような含酸素または含窒素モノマーの含量は、特には限定されないが、通常全体の0.001モル%以上20モル%以下、好ましくは0.01モル%以上5モル%以下である。
【0055】
本発明の製造方法では、エチレン、プロピレン等のオレフィン重合または共重合に対し、従来にない極めて高い重合活性を示すことができる。また、得られる重合体、共重合体は実用上十分な分子量を有することができる。
なお、本明細書において、オレフィン重合体が共重合体である場合の共重合体のコモノマー含量とは、共重合体に含まれるコモノマー由来のユニットの含量を示し、コモノマーとは主成分以外の共重合モノマー成分を表す。
【0056】
本発明の共重合体を製造するにあたっては、上記のオレフィン類、金属錯体である遷移金属化合物および有機アルミニウム化合物を接触させるが、接触の順番、接触方法は任意の公知の方法を用いることができる。
【0057】
以上の重合あるいは共重合の方法としては溶媒を用いずに液状モノマー中で重合させる方法、あるいはペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン、クロロ置換ベンゼン、クロロ置換トルエン、塩化メチレン、クロロホルム等の飽和脂肪族または芳香族炭化水素またはハロゲン化炭化水素の単独または混合溶媒を用いる方法がある。好ましくは混合アルカン系溶媒やシクロヘキサンやトルエン、エチルベンゼンを用いる。重合形態は溶液重合、スラリー重合いずれでもよい。また、必要に応じ、バッチ重合、連続重合、予備重合、多段式重合等の公知の方法を用いることが出来る。
【0058】
リニアやループの単数、連結された複数のパイプ重合を用いることも可能である。この場合、パイプ状の重合缶には、動的、あるいは静的な混合機や除熱を兼ねた静的混合機等の公知の各種混合機、除熱用の細管を備えた冷却器等の公知の各種冷却器を有しても良い。また、バッチタイプの予備重合缶を有していても良い。
【0059】
さらには気相重合等の方法を用いることができる。気相重合は、特にエチレン、プロピレン等の炭素数6以下のα−オレフィンの単独重合体またはこれらの共重合体を製造する場合において、経済的であり好ましい。気相重合においては遷移金属化合物及び必要に応じて有機アルミニウム化合物を公知の任意の担体に担持してもよい。
【0060】
重合温度は、−70℃から300℃の範囲で行うことが可能であるが、一般的には70℃から200℃が適当である。70℃より低い重合温度では十分な重合活性が得られず工業的に不利であり、200℃を超えると金属錯体の分解が起こるので適当ではない。さらに工業的に好ましくは、80℃〜180℃、特に好ましくは90℃〜150℃である。
この時の重合活性は、100×10(g/mol−Zr・h)以上、好ましくは1000×10(g/mol−Zr・h)以上である。
重合時の圧力は、大気圧〜1000気圧が適当であり、好ましくは10〜300気圧、特に工業的に特に好ましくは、10〜100気圧である。
遷移金属化合物と有機アルミニウム化合物は、重合槽外で混合、調製しても、重合時に槽内で混合してもよい。
【0061】
以下に、本発明の方法で得られるオレフィン重合体について説明する。
本発明の方法で得られるオレフィン重合体は、炭素数2〜20のα−オレフィンモノマー、炭素数5〜20の環状オレフィンモノマー、または炭素数8〜20の芳香族ビニル化合物からなる単独重合体及びこれらモノマーから選ばれる複数のモノマーからなる共重合体である。好ましくは、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等のオレフィン重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−1−ブテン共重合体、エチレン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−1−オクテン共重合体等のエチレン−αオレフィン共重合体、エチレン−ノルボルネン共重合体等のエチレン−環状オレフィン共重合体、エチレン−スチレン共重合体、エチレン−スチレン−ブテン共重合体等のエチレン−芳香族ビニル化合物共重合体である。また、アタクティックの重合体であっても、アイソタクティック、シンジオタクティック、ヘミアイソタクティックいずれの立体規則性を有する重合体であっても良い。
【0062】
また、上記のジエン、ポリエンを共重合させてもよく、このような例としては、例えばエチレン−エチリデンノルボルネン共重合体、エチレン−プロピレン−エチリデンノルボルネン共重合体、エチレン−プロピレン−ブタジエン共重合体、エチレン−プロピレン−ジビニルベンゼン共重合体、エチレン−1−オクテン−ジビニルベンゼン共重合体、エチレン−スチレン−エチリデンノルボルネン共重合体、エチレン−スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、エチレン−1−ブテン−スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、エチレン−1−オクテン−スチレン−ジビニルベンゼン共重合体があげられる。このようなジエン、ポリエンを含む芳香族ビニル化合物−オレフィン共重合体は、WO00/37517号公報、WO01/19881号公報記載のクロス共重合体に好適に用いることができる。
【0063】
本発明の方法で得られるオレフィン重合体の分子量は、重量平均分子量(Mw)で500以上100万以下、重合体の力学物性や加工性を考慮すると、3万以上50万以下である。また、分子量分布(Mw/Mn)は、1.2以上10以下、好ましくは1.2以上6以下、最も好ましくは1.5以上4以下である。ここでの重量平均分子量はGPCで標準ポリスチレンを用いて求めたポリスチレン換算分子量をいう。以下の説明でも同様である。
【0064】
エチレンを主として含むオレフィン共重合体の場合、通常その密度は、0.97以下0.80g/cm以上の値を示す。また、DSCによる融点は70℃以上140℃以下、好ましくは90℃以上135℃以下の値をとることができる。
【0065】
また、オレフィン重合体は、長鎖分岐構造を実質的に含まない、すなわちポリマーの1000個の炭素原子中、分岐炭素0.1個未満の重合体であっても、長鎖分岐構造を有する、すなわちポリマーの1000個の炭素原子のうち分岐炭素0.1個以上の重合体であっても、重合条件、重合方法、重合触媒を適宜変更することで製造することができる。
【0066】
このようなポリマーの長鎖分岐構造は、たとえばポリマーの分子量分布(Mw/Mn)と、荷重を10kgと2kgに変えて測定したメルトフローレートの比(I10/I)との関係から確認することができる。また、13C−NMRスペクトルによっても分岐構造やその含まれる割合を確認することができる。
【0067】
特に本発明の製造方法では、好ましくはYが上記置換硼素基である遷移金属化合物を用い、適当な重合条件を採用することで、多くの長鎖分岐構造を有するポリマーを製造することができる。
この長鎖分岐構造は高いI10/Iにより確認することができる。具体的には、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により求められる分子量分布(Mw/Mn)とI10/Iの関係が以下の式を満足するポリマーが得られる。
30≧MFI≧1.25m+6.25、
10≧m≧2。
MFI:荷重10kgと2kgのMFRの比(I10/I
m:GPCによる分子量分布(Mw/Mn)
【0068】
本発明の製造方法を用いることにより、ジエンやポリエンを用いることなしに、上記の関係を満足する多くの長鎖分岐構造を有するエチレン重合体またはエチレン−α−オレフィン共重合体を製造することができる
【0069】
また、本発明の方法で得られるオレフィン重合体の概念には、上記重量平均分子量よりも低いオリゴマーやオレフィンの2量体、3量体、4量体等の多量体も含まれる。本発明の製造方法においては、用いられる遷移金属化合物や有機アルミニウム化合物を選択することによって、または反応温度(重合温度)を上げることによって、あるいは水素等の公知の連鎖移動剤を用いることによってこのようなオリゴマーや2量体等の多量体をも、高価な助触媒を用いることなく得ることができる。このようなオリゴマーは、樹脂の添加剤や改質剤として有用であり、不飽和結合を有する2量体、3量体等の多量体は、ポリオレフィンのコモノマーとして有用である。
【0070】
以下に、本発明の第三の形態について説明する。本発明の第三の形態は、前記一般式(1)で示される特定の遷移金属化合物と前記一般式(2)で示される特定の有機アルミニウム化合物からなる重合触媒に、限定された量のアルモキサンを添加してなる重合触媒を用いて、一種以上のオレフィンを重合することを特徴とするオレフィン重合体の製造方法である。限定された量のアルモキサンを添加することで、触媒コストの上昇を一定以下に抑えながらさらに重合活性を向上させたり、触媒毒に対する触媒の耐久性を向上させることが出来る。
【0071】
本製造方法で用いるアルモキサンとしては、従来遷移金属化合物と組み合わせて用いられている公知のものを使用することができる。
【0072】
更に下記の一般式(5)、(6)で示されるアルミノキサン(またはアルモキサンと記す)が好ましい。
【0073】
【化7】
Figure 0003964867
式中、Rは炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、または水素、mは2〜100の整数である。それぞれのRは互いに同一でも異なっていても良い。
【0074】
【化8】
Figure 0003964867
式中、R'は炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、または水素、nは2〜100の整数である。それぞれのR'は互いに同一でも異なっていても良い。
特に好ましくは、メチルアルモキサンやトリイソブチルアルモキサンやトリイソブチル基で修飾されたメチルアルモキサンである。
【0075】
これらアルモキサン類の使用量は、用いられる有機アルミニウム化合物量に対して限定される。それにより、従来よりも助触媒類を含むト−タル触媒コストを低減できる特徴がある。すなわち、用いられるアルモキサン類由来のアルミニウムモル数が、用いられる有機アルミニウム化合物由来のアルミニウムモル数に対し80%以下、好ましくは50%以下、最も好ましくは20%以下である。これ以上アルモキサンを加えると、触媒コストが上昇し、本発明のメリットを発現できない。
【0076】
実施例
以下に実施例を挙げ、本発明を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0077】
各実施例、比較例で得られた共重合体の分析は以下の手段によって実施した。13C−NMRスペクトルは、日本電子社製α−500を使用し、重クロロホルム溶媒または重1,1,2,2−テトラクロロエタン溶媒を用い、TMSを基準として測定した。ここでいうTMSを基準とした測定は以下のような測定である。先ずTMSを基準として重1,1,2,2−テトラクロロエタンの3重線13C−NMRピークの中心ピークのシフト値を決めた。重1,1,2,2−テトラクロロエタンの3重線中心ピークのシフト値は73.89ppmであった。次いで共重合体を重1,1,2,2−テトラクロロエタンに溶解して13C−NMRを測定し、各ピークシフト値を、重1,1,2,2−テトラクロロエタンの3重線中心ピークが73.89ppmとして算出した。測定は、これら溶媒に対し、ポリマーを3重量/体積%溶解して行った。
【0078】
共重合体中のコモノマー含量の決定は、1H−NMRで行い、機器は日本電子社製α−500及びBRUCKER社製AC−250を用いた。重クロロホルム溶媒または、重1,1,2,2−テトラクロロエタンを用いTMSを基準として測定した。
重合体、共重合体の分子量は、測定はオルトジクロロベンゼンを溶媒として、東ソー製HLC−8121装置を用い、145℃で測定した。
【0079】
DSC測定は、セイコー電子社製DSC200を用い、N気流下昇温速度10℃/分で行った。サンプル10mgを用い、昇温速度20℃/分で240℃まで加熱し(1st run)、液体窒素で−100℃以下まで急冷し(以上前処理)、次に−100℃より10℃/分で昇温し240℃までDSC測定を行い(2nd run)、融点、結晶融解熱及びガラス転移点を求めた。
MFRは、JIS K7210に従って測定した。測定温度は200℃、荷重は2kgで測定した。
【0080】
参考例1
<錯体合成>
rac−フェニルボランジイルビス{1−(2−メチル−シクロペンタ[l]フェナンスリル)}ジルコニウムジクロライド、別名rac−フェニルボリルビス{1−(2−メチル−シクロペンタ[l]フェナンスリル)}ジルコニウムジクロライドは以下の方法により合成した。
【0081】
【化9】
Figure 0003964867
1H−2メチル−シクロペンタ[l]フェナンスレンは、Organometallics,16,3413(1997)等の公知の方法で合成した。
rac−フェニルボランジイルビス{1−(2−メチル−シクロペンタ[l]フェナンスリル)}ジルコニウムジクロライドは、以下のように合成した。
【0082】
<配位子合成>
配位子は、米国特許5962718号公報に記載してあるrac−フェニルボランジイルビス(1−インデニル)ジルコニウムジクロライドの合成法を参考に、但し用いるインデンを1H−(2−メチル−シクロペンタ[l]フェナンスレン)に変更して合成した。
すなわち、アルゴン気流下、1H−(2−メチル−シクロペンタ[l]フェナンスレン)5.0g(21.7mmol)のジエチルエ−テル溶液50mlを0℃に冷却後、n−ブチルリチウム/ヘキサン溶液(ブチルリチウムとして21.7mmol)を加え、室温で3時間攪拌した。−75℃に冷却したPhBCl(10.8mmol)のジエチルエ−テル溶液50mlに、1H−(2−メチル−シクロペンタ[l]フェナンスレン)のリチウム塩のジエチルエ−テル溶液を滴下し、徐々に室温に戻しながら一晩攪拌した。上澄みを除き、残った固体を乾燥し、配位子フェニルボランジイルビス{1−(2−メチル−シクロペンタ[l]フェナンスレン)}を6.45g(粗収率109%、塩および不純物を含む)得た。
【0083】
<Zr錯体合成>
アルゴン雰囲気下、Zr(NMe、1.54g(5.77mmol)のトルエン溶液(40ml)に配位子3.08g、(5.65mmol)のトルエン溶液(40ml)を加え、4時間還流攪拌した。その後、溶媒を減圧留去し、トルエン(80ml)、トリメチルシリルクロライド(92.3mmol)を加え、一晩攪拌した。溶媒を減圧留去後、ペンタン洗浄、塩化メチレン抽出を行い、濾液を濃縮、析出した結晶を濾集した。結晶をジエチルエーテルで洗浄し、不純物を除いた後に、結晶に付着したジエチルエーテルを70℃〜120℃で減圧乾燥して除いた。再度結晶を塩化メチレンで抽出し、濾過を行い、濾液を濃縮し析出した結晶を濾集した。rac−フェニルボランジイルビス{1−(2−メチル−シクロペンタ[l]フェナンスリル)}ジルコニウムジクロライド0.2gの鮮やかな黄色結晶を得た。
【0084】
得られた錯体は、TMSを基準として測定した1H−NMRにおいて以下の位置にピークを示した。1HNMR(400MHz、CDCl)δ1.71ppm(メチル基s、6H)、7.26(d、2H)、7.12〜8.79ppm(多数のピ−ク、21H)。
【0085】
また、ジエチルエーテルやルイス塩基等のピークは観測されなかった。すなわち、硼素原子にはこのような化合物が配位していないことが示される。
さらに、配位子のメチル基および配位子のシクロペンタジエニル環のプロトンピークが等価である(それぞれシングレットの6H、ダブレットの2Hとして観察された)ことから、配位子の硼素の3本の結合は平面上にあること、硼素のフェニル置換基に対し、2個の2−メチル−シクロペンタ[l]フェナンスリル基は等しい位置関係にあることが示される。
【0086】
参考例2
<錯体合成>
ジイソプロピルアミノボランジイルビス(2-メチル−4,5−ベンゾ−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド(別名ジイソプロピルアミドボランビス(2-メチル−4,5−ベンゾ−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド)は、以下のようにして合成した。
【0087】
【化10】
Figure 0003964867
2−メチル−4,5-ベンゾインデン{1-H、または3-H-2−メチルベンゾ(e)インデン}は、公知の方法で合成した。
Organometallics 1999,18,2288に記載してあるrac−ジイソプロピルアミノボランジイルビス(1−インデニル)ジルコニウムジクロライドの合成法を参考に、但し用いるインデンを2-メチル-4,5−ベンゾインデンに変更して合成した。
【0088】
得られた錯体は、黄色結晶であり、CDClを溶媒とし、TMSを基準として測定した1H−NMRにおいて以下の位置にピークを示した。δ1.56ppm(d、6H)、1.58ppm(d、6H)、2.28ppm(s、6H)、4.33ppm(Hept、2H)、7.17〜7.98(多数のピーク、14H)
【0089】
参考例3
<錯体合成>
rac-ジイソプロピルアミノボランジイルビス(4,5−ベンゾ−1−インデニル)ジルコニウムジクロライド(別名rac-ジイソプロピルアミドボランビス(4,5−ベンゾ−1−インデニル)ジルコニウムジクロライド)は以下の方法により合成した。
【0090】
【化11】
Figure 0003964867
4,5-ベンゾインデンは、公知の方法で合成した。
【0091】
rac-ジイソプロピルアミノボランジイルビス(4,5−ベンゾ−1−インデニル)ジルコニウムジクロライドは、Organometallics 1999,18,2288に記載してあるrac-ジイソプロピルアミノボランジイルビス(1−インデニル)ジルコニウムジクロライドの合成法を参考に、但し用いるインデンを4,5−ベンゾインデンに変更して合成した。
【0092】
得られた錯体は、CDClを溶媒とし、TMSを基準として測定した1H−NMRにおいて以下の位置にピークを示した。δ1.50ppm(d、6H)、1.56ppm(d、6H)、4.23(Hept、2H)、5.89(d、2H)6.99〜8.04(多数のピーク、14H)
【0093】
実施例1<エチレン重合>
容量10L、攪拌機及び加熱冷却用ジャケット付のオートクレーブを用いて重合を行った。トルエン(純正化学製特級)4800mlを仕込み、内温70℃に加熱攪拌した。モレキュラーシーブ3Aカラムを通して脱水した窒素を約200Lバブリングすることでオートクレーブ内やトルエン中の水分を除去した。その後トリイソブチルアルミニウム(関東化学社製、n−ヘキサン溶液)8.4mmolを加えた。ただちに内温を90℃に加熱し、エチレンを導入し、圧力1.1MPa(10Kg/cmG)で安定した後に、オートクレーブ上に設置した触媒タンクから、rac−ジイソプロピルアミノボランジイルビス(2-メチル−4,5−ベンゾ−1−インデニル)ジルコニウムジクロライドを0.3μmol、トリイソブチルアルミニウム0.84mmolを溶かしたトルエン溶液約50mlをオートクレーブに加えた。重合中は急激な発熱により内温は一時119℃まで上昇した。またエチレン圧力は急激な重合により一時0.85MPaまで低下した。重合時間5分で重合を終了したが、エチレンの導入速度(マスフローコントローラーにて重合中、エチレン導入速度及び導入量をモニターしている)から、重合は失活することなく進行中であった。得られた重合液を激しく攪拌した過剰のメタノール中に少量ずつ投入し生成したポリマーを析出させた。真空下、80℃で重量変化が認められなくなるまで乾燥したところ、215gのポリエチレンが得られた。
【0094】
実施例2〜4
表1に示す条件下、用いられる遷移金属化合物を変更し、実施例1と同様に重合、後処理を行った。
【0095】
実施例5
容量10L、攪拌機及び加熱冷却用ジャケット付のオートクレーブを用いて重合を行った。トルエン(純正化学製特級)4700ml、1−オクテン100mlを仕込み、内温70℃に加熱攪拌した。モレキュラーシーブ3Aカラムを通して脱水した窒素を約200Lバブリングすることでオートクレーブ内やトルエン中の水分を除去した。その後トリイソブチルアルミニウム(関東化学社製、n−ヘキサン溶液)8.4mmolを加えた。ただちに内温を90℃に加熱し、エチレンを導入し、圧力1.1MPa(10Kg/cmG)で安定した後に、オートクレーブ上に設置した触媒タンクから、rac−ジイソプロピルアミノボランジイルビス(2−メチル−4,5−ベンゾ−1−インデニル)ジルコニウムジクロライドを1.0μmol、トリイソブチルアルミニウム0.84mmolを溶かしたトルエン溶液約50mlをオートクレーブに加えた。重合中は急激な発熱により内温は一時122℃まで上昇した。またエチレン圧力は急激な重合により一時1.03MPaまで低下した。重合時間8分で重合を終了したが、エチレンの導入速度から、重合は失活することなく進行中であった。得られた重合液を激しく攪拌した過剰のメタノール中に少量ずつ投入し生成したポリマーを析出させた。真空下、80℃で重量変化が認められなくなるまで乾燥したところ、237gのエチレン−オクテン共重合体が得られた。
【0096】
実施例6
上記と同様に表2に示した条件で重合を行い、表4のエチレン−オクテン共重合体を得た。
【0097】
実施例7〜9
表5に示す条件下、触媒としてrac−ジイソプロピルアミノボランジイルビス(2−メチル−4,5−ベンゾ−1−インデニル)ジルコニウムジクロライドを用い、用いるオクテン量を変えて、実施例5と同様に重合を実施した。ただし、用いる1−オクテンは、酸性活性酸化アルミニウム(MERCK社製)カラムを通して精製してから用いた。
【0098】
実施例10
表5に示す条件下、触媒としてrac−ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4,5−ベンゾ−1−インデニル)ジルコニウムジクロリドを用い、エチレン重合を実施した。
用いられた遷移金属化合物は以下の通りである。
A: rac−ジイソプロピルアミノボランジイルビス(2-メチル−4,5−ベンゾ−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、
B: rac−ジメチルシランジイルビス(2-メチル−4,5−ベンゾ−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、
C: rac−フェニルボランジイルビス{1−(2−メチル−シクロペンタ[l]フェナンスリル)}ジルコニウムジクロライド、
D: rac-ジイソプロピルアミノボランジイルビス(4,5−ベンゾ−1−インデニル)ジルコニウムジクロライド。
遷移金属化合物Bは、公知の方法に従って合成した。
【0099】
重合液の水分量
各実施例の重合試験において、トリイソブチルアルミニウム添加前にオートクレーブ内の溶液を一部サンプリングし、カールフィッシャー法により、含まれる水分量を定量した。その結果、実施例1では13ppm、実施例7では6ppm、実施例2から4、8から10までは約6から18ppmであった。
【0100】
表1、表2、表5にポリマー収量、コモノマー含量を、表3、表4、表6に得られたポリマーの分析値を示す。
【0101】
【表1】
Figure 0003964867
【0102】
【表2】
Figure 0003964867
【0103】
【表3】
Figure 0003964867
【0104】
【表4】
Figure 0003964867
【0105】
【表5】
Figure 0003964867
【0106】
【表6】
Figure 0003964867
【0107】
実施例3で得られた共重合体について、JIS K7210に従い、測定温度は200℃、荷重は2kgおよび10kgでMFRを測定したところ、それぞれ0.36g/10分と6.7g/10分であった。その結果、分子量分布(Mw/Mn)が3.6の同共重合体の荷重10kgと2kgのMFRの比(I10/I)は18.6であった。この値は以下の式を満足する。
30≧MFI≧1.25m+6.25、
10≧m≧2。
MFI:荷重10kgと2kgのMFRの比(I10/I
m:GPCによる分子量分布(Mw/Mn)
【0108】
【発明の効果】
本発明の製造方法では、高価なアルミノキサンや硼素化合物を用いず、きわめて高い活性でオレフィン重合体を製造することができるので工業的にきわめて価値が高い。

Claims (8)

  1. 下記の一般式(1)で表される遷移金属化合物から選ばれる一つ以上の遷移金属化合物と、下記一般式(2)で示される有機アルミニウム化合物とからなり、該有機アルミニウム化合物中のアルミウム量が上記遷移金属化合物中の遷移金属量に対し、モル比で4000〜100000倍である重合触媒を用い、かつ重合温度80〜180℃にて一種以上のオレフィンを重合することを特徴とするオレフィン重合体の製造方法。
    Figure 0003964867
    式中、2つのAは下記の一般式(4−1)〜(4−3)で示されるいずれかの、置換基を有していても良いベンゾインデニル基である。この場合、2つのAは同一でも異なっていても良い。
    Figure 0003964867
    Figure 0003964867
    Figure 0003964867
    上記の一般式(4−1)〜(4−3)において、R1a、R1b、R2a、R2b、R3a及びR3bはそれぞれ独立して水素、ハロゲン、水酸基、アミン基または炭素数1〜20の炭化水素基からなる置換基である。炭化水素基は、1〜3個までのハロゲン原子、珪素原子、燐原子、酸素原子、硼素原子、窒素原子、硫黄原子またはセレン原子を含んでも良く、OSiR 基、SiR 基、NR 基、OH基、OR基、SR基、SeR基またはPR 基(Rはいずれも炭素数1〜10の炭化水素基を表す)の構造を有していても良い。R1a同士、R1b同士、R2a同士、R2b同士、R3a同士またはR3b同士は互いに同一でも異なっていても良い。また、隣接するこれら置換基は一体となって単数あるいは複数の5〜8員環の芳香環または脂肪環を形成しても良い。
    Yは、2つのAと結合を有し、他に置換基として水素あるいは炭素数1〜20の炭化水素基を有する置換メチレン基、置換1,2エタンジイル基、置換1,3プロパンジイル基、置換珪素基、置換硼素基、置換ゲルミレン基、または置換アルミニウム基である。Yの置換基は、1〜5個の窒素、硼素、珪素、燐、セレン、酸素、硫黄、塩素、またはフッ素原子を含んでも良い。また環状構造を有していてもい。
    Xは、それぞれ独立に水素、ハロゲン、炭素数1〜15のアルキル基、炭素数3〜20のアルケニル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数8〜12のアルキルアリール基、炭素数1〜4の炭化水素置換基を有するシリル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、または水素もしくは炭素数1〜22の炭化水素置換基を有するアミド基またはアミノ基である。nは0、1または2である。また、Xが複数である場合、複数のXは互いに結合を有していてもい。
    Mはジルコニウム、ハフニウムまたはチタンである。
    Al(R)3 一般式(2)
    ここで、Rはそれぞれ独立に水素、炭素数2〜20の炭化水素を表す。これらRのうち1個または2個はハロゲンでもい。またRは環状構造を有していても良い。これらRが炭化水素基である場合には1〜5個までの窒素原子、珪素、リンまたはハロゲンを含んでいてもい。式中複数のRは結合構造を有していてもい。これらの有機アルミニウム化合物は、Rを介して複数が結合していても良い。
  2. 一般式(1)においてYが2つのAと結合を有し、他に置換基として水素もしくは炭素数1〜20の炭化水素基を有する置換珪素基または置換硼素基である遷移金属化合物であることを特徴とする請求項1記載のオレフィン重合体の製造方法。
    但し、Yの置換基は、1〜5個の窒素、硼素、珪素、燐、セレン、酸素、硫黄、塩素、またはフッ素原子を含んでも良い。また環状構造を有していてもい。
  3. 一般式(1)においてYが2つのAと結合を有し、他に置換基として水素あるいは炭素数1〜20の炭化水素基を有する置換硼素基である遷移金属化合物であることを特徴とする請求項1記載のオレフィン重合体の製造方法。
    但し、Yの置換基は、1〜5個の窒素、硼素、珪素、燐、セレン、酸素、硫黄、塩素、またはフッ素原子を含んでも良い。また環状構造を有していてもい。
  4. 有機アルミニウム化合物が、トリイソブチルアルミニウムであることを特徴とする請求項1記載のオレフィン重合体の製造方法。
  5. 一般式(1)で示される遷移金属化合物と一般式(2)で示される有機アルミニウム化合物からなる重合触媒に、以下の条件を満たす限定された量のアルモキサンを添加してなる重合触媒を用いて、一種以上のオレフィンを重合することを特徴とする請求項1記載のオレフィン重合体の製造方法。
    用いられるアルモキサン類由来のアルミニウムモル数が、用いられる有機アルミニウム化合物由来のアルミニウムモル数に対し80%以下である。
  6. 一般式(1)で示される遷移金属化合物と一般式(2)で示される有機アルミニウム化合物からなる重合触媒であって、アルモキサンを添加しない重合触媒を用いて一種以上のオレフィンを重合することを特徴とする請求項1記載のオレフィン重合体の製造方法。
  7. 製造されるオレフィン重合体が、エチレン単独重合体又はエチレと1−オクテンとの共重合体であり、これらの単独重合体又は共重合体が、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により求められる分子量分布(Mw/Mn)と荷重を10kgと2kgに変えて測定したメルトフローレートの比(I10/I)の関係が以下の式を満足することを特徴とする請求項1記載のオレフィン重合体の製造方法。
    30≧MFI≧1.25m+6.25、
    10≧m≧2。
    MFI:荷重10kgと2kgのMFRの比(I10/I
    m:GPCによる分子量分布(Mw/Mn)
  8. 重合液に含まれるルイス塩基性物質の量が30ppm以下であることを特徴とする請求項1記載のオレフィン重合体の製造方法。
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