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JP3962896B2 - クリーニング装置及びこれを用いた画像形成装置 - Google Patents

クリーニング装置及びこれを用いた画像形成装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真複写機、レ−ザ−ビ−ムプリンタ、ファクシミリ、静電記録装置等の画像形成装置に用いられ、像担持体上の残留トナーを清掃するクリーニング装置に係り、特に、像担持体に接触回転する導電性のクリーニング回転体を具備するタイプのクリーニング装置及びこれを用いた画像形成装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真複写機、レ−ザ−ビ−ムプリンタ、ファクシミリ、静電記録装置等の画像形成装置においては、一般的に、回転駆動する像担持体としての感光体を帯電器により帯電した後、例えば書き込みデバイスとして露光装置により静電潜像を形成し、この静電潜像を現像装置により現像してトナー像を形成し、しかる後、このトナー像を直接あるいは中間転写体を介して、記録材に転移させ、定着装置によって記録材上のトナー像を定着することによって最終記録画像を形成するという画像形成プロセスが行われる。
一方、この種の画像形成装置は、記録材や中間転写体などの転写媒体に転写されずに感光体上に残ったいわゆる転写残トナーをクリーニング装置によって除去した後、新たな画像形成プロセスに移行するようになっている。
【0003】
この転写残トナーを除去するクリーニング装置には、板状のブレードで機械的にトナーを除去するブレードクリーニング装置や、クリーニングファーブラシに電圧を印加してこのファーブラシにより感光体上の転写残トナーを静電的に掻き取る静電ブラシクリーニング装置(ESB)などがある(例えば特開昭60−101575号公報、特開昭63−249183号公報参照)。
前者は構成が非常に単純で低コストであり、また、広いスペースも必要としない。
しかしながら、画像密度の多いカラー機や中速機以上の画像形成装置では、クリーニング性能が不十分という問題がある。
【0004】
一方、後者は初期的なクリーニング性能は非常に高いものの、ブラシがトナーなどにより汚染されると急速にクリーニング性能が低下するため、ブラシからトナーなどを適宜取り除くために、ブラシに当接して設置する金属ロール(デトーニングロール)などの補助機構が必要である。
また、ブラシやデトーニングロールにはバイアスを印加しなければならないため、複数の電源が必要となり、高コストとなってしまう上、また、多くのデバイスが必要となるためある程度のスペースが必要となり小型化には不向きである(例えば特公平1−60148号公報)。
【0005】
そのため、最も汎用性の高いプロセススピード150〜250mm/secの中速機においては、主たるクリーニング装置として、ブレードを用い、補助機構としてブラシを用いるブレード+ブラシクリーニング方式がしばしば採用されている。
このブラシは、通常絶縁性または半絶縁性のものを使用し、ブラシにバイアスを印加せずに単にトナーを掻き乱し感光体とトナーの付着を弱め、あるいは、回収経路への搬送補助材として作用している。
しかし、このシステムでは、ブラシは実際にトナーを除去するクリーニング部材としてはほとんど機能しておらず、一定以上の高速機や、ブレードクリーニング性の悪い球形トナーを用いた装置では、やはりクリーニング性が不十分でプアクリーニングが発生してしまう。
【0006】
そこで、従来にあっては、例えば図13に示すように、感光体500上の転写残トナーを清掃するクリーニング装置510として、ブレード511と、このブレードの上流側に配設されるブラシ512とを用い、ブラシ512にバイアスを印加せずに、また、ブラシ512のトナークリーニング効果を高める方法として、ブラシの素材に導電性のものを使用し、かつ、その一端をアース513に接地する手法がある(例えば特開平3−153287号公報,特開昭62−283379号公報)。
この手法によれば、ブラシ512にバイアスを印加しなくても前述の静電ブラシクリーニング装置と同じような効果が得られ、静電的にある程度のトナーをブラシ512で回収することが可能である
尚、図13に示す画像形成装置モデルにおいて、符号501は感光体500を帯電する帯電器、502は帯電された感光体500上に静電潜像を形成する露光装置(図では露光装置からのビームに符号を付している)、503は感光体500上の静電潜像をトナーにて可視像化する現像装置、504は転写前にトナー像の極性を整える転写前処理器、505は記録材又は中間転写体などの転写媒体506に感光体500上のトナー像を転写させる転写装置、507はクリーニング装置510の手前に配設されて転写残トナーの極性を整えるクリーニング前処理器である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この種のクリーニング装置にあっては、画像形成サイクルが終了した後、装置停止までの感光体500空回転時(サイクルアウト時)に、ブラシ512内にトラップされていたトナーが瞬間的に感光体500上に吐き出されるという現象がある。
このとき、その吐き出されたトナー量が多いため、当該トナーがブレード511を乗り越えてしまい、プアクリーニングが発生し易いという技術的課題が見出された。
これは、画像形成終了後、感光体500の履歴残留防止のために帯電器501、転写装置505、およびクリーニング前処理器507の出力がオフされ、感光体500電位がゼロ付近になった際、画像形成中にマイナスに帯電したブラシ512(例えば−100〜−200V)と感光体500(−数十V)間に発生した電場(電位逆転領域m)により、ブラシ512内のトナーが感光体500上に静電的に一気に移動することにより生じる。この時のそれぞれの電位の関係を模式的に図14に示す。
【0008】
この対策としては、画像形成時にも適宜ブラシ512に溜まったトナーを感光体500上に戻したり、適宜除去するによってある程度改善することは可能かも知れない。
ところが、前者の対策にあっては、ブラシ512内のトナーは静電的に付着しているため、感光体500上にトナーを戻すにはブラシ512そのものにバイアスを印加して電位をコントロールすることになるが、ブラシ512によるクリーニング機能そのものが低下してしまうという事態は避けられない。
また、後者の対策にあっては、ESBクリーニング装置で用いられているデトーニングロールのような新たなデバイスを用いることで、ブラシ上に付着したトナーをデトーニングロール側に転移除去することは可能であるが、サイクルアウト時にブラシ512と感光体500との接触部に残留しているトナーが感光体500側に吐き出される事態を積極的に阻止することはできない。
尚、このような技術的課題は、導電性のクリーニングブラシを使用した態様に限られるものではなく、例えば導電性のクリーニングロールを使用した態様についても同様に生ずる。
【0009】
本発明は、上述したような技術的課題を解決するためになされたものであって、導電性のクリーニング回転体を具備した態様において、クリーニング回転体のクリーニング性能を最大限に発揮させ、かつ、サイクルアウト時の瞬間的なトナー吐き出しによるプアクリーニングの発生を抑制したクリーニング装置を提供することものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、図1(a)〜(c)に示すように、像担持体1上の残留トナーを清掃するクリーニング装置5において、少なくとも像担持体1に接触回転する導電性のクリーニング回転体6と、このクリーニング回転体6と基準電位部との間に介在されて両者間を接続する電流方向規制手段8とを備え、前記電流方向規制手段8、少なくともクリーニング回転体6側から像担持体1へトナーが再転移する方向に流れる電流を抑制する一方向整流素子8aと、この一方向整流素子8aによる電流許容方向を反転させる反転機構8bとを有することを特徴とするものである。
【0011】
このような技術的手段において、クリーニング装置5の態様としては、導電性のクリーニング回転体6を備えていればよく、必ずしも単独で使用するものに限らない。
ここで、クリーニング回転体6には、ブラシ状、ロール状いずれも含む。
また、クリーニング装置5としては、例えば下流側にクリーニングブレード等のクリーニング部材7を配設してなる組合せ態様や、クリーニングブラシにフリッカーバーを付設したり、クリーニングロールにデトーニングロールを付設する等いずれの態様をも含む。
更に、電流方向規制手段8としては、図1(b)又は(c)に示すように、一方向整流素子8a(例えばダイオードなど)を具備することが必要である。
この場合、一方向整流素子8aを具備することで、クリーニング回転体6から像担持体1に向かうトナーの吐き出しが起こる方向の電流を流さなくすることができ、この作用によって、例えばサイクルアウト時に、清掃性に影響を与えることなく、トナーの吐き出し量を低減することが可能である。
【0012】
また、サイクルアウト時におけるクリーニング回転体6から像担持体1側へのトナーの吐き出し量をより少なくするという観点からすれば、定期的あるいは必要時に、クリーニング回転体6から像担持体1側へトナーが吐き出されるというトナー吐き出しプロセスを行い、クリーニング回転体6に付着しているトナー量そのものを低減させるようにすればよい。
この場合、本発明において、電流方向規制手段8としては、図1(c)に示すように、一方向整流素子8aによる電流許容方向を反転させる反転機構8bを備えることが必要である。
本態様によれば、反転機構8bにて電流許容方向を反転させると、クリーニング回転体6からのトナーの吐き出しが促進されるため、クリーニング回転体6表面を清掃することができる。
このため、サイクルアウト時のクリーニング回転体6からトナーの吐き出し量をより低減できる。
【0013】
ここで、反転機構8bとしての代表的態様としては、図1(c)に示すように、一方向整流素子8aとは電流許容量が逆方向である逆方向整流素子8cと、これらの整流素子8a,8cを切り替え選択する切替手段8dとを備えたものが挙げられるが、これに限定されるものではない。
特に、本態様においては、下流側にクリーニングブレード等のクリーニング部材7を備えた態様が効果的であり、トナー吐き出しプロセスで吐き出されたトナーを下流側のクリーニング部材7で掻き取ることができる。
尚、クリーニング回転体6の下流側にクリーニング部材7を設けない態様であっても、例えば吐き出されたトナーを像担持体1表面を通じて現像装置側まで搬送して再利用するなどしても差し支えない。
【0014】
また、図1(a)(c)に示す態様において、定期的にトナー吐き出しプロセスを実行させるには、所定間隔毎又はインタイメージ領域に対応して電流方向規制手段8の電流許容方向を通常方向から反転させ、クリーニング回転体6から像担持体1へトナーが再転移するトナー吐出プロセスを実行させる制御手段10を具備させるようにすればよい。
本態様によれば、画像形成プロセスに影響しない所定のタイミングでトナー吐出プロセスを行えば、クリーニング回転体表面を定期的に清掃可能である。
【0015】
更に、図1(a)(c)に示す態様において、必要時にトナー吐き出しプロセスを実行させるには、未転写トナー量が異常に多く発生する異常プロセスから復帰する条件下で、電流方向規制手段8の電流許容方向を通常方向から反転させ、クリーニング回転体6から像担持体1へトナーが再転移するトナー吐出プロセスを実行させる制御手段10を具備させるようにすればよい。
ここで、異常プロセスとは、ジャムなどで未転写トナー像が像担持体1上にそのまま残存するようなプロセスを指す。
本態様によれば、異常プロセスが起こると、異常に多くの未転写トナー(残留トナー)がクリーニング回転体6を通過するため、このクリーニング回転体6への付着量が異常に増加してしまい、クリーニング回転体6が異常に汚れる。このため、異常プロセス直後のサイクルアウト時におけるクリーニング回転体6からトナーの吐き出し量を低減させるには、異常プロセスからの復帰サイクル時にクリーニング回転体6の付着トナーを吐き出させ、クリーニング回転体6を清掃することが好ましい。
【0016】
また、本発明において、クリーニング回転体6と基準電位部9との関係については適宜選定して差し支えない。
例えば、クリーニング回転体6がブラシ状であれば、電流方向規制手段8を介して基準電位部9としてのアースに接地されていればよい。
更に、クリーニング回転体6がロール状であれば、電流方向規制手段8を介して基準電位部9としてのバイアス電源のバイアス印加部に接続されていればよい。
【0017】
また、本発明は、クリーニング装置5に限られるものではなく、このクリーニング装置5が組み込まれた画像形成装置をも対象とする。
この場合、本発明は、図1(a)に示すように、像担持体1と、この像担持体1上にトナー像を形成するトナー像形成手段2と、像担持体1上のトナー像を転写媒体(最終記録媒体は勿論、中間転写体をも含む)4に転写させる転写手段3と、像担持体1上の残留トナーを清掃するクリーニング装置5とを備えた画像形成装置において、前記クリーニング装置5に本発明に係る各種クリーニング装置5を用いるようにしたものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいて本発明を詳細に説明する。
◎実施の形態1
図2は本発明が適用された画像形成装置の実施の形態1を示す。
同図において、画像形成装置は、いわゆる中間転写型のカラー画像形成装置であり、例えば駆動モータにより回転駆動される感光体(本例では感光体ドラム)20を有し、この感光体20に対向する位置に中間転写体(本例では中間転写ベルト)30を配設すると共に、この中間転写体30の所定部位に二次転写装置(本例では二次転写ロール)40を配設し、この二次転写装置40による二次転写部位を通過した記録材搬送路の下流側に定着装置50を配設したものである。
【0019】
本実施の形態において、感光体20の周囲には、感光体20を帯電する帯電器(本例ではスコロトロン)21と、感光体20上に各色成分(本例では、イエロ(Y),マゼンタ(M),シアン(C),ブラック(K))静電潜像を書き込むレーザ走査装置等の露光装置22(図では露光装置からのビームに符号を付す)と、感光体20上の各色成分静電潜像を対応する色トナーにて可視像化する現像装置(本例ではロータリー型現像装置)23と、感光体20上のトナー像の極性を整える転写前処理器(本例ではイレーズランプ)24と、前記中間転写体30と、感光体20上に残留する未転写トナー(残留トナー)を清掃するクリーニング装置26と、このクリーニング装置26の上流側に設けられて未転写トナーの極性を整えるクリーニング前処理器(本例ではコロトロン)27とが配設されている。
【0020】
また、中間転写体(本例では中間転写ベルト)30は、例えば複数の張架ロール31〜34に掛け渡され、張架ロール31の一つを駆動ロールとして、感光体20との対向部で同方向に回転するように循環回転せしめられている。
そして、感光体20に対向する中間転写体30の裏面には一次転写装置(本例では一次転写ロール)35が配設されており、感光体20との間に一次転写に必要な転写電界が形成されるようになっている。
更に、中間転写体30のうち、二次転写部位の下流側には、中間転写体30上の残留トナーを清掃する中間転写クリーニング装置36が設けられている。
【0021】
また、二次転写装置(本例では二次転写ロール)40は張架ロール34をバックアップロールとして中間転写体30に対向配置されており、中間転写体30との間に二次転写に必要な転写電界が形成されるようになっている。
尚、符号41は二次転写装置40に付設されて二次転写装置40に転移したトナーや記録材の紙粉等を清掃する二次転写クリーニング装置である。
更に、記録材の搬送系は、二次転写装置40の上流側に配設されたレジストロール42にて記録材を一旦位置決めした後に二次転写部位へ搬送し、しかる後、ガイドプレート43及び搬送ベルト44を経て記録材を定着装置50に搬送するようになっている。
【0022】
また、本実施の形態において、クリーニング装置26は、図2及び図3(a)に示すように、ハウジング60の開口上縁に例えば弾性ゴムからなるクリーニングブレード(以下必要に応じてブレードと称する)61を具備させ、このブレード61を感光体20上に当接させる一方、このブレード61の上流側にはクリーニングブラシ(以下必要に応じてブラシと称する)62を配設し、このブラシ62を感光体20に回転可能に接触したものである。
尚、符号63はブラシ62上に付着したトナーを振り落とすためのフリッカーバー、64はハウジング60内の回収トナーを図示外の回収装置側へ搬送するオーガー、65はハウジング60の開口下縁と感光体20との間の気密に保つ弾性シールである。
【0023】
特に、本実施の形態では、ブラシ62は、導電性シャフト621に導電性ブラシ基材622を巻き付けてなる態様のものであり、導電性シャフト621は例えばダイオード71からなる電流方向規制回路70を介してアース81に接地されている。
このとき、使用するトナーは負極性トナーが用いられ、ダイオード71は、図3(b)に示すように、アース81からブラシ62に向かう電流iを許容電流方向とする向きに配置されている。言い換えれば、ダイオード71は、ブラシ62に回収されたトナーが感光体20側に再転移する方向に流れる電流(ブラシ62からアース81側に流れる電流i’)を抑制するように配置されている。
【0024】
次に、本実施の形態に係る画像形成装置の作動について説明する。
感光体20は駆動モータにより回転駆動され、帯電器21により均一にマイナス数百ボルトに帯電された後、露光装置22により露光されて静電潜像が形成され、現像装置23により現像されてトナー像となる。
この際、現像装置23には図示外のバイアス電源から現像バイアスが印加され、逆極現像の場合、負に帯電されたトナーが感光体20上に現像される。
そして、感光体20上のトナー像は一次転写装置35によってプラスの印加バイアスを与えられることにより中間転写体30に転写され、中間転写体30上のトナー像は二次転写装置40により記録材に転写され、しかる後、定着装置50にて記録材上のトナー像が定着せしめられる。
【0025】
一方、記録材に転写されなかった感光体20上の転写残トナーは、クリーニング前処理器27により例えばマイナスのバイアスが与えられた後、クリーニング装置26に突入する。
すると、クリーニング装置26に内に突入した転写残トナーは、その一部がブラシ62により静電的に回収され、残りはブレード61によって感光体20表面から除去される。
また、中間転写体30上の転写残トナーは中間転写クリーニング装置36により回収される。
【0026】
ここで、クリーニング装置26のサイクルアウト時の動作に着目してみると、画像形成サイクルが終了した時点でサイクルアウトされるが、このとき、感光体20上の履歴残留防止という観点から、帯電器21、一次転写装置35、及び、クリーニング前処理器27の出力がオフされ、図3(b)に示すように、感光体20電位VPがゼロ付近になる。
この状態においては、図3(b)に示すように、ブラシ62の導電性シャフト621はアース81電位と等しい電位V0であるが、ブラシ62の先端部は画像形成中にマイナスに帯電した状態にあるため、ブラシ62(例えば−100〜−200V)と感光体20(−数十V)間には、図4に示すように、ブラシ62内のトナーが感光体20上に静電的に一気に移動する方向に向かう電場(電位逆転領域m)が発生する。
【0027】
ところが、本実施の形態では、ブラシ62は、ダイオード71を介してアース81に接地されているため、サイクルアウトの瞬間には、ブラシ62から感光体20に逆電流が流れるが、直ぐにこれを妨げるようにダイオード71の接合界面にプラス電位が誘起され、その後、逆電流の流れが阻止される。尚、ダイオード71の整流作用により逆電流が流れなくなると、図4に示すように、ダイオード71に発生したプラス電位は徐々に消失していく。
このため、上述した電位逆転領域mは、ダイオード71のない態様に比べて飛躍的に短縮される。
よって、サイクルアウト時に、ブラシ62から感光体20に再転移するトナー量は極めて少なくなり、この再転移したトナーがブレード61を乗り越えてプアクリーニングが発生することは有効に防止される。
尚、本実施の形態において、中間転写クリーニング装置36などの詳細については特に言及していないが、クリーニング装置26に付設した電流方向規制回路70を付加してもよいことは勿論である。
また、このような本実施の形態に係るクリーニング装置の性能については後述する実施例1にて確認した。
【0028】
◎実施の形態2
図5は本発明が適用された画像形成装置の実施の形態2を示す。
同図において、画像形成装置の基本的構成は、実施の形態1と略同様であるが、クリーニング装置26の電流方向規制回路70が実施の形態1と異なるものになっている。尚、実施の形態1と同様な構成要素については実施の形態1と同様な符号を付してここではその詳細な説明を省略する。
本実施の形態において、電流方向規制回路70は、図6に示すように、アース81からブラシ62に向かう電流を許容電流方向とする向きに配置されているダイオード71と、このダイオード71とは逆方向に向かう電流を許容電流方向とする向きに配置されている逆方向ダイオード72と、両ダイオード71,72のいずれかを切り替えてアース81側へ選択的に接地する切替スイッチ73とを備えている。
【0029】
そして、切替スイッチ73は、制御装置75からの切替制御信号に応じて切替動作するようになっている。
本実施の形態では、制御装置75は、インターイメージ間のタイミング、あるいは、ジャム等のように、未転写トナー量が異常に多く発生する異常プロセスから復帰するサイクルに応じて、切替制御信号を送出し、トナー吐出サイクルを実行するようになっている。
尚、制御装置75による切替制御信号の送出タイミングとしては、インターイメージ間のタイミングに替えて、あるいは、インターイメージ間のタイミングに加えて、例えばジョブエンド時のサイクルアウト前に後処理サイクルを設け、この後処理サイクルに応じて切替制御信号を送出し、トナー吐出サイクルを実行するようにしてもよい。
【0030】
次に、本実施の形態に係る画像形成装置の作動について説明する。
本実施の形態において、画像形成装置の画像形成プロセスは、実施の形態1と略同様である。
ここで、クリーニング装置26のサイクルアウト時の動作過程は、実施の形態1と略同様であるが、実施の形態1と異なり、所定のタイミングで、トナー吐出プロセスが実行されるようになっている。
本例では、制御装置75は、画像形成サイクルのインターイメージに入る瞬間において、電流方向規制回路70に切替制御信号を送出し、切替スイッチ73を切り替えることで逆方向ダイオード72をアース81に接地する。
すると、それまでブラシ62から感光体20に向かって流れていた電流は、ダイオードにとって逆電流になり、図7に示すように、逆方向ダイオード72の接合界面にマイナス電圧が誘起される。その結果、短い時間であるが、感光体20からブラシ62に向かって電流が流れる。
【0031】
この状態において、ブラシ62に付着したままのトナーは感光体20に向かって再転移するという、トナー吐出プロセスが行われる。
このとき、ブラシ62から感光体20に吐き出されるトナー量は、主として先の画像形成サイクルでブラシ62に残存付着したものであるから、それほど多くはなく、吐き出されたトナーは下流側のブレード61にて確実に掻き取られる。
【0032】
尚、本実施の形態では、インターイメージ領域を利用してトナー吐出プロセスを実行するようにしているが、これに限られるものではなく、これに代わって、あるいは、これに加えて、例えば画像形成サイクルのジョブエンド時において、サイクルアウト前に後処理サイクルを設け、この後処理サイクルでトナー吐出プロセスを実行するようにしてもよい。
この場合におけるブラシ62と感光体20との間の電位変化を図8に示す。
同図において、後処理サイクルでは、トナー吐出サイクルによりブラシ62側のトナーが感光体20側に再転移し、ブレード61にて掻き取られる。
そして、後処理サイクル後にサイクルアウトされるが、このサイクルアウトに入る瞬間において、制御装置75は、電流方向規制回路70に切替制御信号を送出し、切替スイッチ73を切り替えることでダイオード71をアース81に接地する。
【0033】
すると、ブラシ62(−400V程度)と感光体20(−数十V)間には、図8に示すように、ブラシ62内のトナーが感光体20上に静電的に一気に移動する方向に向かう電場(電位逆転領域m)が発生する。
ところが、サイクルアウトの瞬間には、感光体20からブラシ62に逆電流が流れるが、直ぐにこれを妨げるようにダイオード71の接合界面にプラス電位が誘起され、その後、逆電流の流れが阻止され、上述した電位逆転領域mは飛躍的に短縮される。
このように、トナー吐出サイクルにてトナーは事前に吐き出され、しかも、サイクルアウト時の電位逆転領域mは飛躍的に短縮されるから、サイクルアウト時に、ブラシ62から感光体20に再転移するトナー量は極めて少なくなり、この再転移したトナーがブレード61を乗り越えてプアクリーニングが発生することは確実に防止される。
【0034】
また、制御装置75は、例えばジャム等の異常プロセスが生ずると装置を停止すると共に、ジャム処理が終了した段階で装置カバーを閉じた際に図示外のカバー開閉スイッチによる復帰信号に基づいて、電流方向規制回路70に切替制御信号を送出し、切替スイッチ73を切り替えることで逆方向ダイオード72をアース81に接地する。
このように、装置が停止してから、ジャム処理が解除されて復帰サイクルに入った瞬間において、図9に示すように、ダイオード71から逆方向ダイオード72に反転すると、それまで流れていた電流は逆電流となり、逆方向ダイオード72の接合界面にマイナス電圧が誘起される。
すると、インターイメージのときと同様に、ブラシ62から少しずつトナーが吐き出されるというトナー吐出プロセスが実行される。
特に、本実施の形態において、復帰サイクルの途中で転写前処理器24であるイレーズランプをオンして感光体20の電位を落とすことで、更に、トナーの吐き出しを継続することが可能である。
【0035】
ここで、トナー吐出プロセスの実行時間については、感光体20の回転数等により適宜選定して差し支えないが、感光体20の回転数に応じてトナーの吐き出し量は増加するが、感光体の回転数がある程度多くなると、ブラシ62側に残存するトナー量自体に上限がある以上、ブラシ62側からのトナーの吐き出し量自体は変わらなくなるから、適宜範囲で選定することが必要である。
また、このような本実施の形態に係るクリーニング装置の性能については後述する実施例2にて確認した。
【0036】
◎実施の形態3
図10は本発明が適用された画像形成装置の実施の形態3を示す。
同図において、画像形成装置の基本的構成は、実施の形態1,2と異なり、感光体20上の各色成分トナー像を転写保持体90上に保持した記録材に順次転写させるようにしたものである。尚、実施の形態1,2と同様な構成要素については実施の形態1,2と同様な符号を付してここではその詳細な説明を省略する。ここで、転写保持体90は例えばドラム状に形成され、記録材を吸着する部位に吸着帯電器(本例ではコロトロン)91を設け、感光体20との転写部位に転写帯電器(本例ではコロトロン)92を設けると共に、記録材ほを剥離する部位に剥離帯電器(本例ではコロトロン)93を設けたものであり、記録材を静電吸着保持し、転写工程が終了した時点で剥離するようになっている。
そして、図10中、符号94は記録材の転写保持体90へのレジストロール、95は吸着帯電器91の対向ロール、96は記録材剥離時に記録材を転写保持体90から押し出す剥離補助部材、97は転写保持体90を除電する除電器(本例では対構成のコロトロン)である。
【0037】
また、本実施の形態において、クリーニング装置26は、実施の形態1,2と異なり、ハウジング100の開口上縁にブレード101を配設すると共に、この上流側には例えば導電性シャフトに導電性のウレタン樹脂等が被覆されたクリーニングロール(以下本実施の形態では必要に応じてロールと略記する)102を配設したものである。
そして、このロール102にはデトーニングロール103が接触配置されており、このデトーニングロール103にはスクレーパ104が接触配置されている。
更に、ロール102の導電性シャフトは、例えばダイオード71からなる電流方向規制回路70を介してバイアス電源82に接続されている。
このとき、使用するトナーは負極性トナーが用いられ、ダイオード71は、図10に示すように、負極性のバイアス電源82からロール102に向かう電流を許容電流方向とする向きに配置されている。
一方、デトーニングロール103にも例えば正極性のバイアス電源105が設けられている。尚、図中符号106はハウジング100に回収されたトナーを図示外の回収装置に搬送するオーガーである。
【0038】
本実施の形態によれば、感光体20上に形成された各色成分トナー像は、転写保持体90に保持された記録材に順次転写され、各色成分トナー像の転写工程が終了した後に、転写保持体90から剥離された記録材が定着装置50へと搬送され、記録材上のトナー像が定着せしめられる。
このとき、感光体20上の転写残トナーはクリーニング前処理器27の処理を経た後、クリーニング装置26に突入する。
すると、クリーニング装置26に内に突入した転写残トナーは、その一部がロール102により静電的に回収され、残りはブレード101によって感光体20表面から除去される。
そして、ロール102に回収されたトナーはデトーニングロール103を経てスクレーパ104にて掻き落とされる。
【0039】
ここで、クリーニング装置26のサイクルアウト時の動作に着目してみると、画像形成サイクルが終了した時点でサイクルアウトされるが、このとき、帯電器21、転写帯電器92、及び、クリーニング前処理器27の出力がオフされ、感光体20電位VPがゼロ付近になる。
この状態においては、図10に示すように、ロール102(バイアス電源82電圧)と感光体20(−数十V)間には、ロール102内のトナーが感光体20上に静電的に一気に移動する方向に向かう電場(電位逆転領域)が発生する。
ところが、本実施の形態では、ロール102は、ダイオード71を介してバイアス電源82に接続されているため、サイクルアウトの瞬間には、感光体20からロール102に逆電流が流れるが、直ぐにこれを妨げるようにダイオード71の接合界面にプラス電位が誘起され、その後、逆電流の流れが阻止される。
このため、上述した電位逆転領域はダイオード71のない態様に比べて飛躍的に短縮される。
よって、サイクルアウト時に、ロール102から感光体20に再転移するトナー量は極めて少なくなり、この再転移したトナーがブレード61を乗り越えてプアクリーニングが発生することは有効に防止される。
尚、本実施の形態において、実施の形態2と同様な電流方向規制回路70を設けてもよいことは勿論である。
【0040】
【実施例】
◎実施例1
本実施例は、実施の形態1に係る画像形成装置をより具体化したものである。
本実施例での感光体20は直径84mmの円柱状のドラムであり、感光体20の表面層がポリカーボネートをバインダーとする高分子樹脂とトリフェニルアミン系の電荷輸送剤で構成された赤外線領域に感度を持つ有機感光体を用いた。
帯電器21はスコロトロンを用い、ワイヤに直流電圧−5kVを、グリッドに直流電圧−750Vを印加し、感光体20表面を−700Vに帯電させたのち露光装置22によって感光体20表面に静電潜像を形成し、続いて現像装置23によってマイナスに帯電したトナーを感光体20上に現像した。
また、クリーニング装置26としては、ブレード61+ブラシ62からなるクリーニングシステムが用いられるが、特に形状係数140未満の球形に近い形状のトナーを用いる場合、ブラシ62からの大量の瞬間的トナー吐き出しはブレードクリーニングに対して多大な負荷となる。
プロセススピードが200〜260mm/sec程度の場合、一回でのブレード61へのトナーの突入量が180mgを越えるあたりから、トナーのブレード61すりぬけ、つまりプアークリーニングが発生することが、上述の装置を用いた別の実験によりわかっている。
【0041】
我々は、トナー掻き取り/吐き出しの際にブラシ接地回路に発生する電流に着目し、トナー吐き出しの起こる方向の電流を流さなくすることで、ブラシの掻き取り性に影響を及ぼすこと無く吐き出し量が低減されることを見出した。これによってサイクルアウト時のプアクリーニングを大幅に改善することが出来る。
今回使用の、負帯電感光体20と負帯電トナーを用い、転写後クリーニング前帯電器27で電位を負方向に制御するシステムでは、ブラシ62に突入し貯えられる転写残トナーは大部分が負極性側に帯電されている。
その結果、単純に導電性シャフト621を直接アース81に落としている場合、ブラシ62にトナーを捕獲する際にはアース81からブラシ62の方向に、ブラシ62からトナーが吐き出される際には、ブラシ62からアース81に向けて、電流が流れる。どちらの場合も電流の絶対値は移動するトナー量によって前後するが数μA〜10μA程度の値であった。
【0042】
そこで、ブラシ接地回路のブラシ62−アース81間に、ブラシ62側にカソードが来るようにダイオード71を挿入する。これにより、アース81からブラシ62の方向、即ちブラシ62にトナーを捕獲する方向の電流のみが回路に流れることとなる。
今回の実験では、サイクルアウト初期のブラシの電位が−100〜−200V、また、感光体20は除電されて−数十Vに落ちているので、耐圧が200V以上のダイオードを用いれば、逆方向の、ブラシ62からトナーを吐き出す電流は流れない。
但し、ブラシ62の誘電応答や静電容量による遅延効果、また、接触摺擦による転移などのために、完全に吐き出しがゼロになるわけではなく、大幅に吐出し量が低減されるに留まる。
【0043】
本実施例による効果を評価するため、次のようなテストを行った。
予め清掃済みのブラシ62を装置にセットし、YMCK4色各ハーフトーン70%(計280%)の未転写像をA3で2枚分突入させた後、さらに、同じYMCK4色各ハーフトーン70%(計280%)の今度は転写残像をA3で1枚分突入させ、サイクルアウト時に装置をシャットダウンする。
この時のブラシ62へのトナーの突入量は約800mgであり、その大半はいったんブラシ62に静電的に回収されるが、サイクルアウト時には感光体20の電位とブラシ62電位の逆転のため、ブラシ62に回収されたトナーが一気に吐き出されることとなる。この際のブラシ62から吐き出された感光体20上のトナー量と、ブレード61からのトナーすり抜け量、すなわちプア−クリーニング発生の有無についてテストしダイオード71接地の効果を確認した。
【0044】
装置のプロセススピードは220mm/secでテストを実施した。
また、感光体20上の未転写トナーを除去するクリーニング装置26はポリウレタンからなるブレード61であり、これを設置角度22度、当接圧1.5g/mmの圧力で感光体に当接させたものを用いた。
また、中間転写体30の中間転写クリーニング装置36もポリウレタンからなるブレードであり、これを設置角度17度、当接圧2.2g/mmの圧力で中間転写体30に当接させたものを用いた。
ブラシ62は電気抵抗102〜104Ω、繊維太さ10デニールのカーボンファイバーとナイロンの混紡ブラシを用いた。
本実施例の効果の普遍性を見るため、材料も密度も同じであるが基布幅の違うブラシ62を2種で実験を行なった。この2つは他の実験において吐出し量に差があることが知られているものである。
ブラシ62の導電性シャフト621とアース81間にダイオード71を挿入し、実験環境は10℃、15%RHのクリーニングストレス下で行なった。トナーは重合法により作成された形状係数SF1=120のものを用いた。
【0045】
この実験の結果を図11に示す。
ブラシ62を直接アース81に落としている▲1▼、▲2▼(比較例)の場合には、ブレード61の突入許容値180mgを遥かに越えて大量のトナーが吐き出されるのに対し、ブラシ62−アース81間にダイオード71を導入し、ブラシ接地回路に逆電流が流れないようにした▲3▼、▲4▼(実施例)の場合では、直接接地の場合に比べ吐出し量が20%〜30%まで減少し、許容値内に収まっている。
結果として上述の条件では、▲1▼及び▲2▼はプアクリーニングが発生するのに対し、▲3▼及び▲4▼はプアクリーニングの発生はなかった。
【0046】
◎実施例2
しかしながら、上記▲4▼の結果は吐出し量85mgと充分低減されているが、▲3▼の吐出し量は160mgで許容値ぎりぎりであり、製造・量産上の問題などの理由から▲3▼の条件を採用しなければならないような場合には、このクリーニングシステムには安定性に不安がある。このシステムにおいて、さらに、サイクルアウト時の吐出し量を低減するために、本実施の形態2(図5,図6参照)に示すように、ブラシ接地回路の途中に、互いに逆の極性のダイオード71,72を2つ並べて配置し、任意にどちらかのダイオード71,72がブラシ接地回路に組み込まれるよう切替スイッチ73にてスイッチングされる構成の装置を用いて、以下のような実験を行なった。
【0047】
図5及び図6において、2つのダイオード71,72は接続方向が逆になっている以外は同一のものであり、また、ダイオード71,72のスイッチング部分以外は実施例1の装置と全く同じ構成の装置を用いている。また、ブラシ62は図11の▲1▼、▲3▼と同じ幅広のものを用いた。
まず、図6に示すように、切替スイッチ73を、ダイオード71がブラシ接地回路に組み込まれるようにセットした状態で、実施例1の場合と同様に、YMCK4色各ハーフトーン70%(計280%)の未転写像をA3で2枚分突入させた後、さらに同じYMCK4色各ハーフトーン70%(計280%)の今度は転写残像をA3で1枚分突入させる。
【0048】
ここで、サイクルアウトに入る前に、即ち帯電器21、一次転写装置35、および、クリーニング前処理器27の出力をオンした状態のままで、逆極性のダイオード72が回路に組み込まれるように切替スイッチ73を切り替えて、感光体20を何周か回転させた後、再びダイオード71が回路に組み込まれるようにスイッチングしてから帯電器21、一次転写装置35、および、クリーニング前処理器27の出力をオフしサイクルアウトさせる。
この際のブラシ62から吐き出される感光体20上のトナー量を調べ、図12に示す結果を得た。
【0049】
図12によれば、サイクルアウト前の、逆方向ダイオード72を接続した場合、一周あたり約30mgのトナーが吐き出されていることがわかる。
このとき、電位の逆転現象は起こっていないので、これは電気的な作用よりも、ダイオード極性が逆になっているために許容された接触による転移の効果が支配的であると推測されるが、このように前もって少量ずつブラシ62上のトナーを吐き出させておくことによって、サイクルアウト時の吐き出し量をさらに低減でき、充分なクリーニング性を安定的に確保できるようになった。
【0050】
また、一度に多量の転写残トナーがブラシ62に突入する場合、例えばジャムなどの異常プロセスの場合であるが、本実施例のように、逆方向ダイオード72を接続し、帯電器21、一次転写装置35、および、クリーニング前処理器27の出力をオンした状態で、感光体20を3周〜4周させる特別プロセス(トナー吐出プロセス)を入れることによって、プアクリーニングを確実に防止出来ることも確認した。
ここで、感光体20の回転数について、5周より回転数を増やしても、事前吐出しの効果は減っていく一方であり意味がない。これは、トナーの事前吐き出しが積極的に電界の効果を用いておらず、かつ、ブラシ62側に残存しているトナー量に限度があるからである。
また、通常のプリント動作の場合、インターイメージ毎、および/又は、ジョブエンド時に逆極性ダイオードにスイッチングし少量ずつトナーを吐き出させることによって、ブラシ62上のトナー量を低減し、サイクルアウト時の吐き出し量をさらに抑えらるようにすれば、長期的に安定で充分なクリーニング性能を確保できる。
【0051】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明に係るクリーニング装置によれば、導電性のクリーニング回転体を電流方向規制手段を介して基準電位部に接続し、電流方向規制手段には、少なくともクリーニング回転体側から像担持体へトナーが再転移する方向に流れる電流を抑制する一方向整流素子を具備させるようにしたので、クリーニング回転体のクリーニング性能を最大限に発揮させ、かつ、サイクルアウト時の瞬間的なトナー吐き出しによるプアクリーニングの発生を抑制することができる。
特に、本発明において、電流方向規制手段として、一方向整流素子による電流許容方向を反転させる反転機構を具備させるようにしたので、定期的若しくはジャム等の異常プロセスからの復帰サイクルなどにおいて、反転機構にて電流許容方向を反転させることで、クリーニング回転体からのトナーの吐き出しを促進でき、もって、クリーニング回転体表面を清掃することができ、サイクルアウト時のクリーニング回転体からトナーの吐き出し量をより低減できる。
また、本発明に係るクリーニング装置を組み込んだ画像形成装置によれば、サイクルアウト時のクリーニング回転体からのトナーの吐き出し量を低減できるため、クリーニングに不利といわれている、高速機や、球形に近いトナーを用いる画像形成プロセスにおいて、特に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は本発明に係るクリーニング装置及びこれを用いた画像形成装置の概要を示す説明図、(b)は電流方向規制手段の一態様を示す説明図、(c)は電流方向規制手段の他の態様を示す説明図である。
【図2】 本発明が適用された画像形成装置の実施の形態1を示す全体構成図である。
【図3】 (a)は実施の形態1で用いられるクリーニング装置の詳細を示す説明図、(b)は本実施の形態におけるダイオードの作用を示す説明図である。
【図4】 本実施の形態におけるクリーニング装置のサイクルアウト時の作用を示す説明図である。
【図5】 本発明が適用された画像形成装置の実施の形態2を示す全体構成図である。
【図6】 実施の形態2で用いられるクリーニング装置の詳細を示す説明図である。
【図7】 本実施の形態におけるクリーニング装置のインターイメージ間の作用を示す説明図である。
【図8】 本実施の形態の変形形態におけるクリーニング装置のジョブエンド時の作用を示す説明図である。
【図9】 本実施の形態におけるクリーニング装置の異常プロセスからの復帰サイクル時の作用を示す説明図である。
【図10】 本発明が適用された画像形成装置の実施の形態3を示す全体構成図である。
【図11】 実施例1の性能試験(ダイオード有無によるブレードへのトナー突入量とプアクリーニング発生状況)の結果を示す説明図である。
【図12】 実施例2の性能試験(ダイオード極性切り替えによる事前吐き出しの効果)の結果を示す説明図である。
【図13】 従来における画像形成装置の一例を示す説明図である。
【図14】 従来におけるクリーニング装置のサイクルアウト時の作用を示す説明図である。
【符号の説明】
1…像担持体,2…トナー像形成手段,3…転写手段,4…転写媒体,5…クリーニング装置,6…クリーニング回転体,7…クリーニング部材,8…電流方向規制手段,8a…一方向整流素子,8b…反転機構,8c…逆方向整流素子,8d…切替手段,9…基準電位部,10…制御手段

Claims (8)

  1. 像担持体上の残留トナーを清掃するクリーニング装置において、
    少なくとも像担持体に接触回転する導電性のクリーニング回転体と、
    このクリーニング回転体と基準電位部との間に介在されて両者間を接続する電流方向規制手段とを備え、
    前記電流方向規制手段、少なくともクリーニング回転体側から像担持体へトナーが再転移する方向に流れる電流を抑制する一方向整流素子と、この一方向整流素子による電流許容方向を反転させる反転機構とを有することを特徴とするクリーニング装置。
  2. 請求項記載のクリーニング装置において、
    反転機構は、一方向整流素子とは電流許容方向が逆方向である逆方向整流素子と、一方向整流素子及び逆方向整流素子を切り替え選択する切替手段とを備えたことを特徴とするクリーニング装置。
  3. 請求項記載のクリーニング装置において、
    所定間隔毎又はインタイメージ領域に対応して電流方向規制手段の電流許容方向を通常方向から反転させ、クリーニング回転体から像担持体へトナーが再転移するトナー吐出プロセスを実行させる制御手段を備えていることを特徴とするクリーニング装置。
  4. 請求項記載のクリーニング装置において、
    未転写トナー量が異常に多く発生する異常プロセスから復帰する条件下で、電流方向規制手段の電流許容方向を通常方向から反転させ、クリーニング回転体から像担持体へトナーが再転移するトナー吐出プロセスを実行させる制御手段を備えていることを特徴とするクリーニング装置。
  5. 請求項記載のクリーニング装置において、
    クリーニング回転体はブラシ状であり、電流方向規制手段を介して接地されていることを特徴とするクリーニング装置。
  6. 請求項記載のクリーニング装置において、
    クリーニング回転体はロール状であり、電流方向規制手段を介してバイアス電源に接続されていることを特徴とするクリーニング装置。
  7. 請求項記載のクリーニング装置において、
    クリーニング回転体の下流側に像担持体に接触するクリーニング部材を備えていることを特徴とするクリーニング装置。
  8. 像担持体と、この像担持体上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、像担持体上のトナー像を転写媒体に転写させる転写手段と、像担持体上の残留トナーを清掃するクリーニング装置とを備えた画像形成装置において、
    前記クリーニング装置には、請求項1ないしいずれかに記載のクリーニング装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
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