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JP3960960B2 - 吸収性製品及び吸収性製品の製造装置 - Google Patents

吸収性製品及び吸収性製品の製造装置 Download PDF

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Description

本発明は、例えば生理用ナプキンや失禁用パッド、幼児用パッド、母乳パッド、おりものシート等のパンツやオムツ等の下着に仮固定することで、尿等の体液を吸収して保持するための吸収性製品及び吸収性製品を製造するための製造装置に関するものである。
失禁パッドや生理用ナプキン等のような吸収性製品の一例として吸収性パッドがある。この吸収性パッドは、一般的には、一方向に長い長方形もしくは長円形に形成したパッド体であり、下着の股部に対応した位置において、前後に長さ方向を合わせて装着されることで、使用者が排出した尿や便等の排泄物を受容するようになっている。
このような吸収性パッドの使用者が装着した時に外面となる箇所には、液体不透過性のバックシートが適用され、その内側には尿等の液体を吸収するための吸収体が配置され、さらにその内側で使用者の肌と接触する箇所には、液体を透過する表面材が配置されている。
これにより、排泄物である尿等は、液体を透過するシート材を透過して、吸収体に吸収され、さらに、液体不透過性のバックシートにより外部にしみ出たりすることが防止される。
近年、吸収体の吸収能力を高め、かつ、吸収性パッドの厚みを薄くするために、ポリマーシートを吸収体の一部の層として使用されることが増えている。
このポリマーシートは、薄い仕様でも吸収体の吸収力を確保するために、パルプや化学繊維よりなる不織布やティシュなどのシート材の上に、比較的多量の吸収性ポリマーを単独若しくはパルプなどと混合した状態で散布し、その上にさらにシート材を配置することで、ポリマーをシート材で挟み、固定することで形成されており、固定するにあたってホットメルトなどの接着剤が使用されているために、ポリマーシートは硬いものとされている。
このようなポリマーシートを使用した吸収性パッドは、股間部への刺激を低減するために、股ぐりをしたものが使用された例がある(例えば、特願2002−251464)。
ところが、このように硬いポリマーシートを使用した吸収性パッドは、使用者にとっては硬い感触であり使用感が悪いだけではなく、使用者の身体にフィットしづらいという問題があった。
そこで本発明は上記課題を解消し、吸収性製品において、使用時の感触を柔らかくすることができ、使用者の身体の前後に沿ってフィットさせることが容易になる吸収性製品及び吸収性製品の製造装置を提供することを目的としている。
第1の発明は、トップシートと、バックシートと、前記トップシートと前記バックシートの間に吸収体を有する吸収性製品であって、前記吸収体が繊維間に隙間がある状態とすることで、吸収した液体を拡散保持する性質を備える第1の吸収体層と、前記第1の吸収体層の外側に配置されて、前記第1の吸収体層で吸収保持しきれない前記液体を吸収し保持するために、液体保持性が高く、かつ比較的厚みの薄い第2の吸収体層であるポリマーシートとを有しており、前記ポリマーシートは、複数のシート材間に散布された吸収性ゲル材料であるポリマーを挟んで固定してなり、前記ポリマーシートの繊維の配向性は、前記吸収性製品の短手方向に向かっており、前記ポリマーシート全面には、前記繊維の前記配向性と同じ方向である前記吸収製品の短手方向に沿った筋状の凹凸が形成されることにより、使用者の身体の前後方向に沿って屈曲しやすくされていることを特徴とする吸収性製品である。
上記構成によれば、前記吸収体が、少なくとも、繊維間に隙間がある状態とすることで、吸収した液体を拡散保持する性質を備える第1の吸収体層と、前記第1の吸収体層の外側に配置されて、前記第1の吸収体層で吸収保持しきれない前記液体を吸収し保持するために、液体保持性が高く、かつ比較的厚みの薄い第2の吸収体層であるポリマーシートと、を少なくとも有している。このポリマーシートの全面には、繊維の配向性と同じ方向である吸収製品の短手方向に沿って筋状の凹凸が形成されている。
これにより、ポリマーシートの全面には、ポリマーシートの長手方向をまたがる短手方向に沿って筋状の凹凸を形成していることにより、硬いポリマーシートを有する吸収性製品の使用時の感触を柔らかくすることができる。
また、ポリマーシートの全面には短手方向に沿った筋状の凹凸が形成されており、この筋状の凹凸は、ポリマーシートの長手方向を横切るように形成されていることから、ポリマーシートは筋状の各凹凸の位置で屈曲しやすくなり、ひいては長手方向に対して屈曲しやすくなるので、使用者の身体の前後方向に沿って吸収性製品をフィットさせることが容易になる。
上記構成によれば、ポリマーシートの繊維の配向性が、吸収性製品の短手方向に沿っている。
ポリマーシートに使用されているシート材の繊維の配向性が、筋状の凹凸に沿った方向とされている。
このため、長手方向に屈曲する際に、各繊維が折れる方向とはならず、筋状の凹凸とあいまって長手方向に屈曲しやすくなり、吸収性製品は使用者の身体の前後方向に沿ってさらにフィット感を増すことができる。
第2の発明は、 トップシートを供給するトップシート供給部と、バックシートを供給するバックシート供給部と、前記トップシートと前記バックシートの間に配置される吸収体を供給する吸収体供給部と、積層された前記トップシートと前記バックシートと前記吸収体を一体として形付ける成形部と、を有する吸収性製品の製造装置であって、前記吸収体供給部の少なくとも一部が、連続状のポリマーシートを供給するためのポリマーシート供給部とされており、前記ポリマーシート供給部の下流には、ポリマーシートに付形する形成部が設けられ、前記形成部は、前記ポリマーシート供給部から供給された前記ポリマーシートを、前記ポリマーシートの繊維の配向性と同一である流れ方向に沿って連続的に上下方向に押圧するエンボスロールと、前記エンボスロールの前方及び/または後方に設けられており、前記ポリマーシートの繊維の配向性と同一である流れ方向に沿って回転する方向に沿って凹凸が形成されていて、前記ポリマーシートに凹凸のクセ付けを付与することで、前記繊維の配向方向にほぼ直交する方向の屈曲をしやすくするためのクセ付けロールと、を有し、連続状の前記ポリマーシートは、前記吸収性製品の長手方向が横向きとなるように、短手方向に沿って前記エンボスロールと前記クセ付けロールに連続的に供給され、連続状の前記ポリマーシートの繊維の配向性と同一である流れ方向に沿って前記形成部によってクセ付けを行った後に、連続状の前記ポリマーシートは前記繊維の前記配向性と交差するように短手方向に切断され、前記切断された前記ポリマーシートの流れ方向が、前記切断された前記ポリマーシートの長手方向に沿った方向とされるように、前記切断された前記ポリマーシートの角度を変化させることにより、前記吸収製品の前記短手方向に沿った筋状の凹凸を有する前記切断された前記ポリマーシートを連続的に供給する構成としたことを特徴とする吸収性製品の製造装置である。
上記構成によれば、トップシート供給部はトップシートを供給する。バックシート供給部はバックシートを供給する。吸収体供給部は、トップシートとバックシートの間に配置される吸収体を供給する。
成形部は、積層されたトップシートとバックシートと吸収体を積層し、接着して切断することで一体として形付けるためのものである。
吸収体供給部の少なくとも一部がポリマーシート供給部とされている。このポリマーシート供給部は、連続状のポリマーシートを供給するためのものである。
形成部は、ポリマーシート供給部の下流であって、ポリマーシートを付形するエンボスロールとクセ付けロールを有している。このエンボスロールは、ポリマーシート供給部から供給されたポリマーシートを、ポリマーシートの繊維の配向性と同一である流れ方向に沿って連続的に上下方向に押圧する。
クセ付けロールは、エンボスロールの前方及び/または後方に設けられている。このクセ付けロールは、ポリマーシートの繊維の配向性と同一である流れ方向に沿って回転する方向に沿って凹凸が形成されていて、このクセ付けロールはポリマーシートに凹凸のクセ付けをエンボスロールと共に付与する。
このようにエンボスロールとクセ付けロールの両者を使用することによって、確実にポリマーシートに筋状の凹凸を付与することができ、筋状の凹凸により繊維の配向方向にほぼ直交する方向の屈曲をしやすくすることよって硬いポリマーシートの感触を柔らかくすることができる。
上記構成によれば、ポリマーシートは、吸収性製品の長手方向が横向きになるようにエンボスロールとクセ付けロールに連続的に供給される。
そして、その流れ方向に沿ってエンボスロールとクセ付けロールによってポリマーシートのクセ付けを行った後に、連続状のポリマーシートはその短手方向に切断される。切断されたポリマーシートの流れ方向が、切断されたポリマーシートの長手方向に沿った方向とされるように切断されたポリマーシートの角度を変化させる。
これによって、連続状のポリマーシートが繊維の配向性と同一である流れ方向となる短手方向に沿ってクセ付けされた後に、連続状のポリマーシートが吸収性製品における幅方向にあたる短手方向の幅に切断される。切断されたポリマーシートの流れ方向が、切断されたポリマーシートの長手方向に沿うようにポリマーシートの流れる方向への角度が変化され、前記吸収製品の短手方向に沿った筋状の凹凸を有する切断されたポリマーシートを連続的に供給する。
このために、連続状のポリマーシートからより多くの数の切断されたポリマーシートを得ることができる。しかも、短手方向に沿って筋状の凹凸を付与するにあたり、エンボスロールやクセ付けロールの回転方向に沿って付与することができるため、製造スピードを落とさずに、切断されたポリマーシートにおいては短手方向に沿った凹凸を確実に連続的に付与することができる。
以上説明したように、本発明によれば、吸収性製品において、使用感触を柔らかくすることができ、使用者の身体の前後に沿ってフィットさせることが容易になる。
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
図1ないし図3は本発明の吸収性製品の一例である吸収性パッドが示されている。
図1は、失禁パッド20の斜視図であり、図2は、図1の失禁パッド20におけるA−A線における短手方向の断面図である。図3は、図1における失禁パッド20のB−B線における長手方向の断面図である。
図1ないし図3では、吸収性製品の一例として失禁パッド20が図示されているが、この失禁パッド20の全体の薄さを多少変えることで、同一の構造により、例えば生理用ナプキンや幼児用パッド等にも適用することができる。
図1と図3において、失禁パッド20は、前側部分71と後側部分72を有している。前側部分71は、使用者が装着時に身体の前面側となる部分であり、後側部分72は、身体の後側部分に来る部分である。
図2と図3に示す断面図では、失禁パッドの各構成要素の材料の断面部の厚みを実際より大きくして分かりやすく示している。
図1に示すように、失禁パッド20は、前後に長い形状を有している。この失禁パッド20では、図示されているように、後側部分72の付近に変形部51を有している。この変形部51の中心付近が長手方向に延びる突出部51aとされている。
これにより、変形部51は、使用者が後述するようにして、失禁パッド20を装着した状態において、使用者の臀部の割れ目に入り込んで、その谷間となっている個所に充填され、隙間を無くすと共に、身体にフィットさせることで位置ずれを防ぎ、外観上も目立たなくする作用がある。
図1において、この失禁パッド20は、内側の中央付近には、長手方向にやや長い領域が、凸部47とされており、使用者の局部に適切に当接できるようにされている。凸部47の周囲は溝状のエンボスであるチャネルエンボス部42で区画されている。チャネルエンボス部42の両側方には、それぞれ立体ギャザー部26,26が立ち上がっており、排泄された液体等が側方に漏れようとする場合の障壁とされている。
これら立体ギャザー部26,26の両側方には、股ギャザー部31,31が設けられていて、使用者の股部に密着し、排泄された液体等が立体ギャザー部26,26から僅かに漏れても、外部に漏れない。
図2に示されているように、失禁パッド20は、使用者の身体に当接する側から、第1の積層体21と、第2の積層体22の複数の積層体を重ねて固定した構造を有している。
第1の積層体21は、使用者の身体に接触するトップシートとしてのセンター表面材28により、ティッシュ27で包まれた吸収体である第1の吸収体層23を覆う構造とされている。
ティッシュ27と第1の吸収体層23は、使用者により排出された液体等を吸収して保持するための部分である。
ティッシュ27は、液体等を吸収する柔らかい材質、例えばパルプ(バージンパルプ、古紙再生パルプ)、レーヨン、コットン、ケナフ、バガス、シルク、親水処理をした繊維(ポリオレフィン系、ポリエステル、アクリル)等を単一又は複合してシート化したものを用いることができる。
ティッシュ27は、第1の吸収層23を覆って、内容物の一部が漏れたり脱落するのを防ぐためのもので、図3及び図4に示すように、短手方向Tにおける中心からずれた部分で重ねて接合されている。
第1の吸収体層23は、本実施形態の吸収体の一部を構成するもので、主として、吸収した液体を急速に拡散させた上で保持する性質を備えるものである。第1の吸収体層23は、所謂「マット」材と呼ばれており、例えばパルプに吸収材であるポリマーを混合したりパルプにポリマーを散布したりして形成するパルプ吸収体もしくはポリマー等が好ましい。ここでパルプは、例えば木材を機械的または化学的に処理して、抽出したセルロース繊維の集合体であり、比較的繊維どうしの隙間がある状態で、吸収した液体の拡散を促進し、多量のポリマーを保持して、厚み方向の体積を大きくすることで液体の吸収容量を大きくしている。
トップシートであるセンター表面材28は、直接使用者の肌に触れるために、肌を必要以上に損なうことなく肌触りの良い点を考慮してこれに適した材料が選択される。センター表面材28は、液体を透過させ特に速やかに液体成分が透過されるのに適した材質の繊維として、例えば種々の天然繊維、合成繊維あるいはこれらの組み合わせから選択できる。
例えば合成繊維としては、一例としてポリエステルやポリプロピレンのファイバーを素材として液体透過性をよくするように形成した繊維が好ましい。例えば、センター表面材28が不織布で作られる場合には、例えば、湿式不織布(紙、ティッシュ、ハイドロスパン(デクスター社)、ケミカルボンド(又はレジンボンド)、サーマルボンド(エンボス、エアスルー)、エアレイド、スパンレース、スパンボンド、メルトブローン、ニードルパンチ、ステッチボンド、そしてスパンボンドとメルトブローン不織布を複合して作られたSM不織布(スパンボンドとメルトブローンの積層体)、SMS不織布(スパンボンドとメルトブローンとスパンボンドの積層体)、SMMS不織布等が採用できる。
この中ではセンター表面材28の材質としては、特にサーマルボンド、スパンボンド、スパンレースが好ましい。
また、この実施形態では、好ましくは、使用者の身体と接する側において、センター表面材28と、ティッシュ27との間にサブレイヤー24を設けている。サブレイヤー24は、例えば、ポリプロピレンやポリエチレン、ポリエステル等の化学繊維を主に使用することで一体とされた、嵩高(厚みがあり空隙率が高い)な不織布で形成されている。
そして、センター表面材28と重ねて、センター表面材28とサブレイヤー24の両方の不織布に、図1で示す微細な開口エンボス加工(ピンエンボス)を散点状に施したもので拡散シートである。拡散シートを設けることにより、センター表面材28を透過してきた液体を第1の吸収体層23側へ急速に拡散させ、さらに、第1の吸収体層23に吸収した液体等が身体側に逆戻りすることを防ぐ機能を発揮する。
第1の積層体21と第2の積層体22との間には、両側縁に沿って2つのサイド表面材29,30を配置して、立体ギャザー部26,26を設けている。
すなわち、サイド表面材29,30は、センター表面材28の長手方向L(図1,図2に方向Lを表示)に沿って、センター表面材28の両側に配置されている。センター表面材28が液体を透過させることができるのに対して、サイド表面材29,30は液体の透過を防止する材質で作られている。
サイド表面材29,30の材質としては、例えばポリオレフィン系不織布あるいはポリエステル系不織布と薄いプラスチックフィルムとを組み合わせたもの、ポリエステル系不織布等とポリエチレンフィルム等を組み合わせたもの、SM不織布、SMS不織布等が採用できる。
左右の立体ギャザー部26,26は、それぞれサイド表面材29,30の少なくとも長手方向の中央部に弾性体15を配置することで形成されている。この弾性体15の弾性収縮能力により、折り返された各サイド表面材29,30の少なくとも中央部(袋状の折り返し部分)には、図2に示すように立体ギャザー部26,26が形成されている。この立体ギャザー部26,26を形成することにより、使用者の排泄物もしくは液体成分が失禁パッド20の短手方向(図1,図2の長手方向Lと直交する方向)Tに沿って外側に漏れ出さないように使用者の身体に密着して阻止する。
次に、図2の第2の積層体22の構成を説明する。
第2の積層体22の中心には、第2の吸収体層であるポリマーシート33が配置されている。このポリマーシート33は、第1の吸収体層23を備える第1の積層体21よりも外側に配置され、第1の吸収体層23で吸収保持しきれなかった液体等を吸収し保持する役割を果たすものである。
このため、ポリマーシート33は吸収した液体の保持性が高く、しかも比較的厚みが薄く嵩張らない形態とされている。ポリマーシート33は、パルプや化学繊維よりなる不織布やティシュなどのシート材の上に、比較的多量の吸収性ポリマーを単独若しくはパルプなどと混合した状態で散布し、その上にさらにシート材を配置することで、ポリマーをシート材で挟み、ホットメルトなどの接着剤を使用してポリマーをシート状に固定したもの(積層状態は図示せず)である。
ここで使用されているポリマーは、吸収性ゲル状材料であり主にポリアクリル酸等で実現される。該吸収性ゲル材は大量の水溶性体液を吸収することが可能であり、更にそのような吸収された液体を常圧下で保持することが可能である。ここで使用できる適切な吸収性ゲル状材料には若干架橋され、部分的に中和された重合性のゲル状材料が含まれる。この材料は水と接触してハイドロゲルを形成する。そのような重合性材料は重合可能な、不飽和の、酸含有モノマーから製造できる。粒度としては150μm〜700μmが好ましく、さらに150μm〜500μmが好ましい。500μm以上であると粒子が大きすぎ、シートを構成する繊維を破壊してしまう可能性が高くなるためである。
このため、ポリマーシート33は、第1の吸収体層23と比べると、より硬く、剛性があり、型保持性も高いものである。
なお、シート材にパルプと共に使用される繊維として、PET(ポリエチレンテレフタレート)やPP(ポリプロピレン)単独による繊維、または一方を心材として他方で覆った形態とした繊維等による熱融着性繊維を混合したものを使用して、熱融着させてシート材を形成することにより、湿潤時の強度を高めるよう構成してもよい。
ポリマーシート33は、ティッシュ34で覆い、ポリマー等の散逸が防止されている。そして、その外側にはバックシート39が配置されている。
バックシート39は、外側のシート材であり、液体の透過を防止する材質により作られている。バックシート39の材質としては、例えば薄いプラスチックフィルム、具体的には、ポリエチレンフィルムやポリエチレンラミネート紙、ポリエチレンフィルムにスパンボンドやSMS、SMMS等の不織布を貼り合わせたものについて、不織布面を非装着側に配置することで装着者への肌触りを向上させているシート材等が使用できる。バックシート39は、液体は通さないが好ましくは水蒸気を透過させて蒸れを防止でき、ある程度可撓性を備えている材質を選択する。これにより失禁パッド20の内側の内容物(汚物である固形物や尿、血液等)が外側に漏れ出ないようになっている。
さらに、図2において、ティッシュ34と第1の積層体21の各サイド表面材29,30との間には、股ギャザー不織布32,35が固定されている。つまり、股ギャザー不織布32,35は、それぞれ帯状の形態で、製品の両サイドの長手方向Lに沿って配置固定され、これら股ギャザー不織布32,35の間は開口41とされることで、第1の積層体21側からの液体等が、第2の積層体22側へ通過することができるようにされている。
なお、図2に示されている開口41の厚さは理解の便宜のため表されているものであり、実際はティッシュ27とポリマーシート33は接合されている。
これら股ギャザー不織布32,35の各外側側縁部は、バックシート39の各側縁部と接着されることにより、股ギャザー部31,31とされている。すなわち、各股ギャザー不織布32,35の各外側側縁部とバックシート39の各側縁部との接着部には、それぞれ、例えば、紐状の弾性体15,15を挿通させることにより、立体ギャザー部26と同様に、ギャザー構造とされている。
股ギャザー部31は、立体ギャザー部26と協働して、失禁パッド20の股にあたる短手方向両端部を弾性力で引くことで、使用者の股へのフィット性を高め、使用者の排泄物もしくは液体成分が股部から漏れる事を防ぐ機能を発揮する。
さらに、バックシート39の外面には仮固定用の接着部37を設け、その上に剥離紙36が貼られている。
これにより、失禁パッド20を使用する時には、この剥離紙36を剥離して、ずれ防止用接着部37を露出することにより、このずれ防止用接着部37が例えば下着等の内面に着脱可能に粘着して貼り付くことにより、失禁パッド20がパンツのような下着に対してずれないように固定することができることになる。なお、バックシート39の長手方向Lの中央領域における両端部を更に延伸させて、その下面に接着部を設け、延伸された部分を折り返して下着の外側面に固定するようにした、所謂ウイング部を設けてもよい。
図1及び図2に示されるように、この厚みの厚い第1の吸収体層23を備えた領域の両側部でチャネルエンボス部42の外側は、立体ギャザー部26,26の内側に位置しており、この立体ギャザー部26,26の起立作用により立ち上げられるサイドバリア部25,25とされている。これにより、立体ギャザー部26,26の上記作用に加えて、これらの内側で、横方向である短手方向Tに漏れようとする液体等を効果的に吸収することで、さらに効果的に横漏れを阻止することができる。
図4(A)は、図2に示すポリマーシート33の構造例を示している。
このポリマーシート33は、上パルプ層である不織布75、パルプとポリマーがミックスされたポリマー層76及び下パルプ層である不織布77を有している。これらの不織布75、ポリマー層76及び不織布77は、接着剤78により一体的に接着された構造である。
なお、パルプとポリマーがミックスされたポリマー層76は、ポリマーを散布したのみとして構成してもよい。
図4(B)は、図1〜図3の失禁パッド20に設けられたポリマーシート33の形状例を示している。図2に示すように第1の吸収体層23とポリマーシート33は吸収体を構成している。したがってポリマーシート33は吸収体の少なくとも一層の部分である。
しかし、第1の吸収体層23もポリマーシートで構成してもよく、第1の吸収体層23を設けなくても良い。
図4(B)と図4(C)に示すように、ポリマーシート33の面には、短手方向Tに沿った筋状の凹凸80が長手方向Tに間隔をおいて並んで形成されている。各筋状の凹凸80は、短手方向Tに平行であるが、複数の帯状の凹凸80は、長手方向Lとは直交する方向に形成されている。
ポリマーシート33は比較的硬い材料である。しかし、ポリマーシートの全面に、ポリマーシートの長手方向をまたがる短手方向Tに沿って筋状の凹凸を形成していることで、硬いポリマーシートの使用感触を柔らかくすることができる。
また、ポリマーシート33の全面には短手方向に沿った筋状の凹凸80が形成されており、この筋状の凹凸は、ポリマーシートの長手方向Lを横切るように形成されていることから、ポリマーシート33の全面は長手方向Lを横切るように形成された筋状の凹凸部で屈曲することによって、使用者の身体の前後方向に沿って失禁パッド20をフィットさせることが容易にかつ確実にできる。
また図4(B)におけるポリマーシート33の繊維の配向性が、図1の失禁パッド20の短手方向に向かっている。つまり、ポリマーシート33の製造過程において引き伸ばされた方向がポリマーシート33の繊維の配向方向T1であり、ポリマーシート33の繊維の配向方向T1が、筋状の凹凸80の方向と平行に向くように設けられている。ポリマーシート33の繊維の配向性は、失禁パッド20の使用時の曲げ方向である筋状の凹凸80に向かっていることになる。これにより、各繊維が屈曲する比率が少なく、筋状の凹凸と共に長手方向Lの屈曲を妨げることがないため、失禁パッド20は使用者の身体の前後方向に沿ってさらにフィット感を増すことができる。
次に、図4(B)のポリマーシート33に対して筋状の凹凸80を形成することを含む動作を行える吸収性製品の製造装置について説明する。
図5は、吸収性製品の製造装置100を示している。
吸収性製品の製造装置100は、上層ユニット101と下層ユニット102を有しており、上層ユニット101と下層ユニット102を一体とする成形部103において吸収性製品が完成されている。上層ユニット101は、第1の吸収体層23の供給部120、ティッシュ27の供給部121、トップシート28の供給部123を有している。
下層ユニット102は、ポリマーシート33の供給部130、形成部131、ポリマーシートの方向転換部133及びバックシート39の供給部134を有している。
第1の吸収体層23の供給部120と、ポリマーシート33の供給部130は、吸収体供給部150を構成している。
上層ユニット101の第1の吸収体層23の供給部120は、図2に示す第1の吸収体層23を連続して供給する。第1の吸収体層23は例えばロール状のパルプを粉砕し、吸収性ポリマーと混合したものを第1の吸収体層23の形状に成形したものである。ティッシュ27の供給部121は、第1の吸収体層23の上に図2に示すティッシュ27を連続的に供給する。トップシートであるセンター表面材28の供給部123は、図2に示すトップシートであるセンター表面材28をティッシュ27の上に供給しており、サブレイヤー24と一体に構成し供給する工程を含んでいる。
これに対して、下層ユニット102のポリマーシート33の供給部130は、ポリマーシート33を連続的に形成部131側に供給する。ポリマーシート33は、例えばロール状のシートまたは折りたたんだシートであり、いずれにしても吸収性製品を1万枚〜2万枚製造できる程度のポリマーシート33を連続的に供給することができる。
形成部131は、供給されたポリマーシート33に対して、図4(B)及び図4(C)に示すように筋状の凹凸80を形成するようになっている。形成部131は筋状の凹凸80を確実に形成するためにエンボスロール160とクセ付けロール161を有している。
ポリマーシートの方向転換部133は、形成部131により筋状の凹凸80が形成された後のポリマーシート33を、図4(B)及び図4(C)に示すようにロール状のポリマーシートから製品単位における短手方向Tに該当する幅の帯状の切断されたポリマーシート33になるように切断した後に、例えば90゜方向転換するための部分である。
バックシート39の供給部134は、図2に示すバックシート39を供給しながら、バックシート39をポリマーシート33側に貼り付ける。なお、図示はしていないが、このバックシート39の供給部134から成形部103にかけては、下層ユニット102で形成されたバックシート39とポリマーシート33の積層体に、立体ギャザー部26や股ギャザー部31を接着する工程が含まれている。
その後、バックシート39とトップシート28は、図5に示す成形部103において積層されて、接着され、切断されることにより、図2に示すようなトップシート28とバックシート39の間に吸収材である第1の吸収体層23とポリマーシート33、ティッシュ27等がはさまれた積層体構造に形成される。
図6は、図5に示す吸収性製品の製造装置100の内の形成部131の構造例を示している。
図6に示す形成部131は、前方のクセ付けロール部180と、後方のクセ付けロール部181と、そして中央のエンボスロール部183を有している。
前方のクセ付けロール部180は、例えば2本のクセ付けロール161,161を有している。後方のクセ付けロール部181は、例えば1本のクセ付けロール161を有しており、後方のクセ付けロール181の部位で流れ方向Dの角度が変化するようにされている。図6における前方と後方は、ポリマーシート33が流れる流れ方向Dにおける前方(上流)と後方(下流)の位置である。
形成部131は、前方のクセ付けロール部180及び/または後方のクセ付けロール部181を有している。つまり形成部131は、前方のクセ付けロール部180と後方のクセ付けロール部181の両方を有しているか、あるいは前方のクセ付けロール部180だけを有しているか、あるいは後方のクセ付けロール部181のみを有しているかいずれの構造をも採用することができる。
図6の例では、前方のクセ付けロール部180と後方のクセ付けロール部181が両方とも設けられている例である。
エンボスロール部183は前方のクセ付けロール部180と後方のクセ付けロール部181の中央に位置している。エンボスロール部183のエンボスロール160,160は、対向して平行に配置されている。
図7は、このエンボスロール160,160の形状例を示している。エンボスロール160,160は、それぞれシート状のポリマーシート33の流れ方向Dに沿って連続的に上下方向に沿ってポリマーシート33に対して押圧することで、凹凸を形成するためのものである。
したがって、エンボスロール160,160は、それぞれ凹部163と凸部164を有している。一方のエンボスロール160の凹部163が他方のエンボスロール160の凸部164にかみ合わせるようにすることで、エンボスロール160,160の間を通るポリマーシート33は、例えば図8に示すように、筋状の凹凸80を形成することができる。なお、エンボスロール160,160はあらかじめ加熱されていてもよく、特にポリマーシート33に熱融着性繊維が含まれている場合は、付与した凹凸を確実に維持することができる。
また、商品寸法などに応じて適宜選択できるが、図7に示すエンボスロール160,160における凹部からの凸部の高さt1は3mm〜5mmの範囲とされており、各凸部間の幅t2は3mm〜5mmの範囲とされている。
さらに、ポリマーシート33が通されることとなる、各エンボスロール160,160の間の幅t3は1mm〜5mmの範囲とされている。
図8のポリマーシート33の断面は、図6におけるE−E方向における断面図である。
前方のクセ付けロール部180と後方のクセ付けロール部181の各クセ付けロール161は、図6のポリマーシート33の流れ方向Dに沿って回転する方向に沿って凹凸が形成されたものである。このクセ付けロール161は、ポリマーシート33に対して凹凸のクセ付けを付与するためのロールである。
また、商品寸法などに応じて適宜選択できるが、図6の各クセ付けロール161における各凸部間の幅t4は3mm〜5mmの範囲とされており、エンボスロール部183で形成したポリマーシート33の凹凸の変形を確実に維持するようクセ付けを行う。
この時、ポリマーシート33の熱による変質を最低限に止めるため、エンボスロール部183は加熱を行ってもよいが、クセ付けロール161は加熱を行わず凹凸を付与することが好ましい。
このように連続状のポリマーシート33が、前方のクセ付けロール部180と後方のクセ付けロール部181の少なくとも一方によりクセ付けされるとともに、エンボスロール部183により上下方向に押圧されることにより、図8に示すように、ポリマーシート33には筋状の凹凸80を確実にかつ連続して形成することができる。
図9は、図5に示すポリマーシートの方向転換部133の構造例を示している。
図5において、連続状のポリマーシート33が形成部131により図8に示すような筋状の凹凸80が連続的に形成される。この筋状の凹凸80は、流れ方向Dに平行な方向である。つまり筋状の凹凸80は、ポリマーシート33の流れ方向Dに沿った平行な方向に形成されている。
図9に示すポリマーシートの方向転換部133は、連続状のポリマーシート33を切断した後に、切断されたポリマーシート33の方向転換を行うための装置である。
ポリマーシートの方向転換部133は、バックシートの供給部134の付近に配置されている。
連続状のポリマーシート33は、切断部190の刃物191により所定間隔Sごとに切断されていく。これによって、切断されたポリマーシート33Aが作られる。切断部190により切断されたポリマーシート33Aは、図9(B)に示すように長方形状の部材になる。このように、刃物191は、連続状のポリマーシート33の流れ方向Dと直交する方向に沿って連続状のポリマーシート33を所定間隔Sごとに切断していくが、この時点では、長方形状のポリマーシート33の長手方向Lは、流れ方向Dに直交する方向であり、切断された所定間隔Sに対応するポリマーシート33Aの短手方向Tは流れ方向Dに沿った平行な方向である。
図9(A)に示すように、切断部190の隣にはドラム192,193が平行に配列されている。ドラム192はドラム193よりも大きな径のドラムである。ドラム192とドラム193は、それぞれ中心192Aと中心193Aに向かって吸引できる構造になっている。
この吸引できる構造により、切断されたポリマーシート33Aは、ドラム192の周囲に沿って吸引された状態でR1方向に回転することができる。同様にドラム193は、切断されたポリマーシート33Aを周囲に吸引した状態で、R2方向に回転することができる。
ドラム192は、切断されたポリマーシート33Aを吸引しながら、かつ図9(B)に示すように例えば90゜R3方向に方向転換可能である。
これによって、切断されたポリマーシート33Aの長手方向Lは、流れ方向Dに沿った平行になり、短手方向Tは流れ方向Dと直交する方向になる。
その後ドラム192に吸引されている切断されたポリマーシート33Aは、ドラム193側に受け継がれて、ドラム193が吸引しながらバックシート39側にホットメルトなどにより貼り付けていくことになる。バックシートの供給部134は、バックシート39側を矢印に示すように吸引することで、バックシート39の表面に対して切断されたポリマーシート33Aを吸引して接着を確実に保持しながら、バックシート39の流れ方向Gに沿って搬送していくことになる。
このように連続状のポリマーシート33が切断部190により切断されて切断されたポリマーシート33Aにした後に、切断されたポリマーシート33Aは例えば90゜の方向転換を行うことができる。
このように、連続状のポリマーシート33がクセ付けされた後に、連続状のポリマーシート33が短手方向に切断される。切断されたポリマーシートの流れ方向Dが、切断されたポリマーシート33Aの長手方向Lに沿うようにポリマーシートの流れる方向への角度が変化される。
このために、連続状のポリマーシート33からより多くの数の切断されたポリマーシート33Aを得ることができる。しかも、製造スピードを落とさずに、切断されたポリマーシート33Aにおいては短手方向Tに沿った凹凸を確実に連続的に付与することができる。
図10を参照して、上述した吸収性製品の製造装置100によるポリマーシート33への筋状の凹凸80の形成例について説明する。
例えば図6の後方のクセ付けロール部181とエンボスロール部183を使用した例について説明する。
連続状のポリマーシート33が、図6に示すように流れ方向Dに流れてくると、エンボスロール部183のエンボスロール160,160の間を通る。これによって、連続状のポリマーシート33には、図10のステップST1のように、筋状の凹凸80が付与されて、連続状のポリマーシート33が軟化する。
軟化されたポリマーシートは、後方のクセ付けロール部181のクセ付けロール161により凹凸のクセ付けが付与されて、筋状の凹凸80が確実に形成される。
これによって、連続状のポリマーシート33の図8に示すような筋状の凹凸80が、確実かつ連続的に形成することができる。この場合に、連続状のポリマーシート33は前方のクセ付けロール部180、エンボスロール部183及び後方のクセ付けロール部181に達するまではほぼ水平に流れてくるが、クセ付けロール部181のクセ付けロール161を通過すると、垂直下方に流れ方向Dが変わる。これによって、ステップST3において、連続状のポリマーシート33は、クセ付けロール161の凹凸189により確実に凹凸のクセ付けを付与することができる。
図6に示すように連続状のポリマーシート33がエンボスロール部183から後方のクセ付けロール部181に達するまでの間においては、検知センサ200が設けられている。検知センサ200は、連続状のポリマーシート33が連続して確実に供給されているかどうかを非接触で検知するセンサである。
これによって、図10に示すようにステップST2では、この検知センサにより連続状のポリマーシートの破断の検知を確実に行うことができる。破断していた場合には、吸収性製品の製造装置100の動作を停止させる。
図10のステップST3のクセ付けロールによる凹凸の付与を行った後には、図10のステップST4では切断されたポリマーシート33Aの方向転換を行う。
図9(A)と図9(B)に示すように、切断部190は、連続状のポリマーシート33を切断することで、複数の切断されたポリマーシート33Aが順次得られる。切断されたポリマーシート33Aは、ドラム192の周囲に吸引された状態でドラム192がR1方向に回転することによりドラム193側に搬送される。搬送された切断されたポリマーシート33Aは、ドラム193により吸引された状態でドラム193が回転することにより切断されたポリマーシート33Aがバックシート39側に供給されて接着される。供給された切断されたポリマーシート33Aは、バックシート39とともに流れ方向Dに沿って搬送されていく。
このように連続状のポリマーシート33を切断して切断されたポリマーシート33Aを多数形成していくとともに、切断されたポリマーシート33Aの方向転換を行うことにより、限られた長さの連続状のポリマーシート33からより多くの短冊状の切断されたポリマーシート33Aを確実に作っていくことができる。そして、短手方向Tに沿った筋状の凹凸80の方向が、流れ方向Dの方向から流れ方向Dとは直交する方向に変更することができる。
方向転換済みの切断されたポリマーシート33Aは、短手方向Tに沿った筋状の凹凸80を有している。短手方向に沿った筋状の凹凸80を、確実にスピードを落とさずにポリマーシート33Aに形成していくことができるのである。
ところで本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。
上述の実施形態の吸収性製品は、一例として失禁パッド20を図示している。しかしこれに限らず、失禁パッド以外の吸収性製品、例えば女性用生理用品やオムツ等の種々の製品に本発明は適用できる。
本発明は、上記実施形態に限定されず、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことができる。
上記実施形態の各構成は、その一部を省略したり、上記とは異なるように任意に組み合わせることができる。
本発明の吸収性製品の一例である失禁パッドを示す斜視図。 図1の失禁パッドのA−A線における断面構造を示す図。 図1の失禁パッドのB−B線における断面構造を示す図。 ポリマーシートの積層構造例及びポリマーシートに形成された筋状の凹凸の例を示す図。 吸収性製品の製造装置の例を示す図。 吸収性製品の製造装置の形成部の構造例を示す斜視図。 エンボスロール部のエンボスロールの形状例を示す図。 筋状の凹凸が形成された連続状のポリマーシートの図6のE−E線における断面図。 ポリマーシートの方向転換部の構造例及びポリマーシートの方向転換例を示す図。 ポリマーシートに対して筋状の凹凸を形成して方向転換する例を示すフロー図。
符号の説明
20・・・失禁パッド(吸収性製品の一例)、23・・・第1の吸収体層(吸収体の一部)、27,34・・・ティッシュ(吸収体の一部)、28・・・トップシート(センター表面材)、33・・・ポリマーシート(吸収体の一部)、39・・・バックシート、80・・・筋状の凹凸、L・・・長手方向、T・・・短手方向

Claims (2)

  1. トップシートと、バックシートと、前記トップシートと前記バックシートの間に吸収体を有する吸収性製品であって、
    前記吸収体が
    繊維間に隙間がある状態とすることで、吸収した液体を拡散保持する性質を備える第1の吸収体層と、
    前記第1の吸収体層の外側に配置されて、前記第1の吸収体層で吸収保持しきれない前記液体を吸収し保持するために、液体保持性が高く、かつ比較的厚みの薄い第2の吸収体層であるポリマーシートと
    を有しており、
    前記ポリマーシートは、複数のシート材間に散布された吸収性ゲル材料であるポリマーを挟んで固定してなり、
    前記ポリマーシートの繊維の配向性は、前記吸収性製品の短手方向に向かっており、
    前記ポリマーシート全面には、前記繊維の前記配向性と同じ方向である前記吸収製品の短手方向に沿った筋状の凹凸が形成されることにより、使用者の身体の前後方向に沿って屈曲しやすくされていること
    を特徴とする吸収性製品。
  2. トップシートを供給するトップシート供給部と、
    バックシートを供給するバックシート供給部と、
    前記トップシートと前記バックシートの間に配置される吸収体を供給する吸収体供給部と、
    積層された前記トップシートと前記バックシートと前記吸収体を一体として形付ける成形部と、を有する吸収性製品の製造装置であって、
    前記吸収体供給部の少なくとも一部が、連続状のポリマーシートを供給するためのポリマーシート供給部とされており、
    前記ポリマーシート供給部の下流には、ポリマーシートに付形する形成部が設けられ、
    前記形成部は、
    前記ポリマーシート供給部から供給された前記ポリマーシートを、前記ポリマーシートの繊維の配向性と同一である流れ方向に沿って連続的に上下方向に押圧するエンボスロールと、
    前記エンボスロールの前方及び/または後方に設けられており、前記ポリマーシートの繊維の配向性と同一である流れ方向に沿って回転する方向に沿って凹凸が形成されていて、前記ポリマーシートに凹凸のクセ付けを付与することで、前記繊維の配向方向にほぼ直交する方向の屈曲をしやすくするためのクセ付けロールと、を有し、
    連続状の前記ポリマーシートは、前記吸収性製品の長手方向が横向きとなるように、短手方向に沿って前記エンボスロールと前記クセ付けロールに連続的に供給され、連続状の前記ポリマーシートの繊維の配向性と同一である流れ方向に沿って前記形成部によってクセ付けを行った後に、連続状の前記ポリマーシートは前記繊維の前記配向性と交差するように短手方向に切断され、前記切断された前記ポリマーシートの流れ方向が、前記切断された前記ポリマーシートの長手方向に沿った方向とされるように、前記切断された前記ポリマーシートの角度を変化させることにより、前記吸収製品の前記短手方向に沿った筋状の凹凸を有する前記切断された前記ポリマーシートを連続的に供給する構成とした
    ことを特徴とする吸収性製品の製造装置。
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