JP3941502B2 - 表面弾性波素子 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
【0002】
本発明は10GHz帯に動作周波数を持ち、量産可能な線幅0.5μm以上で作製でき、良好な動作特性を有する表面弾性波素子に関する。
【従来の技術】
【0003】
固体表面にエネルギーが集中して伝搬する表面弾性波を利用した表面弾性波素子は、小型で作製しやすく、温度特性等が安定である為、TV受信用フィルター等として利用されている。一般に表面弾性波素子は圧電体の表面に櫛形の電極を形成して構成されている。典型的な表面弾性波素子は、表面弾性波を発生させるために、圧電体の表面上に1対の櫛形電極を備える構造を有する。入力櫛形電極に印加された交流電力は圧電体表面上で機械的エネルギーに変換されるが、電極が櫛形であるため圧電体内に疎密が発生して弾性波となり、圧電体表面を伝搬して出力櫛形電極へと到達する。そして、到達した表面弾性波は出力櫛形電極により再び電気的エネルギーに変換され出力される。
【0004】
圧電体材料としては、LiNbO3、LiTaO3等のバルク単結晶やZnO薄膜を基板上に気相成長させたもの等が用いられている。
【0005】
現在のところ、単結晶圧電体を用いたものの他、ガラスの上にZnO圧電体を設けたものや、サファイアの上にZnO圧電体を設けたものなどが実用化されている。
【0006】
近年、伝送情報量が増大し、伝送信号がマイクロ波領域に拡大しつつあり、10GHz帯で使用出来る素子の需要が高まっている。
【0007】
一般に表面弾性波素子の動作周波数は表面弾性波の伝搬速度、及び波長で決定され、波長は櫛形電極の周期長で決定される。同じ周期長の電極を用いた場合、即ち同じ波長で表面弾性波素子を使用する場合、表面弾性波素子素材中の波の伝搬速度が大きい方が、高い周波数まで扱える。
【0008】
単結晶圧電体のLiNbO3を用いた場合には、伝搬速度Vは3500〜4000(m/s)、LiTaO3では3300〜3400(m/s)程度である。
【0009】
ZnOの圧電体結晶をガラス基板上に成長させたものでは最大3000(m/s)程度である。10GHzをこれら従来材料で達成するためには速度が小さいため、0.5μm以上の線幅では不可能である。そこで物質中最高の音速を持つダイヤモンド(横波の速度:13000m/s、縦波の速度:16000m/s)を基材として用いる方法が考案されている。(例えば特開昭64−62911号公報)
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかし、ダイヤモンドを利用することで仮に伝搬速度10000m/sを有しても中心周波数10GHz付近で動作する表面弾性波素子を作製するためには電極線幅(波長の1/4)を0.25μmの微細加工をする必要が有り現在のプロセス技術では量産化できる状況にない。また、一般に表面弾性波素子は、その電気機械結合係数(電気的エネルギーが機械的エネルギーに変換される際の変換効率の指標)が大きい方が高い効率で動作する。特に電気機械結合係数は≧0.5%が望ましい。
【0011】
基板の上に形成された圧電体薄膜を用いる場合には、伝搬速度及び電気機械結合係数は、圧電体薄膜及び基板材料のみならず圧電体薄膜の膜厚及び電極線幅にも依存する。10GHz付近で動作する表面弾性波素子を量産可能な線幅≧0.5μmで作製するためには高調波を利用する必要がある。本発明は、10GHz付近で動作する高効率を有する表面弾性波素子を、高調波を利用することで量産可能な線幅≧0.5μmで提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
以下、ZnOの膜厚をHと書き、膜厚の表現はこれを伝搬する表面弾性波の高調波の波長で割って、2πを乗じた(2π・H/λM)によって表現する。同様にダイヤモンド基板の膜厚をHDと書き。膜厚の表現はこれを波長で割って、2πを乗じた(2π・HD/λM)によって表現する。これらは無次元のパラメータである。
【0013】
本発明者らの実験によれば、膜厚H、HDは、その波長に対する比率が伝搬速度V、電気機械結合係数K2に影響するということがわかっている。従って上記のパラメータにより条件を分類することが有用である。図1〜4に本発明の表面弾性波素子の断面図を示す。それぞれ簡単の為に、I、II、III、IV型と略称する。
【0014】
図1はI型のものを示す。これはSi基板1の上に、ダイヤモンド層2を形成し、その上にZnO層3を設け、この上に櫛形電極4を形成したものである。
【0015】
図2はII型のものを示す。これはSi基板1の上に、ダイヤモンド層2を形成し、櫛形電極4をその上に設けたものである。この上にさらにZnO層3を形成する。
【0016】
図3はIII型のものを示す。これはSi基板1の上に、ダイヤモンド層2を形成し、櫛形電極4を形成し、ZnO層3を設けたものである。ここまではII型と同じであるが、さらに、ZnO層3の上に短絡用電極5を形成する。
【0017】
図4はIV型のものを示す。これはSi基板1の上に、ダイヤモンド層2を形成し、この上に短絡用電極5を設ける。さらにZnO層3を形成し、この上に櫛形電極4を形成したものである。以下、実験結果と対照しながら説明する。以下、表面弾性波の高調波の波長をλMとする。
【0018】
図5はI型の構造について、ダイヤモンド層の厚みHDを(2π・HD/λM)=4.0とし、ZnO層の厚みHを変化させて位相速度(伝搬速度)を測定した結果を示すグラフである。横軸は2π・H/λMである。縦軸は位相速度(m/s)である。この結果よりZnO層が薄い方が、音速が大きいダイヤモンドの影響を受けやすく、位相速度が速くなる。四角は0次モード、菱形は1次モード、丸は2次モード、三角は3次モードである。
【0019】
ここでλMは図15に示す様な櫛形電極の1周期における波長から求められるものであり、電極の線幅をdm、電極間の幅をdf、高調波の倍数をMとすると、波長λMは2・(df+dm)/Mで与えられる。位相速度については構造による違い(I、II、III、IV型の違い)はない。
【0020】
図6はI型の構造についてZnOの厚み(2π・H/λM)を2.2としたとき、1次モード5倍高調波における電気機械結合係数K2の電極線幅を変化させた場合の測定結果を示すグラフである。電極線幅が0.47μmおよび1.03μmの場合にK2は0となり、これから外れるほどK2は大きくなる。また、電極線幅0.75μmに対して線対称の関係にある。測定周波数はこの測定例を含め、以下すべての測定例において10GHzである。
【0021】
図7はI型の構造について、ダイヤモンド層或いは基板上に形成したダイヤモンド層からなる誘電体薄膜の上にZnO層を積層し、その上に表面弾性波を励起させる櫛形電極を配置してなる表面弾性波素子において、ZnO層の厚みをH、表面弾性波の高調波の波長をλM、電極線幅dmとしたとき横軸に(2π・H/λM)、縦軸にdmを与える2次元直交座標グラフで、座標
((2π・H/λM)=2.2、dm=0.750)で与えられる点Aと、
((2π・H/λM)=2.5、dm=0.812)で与えられる点Bと、
((2π・H/λM)=3.0、dm=0.826)で与えられる点Cと、
((2π・H/λM)=4.0、dm=0.738)で与えられる点Dと、
((2π・H/λM)=5.0、dm=0.644)で与えられる点Eと、
((2π・H/λM)=5.4、dm=0.563)で与えられる点Fと、
((2π・H/λM)=5.0、dm=0.506)で与えられる点Gと、
((2π・H/λM)=4.0、dm=0.513)で与えられる点Hと、
((2π・H/λM)=3.0、dm=0.574)で与えられる点Iと、
((2π・H/λM)=2.5、dm=0.638)で与えられる点Jと、
点Aとを順に線分で結ぶ、10本の線分からなる領域ABCDEFGHIJAの前記10本の線分を含む内部に与えられる(2π・H/λM)とdmを満たす構造で励起される表面弾性波の1次モードの5倍高調波を利用することで、電極線幅0.5μm以上で10GHz付近の周波数特性で動作することを特徴とする。この表面弾性波素子は電気機械結合係数0.5%以上の高効率を有する。しかし、この範囲の外においては電気機械結合係数K2<0.5%であった。
【0022】
図8はII型の構造について、ダイヤモンド層或いは基板上に形成したダイヤモンド層からなる誘電体薄膜の上に表面弾性波を励起させる櫛形電極を配置し、その上にZnO層を積層してなる表面弾性波素子において、ZnO層の厚みをH、表面弾性波の高調波の波長をλM、電極線幅dmとしたとき横軸に(2π・H/λM)、縦軸にdmを与える2次元直交座標グラフにおける、座標
((2π・H/λM)=1.2、dm=0.775)で与えられる点Aと、
((2π・H/λM)=2.0、dm=0.651)で与えられる点Bと、
((2π・H/λM)=3.0、dm=0.543)で与えられる点Cと、
((2π・H/λM)=3.4、dm=0.500)で与えられる点Dと、
((2π・H/λM)=1.8、dm=0.500)で与えられる点Eと、
点Aとを順に線分で結ぶ、5本の線分からなる領域ABCDEAの前記5本の線分を含む内部に与えられる(2π・H/λM)とdmを満たす構造で励起される表面弾性波の0次モードの5倍高調波を利用することで、電極線幅0.5μm以上で10GHz付近の周波数特性で動作することを特徴とする。この表面弾性波素子は電気機械結合係数0.5%以上の高効率を有する。しかし、この範囲の外においては電気機械結合係数K2<0.5%であった。
【0023】
図9はII型の構造についてダイヤモンド層或いは基板上に形成したダイヤモンド層からなる誘電体薄膜の上に表面弾性波を励起させる櫛形電極を配置し、その上にZnO層を積層してなる表面弾性波素子において、ZnO層の厚みをH、表面弾性波の高調波の波長をλM、電極線幅dmとしたとき横軸に(2π・H/λM)、縦軸にdmを与える2次元直交座標グラフにおいて、座標
((2π・H/λM)=0.8、dm=1.13)で与えられる点Aと、
((2π・H/λM)=1.0、dm=1.01)で与えられる点Bと、
((2π−H/λM)=1.2、dm=1.02)で与えられる点Cと、
((2π・H/λM)=1.4、dm=0.775)で与えられる点Dと、
((2π・H/λM)=1.2、dm=0.68)で与えられる点Eと、
((2π・H/λM)=1.0、dm=0.792)で与えられる点Fと、
点Aとを順に線分で結ぶ、6本の線分からなる領域ABCDEFAの前記6本の線分を含む内部に与えられる(2π・H/λM)とdmを満たす構造で励起される表面弾性波の1次モードの5倍高調波を利用することで、電極線幅0.5μm以上で10GHz付近の周波数特性で動作することを特徴とする。この表面弾性波素子は電気機械結合係数0.5%以上の高効率を有する。しかし、この範囲の外においては電気機械結合係数K2<0.5%であった。
【0024】
図10はIII型の構造についてダイヤモンド層或いは基板上に形成したダイヤモンド層からなる誘電体薄膜の上に表面弾性波を励起させる櫛形電極を配置し、その上にZnO層を積層し、その上に短絡用電極を積層してなる表面弾性波素子において、ZnO層の厚みをH、表面弾性波の高調波の波長を、電極線幅dmとしたとき横軸に(2π・H/λM)、縦軸にdmを与える2次元直交座標グラフにおいて、座標
((2π・H/λM)=0.8、dm=0.900)で与えられる点Aと、
((2π・H/λM)=1.0、dm=0.910)で与えられる点Bと、
((2π・H/λM)=1.5、dm=0.853)で与えられる点Cと、
((2π・H/λM)=2.0、dm=0.682)で与えられる点Dと、
((2π・H/λM)=2.5、dm=0.589)で与えられる点Eと、
((2π・H/λM)=3.0、dm=0.527)で与えられる点Fと、
((2π・H/λM)=3.2、dm=0.500)で与えられる点Gと、
((2π・H/λM)=1.6、dm=0.500)で与えられる点Hと、
((2π・H/λM)=1.5、dm=0.523)で与えられる点Iと、
((2π・H/λM)=1.0、dm=0.715)で与えられる点Jと、
点Aとを順に線分で結ぶ、10本の線分からなる領域ABCDEFGHIJAの前記10本の線分を含む内部に与えられる(2π・H/λM)とdmを満たす構造で励起される表面弾性波の0次モードの5倍高調波を利用することで、電極線幅0.5μm以上で10GHz付近の周波数特性で動作することを特徴とする。この表面弾性波素子は電気機械結合係数0.5%以上の高効率を有する。しかし、この範囲の外においては電気機械結合係数K2<0.5%であった。
【0025】
図11はIII型の構造についてダイヤモンド層或いは基板上に形成したダイヤモンド層からなる誘電体薄膜の上に表面弾性波を励起させる櫛形電極を配置し、その上にZnO層を積層し、その上に短絡用電極を積層してなる表面弾性波素子において、ZnO層の厚みをH、表面弾性波の高調波の波長をλM、電極線幅dmとしたとき横軸に(2π・H/λM)、縦軸にdmを与える2次元直交座標グラフにおいて、座標
((2π・H/λM)=0.5、dm=1.60)で与えられる点Aと、
((2π・H/λM)=1.0、dm=1.15)で与えられる点Bと、
((2π・H/λM)=1.4、dm=0.675)で与えられる点Cと、
((2π・H/λM)=1.0、dm=0.703)で与えられる点Dと、
((2π・H/λM)=0.5、dm=1.16)で与えられる点Eと、
点Aとを順に線分で結ぶ、5本の線分からなる領域ABCDEAの前記5本の線分を含む内部に与えられる(2π・H/λM)とdmを満たす構造で励起される表面弾性波の1次モードの5倍高調波を利用することで、電極線幅0.5μm以上で10GHz付近の周波数特性で動作することを特徴とする。この表面弾性波素子は電気機械結合係数0.5%以上の高効率を有する。しかし、この範囲の外においては電気機械結合係数K2<0.5%であった。
【0026】
図12はIV型の構造についてダイヤモンド層或いは基板上に形成したダイヤモンド層からなる誘電体薄膜の上に短絡電極を積層し、その上にZnO層を積層し、その上に表面弾性波を励起させる櫛形電極を配置してなる表面弾性波素子において、ZnO層の厚みをH、表面弾性波の高調波の波長をλM、電極線幅dmとしたとき横軸に(2π・H/λM)、縦軸にdmを与える2次元直交座標グラフにおいて、座標
((2π・H/λM)=1.0、dm=0.813)で与えられる点Aと、
((2π・H/λM)=1.5、dm=0.770)で与えられる点Bと、
((2π・H/λM)=1.7、dm=0.613)で与えられる点Cと、
((2π・H/λM)=1.5、dm=0.581)で与えられる点Dと、
点Aとを順に線分で結ぶ、4本の線分からなる領域ABCDAの前記4本の線分を含む内部に与えられる(2π・H/λM)とdmを満たす構造で励起される表面弾性波の0次モードの5倍高調波を利用することで、電極線幅0.5μm以上で10GHz付近の周波数特性で動作することを特徴とする。この表面弾性波素子は電気機械結合係数0.5%以上の高効率を有する。しかし、この範囲の外においては電気機械結合係数K2<0.5%であった。
【0027】
図13はIV型の構造についてダイヤモンド層或いは基板上に形成したダイヤモンド層からなる誘電体薄膜の上に短絡電極を積層し、その上にZnO層を積層し、その上に表面弾性波を励起させる櫛形電極を配置してなる表面弾性波素子において、ZnO層の厚みをH、表面弾性波の高調波の波長をλM、電極線幅dmとしたとき横軸に(2π・H/λM)、縦軸にdmを与える2次元直交座標グラフにおいて、座標
((2π・H/λM)=1.0、dm=1.01)で与えられる点Aと、
((2π・H/λM)=2.0、dm=0.798)で与えられる点Bと、
((2π・H/λM)=3.0、dm=0.783)で与えられる点Cと、
((2π・H/λM)=4.0、dm=0.725)で与えられる点Dと、
((2π・H/λM)=5.0、dm=0.619)で与えられる点Eと、
((2π・H/λM)=5.2、dm=0.540)で与えられる点Fと、
((2π・H/λM)=5.0、dm=0.506)で与えられる点Gと、
((2π・H/λM)=4.0、dm=0.525)で与えられる点Hと、
((2π・H/λM)=3.0、dm=0.567)で与えられる点Iと、
((2π・H/λM)=2.0、dm=0.653)で与えられる点Jと、
((2π・H/λM)=1.0、dm=0.792)で与えられる点Kと、
点Aとを順に線分で結ぶ、11本の線分からなる領域ABCDEFGHIJKAの前記11本の線分を含む内部に与えられる(2π・H/λM)とdmを満たす構造で励起される表面弾性波の1次モードの5倍高調波を利用することで、電極線幅0.5μm以上で10GHz付近の周波数特性で動作することを特徴とする。この表面弾性波素子は電気機械結合係数0.5%以上の高効率を有する。しかし、この範囲の外においては電気機械結合係数K2<0.5%であった。
【0028】
図16は、III型の構造についてZnOの厚み(2π・H/λM)を0.5としたとき、一次モード3倍高調波における電気機械結合係数K2の電極線幅を変化させた場合の測定結果を示すグラフである。電極線幅が0.66μm以下または0.99μm以上の場合にK2は0.5%以上となる。
【0029】
図14はIII型の構造についてダイヤモンド層或いは基板上に形成したダイヤモンド層からなる誘電体薄膜の上に表面弾性波を励起させる櫛形電極を配置し、その上にZnO層を積層し、その上に短絡用電極を積層してなる表面弾性波素子において、ZnO層の厚みをH、表面弾性波の高調波の波長をλM、電極線幅dmとしたとき横軸に(2π・H/λM)、縦軸にdmを与える2次元直交座標グラフにおいて、座標
((2π・H/λM)=0.50、dm=0.50)で与えられる点Aと、
((2π・H/λM)=0.50、dm=0.66)で与えられる点Bと、
((2π・H/λM)=0.80、dm=0.54)で与えられる点Cと、
((2π・H/λM)=0.90、dm=0.50)で与えられる点Dと、
点Aとを順に線分で結ぶ、4本の線分からなる領域ABCDAの前記4本の線分を含む内部及び、
((2π・H/λM)=0.50、dm=0.99)で与えられる点Eと、
((2π・H/λM)=0.50、dm=1.16)で与えられる点Fと、
((2π・H/λM)=0.90、dm=0.75)で与えられる点Gと、
((2π・H/λM)=0.80、dm=0.81)で与えられる点Hと、
点Eとを順に線分で結ぶ、4本の線分からなる領域EFGHEの前記4本の線分を含む内部に与えられる(2π・H/λM)とdmを満たす構造で励起される表面弾性波の1次モードの3倍高調波を利用することで、電極線幅0.5μm以上で10GHz付近の周波数特性で動作することを特徴とする。この表面弾性波素子は電気機械結合係数0.5%以上の高効率を有する。しかし、この範囲の外においては電気機械結合係数K2<0.5%であった。
【発明の実施の形態】
【0030】
本発明では、天然型ダイヤモンドと合成ダイヤモンドのいずれも使用可能である。また、単結晶ダイヤモンドでも多結晶ダイヤモンドでもアモルファスダイヤモンドでもよい。また、ダイヤモンド単体でもよいし、他の基材上に形成された薄膜でも良い。
【0031】
ダイヤモンド層は基板の一部であっても良いし、基板の全部であっても良い。ダイヤモンド層はその全部が絶縁性であっても良いが、その一部または全部が半導電性であってもよい。また、ダイヤモンドを成膜するための基板としては、Si、Mo、W等の無機材料、金属あるいはガラス、セラミックス、酸化物、窒化物等のいずれであってもよい。いずれの基材でも最適な(2π・H/λM)は同じである。しかしながらダイヤモンドの膜厚が非常に薄く、表面弾性波の波長より非常に小さい場合、特に、(2π・HD/λM)<0.5の場合には基材の影響が現れて波の伝搬速度が低下する。したがって(2π・HD/λM)≧0.5であることが望ましく、(2π・HD)/λM)≧4.0がさらに好適である。
【0032】
ダイヤモンド薄膜の形成方法はCVD法、プラズマCVD法、PVD法、熱フィラメント法等、公知の方法で行うことができる。反応室内部のガスをプラズマ化するための方法としては、高周波、低周波によるグロー放電法、アーク放電法等の各種放電法等を用いることができる。ダイヤモンドを形成する方法としては、水素原子を含む化合物を用いて成膜できる。またハロゲン原子を供給し得るガスと水素原子を含む化合物を用いて成膜できる。ハロゲン原子を供給し得るガスとは、ハロゲン分子は勿論、ハロゲン化有機化合物、ハロゲン化無機化合物等のハロゲン原子を分子内に含む化合物をすべて含有する。たとえば、フッ化メタン、フッ化エタン、トリフッ化メタン、フッ化エチレン等のパラフィン系、オレフィン系、脂環式、芳香族等の有機化合物、ハロゲン化シランのような無機化合物等である。ハロゲンガスを成膜室内に導入することにより基板温度を下げることができ、200℃〜900℃でダイヤモンドが成膜できる。
ハロゲンがスは水素元素との結合力が大きく原子半径の小さい方が好ましい。特に低圧で安定な膜を形成するためには、フッ化化合物が好ましい。また水素原子を含む化合物としては、たとえばメタン、エタン、プロパン等の脂肪族炭化水素、ベンゼン、ナフタレン等の芳香族炭化水素の他エチレン、プロピレン、ビドラジン等のヘテロ原子を有する有機化合物等である。
【0033】
ダイヤモンドの高純度のものは誘電率の低い絶縁体である。しかし、B、Al、P、S等の不純物を導入したり、イオン注入や電子線照射により格子欠陥を導入すると、半導電性ダイヤモンドを形成できる。Bを含む半導電性のダイヤモンド単結晶は天然にも稀に産出し、超高圧法により人工的に産出することも可能である。ダイヤモンド層あるいは基板状に成膜したダイヤモンド薄膜は絶縁体であることが好ましく、抵抗率は107Ω・cm以上、好ましくは109Ωcm以上が必要である。またダイヤモンド層あるいは成膜したダイヤモンド薄膜の表面は、表面弾性波の散乱やその他の損失を軽減するため、平坦であることが好ましく、必要に応じて表面を研磨する必要がある。またエピタキシャル法による単結晶ダイヤモンド薄膜を使用することもできる。
【0034】
ZnO薄膜はスパッタ法やCVD法の気相合成法を用いることによって、大きな圧電性を有するC軸配向性の優れたものを成長することができる。C軸配向性がσ値で3°以下であり、抵抗率105Ωcm以上であることが好ましい。ZnOは、c軸配向性ZnOであることがのぞましい。ここに、c軸配向であるとは、ZnO膜の(001)面が基板と平行であるように形成されることをいう。形成されたZnO膜がc軸配向であれば、ZnOの本来有する圧電性を充分に利用した表面弾性波素子を実現することが可能になる。
【0035】
電極、及び短絡用電極材料としてはエッチングによる電極作製が可能で、抵抗率が小さい金属であり、Au、Al、Cu、等の低温で蒸着可能な金属、Ti、Mo、W等の高温で成膜される金属、またTiの上にAlを蒸着したような2種以上の金属を用いることも可能である。特に、電極作製の容易さよりAl、Tiを用いることが好ましい。櫛形電極の作製方法は電極用金属成膜後、レジストを電極用金属表面に均一に塗布し、ガラス等の透明平板に櫛形電極パターンを有するマスクをのせ、水銀ランプ等を用いて露光、あるいは電子ビームにより電極を直接形成することも可能である。その後、現像してレジストによる櫛形電極を形成する。
【0036】
電極、及び短絡用電極の厚さとしては、10〜500nm程度の厚さであることが好ましい。10nm未満では抵抗率が高くなり損失が増加する。一方、500nmを越えると、表面弾性波の反射を引き起こす質量付加効果が著しくなる。特に10〜30nmが最も好ましい。
【0037】
電極のエッチング方法は、たとえば、Al等の低融点金属としては水酸化ナトリウム溶液等のアルカリ性溶液、硝酸等の酸性溶液によるウエットエッチング法でエッチング可能である。高融点金属もフッ酸と硝酸の混合溶液を用いてエッチング可能である。また、BCl3等のガスを用いて、反応性イオンエッチング法により電極を作製することも可能である。
【0038】
電極のエッチングの際に用いる薬品あるいはガスによりZnO表面を劣化させることがあり、その対策としてZnOと櫛形電極の間に薄い絶縁体、あるいは誘電体を挿入することも可能である。この場合、薄膜の影響がない様薄膜の厚みを50nm以下にする必要がある。
[実施例]
図1から図4に示した4種類の表面弾性波フィルタをZnO膜及びダイヤモンド膜の膜厚を変化させて作製した。そのフィルター特性を測定し、その動作周波数fより表面弾性波の位相速度V=f・λMを求め、櫛形電極の放射インピーダンスの測定より、電気機械結合係数K2を求めた。測定周波数は10GHzである。
【0039】
10mm×10mm×0.3mmのSi基板状にマイクロ波プラズマCVD法を用いてダイヤモンドを50μm成膜した後、ダイヤモンド表面をダイヤモンドコート研磨機を用いて種々の膜厚1〜30μmまで研磨した。多結晶ダイヤモンドの原料にはCH4をH2で100倍に希釈したガスを用いた。単結晶ダイヤモンドは超高圧合成法による人工Ib型ダイヤモンドの(100)面を研磨したものである。これらの膜はいずれも109Ωcm以上の抵抗率を有していた。
【0040】
研磨したダイヤモンド表面に圧電体、電極、あるいは短絡電極を形成した。圧電体としてはZnOの薄膜を形成した。ZnO薄膜はZnO多結晶をArと酸素の混合ガスでスパッタする方法で得た。スパッタの条件は基板温度400℃、RFパワー160W、圧力2.7Paである。スパッタの時間を変えることでZnOの膜厚を変化させることができ、ZnOの膜厚を(2π・H/λM)=0.2〜10のものを作成した。
【0041】
電極、及び短絡用電極はAlを抵抗加熱法により50nm蒸着し、電極はフォトリソグラフィー法を用いて電極線幅が0.5μm以上のものを作製した。電極の作製はウェットエッチング法を用いた。
【0042】
本発明によれば、3倍高調波及び5倍高調波を利用することで、電気機械結合係数が大きい表面弾性波素子が量産可能な電極線幅で得られるので、10GHz帯の高周波領域で動作する表面弾性波素子を容易に提供することが出来る。表面弾性波素子の用途としては帯域通過フィルター、共振器、発振器、コンボルバー等が挙げられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明のI型の表面弾性波素子の例を示す断面図である。
【図2】 図2は、本発明のII型の表面弾性波素子の例を示す断面図である。
【図3】 図3は、本発明のIII型の表面弾性波素子の例を示す断面図である。
【図4】 図4は、本発明のIV型の表面弾性波素子の例を示す断面図である。
【図5】 図5は、本発明の実施例においてダイヤモンド層の厚みを(2π・HD/λM)=4.0としたとき、ZnOの厚みと表面弾性波の位相速度Vの関係の測定結果を示すグラフである。
四角は0次モード、菱形は1次モード、丸は2次モード、三角は3次モード、である。
【図6】 図6は、本発明の実施例によるI型の表面弾性波素子において、1次モードの5倍高調波における電気機械結合係数K2の電極線幅依存性を示すグラフである。
【図7】 図7は、本発明の実施例によるI型の表面弾性波素子において、1次モードの5倍波を利用した場合の(2π・H/λM)を横軸、dmを縦軸とするグラフで、領域ABCDEFGHIJを示す。
【図8】 図8は、本発明の実施例によるII型の表面弾性波素子において、0次モードの5倍波を利用した場合の(2π・H/λM)を横軸、dmを縦軸とするグラフで、領域ABCDEを示す。
【図9】 図9は、本発明の実施例によるII型の表面弾性波素子において、1次モードの5倍波を利用した場合の(2π・H/λM)を横軸、dmを縦軸とするグラフで、領域ABCDEFを示す。
【図10】 図10は、本発明の実施例によるIII型の表面弾性波素子において、0次モードの5倍波を利用した場合の(2π・H/λM)を横軸、dmを縦軸とするグラフで、領域ABCDEFGHIJを示す。
【図11】 図11は、本発明の実施例によるIII型の表面弾性波素子において、1次モードの5倍波を利用した場合の(2π・H/λM)を横軸、dmを縦軸とするグラフで、領域ABCDEを示す。
【図12】 図12は、本発明の実施例によるIV型の表面弾性波素子において、0次モードの5倍波を利用した場合の(2π・H/λM)を横軸、dmを縦軸とするグラフで、領域ABCDを示す。
【図13】 図13は、本発明の実施例によるIV型の表面弾性波素子において、1次モードの5倍波を利用した場合の(2π・H/λM)を横軸、dmを縦軸とするグラフで、領域ABCDEFGHIJKを示す。
【図14】 図14は、本発明の実施例によるIII型の表面弾性波素子において、1次モードの3倍波を利用した場合の(2π・H/λM)を横軸、dmを縦軸とするグラフで、領域ABCD及び領域EFGHを示す。
【図15】 図15は、本発明の実施例に用いた櫛形電極の平面図である。
【図16】 図16、は本発明の実施例によるIII型の表面弾性波素子において、1次モードの3倍高調波における電気機械結合係数K2の電極線幅依存性を示すグラフである。
【符号の説明】
【0043】
1は基板、2はダイヤモンド層、3はZnO層、4は櫛形電極、5は短絡用電極
Claims (3)
- ダイヤモンド層或いは基板上に形成したダイヤモンド層からなる誘電体薄膜の上に表面弾性波を励起させるシングル電極指である櫛形電極を配置し、その上にZnO層を積層してなる表面弾性波素子において、ZnO層の厚みをH、表面弾性波の1次モードの5倍高調波の波長をλM、電極線幅dmとしたとき横軸に(2π・H/λM)、縦軸にdmを与える2次元直交座標グラフにおいて、座標
((2π・H/λM)=0.8、dm=1.13)で与えられる点Aと、
((2π・H/λM)=1.0、dm=1.01)で与えられる点Bと、
((2π・H/λM)=1.2、dm=1.02)で与えられる点Cと、
((2π・H/λM)=1.4、dm=0.775)で与えられる点Dと、
((2π・H/λM)=1.2、dm=0.68)で与えられる点Eと、
((2π・H/λM)=1.0、dm=0.792)で与えられる点Fと、
点Aとを順に線分で結ぶ、6本の線分からなる領域ABCDEFAの前記6本の線分を含む内部に与えられる(2π・H/λM)とdmを満たす構造であるとともに、
前記ダイヤモンド層の厚みHDをとしたときに(2π・HD/λM)≧0.5を満たす構造で励起される表面弾性波の1次モードの5倍高調波を利用することで、電極線幅0.5μm以上で9.5GHz〜10.5GHzの周波数で動作することを特徴とする表面弾性波素子。 - ダイヤモンド層或いは基板上に形成したダイヤモンド層からなる誘電体薄膜の上に表面弾性波を励起させるシングル電極指である櫛形電極を配置し、その上にZnO層を積層し、その上に短絡用電極を積層してなる表面弾性波素子において、ZnO層の厚みをH、表面弾性波の1次モードの5倍高調波の波長をλM、電極線幅dmとしたとき横軸に(2π・H/λM)、縦軸にdmを与える2次元直交座標グラフにおいて、座標
((2π・H/λM)=0.5、dm=1.60)で与えられる点Aと、
((2π・H/λM)=1.0、dm=1.15)で与えられる点Bと、
((2π・H/λM)=1.4、dm=0.675)で与えられる点Cと、
((2π・H/λM)=1.0、dm=0.703)で与えられる点Dと、
((2π・H/λM)=0.5、dm=1.16)で与えられる点Eと、
点Aとを順に線分で結ぶ、5本の線分からなる領域ABCDEAの前記5本の線分を含む内部に与えられる(2π・H/λM)とdmを満たす構造であるとともに、
前記ダイヤモンド層の厚みHDをとしたときに(2π・HD/λM)≧0.5を満たす構造で励起される表面弾性波の1次モードの5倍高調波を利用することで、電極線幅0.5μm以上で9.5GHz〜10.5GHzの周波数で動作することを特徴とする表面弾性波素子。 - ダイヤモンド層或いは基板上に形成したダイヤモンド層からなる誘電体薄膜の上に短絡電極を積層し、その上にZnO層を積層し、その上に表面弾性波を励起させるシングル電極指である櫛形電極を配置してなる表面弾性波素子において、ZnO層の厚みをH、表面弾性波の1次モードの5倍高調波の波長をλM、電極線幅dmとしたとき横軸に(2π・H/λM)、縦軸にdmを与える2次元直交座標グラフにおいて、座標
((2π・H/λM)=1.0、dm=1.01)で与えられる点Aと、
((2π・H/λM)=2.0、dm=0.798)で与えられる点Bと、
((2π・H/λM)=3.0、dm=0.783)で与えられる点Cと、
((2π・H/λM)=4.0、dm=0.725)で与えられる点Dと、
((2π・H/λM)=5.0、dm=0.619)で与えられる点Eと、
((2π・H/λM)=5.2、dm=0.540)で与えられる点Fと、
((2π・H/λM)=5.0、dm=0.506)で与えられる点Gと、
((2π・H/λM)=4.0、dm=0.525)で与えられる点Hと、
((2π・H/λM)=3.0、dm=0.567)で与えられる点Iと、
((2π・H/λM)=2.0、dm=0.653)で与えられる点Jと、
((2π・H/λM)=1.0、dm=0.792)で与えられる点Kと、
点Aとを順に線分で結ぶ、11本の線分からなる領域ABCDEFGHIJKAの前記11本の線分を含む内部に与えられる(2π・H/λM)とdmを満たす構造であるとともに、
前記ダイヤモンド層の厚みHDをとしたときに(2π・HD/λM)≧0.5を満たす構造で励起される表面弾性波の1次モードの5倍高調波を利用することで、電極線幅0.5μm以上で9.5GHz〜10.5GHzの周波数で動作することを特徴とする表面弾性波素子。
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