JP3931373B2 - 車両用シート構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばワンボックスカーのようにフロアパネルにエンジン収納のための突出部が形成される車両に設けられる格納自在なシート構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、実開昭56―1839号には車両に備えられた格納自在なシート構造が開示されている。この車両のフロア面には内部にエンジンを収納する突出部が設けられており、シートを前倒しすることによって、シートのシートクッションが突出部の後面に、シートのシートクッションが突出部の上面に位置するようにレイアウトされている。このような構成をとることによって、荷室の有効長さを増大することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような構成を採用したとしても、シートクッションの厚みの部分はやはりデッドスペースとなってしまうことには変わりない。このため、この構成においても効率的な格納ができているとは言い難い。
【0004】
また、効率的な格納を目的とすれば、シートを前倒しすることによってシートクッションも突出部の上面に位置するようにレイアウトすることも考えられる。ところがこのような構成によるとシートクッションはその格納操作によって高い位置まで持ち上げなければならず、格納動作に要求される操作力が大きくなってしまい、操作性に劣るという課題がある。
【0005】
本出願人は、突出部に覆われるものにはエンジンとトランスミッションがあること、及び、エンジンに対してトランスミッションは車両進行後方側に位置すると共にその占有高さも低いことに着目して、上記の課題を解決しようとしたものであり、本発明は、更なる荷室の拡大を達成するとともに、その格納操作性をも向上させたシート構造を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、車両のフロアパネルにエンジン及びトランスミッションを覆う突出部が形成され、その突出部の後方にシートバックとシートクッションとからなるシートが配置される車両用シート構造において、上記フロアパネルに対し、上記突出部よりも後方で且つ該突出部に近接した位置に車幅方向を回転軸として回転可能に軸着されたシートベースと、上記シートバックに取り付けられる一方、上記シートベースに対して車幅方向を回転軸として回転自在に取り付けられる第1のブラケットと、上記シートクッションの後端下面に取り付けられ、車両進行方向後方且つ斜め上方に延びて、その最先端が上記第1のブラケットに車幅方向を回転軸として回転可能に支持される第2のブラケットと、 上記シートベースの中間部及び上記シートクッションの下面前端のそれぞれに対し、両端が車幅方向を回転軸として回転可能に連結されるリンクと、を備え、上記突出部は、エンジンを覆う第1段部と、トランスミッションを覆うとともに上記第1段部よりも低く形成された第2段部とから構成され、上記シートバックを、上記シートベースに回転自在に支持された第1のブラケットとともにその支持点を中心として上記シートクッションに対し車両進行方向前方に折りたたむ際に、上記第2のブラケットが、上記第1のブラケットと回転可能に支持された点を支持点として車両進行方向前方かつ下方に移動するとともに、上記第2のブラケットが取り付けられた上記シートクッションが、該第2のブラケットの移動に伴って車両進行方向前方且つ下方に移動し、上記リンクも上記シートクッションの移動に伴って上記シートベース上に折りたたまれ、上記シートを上記シートベースのフロアパネルへの軸着部を支点として前倒しすることにより、上記シートクッションの上面を車両進行方向前方に向けた状態で、該シートクッションが上記第1段部の車両進行方向後方かつ上記第2段部の上方に、上記シートバックが上記第1段部の上方に、それぞれ位置付けられるように構成されているものである。
【0007】
請求項2に係る発明は、上記請求項1記載の車両用シート構造において、上記シートバックは、その折りたたみ状態において、車両進行方向最前端の位置が上記軸着部に対して車両進行方向前後に離間すると共に、その離間距離が上記軸着部と上記第1段部との上下方向の離間距離に略一致しうる位置に設けられているものである。
【0008】
請求項3に係る発明は、上記請求項2記載の車両用シート構造において、上記シートバックは、該シートバックの折りたたみによって、上記離間距離が上記軸着部と上記第1段部との上下方向の離間距離に略一致するような位置に設けられているものである。
【0009】
請求項4に係る発明は、上記請求項1記載の車両用シート構造において、上記リンク、第1及び第2のブラケットは、上記シートバックの折りたたみ状態において、上記シートクッションの車両進行方向最前端の位置と上記軸着部とが車両進行方向前後に離間すると共に、その離間距離が上記軸着部と上記第2段部との上下方向の離間距離に略一致しうるように、上記シートクッションを上記シートベース上に位置付けるものである。
【0010】
請求項5に係る発明は、上記請求項4記載の車両用シート構造において、上記リンク、第1及び第2のブラケットは、上記シートバックの折りたたみによって、上記離間距離が上記軸着部と上記第2段部との上下方向の離間距離に略一致するように上記シートクッションを位置付けるものである。
【0011】
請求項6に係る発明は、上記請求項1記載の車両用シート構造において、上記軸着部を支点として前倒しすることにより上記突出部の上方に位置付けられたシートをその位置に保持させる保持手段を備えるものである。
【0012】
請求項7に係る発明は、上記請求項6記載の車両用シート構造において、上記保持手段は、上記突出部の上方に位置付けられたシートに車両進行方向後方への荷重を加えることとは異なる操作によって、その保持を解除させる解除手段を備えるものである。
【0013】
請求項8に係る発明は、上記請求項6記載の車両用シート構造において、保持手段は、シートバック或いはシートクッションと突出部とが離間するような位置にシートを保持させるものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
図面を用いて本発明の実施例について説明する。図1は本発明にかかる車両用シートを搭載した車両を側面から見た図である。なお、矢印Frが車両進行方向前方とする。車両1のフロアパネル2にはエンジン3及びトランスミッション4を覆う突出部2aが形成されている。この突出部2aにはフロントシート5が取り付けられている。突出部2aの車両進行方向後方のフロアパネル2にはセカンドシート6が取り付けられている。なお、車両の側面には乗員が昇降したり荷物を運び入れるための開口7とその開口を覆うスライドドア8が設けられている。
【0015】
トランスミッション4はエンジン3の車両進行方向後方に配置され、エンジン3の上面3aに比べて低い上面4aを持つ。エンジン3とトランスミッション4とを覆う突出部2aは、エンジン3の上面3aを覆う第1の段部2bと、その第1の段部2bの車両進行方向後方に位置するとともにトランスミッション4の上面4aを覆う第2の段部2cとから構成される。なお、フロントシート5は第1の段部2bに取り付けられている。
【0016】
本発明にかかるセカンドシート6について図2ないし図4を用いて説明する。なお、図2はセカンドシート6の使用状態であり、図4はセカンドシート6の格納状態であり、図3は各々の状態間の過渡状態である。
【0017】
図2において、セカンドシート6は、主要構成としてシートバック9、シートクッション10、及びシートベース11とを有している。シートベース11は突出部2aの車両進行方向後方のフロアパネル2の突出部2aに近接した部位に設けられた回転ヒンジ部12に車幅方向を回転軸として回転可能に取り付けられている。シートベース11は、図2のセカンドシートの使用状態においてフロアパネル2に当接する基部11aと、使用状態における基部11aの車両進行方向後端に溶接によって固定される支持部11bと、支持部11bに固定されるレバー支持部11cとを備える。なお、基部11aと支持部11bとは軽量化のためパイプ材から構成されている。
【0018】
シートベース11の中間部とシートクッション10の下面前端にはリンク13が各々車幅方向を回転軸として回転可能に連結されている。シートバック9にはブラケット14(第1のブラケット)が固定的に取り付けられ、そのブラケット14の第1の部分14aによってシートベース11のレバー支持部11cに車幅方向を回転軸として回転自在に取り付けられている。したがって、シートバック9はレバー支持部11cに車両進行方向前後に回転自在に取り付けられている。このブラケット14にはその中間部から車両進行方向後方に延びる第2の部分14bが形成されている。
【0019】
一方、シートクッション10にはその後端下面に取り付けられ車両進行方向後方かつ斜め上方に延びるブラケット15(第2のブラケット)と、その後端下面に取り付けられる弾性体16とが設けられている。シートクッション10のブラケット15の最先端はシートバック9のブラケット14の第2の部分14bに車幅方向を回転軸として回転可能に支持されている。なお、シートクッション10にかかる乗員の体重はその前端にてはリンク13を介してシートベース11によって支持されているとともに、その後端においてはブラケット15、ブラケット14を介してシートベース11によって支持されている。
【0020】
17はレバー支持部11cに支持されたレバーであり、乗員が操作しないときにはシートバック9のリクライニング角を所望の角度に保持できるようになっているとともに、乗員が操作することにより図示しないシートバック9のレバー支持部11cに対する係合が外れシートバック9の図2の使用状態から図3の過渡状態への前倒しが可能となっている。
【0021】
図3はレバー17を操作した後にシートバック9を約90°前倒しにした過渡状態を示す図である。シートバック9を前倒しすることによって、シートバック9はブラケット14の第1の部分14aを中心として車両進行方向前方に回転する。このときブラケット14の第2の部分14bもブラケット15とともに第1の部分14aを中心として前方かつ下方に変位する。この変位によってリンク13もシートベース11との連結点を中心として車両進行方向前方に回転するため、シートクッション10は前方かつ下方に平行移動する。シートバック9がシートクッション10に当接するとシートバック9の回転は規制されるため、図3に示す過渡状態となる。なお、弾性体16はシートベース11の基部11aに当接して異音等が発生しないようになっている。又、図示していないがシートクッション10の前端の下面にもこのような弾性体を設けてもよいのは言うまでもない。
【0022】
図4は図3の過渡状態からシートベース11の基部11aを回転ヒンジ部12を中心にして約90°跳ね上げた格納状態を示す図である。セカンドシート6はこのときフロントシート5の後方に位置する。セカンドシート6のシートクッション10は突出部2aの第2の段部2cの上方で、第1の段部2bの車両進行方向後方に位置する。セカンドシート6のシートバック9は突出部2aの第1の段部2bの上方に位置する。なお、18は車体側部に両端部が固定されていて車両のフロントシート5と後方の荷室とを区分けするいわゆるパーティションバーである。
【0023】
図5はこの格納状態を別の角度から見たものである。なお、矢印Frが車両進行方向前方とする。突出部2aの第2の段部2cは図示するようにその車幅中央部に車両進行方向後方への突出部2dを備えており、この突出部2d内にもトランスミッション4が収納されているものとする。また、基部11aは略U字形状に形成され、クロスパイプ11d、11eがシートベース11を補強するために基部11aの車幅方向に離間した部分間を溶接により連結している。なお、基部11aの補強のため、クロスパイプ11d、11eは支持部11bの基部11aへの結合個所に連結されている。
【0024】
図4或いは図5に示すセカンドシート6の格納状態において、シートベース11をその位置にロック保持するロック手段が設けられている。図6はそのロック手段を示す図であり、図5のAに示す部分を拡大表示したものである。パーティションバー18にはロックアーム19が車幅方向を回転軸として回転自在に支持され、その先端部分には鍵型部19aが形成されている。この鍵型部19aはシートベース11の格納状態において基部11aの車幅方向に延びる部分に乗員の操作によって係合可能となっている。なお、鍵型部19aはその係合状態においては自らの重力によって、その係合が外れないように構成されている。
【0025】
図7はロック手段の別の実施形態を示す図である。基部11aにはロックリンク20が車幅方向を回転軸として回転自在に支持されており、その先端部分には車幅方向に延びた略円柱形状のロック部20aが形成される。一方回転ヒンジ部12にはロック部20aが嵌合されるロック溝12aが形成されている。ロック部20aはシートベース11の格納状態においてロック溝12aに乗員の操作によって係合可能となっている。なお、ロック部20aはその係合状態においては自らの重力によって、その係合が外れないように構成されている。
【0026】
図8はフロントシート5をリクライニングさせて乗員が仮眠を取れるようにした状態を示す図である。ここでフロントシート5は図示しないスライドレールによって最前端へと移動されているが、この時に格納状態のセカンドシート6を押圧しないようにパーティションバー18によってフロントシート5のリクライニング角を規制している。また、万が一フロントシート5によって格納状態のセカンドシート6を車両進行方向後方に押圧した場合であっても、図6あるいは図7に示したロック手段は格納状態のセカンドシート6に加えられた車両進行方向後方への所定荷重によってロック解除となるものではないので、意に反してロック手段のロック保持が外れ、セカンドシート6がその格納状態から図3に示す過渡状態に倒れることがない。
【0027】
図9はいわゆるエンジンサービスカバ−と呼ばれるリッド21をその後端にて突出部2aに対して開閉可能に支持して、そのリッド21を開いた時にエンジン3の整備を行えるようにした状態を示す図である。ここで、乗員がフック22をパーティションバー18に引っかけることによってリッド21は開いた状態に維持される。フロントシート5はリッド21の上に取り付けられるようになっているため、リッド21とともにフロントシート5も持ち上げられることとなる。ここでフロントシート5は図示しないスライドレールによって最前端へと移動されているが、フロントシート5によって格納状態のセカンドシート6を車両進行方向後方に押圧する可能性がある。また、リッド21が上方に回転することによって格納状態のシートバック9の下端とリッド21とが干渉することによってセカンドシート6は車両進行方向後方に押圧される可能性がある。このような場合であっても、図6あるいは図7に示したロック手段は格納状態のセカンドシート6に加えられた車両進行方向後方への所定荷重によってロック解除となるものではないので、意に反してロック手段のロック保持が外れ、セカンドシート6がその格納状態から図3に示す過渡状態に倒れることがない。
【0028】
図6或いは図7に示すロック手段によってシートベース11がロック保持されている時には、図4に示すようにシートバック9及びシートクッション10は突出部2aとは接触することなく、すなわち、突出部2aとは離間するように構成される。これは、セカンドシート6の使用状態においては突出部2aはセカンドシート6に着座した乗員の足などによって汚されている可能性があり、この汚れた突出部2aによってシートバック9或いはシートクッション10が汚されることを防止しているのである。
【0029】
図10、11はセカンドシート6の異なる実施形態を示す図である。このセカンドシート6においては、シートベース11の形状とブラケット15の形状とが前述の実施形態とは異なる。なお、矢印Frが車両進行方向前方とする。
【0030】
この実施形態では、シートベース11は、車両進行方向前後に延びるとともにその前端が回転ヒンジ部12、12に車幅方向を回転軸として回転自在に支持される車両進行方向左右一対のパイプ材からなる基部11a、11aと、車両進行方向から見て略U字形状をなすとともに各々基部11a、11aに溶接により接続される車両進行方向前後一対のパイプ材からなる支持部11b、11bと、車両進行方向左右に一対設けられ、一対の支持部11b、11bの端部に溶接により接続されるレバー支持部11c、11cと、シートベース11を補強するために左右の基部11a、11aを連結するクロスパイプ11dとからなる。
【0031】
この構成においては、シートクッション10の車幅方向の長さを確保できるように支持部11bとレバー支持部11cを車幅方向外側に配置することができるとともに、左右の基部11aは図1に示す開口7付近に位置するステップ22よりも車幅方向内側に配置することができる。
【0032】
また、ブラケット15はシートバック9のブラケット14の第2の部分14bに車幅方向を回転軸として回転可能に支持されている点は上述の実施形態と同じであるが、下記の点で異なっている。すなわちブラケット15は、軽量化のためブラケットをパイプ材にて形成し、また、セカンドシート6の使用状態、過渡状態、格納状態にわたってセカンドシート6を構成する他の部材との干渉を確実に防止するために、シートバック9とシートクッション10の車両進行方向後方に配置されている。但し、セカンドシート6の過渡状態あるいは格納状態にてシートバック9との干渉を防止すべく、セカンドシート6の使用状態においてはブラケット15は車両進行方向後方に凸となる略U字形状に構成される。
【0033】
以上の2点がこの実施形態が前述した実施形態と構成を異とする部分であるが、その他の部分においては前述した実施形態と同様な動作を行うものである。以上の実施例においては、フロアパネル2の突出部2aを第1の段部2bと第1の段部2bよりも低い第2の段部2cとによって構成すると共に、格納状態のセカンドシート6のシートバック9を第1の段部2b上に配置し、シートクッション10を第2の段部2c上に配置するようにしたので、収納状態のセカンドシート6よりも車両進行方向後方に形成される荷室の荷室長を従来に比べて大きくできるとともに、スライドドア8の開口7から荷物を運び入れる際にも格納状態のセカンドシート6が邪魔とならない。
【0034】
また、突出部2aに低い第2の段差部2cを形成して、その第2の段差部2c上に格納状態のシートクッション10を配置したので、セカンドシート6の格納時にシートクッション10の持ち上げ量(図4にhにて示す)が小さくなる。このため、上述の効果を有した上で、セカンドシート6を跳ね上げる際の操作力も低減できる。
【0035】
さらには、セカンドシート6は、シートバック9を車両進行方向前方に前倒しするだけで、その格納状態におけるシートクッション10の最下端部の高さ(図4にてhで示す)(あるいは、シート6の過渡状態における、回転ヒンジ部12ととシートクッション10の最前端との車両進行方向の離間距離)を第2の段部2cの高さと自動的に一致させる機構を備えているので、簡単な操作によるセカンドシート6の格納動作が可能となる。
【0036】
また、セカンドシート6は、シートバック9を車両進行方向前方に前倒しするだけで、格納状態におけるシートバック9とシートクッション10と上下方向のずれ(図4にてHで示す)(あるいは、シート6の過渡状態における、シートバック9の最前端とシートクッション10の最前端との車両進行方向の離間距離)を第1の段部2bと第2の段部2cとの高さの差と一致させるように、シートバック9とシートクッション10とを自動的に位置設定するリンク機構を備えているので、簡単な操作によるセカンドシート6の格納動作が可能となる。
【0037】
なお、図4にて示すHとhとを加算して考えると、セカンドシート6は、シートバック9を車両進行方向前方に前倒しするだけで、その格納状態におけるシートバック9の最下端部の高さ(図4にてH+hで示す)(あるいは、シート6の過渡状態における、回転ヒンジ部12とシートバック9の最前端との車両進行方向の離間距離)を第1の段部2bの高さと自動的に一致させる機構を備えているので、簡単な操作によるセカンドシート6の格納動作が可能となる。
【0038】
次に、本発明の参考例について図面を用いて説明する。図12は車幅方向から見たセカンドシート6の格納状態を示す図である。なお、矢印Frが車両進行方向前方とする。この参考例においてはセカンドシート6の格納状態においてシートバック9はシートクッション10の上方に位置する。すなわち、突出部2a の第2の段部2cの上方かつ第1の段部2bの車両進行方向後方にシートクッション10が位置するとともに、シートバック9はそのシートクッション10の上方に位置しているのである。なお、詳細は図示していないが、セカンドシート6の使用時において、シートバック9を通常のリクライニング機構を用いて車両進行方向後方に倒して、その後に回転ヒンジ部12を中心としてセカンドシート6を前倒するようになっている。
【0039】
この参考例の構成によると、前述の実施例から比べるとセカンドシート6を跳ね上げる際の操作力は若干は多く必要となるが、やはり、収納状態のセカンドシート6よりも車両進行方向後方に形成される荷室の荷室長を従来に比べて大きくできるとともに、スライドドア8の開口7から荷物を運び入れる際にも格納状態のセカンドシート6が邪魔とならない。
【0040】
また、上述の効果を有した上で、セカンドシート6を跳ね上げる際の操作力も比較的低減できる。さらに、破線で示すようにフロントシート5の車両進行方向後方へのリクライニングあるいはリッド21の開き動作が行われても、シートバック9がシートクッション10の車両進行方向前方に位置しないために、フロントシート5あるいはリッド21との干渉が起こりにくくなる。
【0041】
さらには、実施例においては格納状態におけるシートバック9とシートクッション10と上下方向のずれ(図4にHで示す。)を第1の段部2bと第2の段部2cとの高さの差と一致させるために比較的複雑なリンク機構を必要としていたが、参考例においてはこのような複雑なリンク機構は必要なく、部品点数の削減が達成できる。
【0042】
なお、実施例にて説明した、格納状態におけるシートクッション10の最下端部の高さ(図4にてhで示す)(あるいは、シート6の過渡状態における、回転ヒンジ部12ととシートクッション10の最前端との車両進行方向の離間距離)を第2の段部2cの高さと自動的に一致させる機構は図示のものに限定されることなく、様々な手段によって達成可能である。なお、図13乃至図17においては、矢印Frが車両進行方向前方とする。
【0043】
例えば、図13に示すようにシートクッション10とシートベース11との間を車両進行方向前後に離間すると共に各々車幅方向を回転軸とする2つのリンク13、23を用いてもよい。このリンク13、23は、シートクッション10の格納時には破線で示すようにシートベース11との連結点を中心として各々車両進行方向後方に回転するようになっている。なお、回転方向は車両進行方向前方でもよい。
【0044】
また、図14に示すように、シートクッション10の前端とシートベース11との間を車幅方向を回転軸として回転するリンク13と、シートクッション10の後端に車幅方向を回転軸として回転自在に取り付けられたロッド24とを用いてもよい。なお、シートクッション10の使用時にはロッド24はクロスパイプ11d(図5に示したもの)に係合されるようになっているが、シートクッション10の格納時には破線で示すようにリンク13はシートベース11との連結点を中心として各々車両進行方向後方に回転するようになっており、ロッド24はシートクッション10との連結点を中心として各々車両進行方向前方に回転するようになっている。又、リンク13とロッド24の配置を入れ替えて車両進行方向前方にロッド24があるようにしてもよい。
【0045】
さらには、図15に示すようにシートクッション10の前端とシートベース11との間を各々車幅方向を回転軸として回転する2つの直列に配置されたリンク25、26と、シートクッション10の後端に車幅方向を回転軸として回転自在に取り付けられたリンク27とを用いてもよい。なお、シートクッション10の格納時には、リンク25は破線で示すようにシートベース11との連結点を中心として各々車両進行方向後方に回転するようになっており、リンク26は破線で示すようにリンク25との連結点を中心として各々車両進行方向前方に回転するようになっており、さらに、リンク27は破線で示すようにリンク25との連結点を中心として各々車両進行方向前方に回転するようになっている。
【0046】
また、図16に示すようにシートベース11を比較的短尺のものとしてそのシートベース11の後端とシートクッション10との間を車幅方向を回転軸として回転自在に連結したリンク13を用いてもよい。なお、シートクッション10の格納時には、破線で示すようにシートベース11を180°回転させてリンク13を直立させ、そのリンク13に対してシートクッション10を直立させるようにしている。
【0047】
さらには、図17に示すようにシートベース11にスライダ機構を用いてもよい。なお、シートクッション10の格納時には、破線で示すようにスライダ機構によってシートクッション10を最前端の位置に移動させ、その位置にてシートクッション10を前倒しするようにしてもよい。
【0048】
これらのリンク機構はいずれも、セカンドシート6の格納状態におけるシートクッション10の最下端部の高さ(図4にてhで示す)(あるいは、シート6の過渡状態における、回転ヒンジ部12ととシートクッション10の最前端との車両進行方向の離間距離)を第2の段部2cの高さと自動的に一致させるものである。したがって、簡単な操作によってセカンドシート6の格納動作が可能となる。
【0049】
また、詳細に図示していないものの、シートバック9はそのリクライニング機構によってシートクッション10に対して前倒しすることによって、格納状態におけるシートバック9とシートクッション10と上下方向のずれ(図4にHで示す。)(あるいは、シート6の過渡状態における、シートバック9の最前端とシートクッション10の最前端との車両進行方向の離間距離)を第1の段部2bと第2の段部2cとの高さの差と一致できるように、シートバック9あるいはシートクッション10の長さあるいはリンク等の配置、長さ等が調整されている。
【0050】
なお、格納状態におけるシートクッション10の最下端部の高さ(図4にてhで示す)を第2の段部2cの高さと自動的に一致させる機構、あるいは格納状態におけるシートバック9とシートクッション10と上下方向のずれ(図4にてHで示す)を第1の段部2bと第2の段部2cとの高さの差と一致させる機構は、例えばモーター等を用いても達成できる。さらに、乗員の操作が1段階増えることになるが、乗員の手動操作によって一致させるようになっていてもよい。
【0051】
【発明の効果】
請求項1の構成によれば、シートの格納時に、該シートは、フロアパネルの突出部の後方で且つ該突出部に近接した位置に設けられたシートベースとフロアパネルとの軸着部を支点として格納され、シートクッションが第2の段部上に位置するため、荷室長を大きくとることができる。なお、車両側面にスライドドアの開口が設けられる場合にはその開口から荷物を搬入する際に格納されたシートによって搬入が邪魔される恐れがない。さらに、その格納操作においても、第1の段部よりも低い第2の段部上にシートクッションが位置するので、格納操作の操作力が低減でき、操作性が向上する。
【0052】
また、シートの格納状態においては、シートバックがシートクッションに折りたたまれ、そのシートバックは第1の段部上に位置するため、シートバックの格納位置も低いものとなり、さらに格納操作の操作力が低減され、操作性が向上する。
【0053】
請求項2の構成によれば、シートはシートバックの下端が第1段部に近接して格納されるため、さらに格納操作の操作力が低減され、操作性が向上する。請求項3の構成によれば、シートバックの前倒しによって自動的に、格納操作の必要操作力を低減するように構成されるため、格納操作が簡単に行える。
【0054】
請求項4の構成によれば、シートはシートクッションの下端が第2段部に近接して格納されるため、さらに格納操作の操作力が低減され、操作性が向上する。請求項5の構成によれば、シートバックの前倒しによって自動的に、格納操作の必要操作力を低減するように構成されるため、格納操作が簡単に行える。
【0055】
請求項6の構成によれば、格納状態のシートをその位置にて保持することができるので、利便性が良い。請求項7の構成によれば、例えば格納状態のシートよりも車両進行方向前方からの荷重(例えば前方のシートの後ろへのリクライニングによる格納中のシートへの押圧、あるいは前方のエンジンサービスカバーが開くことによる格納中のシートへの押圧)が加わっても、乗員の意に反して格納中のシートが後ろへ倒れ込むことがなく、安全性が向上する。
【0056】
請求項8の構成によれば、シートの使用時に突出部が乗員の靴などによって汚れていたとしても、格納状態においてもシートクッションあるいはシートバックは突出部とは離間して保持されているので、シートを格納状態にすることによってシートクッションあるいはシートバックが汚れてしまうことを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両用シート構造の実施例を示す側面全体図である。
【図2】シート使用状態における図1の要部断面図である。
【図3】シート過渡状態における図1の要部断面図である。
【図4】シート格納状態における図1の要部断面図である。
【図5】図1のシート構造の斜視図である。
【図6】図5のAの領域を示す要部拡大図である。
【図7】図5のBの領域を示す要部拡大図である。
【図8】フロントシートをリクライニングさせた状態を示す側面図である。
【図9】エンジンサービスカバーを開けた状態を示す側面図である。
【図10】異なる実施形態を示すシートの斜視図である。
【図11】図11の斜視図を異なる角度から見た図である。
【図12】参考例を示す側面図である。
【図13】異なる参考例を示すリンク機構の斜視図である。
【図14】異なる参考例を示すリンク機構の斜視図である。
【図15】異なる参考例を示すシートの斜視図である。
【図16】異なる参考例を示すリンク機構の斜視図である。
【図17】異なる参考例を示すリンク機構の斜視図である。
【符号の説明】
2 フロアパネル
2a 突出部
2b 第1の段部(第1段部)
2c 第2の段部(第2段部)
3 エンジン
4 トランスミッション
6 シート
9 シートバック
10 シートクッション
11 シートベース(格納手段)
12 回転ヒンジ部(軸着部)
13 リンク(折りたたみ手段)
14 ブラケット(折りたたみ手段)
15 ブラケット(折りたたみ手段)
19 ロックアーム(保持手段、解除手段)
20 ロックリンク(保持手段、解除手段)
Claims (8)
- 車両のフロアパネルにエンジン及びトランスミッションを覆う突出部が形成され、上記突出部の後方にシートバックとシートクッションとからなるシートが配置される車両用シート構造において、
上記フロアパネルに対し、上記突出部よりも後方で且つ該突出部に近接した位置に車幅方向を回転軸として回転可能に軸着されたシートベースと、
上記シートバックに取り付けられる一方、上記シートベースに対して車幅方向を回転軸として回転自在に取り付けられる第1のブラケットと、
上記シートクッションの後端下面に取り付けられ、車両進行方向後方且つ斜め上方に延びて、その最先端が上記第1のブラケットに車幅方向を回転軸として回転可能に支持される第2のブラケットと、
上記シートベースの中間部及び上記シートクッションの下面前端のそれぞれに対し、両端が車幅方向を回転軸として回転可能に連結されるリンクと、を備え、
上記突出部は、エンジンを覆う第1段部と、トランスミッションを覆うとともに上記第1段部よりも低く形成された第2段部とから構成され、
上記シートバックを、上記シートベースに回転自在に支持された第1のブラケットとともにその支持点を中心として上記シートクッションに対し車両進行方向前方に折りたたむ際に、上記第2のブラケットが、上記第1のブラケットと回転可能に支持された点を支持点として車両進行方向前方かつ下方に移動するとともに、上記第2のブラケットが取り付けられた上記シートクッションが、該第2のブラケットの移動に伴って車両進行方向前方且つ下方に移動し、上記リンクも上記シートクッションの移動に伴って上記シートベース上に折りたたまれ、
上記シートを上記シートベースのフロアパネルへの軸着部を支点として前倒しすることにより、上記シートクッションの上面を車両進行方向前方に向けた状態で、該シートクッションが上記第1段部の車両進行方向後方かつ上記第2段部の上方に、上記シートバックが上記第1段部の上方に、それぞれ位置付けられるように構成されていることを特徴とする車両用シート構造。 - 上記シートバックは、その折りたたみ状態において、車両進行方向最前端の位置が上記軸着部に対して車両進行方向前後に離間すると共に、その離間距離が上記軸着部と上記第1段部との上下方向の離間距離に略一致しうる位置に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の車両用シート構造。
- 上記シートバックは、該シートバックの折りたたみによって、上記離間距離が上記軸着部と上記第1段部との上下方向の離間距離に略一致するような位置に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の車両用シート構造。
- 上記リンク、第1及び第2のブラケットは、上記シートバックの折りたたみ状態において、上記シートクッションの車両進行方向最前端の位置と上記軸着部とが車両進行方向前後に離間すると共に、その離間距離が上記軸着部と上記第2段部との上下方向の離間距離に略一致しうるように、上記シートクッションを上記シートベース上に位置付けることを特徴とする請求項1に記載の車両用シート構造。
- 上記リンク、第1及び第2のブラケットは、上記シートバックの折りたたみによって、上記離間距離が上記軸着部と上記第2段部との上下方向の離間距離に略一致するように上記シートクッションを位置付けることを特徴とする請求項4に記載の車両用シート構造。
- 上記軸着部を支点として前倒しすることにより上記突出部の上方に位置付けられたシートをその位置に保持させる保持手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の車両用シート構造。
- 上記保持手段は、上記突出部の上方に位置付けられたシートに車両進行方向後方への荷重を加えることとは異なる操作によって、その保持を解除させる解除手段を備えることを特徴とする請求項6に記載の車両用シート構造。
- 上記保持手段は、上記シートバック或いは上記シートクッションと上記突出部とが離間するような位置に上記シートを保持させることを特徴とする請求項6に記載の車両用シート構造。
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1997
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