JP3928197B2 - アリール置換芳香族類の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、アリール置換芳香族類の製造方法に関し、詳しくは、特定の配位子を有するパラジウム系触媒の存在下に、アリールトリフラート類とアリールグリニヤール試薬とを反応させることを特徴とするアリール置換芳香族類の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
アリール置換芳香族類は、医薬、農薬等の中間体として重要な化合物であり、グリニヤール試薬を用いた製造方法としては、例えばニッケル系触媒又はパラジウム系触媒の存在下にアリールハライド類と反応させる方法(Synthesis,147,827(1990) 、 J.Am.Chem.Sos.,110 8153(1988))、ニッケル系触媒の存在下にアリールトリフラート類と反応させる方法(J.Org.Chem.,57 4066(1992) )等が提案されている。
一方、本発明者らは、グリニヤール試薬とアリールトリフラート類とを、配位子として 1-N,N- ジメチルアミノ-2- ジフェニルホスフィノエタンを有するパラジウム系触媒の存在下に反応させる方法を提案している(Tetrahedron Letters,37 3161(1996))が、収率などの点で十分満足し得るものではなく、この点の改良が望まれていた。
【0003】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、パラジウム系触媒の存在下に、グリニヤール試薬とアリールトリフラート類とを反応させて、アリール置換芳香族類を製造する方法について、鋭意検討を重ねた結果、パラジウム系触媒として、ジホスフィン系配位子及び/又はアミノ基の結合する炭素が置換されたアミノアルキルホスフィン系配位子を有するという特定のパラジウム系触媒を使用すれば、目的とするアリール置換芳香族類が、高収率でしかも効率的に製造し得ることを見出し、本発明を完成した。
【0004】
すなわち本発明は、アリールトリフラート類と、アリールグリニヤール試薬とを反応させて、アリール置換芳香族類を製造するに当たり、触媒として、式(I)
Ph2P-(CH2)n -P(R1)2 (I)
(式中、nは2〜4を、R1は置換基を有することもあるフェニル基を表す。)
で示されるジホスフィン系配位子を有するパラジウム系触媒を用いることを特徴とする工業的に優れたアリール置換芳香族類の製造方法を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下本発明について、詳細に説明する。
本発明は、上記のようなジホスフィン系配位子(I)及び/又はβ−アミノアルキルホスフィン系配位子(II)を有するパラジウム系触媒を用いることを特徴とするものであるが、ジホスフィン系配位子(I)におけるnは、2、3、4を、R1は、置換基を有することもあるフェニル基を表す。
また、アミノアルキルホスフィン系配位子(II)におけるR2は置換基を有することもあるフェニル基を、R3,R4 は、それぞれ独立に低級アルキル基を、R5は、低級アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基又は置換基を有することもあるフェニル基を表す。
【0006】
ここで、低級アルキル基としては、例えばメチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、sec-ブチル、t-ブチル、ペンチル等が挙げられ、シクロアルキル基としては、例えばシクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル等が挙げられる。
またアラルキル基としては、例えばフェニルメチル、フェニルエチル、フェニルプロピル等が挙げられる。
置換基を有することもあるフェニル基としては、例えばフェニル基、上記のような低級アルキル基が置換したフェニル基、フッ素原子、塩素原子のようなハロゲン原子が置換したフェニル基、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペントキシのような低級アルコキシ基が置換したフェニル基などが挙げられる。
【0007】
ジホスフィン系配位子(I)の代表例としては、例えば1、2-ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン(以下dppeと略称する)、1、3-ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン(以下dpppと略称する)、1、4-ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン(以下dppbと略称する)等が挙げられる。
またアミノアルキルホスフィン系配位子(II)の代表例としては、例えば、1-ジフェニルホスフィノ-2-N,N- ジメチルアミノプロパン(以下alphosと略称する)、1-ジフェニルホスフィノ-2-N,N- ジメチルアミノ-3- メチルブタン(以下valphos と略称する)、1-ジフェニルホスフィノ-2-N,N- ジメチルアミノ-3- フェニルプロパン(以下phephos と略称する)等が挙げられる。アミノホスフィン系配位子(II)は、例えばJ.Org.Chem.,48 2195(1983) に記載の方法に準拠して製造し得る。
配位子の中では、 dppp、dppb、alphos等が好ましく、とりわけdpppが好ましく使用される。
【0008】
本発明に使用されるパラジウム系触媒は、上記のようなジホスフィン系配位子(I)及び/又はアミノアルキルホスフィン系配位子(II)とパラジウム化合物から、例えば日本化学会編「 実験化学講座」18 393 (1991) に記載の方法に準拠して製造し得る。 パラジュウム化合物としては、例えばトリス( ジベンジリデンアセトン)パラジウム、アリルパラジウムジクロリド、酢酸パラジウム等が挙げられる。
パラジウム系触媒は、予め調製されたものを用いても良いし、反応系中で調製したものを用いても良い。
【0009】
本発明は、かかるパラジウム系触媒の存在下に、アリールトリフラート類と、アリールグリニヤール試薬とを反応させるものであるが、アリールトリフラート類としては、例えば式(III)で示されるトリフラート類が挙げられる。
【0010】
(式中、Tfはトリフルオロスルフォニル基を、R6、R7はそれぞれ独立に水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基又はアラルキルオキシ基を表す。R8,R9 はそれぞれ独立に水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基若しくはアラルキルオキシ基を表すか又はフェニル基と一緒になって置換基を有することもあるナフチル基を表す。)
【0011】
またアリールグリニヤール試薬としては、例えば式(IV)で示されるグリニヤール試薬が挙げられる。
(式中、R10 、R11 はそれぞれ独立に水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基又はアラルキルオキシ基を表す。R12,R13 はそれぞれ独立に水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基若しくはアラルキルオキシ基を表か又はフェニル基と一緒になって置換基を有することもあるナフチル基を表す。xは塩素原子又は臭素原子を表す。)
【0012】
ここで、式(III)で示されるトリフラート類、式(IV)で示されるグリニヤール試薬における、アルキル基としては、例えばメチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、sec-ブチル、t-ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、ミリスチル、パルミチル、ステアリル等の鎖状アルキル基、シクロペンチル、シクロヘキシル等の環状アルキル基、トリフルオロメチル、2-クロロエチル、2-ブロモエチル等のハロゲン化アルキル基などが挙げられる。
アルコキシ基としては、例えばアルキル部分が上記のようなアルキル基等であるアルコキシ基などが挙げられる。
【0013】
またアラルキル基としては、例えばベンジル、フェニルエチル、ナフチルメチルの他に、これらのフェニル、ナフチル部分にフッ素原子、塩素原子、臭素原子、前記のようなアルキル基、前記のようなアルコキシ基等が置換したものなどが挙げられる。 アラルキルオキシ基としては、例えばアラルキル部分が上記のようなアラルキル基等であるアラルキルオキシ基などが挙げられる。
アリール基としては、例えばフェニル、ナフチルの他に、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、前記のようなアルキル基、前記のようなアルコキシ基、前記のようなアラルキル基等で置換されたフェニル及びナフチル等が挙げられる。
また、R10,R11 がフェニル基と一緒になった置換基を有することもあるナフチル基としては、ナフチルの他に、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、前記のようなアルキル基、前記のようなアルコキシ基、前記のようなアラルキル基等で置換されたナフチル等が挙げられる。
【0014】
トリフラート類の代表例としては、例えば1-メトキシ- 2-トリフルオロメタンスルフォニルオキシベンゼン、1-クロロ- 2-トリフルオロメタンスルフォニルオキシベンゼン、1-メチル- 2-トリフルオロメタンスルフォニルオキシベンゼン、1,3-ジメチル- 2-トリフルオロメタンスルフォニルオキシベンゼン、2-トリフルオロメタンスルフォニルオキシ-1,1'-ビフェニル、2-トリフルオロメタンスルフォニルオキシ-1,1'-ビナフチル等が挙げられる。
またグリニヤール試薬の代表例としては、例えばフェニルグリニヤール試薬、メチルフェニルグリニヤール試薬、メトキシフェニルグリニヤール試薬、クロルフェニルグリニヤール試薬、ナフチルグリニヤール試薬、ビフェニルグリニヤール試薬等が挙げられる。
【0015】
トリフラート類とグリニヤール試薬とを反応させるに当たり、トリフラート類に対して、パラジウム系触媒は、通常0.1 〜20モル%、好ましくは0.5 〜10モル%使用され、グリニヤール試薬は、通常1〜5モル倍、好ましくは1〜3モル倍使用される。
この反応においては、通常ジエチルエーテル等のエーテル類、ベンゼン、トルエン等の芳香族類などが使用され、反応はトリフラート類、パラジウム系触媒、溶媒からなる混合物に、-40 〜100 ℃、 好ましくは-20 〜80℃でグリニヤール試薬と溶媒の混合物を加えることにより通常実施される。
【0016】
また本発明においては、無機塩類の共存下に反応を行うことにより、反応を効率よく進行せしめることができ、目的物の収率を向上し得る。この場合、無機塩類はパラジウム系触媒などとともに予め加えておくことが好ましい。
かかる無機塩類としては、例えば臭化リチウム、沃化リチウム、臭化マグネシウム、塩化リチウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、臭化セシウム、沃化ナトリウム、沃化カリウム、沃化セシウム、塩化マグネシウム、沃化マグネシウム、塩化カルシウム、臭化カルシウム、沃化カルシウム等のアルカリ金属ハライド、アルカリ土類金属ハライド等が挙げられる。
無機塩類を用いる場合、トリフラート類に対して、通常0.1 〜10当量倍、好ましくは、 1〜5当量倍である。
【0017】
生成したアリール置換芳香族類は、例えば反応マスに希塩酸、希硫酸等の鉱酸の水溶液などを加えて、酸性にした後、必要に応じて有機溶媒で抽出、水洗、乾燥した後、溶媒を留去することにより、反応マスから取り出すことができる。
得られたアリール置換芳香族類は、必要に応じて蒸留、再結晶、各種クロマトグラフィー等の手段を施すことにより、更に精製することもできる。
【0018】
【発明の効果】
かくして本発明の目的物であるアリール置換芳香族類が得られるが、本発明によれば、ジホスフィン系配位子及び/又はアミノ基の結合する炭素が置換されたアミノアルキルホスフィン系配位子という特定の配位子を有するパラジウム系触媒を使用することにより、グリニヤール試薬とアリールトリフラート類から目的とするアリール置換芳香族類を、高収率でしかも効率的に製造し得る。
【0019】
【実施例】
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0020】
参考例1( 触媒の調製例)
窒素雰囲気下、塩化パラジウム5.64mmol(1g)にアセトニトリル5ml を加えて室温で14時間攪拌した後、溶媒を2ml 留去し、濾過した。 得られた固体を乾燥することにより、塩化パラジウムビスアセトニトリル錯体1.39g を得た( 収率95%)。 窒素雰囲気下、塩化パラジウムビスアセトニトリル錯体0.385mmol(100mg)をベンゼン3ml に懸濁させ、alaphos 0.4mmol(109mg)のベンゼン溶液5mlを加えて室温で14時間攪拌した。析出した固体を濾過、ベンゼン洗浄、減圧乾燥することにより、PdCl2(alaphos) 157mg を得た。収率91%。
尚、他の配位子も同様に調製し得る。
【0021】
実施例1
窒素雰囲気下、エーテル4ml に乾燥させた臭化リチウム1mmol(86mg) 、PdCl2(alaphos) 0.05mmol(22.4mg) 、2-トリフルオロメタンスルフォニルオキシ-1,1'-ビフェニル 1mmol(305mg) を加えて懸濁させた。
次いで、氷冷攪拌下、この懸濁液に1M- フェニルマグネシウムブロミドエーテル溶液2mmol( 2ml) を加えた。30℃に昇温した後、同温度で3時間攪拌し、少量のサンプルをガスクロマトグラフィーで分析したところ、2-トリフルオロメタンスルフォニルオキシ-1,1'-ビフェニルは完全に消失していた。
1Nの塩酸で過剰のグリニヤール試薬を分解させた後、エーテル抽出、有機層を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒留去、得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー( n-ヘキサン/ベンゼン=20/1) で処理することにより、1,1':2',1"- テルフェニル 219mgを得た。 収率 95 %
【0022】
実施例2〜4、比較例1〜4
実施例1において、PdCl2(alaphos)の代わりに、PdCl2(dppp) 、PdCl2(dppb) 、PdCl2(dppe) 、PdCl2(glyphos)、PdCl2(PPh3)2、PdCl2(dppf) 、Pd(PPh3)4 をそれぞれ0.05mmol用い、攪拌を表1に示した時間行う以外は、実施例1に準拠して実施した。結果を表1に示した。
【0023】
【表1】
【0024】
実施例5
実施例1において、1M- フェニルマグネシウムブロミドエーテル溶液の代わりに、1M- 4-クロロフェニルマグネシウムブロミドエーテル溶液2mmol を用い、2時間攪拌する以外は、実施例1に準拠して実施し、4-クロロ-1,1':2',1"-テルフェニルを得た。結果を表2に示した。
1H-NMR(CDCl3) : δ 7.03-7.43(13H,m,aromatic)
【0025】
実施例6、比較例5
実施例5において、PdCl2(alaphos)の代わりに、PdCl2(dppp) 、NiBr2(PPh3)2を用いる以外は実施例5に準拠して実施した。 結果を表2に示した。
【0026】
【表2】
【0027】
実施例7
実施例1において、2-トリフルオロメタンスルフォニルオキシ-1,1'-ビフェニルの代わりに、1-メトキシー2- トリフルオロメタンスルフォニルオキシベンゼンを 1mmolを用い、5時間攪拌する以外は、実施例1に準拠して実施し、2-メトキシ-1,1'-ビフェニルを得た。結果を表3に示した。
1H-NMR(CDCl3) : δ 6.97-7.54(9H,m,aromatic) 、3.80(3H,s,CH3)
【0028】
実施例8、比較例6
実施例7において、PdCl2(alaphos)の代わりに、PdCl2(dppp) 、PdCl2(PPh3)2を用いる以外は実施例5に準拠して実施した。 結果を表3に示した。
【0029】
【表3】
【0030】
実施例9
実施例1において、2-トリフルオロメタンスルフォニルオキシ-1,1'-ビフェニルの代わりに、1-クロロ-2- トリフルオロメタンスルフォニルオキシベンゼンを 1mmolを用い、1M- フェニルマグネシウムブロミドエーテル溶液の代わりに、1M-2- メチルフェニルマグネシウムブロミドエーテル溶液2mmol を用い、4時間攪拌する以外は、実施例1に準拠して実施し、2-クロロ-2'-メチル-1,1'-ビフェニルを得た。結果を表4に示した。
【0031】
比較例7、8
実施例9において、PdCl2(alaphos)の代わりに、PdCl2(PPh3)2、Nibr2(PPh3)2を用いる以外は実施例9に準拠して実施した。 結果を表4に示した。
【0032】
【表4】
【0033】
実施例10
実施例1において、1M- フェニルマグネシウムブロミドエーテル溶液の代わりに、1M-2- メチルフェニルマグネシウムブロミドエーテル溶液2mmol を用い、3時間攪拌する以外は、実施例1に準拠して実施し、2-メチル-1,1':2',1"-テルフェニルを得た。結果を表5に示した。
【0034】
実施例11
実施例10において、PdCl2(alaphos)の代わりに、PdCl2(dppp) を用いる以外は実施例10に準拠して実施した。 結果を表5に示した。
【0035】
【表5】
【0036】
実施例12
実施例1において、1M- フェニルマグネシウムブロミドエーテル溶液の代わりに、1M-4- メチルフェニルマグネシウムブロミドエーテル溶液2mmol を用い、4時間攪拌する以外は、実施例1に準拠して実施し、4-メチル-1,1':2',1"-テルフェニルを得た。結果を表6に示した。
【0037】
実施例13
実施例12において、PdCl2(alaphos)の代わりに、PdCl2(dppp) を用いる以外は実施例12に準拠して実施した。 結果を表6に示した。
【0038】
【表6】
【0039】
実施例14
実施例1において、PdCl2(alaphos)の代わりに、PdCl2(dppp) を用い、2-トリフルオロメタンスルフォニルオキシ-1,1'-ビフェニルの代わりに、1,3-ジメチル-2- トリフルオロメタンスルフォニルオキシベンゼンを 1mmolを用い、1M- フェニルマグネシウムブロミドエーテル溶液の代わりに、1M-2- メチルフェニルマグネシウムブロミドエーテル溶液2mmol を用い、18時間攪拌する以外は、実施例1に準拠して実施し、2,6,2'- トリメチル-1,1'-ビフェニルを得た。収率は65%であった。
【0040】
実施例15
実施例1において、PdCl2(alaphos)の代わりに、PdCl2(dppp) を用い、2-トリフルオロメタンスルフォニルオキシ-1,1'-ビフェニルの代わりに、1,3-ジメチル-2- トリフルオロメタンスルフォニルオキシベンゼンを 1mmolを用い、14時間攪拌する以外は、実施例1に準拠して実施し、2,6-ジメチル-1,1'-ビフェニルを得た。収率は94%であった。
【0041】
実施例16
実施例1において、PdCl2(alaphos)の代わりに、PdCl2(dppp) を用い、2-トリフルオロメタンスルフォニルオキシ-1,1'-ビフェニルの代わりに、2-トリフルオロメタンスルフォニルオキシ-1,1'-ビナフチルを 1mmolを用い、14時間攪拌する以外は、実施例1に準拠して実施し、2-フェニル-1,1'-ビナフチルを得た。収率は91%であった。
Claims (6)
- アリールトリフラート類とアリールグリニヤール試薬とを反応させて、アリール置換芳香族類を製造するに当たり、触媒として、式(I)
(R1)2P-(CH2)n -P(R1)2 (I)
(式中、nは2〜4を、R1は置換基を有することもあるフェニル基を表す。)
で示されるジホスフィン系配位子を有するパラジウム系触媒を用いることを特徴とするアリール置換芳香族類の製造方法。 - 無機塩類の共存下に反応を行うことを特徴とする請求項1〜3に記載の製造方法。
- 無機塩類が、アルカリ金属ハライド、アルカリ土類金属ハライドから選ばれる少なくとも1種である請求項4に記載の製造方法。
- 無機塩類の使用量が、アリールトリフラート類に対して0.1 〜10当量倍であることを特徴とする請求項4〜5に記載の製造方法。
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