JP3907710B2 - 車両用液圧ブレーキ装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この出願の発明は、車両用液圧ブレーキ装置に関し、特に、アンチロック制御を行うためにマスタシリンダから車輪ブレーキに至る液圧経路に、車輪ブレーキへのブレーキ液の流出入を制御する液圧制御弁と、この液圧制御弁により車輪ブレーキから流出させたブレーキ液を貯溜する低圧リザーバと、この低圧リザーバ内のブレーキ液を前記液圧経路に戻す電動機駆動の容積形ポンプとが接続されている車両用液圧ブレーキ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
上記の如き構成の車両用液圧ブレーキ装置は周知であり、例えばトヨタ・コロナ新型車解説書(1992年2月7日トヨタ自動車株式会社サービス部発行)の3−64頁〜3−79頁に記載されている。
【0003】
かかる構成の車両用液圧ブレーキ装置において、従来、容積形ポンプの吸入弁および吐出弁の開弁圧は、閉弁遅れを無くしてポンプ効率を高める観点から設定されており、その結果、それら吸入弁および吐出弁の開弁圧は、低圧リザーバのブレーキ液室の容積が最少の時の同ブレーキ液室の液圧以上となっている。この状況においては、アンチロック制御の実行を伴わない通常制動時に液圧制御弁や容積形ポンプの吐出弁および吸入弁から低圧リザーバに漏出したブレーキ液が低圧リザーバに蓄積することになり、低圧リザーバのブレーキ液蓄積量が多くなるとアンチロック制御時にブレーキ液圧を減圧できない事態に陥る。そこで、従来においては、液圧制御弁や容積形ポンプの吸入弁および吐出弁の弁部に研磨加工を施してそのシール性を高めることで通常制動時の低圧リザーバへのブレーキ液漏出量を少なくし、アンチロック制御時のブレーキ液圧の減圧機能を確保している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、液圧制御弁や容積形ポンプの吸入弁および吐出弁の弁部に研磨加工を施すことによりコストが高くなる。
【0005】
上記の研磨加工は、低圧リザーバ内のブレーキ液量を監視し、所定量に到達したならば容積形ポンプを駆動して液圧経路に戻すことが考えられるが、低圧リザーバ内のブレーキ液量を監視するためセンサーが必要となる等、やはりコストが高くなる。
【0006】
この出願の発明は、アンチロック制御時のブレーキ液圧の減圧機能を従来に比べて低コストで確保できる車両用液圧ブレーキ装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的に従うこの出願の発明の車両用液圧ブレーキ装置は、マスタシリンダから車輪ブレーキに至る液圧経路に、車輪ブレーキへのブレーキ液の流出入を制御する液圧制御弁と、この液圧制御弁により車輪ブレーキから流出させたブレーキ液を貯溜する低圧リザーバと、この低圧リザーバ内のブレーキ液を前記液圧経路に戻す電動機駆動の容積形ポンプとが接続されている車両用液圧ブレーキ装置であって、
前記容積形ポンプの吸入弁および吐出弁の開弁圧が、ブレーキ操作の解除時に前記低圧リザーバ内のブレーキ液が前記容積形ポンプのポンプ室を通って前記マスタシリンダへ流出するように、前記低圧リザーバのブレーキ液室の容積が最少の時の同ブレーキ液室の液圧よりも低く設定されているものである。
【0008】
【作用】
上記の車両用液圧ブレーキ装置においては、容積形ポンプの吸入弁および吐出弁の開弁圧が、低圧リザーバのブレーキ液室の容積が最少の時の同ブレーキ液室の液圧よりも低く設定されていることにより、通常制動時に液圧制御弁や容積形ポンプの吐出弁および吸入弁から低圧リザーバに漏出したブレーキ液は、ブレーキ操作の解除によりマスタシリンダの圧力室の液圧が大気圧に降下することにより容積形ポンプの吸入弁を開弁させてポンプ室に流入し吐出弁を開弁させてマスタシリンダへ流出する。
【0009】
このように、ブレーキ操作が解除される毎に低圧リザーバ内のブレーキ液が空になる構成であるため、液圧制御弁や容積形ポンプの吸入弁および吐出弁のシール性は従来よりも低くて足り(通常制動の開始から終了までの間に低圧リザーバに漏出するブレーキ液量が仮にアンチロック制御が開始されたとしてもブレーキ液圧の減圧機能を喪失させない程度に維持できるシール性があれば良い)、それらの弁部に研磨加工を施さずに済むものである。
【0010】
【実施例】
この出願の発明に係る車両用液圧ブレーキ装置の実施例を図面に基づいて説明する。
【0011】
図1は、左前車輪ブレーキおよび右後車輪ブレーキをマスタシリンダの2つの圧力室のうちの一方圧力室に、また右前車輪ブレーキおよび左後車輪ブレーキをマスタシリンダの2つの圧力室のうちの他方圧力室にそれぞれ接続したFF車(フロントエンジン・フロントドライブ車)用液圧ブレーキ装置の第1実施例の液圧経路の概略を示すものである。図1において、ブレーキペダル10に加えられたブレーキ操作力は負圧式倍力装置11により倍加されてタンデム型のマスタシリンダ12に加えられる。マスタシリンダ12は、周知のように、2つの圧力室を有している。前後左右の4つの車輪ブレーキ13,14,16,17のうち、左前車輪ブレーキ13および右後車輪ブレーキ14はアクチュエータ15を介してマスタシリンダの2つの圧力室のうちの一方圧力室に接続され、また右前車輪ブレーキ16および左後車輪ブレーキ17はアクチュエータ18を介してマスタシリンダの2つの圧力室のうちの他方圧力室に接続される。
【0012】
アクチュエータ15は、左前車輪ブレーキ13をマスタシリンダ12の一方圧力室から遮断可能な2ポート2位置の常開型の電磁遮断弁19と、右後車輪ブレーキ14をマスタシリンダ12の一方圧力室から遮断可能な2ポート2位置の常開型の電磁遮断弁20と、電磁遮断弁19および20と並列に配設されていて車輪ブレーキ側からマスタシリンダ側へのブレーキ液流れのみを許容する逆止弁21および22と、左前車輪ブレーキ13を単一の低圧リザーバ23に接続可能な2ポート2位置の常閉型の電磁遮断弁24と、右後車輪ブレーキ14を低圧リザーバ23に接続可能な2ポート2位置の常閉型の電磁遮断弁25と、低圧リザーバ23内のブレーキ液を一定容積のダンパ室26およびオリフィス27を順次通して電磁遮断弁19,20とマスタシリンダ12との間の液圧経路に圧送する電動機駆動の容積形ポンプとしてのプランジャ形ポンプ28とで構成されている。
【0013】
アクチュエータ18は、右前車輪ブレーキ16をマスタシリンダ12の他方圧力室から遮断可能な2ポート2位置の常開型の電磁遮断弁29と、左後車輪ブレーキ17をマスタシリンダ12の他方圧力室から遮断可能な2ポート2位置の常開型の電磁遮断弁30と、電磁遮断弁29および30と並列に配設されていて車輪ブレーキ側からマスタシリンダ側へのブレーキ液流れのみを許容する逆止弁31および32と、右前車輪ブレーキ16を単一の低圧リザーバ33に接続可能な2ポート2位置の常閉型の電磁遮断弁34と、左後車輪ブレーキ17を低圧リザーバ33に接続可能な2ポート2位置の常閉型の電磁遮断弁35と、低圧リザーバ33内のブレーキ液を一定容積のダンパ室36およびオリフィス37を順次通して電磁遮断弁29,30とマスタシリンダ12との間の液圧経路に圧送する電動機駆動のプランジャ形ポンプ38とで構成されている。
【0014】
単一の電動機39は両プランジャ形ポンプ28,38を駆動する。
【0015】
図1に示すプランジャ形ポンプ28と低圧リザーバ23の詳細を図2に示す。
【0016】
図2において、ボデー100の左端開放の穴101内に配置されているポンプ駆動軸102はその両端を一対の球軸受103,104を介してボデー100に回転自在に支承されている。ポンプ駆動軸102はその両端間に偏心カム部105を有している。ボデー100には偏心カム部105の放射方向の孔106が形成されており、この孔106の外端開口は吐出弁組立体107によってそれぞれ閉じられている。吐出弁107は、ダンパ室26に位置しており、且つ、圧縮コイルスプリング108によって位置保持されている。
【0017】
孔106内には外周に環状シール部材を装着したポンププランジャ109およが摺動自在に嵌入されている。ポンププランジャ109の外端と吐出弁107との間に形成されたポンプ室110内にはポンププランジャ109の内端を偏心カム部104の外周に嵌装された球軸受111の外輪の外周面に当接させるよう付勢する圧縮コイルスプリング121が配置されている。
【0018】
ボデー100には左端をポンプ室110に連通した孔112が形成されており、この孔112内には吸入弁113が嵌入されている。この吸入弁113とポンププランジャ109と吐出弁107は、図1のプランジャ形ポンプ28を構成する。孔112の右端に連通するようボデー100に形成された右端開放の穴114には外周に環状シール部材を装着したリザーバピストン115が摺動自在に嵌入されて穴114の左端との間にブレーキ液室116を形成している。リザーバピストン115は空気室117内に配置された圧縮コイルスプリング118によりブレーキ液室116の容積が最小となるように付勢されている。リザーバピストン115と圧縮コイルスプリング118は、図1の低圧リザーバ23を構成する。リザーバピストン115と圧縮コイルスプリング118が孔114から脱落するのを防止するカバー119はボデー100にねじ止めされており、ボデー100とこれに固定された各種構成部材を車両にゴムマウントを介して取付けるための取付部(図示省略)を有したブラケットとして形成されている。
【0019】
吐出弁107および吸入弁113は同様な構成であり、ボデー100に実質的に固定の弁座部材Aと、この弁座部材Aの中心通路の端部の座面に圧縮コイルスプリングBにより着座される球状弁体Cと、この球状弁体Cおよび圧縮コイルスプリングBが弁座部材Aから脱落するのを規制する通路付リテーナDとから構成される。吐出弁107および吸入弁113の開弁圧は、この出願の発明に従って、低圧リザーバ23のブレーキ液室116の最低圧力(リザーバピストン115の左端がボデー100に当接した状態での圧縮コイルスプリング118の荷重をリザーバピストン115の断面積で割った圧力)よりも低く設定(例えばブレーキ液室116の最低圧力の15%程度に設定)されている。
【0020】
図2中、符号120はポンププランジャ109と同軸配置されたポンププランジャを示しており、このポンププランジャ120は図1のプランジャ形ポンプ38を構成する。図2には示してないが、プランジャ形ポンプ28および低圧リザーバ23の構成と同様な構成のプランジャ形ポンプ38および低圧リザーバ33がボデー100に組付けられているものであり、プランジャ形ポンプ38の吸入弁および吐出弁の開弁圧は、吐出弁107および吸入弁113と同様に、低圧リザーバ33のブレーキ液室の最低圧力よりも低く設定されている。
【0021】
電磁遮断弁19,20,24,25,29,30,34,35は液圧制御弁を構成する。
【0022】
電磁遮断弁19,20,24,25,29,30,34,35と電動機39は図示しない電子制御装置により車両制動中の車輪の挙動に応じて車輪のロックを回避するように電気的に操作されるものである。周知のように、電子制御装置は各車輪に装備された回転センサーからの信号により各車輪の挙動を検出し各車輪ブレーキのブレーキ液圧の減圧,増圧の必要性を判定して電磁遮断弁および電動機39を操作する。車両が走行している場合においては、電磁遮断弁19,20,24,25,29,30,34,35は作動されておらず図1に示す位置を占めており、電動機39も作動されていない。
【0023】
走行している車両を制動するために運転者がブレーキペダル10にブレーキ操作力を加えた場合、マスタシリンダ12の一方圧力室から左前車輪ブレーキ13および右後車輪ブレーキ14に、またマスタシリンダ12の他方圧力室から右前車輪ブレーキ16および左後車輪ブレーキ17にそれぞれブレーキ液が圧送され、それら車輪ブレーキ13,14,16および17のブレーキ液圧がブレーキ操作力に対応した液圧に増圧し、車輪ブレーキ13,14,16および17により左前車輪,右後車輪,右前車輪および左後車輪にそれぞれブレーキ操作力に対応した制動力が加えられる。
【0024】
車両制動中に電子制御装置が前後左右の4つの車輪の何れか1つ、例えば右後車輪がロック傾向になり、右後車輪ブレーキ14のブレーキ液圧の減圧が必要と判定したときは、電子制御装置により電磁遮断弁21,25および電動機39が作動される。これにより、右後車輪ブレーキ14がマスタシリンダ12の一方圧力室から遮断され且つ低圧リザーバ23に接続され、右後車輪ブレーキ14のブレーキ液が低圧リサーバ23へ流出することにより同車輪ブレーキ14のブレーキ液圧が急減圧される。低圧リザーバ23に流入したブレーキ液は電動機39により駆動されるプランジャ形ポンプ28によりダンパ室26とオリフィス27を通してマスタシリンダ12側へ戻され、その際プランジャ形ポンプの吐出脈動がダンパ室26とオリフィス27とで減衰される。電子制御装置が電磁遮断弁20を作動させ続けると同時に電磁遮断弁25の作動解除および作動を所定周期で繰り返すと、左後車輪ブレーキ14のブレーキ液がパルス状に低圧リザーバ23へ流出して、同車輪ブレーキ14のブレーキ液圧が階段状に緩減圧される。電子制御装置が右後車輪のロック傾向が解消したと判定して電磁遮断弁20,25の作動を解除すると、右後車輪ブレーキ14から低圧リザーバ23へのブレーキ液の流出が止まり、マスタシリンダ12側のブレーキ液が電磁遮断弁20を通して右後車輪ブレーキ14へ圧送され、右後車輪ブレーキ14のブレーキ液圧が急増圧される。電子制御装置が右後車輪がロック傾向となる前兆と判定して電磁遮断弁20の作動および作動解除を所定周期で繰り返すと、マスタシリンダ12側のブレーキ液がパルス状に右後車輪ブレーキ14に流入し、同車輪ブレーキ14のブレーキ液圧が階段状に緩増圧される。
【0025】
尚、電動機39は全車輪についてのアンチロック制御の終了により初めて停止されるものである。
【0026】
車両制動中に電子制御装置が左後車輪もロック傾向になり、左後車輪ブレーキ17のブレーキ液圧の減圧が必要と判定したときは、電子制御装置により電磁遮断弁30,35が作動される。これにより、左後車輪ブレーキ17がマスタシリンダ12の他方圧力室から遮断され且つ低圧リザーバ33に接続され、左後車輪ブレーキ17のブレーキ液が低圧リサーバ33へ流出することにより同車輪ブレーキ17のブレーキ液圧が急減圧される。低圧リザーバ33に流入したブレーキ液は電動機39により駆動されるプランジャ形ポンプ38によりダンパ室36とオリフィス37を通してマスタシリンダ12側へ戻され、その際プランジャ形ポンプの吐出脈動がダンパ室36とオリフィス37とで減衰される。電子制御装置が電磁遮断弁30を作動させ続けると同時に電磁遮断弁35の作動解除および作動を所定周期で繰り返すと、右後車輪ブレーキ17のブレーキ液ガパルス状に低圧リザーバ33へ流出して、同車輪ブレーキ17のブレーキ液圧が階段状に緩減圧される。電子制御装置が左後車輪のロック傾向が解消したと判定して電磁遮断弁30,35の作動を解除すると、左後車輪ブレーキ17から低圧リザーバ33へのブレーキ液の流出が止まり、マスタシリンダ12側のブレーキ液が電磁遮断弁30を通して左後車輪ブレーキ17へ圧送され、右後車輪ブレーキ17のブレーキ液圧が急増圧される。電子制御装置が左後車輪がロック傾向となる前兆と判定して電磁遮断弁30の作動および作動解除を所定周期で繰り返すと、マスタシリンダ12側のブレーキ液がパルス状に左後車輪ブレーキ17に流入し、同車輪ブレーキ17のブレーキ液圧が階段状に緩増圧される。
【0027】
左前車輪ブレーキ13および右前車輪ブレーキ16のブレーキ液圧についても電子制御装置により電磁遮断弁19,24,29,34が作動および作動解除されて急減圧,緩減圧,急増圧,緩増圧されるものである。
【0028】
アンチロック制御を伴わない通常車両制動時において、マスタシリンダ12から車輪ブレーキ13,14,16および17に至る液圧経路のブレーキ液が電磁遮断弁24,25,プランジャ形ポンプ28の吐出弁107および吸入弁113から低圧リザーバ23に、また電磁遮断弁34,35,プランジャ形ポンプ38の吐出弁および吸入弁から低圧リザーバ33にそれぞれ漏出し、低圧リザーバ23,33内に溜まる。しかし、プランジャ形ポンプ28の吸入弁113および吐出弁107の開弁圧が低圧リザーバ23のブレーキ液室の最低液圧よりも低く設定され、同様にプランジャ形ポンプ38の吸入弁および吐出弁の開弁圧が低圧リザーバ33のブレーキ液室の最低液圧よりも低く設定されているため、ブレーキ操作が解除されてマスタシリンダ12の圧力室の液圧が大気圧まで降下することにより、低圧リザーバ23のブレーキ液室に貯溜されていたブレーキ液は低圧リザーバ23のブレーキ液室とマスタシリンダ12の圧力室との差圧によりプランジャ形ポンプ28の吸入弁113を開弁させてポンプ室110に流入し、更に吐出弁107を開弁させてダンパ室26を経由してマスタシリンダ12へと流出する。同様に、低圧リザーバ33のブレーキ液室に貯溜されていたブレーキ液は低圧リザーバ33のブレーキ液室とマスタシリンダ12の圧力室との差圧によりプランジャ形ポンプ38の吸入弁を開弁させてポンプ室に流入し、更に吐出弁を開弁させてダンパ室36を経由してマスタシリンダ12へと流出する。
【0029】
従って、車両制動時に電磁遮断弁24,25,34,35やプランジャ形ポンプ28,38から低圧リザーバ23,33へ漏出するブレーキ液量は、1回の車両制動において、アンチロック制御が開始されたときのブレーキ液圧減圧機能を喪失しない量まで許容可能である。
【0030】
図3は、左前車輪ブレーキおよび右後車輪ブレーキをマスタシリンダの2つの圧力室のうちの一方圧力室に、また右前車輪ブレーキおよび左後車輪ブレーキをマスタシリンダの2つの圧力室のうちの他方圧力室にそれぞれ接続したFF車用の液圧ブレーキ装置の第2実施例を示すものである。図3において、ブレーキペダル10に加えられたブレーキ操作力は負圧式倍力装置11により倍加されてタンデム型のマスタシリンダ12に加えられる。マスタシリンダ12の一方圧力室のブレーキ液はアクチュエータ115を通して左前車輪ブレーキ13および右後車輪ブレーキ14に、またマスタシリンダ12の他方圧力室のブレーキ液はアクチュエータ118を通して右前車輪ブレーキ16および左後車輪ブレーキ17にそれぞれ圧送される。
【0031】
アクチュエータ115は、左前車輪ブレーキ13および右後車輪ブレーキ14をマスタシリンダ12の一方圧力室から遮断し且つ低圧リザーバ23に接続可能な3ポート2位置の電磁切替弁40と、この電磁切替弁40から左前輪ブレーキ13に至る通路中に配置された2ポート2位置の常開型の電磁弁遮断41と、電磁切替弁40から右後車輪ブレーキ14に至る通路中に配置された2ポート2位置の常開型の電磁遮断弁42と、低圧リザーバ23内のブレーキ液を逆止弁43およびオリフィス44を通して左前車輪ブレーキ13に圧送すると同時に逆止弁45およびオリフィス46を通して右後車輪ブレーキ14に圧送するプランジャ形ポンプ28と、電磁切替弁40および電磁遮断弁41,42に対して並列に配置されていて車輪ブレーキ13,14からマスタシリンダ12側へのブレーキ液流れのみを許容する逆止弁21,22とで構成される。
【0032】
アクチュエータ118は、右前車輪ブレーキ16および左後車輪ブレーキ17をマスタシリンダ12の他方圧力室から遮断し且つ低圧リザーバ38に接続可能な3ポート2位置の電磁切替弁47と、この電磁切替弁47から右前車輪ブレーキ16に至る通路中に配置された2ポート2位置の常開型の電磁遮断弁48と、電磁切替弁47から左後車輪ブレーキ17に至る通路中に配置された2ポート2位置の常開型の電磁遮断弁49と、低圧リザーバ38内のブレーキ液を逆止弁50およびオリフィス51を通して右前車輪ブレーキ16に圧送すると同時に逆止弁52およびオリフィス53を通して左後車輪ブレーキ17に圧送する単一のプランジャ形ポンプ38と、電磁切替弁47および電磁遮断弁48,49に対して並列に配置されていて車輪ブレーキ16,17からマスタシリンダ12側へのブレーキ液流れのみを許容する逆止弁31,32とで構成される。
【0033】
電動ポンプ28,38は単一の電動機39により駆動される。
【0034】
オリフィス44,46は、プランジャ形ポンプ28から左前車輪ブレーキ13に圧送されるブレーキ液流量とプランジャ形ポンプ28から右後車輪ブレーキ14に圧送されるブレーキ液流量と比率を任意の値に選定するためのものであり、本実施例では前車輪ブレーキの剛性の方が後車輪ブレーキの剛性よりも低いことに対応して、オリフィス44の通路面積をオリフィス46の通路面積よりも大きく、プランジャ形ポンプ28から左前車輪ブレーキ13に圧送されるブレーキ液流量の方がプランジャ形ポンプ28から右後車輪ブレーキ14に圧送されるブレーキ液流量よりも多い。オリフィス51,53もオリフィス44,46と同じ意味を持つものであり、オリフィス51の通路面積の方がオリフィス53の通路面積よりも大きい。
【0035】
尚、逆止弁43,45,50および52とオリフィス44,46,51および53はそれぞれ直列配置であればよく、図1の配置とは逆に配置してもよい。これらの点は後述の他の実施例でも同じである。
【0036】
プランジャ形ポンプ28,38と低圧リザーバ23,33は第1実施例と同じ構造のものである。
【0037】
電磁切替弁40,47と電磁遮断弁41,42,48,49は液圧制御弁を構成する。
【0038】
電磁切替弁40,47と電磁遮断弁41,42,48,49および電動機39は、図1の第1実施例と同様に、図示しない電子制御装置により車両制動中の車輪の挙動に応じて車輪のロックを回避するように電気的に操作されるものであり、車両が走行している場合においては、電磁切替弁40,47と電磁遮断弁41,42,48,49は作動されておらず図1に示す位置を占めており、電動機39も作動されていない。
【0039】
車両制動中に電子制御装置が前後左右の4つの車輪の何れか1つ、例えば右後車輪がロック傾向になり、右後車輪ブレーキ14のブレーキ液圧の減圧が必要と判定したときは、電子制御装置により電磁切替弁40,電磁遮断弁41および電動機39が作動される。電磁切替弁40の作動により右後車輪ブレーキ14内のブレーキ液が電磁遮断弁42と電磁切替弁40を順次通って低圧リザーバ23へ流出し、右後車輪ブレーキ14のブレーキ液圧が急減圧される。低圧リザーバ23に流出したブレーキ液は電動機39により駆動されるプランジャ形ポンプ28により逆止弁45およびオリフィス46を介して右後車輪ブレーキ14に圧送されるが、プランジャ形ポンプ28により逆止弁45およびオリフィス46を通して右後車輪ブレーキ14に圧送されるブレーキ液流量よりも右後車輪ブレーキ14から低圧リザーバ23へ流出するブレーキ液流量の方が遙かに多いので右後車輪ブレーキ14のブレーキ液圧は引き続き急減圧される。低圧リザーバ23内のブレーキ液はプランジャ形ポンプ28により逆止弁43およびオリフィス44を通して左前車輪ブレーキ13へも圧送され、左前車輪ブレーキ13のブレーキ液圧が緩増圧される。左前車輪ブレーキ13のブレーキ液圧は、左前車輪ブレーキ13のブレーキ液圧がマスタシリンダ12の一方圧力室の液圧よりも高くなると左前車輪ブレーキ13のブレーキ液が逆止弁21を通ってマスタシリンダ12側へ戻るので、マスタシリンダ12の一方圧力室の液圧以上とはならない。
【0040】
電子制御装置が左後車輪もロック傾向になり左後車輪ブレーキ17のブレーキ液圧の減圧が必要と判定したときは、電子制御装置により電磁切替弁47,電磁遮断弁48が作動される。電磁切替弁47の作動により左後車輪ブレーキ17内のブレーキ液が電磁遮断弁49を通って低圧リザーバ33へ流出し、左後車輪ブレーキ17のブレーキ液圧が急減圧される。低圧リザーバ33に流出したブレーキ液は電動機39により駆動されるプランジャ形ポンプ38により逆止弁52およびオリフィス53を介して左後車輪ブレーキ17に圧送されるが、プランジャ形ポンプ38により逆止弁52およびオリフィス53を通して左後車輪ブレーキ17に圧送されるブレーキ液流量よりも左後車輪ブレーキ17から低圧リザーバ33へ流出するブレーキ液流量の方が遙かに多いので左後車輪ブレーキ17のブレーキ液圧は引き続き急減圧される。低圧リザーバ33内のブレーキ液はプランジャ形ポンプ38により逆止弁50およびオリフィス51を通して右前車輪ブレーキ16へも圧送され、右前車輪ブレーキ16のブレーキ液圧が緩増圧される。
【0041】
右前車輪ブレーキ16のブレーキ液圧は、右前車輪ブレーキ16のブレーキ液圧がマスタシリンダ12の他方圧力室の液圧よりも高くなると右前車輪ブレーキ16のブレーキ液が逆止弁31を通ってマスタシリンダ12側へ戻るので、マスタシリンダ12の他方圧力室の液圧以上とはならない。
【0042】
電子制御装置が左前車輪および右前車輪もロック傾向になり前車輪ブレーキ13,16のブレーキ液圧の減圧が必要と判断し、電磁遮断弁41,48の作動を解除して電磁遮断弁41,48が図1の位置に復帰したときには、左前車輪ブレーキ13および右前車輪ブレーキ16内のブレーキ液がそれぞれ電磁遮断弁41および48と電磁切替弁40および47を順次通って低圧リザーバ23および33に流出し、左前車輪ブレーキ13および右前車輪ブレーキ16から低圧リザーバ23および33へそれぞれ流出するブレーキ液流量がプランジャ形ポンプ28および38から左前車輪ブレーキ13および右前車輪ブレーキ16に逆止弁43および50とオリフィス44および51を通してそれぞれ圧送されるブレーキ液流量よりも遙かに多いので左前車輪ブレーキ13および右前車輪ブレーキ16のブレーキ液圧が急減圧される。その後、電子制御装置が左前車輪,右後車輪,左前車輪,右後車輪のロック傾向が解消し各車輪ブレーキのブレーキ液圧の再増圧が必要と判定して電磁遮断弁41,42,48,49を再び作動させたならば、左前車輪ブレーキ13,右後車輪ブレーキ14,右前車輪ブレーキ16,左後車輪ブレーキ17が各々緩増圧される。
【0043】
更に各車輪ブレーキ13,14,16,17のブレーキ液圧がマスタシリンダ12の圧力室の液圧よりも低い状態において、電子制御装置が電磁切替弁40と電磁遮断弁41および/または42の作動を解除したときにはマスタシリンダ12よりブレーキ液が左前車輪ブレーキ13および/または右後車輪ブレーキ14に圧送されて左前車輪ブレーキ13および/または右後車輪ブレーキ14のブレーキ液圧が急増圧され、また電磁切替弁47と電磁遮断弁48および/または49の作動を解除したときにはマスタシリンダ12よりブレーキ液が右前車輪ブレーキ16および/または左後車輪ブレーキ17に圧送されて右前車輪ブレーキ16または左後車輪ブレーキ17のブレーキ液圧が急増圧される。
【0044】
電磁切替弁40,47が作動されている状態において、ブレーキ操作が解除されてマスタシリンダ12の圧力室の液圧が各車輪ブレーキ13,14,16,17のブレーキ液圧よりも低くなったときには、車輪ブレーキ13,14,16,17のブレーキ液が逆止弁21,22,31,32を通ってマスタシリンダ12へと流れるため、車輪ブレーキ13,14,16,17のブレーキ液圧は速やかに減圧される。
【0045】
この第2実施例においても、アンチロック制御を伴わない通常車両制動時において、マスタシリンダ12から車輪ブレーキ13,14,16および17に至る液圧経路のブレーキ液が電磁切替弁40,47とプランジャ形ポンプ28,38の吐出弁および吸入弁から低圧リザーバ23,33に漏出し、低圧リザーバ23,33内に溜まるが、プランジャ形ポンプ28,38の吸入弁および吐出弁の開弁圧が低圧リザーバ23,33のブレーキ液室の最低液圧よりも低く設定されているため、ブレーキ操作が解除されてマスタシリンダ12の圧力室の液圧が大気圧まで降下することにより、低圧リザーバ23,33内に溜まったブレーキ液はプランジャ形ポンプ28,38の吸入弁,ポンプ室および吐出弁と、逆止弁43,50と、オリフィス46,51を通って車輪ブレーキ13,16のブレーキ液と共にマスタシリンダ12へ戻る。
【0046】
尚、車輪ブレーキへのブレーキ液の流出入を制御する液圧制御弁の具体的構成は第1実施例,第2実施例の構成に限定されるものではなく、必要に応じて適宜変更できるものである。
【0047】
【発明の効果】
この出願の発明に係る車両用液圧ブレーキ装置は、以上に説明したように、容積形ポンプの吸入弁および吐出弁の開弁圧が、低圧リザーバのブレーキ液室の容積が最少の時の同ブレーキ液室の液圧よりも低く設定されていることにより、通常制動時に液圧制御弁や容積形ポンプの吐出弁および吸入弁から低圧リザーバに漏出したブレーキ液は、ブレーキ操作の解除によりマスタシリンダの圧力室の液圧が大気圧に降下することにより容積形ポンプの吸入弁を開弁させてポンプ室に流入し吐出弁を開弁させてマスタシリンダへ流出するため、液圧制御弁や容積形ポンプの吸入弁および吐出弁のシール性は従来よりも低くて足り(通常制動の開始から終了までの間に低圧リザーバに漏出するブレーキ液量が仮にアンチロック制御が開始されたとしてもブレーキ液圧の減圧機能を喪失させない程度に維持できるシール性があれば良い)、それらの弁部に研磨加工を施さずに済む。
【図面の簡単な説明】
【図1】この出願の発明の車両用液圧ブレーキ装置の第1実施例を示す図である。
【図2】図1中のプランジャ形ポンプおよび低圧リザーバの詳細構造を示す図である。
【図3】この出願の発明の車両用液圧ブレーキ装置の第2実施例を示す図である。
【符号の説明】
12・・・マスタシリンダ
13・・・左前車輪ブレーキ
14・・・右後車輪ブレーキ
15,115・・・アクチュエータ
16・・・右前車輪ブレーキ
17・・・左後車輪ブレーキ
18,118・・・アクチュエータ
23,33・低圧リザーバ
28,38・・・プランジャ形ポンプ
39・・・電動機
107・・・プランジャ形ポンプ28の吐出弁
113・・・プランジャ形ポンプ28の吸入弁
Claims (1)
- マスタシリンダから車輪ブレーキに至る液圧経路に、車輪ブレーキへのブレーキ液の流出入を制御する液圧制御弁と、この液圧制御弁により車輪ブレーキから流出させたブレーキ液を貯溜する低圧リザーバと、この低圧リザーバ内のブレーキ液を前記液圧経路に戻す電動機駆動の容積形ポンプとが接続されている車両用液圧ブレーキ装置において、
前記容積形ポンプの吸入弁および吐出弁の開弁圧が、ブレーキ操作の解除時に前記低圧リザーバ内のブレーキ液が前記容積形ポンプのポンプ室を通って前記マスタシリンダへ流出するように、前記低圧リザーバのブレーキ液室の容積が最少の時の同ブレーキ液室の液圧よりも低く設定されていることを特徴とする車両用液圧ブレーキ装置。
Priority Applications (1)
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JP13885994A JP3907710B2 (ja) | 1994-06-21 | 1994-06-21 | 車両用液圧ブレーキ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP13885994A JP3907710B2 (ja) | 1994-06-21 | 1994-06-21 | 車両用液圧ブレーキ装置 |
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JPH082394A JPH082394A (ja) | 1996-01-09 |
JP3907710B2 true JP3907710B2 (ja) | 2007-04-18 |
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ID=15231815
Family Applications (1)
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JP13885994A Expired - Fee Related JP3907710B2 (ja) | 1994-06-21 | 1994-06-21 | 車両用液圧ブレーキ装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3907710B2 (ja) |
-
1994
- 1994-06-21 JP JP13885994A patent/JP3907710B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH082394A (ja) | 1996-01-09 |
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