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JP3904768B2 - ディーゼルエンジン排気ガス用パティキュレートフィルタのクリーニング及び再生装置 - Google Patents

ディーゼルエンジン排気ガス用パティキュレートフィルタのクリーニング及び再生装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はディーゼルエンジンからの排気ガスの処理に関し、殊にディーゼルエンジン排気ガス用パティキュレートフィルタの目詰り防止ないし該フィルタの再生(部分的なクリーニング処理を含む。)の方式及びそのための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ディーゼルエンジンからの排気ガス中のパティキュレートを濾過除去するためにフィルタ(DPF:DieselParticulateFilter)が排気管系中に設置、使用されてきている。このパティキュレートは、主として燃料に由来するものであり、すす(soot)、有機溶媒可溶性有機物質(SOF:solubleorganicfraction)等からなる微粒子状の炭素質物質である。このようなパティキュレートを排気ガスから捕捉除去するためのフィルタとしては、耐熱性または耐火性材料のワイヤーメッシュ充填層;耐火物製、例えばコージェライト製の通気性微細孔性隔壁を有するモノリス多管構造;金属骨格(スケルトン)あるいは発泡体構造(例:ラニーニッケルの如き連続気泡構造);のものなどがある。上記モノリス多管構造のものは、上流側端部を開口し、下流側端部を閉じた管部(A)と、上流側端部を閉じ、下流側端部を開口した管部(B)との両者を多数、一般的には交互に配置してモノリシックに束ねた一体構造の形態であり、管部(A)〜(B)間の隔壁は、例えば厚さ1mm程度で、微細孔性であり、気体がその隔壁を通り抜けられるようになっている。排気ガスは管部(A)の上流側開口の方から入り、微細孔性隔壁を通り抜けて管部(B)内に移行し、その下流側開口端部から流出する。その際にパティキュレートは微細孔性隔壁によって実質的に捕捉され、排気ガスから除かれることとなる。しかしながら、このようなパティキュレート捕捉が長期間にわたって継続すると、パティキュレートの堆積によって微細孔性隔壁(フィルタ)に目詰りが生じ、排気ガスの正常な排出が妨げられるるようになるという問題が起こる。かかる目詰まり現象は、ワイヤーメッシュ充填層フィルタを採用した場合にはメッシュ間の隙間のところで、また骨格構造体フィルタの場合には細孔のところで、同様に生じる。従って、その様な目詰まりを予防し、あるいは目詰まりしつつあるか、または目詰まりしたフィルタを適時に、迅速にかつ効率的に再生しあるいは少なくとも部分的にクリーニングして、常時良好かつ必要なフィルタ濾過性能を維持して、排気ガスの円滑な流動通過、排出を確保しなければならない。
DPFのクリーニング手段として、従来提案されているものには、フィルタ本体に電気抵抗発熱線を設けて置き、炭素質堆積物で汚染された時に通電してフィルタを加熱し、それにより炭素質堆積物を燃焼除去する方法や、定期的あるいは必要時にフィルタを気体(例:空気)流により逆洗して炭素質堆積物を脱離除去してクリーニングを行い、またその時に除去された炭素質物質粒を含む気体流を別の所で燃焼条件に至らしめて、炭素質物質を燃焼除去してしまう方法などがあるが、ディーゼルエンジンにおいて採用するには、いずれも実用的ではない。
米国特許第4、902、487号明細書には、フィルタ上に捕捉されたパティキュレートに、酸化剤としてのNO2ガスを400゜C以下の温度において接触させて、捕捉パティキュレートを燃焼(酸化)させ、炭素酸化物(CO2,CO)として除去することが記載され、またその酸化剤として働くNO2は、排気ガス中のNOを、フィルタよりも上流側に配置した白金族金属触媒の作用でNO2に転化することにより得られることも示されている。
特開昭63−51947号明細書には、耐火性三次元構造体あるいはその上に更に無機酸化物被膜を付けてなる担体よりなるフィルタ上に、良熱伝導性金属メッキ(CuまたはAg)を施し、更にその上にPt,Pd,Rhの少なくとも一種の貴金属の触媒メッキ層を形成してなるパティキュレート燃焼用触媒フィルタが開示されている。
特開平3−213146号明細書には、耐熱多孔性フォーム型の排ガス浄化用フィルタであって、入り口側の比較的低密度でパティキュレートが入り込み易い部分と出口側の高密度薄層のパティキュレート捕捉部分とからなり、その全体に亘って、Cs;Cu;またはCe/La;の少なくとも一つの触媒成分を担持してパティキュレートの燃焼及びNOxの還元を行うフィルタが開示されており、アルカリ金属と遷移金属と希土類元素がパティキュレートと共存することによる相乗効果が強調されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者等は、DPFの実用性あるクリーニング手段について鋭意研究、検討を重ねることにより、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明はディーゼルエンジン排気ガス中に含まれるパティキュレートを濾過除去するのに用いられるフィルタを、ディーゼルエンジンの全運転条件域にわたり効率的に浄化することができ、パテキュレートの堆積によるフィルタの有害な目詰まりを容易に予防し、パティキュレートの有効な除去を確保すると共にエンジン運転に支障を与えない良好な濾過特性を常時維持できるようにする、実用性ある手段及び装置を提供することをその主要な目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の第一の態様によれば、排気ガスの一部を吸気管へ戻す排気ガス再循環(EGR)方式のディーゼルエンジンにおいて、吸気管系に吸気調節バルブを備え;排気管系には排気ガス再循環通路、排気調節バルブ、還元剤供給系の内の一つまたは複数、NOx吸蔵還元触媒、排気ガス中のパティキュレートを濾過除去するためのDPF(ディーゼルパテキュレートフィルタ)を直列に備え;(1)通常のリーン状態での運転中にNOx吸蔵還元触媒によってNOを主としてNO2の形に酸化してその触媒に吸蔵せしめ、さらにこのリーン状態での運転を継続してNOx吸蔵還元触媒の吸蔵能力を越えて吸蔵させてNO2の破過を生じるようにして、その破過NO2を酸化剤として作用させて下流にあるDPF上に捕捉されているパティキュレートを酸化除去し、所望のDPFクリーニングを達成した時点で、このリーン状態での運転を終了し、(2)次いで、吸気調節バルブ、EGR,排気調節バルブ、還元剤導入の内の一つまたはそれ以上の手段によってリッチ状態運転へと切り替え、そうすることにより既にNOx吸蔵触媒に吸蔵されているNO2を還元除去してNOx吸蔵還元触媒を再生させ、その再生が完結した時に、再び上記の(1)リーン状態下での運転継続及びNO2破過によるDPFクリーニングへ戻り、次いで(2)のリッチ状態下でのNOx還元吸蔵触媒再生を行うサイクルを繰り返すことを特徴とするNOx吸蔵還元触媒併置式DPFクリーニング装置を提供する。上記(1)の内のNO2破過によるクリーニング所要時間は、数十秒のオーダー、例えば約30〜60秒程度で十分であり、また(2)のリッチ状態下での触媒再生の所要時間は、例えば5秒以下の短い時間で足りる。
従来、ディ−ゼルエンジン排気ガスの浄化のためにNOx吸蔵還元触媒を使用することは、公知である。そのような触媒は、例えば、アルミナからなる担体に白金(酸化触媒成分)及びバリウム(吸蔵剤成分)を担持して構成されている。リーン状態での運転時には、排気ガス中のNOxが上記触媒に接触するとNO2の形に酸化されて、そこに吸蔵される。ここで生じる化学過程は、典型的には、NO+O2⇒NO2で表される。従来、その触媒の吸蔵能力の限界が近くなった時点(NOxセンサにより検知できる。)で、NO2による吸蔵触媒の破過(breakthrough)を防ぐ目的で、リーン状態からリッチ状態へ切り替えることが行われてきている。この切り替えにより、排気ガス中に還元性物質(例えば、炭化水素類、還元剤、一酸化炭素等)が存在するようになり、吸蔵NO2が還元性物質の作用でN2にまで還元されて吸蔵触媒から放出され、かくして吸蔵触媒の吸蔵能力が回復される(すなはち、吸蔵触媒が再生される)。この場合の反応の例としては、例えばNO2+HC+CO⇒N2+CO2+H2Oを挙げることができ、ここにHC(炭化水素)及びCO(一酸化炭素)は還元性物質である。
本発明では、NO2によるNOx吸蔵触媒の破過(あるいは、漏出;breakthrough)が起きる前に吸蔵触媒の再生を行ってきた上記の従来技術と異なり、吸蔵触媒の再生のタイミングを意図的に遅らせることにより、NO2による吸蔵触媒の破過をある時間にわたって許容する。吸蔵触媒を破過したNO2は、DPFに捕捉されたパティキュレート(炭素質物質;C)に対して酸化剤として作用し、例えば、NO2+C(パティキュレート)⇒N2+CO2の如き反応によって、堆積パティキュレートを酸化・除去し、かくしてこの様なNO2破過の状態を暫く続ければDPFのクリーニングが都合よく達成される。DPFの所望の程度のクリーニングが達成されたならば、通常のリーン状態での運転に切り替えられる。DPFのクリーニングの完結度は、例えばDPFの下流側に設置したNOxセンサでモニタリングして、主として検知することができる。この場合に対照用NOxセンサを適所に増設して、クリニーニング完結度のより正確なモニタリングが可能である。本発明の上記態様の最も重要な特徴は、従来は回避されるべきとされてきたNO2の吸蔵触媒破過を後続の汚染DPFのクリーニング再生のために有効に利用する点にある。
本発明の上記第一の態様の実施装置の具体例を図1により説明する。図1に示した装置では、ディーゼルエンジン1からマニホルドを経て排気管2が延び、その途中からEGR管3が分岐し、エンジンの吸気管16ヘ戻りEGR通路を形成している。EGR管は、途中にEGR調節バルブ4を備えている。エアークリーナ17からエンジンへ向かう吸気管16はEGR返還位置の上流側に吸気調節バルブ弁5を備えている。EGR管を分岐させた後、排気管は更に延びて、その途中に排気調節バルブ6及び還元剤供給管13を、次いで温度センサ10を備え、それらの下流に、NOx吸蔵還元触媒8及びDPF9を内臓している。DPFの下流側にはNOxセンサ11が備えられている。排気管は、最後に消音マフラを備えている。還元剤供給管13は、ポンプ7を介して還元剤タンクから還元剤(例えば、軽油)を供給される。エンジンには回転センサ14及び負荷センサ15が設置され,検知データをコンピュータ12ヘ送っている。温度センサ10及びNOxセンサ11も検知データをコンピュータ12へ送っている。コンピュータはこれらの入力データに基づき、吸気調節バルブ5、EGR調節バルブ4、排気調節バルブ6、還元剤供給ポンプ7のいずれかを単独または適切な組合わせで作動させて必要なリーン状態またはリッチ状態を形成し、また触媒再生に適切な温度条件を生じさせる。
上記の装置において、ディーゼルエンジン1より排出されたNOx、パティキュレートは、排気管2を通り、NOxはNOx吸蔵還元触媒8に吸蔵され、パティキュレートはDPF9に捕捉される。NOx吸蔵還元触媒8では、NOx、例えばNOは,主としてNO2に酸化されて吸蔵されるが、その吸蔵限界付近またはそれを越えると、NO2の形で触媒出口に排出され(NO2破過)、DPF上に捕捉のパティキュレートを酸化、浄化する。一方、NOx吸蔵触媒8上の吸蔵NOxの存在をNOxセンサによって推定し、触媒入口の温度が適切であることをチエックしたうえで、リッチ状態を形成させてNOx吸蔵触媒8の再生を実施する。この時に煙(パティキュレート)がエンジンから排出されるが、DPF9で捕捉され、これは前記のように適時に酸化、浄化されるので不都合はない。
【0005】
図2に本発明の第一の態様による装置の実施で観察されるリーン状態、リッチ状態での空燃比(λ)(上段)及びNOx吸蔵還元触媒の出口側でのNOx(NO2)濃度(下段)の対時間の変化をパターン線図で示す。約2を超える程度のλ値のリーン状態で通常は運転されており、NOx吸蔵還元触媒からのNO2破過が増加して、それの酸化剤としての作用によりDPFのクリーニングが迅速に、かつ余り高温度を必要とせずに行われ、次いで空燃比値をリッチ状態に切替えて(λ<1)、添加されるHC分等の還元性成分により、NO2で飽和状態にあるNOx吸蔵還元触媒を還元再生する。このリッチ状態の継続は、前述のように、数秒間のオーダーの短時間で足りる。
【0006】
図1に示した第一の態様では、排気ガスの一部を再循環させるための再循環通路が触媒及びDPFの上流側に設けられた排気ガス導入口を有しているが、そのような排気ガス導入口をDPFの下流側に設けてもよく、同様なDPFクリーニング効果を達成できる。
【0007】
本発明の第二の態様によれば、ディーゼルエンジンからの排気ガス中のパテキュレートを濾過除去するために排気管系内に設けたフィルタ(DPF)自体に捕捉パティキュレートを酸化燃焼させる触媒を担持させてなるDPFクリーニング装置において、該触媒が銀;銅及びその酸化物;ならびに銀、銅及びその酸化物とセリアの組合せ;のいずれかを含むことを特徴とするDPFクリーニング装置が提供される。該触媒は、白金からなるものでもよく、また白金、銀、銅及びセリアの組合わせからなるものでもよい。
【0008】
この本発明第二態様のクリーニング装置は、例えば、前述のようなコージェライト製の通気性微細孔性隔壁を有するモノリス多管構造体の形のDPFを、触媒金属化合物及びバインダーを含む水性スラリーに浸漬し、引き揚げて乾燥、焼成するという一般的に公知のディップコート法により調製できる。原料の触媒金属化合物は、水溶性であるのが好ましい。例えば、硝酸銀(AgNO3),硝酸銅[Cu(NO32]等である。セリア(酸化セリウム)は、微粉末の形で使用される。バインダーは、好ましくはアルミナゾル、シリカゾル等であり、当業者であれば容易に選択採用できよう。
【0009】
この態様のDPFに触媒を担持しないで、捕捉パティキュレートを酸化燃焼させるためには、一般的に、約600℃以上の温度が必要とされるが、このような高温度は通常のディゼルエンジン運転条件で発生することは余りなく、全負荷域のみである。従って、例えば電熱手段によりDPFをそのような高温度にまで加熱するか、あるいは排気ガスの温度がそのような高温度になる希な場合を除いて、捕捉パィテキュレートは、DPFから除去され得ない。しかるに、本発明のこの態様の触媒担持DPFでは、パティキュレートの燃焼開始温度が大幅に引き下げられ、ディーゼルエンジンの通常の運転条件における排気ガス温度としてしばしば発生する範囲と略一致する400〜450℃程度になってくることが見出された。例えば、実験例において、銀担持DPFではパティキュレートの燃焼開始温度が約450℃であり、銅担持DPFでは燃焼開始温度が約430℃、銀/銅/セリア担持DPFでは燃焼開始温度が約400℃であることが観察され、概略中負荷域から全負荷域にまで及ぶ相当広い温度範囲でDPFの自己クリーニングをなし得ることが知見された。この結果は、図8にグラフで示されている。図8には、比較のために無担持DPFを用いた場合の結果も併せて示してあり、図中の「ベースライン」とは、無担持DPFでの燃焼開始温度を意味するものであり、この値は、一般的にはほぼ550℃ないし600℃の範囲内である。
【0010】
しかして、本発明の第二態様による特殊触媒担持DPFクリーニング装置は、DPFの自己クリーニングに関して、通常のディゼルエンジンの運転条件下での排気ガス温度範囲の可なりの部分をカバーすることができる。しかしながら、この態様のクリーニング装置は、必要に応じて、前記の公知の電熱手段によるクリーニングや気体流による逆洗クリーニングを補助的に併用し、DPFクリーニング可能温度範囲を(特に低温側へ)拡張し、その実用性を高めることができる。たとえ補助的に電熱手段によるクリーニング装置を併設したとしても、電熱クリーニングの操作の機会及び時間は少なくて済み、そのための消費電力も少ない。またパティキュレート捕捉により汚染または目詰りしたDPFを気体流により逆洗する方式を併用する場合においても、逆洗操作の頻度を顕著に減少することができる。
【0011】
本発明の第三の態様は、DPFの上流側に貴金属系酸化触媒を設けておき、排気ガスの組成中の一部の成分、例えばNOx、SOF(有機溶媒可溶性有機物質)について予め変性してから排気ガスをDPFに流入させる方式のDPFクリーニング装置である。この第三の態様の装置は、排気ガスの一部を吸気管へ戻す排気ガス再循環(EGR)方式ディーゼルエンジンにおいて、吸気管系に吸気調節バルブを備え;排気管系には排気ガス再循環通路、排気調節バルブ、貴金属系酸化触媒、排気ガス中のパティキュレートを濾過除去するためのDPF(ディーゼルパティキュレートフィルタ)を直列に備え;エンジンの運転中に、吸気調節バルブによる吸気量、排気調節バルブによる排気ガス量及びEGRによる再循環排気ガス量の少なくとも一つの調節を行って、該貴金属系酸化触媒及びDPFに流入する排気ガスの温度を制御してDPFへのパティキュレート堆積防止、あるいはパティキュレートによるDPF目詰り防止のために適切な酸化雰囲気の条件を形成することを特徴とするDPFクリーニング装置である。
【0012】
本発明の第三の態様を説明する前に、DPFの上流側に酸化触媒を組合わせて配置して排気ガスを処理する場合のディーゼルエンジンの通常の条件下における排気ガスの種々の範囲の温度でのパティキュレートに対する酸化触媒の作用の概要を述べる。(1)約100〜250℃の温度範囲では、パティキュレートの中のすす(soot)成分は酸化触媒に接触しても燃焼せずDPFへ向かい、そこで捕捉される。またパティキュレート中の有機溶媒可溶性有機物質(SOF)は酸化触媒によって部分的に燃焼され、低減される。従って、この温度範囲では下流側にあるDPFへパティキュレートの殆どが行き、そこで捕捉される。(2)約250〜450℃の温度範囲では、排気ガス中のNOx(例えば、NO)が酸化触媒によってNO2に酸化される(例えば、NO+O2⇒NO2)。このNO2が酸化剤として働き、DPF上に堆積しているパティキュレート(主に、すす成分)を燃焼させ、これによりDPFがクリーニングされ、再生される(例えば、NO2+C⇒N2+CO2)。この温度範囲ではSOFは良好に酸化され、低減される。(3)約450〜550℃の温度範囲では、上記のNOx酸化反応が平衡から逆方向に転じて、DPFのクリーニングのための酸化剤として有用なNO2の生成が減少し,あるいはNO2がNOx(例えば、NO)へ戻ってしまう。従って、このように、酸化剤の減少ないしは不存の下ではすすの燃焼が次第に減少し始め,DPF上のパティキュレートの除去ができなくなる。(4)約550℃を超える温度範囲では、パティキュレートは自己燃焼するので、DPFは自己再生できる。本発明者等は、DPF上へのパティキュレートの堆積が生じる段階、すなはち上記の約100〜250℃の温度範囲(1);及びDPF上に堆積したパティキュレートの燃焼除去が停止ないし低減される段階、すなはち上記の約450〜550℃の温度範囲(3)の存在に注目し、これら二つの温度範囲で現れる現象を生じさせないために、排気ガスの温度を制御し、上記(1)の温度範囲の場合には(2)の温度範囲にシフトさせ、そして上記(3)の温度範囲の場合には(4)の温度範囲にシフトさせることを着想した。
【0013】
従って、本発明の第三の態様は、上記(1)の約100〜250℃及び(3)の約450〜550℃の両温度範囲では、パティキュレートがDPF上に堆積し、あるいはDPF上に堆積したパティキュレートが燃焼除去されないという事実に鑑み、排気ガスの温度がこのような両範囲内にある時には、吸気調節バルブ、排気調節バルブ及びEGRの内の少なくとも一つの手段を用いて、それぞれの一段上の温度範囲まで[すなはち、(1)から(2)NO2酸化剤生成段階へ;(3)から(4)の自己燃焼段階へ]排気ガス温度を上昇させることにより、パティキュレートがDPF上に堆積せず、そしてDPF上に堆積しているパテキュレートが燃焼除去されるようにしたものである。この態様における排気ガスの温度制御手段の個々の作用に付いては、説明するまでのないが、EGRによる排気ガス中の炭化水素分(HC)濃度の増加;吸気調節バルブ及び/または排気調節バルブによる排気ガス量の減少;そして触媒による酸化反応の発熱;の内の少なくとも一つを、本発明では適宜に使用する。これらの温度制御手段の操作は、コンピュータで行うことができる。この態様において、場合によっては、酸化触媒を省いても、EGR及び吸気調節バルブ/排気調節バルブの適切な適用により目的とする必要な温度制御を行うことが可能であり、この酸化触媒省略態様は、本発明の第三の態様の一改変態様である。
【0014】
図3は、本発明の第三の態様による具体的装置の一例の概略図である。図3に示した装置では、、ディーゼルエンジン1からマニホルドを経て排気管2が延び、その途中からEGR管3が分岐し、エンジンの吸気管16へ戻りEGR通路を形成しいている。EGR管は、途中にEGR調節バルブ4を備えている。エアクリーナ17からエンジンへ向かう吸気管16は、EGR返還位置の上流側に吸気調節バルブ5を備えている。EGR管を分岐させた後、排気管は更に延びて、その途中に排気調節バルブ6、温度センサ10を備え、それらの下流のところで、断面積を増大させて、貴金属系酸化触媒8及びDPF9を内蔵し、最後に消音マフラ(図示せず)を備えている。排気ガスの温度を検出している温度センサ10の検知データは、コンピュータ12へ送られる。コンピュータは、その温度値に応じて、EGR調節バルブ4、吸気調節バルブ5、排気調節バルブ6の内の少なくとも一つ、あるいは適切な組合わせを作動させる出力信号を送り出して、前述のような温度範囲1(約100〜250℃)から温度範囲2(約250〜450℃:酸化によるDPF浄化段階)へのシフト、ならびに温度範囲3(約450〜550℃)から温度範囲4(自己燃焼段階)へのシフトを行う。参考のために、排気ガス温度データによるコンピュータ制御のフローチャートの一例を図9に例示する。図中の温度値は例示であり、限定的な値ではない。
【0015】
この第三の態様の好ましい別の具体例においては、酸化触媒及びDPFより上流のところに、DPFの目詰りの度合、あるいはその汚染度を検知するために圧力センサを備えておきその検出データをコンピュター12へ送り、大気圧に比較して排気管内の排気ガス圧が、予め定めた許容範囲内の所定の値、例えば200mmHg,を超えたことが検知された時に、EGR調節バルブ、吸気調節バルブ、排気調節バルブの少なくとも一つ、あるいは適当な組合わせを作動させて上記の排気ガスの温度シフトを行うこともできる。参考のために上記の圧力データによるコンピュータ制御の場合のフローチャートの一例を図10に例示する。図中の圧力値は、例示であり、限定的ではない。
【0016】
このような具体例では、さらにはDPFクリーニング操作実施の判断基準として、排気ガスの温度パラメーターに加えて圧力パラメーターを採用することもでき、所定の排気ガス圧力が検出されるまでクリーニング操作実施開始を延期する制御を行えば、一般にDPFクリーニングの頻度が低減するという実用上の利点がある。これらの場合に、圧力センサからの圧力値データによりDPFクリーニング操作完結点が判断され、コンピュターからの操作停止信号が出される。
【0017】
本発明の第三態様において使用する酸化触媒は、貴金属、例えば白金(Pt)、パラジウム(Pd)を担体、例えばアルミナに担持させてなり、実際には水溶性貴金属化合物、アルミナZ粉末及びバインダー(例えばアルミナゾル、シリカゾル)を水と均質に混合して水性スラリーとなし、これに耐火性セラミック(例えば、コージェライト製)ハニカム担体を浸漬し、引き揚げ、乾燥し、焼成する、公知のディップコート法によって製造することができる。
【0018】
本発明の上記第一ないし第三態様の説明は、排気ガスの一部を再循環通路へ導くのに触媒(NOx吸蔵触媒または酸化触媒)やDPFの上流側から導入する場合に付いてなされたが、これらいずれの態様においても、該排気ガス再循環導入口をDPFの下流側に設けても(図4参照)、本発明の目的、効果が同等に達成されることが確認された。従って、排気ガス再循環通路の排気ガス導入口をDPFの下流側に設けることも、本発明の範囲内である。図4は、排気管系のDPF設置部分の拡大図であり、DPF9の下流側にEGR管3への排気ガス導入口を設けた場合を示している。
【0019】
本発明の上記のいずれの態様においても、ディーゼルエンジンに回転センサや負荷センサを取り付けて、それらからの情報をコンピュータに入力してDPFクリーニング装置の操作のための制御出力の確度を向上することが可能である。
【0020】
更に本発明は、別のNO2再生型のDPFクリーニング装置も提供する。すなわち、ディーゼルエンジンからの排気管系内にNOx酸化触媒及びNO2再生型DPF(ディーゼルパティキュレートフィルタ)を直列に配置して備え、通常はNOx酸化触媒の作用でNOxから生成されるNO2の酸化力によりDPF上の捕集堆積パティキュレートを酸化燃焼により除去するディーゼルエンジンDPFクリーニング装置であって、(イ)該DPFにおけるパティキュレートのある所定量以上の過多堆積を該DPFの前後に配置した圧力センサで測定される背圧上昇値により検出する手段;(ロ)排気ガスの温度、NOx濃度等の状態を検出するセンサ手段;(ハ)上記(イ)及び(ロ)手段の検出信号を入力されて、DPF上の過多堆積パティキュレートを除去するために必要なNO2となるNOxを一時的に増量発生させるため、かつ該過多堆積パティキュレートの酸化燃焼除去に適当な温度等の条件を排気ガス中に一時的に発生させるためにディーゼルエンジンに対する燃料噴射タイミングを進角方向またはタイミングを遅らせる方向に変位設定する指令信号を燃料噴射ポンプに向けて出力し、このタイミング変位燃料噴射の結果として過多堆積パティキュレートの除去が完了ないし所望の程度まで終了した時点を上記圧力センサ手段(イ)からの検出信号から判定して燃料噴射タイミングを元の通常位に戻す指令信号を燃料噴射ポンプに向けて出力するエレクトロニクス・プロセッサ手段;を備えたことを特徴とする上記DPFクリーニング装置である。この態様のDPF自体に酸化触媒を含ませることにより、堆積パティキュレートの酸化燃焼を助長し、その除去効果を改善することが可能である。
【0021】
上記のNO2再生型DPFクリーニング装置の一例を図5に概略図で示す。ディーゼルエンジン51から排出された排気ガスは、排気マニホールド52、排気管53を通り、後続のDPFクリーニング装置本体54に導入される。DPFクリーニング装置本体54の内部は、上流側にNOx酸化触媒61を、下流側にパティキュレート捕集装置であるDPF62を配置した構造である。排気ガスがDPFクリーニング装置に導入されると、まずNOx酸化触媒61を通過し、DPF62でパティキュレートが捕集され、他の成分は排気管を通じて外へ放出される。この際に、排気ガス温度がほぼ200〜450℃の領域ではNOx触媒が有効に作用して排気ガス中のNOx(主としてNO)が酸化されて強酸化力を有するNO2となる。DPFに捕集され、堆積したパティキュレートは、この強い酸化力のNO2を利用して燃焼除去することができる。
【0022】
本発明では、NO2によるパティキュレートの酸化燃焼除去を完全にかつ安定的に行うために、各種センサを用いてDPF62におけるパティキュレートの捕集堆積及びDPFの再生の状態を検知し、必要に応じて(例えばDPFに過度のパティキュレートが堆積したとき、あるいはそのような状態が生じつつあるとき)、エンジンの運転状態を(主に燃料の噴射タイミング)を制御して、DPFの再生のため、あるいはDPFへのパティキュレートの更なる堆積を防止するために、排気ガスの温度範囲、NO2発生促進及びパティキュレート発生阻止を最適化するものである。DPFクリーニング装置本体54でのパティキュレート捕集量とパティキュレート酸化燃焼除去量とのバランスが崩れてDPF62へのパティキュレートの堆積が増加し始めると、DPFの前後に配置されている圧力センサ59が背圧上昇を検出し、その背圧(上昇)値信号がECU/EDU55へ送られ、またその他の運転状況を把握し、モニタリングするためのデータ信号も回転センサ56、アクセル(負荷)センサ57、NOxセンサ58、温度センサ60からECU/EDU55へ入力されている(図5参照)。これらのデータに基づき、ECU/EDU55から、排気ガス温度の最適化(好適には約300〜400℃の範囲)やNO2の発生の促進を行うために燃料噴射ポンプ63に対して噴射タイミングの変更(主に進角)を指示する信号を送る。
【0023】
上記の制御によりDPFに堆積しているパティキュレートが燃焼し始めると、圧力センサ59及び温度センサ60が、パティキュレートの燃焼に伴う排気ガスの温度上昇及び背圧の低下を検知し、ECU/EDU55がDPF62の再生状況を判断して、必要により再度エンジンの制御を行いDPFでのパティキュレート除去が終了したと判断されるまでこのサイクルを繰り返す。図6に上記ECU/EDU制御の入出力のブロック図を示す。この図では、種々のセンサ6〜9からの検出データ信号入力と、それらのデータの分析処理後の燃料噴射ポンプへの指示信号出力とが表されている。
【0024】
従来のNO2再生型DPFクリーニング装置では、前述のように可なり限られた温度域において排気ガス中のNOxを触媒を用いて酸化力の強いNO2に酸化し、発生したNO2により、DPFに捕集され、堆積したすす(パティキュレート)を燃焼除去しDPFを再生するものであり、連続再生トラップとも称されるが、必要とされるNO2の発生が排気ガス温度に依存するので、例えば約200℃までの低温域ではNOx⇒NO2の変換が抑制され、パティキュレート除去が行われずかつDPFでのパティキュレートの捕集が継続するので、ある程度の期間でDPF上のパティキュレートの堆積量が次第次第に増大してDPFの目詰まりが生じ、そこで背圧の過大な上昇が発生し、エンジン運転性能の低下を引き起こしかねない。
【0025】
上記のような従来技術の欠点と対照的に、図5及び6に示された本発明のDPFクリーニング装置では、排気ガス温度が低温域にあり、DPFでのパティキュレートの堆積が見込まれる場合には、エンジンの運転状態を(主に燃料の噴射タイミングを進角方向またはタイミングを遅らせる方向に変位することにより)、パティキュレートの除去に好適な排気ガス条件を生じさせるように制御するので、DPF上でのパティキュレート堆積量の経時的増加を有効に防止でき、従って長期間にわたるメインテナンスフリーで安定的なDPF性能維持が可能である。
【0026】
本発明は、更に別の態様のNO2再生型DPFクリーニング装置も提供する。すなわち、ディーゼルエンジンからの排気管系内に必要応じて加熱用燃料を供給する手段;供給された燃料を燃焼させて高温度を得てNOxを酸化力の高いNO2に転化させる酸化触媒;及びパティキュレートを濾過除去するためのNO2再生型DPF(ディーゼルパティキュレートフィルタ);を直列に配置してなるDPFクリーニング装置において、該酸化触媒にヒータ加熱手段を備えて、流入排気ガスの温度が該酸化触媒でのNOxのNO2への転化のために低すぎてDPFクリーニングのために必要な量のNO2が生じない場合には、該ヒータ加熱手段を作動させて酸化触媒の温度を上昇させ所要量のNO2を発生させDPF上に堆積しているパティキュレートの除去を所要の程度まで行い、かつこれらの操作に際して、エンジンの回転数センサ、負荷センサ及び排気ガス温度センサからもたらされるデータ信号を入力され、それらに基づき加熱用燃料供給のON/OFF及びその供給量調節、ならびにヒータ加熱のON/OFF及びその加熱強度調節の制御信号を出力するコンピュータを備えていることを特徴とする上記DPFクリーニング装置である。本装置では、パティキュレートがDPFに到達する以前にヒータ加熱で燃焼除去されるようにヒータ加熱を制御することもできる。上記のDPF自体にパティキュレートの酸化燃焼を促進する酸化触媒を含ませることもでき、このような触媒の付加採用によってDPFクリーニング効果を一層改善することができる。
【0027】
図7に上記の加熱用燃料供給/ヒータ加熱式のDPFクリーニング装置の一実施例の概略を示す。ディーゼルエンジン101からの排気管102に加熱用燃料(一般的には軽油等の炭化水素類)を供給する手段として燃料供給ポンプ105と燃料供給ノズル113が取付けられ、その下流側にヒータ加熱手段付き触媒107とDPF108が取付けられ更にマフラ109が取付けられている。コンピュータ111には、エンジンに取付けられた回転センサ103、負荷センサ104と、排気管に取付けられた温度センサ114で検出されたデータ信号が入力されている。これらの入力データに基づきコンピュータ111は加熱用燃料供給が必要と判断されたときには燃料供給ポンプ105に作動指示信号を発し、またヒータ付き触媒107とその作動のための電流供給の電源(電池)とに接続されたコントローラ112に対しても指示信号を発する。この制御は、加熱用燃料供給のON/OFF及びその供給量、ならびにヒータ加熱のON/OFF及び加熱強度についてなされる。ヒータ付き触媒107は、例えばステンレスシートをコイル巻きした本体からなり、表面に酸化触媒をコーティングし、電熱線を備えたものである。DPF108は、前記のものと同様に例えばコージェライト製あるいはSiC製のフィルタである。本発明のこの態様のDPFクリーニング装置では、排気ガスの温度が低い領域であってもDPF捕集パティキュレートを燃焼除去することができ、DPFの目詰まりを効果的に防止することができ、その結果として長期間にわたるDPFの良好な性能維持が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一態様のDPFクリーニング装置の概略図。
【図2】図1の装置のリーン及びリッチ状態とNOx吸蔵還元触媒出口側のNOx濃度の対時間パターン線図。
【図3】本発明の第三態様のDPFクリーニング装置の概略図。
【図4】DPFの下流側に設けられたEGR管への排気ガス導入口を示す部分拡大図。
【図5】本発明によるNO2再生型のDPFクリーニング装置の一態様例の概略図。
【図6】図5の装置制御のためのECU/EDU入出力フローチャート。
【図7】本発明によるNO2再生型のDPFクリーニング装置の別の態様例の概略図。
【図8】種々の触媒担持DPFのパティキュレート燃焼開始温度を無担持DPFの値と比較して示すグラフ。
【図9】排気ガス温度データによるDPFクリーニングのコンピュータ制御のフローチャートの一例。
【図10】排気ガス圧力データによるDPFクリーニングのコンピュータ制御のフローチャートの一例。
【符号の説明】
1 ディーゼルエンジン
2 排気管
3 EGR管
4 EGR調節バルブ
5 吸気調節バルブ
6 排気調節バルブ
7 還元剤供給ポンプ
8 NOx吸蔵還元触媒(または貴金属系酸化触媒)
9 DPF
10 温度センサ
11 NOxセンサ
12 コンピュータ
16 吸気管
17 エアクリーナ
51 ディーゼルエンジン
52 排気マニホールド
53 排気管
54 DPFクリーニング装置本体
55 ECU/EDU
56 回転センサ
57 アクセル(負荷)センサ
58 NOxセンサ
59 圧力センサ
60 温度センサ
61 NOx酸化触媒
62 DPF
63 燃料噴射ポンプ
101 ディーゼルエンジン
102 排気管
103 回転センサ
104 負荷センサ
105 加熱用燃料供給ポンプ
106 燃料(軽油)タンク
107 加熱ヒータ(場合により触媒付き)
108 DPF
109 マフラ
110 ヒータ電源(電池)
111 コンピュータ
112 コントローラ
113 加熱用燃料供給ノズル
114 温度センサ

Claims (1)

  1. 排気ガスの一部を吸気管へ戻す排気ガス再循環(EGR)方式のディーゼルエンジンにおいて、吸気管系に吸気調節バルブを備え;排気管系には排気ガス循環通路、排気調節バルブ、還元剤供給系の内の一つまたは複数と、NOx吸蔵還元触媒、排気ガス中のパティキュレートを濾過除去するためのDPF(ディーゼルパティキュレートフィルタ)を直列に備え;(1)通常のリーン状態での運転中にNOx吸蔵還元触媒によってNOを主としてNOの形に酸化してその触媒に吸蔵せしめ、さらにこのリーン状態での運転を継続してNOx吸蔵還元触媒の吸蔵能力をこえて吸蔵させてNOの破過を生じるようにして、その破過NOを酸化剤として作用させて下流にあるDPF上に捕捉されているパティキュレートを酸化除去し、所望のDPFクリーニングを達成した時点で、このリーン状態での運転を終了し、(2)次いで、吸気調節バルブ、EGR、排気調節バルブ、還元剤導入の内の一つまたはそれ以上の手段によってリッチ運転状態へと切り替え、そうすることにより既にNOx吸蔵触媒に吸蔵されているNOを還元除去してNOx吸蔵触媒を再生させ、その再生が完結した時に、再び上記の(1)リーン状態下での運転継続及びNO破過によるDPFクリーニングへ戻り、次いで(2)のリッチ状態下でのNOx吸蔵還元触媒再生を行うサイクルを繰り返す、ことを特徴とするNOx吸蔵還元触媒併置式DPFクリーニング装置。
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