JP3901646B2 - オイルブリード性シリコーンゴム組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、オイルブリード性シリコーンゴム組成物に関し、特に、成型品に亀裂が生じた状態においても亀裂成長防止性が良好で、コネクター防水シール等の自動車部品として好適な高硬度の硬化物を与えることのできるオイルブリード性シリコーンゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、シリコーンゴムは、様々な形に加工成形され、耐熱性、耐候性、耐久性、離型性、電気特性などに優れているため、建築材料、電気・電子部品、自動車部品、OA機器部品など様々な分野で使われている。また近年、シリコーンゴムは、自動車部品としての普及が目覚ましく、オイルシール、コネクター、Oリング、ダイヤフラム、ディストリビューター用グロメットなどに使用されている。特にコネクター、ディストリビューター用グロメットの分野において、組立の際の作業性や装着した後の密閉性、絶縁性などを追及した結果、成形後にオイルが表面にブリードするオイルブリード性ディストリビューターが有効であることが認められたため、かかる用途にオイルブリード性シリコーンゴムが広く使われるに到っている。この場合、ブリードオイルとしては、フェニル基含有シリコーンオイルが使用されている。
【0003】
例えば、特許文献1(特開平6−16938号公報)には、特定量の水酸基とフェニル基を含有するブリードオイルを配合したオイルブリード性シリコーンゴム組成物が提案されている。また特許文献2(特開平6−93186号公報)、特許文献3(特開2000−34411号公報)、特許文献4(特開2001−342349号公報)には、2種類のブリードオイルを配合したオイルブリード性シリコーンゴム組成物が提案されている。
また、特許文献5(特開平8−31502号公報)、特許文献6(特開2002−188008号公報)には、特定の有機過酸化物を用いたオイルブリード性シリコーンゴム組成物が提案されている。
【0004】
このようなオイルブリード性シリコーンゴムの成型品は、圧縮成形、移送成形、射出成形等の一般のゴム成形方法によって所望の形状に成型した後、常法に従って加硫硬化させることにより得ることができる。上記の用途に用いられる成型品の形状は、近年ますます複雑且つ小さくなってきているため、金属端子等に成型品を装着する際に、金属端子等のエッジにより成型品に亀裂が生じる場合がある。
【0005】
上記特許文献1〜6で得られるような中硬度、即ち硬度(JIS K 6249、デュロメーターA)が40〜55程度の範囲にある成型品では、たとえ亀裂が生じてもその成長はしにくい。しかし、成型品の硬度が65以上と高い場合には、たとえ強度があっても一旦亀裂が生じると、その亀裂が成長して成型品が破断することがあり、上記特許文献1〜6は、高硬度タイプにおいては十分満足するものではなかった。そのため亀裂が生じても、その亀裂がそれ以上成長せずにシール特性が維持できる高硬度シール材の開発が望まれていた。
【0006】
【特許文献1】
特開平6−16938号公報
【特許文献2】
特開平6−93186号公報
【特許文献3】
特開2000−34411号公報
【特許文献4】
特開2001−342349号公報
【特許文献5】
特開平8−31502号公報
【特許文献6】
特開2002−188008号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、硬度が高い成型品において、種々の要因にて亀裂が生じた状態に於いても、亀裂成長防止性が良好な硬化物を与えることのできるシリコーンゴム組成物を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、(A)平均組成式(1)で表され、分子鎖両末端にアルケニル基を有し、分子側鎖にはアルケニル基を有しない、重合度が3,000以上のオルガノポリシロキサン、(B)平均組成式(2)で表され、分子側鎖にアルケニル基を2個以上有し、重合度が3,000以上のオルガノポリシロキサン、(C)比表面積が50m2/g以上の微粉末シリカ、(D)珪藻土、(E)一般式(3)で表されるフェニル基含有シリコーンオイル、及び(F)有機過酸化物、更に好ましくは、(G)ケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に2個以上含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンを特定量含有し、硬化後の硬さ(JIS K 6249、デュロメーターA)が65以上で、且つ100%モジュラスが3.7MPa以下であるオイルブリード性シリコーンゴム組成物が、種々の要因にて亀裂が生じた状態に於いても、亀裂成長防止性が良好な硬化物を与えることができ、自動車部品用として好適であることを見出し、本発明をなすに至った。
【0009】
従って、本発明は、
(A)下記平均組成式(1)で表され、分子鎖両末端にアルケニル基を有し、分子側鎖にはアルケニル基を有しない、重合度が3,000以上のオルガノポリシロキサン: 30〜80重量部
R1 aSiO(4-a)/2 (1)
(式中、R1は非置換又は置換の一価炭化水素基を表し、aは1.95〜2.05の正数である。)
(B)下記平均組成式(2)で表され、分子側鎖にアルケニル基を2個以上有し、重合度が3,000以上のオルガノポリシロキサン: 20〜70重量部
R2 bSiO(4-b)/2 (2)
(式中、R2は非置換又は置換の一価炭化水素基を表し、bは1.95〜2.05の正数である。)
(但し、(A)成分と(B)成分の合計量は100重量部である。)
(C)比表面積が50m2/g以上の微粉末シリカ: 5〜100重量部
(D)珪藻土: 1〜20重量部
(E)下記一般式(3)で表されるフェニル基含有シリコーンオイル:0.5〜10重量部
【化2】
(式中、R3は脂肪族不飽和結合を含有しない、同一又は異種の置換もしくは非置換の一価炭化水素基であって、R3の少なくとも一つはフェニル基であり、nは1〜1,000の整数である。)
(F)有機過酸化物 有効量
を含有し、硬化後の硬さ(JIS K 6249、デュロメーターA)が65以上で、100%モジュラスが3.7MPa以下であることを特徴とするオイルブリード性シリコーンゴム組成物を提供する。
更に、本発明は、(G)成分として、ケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に2個以上含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンを(A)成分と(B)成分の合計量100重量部に対して0.01〜2重量部含有する上記オイルブリード性シリコーンゴム組成物をも提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を更に詳しく説明する。
〔(A)成分〕
(A)成分のオルガノポリシロキサンは、分子鎖両末端にアルケニル基、好ましくはビニル基を有し、分子側鎖にはアルケニル基を有しないもので、本発明組成物において、亀裂成長を抑制するための重要な成分である。このオルガノポリシロキサンは、下記平均組成式(1)で表されるものである。
R1 aSiO(4-a)/2 (1)
【0011】
式中、R1は独立に非置換又は置換の一価炭化水素基を表し、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ヘキセニル基等のアルケニル基、フェニル基、トリル基等のアリール基、ベンジル基、β−フェニルプロピル基等のアラルキル基、又はこれらの基の炭素原子に結合した水素原子の一部又は全部をハロゲン原子、シアノ基などで置換した基、例えば、クロロメチル基、トリフルオロプロピル基、シアノエチル基などが挙げられる。これらの中でも、好ましくは炭素原子数1〜12、より好ましくは炭素原子数1〜8の非置換又は置換の一価炭化水素基が挙げられる。具体的な好ましい例は、メチル基、フェニル基、ビニル基、トリフルオロプロピル基であり、特にR1に占めるメチル基が、少なくとも50モル%、特に80モル%以上、とりわけ95モル%以上であることが好ましい。
【0012】
なお、アルケニル基は、上述したように、分子鎖両末端のみに存在する。この場合、末端基は
R’mR”3-mSiO−
(但し、R’はアルケニル基、R”はアルケニル基以外の脂肪族不飽和結合を有さない一価炭化水素基を示し、mは1,2又は3であるが、m=1が好ましい。)
で表すことができる。
【0013】
このオルガノポリシロキサンは、十分な機械的強度のシリコーンゴムを与えるために、重合度は3,000以上で生ゴム状である。好ましくは5,000以上であり、また重合度の上限は100,000であることが好ましく、より好ましくは20,000である。
【0014】
また、上記式(1)において、aは1.95〜2.05、好ましくは1.98〜2.03の正数であり、通常は2に近い数である。aが1.95未満の場合、重合度が3,000以上のオルガノポリシロキサンを合成することが容易でなく、またaが2.05を超える場合、重合度が3,000以上のオルガノポリシロキサンを再現性よく安定して合成することが容易でない。
【0015】
(A)成分のオルガノポリシロキサンの分子構造は、概ね直鎖状であるが、得られる硬化物のゴム弾性を損なわない範囲において分岐構造を含んでいてもよく、即ち、モノオルガノシロキシ単位及びSiO2単位を少量含んでいてもよい。また、(A)成分のオルガノポリシロキサンは、分子構造や重合度の異なる2種以上の組み合わせでもよい。
【0016】
〔(B)成分〕
(B)成分のオルガノポリシロキサンは、分子側鎖にアルケニル基を2個以上有するものであり、下記平均組成式(2)で表されるものである。
R2 bSiO(4-b)/2 (2)
【0017】
式中、R2は独立に非置換又は置換の一価炭化水素基を表し、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ヘキセニル基等のアルケニル基、フェニル基、トリル基等のアリール基、ベンジル基、β−フェニルプロピル基等のアラルキル基、又はこれらの基の炭素原子に結合した水素原子の一部又は全部をハロゲン原子、シアノ基などで置換した基、例えば、クロロメチル基、トリフルオロプロピル基、シアノエチル基などが挙げられる。これらの中でも、好ましくは炭素原子数1〜12、より好ましくは炭素原子数1〜8の非置換又は置換の一価炭化水素基である。具体的な好ましい例は、メチル基、フェニル基、ビニル基、トリフルオロプロピル基であり、特にR2に占めるメチル基が、少なくとも50モル%、特に80モル%以上、とりわけ90モル%以上であることが好ましい。
【0018】
また、R2のうち0.05〜20モル%、特に0.06〜10モル%がアルケニル基、特にビニル基であることが好ましい。アルケニル基の含有量が少なすぎるとこの組成物の硬化性が不十分となり、また多すぎると該組成物から得られる硬化物の物理的特性が悪くなる。なお、アルケニル基は、分子側鎖以外に分子末端に存在していてもよい。
【0019】
本発明の(B)成分としては、特に、アルケニル基含有量が0.05〜0.5モル%のオルガノポリシロキサン(B−1)と、アルケニル基含有量が0.5モル%を超え20モル%以下のオルガノポリシロキサン(B−2)とを併用することが好ましい。この場合、(B−1)が80〜99.5重量%、特に90〜99重量%、(B−2)が20〜0.5重量%、特に10〜1重量%の混合割合で用いることが好ましい。なお、(B−1)成分と(B−2)成分の合計は100重量%である。
【0020】
このオルガノポリシロキサンは、十分な機械的強度のシリコーンゴムを与えるために、重合度は3,000以上で生ゴム状である。好ましくは5,000以上であり、また重合度の上限は100,000であることが好ましく、より好ましくは20,000である。
【0021】
また、上記式(2)において、bは1.95〜2.05、好ましくは1.98〜2.03の正数であり、通常は2に近い数である。bが1.95未満の場合、重合度が3,000以上のオルガノポリシロキサンを合成することが容易でなく、またbが2.05を超える場合、重合度が3,000以上のオルガノポリシロキサンを再現性よく安定して合成することが容易でない。
【0022】
(B)成分のオルガノポリシロキサンの分子構造は、概ね直鎖状であるが、得られる硬化物のゴム弾性を損なわない範囲において分岐構造を含んでいてもよく、即ち、モノオルガノシロキシ単位及びSiO2単位を少量含んでいてもよい。また、(B)成分のオルガノポリシロキサンは、分子構造や重合度の異なる2種以上の組み合わせでもよい。
【0023】
本発明において、この(B)成分のオルガノポリシロキサンの分子末端は、トリメチルシリル基、ジメチルビニルシリル基、ジメチルヒドロキシシリル基、メチルビニルシリル基、トリビニルシリル基などで封鎖されたものとすることができ、特に末端に少なくとも1つのビニル基を含有することが好ましい。
【0024】
本発明のシリコーンゴム組成物における上記(A)成分と(B)成分の配合割合は、(A)成分:(B)成分が重量比で30:70〜80:20、特に40:60〜70:30である。(A)成分が少なすぎる又は(B)成分が多すぎると、硬化物の亀裂成長防止性が不十分となり、(A)成分が多すぎる又は(B)成分が少なすぎると、硬化物の物理的強度が不十分となる。
【0025】
〔(C)成分〕
(C)成分の微粉末シリカ(シリカ系充填剤)は、その比表面積が50m2/g以上、好ましくは100〜400m2/gである。このような微粉末シリカとしては、例えば、ヒュームドシリカ、沈降シリカ等が挙げられ、これらは1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。
【0026】
また、これらの充填剤は、例えば鎖状オルガノポリシロキサン、環状オルガノポリシロキサン、ヘキサメチルジシラザン、各種オルガノシランで表面処理したものでもよい。特に、(C)成分の微粉末シリカの少なくとも一部が、疎水化処理されたヒュームドシリカからなることが好ましい。即ち、(C)成分の全部が表面処理により疎水化されたヒュームドシリカでもよいし、一部がこのような疎水化ヒュームドシリカで、残部が疎水化処理されていないシリカ微粉末であってもよい。(C)成分中の疎水化処理されたヒュームドシリカの割合は10〜100重量%、特に20〜90重量%であることが好ましい。
【0027】
また、本発明において、(C)成分は、ヒュームドシリカと沈降シリカとを併用することが好ましい。この場合、ヒュームドシリカと沈降シリカの配合割合は、10/90〜90/10、特に20/80〜80/20であることが好ましい。
【0028】
(C)成分の配合量は、(A)成分と(B)成分のオルガノポリシロキサン合計量100重量部に対して5〜100重量部の割合であり、好ましくは10〜80重量部、特に好ましくは30〜70重量部である。配合量が少なすぎたり、多すぎたりすると、得られるシリコーンゴム組成物の加工性が低下したり、得られた硬化物の十分な機械的強度が得られない。
【0029】
〔(D)成分〕
(D)成分の珪藻土は、(E)成分のフェニル基含有シリコーンオイルのブリード性をコントロールするものである。本発明における珪藻土は、市販のものも使用することができる。
【0030】
珪藻土の配合量は、(A)成分と(B)成分のオルガノポリシロキサン合計量100重量部に対して1〜20重量部の割合であり、好ましくは1〜10重量部である。配合量が少なすぎたり、多すぎたりすると、得られるシリコーンゴム組成物のオイルブリード性が低下する。
【0031】
〔(E)成分〕
(E)成分のフェニル基含有シリコーンオイルは、下記一般式(3)で表されるものである。
【0032】
【化3】
(式中、R3は脂肪族不飽和結合を含有しない、同一又は異種の置換もしくは非置換の一価炭化水素基であって、R3の少なくとも1つはフェニル基であり、nは1〜1,000の整数である。)
【0033】
式(3)において、R3により示される脂肪族不飽和結合を含有しない、置換又は非置換の一価炭化水素基は、炭素原子数1〜10、特に1〜8のものが好ましく、分子中に存在する複数のR3は同一でも異なっていてもよい。R3の一価炭化水素基として、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基等のアルキル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、フェニル基、トリル基等のアリール基、ベンジル基等のアラルキル基、並びにこれらの炭化水素基の水素原子の一部又は全部をハロゲン原子で置換した基、例えば、3,3,3−トリフルオロプロピル基等が挙げられ、フェニル基以外の置換基としては、中でもメチル基が好ましい。
【0034】
また、本発明において、R3のうち少なくとも1つはフェニル基であり、フェニル基含有量は、全R3の5〜50モル%、特に10〜40モル%であることが好ましい。
【0035】
nは1〜1,000、好ましくは10〜800、特に好ましくは50〜500の整数である。
【0036】
このようなフェニル基含有オルガノポリシロキサンとしては、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン/フェニルメチルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン/ジフェニルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン/フェニルメチルシロキサン/メチル・3,3,3−トリフルオロプロピルシロキサン共重合体等が例示される。
【0037】
(E)成分のフェニル基含有シリコーンオイルの配合量は、(A)成分と(B)成分のオルガノポリシロキサン合計量100重量部に対して0.5〜10重量部であり、好ましくは1〜5重量部である。配合量が10重量部を超えると、シリコーンゴム組成物の粘着力が増加してロール加工性が低下する。0.5重量部未満であるとオイルブリード性、ひいては潤滑性が十分でなくなる。
【0038】
〔(F)成分〕
(F)成分は、有機過酸化物からなる硬化剤(触媒)であり、本発明のシリコーンゴム組成物を硬化させてシリコーンゴムとし得るものである。
【0039】
有機過酸化物としては、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーベンゾエート、o−メチルベンゾイルパーオキサイド、p−メチルベンゾイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン、1,6−ビス(p−トルオイルパーオキシカルボニルオキシ)ヘキサン、ジ(4−メチルベンゾイルパーオキシ)ヘキサメチレンビスカーボネート等が挙げられ、これらは1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0040】
その添加量は、有効量(即ち、所謂触媒量)でよいが、通常、(A)成分と(B)成分のオルガノポリシロキサン合計量100重量部に対して0.01〜5重量部、特に0.05〜3重量部を配合することが好ましい。
【0041】
〔(G)成分〕
(G)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、本発明組成物の硬化物の亀裂成長を更に抑制するためのもので、特に、100%モジュラスが比較的高い、とりわけ3MPa以上の場合に(A)成分とともに使用すると効果的である。
【0042】
(G)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、1分子中に2個以上、好ましくは3個以上のケイ素原子に結合した水素原子(SiHで表されるヒドロシリル基)を有するものであり、通常、3〜500個、好ましくは3〜200個、より好ましくは3〜100個程度のSiH基を有することが望ましい。
【0043】
このオルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、下記平均組成式(4)で示されるものが好適に用いられる。
R4 cHdSiO(4-c-d)/2 (4)
【0044】
上記式(4)中、R4は、脂肪族不飽和結合を除く、好ましくは炭素原子数1〜10の非置換又は置換の一価炭化水素基であり、このR4における非置換又は置換の一価炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等のアルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基や、これらの基の水素原子の一部又は全部をフッ素、臭素、塩素等のハロゲン原子で置換した基、例えば、クロロメチル基、クロロプロピル基、ブロモエチル基、トリフルオロプロピル基等が挙げられる。R4の非置換又は置換の一価炭化水素基として、好ましくはアルキル基、アリール基であり、より好ましくはメチル基、フェニル基である。
【0045】
cは0≦c<3であり、好ましくは0.7≦c≦2.1、特に1≦c≦2であることが好ましい。dは0<d≦2であり、好ましくは0.001≦d≦1.5、特に0.01≦d≦1であることが好ましい。また、c+dは0<c+d≦3であり、好ましくは0.8≦c+d≦3、特に1.5≦c+d≦2.5であることが好ましい。
【0046】
1分子中に2個以上、好ましくは3個以上含有されるSiH基は、分子鎖末端、分子鎖途中のいずれに位置していてもよく、またこの両方に位置するものであってもよい。また、このオルガノハイドロジェンポリシロキサンの分子構造は、直鎖状、環状、分岐状、三次元網状構造のいずれであってもよいが、組成物の取扱い作業性の点から、1分子中のケイ素原子の数(又は重合度)は通常2〜1,000個、好ましくは3〜300個、より好ましくは4〜150個程度のものが望ましく、25℃における粘度が、通常、0.1〜5,000mPa・s、好ましくは0.5〜1,000mPa・s、より好ましくは5〜500mPa・s程度の、室温(25℃)で液状のものが使用される。
【0047】
このような(G)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルハイドロジエンシロキシ基封鎖メチルフェニルポリシロキサン、式:R4 3SiO0.5で示されるシロキサン単位と式:R4 2HSiO0.5で示されるシロキサン単位と少量の式:SiO2で示されるシロキサン単位からなるオルガノポリシロキサン共重合体、式:R4 2HSiO0.5で示されるシロキサン単位と少量の式:SiO2で示されるシロキサン単位からなるオルガノポリシロキサン共重合体、式:R4HSiOで示されるシロキサン単位と少量の式:R4SiO1.5で示されるシロキサン単位もしくは式:HSiO1.5で示されるシロキサン単位からなるオルガノポリシロキサン共重合体、及びこれらのオルガノポリシロキサンの2種以上からなる混合物が挙げられる。なお、上記式中のR4はアルケニル基以外の非置換又は置換の一価炭化水素基であり、前記と同様の基が例示される。
【0048】
(G)成分の配合量は、(A)成分と(B)成分のオルガノポリシロキサン合計量100重量部に対して0.01〜2重量部の割合であり、好ましくは0.1〜1重量部である。(G)成分の配合量が少なすぎると硬化物の亀裂成長防止性が不十分となる場合があり、多すぎると硬化物が金型にくっつき易くなる場合がある。
【0049】
〔その他の添加物〕
本発明の組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で、シリコーンゴム組成物に通常配合し得る種々の配合剤、例えば、不飽和基を含有しないジメチルオルガノポリシロキサン、分子末端に水酸基を含有するジメチルポリシロキサン、分子末端に水酸基を含有し、分子側鎖に不飽和基を含有するジメチルポリシロキサン、粉砕シリカ、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化チタン、カーボンブラック、酸化バリウム、酸化マグネシウム、水酸化セリウム、アルミナ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、アスベスト、ガラスウール、微粉マイカ、溶融シリカ粉末などを必要に応じて添加配合してもよい。更に、必要に応じて顔料、染料、老化防止剤、酸化防止剤、帯電防止剤、酸化アンチモン、塩化パラフィン、白金化合物等の難燃剤、窒化ホウ素、酸化アルミニウム等の熱伝導向上剤、アゾビスイソブチルニトリル、アゾジカルボンアミド、p−トルエンスルフォンヒドラジド等の発泡剤などを適宜配合しても差支えない。
【0050】
〔組成物の調製〕
本発明のオイルブリード性シリコーンゴム組成物は、上述した(A)成分〜(G)成分及びその他の所要成分を適宜混合することにより調製することができ、配合の順序は特に制限されないが、まず上記の(A)成分〜(D)成分の混合物を100〜300℃で熱処理し、得られた熱処理後の混合物に上記の(E)成分、(F)成分とを配合することが好ましい。
【0051】
また、得られたオイルブリード性シリコーンゴム組成物の成形方法としては、特に制限されず、公知の方法により行うことができる。また、その成形条件としては、特に制限されないが、通常100〜400℃、特に150〜250℃の温度で、1分〜5時間、特に1〜20分程度加熱することによって硬化させることができる。
【0052】
このようにして得られたオイルブリード性シリコーンゴム組成物の硬化物は、硬さ(JIS K 6249、デュロメーターA硬度計による)が65以上、好ましくは65〜90、特に好ましくは70〜80と高硬度のものであり、また、100%モジュラスが3.7MPa以下、特に2.7〜3.5MPaの値となるものである。
【0053】
(B)成分においてアルケニル基含有量の高いオルガノポリシロキサンを多く使用した場合や(C)成分において表面活性の高いシリカを多く用いた場合、100%モジュラスが3.7MPaを超えることがあり、その場合は亀裂成長防止性が不十分となるため100%モジュラスを3.7MPa以下とする必要がある。
【0054】
本発明のオイルブリード性シリコーンゴム組成物は、自動車用部品の成型材料として、特にコネクター防水シール材として好適に使用することができる。
【0055】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、以下の例において、粘度は25℃における測定値を示す。
【0056】
[実施例1]
分子鎖両末端がビニルジメチルシロキサン単位からなり、分子側鎖にはアルケニル基を有しない平均重合度が約8,000のジメチルオルガノポリシロキサン生ゴム60重量部、ジメチルシロキサン単位99.85モル%、メチルビニルシロキサン単位0.125モル%、ジメチルビニルシロキサン単位0.025モル%からなる、平均重合度が約8,000のオルガノポリシロキサン生ゴム38重量部、ジメチルシロキサン単位90モル%、メチルビニルシロキサン単位9.975モル%、ジメチルビニルシロキサン単位0.025モル%からなる、平均重合度が約8,000のオルガノポリシロキサン生ゴム2重量部に、トリメチルシリル基で処理された比表面積120m2/gの疎水性シリカ35重量部、比表面積200m2/g、平均粒子径1.9μmの沈降シリカを25重量部、珪藻土5重量部、分子末端に水酸基を含有するジメチルポリシロキサン(重合度20)4重量部、粘度100mPa・sの末端トリメチルシリル基封鎖ジメチルポリシロキサン3重量部をニーダー内で均一に混練りした後、170℃で2時間熱処理してシリコーンゴムコンパウンドを得た。
【0057】
このシリコーンゴムコンパウンド100重量部に対し、ジメチルシロキサン単位80モル%とジフェニルシロキサン単位20モル%とからなり、粘度150mPa・sの末端トリメチルシリル基封鎖オルガノポリシロキサン5重量部、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン0.5重量部、1,6−ヘキサンジオール−ビス−t−ブチルパーオキシカーボネート1.5重量部を2本ロールミルで混合分散して、シリコーンゴム組成物(E1)を製造した。
【0058】
この組成物(E1)を165℃で10分間プレスキュアーし、次に200℃で4時間ポストキュアーを行うことによって試験片を作製した。
この試験片について、JIS K 6249に準拠して常態の物性(硬さ、引張り強さ、剪断時伸び、100%モジュラス)を測定し、更に下記に示す試験方法により亀裂成長を評価した。結果を表1に示す。
【0059】
−亀裂成長の評価試験−
JIS K 6249に準拠したクレセント型試験片を20%伸長をかけた状態で、120℃の雰囲気に放置し、試験片の破断までにかかる時間を測定した。
【0060】
[実施例2]
分子鎖両末端がビニルジメチルシロキサン単位からなり、分子側鎖にはアルケニル基を有しない平均重合度が約8,000のジメチルオルガノポリシロキサン生ゴム40重量部、ジメチルシロキサン単位99.85モル%、メチルビニルシロキサン単位0.125モル%、ジメチルビニルシロキサン単位0.025モル%からなる、平均重合度が約8,000のオルガノポリシロキサン55重量部、ジメチルシロキサン単位90モル%、メチルビニルシロキサン単位9.975モル%、ジメチルビニルシロキサン単位0.025モル%からなる、平均重合度が約8,000のオルガノポリシロキサン生ゴム5重量部に、トリメチルシリル基で処理された比表面積120m2/gの疎水性シリカ35重量部、比表面積200m2/g、平均粒子径1.9μmの沈降シリカを25重量部、珪藻土5重量部、分子末端に水酸基を含有するジメチルポリシロキサン(重合度20)5重量部、粘度100mPa・sの末端トリメチルシリル基封鎖ジメチルポリシロキサン3重量部をニーダー内で均一に混練りした後、170℃で2時間熱処理してシリコーンゴムコンパウンドを得た。
【0061】
このシリコーンゴムコンパウンド100重量部に対し、ジメチルシロキサン単位80モル%とジフェニルシロキサン単位20モル%とからなり、粘度150mPa・sの末端トリメチルシリル基封鎖オルガノポリシロキサン5重量部、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン(ケイ素原子結合水素原子の含有量=0.5重量%)0.15重量部、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン0.5重量部、1,6−ヘキサンジオール−ビス−t−ブチルパーオキシカーボネート1.5重量部とを2本ロールミルで混合分散して、シリコーンゴム組成物(E2)を製造した。
実施例1と同様にして、硬化物の物性及び亀裂成長を測定した。結果を表1に示す。
【0062】
[実施例3]
分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン(ケイ素原子結合水素原子の含有量=0.5重量%)0.5重量部を追加使用した以外は実施例1に従ってシリコーンゴム組成物(E3)を製造した。
実施例1と同様にして、硬化物の物性及び亀裂成長を測定した。結果を表1に示す。
【0063】
[比較例1]
分子鎖両末端がビニルジメチルシロキサン単位からなり、分子側鎖にはアルケニル基を有しない平均重合度が約8,000のジメチルオルガノポリシロキサン生ゴムを使用せず、ジメチルシロキサン単位99.85モル%、メチルビニルシロキサン単位0.125モル%、ジメチルビニルシロキサン単位0.025モル%からなる、平均重合度が約8,000のオルガノポリシロキサン生ゴム98重量部、ジメチルシロキサン単位90モル%、メチルビニルシロキサン単位9.975モル%、ジメチルビニルシロキサン単位0.025モル%からなる、平均重合度が約8,000のオルガノポリシロキサン生ゴム2重量部を使用した以外は実施例1に従って配合し、シリコーンゴム組成物(C1)を製造した。
実施例1と同様にして、硬化物の物性及び亀裂成長を測定した。結果を表1に示す。
【0064】
[比較例2]
分子鎖両末端がビニルジメチルシロキサン単位からなり、分子側鎖にはアルケニル基を有しない平均重合度が約8,000のジメチルオルガノポリシロキサン生ゴムを20重量部、ジメチルシロキサン単位99.85モル%、メチルビニルシロキサン単位0.125モル%、ジメチルビニルシロキサン単位0.025モル%からなる、平均重合度が約8,000のオルガノポリシロキサン生ゴム78重量部、ジメチルシロキサン単位90モル%、メチルビニルシロキサン単位9.975モル%、ジメチルビニルシロキサン単位0.025モル%からなる、平均重合度が約8,000のオルガノポリシロキサン生ゴム2重量部を使用した以外は実施例1に従って配合し、シリコーンゴム組成物(C2)を製造した。
実施例1と同様にして、硬化物の物性及び亀裂成長を測定した。結果を表1に示す。
【0065】
[比較例3]
分子鎖両末端がビニルジメチルシロキサン単位からなり、分子側鎖にはアルケニル基を有しない平均重合度が約8,000のジメチルオルガノポリシロキサン生ゴム60重量部、ジメチルシロキサン単位99.85モル%、メチルビニルシロキサン単位0.125モル%、ジメチルビニルシロキサン単位0.025モル%からなる、平均重合度が約8,000のオルガノポリシロキサン生ゴム35重量部、ジメチルシロキサン単位90モル%、メチルビニルシロキサン単位9.975モル%、ジメチルビニルシロキサン単位0.025モル%からなる、平均重合度が約8,000のオルガノポリシロキサン生ゴム5重量部に、トリメチルシリル基で処理された比表面積120m2/gの疎水性シリカ35重量部、比表面積200m2/g、平均粒子径1.9μmの沈降シリカを25重量部、珪藻土5重量部、分子末端に水酸基を含有するジメチルポリシロキサン(重合度20)4重量部、粘度100mPa・sの末端トリメチルシリル基封鎖ジメチルポリシロキサン3重量部をニーダー内で均一に混練りした後、170℃で2時間熱処理してシリコーンゴムコンパウンドを得た。
【0066】
このシリコーンゴムコンパウンド100重量部に対し、ジメチルシロキサン単位80モル%とジフェニルシロキサン単位20モル%とからなり、粘度150mPa・sの末端トリメチルシリル基封鎖オルガノポリシロキサン5重量部、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン0.5重量部、1,6−ヘキサンジオール−ビス−t−ブチルパーオキシカーボネート1.5重量部とを2本ロールミルで混合分散して、シリコーンゴム組成物(C3)を製造した。
実施例1と同様にして、硬化物の物性及び亀裂成長を測定した。結果を表1に示す。
【0067】
【表1】
【0068】
【発明の効果】
本発明のオイルブリード性シリコーンゴム組成物は、その硬化物が高硬度でありながら、亀裂が生じても亀裂成長防止性に優れるものであり、自動車用部品の成型材料、特にコネクター防水シール材として好適である。
Claims (6)
- (A)下記平均組成式(1)で表され、分子鎖両末端にアルケニル基を有し、分子側鎖にはアルケニル基を有しない、重合度が3,000以上のオルガノポリシロキサン: 30〜80重量部
R1 aSiO(4-a)/2 (1)
(式中、R1は非置換又は置換の一価炭化水素基を表し、aは1.95〜2.05の正数である。)
(B)下記平均組成式(2)で表され、分子側鎖にアルケニル基を2個以上有し、重合度が3,000以上のオルガノポリシロキサン: 20〜70重量部
R2 bSiO(4-b)/2 (2)
(式中、R2は非置換又は置換の一価炭化水素基を表し、bは1.95〜2.05の正数である。)
(但し、(A)成分と(B)成分の合計量は100重量部である。)
(C)比表面積が50m2/g以上の微粉末シリカ: 5〜100重量部
(D)珪藻土: 1〜20重量部
(E)下記一般式(3)で表されるフェニル基含有シリコーンオイル:0.5〜10重量部
(F)有機過酸化物 有効量
を含有し、硬化後の硬さ(JIS K 6249、デュロメーターA)が65以上で、100%モジュラスが3.7MPa以下であることを特徴とするオイルブリード性シリコーンゴム組成物。 - 更に、(G)成分として、ケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に2個以上含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンを(A)成分と(B)成分の合計量100重量部に対して0.01〜2重量部含有することを特徴とする請求項1記載のオイルブリード性シリコーンゴム組成物。
- (B)成分のオルガノポリシロキサンが、
(B−1)アルケニル基含有量が0.05〜0.5モル%であるオルガノポリシロキサンと、
(B−2)アルケニル基含有量が0.5モル%を超え20モル%以下であるオルガノポリシロキサンと
を併用することを特徴とする請求項1又は2記載のオイルブリード性シリコーンゴム組成物。 - (C)成分が、疎水化処理されたヒュームドシリカを含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載のオイルブリード性シリコーンゴム組成物。
- (C)成分が、ヒュームドシリカと沈降シリカとを併用することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載のオイルブリード性シリコーンゴム組成物。
- 自動車部品用である請求項1乃至5のいずれか1項記載のオイルブリード性シリコーンゴム組成物。
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