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JP3893386B2 - 有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法 Download PDF

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JP3893386B2 JP2004027718A JP2004027718A JP3893386B2 JP 3893386 B2 JP3893386 B2 JP 3893386B2 JP 2004027718 A JP2004027718 A JP 2004027718A JP 2004027718 A JP2004027718 A JP 2004027718A JP 3893386 B2 JP3893386 B2 JP 3893386B2
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Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法に関する。
近年、情報処理機器の多様化に伴って、従来から一般に使用されている陰極線管(CRT)よりも消費電力が少なく、薄型化が可能である平面表示装置に対する需要が高まってきている。そのような平面表示装置として、例えば、液晶表示装置やエレクトロルミネッセンス表示装置(以下、「EL表示装置」と略すことがある。)を挙げることができる。それらのうち、有機EL表示装置は、低電圧駆動、全固体型、高速応答性、自発光性という特徴を有するため、特に研究開発が盛んに行われている。
有機EL表示装置は、その駆動方法により、パッシブマトリクス方式(以下、「PM方式」と略すことがある。)と、アクティブマトリクス方式(以下、「AM方式」と略すことがある。)とに大別される。
PM方式は、線順次駆動であるため、高いパネル輝度を得るためには、表示容量の増大、すなわち走査電極数の増加に伴って、各画素に大きな瞬間電力を印加する必要があり、発光層の劣化が激しく、PM方式の有機EL表示装置は、製品としての寿命が短いという問題がある。
一方、AM方式では、各画素ごとに設けられたTFTにより各画素ごとにスイッチングを行えるため、原理的に走査電極数に制約がなく、ほぼデューティー比100%のスタティック駆動に近い表示ができるので、パネル輝度やレスポンスの良好な高画質・大容量表示が可能となる。
また、AM方式では、PM方式のように高いパネル輝度を得るために各画素に大きな電力を印加する必要もなく、より低電圧駆動、長寿命を達成することができる。
このため、近年は、AM方式の有機EL表示装置の研究開発が特に盛んに行われている。
図4は、一般的な有機EL表示装置200の概略断面図である。
有機EL表示装置200は、基板201と、第1電極202と、発光層を含む1以上の有機層203と、第2電極204と、を有する。
第1電極202は、光透過性に構成されており、有機層203にホールを注入する機能を有する。また、第2電極204は、光反射性に構成されており、有機層203に電子を注入する機能を有する。
第1電極202と、第2電極204とからそれぞれ注入されたホールと電子とが有機層203で再結合することにより、有機層203が発光する。
有機層203の発光は、第1電極202、および、基板201を透過して有機EL表示装置200から取り出される仕組みとなっている(ボトムエミッション方式)。
しかしながら、このようなAM方式の有機EL表示装置200では、基板201上に、光を透過しないシリコン等で構成されたTFTや電極を配置する必要があるため、画素面積に対する発光面積の割合(開口率)が小さいという問題がある。
特に、画素ごとの表示性能のばらつきを抑制し、発光材料の劣化による表示性能の劣化を抑制することができる電流駆動方式の有機EL表示装置では、電圧駆動方式の有機EL表示装置と比較して、各画素ごとにより多くのTFTが必要となる。従って、電流駆動方式の有機EL表示装置では、さらに開口率が小さくなるという問題がある。
係る問題に鑑み、第2電極を光透過性に構成し、第1電極を光反射性に構成することで、TFT等の回路が構成された基板とは反対側の第2電極側から有機層の発光を取り出すトップエミッション方式が考案されている。
トップエミッション方式によれば、有機層の発光を、TFT等の回路が形成されている基板を経由せずに取り出すことができるため、ボトムエミッション方式よりも開口率を大きくすることができ、より高輝度な有機EL表示装置を実現することができるからである。
トップエミッション方式の有機EL表示装置において、第1電極は、有機層の発光を第2電極側に反射する機能と、ホールを注入する機能とを有する。従って、第1電極は、高い光反射性能を有し、かつ、仕事関数が大きいことが好ましい。
仕事関数の大きい材料としては、金やニッケル等が挙げられる。しかし、金やニッケル等の仕事関数の大きい金属は、Alや銀と比較して光反射率が小さい。そのため、金やニッケル等からなる第1電極を有する有機EL表示装置では十分な輝度が得られないという問題がある。
そこで、特許文献1には、高い光反射率を有するAlにより構成された第1導電体層と、仕事関数が大きく、光透過性のインジウム−スズ酸化物(以下、「ITO」と略すことがある。)により構成された第2導電体層と、からなる多層構造の第1電極を有するトップエミッション方式の有機EL表示装置が開示されている。
この有機EL表示装置では、大きい仕事関数を有するITOにより構成された第2導電層が有機層の下に形成されている。従って、この有機EL表示装置は、有機層へのホール注入効率が高い、と記載されている。
また、この有機EL表示装置では、第1電極は、高い光反射率を有するAlにより構成された第1導電層と、良好な光透過性を示すITOよりなる第2導電層とにより構成されている。よって、この第1電極は、金やニッケルといった仕事関数が大きい金属の薄膜からなる第1電極よりも光反射率が高い、と記載されている。従って、有機層からの基板方向への発光を第2電極側に効率よく反射することができる、と記載されている。
そのため、この有機EL表示装置によって、より高輝度な有機EL表示装置を実現することができる、と記載されている。
特開2002−246185号公報
しかしながら、Alからなる第1導電層と、ITOからなる第2導電層と、を同時にウエットエッチングすると、第1導電層と第2導電層との間で局部電池が形成され、特にAlとITOとの界面で腐食、変色が起こるため、第1導電層と第2導電層とを良好に形成することができない。従って、このような有機EL表示装置は、ウエットエッチングより高コストを要するドライエッチングにより第1導電層と第2導電層とをパターニングしなければならない。よって、このような有機EL表示装置は製造に高コストを要するという問題がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、高輝度な有機EL表示装置を安価に製造する方法を提供することにある。
基板と、該基板上に順次積層された第1電極、発光層を含む1以上の有機層及び第2電極と、を備え、該第1電極が、光反射性の第1導電層と、光透過性の第2導電層との積層構造を有し、上記有機層の発光を上記第2電極側から取り出すトップエミッション方式の有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法であって、
上記第1導電層はAlを、また、上記第2導電層はIZOを、それぞれ主成分とする層とし、
上記第2導電層の層厚を5nm以上に形成し、
上記第1導電層及び上記第2導電層のパターニングを、酸系のエッチング液を用いたウエットエッチング法により同時に行うことを特徴とする。
この製造方法によれば、第1導電層及び第2導電層のパターニングを、安価なウエットエッチングにより同時に行うため、有機EL表示装置を安価に製造することができる。
また、第1導電層が可視光域における光反射率の高いAlを主成分とする層とするため、第1電極は高い反射率を有する。従って、高輝度な有機EL表示装置を製造することができる。
また、第2導電層が大きい仕事関数を有するIZOを主成分とする層とするため、有機層へのホール注入効率が高い。従って、発光効率のよい有機EL表示装置を製造することができる
た、本発明は、第2導電層の層厚を5nm以上に形成するため、第1電極のパターニング時に用いるレジストの酸系の現像液等が第1導電層にしみ込むことに起因する第1導電層の劣化を効果的に抑制することができる。従って、製造工程における第1導電層の光反射率の劣化を抑制することができ、高輝度な有機EL表示装置を製造することができる。
本発明によれば、第1導電層及び第2導電層のパターニングを、安価なウエットエッチング法により同時に行うことができる。従って、有機EL表示装置を安価に製造することができる。
また、本発明によれば、第1電極を光反射性の第1導電層と、光透過性の第2導電層とにより形成している。従って、第1電極は、第1電極側への有機層の発光を第2電極側に効率よく反射することができる。よって、高輝度なトップエミッション方式の有機EL表示装置を実現することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)図1は、本発明の実施形態1にかかる製造方法により製造したトップエミッション方式の有機EL表示装置1の概略断面図である。
有機EL表示装置1は、基板10と、基板10の上に構成された有機EL素子2と、により構成されている。
有機EL素子2は、第1電極20と有機層30と第2電極40とが順次積層された構成となっている。
第1電極20は、第1導電層21と第2導電層22とにより構成されている。
第1導電層21は、例えばAg等の、導電性で光反射特性を有する材料により構成されている。
第2導電層22は、仕事関数が大きい光透過性の材料により構成されている。
また、第1導電層21と第2導電層22とは同一のエッチング液によりによりパターニングを行っても、第1導電層21と第2導電層22との界面で腐食、変色が起きない組み合わせの材料で構成されている。
第1導電層21をAlを主成分とする層とし、第2導電層22をIZOを主成分とする層としても構わない。
Alは、光反射性に優れ、可視光の範囲で90%以上の光反射率を有する。従って、第1導電層21をAlを主成分とする層とした第1電極20は高い光反射率を有する。従って、高輝度な有機EL表示装置を製造することができる。
また、IZOは、約5.0eVと仕事関数が大きい。従って、第2導電層22をIZOを主成分とする層とした第1電極20は、有機層30へのホール注入効率が良好である。
第1導電層21をAlを主成分とする層とし、第2導電層22をIZOを主成分とする層とすることで、第1導電層21と第2導電層22とは同一のエッチング液によりによりパターニングを行っても、第1導電層21と第2導電層22との界面で腐食、変色が起きない。
第1導電層21は、光反射率を低下させない程度にAlに他の元素を添加したもので形成しても構わない。純粋なAlは、比較的腐食性が高いが、例えば、Si、Cu、または、Nd等の元素をAlに添加することによって、第1導電層21の腐食性を改善することができる。
またAlは基板に対する密着性が比較的弱いため、基板とAlとの間に密着性を改善する層を挿入しても構わない。密着性を改善する層としては例えばMo等の金属が好適に用いられる。
有機層30は、ホール注入層31と発光層32とにより構成されている。ただし、本発明は、何らこの構成に限定されるものではない。すなわち、本発明においては、有機層30は、発光層32のみからなる単層構造でも構わない。また、有機層30は、ホール注入層31、ホール輸送層、及び、電子輸送層のうちの1層または1層以上と、発光層32とにより構成されていても構わない。
ホール注入層31は、ホール注入効率がよいものであれば、何ら限定されるものではない。ホール注入層31の材料としては、ポルフィリン化合物、N,N’−ビス−(3−メチルフェニル)−N,N’−ビス−フェニル−ベンジジン(TPD)、N,N’−ジ(ナフタレン−1−イル)−N,N’−ジフェニル−ベンジジン(NPD)等の芳香族第3級アミン化合物、ヒドラゾン化合物、キナクリドン化合物、スチルアミン化合物等の低分子材料、ポリアニリン、3,4−ポリエチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンサルフォネート(PEDOT/PSS)、ポリ(トリフェニルアミン誘導体)、ポリビニルカルバゾール(PVCz)等の高分子材料、ポリ(P−フェニレンビニレン)前駆体、ポリ(P−ナフタレンビニレン)前駆体等の高分子材料前駆体が挙げられる。
発光層32に含有させる発光材料としては、例えば、4、4’−ビス(2、2’−ジフェニルビニル)−ビフェニル(DPVBi)等の芳香族ジメチリデエン化合物、5−メチル−2−[2−[4−(5−メチル−2−ベンゾオキサジリル)フェニル]ビニル]ベンゾオキサゾール等のオキサジアゾール化合物、3−(4−ビフェニリル)−4−フェニル−5−t−ブチルフェニル−1、2、4−トリアゾール(TZA)等のトリアゾール化合物、1、4−ビス(2−メチスチリル)ベンゼン等のスチリルベゼン化合物、チオビラジンジオキシド誘導体、ベンゾキノン誘導体、ナフトキノン誘導体、アントラキノン誘導体等の蛍光性有機材料、アゾメチン亜鉛錯体、(8−ヒドロキシノリナート)アルミニウム錯体等の蛍光性有機金属化合物、ポリ(2−デシルオキシー1、4−フェニレン)(DO−PPP)、ポリ[2、5−ビス−[2−(N,N,N−トリエチルアンモニウム)エトキシ]−1、4−フェニル−アルト−1、4−フェニルレン]ジブロマイド(PPP−NEt3+)、ポリ[2−(2’−エチルヘキシルオキシ)−5−メトキシ−1、4−フェニレンビニレン](MEH−PPV)等が挙げられるが、何らこれに限定されるものではない。
第2電極40は、Al:Ca層41と、Al層42と、IZO層43とで構成されている。
IZO層43は、透明電極としての機能を有する。Al:Ca層41は、有機層30への電子の注入効率を向上する機能を有する。Al層42は、Al:Ca層41の酸化を防止する機能を有する。ただし、第2電極40は、この構成に限定されるものではなく、仕事関数が小さく、光透過性であれば、何ら制限されるものではない。例えば、第2電極40を、仕事関数の小さい金属の薄膜と透明電極とを積層した積層膜、または、安定な金属中に仕事関数の小さい金属をドープした薄膜と透明電極とを積層した積層体としても構わない。尚、仕事関数の小さい金属としては、Ca、Ce、Cs、Rb、Sr、Ba、Mg、Li等が挙げられる。また、透明電極としては、IZO、SnO2、ZnO等が挙げられる。
以下、図1を用いて、本発明の実施形態1にかかる有機EL表示装置1の製造方法について説明する。
まず、基板10の上にDCスパッタ法等の公知の成膜技術を用いて第1導電層21と第2導電層22とを連続して成膜する。
ここで、第1導電層21は、10nm以上の層厚で成膜することが好ましい。10nm以上の層厚で第1導電層21を形成することにより、第1導電層21にピンホールが発生することを抑制し、第1導電層21の光反射率の低下を抑制することができるからである。
また、第1導電層21は、200nm以下の層厚で成膜することが好ましい。200nm以下の第1導電層21で十分な光反射率を得ることができ、逆に第1導電層21の層厚を厚くすると、第1導電層の成膜に長時間を要し、有機EL表示装置1の製造コストの上昇を招くからである。
また、第2導電層22は、5nm以上の層厚で成膜することが好ましく、10nm以上の層厚で成膜することがより好ましい。パターニング時における、第1導電層21へのレジスト現像液の染み込みによる第1導電層21の劣化を抑制することができるからである。
図2は、第2導電層22の層厚と、第1導電層21の光反射率との関係を示すグラフである。これによれば、第2導電層22の層厚が5nm以上であれば、第2導電層22の光反射率の減少割合を効果的に抑制することができ、第2導電層22の層厚が10nm以上であればさらに効果的に第2導電層22の光反射率の減少割合を効果的に抑制することができることがわかる。
従って、第2導電層22を5nm以上、より好ましくは10mm以上の層厚で成膜することにより、製造工程における第1導電層21の光反射性能の劣化を防ぐことができ、より高輝度な有機EL表示装置を製造することができる。
次に、フォトリゾグラフィー技術を用いて第1導電層21と第2導電層22とを同時にストライプ状にパターニングすることにより、第1電極20を形成する。パターニングはウエットエッッチングを用いて行う。従って、従来のドライエッチングによる第1導電層と第2導電層とのパターニングと比較して、安価にパターニングをすることができる。よって、安価に有機EL表示装置1を製造することができる。
また、ウエットエッッチングには、Alエッチング液を用いても構わない。酸系のAlエッチング液の、Alの溶解速度と、IZOの溶解速度との差が小さいため、Alを主成分とする第1導電層と、IZOを主成分とする第2導電層とのパターニングを、酸系のAlエッチング液を用いたウエットエッチング法により行うことにより、AlとIZOを均等にエッチングすることができる。尚、Alエッチング液は、燐酸と硝酸と酢酸との混合液よりなる。
次に、第1電極20を形成した基板10上に、ホール注入層31と発光層32とを、スピンコート法等の公知の成膜技術により順次成膜することにより有機層30を形成する。
次に、有機層30の上に、Al:Ca層41と、Al層42と、IZO層43とを、蒸着法、スパッタ法、または抵抗加熱蒸着法等の公知の成膜技術により、ストライプ状に形成された第1電極20と直交するようにストライプ状に成膜し、第2電極40を形成することによって、有機EL表示装置1を製造する。
(実施形態2)図3は、本発明の実施形態2にかかる製造方法により製造したトップエミッション方式の有機EL表示装置100の概略断面図である。
有機EL表示装置100は、基板110と、有機EL素子101とを有する。
基板110は、絶縁基板111と、ソース配線112と、ゲート配線113と、TFT114と、平坦化膜115とを有する。
TFT114は、ソース配線112とゲート配線113とにより相互に接続されている。
TFT114は、ゲートメタル116と、ゲートメタル116の上に設けられたゲート絶縁膜117と、ゲート絶縁膜117によりゲートメタル116と絶縁された島状半導体118と、島状半導体118の周辺部分を覆うように中抜き形状に形成されたTFT電極119とを有する(ボトムゲート構造)。
平坦化膜115は、絶縁基板111の上に、ソース配線112とゲート配線113とTFT114とを覆うように形成されている。
有機EL素子101は、第1電極120と、絶縁膜124と、有機層130と、第2電極140とを有する。
第1電極120は、第1導電層121と第2導電層122とにより構成されている。
第1導電層121は、平坦化膜115に設けられたスルーホール123によりTFT電極119に接続されている。
第1導電層121は、例えばAg等の、導電性で光反射特性を有する材料により構成されている。
第2導電層122は、仕事関数が大きい光透過性の材料により構成されている。
また、第1導電層121と第2導電層122とは同一のエッチング液によりによりパターニングを行っても、第1導電層121と第2導電層122との界面で腐食、変色が起きない組み合わせの材料で構成されている。
第1導電層121をAlを主成分とする層とし、第2導電層122をIZOを主成分とする層としても構わない。
Alは、光反射性に優れ、可視光の範囲で90%以上の光反射率を有する。従って、第1導電層121をAlを主成分とする層とした第1電極120は高い光反射率を有する。従って、高輝度な有機EL表示装置を製造することができる。
また、IZOは、約5.0eVと仕事関数が大きい。従って、第2導電層122をIZOを主成分とする層とした第1電極120は、有機層130へのホール注入効率が良好である。
第1導電層121をAlを主成分とする層とし、第2導電層122をIZOを主成分とする層とすることで、第1導電層121と第2導電層122とを同一のエッチング液によりによりパターニングを行っても、第1導電層121と第2導電層122との界面で腐食、変色が起きない。
有機層130は、ホール注入層131と発光層132とにより構成されている。ただし、本発明は、何らこの構成に限定されるものではない。すなわち、本発明においては、有機層130は、発光層132のみからなる単層構造でも構わない。また、有機層130は、ホール注入層131、ホール輸送層、及び、電子輸送層のうちの1層または1層以上と、発光層132とにより構成されていても構わない。
第2電極140は、Al:Ca層141と、Al層142と、IZO層143とで構成されている。
尚、第1電極120、有機層130、及び、第2電極140の各構成の材料等に関しては、実施形態1の場合と同様である。
以下、図3を用いて、本発明の実施形態2にかかる有機EL表示装置100の製造方法について説明する。
まず、絶縁基板111の上に、ゲート電極112と、ゲート配線113と、TFT114と、平坦化膜115とを公知の成膜技術により成膜することにより基板110を形成する。
次に、平坦化膜115の上、及び平坦化膜115に設けられたスルーホール123の内部に、TFT電極119と接続するように第1導電層121を形成する。ついで、第1導電層121の上に第2導電層122を形成する。第1導電層121と第2導電層122との形成方法は、実施形態1の場合と同様である。
次に、フォトリゾグラフィー技術を用いて第1導電層121と、第2導電層122とを同時に各画素毎に分離されたマトリクス状にパターニングすることにより、第1電極120を形成する。パターニングは、ウエットエッッチングを用いて行う。従って、従来のドライエッチングによる第1導電層と第2導電層とのパターニングと比較して、安価にパターニングをすることができる。よって、安価に有機EL表示装置100を製造することができる。
尚、第1導電層121と、第2導電層122とのウエットエッチング方法は、実施形態1の場合と同様である。
次に、スルーホール123の上部及び、第1電極120のエッジ部分を覆うように、絶縁層124を形成する。
次に、第1電極120の上にホール注入層131と、発光層132とを、公知の成膜技術で成膜することにより有機層130を形成する。尚、ホール注入層131と、発光層132とに使用される材料、及び、成膜方法は実施形態1の場合と同様である。
次に、有機層130の上に、Al:Ca層141と、Al層142と、IZO層143とを、蒸着法、スパッタ法等の公知の成膜技術により、有機EL装置100の発光領域を覆うように成膜することにより、第2電極140を形成することによって、有機EL表示装置100を製造する。
(実施例1)上記実施形態1と同一形態の有機EL表示装置1の製造方法を実施例1とした。
(実施例2)上記実施形態2と同一形態の有機EL表示装置100の製造方法を実施例2とした。
また、第2導電層22をITOにより形成した点を除いて実施例1と同一構成の製造方法を比較例とした。
実施例1では、第1導電層21及び第2導電層22を同時に同一のエッチング液によりによりパターニングを行っても、第1導電層21と第2導電層22との界面に腐食、変色は観測されなかった。
実施例2においても同様に、第1導電層121及び第2導電層122を同時に同一のエッチング液によりによりパターニングを行っても、第1導電層121と第2導電層122との界面に腐食、変色は観測されなかった。
一方、比較例では、第1導電層及び第2導電層を同時に同一のエッチング液によりによりパターニングを行うと、第1導電層と第2導電層との界面に腐食、変色が観測された。
また、実施例1にかかる製造方法により製造された有機EL表示装置1に直流電圧を印加すると、有機層30からの緑色発光が蛍光灯下で観察された。
実施例2にかかる製造方法により製造された有機EL表示装置100においても同様に、制御信号を印加すると、有機層130からの緑色発光が蛍光灯下で観察された。
一方、比較例にかかる製造方法により製造された有機EL表示装置に、電圧を印加した場合に有機層からの発光は実施例1、及び、実施例2にかかる製造方法により製造された有機EL表示装置1、及び、有機EL表示装置100から得られる発光と比較して非常に弱く、暗所で発光が観察される程度であった。
このように、本発明によれば、高輝度なトップエミッション方式の有機EL表示装置を安価に製造する方法を提供することができる。
本発明の実施形態1にかかる製造方法により製造したトップエミッション方式の有機EL表示装置1の概略断面図である。 第2導電層22の層厚と、第1導電層21の光反射率との関係を示すグラフである。 本発明の実施形態2にかかる製造方法により製造したトップエミッション方式の有機EL表示装置100の概略断面図である。 一般的なボトムエミッション方式の有機EL表示装置200の概略断面図である。
符号の説明
1、100、200 有機EL表示装置
2、101 有機EL素子
10、110、201 基板
20、120、202 第1電極
21、121 第1導電層
22、122 第2導電層
30、130、203 有機層
31、131 ホール注入層
32、132 発光層
40、140、204 第2電極
41、141 Al:Ca層
42、142 Al層
43、143 IZO層
111 絶縁基板
112 ソース配線
113 ゲート配線
114 TFT
115 平坦化膜
116 ゲートメタル
117 ゲート絶縁膜
118 島状半導体
119 TFT電極
123 スルーホール
124 絶縁膜

Claims (2)

  1. 基板と、該基板上に順次積層された第1電極、発光層を含む1以上の有機層及び第2電極と、を備え、該第1電極が、光反射性の第1導電層と、光透過性の第2導電層との積層構造を有し、上記有機層の発光を上記第2電極側から取り出すトップエミッション方式の有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法であって、
    上記第1導電層はAlを、また、上記第2導電層はIZOを、それぞれ主成分とする層とし、
    上記第2導電層の層厚を5nm以上に形成し、
    上記第1導電層及び上記第2導電層のパターニングを、酸系のエッチング液を用いたウエットエッチング法により同時に行うことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法。
  2. 請求項1に記載された有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法において、
    上記第1導電層の層厚を10nm以上に形成することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法。
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