JP3888595B2 - 毛髪処理剤 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、毛髪処理剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、毛髪処理剤に使用される第4級アンモニウム有機酸塩として、長鎖アルキル基を有する第4級アンモニウム塩で、対イオンにカルボン酸、スルホン酸、リン酸を有するもの(特開平8−208443号公報)が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの第4級アンモニウム塩は、生分解性、人に対する刺激性、使用性(毛髪のスベリ、しっとり感等に代表される使用後の風合い)について、従来のクロライド塩に比較して改良できているが、いまだ充分とはいえない。また、製品粘度が上がらず乳化安定性が悪い点や、乳化しにくい点等の問題点があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、これらの問題点を解決すべく鋭意検討した結果、第4級アンモニウムの対イオンがアミノ酸のアニオンであるアミノ酸アンモニウム塩を必須成分とする毛髪処理剤が、生分解性、使用性に優れ、かつ製品粘度が上がり乳化安定性も優れることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0005】
本発明は、下記一般式(1)で表される、第4級アンモニウムのアミノ酸塩(A1)を必須成分とする毛髪処理剤である。
【0006】
【化1】
【0007】
式中、R1 は、炭素数6〜28のアルキル基、炭素数6〜28のアルケニル基又は炭素数6〜28のヒドロキシアルキル基を表す。R2 及びR3 は、同一若しくは異なって、炭素数1〜28のアルキル基、炭素数1〜28のアルケニル基又は炭素数1〜28のヒドロキシアルキル基を表す。R4 は、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基を表す。Q- は、アミノ酸のアニオンを表す。
【0008】
本発明は、また、下記一般式(2)で表される、第4級アンモニウムのアミノ酸塩(A2)を必須成分とする毛髪処理剤である。
【0009】
【化2】
【0010】
式中、X1 は、エステル基を表す。R5 は、アルキル基、アルケニル基又はヒドロキシアルキル基を表し、R6 は、アルキレン基、アルケニレン基又はヒドロキシアルキレン基を表し、かつ、R5 とR6 の炭素数の合計は6〜32である。
R7 及びR8 は、同一若しくは異なって、R5 −X1 −R6 −基(式中、R5 、X1 、R6 は、前記と同じ)、炭素数1〜4のアルキル基、又は、炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基を表す。R9 は、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基を表す。Q- は、アミノ酸のアニオンを表す。
以下、本発明を詳細に説明する。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の毛髪処理剤は、第4級アンモニウムのアミノ酸塩(A1)又は(A2)を必須成分とするものである。
本発明の毛髪処理剤における第4級アンモニウムのアミノ酸塩(A1)は、上記一般式(1)で表される。
【0012】
上記一般式(1)において、R1 は、炭素数6〜28のアルキル基、炭素数6〜28のアルケニル基又は炭素数6〜28のヒドロキシアルキル基である。このような例として、例えば、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、ドコシル基、2−エチルヘキシル基、2−ヘキシルデシル基、2−オクチルウンデシル基、ヘキセン基、ヘプテン基、オクテン基、ノネン基、デセニル基、ドデセニル基、テトラデセニル基、ヘキサデセニル基、オクタデセニル基、ヒドロキシオクタデシル基等が挙げられる。炭素数が5以下の基では、毛髪の風合いが劣るばかりでなく、皮膚等に対する刺激性が増し、炭素数が29以上の基では、乳化性が劣る場合がある。これらのうち、炭素数12〜24の基が好ましく、更に、毛髪にしっとり感を与えることができるので、炭素数16〜24の基がより好ましい。
【0013】
上記一般式(1)において、R2 及びR3 は、同一若しくは異なって、炭素数1〜28のアルキル基、炭素数1〜28のアルケニル基又は炭素数1〜28のヒドロキシアルキル基である。このような例として、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、アミル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、ドコシル基、2−エチルヘキシル基、2−ヘキシルデシル基、2−オクチルウンデシル基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンテン基、ヘキセン基、ヘプテン基、オクテン基、ノネン基、デセニル基、ドデセニル基、テトラデセニル基、ヘキサデセニル基、オクタデセニル基、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシブチル基、ヒドロキシオクタデシル基等が挙げられる。炭素数が29以上の基では、乳化性が劣る場合がある。これらのうち、炭素数1〜24の基が好ましく、更に、使用後の毛髪の風合いや、50℃における乳化安定性がよいので、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基がより好ましい。
【0014】
上記一般式(1)において、R4 は、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基である。上記炭素数1〜4のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられる。上記炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基としては、例えば、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシブチル基等が挙げられる。なかでも、価格の面から、メチル基、エチル基及びヒドロキシエチル基が好ましい。
【0015】
上記第4級アンモニウムのアミノ酸塩(A1)は、上記一般式(1)において対イオンであるQ- を除いた一般式で表される第4級アンモニウム(a1)と、Q- で表されるアミノ酸のアニオンとから構成されている。上記第4級アンモニウム(a1)としては、上述の一般式(1)において対イオンであるQ- を除いた一般式で表されるものであればよく、これを具体的に例示すれば、例えば、表1に(1)〜(15)で示したR1 〜R 4の組み合わせのもの等が挙げられる。
【0016】
【表1】
【0017】
上記第4級アンモニウムのアミノ酸塩(A1)の対イオンであるアミノ酸のアニオンとしては、例えば、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、スレオニン、システイン、メチオニン、アスパラギン、グルタミン、フェニルアラニン、チロシン、プロリン、トリプトファン、アスパラギン酸、グルタミン酸、システィン酸、リシン、アルギニン、ヒスチジン等のアミノ酸のアニオンが挙げられる。
【0018】
これらのうち、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、アスパラギン酸、グルタミン酸、システィン酸から得られるアニオンが好ましい。
特に、価格の面及び塩交換反応のしやすさから、酸性アミノ酸であるアスパラギン酸及びグルタミン酸がより好ましい。これらは、1種又は2種以上の混合物としても用いることができる。
【0019】
本発明の毛髪処理剤における第4級アンモニウムのアミノ酸塩(A2)は、上記一般式(2)で表される。
上記一般式(2)において、X1 は、エステル基である。上記エステル基は、−COO−又は−OCO−で表すことができる。
【0020】
上記一般式(2)において、R5 は、アルキル基、アルケニル基又はヒドロキシアルキル基である。これらは、高級脂肪酸からカルボキシル基を除いた残基、又は、高級アルコールからヒドロキシル基を除いた残基であってよい。
上記高級脂肪酸及び上記高級アルコールとしては、下記に説明するR5 の炭素数とR6 の炭素数との合計についての条件を充たすかぎり特に限定されないが、通常、炭素数6〜28のもの、好ましくは炭素数12〜24のものである。炭素数が5以下のものでは、毛髪の風合いが劣るばかりでなく、皮膚に対する刺激性が増すことがあり、炭素数が29以上のものでは、乳化性が劣る場合がある。これらのうち、毛髪にしっとり感を与えることができるので、炭素数16〜24のものがより好ましい。
【0021】
上記高級脂肪酸としては、例えば、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、ノナデシル酸、ベヘニン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸等が挙げられる。また、これらの混合物であるヤシ油脂肪酸、パーム核油脂肪酸、牛脂脂肪酸、硬化牛脂脂肪酸、ラノリン脂肪酸、大豆油脂肪酸等も使用することができる。
【0022】
上記高級アルコールとしては、例えば、オクチルアルコール、デシルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オレイルアルコール等が挙げられる。
【0023】
上記一般式(2)において、R6 は、アルキレン基、アルケニレン基又はヒドロキシアルキレン基である。これらは、R5 の炭素数との合計についての下記の条件を充たすかぎり特に限定されないが、通常、炭素数が1〜4である。このような例として、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシブチル基等が挙げられる。これらのうち、価格の面から、メチレン基、エチレン基及びプロピレン基が好ましい。
【0024】
上記一般式(2)において、R5 の炭素数とR6 の炭素数との合計は、6〜32である。炭素数の合計が6未満であると、毛髪の風合いが劣るばかりでなく、皮膚に対する刺激性が増すことがあり、32を超えると、乳化性が劣ることがある。これらのうち、毛髪にしっとり感を与えることができるので、総炭素数が16〜28のものが好ましい。
【0025】
上記一般式(2)において、R7 及びR8 は、同一若しくは異なって、R5 −X1 −R6 −基、炭素数1〜4のアルキル基、又は、炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基である。
上記R5 −X1 −R6 −基において、X1 、R5 、R6 は、上述と同様のものが用いられる。
上記炭素数1〜4のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられる。上記炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基としては、例えば、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシブチル基等が挙げられる。
【0026】
上記一般式(2)において、R9 は、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基である。具体的には、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシブチル基等が挙げられる。これらのうち、価格の面から、メチル基、エチル基及びヒドロキシエチル基が好ましい。
【0027】
上記第4級アンモニウムのアミノ酸塩(A2)は、上記一般式(2)において対イオンであるQ- を除いた一般式で表される第4級アンモニウム(a2)と、Q- で表されるアミノ酸のアニオンとから構成されている。上記第4級アンモニウム(a2)としては、上述の一般式(1)において対イオンであるQ- を除いた一般式で表されるものであればよく、これを具体的に例示すれば、例えば、表2及び表3に(16)〜(31)で示したR5 〜R 9及びX1 の組み合わせのもの等が挙げられる。
【0028】
【表2】
【0029】
【表3】
【0030】
上記第4級アンモニウムのアミノ酸塩(A2)の対イオンであるアミノ酸のアニオンとしては、上記第4級アンモニウムのアミノ酸塩(A1)においてアミノ酸のアニオンとして例示したものを好適に用いることができる。
【0031】
上記第4級アンモニウムのアミノ酸塩(A1)又は上記第4級アンモニウムのアミノ酸塩(A2)を必須成分とする本発明の毛髪処理剤は、更に、下記一般式(3)で表される、3級アミンのアミノ酸中和物(B)を含有することが好ましい。
【0032】
【化3】
【0033】
式中、R10は、炭素数6〜28のアルキル基、炭素数6〜28のアルケニル基、炭素数6〜28のヒドロキシアルキル基、R5 −X1 −R6 −基、又は、R13−X2 −R14−基(式中、X2 は、アミド基を表す。R13は、アルキル基、アルケニル基又はヒドロキシアルキル基を表し、R14は、アルキレン基、アルケニレン基又はヒドロキシアルキレン基を表し、かつ、R13とR14の炭素数の合計は6〜32である)を表す。R11及びR12は、同一若しくは異なって、炭素数1〜28のアルキル基、炭素数1〜28のアルケニル基、炭素数1〜28のヒドロキシアルキル基、R5 −X1 −R6 −基(式中、R5 、X1 、R6 は、前記と同じ)、又は、R13−X2 −R14−基(式中、R13、X2 、R14は、前記と同じ)を表す。QHは、アミノ酸を表す。
【0034】
上記3級アミンのアミノ酸中和物(B)を表す上記一般式(3)において、R10は、炭素数6〜28のアルキル基、炭素数6〜28のアルケニル基、炭素数6〜28のヒドロキシアルキル基、R5 −X1 −R6 −基、又は、R13−X2 −R14−基である。
以下、これらについて詳細に説明する。
【0035】
上記炭素数6〜28のアルキル基、炭素数6〜28のアルケニル基又は炭素数6〜28のヒドロキシアルキル基としては、例えば、上で例示したものと等が挙げられる。これらのうち、炭素数12〜24の基が好ましい。
上記R5 −X1 −R6 −基において、X1 、R5 、R6 は、上述と同様のものが用いられる。
【0036】
上記R13−X2 −R14−基において、X2 は、アミド基である。上記アミド基は、−CONH−又は−NHCO−で表すことができる。
上記R13−X2 −R14−基において、R13は、アルキル基、アルケニル基又はヒドロキシアルキル基である。これらは、高級脂肪酸からカルボキシル基を除いた残基、又は、1級アミンからアミノ基を除いた残基であってよい。
【0037】
上記高級脂肪酸及び上記1級アミンとしては、下記に説明するR13の炭素数とR14の炭素数との合計についての条件を充たすかぎり特に限定されないが、通常、炭素数6〜28のもの、好ましくは炭素数12〜24のものである。炭素数が5以下のものでは、毛髪の風合いが劣るばかりでなく、皮膚に対する刺激性が増すことがあり、炭素数が29以上のものでは、乳化性が劣る場合がある。これらのうち、毛髪にしっとり感を与えることができるので、炭素数16〜24のものがより好ましい。
【0038】
上記高級脂肪酸としては、例えば、上で例示したもの等が挙げられる。
上記1級アミンとしては、例えば、オクチルアミン、デシルアミン、ラウリルアルアミン、ミリスチルアミン、セチルアミン、ステアリルアミン、ベヘニルアミン、オレイルアミン等が挙げられる。
【0039】
上記R13−X2 −R14−基において、R14は、アルキレン基、アルケニレン基又はヒドロキシアルキレン基である。これらは、R13の炭素数との合計についての下記の条件を充たすかぎり特に限定されないが、通常、炭素数は1〜4である。上記アルキレン基、アルケニレン基又はヒドロキシアルキレン基としては、上で例示したもの等が挙げられる。
【0040】
上記R13−X2 −R14−基において、R13の炭素数とR14の炭素数との合計は、6〜32である。炭素数の合計が6未満であると、毛髪の風合いが劣るばかりでなく、皮膚に対する刺激性が増すことがあり、32を超えると、乳化性が劣ることがある。これらのうち、毛髪にしっとり感を与えることができるので、総炭素数が16〜28の基が好ましい。
【0041】
上記一般式(3)において、R11及びR12は、同一若しくは異なって、炭素数1〜28のアルキル基、炭素数1〜28のアルケニル基、炭素数1〜28のヒドロキシアルキル基、上記R5 −X1 −R6 −基、又は、上記R13−X2 −R14−基である。
上記炭素数1〜28のアルキル基、炭素数1〜28のアルケニル基又は炭素数1〜28のヒドロキシアルキル基としては、例えば、上で例示したもの等が挙げられる。炭素数が29以上の基では、乳化性が劣る場合がある。これらのうち、炭素数1〜24の基が好ましく、更に、使用後の毛髪の風合いの面や、50℃における乳化安定性がよいので、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基がより好ましい。
【0042】
上記3級アミンのアミノ酸中和物(B)は、上記一般式(3)においてアミノ酸であるQHを除いた一般式で表される3級アミン(b)と、QHで表されるアミノ酸とから構成されている。上記3級アミン(b)としては、上述の一般式(3)においてアミノ酸QHを除いた一般式で表されるものであればよく、これを具体的に例示すれば、例えば、表4〜6に(ア)〜(ワ)で示したR10〜R12の組み合わせのもの等が挙げられる。
【0043】
【表4】
【0044】
【表5】
【0045】
【表6】
【0046】
上記3級アミンのアミノ酸中和物(B)を構成するアミノ酸としては、上記第4級アンモニウムのアミノ酸塩(A1)においてアミノ酸のアニオンとして例示したアミノ酸を好適に用いることができる。
【0047】
上記第4級アンモニウムのアミノ酸塩(A1)は、通常、3級アミンを、メチルクロライド等のアルキルハライド、ジメチル硫酸等のジアルキル硫酸、炭酸ジメチル等の炭酸ジアルキル等のアルキル化剤で4級化した後、アミノ酸又はその塩で塩交換することにより製造することができる。特に、無機塩が発生しない点、乳化安定性が良い点等の理由から、炭酸ジメチル等の炭酸ジアルキルで4級化した後、アミノ酸で塩交換することにより製造するのが好ましい。
【0048】
上記4級化反応において、アルキル化剤として炭酸ジアルキルを用いた場合、その使用量は、3級アミンに対して、通常、0.5〜5.0倍モルであり、好ましくは0.7〜2.0倍モルである。
上記4級化反応の反応温度は、通常、50〜150℃、好ましくは80〜120℃である。50℃以下では反応が非常に遅いばかりでなく、生成物が固化し、撹拌できなくなる可能性があり、150℃以上では着色が激しくなる。
【0049】
上記アミノ酸との塩交換反応において、アミノ酸の使用量は、生成した第4級アンモニウム塩に対して、通常、0.5〜3.0倍モル、好ましくは0.5〜2.0倍モルである。
上記アミノ酸との塩交換反応の反応温度は、通常、50〜150℃、好ましくは70〜120℃である。50℃以下では固化し、撹拌できなくなる可能性があり、150℃以上では着色が激しくなる。
【0050】
上記第4級アンモニウムのアミノ酸塩(A2)は、R13−X2 −R14−基を有する3級アミンを製造したのち、上述したような第4級アンモニウムのアミノ酸塩の製造方法を行うことにより製造することができる。
上記R13−X2 −R14−基を有する3級アミンは、通常、p−トルエンスルホン酸、水酸化カリウム等の触媒存在下、ジメチルアミノエタノール等のアルキルアミノアルコールと、ベヘニン酸等のカルボン酸とを脱水縮合させるエステル化反応により製造することができる。
【0051】
上記エステル化反応において、アルキルアミノアルコールの使用量は、カルボン酸に対して、通常、0.1〜5.0倍モルであり、好ましくは0.3〜3.0倍モルである。
上記エステル化反応の反応温度は、通常、100〜220℃、好ましくは120〜180℃である。100℃以下では反応が非常に遅く、220℃以上では着色が激しくなる。
【0052】
上記3級アミンのアミノ酸中和物(B)は、3級アミンをアミノ酸で中和することにより製造することができる。
上記中和反応において、アミノ酸の使用量は、3級アミンに対して、通常、0.5〜3.0倍モル、好ましくは0.5〜2.0倍モルである。
上記中和反応の反応温度は、通常、50〜150℃、好ましくは70〜120℃である。50℃以下では固化し、撹拌できなくなる可能性があり、150℃以上では着色が激しくなる。
【0053】
上記第4級アンモニウムのアミノ酸塩(A1)又は(A2)は、それぞれ単独で使用しても、生分解性、人に対する低刺激性、使用性(毛髪のスベリ、しっとり感等に代表される使用後の毛髪の風合い)等の性能を充分発揮する。しかし、上記(A1)又は(A2)と上記3級アミンのアミノ酸中和物(B)とを併用すると、更に、毛髪処理剤の製品粘度を上げることができ、しかも乳化安定性を更に良くすることができる。この場合、〔(A1)又は(A2)〕/(B)の重量比は、通常、99.9/0.1〜50/50、好ましくは99.9/0.1〜70/30である。(A1)又は(A2)の割合が50重量%未満になると、毛髪のスベリ、しっとり感に代表される使用後の毛髪の風合いが悪くなる。
【0054】
本発明の毛髪処理剤中においては、上記第4級アンモニウムのアミノ酸塩(A1)若しくは(A2)、又は、上記(A1)若しくは(A2)と上記3級アミンのアミノ酸中和物(B)との混合物の配合量が、通常、毛髪処理剤に対して、0.1〜30重量%である。好ましくは、0.5〜20重量%である。0.1重量%未満では、毛髪のスベリ、しっとり感に代表される使用後の毛髪の風合いが悪くなる場合があり、30重量%を超えると、ゲル化しやすい。
【0055】
本発明の毛髪処理剤の用途は、通常、従来から使用されている第4級アンモニウム塩を含有する毛髪処理剤の用途にはすべて適用可能であるが、特に、リンス、コンディショナー、トリートメント、シャンプー、染毛剤、ムース等の毛髪用セット剤等に有用である。
【0056】
本発明の毛髪処理剤は、リンス、コンディショナー又はトリートメントとして使用する場合、通常、上記第4級アンモニウムのアミノ酸塩(A1)又は(A2)と、所望により、上記3級アミンのアミノ酸中和物(B)の他に、非イオン性界面活性剤、油分、保湿剤、キレート剤、低級アルコール類、高分子化合物、香料、着色料、防腐剤、紫外線吸収剤、水等を含有する。
【0057】
上記非イオン性界面活性剤としては、例えば、1:1型ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリルジメチルアミンオキシド、モノステアリン酸グリセリン、モノステアリン酸エチレングリコール、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、ジステアリン酸ポリエチレングリコール、モノラウリン酸ソルビタン、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、ポリオキシエチレンジオレイン酸メチルグルコシド、ポリオキシエチレン牛脂アルキルヒドロキシミリスチレンエーテル、ジステアリン酸エチレングリコール等が挙げられる。なかでも、50℃の乳化安定性がよいため、モノステアリン酸グリセリン又はモノステアリン酸エチレングリコールが好ましい。
【0058】
上記油分としては、例えば、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール類;ミリスチン酸オクチル、2−エチルヘキサン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸セチル等の脂肪酸エステル類;固形パラフィン、流動パラフィン、スクワラン等の炭化水素化合物;ジメチルポリシロキサン、ジメチルポリシロキサンのメチル基の一部に各種の有機基を導入した変性シリコーン、環状ジメチルポリシロキサン等のシリコーン類等が挙げられる。なかでも、毛髪にしっとり感を与えることができるので、高級アルコール類又はシリコーン類が好ましい。
【0059】
上記保湿剤としては、例えば、グリセリン、ジグリセリン、ピロリドンカルボン酸ナトリウム等が挙げられる。特に、価格の面から、グリセリンが好ましい。上記キレート剤としては、例えば、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸ナトリウム等が挙げられる。これらは、必要に応じて配合することができる。
【0060】
上記低級アルコール類としては、例えば、エタノール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール等が挙げられる。これらは、必要に応じて配合することができる。
上記高分子化合物としては、例えば、カチオン化セルロース、カチオン化グアーガム、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリアクリル酸ナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、タンパク誘導体、N−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキルエステル共重合体等が挙げられる。なかでも、毛髪にしっとり感を与えることができるので、カチオン化セルロース又はカチオン化グアーガムが好ましい。
【0061】
リンス、コンディショナー又はトリートメントとして使用する場合、本発明の毛髪処理剤における配合量は、通常、上記第4級アンモニウムのアミノ酸塩(A1)若しくは(A2)、又は、上記(A1)若しくは(A2)と上記3級アミンのアミノ酸中和物(B)との混合物が0.5〜20重量%、上記非イオン性界面活性剤が0〜5重量%、上記油分が0.5〜30重量%、上記保湿剤が0〜10重量%、上記キレート剤、上記低級アルコール類、上記高分子化合物等が0〜10重量%、水が25〜99重量%である。
上記油分は、毛髪のスベリ、しっとり感に代表される使用後の毛髪の風合いの面から、上記(A1)若しくは(A2)、又は、上記(A1)若しくは(A2)と上記3級アミンのアミノ酸中和物(B)との混合物と、上記油分との重量比が、1/1〜1/4になるよう配合するのが好ましい。
【0062】
その他に、本発明の効果を妨げない範囲で、アニオン界面活性剤、両性界面活性剤、カチオン界面活性剤等を併用してもよい。
上記アニオン界面活性剤としては、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリル硫酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチレンラウリルエーテル酢酸ナトリウム、ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルスルホコハク酸ジナトリウム、スルホコハク酸ポリオキシエチレンラウロイルエタノールアミドジナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリンマグネシウム、ヤシ油脂肪酸サルコシンナトリウム、ヤシ油脂肪酸サルコシントリエタノールアミン、N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−グルタミン酸ナトリウム、N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−グルタミン酸トリエタノールアミン、ラウロイルメチル−β−アラニンナトリウム、N−ラウロイル−N−メチル−β−アラニントリエタノールアミン、ラウリルリン酸ナトリウム等が挙げられる。
【0063】
上記両性界面活性剤としては、例えば、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルヒドロキシスルホベタイン、ラウロイルアミドエチルヒドロキシエチルカルボキシメチルベタインヒドロキシプロピルリン酸ナトリウム、β−ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウム等が挙げられる。
【0064】
上記カチオン界面活性剤としては、本発明で使用する(A1)又は(A2)以外の第4級アンモニウム塩を使用することができ、例えば、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム、ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミドの乳酸塩、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミドの乳酸塩等が挙げられる。
【0065】
本発明の毛髪処理剤は、シャンプーとして使用する場合、通常、上記第4級アンモニウムのアミノ酸塩(A1)又は第4級アンモニウムのアミノ酸塩(A2)と、所望により、上記3級アミンのアミノ酸中和物(B)の他に、アニオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、保湿剤、キレート剤、高分子化合物、香料、着色料、防腐剤、紫外線吸収剤、水等を含有する。
【0066】
このようなアニオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、保湿剤、キレート剤、高分子化合物としては、上述したもの等を好適に用いることができる。
【0067】
シャンプーとして使用する場合、本発明の毛髪処理剤における配合量は、上記第4級アンモニウムのアミノ酸塩(A1)若しくは(A2)、又は、上記(A1)若しくは(A2)と上記3級アミンのアミノ酸中和物(B)との混合物が0.5〜10重量%、上記アニオン界面活性剤が1.0〜30重量%、上記両性界面活性剤が0〜10重量%、上記非イオン性界面活性剤が0.5〜10重量%、上記保湿剤が0〜10重量%、上記キレート剤、上記高分子化合物等が0〜5重量%、水が25〜98重量%である。
【0068】
その他に、本発明の効果を妨げない範囲で、カチオン界面活性剤を併用してもよい。このカチオン界面活性剤としては、上述したカチオン界面活性剤等を好適に用いることができる。
また、必要に応じて、その他の添加剤を含有させてもよい。例えば、油分として、上述した油分の他に、ステアリン酸等の高級脂肪酸を、また、薬剤として、トリクロロカルバニリド、イオウ、サリチル酸、ジンクピリチオン、イソプロピルメチルフェノール等を配合することができる。
【0069】
本発明の毛髪処理剤は、染毛剤として使用する場合、通常、上記第4級アンモニウムのアミノ酸塩(A1)又は(A2)と、所望により、上記3級アミンのアミノ酸中和物の他に、酸性染料、溶剤、pH調整剤、増粘剤、水等を含有する。
【0070】
上記酸性染料としては、特に限定されないが、アゾ染料又はアントラキノン染料に属するものであればよい。
上記溶剤としては、例えば、ベンジルアルコール、イソプロピルアルコール等の低級アルコール;N−メチルピロリドン等が挙げられる。
上記pH調整剤としては、例えば、クエン酸等が挙げられる。
上記増粘剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロース、キサンタンガム等が挙げられる。
【0071】
染毛剤として使用する場合、本発明の毛髪処理剤における配合量は、上記第4級アンモニウムのアミノ酸塩(A1)若しくは(A2)、又は、上記(A1)若しくは(A2)と上記3級アミンのアミノ酸中和物(B)との混合物が0.1〜5重量%、上記酸性染料が0.5〜10重量%、上記溶剤が1〜30重量%、上記pH調整剤が0〜5重量%、上記増粘剤が0〜5重量%、水が45〜98.4重量%である。
【0072】
その他に、本発明の効果を妨げない範囲で、アニオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、カチオン界面活性剤を併用してもよい。このようなアニオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤及びカチオン界面活性剤としては、上述したもの等を好適に用いることができる。
【0073】
また、必要に応じて、その他の添加剤を含有させてもよい。例えば、上述したような油分、保湿剤、キレート剤又は高分子化合物や、香料、着色剤、防腐剤、紫外線吸収剤、水等を配合することができる。
【0074】
本発明の毛髪処理剤は、ムース等の毛髪用セット剤として使用する場合、通常、上記第4級アンモニウムのアミノ酸塩(A1)又は(A2)と、所望により、上記3級アミンのアミノ酸中和物(B)の他に、高分子化合物、油分、保湿剤、キレート剤、低級アルコール、非イオン性界面活性剤、香料、着色料、防腐剤、紫外線吸収剤、水等を含有する。
【0075】
特に、上記配合物をヘアフォームやヘアスプレーとして使用する場合、液化石油ガス、ジメチルエーテル等と共に缶に充てんする。こうすることにより、缶を錆びさせないという利点を生じる。
【0076】
上記高分子化合物としては、上で例示したものの他に、例えば、アクリル樹脂アルカノールアミン、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルピロリドン・酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。
上記油分としては、上述したような油分の他に、例えば、精製モクロウ、サラシミツロウ等のロウ類等が挙げられる。
上記保湿剤、キレート剤、低級アルコール類及び非イオン性界面活性剤としては、上述したもの等を好適に用いることができる。
【0077】
ムース等の毛髪用セット剤として使用する場合、本発明の毛髪処理剤における配合量は、上記第4級アンモニウムのアミノ酸塩(A1)若しくは(A2)、又は、上記(A1)若しくは(A2)と上記3級アミンのアミノ酸中和物(B)との混合物が0.1〜10重量%、上記高分子化合物等が0.5〜20重量%、上記油分が0.5〜10重量%、上記保湿剤が0〜5重量%、上記キレート剤が0〜5重量%、上記低級アルコールが0.5〜30重量%、上記非イオン性界面活性剤が0〜5重量%、水が15〜98.4重量%である。
その他に、本発明の効果を妨げない範囲で、上述したようなアニオン界面活性剤、両性界面活性剤及びカチオン界面活性剤を併用してもよい。
【0078】
本発明の毛髪処理剤のpHは、通常、3〜9である。3未満であるか、9を超えると、対イオンの交換がおこるため、皮膚に対する刺激性が高くなったり、毛髪のスベリ、しっとり感に代表される使用後の毛髪の風合いが悪くなったり、本発明の第4級アンモニウム塩としての性能が充分に発揮されない場合がある。
【0079】
【実施例】
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0080】
製造例1
撹拌式オートクレーブに、炭酸ジメチル99g、ベヘニルジメチルアミン353g、及び、メタノール170gを仕込み、反応温度110〜130℃で、12時間撹拌し反応させた。次に、グルタミン酸147gを投入し、反応温度60〜80℃で脱炭酸しながら塩交換を行った。その後、水1542gを投入して、窒素気流下、温度60〜90℃、減圧度100mmHgで脱メタノール及び脱未反応炭酸ジメチルを行った。クエン酸でpHを5に調整して、表1の(5)の化合物(a1)のグルタミン酸塩を得た。
【0081】
製造例2
撹拌式オートクレーブに、ベヘニルジメチルアミン353g、及び、水1211gを仕込み、撹拌下、反応温度80〜90℃に保ちながら3時間かけてメチルクロライド53gを吹き込み、更に3時間熟成させた。未反応のメチルクロライドを留去した後、グルタミン酸ナトリウム169g、及び、水331gを投入して、窒素気流下、処理温度80〜90℃で塩交換を行った。クエン酸でpHを5に調整して、表1の(5)の化合物(a1)のグルタミン酸塩を得た。
【0082】
製造例3
撹拌式オートクレーブに、炭酸ジメチル99g、ベヘニルジメチルアミン353g、及び、メタノール170gを仕込み、反応温度110〜130℃で、12時間撹拌し反応させた。次に、アスパラギン酸133gを投入して、反応温度60〜80℃で脱炭酸しながら塩交換を行った。その後、水1542gを投入して、窒素気流下、温度60〜90℃、減圧度100mmHgで脱メタノール及び脱未反応炭酸ジメチルを行った。クエン酸でpHを5に調整して、表1の(5)の化合物(a1)のアスパラギン酸塩を得た。
【0083】
製造例4
撹拌式オートクレーブに、炭酸ジメチル99g、ベヘニルジメチルアミン300g、ステアリルジメチルアミン45g、及び、メタノール170gを仕込み、反応温度110〜130℃で、12時間撹拌し反応させた。次に、グルタミン酸147gを投入して、反応温度60〜80℃で脱炭酸しながら塩交換を行った。その後、水1542gを投入して、窒素気流下、温度60〜90℃、減圧度100mmHgで脱メタノール及び脱未反応炭酸ジメチルを行った。クエン酸でpHを5に調整して、表1の(11)の化合物(a1)のグルタミン酸塩を得た。
【0084】
製造例5
温度計を取り付けた撹拌式反応器内に、ベヘニン酸340g、ジメチルアミノエタノール134g、及び、触媒としてp−トルエンスルホン酸を適量仕込み、反応温度140〜150℃で脱水縮合反応させ、未反応のジメチルアミノエタノールを留去した。その後、撹拌式オートクレーブに、得られた脱水縮合物411g、炭酸ジメチル99g、及び、イソプロピルアルコール170gを仕込み、反応温度110〜130℃で、12時間撹拌し反応させた。次に、グルタミン酸147gを投入して、反応温度60〜80℃で脱炭酸しながら塩交換を行った。その後、水1716gを投入して、窒素気流下、温度60〜90℃、減圧度100mmHgで脱イソプロピルアルコール及び脱未反応炭酸ジメチルを行った。クエン酸でpHを5に調整して、表2の(20)の化合物(a2)のグルタミン酸塩を得た。
【0085】
製造例6
温度計を取り付けた撹拌式反応器内に、ベヘニン酸340g、ジメチルアミノエタノール134g、及び、触媒としてp−トルエンスルホン酸を適量仕込み、反応温度140〜150℃で脱水縮合反応させ、未反応のジメチルアミノエタノールを留去した。その後、撹拌式オートクレーブに、得られた脱水縮合物411g、及び、イソプロピルアルコール308gを仕込み、撹拌下、反応温度80〜90℃に保ちながら3時間かけてメチルクロライド53gを吹き込み、更に3時間熟成させた。未反応のメチルクロライドを留去した後、グルタミン酸ナトリウム169g、及び、水1716gを投入して、窒素気流下、処理温度80〜90℃、減圧度100mmHgで塩交換を行いながら脱イソプロピルアルコールを行った。クエン酸でpHを5に調整して、表2の(20)の化合物(a2)のグルタミン酸塩を得た。
【0086】
製造例7
温度計を取り付けた撹拌式反応器内に、ベヘニン酸340g、ジメチルアミノエタノール134g、及び、触媒としてp−トルエンスルホン酸を適量仕込み、反応温度140〜150℃で脱水縮合反応させ、未反応のジメチルアミノエタノールを留去した。その後、撹拌式オートクレーブに、得られた脱水縮合物411g、炭酸ジメチル99g、及び、イソプロピルアルコール170gを仕込み、反応温度110〜130℃で、12時間撹拌し反応させた。次に、アスパラギン酸133gを投入して、反応温度60〜80℃で脱炭酸しながら塩交換を行った。その後、水1716gを投入し、窒素気流下、温度60〜90℃、減圧度100mmHgで脱イソプロピルアルコール及び脱未反応炭酸ジメチルを行った。クエン酸でpHを5に調整して、表2の(20)の化合物(a2)のアスパラギン酸塩を得た。
【0087】
製造例8
温度計を取り付けた撹拌式反応器内に、ベヘニン酸289g、ステアリン酸43g、ジメチルアミノエタノール134g、及び、触媒としてp−トルエンスルホン酸を適量仕込み、反応温度140〜150℃で脱水縮合反応させ、未反応のジメチルアミノエタノールを留去した。その後、撹拌式オートクレーブに、得られた脱水縮合物411g、炭酸ジメチル99g、及び、イソプロピルアルコール170gを仕込み、反応温度110〜130℃で、12時間撹拌し反応させた。次に、グルタミン酸147gを投入して、反応温度60〜80℃で脱炭酸しながら塩交換を行った。その後、水1716gを投入し、窒素気流下、温度60〜90℃、減圧度100mmHgで脱イソプロピルアルコール及び脱未反応炭酸ジメチルを行った。クエン酸でpHを5に調整して、表3の(26)の化合物(a2)のグルタミン酸塩を得た。
【0088】
製造例9
撹拌式オートクレーブに、炭酸ジメチル99g、ステアリルジメチルアミン297g、及び、メタノール170gを仕込み、反応温度110〜130℃で、12時間撹拌し反応させた。次に、グルタミン酸147gを投入し、反応温度60〜80℃で脱炭酸しながら塩交換を行った。その後、水1374gを投入し、窒素気流下、温度60〜90℃、減圧度100mmHgで脱メタノール及び脱未反応炭酸ジメチルを行った。クエン酸でpHを5に調整して、表1の(4)の化合物(a1)のグルタミン酸塩を得た。
【0089】
製造例10
撹拌式オートクレーブに、炭酸ジメチル99g、硬化牛脂アルキルジメチルアミン292g、及び、メタノール170gを仕込み、反応温度110〜130℃で、12時間撹拌し反応させた。次に、グルタミン酸147gを投入し、反応温度60〜80℃で脱炭酸しながら塩交換を行った。その後、水1374gを投入し、窒素気流下、温度60〜90℃、減圧度100mmHgで脱メタノール及び脱未反応炭酸ジメチルを行った。クエン酸でpHを5に調整して、表1の(14)の化合物(a1)のグルタミン酸塩を得た。
【0090】
製造例11
温度計を取り付けた撹拌式反応器内に、ステアリン酸284g、ジメチルアミノエタノール134g、及び、触媒としてp−トルエンスルホン酸を適量仕込み、反応温度140〜150℃で脱水縮合反応させ、未反応のジメチルアミノエタノールを留去した。その後、撹拌式オートクレーブに、得られた脱水縮合物355g、炭酸ジメチル99g、及び、イソプロピルアルコール170gを仕込み、反応温度110〜130℃で、12時間撹拌し反応させた。次に、グルタミン酸147gを投入し、反応温度60〜80℃で脱炭酸しながら塩交換を行った。その後、水1548gを投入し、窒素気流下、温度60〜90℃、減圧度100mmHgで脱イソプロピルアルコール及び脱未反応炭酸ジメチルを行った。クエン酸でpHを5に調整して、表2の(19)の化合物(a2)のグルタミン酸塩を得た。
【0091】
製造例12
温度計を取り付けた撹拌式反応器内に、硬化牛脂脂肪酸279g、ジメチルアミノエタノール134g、及び、触媒としてp−トルエンスルホン酸を適量仕込み、反応温度140〜150℃で脱水縮合反応させ、未反応のジメチルアミノエタノールを留去した。その後、撹拌式オートクレーブに、得られた脱水縮合物355g、炭酸ジメチル99g、及び、イソプロピルアルコール170gを仕込み、反応温度110〜130℃で、12時間撹拌し反応させた。次に、グルタミン酸147gを投入し、反応温度60〜80℃で脱炭酸しながら塩交換を行った。
その後、水1548gを投入し、窒素気流下、温度60〜90℃、減圧度100mmHgで脱イソプロピルアルコール及び脱未反応炭酸ジメチルを行った。クエン酸でpHを5に調整して、表3の(30)の化合物(a2)のグルタミン酸塩を得た。
【0092】
製造例13
撹拌式オートクレーブに、炭酸ジメチル99g、セチルジメチルアミン269g、及び、メタノール170gを仕込み、反応温度110〜115℃に保ち、12時間撹拌し反応させた。次に、グルタミン酸147gを投入し、反応温度60〜80℃で脱炭酸しながら塩交換を行った。その後、水1290gを投入し、窒素気流下、温度60〜90℃、減圧度100mmHgで脱メタノール及び脱未反応炭酸ジメチルを行った。クエン酸でpHを5に調整し、表1の(3)の化合物(a1)のグルタミン酸塩を得た。
【0093】
製造例14
温度計を取り付けた撹拌式反応器内に、ベヘニン酸340g、ジメチルアミノエタノール134g、及び、触媒としてp−トルエンスルホン酸を適量仕込み、反応温度140〜150℃で脱水縮合反応させ、未反応のジメチルアミノエタノールを留去した。次に、グルタミン酸147g、水1674gを投入し、窒素気流下、処理温度80〜90℃で中和を行った後、クエン酸でpHを5に調整して、表4の(ト)の化合物(b)のグルタミン酸中和物を得た。
【0094】
製造例15
温度計を取り付けた撹拌式反応器内に、ベヘニン酸340g、ジメチルアミノエタノール134g、及び、触媒としてp−トルエンスルホン酸を適量仕込み、反応温度140〜150℃で脱水縮合反応させ、未反応のジメチルアミノエタノールを留去した。次に、アスパラギン酸133g、及び、水1674gを投入し、窒素気流下、処理温度80〜90℃で中和を行った後、クエン酸でpHを5に調整して、表5の(ト)の化合物(b)のアスパラギン酸中和物を得た。
【0095】
製造例16
温度計を取り付けた撹拌式反応器内に、ベヘニン酸289g、ステアリン酸43g、ジメチルアミノエタノール134g、及び、触媒としてp−トルエンスルホン酸を適量仕込み、反応温度140〜150℃で脱水縮合反応させ、未反応のジメチルアミノエタノールを留去した。次に、グルタミン酸147g、及び、水1674gを投入し、窒素気流下、処理温度80〜90℃で中和を行った後、クエン酸でpHを5に調整して、表5の(ヤ)の化合物(b)のグルタミン酸中和物を得た。
【0096】
製造例17
温度計を取り付けた撹拌式反応器内に、ベヘニン酸340g、及び、ジメチルアミノプロピルアミン153gを仕込み、反応温度140〜150℃で脱水縮合反応させ、未反応のジメチルアミノプロピルアミンを留去した。次に、グルタミン酸147g、及び、水1713gを投入し、窒素気流下、処理温度80〜90℃で中和を行った後、クエン酸でpHを5に調整して、表5の(ハ)の化合物(b)のグルタミン酸中和物を得た。
【0097】
製造例18
温度計を取り付けた撹拌式反応器内に、ベヘニン酸340g、及び、ジメチルアミノプロピルアミン153gを仕込み、反応温度140〜150℃で脱水縮合反応させ、未反応のジメチルアミノプロピルアミンを留去した。次に、アスパラギン酸147g、及び、水1713gを投入し、窒素気流下、処理温度80〜90℃で中和を行った後、クエン酸でpHを5に調整して、表5の(ハ)の化合物(b)のアスパラギン酸中和物を得た。
【0098】
製造例19
温度計を取り付けた撹拌式反応器内に、ベヘニン酸289g、ステアリン酸43g、及び、ジメチルアミノプロピルアミン153gを仕込み、反応温度140〜150℃で脱水縮合反応させ、未反応のジメチルアミノプロピルアミンを留去した。次に、グルタミン酸147g、及び、水1713gを投入し、窒素気流下、処理温度80〜90℃で中和を行った後、クエン酸でpHを5に調整して、表6の(ユ)の化合物(b)のグルタミン酸中和物を得た。
【0099】
製造例20
温度計を取り付けた撹拌式反応器内に、ステアリン酸284g、ジメチルアミノエタノール134g、及び、触媒としてp−トルエンスルホン酸を適量仕込み、反応温度140〜150℃で脱水縮合反応させ、未反応のジメチルアミノエタノールを留去した。次に、グルタミン酸147g、水1506gを投入し、窒素気流下、処理温度80〜90℃で中和を行った後、クエン酸でpHを5に調整して、表5の(テ)の化合物(b)のグルタミン酸中和物を得た。
【0100】
製造例21
温度計を取り付けた撹拌式反応器内に、硬化牛脂脂肪酸279g、ジメチルアミノエタノール134g、及び、触媒としてp−トルエンスルホン酸を適量仕込み、反応温度140〜150℃で脱水縮合反応させ、未反応のジメチルアミノエタノールを留去した。次に、グルタミン酸147g、及び、水1674gを投入し、窒素気流下、処理温度80〜90℃で中和を行った後、クエン酸でpHを5に調整して、表6の(ヨ)の化合物(b)のグルタミン酸中和物を得た。
【0101】
製造例22
温度計を取り付けた撹拌式反応器内に、ステアリン酸284g、及び、ジメチルアミノプロピルアミン153gを仕込み、反応温度140〜150℃で脱水縮合反応させ、未反応のジメチルアミノプロピルアミンを留去した。次に、グルタミン酸147g、及び、水1545gを投入し、窒素気流下、処理温度80〜90℃で中和を行った後、クエン酸でpHを5に調整して、表5の(ノ)の化合物(b)のグルタミン酸中和物を得た。
【0102】
製造例23
温度計を取り付けた撹拌式反応器内に、硬化牛脂脂肪酸279g、及び、ジメチルアミノプロピルアミン153gを仕込み、反応温度140〜150℃で脱水縮合反応させ、未反応のジメチルアミノプロピルアミンを留去した。次に、グルタミン酸147g、及び、水1545gを投入し、窒素気流下、処理温度80〜90℃で中和を行った後、クエン酸でpHを5に調整して、表6の(ワ)の化合物(b)のグルタミン酸中和物を得た。
【0103】
製造例24
温度計を取り付けた撹拌式反応器内に、ベヘニン酸340g、ジメチルアミノエタノール134g、及び、触媒としてp−トルエンスルホン酸を適量仕込み、反応温度140〜150℃で脱水縮合反応させ、未反応のジメチルアミノエタノールを留去した。その後、撹拌式オートクレーブに、得られた脱水縮合物411g、炭酸ジメチル72g、及び、イソプロピルアルコール170gを仕込み、反応温度110〜130℃で、12時間撹拌し反応させた。次に、グルタミン酸147gを投入し、反応温度60〜80℃で脱炭酸しながら塩交換を行った。その後、水1708gを投入し、窒素気流下、温度60〜90℃、減圧度100mmHgで脱イソプロピルアルコール及び脱未反応炭酸ジメチルを行った。クエン酸でpHを5に調整して、表2の(20)の化合物(a2)のグルタミン酸塩及び表5の(ト)の化合物(b)のグルタミン酸中和物を得た。
【0104】
製造例25
温度計を取り付けた撹拌式反応器内に、ベヘニルアルコール326g、及び、モノクロル酢酸94.5gを仕込み、反応温度90〜100℃で脱水縮合反応させた。その後、撹拌式オートクレーブに、得られた脱水縮合物402.5g、イソプロピルアルコール308gを仕込み、撹拌下、反応温度80〜90℃に保ちながら3時間かけてトリメチルアミン70gを仕込み、更に3時間熟成させた。未反応のトリメチルアミンを留去した後、グルタミン酸ナトリウム169g、及び、水1755gを投入し、窒素気流下、処理温度80〜90℃、減圧度100mmHgで塩交換を行いながら脱イソプロピルアルコールを行った。クエン酸でpHを5に調整して、表2の(25)の化合物(a2)のグルタミン酸塩を得た。
【0105】
実施例1〜18及び比較例1〜4
製造例1〜25に示す方法により製造した表1〜表6に記載の化合物を用いて、表7〜表10に記載の組成(重量部)に、適量の香料及び色素を加えた後、クエン酸にてpHを5に調整し、水(残部)を加えて全量を100部とすることにより、本発明の毛髪処理剤及び比較例の毛髪処理剤を調製し、皮膚刺激性、風合い、生分解性、増粘性、乳化安定性を試験した。その結果を表7〜表10に示す。
【0106】
【表7】
【0107】
【表8】
【0108】
【表9】
【0109】
【表10】
【0110】
なお、表7〜表10中の第4級アンモニウムのアミノ酸塩(A1)、第4級アンモニウムのアミノ酸塩(A2)又は3級アミンのアミノ酸中和物(B)は、表1の第4級アンモニウム(a1)、表2及び表3の第4級アンモニウム(a2)又は表4〜6の3級アミン(b)と、アミノ酸との組み合わせで示す。
また、表中の組成比率は、有効成分の純分換算で示した。
【0111】
表7〜表10に記載の実施例1〜18及び比較例1〜4で用いた添加剤は次の通りである。
高級アルコール
E1: セチルアルコール
E2: ステアリルアルコール
E3: ベヘニルアルコール
脂肪酸エステル
F1: ミリスチン酸オクチル
F2: 2−エチルヘキサン酸セチル
乳化助剤 : モノステアリン酸グリセリン
保湿剤 : グリセリン
低シリコ−ン: 低重合度ジメチルポリシロキサン
高シリコーン: 高重合度ジメチルポリシロキサン
【0112】
高分子化合物
G1: カチオン化セルロース
G2: カチオン化グアーガム
炭化水素化合物
H1: 固形パラフィン
H2: 流動パラフィン
キレート剤: EDTA−2Na
低級アルコール
J1: プロピレングリコール
J2: ジプロピレングリコール
アミノ酸
As: アスパラギン酸
Gl: グルタミン酸
【0113】
なお、比較例1〜3で用いられる第4級アンモニウム塩C1〜C3は、次に示す化合物である。
C1: 塩化ステアリルトリメチルアンモニウム
C2: 塩化ジステアリルジメチルアンモニウム
C3: ベヘニルトリメチルアンモニウムのステアリン酸塩
【0114】
試験方法
<皮膚刺激性>
表7〜表10に示す組成物の1.0%界面活性剤水溶液を調製し、男女各5名によるクローズド・パッチテスト(48時間後、上腕内側)を行い、次の基準で評価した。結果はその合計値で示した。
−評価基準−
0; 反応(紅斑)無し
1; ごく軽度の紅斑
2; 明瞭な紅斑
3; 中程度から強度の紅斑
4; 肉様の紅斑
【0115】
<風合い>
表7〜表10に示す組成物4gをとり、水を加えて200ccとした。シャンプーで洗浄した毛束(長さ15cm、重量5g)を40℃にて5秒間浸漬した。
次いで40℃、200ccの温水で30秒間×2回すすぎ、その後、25℃×65%RHの雰囲気下で一昼夜乾燥させた。風合いは、すすいだ後及び一昼夜乾燥後の毛束の柔軟性、しっとり感、なめらかさについて、10名のパネラーを用い次の基準で採点し、その合計点で評価した。
−採点基準−
0;標準リンスより劣る
1;標準リンスよりやや劣る
2;標準リンスと同等
3;標準リンスよりやや優れる
4;標準リンスより優れる
尚、標準リンスとしては、比較例1を用いた。
【0116】
<生分解性>
表7〜表10に示す組成物の40ppm界面活性剤水溶液を調製し、OECD化学品テストガイドラインの301A Die−Away試験法に準拠し生分解性試験を行い、次の基準で評価した。
−評価基準−
◎;標準界面活性剤より生分解性が非常に良い
○;標準界面活性剤より生分解性が良い
△;標準界面活性剤と生分解性が同等
×;標準界面活性剤より生分解性が劣る
尚、標準界面活性剤としては、比較例3を用いた。
【0117】
<増粘性>
表7〜表10に示す組成物の増粘性をチェックした。
○;リンスとして十分満足のいく粘度
△;リンスとしてほぼ満足のいく粘度
×;リンスとして満足のいかない粘度
【0118】
<乳化安定性>
表7〜表10に示す組成物の50℃、30日後の乳化安定性をチェックした。
○;分離せず
△;一部分離
×;完全分離
【0119】
表7〜表10から、本発明の第4級アンモニウムのアミノ酸塩(A1)若しくは(A2)、又は、これと3級アミンのアミノ酸中和物(B)との混合物が、皮膚等に対する刺激性が低く、風合い、生分解性とも良好で、極めて優れたものであることが判る。更に、増粘性、乳化安定性にも優れる。
【0120】
【発明の効果】
本発明の第4級アンモニウムのアミノ酸塩は、毛髪のスベリ、しっとり感などに代表される使用後の毛髪の風合いが良好で、生分解性が良く、皮膚に対する刺激性が低いことから、環境や人に優しい毛髪処理剤として有用である。また、増粘性、乳化安定性にも優れ、毛髪処理剤として極めて有用なものである。
Claims (6)
- 一般式(1)において、R1 は、炭素数12〜24のアルキル基、炭素数12〜24のアルケニル基又は炭素数12〜24のヒドロキシアルキル基であり、R2 及びR3 は、同一若しくは異なって、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基である請求項1記載の毛髪処理剤。
- 下記一般式(2)で表される、第4級アンモニウムのアミノ酸塩(A2)を必須成分とすることを特徴とする毛髪処理剤。
〔式中、X1 は、エステル基を表す。R5 は、アルキル基、アルケニル基又はヒドロキシアルキル基を表し、R6 は、アルキレン基、アルケニレン基又はヒドロキシアルキレン基を表し、かつ、R5 とR6 の炭素数の合計は6〜32である。
R7 及びR8 は、同一若しくは異なって、R5 −X1 −R6 −基(式中、R5 、X1 、R6 は、前記と同じ)、炭素数1〜4のアルキル基、又は、炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基を表す。R9 は、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基を表す。Q- は、アミノ酸のアニオンを表す。〕 - 一般式(2)において、R7 及びR8 は、同一若しくは異なって、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基である請求項3記載の毛髪処理剤。
- 更に、下記一般式(3)で表される、3級アミンのアミノ酸中和物(B)を含有する請求項1、2、3又は4記載の毛髪処理剤。
〔式中、R10は、炭素数6〜28のアルキル基、炭素数6〜28のアルケニル基、炭素数6〜28のヒドロキシアルキル基、R5 −X1 −R6 −基(式中、X1 は、エステル基を表す。R5 は、アルキル基、アルケニル基又はヒドロキシアルキル基を表し、R6 は、アルキレン基、アルケニレン基又はヒドロキシアルキレン基を表し、かつ、R5 とR6 の炭素数の合計は6〜32である)、又は、R13−X2 −R14−基(式中、X2 は、アミド基を表す。R13は、アルキル基、アルケニル基又はヒドロキシアルキル基を表し、R14は、アルキレン基、アルケニレン基又はヒドロキシアルキレン基を表し、かつ、R13とR14の炭素数の合計は6〜32である)を表す。R11及びR12は、同一若しくは異なって、炭素数1〜28のアルキル基、炭素数1〜28のアルケニル基、炭素数1〜28のヒドロキシアルキル基、R5 −X1 −R6 −基(式中、R5 、X1 、R6 は、前記と同じ)、又は、R13−X2 −R14−基(式中、R13、X2 、R14は、前記と同じ)を表す。QHは、アミノ酸を表す。〕 - アミノ酸は、アスパラギン酸又はグルタミン酸である請求項1、2、3、4又は5記載の毛髪処理剤。
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