JP3886471B2 - 画像処理装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、視覚センサにより部品等の対象物の認識を行なう際に用いられる画像処理装置に関し、特に、様々な姿勢を取りうる対象物の位置や姿勢を画像により認識するための画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
正確に位置決めされていない例えば部品等の対象物をロボットなどの自動機械でハンドリングするために対象物を撮像して画像データを取得し、その画像データから対象物の位置姿勢等を認識する手法が各種アプリケーションで採用されている。この手法では、対象物の取り得る姿勢の範囲が広いほど、姿勢の認識が難しくなる。例えば、山積み状態の部品群のように、対象物が3次元的に任意の姿勢で置かれた場合など、姿勢認識は大変困難である。
【0003】
このような場合の認識方法として、あらかじめ対象物に対して様々な異なる方向からサンプル画像を撮像しておき、姿勢認識時に入力画像とサンプル画像1枚1枚とを比較照合し、サンプル画像の中から入力画像に最も一致度の高い画像を選択し、選択したサンプル画像に対応する撮像方向から対象物の姿勢を割り出す、という方法がある。
【0004】
この方法では、比較照合の精度をいかに高くするかが最重要の事項である。比較照合の精度が低くなる原因の1つは、実際の認識を行なう際に用いられる入力画像中に存在する不規則な背景画像(対象物以外の画像)である。即ち、サンプル画像は理想的な条件で撮像することで背景を均一画像(一定の色彩、明度)にすることができるが、対象物の認識を実際に行なう現場で取得される入力画像には、しばしば他の物体など、背景に予測不能な邪魔が入る。この邪魔な背景を排除する1つの手法として、全サンプル画像の対象物領域の積集合として窓関数を構成し、この窓関数が表わす窓(積集合)に含まれる画素のみを用いてサンプル画像との比較照合を行なう方法が、下記非特許文献1に記載されている。
【0005】
【非特許文献1】
H.Murase and K.Nayar,“Detection 3D objects in cluttered scenes using hierarchical eigenspace ” ,Patttern Recognition Letters 18,Vol.14,No.1,pp.375-384. 1997
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、サンプル画像との比較照合の精度を落とす原因の1つは、入力画像中に対象物の画像と共存する不規則な背景画像であるから、背景画像の影響を除いた条件で比較照合が行えれば認識の精度は向上することになる。上記非特許文献1に記載されたMurase et. al.の方法は、背景画像を取り除く方法の1つではある。しかし、この方法を適用した場合、しばしば積集合による窓が狭くなり過ぎ、かえって比較照合の精度に悪影響を及ぼす事態が生じるという問題点があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、サンプル画像を元に、適度な広さの窓を持ったマスク画像を作成し、マスキングにより邪魔な背景をある程度消した後に比較照合を行うという考え方を導入して、上記課題を解決するものである。
【0008】
即ち、本発明は、対象物に対して異なる複数の方向から撮像したサンプル画像の中から、入力画像に含まれる対象物の撮像方向と近い撮像方向に対応する画像を選択する画像処理装置を改良し、サンプル画像を元に適当なマスク画像を作成し、マスキングにより邪魔な背景をある程度消した後に比較照合を行い、比較照合の精度を上げるようにしたものである。本発明は、下記のように、3つの形態をとり得る。
【0009】
第1の形態では、画像処理装置に、総てのサンプル画像の対象物領域を包含する領域の画素を有効画素、その他の領域の画素を無効画素とした、第1マスク画像を作成する手段と、前記第1マスク画像の有効画素に対応する前記入力画像の画素を用いて、前記サンプル画像との比較照合を行い、前記サンプル画像の中から、前記入力画像と一致度の高い画像を選択する手段が設けられる。
【0010】
第2の形態では、画像処理装置に、サンプル画像のそれぞれに対して、対象物領域を包含する領域の画素を有効画素、その他の領域の画素を無効画素とした、第2マスク画像を作成する手段と、前記入力画像と前記サンプル画像との比較照合により、前記サンプル画像の中から前記入力画像との一致度の高い画像を仮選択サンプル画像として選択する手段と、前記仮選択サンプル画像に対応する第2マスク画像の有効画素に対応する前記入力画像の画素を用いて、前記サンプル画像との比較照合を行い、前記サンプル画像の中から、前記入力両画像との一致度の高い画像を選択する手段が設けられる。
【0011】
第3の形態では、画像処理装置に、サンプル画像の総ての対象物領域を包含する領域の画素を有効画素、その他の領域の画素を無効画素とした、第1マスク画像を作成する手段と、前記サンプル画像それぞれに対して、対象物領域を包含する領域の画素を有効画素、その他の領域の画素を無効画素とした、第2マスク画像を作成する手段と、前記第1マスク画像の有効画素に対応する前記人力両画像の画素を用いて、前記サンプル画像との比較照合を行い、前記サンプル画像の中から、前記入力画像との一致度の高い画像を仮選択サンプル画像とする手段と、前記仮選択サンプル画像に対応する第2マスク画像の有効画素に対応する前記入力画像の画素を用いて、前記サンプル画像との比較照合を行い、前記サンプル画像の中から、前記入力画像との一致度の高い画像を選択する手段が設けられる。
【0012】
これら形態において、前記比較照合は、比較対象となる各画像に直交変換を施した中間的画像同士の比較照合とすることができる。この直交変換は、フーリエ変換であって良く、離散コサイン変換であっても良い。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施形態におけるシステム構成の概略について説明する図である。同図において、符号1はロボット(本体機構部)を示し、このロボットのアーム先端部に視覚センサの撮像手段としてカメラ2が装着されている。ロボット1の動作は、同ロボット1に接続されたロボット制御装置10によって制御される。カメラ2には画像処理装置20が接続され、画像処理装置20は更に通信回線を介してロボット制御装置10にも接続されている。
【0014】
画像処理装置20には、CPU、メモリ、カメラインターフェイス、通信インターフェイス等を含むハードウェアと、カメラ2、ロボット制御装置10との指令、画像データ等の授受を行なうソフトウェアの他、後述する態様で画像データの処理を行なうプログラム及び関連パラメータを含むソフトウェアが装備されている。また、画像処理装置20にはディスプレイ21が付設され、カメラ2による撮像画像、その処理画像、後述するサンプル画像等を表示できるようになっている。
【0015】
なお、図示を省略したが、ロボット制御装置10及び画像処理装置20には、通常の形態でマニュアル操作手段(教示操作盤、キーボード、マウス等)が付設され、必要に応じて手動によるロボット操作、プログラムの入力/編集、起動/停止、カメラ2による撮像、画像データ取り込み、画像処理のプログラムの入力/編集、起動/停止等を行えるようになっている。
【0016】
カメラ2は、画像処理装置20からの撮像/画像データ出力指令を受けて撮像を行ない、対象物(例えば部品)Wの像を含む画像の画像データを画像処理装置20に入力する。画像処理装置20は、処理プログラムによって後述する態様で画像処理を実行し、画像からの対象物認識を行なう。また、ロボット制御装置10と画像処理装置20は、必要に応じて互いに同期をとりながら、下記(1)〜(3)のデータ授受と関連処理を行なう一般的な機能を有している。
【0017】
(1)ロボット制御装置10は、ロボット1の現在位置を所定の短周期で画像処理装置20に通知する。
(2)ロボット制御装置10は、ロボット1の作業(把持等)に関連したプログラム(あるいはオペレータによりマニュアル入力された指令)に従い、画像処理装置20に画像撮像指令を出力し、カメラ2に撮像を実行させ、画像データを画像処理装置20に取得させる。
(3)画像処理装置20側で決定したロボット1の目標動作位置をロボット制御装置10へ送信する。
【0018】
以上の前提の下で、対象物に対して異なる複数の方向から撮像したサンプル画像の中から、入力画像に含まれる対象物の撮像方向と近い撮像方向に対応する画像を選択する手法を改良し、サンプル画像を元に適当なマスク画像を作成し、マスキングにより邪魔な背景をある程度消した後に比較照合を行い、比較照合の精度を上げるようにする手順について順を追って説明する。
【0019】
先ず、対象物Wと同種の物体(以下、サンプル物体と言う)に対して異なる複数の方向から撮像した複数のサンプル画像を用意する。そのために、例えば、サンプル物体を適当な位置・姿勢に置き、ロボットに複数の位置・姿勢をとらせて、カメラ2による撮像を行い、画像処理装置20のメモリにサンプル画像データを蓄積する。また、各サンプル画像に対応させてロボット位置を画像処理装置20のメモリに記憶する。ロボットの複数の位置・姿勢への移動は、予め教示した動作によっても良いし、オペレータによる手動操作によっても良い。
【0020】
サンプル画像取得のための撮像に際しては、サンプル物体の背景には邪魔なものが映らないようにする。例えば、サンプル物体と色、明度の異なる無模様の床面上にサンプル物体を置いて撮像を行なえば良い。ここで、サンプル物体は実際に作業で扱う対象物の内の1つであっても良いし、形状、寸法等が同等のダミー物体であっても良い。
【0021】
図2の上半部にはこのようにして得られたサンプル画像群の例が示されている。この準備を終えたシステムを用いて、実際に作業を行なう際には、対象物Wの少なくとも1つ(一般に複数の同種の対象物が存在)を視野に収められる位置・姿勢をロボット1にとらせ、カメラ2による撮像を行い、少なくとも1つの対象物の画像と背景画像からなる画像(以下、入力画像と言う)を取得し、画像処理装置2に一旦記憶する。入力画像を取得するロボット位置(以下、入力画像取得ロボット位置と言う)は予めプログラム教示しておき、再生運転により、同入力画像取得ロボット位置へロボットを移動させるようにすれば良い。
【0022】
また、入力画像取得ロボット位置(現在位置)を対応する入力画像を特定するデータと併せて画像処理装置20内に記憶する。図2の下半部にはこのようにして得られた入力画像の例を示した。入力画像は、既に用意されている複数のサンプル画像と比較対照され、入力画像取得時の撮像方向に最も近い撮像方向から撮像した対象物の画像が映っていると判断されるサンプル画像を選択する処理が行なわれる。図2の例では、破線で取り囲んで示した左から2番目のサンプル画像が、選択されるべきサンプル画像である。
【0023】
上記判断(撮像方向の一致度の判断)は、サンプル画像群の中から入力画像との「一致度の高い画像」を選択する形で実行される。画像の一致度を判断する手法自体は種々知られている。例えば、画像同士の輝度の相関によるマッチングがある。また、比較対象となる各画像に直交変換を施した中間的画像同士の距離で一致度を測る方法もある。直交変換としては、フーリエ変換、離散コサイン変換の他、サンプル画像にそれぞれ直交変換を施して得られる成分がサンプル画像の主成分となるような直交変換もある。直交変換を行うことにより、画像同士で直接相関計算を行う場合に比べ、データの次元を下げることができるので、類似画像の比較照合の計算量を少なくできる効果がある。なお、これら直交変換及びマッチング法自体は周知なので詳細説明は省略する。
【0024】
但し、入力画像には、対象物の画像の他に不規則な背景画像が含まれているために、従来の技術の欄に記した通り、図2中に示したように背景画像をそのまま含む入力画像と各サンプル画像の比較照合、あるいは、それらに直交変換を施した中間画像同士の比較照合を上記マッチング法により行なっても、実際に正しい結果が得られないケースが多々ある。
【0025】
前述したように、本発明では、サンプル画像を元に、適度な広さの窓を持ったマスク画像を作成し、マスキングにより邪魔な背景をある程度消した後に比較照合を行うという考え方を導入する。具体的な画像処理について、マスク画像の作成法に関連して3通りの態様(前述した発明の3形態に対応)が考えられるので、以下、図3〜図5を参照図に加えて要点を説明する。
【0026】
先ず図3は、本発明の第1の態様で用いる手法について説明する図である。この態様では、入力画像と各サンプル画像との比較照合を行う前に、第1マスク画像を作成する。この第1マスク画像は、サンプル画像総ての対象物領域を包含する領域の画素を有効画素、その他の領域の画素を無効画素として作成する。換言すれば、次のようになる。
【0027】
各サンプル画像と入力画像に共通の画素番号をAij(i=1,2,3・・・・・m;j=1,2,3・・・・・n;画素総数m*n)とし、s番目のサンプル画像をSs (s=1,2,3・・・・・q;qはサンプル画像総数)で表わすことにする。画像処理装置20内では、各画素Aijについて、その画素Aijが少なくとも1つのサンプル画像Ss において、対象物の映っている画素領域を含む適当な画素領域内にあれば、その画素Aijは「有効画素」とし、そうでなければ(すべてのサンプル画像Ss で背景の映った画素領域に含まれる適当な画素領域内)「無効画素」と判定する処理を行う。
【0028】
次に、この処理結果に基づいて入力画像を修正するマスク処理を行なう。即ち、入力画像について、「有効画素」と判定された画素の画像データのみを抽出してマスクト入力画像(以下、第1マスクト入力画像と言う)を作成する。
【0029】
これにより、入力画像中に含まれる不規則な背景画像のかなりの部分が除去される。そして、この第1マスクト入力画像と各サンプル画像S1,S2 ・・・・・Sq を順次比較照合して、一致度の最も高いサンプル画像を決定する処理を行なう。比較照合のための具体的な処理としては、上述した周知の手法によれば良い。即ち、例えば画像同士の輝度の相関によるマッチングを適用することができる。また、第1マスクト入力画像と、各サンプル画像に直交変換を施した中間的画像同士の距離で一致度を測る方法を適用しても良い。直交変換としては、フーリエ変換、離散コサイン変換の他、サンプル画像にそれぞれ直交変換を施して得られる成分がサンプル画像の主成分となるような直交変換もある。
【0030】
以上のようにして、最も一致度の高いサンプル画像(ここでは図2中左から2番目)が選択されると、この選択されたサンプル画像を取得した時のロボット位置と、対象物の特徴部分の映り方から、対象物の位置・姿勢が計算される。なお、対象物の位置・姿勢の計算に必要であれば、異なる2方向以上の撮像方向からの撮像で入力画像(2個以上)を取得し、各入力画像に上記マスキングを施してサンプル画像との照合を行なっても良い。
【0031】
次に図4は、本発明の第2の態様で用いる手法について説明する図である。この態様では、入力画像と各サンプル画像との比較照合は2段階で行われる。先ず1段階の比較照合は、各画像の総ての画素を用いて行う。この比較照合により、サンプル画像の中から入力画像との一致度の高い画像を、仮選択サンプル画像(St とする)として選択する。
【0032】
2回目の比較照合は、この仮選択サンプル画像を元に作成された第2マスク画像を用いて行なう。そのために、前記の第1マスク画像とは若干異なるルールで第2マスク画像を作成する。第2マスク画像は、個々のサンプル画像に対して作成されるもので、ここでは仮選択サンプル画像St を元に作成する。即ち、仮選択サンプル画像St について、対象物領域を包含する頓域の画素を有効画素、その他の頒域の画素を無効画素とする。第1の態様の説明用いた定義を使って言えば次のように処理を行なう。
【0033】
画像処理装置20内で、仮選択サンプル画像St の各画素Aijについて、その画素Aijがそのサンプル画像St において対象物の映っている画素領域を含む適当な画素領域内にあれば、その画素Aijは「有効画素」とし、そうでなければ(そのサンプル画像St で背景の映った画素領域に含まれる適当な画素領域内)「無効画素」と判定する処理を行う。その結果、仮選択サンプル画像St について、全画素が「有効画素」と「無効画素」に分類される。
【0034】
この処理結果に基づいて入力画像を修正するマスク処理を行ない、第2マスクト入力画像を作成する。これにより、入力画像から背景像のかなりの部分が除去される。そして、この第2マスクト入力画像と各サンプル画像S1,S2 ・・・Sq を順次比較照合し、一致度が最も高いサンプル画像を決定する。もし、仮選択がベストの選択をしていれば仮選択サンプル画像St が最終的に選択されると予測されるが、そうでない場合も起こり得る。なお、比較照合のための具体的な処理及び最も一致度の高いサンプル画像選択後の事項については、第1の形態と同様なので説明は繰り返さない。
【0035】
最後に図5は、本発明の第3の態様で用いる手法について説明する図である。この態様では、入力画像と各サンプル画像との比較照合を行う前に、第1マスク画像と第2マスク画像を作成する。第1マスク画像は、前述したように、サンプル画像総ての対象物領域を包含する領域の画素を有効画素、その他の領域の画素を無効画素として作成する。また、第2マスク画像は、サンプル画像それぞれに対して作成し、対象物領域を包含する領域の画素を有効画素、その他の領域の画素を無効画素として作成する。
【0036】
入力画像と各サンプル画像との比較照合は、2回行われる。1回目の比較照合は、第1マスク画像の有効画素に対応する画素を用いて行う。この比較照合により、サンプル画像の中から入力画像との一致度の高い画像を仮選択サンプル画像(Su とする)として選択する(仮選択サンプル画像(Su とする)。2回目の比較照合は、この仮選択サンプル画像Su に対応する第2マスク画像の有効画素に対応する画素を用いて行う。
【0037】
即ち、画像処理装置20内で、仮選択サンプル画像Su の各画素Aijについて、その画素Aijがその仮選択サンプル画像Su において対象物の映っている画素領域を含む適当な画素領域内にあれば、その画素Aijは「有効画素」とし、そうでなければ(そのサンプル画像Su で背景の映った画素領域に含まれる適当な画素領域内)「無効画素」と判定する処理を行う。その結果、仮選択サンプル画像Su について、全画素が「有効画素」と「無効画素」に分類される。
【0038】
この処理結果に基づいて入力画像を修正するマスク処理を行ない、第2マスクト入力画像を作成する。これにより、入力画像から背景像のかなりの部分が除去される。そして、この第2マスクト入力画像と各サンプル画像S1,S2 ・・・Sq を順次比較照合し、一致度が最も高いサンプル画像を決定する。もし、第1マスク画像を用いた仮選択がベストの選択をしていれば仮選択サンプル画像Su が最終的に選択されると予測されるが、そうでない場合も起こり得る。なお、比較照合のための具体的な処理及び最も一致度の高いサンプル画像選択後の事項については、第1の形態と同様なので説明は繰り返さない。
【0039】
【発明の効果】
本発明により、対象物と同種の物体に対して異なる複数の方向から撮像した複数のサンプル画像の中から、入力画像に含まれる対象物の撮像方向と近い撮像方向に対応する画像を選択する画像処理装置において、画像選択の精度と信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施形態におけるシステム構成について説明する図である。
【図2】実施形態で取得されるサンプル画像と入力画像の照合関係について説明する図である。
【図3】本発明の第1の態様で用いる手法について説明する図である。
【図4】本発明の第2の態様で用いる手法について説明する図である。
【図5】本発明の第3の態様で用いる手法について説明する図である。
【符号の説明】
1 ロボット(本体機構部)
2 カメラ(撮像手段)
10 ロボット制御装置
20 画像処理装置
21 ディスプレイ
W 対象物
【発明の属する技術分野】
本発明は、視覚センサにより部品等の対象物の認識を行なう際に用いられる画像処理装置に関し、特に、様々な姿勢を取りうる対象物の位置や姿勢を画像により認識するための画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
正確に位置決めされていない例えば部品等の対象物をロボットなどの自動機械でハンドリングするために対象物を撮像して画像データを取得し、その画像データから対象物の位置姿勢等を認識する手法が各種アプリケーションで採用されている。この手法では、対象物の取り得る姿勢の範囲が広いほど、姿勢の認識が難しくなる。例えば、山積み状態の部品群のように、対象物が3次元的に任意の姿勢で置かれた場合など、姿勢認識は大変困難である。
【0003】
このような場合の認識方法として、あらかじめ対象物に対して様々な異なる方向からサンプル画像を撮像しておき、姿勢認識時に入力画像とサンプル画像1枚1枚とを比較照合し、サンプル画像の中から入力画像に最も一致度の高い画像を選択し、選択したサンプル画像に対応する撮像方向から対象物の姿勢を割り出す、という方法がある。
【0004】
この方法では、比較照合の精度をいかに高くするかが最重要の事項である。比較照合の精度が低くなる原因の1つは、実際の認識を行なう際に用いられる入力画像中に存在する不規則な背景画像(対象物以外の画像)である。即ち、サンプル画像は理想的な条件で撮像することで背景を均一画像(一定の色彩、明度)にすることができるが、対象物の認識を実際に行なう現場で取得される入力画像には、しばしば他の物体など、背景に予測不能な邪魔が入る。この邪魔な背景を排除する1つの手法として、全サンプル画像の対象物領域の積集合として窓関数を構成し、この窓関数が表わす窓(積集合)に含まれる画素のみを用いてサンプル画像との比較照合を行なう方法が、下記非特許文献1に記載されている。
【0005】
【非特許文献1】
H.Murase and K.Nayar,“Detection 3D objects in cluttered scenes using hierarchical eigenspace ” ,Patttern Recognition Letters 18,Vol.14,No.1,pp.375-384. 1997
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、サンプル画像との比較照合の精度を落とす原因の1つは、入力画像中に対象物の画像と共存する不規則な背景画像であるから、背景画像の影響を除いた条件で比較照合が行えれば認識の精度は向上することになる。上記非特許文献1に記載されたMurase et. al.の方法は、背景画像を取り除く方法の1つではある。しかし、この方法を適用した場合、しばしば積集合による窓が狭くなり過ぎ、かえって比較照合の精度に悪影響を及ぼす事態が生じるという問題点があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、サンプル画像を元に、適度な広さの窓を持ったマスク画像を作成し、マスキングにより邪魔な背景をある程度消した後に比較照合を行うという考え方を導入して、上記課題を解決するものである。
【0008】
即ち、本発明は、対象物に対して異なる複数の方向から撮像したサンプル画像の中から、入力画像に含まれる対象物の撮像方向と近い撮像方向に対応する画像を選択する画像処理装置を改良し、サンプル画像を元に適当なマスク画像を作成し、マスキングにより邪魔な背景をある程度消した後に比較照合を行い、比較照合の精度を上げるようにしたものである。本発明は、下記のように、3つの形態をとり得る。
【0009】
第1の形態では、画像処理装置に、総てのサンプル画像の対象物領域を包含する領域の画素を有効画素、その他の領域の画素を無効画素とした、第1マスク画像を作成する手段と、前記第1マスク画像の有効画素に対応する前記入力画像の画素を用いて、前記サンプル画像との比較照合を行い、前記サンプル画像の中から、前記入力画像と一致度の高い画像を選択する手段が設けられる。
【0010】
第2の形態では、画像処理装置に、サンプル画像のそれぞれに対して、対象物領域を包含する領域の画素を有効画素、その他の領域の画素を無効画素とした、第2マスク画像を作成する手段と、前記入力画像と前記サンプル画像との比較照合により、前記サンプル画像の中から前記入力画像との一致度の高い画像を仮選択サンプル画像として選択する手段と、前記仮選択サンプル画像に対応する第2マスク画像の有効画素に対応する前記入力画像の画素を用いて、前記サンプル画像との比較照合を行い、前記サンプル画像の中から、前記入力両画像との一致度の高い画像を選択する手段が設けられる。
【0011】
第3の形態では、画像処理装置に、サンプル画像の総ての対象物領域を包含する領域の画素を有効画素、その他の領域の画素を無効画素とした、第1マスク画像を作成する手段と、前記サンプル画像それぞれに対して、対象物領域を包含する領域の画素を有効画素、その他の領域の画素を無効画素とした、第2マスク画像を作成する手段と、前記第1マスク画像の有効画素に対応する前記人力両画像の画素を用いて、前記サンプル画像との比較照合を行い、前記サンプル画像の中から、前記入力画像との一致度の高い画像を仮選択サンプル画像とする手段と、前記仮選択サンプル画像に対応する第2マスク画像の有効画素に対応する前記入力画像の画素を用いて、前記サンプル画像との比較照合を行い、前記サンプル画像の中から、前記入力画像との一致度の高い画像を選択する手段が設けられる。
【0012】
これら形態において、前記比較照合は、比較対象となる各画像に直交変換を施した中間的画像同士の比較照合とすることができる。この直交変換は、フーリエ変換であって良く、離散コサイン変換であっても良い。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施形態におけるシステム構成の概略について説明する図である。同図において、符号1はロボット(本体機構部)を示し、このロボットのアーム先端部に視覚センサの撮像手段としてカメラ2が装着されている。ロボット1の動作は、同ロボット1に接続されたロボット制御装置10によって制御される。カメラ2には画像処理装置20が接続され、画像処理装置20は更に通信回線を介してロボット制御装置10にも接続されている。
【0014】
画像処理装置20には、CPU、メモリ、カメラインターフェイス、通信インターフェイス等を含むハードウェアと、カメラ2、ロボット制御装置10との指令、画像データ等の授受を行なうソフトウェアの他、後述する態様で画像データの処理を行なうプログラム及び関連パラメータを含むソフトウェアが装備されている。また、画像処理装置20にはディスプレイ21が付設され、カメラ2による撮像画像、その処理画像、後述するサンプル画像等を表示できるようになっている。
【0015】
なお、図示を省略したが、ロボット制御装置10及び画像処理装置20には、通常の形態でマニュアル操作手段(教示操作盤、キーボード、マウス等)が付設され、必要に応じて手動によるロボット操作、プログラムの入力/編集、起動/停止、カメラ2による撮像、画像データ取り込み、画像処理のプログラムの入力/編集、起動/停止等を行えるようになっている。
【0016】
カメラ2は、画像処理装置20からの撮像/画像データ出力指令を受けて撮像を行ない、対象物(例えば部品)Wの像を含む画像の画像データを画像処理装置20に入力する。画像処理装置20は、処理プログラムによって後述する態様で画像処理を実行し、画像からの対象物認識を行なう。また、ロボット制御装置10と画像処理装置20は、必要に応じて互いに同期をとりながら、下記(1)〜(3)のデータ授受と関連処理を行なう一般的な機能を有している。
【0017】
(1)ロボット制御装置10は、ロボット1の現在位置を所定の短周期で画像処理装置20に通知する。
(2)ロボット制御装置10は、ロボット1の作業(把持等)に関連したプログラム(あるいはオペレータによりマニュアル入力された指令)に従い、画像処理装置20に画像撮像指令を出力し、カメラ2に撮像を実行させ、画像データを画像処理装置20に取得させる。
(3)画像処理装置20側で決定したロボット1の目標動作位置をロボット制御装置10へ送信する。
【0018】
以上の前提の下で、対象物に対して異なる複数の方向から撮像したサンプル画像の中から、入力画像に含まれる対象物の撮像方向と近い撮像方向に対応する画像を選択する手法を改良し、サンプル画像を元に適当なマスク画像を作成し、マスキングにより邪魔な背景をある程度消した後に比較照合を行い、比較照合の精度を上げるようにする手順について順を追って説明する。
【0019】
先ず、対象物Wと同種の物体(以下、サンプル物体と言う)に対して異なる複数の方向から撮像した複数のサンプル画像を用意する。そのために、例えば、サンプル物体を適当な位置・姿勢に置き、ロボットに複数の位置・姿勢をとらせて、カメラ2による撮像を行い、画像処理装置20のメモリにサンプル画像データを蓄積する。また、各サンプル画像に対応させてロボット位置を画像処理装置20のメモリに記憶する。ロボットの複数の位置・姿勢への移動は、予め教示した動作によっても良いし、オペレータによる手動操作によっても良い。
【0020】
サンプル画像取得のための撮像に際しては、サンプル物体の背景には邪魔なものが映らないようにする。例えば、サンプル物体と色、明度の異なる無模様の床面上にサンプル物体を置いて撮像を行なえば良い。ここで、サンプル物体は実際に作業で扱う対象物の内の1つであっても良いし、形状、寸法等が同等のダミー物体であっても良い。
【0021】
図2の上半部にはこのようにして得られたサンプル画像群の例が示されている。この準備を終えたシステムを用いて、実際に作業を行なう際には、対象物Wの少なくとも1つ(一般に複数の同種の対象物が存在)を視野に収められる位置・姿勢をロボット1にとらせ、カメラ2による撮像を行い、少なくとも1つの対象物の画像と背景画像からなる画像(以下、入力画像と言う)を取得し、画像処理装置2に一旦記憶する。入力画像を取得するロボット位置(以下、入力画像取得ロボット位置と言う)は予めプログラム教示しておき、再生運転により、同入力画像取得ロボット位置へロボットを移動させるようにすれば良い。
【0022】
また、入力画像取得ロボット位置(現在位置)を対応する入力画像を特定するデータと併せて画像処理装置20内に記憶する。図2の下半部にはこのようにして得られた入力画像の例を示した。入力画像は、既に用意されている複数のサンプル画像と比較対照され、入力画像取得時の撮像方向に最も近い撮像方向から撮像した対象物の画像が映っていると判断されるサンプル画像を選択する処理が行なわれる。図2の例では、破線で取り囲んで示した左から2番目のサンプル画像が、選択されるべきサンプル画像である。
【0023】
上記判断(撮像方向の一致度の判断)は、サンプル画像群の中から入力画像との「一致度の高い画像」を選択する形で実行される。画像の一致度を判断する手法自体は種々知られている。例えば、画像同士の輝度の相関によるマッチングがある。また、比較対象となる各画像に直交変換を施した中間的画像同士の距離で一致度を測る方法もある。直交変換としては、フーリエ変換、離散コサイン変換の他、サンプル画像にそれぞれ直交変換を施して得られる成分がサンプル画像の主成分となるような直交変換もある。直交変換を行うことにより、画像同士で直接相関計算を行う場合に比べ、データの次元を下げることができるので、類似画像の比較照合の計算量を少なくできる効果がある。なお、これら直交変換及びマッチング法自体は周知なので詳細説明は省略する。
【0024】
但し、入力画像には、対象物の画像の他に不規則な背景画像が含まれているために、従来の技術の欄に記した通り、図2中に示したように背景画像をそのまま含む入力画像と各サンプル画像の比較照合、あるいは、それらに直交変換を施した中間画像同士の比較照合を上記マッチング法により行なっても、実際に正しい結果が得られないケースが多々ある。
【0025】
前述したように、本発明では、サンプル画像を元に、適度な広さの窓を持ったマスク画像を作成し、マスキングにより邪魔な背景をある程度消した後に比較照合を行うという考え方を導入する。具体的な画像処理について、マスク画像の作成法に関連して3通りの態様(前述した発明の3形態に対応)が考えられるので、以下、図3〜図5を参照図に加えて要点を説明する。
【0026】
先ず図3は、本発明の第1の態様で用いる手法について説明する図である。この態様では、入力画像と各サンプル画像との比較照合を行う前に、第1マスク画像を作成する。この第1マスク画像は、サンプル画像総ての対象物領域を包含する領域の画素を有効画素、その他の領域の画素を無効画素として作成する。換言すれば、次のようになる。
【0027】
各サンプル画像と入力画像に共通の画素番号をAij(i=1,2,3・・・・・m;j=1,2,3・・・・・n;画素総数m*n)とし、s番目のサンプル画像をSs (s=1,2,3・・・・・q;qはサンプル画像総数)で表わすことにする。画像処理装置20内では、各画素Aijについて、その画素Aijが少なくとも1つのサンプル画像Ss において、対象物の映っている画素領域を含む適当な画素領域内にあれば、その画素Aijは「有効画素」とし、そうでなければ(すべてのサンプル画像Ss で背景の映った画素領域に含まれる適当な画素領域内)「無効画素」と判定する処理を行う。
【0028】
次に、この処理結果に基づいて入力画像を修正するマスク処理を行なう。即ち、入力画像について、「有効画素」と判定された画素の画像データのみを抽出してマスクト入力画像(以下、第1マスクト入力画像と言う)を作成する。
【0029】
これにより、入力画像中に含まれる不規則な背景画像のかなりの部分が除去される。そして、この第1マスクト入力画像と各サンプル画像S1,S2 ・・・・・Sq を順次比較照合して、一致度の最も高いサンプル画像を決定する処理を行なう。比較照合のための具体的な処理としては、上述した周知の手法によれば良い。即ち、例えば画像同士の輝度の相関によるマッチングを適用することができる。また、第1マスクト入力画像と、各サンプル画像に直交変換を施した中間的画像同士の距離で一致度を測る方法を適用しても良い。直交変換としては、フーリエ変換、離散コサイン変換の他、サンプル画像にそれぞれ直交変換を施して得られる成分がサンプル画像の主成分となるような直交変換もある。
【0030】
以上のようにして、最も一致度の高いサンプル画像(ここでは図2中左から2番目)が選択されると、この選択されたサンプル画像を取得した時のロボット位置と、対象物の特徴部分の映り方から、対象物の位置・姿勢が計算される。なお、対象物の位置・姿勢の計算に必要であれば、異なる2方向以上の撮像方向からの撮像で入力画像(2個以上)を取得し、各入力画像に上記マスキングを施してサンプル画像との照合を行なっても良い。
【0031】
次に図4は、本発明の第2の態様で用いる手法について説明する図である。この態様では、入力画像と各サンプル画像との比較照合は2段階で行われる。先ず1段階の比較照合は、各画像の総ての画素を用いて行う。この比較照合により、サンプル画像の中から入力画像との一致度の高い画像を、仮選択サンプル画像(St とする)として選択する。
【0032】
2回目の比較照合は、この仮選択サンプル画像を元に作成された第2マスク画像を用いて行なう。そのために、前記の第1マスク画像とは若干異なるルールで第2マスク画像を作成する。第2マスク画像は、個々のサンプル画像に対して作成されるもので、ここでは仮選択サンプル画像St を元に作成する。即ち、仮選択サンプル画像St について、対象物領域を包含する頓域の画素を有効画素、その他の頒域の画素を無効画素とする。第1の態様の説明用いた定義を使って言えば次のように処理を行なう。
【0033】
画像処理装置20内で、仮選択サンプル画像St の各画素Aijについて、その画素Aijがそのサンプル画像St において対象物の映っている画素領域を含む適当な画素領域内にあれば、その画素Aijは「有効画素」とし、そうでなければ(そのサンプル画像St で背景の映った画素領域に含まれる適当な画素領域内)「無効画素」と判定する処理を行う。その結果、仮選択サンプル画像St について、全画素が「有効画素」と「無効画素」に分類される。
【0034】
この処理結果に基づいて入力画像を修正するマスク処理を行ない、第2マスクト入力画像を作成する。これにより、入力画像から背景像のかなりの部分が除去される。そして、この第2マスクト入力画像と各サンプル画像S1,S2 ・・・Sq を順次比較照合し、一致度が最も高いサンプル画像を決定する。もし、仮選択がベストの選択をしていれば仮選択サンプル画像St が最終的に選択されると予測されるが、そうでない場合も起こり得る。なお、比較照合のための具体的な処理及び最も一致度の高いサンプル画像選択後の事項については、第1の形態と同様なので説明は繰り返さない。
【0035】
最後に図5は、本発明の第3の態様で用いる手法について説明する図である。この態様では、入力画像と各サンプル画像との比較照合を行う前に、第1マスク画像と第2マスク画像を作成する。第1マスク画像は、前述したように、サンプル画像総ての対象物領域を包含する領域の画素を有効画素、その他の領域の画素を無効画素として作成する。また、第2マスク画像は、サンプル画像それぞれに対して作成し、対象物領域を包含する領域の画素を有効画素、その他の領域の画素を無効画素として作成する。
【0036】
入力画像と各サンプル画像との比較照合は、2回行われる。1回目の比較照合は、第1マスク画像の有効画素に対応する画素を用いて行う。この比較照合により、サンプル画像の中から入力画像との一致度の高い画像を仮選択サンプル画像(Su とする)として選択する(仮選択サンプル画像(Su とする)。2回目の比較照合は、この仮選択サンプル画像Su に対応する第2マスク画像の有効画素に対応する画素を用いて行う。
【0037】
即ち、画像処理装置20内で、仮選択サンプル画像Su の各画素Aijについて、その画素Aijがその仮選択サンプル画像Su において対象物の映っている画素領域を含む適当な画素領域内にあれば、その画素Aijは「有効画素」とし、そうでなければ(そのサンプル画像Su で背景の映った画素領域に含まれる適当な画素領域内)「無効画素」と判定する処理を行う。その結果、仮選択サンプル画像Su について、全画素が「有効画素」と「無効画素」に分類される。
【0038】
この処理結果に基づいて入力画像を修正するマスク処理を行ない、第2マスクト入力画像を作成する。これにより、入力画像から背景像のかなりの部分が除去される。そして、この第2マスクト入力画像と各サンプル画像S1,S2 ・・・Sq を順次比較照合し、一致度が最も高いサンプル画像を決定する。もし、第1マスク画像を用いた仮選択がベストの選択をしていれば仮選択サンプル画像Su が最終的に選択されると予測されるが、そうでない場合も起こり得る。なお、比較照合のための具体的な処理及び最も一致度の高いサンプル画像選択後の事項については、第1の形態と同様なので説明は繰り返さない。
【0039】
【発明の効果】
本発明により、対象物と同種の物体に対して異なる複数の方向から撮像した複数のサンプル画像の中から、入力画像に含まれる対象物の撮像方向と近い撮像方向に対応する画像を選択する画像処理装置において、画像選択の精度と信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施形態におけるシステム構成について説明する図である。
【図2】実施形態で取得されるサンプル画像と入力画像の照合関係について説明する図である。
【図3】本発明の第1の態様で用いる手法について説明する図である。
【図4】本発明の第2の態様で用いる手法について説明する図である。
【図5】本発明の第3の態様で用いる手法について説明する図である。
【符号の説明】
1 ロボット(本体機構部)
2 カメラ(撮像手段)
10 ロボット制御装置
20 画像処理装置
21 ディスプレイ
W 対象物
Claims (6)
- 対象物と同種の物体に対して異なる複数の方向から撮像した複数のサンプル画像の中から、入力画像に含まれる対象物の撮像方向と近い撮像方向に対応する画像を選択する画像処理装置において、
前記総てのサンプル画像の対象物領域を包含する領域の画素を有効画素、その他の領域の画素を無効画素とした、第1マスク画像を作成する手段と、
前記第1マスク画像の有効画素に対応する前記入力画像の画素を用いて、前記サンプル画像との比較照合を行い、前記サンプル画像の中から、前記入力画像と一致度の高い画像を選択する手段とを備えることを特徴とする、画像処理装置。 - 対象物と同種の物体に対して異なる複数の方向から撮像した複数のサンプル画像の中から、入力画像に含まれる対象物の撮像方向と近い撮像方向に対応する画像を選択する画像処理装置において、
前記サンプル画像のそれぞれに対して、対象物領域を包含する領域の画素を有効画素、その他の領域の画素を無効画素とした、第2マスク画像を作成する手段と、
前記入力画像と前記サンプル画像との比較照合により、前記サンプル画像の中から前記入力画像との一致度の高い画像を仮選択サンプル画像として選択する手段と、
前記仮選択サンプル画像に対応する第2マスク画像の有効画素に対応する前記入力画像の画素を用いて、前記サンプル画像との比較照合を行い、前記サンプル画像の中から、前記入力両画像との一致度の高い画像を選択する手段とを備えることを特徴とする、画像処理装置。 - 対象物と同種の物体に対して異なる複数の方向から撮像した複数のサンプル画像の中から、入力画像に含まれる対象物の撮像方向と近い撮像方向に対応する画像を選択する画像処理装置において、
前記総てのサンプル画像の対象物領域を包含する領域の画素を有効画素、その他の領域の画素を無効画素とした、第1マスク画像を作成する手段と、
前記サンプル画像それぞれに対して、対象物領域を包含する領域の画素を有効画素、その他の領域の画素を無効画素とした、第2マスク画像を作成する手段と、前記第1マスク画像の有効画素に対応する前記人力両画像の画素を用いて、前記サンプル画像との比較照合を行い、前記サンプル画像の中から、前記入力画像との一致度の高い画像を仮選択サンプル画像とする手段と、
前記仮選択サンプル画像に対応する第2マスク画像の有効画素に対応する前記入力画像の画素を用いて、前記サンプル画像との比較照合を行い、前記サンプル画像の中から、前記入力画像との一致度の高い画像を選択する手段とを備えることを特徴とする、画像処理装置。 - 前記比較照合が、比較対象となる各画像に直交変換を施した中間的画像同士の比較照合である、請求項1乃至請求項3の内、何れか1項に記載の画像処理装置。
- 前記直交変換がフーリエ変換である、請求項4に記載の画像処理装置。
- 前記直交変換が離散コサイン変換である、請求項4に記載の画像処理装置。
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