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JP3882625B2 - 遮音壁および遮音壁の洗浄方法 - Google Patents

遮音壁および遮音壁の洗浄方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表面を水を用いて清浄化することの可能な塗膜を形成した道路又は鉄道の遮音壁に関する。
【0002】
【従来の技術】
建築及び塗料の分野においては、環境汚染に伴い、建築外装材料や屋外建造物やその塗膜の汚れが問題となっている。大気中に浮遊する煤塵や粒子は晴天には建物の屋根や外壁に堆積する。堆積物は降雨に伴い雨水により流され、建物の外壁を流下する。更に、雨天には浮遊煤塵は雨によって持ち運ばれ、建物の外壁や屋外建造物の表面を流下する。その結果、表面には、雨水の道筋に沿って汚染物質が付着する。表面が乾燥すると、表面には縞状の汚れが現れる。建築外装材料や塗膜の汚れは、カ−ボンブラックのような燃焼生成物や、都市煤塵や粘土粒子のような無機質物質の汚染物質からなる。このような汚染物質の多様性が防汚対策を複雑にしているものと考えられる(橘高義典著“外壁仕上材料の汚染の促進試験方法”、日本建築学会構造系論文報告集、第404号、1989年10月、p.15−24)。従来の通念では、上記建築外装などの汚れを防止するためにはポリテトラフルオロエチレン(PTFE)のような撥水性の塗料が好ましいと考えられていたが、最近では、疎水性成分を多く含む都市煤塵に対しては、塗膜の表面を出来るだけ親水性にするのがよいと考えられている(高分子、44巻、1995年5月号、p.307)。そこで、親水性のグラフトポリマ−で建物を塗装することが提案されている(新聞“化学工業日報”、1995年1月30日)。報告によれば、この塗膜は水との接触角に換算して30〜40゜の親水性を呈する。しかしながら、粘土鉱物で代表される無機質塵埃の水との接触角は20゜から50゜であり、水との接触角が30〜40゜のグラフトポリマ−に対して親和性を有し、その表面に付着しやすいので、このグラフトポリマ−の塗膜は無機質塵埃による汚れを防止することができないと考えられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、表面を高度に親水化することにより、表面が汚れるのを防止し、又は表面を水を用いて清浄化することの可能な塗膜を形成するための、保存安定性に優れた道路又は鉄道の遮音壁を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、光触媒を含有する表面層を形成した部材において、光触媒を光励起すると、部材の表面が高度に親水化されるという発見に基づく。この現象は以下に示す機構により進行すると考えられる。すなわち、光触媒の価電子帯上端と伝導帯下端とのエネルギ−ギャップ以上のエネルギ−を有する光が光触媒に照射されると、光触媒の価電子帯中の電子が励起されて伝導電子と正孔が生成し、そのいずれかまたは双方の作用により、表面に極性が付与される。それにより、表面に、水が化学吸着し、さらに、その上に物理吸着水層が形成され増加する。それにより、表面が水濡れ角10゜以下の高度の親水性を呈するようになる。
【0005】
本発明に係る道路又は鉄道の遮音壁は、表面を半導体光触媒含有層で被覆してなり、前記光触媒含有層は光触媒の粒子が分散されたシリコーンによって形成されており、前記光触媒含有層のシリコーン分子のケイ素原子に結合した有機基が光触媒の作用により少なくとも部分的に水酸基に置換されたシリコーン誘導体で形成されており、前記光触媒が太陽光によって光励起されるに応じて前記層の表面がは水との接触角が10°以下に親水化され、もって、疎水性の汚染物質が遮音壁の表面に付着するのが防止され、若しくは、遮音壁が降雨にさらされた時に遮音壁の表面に付着した汚れが雨水により洗い流される構成とした。
【0006】
また、本発明に係る道路又は鉄道の遮音壁は、表面を半導体光触媒含有層で被覆してなり、前記光触媒含有層はTiO2、ZnO、SnO2、SrTiO3、WO3、Bi23、Fe23からなる群から選ばれた1種の光触媒を含み、前記光触媒含有層は、更に、Pt、Pd、Rh、Ru、Os、Irからなる群から選ばれた1種の金属を含み、前記光触媒が太陽光によって光励起されるに応じて前記層の表面が親水化され、もって、疎水性の汚染物質が遮音壁の表面に付着するのが防止され、若しくは、遮音壁が降雨にさらされた時に遮音壁の表面に付着した汚れが雨水により洗い流される構成とした。
【0007】
前記遮音壁の少なくとも一部を透明な材料とし、前記光触媒含有層を透明とする構成が考えられ、光触媒含有層はTiO2、ZnO、SnO2、SrTiO3、WO3、Bi23、Fe23からなる群から選ばれた1種の光触媒を含み、より具体的にはアナターゼ型チタニアとすることができる。
また、前記光触媒含有層は、更に、Pt、Pd、Rh、Ru、Os、Irからなる群から選ばれた1種の金属を含むようにしてもよい。
【0008】
また、本発明に係る道路又は鉄道の遮音壁の洗浄方法は、半導体光触媒含有層によって被覆された遮音壁を道路又は鉄道の側部に設置し、前記遮音壁を太陽の照射にさらすことにより太陽光によって光触媒を励起させて前記層の表面を親水化させ、前記遮音壁を降雨にさらすことにより前記層の表面に付着した汚れを雨水により洗い流させるようにした。
【0009】
本発明に係る道路又は鉄道の遮音壁の他の洗浄方法は、半導体光触媒含有層によって被覆された遮音壁を道路又は鉄道の側部に設置し、前記遮音壁を太陽の照射にさらすことにより太陽光によって光触媒を励起させて前記層の表面を親水化させ、前記層の表面に水を供給することにより前記層の表面に付着した汚染物質を洗い流すようにした。
【0010】
前記水の供給は例えば遮音壁に水を噴射することにより行い、前記水の噴射は例えば走行中の作業車から行う。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明に係る道路用または鉄道用遮音壁として適用可能な基材としては、防曇効果を期待する場合には透明な部材であり、その材質はガラス、プラスチック等が好適に利用でき、表面清浄化効果を期待する場合にはその材質は、例えば、金属、セラミック、ガラス、プラスチック、木、石、セメント、コンクリ−ト、繊維、布帛、それらの組合せ、それらの積層体が好適に利用できる。
【0012】
前記道路用または鉄道用遮音壁の表面は、半導体光触媒含有層で被覆され、光触媒含有層は光触媒の粒子が分散されたシリコーンによって形成され、光触媒含有層のシリコーン分子のケイ素原子に結合した有機基が光触媒の作用により少なくとも部分的に水酸基に置換されたシリコーン誘導体で形成されている。
【0013】
本発明において、光触媒性酸化チタンとは、その結晶の伝導帯と価電子帯との間のエネルギ−ギャップよりも大きなエネルギ−(すなわち短い波長)の光(励起光)を照射したときに、価電子帯中の電子の励起(光励起)が生じて、伝導電子と正孔を生成しうる酸化チタンをいい、例えば、アナタ−ゼ型酸化チタン、ルチル型酸化チタン等の結晶性酸化チタンが好適に利用できる。本発明における高度の親水性とは、水との接触角に換算して10゜以下、好ましくは5゜以下の水濡れ性を呈する状態をいう。
【0014】
またシリコ−ンは、平均組成式RpSiO(4-p)/2(式中、Rは一価の有機基の1種若しくは2種以上からなる官能基、又は、一価の有機基と水素基から選ばれた2種以上からなる官能基であり、Xはアルコキシ基、又は、ハロゲン原子であり、pは0<p<2を満足する数である)で表される樹脂である。この樹脂は後述するシリコ−ンの前駆体を部分的に加水分解、脱水縮重合することにより得ることができる。
【0015】
ここでシリコ−ンの前駆体としては、平均組成式RpSiXqO(4-p-q)/2(式中、Rは一価の有機基の1種若しくは2種以上からなる官能基、又は、一価の有機基と水素基から選ばれた2種以上からなる官能基であり、Xはアルコキシ基、又は、ハロゲン原子であり、p及びqは0<p<2、0<q<4を満足する数である)で表されるシロキサンからなる塗膜形成要素、又は一般式RpSiX4-p(式中、Rは一価の有機基の1種若しくは2種以上からなる官能基、又は、一価の有機基と水素基から選ばれた2種以上からなる官能基であり、Xはアルコキシ基、又は、ハロゲン原子であり、pは1または2である)で表される加水分解性シラン誘導体からなる塗膜形成要素、が好適に利用できる。
【0016】
ここで上記加水分解性シラン誘導体からなる塗膜形成要素としては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリプロポキシシラン、エチルトリブトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリプロポキシシラン、フェニルトリブトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジプロポキシシラン、ジメチルジブトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジエチルジプロポキシシラン、ジエチルジブトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、フェニルメチルジエトキシシラン、フェニルメチルジプロポキシシラン、フェニルメチルジブトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、n−プロピルトリプロポキシシラン、n−プロピルトリブトキシシラン、γ−グリコキシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等が好適に利用できる。
【0017】
また、上記シロキサンからなる塗膜形成要素としては、上記加水分解性シラン誘導体の部分加水分解及び脱水縮重合、又は上記加水分解性シラン誘導体の部分加水分解物と、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、ジエトキシジメトキシシラン等の部分加水分解物との脱水縮重合等で作製することができる。
【0018】
加水分解性シラン誘導体は、一般式RpSiX4-p(式中、Rは一価の有機基の1種若しくは2種以上からなる官能基、又は、一価の有機基と水素基から選ばれた2種以上からなる官能基であり、Xはアルコキシ基、又は、ハロゲン原子であり、pは1または2である)で表される加水分解性シラン誘導体である。
【0019】
ここで上記加水分解性シラン誘導体としては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリプロポキシシラン、エチルトリブトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリプロポキシシラン、フェニルトリブトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジプロポキシシラン、ジメチルジブトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジエチルジプロポキシシラン、ジエチルジブトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、フェニルメチルジエトキシシラン、フェニルメチルジプロポキシシラン、フェニルメチルジブトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、n−プロピルトリプロポキシシラン、n−プロピルトリブトキシシラン、γ−グリコキシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等が好適に利用できる。
【0020】
酸化チタンを被覆するシロキサンオリゴマ−は、平均組成式RpSiXqO(4-p-q)/2(式中、Rは一価の有機基の1種若しくは2種以上からなる官能基、又は、一価の有機基と水素基から選ばれた2種以上からなる官能基であり、Xはアルコキシ基、又は、ハロゲン原子であり、p及びqは0<p<2、0<q<4を満足する数である)で表されるシロキサンオリゴマ−であり、上記加水分解性シラン誘導体の部分加水分解及び脱水縮重合、又は上記加水分解性シラン誘導体の部分加水分解物と、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、ジエトキシジメトキシシラン等の部分加水分解物との脱水縮重合等で作製することができる加水分解性シラン誘導体の2〜10量体をいう。
【0021】
酸化チタンを被覆する4官能加水分解性シラン誘導体は、一般式SiX4(式中、Rは一価の有機基の1種若しくは2種以上からなる官能基、又は、一価の有機基と水素基から選ばれた2種以上からなる官能基であり、Xはアルコキシ基、又は、ハロゲン原子である)で表される4官能加水分解性シラン誘導体である。
【0022】
ここで上記4官能加水分解性シラン誘導体としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、ジエトキシジメトキシシラン等が好適に利用できる。
【0023】
酸化チタンを被覆するシリケ−トオリゴマ−は、平均組成式SiXqO(4-q)/2(式中、Xはアルコキシ基、又は、ハロゲン原子であり、qは0<q<4を満足する数である)で表されるシリケ−トオリゴマ−であり、上記4官能加水分解性シラン誘導体の部分加水分解及び脱水縮重合等で作製することができる4官能加水分解性シランの2〜10量体をいう。
【0024】
酸化チタン粒子への上記被覆物の固定方法は、例えば、スプレ−コ−ティング法、ディップコ−ティング法、フロ−コ−ティング法、スピンコ−ティング法、ロ−ルコ−ティング法、刷毛塗り、スポンジ塗り等の方法で被覆後、熱処理等の方法で固定する。
【0025】
コ−ティング組成物には、Ag、Cu、Znのような金属を添加することができる。前記金属を添加した場合、塗膜により形成される表面層は、表面に付着した細菌や黴を暗所でも死滅させることができる。
【0026】
コ−ティング組成物には、Pt、Pd、Ru、Rh、Ir、Osのような白金族金属を添加することができる。前記金属を添加した場合、塗膜により形成される表面層は、光触媒の酸化還元活性を増強でき、有機物汚れの分解性、有害気体や悪臭の分解性を向上させることができる。
【0027】
コ−ティング組成物は、その他に水、エタノ−ル、プロパノ−ル等の溶媒や、塩酸、硝酸、硫酸、酢酸、マレイン酸等のシリコ−ンの前駆体の加水分解を促進する触媒や、トリブチルアミン、ヘキシルアミンなどの塩基性化合物類、アルミニウムトリイソプロポキシド、テトライソプロピルチタネ−トなどの酸性化合物類等のシリコ−ンの前駆体を硬化させる触媒や、シランカップリング剤等のコ−ティング液の分散性を向上させる界面活性剤などを添加してもよい。
【0028】
上記コ−ティング組成物の利用方法は、基本的には、道路又は鉄道の遮音壁の壁面表面にコ−ティング組成物を塗布し、硬化させて塗膜を形成する。
【0029】
上記コ−ティング組成物の塗布方法としては、スプレ−コ−ティング法、ディップコ−ティング法、フロ−コ−ティング法、スピンコ−ティング法、ロ−ルコ−ティング法、刷毛塗り、スポンジ塗り等の方法が好適に利用できる。硬化方法としては、熱処理、室温放置、紫外線照射等により重合させて行うことができる

【0030】
上記方法で遮音壁表面に塗膜を形成すると、壁面表面は光触媒の光励起に応じて親水性を呈するようになる。ここで、光触媒の光励起により、基材表面が高度に親水化されるためには、励起光の照度は0.001mW/cm2以上あればよいが、0.01mW/cm2以上だと好ましく、0.1mW/cm2以上だとより好ましい。光触媒の光励起に用いる光源としては、太陽光、室内照明、蛍光灯、水銀灯、白熱電灯、キセノンランプ、高圧ナトリウムランプ、メタルハライドランプ、BLBランプ等が好適に利用できる。
【0031】
遮音壁表面に塗膜により形成される表面層の膜厚は、0.4μm以下にするのが好ましい。そうすれば、光の乱反射による白濁を防止することができ、表面層は実質的に透明となる。さらに、表面層の膜厚を、0.2μm以下にすると一層好ましい。そうすれば、光の干渉による表面層の発色を防止することができる。また、表面層が薄ければ薄いほどその透明度は向上する。更に、膜厚を薄くすれば、表面層の耐摩耗性が向上する。
【0032】
【発明の効果】
本発明に係る道路又は鉄道の遮音壁によれば、遮音壁表面が水との接触角に換算して10゜以下の状態になることで、空気中の湿分や湯気が結露しても、凝縮水が個々の水滴を形成せずに一様な水膜になる傾向が顕著になる。従って、表面に光散乱性の曇りを生じない傾向が顕著になる。
また、同様に、遮音壁表面が水との接触角に換算して10゜以下、好ましくは5゜以下の状態であれば、都市煤塵、自動車等の排気ガスに含有されるカ−ボンブラック等の燃焼生成物、油脂、シ−ラント溶出成分等の疎水性汚染物質、及び無機粘土質汚染物質双方が付着しにくく、付着しても降雨や水洗により簡単に落せる状態になる。
【0027】
更に、壁面表面が上記高度の親水性を呈し、かつその状態を維持することで、防曇効果、表面清浄化効果の他、帯電防止効果(ほこり付着防止効果)、断熱効果、水中での気泡付着防止効果、熱交換器における効率向上効果、生体親和性向上効果等が発揮されるようになる。

Claims (6)

  1. 道路又は鉄道の遮音壁の表面を半導体光触媒含有層で被覆してなり、
    前記光触媒含有層は光触媒の粒子が分散されたシリコーンによって形成されており、
    前記光触媒含有層のシリコーン分子のケイ素原子に結合した有機基が光触媒の作用により少なくとも部分的に水酸基に置換されたシリコーン誘導体で形成されており、
    前記光触媒が太陽光によって光励起されるに応じて前記層の表面は水との接触角が10°以下に親水化され、
    もって、疎水性の汚染物質が遮音壁の表面に付着するのが防止され、
    若しくは、遮音壁が降雨にさらされた時に遮音壁の表面に付着した汚れが雨水により洗い流されるようになっていることを特徴とする
    道路又は鉄道の遮音壁。
  2. 前記光触媒含有層は酸化チタンを含む請求項記載の遮音壁。
  3. 前記光触媒はアナターゼ型チタニアである請求項記載の遮音壁。
  4. 前記光触媒含有層は、更に、Pt、Pd、Rh、Ru、Os、Irからなる群から選ばれた1種の金属を含む請求項2又は3記載の遮音壁。
  5. 半導体光触媒含有層によって被覆された遮音壁を道路又は鉄道の側部に設置し、
    前記遮音壁を太陽の照射にさらすことにより太陽光によって光触媒を励起させて
    前記層の表面を水との接触角が10°以下に親水化させ、
    前記遮音壁を降雨にさらすことにより前記層の表面に付着した汚れを雨水により洗い流させることを特徴とする
    道路又は鉄道の遮音壁の洗浄方法。
  6. 半導体光触媒含有層によって被覆された遮音壁を道路又は鉄道の側部に設置し、前記遮音壁を太陽の照射にさらすことにより太陽光によって光触媒を励起させて
    前記層の表面を水との接触角が10°以下に親水化させ、
    前記層の表面に水を供給することにより前記層の表面に付着した汚染物質を洗い流すことからなる道路又は鉄道の遮音壁の洗浄方法。
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