JP3867428B2 - 含フッ素共重合体組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、含フッ素共重合体組成物に関する。更に詳しくは、含フッ素エラストマーとフッ素樹脂よりなる含フッ素共重合体組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
含フッ素エラストマーは、耐熱性、耐油性、耐薬品性などにすぐれており、それの加硫成形品は、オイルシール、Oリング、パッキン、ガスケット等の各種シール材として広く用いられている。しかるに、このようなすぐれた特性を有する含フッ素エラストマーにも、次のような点でなお一層の改善が望まれている。
(1)ロール加工性:
含フッ素エラストマーは、一般にロール加工性(巻付性)や成形性の点で、満足し得るレベルにないものが多い。こうした問題を解決するために、含フッ素エラストマーに含フッ素熱可塑性エラストマーを配合し、一応の改善効果を得ているが(特公平2-40694号公報)、これら両者は、その実施例1では30:70、実施例2では50:50、比較例2では80:20の重量比で用いられており、むしろ含フッ素熱可塑性エラストマーが主体のフッ素ゴム組成物ということができる。
【0003】
しかも、ここで使用される含フッ素熱可塑性エラストマーは、多段ブロック重合法で製造されているため(特開昭53-3495号公報、特公昭61-49327号公報)、その製造コストが高いという問題がみられる。また、そこに記載された多段ブロック重合体の組成領域では、その架橋成形品の硬度が高くなり(これらの公報中には、硬度についてはあえて記載されていない)、補強性充填剤の配合部数に制約を生ずるなど、配合設計の自由度が制約されるのを避けることができない。
(2)機械的強度:
含フッ素エラストマーの引張強さ(一般には破断時強度)は、概ね満足し得る値を有している。しかしながら、実際的な使用環境下での強度としての100%モジュラスの値は、必ずしも満足し得る値を示してはいない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、ロール加工性および成形性にすぐれ、また機械的強度にすぐれた架橋成形品を与え得る含フッ素共重合体組成物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
かかる本発明の目的は、パーオキサイド系架橋剤と反応する反応点としてヨウ素基および/または臭素基をそれぞれに有する含フッ素エラストマーおよびフッ素樹脂よりなる含フッ素共重合体組成物によって達成される。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明で用いられる含フッ素エラストマーとしては、分子内にフッ素原子を有する弾性状重合体であって、フッ化ビニリデン(VdF)およびテトラフルオロエチレン(TFE)なる群から選ばれた少くとも一種の単量体と、含フッ素重合体に弾性を付与するヘキサフルオロプロペン(HFP)、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、パーフルオロ(低級アルキルビニルエーテル)(FAVE)およびプロピレン(P)なる群から選ばれた少くとも一種の単量体との共重合体を含む、公知のすべての含フッ素エラストマーを用いることができる。
【0007】
具体的には、VdF-HFP共重合体、VdF-TFE-HFP3元共重合体、VdF-FAVE共重合体、VdF-TFE-FAVE3元共重合体、VdF-CTFE 共重合体、VdF-TFE-CTFE3元共重合体、TFE-P共重合体、TFE-VdF-P3元共重合体、TFE-FAVE共重合体等が挙げられ、FAVEとしては好ましくはパーフルオロ(メチルビニルエーテル)(FMVE)が用いられる。また、これらの共重合体または3元共重合体に、エチレンやアルキルビニルエーテル等を更に共重合させたものを用いることもできる。
【0008】
これらの含フッ素エラストマー中には、パーオキサイド系架橋剤と反応する反応点としてヨウ素基、臭素基、ペルオキシ基、不飽和基等の官能性基が結合されていることが必要であるが、官能性基導入の容易性からヨウ素基および / または臭素基の選択が好ましい。
【0009】
ヨウ素および臭素基の導入は、共重合反応によって含フッ素エラストマーを製造するに際し、反応系内に一般式 InBrmR (ここで、Rは炭素数1〜10のフルオロ炭化水素基、クロロフルオロ炭化水素基、クロロ炭化水素基または炭化水素基であり、nおよびmはいずれも1または2である)で表わされる含ヨウ素臭素化合物を共存させることによって行われる。かかる含ヨウ素臭素化合物としては、飽和または不飽和の、脂肪族または芳香族の化合物であって、好ましくはnおよびmがそれぞれ1のものが使用される。
【0010】
鎖状の含ヨウ素臭素化合物としては、例えば1-ブロモ-2-ヨードテトラフルオロエタン、1-ブロモ-3-ヨードパーフルオロプロパン、1-ブロモ-4-ヨードパーフルオロブタン、2-ブロモ-3-ヨードパーフルオロブタン、1-ブロモ-2-ヨードパーフルオロ(2-メチルプロパン)、モノブロモモノヨードパーフルオロシクロブタン、モノブロモモノヨードパーフルオロペンタン、モノブロモモノヨードパーフルオロ-n-オクタン、モノブロモモノヨードパーフルオロシクロヘキサン、1-ブロモ-1-ヨ−ド-2-クロロパーフルオロエタン、1-ブロモ-2-ヨード-2-クロロパーフルオロエタン、1-ヨード-2-ブロモ-2-クロロパーフルオロエタン、1,1-ジブロモ-2-ヨ−ドパーフルオロエタン、1,2-ジブロモ-2-ヨードパーフルオロエタン、1,2-ジヨード-2-ブロモパーフルオロエタン、1-ブロモ-2-ヨード-1,2,2-トリフルオロエタン、1-ヨード-2-ブロモ-1,2,2-トリフルオロエタン、1-ブロモ-2-ヨード-1,1-ジフルオロエタン、1-ヨード-2-ブロモ-1,1-ジフルオロエタン、1-ブロモ-2-ヨード-1-フルオロエタン、1-ヨード-2-ブロモ-1-フルオロエタン、1-ブロモ-2-ヨード-1,1,3,3,3-ペンタフルオロプロパン、1-ヨード-2-ブロモ-1,1,3,3,3-ペンタフルオロプロパン、1-ブロモ-2-ヨード-3,3,4,4,4-ペンタフルオロブタン、1-ヨード-2-ブロモ-3,3,4,4,4-ペンタフルオロブタン、1,4-ジブロモ-2-ヨードパーフルオロブタン、2,4-ジブロモ-1-ヨードパーフルオロブタン、1,4-ジヨード-2-ブロモパーフルオロブタン、1,4-ジブロモ-2-ヨード-3,3,4,4-テトラフルオロブタン、1,4-ジヨード-2-ブロモ-3,3,4,4-テトラフルオロブタン、1,1-ジブロモ-2,4-ジヨードパーフルオロブタン、1-ブロモ-2-ヨード-1-クロロエタン、1-ヨード-2-ブロモ-1-クロロエタン、1-ブロモ-2-ヨード-2-クロロエタン、1-ブロモ-2-ヨード-1,1-ジクロロエタン、1,3-ジブロモ-2-ヨードパーフルオロプロパン、2,3-ジブロモ-2-ヨードパーフルオロプロパン、1,3-ジヨード-2-ブロモパーフルオロプロパン、1-ブロモ-2-ヨードエタン、1-ブロモ-2-ヨードプロパン、1-ヨード-2-ブロモプロパン、1-ブロモ-2-ヨードブタン、1-ヨード-2-ブロモブタン、1-ブロモ-2-ヨード-2-トリフルオルメチル-3,3,3-トリフルオロプロパン、1-ヨード-2-ブロモ-2-トリフルオロメチル-3,3,3-トリフルオロプロパン、1-ブロモ-2-ヨード-2-フェニルパーフルオロエタン、1-ヨード-2-ブロモ-2-フェニルパーフルオロエタン、3-ブロモ-4-ヨードパーフルオロブテン-1、3-ヨード-4-ブロモパーフルオロブテン-1、1-ブロモ-4-ヨードパーフルオロブテン-1、1-ヨード-4-ブロモパーフルオロブテン-1、3-ブロモ-4-ヨード-3,4,4-トリフルオロブテン-1、4-ブロモ-3-ヨード-3,4,4-トリフルオロブテン-1、3-ブロモ-4-ヨード-1,1,2-トリフルオロブテン-1、4-ブロモ-5-ヨードパーフルオロペンテン-1、4-ヨード-5-ブロモパーフルオロペンテン-1、4-ブロモ-5-ヨード-1,1,2-トリフルオロペンテン-1、4-ヨード-5-ブロモ-1,1,2-トリフルオロペンテン-1、1-ブロモ-2-ヨードパーフルオロエチルパーフルオロメチルエーテル、1-ブロモ-2-ヨードパーフルオロエチルパーフルオロエチルエーテル、1-ブロモ-2-ヨードパーフルオロエチルパーフルオロプロピルエーテル、2-ブロモ-3-ヨードパーフルオロプロピルパーフルオロビニルエーテル、1-ブロモ-2-ヨードパーフルオロエチルパーフルオロビニルエーテル、1-ブロモ-2-ヨードパーフルオロエチルパーフルオロアリルエーテル、1-ブロモ-2-ヨードパーフルオロエチルメチルエーテル、1-ヨード-2-ブロモパーフルオロエチルエチルエーテル、1-ヨード-2-ブロモエチルエチルエーテル、1-ブロモ-2-ヨードエチル-2′-クロロエチルエーテル等が挙げられる。これらの含ヨウ素臭素化合物は、適宜公知の方法により製造することができ、例えば含フッ素オレフィンに臭化ヨウ素を反応させることにより、モノブロモモノヨード含フッ素オレフィンが得られる。
【0011】
また、芳香族の含ヨウ素臭素化合物としては、例えばベンゼンの1-ヨード-2-ブロモ、1-ヨード-3-ブロモ、1-ヨード-4-ブロモ、3,5-ジブロモ-1-ヨード、3,5-ジヨード-1-ブロモ、1-(2-ヨードエチル)-4-(2-ブロモエチル)、1-(2-ヨードエチル)-3-(2-ブロモエチル)、1-(2-ヨードエチル)-4-(2-ブロモエチル)、3,5-ビス(2-ブロモエチル)-1-(2-ヨードエチル)、3,5-ビス(2-ヨードエチル)-1-(2-ブロモエチル)、1-(3-ヨードプロピル)-2-(3-ブロモプロピル)、1-(3-ヨードプロピル)-3-(3-ブロモプロピル)、1-(3-ヨードプロピル)-4-(3-ブロモプロピル)、3,5-ビス(3-ブロモプロピル)-1-(3-ヨードプロピル)、1-(4-ヨードブチル)-3-(4-ブロモブチル)、1-(4-ヨードブチル)-4-(4-ブロモブチル)、3,5-ビス(4-ヨードブチル)-1-(4-ブロモブチル)、1-(2-ヨードエチル)-3-(3-ブロモプロピル)、1-(3-ヨードプロピル)-3-(4-ブロモブチル)、3,5-ビス(3-ブロモプロピル)-1-(2-ヨードエチル)、1-ヨード-3-(2-ブロモエチル)、1-ヨード-3-(3-ブロモプロピル)、1,3-ジヨード-5-(2-ブロモエチル)、1,3-ジヨード-5-(3-ブロモプロピル)、1-ブロモ-3-(2-ヨードエチル)、1-ブロモ-3-(3-ヨードプロピル)、1,3-ジブロモ-5-(2-ヨードエチル)、1,3-ジブロモ-5-(3-ヨードプロピル)などの各置換体、パーフルオロベンゼンの1-ヨード-2-ブロモ、1-ヨード-3-ブロモ、1-ヨード-4-ブロモ、3,5-ジブロモ-1-ヨード、3,5-ジヨード-1-ブロモ等の各置換体が用いられる。
【0012】
また、ヨウ素基の導入は、共重合反応によって含フッ素エラストマーを製造するに際し、反応系内に一般式 RIn (ここで、Rは炭素数1〜10のフルオロ炭化水素基、クロロフルオロ炭化水素基、クロロ炭化水素基または炭化水素基であり、nは1または2である)で表わされる飽和または不飽和の含ヨウ素化合物を共存させることによって行われる。
【0013】
上記一般式で表わされる飽和含ヨウ素化合物としては、例えば1,2-ジヨードパーフルオロエタン、1,3-ジヨードパーフルオロプロパン、1,4-ジヨードパーフルオロブタン、1,6-ジヨードパーフルオロヘキサン、1,8-ジヨードパーフルオロオクタン等が挙げられ、好ましくは1,4-ジヨードパーフルオロブタンが用いられる。また、不飽和含ヨウ素化合物としては、例えばヨードトリフルオロエチレン、1-ヨード-2,2-ジフルオロエチレン、パーフルオロ(2-ヨードエチルビニルエーテル)等が挙げられる。
【0014】
更に、臭素基の導入は、共重合反応によって含フッ素エラストマーを製造するに際し、反応系内に飽和または不飽和の含臭素フッ素化化合物を共存させることによって行われる。これらの含臭素フッ素化化合物は、分子内に更に塩素原子を含むことができる。
【0015】
かかる含臭素フッ素化化合物としては、例えば1,2-ジブロモ-1-フルオロエタン、1,2-ジブロモ-1,1-ジフルオロエタン、1,2-ジブロモ-1,1,2-トリフルオロエタン、1,2-ジブロモ-1-クロロトリフルオロエタン、2,3-ジブロモ-1,1,1-トリフルオロプロパン、1,2-ジブロモヘキサフルオロプロパン、1,2-ジブロモパーフルオロブタン、1,4-ジブロモパーフルオロブタン、1,4-ジブロモ-2-クロロ-1,1,2-トリフルオロブタン、1,6-ジブロモパーフルオロヘキサン等の炭素数2〜10の飽和脂肪族化合物、2-ブロモ-1,1-ジフルオロエチレン、1,1-ジブロモジフルオロエチレン、ブロモトリフルオロエチレン、2-ブロモ-3,3,3-トリフルオロプロペン、4-ブロモ-1,1,2-トリフルオロブテン-1、4-ブロモ-3-クロロ-3,4,4-トリフルオロブテン-1等の炭素数2〜10の不飽和脂肪族化合物、あるいは1,2-ジブロモ-3,5-ジフルオロベンゼン、1,2-ジブロモ-4,5-ジフルオロベンゼン、1,4-ジブロモ-2,5-ジフルオロベンゼン、2,4-ジブロモ-1-フルオロベンゼン、1,3-ジブロモ-5-フルオロベンゼン、1,4-ジブロモ-2-フルオロベンゼン、1,2-ジブロモパーフルオロベンゼン、1,3-ジブロモパーフルオロベンゼン、1,4-ジブロモパーフルオロベンゼン等の芳香族化合物が用いられる。
【0016】
これらのヨウ素基および/または臭素基含有化合物は、単独または組合せて用いられるが、その選択は含フッ素エラストマーをフッ素樹脂とブレンドし、架橋成形する際の架橋条件やこれらの化合物の反応性などを考慮して決定される。
【0017】
用いられる含フッ素エラストマーの分子量は、含フッ素共重合体組成物の加工性や機械的諸特性を考慮して決定されるが、分子量の指標としての溶液粘度ηsp/cが、約0.3〜1.5dl/g、好ましくは約0.4〜1.3dl/gを有することが望ましい。
【0018】
このような範囲の溶液粘度に相当する分子量の含フッ素エラストマーを得るためには、必要に応じて重合反応時にマロン酸エチル、アセトン、イソプロパノール等の連鎖移動剤が用いられるが、含ヨウ素臭素化合物が用いられる場合には、それ自体連鎖移動作用を有するので、特別な場合を除き、連鎖移動剤の添加は不要である。
【0019】
含フッ素エラストマー製造のための共重合反応は、乳化重合、けん濁重合、溶液重合、塊状重合等の任意の重合法によって行うことができるが、重合度を高めかつ経済性の面からは乳化重合法が好ましい。乳化重合反応は、過硫酸アンモニウム等の水溶性無機過酸化物またはそれと還元剤とのレドックス系を触媒として、パーフルオロオクタン酸アンモニウム、パーフルオロヘプタン酸アンモニウム、パーフルオロノナン酸アンモニウム等またはそれらの混合物、好ましくはパーフルオロオクタン酸アンモニウムを乳化剤に用いて、一般に圧力約0〜100kg/cm2G、好ましくは約10〜50kg/cm2G、温度約0〜100℃、好ましくは約20〜80℃の条件下で行われる。その際、重合系内のpHを調節するために、Na2HPO4、NaH2PO4、KH2PO4等の緩衝能を有する電解質物質あるいは水酸化ナトリウムを添加して用いてもよい。
【0020】
含フッ素エラストマーとブレンドされるフッ素樹脂としては、その分子内にフッ素原子を有し、室温以上、好ましくは120℃以上、特に好ましくは140℃以上の軟化点を有する重合体で、含フッ素エラストマーと共通のパーオキサイド系架橋剤と反応する反応点を有するものであって、フッ素樹脂として公知の重合体をいずれも用いることができる。例えば、 TFE 単独重合体、 TFE-HFP 共重合体、 TFE-FAVE 共重合体、 CTFE 単独重合体、 VdF 単独重合体、 VF( フッ化ビニル ) 単独重合体、 E( エチレン )-TFE 共重合体、 E-CTFE 共重合体、 VdF-HFP 共重合体、 VdF-TFE-HFP3 元共重合体、 VdF-FAVE 共重合体、 VdF-CTFE 共重合体等の室温以上に軟化点を有する重合体が用いられる。軟化点が120℃以上のものを用いた場合には、加工性および常態物性が改善されるばかりではなく、低温特性、特にTR-70値の改善が顕著に達成される。
【0021】
このような室温以上の軟化点を有するフッ素樹脂中へのパーオキサイド架橋性反応点の導入は、フッ素樹脂を製造する重合反応の際に、前記含ヨウ素臭素化合物InBrmRおよび/または前記含ヨウ素化合物RInを反応系に共存させることによって行われる。
【0022】
フッ素樹脂を得るための重合反応は、含フッ素エラストマーの場合と同様に、乳化重合法によって行われることが好ましい。得られるフッ素樹脂の分子量は、その指標としての溶液粘度ηsp/cが約0.4〜3dl/g、好ましくは約0.7〜2.5dl/gであることからも分るように、含フッ素エラストマーの場合よりも、分子量が高くとも加工性への悪影響の程度は小さく、機械的諸特性の点からは適当に分子量が高い方が良い。
【0023】
なお、後述する如く、含フッ素共重合体組成物の製造は、含フッ素エラストマー水性ラテックスとフッ素樹脂水性ラテックスとを混合するいわゆるラテックスブレンド法によって行われることが好ましい。
【0024】
含フッ素エラストマーとフッ素樹脂とは、前者が約95〜55%、好ましくは約90〜60%、また後者が約5〜45%、好ましくは約10〜40%となるような重量比でブレンドされる。フッ素樹脂のブレンド割合がこれより少ないと、含フッ素エラストマーの物性改善効果が少なく、一方これより多い割合でブレンドされると、前記特公平2-40694号公報記載の場合程ではないが、架橋成形品の硬度が上昇し、配合設計の自由度が低下するので好ましくない。
【0025】
ブレンド物の製造は、いずれも固体状に単離された含フッ素エラストマーとフッ素樹脂とを、ミキシングロール、ニーダ、バンバリーミキサ等で混合、混練することによって行うこともできるが、いずれも乳化重合法で得られた含フッ素エラストマーの水性ラテックスとフッ素樹脂の水性ラテックスとを、所望の固形分ブレンド割合になるような割合でラテックスブレンドし、それを凝析、洗浄および乾燥する方法をとった方が、(a)凝析、洗浄および乾燥が1回で済む、(b)混練時間が短かい、(c)含フッ素エラストマーのフッ素樹脂への分散性が向上するなどの利点がもたらされる。なお、水性ラテックスの凝析は、塩化カルシウム、塩化ナトリウム、カリミョウバン等の塩類水溶液中に、水性ラテックスを滴下することにより行われる。
【0026】
含フッ素エラストマーおよびフッ素樹脂中に、それぞれ約0.005〜0.050ミリモル/gポリマー、好ましくは約0.01〜0.04ミリモル/gポリマーの割合で導入されたヨウ素基あるいはこのような割合のヨウ素基と共に約0.005〜0.050ミリモル、好ましくは約0.01〜0.04ミリモル/gポリマーの割合で導入された臭素基が存在する含フッ素エラストマーおよびフッ素樹脂のブレンド物の架橋成形には、有機過酸化物が架橋剤として用いられる。
【0027】
有機過酸化物としては、例えば2,5-ジメチル-2,5-ビス(第3ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5-ジメチル-2,5-ビス(第3ブチルパーオキシ)ヘキシン-3、ベンゾイルパーオキサイド、ビス(2,4-ジクロロベンゾイル)パーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジ第3ブチルパーオキサイド、第3ブチルクミルパーオキサイド、第3ブチルパーオキシベンゼン、1,1-ビス(第3ブチルパーオキシ)-3,5,5-トリメチルシクロヘキサン、2,5-ジメチルヘキサン-2,5-ジヒドロキシパーオキサイド、α,α´-ビス(第3ブチルパーオキシ)-p-ジイソプロピルベンゼン、2,5-ジメチル-2,5-ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、第3ブチルパーオキシイソプロピルカーボネートが用いられる。
【0028】
これらの有機過酸化物と共に、必要に応じて例えばトリ(メタ)アリルイソシアヌレート、トリアリルトリメリテート、N,N′-m-フェニレンビスマレイミド、ジアリルフタレート、トリス(ジアリルアミン)-s-トリアジン、亜リン酸トリアリル、1,2-ポリブタジエン、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート等の多官能性不飽和化合物共架橋剤が併用されることが好ましい。
【0029】
パーオキサイド架橋系に配合される以上の各成分は、ブレンド物100重量部当り、有機過酸化物が約0.1〜10重量部、好ましくは約0.5〜5重量部の割合で、また共架橋剤が約0.1〜10重量部、好ましくは約0.5〜5重量部の割合でそれぞれ用いられる。
【0030】
ブレンド物には、以上の各成分よりなる架橋系に加えて、ZnO、CaO、Ca(OH)2、MgO、PbO等の2価金属の酸化物または水酸化物、合成ハイドロタルサイト等の受酸剤が、ブレンド物100重量部当り約1〜20重量部、好ましくは約3〜15重量部の割合で添加して用いられる。
【0031】
ブレンド物には更に、カーボンブラック、シリカ、グラファイト、クレー、タルク、けいそう土、硫酸バリウム、酸化チタン、ウォラストナイト等の充填剤または補強剤、滑剤、加工助剤、顔料などを適宜配合して用いることもできる。
【0032】
以上の各成分は、ミキシングロール、ニーダ、バンバリーミキサ等を用いて混練され、組成物が調製される。調製された組成物は、プレス成形機を用いて、約150〜220℃で約0.5〜10分間程度加熱することにより架橋成形されるが、必要に応じて約150〜250℃で約1〜20時間二次架橋が行われる。
【0033】
【発明の効果】
本発明に係る含フッ素共重合体組成物は、パーオキサイド系架橋剤と反応する反応点としてヨウ素基および/または臭素基を有する含フッ素エラストマーとフッ素樹脂とを混合するだけで、加工性にすぐれ、また常態物性にすぐれた架橋成形品を与えることができる。軟化点が120℃以上のフッ素樹脂を用いた場合には、更に低温特性、特にTR-70値の顕著な改善も同時に達成される。
【0034】
しかも、グラフト重合法やブロック重合法によって諸物性の改善を図る方法と比較して、大幅にその製造コストを低減させることが可能である。
【0035】
【実施例】
次に、実施例について本発明を説明する。
【0036】
参考例1
内容積10Lのオートクレーブ内に、パーフルオロオクタン酸アンモニウム10g、水酸化ナトリウム(pH調整用)2gおよび脱イオン水5Lを仕込み、内部空間を窒素ガスで十分に置換した後、1,4-ジヨードパーフルオロブタン14.98gを圧入した。その後、
フッ化ビニリデン [VdF] 22モル%
テトラフルオロエチレン [TFE] 8モル%
ヘキサフルオロプロペン [HFP] 70モル%
よりなる混合ガスを、内圧が20Kg/cm2Gになる迄圧入し、内温を70℃に昇温させた。
【0037】
その後、過硫酸アンモニウム5gを水150mlに溶解させた重合開始剤水溶液をオートクレーブ内に圧入し、重合反応を開始させた。このときの内圧は、32Kg/cm2Gであった。内圧が29Kg/cm2G迄低下した時点で、VdF/HFP/TFE(モル比47:34:19)混合ガスを分添ガスとして、内圧が30Kg/cm2Gになる迄圧入する操作を、生成ラテックス中の固形分濃度が25重量%になる迄くり返した。所定の固形分濃度になったら、直ちにオートクレーブ内の未反応ガスをパージして反応を停止させた。
【0038】
得られた水性ラテックスの一部に5重量%カリミョウバン水を添加して生成3元共重合体を凝析し、水洗、乾燥した。得られた3元共重合体含フッ素エラストマー1685g(重合率50%)について、共重合体組成(19F-NMRによる)、ヨウ素含量(元素分析による)および溶液粘度ηsp/c[1重量%メチルエチルケトン(MEK)溶液の比粘度、35℃]を測定した。なお、収量は得られた水性ラテックスを全量塩析したとした場合の回収量であり、重合率はその値に基いて算出されている。以下の参考例においても同様である。
【0039】
参考例2
参考例1において、1,4-ジヨードパーフルオロブタンの代りに、1-ブロモ-2-ヨードテトラフルオロエタンが10.13g用いられた。得られた3元共重合体含フッ素エラストマーについて、ヨウ素含量を共に臭素含量(元素分析による)も測定された。
【0040】
以上の参考例1〜2で得られた含フッ素エラストマーの共重合体組成、ヨウ素(および臭素)の含量、溶液粘度ηsp/c(1重量%MEK溶液)は、次の表1に示される。
表1
含フッ素エラストマー 参考例 1 参考例 2
[共重合体組成]
VdF (モル%) 54 54
HFP (モル%) 26 26
TFE (モル%) 20 20
[ヨウ素、臭素含量]
ヨウ素含量 (ミリモル/g) 0.033 0.015
臭素含量 (ミリモル/g) 0.016
[溶液粘度]
ηsp/c (dl/g) 0.58 0.75
【0041】
参考例3
内容積10Lのオートクレーブ内に、パーフルオロオクタン酸アンモニウム10g、水酸化ナトリウム2gおよび脱イオン水5Lを仕込み、内部空間を窒素ガスで十分に置換した後、1,4-ジヨードパーフルオロブタン7.65gを圧入した。その後、
フッ化ビニリデン [VdF] 95モル%
クロロトリフルオロエチレン [CTFE] 5モル%
よりなる混合ガスを、内圧が20Kg/cm2Gになる迄圧入し、内温を70℃に昇温させた。
【0042】
その後、過硫酸アンモニウム5gを水150mlに溶解させた重合開始剤水溶液をオートクレーブ内に圧入し、重合反応を開始させた。このときの内圧は、25Kg/cm2Gであった。内圧が20Kg/cm2G迄低下した時点で、VdF/CTFE(モル比95:5)混合ガスを分添ガスとして、内圧が21Kg/cm2Gになる迄圧入する操作を、生成ラテックス中の固形分濃度が25重量%になる迄くり返した。所定の固形分濃度になったら、直ちにオートクレーブ内の未反応ガスをパージして反応を停止させた。
【0043】
得られた水性ラテックスの一部に5重量%カリミョウバン水を添加して生成共重合体を凝析し、水洗、乾燥した。この共重合体フッ素樹脂1680g(重合率80%)について、共重合体組成(19F-NMRによる)、ヨウ素含量(元素分析による)および溶液粘度ηsp/c[1重量%ジメチルホルムアミド(DMF)溶液の比粘度、35℃]を測定した。また、融点(DSC法)の測定も行われた。
【0044】
参考例4
参考例 3において、1,4-ジヨードパーフルオロブタンの代りに、1-ブロモ-2-ヨードテトラフルオロエタンが5.17g用いられた。
【0045】
参考例5
参考例 4において、1-ブロモ-2-ヨードテトラフルオロエタンの代りに、マロン酸エチルが5.0g用いられた。
【0046】
参考例6
内容積 10L のオートクレーブ内に、パーフルオロオクタン酸アンモニウム 10g 、水酸化ナトリウム 2g および脱イオン水 5L を仕込み、内部空間を窒素ガスで十分に置換した後、マロン酸エチル 2.0g を圧入した。その後、
フッ化ビニリデン [VdF] 92 モル %
ヘキサフルオロプロペン [HFP] 8 モル %
よりなる混合ガスを、内圧が 20Kg/cm 2 G になる迄圧入し、内温を 50 ℃に昇温させた。
【0047】
その後、過硫酸アンモニウム 5g を水 150ml に溶解させた重合開始剤水溶液をオートクレーブ内に圧入し、重合反応を開始させた。このときの内圧は、 33Kg/cm 2 G であった。内圧が 29Kg/cm 2 G 迄低下した時点で、 VdF/HFP( モル比 97:3) 混合ガスを分添ガスとして、内圧が 30Kg/cm 2 G になる迄圧入する操作を、生成ラテックス中の固形分濃度が 30 重量 % になる迄くり返した。所定の固形分濃度になったら、直ちにオートクレーブ内の未反応ガスをパージして反応を停止させた。
【0048】
得られた水性ラテックスの一部に 5 重量 % カリミョウバン水を添加して生成共重合体を凝析し、水洗、乾燥した。得られた共重合体含フッ素エラストマーについて、共重合体組成 ( 19 F-NMR による ) および溶液粘度η sp/c[1 重量 % ジメチルホルムアミド (DMF) 溶液の比粘度、 35 ℃ ] を測定した。
【0049】
以上の参考例 3 〜 6で得られたフッ素樹脂の共重合体組成、ヨウ素(および臭素)の含量、溶液粘度ηsp/c(1重量%MEKまたはDMF溶液)、融点は、次の表2に示される。
表2
参考例
フッ素樹脂 3 4 5 6
[共重合体組成]
VdF (モル%) 92 92 92 97
TFE (モル%)
HFP (モル%) 3
CTFE (モル%) 8 8 8
[ヨウ素、臭素含量]
ヨウ素含量 (ミリモル/g) 0.020 0.011
臭素含量 (ミリモル/g) 0.010
[溶液粘度]
ηsp/c (dl/g) 1.50 2.00 1.98 1.51
[融点]
DSC法 (℃) 151 155 153 152
【0050】
実施例1
参考例1で得られた含フッ素エラストマー水性ラテックスと参考例 3で得られたフッ素樹脂水性ラテックスとを、それらの固形分重量比が85/15になるように混合し、撹拌した。この混合水性ラテックスを5%カリミョウバン水中に添加し、凝析、水洗、乾燥させて、含フッ素共重合体組成物Aを得た。
含フッ素共重合体組成物A 100重量部
MTカーボンブラック 20 〃
酸化亜鉛 6 〃
2,5-ジメチル-2,5-ジ(第3ブチルパーオキシ)ヘキサン 0.5 〃
トリアリルイソシアヌレート 4 〃
以上の各配合成分をロール混練し、混練物について180℃、5分間のプレス架橋および200℃、4時間のオーブン架橋を行って、シートおよびOリングを架橋成形し、得られた架橋成形品について、次の各項目の測定を行った。
(1)加工性:
(a)ロール加工性 ○:巻付性良好
△:巻付生地の耳に亀裂がみられる
×:巻付性不良
(b)成形性 ○:離型良好で成形品表面が平滑
△:離型性は比較的良好であるが、成形品表
面の一部が平滑ではない
×:離型した成形品が原形をとどめていない
(2)常態物性:
(a)硬さ(ショアーA) ASTM D-2240-81準拠
(b)100%モジュラス ASTM D-412-83準拠
(c)引張強さ ASTM D-412-83準拠
(d)伸び ASTM D-412-83準拠
【0051】
実施例2
実施例1において、固形分重量比が70/30に変更された。
【0052】
比較例1
参考例1の水性ラテックスから得られた含フッ素エラストマーについて、実施例1と同様の配合、混練、架橋および測定が行われた。
【0053】
実施例3
参考例2で得られた含フッ素エラストマー水性ラテックスと参考例 4で得られたフッ素樹脂水性ラテックスとを、それらの固形分重量比が85/15になるように混合し、撹拌した。この混合水性ラテックスを5%カリミョウバン水中に添加し、凝析、水洗、乾燥させて、含フッ素共重合体組成物Bを得た。
含フッ素共重合体組成物B 100重量部
2,5-ジメチル-2,5-ジ(第3ブチルパーオキシ)ヘキサン 1.1 〃
トリアリルイソシアヌレート 3.6 〃
以上の各配合成分をロール混練し、混練物について180℃、10分間のプレス架橋および200℃、20時間のオーブン架橋を行って、シートおよびOリングを加硫成形し、得られた架橋成形品について、加工性の評価および常態物性、圧縮永久歪の測定が行われた。
【0054】
実施例4
参考例2で水性ラテックスから得られた含フッ素エラストマーと参考例 4で水性ラテックスから得られたフッ素樹脂とを、85/15の重量比でロール混練し、含フッ素共重合体組成物Cを得た。この含フッ素共重合体組成物Cについて、実施例3と同様の配合、混練、架橋および測定が行われた。
【0055】
比較例2
参考例2の水性ラテックスから得られた含フッ素エラストマーについて、実施例3と同様の配合、混練、架橋および測定が行われた。
【0056】
比較例3
実施例3において、参考例 4で得られたフッ素樹脂水性ラテックスの代りに、参考例 5で得られたフッ素樹脂水性ラテックスを用い、含フッ素共重合体組成物Dを得た。この含フッ素共重合体組成物Dについて、実施例3と同様の配合、混練および架橋が行われたが、物性評価可能な成形品を得ることはできなかった。
【0057】
以上の各実施例および比較例における測定結果は、次の表3に示される。
表3
測定項目 実 -1 実 -2 比 -1 実 -3 実 -4 比 -2
[加工性]
ロール加工性 ○ ○ △ ○ ○ ×
成形性 ○ ○ △ ○ ○ △
[常態物性]
硬さ (ショアーA) 75 79 70 64 65 52
100%モジュラス (MPa) 6.9 9.8 3.8 2.5 2.2 1.2
引張強さ (MPa) 19.0 20.1 17.7 13.1 12.9 11.4
伸び (%) 350 350 350 390 380 470
[圧縮永久歪]
200℃、70時間 (%) 39 37 38 41 44 43
【0058】
以上の結果から、本発明に係る含フッ素共重合体組成物については、次のようなことがいえる。
(1)含フッ素エラストマーに共通の架橋剤と反応する反応点を有するフッ素樹脂を配合すると、伸びを低下させることなく、100%モジュラスおよび引張強さが改善される(実施例1〜2-比較例1および実施例3-比較例 2 参照)。
(2)これに対して、共通の架橋剤と反応する反応点を有しない場合には、架橋成形品を得ることが困難である(実施例3-比較例 3 参照)。
(3)含フッ素エラストマーのロール加工性および成形性が改善される。また、混練時に外部加熱を必要とはしない(実施例1〜2-比較例1および実施例3-比較例 2 参照)。
【0059】
実施例5
実施例1で得られた架橋成形品について、架橋特性、加工性、常態物性、低温特性および圧縮永久歪の測定が行われた。測定値は、他の項目の測定値(表3参照)と共に、表4に示される。
(1)架橋特性:東洋精機製オシレーティング・ディスク・レオメータ ASTM-100 型を使用し、 180 ℃、 10 分間の架橋を行って、最小トルク値 (M L ) 、最大トルク値 (M H ) および最大トルク値の 90% トルク値に到達する迄の時間 (tc90) を測定
(2)低温特性: ASTM D-1329 に準拠して、 TR-10 値および TR-70 値を測定し、その差を算出
【0060】
比較例4
実施例1において、参考例 3で得られたフッ素樹脂水性ラテックスの代りに、参考例 6で得られたフッ素樹脂水性ラテックスを用い、実施例 5と同様の測定が行われた。
【0061】
比較例5
参考例1の水性ラテックスから得られた含フッ素エラストマーについて、実施例 1と同様の配合、混練、架橋が行われ、得られた架橋成形品について、実施例 5 と同様に測定が行われた。なお、測定値の一部は、表3に比較例1として記載されている。
【0062】
以上の実施例 5および比較例 4 〜 5における測定結果は、次の表4に示される。
表4
測定項目 実施例5 比較例4 比較例5
[加工性]
ロール加工性 ○ ○ △
成形性 ○ △ △
[架橋特性]
ML (dN・m) 0.9 0.7 0.7
MH (dN・m) 23.4 21.9 23.4
tc90 (分) 1.43 1.88 1.58
[常態物性]
硬さ (ショアーA) 75 75 70
100%モジュラス (MPa) 6.9 5.0 3.8
引張強さ (MPa) 19.0 18.0 17.7
伸び (%) 350 350 350
[低温特性]
TR-10 (℃) -8.0 -7.8 -7.9
TR-70 (℃) -2.7 +2.2 -2.9
[TR-70]-[TR-10] (℃) 5.3 10.0 5.0
[圧縮永久歪]
150℃、70時間 (%) 26 37 25
200℃、70時間 (%) 39 43 38
【0063】
以上の結果から、次のようなことがいえる。
融点のほぼ等しいフッ素樹脂が用いられた実施例 5(Tm:151℃)と比較例 4(Tm:152℃)とを比較すると、パーオキサイド架橋点を有する前者の方が、それを有しない後者よりも低温特性(TR-70値)が良好であり、また成形性および圧縮永久歪特性の点でもすぐれている。
Claims (12)
- パーオキサイド系架橋剤と反応する反応点としてヨウ素基および/または臭素基をそれぞれに有する含フッ素エラストマーおよびフッ素樹脂よりなる含フッ素共重合体組成物。
- パーオキサイド系架橋剤と反応する反応点としてヨウ素基および/または臭素基が導入された含フッ素エラストマーが、フッ化ビニリデンおよびテトラフルオロエチレンよりなる群から選ばれた少くとも一種の単量体と、ヘキサフルオロプロペン、クロロトリフルオロエチレンおよび炭素数1〜3の低級アルキル基を有するパーフルオロ(低級アルキルビニルエーテル)よりなる群から選ばれた少くとも一種の単量体との共重合体である請求項1記載の含フッ素共重合体組成物。
- 含フッ素エラストマーがフッ化ビニリデン-ヘキサフルオロプロペン-テトラフルオロエチレン3元共重合体である請求項2記載の含フッ素共重合体組成物。
- 含フッ素エラストマーがフッ化ビニリデン-ヘキサフルオロプロペン共重合体である請求項2記載の含フッ素共重合体組成物。
- パーオキサイド系架橋剤と反応する反応点としてヨウ素基および/または臭素基が導入されたフッ素樹脂が、フッ化ビニリデンおよびテトラフルオロエチレンよりなる群から選ばれた少くとも一種の単量体と、ヘキサフルオロプロペン、クロロトリフルオロエチレンおよび炭素数1〜3の低級アルキル基を有するパーフルオロ(低級アルキルビニルエーテル)よりなる群から選ばれた少くとも一種の単量体との共重合体である請求項1記載の含フッ素共重合体組成物。
- フッ素樹脂がフッ化ビニリデン-クロロトリフルオロエチレン共重合体である請求項5記載の含フッ素共重合体組成物。
- フッ素樹脂がフッ化ビニリデン-ヘキサフルオロプロペン-テトラフルオロエチレン3元共重合体である請求項5記載の含フッ素共重合体組成物。
- フッ素樹脂がフッ化ビニリデン-ヘキサフルオロプロペン共重合体である請求項5記載の含フッ素共重合体組成物。
- 120℃以上の軟化点を有するフッ素樹脂が用いられた請求項5記載の含フッ素共重合体組成物。
- 含フッ素エラストマー水性ラテックスとフッ素樹脂水性ラテックスとを混合し、共凝析させることにより製造された請求項 1 記載の含フッ素共重合体組成物。
- 含フッ素エラストマーとフッ素樹脂とをドライブレンドして製造された請求項 1 記載の含フッ素共重合体組成物。
- シール材の成形材料として用いられる請求項 1 記載の含フッ素共重合体組成物。
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