JP3848771B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビード部にスチールワイヤ等の素線を束ねて構成したビードコアを配置した空気入りタイヤに関し、さらに詳しくは、軽量化を図りながらビードコアの素線を強固に結束し、ユニフォミティーを向上させ、ビードアンシーティング値を増大すると共に、操縦安定性をも向上するようにした空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】
タイヤのビードコアは、通常、スチールワイヤやアラミド繊維コード等の高強度・高弾性率の素線を横一列に複数本並べたものをゴムで被覆し、これを連続的に円環状に巻き取って積層構造を形成するか、或いは1本の素線をゴムで被覆し、これを連続的に円環状に巻き取って構成されている。
【0003】
従来、ビードコアの巻き取り端末における素線の分散(所謂バラケ)を防ぐ目的で、有機繊維コードのゴム引き平織り層からなるビードカバーによってビードコア全体を包み込むことが行われていた。ところが、近年のタイヤ軽量化の要求に伴って、上述したゴム引き平織層からなるビードカバーを除去することが必要となっている。
【0004】
しかしながら、ビードコアの周囲からビードカバーを除去すると、ビードコアの巻き取り端末において素線のバラケを生じるようになるためタイヤのユニフォミティーが悪化すると共に、ビードアンシーティング値が低下してリム外れ性が悪化し、更にはビードコアの変形によって操縦安定性が悪化するという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、軽量化を図りながらビードコアの素線を強固に結束し、ユニフォミティーを向上すると共に、ビードアンシーティング値を増大させてリム外れ性を向上し、更には操縦安定性をも向上するようにした空気入りタイヤを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明の空気入りタイヤは、左右一対のビード部にそれぞれ少なくとも1本の素線をタイヤ周方向に複数周巻回してなるビードコアを配置した空気入りタイヤにおいて、前記ビードコアをヤング率が50MPa以上であって熱可塑性樹脂のマトリックス中にエラストマーが不連続相として分散した構造をとる熱可塑性エラストマー組成物にて被覆したことを特徴とするものである。
【0007】
このようにビードコアを軽量かつ高剛性の熱可塑性エラストマー組成物にて被覆したことにより、軽量化を図りながらビードコアの素線を強固に結束することができる。従って、ビードコアの素線の端末が分散しなくなるので、ユニフォミティーを向上することができ、しかもビードコアの変形量が減少するので、ビードアンシーティング値が増大し、リム外れ性が向上すると共に、ビードコアの変形が抑制され、操縦安定性を向上することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の構成について添付の図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の実施形態からなる空気入りタイヤを例示するものであり、図2及び図3はそのビードコアを拡大して示すものである。図において、左右一対のビード部1,1間にはカーカス層2が装架されており、このカーカス層2のタイヤ幅方向両端部がビードコア3のタイヤ内側から外側に巻き上げられている。また、トレッド部4におけるカーカス層2の外側には、補強コードをタイヤ周方向に対して傾斜させた複数層のベルト層5が層間でコードを互いに交差させるように配置されている。
【0009】
ビードコア3は、図2及び図3に示すように、少なくとも1本の素線6をタイヤ周方向に複数周巻回して構成されている。この素線6としては、高強度・高弾性率を有するスチールワイヤやアラミド繊維コード等を使用することができる。そして、ビードコア3は、素線6を横一列に複数本並べたものを連続的に円環状に巻き取って積層構造を形成するか、或いは1本の素線6を連続的に円環状に巻き取って構成されている。
【0010】
ビードコア3の周囲には、ヤング率が50MPa以上の熱可塑性エラストマー組成物からなる被覆層7が設けられている。この被覆層7は素線6を束ねた後にビードコア3の全体を覆うようにビードコア3の周囲に配置され、加熱処理によって熱融着させたものである。この被覆層7の厚さは特に限定されるものではないが、0.05〜0.5mmにすることが好ましい。但し、被覆層7のビードコア3に対する被覆形態は特に限定されることはなく、下記のような形態にすることも可能である。
【0011】
図4において、帯状の被覆層7はビードコア3の周囲に螺旋状に巻き付けられている。この場合、ビードコア3の結束力を増強するために被覆層7に10〜100Nの張力を掛けて巻き付けることが好ましい。また、図5に示すように、熱可塑性エラストマー組成物によって被覆した素線6の1本又は複数本を円環状に巻き取った後に熱融着を行うことにより、ビードコア3の周囲だけでなく素線6,6間にも被覆層7を配置するようにしてもよい。
【0012】
熱可塑性エラストマー組成物とは、熱可塑性樹脂成分とエラストマー成分とをブレンドしたものである。この熱可塑性エラストマー組成物において、熱可塑性樹脂成分の含有量は30重量%以上であることが好ましい。熱可塑性樹脂としては、ポリアミド系樹脂〔例えばナイロン6(N6)、ナイロン66(N66)、ナイロン46(N46)、ナイロン11(N11)、ナイロン12(N12)、ナイロン610(N610)、ナイロン612(N612)、ナイロン6/66共重合体(N6/66)、ナイロン6/66/610共重合体(N6/66/610)、ナイロンMXD6(MXD6)、ナイロン6T、ナイロン6/6T共重合体、ナイロン66/PP共重合体、ナイロン66/PPS共重合体〕、及びそれらのN−アルコシキアルキル化物〔例えば、6−ナイロンのメトキシメチル化物、6−610−ナイロンのメトキシメチル化物、612−ナイロンのメトキシメチル化物〕、ポリエステル系樹脂〔例えば、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンイソフタレート(PEI)、PET/PEI共重合体、ポリアリレート(PAR)、ポリブチレンナフタレート(PBN)、液晶ポリエステル、ポリオキシアルキレンジイミド酸/ポリブチレートテレフタレート共重合体などの芳香族ポリエステル〕、ポリニトリル系樹脂〔例えばポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリロニトリル、アクリロニトリル/スチレン共重合体(AS)、メタクリロニトリル/スチレン共重合体、メタクリロニトリル/スチレン/ブタジエン共重合体〕、ポリメタクリレート系樹脂〔例えばポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリメタクリル酸エチル〕、ポリビニル系樹脂〔例えば、酢酸ビニル、ポリビニルアルコール(PVA)、ビニルアルコール/エチレン共重合体(EVOH)、ポリ塩化ビニリデン(PDVC)、ポリ塩化ビニル(PVC)、塩化ビニル/塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニリデン/メチルアクリレート共重合体、塩化ビニリデン/アクリロニトリル共重合体〕、セルロース系樹脂〔例えば酢酸セルロース、酢酸酪酸セルロース〕フッ素系樹脂〔例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニル(PVF)、ポリクロルフルオロエチレン(PCTFE)、テトラフロロエチレン/エチレン共重合体〕、イミド系樹脂〔例えば芳香族ポリイミド(PI)〕などを挙げることができる。特に、ビードコア3の結束力を増強するために、熱収縮性のあるポリイミド系熱可塑性樹脂を使用することが好ましい。また、タイヤ走行時の温度上昇によって被覆層7が可塑化することを回避するために、熱可塑性樹脂の可塑化温度は100℃以上であることが好ましい。
【0013】
また、熱可塑性エラストマー組成物のエラストマー成分としては、ジエン系ゴム及びその水添物〔例えばNR、IR、エポキシ化天然ゴム、SBR、BR(高シスBR及び低シスBR)、NBR、水素化NBR、水素化SBR〕、オレフィン系ゴム〔例えばエチレンプロピレンゴム(EPDM、EPM)、マレイン酸変性エチレンプロピレンゴム(M−EPM)、IIR、イソブチレンと芳香族ビニル又はジエン系モノマー共重合体、アクリルゴム(ACM)、アイオノマー〕、含ハロゲンゴム〔例えばBr−IIR、Cl−IIR、イソブチレンパラメチルスチレン共重合体の臭素化物(Br−IPMS)、クロロプレンゴム(CR)、ヒドリンゴム(CHR)、クロロスルホン化ポリエチレン(CMS)、塩素化ポリエチレン(CM)、マレイン酸変性塩素化ポリエチレン(M−CM)〕、シリコンゴム〔例えばメチルビニルシリコンゴム、ジメチルシリコンゴム、メチルフェニルビニルシリコンゴム〕、含イオウゴム(例えばポリスルフィドゴム)、フッ素ゴム(例えばビニリデンフルオライド系ゴム、含フッ素化ビニルエーテル系ゴム、テトラフルオロエチレン−プロピレン系ゴム、含フッ素シリコン系ゴム、含フッ素ホスファゼン系ゴム〕、熱可塑性エラストマー〔例えばスチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、エステル系エラストマー、ウレタン系エラストマー、ポリアミド系エラストマー〕などを挙げることができる。
【0014】
熱可塑性エラストマー組成物の製造方法は、予め熱可塑性樹脂成分とエラストマー成分(ゴムの場合は未加硫物)とを2軸混練押出機等で溶融混練し、連続相(マトリックス)を形成する熱可塑性樹脂中に分散相(ドメイン)としてエラストマー成分を分散させることによる。エラストマー成分を加硫する場合には、混練下で加硫剤を添加し、エラストマー成分を動的加硫させてもよい。また、熱可塑性樹脂またはエラストマー成分への各種配合剤(加硫剤を除く)は、上記混練中に添加してもよいが、混練の前に予め混合しておくことが好ましい。熱可塑性樹脂とエラストマー成分の混練に使用する混練機としては、特に限定はなく、スクリュー押出機、ニーダ、バンバリミキサー、2軸混練押出機等が使用できる。中でも熱可塑性樹脂とエラストマー成分の混練およびエラストマー成分の動的加硫には、2軸混練押出機を使用するのが好ましい。更に、2種類以上の混練機を使用し、順次混練してもよい。溶融混練の条件として、温度は熱可塑性樹脂が溶融する温度以上であればよい。また、混練時の剪断速度は1000〜7500 Sec -1 であるのが好ましい。混練全体の時間は30秒から10分、また加硫剤を添加した場合には、添加後の加硫時間は15秒から5分であるのが好ましい。
【0015】
前記した特定の熱可塑性樹脂とエラストマー成分との相溶性が異なる場合は、第3成分として適当な相溶化剤を用いて両者を相溶化させるのが好ましい。系に相溶化剤を混合することにより、熱可塑性樹脂とエラストマー成分との界面張力が低下し、その結果、分散層を形成しているゴム粒子径が微細になることから両成分の特性はより有効に発現されることになる。そのような相溶化剤としては一般的に熱可塑性樹脂及びエラストマー成分の両方又は片方の構造を有する共重合体、或いは熱可塑性樹脂又はエラストマー成分と反応可能なエポキシ基、カルボニル基、ハロゲン基、アミノ基、オキサゾリン基、水酸基等を有した共重合体の構造をとるものとすることができる。これらは混合される熱可塑性樹脂とエラストマー成分の種類によって選定すれば良いが、通常使用されるものにはスチレン/エチレン・ブチレンブロック共重合体(SEBS)及びそのマレイン酸変性物、EPDM、EPDM/スチレン又はEPDM/アクリロニトリルグラフト共重合体及びそのマレイン酸変性物、スチレン/マレイン酸共重合体、反応性フェノキシン等を挙げることができる。かかる相溶化剤の配合量には特に限定はないが、好ましくはポリマー成分(熱可塑性樹脂とエラストマー成分の総和)100重量部に対して、0.5〜10重量部が良い。
【0016】
熱可塑性樹脂とエラストマーとをブレンドする場合の特定の熱可塑性樹脂成分(A)とエラストマー成分(B)との組成比は、特に限定はなく、ヤング率、成形体の厚さにより適宜決めればよいが、好ましい範囲は重量比90/10〜30/70である。
本発明に係るポリマー組成物には、上記必須ポリマー成分に加えて、本発明のタイヤ用ポリマー組成物の必要特性を損なわない範囲で前記した相溶化剤ポリマーなどの他のポリマーを混合することができる。他のポリマーを混合する目的は、熱可塑性樹脂とエラストマー成分との相溶性を改良するため、材料の成形体の成型加工性をよくするため、耐熱性向上のため、コストダウンのため等があり、これに用いられる材料としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、ABS、SBS、ポリカーボネート(PC)等を例示することができる。本発明に係るポリマー組成物には、更に一般的にポリマー配合物に配合される充填剤(炭酸カルシウム、酸化チタン、アルミナ等)、カーボンブラック、ホワイトカーボン等の補強剤、軟化剤、可塑剤、加工助剤、顔料、染料、老化防止剤等を上記空気透過率、ヤング率の要件を損なわない限り任意に配合することもできる。
【0017】
また前記エラストマー成分は熱可塑性樹脂との混合の際にエラストマー成分を動的に加硫することもできる。エラストマー成分を動的に加硫する場合の加硫剤、加硫助剤、加硫条件(温度、時間)等は、添加するエラストマー成分の組成に応じて適宜決定すればよく、特に限定されるものではない。
加硫剤としては、一般的なゴム加硫剤(架橋剤)を用いることができる。具体的には、イオン系加硫剤としては粉末イオウ、沈降性イオウ、高分散性イオウ、表面処理イオウ、不溶性イオウ、ジモルフォリンジサルファイド、アルキルフェノールジサルファイド等を例示でき、例えば、0.5〜4phr 〔ゴム成分(ポリマー)100重量部あたりの重量部〕程度用いることができる。
【0018】
また、有機過酸化物系の加硫剤としては、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルヒドロパーオキサイド、2,4−ビクロロベンゾイルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジ(パーオキシルベンゾエート)等が例示され、例えば、1〜20phr 程度用いることができる。
【0019】
更に、フェノール樹脂系の加硫剤としては、アルキルフェノール樹脂の臭素化物や、塩化スズ、クロロプレン等のハロゲンドナーとアルキルフェノール樹脂とを含有する混合架橋系等が例示でき、例えば、1〜20phr 程度用いることができる。
その他として、亜鉛華(5phr 程度)、酸化マグネシウム(4phr 程度)、リサージ(10〜20phr 程度)、p−キノンジオキシム、p−ジベンゾイルキノンジオキシム、テトラクロロ−p−ベンゾキノン、ポリ−p−ジニトロソベンゼン(2〜10phr 程度)、メチレンジアニリン(0.2〜10phr 程度)が例示できる。
【0020】
また、必要に応じて、加硫促進剤を添加してもよい。加硫促進剤としては、アルデヒド・アンモニア系、グアニジン系、チアゾール系、スルフェンアミド系、チウラム系、ジチオ酸塩系、チオウレア系等の一般的な加硫促進剤を、例えば、0.5〜2phr 程度用いることができる。
具体的には、アルデヒド・アンモニア系加硫促進剤としては、ヘキサメチレンテトラミン等、グアジニン系加硫促進剤としては、ジフェニルグアジニン等、チアゾール系加硫促進剤としては、ジベンゾチアジルジサルファイド(DM)、2−メルカプトベンゾチアゾール及びそのZn塩、シクロヘキシルアミン塩等、スルフェンアミド系加硫促進剤としては、シクロヘキシルベンゾチアジルスルフェンアマイド(CBS)、N−オキシジエチレンベンゾチアジル−2−スルフェンアマイド、N−t−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアマイド、2−(チモルポリニルジチオ)ベンゾチアゾール等、チウラム系加硫促進剤としては、テトラメチルチウラムジサルファイド(TMTD)、テトラエチルチウラムジサルファイド、テトラメチルチウラムモノサルファイド(TMTM)、ジペンタメチレンチウラムテトラサルファイド等、ジチオ酸塩系加硫促進剤としては、Zn−ジメチルジチオカーバメート、Zn−ジエチルジチオカーバメート、Zn−ジ−n−ブチルジチオカーバメート、Zn−エチルフェニルジチオカーバメート、Te−ジエチルジチオカーバメート、Cu−ジメチルジチオカーバメート、Fe−ジメチルジチオカーバメート、ピペコリンピペコリルジチオカーバメート等、チオウレア系加硫促進剤としては、エチレンチオウレア、ジエチルチオウレア等を挙げることができる。
【0021】
また、加硫促進助剤としては、一般的なゴム用助剤を併せて用いることができ、例えば、亜鉛華(5phr 程度)、ステアリン酸やオレイン酸及びこれらのZn塩(2〜4phr 程度)等が使用できる。
このようにして得られるフィルムは熱可塑性樹脂のマトリックス中にエラストマーが不連続相として分散した構造をとる。かかる構造をとることにより、フィルムに十分な柔軟性と、連続相の樹脂層の効果により十分な低空気透過性を併せ付与することができるとともに、エラストマーの多少によらず熱可塑性樹脂の成形加工性を得ることができる。
【0022】
本発明によれば、上述のようにビードコア3を軽量かつ高剛性の熱可塑性エラストマー組成物にて被覆することにより、従来のように有機繊維コードのゴム引き平織り層からなるビードカバーを使用する場合に比べて軽量化を図りながらビードコア3の素線6を強固に結束することができる。従って、ビードコア3の巻き取り端末において素線6が分散しなくなるので、タイヤのユニフォミティーを向上することができる。
【0023】
また、素線6,6間の摩擦力が増大することにより、ビードコア3の変形量が減少するので、ビードアンシーティング値を増大させることができる。このビードアンシーティング値とは、リムに組み付けられたタイヤに対して径方向の力をかけてリム外れを生じたときの値であり、この値が小さいと走行時におけるビード部1の動きが大きくなる。従って、上述のようにビードアンシーティング値を増大させると、ビード部1の動きが抑制されるため操縦安定性を向上することができる。
【0024】
本発明において、熱可塑性エラストマー組成物からなる被覆層7のヤング率は50MPa以上にする必要がある。この被覆層7のヤング率が50MPa未満であると、素線6に対して十分な拘束力を得られない。また、被覆層7のヤング率の上限は2000MPaにすることが好ましい。被覆層7のヤング率が2000MPaを超えると、ビードワイヤ3の変形によって被覆層7に亀裂を生じやすくなる。
【0025】
なお、上記実施形態ではビードコア3又は素線6の周囲に熱可塑性エラストマー組成物を直接被覆するようにした場合について説明したが、ビードコア3又は素線6の周囲にゴムを被覆し、その外側に熱可塑性エラストマー組成物を被覆するようにしてもよい。但し、ゴム被覆を行わなければ、軽量化において有利である。また、ビードコア3の周囲に配置されるゴムとの接着性を高めるために、被覆層7の外側に接着層を配置するようにしてもよい。この場合、熱可塑性エラストマー組成物からなるフィルムと接着層フィルムとの積層体をビードコア3の周囲に巻き付けるようにしてもよい。
【0026】
本発明に用いられる接着剤は、熱可塑性エラストマー成分及びタイヤ部材のゴム成分との臨界表面張力差(Δγc)がそれぞれ6mN/m以下、好ましくは3mN/m以下のポリマー成分を含む接着組成物が望ましく、接着剤の主成分となるポリマーは、一般的な未加硫ゴム、アクリル酸エステル共重合体、ポリエーテル及びポリエステルポリオール、スチレン共重合体、変性スチレン共重合体、ポリオレフィン等で、具体的には、天然ゴム、SBR,BR,IR,EPDM等の未加硫ゴム、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸エチルなどのモノマーを重合させて得られるポリマー及び、それらとエチレンの共重合体、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、アジピン酸とグリコール、トリオールとの縮合体であるエチレンアジペート、ブチレンアジペート、ジエチレンアジペート、スチレンエチレンブチレン共重合体、スチレンエチレンプロピレン共重合体及びそれらにエポキシ基、カルボキシル基、アミノ基、無水マレイン酸基等付与した変性物が挙げられる。
【0027】
架橋剤としては、一般のゴム用の加硫剤のほか、ポリマー種類に合わせて、イソシアネート系架橋剤、アミン系架橋剤等、自由に選択できる。具体的にはイオウ系としては粉末イオウ、沈降イオウ、高分散性イオウ、表面処理イオウ、不溶性イオウ、ジモルホリン・ジサルファイド、アルキル・フェノール・ジサルファイドなどを、例えば1〜4phr (ゴム100重量部当りの重量部、以下同じ)程度、過酸化物系として、例えばベンゾイル・パーオキサイド、t−ブチル・ヒドロ・パーオキサイド、2,4−ジクロロ・ジベンゾイル・パーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル・ヘキサン−2,5−ジ(パーオキシルベンゾエート)を例えば1〜15phr 程度、その他として、亜鉛華(5phr 程度)、酸化マグネシウム(4phr 程度)、リサージ(10〜20phr 程度)、p−キノンジオキシム、p−ジベンゾイル・キノン・ジオキシム、テトラクロロ−p−ベンゾキノン、ポリ−p−ジニトロソベンゼン(2〜10phr 程度)などがあげられる。
【0028】
本発明の接着剤はあらかじめ溶剤等に溶かしておき、ハケ、スプレー、ローラーなどで接着面に塗布する方法や、ディップロールコーター、キスロールコーター、ナイフコーター等で熱可塑性フィルムに付着させておく方法、または、溶剤を使わない方法として、熱可塑性フィルム作製時に共押出し、あるいはラミネートし、2層フィルムを作製しておく方法で簡単に接着層を形成できる。
【0029】
【実施例】
タイヤサイズ185/70R14 88Sとし、スチールワイヤをタイヤ周方向に複数周巻回してビードコアを形成した空気入りタイヤにおいて、スチールワイヤの被覆材料をゴムにしてビードカバーを除去した従来タイヤ1と、スチールワイヤの被覆材料をゴムにすると共にビードコアにナイロンコードのゴム引き平織り層からなるビードカバーを巻き付けた従来タイヤ2と、スチールワイヤの被覆材料をヤング率が種々異なる熱可塑性エラストマーにしてビードコアを巻き取った後に熱融着を行った比較タイヤ及び本発明タイヤを製作した。なお、上記熱可塑性エラストマーとしては、以下の材料を使用した。
【0030】
熱可塑性エラストマー1
ナイロン11(アトケム・リルサンBMNO)を30部、Br−(ポリイソブチレン−p−メチルスチレン)(EXXPRO89−4、エクソンケミカル)70部を2軸混練機にて混練し、樹脂成分中にゴムを分散させた後、ZnO、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸をそれぞれ、0.42部、1.68部、0.84部加えて、動的加硫を行ない作製した。
【0031】
熱可塑性エラストマー2
ナイロン6.66共重合体(東レ・アミランCM6041)を15部、ナイロン11(アトケム・リルサンBMNO)を35部、Br−(ポリイソブチレン−p−メチルスチレン)(EXXPRO89−4、エクソンケミカル)50部を2軸混練機にて混練し、樹脂成分中にゴムを分散させた後、ZnO、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸をそれぞれ、0.3部、1.2部、0.6部加えて、動的加硫を行ない作製した。
【0033】
なお、熱可塑性エラストマーを被覆材料とした場合には、ゴム部材との接着剤として、下記表1の材料を用いてタイヤを作製した。
【0034】
【表1】
【0035】
上記配合にて、ニーダーでEEA、クイントンA−100、FEFブラックの組成を混合し、トルエン以下の混合溶媒中にホモジナイザー(回転数を8000rpm )で攪拌して、接着剤とした。最後にジクミルパーオキサイドを添加し、攪拌した。
【0036】
これら試験タイヤについて、下記試験方法によりラジアルフォースバリエーション、ビードアンシーティング値、ビードコアにおけるバラケの有無、操縦安定性及びビードコアの重量を評価し、その結果を表2に示した。
ラジアルフォースバリエーション(RFV):
JASO C607に基づく試験条件及び方法によってラジアルフォースバリエーションを測定した。評価結果は、従来タイヤ1の測定値を100とする指数で示した。この指数値が小さいほどRFVが小さく、ユニフォミティーが良好である。
【0037】
ビードアンシーティング値(BUS値):
JIS D4230に定められている試験条件及び方法に基づいてビードアンシーティング値を測定した。評価結果は、従来タイヤ1の測定値を100とする指数で示した。この指数値が大きいほどビードアンシーティング値が大きい。
バラケの有無:
各試験タイヤの成形前に、ビードコアの巻き取り端末部において素線にバラケが生じているか否かを調べた。
【0038】
操縦安定性:
各試験タイヤをJATMA標準リムに装着し、空気圧を200kPaにして、排気量2000ccの乗用車に取り付け、5人のパネラーによって操縦安定性のフィーリングテストを行った。その結果は10点法により評価し、5人のパネラーの平均値を示した。この値が大きいほど操縦安定性が優れている。
【0039】
ビードコアの重量:
各試験タイヤについてビードコア(ビードカバーを含む)の重量を測定した。評価結果は、従来タイヤ1の測定値を100とする指数で示した。この指数値が小さいほど重量が軽い。
【0040】
【表2】
【0041】
この図2から明らかなように、本発明タイヤは、従来タイヤ2に比べて軽量化を図りながらビードコアの巻き取り端末部における素線のバラケを防止することができ、その結果として従来タイヤ1に比べてユニフォミティーが向上し、しかもビードアンシーティング値が増大し、操縦安定性が優れていた。一方、比較タイヤは、熱可塑性エラストマーからなる被覆層のヤング率が低いため、本発明タイヤのような効果を得られなかった。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、左右一対のビード部にそれぞれ少なくとも1本の素線をタイヤ周方向に複数周巻回してなるビードコアを配置した空気入りタイヤにおいて、前記ビードコアをヤング率が50MPa以上であって熱可塑性樹脂のマトリックス中にエラストマーが不連続相として分散した構造をとる熱可塑性エラストマー組成物にて被覆したことにより、軽量化を図りながらビードコアの素線を強固に結束し、ユニフォミティーを向上させ、ビードアンシーティング値を増大すると共に、操縦安定性をも向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態からなる空気入りタイヤを例示する子午線断面図である。
【図2】図1におけるビードコアを拡大して示す断面図である。
【図3】図1におけるビードコアを拡大して示す斜視図である。
【図4】本発明におけるビードコアの変形例を示す斜視図である。
【図5】本発明におけるビードコアの他の変形例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ビード部
3 ビードコア
6 素線
7 被覆層
Claims (4)
- 左右一対のビード部にそれぞれ少なくとも1本の素線をタイヤ周方向に複数周巻回してなるビードコアを配置した空気入りタイヤにおいて、前記ビードコアをヤング率が50MPa以上であって熱可塑性樹脂のマトリックス中にエラストマーが不連続相として分散した構造をとる熱可塑性エラストマー組成物にて被覆した空気入りタイヤ。
- 前記素線を前記熱可塑性エラストマー組成物にて被覆した請求項1に記載の空気入りタイヤ。
- 前記素線がスチールワイヤである請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
- 前記素線がアラミド繊維コードである請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
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