JP3848728B2 - 一缶二水路風呂給湯器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、給湯熱交換器と追い焚き熱交換器が一体化され、その一体化した熱交換器を共通のバーナーで加熱する一缶二水路風呂給湯器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図3には出願人らが開発している一缶二水路風呂給湯器のシステム構成例が示されている。同図において、この一缶二水路風呂給湯器(器具)は燃焼室1を有し、この燃焼室1にはバーナー2が配設され、このバーナー2の上方には給湯熱交換器3と追い焚き熱交換器4が設けられている。これら給湯熱交換器3と追い焚き熱交換器4は一体化されて配設されている。すなわち、複数の共通のフィンプレート5に給湯側の管路を貫通装着して給湯熱交換器3と成し、同じくフィンプレート5に追い焚き側の管路を貫通装着して追い焚き熱交換器4と成しており、上記バーナー2は給湯熱交換器3と追い焚き熱交換器4を共に加熱する構成になっている。
【0003】
上記バーナー2の下方側の燃焼室1は給気通路6に連通され、この給気通路6には燃焼ファン7が組み込まれており、燃焼ファン7の回転駆動により外部から給気通路6を介してバーナー2へ空気が送り込まれると共に、バーナー2の燃焼により生じた排気ガスがバーナー2の上方の燃焼室1に連通する排気通路9から外部へ排出される。
【0004】
上記バーナー2のガス導入口にはガスノズル19が対向配設され、このガスノズル19には燃料ガスを導入するためのガス供給通路8が接続されており、このガス供給通路8により導かれた燃料ガスはガスノズル19を介してバーナー2に供給される。また、上記ガス供給通路8には通路の開閉を行う電磁弁10,11a,11bと、ガスの供給量を開弁量により制御する比例弁12とが介設されている。
【0005】
前記給湯熱交換器3の入側には給水通路13の一端側が接続され、給湯熱交換器3の出側には給湯通路14の一端側が接続されており、上記給水通路13の他端側は外部配管を介して水供給源に接続され、前記給湯通路14の他端側は外部配管を介して台所等の所望の給湯場所に導かれている。また、上記給湯熱交換器3の入側の給水通路13と出側の給湯通路14を短絡するバイパス通路15が設けられており、上記バイパス通路15には通路の開閉を行うバイパス弁16が介設されている。
【0006】
前記追い焚き熱交換器4の入側には管路18の一端側が接続され、この管路18の他端側は循環ポンプ20の吐出口に接続されており、循環ポンプ20の吸入口には戻り管21の一端側が接続され、戻り管21の他端側は浴槽22に連接されている。また、追い焚き熱交換器4の出側には管路23の一端側が接続されており、この管路23の他端側は前記浴槽22に連接されている。上記戻り管21と循環ポンプ20と管路18と追い焚き熱交換器4と管路23により追い焚き循環通路24が構成される。
【0007】
上記追い焚き循環通路24の管路18と前記給湯通路14は湯張り通路25により連通されており、この湯張り通路25には通路の開閉を制御する注湯制御弁26と、浴槽22の水位を検出する水位センサ28とが設けられている。
【0008】
なお、図中に示す30は燃焼室1内の風量を検出する風量センサであり、31は給水通路13に設けられて給水の流量を検出する水量センサであり、32は給水通路13の水の温度を検出する入水温度センサであり、34は給湯通路14に設けられて通水流量を制御する流量制御弁であり、35は給湯通路14に設けられて給湯が行われていることを水流により検出する給湯確認スイッチであり、36は追い焚き循環通路24の水流を検出する水流センサであり、37は追い焚き循環通路24の湯水を浴槽湯水の温度(風呂温度)として検出する循環通路湯水温度検出手段である風呂温度センサであり、38は給湯熱交換器3で作り出された湯の温度を検出する出湯温度センサである。
【0009】
この一缶二水路風呂給湯器には制御装置40が設けられており、この制御装置40にはリモコン41が接続されている。このリモコン41には給湯温度を設定するための給湯温度設定手段や、浴槽22の風呂の温度を設定する風呂温度設定手段や、浴槽22の湯水の水位を設定する風呂水位設定手段等が設けられている。
【0010】
上記制御装置40は各種センサのセンサ出力信号やリモコン41の情報を取り込み、それら情報と予め与えられているシーケンスプログラムに従って、給湯運転や、湯張り運転や、追い焚き運転等の各種の器具運転の動作を次のように制御する。
【0011】
例えば、台所等に導かれた給湯通路の水栓が開けられ、水供給源から給水通路13に水が流れ込んで水量センサ31が給水通路13の通水を検出すると、器具は給湯運転を開始する。まず、燃焼ファン7の回転駆動を開始させ、電磁弁11a,11bの両方又はどちらか一方と電磁弁10を開動作させガス供給通路8を通してバーナー2に燃料ガスを供給し、図示されていない点着火手段によりバーナー2の点着火を行い燃焼を開始させる。
【0012】
そして、給湯湯温が前記給湯温度設定手段に設定されている給湯設定温度となるように比例弁12の開弁量を制御して(バーナー2への供給ガス量を制御して)バーナー2の燃焼能力を制御し、給湯熱交換器3の通水をバーナー2の燃焼火炎により加熱して設定温度の湯を作り出し、この湯を給湯通路14を通して給湯場所に供給する。
【0013】
湯の使用が終了して水栓が閉められると、給湯熱交換器3への通水が停止し、水量センサ31が給水通路13の通水を検知しなくなったときに、電磁弁10を閉じてバーナー2の燃焼を停止させる。その後、予め定められたポストパージ期間(例えば、5分間)が経過したときに、燃焼ファン7の回転駆動を停止して給湯運転を終了し次の給湯に備える。
【0014】
湯張り運転を行うときには、例えば、注湯制御弁26を開弁し、この注湯制御弁26の開弁動作により水供給源から給水通路13に水が流れ込んで水量センサ31が給水通路13の通水を検知すると、上記給湯運転と同様にバーナー2の燃焼を開始させる。
【0015】
このバーナー2の燃焼火炎により給湯熱交換器3で作り出された湯は給湯通路14と湯張り通路25を順に介して追い焚き循環通路24に送り込まれ、追い焚き循環通路24に流れ込んだ湯は戻り管21を通る経路と追い焚き熱交換器4を通る経路との2経路で浴槽22に落とし込まれる。そして、水位センサ28が検出する浴槽22の水位がリモコン41に設定されている設定水位に達したときに、注湯制御弁26を閉じ、電磁弁10を閉じてバーナー2の燃焼を停止させ、湯張り運転を終了する。
【0016】
追い焚き運転を行うときには、循環ポンプ20を駆動させて浴槽22内の湯水を追い焚き循環通路24を通して循環させると共に、バーナー2の燃焼を開始させ、バーナー2の燃焼火炎により追い焚き熱交換器4の循環湯水を加熱して追い焚きを行う。そして、風呂温度センサ37により検出される風呂温度が前記風呂温度設定手段により設定されている設定温度に達したときに、バーナー2の燃焼を停止させ、追い焚き運転を終了する。
【0017】
前記の如く、一缶二水路風呂給湯器は、一体化された給湯熱交換器3と追い焚き熱交換器4を共通のバーナー2を用いて加熱する方式であるので、別体に設けられた給湯熱交換器と追い焚き熱交換器をそれぞれ別個のバーナーを用いて燃焼加熱する方式に比べて、装置構成の簡易化が図れ、これに伴い、装置の小型化とコストの低減が図れることになる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、追い焚き運転が行われるときには、給湯熱交換器3の水管をバーナ2の燃焼火炎によって加熱し、この給湯熱交換器3の水管内の水を熱媒体として該給湯熱交換器3に接している追い焚き熱交換器4の水管を加熱し追い焚き熱交換器4内の循環湯水を加熱しており、また、一缶二水路風呂給湯器が給湯運転を行わず追い焚き運転のみの追い焚き単独運転を行っているときには、給湯熱交換器3内に湯水が滞留している状態にあるので、追い焚き運転によるバーナー2の燃焼火炎によって給湯熱交換器3内の滞留湯水の温度が上昇し非常に高温になる。
【0019】
このため、追い焚き単独運転中や追い焚き単独運転終了直後等に給湯が開始されると、上記追い焚き単独運転に起因して高温に加熱された給湯熱交換器3内の湯が出湯し、湯の使用者に高温出湯による不快感を与えてしまったり、高温の湯によって湯の使用者に火傷を負わせてしまうといった重大な問題を生じる虞がある。
【0020】
そこで、上記問題を回避する手段として、例えば、バイパス弁16を開弁し、追い焚き単独運転中や追い焚き単独運転停止直後に出湯が行われるときには、給湯熱交換器3から流れ出た高温の湯にバイパス通路15から水を加え給湯通路14の湯温を下げて上記高温出湯の問題を回避する手段が提案されている。
【0021】
しかしながら、追い焚き単独運転に起因して給湯熱交換器3の滞留湯水が沸騰に近い状態(例えば、滞留湯温が90℃よりも高温の状態)である場合には、上記給湯熱交換器3の湯にバイパス通路15の水を加えても前記高温出湯を防止できるまで湯温が下がらず給湯設定温度よりもかなり高温の湯が出湯し、上記高温出湯の問題を回避することができない場合がある。
【0022】
そこで、追い焚き単独運転中に給湯熱交換器3の滞留湯水が沸騰に近い状態になるのを防止する手段を本出願人らは提案している。例えば、給湯熱交換器3の出側の温度を検出する給湯熱交換器湯温検出手段である図3の鎖線に示す給湯熱交湯温センサ33を給湯熱交換器3の出側の給湯通路14に設け、また、オフ温度と該オフ温度よりも低めのオン温度とを予め与えておき、追い焚き単独運転中に給湯熱交湯温センサ33により検出される給湯熱交換器3の出側の湯温が上記オフ温度以上に高くなったときにバーナー2の燃焼を停止し、給湯熱交換器3の出側の湯温が上記オン温度以下に低下したときにはバーナー2の燃焼を再開させるというバーナー2のオン・オフ燃焼制御を行う。
【0023】
上記追い焚き単独運転中のバーナー2の燃焼停止期間にはバーナー2の燃焼停止によって給湯熱交換器3の滞留湯の燃焼加熱が停止する上に、燃焼停止後の燃焼ファン7の継続駆動による燃焼室1の給気通風が給湯熱交換器3の滞留湯の熱量を奪っていくので、給湯熱交換器3の滞留湯温が低下する。
【0024】
このことから、給湯熱交換器3の滞留湯水が沸騰に近い状態になりそうになったら、バーナー2の燃焼を停止し、上記のように給湯熱交換器3の滞留湯水温を低下させることによって、給湯熱交換器3の滞留湯が沸騰に近い状態になるのを防止することができ、前記追い焚き単独運転に起因した高温出湯を確実に回避することができる。
【0025】
しかしながら、追い焚き単独運転中の給湯熱交換器3の湯水は滞留しており、また、追い焚き単独運転中に給湯熱交換器3内のピーク温度を示すピーク温度領域(つまり、追い焚き単独運転時に最も高温になる給湯熱交換器3の領域)から給湯熱交湯温センサ33の配設位置が離れているために、追い焚き単独運転中に給湯熱交湯温センサ33により検出される湯温は給湯熱交換器3のピーク温度領域の湯温よりも低いものとなる。この給湯熱交換器3のピーク温度領域の湯温に対する給湯熱交湯温センサ33の配設位置の湯温の低下差分αに起因して次のような問題があることが本出願人等の実験によりわかった。
【0026】
上記給湯熱交換器3のピーク温度領域に対する給湯熱交湯温センサ33の配設位置の湯温の低下差分αは、追い焚き循環通路24を循環する循環湯温の変動に拘らず、一定であると考えられていた。しかし、本出願人等の実験により、図4の実線Eに示すように、上記低下差分αは追い焚き循環通路24の循環湯水温が高くなるに従って小さくなることがわかった。
【0027】
それは、前記の如く、一缶二水路風呂給湯器では、追い焚き循環通路24の追い焚き熱交換器4と給湯熱交換器3とは一体化されているので、追い焚き単独運転中に追い焚き循環通路24を循環する循環湯水は、燃焼火炎により高温に加熱された給湯熱交換器3の滞留湯から熱量を奪う。追い焚き循環通路24の循環湯水が給湯熱交換器3の滞留湯から奪う熱量は、追い焚き循環通路24の循環湯水の湯温が高くなるに従って追い焚き循環通路24の循環湯水温と給湯熱交換器3の湯水温との温度差が小さくなるので、追い焚き循環通路24の循環湯水温が高くなるに従って小さくなる。
【0028】
このため、追い焚き循環通路24の循環湯水温が高くなるに従って給湯熱交換器3の滞留湯は熱量が奪われなくなるので多くの熱量を有し、この給湯熱交換器3の熱量は対流により拡散されて給湯熱交湯温センサ33の配設位置の湯温が上昇し、給湯熱交換器3の湯温に対する給湯熱交湯温センサ33の配設位置の湯温の低下差分αが小さくなる。
【0029】
このように、追い焚き循環通路24の循環湯水温が高くなるに従って、給湯熱交換器3のピーク温度領域の湯温に対する給湯熱交湯温センサ33の配設位置の湯温低下差分αが小さくなるので、給湯熱交湯温センサ33により検出される湯温が例えば60℃であるときの給湯熱交換器3の湯温は、追い焚き循環通路24の循環湯水温が高くなるに従って、低くなる。
【0030】
このことから、追い焚き循環通路24の循環湯水温の変動に拘らず前記オン温度とオフ温度を一定に固定設定しておくと、追い焚き循環通路24の循環湯水温が高くなるに従って、前記追い焚き単独運転中のオン・オフ燃焼制御によるバーナー燃焼停止期間が長くなっていることに本出願人等は気付き、浴槽22の湯を設定温度まで高めるのに要する風呂の沸き上がり時間が多く必要であることがわかった。
【0031】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、追い焚き単独運転中にバーナーのオン・オフ燃焼運転を行って追い焚き単独運転に起因した高温出湯を防止でき、しかも、風呂の沸き上がり時間の短縮を図ることができる一缶二水路風呂給湯器を提供することにある。
【0032】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するためにこの発明は次のような構成をもって前記課題を解決する手段としている。すなわち、第1の発明は、給水通路から導かれた水を加熱し給湯通路に湯を供給する給湯熱交換器と、給湯熱交換器の出側の湯温を検出する給湯熱交換器湯温検出手段と、追い焚き循環通路に組み込まれ上記追い焚き循環通路を循環する湯水を加熱する追い焚き熱交換器と、上記追い焚き循環通路の湯水温を検出する循環通路湯水温度検出手段とを有し、上記給湯熱交換器と追い焚き熱交換器は一体化され、上記給湯熱交換器と追い焚き熱交換器を共通に加熱するバーナーが設けられ、上記給湯熱交換器で作られた湯を給湯通路を通して供給する給湯機能と、浴槽湯水を上記追い焚き循環通路の追い焚き熱交換器を通して加熱し風呂の追い焚きを行う追い焚き機能と、給湯が行われず追い焚きのみを行う追い焚き単独運転中に上記給湯熱交換器湯温検出手段により検出される給湯熱交換器の湯温がオフ温度以上になったときにはバーナーの燃焼を停止させ、上記給湯熱交換器の出側の湯温が上記オフ温度よりも低めのオン温度以下になったときにはバーナーの燃焼を再開させる追い焚き単独運転燃焼制御機能とを備えた一缶二水路風呂給湯器であって、前記循環通路湯水温度検出手段により検出される追い焚き循環通路の湯温が高くなるに従って前記オフ温度を連続的に又は段階的に高める方向に可変設定するためのオフ温度可変制御データが予め与えられ、前記循環通路湯水温度検出手段により検出される追い焚き循環通路の湯水温と上記オフ温度可変制御データに基づきオフ温度を可変設定する温度データ可変設定部が設けられている構成をもって前記課題を解決する手段としている。
【0033】
第2の発明は、給水通路から導かれた水を加熱し給湯通路に湯を供給する給湯熱交換器と、給湯熱交換器の出側の湯温を検出する給湯熱交換器湯温検出手段と、追い焚き循環通路に組み込まれ上記追い焚き循環通路を循環する湯水を加熱する追い焚き熱交換器と、上記追い焚き循環通路の湯水温を検出する循環通路湯水温度検出手段とを有し、上記給湯熱交換器と追い焚き熱交換器は一体化され、上記給湯熱交換器と追い焚き熱交換器を共通に加熱するバーナーが設けられ、上記給湯熱交換器で作られた湯を給湯通路を通して供給する給湯機能と、浴槽湯水を上記追い焚き循環通路の追い焚き熱交換器を通して加熱し風呂の追い焚きを行う追い焚き機能と、給湯が行われず追い焚きのみを行う追い焚き単独運転中に上記給湯熱交換器湯温検出手段により検出される給湯熱交換器の湯温がオフ温度以上になったときにはバーナーの燃焼能力を低下させ、上記給湯熱交換器の出側の湯温が上記オフ温度よりも低めのオン温度以下になったときにはバーナーの燃焼能力を増加させる追い焚き単独運転燃焼制御機能とを備えた一缶二水路風呂給湯器であって、前記循環通路湯水温度検出手段により検出される追い焚き循環通路の湯温が高くなるに従って前記オフ温度を連続的に又は段階的に高める方向に可変設定するためのオフ温度可変制御データが予め与えられ、前記循環通路湯水温度検出手段により検出される追い焚き循環通路の湯水温と上記オフ温度可変制御データに基づきオフ温度を可変設定する温度データ可変設定部が設けられている構成をもって前記課題を解決する手段としている。
【0034】
第3の発明は、上記第1又は第2の発明を構成するオフ温度可変制御データは循環通路湯水温度検出手段により検出される追い焚き循環通路の湯温をパラメータとしてオン温度を算出するための演算式により構成されており、温度データ可変設定部は循環通路湯水温度検出手段により検出される追い焚き循環通路の湯水温と上記オフ温度可変制御データとに基づきオン温度を自動的に演算算出する構成をもって前記課題を解決する手段としている。
【0035】
第4の発明は、上記第1又は第2又は第3の発明に示すオフ温度可変制御データと、循環通路湯水温度検出手段により検出される追い焚き循環通路の湯温が高くなるに従ってオン温度を連続的又は段階的に高める方向に可変設定するためのオン温度可変制御データとが予め与えられ、温度データ可変設定部は前記循環通路湯水温度検出手段により検出される追い焚き循環通路の湯水温と上記オン温度可変制御データと上記オフ温度可変制御データに基づきオン温度とオフ温度を可変設定する構成をもって前記課題を解決する手段としている。
【0036】
第5の発明は、上記第4の発明の構成に加えて、オン温度可変制御データは循環通路湯水温度検出手段により検出される追い焚き循環通路の湯温をパラメータとしてオン温度を算出するための演算式により構成され、また、オフ温度可変制御データは前記追い焚き循環通路の湯温をパラメータとしてオフ温度を算出するための演算式により構成されており、循環通路湯水温度検出手段により検出される追い焚き循環通路の湯水温と上記オン温度可変制御データと上記オフ温度可変制御データに基づきオン温度とオフ温度を自動的に演算算出するオン・オフ温度検出部が設けられている構成をもって前記課題を解決する手段としている。
【0037】
上記構成の発明において、例えば、温度データ可変設定部は、循環通路湯水温度検出手段により検出される追い焚き循環通路の湯温と、予め与えられるオン温度可変制御データおよびオフ温度可変制御データとに基づき、追い焚き循環通路の湯温が高くなるに従ってオン温度とオフ温度を高める方向に可変設定する。
【0038】
このように、温度データ可変設定部により設定されるオン温度とオフ温度に基づいて、追い焚き単独運転中にバーナーのオン・オフ燃焼制御が行われることにより、追い焚き単独運転に起因した高温出湯が防止されると共に、追い焚き循環通路の湯温が高くなるに従ってバーナーの燃焼期間が短くなるのが回避されるので、オン温度とオフ温度が追い焚き循環通路の湯温の変動に拘らず一定である場合よりも、風呂の沸き上がり時間の短縮が図れる。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明に係る実施形態例を図面に基づき説明する。
【0040】
第1の実施形態例の一缶二水路風呂給湯器は前記図3に示すシステム構成を有し、図1には本実施形態例において特徴的な制御構成が示されている。なお、図3の器具のシステム構成の説明は前述したので、その重複説明は省略する。
【0041】
この実施形態例に示す制御装置40は、図1に示すように、燃焼制御部42と追い焚き単独運転監視部43とデータ格納部44と追い焚き単独運転燃焼制御部45と温度データ可変設定部46を有して構成されている。
【0042】
燃焼制御部42には給湯や追い焚き等の様々な運転のシーケンスプログラムが与えられており、燃焼制御部42は、風呂温度センサ37等のセンサ出力やリモコン41の情報を取り込んで、それら取り込んだ情報と上記シーケンスプログラムに従って器具の運転動作を制御する。
【0043】
追い焚き単独運転監視部43は、上記燃焼制御部42の運転情報を取り込み、該情報に基づき、例えば、循環ポンプ20の駆動を検知している、又は、水流センサ36が追い焚き循環通路24の通水を検知している状態で給湯確認スイッチ35又は水量センサ31が通水を検知していないときには、器具が追い焚き単独運転をしていると検知し、それ以外のときには器具は追い焚き単独運転をしていないと検知する。
【0044】
データ格納部44には、オフ温度と該オフ温度よりも低めのオン温度が予め定められて格納されている。上記オフ温度は、追い焚き単独運転中に給湯熱交換器3のピーク温度領域の滞留湯が沸騰に近い状態であることを示す予め定めた湯温(例えば、90℃)になったときに給湯熱交湯温センサ33により検出される湯温である。上記オン温度は、上記オフ温度よりも予め定めた温度(例えば、3℃)分だけ低下させた湯温である。
【0045】
前記温度データ可変設定部46は、図1に示すように、自動更新部47とサンプリング部48とオン・オフ温度検出部50とを有して構成されている。
【0046】
上記サンプリング部48はサンプリング時間を設定するタイマ(図示せず)を内蔵しており、前記追い焚き単独運転監視部43の監視情報を取り込み、該取り込んだ情報に基づいて追い焚き単独運転が行われていると検知している間、予め定めたサンプリング時間間隔で循環通路湯水温度検出手段である風呂温度センサ37のセンサ出力を追い焚き循環通路24の循環湯水温として取り込み、このサンプリングした検出湯温をオン・オフ温度検出部50に出力する。
【0047】
オン・オフ温度検出部50は上記サンプリング部48から受け取った検出湯温を前記データ格納部44に格納されている次に示すオン温度可変制御データとオフ温度可変制御データに照らし合わせる。
【0048】
上記オフ温度可変制御データは、追い焚き循環通路24の循環湯水温が高くなるに従ってオフ温度を高める方向に可変設定するためのデータであり、追い焚き循環通路24の循環湯水温の変動に起因した給湯熱交換器3のピーク温度領域の湯温に対する給湯熱交湯温センサ33の配設位置湯温の低下差分αの変動を考慮して、追い焚き単独運転中に給湯熱交換器3のピーク温度領域の滞留湯が沸騰に近い状態であることを示す予め定めた湯温(例えば、90℃)になったときに給湯熱交湯温センサ33により検出される湯温を追い焚き循環通路24の循環湯水温毎に実験や演算等により求め、その求めた湯温をオフ温度として追い焚き循環通路24の湯温に対応させた図2の(a)の実線Aや図2の(b)の実線Cに示すようなグラフデータや、表データのデータ形式でデータ格納部44に格納されている。
【0049】
前記オン温度可変制御データは追い焚き循環通路24の循環湯水温が高くなるに従ってオン温度を高める方向に可変設定するためのデータであり、追い焚き循環通路24の循環湯水温毎に上記オフ温度可変制御データのオフ温度よりも予め定めた温度だけ低い湯温を求め、この求めた湯温をオン温度として追い焚き循環通路24の循環湯水温度に対応させた図2の(a)の実線Bや図2の(b)に示す実線Dに示すようなグラフデータや、表データのデータ形式でデータ格納部44に格納されている。
【0050】
前記オン・オフ温度検出部50は、サンプリング部48から受け取った検出循環湯温を、上記オフ温度可変制御データとオン温度可変制御データに照らし合わせ、上記検出循環湯温に対応するオフ温度とオン温度をそれぞれ上記オフ温度可変制御データ、オン温度可変制御データから検出する。このようにして得られたオフ温度とオン温度を、オン・オフ温度検出部50は、自動更新部47に出力する。
【0051】
自動更新部47は、上記オン・オフ温度検出部50からオフ温度とオン温度を受け取ると、この受け取ったオフ温度とオン温度をデータ格納部44のオフ温度とオン温度に上書きしオフ温度とオン温度の自動更新を行う。
【0052】
追い焚き単独運転燃焼制御部45は、時々刻々と、給湯熱交湯温センサ33のセンサ出力を給湯熱交換器3の出側の湯温として検出し、また、データ格納部44のオン温度とオフ温度および追い焚き単独運転監視部43の監視情報を時々刻々と取り込み、取り込まれた検出給湯熱交換器出側湯温を前記オフ温度に比較し、上記追い焚き単独運転監視部43の監視情報に基づき追い焚き単独運転中であると検知しているときに、給湯熱交換器3の出側の湯温がオフ温度以上になったと判断したときに、給湯熱交換器3の滞留湯水が沸騰に近い状態になったので給湯熱交換器3の滞留湯水の湯温を低下させるためにバーナー2の燃焼を停止させる必要があると判断し、電磁弁10を閉弁させバーナー2の燃焼を停止させる。
【0053】
このバーナー2の燃焼停止中には、前記の如く、バーナー2の燃焼停止によって給湯熱交換器3の燃焼加熱が停止される上に、燃焼ファン7の継続駆動による給気通風によって給湯熱交換器3の滞留湯の熱量が奪われて給湯熱交換器3の滞留湯湯温が低下し、給湯熱交換器3の滞留湯が沸騰に近い状態になるのを回避することができ、追い焚き単独運転に起因した高温出湯を防止することができる。
【0054】
また、追い焚き単独運転燃焼制御部45はバーナー燃焼停止信号を燃焼制御部42に出力する。燃焼制御部42は上記バーナー燃焼停止信号を受け、バーナー2の燃焼停止が前記追い焚き単独運転に起因した高温出湯を回避するためになされたものであり、器具の異常ではないと判断し、循環ポンプ20の駆動等の器具運転動作を継続して行う。このため、上記追い焚き単独運転中のバーナー2の停止期間に循環ポンプ20の駆動は継続し、追い焚き循環通路24には浴槽湯水が循環しており、追い焚き熱交換器4の保有熱量により追い焚き熱交換器4の通水の加熱が行われる。
【0055】
さらに、追い焚き単独運転燃焼制御部45は、追い焚き単独運転中のバーナー2の燃焼停止中にも引き続き給湯熱交湯温センサ33のセンサ出力と、データ格納部44のオフ温度およびオン温度との取り込みを行って、給湯熱交湯温センサ33により検出される給湯熱交換器3の出側の湯温を前記オン温度に比較し、給湯熱交換器3の出側の湯温がオン温度以下に低下したと判断したときに、給湯熱交換器3の滞留湯温が追い焚き単独運転に起因した高温出湯を回避できる湯温に低下したのでバーナー2の燃焼を再開させてもよいと判断し、点着火手段(図示せず)を用いてバーナー2の点着火を行いバーナー2の燃焼を再開させる。
【0056】
上記のように、追い焚き単独運転燃焼制御部45は、追い焚き単独運転中に、バーナー2のオン・オフ燃焼制御を行って、給湯熱交換器3の滞留湯が沸騰に近い状態になるのを防止し、追い焚き単独運転に起因した高温出湯を回避することができる。
【0057】
この実施形態例によれば、温度データ可変設定部46を設け、この温度データ可変設定部46により、追い焚き循環通路24の循環湯水温が高くなるに従ってオフ温度とオン温度を高める方向に可変設定するので、給湯熱交換器3のピーク温度領域の湯温に対する給湯熱交湯温センサ33の配設位置の湯温の低下差分αが追い焚き循環通路24の循環湯水温が高くなるに従って小さくなることを考慮して、上記オフ温度とオン温度を可変設定することができる。
【0058】
追い焚き循環通路24の循環湯水温の変動に拘らずオン温度とオフ温度を一定に固定設定する場合には、追い焚き循環通路24の循環湯水温が高くなるに従って上記低下差分αが小さくなるので、追い焚き循環通路24の循環湯水温が高くなるに従って追い焚き単独運転中のバーナー2の燃焼停止期間が短くなっていたが、この実施形態例では、上記の如く、追い焚き循環通路24の循環湯水温が高くなるに従って上記低下差分αが小さくなることを考慮してオン温度とオフ温度を可変設定するので、追い焚き単独運転中のバーナー2の燃焼停止期間が短くなるのを防止することができ、オン温度とオフ温度が追い焚き循環通路24の循環湯水温の変動に拘らず一定である場合よりも、浴槽22の湯水温が設定温度に達するまでに要する沸き上がり時間の短縮を図ることができる。
【0059】
もちろん、追い焚き単独運転中に、給湯熱交換器3の滞留湯温が沸騰に近い状態になりそうなときに、バーナー2のオン・オフ燃焼制御を行うので、給湯熱交換器3の滞留湯が沸騰に近い状態になるのを防止することができ、このことから、追い焚き単独運転に起因した高温給湯を回避することができる。
【0060】
以下に、第2の実施形態例を説明する。この実施形態例において特徴的なことは、追い焚き単独運転中に追い焚き単独運転燃焼制御部45がバーナー2の燃焼をオン・オフするのではなく、バーナー2の燃焼能力を高低させるオン・オフ制御を行うことである。それ以外の構成は前記第1の実施形態例と同様であり、その共通部分の重複説明は省略する。
【0061】
追い焚き単独運転燃焼制御部45は、前記第1の実施形態例と同様に、給湯熱交湯温センサ33のセンサ出力と、データ格納部44のオン温度およびオフ温度と、追い焚き単独運転監視部43の監視情報とを取り込み、時々刻々と取り込まれる給湯熱交換器3の出側の湯温を前記オフ温度に比較し、追い焚き単独運転監視部43の監視情報に基づき追い焚き単独運転中であると検知しているときに、上記給湯熱交換器3の出側の湯温がオフ温度以上であると判断したときには、給湯熱交換器3の滞留湯が沸騰に近い状態で高温給湯の虞があるので給湯熱交換器3の滞留湯温を低下させるためにバーナー2の燃焼能力を低下させる必要があると判断し、バーナー2の燃焼能力を予め定めた燃焼能力(例えば、予め定まる最小燃焼能力)となるように、比例弁12の開弁量を制御して燃焼能力を低下させる。
【0062】
この燃料能力低下期間に、燃焼能力低下によって給湯熱交換器3の燃焼加熱が抑制され、給湯熱交換器3の滞留湯湯温が低下し、給湯熱交換器3の滞留湯が沸騰状態に近くなるのを回避することができる。このことにより、追い焚き単独運転に起因した高温出湯を回避することができる。
【0063】
追い焚き単独運転燃焼制御部45は、上記燃焼能力低下期間に、時々刻々と取り込まれる給湯熱交換器3の出側の湯温をオン温度に比較し、給湯熱交換器3の出側の湯温がオン温度以下に低下したと判断したときに、給湯熱交換器3の滞留湯温が低下し、追い焚き単独運転に起因した高温出湯の虞がなくなったと判断し、バーナー2の燃焼能力を予め定めた燃焼能力(例えば、予め定める最大燃焼能力)となるように、比例弁12の開弁量を制御して燃焼能力を増加させる。
【0064】
上記のように、追い焚き単独運転中に追い焚き単独運転燃焼制御部45がバーナー2の燃焼能力のオン・オフ制御を行うことによって、前記第1の実施形態例と同様に、追い焚き単独運転に起因して給湯熱交換器3の滞留湯が沸騰状態に近くなるのを回避することができる。
【0065】
この実施形態例によれば、追い焚き単独運転中に、追い焚き単独運転燃焼制御部45が燃焼能力のオン・オフ制御を行うことにより、前記第1の実施形態例と同様に、追い焚き単独運転に起因して給湯熱交換器3の滞留湯が沸騰に近い状態になるのを回避することができ、このことによって、追い焚き単独運転に起因した高温出湯を回避することができる。
【0066】
また、追い焚き単独運転中に燃焼能力を低下させ給湯熱交換器3の滞留湯温を低下させるので、追い焚き単独運転中にバーナー2の燃焼をオフする場合に比べて、燃焼を停止しない分、より早く浴槽22の湯を沸き上がらせることができ、風呂の沸き上がり時間の短縮を図ることができる。
【0067】
その上、この実施形態例においても、前記第1の実施形態例と同様に、温度データ可変設定部46が設けられ、追い焚き循環通路24の循環湯水温が高くなるに従ってオン温度とオフ温度を高める方向に可変設定するので、給湯熱交換器3の湯温に対する給湯熱交湯温センサ33の配設位置の湯温の低下差分αが追い焚き循環通路24の循環湯水温が高くなるに従って小さくなることを考慮して、オフ温度とオン温度を可変設定することができ、風呂の沸き上がり時間をより一層短縮することができる。
【0068】
なお、この発明は上記各実施形態例に限定されるものではなく、様々な実施の形態を採り得る。例えば、上記各実施形態例では、オフ温度可変制御データとオン温度可変制御データは、グラフデータや表データにより構成されていたが、オフ温度可変制御データとオン温度可変制御データのうちの一方又は両方は、追い焚き循環通路24の循環湯水温をパラメータにしてオフ温度、オン温度を算出するための演算式データにより構成してもよい。このように、オフ温度可変制御データやオン温度可変制御データが演算式データにより構成される場合には、オン・オフ温度検出部50は、検出された追い焚き循環通路24の循環湯水温と上記演算式データに基づいて、オフ温度、オン温度を演算算出する。
【0069】
また、上記各実施形態例では、オン温度はオフ温度に対する温度低下分が一定であったが、追い焚き循環通路24の循環湯水温の変動によって追い焚き単独運転のバーナー燃焼による給湯熱交換器3の滞留湯の温度上昇傾向が変動する場合には、上記滞留湯の温度上昇傾向の変動を考慮して、オフ温度に対するオン温度の温度低下分を可変してもよい。
【0070】
例えば、追い焚き循環通路24の循環湯水温が高くなるに従って上記滞留湯の温度上昇傾向が急になる場合には、追い焚き単独運転中に、バーナー2のオン・オフ制御により燃焼が再開されてから(燃焼能力が増加してから)給湯熱交換器3の滞留湯温が急激に上昇して直ぐにバーナー燃焼のオン・オフ制御により燃焼が停止してしまう(燃焼能力が低下してしまう)虞があり、このことにより、バーナー2の燃焼期間(燃焼能力増加期間)が非常に短くなって、風呂の沸き上がり時間が長くなる場合が生じるが、追い焚き循環通路24の循環湯水温が高くなるに従ってオフ温度に対するオン温度の温度低下分を大きくすることにより、給湯熱交換器3の出側湯温がオン温度からオフ温度に上昇するまでの時間が短くなるのを防止することができ、バーナー2の燃焼期間(燃焼増加期間)の縮小が防止でき、風呂の沸き上がり時間の短縮を図ることができる。
【0071】
さらに、上記各実施形態例では、追い焚き循環通路の湯温が高くなるに従ってオン温度を可変設定していたが、図5の(a)や(b)の実線Fに示すように、オン温度は固定値としてもよく、オフ温度のみを追い焚き循環通路湯温に応じて可変設定するようにしてもよい。この場合にも、上記各実施形態例同様の効果を奏することができる。
【0072】
さらに、上記各実施形態例では、給湯熱交湯温センサ33は給湯熱交換器3の出側に設けられていたが、図3の点線に示すように、給湯熱交換器3のU字管に設けるようにしてもよい。
【0073】
さらに、上記各実施形態例では、給湯熱交換器3の湯温を給湯熱交湯温センサ33から直接的に検出していたが、上記給湯熱交換器3の湯温は排気温度に基づき間接的に検出することが可能であることから、排気温度と給湯熱交換器3の湯温との関係データを予め実験や演算等により求めて与えておき、その関係データと排気温度によって給湯熱交換器3の湯温を間接的に検出する給湯熱交換器湯温検出手段を設けるようにしてもよい。より望ましくは、上記関係データと排気温度に基づき検出した給湯熱交換器湯温を、風呂温度センサ37により検出される追い焚き循環通路の湯温や、予め定まる追い焚き循環湯量や、給気温度を考慮して補正することによって、より正確な給湯熱交換器3の湯温を検出することが可能である。
【0074】
さらに、上記各実施形態例では、温度データ可変設定部46は、追い焚き単独運転が行われている期間のみ、オン温度とオフ温度の可変設定動作を行っていたが、温度データ可変設定部46は、追い焚き単独運転が行われていないときにも、オン温度とオフ温度の可変制御を行ってもよい。
【0075】
さらに、上記各実施形態例は図3に示す一缶二水路風呂給湯器を例にして説明したが、一缶二水路タイプで、追い焚き循環通路の循環湯水温を検出することができる循環通路湯水温度検出手段と、給湯熱交換器の出側の湯温を検出する給湯熱交換器湯温検出手段とが設けられ、給湯機能と追い焚き機能を備えている一缶二水路風呂給湯器であれば、この発明を適用することができる。
【0076】
【発明の効果】
この発明によれば、追い焚き単独運転中に、給湯熱交換器の出側の湯温がオフ温度以上になったときに、バーナーの燃焼を停止させる、又は、燃焼能力を低下させ、上記給湯熱交換器の出側の湯温がオン温度以下に低下したときにはバーナーの燃焼を再開させる、又は、燃焼能力を増加させる追い焚き単独運転燃焼制御機能を備えた一缶二水路風呂給湯器に温度データ可変設定部を設け、該温度データ可変設定部により、追い焚き循環通路の循環湯水温が高くなるに従ってオン温度とオフ温度の両方、又はオフ温度だけを高める方向に可変設定するので、追い焚き循環通路の循環湯水温の変動に起因した給湯熱交換器の湯温に対する給湯熱交換器湯温検出手段が検出する湯温の低下差分の変動を考慮して、オン温度、オフ温度を可変設定することができる。
【0077】
このことから、追い焚循環通路の湯水温の変動に拘らずオン温度とオフ温度の両方を一定に設定していた場合に比べて、追い焚き単独運転中のバーナーの燃焼停止期間、又は、燃焼能力の低下期間が短くなって、このことにより、風呂の沸き上がり時間の短縮を図ることができる。
【0078】
オン温度、オフ温度を自動的に演算算出するものにあっては、演算式データで構成されたオン温度可変制御データ、オフ温度可変制御データの予め定められた位置に追い焚き循環通路の湯温を代入して上記演算式に従って演算するだけで、自動的に簡単にオン温度、オフ温度を算出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る実施形態例において特徴的な制御構成を示すブロック構成図である。
【図2】オン温度可変制御データとオフ温度可変制御データの一例を示すグラフである。
【図3】一缶二水路風呂給湯器のモデル例を示す説明図である。
【図4】給湯熱交換器の湯温に対する給湯熱交換器湯温検出手段の配設位置の湯温の低下差分αと追い焚き循環通路の湯温との関係例を示したグラフである。
【図5】オフ温度可変制御データとオン温度固定データの一例を示すグラフである。
【符号の説明】
2 バーナー
3 給湯熱交換器
4 追い焚き熱交換器
13 給水通路
14 給湯通路
24 追い焚き循環通路
33 給湯熱交湯温センサ
37 風呂温度センサ
46 温度データ可変設定部
50 オン・オフ温度検出部
Claims (5)
- 給水通路から導かれた水を加熱し給湯通路に湯を供給する給湯熱交換器と、給湯熱交換器の出側の湯温を検出する給湯熱交換器湯温検出手段と、追い焚き循環通路に組み込まれ上記追い焚き循環通路を循環する湯水を加熱する追い焚き熱交換器と、上記追い焚き循環通路の湯水温を検出する循環通路湯水温度検出手段とを有し、上記給湯熱交換器と追い焚き熱交換器は一体化され、上記給湯熱交換器と追い焚き熱交換器を共通に加熱するバーナーが設けられ、上記給湯熱交換器で作られた湯を給湯通路を通して供給する給湯機能と、浴槽湯水を上記追い焚き循環通路の追い焚き熱交換器を通して加熱し風呂の追い焚きを行う追い焚き機能と、給湯が行われず追い焚きのみを行う追い焚き単独運転中に上記給湯熱交換器湯温検出手段により検出される給湯熱交換器の湯温がオフ温度以上になったときにはバーナーの燃焼を停止させ、上記給湯熱交換器の出側の湯温が上記オフ温度よりも低めのオン温度以下になったときにはバーナーの燃焼を再開させる追い焚き単独運転燃焼制御機能とを備えた一缶二水路風呂給湯器であって、前記循環通路湯水温度検出手段により検出される追い焚き循環通路の湯温が高くなるに従って前記オフ温度を連続的に又は段階的に高める方向に可変設定するためのオフ温度可変制御データが予め与えられ、前記循環通路湯水温度検出手段により検出される追い焚き循環通路の湯水温と上記オフ温度可変制御データに基づきオフ温度を可変設定する温度データ可変設定部が設けられていることを特徴とする一缶二水路風呂給湯器。
- 給水通路から導かれた水を加熱し給湯通路に湯を供給する給湯熱交換器と、給湯熱交換器の出側の湯温を検出する給湯熱交換器湯温検出手段と、追い焚き循環通路に組み込まれ上記追い焚き循環通路を循環する湯水を加熱する追い焚き熱交換器と、上記追い焚き循環通路の湯水温を検出する循環通路湯水温度検出手段とを有し、上記給湯熱交換器と追い焚き熱交換器は一体化され、上記給湯熱交換器と追い焚き熱交換器を共通に加熱するバーナーが設けられ、上記給湯熱交換器で作られた湯を給湯通路を通して供給する給湯機能と、浴槽湯水を上記追い焚き循環通路の追い焚き熱交換器を通して加熱し風呂の追い焚きを行う追い焚き機能と、給湯が行われず追い焚きのみを行う追い焚き単独運転中に上記給湯熱交換器湯温検出手段により検出される給湯熱交換器の湯温がオフ温度以上になったときにはバーナーの燃焼能力を低下させ、上記給湯熱交換器の出側の湯温が上記オフ温度よりも低めのオン温度以下になったときにはバーナーの燃焼能力を増加させる追い焚き単独運転燃焼制御機能とを備えた一缶二水路風呂給湯器であって、前記循環通路湯水温度検出手段により検出される追い焚き循環通路の湯温が高くなるに従って前記オフ温度を連続的に又は段階的に高める方向に可変設定するためのオフ温度可変制御データが予め与えられ、前記循環通路湯水温度検出手段により検出される追い焚き循環通路の湯水温と上記オフ温度可変制御データに基づきオフ温度を可変設定する温度データ可変設定部が設けられていることを特徴とする一缶二水路風呂給湯器。
- オフ温度可変制御データは循環通路湯水温度検出手段により検出される追い焚き循環通路の湯温をパラメータとしてオン温度を算出するための演算式により構成されており、温度データ可変設定部は循環通路湯水温度検出手段により検出される追い焚き循環通路の湯水温と上記オフ温度可変制御データとに基づきオフ温度を自動的に演算算出する構成としたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の一缶二水路風呂給湯器。
- オフ温度可変制御データと、循環通路湯水温度検出手段により検出される追い焚き循環通路の湯温が高くなるに従ってオン温度を連続的又は段階的に高める方向に可変設定するためのオン温度可変制御データとが予め与えられ、温度データ可変設定部は循環通路湯水温度検出手段により検出される追い焚き循環通路の湯水温と上記オン温度可変制御データと上記オフ温度可変制御データに基づきオン温度とオフ温度を可変設定する構成としたことを特徴とする請求項1又は請求項2又は請求項3記載の一缶二水路風呂給湯器。
- オン温度可変制御データは循環通路湯水温度検出手段により検出される追い焚き循環通路の湯温をパラメータとしてオン温度を算出するための演算式により構成され、また、オフ温度可変制御データは前記追い焚き循環通路の湯温をパラメータとしてオフ温度を算出するための演算式により構成されており、循環通路湯水温度検出手段により検出される追い焚き循環通路の湯水温と上記オン温度可変制御データと上記オフ温度可変制御データに基づきオン温度とオフ温度を自動的に演算算出するオン・オフ温度検出部が設けられていることを特徴とする請求項4記載の一缶二水路風呂給湯器。
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