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JP3839954B2 - 手術器材・医療器材等の医療器材類供給・回収システム - Google Patents

手術器材・医療器材等の医療器材類供給・回収システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は手術器材・医療機材等の医療器材類供給・回収システムの改良に関するもので、特に、滅菌された手術器材や医療器材及び手術や外科的処置に使用される消耗品類を当日の手術計画又は時刻に合わせて手術室や処置室に安全に搬入し、手術によって汚染された手術器材及び汚染された消耗品類を安全に所定施設に搬出するために最適な手術器材・医療機材等の医療器材類の供給・回収システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、外科手術を行う病院においては、複数の手術室、手術や手術後の入院患者等に対する外科的処置によって汚染された手術器具を洗浄して滅菌する滅菌室、汚染された廃棄物を破棄するための処分施設、滅菌された手術器具を滅菌状態で保管する無菌室等の保管施設、手術で使用する消耗品類を汚染しないように保管する保管施設等を整備している。
このような施設を備えた病院においては、一般に、手術で汚染された手術器具類は、夫々分類して所定の容器に入れ、人手によって、指定施設に搬送し、手術に必要とする手術器具類は、当日の手術予定に合わせて、手術時刻に間に合うように、同じく人手によって適当に仕分けして、指定施設から各手術室に搬送している。
また、手術室の消耗常備品も、その在庫数が規定値以下になると上記と同様に指定施設から各手術室に搬送している。
また、外科病棟等においては、回診準備室等に当日の回診時等に実施する処置に必要な医療器材や消耗品類を上記と同様に準備し、汚染された器材や消耗品を上記と同様に所定施設に搬出している。
上記の滅菌作業においても各所で人手作業が行われている。
【0003】
ところで、最近は、手術等によって汚染された手術器具等の医療器材を搬送する人が汚染物質に存在する悪性細菌類によって感染することを防止し、清浄な医療器材類が搬送する人によって汚染されることを防止すると共に、滅菌作業等に従事する人達の安全を考慮し、人手による作業を廃止して各作業と搬送作業等を自動化することが考慮されてきている。
上記の自動化の一例として、特許第2553463号公報に開示された先行技術が存在する。
この先行技術のものは、滅菌処理装置と各病棟などを経由して無人走行車の走行ルートを案内する誘導路を敷設し、無人走行車に搭載した被制御側光通信装置と、無人走行車停止位置に配置した制御側光通信手段との間で光信号授受を行うように形成し、中央制御手段によって、無人走行車の走行・停止や医療器材搬入・搬出動作及び滅菌処理装置の滅菌処理工程など所定の動作命令を選択実行するように構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記先行技術のものでは、指令等の信号を光通信手段によって伝達し、交信するようにしている。このような光通信による地上施設では、無人走行車の停止位置に、走行車に搭載した被制御側光通信装置と対向するように施設する必要があるため、次のような問題があった。
▲1▼地上側の光通信装置は無人走行車の停止位置でないと配設できず、このために、走行車とは停止しないと交信できない。
▲2▼緊急時を含めて走行中の走行車に指令を伝達する必要が生じても交信することができない。
▲3▼中央制御手段と走行中の無人走行車とは交信することができないから、衝突防止等のための機能を予め地上に設定することが必要であり、効率の良い無人走行車の交通管制が実行できない。
▲4▼無人走行車からの情報は地上側光通信装置を配設した走行ライン上の特定地点でないと実行できないから、途中で無人走行車が故障で停止しても地上側で発見できないで行方不明になり、無人走行車に搭載した衝突防止機能によって衝突事故の発生は防止することができても、病院内の交通システムの機能が麻痺する危険性がある。
▲5▼交通システムが麻痺すると手術器材が手術時間までに手術室に搬入されない危険性がある。
▲6▼上記▲4▼記載の理由で無人走行車の走行ルートに対応させた稼働台数を限定することが必要になる。
▲7▼地上側光通信装置を無人走行車に搭載した被制御側光通信装置に対向するように施設する必要があるので、地上側光通信装置の設置位置を限定する必要があり、地上側施設類の配設自由度が限定される。
▲8▼地上側光通信装置を無人走行車に搭載した被制御側光通信装置に対向するように施設しているので、無人走行車の停止位置がずれると交信できなくなる危険性がある。
▲9▼また、先行技術を記載した前記公報において、図1を参照して説明する実施例にも明示されるように、手術室と滅菌室、滅菌室と無菌室、無菌室と手術室の夫々の間を、同一走行ルートに沿って、同一走行車が搬送するので、滅菌用台車は相互に干渉しないにしても、絶対に安全である保証はない。
特に、滅菌器材を搬送する台車と汚染器材を搬送する台車とが干渉するような状態になると危険である。
本発明は従来のものの上記課題(問題点)を解決し、地上の管理統制側と無人台車との間の交信機能を改善すると共に、汚染器材類によって、滅菌器材や人が汚染する危険性を無くし、手術や処置前に確実に必要器材類を所定施設や室に搬入することができる手術器材等の医療器材類供給・回収システムを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明に基づく手術器材・医療器材を含む医療器材類供給・回収システムにおいては、請求項1に記載のものでは、病院内における回診準備室又は手術室と、手術器材を含む各種医療器材保管施設と、各種医療薬品類の保管施設と、各種医療用消耗品類の保管施設と、洗浄室と、手術済み器材類の滅菌施設と、汚染廃棄物の処理用施設とを備え、上記回診準備室又は手術室と、上記手術器材を含む各種医療器材保管施設、各種医療薬品類の保管施設、各種医療用消耗品類の保管施設を含む医療器材類保管施設とを結び、及び回診準備室又は手術室と手術済み器材類の洗浄室や滅菌施設や汚染廃棄物の処理用施設とを結んで所定の器材類を運搬するための無人走行車用走行路を配設し、当該走行路を無人操作で走行する車載無線通信機能を備えた複数台の無人走行車を備え、上記車載無線通信機能と対話通信を行って、所定の指令を与え、また、所定の報告を受ける地上側無線通信機能を病院内所定位置に備え、この地上側無線通信機能により、上記回診準備室又は手術室から発信される情報に基づいて所定の無人走行車を選択して運搬に関連する所定の走行指令を与えて、この無人走行車を所定の医療目的に対応して指定された医療器材を上記医療器材類保管施設から収集して要求する回診準備室又は手術室に運搬し、一方、回診準備室又は手術室からは、使用済みの汚染器材・汚染廃棄物の内、汚染器材は前記洗浄室で洗浄して滅菌施設に運搬し、また、汚染廃棄物は汚染廃棄物処理用施設に運搬するように対応の無人走行車を選択して運搬に関連する所定の走行指令を与えるように構成した。
このように構成すると、各回診準備室又は手術室において行われる各種処置に必要とする、各種医療器材、薬品、消耗品類を事前に準備し、手術済み器材類や汚染廃棄物類を速やかに搬出するとともに滅菌処理を行うことができる。
また、請求項2に記載のように医療薬品類の保管施設においては、滅菌した器材類を予め設定されるか指令されるように所定の種類と数量ごとに無菌容器に収納して保管するようにすると、使用器材の再利用が容易になると共に、滅菌処理済みの器具類を汚染物から隔離した状態で使用することができる。
【0006】
この場合、請求項3に記載のように、上記病院内に配設される無人走行車用走行路は、上記の手術室又は所定病棟の回診準備室に設けた所定ステーションと医療器材類の保管施設に設けた所定ステーション間を自動走行して手術器材を移送する無人走行車の走行路と、手術室又は所定病棟の回診準備室に設けた所定ステーションと手術済み器材類や汚染廃棄物の回収施設に設けた所定ステーション間を自動走行して手術済み器材類や汚染廃棄物を移送する無人走行車の走行路とに、夫々の走行路を分離して形成すると、滅菌された清浄な手術器材が処置後の汚染手術器材によって汚染される恐れがない。
さらに、請求項4に記載のように、上記の手術室又は所定病棟の回診準備室に設けた所定ステーションと医療器材類の保管施設に設けた所定ステーション間を自動走行して手術器材を移送する無人走行車は、無菌容器に収納した手術器材を積載するラックを搭載する無人走行車であり、手術室又は所定病棟の回診準備室に設けた所定ステーションと手術済み器材類や汚染廃棄物の回収施設に設けた所定ステーション間を自動走行して手術済み器材類や汚染廃棄物を移送する無人走行車は、手術済み器材類や汚染廃棄物を収めた容器類を搭載した車輪付きの搬出用ワゴンに結合し牽引するように形成した無人走行車にすると、夫々の積載物の性質に対して適切な搬送システムが形成できる。
【0007】
また、請求項5に記載のように、上記の医療器材類供給・回収システムにおいて、地上側無線通信機能からは、上位管理機能の指令に基づいて所定の無人走行車を指定し、又は指定せずに、特定の無人走行車に対する行き先ステーション、又は行き先ステーション名を含む作業命令である所定の指令事項を送信伝達し、無人走行車に搭載した車載無線通信機能からの送信データ類を受信して上位管理機能に伝達し、無人走行車に搭載した車載無線通信機能は上記地上側無線通信機能から送信される当該無人走行車に対する指令事項を受信して上位車載制御機能に伝達し、該上位車載制御機能から伝達される報告データ類を上記地上側無線通信機能に送信するように構成すると、適切な無人走行車の走行統制が実現でき、効率のよい搬送業務実現が可能になる。
【0008】
また、請求項6に記載のように、上記の地上側無線通信機能は、無人走行車の走行路に沿って、走行路上における任意の位置にある通信対象の無人走行車との交信を可能にする適切な位置に最小限数配設するように形成すると地上側の管理・制御機能と無人走行車間の経済的で正確な交信が可能になる。
さらに、請求項7に記載のように、地上側無線通信機能及び車載無線通信機能の一方又は双方に、複数のアンテナを接続し、最適受信感度のアンテナを自動選択して交信する機能を設けたダイバシティ機能を形成すると、より正確な交信が可能になる。
また、請求項8に記載のように、地上側無線通信機能による送信電波には、ディジタルコード又はサブキャリアによって信号送信先の無人走行車を指定するようにすると、地上側で指令すべき対象無人走行車を正しく選択して通信できる。
さらに、請求項9に記載のように、車載無線通信機能から発信するタイミングを指定又は制御して混信を防止するように形成すると、正確な交信が実行できる。
また、請求項10に記載のように、地上側無線通信機能に無人走行車走行路に沿って展張するように形成したアンテナを使用すると、微弱な電波で交信が可能になり、さらに、請求項11に記載のように、電磁誘導で送信すると、低い周波数でも効率良く通信ができる。
【0009】
また、請求項12に記載のように、上記の病院内の各所定の施設に対して、この医療器材類供給・回収システムの管理・制御機能を設けたコンピュータの端末を設け、この端末によって、この医療器材類供給・回収システムの管理・制御機能を実行するように構成すると、手術計画や手術の進行状況に対応して、無人走行車の医療器材類供給・回収システムの早期稼働準備がはかれる。
さらに、請求項13に記載のように、病院内の各所定の前記容器を含む医療器材類のハンドリング施設に自動ハンドリング機能を設けるようにすると、作業担当者の作業を軽減できる。
本発明は上述のように構成したので、複数の無人走行車適切効果的に運用して、無菌状態の医療器材を汚染される危険性なく必要な時刻までに必要な施設に搬送することができ、汚染器材類も安全に必要な施設に搬送することができる。
また、無人走行車が途中で故障を起こしても直ちに停車位置を把握できるので、早期処理が可能である。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に本発明に基づく手術器材・医療器材等の供給・回収システムの一実施の形態を図1乃至図9の各図を参照して詳細に説明する。
図1には、本発明を病院手術部に適用した一例を示している。
同図は手術室と倉庫室を階上に、滅菌設備を備えた中央材料室を階下に設けた例を示している。
同図において、50はOP1乃至OP3の計3室の手術室であって、51は後述するように無人走行車(以下走行車と略称する)によって搬送されてきた手術器材類を搬入するステーションコンベアである。
ステーションコンベア51の中間部には条件に対応して搬送物外部の滅菌処理施設を設ける。
10は手術器材や消耗品類を手術室に搬送する走行車システムで、11はバッテリを駆動源にして自動走行する搬入用走行車、12は搬入用走行車11に搭載される搬入用ラック、13は搬入用走行車の駆動源であるバッテリ(図示せず)を充電する充電設備、14は搬入用走行車の走行路に敷設された誘導線である。 誘導線14には走行車システムの条件に対応して、例えば、走行車の台数が多い場合等に、複線を形成したり待避線を設ける他に、必要に応じて待機線を設ける。
搬入用走行車11に積載される搬入用ラック12は設備の条件に対応して走行車と一体に形成しても、自動積載ロボット等の自動ハンドリング機能によって走行車に搭載するように形成しても良い。
【0011】
誘導線14は、この走行車システムの誘導方式に対応して、例えば、3kHz程度の交流周波数誘導方式の場合は導線が敷設されて、搬入用の搬送制御機能15から供給される交流周波数を走行車の下面に装着した周波数センサ(図示せず)で検知し、周波数センサの中央に誘導線を維持するように走行車は走行し、例えば、光誘導方式の場合は敷設された反射テープを走行車の下面に装着した光センサ(図示せず)で検知し、光センサの中央に誘導線を維持するように走行車は走行する。その他の誘導方式の場合も夫々の誘導方式に対応した装置によって走行車を走行する。
また、停止すべきステーション、分岐すべき分岐点等には、地上に夫々光反射板等、所定の方式に従ったマーカ(図示せず)を敷設し、走行車の下面に装着した光センサ(図示せず)等、マーカの種類に対応したセンサで検知し、後述するように、搬送制御機能15に付設される地上側無線通信機能16から無線で送信される指令に従い、誘導線14に沿って、目的とするステーションに到着して停止する。
【0012】
20は、手術によって汚染された手術器材や消耗品類を手術室から搬出する走行車システム、21はバッテリを駆動源にして自動走行する搬出用走行車、22は移送時に搬出用走行車に結合される車輪付きの搬出用ワゴン、23は搬出用走行車の駆動源であるバッテリ(図示せず)を充電する充電設備、24は搬出用走行車の走行路に敷設された誘導線である。
誘導線24には走行車システムの条件に対応して、例えば、走行車の台数が多い場合等に、複線を形成したり待避線を設ける他に、必要に応じて待機線を設ける。
搬出用走行車21は、前述した搬入用走行車11と同等の走行機能によって、搬出用の搬送制御機能25に付設される地上側無線通信機能26から無線で送信される指令に従い、誘導線24に沿って、目的とするステーションに到着して停止する。
【0013】
図2に搬入用走行車を、図3には、搬出用走行車を例示している。
図2において、11は搬入用走行車、12は搬入用ラック、11aは車載無線通信機能(図示せず)に接続されるアンテナ、12aは搬入用ラック12に積載して、手術器材類を無菌状態で搬送するためや、無菌梱包された消耗品類等の無菌容器を示している。
搬入用ラック12は、設備の条件等に対応して走行車と一体に形成しても、自動ハンドリング機能によって走行車に搭載するように形成しても良い。
【0014】
また、図3(A)において、21は搬出用走行車、21aは車載無線通信機能(図示せず)に接続されるアンテナである。同図(B)は、搬出用走行車21に搬出用ワゴン22を連結した状態を示しており、22aは搬出用ワゴン22を手動で移動するための車輪、22b、22cは搬出用ワゴン22に積載して、手術によって汚染された手術器材類や消耗品を搬送するための外部に対する有害菌散布を防止するように密閉した容器類を示している。
アンテナ21aに搬出用ワゴン22が干渉しないためには、条件に対応して搬出用走行車21と搬出用ワゴン22とを相互に一定方向から接近するように構成しても、アンテナ21aを倒すように構成しても良い。
【0015】
地上側無線通信機能16及び26に接続されるアンテナ(図示せず)は 夫々の走行車の走行路近傍の適切な位置に配置される。地上側無線通信機能16及び26に接続されるアンテナ(図示せず)を夫々の走行車の誘導路に沿って、又は、展張された誘導線を兼用するようにする場合、特に、地上側からの送信に電磁誘導方式を採用した場合等には、上記のアンテナ11a、21aは走行車本体の下部の適当な位置に配設するのは当然である。
また、走行車システムの走行路の条件等に対応して、夫々の又はいずれかの走行車にアンテナを複数本搭載し感度の良いアンテナを自動的に選択して通信する等の手段によって、ダイバシティ機能を適切に採用するようにしても良い。
地上側無線通信機能も、必要に応じて適切な本数のアンテナを適当に配置して通信対象の走行車の位置に対応して選択使用する等の、ダイバシティ機能を採用するようにすれば良い。
【0016】
図1において、61は搬出用走行車21によって搬出された汚染消耗品を処理する汚物処理室、62は同じく搬出用走行車21によって搬出された汚染手術器具類を洗浄する洗浄室、63は手術部の階上中央材料室、64は滅菌施設を備えた滅菌室、65は階下中央材料室である。
また、66は滅菌すべき手術器具類を滅菌室64に移送するダムウエータ、67は業務管理用の第1のコンピュータ端末である。
【0017】
同図において、70は手術室で使用する手術器具や医薬品、消耗品等を保管管理する倉庫室、71は手動又は自動ピッキング機能を備えた器材倉庫である。
滅菌された手術器具類は、予め設定された条件又は、手術計画に伴い第1のコンピュータ端末67等によって提示される指令に従って分類して無菌容器に収め、階下中央材料室65から、入庫コンベア72、オートダムウエータ73によって器材倉庫71に移送されて、管理される。
また、医薬品や消耗品等も、予め設定された管理基準、又は、手術計画に伴い第1のコンピュータ端末67等によって提示される指令に従って、同様に無菌状態で、病院の中央倉庫から器材倉庫71に移送されて、管理される。
第2のコンピュータ端末74等によって提示される当日実施される手術に必要な在庫部品は、自動ピッキング(図示せず)によって搬入用ラック12に自動的に集合・積載され、出庫コンベア75により、器材積み込みステーション76に移送される。
器材積み込みステーション76に移送された出庫コンベア75に積載された手術器具類を含む手術用品は、ラック積み込み機械(図示せず)によって前述した搬入用走行車11に積載され、無線によって指令される各手術室に搬送される。
搬入用ラック12が搬入用走行車11と一体に構成されている場合は、上記の作業が手動で実行される。
また、80は婦長室、81は第3のコンピュータ端末で、手術計画を受信し、その手術計画に基づいて、対応手術に必要とする手術器具類の出庫指示する機能等を備えている。
【0018】
図4に、図1とは別の手術部の一例を示している。同図は手術部と滅菌設備を備えた中央材料室を同一階に設けた例を示している。
同図において、大部分のものは図1のものと対応するので、それらに対応する施設類と相当の施設類は図1と同一の符号を使用し、詳細な説明は省略する。
なお、14aと14bは往復二線を形成した搬入走行車の誘導線、50−1はOP5〜OP11の7室の手術室、63は中央材料室である。
【0019】
次に、上記の施設における情報処理システムの構成を図5によって説明する。なお、図5において、図1、図2に示した施設類と相当の施設類は図1、図2と同一の符号を使用している。
図5において、1は病院全体の管理運営に使用されるこの手術器材・医療器材等の供給・回収システムの上位管理機能であるホストコンピュータであって、2a、2b・・は、各病棟、医局、薬局、手術部等に配設されホストコンピュータとの通話を行うホストコンピュータ端末(以下ホスト端末という)、2Aは手術部に配設されて、後述するように手術計画等の情報を受信し、手術結果の報告情報の発信を担当する等手術部における専門的機能の処理、及び監視を行うホスト端末である。
【0020】
3は、手術部における専用業務の処理と記録をする手術部用ホストコンピュータであって、走行車システム10、20の管理と制御、器材倉庫71の在庫管理と制御等を行い、階下中央材料室65における業務管理用の第1、第2のコンピュータ端末67、74、手術計画を受信する第3のコンピュータ端末81等、図示説明を省略した各手術室等の要所に設置されたコンピュータ端末と接続されている。
手術部用ホストコンピュータ3には、搬入用の搬送制御機能15と搬入用の地上側無線通信機能16と搬出用の搬送制御機能25と搬出用の地上側無線通信機能26が接続されて前述した位置に設置される他、在庫、出庫品等に添付するラベル発行用ラベルプリンタ71a、入庫器材名や数量等、必要な表示をする表示用CRT71b等が接続されて階下中央材料室65等に配置されている。
搬送制御機能15は器材倉庫71の各種管理・制御機能と各手術室の関連機能50a及び図示しない搬入用走行車11の誘導制御機能に対応した走行制御機能等に接続され、地上側無線通信機能16は各適所に配設されたアンテナを接続する送受信機能16aに接続されている。
搬出用の搬送制御機能25は図示しない無人走行車の誘導制御機能に対応した走行制御機能等に接続され、地上側無線通信機能26は各適所に配設されたアンテナを接続する送受信機能26aに接続されている。
【0021】
次に、上記の施設における手術計画情報の伝達手段例を、図6によって説明する。
同図において、手術計画は夫々の医局等に配設されたホスト端末2a〜2dから入力され、決定された手術計画は婦長室のコンピュータ端末81に送信される。同端末81においては、図6に示すように、手術予定の確認を行うと共に必要情報をホストコンピュータに伝送し、院内に配布する手術計画表や中央材料室に送付する器材伝票等を出力し、図5に示す搬入用の搬送制御機能15に必要データを送信する。
【0022】
次に、上記の施設における手術に必要な器材類の搬送に関する実施フロー例を図7乃至図9に記載している。
本病院においては、決定された手術計画に基づいて例えば、図7に示すように、3日前から手術準備が行われる。
図7において、矢印は器材類に移動、点線の矢印はコンピュータ内又は相互間に移動される情報の流れ、丸印は作業の完了時点を示している。
即ち、当日の9時までに必要器材類が器材倉庫71に集合を完了して、各手術室にタイミングを合わせて搬出される。
【0023】
次に当日の作業を図8に記載している。矢印と丸数の関係は、図7と同一である。
同図において、最初の14から点線で下の14に進んでいるのは、次の手術に対する手術器材の出庫を指示するものであり、その末尾の14から点線で下の14に進んでいるのも、次の手術に対する手術器材の出庫を指示するものである。
また、15は保管作業を示している。
【0024】
上記図8、図9に記すフローにおける各部門の作業を図9に記載している。
図9の最上段に記す名称は、その下欄における作業担当部門名を示している。即ち、本図においては、担当医師及び婦長室、手術室、倉庫室、中央材料室、滅菌室での作業を記載している。
本図における丸数字は、前述した図7、図8に記した丸数字に対応し、二本線は物品の、太線は自動機能による物品の、細線は物品搬送の、点線矢印は情報の夫々動線を記し、点線枠は自動機能の作業項目を記載している。
本図において、11(出庫)から12(入庫)までが、搬入用走行車11の作業担当、14(器材回収準備・指示)から15(器材仕分け・洗浄)までが、搬出用走行車21の作業担当を夫々示している。
【0025】
次に、上記のフローを参照して搬入用走行車11及び搬出用走行車21の作業を、詳細に説明する。
婦長室から丸で囲んで示した符号 14において、出庫指示が出されると、搬入用の搬送制御機能15の作用又は/及び第2のコンピュータ端末74によって当該出庫指示がプリントアウトされ、倉庫室70においては、その倉庫システムに対応した手段によって、指示された所定の手術室で実施される手術に必要な在庫部品が、器材倉庫71から、自動又は手動で、滅菌容器に収められた器材類が容器のままピッキングされ、出庫コンベア75によって移送され、例えば、搬入用ラック12に積載されて器材積み込みステーション76に移送される。
一方、搬送制御機能15からは地上側無線通信機能16を介して、最も短時間で器材積み込みステーション76に到達可能な搬入用走行車11を選択して呼び出す。搬入用走行車11の選択には、各適所に配設されたアンテナを接続する送受信機能16aに報告される各搬入用走行車11夫々の位置及び業務の実行状況を記録しておいて、その中から選択しても良いし、各搬入用走行車11に一斉呼び出しを行い、その返信に基づいて、適切な搬入用走行車11を選択するようにしても良い。
【0026】
搬入用走行車11が器材積み込みステーション76に到着すると、又は、予め搬入用走行車11が器材積み込みステーション76に到着していると、集合した器材類を搬入用走行車11に積載し、積載が完了すると所定の操作にしたがって、出発指令を搬入用走行車11に指示する。
即ち、器材積み込みステーション76において、手術器材類が搬入用ラック12に積載されている場合は、搭載機械によってこの搬入用ラック12を搬入用走行車11に搭載し、搬入用ラック12が搬入用走行車11と一体に構成されている場合は、手動によって各容器に収められた手術器具等を積載する。
搬入用走行車11は出発指令に基づき、搬送制御機能15から地上側無線通信機能16を介して伝送される指令と、誘導線14に沿って設置されたマーカに従って、指令された手術室の手術器材類搬入用のステーションコンベア51の前まで自動走行して停止する。
搬入用走行車11が指定された手術室の手術器材類搬入用のステーションコンベア51の前で停止すると、搬入用走行車11は地上側無線通信機能16を介して搬送制御機能15に指定された手術室に到着したことを報告するので、搬送制御機能15はさらに手術部用ホストコンピュータ3に報告し、手術部用ホストコンピュータ3は対象手術室の操作端末に、必要手術器材類が到着したことを表示する。
搬送された手術器材類は手動又は自動でステーションコンベア51を用い、設備の条件に対応して搬送された手術器材類を収めた容器外部の滅菌処理を行って手術室に搬入される。
【0027】
上記の移動中の搬入用走行車11は、予め設定された条件、又は、搬送制御機能15から地上側無線通信機能16を介して伝送される指令に基づいて現在地、即ち、例えば、最近検知マーカ名を地上側無線通信機能16を介して搬送制御機能15に伝送する。
検知したマーカが走行誘導線が別の誘導線に接続するか、又は別の誘導線に交差することを示すものであると、搬送制御機能15に走行の許可を求める信号を伝送し、搬送制御機能15は、搬入用走行車11と干渉する危険性のある走行車のないことを確認して走行継続の許可を発信し、搬入用走行車11は走行を継続する。
この場合、走行車に横方向の超音波等を利用した検知センサ等の手段によって並列して存在する走行車の有無確認を行い、並列して存在する走行車がなければ、別の誘導線に接続する接続点に進入を行うようにする等、適切な手段で衝突防止機能を設けるようにすれば良い。
また、搬送制御機能15によって上記のような手段で各搬入用走行車11の位置を確認すると、行き先ステーヨンにその到達を予告することによって、行き先である手術室等での作業を必要器具等の到達にタイミングを合わせて実行することができる。
【0028】
搬入が完了すると、所定の手段によって搬送制御機能15に搬出完了を報告するので、搬送制御機能15は地上側無線通信機能16を介して対象の搬入用走行車11に次の命令を指示し、走行車はその指示に従って発進する。
【0029】
手術が完了する予定になると、手術室のコンピュータ端末を利用して搬出用ワゴンと必要に応じて追加すべき搬出用容器等を手術部用ホストコンピュータ3を介して、又は直接、搬送制御機能25に要求する。
その要求内容に対応して自動的又は手動によって要求内容の準備が完了すると、搬送制御機能25は地上側無線通信機能26を介して、搬出走行車を指令して、搬出用ワゴンと搬出用容器等を要求し、手術室に搬送する。
手術が完了すると、汚染された手術器具、破棄すべき汚染された消耗品等を、搬出用ワゴン22に夫々容器に分類して積載する。
搬出用ワゴン22への積載が完了すると、所定の誘導線上に形成したマーク位置に移動させると共に、この搬送システムに予め設定された条件に従って、即ち、例えば、この手術室の業務管理用コンピュータ端末によって搬出用の搬送制御機能25に報告し、搬送制御機能25は地上側無線通信機能26を介して、前述した搬入用走行車のシステム同様手段で適切な搬出用走行車21を選択し、報告のあった手術室の搬出用ステーション(図示せず)に走行するように指令する。指令された搬出用ステーション(図示せず)に到着した搬出用走行車21は、この搬送システムに予め設定された条件に従って、即ち、例えば、所定位置におかれた搬出用ワゴン22の下に進入し、搬出用ワゴン22を検知して所定位置に停止し、ピンを出して搬出用ワゴン22に連結した後、目標ステーションである汚物処理室61と洗浄室62に近接して設けた処理場ステーション(図示せず)に向けてスタートする。
搬出用ステーション(図示せず)に予め搬出用走行車21が到着していると、搬出用ワゴン22を手動によって搬出用走行車21との連結位置に移動させるようにしても良い。
【0030】
搬出用ワゴン22を連結した搬出用走行車21は前述した搬入用走行車11のシステムと同様に走行を制御されて、処理場ステーション(図示せず)に向けて走行する。
搬出用走行車21が処理場ステーション(図示せず)に到着すると、搬出用走行車21は地上側無線通信機能26を介して搬送制御機能25に指定された手術室に対して、処理場ステーションに到着したことを報告し、手術室からの次の汚染された器具類、消耗品等の搬出に備える指令の発信を可能にする。
また、搬送制御機能25は、処理場ステーション(図示せず)近傍に設けた図示しない端末又は業務管理用の第1のコンピュータ端末67に表示するようにする。
なお、この場合も、搬入用走行車11と同様に、到着前に到着を予告するように形成しても良い。
また、図示しないが汚染された医療器材を載せた無人車を無線で減菌処理装置に誘導して処理する工程を設けるようにしても良い。
搬出用ワゴン22は搬出用走行車21から切り離し、搭載した汚染された消耗品を汚物処理室61の所定施設に廃棄し、汚染された器具類は、洗浄室62で洗浄した後、滅菌室64の滅菌処理装置で滅菌した後、予め設定された条件で、又は、指令された器具類の組み合わせで、滅菌容器に収めて、器材倉庫71に搬入する。
以降は手術の計画に基づいて出庫される。
【0031】
搬出が完了すると、所定の手段によって搬送制御機能25に搬出完了を報告するので、搬送制御機能25は地上側無線通信機能26を介して対象の搬出用走行車21に次の命令を指示し、走行車はその指示に従って発進する。
【0032】
上記の運用システムにおいて、搬入用の搬送制御機能15、搬出用の搬送制御機能25は、夫々の処理化における走行車の稼働状況、例えば、走行時間、又は、走行距離を記録し、予め設定された条件になった走行車を、バッテリの充電設備13、23に設けたステーションに走行させて自動充電を行う。
各搬送制御機能15、25は、自動充電が完了したのを確認すると、上記の各作業に投入する。
充電タイミングの判定には、走行車自体にバッテリの蓄電状況監視機能を設け、この監視機能が、予め設定された条件になると、夫々の地上側通信機能を介して搬送制御機能に報告し、この搬送制御機能の制御に従って、充電を実行するようにしても良い。
【0033】
上述の説明は本発明の技術思想を実現するための基本構成を示したものであって、本発明の適用対象である病院の規模と管理システムに対応して、次のように適切に応用、改変することができる。
▲1▼上記の説明では、本発明の適用対象として、病院内の手術部のシステムについてのみ説明したが、本発明は病院全体の搬送システムに適用することが可能である。
▲2▼搬入用走行車はラック搭載形で、搬出用走行車はワゴン牽引式で説明したが、走行車はどのような形式でも良い。
▲3▼搬入用走行車と搬出用走行車を個別に装置するように説明したが搬送システムの条件によって、同一形式の走行車によって運用するようにしても良い。
▲4▼走行車の管理・制御における無線通信機能は、対象搬送システムの条件に対応して適切に設定すれば良い。
▲5▼地上の管理側から特定の走行車を選択して交信するためには、送信信号にディジタル方式でコード添付するか、搬送波に異なった周波数のサブキャリアを使用するような手段を設ければ良い。
▲6▼複数の走行車が同一の送信周波数を使用する条件で混信なしに特定の走行車と交信するには、地上の管理側から対象走行車を選択して、非選択車の送信を禁止するようにするか、時刻を規定して送信する、送信前に同一周波数の電波の有無を検知し、検知しない場合に送信する等の手段を設けタイミングをずらして交信するようにすれば良い。
▲7▼倉庫室70自体を無菌室又は滅菌施設室にして、無人走行車のステーシヨンとの間に干渉室を設けるようにしても良い。
▲8▼無菌容器と、手術後に汚染物を入れる容器の標準化を図り、手術前に使用した無菌容器に手術後に汚染物を入れて回収し、回収後、洗浄、滅菌を行って無菌容器として使用したり、さらに、各所定ステーションの自動ハンドリング装置はこの容器形状と寸法及び重量に対応して製作するようにしても良い。
【0034】
【発明の効果】
本発明の手術器材・医療器材等の医療器材類供給・回収システムは、上記のように構成されるから、本発明を適用した病院施設においては、次のような優れた効果が得られる。
(1)請求項1に記載のように、院内に配置される無人走行車に搭載した車載無線通信機能と対話通信を行う少なくとも1以上の地上側無線通信機能を備えた構成とすると、次のことが可能となる。
(a)任意のステーシヨンや任意の場所で地上施設と会話ができる。
(b)複数の走行車を使用するシステムにおいても、走行車管理と制御が容易に可能になる。
(c)走行車の位置及び故障状態や業務の遂行状況を常時モニタリングできる。
(d)従って、走行車の故障発生に対応して直ちに停車位置を把握でき、早期処理が可能である。
(e)複数の走行車複雑な走行路で運用する場合に、衝突の危険性なく安全で効率良く管理・制御できる。
(f)1セットのアンテナによって、半径50メートルの距離内の走行車と交信できる。
(g)複数のステーションと走行車との交信に対しても地上側無線通信機能が少なくても良い。
(h)簡単な通信施設で上記の機能を達成できる。
(i)多くの情報量が通信できる。
(j)無人走行車が故障を起こして停止するようなことがあっても、直ちに停車位置を把握できるので、早期処理が可能である。
(k)複数の無人走行車を適切効果的に運用して、無菌状態の医療器材を汚染される危険性なく必要な時刻までに必要な施設に搬送することができ、汚染器材類も安全に必要な施設に搬送することができる。
従って、院内感染の危険性を軽減又は防止でき、かつ病院で使用する各種器材の管理が容易になり効率的な運用をはかることができる。
(2)請求項2に記載するように、医療器材類の保管施設において、滅菌した器材類を予め設定されるか指令されるように所定の種類と数量ごとに無菌容器に収納して保管するように構成すると、使用器材の再利用が容易になると共に、滅菌処理済みの器具類を、汚染物から隔離した状態で使用することができる。
(3)請求項3に記載するように、手術室又は所定病棟の回診準備室に設けた所定ステーションと医療器材類の保管施設に設けた所定ステーション間を自動走行して手術器材を移送する無人走行車の走行路と、手術室又は所定病棟の回診準備室に設けた所定ステーションと手術済み器材類や汚染廃棄物の回収施設に設けた所定ステーション間を自動走行して手術済み器材類や汚染廃棄物を移送する無人走行車の走行路とを分離して形成すると、滅菌された清浄な手術器材が処置後の汚染手術器材によって汚染される恐れがない。
(4)請求項4に記載するように、上記の手術室又は所定病棟の回診準備室に設けた所定ステーションと医療器材類の保管施設に設けた所定ステーション間を自動走行して術器材を移送する無人走行車は、無菌容器に収納した手術器材を積載するラックを搭載する無人走行車であり、手術室又は所定病棟の回診準備室に設けた所定ステーションと手術済み器材類や汚染廃棄物の回収施設に設けた所定ステーション間を自動走行して手術済み器材類や汚染廃棄物を移送する無人走行車は、手術済み器材類や汚染廃棄物を収めた容器類を搭載した車輪付きワゴンに結合し牽引するように形成した無人走行車にすると、夫々の積載物の性質に対して適切な搬送システムが形成できる。
(5)請求項5に記載するように、地上側無線通信機能からは、上位管理機能の指令に基づいて所定の無人走行車を指定し、又は指定せずに、特定の無人走行車に対する行き先ステーション、又は行き先ステーション名を含む作業命令である所定の指令事項を送信伝達し、無人走行車に搭載した車載無線通信機能からの送信データ類を受信して上位管理機能に伝達し、無人走行車に搭載した車載無線通信機能は上記地上側無線通信機能から送信される当該無人走行車に対する指令事項を受信して上位車載制御機能に伝達し、上位車載制御機能から伝達される報告データ類を上記地上側無線通信機能に送信するように構成すると、適切な無人走行車の走行統制が実現でき、効率のよい搬送業務実現が可能になる。
(6)請求項6に記載するように、地上側無線通信機能は、無人走行車の走行路に沿って、走行路上における任意の位置にある通信対象無人走行車との交信を可能にする適切な位置に最小限数配設するように形成すると、地上側の管理・制御機能と無人走行車間の経済的で正確な交信が可能になる。
(7)請求項7に記載するように、地上側無線通信機能及び車載無線通信機能の一方又は双方に、複数のアンテナを接続し、最適受信感度のアンテナを自動選択して交信する機能を設けたダイバシティ機能を形成すると、より正確な交信が可能になる。
(8)請求項8に記載のように、地上側無線通信機能による送信電波には、ディジタルコード又はサブキャリアによって信号送信先の無人走行車を指定するようにすると、地上側で指令すべき対象無人走行車を正しく選択して通信できる。
(9)請求項9に記載のように、車載無線通信機能から発信するタイミングを指定又は制御して混信を防止するように形成すると、正確な交信が実行できる。
(10)請求項10に記載のように、地上側無線通信機能に無人走行車走行路に沿って展張するように形成したアンテナを使用するようにすると、微弱な電波で交信が可能になる。
(11)請求項11に記載のように、地上側無線通信機能からの送信を電磁誘導方式にすると、低い周波数でも効率良く通信できる。
(12)請求項12に記載のように、院内各所と搬送指令の伝達をコンピュータ端末を利用して行うようにすると、情報伝達が迅速、確実になり、また、請求項13に記載のように、自動ハンドリング機能を採用すると、計画的な搬送が可能であり、婦長や看護婦の労力を軽減できる。
従って、婦長や看護婦の雑用を軽減し、本来の業務に専念できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく手術器材等の医療器材類供給・回収システムを適用した病院手術部施設の斜視図である。
【図2】本発明に基づく手術器材等の医療器材類供給・回収システムに適用した無人走行車の斜視図である。
【図3】本発明に基づく手術器材等の医療器材類供給・回収システムに適用した図2とは異なる無人走行車例の斜視図で、同図(A)は無人走行車本体を、同図(B)は無人走行車本体に車輪付きの搬出用ワゴンを結合した走行姿勢の状態を夫々示すものである。
【図4】本発明に基づく手術器材等の医療器材類供給・回収システムを適用した図1とは異なる病院手術部施設の斜視図である。
【図5】本発明に基づく手術器材等の医療器材類供給・回収システムに適用した無人走行車に対する無線通信機能を含む情報機能構成例の概要システム図である。
【図6】図5に示した情報機能構成における主要端末と発行情報例とを示す系統図である。
【図7】図1又は図4に示した手術部の構成において、図5に示した情報機能構成における手術実施計画を実施する場合の一例を示す概要フロー図である。
【図8】図7に示したフロー図に対応した手術当日の概要フロー図である。
【図9】図7、図8に示したフロー図に対応した、病院内関連部門における作業を説明する概要フロー図である。
【符号の説明】
1:ホストコンピュータ
2a〜2d:ホストコンピュータ端末(ホスト端末)
2A:手術部配設のホスト端末
3:手術部用ホストコンピュータ
10:走行車システム
11,21:走行車
12:搬入用ラック(ラック)
13、23:充電設備
14、14a、14b、24:誘導線
15、25:搬送制御機能
16、26:地上側無線通信機能
16a、26a:送受信機能
22:車輪付きの搬出用ワゴン
50、50−1:手術室
50a:手術室関連機能
51:ステーションコンベア
61:汚物処理室
62:洗浄室
63、65:中央材料室
64:滅菌室
66:ダムウエータ
67、74、81:コンピュータ端末
70:倉庫室
71:器材倉庫
72:入庫コンベア
73:オートダムウエータ
75:出庫コンベア
76:器材積み込みステーション
80:婦長室

Claims (13)

  1. 病院内における回診準備室又は手術室と、
    手術器材を含む各種医療器材保管施設と、各種医療薬品類の保管施設と、各種医療用消耗品類の保管施設と、洗浄室と、手術済み器材類の滅菌施設と、汚染廃棄物の処理用施設とを備え、
    上記回診準備室又は手術室と、上記手術器材を含む各種医療器材保管施設、各種医療薬品類の保管施設、各種医療用消耗品類の保管施設を含む医療器材類保管施設とを結び、及び回診準備室又は手術室と手術済み器材類の洗浄室や滅菌施設や汚染廃棄物の処理用施設とを結んで所定の器材類を運搬するための無人走行車用走行路を配設し、当該走行路を無人操作で走行する車載無線通信機能を備えた複数台の無人走行車を備え、
    上記車載無線通信機能と対話通信を行って、所定の指令を与え、また、所定の報告を受ける地上側無線通信機能を病院内所定位置に備え、
    この地上側無線通信機能により、上記回診準備室又は手術室から発信される情報に基づいて所定の無人走行車を選択して運搬に関連する所定の走行指令を与えて、この無人走行車を所定の医療目的に対応して指定された医療器材を上記医療器材類保管施設から収集して要求する回診準備室又は手術室に運搬し、一方、回診準備室又は手術室からは、使用済みの汚染器材・汚染廃棄物の内、汚染器材は前記洗浄室で洗浄して滅菌施設に運搬し、また、汚染廃棄物は汚染廃棄物処理用施設に運搬するように対応の無人走行車を選択して運搬に関連する所定の走行指令を与えるようにしたことを特徴とする手術器材・医療器材等の医療器材類供給・回収システム。
  2. 上記医療器材類の保管施設においては、滅菌した器材類を予め設定されるか指令されるように所定の種類と数量ごとに無菌容器に収納して保管するようにしたことを特徴とする請求項1記載の手術器材・医療器材等の医療機材類供給・回収システム。
  3. 上記病院内に配設される無人走行車用走行路は、
    上記手術室又は所定病棟の回診準備室に設けた所定ステーションと医療器材類の保管施設に設けた所定ステーション間を自動走行して手術器材を移送する無人走行車の走行路と、
    手術室又は所定病棟の回診準備室に設けた所定ステーションと手術済み器材類や汚染廃棄物の回収施設に設けた所定ステーション間を自動走行して手術済み器材類や汚染廃棄物を移送する無人走行車の走行路とに、夫々の走行路を分離して形成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の手術器材・医療器材等の医療器材類供給・回収システム。
  4. 上記手術室又は所定病棟の回診準備室に設けた所定ステーションと医療器材類の保管施設に設けた所定ステーション間を自動走行して手術器材を移送する無人走行車は、無菌容器に収納した手術器材を積載するラックを搭載する無人走行車であり、手術室又は所定病棟の回診準備室に設けた所定ステーションと手術済み器材類や汚染廃棄物の回収施設に設けた所定ステーション間を自動走行して手術済み器材類や汚染廃棄物を移送する無人走行車は、手術済み器材類や汚染廃棄物を収めた容器類を搭載した車輪付きの搬出用ワゴンに結合し牽引するように形成したことを特徴とする請求項3に記載の無人走行車として形成した手術器材・医療器材等の医療器材類供給・回収システム。
  5. 上記地上側無線通信機能からは、上位管理機能の指令に基づいて所定の無人走行車を指定し、又は指定せずに、特定の無人走行車に対する行き先ステーション、又は行き先ステーション名を含む作業命令である所定の指令事項を送信伝達し、無人走行車に搭載した車載無線通信機能からの送信データ類を受信して上位管理機能に伝達し、無人走行車に搭載した車載無線通信機能は上記地上側無線通信機能から送信される当該無人走行車に対する指令事項を受信して上位車載制御機能に伝達し、該上位車載制御機能から伝達される報告データ類を上記地上側無線通信機能に送信するようにしたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の手術器材・医療器材等の医療器材類供給・回収システム。
  6. 上記地上側無線通信機能は、無人走行車の走行路に沿って、走行路上における任意の位置にある通信対象の無人走行車との交信を可能にする適切な位置に最小限数配設するようにしたことを特徴とする請求項5に記載の手術器材・医療器材等の医療器材類供給・回収システム。
  7. 上記地上側無線通信機能及び車載無線通信機能の一方又は双方に、複数のアンテナを接続し、最適受信感度のアンテナを自動選択して交信する機能を設けたダイバシティ機能を形成したことを特徴とする請求項5又は6に記載の手術器材・医療器材等の医療器材類供給・回収システム。
  8. 上記地上側無線通信機能による送信電波には、ディジタルコード又はサブキャリアによって信号送信先の無人走行車を指定するように形成したことを特徴とする請求項5に記載の手術器材・医療器材等の医療器材類供給・回収システム。
  9. 上記車載無線通信機能から発信するタイミングを指定又は制御することにより混信を防止するようにしたことを特徴とする請求項5に記載の手術器材・医療器材等の医療器材類供給・回収システム。
  10. 上記地上側無線通信機能として、無人走行車走行路に沿って展張するように形成したアンテナを使用するようにしたことを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の手術器材・医療器材等の医療器材類供給・回収システム。
  11. 上記地上側無線通信機能の送信機能は、電磁誘導によるように形成したことを特徴とする請求項10に記載の手術器材・医療器材等の医療器材類供給・回収システム。
  12. 病院内の各所定の施設に対して、当該医療器材類供給・回収システムの管理・制御機能を設けたコンピュータの端末を設け、これらのコンピュータの端末によって、当該医療器材類供給・回収システムの管理・制御機能を実行するようにしたことを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の手術器材・医療器材等の医療器材類供給・回収システム。
  13. 病院内の各所定の前記容器を含む医療器材類のハンドリング施設に対して、自動ハンドリング機能を設けるようにしたことを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載の手術器材・医療器材等の医療器材類供給・回収システム。
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