JP3830739B2 - 含フッ素共重合体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規含フッ素共重合体に関し、さらに詳しくは主鎖に含フッ素環状構造を有する熱可塑性含フッ素共重合体に関する。
【0002】
【従来技術】
主鎖に含フッ素環状構造を有する重合体としては、環構造が飽和パーフルオロエーテル環である重合体が特開平1−131215号公報に記載され、パーフルオロジメチレンビス(パーフルオロビニルエーテル)を閉環重合して得られる含フッ素重合体が米国特許第3418302号明細書に記載されている。
【0003】
これらは何れも環構造にエーテル結合を含むが、エーテル結合を含まない重合体としては、一般式CF2=CF(CF2)XCF=CF2〔但し、Xは1〜5〕をガンマ線により環化重合させたものが知られている(L.A.Waal,Fluoropolymer,Wiley-Science,4,High Pressure Polymerization,P.127)。
【0004】
また、ヘキサフルオロシクロペンタジエンまたはパーフルオロジシクロペンタジエンの単独重合体、またはそれらとテトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロペン、フッ化ビニリデンなどのフルオロオレフィンやメタクリル酸メチル、アクリロニトリルなどの炭化水素系単量体との共重合体が米国特許第3,449,304号明細書に記載されている。
【0005】
オクタフルオロシクロペンテンから得られる重合物の製造としては、特表平11−501685号公報にヘキサフルオロプロペン/テトラフルオロエチレン/オクタフルオロシクロペンテン=49.0モル%/50.4モル%/0.6モル%の共重合体が開示されている他、プラズマ重合法によりポリマー基板上にグラフト重合させることが文献(J.Poly.Sci.,Polym.Chem.Ed.(1977),15(10),2411-25)に記載され、また、陽極電解重合法によって導電性物質の得られることが文献(Tetrahedron Lett.(1988),29(11)1295-8)に記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
環化重合では共重合させる単量体が限られるため得られる共重合体の物性の調整が比較的困難であり、特開平1−131215号公報に開示された重合体を溶解する溶媒は限られたものであると記載されている。また、ヘキサフルオロシクロペンタジエンまたはパーフルオロジシクロペンタジエンの単独重合体または共重合体は主鎖の環構造中に二重結合を含んでいる。
【0007】
本発明では、多くの汎用溶媒に溶解でき、透明なコーティング膜を得ることのできる、主鎖の環構造が飽和したパーフルオロ基からなる含フッ素共重合体を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために予め環構造を有する含フッ素単量体を他の単量体と共重合させることについて検討したところ、特定の含フッ素環状単量体が炭化水素系単量体と共重合し共重合体を生成することを知り、本発明に到達した。
【0009】
すなわち、本発明は、
【0010】
オクタフルオロシクロペンテン1〜99モル%と重合性二重結合を有する化合物99〜1モル%とを重合させて得られる共重合体であって、重合性二重結合を有する化合物がフッ化ビニリデン、α−オレフィン類、ビニルエーテル類、アリルエーテル類、ビニルエステル類よりなる群より選ばれる分子量1,000〜1,000,000(ゲルパーミュエーションクロマトグラフィで測定したスチレン換算数平均分子量)の含フッ素共重合体である。
【0011】
本発明の含フッ素共重合体の重合性二重結合を有する化合物で表される繰り返し単位は、単一の成分であってもよいが、複数の成分であってもよい。オクタフルオロシクロペンテンで表される繰り返し単位と重合性二重結合を有する化合物で表される繰り返し単位は交互にまたはランダムに結合していてよい。また、オクタフルオロシクロペンテンで表される繰り返し単位と重合性二重結合を有する化合物で表される繰り返し単位の各成分は規則的にまたはランダムに結合していてよい。
【0012】
この様な含フッ素共重合体は、オクタフルオロシクロペンテン1〜99モル%とその他の重合性単量体99〜1モル%からなる単量体混合物を共重合させることで得られる。
【0013】
本発明に用いる重合性二重結合を有する化合物は、フッ化ビニリデン、α−オレフィン類、ビニルエーテル類、アリルエーテル類、カルボン酸ビニル類またはカルボン酸アリル類などが好適である。本明細書においては単に「ビニル」(CH2=CH−)をいう場合
「アリル」(CH2=CHCH2−)を包含することがある。
【0014】
本発明の含フッ素共重合体は通常は熱可塑性であり、それ自身フィルムなどの成型体として、また、溶剤に溶解して塗料、コーティング膜として使用することができる。さらに、官能基を有する重合性単量体を使用して架橋部位が導入された含フッ素共重合体に適宜架橋剤を組み合わせて硬化性樹脂としても用いることができる。そのような架橋部位を有する含フッ素共重合体は硬化性塗料として有用である。官能基としては、特に限定されないが、例えば、ヒドロキシ基、カルボキシル基、加水分解可能な基を有する有機珪素基、エポキシ基またはβケトエステル基などが挙げられる。
【0015】
オレフィンとしては、フッ化ビニリデンが好ましい。
【0016】
その他のオレフィンとしては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセンなどのα−オレフィンが好適に使用される。
【0017】
ビニルエーテル類は、一般式CH2=CH(OR2)(式中、R2は水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、置換基を有することもあるC1〜C30のアルキル基、シクロアルキル基、フルオロアルキル基、シクロフルオロアルキル基であって、置換基は、ヒドロキシ基、加水分解可能な基を有する有機珪素基、エポキシ基またはβケトエステル基を表す。)で表される化合物であり、この様なビニルエーテル類を共重合単量体とした場合一般式−CH2−CH(OR2)−(式中の記号は前記と同じ意味を表す)で表されるビニルエーテルに由来する二価の有機基が含フッ素共重合体に導入される。
【0018】
本発明に使用するビニルエーテル類のうち官能基を有しないビニルエーテル類としては、例えばメチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、β−クロロエチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、sec−ブチルビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、イソアミルシクロヘキシルビニルエーテル、ヘキシルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、デシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、メチルシクロヘキシルビニルエーテル等を挙げることができる。また、1,1,1−トリフルオロエチルビニルエーテル、2,2−ジフルオロエチルビニルエーテル、テトラフルオロエチルビニルエーテル、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルビニルエーテル、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチルビニルエーテル、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9−ヘキサデカフルオロノニルビニルエーテルなどのフルオロアルキルビニルエーテル類を挙げることができる。
【0019】
アリルエーテル類もビニルエーテル類と同様に使用でき、一般式CH2=CHCH2−(OR2)(式中の記号は前記と同じ意味を表す)で表される化合物であり、この様なアリルエーテル類を共重合単量体とした場合一般式−CH2−CH(CH2−OR2)−(式中の記号は前記と同じ意味を表す)で表されるアリルエーテルに由来する二価の有機基が含フッ素共重合体に導入される。
【0020】
本発明に使用するアリルエーテル類のうち官能基を有しないアリルエーテルとしては、例えばメチルアリルエーテル、エチルアリルエーテル、プロピルアリルエーテル、ブチルアリルエーテル、ベンジルアリルエーテル、シクロヘキシルアリルエーテルなどが挙げられる。
【0021】
ビニルエーテル類と同様に重合性のあるエーテル類として、一般式CF2=CF(ORf)(式中、Rfはパーフルオロアルキル基を表す。)で表されるパーフルオロアルキルビニルエーテルも使用でき、例えば、パーフルオロメチルビニルエーテル、パーフルオロエチルビニルエーテル、パーフルオロプロピルビニルエーテル、パーフルオロブチルビニルエーテル、パーフルオロペンチルビニルエーテル、パーフルオロヘキシルビニルエーテル、パーフルオロオクチルビニルエーテル、パーフルオロドデシルビニルエーテルなどを挙げることができる。この場合、−CF2−CF(ORf)−で表される二価の基が共重合体に導入される
。
【0022】
また、ヒドロキシ基を有するビニルエーテル類としては、ヒドロキシメチルビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、3−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、5−ヒドロキシペンチルビニルエーテル、6−ヒドロキシヘキシルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、ポリエチレングリコールモノビニルエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールビニルエーテルなどが挙げられる。
【0023】
ヒドロキシ基を有するアリルエーテル類としては、例えばエチレングリコールモノアリルエーテル、プロピレングリコールモノアリルエーテル、ジエチレングリコールモノアリルエーテル、ポリエチレングリコールモノアリルエーテル、ヒドロキシブチルアリルエーテルなどのアルキレングリコールモノアリルエーテル類、またはアリルアルコール、グリセリンモノアリルエーテルなどの多価アルコールのアリルエーテル類が挙げられる。
【0024】
エポキシ基を有するビニルエーテル類としては、
【0025】
【化1】
【0026】
また、エポキシ基を有するアリルエーテル類としては、
【0027】
【化2】
【0028】
などが挙げられる。
【0029】
さらに、β−ケトエステル基を含有するビニルエーテルまたはアリルエーテルとしては、アセト酢酸アリルなどが好ましく使用される。β−ケトエステル基を含有する単量体は溶剤可溶型塗料や水系エマルジョン塗料の場合の架橋部位として使用することもできる。これらの基を架橋部位とする際は、溶剤型の場合は、β−ケトエステル基と反応する金属アルコキシドやキレート系硬化剤が好ましく、水系エマルジョンの場合はヒドラジン系化合物が好適である。また、トリメトキシシリルビニルエーテルなどの加水分解性基を有する有機珪素基を含むビニルエーテルも使用できる。
【0030】
カルボン酸ビニルエステル類は、一般式CH2=CHOCOR3(式中、R3は水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、置換基を有することもあるC1〜C30のアルキル基、シクロアルキル基、フルオロアルキル基、シクロフルオロアルキル基であって、置換基はヒドロキシ基、加水分解可能な基を有する有機珪素基、エポキシ基またはβケトエステル基を表す。)で表される化合物であり、この様なカルボン酸ビニルエステル類を共重合単量体とした場合一般式−CH2−CH(OCOR3)−(式中の記号は前記と同じ意味を表す)で表されるカルボン酸ビニルエステルに由来する二価の有機基が含フッ素共重合体に導入される。
【0031】
本発明に使用する官能基を有しないビニルエステル類としては、例えばギ酸ビニル、酢酸ビニル、トリフルオロ酢酸ビニル、クロロ酢酸ビニル、ジクロロ酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、クロトン酸ビニル、トリメチル酢酸ビニル、カプロン酸ビニル、イソカプロン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプリル酸ビニル、ペラルゴン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ミリスチン酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、オレイン酸ビニル、バーサチック9酸ビニル(ベオバ9(シェル化学(株)製)、バーサチック10酸ビニル(ベオバ10(シェル化学(株)製)、シクロヘキサン酸ビニル等が挙げられる。
【0032】
また、官能基を有するビニルエステルとしては、クロトン酸ヒドロキシエチル、クロトン酸ヒドロキシブチルなどのカルボン酸エステル、コハク酸モノビニル、アジピン酸モノビニル、セバシン酸モノビニルシクロヘキサンジカルボン酸モノビニルなどのジカルボン酸モノビニルなどが挙げられる。
【0033】
本発明の含フッ素共重合体は、重合媒体の存在下で所定割合の単量体組成物に重合開始剤を加えて共重合反応を行うことにより製造する。重合形態としては溶液重合、懸濁重合、乳化重合が可能である。重合開始剤は重合形式、重合温度および媒体等に応じて適宜選択可能である。具体的には、例えばジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネートなどのジカーボネート類、n−ヘプタフルオロブチリックパーオキシド、ラウロイルパーオキシピバレート、t−ブチルオキシネオデカノエートなどのジアシルパーオキシド類、ジ−tブチルパオキシド、t−ブチルクミルパーオキシドなどのアルキルパーオキシド類、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシネオデカノエートなどのパーオキシエステル類などの通常のラジカル開始剤が使用できる。また水溶性過酸化物、過硫酸塩、水溶性アゾ化合物なども使用できる。かかる重合工程の温度は、用いるラジカル重合開始剤によるが、通常0〜130℃である。
【0034】
本発明における重合媒体としては重合を著しく阻害するものでなければとくに限定はしないが例えば水、t−ブタノール、イソプロパノール、エタノール、メタノールなどのアルコール系、n−ヘキサン、n−ヘプタンなどの飽和炭化水素系、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系、トリクロロトリフルオルエタンなどのフッ素系、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系、などが単一あるいは混合して使用できる。
【0035】
重合溶媒がイソプロパノール等の低沸点アルコールを含有する場合は、重合後、他の汎用の炭化水素系溶剤であるキシレン、トルエン、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピレングリコールメチルアセテートなどに置換することも容易であり好ましい。
【0036】
本発明の含フッ素共重合体の分子量はとくに制限されず、分子量(GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)で測定したポリスチレン換算の数平均分子量。以下、同じ。)は1,000〜1,000,000程度である。成型体として用いる場合は機械的強度や耐熱性が高い方がよいので分子量10,000〜1,000,000程度であるのが好ましい。また、溶液型塗料として用いる場合、粘度、濃度等の溶液性状面、塗膜強度、耐候性等の塗膜性能の面から1,000〜100,000程度であることが望ましく、1,000〜50,000であることが特に好ましい。ここで1,000以下の場合は塗膜の耐候性や柔軟性が低下し、また100,000以上の場合は塗料化において高粘度となったり、溶解性が低下したり、取扱いにくい欠点が生じることがある。また、水系エマルジョンタイプ塗料の場合は塗膜の強度などを十分に得るために5,000〜1,000,000の範囲で好ましく使用できる。
【0037】
さらに本発明では、水溶性重合開始剤、乳化剤、水を用いて重合した水系エマルジョンであってもよい。その際の重合方法としては、通常のラジカル重合法が採用でき、その重合形態としては乳化重合が使用できる。乳化重合に際して用いる乳化剤としてはアニオン系乳化剤、またはノニオン系乳化剤を用いることができる。アニオン系乳化剤としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルサルフェート塩、ポリオキシエチレンアルキルフェノールサルフェート塩、スチレンスルホン酸塩、ビニルサルフェート塩またはこれらの誘導体などが挙げられる。これらの塩としては、アルカリ金属水酸化物による塩、アンモニア、またはトリエチルアミンなどの揮発性塩基による塩などをあげることができる。ノニオン系乳化剤としては、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン高級脂肪酸エステル、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイドブロック共重合体、フルオロアルキルカルボン酸塩、フルオロアルキル硫酸塩などがあげられる。またラジカル重合開始剤は一般的な乳化重合に用いられるものであれば特に限定されないが、これらのうち水溶性開始剤が特に好ましく適用できる。
【0038】
このような水溶性開始剤としては、例えば、過酸化水素などの無機系過酸化物、クメンハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ジコハク酸パーオキシド、ジグルタル酸パーオキシドなどの有機系過酸化物、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウムなどの過硫酸塩、アゾビスイソブチルアミジンの塩酸塩、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスシアノ吉草酸などのアゾ系開始剤、あるいは以上のような開始剤と亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、ナトリウムビサルファイト、ナトリウムメタビサルファイト、ナトリウムビチオサルフェート、スルホキシル酸ホルムアルデヒドナトリウム、還元糖などの還元剤との組み合わせからなるレドックス開始剤、さらにこれらの組み合わせに金属として少量の鉄、第一鉄塩、硫酸銀、硫酸銅などを共存させた開始剤系などを使用することができる。これらのラジカル重合開始剤の添加方法は重合開始時の一括添加でも、反応途中での分割添加でもよい。
【0039】
以上のようにして調製された含フッ素共重合体は、塗料の造膜成分として使用が可能であり、顔料や染料を適宜添加することができ、またその際、紫外線吸収剤、光安定剤、防錆剤、分散剤、垂れ止め剤、造膜助剤、防カビ剤、凍結防止剤なども添加可能である。
【0040】
本発明の含フッ素共重合体をもちいる塗料形態としては特に限定されず、例えば溶剤型常温架橋系、溶剤型焼き付け架橋系、水系エマルジョン型常温架橋系、水系エマルジョン型焼き付け架橋系、無溶剤型常温架橋系、無溶剤型焼き付け架橋系および非架橋系の形態を用いることができ、エナメルあるいはクリアー塗料として用いることができる。
【0041】
本発明の官能基を有する含フッ素共重合体をもちいる塗料の架橋構造としては特に限定されず、例えば含フッ素共重合体がヒドロキシ基、カルボキシル基またはエポキシ基を有する場合には架橋剤としてメラミン硬化剤、尿素樹脂硬化剤、多塩基酸硬化剤、イソシアネート硬化剤、エポキシ硬化剤などを含フッ素共重合体が有する官能基量に応じて適当量使用できる。
【0042】
具体的には、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなどのイソシアネート類やそのイソシアヌレート、ブロックイソシアネート、ビュレト体など、またはアルキル化メラミン、メチロールメラミン、イミノメラミンなどのメラミン樹脂、尿素樹脂などのアミノ化合物、ビスフェノールAなどの多価フェノールとエピクロルヒドリンとの反応で得られる2個以上のエポキシ基を有するエポキシ硬化剤などが適宜選択使用できる。
【0043】
本発明のヒドロキシ基またはカルボキシル基を有する含フッ素共重合体では、相溶性の点から、イソホロンジイソシアネートを原料として誘導されたポリイソシアネート、ブロックイソシアネートまたはイソシアヌレートが硬化剤として特に好ましく採用される。本発明の含フッ素共重合体と硬化剤は良好に相溶し、透明で強靱な架橋塗膜ができる。イソホロン系ポリイソシアネートまたはそのブロック化したものとして、具体的には、住友バイエルウレタン製のデスモジュールZ4370、デスモジュールBL4165やTPLS2094、ヒュルス製のベスタナットV1890E、B1358などが好ましく採用されるが、必ずしもこれらの製品に限定されるものではない。
【0044】
本発明においては、オクタフルオロシクロペンテンと他の単量体を共重合する場合、オクタフルオロシクロペンテンの共重合割合を特に限定する理由はないが、主鎖に環構造を導入して各種の物性を発現させるという観点から、通常は他の単量体に対して仕込み組成で1モル%以上であり、10モル%以上が好ましい。
【0045】
本発明により得られる含フッ素共重合体は、主鎖に環構造を有していることから、非晶質で透明で多くの溶媒に可溶なフッ素樹脂であって、高い耐熱性、機械的強度、化学的安定性、撥水性、さらに、低屈折率、透明性なども備えている。これらの特性を有する本発明の含フッ素共重合体は各種の応用分野、例えば、透明なコーティング用材料、塗料用材料、絶縁フィルム用材料、耐候性フィルム用材料、光学材料に適用される。
【0046】
【実施例】
次に実施例をもって本発明をより詳細に説明するが、本発明の実施態様はこれらに限られない。
【0047】
〔実施例1〕
電磁攪拌機を備えた内容量0.5リットルのステンレス鋼オートクレーブにイソブチルビニルエーテル(IBVE)25.1g、t−ブチルパーオキシピバレート(PPv)0.5g、酢酸n−ブチル(BuAc)78.1g、炭酸ナトリウム10水塩0.2gを仕込み、窒素ガスでオートクレーブ内を置換した後脱気した。その後オクタフルオロシクロペンテン(OFCPE)53.6gをオートクレーブ内に導入した後、徐々に昇温した。55℃で13時間重合を行った後、73℃に昇温し4時間保持した。その後室温まで冷却して重合液を取りだした。
【0048】
重合液を多量のメタノールに投入して樹脂を析出させて分離し60℃で真空乾燥することで白色固体の重合体49.8gを得た。この重合体は43.0重量%のフッ素含有量であり、分子量をGPCで測定したところ14,000(スチレン換算)であった。また、DSC(示差走査熱量計、昇温条件10℃/分)により測定したガラス転移温度は70℃であった。この重合体を酢酸n−ブチルに溶解した溶液をガラス板にコートし140℃で乾燥した後剥離して無色透明の約10μmのフィルムを得た。このフィルムの屈折率は1.42であり、また、水接触角は103度の撥水性を示した。またこのフィルムのIRスペクトルを図1に示す。得られた重合体0.1gを溶媒0.5gに室温で溶解して各種の溶媒に対する溶解性を求めた。結果を表1に示す。
【0049】
【表1】
【0050】
〔実施例2〕
電磁攪拌機を備えた内容量0.15リットルのステンレス製反応管に酢酸ビニル(VAc)13.0g、t−ブチルパーオキシピバレート(PPv)0.3g、酢酸n−ブチル(BuAc)44.7g、炭酸ナトリウム10水塩0.2gを仕込み、窒素ガスで反応管内を置換した後脱気した。その後オクタフルオロシクロペンテン(OFCPE)32.0gを反応管内に導入した後、徐々に昇温した。55℃で13時間重合を行った後、73℃に昇温し4時間保持した。その後室温まで冷却して重合液を取りだした。
【0051】
重合液を多量のn−ヘキサンに投入して樹脂を析出させて分離し60℃で真空乾燥することで白色固体の重合体16.6gを得た。この重合体の分子量をGPCで測定したところ18,000(スチレン換算)であった。この重合体をアセトンに溶解した溶液をガラス板にコートし140℃で乾燥した後剥離して無色透明の約10μmのフィルムを得た。このフィルムのIRスペクトルを図2に示す。
【0052】
〔実施例3〕
電磁攪拌機を備えた内容量0.5リットルのステンレス製オートクレーブにt−ブチルパーオキシピバレート(PPv)0.5g、酢酸n−ブチル(BuAc)63.5g、炭酸ナトリウム10水塩0.3gを仕込み、窒素ガスでオートクレーブ内を置換した後脱気した。その後プロピレン(Pr)10.0g、オクタフルオロシクロペンテン(OFCPE)51.0gをオートクレーブ内に導入した後、徐々に昇温した。55℃で13時間重合を行った後、73℃に昇温し4時間保持した。その後室温まで冷却して重合液を取りだした。
【0053】
重合液を60℃で真空乾燥することで無色オイル状の重合体0.85gを得た。この重合体の分子量をGPCで測定したところ1,000(スチレン換算)であった。この重合体のIRスペクトルを図3に示す。
【0054】
【発明の効果】
本発明の含フッ素共重合体は、酢酸ブチルなどの汎用溶剤に溶解でき、撥水性に富み、低屈折率且つ透明なフィルムまたはコーティング膜を得ることができるため、電子部材、光学部材、建築部材などの保護膜、機能性膜として有用である。
【0055】
〔実施例4〕
電磁攪拌機を備えた内容量0.5リットルのステンレス鋼オートクレーブにイソブチルビニルエーテル(IBVE)24.0g、ヒドロキシエチルビニルエーテル(HEVE)5.3g、t−ブチルパーオキシピバレート(PPv)0.7g、酢酸n−ブチル(BuAc)186g仕込み、窒素ガスでオートクレーブ内を置換した後脱気した。その後オクタフルオロシクロペンテン(OFCPE)63.7gをオートクレーブ内に導入した後、徐々に昇温した。55℃で20時間重合を行った後、室温まで冷却して重合液を取りだした。
【0056】
重合液を多量のメタノールに投入して樹脂を析出させて分離し40℃で真空乾燥することで白色固体の重合体44gを得た。この重合体の分子量をGPCで測定したところ12、900(スチレン換算)であった。酢酸n−ブチルに溶解した溶液をガラス板にコートし140℃で乾燥し、無色透明の約10μmのフィルムを得た。このフィルムのIRスペクトルを図4に示す。
【0057】
〔実施例5〕
電磁攪拌機を備えた内容量1.0リットルのステンレス鋼オートクレーブにイオン交換水437g、ペルオキソ二硫酸カリウム0.73g、FC-126(住友スリーエム(株)、界面活性剤)0.06g、四ホウ酸ナトリウム0.68g、リン酸水素カリウム0.31gを仕込み、窒素ガスでオートクレーブ内を置換した後脱気した。その後オクタフルオロシクロペンテン(OFCPE)30g、ビニリデンフロライド(VDF)64gをオートクレーブ内に導入した後、徐々に昇温した。60℃で22時間重合を行った後、室温まで冷却して重合液を取りだした。
【0058】
重合液にNaClを加え重合体を析出させた後ろ過を行い重合体を得た。得られた重合体をイオン交換水で洗浄した後、60℃で真空乾燥することで白色固体の重合体56.8gを得た。この重合体の分子量をGPCで測定したところ569,000(スチレン換算)であった。また、DSC(示差走査熱量計、昇温条件10℃/分)により測定した融点は166.7℃であった。この重合体を200℃でプレスし、約10μmのフィルムを得た。このフィルムのIRスペクトルを図5に示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた重合体の赤外吸収スペクトル図である。
【図2】実施例2で得られた重合体の赤外吸収スペクトル図である。
【図3】実施例3で得られた重合体の赤外吸収スペクトル図である。
【図4】実施例4で得られた重合体の赤外吸収スペクトル図である。
【図5】実施例5で得られた重合体の赤外吸収スペクトル図である。
Claims (4)
- オクタフルオロシクロペンテン1〜99モル%と重合性二重結合を有する化合物99〜1モル%とを重合させて得られる共重合体であって、重合性二重結合を有する化合物がフッ化ビニリデンである分子量1,000〜1,000,000(ゲルパーミュエーションクロマトグラフィで測定したスチレン換算数平均分子量)の含フッ素共重合体。
- オクタフルオロシクロペンテン1〜99モル%と重合性二重結合を有する化合物99〜1モル%とを重合させて得られる共重合体であって、重合性二重結合を有する化合物が、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセンよりなる群から選ばれるα−オレフィンである分子量1,000〜1,000,000(ゲルパーミュエーションクロマトグラフィで測定したスチレン換算数平均分子量)の含フッ素共重合体。
- オクタフルオロシクロペンテン1〜99モル%と重合性二重結合を有する化合物99〜1モル%とを重合させて得られる共重合体であって、重合性二重結合を有する化合物が、一般式CH2=CH(OR2)(式中、R2は水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、置換基を有することもあるC1〜C30のアルキル基、シクロアルキル基、フルオロアルキル基、シクロフルオロアルキル基であって、置換基はヒドロキシ基、加水分解可能な基を有する有機珪素基、エポキシ基またはβケトエステル基を表す。)で表されるビニルエーテル、一般式CH2=CH(CH2OR2)(式中、R2は前記と同じ)で表されるアリルエーテルまたは一般式CF2=CF(ORf)(式中、Rfはパーフルオロアルキル基を表す。)である分子量1,000〜1,000,000(ゲルパーミュエーションクロマトグラフィで測定したスチレン換算数平均分子量)の含フッ素共重合体。
- オクタフルオロシクロペンテン1〜99モル%と重合性二重結合を有する化合物99〜1モル%とを重合させて得られる共重合体であって、重合性二重結合を有する化合物が、一般式CH2=CH(O−COR3)(式中、R3は水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、置換基を有することもあるC1〜C30のアルキル基、シクロアルキル基、フルオロアルキル基、シクロフルオロアルキル基であって、置換基はヒドロキシ基、加水分解可能な基を有する有機珪素基、エポキシ基またはβケトエステル基を表す。)で表されるカルボン酸ビニルエステルである分子量1,000〜1,000,000(ゲルパーミュエーションクロマトグラフィで測定したスチレン換算数平均分子量)の含フッ素共重合体。
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