JP3830340B2 - 接合構造体の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、トラック等の車体フレーム等として使用されるアルミニウム又はアルミニウム合金部材等からなる接合構造体及びその製造方法に関し、特に、高精度且つ高剛性のフレームを得ることができる接合構造体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、トラック等の輸送機器には鋼製フレームが使用されており、フレームを構成するサイドメンバとクロスメンバとの接合には、例えば直径が11乃至13mmの中実リベットが使用されている。なお、サイドメンバ及びクロスメンバとしては、閉口断面及び開口断面のものが使用可能であるが、これらに沿って車載ケーブル等を引き回すため、強度を確保することが可能であれば、例えば横断面の形状が「コ」の字型となっているチャンネル形の開口断面のものが好ましい。このような部材は、Cチャンネルともよばれる。
【0003】
図7は従来のサイドメンバとクロスメンバとの接合状態を示す斜視図である。サイドメンバ51及びクロスメンバ52は、例えばいずれもチャンネル形の部材である。サイドメンバ51のフランジ面51aの内面同士の間隔は、クロスメンバ52のフランジ面52aの外面同士の間隔とほぼ等しくなっている。そして、クロスメンバ52がサイドメンバ51に嵌挿され、フランジ面51aとフランジ面52aとが、1面につき3個のリベット53により接合されている。
【0004】
このようにサイドメンバのフランジ面にクロスメンバを接合する方法としては、すみ板(ガゼットプレート)をサイドメンバとクロスメンバとの間に介在させる方法等もある。
【0005】
また、サイドメンバのウェブ面にクロスメンバを接合する方法もある。一般に、トラックのフレームのように多数のクロスメンバをサイドメンバ間に設ける場合、サイドメンバのウェブ面にクロスメンバを接合する方法では、フレームを反転させる工程が必要とされるが、ウェブ面にクロスメンバを接合する方法では、このような反転工程は不要となる。また、ウェブ面にクロスメンバを接合する方法の方が、荷台の架装性が高く新しい技術である。
【0006】
近時、トラック等の輸送機器では、軽量化の要請によりアルミニウム又はアルミニウム合金(以下、アルミニウム及びアルミニウム合金を総称してアルミニウムという)製のフレームの導入が検討されている。しかし、上述のようなリベットを使用した接合方法は、静的負荷を受ける建造物及び定期的な品質管理が行われる航空機等に適用されているものの、トラック等の自動車のように常時動的負荷が作用し、且つ保守作業の頻度を低くすることが要求される構造物には、ほとんど適用されていない。これは、リベットのゆるみ等の信頼性に不確かな部分があり、また、接合のための作業が複雑なためであり、現実には、溶接又はボルトによる締結による接合が行われている。
【0007】
クロスメンバはフレームの幅方向の寸法精度と密接な関係を有している。一方、溶接によりアルミニウムフレームを組み立てる場合、クロスメンバ自体を溶融させる必要がある。従って、溶接によりアルミニウムフレームを組み立てる場合には、クロスメンバの溶融に伴う予想し難い変形が発生し、高精度のフレームを得ることが極めて困難である。このような変形が発生した場合、その変形を矯正する工程が必要となる。また、溶接を行う前に各部材を適切な位置に配置する必要があるため、複雑な治具が必要とされる。更に、溶接による接合でも作業が複雑であり、その高効率化が要請されている。
【0008】
そこで、電磁成形によりサイドメンバとクロスメンバとを接合する方法が提案されている(特開平9−166111号公報、特開平10−314869号公報)。
【0009】
図8は特開平9−166111号公報に開示された接合方法を示す図であって、(a)は斜視図、(b)は断面図である。特開平9−166111号公報に開示された従来の接合方法では、閉口断面形状のサイドメンバ61に円筒型状のクロスメンバ62が貫通する孔61aが両ウェブ面61bに形成されている。そして、サイドメンバ61とクロスメンバ62とを接合する際には、図8(a)に示すように、クロスメンバ62に2個の孔61aを貫通させ、クロスメンバ62の一端面がサイドメンバ61のウェブ面61bから若干突出するようにする。次いで、図8(b)に示すように、突出した端面からサイドメンバ61のウェブ面間隔よりも長い電磁コイル63を円筒型状のクロスメンバ62内に挿入する。そして、電磁コイル63に電流を流す。
【0010】
この結果、クロスメンバ62の電磁コイル63が挿入された部分は、孔61aの内側面に当接する部分を除いて拡管され、クロスメンバ62とサイドメンバ61とが接合される。
【0011】
また、特開平10−314869号公報に開示された接合方法においては、閉口断面を有するサイドメンバのウェブ面から外側に突出する突起部内に反対側のウェブ面に形成された孔からクロスメンバを挿入し、突起部を外側から電磁成形により縮める方法が採られている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平9−166111号公報に開示された接合方法では、クロスメンバ62を電磁成形により拡管するため、クロスメンバ62は円筒型状のものに限定される。このような円筒型状では、車載ケーブル等の配線及び配管をクロスメンバの内部に配置することができないという問題点がある。従って、実際のトラック等にそのまま適用することは困難である。
【0013】
また、接合の信頼性を高めるべくサイドメンバ61とクロスメンバ62との接合部に溶接を施す場合、少なくとも内側のウェブ面61bでは、円筒型状のクロスメンバ62の外側からすみ肉溶接を行うことになるため、適正な溶接姿勢を保つためには、電磁成形後のフレームをポジショナで複雑に移動させる必要があるという問題点がある。この問題点は特開平10−314869号公報に開示された接合方法にも存在する。
【0014】
更に、いずれの公報に開示された従来の接合方法においても、クロスメンバ自体が電磁成形により拡管又は縮管のような直接の変形加工を受けることになる。前述のように、クロスメンバはトラック等のフレームにおいて幅方向の寸法精度に多大な影響を及ぼすものであるため、直接の変形加工を受けると、溶接により溶融した場合と同様に精度が低下する。
【0015】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、高い寸法精度及び剛性を確保することができると共に、設計の自由度が高い接合構造体及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る接合構造体の製造方法は、第1の孔が形成された第1の板部を有する第1の被接合部材と第2の孔が形成された第2の板部を有する第2の被接合部材とを前記第1の孔と前記第2の孔とが整合するように配置する工程と、前記第1及び第2の孔内に円筒状の接合部材を挿入する工程と、前記接合部材の内部に電磁拡管コイルを挿入する工程と、前記電磁拡管コイルに通電することにより、前記接合部材の両端部を外側に屈曲させて前記第1の被接合部材と前記第2の被接合部材とを接合する工程と、を有することを特徴とする。
【0017】
本発明においては、第1の被接合部材と第2の被接合部材とがそれらに形成された孔を貫通し電磁拡管された接合部材を介して接合されている。従って、電磁成形が行われる対象の部材は接合部材であるため、被接合部材自体の形状の制約が小さい。このため、例えばトラック等の輸送機器に適用した場合、特にクロスメンバにCチャンネルのような開口断面形状の被接合部材を使用すると、その内側に車載ケーブル等を配置することが可能となる。また、被接合部材自体の寸法の変動は極めて小さいので、高い精度及び剛性を確保することができる。
【0018】
なお、第1及び第2の被接合部材の組み合わせとしては、例えばアルミニウム材同士の組み合わせ、鋼材同士の組み合わせ、アルミニウム材と鋼材との組み合わせ等種々の組み合わせが可能である。また、第1の板部と第2の板部との間に他の部材が挟持されていてもよい。例えば、アルミニウム材及び鋼材が第1及び谷の被接合部材とされている場合には、電食を防止するために樹脂材等の非導電性の部材をこれらの間に介していてもよい。また、接合部材としては、アルミニウム材又は銅若しくは銅合金材等の高導電性の部材が好ましい。
【0020】
なお、前記電磁拡管コイルは、前記第1及び第2の被接合部材の位置決め用治具を兼ねていてもよい。また、前記接合部材の端部と少なくとも前記第1及び第2の被接合部材の板部とを溶接する工程を有することが好ましい。このように溶接を行うことにより、接合の信頼性をより一層向上させることができる。この場合の溶接としては、例えばアーク溶接及びレーザ溶接だけでなく、摩擦撹拌接合(FSW)等を行ってもよい。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例に係るアルミニウム製の接合構造体及びその製造方法について、添付の図面を参照して具体的に説明する。図1は本発明の実施例により製造されたアルミニウム接合構造体を示す斜視図、図2は本発明の実施例に使用するアルミニウム部材を示す図であって、(a)はサイドメンバを示す断面図、(b)はクロスメンバを示す断面図、(c)は円筒接合部材を示す断面図である。また、図3は本発明の実施例において各アルミニウム部材を組み合わせた状態を示す断面図、図4は本発明の実施例において電磁成形を行った状態を示す図であって、(a)は上面図、(b)は模式的断面図である。図5は本発明の実施例においてすみ肉溶接を行った状態を示す平面図である。
【0022】
本実施例においては、図1並びに図2(a)及び(b)に示すように、開口断面を有するアルミニウム製のサイドメンバ(第1の被接合部材)1とアルミニウム製で開口断面を有するクロスメンバ(第2の被接合部材)2及び閉口断面を有するクロスメンバ(第2の被接合部材)3とを接合する。クロスメンバ2及び3の長さは、例えば1400mmである。サイドメンバ1のフランジ面(第1の板部)1aの幅は、例えば70mmであり、ウェブ面1cの幅は、例えば100mmである。また、サイドメンバ1並びにクロスメンバ2及び3の厚さは、例えば4mmである。
【0023】
先ず、サイドメンバ1の両フランジ面1aのクロスメンバ2との接合予定箇所に孔(第1の孔)1bを形成する。また、クロスメンバ2の両フランジ面(第2の板部)2aのサイドメンバ1との接合予定箇所に孔(第2の孔)2bを形成する。同様に、クロスメンバ3の両フランジ面1aに倣う側面のサイドメンバ1との接合予定箇所にも孔(第2の孔)(図示せず)を形成する。各孔の大きさは、サイドメンバ1とクロスメンバ2及び3との間で対応するもの同士で等しければよいが、全て同じ大きさであれば、工具の交換等の手間が省けるので、好ましい。本実施例では、各孔の直径は、例えば30mmである。
【0024】
各部材に上述のように孔を形成する一方で、次のようなフレーム組立位置決め治具11を準備しておく。フレーム組立位置決め治具11においては、平板12の4カ所に「L」の字型の金具13が固定されている。各金具13には、サイドメンバ支持具14が取り付けられている。サイドメンバ支持具14は、図1に示すように、おおよそ「L」の字型の形状を有しているが、厳密には、図4(b)に示すような複雑な形状を有している。即ち、水平部分14aの「L」の字の屈曲部から若干離間した位置に溝14cが形成されている。更に、「L」の字の屈曲部の内側及び溝14cの隅部には、夫々丸く削られた曲面14d、14eが形成されている。各サイドメンバ支持具14は、その水平部分14aの内側面にサイドメンバ1の下側に位置するフランジ面1aが倣い、その垂直部分14bの内側面にサイドメンバ1のウェブ面1cが倣うように金具13に取り付けられている。そして、サイドメンバ支持具14の溝14cの中央部から上方に延びる電磁拡管コイル15が各サイドメンバ支持具14に設けられている。電磁拡管コイル15の長さは、例えば160mmである。なお、溝14bは、深さがその側面と電磁拡管コイル15との間隔よりも浅くなるようにして形成されている。
【0025】
なお、金具13及びサイドメンバ支持具14は、各電磁拡管コイル15がサイドメンバ1とクロスメンバ2及び3とを組み立てる際に各孔を貫通するような位置に配置されている。つまり、これらの位置は、作製するフレームの形状により設計上決定されるものであり、電磁拡管コイル15によりサイドメンバ1並びにクロスメンバ2及び3が位置決めされる。また、電磁拡管コイル15には、電源供給用のケーブル16が接続されており、平板12には、ケーブル16が貫通する孔12aが形成されている。
【0026】
上述のように各部材の所定位置に孔を形成し、フレーム組立位置決め治具11を準備した後、図3に示すように、クロスメンバ2及び3をサイドメンバ1の所定位置に差し込んで、クロスメンバ2及び3に形成された孔2b等の位置を孔1bの位置に整合させる。そして、これらの孔にアルミニウム製の円筒接合部材4を嵌挿する。円筒接合部材4の外径は孔1b等の直径(例えば、30mm)とほぼ等しく、円筒接合部材4の内径は、例えば電磁拡管コイル15の外径より0.1mm程度大きい。また、円筒接合部材4の長さは、フランジ面1aの外面の間隔より長く、後述の電磁拡管により端部が倒れてその倒れた部分がフランジ面1aに密着する程度のモーメントが作用し得るものであればよい。
【0027】
次いで、円筒接合部材を孔1b等に嵌挿して構成された組立体をそのままフレーム組立位置決め治具11上に移動させて降下させ、各円筒接合部材4内に各電磁拡管コイル15を挿入する。これにより、サイドメンバ1並びにクロスメンバ2及び3の位置決めが行われる。
【0028】
続いて、図4(b)に示すように、ケーブル16に接続されたスイッチSWを閉じることにより、電磁拡管コイル15にケーブル16から電源を供給する。この結果、円筒接合部材4のフランジ面1aの内部に収まっている部位は、瞬間的に拡管される。また、図4(a)及び(b)に示すように、円筒接合部材4のフランジ面1aから突出した部位は瞬間的に外側に倒れてフランジ面1aの外面に密着する。なお、図4(b)に示すように、円筒接合部材4の下端部は、スイッチSWの導通前は溝14cの底に当接しており、スイッチSWの導通により浮上することになるが、その変形は瞬間的なものであるため、円筒接合部材4の落下量は無視し得る程度のものである。また、前述のように、溝14cの深さは、電磁コイル15と溝14cの側面との間隔よりも小さいので、円筒接合部材4の下端部はサイドメンバ支持具14による抵抗を受けずに変形することが可能である。一方、クロスメンバ2及び3にはその孔2b等を拡げる力が作用するのみであり、その寸法の変動はほとんど発生しない。
【0029】
その後、図5に示すように、円筒接合部材4のフランジ面1aと密着している密着部4aの端部とを重ねすみ肉溶接し、円環状にビード5を形成する。
【0030】
なお、閉口断面のクロスメンバ3についても、同様に電磁成形及び重ねすみ肉溶接を行う。
【0031】
このようにして作製されたアルミニウム接合構造体においては、電磁成形が行われる対象の部材は円筒接合部材4であるため、開口断面のクロスメンバ2が組み込まれている。従って、その内側に車載ケーブル等の配線及び配管を配置することが可能である。また、クロスメンバ2及び3の寸法の変動はほとんど発生しないため、アルミニウムフレームの寸法精度が極めて高い。更に、信頼性向上のために行われる重ねすみ肉溶接は、同一平面内で行われるので、溶接姿勢の制約が少ない。
【0032】
なお、これらのアルミニウム部材は、例えば押出形材として得ることが可能である。また、各被接合部材及び接合部材の材質は特に限定されるものではなく、例えば5000系アルミニウム合金又は6000系アルミニウム合金を使用することができる。特に、接合部材にあっては、電磁成形に関して導電性が高い6000系アルミニウム合金を使用することが好ましい。
【0033】
また、前述の実施例においては、電磁拡管コイル15を基準として位置決めを行っているが、位置決めは必ずしも電磁拡管コイルにより行わなければならないものではなく、通常の位置決めピンを使用することもできる。
【0034】
同様に、重ねすみ肉溶接は適宜行えばよく、円筒接合部材の電磁成形により所望の剛性等の結合強度を得ることが可能であれば、必ずしも必要なものではない。
【0035】
更に、前述の実施例においては、円筒接合部材4の外表面は平滑面となっているが、サイドメンバ及びクロスメンバの孔の側面との摩擦並びにサイドメンバのフランジ面との摩擦を高めるために凹凸が形成されていることが好ましい。図6は円筒接合部材の一例を示す断面図である。この円筒接合部材6においては、横断面の形状が三角形となる複数の突起6aが外表面の長手方向に沿って延びるようにして形成されている。この円筒接合部材6を使用した場合、電磁成形により突起6aがサイドメンバ及びクロスメンバの孔の側面並びにサイドメンバのフランジ面に食い込むため、摩擦抵抗が増加し、より一層高い結合強度を得ることができる。一方、円筒接合部材の内表面は、できるだけ平滑になっていることが好ましい。これは、電磁拡管コイルを挿入するときの摩擦をより低減するためである。特に、電磁拡管コイルを位置決めピンとして使用する場合には、電磁拡管コイルとの間のクリアランスを小さくするため、より平滑であることが好ましい。なお、このような外表面及び内表面の円筒接合部材も、押出形材として得ることが可能である。
【0036】
また、接合構造体を輸送機器等に適用する場合、その機器に必要とされる電気配線及び配管等を円筒接合部材の中空部分を通してもよい。
【0037】
更に、電磁成形を行う際の円筒接合部材をT1状態のものとし、電磁成形後に、例えば200℃程度に加熱することにより、円筒接合部材をT5状態として、その強度を向上させてもよい。例えば、電磁成形後に自動車の塗装工程におけるベークハードが加熱工程を兼ねるようにしてもよい。
【0038】
更にまた、前述の実施例においては、サイドメンバ1並びにクロスメンバ2及び3に予め孔が形成されているが、クロスメンバ2及び3をサイドメンバ1に差し込んだ後に、これらの部材に一括して孔を形成してもよい。
【0039】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、電磁成形を受ける部材を接合部材のみとし被接合部材自体を直接変形加工する必要がないため、被接合部材自体の形状の制約が小さい。このため、例えばトラック等の輸送機器に適用した場合、開口断面形状の被接合部材を使用してその内側に車載ケーブル等を配置することができる。また、接合部材の電磁成形による被接合部材自体の寸法の変動は無視し得る程度のものであるため、接合構造体に高い精度及び剛性を確保することができる。更に、接合部材の端部と少なくとも一方の被接合部材の板部とをすみ肉溶接することにより、接合の信頼性をより一層向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例により製造されたアルミニウム接合構造体を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施例に使用するアルミニウム部材を示す図であって、(a)はサイドメンバを示す断面図、(b)はクロスメンバを示す断面図、(c)は円筒接合部材を示す断面図である。
【図3】本発明の実施例において各アルミニウム部材を組み合わせた状態を示す断面図である。
【図4】本発明の実施例において電磁成形を行った状態を示す図であって、(a)は上面図、(b)は断面図である。
【図5】本発明の実施例においてすみ肉溶接を行った状態を示す平面図である。
【図6】円筒接合部材の一例を示す断面図である。
【図7】従来のサイドメンバとクロスメンバとの接合状態を示す斜視図である。
【図8】特開平9−166111号公報に開示された接合方法を示す図であって、(a)は斜視図、(b)は断面図である。
【符号の説明】
1;サイドメンバ
1a、2a;フランジ面
1b、2b;孔
1c;ウェブ面
2、3;クロスメンバ
4、6;円筒接合部材
4a;密着部
6a;突起
11;フレーム組立位置決め治具
14;サイドメンバ支持具
15;電磁拡管コイル
Claims (3)
- 第1の孔が形成された第1の板部を有する第1の被接合部材と第2の孔が形成された第2の板部を有する第2の被接合部材とを前記第1の孔と前記第2の孔とが整合するように配置する工程と、前記第1及び第2の孔内に円筒状の接合部材を挿入する工程と、前記接合部材の内部に電磁拡管コイルを挿入する工程と、前記電磁拡管コイルに通電することにより、前記接合部材の両端部を外側に屈曲させて前記第1の被接合部材と前記第2の被接合部材とを接合する工程と、を有することを特徴とする接合構造体の製造方法。
- 前記電磁拡管コイルは、前記第1及び第2の被接合部材の位置決め用治具を兼ねることを特徴とする請求項1に記載の接合構造体の製造方法。
- 前記接合部材の端部と少なくとも前記第1及び第2の被接合部材の板部とを溶接する工程を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の接合構造体の製造方法。
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Publications (2)
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