JP3822715B2 - 樋管用逆流防止ゲート - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、河川に設けられる樋管等の出口に、逆流防止の目的で設置される無動力ゲートに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、樋管出口等に逆流防止の目的として設置される無動力ゲートは上部ヒンジ方式のフラップゲートが一般的であり、且つ多く採用されている。
【0003】
図9及び図10は従来の無動力式逆流防止ゲートの構造を示す縦断面図及び正面図である。図において、21は吊り金具22によって開閉自在に樋管出口に設置された扉体、23は戸当たりである。このゲートでは、上流側水位>下流側水位の場合、水圧によって扉体21が少し開く程度で排水する程度で排水するため、上流側のゴミ等がはききれずにa部にたまってしまい、下流側水位が高くなったときにゴミ等で完全に扉体21が閉まらなくなり逆流している。また、扉体21の閉塞時に下流側のb部に潟土が堆積し、上流側水位が高くなっても扉体21が開門しなくなるという問題があった。
【0004】
このように、当該ゲートの利点は、人工的な操作を要しない(無動力式)という点であるが、常時閉状態(樋管排水断面を覆う形)で設置している為、通常の排水状態は必ずしも良好とは言えず、また、わずかな夾雑物等によって不完全閉塞ないし開閉不能を起こしやすい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記従来の技術に対し、次の事項の解決を図ろうとするものである。1.常時の排水状態を改善する(通常開状態の確保)。
上流側水位が下流側水位より高い場合は、ゲートを観音式に開放し、上流側の水を放流する。
また、下流側水位が極めて低い場合は全開状態とする事により良好な排水環境をつくる。
【0006】
2.夾雑物等による開閉障害を出来るだけ少なくする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明の樋管用逆流防止ゲートは、樋管の本川側出口の上部及び下部にそれぞれ水平軸心を支点として開閉可能な上下2枚の扉体からなるゲートを設け、前記上部の扉体には上部の水平軸心の回りに回転自在に上部トルクアームを固着し、前記下部の扉体には下部の水平軸心の回りに回転自在に下部トルクアームを固着し、前記上部トルクアームと下部トルクアームとを、下部の扉体が本川側に開放したときに上部の扉体も本川側に開放するように連動アームで連結したものである。
【0008】
このゲートにおいて、上部の扉体には上部の水平軸心の回りに回転自在にカウンタウエイトを固着し、下部の扉体には下部の水平軸心の回りに回転自在にバランスウエイトを固着した構成とすることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施例を参照しながら具体的に説明する。
図1は本発明の実施例を示す閉扉時の側面図、図2はその正面図、図3および図4は扉体3,4の昼間部の側部水密部及び上下部側部水密部の拡大図である。これらの図において、1は上部ヒンジ、2は下部ヒンジ、3は上部扉体、4は下部扉体、5は扉受、6は上部アーム、7は下部アーム、8は上部ウエイト(カウンタウエイト)、9は下部ウエイト(バランスウエイト)、10は連結アーム、11は上部戸当たり、12は下部戸当たり、13は上部水密ゴム、14は下部水密ゴム、15は中間水密ゴム、16は側部水密板、17は側部水密ゴム、18は上下の軸、19は水密枠、20は回転側部水密ゴムである。
【0010】
本実施例において、上下の扉体3,4は側部のアーム7,8に固定され、このアーム7,8を連結アーム10で連結し、回転させる事により、2枚の扉体3,4が観音式に相互に一定の角度で開閉動作できる機構とする。
【0011】
上記機構のゲートに於いて、上・下のアーム7,8にウエイト8,9を各々一定角度で取り付け、各扉体3,4の重量に合わせて調整する事で上・下の扉体3,4の回転力を調整する。
【0012】
図5は扉体が閉じているときの側面図、図6は扉体が全開したときの側面図である。
【0013】
このような調整機構を備えることで、上・下扉体3,4の回転力を適切に調整し、樋管の上・下流側水位変動に応じて、自動的、且つ無動力でゲートの開閉を行なう。
【0014】
常時は上・下部ゲート共に開状態とした上、本川・支川の僅かな水位差によって開閉作動し、出水時(本川側水位上昇時)は確実に全閉状態となり、支川(樋管)側への逆流を確実に防止する。
【0015】
図7は、本川側の水位が低下していくときのゲートの動作状態を示すものである。本川側の水位が低下すると、下部扉体4に水圧が掛かり、本川側に下部扉体4が傾く。下部扉体4が傾くと、連結アーム10により上部扉体3も開放していく。本川側の水位が低下していくと、最終的には図7(e)に示すように扉体3,4は全開状態となる。
【0016】
図8は、逆に本川側の水位が上昇していった場合のゲートの動作状態を示すものである。図8(b)に示すように本川側の水位がわずか上昇すると、浮力が下部扉体4に作用して下部扉体4は全開状態から閉じる方向に上昇する。それに連動して、連結アーム10の作用により上部扉体3も下降する。さらに本川側水位が上昇すると、それにつれて下部扉体4は上昇し、上部扉体3も下降してゲートは閉じていく。一定以上の水位差が生じると、図8(e)に示すように全閉状態となる。
【0017】
【発明の効果】
上述したように、本発明によれば、常時は上・下部扉体は共に開状態とした上、本川・支川の僅かな水位差によって開閉作動し、出水時(本川側水位上昇時)は確実に全閉状態となり、支川(樋管)側への逆流を確実に防止することができる。
【0018】
1)常時、本川側水位の低い時は、開状態とする事で良好な排水機能を確保する。
僅かな水位差であっても下部・浮体式転倒ゲートを越流状態で排水できる為、樋管内に芥塵の残留が発生させない。
【0019】
2)上・下部ゲートの重量バランスを適切に確保する事で、僅かな水位差で確実に閉作動させると同時に、本川側水位が内水位を超えている場合は常に全閉状態を確保することができる。
【0020】
3)下部ゲートのヒンジ部分等に異物等が残留した場合でも、自然排水等で容易に排除出来、開閉動作に支障をきたさないゲート形状・構造とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例を示す側断面図である。
【図2】 本発明の実施例の正面図である。
【図3】 扉体中間部の側部水密部の拡大図である。
【図4】 扉体中間部の上下部側部水密部の拡大図である。
【図5】 本実施例における扉体が閉じたときの側面図である。
【図6】 本実施例における扉体が全開したときの側面図である。
【図7】 本実施例において、本川側の水位が低下していくときの動作を示す流れ図である。
【図8】 本実施例において、本川側の水位が上昇していくときの動作を示す流れ図である。
【図9】 従来のゲートの構造を示す側面図である。
【図10】 従来のゲートの構造を示す正面図である。
【符号の説明】
1 上部ヒンジ、2 下部ヒンジ、3 上部扉体、4 下部扉体、5 扉受、6上部アーム、7 下部アーム、8 上部ウエイト(カウンタウエイト)、9 下部ウエイト(バランスウエイト)、10 連結アーム、11 上部戸当たり、12 下部戸当たり、13 上部水密ゴム、14 下部水密ゴム、15 中間水密ゴム、16 側部水密板、17 側部水密ゴム、18 上下の軸、19 水密枠、20 回転側部水密ゴム
Claims (2)
- 樋管の本川側出口の上部及び下部にそれぞれ水平軸心を支点として開閉可能な上下2枚の扉体からなるゲートを設け、前記上部の扉体には上部の水平軸心の回りに回転自在に上部トルクアームを固着し、前記下部の扉体には下部の水平軸心の回りに回転自在に下部トルクアームを固着し、前記上部トルクアームと下部トルクアームとを、下部の扉体が本川側に開放したときに上部の扉体も本川側に開放するように連動アームで連結したことを特徴とする樋管用逆流防止ゲート。
- 上部の扉体には上部の水平軸心の回りに回転自在にカウンタウエイトを固着し、下部の扉体には下部の水平軸心の回りに回転自在にバランスウエイトを固着したことを特徴とする請求項1記載の樋管用逆流防止ゲート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19026397A JP3822715B2 (ja) | 1997-07-15 | 1997-07-15 | 樋管用逆流防止ゲート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19026397A JP3822715B2 (ja) | 1997-07-15 | 1997-07-15 | 樋管用逆流防止ゲート |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1136270A JPH1136270A (ja) | 1999-02-09 |
JP3822715B2 true JP3822715B2 (ja) | 2006-09-20 |
Family
ID=16255245
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19026397A Expired - Fee Related JP3822715B2 (ja) | 1997-07-15 | 1997-07-15 | 樋管用逆流防止ゲート |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3822715B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019155377A (ja) * | 2018-03-07 | 2019-09-19 | 黒崎播磨株式会社 | スライディングノズル装置 |
-
1997
- 1997-07-15 JP JP19026397A patent/JP3822715B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH1136270A (ja) | 1999-02-09 |
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