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JP3812696B2 - リボ核酸の抽出方法 - Google Patents

リボ核酸の抽出方法 Download PDF

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JP3812696B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、リボ核酸の抽出方法およびそのための試薬キットに関し、さらに詳しくは、リボ核酸を含有する試料から、核酸結合性固相担体を用いてリボ核酸を簡便に、かつ再現性良く抽出する方法ならびにそのための試薬キットに関する。また、本発明は自動核酸抽出装置にも応用しうる。
【0002】
【従来の技術】
リボ核酸(RNA)は、デオキシリボ核酸(DNA)とともに、それを含んでいる細胞および生物を特徴づける生体成分であることから、その検出、解析は現在、最も重要な遺伝子工学技術の1つである。このリボ核酸の検出、解析手段としては、従来よりノーザンブロット解析が用いられてきたが、近年、RNAをDNAに変換後、このDNAを増幅する逆転写ポリメラーゼ・チェイン・リアクション(RT−PCR)法が開発されたことにより、ノーザンブロット解析では検出できない程度のごく微量のRNAを迅速に、かつ比較的簡便に検出、解析することが可能となった。これにより多数のサンプルを一度に処理することが可能となり、今日の臨床検査の分野においては、特にレトロウイルス(RNAウイルス)の検出方法として応用され、感染症の診断に必須の技術となっている。
【0003】
このような検出技術が進歩する中、微量のリボ核酸を迅速にかつ簡便に、さらに再現性良く生体材料から抽出する方法が強く望まれている。また、特に輸血用血液中の感染性ウイルスの有無を見るような場合には、処理数からも、また抽出操作中の安全性の面からも自動化が可能な抽出方法が望まれている。
【0004】
一般に、生物材料に含まれるリボ核酸を抽出するには、まず、リボ核酸を含んでいる細胞、あるいはウイルス粒子を破壊する必要があり、その段階でリボ核酸は、タンパク質、脂質、糖、デオキシリボ核酸などとの混合物となる。リボ核酸は生体中に普遍的に存在するリボヌクレアーゼにより容易に分解されるため、この破壊反応(溶解反応)は通常、蛋白質であるリボヌクレアーゼを変性失活させることができる強力なタンパク質変性剤中にて行われる。従って、最終的に酵素反応に供しうるリボ核酸を抽出するには、混在するタンパク質、脂質、糖、デオキシリボ核酸などとの分離に加えて、このタンパク質変性剤を完全に除くことも重要である。これらの分離に用いられる方法としては、フェノール等の有機溶媒で抽出し、その後、アルコールによって核酸を塩析させる(アルコール沈殿)方法や、核酸結合性固相担体を用いて核酸を特異的に固相に吸着後、回収する方法がある。
【0005】
前者の方法としては、AGPC(Acid Guanidine Phenol Chlorohorm) 法[Analytical Biochemistry 162, 156-159 (1987)] が広く一般的に用いられている。
この方法は、(1)生体材料をグアニジンチオシアン酸、フェノール、クロロホルムを含む酸性溶液中で処理することにより、生体構造の破壊及びタンパク質の変性を行い、(2)変性したタンパク質およびデオキシリボ核酸を遠心分離により有機溶媒相および有機溶媒相と水相の中間相に分配し、(3)リボ核酸のみを分取し、(4)この水相に対してイソプロパノールを添加することにより、リボ核酸を不溶化させ(イソプロパノール沈殿法)、(5)最後に、遠心分離によって不溶化したリボ核酸をペレットとして回収する方法である。
【0006】
このAGPC法は、他の超遠心分離法を利用するリボ核酸抽出法と比較して、特殊な設備が不要であり、デオキシリボ核酸をほとんど含まない純度の高いリボ核酸が得られるという長所がある。しかし、その一方で毒劇物であるフェノールやクロロホルムを使用しなければならず、また、遠心分離や水相の移し替えという煩雑な操作や、イソプロパノール沈殿法という長時間を要するステップが必要である。そのため、臨床診断など多サンプルを迅速に解析する必要のある場合には、より簡便かつ短時間でリボ核酸が抽出できる方法が要求される。
【0007】
一方、これらの問題を解決する方法として、シリカ粒子等の核酸結合性固相担体とカオトロピック剤を用いて、生体材料からより簡便に核酸を抽出する方法が、Boomらにより報告されている。[J.Clin.Microbiol.,28(3),495-503(1990)] 。
この方法は、(1)生体材料にグアニジンチオシアン酸塩、EDTA、トリトンX−100よりなる溶解液および核酸結合性固相(シリカ粒子)を混合し、該固相に核酸を吸着させたのち、(2)核酸が結合した固相を液相から分離し、(3)該固相をグアニジンチオシアン酸塩を含む洗浄液で洗浄し、(4)次に70%エタノ−ル水溶液にて該固相を洗浄し、(5)さらにアセトンにて該固相を洗浄した後、固相を加熱により乾燥し、(6)最後に溶出液にて核酸を該固相から溶出し、核酸を回収する方法である。この方法は、フェノールなどの毒性の強い試薬を用いることなく、また、遠心分離による有機溶媒相と水相の分離、水相の移し替え等の煩雑な操作を行うことなく核酸の抽出が行える点が特徴である。さらに、核酸は最終的に少量の水あるいは低塩濃度緩衝液からなる溶出液中に回収されるため、アルコール沈殿等による脱塩、遠心濃縮操作を行うことなく、回収液(抽出液)を直接次の酵素反応に用いることができる。
【0008】
しかしながら、このBoomらの方法に限らず、シリカ等の核酸結合性固相担体とカオトロピック剤を用いて核酸を担体に吸着させ、抽出する方法は、一般に以下のような欠点、問題点が存在する。
この方法による抽出工程は、主に、(1)カオトロピック剤存在下、シリカ粒子に核酸を吸着させる工程(吸着工程)、(2)非特異的に結合した夾雑物及びカオトロピック剤を除くため、洗浄液にて核酸の吸着したシリカを洗浄する工程(洗浄工程)、および(3)水あるいは低塩濃度緩衝液にて核酸をシリカ粒子から溶出させる工程(溶出工程)の3工程からなる。ここで(2)の洗浄液としては、カオトロピック剤を溶かし込み、さらに、洗浄時における核酸のシリカ粒子からの溶出を防ぐため、従来から、水溶性有機溶媒、特にエタノールを50〜80%程度の割合で含む水あるいは低塩濃度緩衝液が用いられている。
【0009】
しかしながら、この水溶性有機溶媒が(3)の工程に残留した場合、抽出液を酵素処理する際に酵素反応が阻害されるため、通常、エタノールを含む水溶液での洗浄後は、必要に応じて100%エタノール、あるいは、さらに揮発性の高いアセトン等で洗浄し、その後、加熱乾燥によりその有機溶媒を系から完全に取り除くことが行われている。この乾燥は長時間を要するのみでなく、乾燥時間が不十分であればエタノールの残留につながり、過度の場合には、核酸が強固に担体に結合しすぎるために溶出が困難になり、結果的に核酸回収量の低下や再現性の低下に繋がることが知られている。このように有機溶媒の使用は、その乾燥の程度を見極めにくいのみならず、エタノールやアセトンといった有機溶媒は引火性及び揮発性を有するため、特に操作の自動化を考えた場合には、出火等の危険性も考えられる。そこで、これらの問題点を克服した方法が必要とされている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、生物材料から有機溶媒を使用することなく、簡便に、短時間に、さらに安全に、かつ再現性よくリボ核酸を抽出する方法並びにそのための試薬を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、リボ核酸の抽出方法として核酸結合性固相担体を用いた核酸の抽出方法に着目し、上記問題点を解決するために鋭意検討した結果、リボ核酸の場合、デオキシリボ核酸とは異なり、担体に吸着させた後、エタノール等の有機溶媒を全く含まない低塩濃度緩衝液にて洗浄しても、容易には担体から溶離せず、加熱することによって初めて溶離が促進されることを見いだした。本発明は、この新しい知見に基づいて完成されたものである。
【0012】
すなわち、本発明は(a)リボ核酸を含む試料に、カオトロピック物質を含む中性溶解液および核酸結合性固相担体を混合して、リボ核酸を担体上に吸着させた後、必要に応じてカオトロピック物質を含む溶液にて洗浄し、(b)リボ核酸が吸着した担体を水あるいは低塩濃度緩衝液からなる洗浄液にて洗浄し、(c)該担体を水あるいは低塩濃度緩衝液からなる溶出液中に接触させた後、加熱することにより、リボ核酸を該担体から溶出液中に溶出させることを特徴とするリボ核酸の抽出方法である。
【0013】
さらに、本発明は、4〜7Mのグアニジン塩、0〜5%の非イオン性界面活性剤、0〜0.2mMのEDTA、0〜0.2Mの還元剤を含有する中性溶解液、核酸結合性固相担体、4〜7Mのグアニジン塩、0〜5%の非イオン性界面活性剤を含む第1の洗浄液、水あるいは100mM以下の低塩濃度緩衝液からなる第2の洗浄液、及び水あるいは100mM以下の低塩濃度緩衝液からなる溶出液を含むリボ核酸の抽出用試薬キットである。
【0014】
【発明の実施態様】
本発明におけるリボ核酸を含む試料とは、血清、血漿、血液、尿、唾液、体液などの生体材料である。また、リボ核酸とは、ウイルス、細菌あるいは真菌等の外来性寄生生物由来のリボ核酸に加えて、これらの生体材料を産する生物に由来する内在性のリボ核酸をも含みうる。
【0015】
本発明では、まず、第1工程において、リボ核酸を含む試料に、カオトロピック物質を含む中性溶解吸着液および核酸結合性固相担体を添加、混合し、リボ核酸を担体上に吸着させる。
【0016】
本発明において用いる溶解吸着液には、カオトロピック物質を含むpH6〜8の中性溶液を用いる。ここでカオトロピック物質としては、一般にカオトロピック物質として知られているような、水溶液中でカオトロピックイオン(イオン半径の大きな1価の陰イオン)を生成し、疎水性分子の水溶性を増加させる作用を有しており、核酸の固相担体への吸着に寄与するものであれば、特に限定されない。具体的には、グアニジンチオシアン酸塩、グアニジン塩酸塩、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、過塩素酸ナトリウム等が挙げられるが、これらのうち、リボ核酸を分解するリボヌクレアーゼに対する阻害効果の大きいグアニジンチオシアン酸塩あるいはグアニジン塩酸塩の使用が最も好ましい。これらのカオトロピック物質の使用濃度は、用いられるカオトロピック物質により異なり、例えば、グアニジンチオシアン酸塩を使用する場合には、3〜5.5Mの範囲で、グアニジン塩酸塩を使用する場合は、5M以上で使用するのが好ましい。
【0017】
また、溶解吸着液には、細胞膜の破壊あるいは細胞中に含まれるタンパク質を変性させる目的で界面活性剤を含有させてもよい。この界面活性剤としては、一般に細胞等からの核酸抽出に使用されるものであれば特に限定されないが、具体的には、トリトン系界面活性剤及び、ツイーン系界面活性剤などの非イオン性界面活性剤、N‐ラウロイルサルコシンナトリウム等の陰イオン界面活性剤が挙げられる。本発明においては、特に非イオン性界面活性剤を、0.1〜2%の範囲となるように使用するのが好ましい。
さらに、溶解吸着液には、サンプル中に含まれる蛋白質、特にリボヌクレアーゼを変性・失活させる目的で、2−メルカプトエタノールあるいはジチオスレイトール等の還元剤を含有させることが好ましい。
【0018】
本発明において用いられる核酸結合性固相としては、カオトロピックイオンの存在下で、核酸を吸着すなわち可逆的な物理的結合により保持することができる親水性表面を有する固体であれば、特に限定されない。具体的には、二酸化珪素、すなわちシリカが好ましく用いられる。さらに、二酸化珪素を主成分とする他の物質、例えばガラス、珪藻土、あるいはこれらを化学的修飾により表面処理を施したものや、超常磁性金属酸化物等の他の物質との複合体も含まれる。化学的修飾により表面処理を施す場合は、核酸との可逆的な結合を妨げない程度に、適度な陽性電荷を帯びさせてもよい。
【0019】
また、これらの核酸結合性固相の形態としては、粒子、フィルター、反応容器等が具体的に挙げられるが、特に限定されない。これらのうち、吸着と溶出の効率を考慮すると粒子の形態がより好ましい。さらに、その場合の粒径は、0.05〜500μm、好ましくは1〜100μm、特に1〜10μmがより好適である。
【0020】
本発明では、核酸を固相担体上に吸着させる工程において、担体が粒子の場合は、ボルテックスミキサーなどにて攪拌し、溶液と担体とを均一に分布させることが好ましい。ここで、試料中にリボ核酸とともにデオキシリボ核酸が含まれている場合、両核酸がともに担体に結合する条件であってもよい。また結合させた後には、必要に応じて、核酸の結合した担体をカオトロピック物質を含む溶液にて洗浄することが好ましい。これによって非特異的に担体に吸着した核酸以外の夾雑物を、核酸−担体複合体から完全に洗い去ることが可能である。
【0021】
本発明における第2の工程は、第1の吸着工程によりリボ核酸が吸着した担体を、カオトロピック物質等を除く目的で、低塩濃度緩衝液からなる洗浄液にて洗浄する工程である。ここでいう低塩濃度緩衝液からなる洗浄液とは、エタノール等の有機溶媒およびカオトロピック物質を全く含まない緩衝液を指し、緩衝液としてはトリス系緩衝液が好ましいが、特に限定されない。
【0022】
また、低塩濃度とは、この緩衝液が第3の溶出工程に残留した場合においても、RT−PCR反応などの酵素反応に影響を与えない程度の塩濃度を指し、単なる水も含まれる。本発明においては、100mM以下の緩衝液が好ましい。また、この溶液は界面活性剤を含有しても良く、pHは特に限定されない。
【0023】
また、ここでいう洗浄とは、リボ核酸の結合した担体を洗浄液と接触させ、再び分離することにより、生物材料、溶解液、核酸結合性固相の混合物から、リボ核酸が吸着した核酸結合性固相以外の物質を可能な限り除去する操作である。本発明における具体的な分離手段としては、使用する核酸結合性固相担体の形態により異なり、核酸結合性固相担体が粒子の形態である場合には、遠心分離、ろ過分離及びカラム操作等が好ましい。さらには、粒子内に超常磁性金属酸化物を含ませておいたものを担体として使用すれば、磁石等を用いた簡便な磁気分離法が可能となり、より好適である。
【0024】
本発明における第3の工程は溶出工程である。溶出工程は、リボ核酸が吸着した核酸結合性固相から該リボ核酸を溶離させる工程である。従って、本発明において用いられる溶出液としては、固相からのリボ核酸の溶離を促進するものであれば、特に限定されない。例えば、水あるいはトリス−EDTA緩衝液[10mMトリス塩酸緩衝液、1mM EDTA、pH8.0]が好ましい。
【0025】
また、本発明では加熱により溶出を促進させることが必要である。加熱温度は、リボ核酸に悪影響を及ぼさない程度であれば、特に限定されないが、50〜70℃が好ましい。加熱時間は、30秒〜10分間程度である。
このようにして溶出したリボ核酸は、透析やエタノール沈殿法等の脱塩、濃縮操作を施すことなく、逆転写酵素等を使用した酵素反応に直接使用することができる。
【0026】
本発明の一実施態様は、(a)リボ核酸を含む試料に、4〜7Mのグアニジン塩、0〜5%の非イオン性界面活性剤、0〜0.2mMのEDTA、0〜0.2Mの還元剤を含有する中性溶解液および核酸結合性固相担体を混合して、リボ核酸を担体上に吸着させ、(b)次いで、4〜7Mのグアニジン塩、0〜5%の非イオン性界面活性剤を含む第1の洗浄液にてリボ核酸−担体複合体を洗浄し、(c)さらに、リボ核酸−担体複合体を水あるいは100mM以下の低塩濃度緩衝液からなる第2の洗浄液にて洗浄し、(d)最後に、上記担体を水あるいは100mM以下の低塩濃度緩衝液からなる溶出液中に接触させた後、加熱することにより、リボ核酸を上記担体から溶出液中に溶出させることを特徴とするリボ核酸の抽出方法である。
【0027】
本発明の試薬キットは、4〜7Mのグアニジン塩、0〜5%の非イオン性界面活性剤、0〜0.2mMのEDTA、0〜0.2Mの還元剤、例えば2−メルカプトエタノールを含有する中性溶解液、核酸結合性固相担体、4〜7Mのグアニジン塩、0〜5%の非イオン性界面活性剤を含む第1の洗浄液、水あるいは100mM以下の低塩濃度緩衝液からなる第2の洗浄液、及び水あるいは100mM以下の低塩濃度緩衝液からなる溶出液を含む。
【0028】
上記のように、本発明によるリボ核酸の抽出方法は、フェノール等の危険な有機溶媒および揮発性、引火性を有するエタノール、アセトン等の水溶性有機溶媒を全く必要とせず、かつ単純なステップから構成されるため、リボ核酸抽出キットや、固相の分離操作や試薬分注操作を自動化した核酸抽出装置へ容易に応用しうることは明らかである。また、本発明の方法により得られたリボ核酸はRT−PCRまたはNASBA (例えば、EP0329822 号明細書記載) などの核酸増幅法の鋳型として使用可能である。
【0029】
本発明の特徴は、リボ核酸の結合した核酸結合性固相担体の洗浄液として、エタノール等の有機溶媒を全く含まない低塩濃度緩衝液を用いることにある。従来、このような洗浄液としては、洗浄時における核酸の担体からの溶離を防ぐために、エタノール等の水溶性有機溶媒を50〜80%含む、溶液の極性を下げた水あるいは低塩濃度緩衝液が用いられている。しかし、本発明では、洗浄液としてエタノール等の有機溶媒を全く含まない低塩濃度緩衝液を用いても、リボ核酸は、デオキシリボ核酸に比べて、固相担体から溶離しにくいため、リボ核酸を固相担体上に保持することができる。さらに、この洗浄により、デオキシリボ核酸が担体より溶出されるため、デオキシリボ核酸の混入のより少ないリボ核酸サンプルの調製が可能となる。
【0030】
【実施例】
以下に、本発明を実施例により、具体的に説明する。
実施例1 大腸菌を含むサンプルからのリボ核酸の抽出
(1)大腸菌サンプルの調製
大腸菌JM109株をLB寒天培地(1%ポリペプトン、0.5%イーストエキストラクト、1%塩化ナトリウム)にて37℃で1昼夜培養し、次に、そのシングルコロニーをLB液体培地にて37℃、12時間培養した。吸光度、OD660を測定後、大腸菌を遠心にて回収し、7%牛血清アルブミン(BSA)を含んだリン酸緩衝液(PBS)(−)〔137mM塩化ナトリウム、2.7mM塩化カリウム、4.3mMリン酸水素二ナトリウム、1.4mMリン酸二水素カリウム(pH7.4)〕にて、吸光度、OD660が0.5になるように再度、大腸菌を懸濁し、サンプルとした。
【0031】
(2)リボ核酸の抽出
上記(1)にて調製した大腸菌サンプルに700μlの溶解吸着液〔5.0Mグアニジンチオシアン酸塩、2%TritonX−100、25mM EDTA、0.1M 2−メルカプトエタノール、50mM トリス−塩酸緩衝液(pH7.0)]を加えて溶解した。これに0.4g/mlに調製した磁性シリカ(粒径1〜10μm、四三酸化鉄粒子30%含有、比表面積280m2 /g、細孔容積0.025ml/g、表面細孔直径2〜6nm:鈴木油脂社製)懸濁液を50μl添加し、室温で10分間ボルテックスミキサーにて混合した。その後、マイクロチューブを磁気スタンド(MPC-M:ダイナル社製)に設置して、磁性シリカ粒子を集め、上清を除去した。
【0032】
次に、マイクロチューブを磁気スタンドからはずし、1mlの洗浄液I[6.5M グアニジンチオシアン酸塩、50mM トリス−塩酸(pH6.4)]を加えて十分に混合した後、同様に、磁気スタンドに設置して、上清を除去することにより、粒子を洗浄した。この洗浄操作をもう一度繰り返した後、同様に、1mlの洗浄液II〔5mM トリス−塩酸(pH6.4)〕にて2回粒子を洗浄した。最後に、これに60μlの溶出液〔ジエチルピロカーボネイト処理をした滅菌水〕を添加し、粒子を懸濁した後、65℃で5分間加熱し、磁気スタンドに設置して磁性シリカ粒子を集め、上清を回収した。回収液量はおよそ50μlであった。
【0033】
(3)核酸の抽出(比較例)
また、本願発明と従来法を比較するため、Boomらの方法を用いて、同じサンプルを処理し、核酸の抽出を行った。すなわち、(1)にて調製した大腸菌サンプルに900μlの溶解吸着液[4.7M グアニジンチオシアン酸塩、1.2%TritonX−100、20mM EDTA、50mM トリス−塩酸緩衝液(pH6.4)]を加えて溶解した。これに0.4g/mlに調製した磁性シリカ(粒型1〜10μm、四三酸化鉄粒子30%含有、比表面積280m2 /g、細孔容積0.025ml/g、表面細孔直径2〜6nm:鈴木油脂社製)懸濁液を50μl添加し、室温で10分間混合した。次に、マイクロチューブを磁気スタンド(MPC-M:ダイナル社製)に設置して磁性シリカ粒子を集め、上清を除去した。次いで、マイクロチューブを磁気スタンドからはずし、1mlの洗浄液[5.3M グアニジンチオシアン酸塩、50mM トリス−塩酸(pH6.4)]で2回、1mlの70%エタノールで2回、アセトンで1回粒子を洗浄した。上清を除去した後、マイクロチューブを55℃にて加熱し、残ったアセトンを完全に蒸発除去させ、粒子を乾燥させた。最後に、これに100μlの溶出液〔ジエチルピロカーボネイト処理をした滅菌水〕を添加し、粒子を懸濁した後に、55℃で10分間加熱し、磁気スタンドに設置して磁性シリカ粒子を集め、上清を回収した。回収液量はおよそ80μlであった。
【0034】
(4)アガロースゲル電気泳動による抽出した核酸の解析
本発明方法またはBoomらの方法によって大腸菌JM109より抽出した核酸溶液9μlと色素液(50%グリセロール、0.25%ブロモフェノールブルー)1μlを混合し、1%アガロースゲル電気泳動に供した。泳動は1×TBE緩衝液にて100V、30分間行った。電気泳動終了後、ゲルをエチジウムブロミド溶液に15分間浸せきし、紫外線照射下、写真撮影を行った。
【0035】
図1にその電気泳動の結果を示す。図1中、レーン1は、サイズマーカー(ラムダファージDNAを制限酵素HindIII で消化したもの)、レーン2は、本発明方法により調製された核酸抽出物、レーン3はBoomらの方法により調製された核酸抽出物の電気泳動像を示す。
図1から明らかなように、本発明方法により得られた抽出液は、Boomらの方法により調製された核酸抽出物に比べて、ゲノムDNAの混入がきわめて少なく、かつRNAの収量はBoomらの方法とほとんど差がないことがわかる。
【0036】
実施例2 C型肝炎ウイルス(HCV)RNAのRT−PCRによる検出
(1)血清サンプルの調製およびHCV−RNAの抽出
106 コピー/mlのHCVが含まれているC型肝炎患者血清を正常陰性血清を用いて順次10倍希釈し、10〜106 コピー/mlの希釈系列をつくり、これらを抽出材料とした。各希釈系列の血清サンプル100μl(1〜105 コピー相当)を使用して、実施例1と同様の方法によりRNAの抽出を行った。
【0037】
(2)RT−PCRによるHCV−RNAの増幅
上記(1)にて得られた回収液に対して、HCV−RNAの非翻訳領域をターゲットにRT−PCRをおこなうことにより、回収液中のHCV−RNAの検出を試みた。
RT−PCRは、岡本等の方法〔J. Exp. Med., 60, 215-222(1990)〕に従い、市販の試薬キット、RT−PCR high(東洋紡績社製)を用いて実施した。まず、上記(1)にて得られた回収液のうち、5μlにM−MLV逆転写酵素、逆転写用プライマー、リボヌクレオチドインヒビターおよび反応用緩衝液を含む逆転写用試薬を加え、最終液量を20μlとし、これを42℃、60分間保温して逆転写反応をおこなった。次に、耐熱性DNAポリメラーゼを含むPCR用試薬に逆転写反応後の反応液2.5μlを加え、最終液量を25μlとした後、DNA サーマルサイクラー(Perkin Elmer Cetus社製)にて、94℃30秒間、53℃30秒間、72℃1分間の温度サイクルを38サイクル実施した。次に、この反応にて得られた増幅産物1μlを、さらに内側のプライマーを含むPCR用反応試薬に加え、最終液量30μlにて、94℃30秒間、50℃1分間、72℃1分間を28サイクル実施し、二段階のPCRをおこなった。
【0038】
(3)アガロースゲル電気泳動による増幅産物の検出
PCR増幅産物9μlに色素液(50%グリセロール、0.25%ブロモフェノールブルー)1μlを混合し、1%アガロースゲル電気泳動に供した。泳動は1×TBE緩衝液にて100V、20分間行った。電気泳動終了後、ゲルをエチジウムブロミド溶液に15分間浸せきし、紫外線照射下、写真撮影を行った。
写真撮影した結果を図2に示す。
【0039】
図2中、レーン1は、ΦΧ174ファージDNAのHincII消化物からなるサイズマーカー、レーン2〜4は本実施例に示す方法により抽出精製されたRNAのRT−PCR増幅産物の泳動パターンであり、レーン2は1×104 コピー、レーン3は1×103 コピー、レーン4は1×102 コピー相当のHCVを含む血清サンプルを使用したときの結果を示す。
図2から103 コピー相当のHCVを含む血清サンプルについて増幅産物が見られ、本発明の方法により血清サンプルからHCV−RNAの抽出が可能で、直ちにRT−PCRによる解析に使用できることが確認できた。
【0040】
【発明の効果】
本発明方法によれば、血清、血漿等の生物材料から迅速、簡便かつ安全にリボ核酸の抽出が可能となる。該抽出法によって抽出したリボ核酸は直ちに、RT−PCR等の核酸増幅法に使用できる。該抽出法では、有機溶媒を一切使用せず、また担体を加熱乾燥させる必要もないのため、従来法に比べ、安全かつ簡便で、抽出処理に要する時間も大幅に短縮することができ、かつ再現性の高い確実な結果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の方法およびBoomらの方法により、大腸菌サンプルから抽出されたリボ核酸のアガロースゲル電気泳動パターンを示す図面に代わる写真である。
【図2】 本発明の方法によってHCV陽性血清から抽出されたリボ核酸を、RT−PCRによって増幅した増幅産物のアガロースゲル電気泳動結果を示す図面に代わる写真である。

Claims (4)

  1. (a)リボ核酸を含む試料に、カオトロピック物質を含む中性溶解液および核酸結合性固相担体を混合して、リボ核酸を担体上に吸着させた後、必要に応じてカオトロピック物質を含む溶液にて洗浄し、(b)リボ核酸が吸着した担体を水あるいは低塩濃度緩衝液からなる洗浄液にて洗浄し、(c)該担体を水あるいは低塩濃度緩衝液からなる溶出液中に接触させた後、加熱することにより、リボ核酸を該担体から溶出液中に溶出させることを特徴とするリボ核酸の抽出方法。
  2. 核酸結合性固相担体が超常磁性金属酸化物を含む担体であって、さらに、磁力を利用して核酸結合性固相担体と液相を分離する工程を含むことを特徴とする請求項1記載のリボ核酸の抽出方法。
  3. (a)リボ核酸を含む試料に、4〜7Mのグアニジン塩、0〜5%の非イオン性界面活性剤、0〜0.2mMのEDTA、0〜0.2Mの還元剤を含有する中性溶解液、及び核酸結合性固相担体を混合して、リボ核酸を担体上に吸着させ、(b)次いで、4〜7Mのグアニジン塩、0〜5%の非イオン性界面活性剤を含む第1の洗浄液にてリボ核酸−担体複合体を洗浄し、(c)さらに、リボ核酸−担体複合体を水あるいは100mM以下の低塩濃度緩衝液からなる第2の洗浄液にて洗浄し、(d)最後に、上記担体を水あるいは100mM以下の低塩濃度緩衝液からなる溶出液中に接触させた後、加熱することにより、リボ核酸を上記担体から溶出液中に溶出させることを特徴とするリボ核酸の抽出方法。
  4. 4〜7Mのグアニジン塩、0〜5%の非イオン性界面活性剤、0〜0.2mMのEDTA、0〜0.2Mの還元剤を含有する中性溶解液、核酸結合性固相担体、4〜7Mのグアニジン塩、0〜5%の非イオン性界面活性剤を含む第1の洗浄液、水あるいは100mM以下の低塩濃度緩衝液からなる第2の洗浄液、及び水あるいは100mM以下の低塩濃度緩衝液からなる溶出液を含むリボ核酸の抽出用試薬キット。
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