JP3792799B2 - 光学素子を有する光学系及びそれを用いた撮像装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は光学素子を有する光学系及びそれを用いた撮像装置に関し、特に複数の反射面を有した反射型の光学素子を複数個用い、そのうち少なくとも2つの光学素子の相対的位置を変位させることによりズーミング(変倍)を行ったビデオカメラやスチールビデオカメラ、そして複写機等に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より凹面鏡や凸面鏡等の反射面を利用した撮影光学系が種々と提案されている。図17は1つの凹面鏡と1つの凸面鏡より成る所謂ミラー光学系の概略図である。
【0003】
同図のミラー光学系において、物体からの物体光束104は、凹面鏡101で反射収束しつつ物体側に向かい、凸面鏡102にて反射した後、像面103に結像する。
【0004】
このミラー光学系は、所謂カセグレン式反射望遠鏡の構成を基本としており、屈折レンズで構成されるレンズ全長の長い望遠レンズ系の光路を相対する二つの反射ミラーを用いて折りたたむ事により、光学系全長を短縮している。
【0005】
又、望遠レンズ系を構成する対物レンズ系にも同様な理由から、複数の反射ミラーを用いて光学系全長を短縮する形式が多数提案されている。
【0006】
この様に、従来よりレンズ全長が長くなる撮影レンズにおいてはレンズの代わりに反射ミラーを用いる事により、効率よく光路を折りたたんで、コンパクトなミラー光学系を得ている。
【0007】
しかしながら、一般的に例えばカセグレン式反射望遠鏡等のミラー光学系においては、凸面鏡102により物体光線の一部がケラレると言う問題点がある。この問題点は物体光束104の通過領域中に凸面鏡102がある事に起因するものである。
【0008】
この問題点を解決する為に、反射ミラーを偏心させて使用して、物体光束104の通過領域を光学系の他の部分が遮蔽することを避ける、即ち光束の主光線106を光軸105から離すミラー光学系も提案されている。
【0009】
図18は米国特許3,674,334号明細書に開示されているミラー光学系の概略図であり、反射ミラーの中心軸自体を光軸114に対して偏心させて物体光束115の主光線を光軸114から離して上記のケラレの問題を解決している。
【0010】
同図のミラー光学系は光束の通過順に凹面鏡111、凸面鏡113そして凹面鏡112を配置している。それらはそれぞれ図中二点破線で示す様に、もともと光軸114に対して回転対称な反射ミラーより成っていた。このうち凹面鏡111は光軸114に対して紙面上側のみ、凸面鏡113は光軸114に対して紙面
下側のみ、凹面鏡112は光軸114に対して紙面下側のみを使用する事により、物体光束115の主光線116を光軸114から離し、物体光束115のケラレを無くしたミラー光学系を構成している。
【0011】
図19は米国特許5,063,586号明細書に開示されているミラー光学系の概略図である。同図のミラー光学系は反射ミラーの中心軸自体を光軸に対して偏心させて物体光束の主光線を光軸から離して上記の問題点を解決している。
【0012】
同図において、被写体面121の垂直軸を光軸127と定義した時に、光束の通過順に凸面鏡122・凹面鏡123・凸面鏡124そして凹面鏡125のそれぞれの反射面の中心座標及び中心軸(その反射面の中心とその面の曲率中心とを結んだ軸)122a,123a,124a,125aは、光軸127に対して偏心している。同図ではこのときの偏心量と各面の曲率半径を適切に設定することにより、物体光束128の各反射ミラーによるケラレを防止して、物体像を効率よく結像面126に結像させている。
【0013】
その他米国特許4,737,021号明細書や米国特許4,265,510号明細書にも光軸に対して回転対称な反射ミラーの一部を用いてケラレを避ける構成、或は反射ミラーの中心軸自体を光軸に対して偏心させてケラレを避ける構成が開示されている。
【0014】
ところで、上記ミラー光学系を構成する複数の反射面を相対的に移動させることにより、撮影光学系の結像倍率(焦点距離)を変化させるズーミング技術も知られている。
【0015】
例えば米国特許4,812,030号明細書においては、図17に示すカセグレン式反射望遠鏡の構成において、凹面鏡101から凸面鏡102までの間隔と凸面鏡102から像面103までの間隔を相対的に変化させることにより撮影光学系の変倍を行う技術が開示されている。
【0016】
図20は同公報に開示されている別の実施形態の概略図である。同図において、物体からの物体光束138は第一凹面鏡131に入射してこの面で反射され収束光束となって物体側に向かい第一凸面鏡132に入射し、ここで結像面側へ反射され略平行な光束となって第二凸面鏡134に入射し、この面で反射されて発散光束となって第二凹面鏡135に入射し、ここで反射されて収束光束となり像面137上に結像する。
【0017】
この構成において第一凹面鏡131と第一凸面鏡132間の間隔を変化させるとともに、第二凸面鏡134と第二凹面鏡135間の間隔を変化させてズーミングを行い全系のミラー光学系の焦点距離を変化させている。
【0018】
又、米国特許4,993,818号明細書においては、図17に示すカセグレン式反射望遠鏡にて結像した像を後段に設けた別のミラー光学系にて二次結像し、この二次結像用のミラー光学系の結像倍率を変化させることにより撮影系全体の変倍を行っている。
【0019】
これらの反射型の撮影光学系は、構成部品点数が多く、必要な光学性能を得る為には、それぞれの光学部品を精度良く組み立てることが必要であった。特に、反射ミラーの相対位置精度が厳しい為、各反射ミラーの位置及び角度の調整が必須であった。
【0020】
この問題を解決する一つの方法として、例えばミラー系を一つのブロック化することにより、組立時に生じる光学部品の組み込み誤差を回避する方法が提案されている。
【0021】
従来、多数の反射面が一つのブロックになっているものとして、例えばファインダー系等に使用されるペンタゴナルダハプリズムやポロプリズム等の光学プリズムがある。
【0022】
これらのプリズムは、複数の反射面が一体成形されている為に、各反射面の相対的な位置関係は精度良く作られており、反射面相互の位置調整は不要となる。但し、これらのプリズムの主な機能は、光線の進行方向を変化させることで像の反転を行うものであり、各反射面は平面で構成されている。
【0023】
これに対して、プリズムの反射面に曲率を持たせた光学系も知られている。
【0024】
図21は米国特許4,775,217号明細書に開示されている観察光学系の要部概略図である。この観察光学系は外界の風景を観察すると共に、情報表示体に表示した表示画像を風景とオーバーラップして観察する光学系である。
【0025】
この観察光学系では、情報表示体141の表示画像から射出する表示光束145は入射面148より入射し、面142にて反射して物体側に向かい、凹面より成るハーフミラー面143に入射する。そしてこのハーフミラー面143にて反射した後、表示光束145は凹面143の有する屈折力によりほぼ平行な光束となり、面142を屈折透過した後、表示画像の拡大虚像を形成するとともに、観察者の瞳144に入射して表示画像を観察者に認識させている。
【0026】
一方、物体からの物体光束146は面142とほぼ平行な面147に入射し、屈折して凹面のハーフミラー面143に至る。ハーフミラー面143には半透過膜が蒸着されており、物体光束146の一部はハーフミラー面143を透過し、面142を屈折透過後、観察者の瞳144に入射する。これにより観察者は外界の風景の中に表示画像をオーバーラップして視認する。
【0027】
図22は特開平2−297516号公報に開示されている観察光学系の要部概略図である。この観察光学系も外界の風景を観察すると共に、情報表示体に表示した表示画像をオーバーラップして観察する光学系である。
【0028】
この観察光学系では、情報表示体150の表示画像から出射した表示光束15
4は、プリズムPaを構成する平面157を透過しプリズムPaに入り放物状の反射面151に入射する。
【0029】
表示光束154はこの反射面151にて反射されて収束光束となり焦点面156に結像する。このとき反射面151で反射された表示光束154は、プリズムPaを構成する2つの平行な平面157と平面158との間を全反射しながら焦点面156に到達しており、これによって光学系全体の薄型化を達成している。
【0030】
次に焦点面156から発散光として出射した表示光束154は、平面157と平面158の間を全反射しながら放物面より成るハーフミラー面152に入射し、このハーフミラー面152で反射されると同時にその屈折力によって表示画像の拡大虚像を形成すると共にほぼ平行な光束となり、面157を透過して観察者の瞳153に入射し、これにより表示画像を観察者に認識させている。
【0031】
一方、外界からの物体光束155はプリズムPbを構成する面158bを透過し、放物面より成るハーフミラー面152を透過し、面157を透過して観察者の瞳153に入射する。観察者は外界の風景の中に表示画像をオーバーラップして視認する。
【0032】
更に、プリズムの反射面に光学素子を用いた例として、例えば特開平5−12704号公報や特開平6−139612号公報等に開示されている光ピックアップ用の光学ヘッドがある。これらは半導体レーザーからの光をフレネル面やホログラム面にて反射させた後、ディスク面に結像し、ディスクからの反射光をディテクターに導いている。
【0033】
【発明が解決しようとする課題】
前記米国特許3,674,334号明細書、米国特許5,063,586号明細書、米国特許4,265,510号明細書に開示されている偏心ミラーを有するミラー光学系は、いずれも各反射ミラーを異なる偏心量にて配置しており、各反射ミラーの取り付け構造が非
常に煩雑となり、又取り付け精度を確保する事が非常に難しいものとなっている。
【0034】
又、米国特許4,812,030号明細書、米国特許4,993,818号明細書に開示されている変倍機能を有する撮影光学系は、いずれも反射ミラーや結像レンズなどの構成部品点数が多く、必要な光学性能を得る為には、それぞれの光学部品を精度良く組み立てる必要があった。
【0035】
又特に反射ミラーの相対位置精度が厳しくなる為、各反射ミラーの位置及び角度の調整を行うことが必要であった。
【0036】
又従来の反射型の撮影光学系は、光学系全長が長く画角の小さい所謂望遠タイプのレンズ系に適した構成となっている。そして、標準レンズの画角から広角レンズの画角までを必要とする撮影光学系を得る場合には収差補正上必要とされる反射面数が多くなる為、更に高い部品精度、高い組立精度が必要となり、コスト或は全体が大型化する傾向があった。
【0037】
又、前記米国特許4,775,217号明細書、特開平2−297516号公報に開示されている観察光学系は、いずれも観察者の瞳から離れて配置されている情報表示体に表示されている表示画像を効率良く観察者の瞳に伝達する為の瞳結像作用と光線の進行方向を変化させる事を主眼としており、曲率を持った反射面にて積極的な収差補正を行う技術については直接的に開示されていない。
【0038】
又、特開平5−12704号公報や特開平6−139612号公報等に開示されている光ピックアップ用の光学系は、いずれも検知光学系の使用に限定されており、撮影光学系、特にCCD等の面積型の撮像素子を用いた撮像装置に対する結像性能を満足するものではなかった。
【0039】
本発明は、複数の曲面や平面等の反射面を一体的に形成した光学素子を複数個
用い、該複数の光学素子のうちの少なくとも2つの光学素子の相対的位置を適切に変化させてズーミングを行うことにより、ミラー光学系全体の小型化を図りつつ、又ミラー光学系にありがちな反射ミラーの配置精度(組立精度)を緩やかにした光学素子を有する光学系及びそれを用いた撮像装置の提供を目的とする。
【0040】
【0041】
又、一体的に形成した光学素子の数が少数でありながらも、色収差補正の良好な光学系及びそれを用いた撮像装置の提供を目的とする。
【0042】
【0043】
【課題を解決する為の手段】
請求項1の発明の光学素子を有する光学系は、
絞りと、透明体の表面又は内部に3つ以上の平面又は曲率を持った屈折面と曲率を持った1つ以上の反射面を含む複数の反射面を一体的に形成し、光束が1つの表面の屈折面から該透明体の内部へ入射し、内部屈折面の通過及び該複数の反射面で反射を繰り返して別の表面の屈折面から射出する光学素子を有する光学系であって、物体光線及び瞳光線がそれぞれ光学系の光路中で中間結像すると共に、該内部屈折面は、該物体光線による中間像と該絞りとの間又は該物体光線による中間像と該瞳光線による中間像との間に位置する、異なる屈折率の媒質を貼り合わせた貼り合わせ面であり、該物体光線による中間像側に凸形状であることを特徴としている。
【0044】
請求項2の発明の撮像装置は、請求項1の光学素子を有する光学系を有し、撮像媒体の撮像面上に前記物体の像を結像することを特徴としている。
【0045】
【0046】
【0047】
【0048】
【0049】
【0050】
【0051】
【0052】
【0053】
【0054】
【0055】
【0056】
【0057】
【0058】
【0059】
【0060】
【0061】
【0062】
【0063】
【発明の実施の形態】
実施形態の説明に入る前に、実施形態の光学素子の構成諸元の表し方及び実施形態全体の共通事項について説明する。
【0064】
図16は本発明に係る光学系の構成データを定義する座標系の説明図である。本発明の実施形態では物体側から像面に進む1つの光線(図16中の一点鎖線で示すもので基準軸光線と呼ぶ)に沿ってi番目の面を第i面とする。
【0065】
図16において第1面R1は絞り、第2面R2は第1面と共軸な屈折面、第3面R3は第2面R2に対してチルトされた反射面、第4面R4、第5面R5は各々の前面に対してシフト、チルトされた反射面、第6面R6は第5面R5に対してシフト、チルトさ
れた屈折面である。第2面R2から第6面R6までの各々の面はガラス、プラスチック等の媒質(透明体)の一部に形成され、一つの光学素子を構成しており、図16中では第1の光学素子B1としている。
【0066】
従って、図16の構成では不図示の物体面から第2面R2までの媒質は空気、第2面R2から第6面R6まではある共通の媒質、第6面R6から結像面である第7面R7までの媒質は空気で構成している。
【0067】
本発明に係る光学系は偏心光学系である為光学系を構成する各面は共通の光軸を持っていない。そこで、本発明の実施形態においては先ず第1面R1の光線有効径の中心を原点とする絶対座標系を設定する。
【0068】
そして、本発明の実施形態においては、第1面R1の光線有効径の中心点Roを原点とすると共に、原点と最終結像面の中心Rooとを通る光線(基準軸光線)の経路を光学系の基準軸と定義している。更に、本実施形態中の基準軸は方向(向き)を持っている。その方向は基準軸光線が結像に際して進行する方向である。
【0069】
本発明の実施形態においては、光学系の基準となる基準軸を上記の様に設定したが、光学系の基準となる軸の決め方は光学設計上、収差の取り纏め上、若しくは光学系を構成する各面形状を表現する上で都合の良い軸を採用すれば良い。しかし、一般的には像面の中心と、絞り又は入射瞳又は出射瞳又は光学系の第1面の中心若しくは最終面の中心のいずれかを通る光線の経路を光学系の基準となる基準軸に設定する。
【0070】
つまり、本発明の実施形態においては、基準軸は第1面、即ち絞り面の光線有効径の中心点を通り、最終結像面の中心へ至る光線(基準軸光線)が各屈折面及び反射面によって屈折・反射する経路を基準軸に設定している。各面の順番は基準軸光線が屈折・反射を受ける順番に設定している。
【0071】
従って基準軸は設定された各面の順番に沿って屈折若しくは反射の法則に従ってその方向を変化させつつ、最終的に像面の中心に到達する。
【0072】
本発明の各実施形態の光学系を構成するチルト面は基本的にすべてが同一面内でチルトしている。そこで、絶対座標系の各軸を以下のように定める。
【0073】
Z軸:原点を通り第2面R2に向かう基準軸
Y軸:原点を通りチルト面内(図16の紙面内)でZ 軸に対して反時計回りに90゜をなす直線
X軸:原点を通りZ、Y 各軸に垂直な直線(図16の紙面に垂直な直線)
又、光学系を構成する第i面の面形状を表すには、絶対座標系にてその面の形状を表記するより、基準軸と第i面が交差する点を原点とするローカル座標系を設定して、ローカル座標系でその面の面形状を表した方が形状を認識する上で理解し易い為、本発明の構成データを表示する実施形態では第i面の面形状をローカル座標系で表わす。
【0074】
又、第i面のYZ面内でのチルト角は絶対座標系のZ 軸に対して反時計回り方向を正とした角度θi (単位°)で表す。よって、本発明の実施形態では各面のローカル座標の原点は図16中のYZ平面上にある。又XZ及びXY面内での面の偏心はない。更に、第i面のローカル座標(x,y,z) のy,z 軸は絶対座標系(X,Y,Z) に対してYZ面内で角度θi 傾いており、具体的には以下のように設定する。
【0075】
z 軸:ローカル座標の原点を通り、絶対座標系のZ 方向に対しYZ面内において反時計方向に角度θi をなす直線
y 軸:ローカル座標の原点を通り、z 方向に対しYZ面内において反時計方向に90゜をなす直線
x 軸:ローカル座標の原点を通り、YZ面に対し垂直な直線又、Diは第i面と第(i+1) 面のローカル座標の原点間の間隔を表すスカラー量、Ndi 、νdiは第i
面と第(i+1)面間の媒質の屈折率とアッベ数である。
【0076】
又、本発明の実施形態のズーム光学系は複数の光学素子を有し、それらの移動により全体の焦点距離を変化させている(変倍をする)。本発明の数値データを挙げた実施形態では広角端(W) 、望遠端(T) とこれらの中間位置(M) の三つの位置での光学系断面図、数値データを示す。
【0077】
ここで、図16の光学素子においてYZ面内で光学素子が移動すると各変倍位置で値が変わるのは各面の位置を表すローカル座標の原点(Yi、Zi)であるが、数値データを挙げた実施形態では変倍の為に移動する光学素子はZ 方向の移動のみとして表している為、座標値Ziを光学系が広角端、中間、望遠端の状態の順にZi(W) 、Zi(M) 、Zi(T) で表すこととする。
【0078】
尚、各面の座標値は広角端での値を示し、中間、望遠端では広角端との差で記述する。具体的には広角端(W) に対する中間位置(M) 、望遠端(T) での移動量を各々a,b とすれば、以下の式で表す:
Zi(M)=Zi(W)+a
Zi(T)=Zi(W)+b
尚、a,b の符号は各面がZ プラス方向に移動する場合を正、Z マイナス方向に移動する場合を負としている。又、この移動に伴い変化する面間隔Diは変数であり、各変倍位置での値を別表にまとめて示す。
【0079】
本発明のある実施形態の光学素子は球面及び回転非対称の非球面を有している。その内の球面部分は球面形状としてその曲率半径Riを記している。曲率半径Riの符号は第1面から像面に進む基準軸(図16中の一点鎖線)に沿って曲率中心が第1面側にある場合をマイナス、結像面側にある場合をプラスとする。
【0080】
ここで、球面は以下の式で表される形状である:
【0081】
【数1】
又、本発明のある光学系は少なくとも回転非対称な非球面を一面以上有し、その形状は以下の式により表す:
A =(a+b)・(y2・cos2t+x2)
B =2a・b・cos t[1+{(b-a)・y・sin t/(2a・b)}
+〔1+{(b-a)・y・sin t/(a・b)}-{y2/(a・b)}-{4a・b・cos2t+(a+b)2sin2t}x2
/(4a2b2cos2t)〕1/2]
として
z =A/B+C02y2+C20x2+C03y3+C21x2y+C04y4+C22x2y2+C40x4
上記曲面式はx に関して偶数次の項のみである為、上記曲面式により規定される曲面はyz面を対称面とする面対称な形状である。更に以下の条件が満たされる場合はxz面に対して対称な形状を表す。
【0082】
C03 =C21 =t =0
更に
C02 =C20 C04=C40 =C22/2
が満たされる場合は回転対称な形状を表す。以上の条件を満たさない場合は非回転対称な形状である。
【0083】
尚、本発明のある実施形態においては図16に示すように、その第1面R1(光学系の入射側)は絞りである。又、水平半画角uYとは図16のYZ面内において絞りR1に入射する光束の最大画角、垂直半画角uXとはXZ面内において絞りR1に入射する光束の最大画角である。又、第1面である絞りの直径を絞り径として示している。これは光学系の明るさに関係する。尚、入射瞳は第1面に位置する為上記絞り径は入射瞳径に等しい。
【0084】
又、像面上での有効像範囲を像サイズとして示す。像サイズはローカル座標のy 方向のサイズを水平、x 方向のサイズを垂直とした矩形領域で表している。
【0085】
又、構成データを挙げている実施形態については光学系のサイズを示している。そのサイズは広角端における光線有効径によって定められるサイズである。
【0086】
又、構成データを挙げている実施形態についてはその横収差図を示す。横収差図は各実施形態の広角端(W) 、中間位置(M) 、望遠端(T) の状態について、絞りR1への水平入射角、垂直入射角が夫々(uY,uX),(0,uX),(-uY,uX),(uY,0),(0,0),(-uY,0)となる入射角の光束の横収差を示す。横収差図においては、横軸は瞳への入射高さを表し、縦軸は収差量を表している。各実施形態とも基本的に各面がyz面を対称面とする面対称の形状となっている為、横収差図においても垂直画角のプラス、マイナス方向は同一となるので、図の簡略化の為に、マイナス方向の横収差図は省略している。
【0087】
以下、各実施形態について説明する。
【0088】
[実施形態1]
図1 は本発明の光学素子を用いた撮影光学系の実施形態1の光学系のYZ面内での断面図である。本実施形態は水平画角52.6度、垂直画角40.6度の撮影光学系である。図1 には光路も図示している。本実施形態の構成データは次のとおりである。
【0089】
水平半画角 26.3
垂直半画角 20.3
絞り径 1.36
像サイズ 水平3.8mm ×垂直2.9mm
光学系のサイズ(X ×Y ×Z)=広角端において 6.8x 15.1x 13.4
i Yi Zi θi Di Ndi νdi
1 0.00 0.00 0.00 1.10 1 絞り
2 0.00 1.10 0.00 5.50 1.48749 70.21 屈折面
3 0.00 6.60 22.50 4.60 1.48749 70.21 反射面
4 -3.25 3.35 67.50 6.00 1.48749 70.21 反射面
5 2.75 3.35 90.00 7.50 1.64850 53.03 屈折面
6 10.25 3.35 69.00 5.40 1.64850 53.03 反射面
7 6.23 -0.27 24.00 5.80 1.64850 53.03 反射面
8 6.23 5.53 0.00 1.10 1 屈折面
9 6.23 6.63 0.00 4.00 1.51633 64.15 屈折面
10 6.23 10.63 0.00 1.45 1 屈折面
11 6.23 12.09 0.00 1 像面
球面形状
R2面 r 2= 16.410
R5面 r 5= 3.551
R8面 r 8= 11.434
R9面 r 9= ∞
R10面 r10= ∞
非球面形状
R3面 C02=-4.08802e-02 C20=-4.76364e-02
C03=-5.78739e-05 C21=-1.51169e-03
C04= 2.17086e-04 C22= 4.30933e-04 C40= 2.85734e-05
R4面 C02= 8.01425e-03 C20= 2.66878e-02
C03= 1.27026e-03 C21=-2.85143e-04
C04= 5.53318e-04 C22= 1.36027e-04 C40=-1.37098e-04
R6面 C02=-6.06400e-03 C20=-1.23655e-02
C03= 1.37927e-03 C21= 1.40444e-03
C04= 2.32031e-04 C22= 2.10725e-05 C40= 9.68935e-05
R7面 C02= 2.60879e-02 C20= 2.72025e-02
C03= 5.09584e-04 C21= 6.06834e-04
C04= 1.21312e-04 C22= 9.22239e-05 C40= 4.84790e-05
図1 において、1 は複数の曲面反射面及び表面と内部に屈折面を有する光学素子でありガラス等の透明体で構成している。光学素子1 の表面及び内部には物体からの光線の通過順に、正の屈折力を有する凸屈折面(入射面)R2及び凹面反射面R3・R4、正の屈折力を有する凸屈折面(貼り合わせ面)R5、凹面反射面R6・R7及び負の屈折力を有する凹屈折面(射出面)R8を形成している。R1は光学素子1の物体側に配置した絞り(入射瞳)、Bfは水晶ローパスフィルターや赤外カットフィルター等の光学補正板(R9 ・R10)、R11 は最終結像面であり、CCD 等の撮像素子(撮像媒体)の撮像面が位置する。A0は光学素子(撮影光学系)の基準軸である。
【0090】
尚、3つの屈折面R2,R5,R8はいずれも回転対称の球面であり、すべての反射面はYZ平面に対して対称なアナモフィック面である。
【0091】
次に本実施形態における結像作用を説明する。物体からの光束は、絞りR1により入射光量を規制された後、光学素子1の入射面R2に入射し、面R3,R4 で反射された後、面R4近傍で一旦結像し、貼り合わせ屈折面R5を通過した後、再び面R6,R7 で次々に反射して行き、射出面R8から射出し、光学補正板bfを介して最終結像面R11 上に再結像する。物体光線は面R4と面R5との間で中間結像し、瞳光線は面R5と面R6との間で中間結像する。
【0092】
尚ここで光学素子1 の内部に設けられた屈折面R5は、異なる媒質を貼り合わせた貼り合わせ面より成り入射及び射出の屈折面で生じる色収差を補正するはたらきをしている。
【0093】
本実施形態では、光学素子1に入射する基準軸A0の方向とこれから出射する基準軸の方向は平行でかつ同一方向である。又、入出射を含む基準軸はすべて紙面内(YZ平面)に載っている。
【0094】
この様に光学素子1は、入出射面及び内部の屈折面による屈折力と、その中での複数の曲面反射鏡による屈折力によって、所望の光学性能(結像性能)を有する全体として正の屈折力を有するレンズユニットとして機能している。
【0095】
本実施形態においては、近距離物体へのフォーカシングは光学素子1全体を撮像素子の撮像面R11 に対して移動させることで行う。とくに本実施形態においては、光学素子1に入射する基準軸A0の方向と光学系全体である光学素子1から出射する基準軸の方向は平行でかつ同一方向である為、光学素子1全体を射出する基準軸A0の方向(Z 軸方向)に平行に移動させる事で、従来のレンズ系と同様にフォーカシング動作を行うことができる。
【0096】
又、図1に示す本実施形態の撮影光学系の横収差図を図2 に示す。この収差図において点線はC 線、実践はd 線一点鎖線はF 、破線は g線に対するものである。本実施形態は色収差も含めてバランスの良い収差補正状態が得られている。
【0097】
尚、この実施形態においては、3つの屈折面はすべて曲率を持った面で構成されているが、曲率が0である平面の屈折面も光束を屈折させ、収差も変化させる働きも持っているので、設計によっては屈折面のうちのいくつかが平面になることもあり得る。
【0098】
従って、本発明においてはこうした平面の屈折面も発明から除外するものではない。又、本実施形態における一体的に形成される4つの反射面はすべて、曲率を持った反射面であるが、設計によっては入射、射出方向の都合等で通常のプリズムと同様にただ光束の方向だけを変える平面反射面を含む場合が都合がよい場合もある。従って、一般に一体的に形成される複数の反射面のうちの一部にただ光束の方向だけを変える平面反射面が含まれている場合についても、本発明から除外するものではない。
【0099】
(参考例1)
図3 は本発明の参考例1の光学素子を用いた撮影光学系の光学系のYZ面内での断面図である。本参考例は水平画角52.6度、垂直画角40.6度の撮影光学系である。図3 には光路も図示している。本参考例の構成データは次のとおりである。
水平半画角 26.3
垂直半画角 20.3
絞り径 1.60
像サイズ 水平3.6mm ×垂直2.7mm
光学系のサイズ(X ×Y ×Z)=広角端において 7.0 x 27.0 x 26.3
i Yi Zi θi Di Ndi νdi
1 0.00 0.00 0.00 2.50 1 絞り
2 0.00 2.50 0.00 1.00 1.49171 57.40 屈折面
3 0.00 3.50 0.00 7.50 1.62000 60.30 屈折面
4 0.00 11.00 25.00 10.00 1.62000 60.30 反射面
5 -7.66 4.57 10.00 10.00 1.62000 60.30 反射面
6 -12.66 13.23 10.00 8.50 1.62000 60.30 反射面
7 -19.17 7.77 25.00 7.00 1.62000 60.30 反射面
8 -19.17 14.77 0.00 8.00 1 屈折面
9 -19.17 22.77 -0.00 1 像面
球面形状
R3面 r 3= 16.956
R8面 r 8= 22.054
非球面形状
R2面 a = 1.68198e+01 b = 1.68198e+01 t = 0.00000e+00
C03= 0.00000e+00 C21= 0.00000e+00
C04=-1.63283e-03 C22=-3.26566e-03 C40=-1.63283e-03
C05= 0.00000e+00 C23= 0.00000e+00 C41= 0.00000e+00
C06= 6.88192e-05 C24= 2.06458e-04 C42= 2.06458e-04
C60= 6.88192e-05
R4面 C02=-2.60847e-02 C20=-2.00057e-02
C03= 1.82348e-04 C21=-4.11635e-04
C04=-5.36581e-05 C22=-5.93768e-05 C40= 3.88625e-05
R5面 C02= 1.96297e-03 C20= 2.33195e-02
C03= 1.34065e-03 C21=-6.78866e-06
C04=-1.12659e-04 C22= 3.50150e-05 C40= 2.00089e-04
R6面 C02= 1.12434e-02 C20= 9.29122e-02
C03= 2.27794e-03 C21= 9.79180e-03
C04= 3.17492e-04 C22= 1.85006e-03 C40= 2.78310e-03
R7面 C02= 2.71719e-02 C20= 4.05540e-02
C03= 2.43705e-04 C21= 1.82760e-04
C04= 3.17364e-05 C22= 9.85387e-05 C40= 7.32826e-05
図3 において、1は複数の曲面反射面及び表面と内部に屈折面を有する光学素子でありガラス等の透明体で構成している。光学素子1の表面及び内部には物体からの光線の通過順に、正の屈折力を有する凸屈折面(入射面)R2、正の屈折力を有する凸屈折面(貼り合わせ面)R3、及び凹面反射面R4・R5、凸面反射面R6、凹面反射面R7及び負の屈折力を有する凹屈折面(射出面)R8を形成している。R1は光学素子1の物体側に配置した絞り(入射瞳)、R9は最終結像面であり、CCD 等の撮像素子(撮像媒体)の撮像面が位置する。A0は光学素子の基準軸である。
【0100】
尚、3つの屈折面R2,R3,R8はいずれも回転対称の面であり、R3、R8は球面である。又、すべての反射面はYZ平面に対して対称なアナモフィック面であ
る。
【0101】
次に本参考例における結像作用を説明する。物体からの光束は、絞りR1により入射光量を規制された後、光学素子1の入射面R2に入射し、貼り合わせ屈折面R3を通過した後、面R4で反射された後、面R5近傍で一旦結像し再び面R5、R6、R7で次々に反射して行き、射出面R8から射出し、最終結像面R9上に再結像する。物体光線は面R4と面R5との間で中間結像し、瞳光線は面R6近傍で中間結像する。
【0102】
尚ここで光学素子1 の内部に設けられた屈折面R3は、入射及び射出の屈折面で生じる色収差を補正するはたらきをしているほかにも、入射屈折面R2は内部屈折面R3の近傍に設けられている為、R3面からR8面からなる同一屈折率のブロックにR2面をレプリカ成形技術等で貼り合わせることにより作成でき、通常の貼り合わせに対して量産向きの構成になっている。尚本実施形態においてはR2面を非球面で構成しているが、R2面を非球面で構成することにより球面の設計に比べて光学性能を更に向上させた設計にすることができる。又R2面が非球面である場合は特に、貼り合わせ面R3を球面又は平面にすること( 本参考例は球面) で、R2面からR8面までを同一屈折率単体で構成する場合に比べてR3面を他の非球面の屈折面や反射面の精度測定の基準にすることができる為、光学素子を精度よく構成するのに適した構成でもある。
【0103】
尚、この参考例においては入射屈折面R2が内部屈折面R3の近傍に設けられている構成であるが、特に射出屈折面を非球面にする場合はには内部屈折面を射出屈折面に近傍して配置してもよい。入射、射出面がともに非球面である場合においては、内部屈折面を入射面近傍のほかに射出面近傍にも配置し、複数の内部屈折面を持つ構成にしてもよい。
【0104】
本参考例では、光学素子1に入射する基準軸A0の方向とこれから出射する基準軸の方向は平行でかつ同一方向である。又、入出射を含む基準軸はすべて紙面内(YZ平面)に載っている。
【0105】
この様に光学素子1は、入出射面及び内部の屈折面による屈折力と、その中での複数の曲面反射鏡による屈折力によって、所望の光学性能(結像性能)を有する全体として正の屈折力を有するレンズユニットとして機能している。
【0106】
本参考例においては、近距離物体へのフォーカシングは光学素子全体を撮像素子の撮像面R11 に対して移動させることで行う。とくに本参考例においては、光学素子1に入射する基準軸A0の方向と光学系全体である光学素子1から出射する基準軸の方向は平行でかつ同一方向である為、光学系全体を射出する基準軸の方向(Z 軸方向)に平行に移動させる事で、従来のレンズ系と同様にフォーカシング動作を行うことができる。
【0107】
又、図3に示す本参考例の光学系の横収差図を図4 に示す。この収差図において点線はC 線、実線はd 線、一点鎖線はF 線、破線は g線に対するものである。本参考例は色収差も含めてバランスの良い収差補正状態が得られている。
【0108】
尚、この参考例においては、3つの屈折面はすべて曲率を持った面で構成されているが、曲率が0である平面の屈折面も光束を屈折させ、収差も変化させる働きも持っているので、設計によっては屈折面のうちのいくつかが平面になることもあり得る。
【0109】
又、本参考例における一体的に形成される4つの反射面はすべて、曲率を持った反射面であるが、設計によっては入射、射出方向の都合等で通常のプリズムと同様にただ光束の方向だけを変える平面反射面を含む場合が都合がよい場合もある。従って、一般に一体的に形成される複数の反射面のうちの一部にただ光束の方向だけを変える平面反射面が含まれている場合についても、本発明から除外するものではない。
【0110】
又本参考例は、入射又は射出屈折面に非球面をつける為に、製作しやすく又測定の基準面ともしやすい球面又は平面等の内部屈折面を構成している。その際、収差補正の自由度を増す為に、貼り合わせる内部屈折面の前後の屈折率を変えてある。しかしながら、入射又は射出屈折面に非球面をつける為には、収差補正が許容できるレベルであれば、必ずしも別の屈折率の媒質を貼り合わせる必要はない。従って、貼り合わせる内部屈折面の前後の屈折率が同じで、その貼り合わせ面で屈折が起こらない場合であっても、広義的にはこの発明の主旨から除外されるものではない。
【0111】
以下に示す実施形態と参考例は実施形態1、又は参考例1の光学素子と同様の光学素子を複数用いた反射型のズーム光学系ならびにそれを用いた撮像装置に関する。尚、以下の実施形態と参考例では前記の記号命名法によらず、構成している光学素子ごとに面記号等を付している。即ち絞りはBL,最終像面はPとし、M番目の光学素子中ではその第1面からRm,1,Rm,2,・・・Rm,n と面記号を付している。
【0112】
(実施形態2)
図5 は本発明の実施形態2のズーム光学系の要部概略図である。本実施形態は2つの光学素子の相対的な位置関係を変えて変倍(ズーミング)する所謂二群型のズーム光学系の実施形態である。同図においてB1、B2は複数の曲面反射面を有する第1及び第2の光学素子である。第1の光学素子1 は物体側より順に、凹屈折面R1,1、内部屈折面R1,2及び凹面鏡R1,3・凸面鏡R1,4・凹面鏡R1,5・凸面鏡R1,6の四つの反射面及び凸屈折面R1,7より成り、第1の光学素子B1に入射する基準軸A0の方向とこれから出射する基準軸の方向は平行でかつ同じ方向(向き)である。
【0113】
第2の光学素子B2は物体側より凸屈折面R2,1及び凸面鏡R2,2・凹面鏡R2,3・凸面鏡R2,4・凹面鏡R2,5の四つの反射面及び凸屈折面R2,6より成り、第1の光学素子B1と同様に、第2の光学素子B2に入射する基準軸A0の方向とこれから出射する基準軸の方向は平行でかつ同一方向である。
【0114】
Bfは平行平板よりなる光学補正板であり、水晶を材料とするローパスフィルターや赤外カットフィルター等から構成している。
【0115】
P は最終像面である撮像素子面であり、例えばCCD (撮像媒体)等の撮像面である。BLは第1の光学素子1 の物体側(光学系の光束入射側)に配置した絞りであり、A0はズーム光学系の基準軸である。
【0116】
第1の光学素子B1、第2の光学素子B2は二群ズームレンズの一要素を構成している。
【0117】
次に本実施形態における結像作用を説明する。物体からの光束Lfは、絞りBLにより入射光量を規制された後、第1の光学素子B1の凹屈折面R1,1に入射する。内部屈折面R1,2は参考例1のタイプの内部屈折面であり、入射屈折面R1,1をレプリカ成形等で一体化する際の基準となる面で通常は球面又は平面にとられる面である。この際、入射屈折面R1,1を非球面にすることにより、第1 の光学素子及び全系の収差補正が可能となる。
【0118】
次に凹屈折面R1,1、R1,2を屈折透過した光束は、凹面鏡R1,3にて反射されるとともに、凹面鏡のパワーにより1次結像面N1に結像する。
【0119】
このように、一旦第1の光学素子B1内に物体像を結像することは、絞りBLより像側に配置された面の光線有効径の増大を抑制するのに有効である。
【0120】
1次結像面N1に一次結像した光束は、凸面鏡R1,4、凹面鏡R1,5、凸面鏡R1,6にて反射を繰り返し、それぞれの反射鏡の持つパワーにより収束或は発散作用を受けて、凸屈折面R1,7に至り、ここで屈折した光束は2次結像面N2上に物体像を形成する。この2次結像面N2は光学素子B1全体の結像面P1である。
【0121】
この様に第1の光学素子B1は、入出射面及び内部屈折面による屈折と、複数の曲面反射鏡による反射を繰り返して、所望の光学性能を備える全体として正のパワーを有するレンズユニットとして機能している。
【0122】
光学素子B1全体の結像面P1( 2次結像面N2) の物体像からの光束は、第2の光学素子B2の凸屈折面R2,1を透過した後、凸面鏡R2,2、凹面鏡R2,3を経て3次結像面N3に結像する。
【0123】
これは、第1の光学素子B1内に物体像を結像させた事と同様な理由によるもので、第2の光学素子B2における各面の光線有効径の増加を押さえるのに有効である。
【0124】
3次結像面N3に結像した光束は凸面鏡R2,4、凹面鏡R2,5にて反射を繰り返し、それぞれの反射鏡の持つパワーによる影響を受けて凸屈折面R2,6に至り、ここにて屈折した光束は光学補正板Bfを通過後、撮像素子面P 上に結像する。
【0125】
この様に第2の光学素子B2は、第1の光学素子B1が光学素子B1全体の結像面P1( 2次結像面N2) 上に形成した物体像を撮像素子面P 上に再結像しており、第1の光学素子B1と同様に、入出射面による屈折と、複数の曲面反射鏡による反射を繰り返して、所望の光学性能を備えた、全体として正のパワーを有するレンズユニットとして機能している。
【0126】
又、本実施形態においては、第1及び第2の光学素子B1、B2を撮像素子面(結像面)P に対して相対的に移動することにより、光学系全体の焦点距離(結像倍率)を変化させている。(変倍或はズーミングと称される動作である。)その変倍作用について図6によって説明する。図6 は実施形態2の第1及び第2の光学素子B1,B2 を夫々単一の薄肉レンズとし、ズーム光学系をその基準軸A0に対して展開した光学配置図である。尚、図6 (A)は光学系が広角端の状態(W) の配置図であり、図6 (B)は望遠端の状態(T) の配置図である。同図において、第1の光学素子B1の焦点距離をf1、第2の光学素子B2の焦点距離をf2、とする。光学系が広角端の状態の場合、第2の光学素子2 の前側焦点F2から光学素子B1全体の結像面P1( 2次結像面N2) での距離を xW(-)、後側焦点F2' から結像面P までの距離を xW'とする。(尚、 Wや Tは夫々光学系が広角端、望遠端の場合の値を意味している。)
ニュートンの結像公式により
xW*xW' =−f22
が成り立っているならば、第2の光学素子B2の結像倍率β2Wは、
β2W=−(xW' +f2)/(−xW+f2)
=f2/xW
=−xW'/f2 (1)
と、又広角端の焦点距離fWは、
fW= f1*β2W
=f1*f2/xW (2)
となる。
【0127】
ここで、第2の光学素子B2がニュートンの結像公式を満足しつつ移動し、第2の光学素子B2の移動に伴う中間結像面P1の位置変化を補正する様に、第1の光学素子B1が移動することにより、光学系はその最終結像位置P を変えずに焦点距離を変化する。
【0128】
第2の光学素子B2がある一定量移動して広角端(W) から望遠端(T) へ変倍したとする。第2の光学素子B2の前側焦点F2から中間結像面7 までの距離をxT(-) 、後側焦点F2' から結像面P までの距離を xT'とすると、第2の光学素子B2の結像倍率β2Tは、
β2T=(xT' +f2)/( −xT+f2)
=f2/xT
=−xT'/f2 (3)
望遠端の焦点距離fTは、
fT= f1*β2T
=f1*f2/xT (4)
となるので、この光学系の変倍比Zは、
Z=fT/fW
=xW/xT (5)
となる。
【0129】
この様に、第1の光学素子B1と第2の光学素子B2間及び第2の光学素子B2と撮像素子面P 間の相対的位置関係を変化させる事により、最終結像位置P を変化させずに焦点距離(結像倍率)を変化させている。
【0130】
次に、実施形態2において合焦(フォーカシング)は、光学系を構成する任意の光学素子を移動させることにより達成可能であるが、フォーカシング用のアクチュエーターの負荷を考えると、最も重量が軽い光学素子を移動することが好ましい。
【0131】
又、撮影する被写体までの距離に対して光学素子の移動量を変倍によらず一定にしたい場合には、最も物体側に配置した第1の光学素子B1を移動させれば良い。
【0132】
尚、変倍時に移動する第2の光学素子B2をフォーカシングの際にも移動させることにより変倍用アクチュエーターとフォーカシング用アクチュエーターの共通化が図れる。
【0133】
本実施形態の効果を説明する。
【0134】
本実施形態においては変倍時に移動する反射面が1つの光学素子としてユニッ
ト化されている為に、従来のミラー光学系において最も精度が要求される各反射面の相対的な位置精度は保証されている。そこで本実施形態では第1の光学素子B1及と第2の光学素子B2間の位置精度を確保すれば良く、従来の屈折レンズ系における移動レンズ群と同様な位置精度で良いことになる。
【0135】
屈折レンズ系に比して、各光学素子を複数の曲面反射面が一体的に形成されたレンズユニットとして構成している為に、光学系全体の部品点数が少なくなり、光学系の低コスト化が達成出来るとともに、部品の取り付けによる累積誤差も少なくなる。
【0136】
複数回の結像を行いながら、物体像を伝達して行く構成を取ることにより、各面の光線有効径を小さく抑え、各光学素子及びズーム光学系全体のコンパクト化を達成している。
【0137】
又、中間結像の結像サイズを撮像素子面サイズに対して比較的小さく設定する事により、物体像の伝達に際して各面の光線有効径を小さく押さえている。
【0138】
従来のズーム光学系の場合、絞りを光学系の内部に配置する場合が多く、絞りを光学系の内部に配置した場合には、絞りより物体側に配置されたレンズの光線有効径は、絞りとの間隔が離れているほど、画角の拡大に伴って大きくなってしまう問題点があった。
【0139】
本実施形態においては、絞りBLをズーム光学系の物体側の第1の光学素子B1の入射面近傍に設置することにより、ズーム光学系の焦点距離を広角化した時に生じるズーム光学系前群の光線有効径の拡大を押さえている。
【0140】
そして各光学素子内に物体像を結像することにより、絞りBLより像側に配置された面の光線有効径の増大を効果的に抑制している。
【0141】
第1の光学素子B1及び第2の光学素子B2の基準軸は全てYZ平面内にある。
【0142】
[実施形態3]
図7 は本発明のズーム光学系の実施形態3の要部概略図である。本実施形態は図5と同様の所謂二群型のズーム光学系の実施形態である。本実施形態は変倍時に移動する光学素子の移動方向が最も物体側に配置された光学素子の入射基準軸A0の方向に対して平行となっていない。
【0143】
同図においてB1、B2は複数の曲面反射面を有する第1、第2の光学素子である。第1の光学素子B1はプラスチックス、ガラス、金属等の表面鏡( 表面に反射防止膜が施されていれば裏面鏡でもよい) だけで構成される光学素子であり第1の光学素子B1を構成するすべての反射面は光路外で繋がれ一体化されたものである。この光学素子B1は物体側より順に、凹面鏡R1,1・凸面鏡R1,2・凹面鏡R1,3・凹面鏡R1,4の四つの反射面より成り、全体として正の屈折力を有するレンズユニットである。そして第1の光学素子B1に入射する基準軸A0の方向とこれから出射する基準軸A1,4の方向が略45゜の傾きを持っている。
【0144】
第2の光学素子B2は物体側より凹屈折面R2,1、凹面鏡R2,2・凹面鏡R2,3・凸面鏡R2,4、内部屈折面R2,5、凹面鏡R2,6・凹面鏡R2,7・凹面鏡R2,8及び凸屈折面R2,9より成り、全体として正の屈折力を有するレンズユニットである。そして第2の光学素子B2に入射する基準軸A1,4の方向とこれから出射する基準軸A2,9の方向が平行でかつ反対方向となっている。
【0145】
Bfは平行平板よりなる光学補正板であり、水晶ローパスフィルターや赤外カットフィルター等である。
【0146】
P は撮像素子面であり、CCD (撮像媒体)等の撮像面である。BLは第1の光学素子B1の物体側に配置した絞り、A0はズーム光学系の基準軸である。
【0147】
本実施形態の結像作用を説明する。物体からの光束は、絞りBLにより入射光量を規制された後、第1の光学素子B1の中空部分の入口を入って、凹面鏡R1,1、凸面鏡R1,2、平面鏡R1,3、凹面鏡R1,4にて反射を繰り返し、それぞれの反射鏡の持つパワーにより収束或は発散作用を受けて、中空部分の出口から出た光束は中間結像面P1上に物体像を形成する。尚、第1の光学素子B1中でも一旦物体の中間像を形成している。
【0148】
中間結像面P1の物体像からの光束は、第2の光学素子B2の凹屈折面R2,1を透過した後、凹面鏡R2,2、凹面鏡R2,3、凸面鏡R2,4で反射を繰り返した後、内部屈折面R2,5を通過する。尚ここで、内部屈折面R2,5は実施形態1 のタイプの貼り合わせ屈折面であり、主として第2の光学素子B2の入射屈折面R2,1及び射出屈折面R2,9により生じる色収差の補正をする役割を持っている。そして、内部屈折面R2,5を通過した光束は再び、凹面鏡R2,6、凹面鏡R2,7、凹面鏡R2,8で反射を繰り返して凸屈折面R2,9を屈折して第2の光学素子B2から射出する。尚、第2の光学素子B2中でも一旦物体の中間像を形成している。
【0149】
第2の光学素子B2から射出した光束は光学補正板Bfを通過後、撮像素子面P 上に結像する。
【0150】
本実施形態において、異なる物体距離に対するフォーカシングは、第2の光学素子B2を矢印の如く移動させることにより行っている。この時第2の光学素子B2の移動は、第1の光学素子B1から出射する基準軸A1,6の方向に平行に移動するが、第1の光学素子B1の入射する基準軸A0の方向と出射する基準軸A1,4の方向は略45゜の傾きをなしている為、第1の光学素子B1の入射する基準軸A0の方向に対して、第2の光学素子B2がフォーカシングに際して移動する方向は略45゜傾いていることとなる。
【0151】
従って第2の光学素子B2はフォーカシングに際してこれに入射、出射する基準軸A1,4,A2,9 の方向に対して平行に移動するものの、第1の光学素子B1の入射する基準軸A0の方向に対しては45゜の傾きをもって移動する。
【0152】
又、本実施形態においても実施形態3 と同様に第1、第2の光学素子B1,B2 が結像面P に対して相対的に移動することにより、ズーム光学系の結像倍率を変化させている。但し、各光学素子に入射、出射する基準軸の方向と、各光学素子の移動方向が全て平行であった実施形態3 とは異なり、第1の光学素子B1に入射する基準軸A0の方向と出射する基準軸A1,4の方向は45°の傾きを為しているので、変倍動作時に第1の光学素子B1から第2の光学素子B2に入射する基準軸の方向を維持する為に、第1の光学素子B1の移動方向を第2の光学素子B2の入射基準軸の方向に対して平行に移動する。
【0153】
(実施形態4)
図8 は本発明の実施形態4のズーム光学系の要部概略図である。本実施形態は図5と同様の所謂二群型のズーム光学系の実施形態である。同図において、B1、B2は複数の曲面反射面を有する第1及び第2の光学素子である。第1の光学素子B1は物体側より順に、凹屈折面R1,1及び内部屈折面R1,2、凹面鏡R1,3・凸面鏡R1,4・凹面鏡R1,5・凸面鏡R1,6の四つの反射面及び凹屈折面R1,7より成り、全体として負の屈折力を有するレンズユニットである。そして、実施形態3 と同様に第1の光学素子B1に入射する基準軸A0の方向とこれから出射する基準軸A1,7の方向が平行でかつ同一方向である。
【0154】
第2の光学素子B2は物体側より凸屈折面R2,1及び、内部屈折面R2,4を挟んで凸面鏡R2,2・凹面鏡R2,3・凸面鏡R2,5・凹面鏡R2,6の四つの反射面及び凸屈折面R2,7より成り、全体として正の屈折力を有するレンズユニットである。そして第1の光学素子B1と同様に第2の光学素子B2に入射する基準軸A1,7の方向とこれから出射する基準軸A2,7の方向が平行でかつ同一方向である。
【0155】
Bfは平行平板よりなる光学補正板であり、水晶ローパスフィルターや赤外カットフィルター等である。
【0156】
P は撮像素子面であり、CCD (撮像媒体)等の撮像面である。BLは第1の光学素子B1の物体側に配置した絞り、A0はズーム光学系の基準軸である。
【0157】
本実施形態の結像作用を説明する。物体からの光束は、絞りBLにより入射光量を規制された後、第1の光学素子B1の凹屈折面R1,1、内部屈折面R1,2を屈折透過し、凹面鏡R1,3、凸面鏡R1,4、凹面鏡R1,5、凸面鏡R1,6にて反射を繰り返し、それぞれの反射鏡の持つパワーにより収束或は発散作用を受けて、凹屈折面R1,7に至り、ここで屈折して第1の光学素子B1から射出する。尚、第1の光学素子B1中では一旦物体の中間像を形成している。尚、第1 の光学素子B1中の内部屈折面R1,2は多少の色収差補正効果も持つが、参考例1のタイプと同様の内部屈折面であり、入射屈折面R1,1をレプリカ成形等で一体化する際の基準となる面で通常は球面又は平面にとられる面である。この際、入射屈折面R1,1を非球面にすることにより、第1 の光学素子及び全系の収差補正が可能となる。
【0158】
次いで光束は、第2の光学素子B2の凸屈折面R2,1を透過した後、内部屈折面R2,4を挟んで凸面鏡R2,2、凹面鏡R2,3、凸面鏡R2,5、凹面鏡R2,6で反射を繰り返し、凸屈折面R2,7を屈折して第2の光学素子B2から射出する。尚、第2の光学素子B2中でも一旦物体の中間像を形成している。
【0159】
第2の光学素子B2から射出した光束は光学補正板Bfを通過後、撮像素子面P 上に結像する。
【0160】
尚、第2 の光学素子B2中の内部屈折面R2,4は主として入射屈折面R2,1及び射出屈折面R2,7で発生する色収差の補正効果も持つ貼り合わせ面であり、実施形態 1のタイプの内部屈折面と同じである。
【0161】
本実施形態においては実施形態2と同様に、第1の光学素子B1及び第2の光学素子B2を結像面P に対して相対的に移動することにより、最終結像位置P を変え
ずに光学系の焦点距離(結像倍率)を変化させている。
【0162】
本実施形態の変倍作用を図9 によって説明する。図9 は実施形態4の各光学素子を夫々単一の薄肉レンズとし、光学系をその基準軸に対して展開した光学配置図である。尚、図9 (A)は光学系が広角端の状態(W) の配置図であり、図9 (B)は望遠端の状態(T) の配置図である。
【0163】
同図において、第1の光学素子B1の焦点距離をf1(-) 、第2の光学素子B2の焦点距離をf2とする。光学系が広角端の状態の場合、第2の光学素子B2の前側焦点F2から第1の光学素子B1の像点までの距離をxW(-) 、後側焦点F2' から結像面P までの距離をxW' としたときに、ニュートンの結像公式
xW*xW' =−f2*f2
が成り立っているならば、第2の光学素子B2の結像倍率β2Wは、
β2W=−(xW' +f2)/(−xW+f2)
=f2/xW
=−xW'/f2 (6)
となり、広角端の焦点距離fWは、
fW=f1* β2W
=f1*f2/xW (7)
となる。
【0164】
ここで、第2の光学素子B2がニュートンの結像公式を満足しつつ移動し、第2の光学素子B2の移動に伴う第2の光学素子B2の物点の位置変化を補正する様に、第1の光学素子B1が移動することにより、光学系は最終結像位置P を変えずに全体の焦点距離を変化させている。
【0165】
第2の光学素子B2がある一定量移動して広角端(W) から望遠端(T) へと変倍したとする。図9(B)の望遠端の状態の時、第2の光学素子B2の前側焦点F2から第1の光学素子B1の像点までの距離をxT(-) 、後側焦点F2' から結像面P までの
距離をxT' とすると、第2の光学素子B2の結像倍率β2Tは、
β2T=(xT' +f2)/(−xT+f2)
=f2/xT
=−xT'/f2 (8)
望遠端の焦点距離fTは、
fT= f1*β2T
= f1*f2/xT (9)
となるので、光学系の変倍比Zは、
Z=fT/fW
=xW/xT (10)
となる。
【0166】
実施形態では、第1の光学素子B1と第2の光学素子B2の中間に中間結像面P1が存在するが、本実施形態においては、第1の光学素子B1は全体として負の屈折力を有し、無限遠からの物体光束を物体側に虚像として結像し、この虚像位置を物点として第2の光学素子B2の結像関係が成り立っている。
【0167】
又、本実施形態の構成とは逆に、物体側から順に全体として正の屈折力を有する光学素子と、その後方に負の屈折力を有する光学素子がある場合にも、各光学素子を相対的に移動することにより、撮影光学系の焦点距離(結像倍率)を変化させることが出来る。
【0168】
(実施形態5)
図10は本発明のズーム光学系の実施形態5の要部概略図である。本実施形態は全体として4つの光学素子を有し、このうち2つの光学素子を移動させてズーミングする所謂4群型のズーム光学系の実施形態である。同図において、B1,B2,B3は夫々複数の曲面反射面を有する第1、第2、第3の光学素子であり、第1の光学素子B1は物体側より順に、凹屈折面R1,1及び凹面鏡R1、2・凸面鏡R1、3・凹面鏡R1、4の三つの反射面、内部屈折面R1,5及び凸屈折面R1,6より成り、全体として
正の屈折力を持ち、第1の光学素子B1に入射する基準軸A0の方向とこれから出射する基準軸A1,6の方向が略直角となっている。
【0169】
第2の光学素子B2は物体側より平面入射面R2,1及び凹面鏡R2,2・平面鏡R2,3・凸面鏡R2,4・平面鏡R2,5・凹面鏡R2,6の五つの反射面及び射出平面R2,6より成り、全体として正の屈折力を持ち、第2の光学素子B2に入射する基準軸A1,6の方向とこれから出射する基準軸A2,7の方向が平行でかつ反対方向となっている。
【0170】
第3の光学素子B3は物体側より順に、凸屈折面R3,1及び内部屈折面R3,4を挟んで凸面鏡R3,2・凹面鏡R3,3・凹面鏡R3,5・凸面鏡R3,6の四つの反射面及び凹屈折面R3,7より成り、全体として正の屈折力を持ち、第3の光学素子B3に入射する基準軸A2,7の方向とこれから出射する基準軸A3,7の方向が平行でかつ同一方向となっている。
【0171】
B4は第4の光学素子であり、物体側より順に、凸屈折面R4,1、内部屈折面R4,2、平面鏡R4,3、平面R4,4より成る三角プリズムであり、第4の光学素子B4に入射する基準軸A3,7の方向とこれから出射する基準軸A4,4の方向が略直角となっている。
【0172】
Bfは平行平板よりなる光学補正板であり、水晶を材料とするローパスフィルターや赤外カットフィルター等である。
【0173】
P は撮像素子面であり、例えばCCD (撮像媒体)等の撮像面である。BLは第1の光学素子B1の物体側に配置した絞り、A0、A1,6、A2,7、A3,7、A4,4等は本光学系の基準軸である。
【0174】
本実施形態における結像作用を説明する。物体からの光束はまず絞りBLにより入射光量を規制された後、第1の光学素子B1に入射する。第1の光学素子B1はその射出面R1,6と第2の光学素子B2の入射面R2,1との間に中間結像面P1を形成する
。
【0175】
中間結像面P1に形成された物体像は、第2の光学素子B2によりその射出面R2,7と第3の光学素子B3の入射面R3,1との間の中間結像面P2上に再結像される。
【0176】
そして又、中間結像面P2に形成された物体像は第3の光学素子B3によりその射出面R3,7と第4の光学素子B4の入射面R4,1との間の中間結像面P3上に再結像される。
【0177】
そして第4の光学素子B4は中間結像面P3に形成された物体像からの光束を収束し、光学補正板Bfを介して撮像素子面P に結像する。
【0178】
本実施形態においては、特に図10中のZ 方向の長さを短縮する為に、各光学素子により光路を効果的に折りたたみ、Z 方向の長さを著しく短縮する配置を採っている。
【0179】
即ち、第1の光学素子B1に入射した光束は凹屈折面R1,1に入射後、その後方に配置された凹面鏡R1,2により、入射方向と直角方向即ちY(-)方向に反射される。
【0180】
次に凸面鏡R1,3により物体光束をZ(-)方向に反射させて光学系のZ 軸方向の長さを短縮している。
【0181】
Z(-)方向に反射された物体光束は凹面鏡R1,4により再びY(-)方向に反射された後、内部屈折面R1,5と凸屈折面R1,6を透過し、第2の光学素子B2に入射する。
【0182】
第2の光学素子B2においては、平面R2,3及び平面R2,5にて物体光が全反射する様に構成しており、第2の光学素子B2の入射面R2,1における光線有効領域と平面R2,3における光線有効領域をオーバーラップさせ、更に第2の光学素子B2の出射面R2,7における光線有効領域と平面R2,5における光線有効領域をオーバーラップさせる事により、この光学素子のZ 軸方向の長さを短くしている。
【0183】
そして、第2の光学素子B2にY(-)方向から入射した物体光束はY(+)方向に出射し第3の光学素子B3に入射する。
【0184】
第3の光学素子B3では、物体光束は凸面鏡R3,2にてZ(-)方向に反射され、第1の光学素子B1と干渉しない位置にて、凹面鏡R3,3によりY(+)方向に反射され内部屈折面R3,4を通過した後、凹面鏡R3,5にて一旦Z(+)方向にもどり、凸面鏡R3,2への入射点と略同一のZ 位置にて、凸面鏡R3,6によりY(+)方向に反射され、凹屈折面R3,7を透過して第4の光学素子B4に入射する。
【0185】
第4の光学素子B4では物体光束は平面鏡R4,3によりZ(-)方向に反射された後、 光学補正板Bfを透過して撮像素子面P に結像する。
【0186】
尚、第1 、第3 、第4 光学素子の中に存在する内部屈折面のうち、第 3の光学素子B3中の内部屈折面R3,4は主として入射屈折面R3,1及び射出屈折面R3,7で発生する色収差の補正効果も持つ貼り合わせ面であり、実施形態1のタイプの内部屈折面と同じである。一方、第 1の光学素子B1中及び第4 の光学素子B4中の内部屈折面R1,5、R4,2は主として隣り合う射出屈折面R1,6や入射屈折面R4,1をレプリカ成形等で一体化する際の基準となる面で、実施形態2 のタイプの内部屈折面と同じである。尚こうした基準となる内部屈折面を通常は球面又は平面にとることにより、こうした非球面の反射光学素子の精度を測る際の基準にとることができるので光学素子を精度よく作成するのに有効である。又この際、射出屈折面R1,6や入射屈折面R4,1を非球面にすることにより、第1 の光学素子B1、第 4の光学素子B4及び全系の収差補正が可能となるという効果もある。
【0187】
本実施形態の第1、第2、第3、第4の光学素子B1,B2,B3,B4は所謂4群型のズームレンズの一要素を構成している。そして第2の光学素子B2と第3の光学素子B3を相対移動することにより、撮影光学系の焦点距離(結像倍率)を変化さ
せている。
【0188】
本実施形態における変倍動作を説明する。変倍に際して第1の光学素子B1、第4の光学素子B4、光学補正板B5及び結像面P を固定とし、第2の光学素子B2と第3の光学素子B3を移動している。
【0189】
第2の光学素子B2は、広角端から望遠端への変倍に際して、第1の光学素子B1から離れるY (-) 方向に移動する。
【0190】
この為、光学素子B1〜B2間の間隔は広がるが、第2の光学素子B2は入射する基準軸の方向と出射する基準軸の方向が平行でかつ反対方向となっている為に、入射する基準軸と出射する基準軸が同方向となっている実施形態3 の場合とは異なり、光学素子B2〜B3間の間隔も、光学素子B1〜B2間の間隔と同量だけ広がることになる。
【0191】
すなわち、第2の光学素子B2の移動量をδとした時に、第1の光学素子B1と結像面P が変倍中固定であっても、撮影光学系の全長は第2の光学素子B2の移動量δの2倍だけ長くなる。
【0192】
図11は実施形態5の各光学素子を夫々単一の薄肉レンズとし、ズーム光学系をその基準軸に対して展開した光学配置図である。これによって変倍動作を説明する。尚、図11(A)は光学系が広角端の状態(W) の配置図であり、図11(B)は望遠端の状態(T) の配置図である。
【0193】
同図において、第1の光学素子B1の焦点距離をf1、第2の光学素子B2の焦点距離をf2、第3の光学素子B3の焦点距離をf3、第4の光学素子B4の焦点距離をf4とする。
【0194】
光学系が広角端にある状態において、第2の光学素子B2の前側焦点F2から1次結像面N1までの距離を x2W(-) 、後側焦点F2' から2次結像面N2までの距離をx2W'、第3の光学素子B3の前側焦点F3から2次結像面N2までの距離を x3W(-) 、後側焦点F3' から3次結像面N3までの距離をx3W'、第4の光学素子B4の前側焦点F4から3次結像面N3までの距離をx4(-) 、後側焦点F4' から結像面P までの距離を x4'とする。
【0195】
又、第2の光学素子B2の結像倍率をβ2W、第3の光学素子の結像倍率をβ3W、第4の光学素子B4の結像倍率をβ4 とする。(尚、 Wや T は夫々光学系が広角端の状態、望遠端の状態を表す)
各中間結像及び結像面間でニュートンの結像公式が成り立っているならば、第1の光学素子B1より後ろの光学素子による合成倍率βW は、
βW =β2W *β3W *β4
=(f2/x2W)*(f3/x3W)*(f4/x4)
=(f2*f3*f4)/(x2W*x3W*x4) (11)
であり、広角端の焦点距離fWは、
fW= f1*βW
=(f1*f2*f3*f4)/(x2W*x3W*x4) (12)
と表現できる。
【0196】
ここで、第2の光学素子B2が第1の光学素子B1に対してδだけ移動したとき発生する2次結像面N2の位置変化に応じて3次結像面N3の位置を補正して変化させない様に、第3の光学素子B3をηだけ移動することにより、最終結像面P の位置を変えずに焦点距離を変化することが出来る。
【0197】
図11(B)の望遠端の光学配置においては結像面P を固定させた関係上、展開図においては本来固定であるはずの第1の光学素子B1が相対的に2δだけ移動した様に図示している。
【0198】
第2の光学素子B2は第1の光学素子B1に対してδだけ移動しているので、1次結像面N1から第2の光学素子B2の前側焦点F2までの距離 x2T(-) は、
x2T =x2W −δ (13)
となる。
【0199】
又、第3の光学素子B3は3次結像面N3に対してηだけ移動しているので、3次結像面N3から第3の光学素子B3の後側焦点F3' までの距離x3T'は、
x3T'=x3W'−η
=−(f32/x3W +η) (14)
となる。
【0200】
更に第2の光学素子B2の後側焦点F2' から第3の光学素子B3の前側焦点F3までの距離x2T'− x3Tは、撮影光学系の全長が2δ長くなっているので、
x2T'−x3T =x2W'−x3W +δ+η
=−f22/x2W −x3W +δ+η (15)
となる。
【0201】
式(15)のx2T'とx3T は、式(13)、(14)を用いて、
x2T'=−f22/x2T
=−f22/(x2W −δ) (16)
x3T =−f32/x3T'
=(f32*x3W)/(f32 +x3W*η) (17)
となるので、式(15)は、
−f22/( x2W −δ)−(f32*x3W)/(f32 +x3W*η)
=−f22/x2W −x3W +δ+η (18)
となり、式(18)から第2の光学素子B2の移動に対する第3の光学素子B3の移動関係を表現することが出来る。
【0202】
又、本実施形態における光学素子の移動後の望遠端の焦点距離fTは、第1の光学素子B1より像面側に配置された光学素子の合成倍率βT が、
βT =β2T *β3T *β4
=(f2/x2T)*(f3/x3T)*(f4/x4)
=(f2*f3*f4)/(x2T*x3T*x4) (19)
と表わせるので、
fT= f1*βT =(f1*f2*f3*f4)/(x2T*x3T*x4)
=f1*f2*f3*f4*(f32+x3W*η)/{(x2W −δ)*f32*x3W*x4} (20)
となる。
【0203】
これにより撮影光学系の変倍比Z は、
Z =fT/fW
=x2W*x3W/(x2T*x3T)
=x2W*x3W*(f32+x3W*η)/{(x2W −δ)*f32*x3W }
=x2W*(f32+x3W*η)/{(x2W −δ)*f32} (21)
となる。
【0204】
本実施形態は、以上のように各光学素子により光路を効果的に折りたたむ構成により光学系のZ 方向の長さを著しく短縮している。更に第3の光学素子B3の形状を第1の光学素子B1後方のデッドスペースを埋める様にしたことにより、全光学素子の配置に空間的な無駄がない。
【0205】
更に、変倍に際して第2の光学素子B2及び第3の光学素子B3をY 軸方向に移動させる構成とすることにより、全ての変倍域について、Z 軸方向の長さを小さいままににおさえている。
【0206】
尚、本実施形態においては、第4の光学素子B4により出射する基準軸A4,4の方向を入射する基準軸A3,7の方向に対して90゜曲げているが、出射する基準軸A4,4の方向及び角度はこのように限定されるものではなく、例えば反射面を設けて紙面に対して垂直方向(X 方向)に曲げても良い。
【0207】
又、光学系に入射する基準軸A0の方向も、例えば絞りBLの物体側に45゜ミラー等を配置し、紙面に対して垂直から基準軸A0を入射させても良い。
【0208】
更に本実施形態では、第1の光学素子B1は変倍中固定なので、第1の光学素子B1と入射する基準軸を折り曲げる反射面をあらかじめ一体的に成形していても良い。
【0209】
本実施形態では前記相対位置を変化させる少なくとも2つの光学素子B2,B3以外の光学素子B1を移動してフォーカシングを行っても良い。
【0210】
(実施形態6)
図12は本発明の実施形態6のズーム光学系の YZ面内での光学断面図である。実施形態6は実施形態2と同様の二群構成のズームレンズである。
【0211】
この実施形態において、光学系を構成する反射面は、紙面内の曲率と紙面に垂直な方向の曲率が異なる所謂アナモフィック面であり、ミラー光学系のケラレを防ぐ為に、各反射鏡を偏心して配置することによって生じる偏心収差を補正している。
【0212】
更に、この反射面を回転非対称な面とすることにより、諸収差を良好に補正し、光学素子個々にて所望の光学性能を達成している。
【0213】
本実施形態は変倍比約2倍のズームレンズの撮像光学系である。以下にその構成データを記す。
広角端 中間 望遠端
水平半画角 19.1 13.0 9.8
垂直半画角 14.5 9.8 7.4
絞り径 2.0 3.0 4.0
像サイズ 水平7.6mm ×垂直6.0mm
光学系のサイズ(X ×Y ×Z)=広角端において 6.4x 21.8x 37.3
i Yi Zi(W) θi Di Ndi νdi
1 0.00 0.00 0.00 2.74 1 絞り
第1光学素子
2 0.00 2.74 0.00 6.00 1.51633 64.15 屈折面
3 0.00 8.74 25.00 10.00 1.51633 64.15 反射面
4 -7.66 2.31 25.00 8.00 1.51633 64.15 反射面
5 -7.66 10.31 0.00 変数 1 屈折面
第2光学素子
6 -7.66 17.14 0.00 8.50 1.51633 64.15 屈折面
7 -7.66 25.64 25.00 10.00 1.51633 64.15 反射面
8 -15.32 19.21 25.00 8.00 1.51633 64.15 反射面
9 -15.32 27.21 0.00 変数 1 屈折面
10 -15.32 32.90 0.00 0.00 1 像面
広角端 中間 望遠端
D 5 6.82 2.79 0.70
D 9 5.69 9.66 13.66
D 1 〜 5面 Zi(M)=Zi(W)+0.06 Zi(T)=Zi(W)-1.85
D 6 〜 9面 Zi(M)=Zi(W)-3.96 Zi(T)=Zi(W)-7.97
D10 面 Zi(M)=Zi(W) Zi(T)=Zi(W)
球面形状
R 1 面 R1= ∞
R 2 面 R2= -18.881
R 5 面 R5= -20.000
R 6 面 R6= 20.000
R 9 面 R9= -21.267
R10 面 R10= ∞
非球面形状
R 3 面 a =-1.34677e+01 b =-4.11138e+01 t = 2.21286e+01
C02= 0. C20= 0.
C03=-1.50202e-04 C21=-1.86036e-04
C04=-2.91075e-05 C22= 3.12691e-05 C40=-2.88791e-05
R 4 面 a =-3.30421e+00 b = 2.84464e+00 t =-3.10932e+01
C02= 0. C20= 0.
C03= 1.25682e-03 C21= 5.54423e-04
C04=-1.86175e-04 C22= 1.94371e-04 C40= 1.48755e-04
R 7 面 a = 1.11832e+01 b =-7.18551e+00 t =-2.44560e+01
C02= 0. C20= 0.
C03= 7.66740e-04 C21= 8.86240e-04
C04= 2.93867e-05 C22= 4.93024e-05 C40=-4.02913e-06
R 8 面 a = 2.55234e+01 b =-1.52536e+02 t =-3.00410e+01
C02= 0. C20= 0.
C03= 5.17718e-04 C21= 5.48567e-04
C04=-2.62930e-05 C22=-9.31187e-06 C40=-2.01776e-05
広角端 中間 望遠端
水平半画角 19.1 13.0 9.8
垂直半画角 14.5 9.8 7.4
絞り径 2.00 3.00 4.00
像サイズ 水平4mm ×垂直3mm
光学系のサイズ(X ×Y ×Z)=広角端において 6.6x 21.4x 32.9
i Yi Zi(W) θi Di Ndi νdi
1 0.00 0.00 0.00 1.54 1 絞り
第1光学素子
2 0.00 1.54 0.00 7.00 1.62000 60.30 屈折面
3 0.00 8.54 25.00 10.00 1.62000 60.30 反射面
4 -7.66 2.11 25.00 9.00 1.62000 60.30 反射面
5 -7.66 11.11 0.00 1.00 1.49171 57.40 屈折面
6 -7.66 12.11 0.00 変数 1 屈折面
第2光学素子
7 -7.66 17.83 0.00 8.50 1.72315 46.43 屈折面
8 -7.66 26.33 25.00 9.50 1.72315 46.43 反射面
9 -14.94 20.22 25.00 8.00 1.72315 46.43 反射面
10 -14.94 28.22 0.00 変数 1 屈折面
11 -14.94 32.22 0.00 1 像面
広角端 中間 望遠端
D 6 5.72 2.57 1.00
D10 4.00 8.90 13.77
D1〜 6面 Zi(M) = Zi(W) - 1.74 Zi(T) = Zi(W) - 5.05
D7〜10面 Zi(M) = Zi(W) - 4.90 Zi(T) = Zi(W) - 9.77
D11面 Zi(M) = Zi(W) Zi(T) = Zi(W)
球面形状
R2面 r 2= -18.881
R5面 r 5= -6.713
R7面 r 7= 7.566
R10面 r10=1527.382
非球面形状
R3面 C02=-1.57004e-02 C20=-1.86992e-02
C03=-9.58635e-05 C21=-1.05998e-04
C04=-6.65716e-06 C22=-2.16809e-05 C40=-1.95301e-05
R4面 C02=-2.25429e-04 C20=-7.91780e-04
C03= 3.63799e-04 C21= 5.09287e-04
C04=-8.60109e-05 C22=-2.35102e-04 C40=-1.82314e-04
R6面 a =-7.96324e+00 b =-7.96324e+00 t = 0.00000e+00
C03= 0.00000e+00 C21= 0.00000e+00
C04= 6.61581e-04 C22= 1.32316e-03 C40= 6.61581e-04
C05= 0.00000e+00 C23= 0.00000e+00 C41= 0.00000e+00
C06=-1.52759e-06 C24=-4.58278e-06 C42=-4.58278e-06
C60=-1.52759e-06
R8面 C02=-5.94491e-03 C20=-7.57898e-03
C03=-1.39800e-04 C21=-6.75841e-05
C04= 2.45500e-04 C22= 5.79842e-04 C40= 3.25414e-04
R9面 C02= 1.60992e-02 C20= 2.04548e-02
C03= 6.02911e-04 C21= 7.72049e-04
C04= 3.77755e-05 C22= 5.49055e-05 C40= 2.23088e-05
本実施形態において、第1面R1は入射瞳である絞り面、第2面R2から第6面R6、そして第7面R7から第10面R10 は各々一体となった第1、第2の光学素子B1,B2 を構成している。第11面R11 は像面である。
【0214】
以下、物体位置を無限遠としたときの結像作用について述べる。まず、第1面R1を通過した光束は第1光学素子B1に入射する。第1光学素子B1では第2面R2で屈折、第3面R3、第4面R4で反射、第5面R5、第6面R6で屈折し、第1光学素子B1を出射する。このとき、第6面近傍の中間結像面に1次結像する。
【0215】
次に光束は第2光学素子B2に入射する。第2光学素子B2では第7面R7で屈折、第8面R8、第9面R9で反射、第10面R10 で屈折し、第2光学素子B2を出射する。このとき、第2光学素子B2中の第8面と第9面の間に瞳を形成している。そして、第2光学素子B2を出射した光束は第11面R11 (CCD 等の撮像媒体の撮像面)上に最終的に結像する。
【0216】
尚ここで第1の光学素子B1の内部に設けられた屈折面R5は、入射及び射出の屈折面で生じる色収差を補正するはたらきをしているほかにも、射出屈折面R6は内部屈折面R5の近傍に設けられている為、R2面からR5面からなる同一屈折率のブロックにR6面をレプリカ成形技術等で貼り合わせることにより作成でき、通常の貼り合わせに対して量産向きの構成になっている。尚本実施形態においてはR6面を非球面で構成しているが、R6面を非球面で構成することにより球面の設計に比べて光学性能を更に向上させた設計にすることができる。又R6面が非球面である場合は特に、貼り合わせ面R5を球面又は平面にすること(本実施形態は球面)で、R2面からR6面までを同一屈折率の単体で構成する場合に比べてR5面を他の非球面の屈折面や反射面の精度測定の基準にすることができる為、光学素子を精度よく構成するのに適した構成となっている。
【0217】
尚、この実施形態においては射出屈折面R6が内部屈折面R5の近傍に設けられている構成であるが、特に入射屈折面を非球面にする場合はには内部屈折面を入射屈折面に近傍して配置してもよい。入射、射出面がともに非球面である場合においては、内部屈折面を射出面近傍のほかに入射面近傍にも配置し、複数の内部屈折面を持つ構成にしてもよい。
【0218】
本実施形態では第1の光学素子B1は、入射する基準軸A0の方向と出射する基準軸の方向とが平行でかつ同一方向になっている。又、第2光学素子B2は、入射する基準軸の方向と出射する基準軸の方向とが平行でかつ同一方向になっている。
【0219】
次に、各光学素子の移動による変倍作用について説明する。変倍に際して第1光学素子B1は広角端から望遠端に向ってZマイナス方向に移動する。第2光学素子B2は広角端から望遠端に向ってZマイナス方向に移動する。像面である第11面R11 は変倍に際して移動しない。そして、広角端から望遠端に向っての変倍によって第1光学素子B1と第2光学素子B2との間隔は狭まり、第2光学素子B2と像面R11 との間は広がる。
【0220】
図13、14、15は本実施形態の横収差図である。これらの横収差図は本実施形態への光束の入射角が夫々(uY,uX),(0,uX),(-uY,uX),(uY,0),(0,0),(-uY,0)の6つの光束について、Y 方向及びX 方向の横収差を示している。尚、各横収差図の横軸は夫々第1面におけるY 方向、X 方向の入射光束の入射高さである。
【0221】
図13は本実施形態の広角端(W) の横収差図、図14は中間位置(M) の横収差図、図15は望遠端(T) の横収差図である。これらの収差図において点線ハC線、実践は d線一点鎖線ハF線、破線は g線に対するものである。本実施形態では図から判るように色収差も含めて各状態ともバランスの取れた収差補正が得られている。
【0222】
又、本実施形態は像サイズ7.6x6.0mm を前提として、光学系の長さ、幅、厚さの寸法が37.3x21.8x6.4mm 程度となっており、コンパクトである。とりわけ本実施形態では各光学素子及び光学系全体の厚さが小さいこと、及び各光学素子を板状のブロックの側面に反射面を形成して構成できるので、1つの基板上に2つの光学素子を基板面に沿って移動する機構をとり、全体として薄型のズームレンズを容易に構成している。
【0223】
【発明の効果】
本発明は以上のように、透明体の表面又は内部に3 つ以上の屈折面と曲率を持った複数の反射面を形成し、光束が1つの表面の屈折面から該透明体の内部へ入射し、該内部屈折面及び該複数の反射面で反射を繰り返して別の表面の屈折面から射出するように構成することで、入射屈折面と射出屈折面だけでは取りきれない色収差の量を低減した光学素子を有する光学系を得ることができるという効果がある。
【0224】
【0225】
【0226】
【0227】
【0228】
【0229】
【0230】
【0231】
【0232】
【0233】
【0234】
【0235】
【0236】
【0237】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態1のYZ面内での光学断面図
【図2】 実施形態1の横収差図
【図3】 本発明の参考例1のYZ面内での光学断面図
【図4】 参考例1の横収差図
【図5】 本発明の実施形態2の要部概略図
【図6】 実施形態2の変倍動作を説明する為の説明図
【図7】 本発明の実施形態3の要部概略図
【図8】 本発明の実施形態4の要部概略図
【図9】 実施形態4の変倍動作を説明する為の説明図
【図10】 本発明の実施形態5の要部概略図
【図11】 実施形態5の変倍動作を説明する為の説明図
【図12】 本発明の実施形態6のYZ面内での光学断面図
【図13】 実施形態6の横収差図(広角端)
【図14】 実施形態6の横収差図(中間位置)
【図15】 実施形態6の横収差図(望遠端)
【図16】 本発明に係る光学系の構成データを定義する座標系の説明図
【図17】 カセグレン式反射望遠鏡の基本構成図
【図18】 ミラー光学系における、主光線を光軸から離しケラレを防止する第一の方法の説明図
【図19】 ミラー光学系における、主光線を光軸から離しケラレを防止する第二の方法の説明図
【図20】 従来の反射ミラーを用いたズーム光学系の概略図
【図21】 プリズム反射面に曲率を持った観察光学系の概略図
【図22】 他のプリズム反射面に曲率を持った観察光学系の概略図
【符号の説明】
Ri,Rm,n 面
Bi 第i の光学素子
Di 基準軸に沿った面間隔
Ndi 屈折率
νdi アッベ数
Ai,j 基準軸
BL=R1 絞り
P 最終像面
Ni 中間結像面
Claims (2)
- 絞りと、透明体の表面又は内部に3つ以上の平面又は曲率を持った屈折面と曲率を持った1つ以上の反射面を含む複数の反射面を一体的に形成し、光束が1つの表面の屈折面から該透明体の内部へ入射し、内部屈折面の通過及び該複数の反射面で反射を繰り返して別の表面の屈折面から射出する光学素子を有する光学系であって、物体光線及び瞳光線がそれぞれ光学系の光路中で中間結像すると共に、該内部屈折面は、該物体光線による中間像と該絞りとの間、又は該物体光線による中間像と該瞳光線による中間像との間に位置する、異なる屈折率の媒質を貼り合わせた貼り合わせ面であり、該物体光線による中間像側に凸形状であることを特徴とする光学系。
- 請求項1の光学素子を有する光学系を有し、撮像媒体の撮像面上に前記物体の像を結像することを特徴とする撮像装置。
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