JP3782869B2 - 錫−銀合金めっき浴 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は表面処理技術に属し、特に錫−銀系のろう材に対するはんだ付け性の良好な錫−銀系合金皮膜を形成するための非シアンの電気めっき浴に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子工業において錫−鉛を基本組成とするはんだ(ろう材)による接合は不可欠の技術として広く行われている。はんだ付けを迅速かつ確実に行うために、はんだ付けしようとする部品に予めはんだ付け性の良好な皮膜を施しておくことが行われるが、このはんだ付け性皮膜として錫−鉛合金めっき皮膜が一般に利用されている。
【0003】
しかしながら、近年、鉛の健康・環境への影響が懸念され、有害な鉛を含む錫−鉛はんだを規制しようとする考えが急速に広まりつつある。工業的な生産条件並びに使用条件という観点から勘案すると、錫−鉛はんだに代替できる特性を有するような鉛を含まないはんだは今のところなく、日欧米を中心として研究開発が行われているところである。錫−鉛はんだの代替としては第一元素としては錫が利用されると考えられるが、第二元素としては銀、ビスマス、銅、インジウム、アンチモン、亜鉛などが候補として挙げられており、それらの二元合金或いはさらに第三元素を添加した多元合金が候補として挙げられている。その中で錫−銀系合金は、最も有力な代替合金候補の一つである。
【0004】
代替はんだ(ろう材)に対応して、はんだ付け用のめっき皮膜(はんだ付け性皮膜)もまた鉛を含まないものに変更していく必要がある。これに対して、錫−銀合金めっき皮膜を得るためのめっき浴は、銀を主成分とするものは古くからあるが、錫を主成分とする非シアン錫−銀合金めっき浴には満足するものがなく、工業的に行われていない。
【0005】
銀単独のめっき浴としては、古くからシアン浴が用いられてきた。公害防止上好ましくないシアン浴に代わって、硝酸銀浴、スルファミン酸浴、塩化銀浴、チオシアン酸浴、チオ硫酸浴などが検討されてきたが、シアン以外の銀の錯化剤は安定度定数が小さいので、シアン浴に比べて析出物の結晶が粗く工業的な応用を満足する性能を有しなかった。最近、これらに比べて微細な粒子の析出物が得られる浴として、有機スルホン酸の銀塩とヨウ化カリウムを含むめっき浴にスルファニル酸の誘導体を添加した浴が特開平2−290993号に、こはく酸イミド又はその誘導体を錯化剤とする浴が特開平7−166391号に記載されているが、錫との合金めっきの可能性については記載されていない。
【0006】
錫−銀合金皮膜が電気めっきによって得られること自体は、古くから知られており、一般にシアン浴が利用されてきた。例えば、シアン−ピロリン酸混合浴から、松下は1971年に(金属表面技術 22,60(1971))、また、久保田らは1983年に(金属表面技術 34,37(1983)、特開昭60−26691)、錫−銀合金皮膜を得ている。
【0007】
しかし、シアンを用いることもまた環境衛生・公害・毒劇物管理の観点から好ましくないため、シアン以外の浴も検討されており、近年はそれが主流となっている。シアン浴以外の錫−銀合金めっき浴としては、最近、伊勢らによってスズ酸カリウム(4価の錫)−ヒダントイン浴(表面技術協会第93回講演大会予講集 205(1996)、表面技術協会第94回講演大会予講集 80(1996)、表面技術協会第95回講演大会予講集 183(1997))が、また、新井らによって、ピロリン酸−ヨウ化物浴(表面技術協会第93回講演大会予講集 195(1996)、表面技術協会第94回講演大会予講集 83(1996))が報告されている。新井は、また、ピロリン酸−ヨウ化物浴を錫−銀−銅の三元合金系にも適用し、その結果を報告している(表面技術協会第94回講演大会予講集 85(1996))。
【0008】
また、本発明者らは、より緻密で平滑ではんだ付け性に優れためっき皮膜を得るため、鋭意研究を重ね、各種有機化合物の添加によって皮膜の平滑性等が改善されることを見出し、特許を出願している(特願平8−143481)。また、さらに、光沢剤の添加後に経時熟成を行うことによって光沢めっきが可能な浴を見出し、この浴を用いてめっきを施すことによって、錫−銀系ろう材を用いてはんだ接合するに適した電気・電子回路部品を作成し特許出願している(特願平8−207683)。また、その後、アミン−アルデヒド反応生成物を用いて経時熟成が不要な光沢浴を出願(特願平8−278593)している。
【0009】
錫−銀合金めっき浴の困難な点は、非シアンの浴では単独浴でさえ銀めっきは困難であることに加え、錫と銀とはそれぞれの電極電位が大きく異なるので、皮膜中の錫−銀組成を制御することが難しく、さらに、銀が陰極であるめっき面にさえ置換析出し易いが故に、そのような置換析出を完全にゼロにするためには、析出表面に吸着して析出を妨げる作用の大きいいわゆる光沢剤を用いなければできなかった。
【0010】
しかしながら、光沢めっきには、はんだ付けにおいてゼロクロスタイムが小さいというような長所がある一方、めっき皮膜への有機物の吸蔵量が多いという短所もあり、めっき対象物によっては、無光沢ないしは半光沢めっきの方が望ましい場合も多い。これに対して、上述のような従来の浴においては、工業的に満足されるレベルに銀の置換析出が完全に抑制され、かつ平滑で緻密な無光沢ないしは半光沢の皮膜が得られなかった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
このような現状を背景として、めっき皮膜への有機物の吸蔵量が少ないと考えられる無光沢ないしは半光沢状皮膜であって、かつ、銀の置換析出が完全に抑制され、平滑で緻密な錫−銀系合金めっき皮膜を得るための浴が求められており、本発明もこれを目的とした。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、錫−銀系合金めっき浴の工業的操業を可能にすべく鋭意検討の結果、めっき浴中の錫イオンの錯化剤としてピロリン酸又はオキシカルボン酸を用いた浴に、銀イオンの錯化剤としてヨウ素イオン又はメルカプトカルボン酸を添加し、さらに、銀イオンに対してモル比で銀の0.1〜5倍の範囲の濃度で、銀の補助錯化剤としてアミンカルボン酸を添加することによって、平滑で、銀の置換析出のない半光沢の錫−銀合金めっき皮膜が得られることを見い出し、本発明を完成した。
【0013】
即ち、本発明の非シアン錫−銀合金電気めっき浴は、基本成分として2価の錫とその錯化剤であるピロリン酸又はオキシカルボン酸を含む浴であるが、それらの錯化剤と銀の錯化剤であるヨウ素イオン又はメルカプトカルボン酸を併用した浴は、検討されたことがなかった。これらの錯化剤は銀に対する安定度定数はそれほど大きくなく、これらの錯化剤を用いた銀単独の浴は不安定で、2価の錫との合金浴を調製する上で銀の錯化剤としては不適切であると考えれてきたからである。例えば、塩素イオンの存在で塩化銀の沈殿が生成してしまう。しかしながら、本発明者らは、銀並びに上記の錫の錯化剤を含む浴にこれらを添加してなる浴は予想に反して安定であり、塩素イオンを添加しても塩化銀の沈殿は生成せず、錫−銀合金めっき浴として利用し得ることを発見し、銀含有率の低い錫−銀合金めっきが得られるめっき浴を開発し、本発明を完成した。
【0014】
一方、銀イオンの錯化剤としてヨウ素イオン又はメルカプトカルボン酸を用いる液において、銀イオンに対してモル比で銀の0.1〜5倍の範囲の濃度で、銀の補助錯化剤としてアミンカルボン酸を添加してなる錫−銀合金めっき浴について説明を加えれば次のとおりである。
【0015】
即ち、錫−銀合金めっき浴にEDTA等のアミンカルボン酸を用いることによって良好な錫−銀合金めっき皮膜が得られることについては、既に本発明者らによって特許出願(特願平8−143481)されている。しかし、該出願においては、アミンカルボン酸は錫イオンの錯化剤として、錫よりも多量に用いることによって錫を浴中に安定に溶解保持するために用いられていた。
【0016】
錫−鉛合金皮膜の代替としての鉛フリーのはんだ付け性皮膜用の錫−銀合金めっきは、その融点が銀の含有率が3.5wt%で最低になるため、そのような組成に近い皮膜を得るためには、一般に浴中の錫濃度に対して10%以下の濃度の銀濃度が用いられる。このことに対応して、錫イオンの安定化のための錯化剤としてのアミンカルボン酸も、結果的に銀濃度の10倍以上の濃度が添加されていた。
【0017】
これに対してアミンカルボン酸を銀の濃度と等量付近(10分の1から数倍)の濃度で添加することによって、銀の置換析出を防止して、めっき皮膜の平滑性が驚くほど改善されるとともに、銀の優先析出を抑制し、めっき皮膜中の銀含有率を安定化させる効果のあることを見い出し、本発明を完成したのである。
【0018】
上述のような効果は予期されないことであった。即ち、EDTAを初めとするアミンカルボン酸は金属錯化剤として広く用いられている錯化剤であるが、銀に対する錯化力は小さく、銀イオンに対する錯化剤として有用であるとは考えられていなかった。即ち、銀単独浴においても、シアンに匹敵する錯化力を有した錯化剤がないために、工業的に利用され得る非シアン銀めっき浴が出現しなかったという経緯があり、近年になって、既述のように非シアンの銀めっき浴も開発されてきたが、ヨウ素、こはく酸イミド、チオシアン酸など非シアンの錯化剤の中でも銀に対する錯化力がアミンカルボン酸類に比べて相当に大きいもののみが利用されており、アミンカルボン酸を錯化剤として用いる銀めっき浴は工業的に操業しうる浴の開発は困難であったのである。銀に対するアミンカルボン酸類の錯化力が小さく、利用が困難であったことは、めっき以外の分野、例えば銀のキレート滴定等においても、液中に銀を可溶化させることはできても、小さい錯平衡定数の故に、測定誤差が大きくなるため、アミンカルボン酸類の使用は推奨されない(上野景平著 キレート滴定法、210頁 南江堂(昭和37年))というような事実からもそのことが容易に理解できる。
【0019】
発明の概要
本発明の非シアン錫−銀合金電気めっき浴は、必須成分として、
(A)非シアンの2価の錫化合物及び1価の銀化合物、並びに
(B)錫の主錯化剤として、モル比で錫の2倍以上のピロリン酸、クエン酸、酒石酸又はグルコン酸若しくはそれらのアルカリ金属塩から選ばれた錯化剤の1種又は2種以上を含む浴に、さらに、
(D)銀の主錯化剤として、モル比で銀の2倍以上の濃度のヨウ素イオン又はモル比で銀の2倍以上の濃度の後述する一般式(I)で表されるメルカプトカルボン酸及びそれらのアルカリ金属塩若しくはアンモニウム塩の1種又は2種以上、及び
(E)銀の補助錯化剤として、モル比で銀の0.1〜5倍の範囲の濃度の後述する一般式(II)で表されるアミンカルボン酸及びそれらのアルカリ金属塩の1種又は2種以上
を添加してなることを特徴とする非シアンの錫−銀合金電気めっき浴である。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明のめっき浴に必須の成分である非シアンの2価の錫の供給源として、硫酸塩、ハロゲン化物、ホウフッ化物、ケイフッ化物、スルファミン酸塩、ピロリン酸塩、酢酸塩或いは後記の一般式(A)〜(E)で表されるスルホン酸の錫塩など一般に広く用いられる錫塩の他に、水酸化錫や酸化錫を本発明のめっき浴の必須の成分であるピロリン酸、クエン酸、酒石酸又はグルコン酸又はそれらのアルカリ金属塩の中から選ばれた錯化剤によって錯形成され可溶化された錫錯体のうちから選ばれた1種又は2種以上を単独又は適宜混合して使用できる。
【0021】
・一般式(A)
R−SO3H (A)
[ここで、RはC1〜C12のアルキル基又はC2〜C3のアルケニル基を表し、該Rの水素原子は、0〜3個の範囲でヒドロキシル基、アルキル基、アリール基、アルキルアリール基、カルボキシル基又はスルホン酸基で置換されていてよく、そして該Rの任意の位置にあってよい。]
で表される脂肪族スルホン酸の塩、
【0022】
・一般式(B)
【化2】
[ここで、RはC1〜C3のアルキル基を表す。Xは塩素及び(又は)フッ素のハロゲン原子を表し、該Rの任意の位置にあってよく、該Rの水素原子と置換された該ハロゲン原子の置換数n1は1から該Rに配位したすべての水素原子が飽和置換されたものまでを表し、置換されたハロゲン原子種は1種類又は2種類である。ヒドロキシル基は、該Rの任意の位置にあってよく、該Rの水素原子と置換された該ヒドロキシル基の置換数n2は0又は1である。Yはスルホン酸基を表し、該Rの任意の位置にあってよく、Yで表されるスルホン酸基の置換数n3は0から2の範囲にある。]
で表されるハロゲン原子化アルカンスルホン酸又はハロゲン原子化アルカノールスルホン酸、
【0023】
・一般式(C)
【化3】
[ここで、Xはヒドロキシル基、アルキル基、アリール基、アルキルアリール基、アルデヒド基、カルボキシル基、ニトロ基、メルカプト基、スルホン酸基又はアミノ基を表し、或いは2個のXはベンゼン環と一緒になってナフタリン環を形成でき、該基の置換数nは0〜3の範囲にある。]
で表される芳香族スルホン酸、
【0024】
・一般式(D)
HO3S−R−COOH (D)
[ここで、RはC1〜C6のアルキレン基又はC2〜C6のアルケニレン基を表し、該Rの水素原子はヒドロキシル基又はカルボキシル基で置換されていてよい。]
で表される脂肪族スルホ(ヒドロキシ)カルボン酸、
【0025】
・一般式(E)
【化4】
[ここで、Xは水素原子、ヒドロキシル基又はカルボキシル基を表す。スルホン酸基、カルボキシル基及びXは任意の位置にあってよい。]
で表される芳香族スルホ(ヒドロキシ)カルボン酸。
【0026】
上記一般式(A)〜(E)で表されるスルホン酸の中で好適なものを例示すれば、メタンスルホン酸、メタンジスルホン酸、メタントリスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、エタンスルホン酸、プロパンスルホン酸、2−プロパンスルホン酸、ブタンスルホン酸、2−ブタンスルホン酸、ペンタンスルホン酸、2−ヒドロキシエタン−1−スルホン酸、2−ヒドロキシプロパン−1−スルホン酸、2−ヒドロキシブタンスルホン酸、2−ヒドロキシペンタンスルホン酸、1カルボキシエタンスルホン酸、1,3−プロパンジスルホン酸、アリールスルホン酸、2−スルホ酢酸、2−又は3−スルホプロピオン酸、スルホこはく酸、スルホメチルこはく酸、スルホマレイン酸、スルホフマル酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、ニトロベンゼンスルホン酸、ベンズアルデヒドスルホン酸、フェノールスルホン酸、フェノール−2,4−ジスルホン酸、2−スルホ安息香酸、3−スルホ安息香酸、5−スルホサリチル酸、4−スルホフタール酸、5−スルホイソフタール酸、2−スルホテレフタール酸が挙げられる。
【0027】
めっき浴中の錫の濃度は、用いる浴の種類やめっき対象物によって増減することが望ましいが、錫分として概ね1〜150g/lが適当であり、好ましくは5〜80g/l程度とする。
【0028】
本発明のめっき浴に必須の成分である非シアンの1価の銀の供給源として、例えば、硝酸塩、亜硝酸塩、硫酸塩、チオ硫酸塩、チオシアン酸塩、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、メタ重亜硫酸塩、塩化物、塩素酸塩、過塩素酸塩、臭化物、臭素酸塩、ヨウ化物、ヨウ素酸塩、ホウフッ化物、ケイフッ化物、安息香酸塩、スルファミン酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、リン酸塩、トリフルオロ酢酸塩、ピロリン酸塩、1−ヒドロキシエタン−1,1−ビスホスホン酸塩、又は上記の一般式(A)〜(E)で表されるスルホン酸の銀塩、など一般に広く用いられる銀塩の他に、水酸化銀や酸化銀をヨウ素、メルカプトカルボン酸類等の錯化剤或いはアンモニアによって錯形成され可溶化された銀錯体のうちから選ばれた1種又は2種以上を単独又は適宜混合して使用できる。
【0029】
一般式(A)〜(E)のスルホン酸の中で好適なものは、前節の錫化合物において記載したものと同様である。
【0030】
銀化合物の使用量は、用いる浴の種類やめっき対象物によって増減することが望ましいが、銀分として概ね0.05〜10g/l程度が適当であり、好ましくは0.1〜5g/l程度とする。ただし、銀含有量の多い錫−銀合金めっき皮膜を得ようとする場合には、これに限定されるものではなく、概ね50g/l程度の銀濃度とすることができる。
【0031】
本発明の非シアン錫−銀合金めっき浴には、必須の成分として、錫の主錯化剤として、ピロリン酸、クエン酸、酒石酸又はグルコン酸又はそれらのアルカリ金属塩から選ばれた錯化剤の1種又は2種以上が用いられる。
【0032】
それらの添加濃度は、モル比で錫の2倍以上が用いられる。上限に明瞭な限界点はないが、溶解度の観点から、1mol/l以下で用いられる。
【0033】
本発明の非シアン錫−銀合金めっき浴には、必須の成分として、銀の主錯化剤として、モル比で銀の2倍以上の濃度のヨウ素イオン或いは下記一般式(I)で表されるメルカプトカルボン酸及び(又は)それらのアルカリ金属塩若しくはアンモニウム塩の1種又は2種以上が用いられる。
・一般式(I)
HS−R−COOH (I)
[ここで、RはC1〜C2のアルキレン基を表し、該Rの水素原子は1個のメチル基、カルボキシル基又はアミノ基で置換されていてよく、その位置は限定されない。該アミノ基はさらにその水素原子がアセチル基で置換されていてよい。]
で表されるメルカプトカルボン酸。
【0034】
一般式(I)で表されるメルカプトカルボン酸の中で、好適に用いられるものの例を列挙すれば、チオグリコール酸、2−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプトプロピオン酸、チオリンゴ酸、システイン、N−アセチルシステイン等を挙げることができる。
【0035】
それらの添加濃度は、モル比で銀の2倍以上の濃度が用いられる。好適には、ヨウ素に関しては銀の10倍〜300倍、メルカプトカルボン酸に関しては銀の2〜5倍が用いられる。
【0036】
本発明の非シアン錫−銀合金めっき浴には、銀の主錯化剤としてヨウ素イオン又はメルカプトカルボン酸が選ばれた場合には、必須の成分として、さらに、銀の補助錯化剤として、下記一般式(II)で表されるアミンカルボン酸の1種又は2種以上又はそれらのアルカリ金属塩が添加される。
・一般式(II)
【化5】
[ここで、Xは−CH2COOH又は−C2H4COOHを表し、Yは−CH2COOH又は−C2H4COOH或いは−CH2OHを表し、Zは−CH2COOH又は−C2H4COOH或いは−CH2OH或いは水素原子を表す。Aは単結合、−CH(OH)−又は−CH2−N(CH2COOH)−CH2−を表し、Bは水素原子を表すか或いはAが単結合の場合には、B同志がメチレン基を介して結合して飽和6員環を形成してもよい。]
で表されるアミンカルボン酸又はそれらのアルカリ金属塩。
【0037】
該アミンカルボン酸の中で好適なものを挙げれば、エチレンジアミン四酢酸、1,2−ジアミノシクロヘキサン−N,N,N’,N’−四酢酸、1,3−ジアミノ−2−ヒドロキシプロパン−N,N,N’,N’−四酢酸、ジエチレントリアミン−N,N,N’,N”,N”−五酢酸、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)グリシン、イミノ二酢酸、ニトリロ三酢酸、ニトリロ三プロピオン酸などのアミンカルボン酸又はそれらのアルカリ金属塩等が挙げられる。
【0038】
該アミンカルボン酸又はそれらのアルカリ金属塩は、モル比で銀に対して0.1〜5倍の範囲の濃度で用いられる。添加量を0から増大していくと、めっき皮膜中の錫含有率は次第に低下し、ほぼ等量以上の添加で一定となる。したがって、めっき皮膜中の銀含有率を一定にするためには、等量〜5倍量程度が望ましい。それ以上の添加はかえって平滑性を低下させる。一方、皮膜の平滑性を重視する用途には、0.2倍程度の添加が最も望ましい結果を与える。
【0039】
本発明の非シアン錫−銀合金めっき浴には、めっき皮膜の平滑化効果の為に、さらに、錫の補助錯化剤として下記一般式(III)で表されるアミノ酸及び(又は)トリエタノールアミンを添加することができる。
・一般式(III)
R−CH(NH2)−COOH (III)
[ここで、Rは水素原子又はC1〜C4のアルキル基を表し、該Rの水素原子はメチル基、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基及び(又は)−S−CH3で置換されていてよい。]
で表されるアミノ酸。
【0040】
該アミノ酸の中で好適なものを挙げれば、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、リジン、セリン、トレオニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、メチオニン、オルニチン、ノルロイシン、オキシグルタミン酸等を挙げることができる。
【0041】
これら錫の補助錯化剤は、錫イオンに対してモル比で1〜6倍量を用いる。さらに好適には、トリエタノールを用いる場合には、1〜3倍、アミノ酸を用いる場合には、1〜4倍の範囲で用いる。該範囲を越える過剰の添加は、皮膜外観をかえって黒っぽくするという不都合を生じる可能性がある。添加の不足は、該補助錯化剤によるめっき皮膜の平滑化効果という所期の目的を達成しない。
【0042】
本発明において使用する錫−銀系合金めっき浴は、さらに、電導塩、pH緩衝剤、酸化防止剤及び(又は)界面活性剤を添加して用いることができる。錫及び錫合金めっき浴においては、このような成分が添加されることは公知であり、本発明のめっき浴にもこれらを添加することができる。これら、電導塩、pH緩衝剤、酸化防止剤、界面活性剤には、錫及び錫合金めっき浴において公知の化合物が利用できる。
【0043】
電導塩として好適に用いられる化合物には、従来から錫及び錫合金めっき浴において用いられてきた硫酸、塩酸、スルホン酸などのナトリウム、カリウムあるいはアンモニウム塩などが、適宜単独または併用して用いられる。その使用量は、明確な限界はないが、一般に5〜200g/lが用いられ、さらに好適には10〜100g/lが用いられる。
【0044】
pH緩衝剤として好適に用いられる化合物には、従来から錫及び錫合金めっき浴において用いられてきたリン酸、酢酸、炭酸、硼酸、クエン酸などのナトリウム、カリウムあるいはアンモニウム塩及び(又は)それらの酸性塩などが、適宜単独または併用して用いられる。同一の塩をもって電導塩とpH緩衝剤とを兼ねて使用することもできる。その使用量は、明確な限界はないが、一般に5〜200g/lが用いられ、さらに好適には10〜100g/lが用いられる。
【0045】
2価の錫を用いる場合には、空気中の酸素によって操業中に徐々に酸化され4価の錫に変化し、沈殿を生成するか、或いは錯化剤の種類によっては浴中に溶解した状態で蓄積され、これらはいずれもめっきにとって有害な影響を及ぼす。これを抑制或いは防止するために、酸化防止剤が使用できる。
【0046】
酸化防止剤には従来から錫及び錫合金めっき浴において用いられてきたハイドロキノン、カテコール、レゾルシノール、フロログリシノール、ピロガロール、3−アミノフェノール、ハイドロキノン(又は、カテコール、レゾルシノール)スルホン酸(及びそれらのエステル)、没食子酸、3,4−ジヒドロキシ安息香酸、4−メチルピロカテコール、ピロリン酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸などが、適宜単独又は併用して用いられる。
【0047】
酸化防止剤の使用量は、一般に0.005〜20g/lが用いられ、さらに好適には0.01〜10g/lが用いられる。
【0048】
界面活性剤は、めっき対象物をめっき液に浸漬した際にめっき液がめっき対象物を十分に濡らすために、また、めっき皮膜の平滑化のために添加される。界面活性剤としては、公知のものが利用できるが、その中でも特に好適に用いられるものには、下記一般式(IV)〜(XVI)で表される界面活性剤があり、それらの1種又は2種以上が添加される。
【0049】
ノニオン系界面活性剤
・一般式(IV)
HO−(A)m−(B)n−H (IV)
[ここで、A及びBは−CH2−CH2−O−又は−CH2−C(CH3)H−O−を表し、それらの存在位置は限定されない。m及びnは0〜40の整数を表す。ただし、m及びnの和は1から40の範囲内にある。]
で表されるポリオキシアルキレン系界面活性剤、例えば、エチレングノコール、ジ−(トリ−、テトラ−、オクタ−・・・)エチレングリコールのようなポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジ−(トリ−、テトラ−、オクタ−・・・)プロピレングリコールのようなポリプロピレングリコール、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとの縮合物等、
【0050】
・一般式(V)
R−D−(A)m−(B)n−H (V)
[ここで、A及びBは−CH2−CH2−O−又は−CH2−C(CH3)H−O−を表し、それらの存在位置は限定されない。m及びnは0〜40の整数を表す。ただし、m及びnの和は1から40の範囲内にある。Rは炭素数1〜22のアルキル基又は炭素数1〜25の脂肪酸でエステル化したソルビタンを表す。Dは−O−又は−COO−を表す。]
で表されるポリオキシアルキレンアルキルエーテル(又はエステル)系界面活性剤、例えば、上記のポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のアルキル(例えば、オレイル、セチル、ステアリル、ラウリル・・・)エーテル若しくは脂肪酸エステル、ソルビタンエステル等、
【0051】
・一般式(VI)
R−O−(A)m−(B)n−H (VI)
[ここで、A及びBは−CH2−CH2−O−又は−CH2−C(CH3)H−O−を表し、それらの存在位置は限定されない。m及びnは0〜40の整数を表す。ただし、m及びnの和は1から40の範囲内にある。Rはフェニル基又はC1〜C25のアルキル基で置換したフェニル基を表わす。]
で表されるポノオキシアルキレンフェニル(又はアルキル若しくはアルキルフェニル)エーテル系界面活性剤、例えば、上記のポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のフェラルエーテル又はアルキル置換フェニルエーテル等、
【0052】
・一般式(VII)
【化6】
[ここで、A及びBは−CH2−CH2−O−又は−CH2−C(CH3)H−O−を表し、それらの存在位置は限定されない。m及びnは0〜40の整数を表す。ただし、m及びnの和は1から40の範囲内にある。Rは水素原子又はC1〜C25のアルキル基を表す。]
で表されるポリオキシアルキレンナフチル(又はアルキルナフチル)エーテル系界面活性剤、例えば、ナフトール又はアルキルナフトールのエチレンオキサイド及び(又は)プロピレンオキサイド付加物等、
【0053】
・一般式(VIII)
【化7】
[ここで、φはベンゼン環を表し、A及びBは−CH2−CH2−O−又は−CH2−C(CH3)H−O−を表し、それらの存在位置は限定されず、m及びnは0〜40の整数を表す。ただし、m及びnの和は1から40の範囲内にある。xは1〜3の整数を表す。Ra、Rb、Rc及びRdは、それぞれ独立に水素原子、フェニル基、C1〜C4のアルキル基又は−CH(CH3)−φを表わす。ただし、少なくとも1つはフェニル基又は−CH(CH3)−φであるものとする。]
で表されるポリオキシアルキレンレンスチレン化フェニルエーテル系界面活性剤、例えば、スチレン化フェノール又はα−メチルスチレン化フェノールのエチレンオキサイド及び(又は)プロピレンオキサイド付加物、
【0054】
・一般式(IX)
【化8】
[ここで、φはベンゼン環を表し、A及びBは−CH2−CH2−O−又は−CH2−C(CH3)H−O−を表し、それらの存在位置は限定されない。Rc1及びRc2は、それぞれ独立に水素原子、フェニル基又はC1〜C4のアルキル基を表し、Rd及びReは、それぞれ独立に水素原子又は−CH3を表し、m1、m2、n1及びn2はそれぞれ独立に0〜40の整数を表す。ただし、m1及びn1、さらにm2及びn2の和は1から40の範囲内にある。]
で表されるポリオキシアルキレンスチレン化フェニルエーテルのフェニル基にさらにポリオキシアルキレン鎖を付加した界面活性剤、例えば、ビスフェノールのビス(エチレンオキサイド及び(又は)プロピレンオキサイド)付加物等、
【0055】
・一般式(X)
【化9】
[ここで、RはC1〜C30のアルキル基、C2〜C30のアルケニル基又はC2〜C30のアシル基を表し、A及びBは−CH2−CH2−O−又は−CH2−C(CH3)H−O−を表し、それらの存在位置は限定されない。m1、m2、n1及びn2はそれぞれ独立に0〜6の整数を表す。ただし、m1及びn1、さらにm2及びn2の和は1から6の範囲内にある。−CH2−CH(CH3)−Oの付加モル数が−CH2−CH2−Oの付加モル数より多いことはない。]
で表されるポリオキシアルキレンアルキル(又はアルケニル)アミン(又はアミド)系界面活性剤等、例えば、アルキル(又はアルケニル)アミン(又はアミド)のエチレンオキサイド及び(又は)プロピレンオキサイド付加物等、
【0056】
・一般式(XI)
【化10】
[ここで、A及びBは−CH2−CH2−O−又は−CH2−C(CH3)H−O−を表し、それらの存在位置は限定されない。m1、m2、m3、m4、n1、n2、n3及びn4は整数で、m1+m2+m3+m4=5〜70、n1+n2+n3+n4=5〜70である。m1、m2、n1及びn2はそれぞれ独立に0〜6の整数を表す。ただし、m1及びn1、さらにm2及びn2の和は1から6の範囲内にある。xは2又は3の整数を表す。Rは水素原子、C1〜C30のアルキル基又はC2〜C30のアルケニル基を表す。]
で表されるアルキレンジアミンのアルキレンオキシド付加物系界面活性剤、例えば、エチレンジアミンのエチレンオキサイド及び又はプロピレンオキサイドN付加物。
【0057】
アニオン系界面活性剤
・一般式(XII)
【化11】
[ここで、RはC1〜C25のアルキル基又は−(CH2O)n(ここでnは1〜40の整数)を表し、Aは酸素又は単結合を表す。Mは水素原子又はアルカリ金属を表す。]
で表されるアルキル(又はアルコキシ)ナフタレンスルホン酸又はそれらのアルカリ金属塩等、例えば、アルキル(プロピル、ブチル・・・)ナフタレンスルホン酸のナトリウム塩等、
【0058】
・一般式(XIII)
【化12】
[ここで、RはC1〜C25のアルキル基又は−(CH2O)n(ここでnは1〜40の整数)を表し、Aは酸素又は単結合を表す。ベンゼン環上の各基の置換位置は限定されない。Mは水素原子又はアルカリ金属を表す。]
で表されるアルキルジフェニルエーテルスルホン酸又はそれらのアルカリ金属塩等。
【0059】
カチオン系界面活性剤
・一般式(XIV)
【化13】
[ここで、Xはハロゲン原子、ヒドロキシル基、CH3COO-又はアルカンスルホン酸基(C1〜C5)を表し、EOは−CH2CH2O−を表し、m及びnは独立に0〜40の整数を表す。Qはピリジン環又はキノリン環を表す。RaはC1〜C20のアルキル基又はRgOCH2(OH)−CHCH2−(ここでRgはC12〜C18のアルキル基を表す)を表し、Rb及びRcは水素原子、C1〜C20のアルキル基又はC1〜C10のアルコキシル基を表し、Rdは水素原子又はC1〜C20のアルキル基、ベンジル基又は脂肪酸−(CH2)nCOOH(ここで、nは1〜18の整数を表す)を表し、ReはC8〜C20のアルキル基を表し、ピリジン環又はキノリン環の窒素に結合している。Rfは水素原子又はアルキル基(C1〜C4)を表し、ピリジン環又はキノリン環の窒素以外のいずれの位置にあってもよい。]
で表されるアンモニウム、ピリジニウム又はキノリニウム4級塩系界面活性剤、例えば、ラウリル(オレイル、セチル、ステアリル、ベヘニル・・・)トリ(ジ)メチルアンモニウム塩、アルキルベンジルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルアミンオレエート等。
【0060】
両性界面活性剤
・一般式(XV)
【化14】
[ここで、Raはアルキル基(C1〜C20)を表し、Rbは、(CH2)mOH又は(CH2)mOCH2COO-又はC2H3(OH)(COOH)を表し、RcはC1〜C4のアルキル基、(CH2)nCOO-、(CH2)nSO3 -、CH(OH)CH2SO3 -を表し、m及びnは1〜4の整数を表す。Mはアルカリ金属を表し、Xはハロゲン原子、ヒドロキシル基又はアルカンスルホン酸基(C1〜C5)を表す。Rcがアルキル基の場合には、Mは存在せず、Rcがアルキル基以外の場合には、Mは存在してもしなくてもよく、Mが存在しないときにはXも存在しない。]
で表されるアルキルイミダゾリニウムベタイン系界面活性剤、例えば、2−ラウリル(オレイル、セチル、ステアリル、ベヘニル・・・)−N−メチルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン等、
【0061】
・一般式(XVI)
【化15】
[ここで、Raは水素原子又はメチル基を表し、又は結合がなくてもよい。Rbは水素原子又はメチル基若しくはエチル基を表し、該アルキル基の水素原子の一つがエーテル結合を介してアシルオキシ基と結合していてもよい。RcはC5〜C20のアルキル基を表す。カルボキシル基は水素原子又はアルカリ金属とイオン結合していてもよい。mは1〜4の整数を、nは0〜4の整数を表す。]
で表されるアルキル(又はアミド又はアミン)ベタイン系界面活性剤、例えば、ジメチルラウリル(オレイル、セチル、ステアリル、ベヘニル・・・)ベタイン、N−アルキル−β−アミノプロピオン酸塩、アルキルアミノエチルグリシン、N−アルキル−N−メチル−β−アラニンナトリウム塩等。
【0062】
これら界面活性剤の中で市販品として容易に入手されるものの例には、一般式(IV)で表されるものとして、エパン740、エパン450(第一工業製薬(株)社製)、プルロニックL64、プルロニックP103(旭電化工業(株)社製)、ニッコールBO−20(日光ケミカルズ(株)社製)、エマルゲンL−40(花王(株)社製)、50HB−2000/5000(三洋化成(株)社製)等が、一般式(V)で表されるものとして、ブラウノンEL−1303、ブラウノンCH−310(青木油脂工業(株)社製)、ニューコール1110(日本乳化剤(株)社製)、ニッコールBL(日光ケミカルズ(株)社製)、ノイゲンET−170(第一工業製薬(株)社製)等が、一般式(VI)で表されるものとして、ノイゲンEA−150、ノイゲンEA−130T(第一工業製薬(株)社製))、ブラウノンNK−808、N−512、DP−9(青木油脂工業(株)社製)、ニューコール704、ニューコール714、ブラウノンLPE−1007(青木油脂工業(株)社製)、アデカトールNP−720(旭電化工業(株)社製)等が、一般式(VII)で表されるものとして、ブラウノンBN−18(青木油脂工業(株)社製)、アデカトールPC−10(旭電化工業(株)社製)、ノイゲンEN−10(第一工業製薬(株)社製)等が、一般式(VIII)で表されるものとして、ニューコール2607(日本乳化剤(株)社製)、ブラウノンDSP−9(青木油脂工業(株)社製)等が、一般式(IX)で表されるものとして、リポノックスNC−100(ライオン)等が、一般式(X)で表されるものとして、ナイミーンL207、ナイミーンT2−210、ナイミーンS−215(日本油脂(株)社製)、ニューコール420(日本乳化剤(株)社製)、ブラウノンO−205(青木油脂工業(株)社製)等が、一般式(XI)で表されるものとして、テトロニックTR−701、テトロニックTR−702(旭電化工業(株)社製)等が、一般式(XII)で表されるものとして、ペレックスNB−L、デモールN(花王(株))社製等が、一般式(XIII)で表されるものとして、ニューコール217A等が、一般式(XIV)で表されるものとして、ニッコールCA2150、、ニッコールCA101(日光ケミカルズ(株)社製)、テクスノールR−5(日本乳化剤(株)社製)等が、一般式(XV)で表されるものとして、ソフタゾリンCH、ソフタゾリンNS(川研ファインケミカル(株)社製)、ニッサンアノンGLM−R(日本油脂(株)社製)、レボン101−H(三洋化成工業(株)社製)、ニッコールAM−103EX(日本乳化剤(株)社製)等が、一般式(XVI)で表されるものとして、アセタミン24(花王(株)社製)、エナジコールL−30AN(ライオン)、オバノール516(東邦)、デリファット151C(第一ゼネラル)等が挙げられる。
【0063】
本発明の錫−銀系合金めっき浴には、該合金皮膜の結晶成長を調整したり、融点を低下させるために、さらにビスマス、銅、アンチモン、亜鉛、インジウム、パラジウム、ヒ素、ニッケルから選ばれた第三金属の1種及び(又は)2種以上を添加することができる。
【0064】
錫−銀系合金めっき浴に第三金属を添加して該合金皮膜の融点を低下させることは、既述の新井の報告(表面技術協会第94回講演大会予講集 85(1996))にも認めることができるが、本発明のめっき浴においても少量の該金属を添加して用いることができる。
【0065】
また、本発明では、電気・電子回路部品に錫めっきや錫−鉛合金めっきを施すに先立って下地めっきが利用されるように、該錫−銀合金めっきの下地として、電気めっき及び(又は)無電解めっきによって銅/又はニッケル及びそれらの合金めっきを下地とめっきして施すことができる。
【0066】
本発明のめっき浴の成分濃度は、バレルめっき、ラックめっき、連続めっき等に対応して前記の範囲内にて任意に選択することができる。
【0067】
本発明に従う錫−銀合金めっきのはんだ付け性皮膜を適用できるはんだ接合箇所を有した電気・電子回路部品には、例えば、IC半導体等の電子デバイス等、抵抗器、コンデンサ等の受動部品等、コネクタ、スイッチ、プリント配線基板等の接合部品などが挙げられる。
【0068】
【実施例】
次に実施例によって、本願発明をさらに詳細に説明するが、本願発明はこれら数例によって限定されるものではなく、前述した目的に沿ってめっき浴の組成及びめっき条件は適宜、任意に変更することができる。
【0069】
比較例1
下記めっき浴(g)を用いて、電流密度2A/dm2で銅板試料にめっきを施し、めっき外観の観察、電着物組成の分析を行い、下記実施例1と比較した。
・めっき浴(g)
Sn2+(メタンスルホン酸錫溶液として添加) 0.25 mol/l
Ag+ (メタンスルホン酸銀溶液として添加) 0.012 mol/l
グルコン酸ナトリウム 0.8 mol/l
ヨウ化カリウム 1.5 mol/l
グリシン 0.6 mol/l
2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−
ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン 20 g/l
カテコール 0.5 g/l
pH 10
温度 30 ℃
【0070】
実施例1
比較例1のめっき浴(g)にEDTA4ナトリウム塩を添加しためっき浴(h)を用いて、比較例1と同じめっき条件でめっきを施し、めっき外観の観察、電着物組成の分析を行った。比較例1のEDTA無添加の場合と実施例7の添加した場合とでは、明らかに表面の外観は異なり、EDTA添加によって、皮膜の平滑性が向上した。
・めっき浴(h)
Sn2+(メタンスルホン酸錫溶液として添加) 0.25 mol/l
Ag+ (メタンスルホン酸銀溶液として添加) 0.012 mol/l
グルコン酸ナトリウム 0.8 mol/l
ヨウ化カリウム 1.5 mol/l
グリシン 0.6 mol/l
EDTA4ナトリウム塩 0.004 mol/l
2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−
ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン 20 g/l
カテコール 0.5 g/l
pH 10
温度 30 ℃
【0071】
実施例2
下記めっき浴(i)に順次EDTAの濃度を変化させて添加し、EDTAの濃度と電着物中の銀の含有率の関係を測定した。電流密度は3A/dm2とした。結果を図1に示した。EDTA濃度の上昇とともに電着物中の銀含有率は低下し、等量付近以降は一定の含有率になった。銀の優先析出が抑制されることを示している。
・めっき浴(i)
Sn2+(メタンスルホン酸錫溶液として添加) 0.20 mol/l
Ag+ (メタンスルホン酸銀溶液として添加) 0.005 mol/l
グルコン酸ナトリウム 0.8 mol/l
ヨウ化カリウム 1.5 mol/l
グリシン 0.6 mol/l
EDTA4ナトリウム塩 0.001〜0.04 mol/l
pH 10
温度 35 ℃
【0072】
実施例3
実施例2のEDTAをNTAに変えて同様の測定を行った。結果を実施例1の結果とともに図1に示した。実施例2と同様の効果が認められた。
【0073】
実施例4
実施例2のEDTAをDTPAに変えて同様の測定を行った。結果を実施例1の結果とともに図1に示した。実施例2及び3と同様の効果が認められた。
【0074】
実施例5
実施例2のEDTAをIDAに変えて同様の測定を行った。結果を実施例1の結果とともに図1に示した。実施例2〜4と同様の効果が認められた。
【0075】
比較例2
下記めっき浴(j)を用いて、電流密度2A/dm2で銅板試料にめっきを施し、めっき外観の観察を行い、下記の実施例6以下のめっき浴と比較した。
・めっき浴(j)
Sn2+(メタンスルホン酸錫溶液として添加) 0.25 mol/l
Ag+ (メタンスルホン酸銀溶液として添加) 0.015 mol/l
ピロリン酸カリウム 0.8 mol/l
アセチルシステイン 0.045 mol/l
トリエタノールアミン 0.4 mol/l
酢酸ナトリウム 0.48 mol/l
ポリオキシエチレンアルキルアミン 0.4 g/l
pH 5
温度 30 ℃
【0076】
実施例6
下記めっき浴(k)を用いて、比較例2と同じめっき条件でめっきを施し、めっき外観の観察を行った。比較例2のEDTA無添加の場合と実施例6の添加した場合とでは、明らかに表面の外観は異なり、EDTA添加によって、皮膜の平滑性が向上した。
・めっき浴(k)
Sn2+(メタンスルホン酸錫溶液として添加) 0.25 mol/l
Ag+ (メタンスルホン酸銀溶液として添加) 0.015 mol/l
ピロリン酸カリウム 0.8 mol/l
アセチルシステイン 0.045 mol/l
トリエタノールアミン 0.4 mol/l
酢酸ナトリウム 0.48 mol/l
EDTA4ナトリウム塩 0.01 mol/l
ポリオキシエチレンアルキルアミン 0.4 g/l
ポリオキシエチレン−β−ナフトールエーテル 0.5 g/l
pH 5
温度 30 ℃
【0077】
以下、めっき浴の成分や濃度を変化させてめっきを施し、外観の評価を行った。
【0078】
実施例7
2A/dm2でめっきを施し、外観を評価した。比較例1に比べて格段に良好であった。
・めっき浴(l)
Sn2+(硫酸錫として添加) 0.25 mol/l
Ag+ (メタンスルホン酸銀溶液として添加) 0.01 mol/l
グルコン酸ナトリウム 0.8 mol/l
ヨウ化カリウム 1.5 mol/l
EDTA4ナトリウム塩 0.004 mol/l
グリシン 0.6 mol/l
ジメチルヤシアルキルベタイン 20 g/l
アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸
ナトリウム 0.1 g/l
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン
ブロックポリマー 0.1 g/l
ヒドロキノン 0.1 g/l
pH 10
温度 40 ℃
【0079】
実施例8
2A/dm2でめっきを施し、外観を評価した。比較例1に比べて格段に良好であった。
・めっき浴(m)
Sn2+(塩化錫として添加) 0.15 mol/l
Ag+ (硝酸銀として添加) 0.01 mol/l
グルコン酸ナトリウム 0.6 mol/l
ヨウ化カリウム 0.5 mol/l
EDTA4ナトリウム塩 0.01 mol/l
グルタミン酸ナトリウム 0.3 mol/l
炭酸水素ナトリウム 0.2 mol/l
ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ
酢酸ベタイン 5 g/l
ポリオキシエチレンヤシアルコールエーテル 0.1 g/l
ヒドロキノン 0.1 g/l
pH 10
温度 30 ℃
【0080】
実施例9
2A/dm2でめっきを施し、外観を評価した。比較例1に比べて格段に良好であった。
・めっき浴(n)
Sn2+(塩化錫として添加) 0.35 mol/l
Ag+ (メタンスルホン酸銀溶液として添加) 0.017 mol/l
グルコン酸ナトリウム 1.0 mol/l
ヨウ化カリウム 1.0 mol/l
EDTA4ナトリウム塩 0.003 mol/l
アスパラギン酸ナトリウム 0.4 mol/l
炭酸水素ナトリウム 0.5 mol/l
N−ラウリル−N−メチル−β−アラニン
ナトリウム 0.5 g/l
ノニルフェノールEO12モル付加アルキル
アリールエーテル 0.2 g/l
レゾルシノール 0.1 g/l
pH 10
温度 30 ℃
【0081】
実施例10
2A/dm2でめっきを施し、外観を評価した。比較例1に比べて格段に良好であった。
・めっき浴(o)
Sn2+(メタンスルホン錫溶液として添加) 0.25 mol/l
Ag+ (メタンスルホン酸銀溶液として添加) 0.01 mol/l
グルコン酸ナトリウム 0.8 mol/l
ヨウ化カリウム 1.5 mol/l
DTPA 0.01 mol/l
グリシン 0.3 mol/l
2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−
ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン 10 g/l
ジメチルヤシアルキルベタイン 0.3 g/l
ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル0.2 g/l
レゾルシノール 3 g/l
pH 10
温度 30 ℃
【0082】
実施例11
2A/dm2でめっきを施し、外観を評価した。比較例1に比べて格段に良好であった。
・めっき浴(p)
Sn2+(メタンスルホン錫溶液として添加) 0.25 mol/l
Ag+ (メタンスルホン酸銀溶液として添加) 0.01 mol/l
グルコン酸ナトリウム 0.8 mol/l
ヨウ化カリウム 1.5 mol/l
DTPA 0.003 mol/l
グリシン 0.7 mol/l
2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−
ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン 30 g/l
やしアルキルベンジルアンモニウムクロライド 0.1 g/l
ポリオキシエチレンビスフェノールエーテル 0.1 g/l
レゾルシノール 0.5 g/l
pH 8.5
温度 20 ℃
【0083】
実施例12
2A/dm2でめっきを施し、外観を評価した。比較例2に比べて格段に良好であった。
・めっき浴(r)
Sn2+(ピロリン酸錫として添加) 0.25 mol/l
Ag+ (メタンスルホン酸銀溶液として添加) 0.015 mol/l
ピロリン酸カリウム 0.8 mol/l
アセチルシステイン 0.04 mol/l
トリエタノールアミン 0.25 mol/l
イミノジ酢酸 0.06 mol/l
リン酸2水素ナトリウム 0.25 mol/l
ジメチルヤシアルキルベタイン 0.5 g/l
ヒドロキノン 0.5 g/l
pH 5
温度 30 ℃
【0084】
実施例13
2A/dm2でめっきを施し、外観を評価した。比較例2に比べて格段に良好であった。
・めっき浴(s)
Sn2+(2−ヒドロキシプロパンスルホン酸錫
溶液として添加) 0.5 mol/l
Ag+ (スルホマレイン酸銀溶液として添加) 0.03 mol/l
酒石酸カリウムナトリウム 0.8 mol/l
チオグリコール酸 0.5 mol/l
トリエタノールアミン 0.6 mol/l
DPTA 0.001 mol/l
リン酸2水素ナトリウム 0.2 mol/l
2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−
ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン 0.1 g/l
β−ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物 0.5 g/l
レゾルシノール 0.5 g/l
pH 4
温度 30 ℃
【0085】
実施例14
3A/dm2でめっきを施し、外観を評価するとともに電着物の組成を分析した。外観が比較例2に比べて格段に良好であったとともに、銀が約6%、銅が約5%の電着物を得た。
・めっき浴(t)
Sn2+(ピロリン酸錫として添加) 0.195 mol/l
Ag+ (メタンスルホン酸銀溶液として添加) 0.005 mol/l
Cu2+(ピロリン酸銅として添加) 0.005 mol/l
ピロリン酸カリウム 0.54 mol/l
ヨウ化カリウム 2.0 mol/l
グリシン 0.6 mol/l
EDTA4ナトリウム塩 0.002 mol/l
ヒドロキノン 0.5 g/l
pH 9
温度 25 ℃
【0086】
図1は、銀の補助錯化剤である種々のアミンカルボン酸の銀の析出に対する抑制効果を表したものであり、実施例2〜5において述べた通り、銀の濃度(0.005mol/l)以下の添加量から抑制効果を示し、概ね1:1以上の添加量で電着物中の銀比率は一定値となる。銀比率の安定化を第一義的目的とする場合には、等モル〜数倍の範囲で用いればよいことを示している。外観の美麗さを第一義的目的にする場合には、0.1〜0.2倍の付近で用いるのが好適である。
【0087】
【発明の効果】
本発明に従い、めっき浴中の錫イオンの錯化剤としてピロリン酸又はオキシカルボン酸を含む浴に、銀イオンの錯化剤としてヨウ素イオン又はメルカプトカルボン酸を添加し、さらに銀イオンに対してモル比で銀の0.1〜5倍の範囲の濃度で、銀の補助錯化剤としてアミンカルボン酸を添加してなる非シアン錫−銀合金めっき浴は、従来検討されてきた非シアン錫−銀合金めっき浴に比べて、銀の置換析出がなく、且つ、平滑性及び外観に優れた半光沢状のめっき皮膜を与える。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のめっき浴から得られた錫−銀合金電着物中の銀含有率に及ぼす銀の補助錯化剤の抑制効果を示すグラフである。
Claims (4)
- 必須成分として、
(A)非シアンの2価の錫化合物及び1価の銀化合物、並びに
(B)錫の主錯化剤として、モル比で錫の2倍以上のピロリン酸、クエン酸、酒石酸又はグルコン酸若しくはそれらのアルカリ金属塩から選ばれた錯化剤の1種又は2種以上
を含む浴に、さらに
(D)銀の主錯化剤として、モル比で銀の2倍以上の濃度のヨウ素イオン又はモル比で銀の2倍以上の濃度の下記一般式(I)
HS−R−COOH (I)
[ここで、RはC1〜C2のアルキレン基を表し、該Rの水素原子は1個のメチル基、カルボキシル基又はアミノ基で置換されていてよく、その位置は限定されない。該アミノ基はさらにその水素原子がアセチル基で置換されていてよい。]
で表されるメルカプトカルボン酸及びそれらのアルカリ金属塩若しくはアンモニウム塩の1種又は2種以上、及び
(E)銀の補助錯化剤として、モル比で銀の0.1〜5倍の範囲の濃度の下記一般式(II)
で表されるアミンカルボン酸及びそれらのアルカリ金属塩の1種又は2種以上
を添加してなることを特徴とする非シアンの錫−銀合金電気めっき浴。 - さらに、錫の補助錯化剤としてトリエタノールアミン及び(又は)下記一般式(III)
R−CH(NH2)−COOH (III)
[ここで、Rは水素原子又はC1〜C4のアルキル基を表し、該Rの水素原子はメチル基、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基及び(又は)−S−CH3で置換されていてよい。]
で表されるアミノ酸を添加してなることを特徴とする請求項1に記載の錫−銀合金電気めっき浴。 - さらに、電導塩、pH緩衝剤、酸化防止剤及び(又は)界面活性剤を添加してなることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の錫−銀合金電気めっき浴。
- さらに、銅、ビスマス、アンチモン、亜鉛、インジウム、パラジウム、ヒ素及びニッケルから選ばれた第三金属の1種又は2種以上を添加してなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の錫−銀合金電気めっき浴。
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