JP3777805B2 - インバータ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、インバータ回路により電動機を駆動するインバータ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のインバータ装置は図9に示すように構成していた。以下、その構成について説明する。
【0003】
図に示すように、交流電源1は、整流回路2に接続し、整流回路2の高電位側出力端子はインバータ回路3に接続し、インバータ回路3の出力端子は3相巻線を有する電動機4に接続し、電流検知抵抗5は整流回路2とインバータ回路3の低電位側端子の間に接続している。
【0004】
整流回路2は、ダイオードブリッジ2aと2つのコンデンサ2b、2cの直列回路により倍電圧整流回路の構成をしている。インバータ回路3は、6つのパワースイッチング手段3a〜3fにより3相6石の構成をしている。本実施例では、パワースイッチング手段3a〜3fは高周波スイッチングと大電流容量に対応できるIGBTと逆接続ダイオードの並列回路で構成している。
【0005】
電動機4は回転子に永久磁石を有する直流ブラシレスモータの構成にすることで高効率化を実現している。制御手段6は、マイクロコンピュータや論理回路で構成し、パワースイッチング手段3a〜3fをオンオフ制御し、インバータ回路3から電動機4に交流電源を供給している。
【0006】
電流検知抵抗5は大電流が流れたときも断線しないように高ワット、低抵抗値の抵抗を用いており、インバータ回路3側の接続点をグランド接地するとともに、整流回路2側の接続点の電位を過電流検知回路91と電流検知回路92に入力している。ここで、電流検知抵抗5に流れる電流は、電動機4の3相巻線に流れる電流に相当するので、この電流を検知することで電動機4の過電流を検知できる。
【0007】
過電流検知回路91は、ローパスフィルタ91aと比較回路91bにより構成しており、電流検知抵抗5に流れる電流が電流設定値Is1を越えるとローを出力し、電流設定値Is1より小さいとプルアップ抵抗R13によりハイを出力する。ローパスフィルタ91aは抵抗R91とコンデンサC91により構成し、パワースイッチング手段3a〜3fがオンオフする際に発生するサージ電流が電流検知抵抗5に流れることで生じるサージ電圧やノイズを除去する。
【0008】
比較回路91bはコンパレータ91cと抵抗R92、R93の直列回路と抵抗R94、R95の直列回路により構成している。抵抗R92、R93の直列回路はローパスフィルタ91aの入力電圧を分圧してコンパレータ91cの+入力端子に入力し、コンパレータ91cはこの入力電圧が、抵抗R94、R95により設定された設定値Vs1より低くなるとローを出力し、高いときはプルアップ抵抗R13によりハイを出力する。
【0009】
この設定値Vs1は、電流検知抵抗5に流れる電流が電流設定値Is1になったときの電圧値である。電流設定値Is1は、ここでは電動機4の出力軸に過大なトルクがかからないような電流値になっている。また、過電流検知回路91にコンパレータ91cを設けたことにより、設定値Vs1を検知してから制御手段6がインバータ回路3を停止するまでの時間が10〜50μs程なので、電動機4の出力軸に過大なトルクが殆どかからず、出力軸の破損を防止できる。
【0010】
電流検知回路92は、ローパスフィルタ92aと増幅回路92bとピークホールド回路92cにより構成し、電流制御手段9に電流検知抵抗5に流れる電流のピーク値に応じた電圧を出力している。ローパスフィルタ92aは抵抗R96とコンデンサC92により構成し、ローパスフィルタ91aと同様に、パワースイッチング手段のオンオフ時に発生するサージ電圧やノイズを除去している。
【0011】
増幅回路92bは、オペアンプ92dと抵抗R97、R98により構成し、ローパスフィルタ92aの出力電圧を反転増幅している。このとき、オペアンプ92dはローパスフィルタ92aより出力される高周波電圧波形を増幅するために高速のオペアンプを使用している。なお、この周波数は制御手段6がパワースイッチング手段3a〜3fを所定周波数でオンオフするときの周波数である。
【0012】
ピークホールド回路92cは、ダイオードD1、コンデンサC93、放電抵抗R99により構成し、増幅回路92bの出力電圧のピーク値を保持し、電流制御手段9に出力している。なお、この出力電圧はダイオードD1の順方向電圧分降下している。このとき、ピークホールド回路92cにより出力される電圧は、電流検知抵抗5に流れる電流つまり電動機4の出力トルクに殆ど比例した値である。
【0013】
電流制御手段9は、マイクロコンピュータで構成しており、マイクロコンピュータ内で予め設定された設定値Vs2とピークホールド回路92cの出力電圧を比較し、ピークホールド回路92cの出力電圧が設定値Vs2になるようにパワースイッチング手段3a〜3fの導通比を設定し、この設定値を制御手段6に出力する。すると制御手段6はパワースイッチング手段3a〜3fを設定された導通比でオンオフ制御する。
【0014】
このとき、電流検知抵抗5に流れる電流は電流設定値Is1に対し十分に低い値となっており、過電流検知回路91はハイを制御手段6に出力している。ここで、ピークホールド回路92cが電流検知抵抗5に流れる電流のピーク値に相当する電圧値を保持するので、マイクロコンピュータはパワースイッチング手段3a〜3fのスイッチングタイミングに同期せずに電動機4の3相巻線に流れる電流のピーク値を検知できる。
【0015】
以上のように図9のインバータ装置は、電動機4を回転駆動するものであり、電動機4の回転制御はインバータ回路3と制御手段6と電流制御手段9により行われる。ここで、電流制御手段9は電動機4の3相巻線に流れる電流を一定に抑えるため、電流検知回路92の出力電圧が設定値Vs2になるようにパワースイッチング手段3a〜3fの導通比を制御している。
【0016】
しかしながら、例えば電動機4の出力軸が固定され、インバータ回路3が電動機4を駆動しようとしても、電流制御手段9によるパワースイッチング手段3a〜3fの導通比の制御速度よりも速く電動機4の3相巻線に流れる電流が上昇し、電流経路に過電流が流れ、電動機4の出力軸にかかるトルクが過大になったり、パワースイッチング手段3a〜3fの電流定格を越えたりすることになる。そこで、過電流検知回路91がこの過電流を検知し、制御手段6がインバータ回路3を停止することでこの過電流を防止している。
【0017】
つまり、電動機4のロック状態などの要因により電動機4の3相巻線やインバータ回路3に過電流が流れた場合は、過電流検知回路91が検知し、その結果を制御手段6に出力し、制御手段6が過電流検知回路91の出力信号を受けるとすぐにインバータ回路3を停止することにより過電流を防止するものであった。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のインバータ装置においては、過電流検知回路91が故障すると、電動機4のロック状態により電動機4の3相巻線やインバータ回路3を構成するパワースイッチング手段3a〜3fに過電流が流れても、電流検知回路92と電流制御手段9によりパワースイッチング手段3a〜3fの導通比を制御し、最終的にインバータ回路3を停止するのに時間がかかり、過電流が長時間流れることにより、電動機4を焼損したり、その他の電子部品を破損するという問題を有していた。
【0019】
また、過電流検知回路91の構成も、検知精度が悪く、部品の電流定格に対し検知電流の設定値を十分に低くする必要があり、電動機4の利用トルクの範囲を小さくし、インバータ装置3の性能を低下させるという問題を有していた。
【0020】
また、電流検知回路92の構成も、電流検知抵抗5に流れる高周波電流波形を増幅する必要があり、高周波波形を増幅するために高速のオペアンプなど使うなどして高価になるという問題を有していた。
【0021】
本発明は上記従来の課題を解決するもので、過電流検知回路が故障した場合においても、電動機の3相巻線やインバータ回路に過電流が流れるのを防止することを第1の目的としている。
【0022】
また、精度調整のいらない検知精度の高い過電流検知回路を提供することを第2の目的としている。
【0023】
また、安価でかつ確実に電流検知抵抗に流れる電流のピーク値を検知できる電流検知回路を提供することを第3の目的としている。
【0024】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記第1の目的を達成するために、交流電源に接続した整流回路の直流電力をインバータ回路を構成するパワースイッチング手段を制御手段によりオンオフ制御し交流電力に変換して電動機を駆動し、整流回路とインバータ回路の間に接続した電流検知抵抗に流れる電流を第1の過電流検知回路および電流検知回路により検知し、電流検知回路の出力に応じて、電流制御手段によりパワースイッチング手段の導通比を制御する。電流検知回路の出力に第1の過電流検知回路とほぼ同じ過電流設定値にした第2の過電流検知回路を接続し、インバータ回路と電流検知抵抗の接続点をグランド接地電位とし、第1の過電流検知回路および電流検知回路はグランド接地電位からの負の電圧信号を検出するようにし、制御手段は、第1の過電流検知回路、第2の過電流検知回路のいずれかの出力を受けてパワースイッチング手段をオフするように構成したものである。
【0025】
これにより、第1の過電流検知回路と第2の過電流検知回路のいずれか一方が故障しても、確実に過電流を検知することができ、電動機の3相巻線やインバータ回路に過電流が流れるのを防止することができる。
【0026】
また、上記第2の目的を達成するために、交流電源に接続した整流回路の直流電力をインバータ回路を構成するパワースイッチング手段を制御手段によりオンオフ制御し交流電力に変換して電動機を駆動し、整流回路とインバータ回路の間に接続した電流検知抵抗に流れる電流を過電流検知回路により検知する。インバータ回路と電流検知抵抗の接続点をグランド接地電位とし、過電流検知回路は、電流検知抵抗と整流回路の接続点の電位を入力する抵抗回路と、抵抗回路の出力電圧と設定値の大小を判定するコンパレータよりなる比較回路を有し、抵抗回路は少なくとも2つの抵抗により直列回路を構成し、抵抗回路の一方は制御手段を構成する直流電源に接続し、抵抗回路の他方は電流検知抵抗と整流回路の接続点に接続し、その接続点の電圧をコンパレータに出力し、制御手段は、コンパレータの出力を受けてパワースイッチング手段をオフするように構成したものである。
【0027】
これにより、過電流の検知ばらつきの要因となる構成素子の数を少なくすることができ、検知精度の高い調整のいらない過電流検知回路を実現することができる。
【0028】
また、上記第3の目的を達成するために、交流電源に接続した整流回路の直流電力をインバータ回路を構成するパワースイッチング手段を制御手段によりオンオフ制御し交流電力に変換して電動機を駆動し、整流回路とインバータ回路の間に接続した電流検知抵抗に流れる電流を電流検知回路により検知し、電流検知回路の出力を受けて電流制御手段によりパワースイッチング手段の導通比を制御する。インバータ回路と電流検知抵抗の接続点をグランド接地電位とし、電流検知回路は、グランド接地電位からの負のピーク値を検知するピークホールド回路および増幅回路を有し、ピークホールド回路は充電抵抗とダイオードとコンデンサとで構成し、増幅回路は、抵抗とダイオードよりなる直列回路とオペアンプよりなる反転増幅器とにより構成したものである。
【0029】
これにより、確実に電流検知抵抗を流れる電流のピーク値を検知できる安価な電流検知回路を実現することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載した発明は、交流電源と、前記交流電源に接続した整流回路と、前記整流回路の直流電力を交流電力に変換するインバータ回路と、前記インバータ回路により駆動される電動機と、前記インバータ回路を構成するパワースイッチング手段をオンオフ制御する制御手段と、前記整流回路と前記インバータ回路の間に接続した電流検知抵抗と、前記電流検知抵抗に流れる電流を検知する第1の過電流検知回路および電流検知回路と、前記電流検知回路の出力に応じて前記パワースイッチング手段の導通比を制御する電流制御手段と、前記電流検知回路の出力に接続され前記第1の過電流検知回路とほぼ同じ過電流設定値にした第2の過電流検知回路とを備え、前記インバータ回路と前記電流検知抵抗の接続点をグランド接地電位とし、前記第1の過電流検知回路および前記電流検知回路は前記グランド接地電位からの負の電圧信号を検出するようにし、前記制御手段は、前記第1の過電流検知回路、前記第2の過電流検知回路のいずれかの出力を受けて前記パワースイッチング手段をオフするように構成したものであり、第1の過電流検知回路と第2の過電流検知回路のいずれか一方が故障しても、確実に過電流を検知することができ、電動機の3相巻線やインバータ回路に過電流が流れるのを防止することができる。
【0031】
請求項2に記載した発明は、交流電源と、前記交流電源に接続した整流回路と、前記整流回路の直流電力を交流電力に変換するインバータ回路と、前記インバータ回路により駆動される電動機と、前記インバータ回路を構成するパワースイッチング手段をオンオフ制御する制御手段と、前記整流回路と前記インバータ回路の間に接続した電流検知抵抗と、前記電流検知抵抗に流れる電流を検知する過電流検知回路とを備え、前記インバータ回路と前記電流検知抵抗の接続点をグランド接地電位とし、前記過電流検知回路は、前記電流検知抵抗と前記整流回路の接続点の電位を入力する抵抗回路と、前記抵抗回路の出力電圧と設定値の大小を判定するコンパレータよりなる比較回路を有し、前記抵抗回路は少なくとも2つの抵抗により直列回路を構成し、前記抵抗回路の一方は前記制御手段を構成するの直流電源に接続し、前記抵抗回路の他方は前記電流検知抵抗と前記整流回路の接続点に接続し、その接続点の電圧を前記コンパレータに出力し、前記制御手段は、前記コンパレータの出力を受けて前記パワースイッチング手段をオフするように構成したものであり、過電流の検知ばらつきの要因となる構成素子の数を少なくすることができ、検知精度の高い調整のいらない過電流検知回路を実現することができる。
【0032】
請求項3に記載した発明は、交流電源と、前記交流電源に接続した整流回路と、前記整流回路の直流電力を交流電力に変換するインバータ回路と、前記インバータ回路により駆動される電動機と、前記インバータ回路を構成するパワースイッチング手段をオンオフ制御する制御手段と、前記整流回路と前記インバータ回路の間に接続した電流検知抵抗と、前記電流検知抵抗に流れる電流を検知する電流検知回路と、前記電流検知回路の出力を受けて前記パワースイッチング手段の導通比を制御する電流制御手段とを備え、前記インバータ回路と前記電流検知抵抗の接続点をグランド接地電位とし、前記電流検知回路は、前記グランド接地電位からの負のピーク値を検知するピークホールド回路および増幅回路を有し、前記ピークホールド回路は充電抵抗とダイオードとコンデンサとで構成し、前記増幅回路は、抵抗とダイオードよりなる直列回路とオペアンプよりなる反転増幅器とにより構成したものであり、確実に電流検知抵抗を流れる電流のピーク値を検知できる安価な電流検知回路を実現することができる。
【0033】
【実施例】
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。なお、従来例と同じ構成のものは同一符号を付して説明を省略する。
【0034】
(実施例1)
図1に示すように、整流回路2はダイオードブリッジ2aと2つのコンデンサ2b、2cの直列回路により倍電圧整流回路の構成をしているが、特にこの構成に限定するものではなく、ダイオードブリッジと1つのコンデンサにより全波整流回路の構成にしてもよい。
【0035】
インバータ回路3は6つのパワースイッチング手段3a〜3fにより3相6石の構成をし、パワースイッチング手段3a〜3fは高周波スイッチングと大電流容量に対応できるIGBTと逆接続ダイオードの並列回路で構成しているが、特にこれに限定するものではなくサイリスタやMOSFETなどを用いてもよい。また、インバータ回路3の構成についても3相6石に限定するものではなく、3相3石などでもよい。
【0036】
電動機4は、回転子に永久磁石を有する直流ブラシレスモータの構成にすることで高効率化を実現しているが、特にこれに限定するものではなく、低コスト化のために誘導電動機などでもよい。
【0037】
電流検知抵抗5は大電流が流れたときも断線しないように高ワット、低抵抗値の抵抗を用いており、インバータ回路3側の接続点をグランド接地するとともに整流回路2側の接続点の電位を第1の過電流検知回路7と電流検知回路8に入力している。ここで、電流検知抵抗5に流れる電流は、図2、図3を用いて後述するが、電動機4の3相巻線に流れる電流に相当するので、この電流を検知することで電動機4の出力トルクや過電流を検知できる。
【0038】
第1の過電流検知回路7は、ローパスフィルタ7aと比較回路7bにより構成しており、電流検知抵抗5に流れる電流が電流設定値Is1を越えるとローを出力し、電流設定値Is1より小さいとプルアップ抵抗R13によりハイを出力する。ローパスフィルタ7aは抵抗R1とコンデンサC1により構成し、パワースイッチング手段3a〜3fがオンオフする際に発生するサージ電流が電流検知抵抗5に流れることで生じるサージ電圧やノイズを除去する。
【0039】
比較回路7bはコンパレータ7cと抵抗R2、R3の直列回路と抵抗R4、R5の直列回路により構成している。抵抗R2、R3の直列回路はローパスフィルタ7aの入力電圧を分圧してコンパレータ7cの+入力端子に入力し、コンパレータ7cはこの入力電圧が、抵抗R4、R5により設定された設定値Vs1より低くなるとローを出力し、高いときはプルアップ抵抗R13によりハイを出力する。
【0040】
この設定値Vs1は電流検知抵抗5に流れる電流が電流設定値Is1になったときの電圧値である。電流設定値Is1は、本実施例においては、電動機4の出力軸にかかるトルクが出力軸の最大定格を越えないような値に設定され、電動機4の出力軸に過大なトルクがかかることを防止している。
【0041】
また、第1の過電流検知回路7にコンパレータ7cを設けたことにより、設定値Vs1を検知してから制御手段11がインバータ回路3を停止するまでの時間が10〜50μs程度なので、電動機4の出力軸に過大なトルクが殆どかからず、出力軸の破損を防止できる。
【0042】
ただし、電流設定値Is1はこれに限定するものではなく、例えば、本実施例のように、電動機4が永久磁石を有する場合には、永久磁石に過大な逆起磁力を与えると、永久磁石の磁力が弱くなる減磁という問題があるが、減磁が生じる逆起磁力を供給する電流にならないように、電流設定値Is1を決めても構わない。
【0043】
電流検知回路8は、ローパスフィルタ8aと第1のピークホールド回路8bと増幅回路8cと第2のピークホールド回路8dにより構成し、電流制御手段9と第2の過電流検知回路10に電流検知抵抗5に流れる電流のピーク値に応じた電圧を出力している。
【0044】
ローパスフィルタ8aは、抵抗R6とコンデンサC2により構成し、ローパスフィルタ7aと同様に、パワースイッチング手段3a〜3fのオンオフ時に発生するサージ電圧やノイズを除去している。第1のピークホールド回路8bは、充電抵抗R14とダイオードD1とコンデンサC3で構成し、ローパスフィルタ8aの出力電圧、すなわち電流検知抵抗5の出力電圧のピーク値を検知し、増幅回路8cに出力している。なお、この出力電圧はダイオードD1の順方向電圧分大きくなっている。
【0045】
本実施例では、充電抵抗R14とコンデンサC3による時定数を小さくすることで、ローパスフィルタ8aの出力電圧の高周波成分のピーク値を検知するようにしているが、時定数を大きくしてローパスフィルタ8aの出力電圧の低周波成分のピーク値を検知するようにしてもよい。この場合は、後述する第2のピークホールド回路8dが必要なくなる。
【0046】
増幅回路8cは、オペアンプ8eと抵抗R7、R8と抵抗R15、ダイオードD2の直列回路により構成し、第1のピークホールド回路8bの出力電圧からダイオードD2の順方向電圧を除いた電圧を反転増幅している。第2のピークホールド回路8dはダイオードD3、コンデンサC4、放電抵抗R9により構成し、増幅回路8cの出力電圧のピーク値を保持し、電流制御手段9と第2の過電流検知回路10に出力している。
【0047】
このときのコンデンサC4、放電抵抗R9の時定数は大きくしてあり、低周波波形においてもピーク値を保持できるものになっている。また、第2のピークホールド回路8dの出力電圧はダイオードD3の順方向電圧分小さくなっている。
【0048】
第1のピークホールド回路8bを設けることにより、増幅回路8cが高周波波形を増幅する必要がなくなるので、オペアンプ8cを低速の安価なものにすることができる。また、ダイオードD1〜D3の順方向電圧は温度特性を有するものであるが、互いの順方向電圧を打ち消しあう構成にしているので、温度特性の安定した電流検知回路を実現している。
【0049】
第2のピークホールド回路8dの出力電圧は、図2、図3で後述するが、電流検知抵抗5に流れる電流、すなわち電動機4の出力トルクに殆ど比例した値であり、電動機4のトルク制御を可能にしている。
【0050】
以上のように、電流検知抵抗5の出力電圧の高周波成分のピーク値を検知する第1のピークホールド回路8bを設けることにより、高周波電圧波形を低周波電圧波形に変換するので、増幅回路8cの高周波特性が悪くても確実に電流検知抵抗5に流れる電流のピーク値を増幅することができる安価な電流検知回路を実現できる。
【0051】
電流制御手段9は、マイクロコンピュータで構成しており、マイクロコンピュータ内で予め設定された設定値Vs2と第2のピークホールド回路8dの出力電圧を比較し、第2のピークホールド回路8dの出力電圧が設定値Vs2になるようにパワースイッチング手段3a〜3fの導通比を設定し、この設定値を制御手段11に出力する。
【0052】
すると制御手段11は、パワースイッチング手段3a〜3fを設定された導通比でオンオフ制御する。このとき、電流検知抵抗5に流れる電流は電流設定値Is1に対し十分に低い値となっており、第1の過電流検知回路7はハイを制御手段11に出力している。ここで、第2のピークホールド回路8dが電流検知抵抗5に流れる電流のピーク値に相当する電圧値を保持するので、電流制御手段9はパワースイッチング手段3a〜3fのスイッチングタイミングに同期せずに電動機4の3相巻線に流れる電流のピーク値を検知できる。
【0053】
第2の過電流検知回路10は、オペアンプ10aと2つの抵抗R10、R11の直列回路と、抵抗R12を介してオペアンプ10aの出力を受けてオンオフ動作するNPNトランジスタ10bで構成し、電流検知抵抗5に流れる電流が電流設定値Is3になり電流検知回路8の出力電圧が設定値Vs3を越えると、制御手段11にローを出力し、電流検知抵抗5に流れる電流が設定値Vs3より小さいとプルアップ抵抗R13によりハイを出力するようにしている。
【0054】
本実施例では、電流設定値Is3は第1の過電流検知回路7の電流設定値Is1と同じか、それよりも若干高めの電流値になるように設定されている。なお、第1の過電流検知回路7が正常に動作している場合は、第1の過電流検知回路7がコンパレータ7で構成され、かつ第2の過電流検知回路10がオペアンプ10で構成されていることから、電流設定値が同じであってもコンパレータ7cの動作の方が速いので第1の過電流検知回路7が先に動作する。
【0055】
しかしながら、第1の過電流検知回路7が故障した場合は、第2の過電流検知回路10が電流検知抵抗5に流れる電流を検知して、インバータ回路3の動作を停止することができる。また、第1の過電流検知回路7と第2の過電流検知回路10の論理は同じであるので、制御手段11の入力端子を1つにすることができる。
【0056】
なお、本実施例においては、第1の過電流検知回路7と第2の過電流検知回路10の検知する電流値が殆ど同じになるようにしているが、特に限定するものではなく、過電流保護の対象となる部品の電流定格に応じて、それぞれ別の検知電流値を設定してもよい。
【0057】
図2は、図1において、直流ブラシレスモータで構成した電動機4をインバータ回路3により駆動しているときの各部の波形を示している。
【0058】
(a)〜(c)は直流ブラシレスモータを構成する3つのホールICの出力波形である。ホールICは図1には図示していないが、直流ブラシレスモータを構成する回転子と固定子の相対的な位置関係を検知するものであり、通常は直流ブラシレスモータの電気角で120度毎に前記固定子に配設していることが多いが、特に限定するものではない。
【0059】
(d)はパワースイッチング手段3aのオンオフ状態、(e)はパワースイッチング手段3bのオンオフ状態、(f)はパワースイッチング手段3cのオンオフ状態、(g)はパワースイッチング手段3dのオンオフ状態、(h)はパワースイッチング手段3eのオンオフ状態、(i)はパワースイッチング手段3fのオンオフ状態を示しており、いずれかの2つのパワースイッチング手段がオン状態の時に電動機4の2つの入力端子間に電圧が印加され、この電圧と電動機4の回転子の回転による誘起電圧の差分の電圧により、(j)〜(l)のような相電流が流れる。
【0060】
このとき、相電流(j)〜(l)はパワースイッチング手段3a〜3cがオンしたときに流れる電流を正方向にしている。(m)は、このとき、電流検知抵抗5に流れる電流であり、インバータ回路3から整流回路2への方向を正としている。(n)は、電流検知回路8の出力、すなわち第2のピークホールド回路8dの出力波形である。
【0061】
図2から明かなように、電流検知抵抗5に流れる電流を検知することで、電動機4の3相巻線の各相に流れる電流すべてを検知することになり、確実に電動機4に流れる電流を検知することができる。また、電流検知抵抗5に流れる電流はパワースイッチング手段3a〜3fのいずれかを流れている電流であることから、インバータ回路3の電流も検知することができる。
【0062】
図3は、図1に用いた直流ブラシレスモータを用いた電動機4の出力トルクと3相巻線を流れる電流のピーク値の関係を示すグラフである。図3より、電動機4の出力トルクと3相巻線を流れる電流のピーク値はほとんど比例関係であることがわかる。したがって、電流検知回路8が電流検知抵抗5に流れる電流のピーク値を検知することで、電動機4の出力トルクを検知できる。
【0063】
図4は、本実施例のインバータ装置を備えた電気洗濯機の構成を示している。水受け槽41は、内底部に撹拌翼42を回転自在に設けた洗濯兼脱水槽43を回転自在に設け、サスペンション44により洗濯機本体45に吊り下げている。減速機構46は、水受け槽41の底部に設け、撹拌翼42および洗濯兼脱水槽43に動力を伝達するもので、この減速機構46の下部に電動機4を設けている。給水弁47は洗濯兼脱水槽43内に給水するものであり、排水弁48は洗濯兼脱水槽43内の洗濯水などを排水するものである。
【0064】
ここで、減速機構46は、遊星ギアを有し、撹拌翼42を回転駆動する際には、太陽歯車を電動機4の出力軸によって駆動し、遊星ギアの回転を撹拌翼42に伝達する構成により、1/6に減速するとともに電動機4の出力トルクを6倍に変換する。脱水などの洗濯兼脱水槽43を回転駆動する制御においては、特に図示してないが、クラッチにより減速機構46を電動機4の出力軸より切り離し、洗濯兼脱水槽43を電動機4の出力軸で直接回転駆動する。
【0065】
つぎに、図4に示した電気洗濯機の動作について説明する。洗濯兼脱水槽43内に洗濯物と洗剤を使用者が投入した状態で、運転を開始すると、給水弁47を開き、水道水を水受け槽41内に入れ、水受け槽41内の水を所定水位まで上昇させ、撹拌翼42による洗浄を行う。この洗浄においては、クラッチにより洗濯兼脱水槽43と電動機4の出力軸を切り離すとともに、減速機構46と電動機4の出力軸を接続し、電動機4の回転数を1/6に減速して撹拌翼42を回転駆動する。このとき、図1における制御手段11は電動機4が正転、反転を繰り返すように電動機4を制御する。
【0066】
撹拌翼42による洗浄が終了すると、排水弁48を開き、水受け槽41内の洗浄液を排水する。その後、電動機4の出力軸と洗濯兼脱水槽43を直結させ、洗濯兼脱水槽43を電動機4により直接回転駆動し、洗濯物に含まれた洗浄液を脱水する。
【0067】
つぎに、すすぎが行われるが、ここでは撹拌翼42による洗浄と同様の動作により、撹拌翼42を減速機構46を介して電動機4により回転駆動する。脱水行程では、排水弁48を開いて、水受け槽41内の洗浄液を排水し、クラッチにより洗濯兼脱水槽43と電動機4を直結し、洗濯兼脱水槽43を電動機4により900rpmで回転駆動し、この洗濯兼脱水槽43の回転による遠心力で洗濯物の脱水を行う。
【0068】
以上のように図4の電気洗濯機は電動機4を回転駆動することにより洗濯物を洗濯、脱水するものであり、電動機4の回転制御はインバータ回路3と制御手段11と電流制御手段9により行われる。ここで、電流制御手段9は電動機4の出力軸にかかるトルクを一定に抑えるため、電流検知回路8の出力電圧が設定値Vs2になるようにパワースイッチング手段3a〜3fの導通比を制御している。
【0069】
しかしながら、例えば撹拌翼42による洗浄時に、撹拌翼42を回転させたことにより洗濯物が絡まり、撹拌翼42がほとんどロック状態になると、電動機4が減速機構46を介して撹拌翼42を回転駆動しようとしても、電流制御手段9によるパワースイッチング手段3a〜3fの導通比の制御速度よりも速く電動機4の3相巻線に流れる電流が上昇し、電流経路に過電流が流れ、電動機4の出力軸にかかるトルクが過大になったり、パワースイッチング手段3a〜3fの電流定格を越えたりすることになる。
【0070】
そこで、通常は図1でも述べたように第1の過電流検知回路7がこの過電流を検知し、制御手段11によりインバータ回路3を停止することで、この過電流で防止している。
【0071】
つまり、電動機4のロック状態などの要因により電動機4の3相巻線やインバータ回路3に過電流が流れた場合は、第1の過電流検知回路7が検知し、その結果を制御手段11に出力し、制御手段11が第1の過電流検知回路7の出力信号を受けるとすぐにインバータ回路3を停止することにより過電流を防止するので、過電流により電動機4の出力軸に過大トルクが発生し電動機4の出力軸を破損したり、過電流によりパワースイッチング手段3a〜3fの電流定格を越え、パワースイッチング手段3a〜3fを故障させたりするのを防止できる。
【0072】
図5は、第1の過電流検知回路7が故障した場合に、電流検知抵抗5に過電流が流れたときの各部の動作波形である。(a)〜(c)は図2と同様に、電動機4に設けられた3つのホールICの波形で、制御手段11はこのホールICの論理の組み合わせに基づいて、パワースイッチング手段3a〜3fのオンオフ状態を決めている。
【0073】
(d)〜(i)は、図2と同様に、パワースイッチング手段3a〜3fのオンオフ状態を示しており、パワースイッチング手段3a〜3fがオン状態の時に電動機4の3つの入力端子の内の2つの入力端子間に電圧が印加され、この電圧と電動機4の回転子の回転による誘起電圧の差分の電圧により(j)〜(l)のような相電流が流れる。
【0074】
(m)は、この時の電流検知抵抗5に流れる電流であり、インバータ回路3から整流回路2への方向を正にしている。(o)は電流検知回路8の出力波形である。(n)は第1の過電流検知回路7の出力波形であるが、図5においては故障しており、設定値Is1を越える電流が流れてもハイを出力したままである。(p)は第2の過電流検知回路10の出力波形であり、設定値Vs3を越える電流が流れている間ローを出力している。
【0075】
図5の動作について説明する。電動機4の出力軸が固定されると、回転子の回転が停止し、回転子の回転による誘起電圧が殆ど0Vになり、電動機4に印加する電圧が大になり、3相巻線に流れる電流が大になる。この電流の立ち上がり速度は制御手段11によるパワースイッチング手段3a〜3fの導通比の制御速度よりも速いので、3相巻線に流れる電流が急峻に大になり、電流検知抵抗5に流れる電流も大となる。
【0076】
電流検知回路8は電流検知抵抗5に流れる電流に応じた電圧を出力しているので、出力電圧も大になり、第2の過電流検知回路10がこの出力電圧が設定値Vs3を越えたところでロー出力し、制御手段11がこのロー出力を検知してパワースイッチング手段3a〜3fをすべてオフし、インバータ回路3と電動機4を停止する。
【0077】
以上のように、電動機4の3相巻線を流れる電流のピーク値と電流検知抵抗5を流れる電流のピーク値は同じであるので、電流検知抵抗5に流れる電流のピーク値を検知することによりトルクを検知することが可能になるとともに、電流検知回路8の出力を検知することにより容易に電動機4に流れる電流の最大値を検知できることになる。
【0078】
したがって、電流検知回路8の出力に第2の過電流検知回路10を設けて、第1の過電流検知回路7が故障しても、確実に電流検知抵抗5に流れる電流を検知し、電動機4の3相巻線に流れる電流やインバータ回路3に流れる電流が過大になってもインバータ回路3と電動機4の動作を停止できる。
【0079】
また、従来の第2の過電流検知回路を備えていないインバータ装置においては、第1の過電流検知回路が故障した場合においても過電流により電動機4が過熱しないようにインバータ回路3の出力端子と電動機4の入力端子間に温度ヒューズや感温金属などを用いた温度プロテクタを設けるが、本実施例のように、第2の過電流検知回路10を設けることで、温度プロテクタを設ける必要がなくなり安価なインバータ装置を実現できる。
【0080】
なお、本実施例における第1の過電流検知回路7、電流検知回路8、第2の過電流検知回路10の構成は特に限定するものではなく、別の構成にしてもよい。例えば電流検知回路8は、図6に示すように、PNPトランジスタ61aとNPNトランジスタ61bと抵抗R61〜R64により反転増幅回路61を構成することも可能である。この場合は、高速のオペアンプを用いなくても高周波の電圧を増幅することが可能になるので低コストの電流検知回路を実現できる。
【0081】
また、本実施例の第1のピークホールド回路8bをなくして、オペアンプ8eが直接ローパスフィルタからの出力を反転増幅するようにしてもよい。この場合は、実装面積を小さくできるのでインバータ装置の小型化を図れる。
【0082】
また、第2のピークホールド回路8dは、ダイオードD3の代わりにNPNトランジスタを設けてエミッタフォロワの構成にしてもよい。また、電流制御手段9の検知タイミングをパワースイッチング手段3a〜3fのオンオフタイミングに同期させることで第2のピークホールド回路8dをなくしてもよい。
【0083】
第2の過電流検知回路10についても、オペアンプではなくコンパレータを用いてもよい。要は第1の過電流検知回路7が故障した場合でも確実に過電流を検知すればよいものである。
【0084】
なお、第2の過電流検知回路10が第1の過電流検知回路7よりも先に故障する場合もあるが、このときは、第1の過電流検知回路7が動作しているので、電動機4の3相巻線に過電流が流れても検知することができる。したがって、安全なインバータ装置を実現できる。
【0085】
(実施例2)
図7に示すように、第1の過電流検知回路71はローパスフィルタ72と比較回路73により構成している。ローパスフィルタ72は、抵抗R71とコンデンサC72により構成し、パワースイッチング手段3a〜3fがオンオフする際に発生するサージ電流が電流検知抵抗5に流れることで生じるサージ電圧やノイズを除去する。
【0086】
比較回路73は、コンパレータ74と、抵抗回路を構成する抵抗R72、R73の直列回路と、ダイオードD71とにより構成している。抵抗R72、R73の直列回路の一方の端子はローパスフィルタ72の出力端子に接続し、もう一方の端子は制御手段12を構成する直流電源Vddに接続し、抵抗R72、R73の接続点はコンパレータ74の+入力端子に接続し、コンパレータ74の−入力端子はグランド接地し、コンパレータ74の+−入力端子間にダイオードD71を接続している。
【0087】
電流検知抵抗5に流れる電流が大になり、コンパレータ74の+入力端子の電圧が、0Vより低くなるとローを出力し、高いときはプルアップ抵抗R13によりハイを出力する。この0Vは、上記実施例1で述べた第1の過電流検知回路7の設定値Vs1に相当する。ダイオードD71は電流検知抵抗5に流れる電流が過大になり、コンパレータ74の+入力端子の電圧がコンパレータ74の電圧定格を越えないように入力電圧をクランプするものである。
【0088】
以上のような回路構成にすることで、負電源を設ける必要がなくなるとともに、ばらつき要素が電流検知抵抗5と、抵抗R72、R73と、直流電源の出力電圧のみなので、検知精度の高い過電流検知回路を実現できる。
【0089】
図8は、図7に示したインバータ装置の各部の波形である。(a)〜(c)は直流ブラシレスモータを構成する3つのホールICの出力波形である。ホールICは図7には図示していないが、直流ブラシレスモータを構成する回転子と固定子の相対的な位置関係を検知するものであり、通常は直流ブラシレスモータの電気角で120度毎に前記固定子に配設していることが多いが、特に限定するものではない。
【0090】
(d)〜(i)は、図2でも述べたように、パワースイッチング手段3a〜3fのオンオフ状態を示しており、パワースイッチング手段3a〜3fがオン状態のときに電動機4の2つの入力端子間に電圧が印加され、この電圧と電動機4の回転子の回転による誘起電圧の差分の電圧により、(j)〜(l)のような相電流が流れる。(m)は、この時電流検知抵抗5に流れる電流であり、インバータ回路3から整流回路2への方向を正としている。
【0091】
本実施例に示した電気洗濯機においては、電流検知抵抗5に流れる電流(m)は整流回路2がインバータ回路3を介して電動機4に入力する入力電流であり、相電流(j)〜(l)のピーク値と同じになる。(n)は、コンパレータ74の−入力端子の入力電圧Voutで、ローパスフィルタ72の出力電圧Vinと直流電源の直流電圧Vddの差を抵抗R71、R72の定数で分圧した値から更にローパスフィルタ72の出力電圧Vinを除いた電圧が入力されている。これを数式で表すとつぎの通りである。
【0092】
Vout={(Vdd−Vin)×R72/(R72+R73)}+Vin
(o)は電流検知回路8の出力波形である。(p)は第1の過電流検知回路71の出力波形で、電流検知抵抗5に流れる電流が設定値を越えて、(n)で示したコンパレータ74の+入力端子電圧が0V以下になっている間、ローを出力する。(q)は第2の過電流検知回路10の出力波形で、第1の過電流検知回路71と同様に、電流検知抵抗5に流れる電流が設定値を越え、電流検知回路8の出力電圧が設定値Vs2を越えている間ローを出力する。
【0093】
図8の動作について説明する。電動機4の出力軸が固定されると、回転子の回転が停止し、回転子の回転による誘起電圧が殆ど0Vになり、電動機4に印加する電圧が大になり、3相巻線に流れる電流が大になる。この電流の立ち上がり速度は制御手段12によるパワースイッチング手段3a〜3fの導通比の制御速度よりも速いので、3相巻線に流れる電流が急峻に大になり、電流検知抵抗5に流れる電流も大となり、抵抗R72、R73により構成される直列回路への入力電圧は更に低くなる(絶対値でみると大きくなっている)。
【0094】
この入力電圧が低くなるほど、抵抗R72、R73の接続点の電位は0Vに近くなり、電流検知抵抗5に流れる電流値が電流設定値Is1を越えたところで0Vになり、コンパレータ74が0Vを検知して制御手段12にローを出力する。なお、電流設定値Is1は上述した数式におけるVoutを電流検知抵抗5の定数で割った値である。
【0095】
制御手段12はコンパレータ74のロー出力を検知するとパワースイッチング手段3a〜3fをすべてオフし、インバータ回路3と電動機4の動作を停止する。本実施例においては、電流検知抵抗5に流れる電流が電流設定値Is1を越えてからインバータ回路3を停止するまでの時間は約10〜50μsであり、電動機4の出力軸に過大なトルクがかかることは殆どない。
【0096】
また、電動機4の回転子に永久磁石を有し、前記永久磁石を減磁する過電流を検知する場合においても、過電流の検知から、インバータ回路6の停止まで10〜50μsほどなので、永久磁石の減磁する電流定格より若干低い電流を設定値にすることができ、電動機4の利用トルク範囲を大きくすることができる。
【0097】
以上のように、過電流検知回路を図7に示した回路構成にすることにより、正負の両電源が必要なくなり、低コストの回路を実現できる。また、ばらつき要因となる構成素子が少ないので、検知精度の調整の必要がない検知精度の高い過電流検知回路を実現でき、電流設定値を保護対象となる部品の電流定格ぎりぎりに設定することができ、電動機4の利用トルク範囲を大きく取ることができる。
【0098】
【発明の効果】
以上のように本発明の請求項1に記載した発明によれば、交流電源と、前記交流電源に接続した整流回路と、前記整流回路の直流電力を交流電力に変換するインバータ回路と、前記インバータ回路により駆動される電動機と、前記インバータ回路を構成するパワースイッチング手段をオンオフ制御する制御手段と、前記整流回路と前記インバータ回路の間に接続した電流検知抵抗と、前記電流検知抵抗に流れる電流を検知する第1の過電流検知回路および電流検知回路と、前記電流検知回路の出力に応じて前記パワースイッチング手段の導通比を制御する電流制御手段と、前記電流検知回路の出力に接続され前記第1の過電流検知回路とほぼ同じ過電流設定値にした第2の過電流検知回路とを備え、前記インバータ回路と前記電流検知抵抗の接続点をグランド接地電位とし、前記第1の過電流検知回路および前記電流検知回路は前記グランド接地電位からの負の電圧信号を検出するようにし、前記制御手段は、前記第1の過電流検知回路、前記第2の過電流検知回路のいずれかの出力を受けて前記パワースイッチング手段をオフするように構成したから、第1の過電流検知回路と第2の過電流検知回路のいずれか一方が故障しても、確実に過電流を検知することができ、電動機の3相巻線やインバータ回路に過電流が流れるのを防止することができる。
【0099】
また、請求項2に記載した発明によれば、交流電源と、前記交流電源に接続した整流回路と、前記整流回路の直流電力を交流電力に変換するインバータ回路と、前記インバータ回路により駆動される電動機と、前記インバータ回路を構成するパワースイッチング手段をオンオフ制御する制御手段と、前記整流回路と前記インバータ回路の間に接続した電流検知抵抗と、前記電流検知抵抗に流れる電流を検知する過電流検知回路とを備え、前記インバータ回路と前記電流検知抵抗の接続点をグランド接地電位とし、前記過電流検知回路は、前記電流検知抵抗と前記整流回路の接続点の電位を入力する抵抗回路と、前記抵抗回路の出力電圧と設定値の大小を判定するコンパレータよりなる比較回路を有し、前記抵抗回路は少なくとも2つの抵抗により直列回路を構成し、前記抵抗回路の一方は前記制御手段を構成する直流電源に接続し、前記抵抗回路の他方は前記電流検知抵抗と前記整流回路の接続点に接続し、その接続点の電圧を前記コンパレータに出力し、前記制御手段は、前記コンパレータの出力を受けて前記パワースイッチング手段をオフするように構成したから、過電流の検知ばらつきの要因となる構成素子の数を少なくすることができ、検知精度の高い調整のいらない過電流検知回路を実現することができる。
【0100】
また、請求項3に記載した発明によれば、交流電源と、前記交流電源に接続した整流回路と、前記整流回路の直流電力を交流電力に変換するインバータ回路と、前記インバータ回路により駆動される電動機と、前記インバータ回路を構成するパワースイッチング手段をオンオフ制御する制御手段と、前記整流回路と前記インバータ回路の間に接続した電流検知抵抗と、前記電流検知抵抗に流れる電流を検知する電流検知回路と、前記電流検知回路の出力を受けて前記パワースイッチング手段の導通比を制御する電流制御手段とを備え、前記インバータ回路と前記電流検知抵抗の接続点をグランド接地電位とし、前記電流検知回路は、前記グランド接地電位からの負のピーク値を検知するピークホールド回路および増幅回路を有し、前記ピークホールド回路は充電抵抗とダイオードとコンデンサとで構成し、前記増幅回路は、抵抗とダイオードよりなる直列回路とオペアンプよりなる反転増幅器とにより構成したから、確実に電流検知抵抗を流れる電流のピーク値を検知できる安価な電流検知回路を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例のインバータ装置の一部ブロック化した回路図
【図2】 同インバータ装置の動作タイムチャート
【図3】 同インバータ装置に接続する電動機のピーク電流−出力トルクの特性図
【図4】 同インバータ装置を備えた電気洗濯機の断面図
【図5】 同インバータ装置の第2の過電流検知回路動作時の動作タイムチャート
【図6】 同インバータ装置の他の例の一部ブロック化した回路図
【図7】 本発明の第2の実施例のインバータ装置の一部ブロック化した回路図
【図8】 同インバータ装置の過電流発生時の動作タイムチャート
【図9】 従来のインバータ装置の一部ブロック化した回路図
【符号の説明】
1 交流電源
2 整流回路
3 インバータ回路
3a〜3f パワースイッチング手段
4 電動機
5 電流検知抵抗
7 第1の過電流検知回路
8 電流検知回路
9 電流制御手段
10 第2の過電流検知回路
11 制御手段
Claims (3)
- 交流電源と、前記交流電源に接続した整流回路と、前記整流回路の直流電力を交流電力に変換するインバータ回路と、前記インバータ回路により駆動される電動機と、前記インバータ回路を構成するパワースイッチング手段をオンオフ制御する制御手段と、前記整流回路と前記インバータ回路の間に接続した電流検知抵抗と、前記電流検知抵抗に流れる電流を検知する第1の過電流検知回路および電流検知回路と、前記電流検知回路の出力に応じて前記パワースイッチング手段の導通比を制御する電流制御手段と、前記電流検知回路の出力に接続され前記第1の過電流検知回路とほぼ同じ過電流設定値にした第2の過電流検知回路とを備え、前記インバータ回路と前記電流検知抵抗の接続点をグランド接地電位とし、前記第1の過電流検知回路および前記電流検知回路は前記グランド接地電位からの負の電圧信号を検出するようにし、前記制御手段は、前記第1の過電流検知回路、前記第2の過電流検知回路のいずれかの出力を受けて前記パワースイッチング手段をオフするように構成したインバータ装置。
- 交流電源と、前記交流電源に接続した整流回路と、前記整流回路の直流電力を交流電力に変換するインバータ回路と、前記インバータ回路により駆動される電動機と、前記インバータ回路を構成するパワースイッチング手段をオンオフ制御する制御手段と、前記整流回路と前記インバータ回路の間に接続した電流検知抵抗と、前記電流検知抵抗に流れる電流を検知する過電流検知回路とを備え、前記インバータ回路と前記電流検知抵抗の接続点をグランド接地電位とし、前記過電流検知回路は、前記電流検知抵抗と前記整流回路の接続点の電位を入力する抵抗回路と、前記抵抗回路の出力電圧と設定値の大小を判定するコンパレータよりなる比較回路を有し、前記抵抗回路は少なくとも2つの抵抗により直列回路を構成し、前記抵抗回路の一方は前記制御手段を構成する直流電源に接続し、前記抵抗回路の他方は前記電流検知抵抗と前記整流回路の接続点に接続し、その接続点の電圧を前記コンパレータに出力し、前記制御手段は、前記コンパレータの出力を受けて前記パワースイッチング手段をオフするように構成したインバータ装置。
- 交流電源と、前記交流電源に接続した整流回路と、前記整流回路の直流電力を交流電力に変換するインバータ回路と、前記インバータ回路により駆動される電動機と、前記インバータ回路を構成するパワースイッチング手段をオンオフ制御する制御手段と、前記整流回路と前記インバータ回路の間に接続した電流検知抵抗と、前記電流検知抵抗に流れる電流を検知する電流検知回路と、前記電流検知回路の出力を受けて前記パワースイッチング手段の導通比を制御する電流制御手段とを備え、前記インバータ回路と前記電流検知抵抗の接続点をグランド接地電位とし、前記電流検知回路は、前記グランド接地電位からの負のピーク値を検知するピークホールド回路および増幅回路を有し、前記ピークホールド回路は充電抵抗とダイオードとコンデンサとで構成し、前記増幅回路は、抵抗とダイオードよりなる直列回路とオペアンプよりなる反転増幅器とにより構成したインバータ装置。
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