JP3766407B2 - 消防隊員の位置検知方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、複数階を有する建築物にできた電波閉塞箇所における火災消火の際、既設の消火設備を利用して当該建築物の内部に居る消防隊員の位置検知を行う、消防隊員の位置検知方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
昨今、地上における人や人以外のものの位置を検知するのに電波を使用したPHSや人工衛星を使用したGPS(Global positioning system、全地球測位システム)による方法が行われている。
一方、全国で無数の建築工事が行われているが、工事の管理者が、これらの建築中の建物内に入場し、移動する作業員の人数や現在位置を把握できれば、当該管理者としては、作業管理の他、安全性の面からも有効である。
【0003】
また消防隊における消火活動においては、常に生命の危険が伴なっており、消火現場から離れた位置にある指令所において、消火中の建築物内部に居る個々の消防隊員の位置が把握できれば、消防隊員を生命の危険から守り易く、また効率的な消火活動に寄与することになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記PHSやGPSなどの方法では、検知して示されるポイントが大きく、複数階を有する建築物などでは、有効な位置の検知は出来ず、さらに電波を使用したものであり、建物内などの電波閉塞箇所では、検知することが出来ない。
また建築中の建物内を移動する作業員を個々に具体的に把握できるものはなく、建物内にいる人を確認する方法としては、テレビカメラを設置して、モニターで見る程度のことしかなく、これらの方法でも、死角ができ、十分な確認ができない。まして階層を越えて立体的な三次元で検知など出来るものではない。
さらに消防隊の消火活動においては、地上や地下に設けられた建築物内の電波閉塞箇所における消火作業においては、通信は元より、個々の消防隊員の位置などを把握するのは困難であった。
【0005】
そこでこの発明は、建築物の各階にアンテナを設け、当該箇所に進入する消防隊員に発信機を携帯させて、当該発信機から発する電波を上記アンテナにより受信し、当該情報をPC(Personal Computer)又は携帯端末により解析して位置表示する、消防隊員の位置検知方法を提供して上記課題を解決するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、一階に消防用送水口を有し、当該消防用送水口から消火栓用送水管を経て送水される屋内消火栓ボックスを各階に三個以上有し、当該屋内消火栓ボックスには、消火栓ランプ回線が接続され、地上又は地下に電波閉塞箇所を有する建築物において、上記一階の消防用送水口に、当該建築物における各階の平面構造及びアンテナの位置情報を記録したICチップを取り付け、各階の電波閉塞箇所の各屋内消火栓ボックスにアンテナと検知器を取り付けた。
【0007】
そして、火災消火の際、消防隊員が上記建築物内の電波閉塞箇所に進入した際、当該消防隊員が携帯した発信機により電波を発信し、当該電波は最寄りの三方の各屋内消火栓ボックスに設けられたアンテナにより受信され、各アンテナと接続された上記検知器で、受信された各電波の距離による強弱による上記発信機の情報を、上記消火栓ランプ回線又はコンセント回線に重畳して当該消火栓ランプ回線又はコンセント回線を電磁誘導媒体として上記消防用送水口まで送信し、当該送信された発信機の情報は、導体を通じて上記建築物から離れた箇所に設けられたPC又は携帯端末まで送信され、当該送信された発信機の情報は、あらかじめ上記ICチップを用いて当該PC又は携帯端末に入力された当該建築物の各階の平面構造及びアンテナの位置情報を加味して当該PC又は携帯端末において上記発信機の位置を解析し、当該発信機の位置を検出し表示する消防隊員の位置検知方法とした。
【0008】
請求項2の発明は、上記PC又は携帯端末上における上記発信機の位置の検出を複数回に渡って行い、当該PC又は携帯端末上における発信機の移動の有無又は状態から当該発信機を携帯した人の状況を把握する上記請求項1に記載の消防隊員の位置検知方法とした。
【0009】
請求項3の発明は、動力線、照明配線、電話線、接地線、消火栓ランプ回線、送水管等の複数の既設の導線又は配管が夫々近接して相互に電波の電磁誘導可能な範囲内に並設された建造物において、上記通信の際、上記消火栓ランプ回線から消防用送水口に至る経路に電波を重畳させ、又はコンセント回線から消防用送水口に至る経路に電波を重畳させているが、これらの経路に換えて、上記検知器に接続した結合器を上記複数の導線又は配管の何れかに近接又は接触させて、これらの複数の導線又は配管を電磁誘導媒体として電波を重畳し、上記発信機の情報を送信する上記請求項1又は2の何れかに記載の消防隊員の位置検知方法とした。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態例を図に基づいて説明する。
図2は、この発明の第1の実施の形態例を示し、地上3階建ての建築物Aにおける入場者の位置検知方法を説明する。この建築物Aでは、各階に防犯用のテレビカメラ1、館内放送用のスピーカー2、又は通風孔3などが設けられており、さらに所々に分電盤4や冷暖房のためのファンコイルユニット5などが床面や壁面に多数設けられている。
【0014】
これらのテレビカメラ1などの取付けられた既存の機器の内部に、後述するアンテナ6とこのアンテナ6に接続して取り付けられる検知器7(コントローラ)を設け、この建築物Aの各階において、平面的かつ立体的に上記アンテナ6を設けている。これらのアンテナ6を設ける間隔や位置は、建築物の形状や規模を考慮して、効率的に決定すればよい。
【0015】
この様にして、この建築物A内にあらかじめ、平面的かつ立体的にアンテナ6を取り付けた後、この建築物Aの中に入場する人々に、カード型のRFID(Radio Frequency Identification System、以下同じ)タグ8を携帯させる。これらのRFIDタグ8には、所持する人の情報(氏名、年齢、性別、役職、所属部署など)を記憶させた。そしてこれらのRFIDタグ8を携帯した人がこの建築物内Aに入場した場合、このRFIDタグ8の所持者の情報を電波で周囲に発信するようになっている。
【0016】
発信された電波は、図1及び図2に示すように、この建築物Aの階層を越えた位置にある最寄りの三方のアンテナ6により受信される。例えば、建築物Aの2階に居る入場者BのRFIDタグ8から発信される電波は、2階のスピーカー2、1階のテレビカメラ1、1階の通風孔3の夫々に取り付けられたアンテナ6により受信される。
【0017】
各アンテナ6と接続された上記検知器7で、受信された各電波の距離による強弱による上記RFIDタグ8の情報を、上記検知器7に接続された既存の導体回線、例えば動力線9を通じて、これらのアンテナ6や検知器7から離れた位置に設けられた管理室(図示省略)にあるPC(図示省略)まで送信される。
【0018】
この時、動力線9近くの一方の箇所に、RFIDタグ8の情報を送信する検知器7を設け、この検知器7の情報を信号に変える結合インタフェイス11を介して電磁誘導結合器(以下「結合器」と言う)10と接続している。RFIDタグ8の情報を送信する場合には、この結合器10を上記動力線9に接触させるか、近接させる。これにより、上記動力線9が電磁誘導媒体となり、上記検知器7の発する電波を上記動力線9に重畳して送信する。またこの動力線9の他の部位では、上記と同様の結合器10を介して電流信号に変えPC等に送信される。
【0019】
図3は、検知器7の出力端と接続した結合インタフェイス11及び上記結合器10の概略構成図を示すものである。この結合器10は、上記結合インタフェイス11の出力端とトランスTrが接続され、当該トランスTrの1次側に接続したコイル10aをフェライトバー10bに巻きつけ、かつ、このフェライトバー10bに別途巻きつけたコイル10cとコンデンサ10dとにより同調回路を設けている。またこの第1の実施の形態例では、既設の動力線9を電磁誘導媒体として、電波を動力線9に重畳しているが、これに限らず専用線を設け、直接検知器からPCまで電波信号を送信してもよい。
【0020】
この様にして、管理室にあるPCまで送信された上記RFIDタグ8の情報は、あらかじめこれらのPCに入力された建築物Aの各階の平面図及びアンテナ6の位置情報を入力された画面上でこのRFIDタグ8の位置を解析し、当該RFIDタグ8の位置を検出し表示する。
【0021】
さらに建築物A内の位置検知の他、上記PC上における上記RFIDタグ8の位置の検出を一定の時間、複数回に渡って行うことにより、このPC上におけるRFIDタグ8の移動の有無又は移動の状態から、一定の条件下において、このRFIDタグ8を携帯した人の状況を推測することが出来る。つまり工事作業を目的としてこの階のこの部屋に入室した場合、この作業者が一定の単純な動きを繰り返すようであれば、作業中であることが分かり、全く動きが無いような場合、作業が行われておらず、事故等が発生した可能性があることが分かる。
【0022】
また所持者の情報(氏名、年齢、性別、役職、所属部署など)を記憶させたRFIDタグ8を使用しており、仮に建築物Aが被災などしてこのRFIDタグ8の所持者が建築物A内の部屋などに閉じ込められた際、この所持者を救助する人々は、上記の具体的な情報を得ることが出来、救助を行う際の一助となる。
【0023】
またこの建築物Aにおいては、図4に示すように、動力線9、照明配線26a、電話線22i、接地線、送水管32、コンセント回線33などの複数の既設の導線又は配管は、夫々並設されている箇所において、夫々近接して相互に電波の電磁誘導可能な範囲内に設けられている。
【0024】
よって、電磁誘導可能な範囲内に並設されている、他の照明配線26a、電話線22i、接地線、送水管32、コンセント回線33などの導線又は配管の全体が誘導媒体となり、これらのうちの一つの導線又は配管に上記検知器7に接続された結合器10を近接又は接触させて信号を重畳させ、これらから離れた箇所でこれらのうちの任意の導線又は配管に結合器10を近接又は接触させて信号を取り出すことができる。それ故、例え結合器10を接続した動力線9が災害や事故などでその途中で断線や一部断線などしていても、これらの導体又は配管の他の部位で任意のものに結合器10を接触又は近接させて信号を取り出し、上記RFIDタグ8の情報を上記管理室のPCまで送信させることができる。
ただしこの送信ルートは、補助的なものである。
【0025】
次にこの発明の第2の実施の形態例を図に基づいて説明する。図5に示す高層の建築物C(図5は、地上1階、最上階、地下1、2、3階のみを示す)における消防隊員の位置検知方法を説明する。一定規模の高層ビルでは、消防法の定めにより、この高層の建築物Cの一階の一部の壁面に、連結送水管21の送水口21a(以下「消防用送水口21a」という)を設けている。この消防用送水口21aは、高層ビルの建築物Cにおける火災発生の際、ビル内の消火活動のための給水を目的としたもので、あらかじめ消防ホース数本分の連結送水管を各階に渡って設置しておき、消防隊員到着後すぐに注水できるように設けられたもので、通常は、蓋が締められている。
【0026】
上記消火栓ボックス22内において、上記検知器29は、消火栓ランプ回線22h又はコンセント回線33と結合器(上記電磁誘導結合器10と同じ)により電磁誘導可能に設けられている。また消火栓ランプ回線22h又はコンセント回線33は、消防用送水口21aの連結送水管21又は送水管32と最も接近する位置で結合器(上記電磁誘導結合器10と同じ)によって電磁誘導可能に設けられている(図示省略)。
【0027】
同様に、各階には、その広さに応じて、屋内消火栓設備やスプリンクラー設備等の消火設備が設置されている。図6及び図7に示すのは、屋内消火栓ボックス22であり、この屋内消火栓ボックス22の布製ホース24は、建築物Cの屋上に設けた高架水槽23に水を汲み上げるポンプや送水管などとつながっている。屋内消火栓ボックス22は、上部と下部に区切られており、上部の中央には、火災発生をボタンを押して知らせる火災報知器22aと、上記ボタンを押した後点灯する消火栓ランプ22bが設けられており、各消火栓ランプ22bからは、夫々消火栓ランプ回線22hが出ている(図7参照)。火災報知器22aと消火栓ランプ22bの両脇には、火災発生を音で知らせるスピーカー22cが夫々設けられている。
【0028】
またこの消火栓ボックス22の上部の内側には、非常電話22dが設けられている(図7参照)。そして消火栓ボックス22の下部の正面は開閉自在な扉22fとなっており、その内側には、一端を当該消火栓ボックス22内の取水口に取り付けた、長さ20mの布製ホース24を巻き回したかたちで収納している(図7参照)。この布製ホース24の長さから、この屋内消火栓ボックス22は、隣接する他の屋内消火栓ボックス22の少なくとも半径20m以内に設置しなければならないようになっている。さらに図5では、地下3階に設置した複数の屋内消火栓ボックス22の中の3個を示している。
【0029】
スプリンクラー設備は、高架水槽23に水を汲み上げるポンプ(図示省略)、スプリンクラー配管25a、天井に設置され水を放出するスプリンクラーヘッド25から成り、各スプリンクラーヘッド25は、一定距離離して設置されている。図5では、最上階に設置した中の3個を示している(他の階における図示は省略)。また天井には、照明器具26を設けている。
【0030】
この第2の実施の形態例における建築物Cでは、地上1階、最上階、地下1、2、3階の全ての階が電波閉塞箇所になっている。また屋内消火栓ボックス22の上部のスピーカー22cなどを設けた板体22gの裏側には、後述する消防隊員が携帯するRFIDタグ27の電波を受信するアンテナ28と検知器29を取り付けている。さらに一階の、蓋がされた消防用送水口21の直ぐ近くに設けたボックス内に、この建築物Cの各階の平面図に屋内消火栓ボックス22の配置図を記載した図面を記憶させたICチップ30を取り付けている。
【0031】
そして火災が発生し、消防隊員が火災現場に到着した後、消防隊員D(図5参照)は、速やかにICチップ30を取り付けた1階の消防用送水口21aまで行き、このICチップ30から携行したハンディリーダライタなどのPDA(Personal Digital Assistance「携帯情報端末」、図示省略)を近づけてデータを読み出して、この建築物Cの各階の平面図に屋内消火栓ボックスの位置を記載した図面を見て、これらの情報を入手する。
【0032】
またこれらのPDAに換えて、消防隊のポンプ車E上に設置されたPC(図示省略)にICチップ30の情報を加えて、各階の平面図及び屋内消火栓ボックス22の位置情報を入手し、このPCの画面上で見ても良い。そしてこの消防用送水口21aに消防隊のポンプ車Eから伸ばした給水ホース31の一端を取り付ける。この給水ホース31には、この給水ホース31が通信用の電磁誘導媒体と成るように、その中に導線を織り込んでいる(図示省略)。
【0033】
消防隊員Fがこの建築物Bの地下3階に消火のために進入した際、図5に示すように、消防隊員Fが携行したRFIDタグ27(ここでは、消防隊員Fが着用する防火服の内側に防水処理をしたRFIDタグを縫い付けるものとする)から発せられる電波は、最寄りの三方の各屋内消火栓ボックス22に設けられた各アンテナ28に受信され、各アンテナ28で受信された各電波の距離による強弱により、各アンテナ28に接続した検知器29を通じて、このRFIDタグ27の位置情報を上記結合器(上記電磁誘導結合器10と同じ)により上記消火栓ランプ回線22hに重畳させて上記消防用送水口21aまで送信される。
【0034】
消防用送水口21aからは、上記給水ホース31の導線を通じて、このポンプ車E上に設置されたPCに送信される。この送信されたRFIDタグ27の情報は、あらかじめ上記ICチップ30を用いてこのPCに入力されたこの建築物Cの各階の平面構造及び各アンテナ28の位置情報を加味してこのPCにおいて上記RFIDタグ27の位置を解析し、PCの画面上にこのRFIDタグ27の位置を検出し表示する。
【0035】
またこの建築物Cにおいては、動力線、照明配線26a、消火栓ランプ回線22h、電話線22i、スプリンクラー配管25a、接地線、送水管32、コンセント回線33などの複数の既設の導線又は配管を夫々近接して相互に電波の電磁誘導可能な範囲内に並設されており、これらの導線又は配管に結合器を近接又は接触させて信号を送受信できることは、上記第1の実施の形態例の建築物Aの場合と同じである。
【0036】
よって、通信経路である消火栓ランプ回線22hがその途中で断線や一部断線などしていても、RFIDタグ27の情報は、電磁誘導可能な範囲内に並設されている他の照明配線26a、電話線22i、接地線、送水管32、コンセント回線33、スプリンクラー配管25aなどの導線又は配管全体を誘導媒体として消防用送水口21aまで、さらに給水ホース31の導線を介して上記ポンプ車EのPCまで送信される。また図5において、照明配線26a、コンセント回線33などと接続しているのは、分電盤34である。
【0037】
さらにポンプ車EのPCによって、建築物Cの地下3階に居る消防隊員Fの動きを一定の時間をかけて複数回に渡って注視することにより、このPC上におけるRFIDタグ27の移動の有無が無い場合、この場所において消防隊員Fが消火又は進行に際して、困窮していることが推測される。
【0038】
上記実施の形態例において、入場者や消防隊員が携行する発信機として、RFIDタグ8、27を使用したが、発信機としては、RFIDタグに限定するものではない。また第1の実施の形態例において、平面的かつ立体的にアンテナを取付けるのに、テレビカメラ1、スピーカー2、通風孔3、分電盤4、ファンコイルユニット5に取付けているが、発信機の電波を受信するアンテナとしては、これらのものに限定するものではない。さらにRFIDタグ8に記憶させる入場者らの情報として、氏名、年齢、性別、役職、所属部署などとしているが、RFIDタグ8に記憶させる入場者らの情報は、これらに限るものではない。またICチップ30を設けるのに消火用送水口21の直ぐ近くに設けたボックス内に取付けたが、ICチップ30を設ける場所は、ここに限るものではなく、例えば消火用送水口21aの蓋の裏面に固着するようにしても良い。
【0039】
【発明の効果】
請求項1乃至3の各発明によれば、建築物の各階の三箇所以上の位置にアンテナを設け、当該箇所に進入する消防隊員に発信機を携帯させて、当該発信機から発する電波を最寄りの三方の位置に設けたアンテナにより受信して、これらの情報を、あらかじめICチップに記憶させた当該建築物の平面構造などの情報を組み合わせてPCにより解析し位置表示するので、消防隊員の極めて具体的かつ確実な位置を容易に知ることが出来る。
【0040】
また、請求項1乃至3の各発明によれば、建築物に設けられた既存の消防設備にアンテナ等を取付け、また通信を行うので、既存の建築物であっても、極めて容易かつ確実にアンテナ等を取付けることが出来、かつこれらの発明による恩恵を受けることが出来る。さらに人命にかかわる消防隊員による消火活動において、消火活動中の消防隊員の位置が把握できるので、人命尊重の立場からも消火活動をサポートでき、より効率の良い消火活動に貢献できるものである。
【0041】
請求項3の発明によれば、建築物が災害や事故等で被災したとしても、電磁誘導可能な範囲内に並設されている既設の導体又は配管の全体を電磁誘導媒体として結合器を使用して、重畳し、消防隊員が所持する発信機の情報を管理室等のPCまで送信することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態例における最寄りの三方の位置にあるアンテナにより人物の位置を把握する状態を示す平面から見た状態の説明図である。
【図2】この発明の第1の実施の形態例の建築物において、アンテナを取付けるテレビカメラ等の位置を示す説明図である。
【図3】この発明の第1の実施の形態例の電磁誘導結合器の構成図である。
【図4】この発明の第1の実施の形態例の電磁誘導可能な範囲内に並設されている複数の導線又は配管を示す説明図である。
【図5】この発明の第2の実施の形態例の建築物の構成を示す説明図である。
【図6】この発明の第2の実施の形態例の屋内消火栓ボックスの正面図である。
【図7】この発明の第2の実施の形態例の建築物において、屋内消火栓ボックス及びスプリンクラー設備を設けた階の説明図である。
【符号の説明】
A 建築物 B 建築物Aの入場者
C 建築物 D 消防隊員
E 消防隊のポンプ車 F 消防隊員
6 アンテナ 7 検知器
8 RFIDタグ 9 動力線
10 結合器
21a 消防用送水口 22 消火栓ボックス
22b 消火栓ランプ 22h 消火栓ランプ回線
27 RFIDタグ 28 アンテナ
29 検知器 30 ICチップ
Claims (3)
- 一階に消防用送水口を有し、当該消防用送水口から消火栓用送水管を経て送水される屋内消火栓ボックスを各階に三個以上有し、当該屋内消火栓ボックスには、消火栓ランプ回線が接続され、地上又は地下に電波閉塞箇所を有する建築物において、
上記一階の消防用送水口に、当該建築物における各階の平面構造及びアンテナの位置情報を記録したICチップを取り付け、各階の電波閉塞箇所の各屋内消火栓ボックスにアンテナと検知器を取り付け、
火災消火の際、消防隊員が上記建築物内の電波閉塞箇所に進入した際、当該消防隊員が携帯した発信機により電波を発信し、当該電波は最寄りの三方の各屋内消火栓ボックスに設けられたアンテナにより受信され、各アンテナと接続された上記検知器で、受信された各電波の距離による強弱による上記発信機の情報を、上記消火栓ランプ回線又はコンセント回線に重畳して当該消火栓ランプ回線又はコンセント回線を電磁誘導媒体として上記消防用送水口まで送信し、
当該送信された発信機の情報は、導体を通じて上記建築物から離れた箇所に設けられたPC又は携帯端末まで送信され、
当該送信された発信機の情報は、あらかじめ上記ICチップを用いて当該PC又は携帯端末に入力された当該建築物の各階の平面構造及びアンテナの位置情報を加味して当該PC又は携帯端末において上記発信機の位置を解析し、当該発信機の位置を検出し表示することを特徴とする、消防隊員の位置検知方法。 - 上記PC又は携帯端末上における上記発信機の位置の検出を複数回に渡って行い、当該PC又は携帯端末上における発信機の移動の有無又は状態から当該発信機を携帯した人の状況を把握することを特徴とする、上記請求項1に記載の消防隊員の位置検知方法。
- 動力線、照明配線、電話線、接地線、消火栓ランプ回線、送水管等の複数の既設の導線又は配管が夫々近接して相互に電波の電磁誘導可能な範囲内に並設された建造物において、
上記通信の際、上記消火栓ランプ回線から消防用送水口に至る経路に電波を重畳させ、又はコンセント回線から消防用送水口に至る経路に電波を重畳させているが、これらの経路に換えて、上記検知器に接続した結合器を上記複数の導線又は配管の何れかに近接又は接触させて、これらの複数の導線又は配管を電磁誘導媒体として電波を重畳し、上記発信機の情報を送信することを特徴とする、上記請求項1又は2の何れかに記載の消防隊員の位置検知方法。
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