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JP3750532B2 - 薄膜回路基板及びその製造方法 - Google Patents

薄膜回路基板及びその製造方法 Download PDF

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JP3750532B2
JP3750532B2 JP2001020329A JP2001020329A JP3750532B2 JP 3750532 B2 JP3750532 B2 JP 3750532B2 JP 2001020329 A JP2001020329 A JP 2001020329A JP 2001020329 A JP2001020329 A JP 2001020329A JP 3750532 B2 JP3750532 B2 JP 3750532B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、マイクロ波又はミリ波領域で用いられる薄膜回路基板の製造方法に関し、特に上部薄膜電極と下部薄膜電極の間の絶縁膜として、有機絶縁膜を用いた薄膜回路基板及びその製造方法に関する。
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
【0002】
近年、無線通信分野において、ミリ波やマイクロ波などの高周波領域で用いられる高周波デバイスに対する小型化・低価格化・高性能化への要求が大きくなっている。
【0003】
また、上記高周波デバイスに対しては、伝送損失が小さく、効率のよい伝送線路が要求されており、伝送線路用の配線(電極)には抵抗が小さい電極材料が用いられている。また、配線間の絶縁膜としては、比誘電率が小さく、かつ誘電正接の小さい誘電体材料からなるものを用いることが必要とされている。
【0004】
そこで、上記要求に応えるため、電極材料としてはAu、Cu、Ag、Alなどの低抵抗の電極材料を用い、配線間の絶縁膜としては、ポリイミド、エポキシ、ベンゾシクロブテン、ビスマレイミドトリアジンなどの低誘電率・低誘電正接の有機樹脂からなるものを用いた各種配線基板が開発されている。
【0005】
ところで、このような配線基板の一つに、例えば、図6に示すように、アルミナなどのセラミックからなる基板51と、基板51上に形成された下部薄膜電極52と、下部薄膜電極52上に形成された有機絶縁膜53と、有機絶縁膜53上に形成され、有機絶縁膜53に設けられたビアホール54を介して下部薄膜電極52と導通する上部薄膜電極55を備えた構造を有する薄膜回路基板がある。
【0006】
ところで、図6に示すような、従来の薄膜回路基板においては、有機絶縁膜(有機樹脂)53と上部薄膜電極(電極材料)55の密着強度が必ずしも十分ではなく、配線形成プロセスや、配線上へのワイヤーボンディング工程において、膜剥がれが発生するという問題点がある。
また、下部薄膜電極52の表面が酸化されることにより、上部薄膜電極55と下部薄膜電極52の導通信頼性が低下するという問題点がある。
【0007】
そこで、従来は、有機樹脂と電極材料の密着強度を向上させるために、
▲1▼有機樹脂表面を酸素プラズマで表面処理して密着強度を向上させる方法(特開平8−134639号)、
▲2▼有機樹脂上に極性ポリマーを形成して金属との密着性を改善する方法(特開平9−219586号)
などの種々の方法が提案されている。
【0008】
しかし、上記▲1▼の有機樹脂表面を酸素プラズマで表面処理する方法の場合、電極材料と有機樹脂の密着強度は向上するものの、有機絶縁膜表面が酸化されてしまうため、有機樹脂の比誘電率・誘電正接などの電気特性が劣化し、目標とする高周波モジュール特性が得られなくなってしまうという問題点がある。
【0009】
また、上記▲2▼の有機樹脂上に極性ポリマーを形成して金属との密着性を改善する方法の場合、金属と有機樹脂の密着性は向上するが、有機樹脂表面を活性化した後に極性モノマーと重合させる工程が必要であることから、プロセス時間が長くなり、製造コストを押し上げる要因になるという問題点がある。
【0010】
また、上部薄膜電極と下部薄膜電極の間の導通信頼性を向上させる方法として、ウェットエッチングやドライエッチング(RIE法など)の方法により下部薄膜電極の表面の酸化膜を除去する方法が考えられる。
【0011】
しかし、有機絶縁膜(有機樹脂)の表面処理後に、ウエットエッチングにより下部薄膜電極の酸化膜を除去するようにした場合、上部薄膜電極と下部薄膜電極の導通信頼性を向上させることは可能になるが、有機絶縁膜の表面処理層(上記▲1▼の従来例の場合)や有機絶縁膜の表面に形成された極性ポリマー(上記▲2▼の従来例の場合)がH2Oと結びついて、上部薄膜電極と有機絶縁膜(有機樹脂)との密着性が低下するという問題点がある。
【0012】
また、有機絶縁膜(有機樹脂)の表面処理後に、RIE法などドライエッチング法により下部薄膜電極の酸化膜を除去するようにした場合、有機絶縁膜の表面処理層や有機絶縁膜の表面に形成された極性ポリマーもエッチングされてしまい、上部薄膜電極と有機絶縁膜の密着強度を向上させることができなくなるばかりではなく、有機絶縁膜自体がエッチングされて膜減りを起こすという問題点がある。
【0013】
さらに、有機絶縁膜の表面処理を行う前に、下部薄膜電極の表面の酸化膜を除去するようにした場合、酸化膜の除去後に有機絶縁膜を表面処理する際の、酸素プラズマによる処理工程や極性ポリマーの形成工程において、再び下部薄膜電極の表面に酸化膜が形成されてしまい、上部薄膜電極と下部薄膜電極の導通信頼性が低下するという問題点がある。
【0014】
また、上記従来の方法では、有機絶縁膜の表面処理工程と、下部薄膜電極の表面の酸化膜の除去工程が独立しているため、製造工程が複雑になり、製造コストの増大を招くという問題点がある。
【0015】
本願発明は、上記問題点を解決するものであり、有機絶縁膜の表面処理と、下部薄膜電極の表面の酸化膜の除去を同時に行うことが可能で、有機絶縁膜と上部薄膜電極の密着強度及び上部薄膜電極と下部薄膜電極の導通信頼性に優れた薄膜回路基板を効率よく製造することが可能な薄膜回路基板の製造方法、及び有機絶縁膜と上部薄膜電極の密着強度及び上部薄膜電極と下部薄膜電極の導通信頼性に優れた薄膜回路基板を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本願発明(請求項1)の薄膜回路基板の製造方法は、
基板上に下部薄膜電極を形成する工程と、
該基板の表面に、前記下部薄膜電極を覆うように、有機絶縁膜を形成する工程と、
パターニング用マスクを用いて、前記有機絶縁膜にマスクパターンに対応するビアホールを形成する工程と、
He、Ne、Ar、Kr、Xeからなる群より選ばれる少なくとも1種の不活性ガスのイオンを前記有機絶縁膜が形成された面側から照射して、前記イオンをビアホールを経て、前記下部薄膜電極にまで到達させることにより、下部薄膜電極の表層の酸化膜を除去するとともに、有機絶縁膜の表面にスルホン基、カルボキシル基、カルボニル基、フェノール基からなる群より選ばれる少なくとも1種の官能基を生成させて、有機絶縁膜の表面に、下記の式(1):
表面改質係数=官能基の総数/有機絶縁膜表面に存在するCの総数……(1)
で表される表面改質係数が0.1〜0.5の表面改質層を形成する工程と、
前記ビアホールを介して前記下部薄膜電極と電気的に導通する上部薄膜電極を、前記表面改質層が形成された前記有機絶縁膜の表面に形成する工程と
を具備することを特徴としている。
【0017】
本願発明(請求項1)の薄膜回路基板の製造方法は、基板上に形成された下部薄膜電極上に有機絶縁膜を形成するとともに、有機絶縁膜にビアホールを形成した後、He、Ne、Ar、Kr、Xeより選ばれる少なくとも1種の不活性ガスのイオンを照射して、下部薄膜電極の表層の酸化膜を除去するとともに、有機絶縁膜の表面にスルホン基、カルボキシル基、カルボニル基、フェノール基からなる群より選ばれる少なくとも1種の官能基を生成させて、有機絶縁膜の表面に表面改質係数が0.1〜0.5の表面改質層を形成するようにしているので、有機絶縁膜の表面処理と、下部薄膜電極の表面の酸化膜の除去を同時に行うことが可能になり、薄膜回路基板の製造工程を簡略化することが可能になるとともに、有機絶縁膜と上部薄膜電極の密着強度及び上部薄膜電極と下部薄膜電極の導通信頼性に優れた薄膜回路基板を効率よく製造することができるようになる。
【0018】
なお、本願発明において、表面改質係数とは、有機絶縁膜表面に存在する全てのC(炭素)に対する、官能基を形成しているCの割合で定義される概念であり、式(1)で表される。
表面改質係数=官能基の総数/有機絶縁膜表面に存在するCの総数……(1)
【0019】
以下、本願発明における表面改質係数の求め方について、図4を参照しつつ、さらに詳しく説明する。
表面改質係数を求めるにあたっては、まず、X線光電子分光法により、有機絶縁膜表面の各結合のCの組成比を同定する。
例えば、図4は、有機絶縁膜(ベンゾシクロブテン系樹脂)表面について、X線光電子分光法により得られるC1sスペクトルを示す図であり、この図4におけるスペクトルの面積比が各結合のCの組成比を表しており、また、各スペクトルの合計面積が、検出範囲に存在するCの総量を表している。
【0020】
すなわち、図4で検出されているC−H結合又はC−C結合、−C=O結合、及び−COO結合の組成比(面積比)はそれぞれ、84atm%、10atm%、6atm%となっており、有機絶縁膜表面に存在するCのうち、官能基となっているものは、−C=O結合の10atm%と−COO結合の6atm%を加えた値の16atm%となる。したがって、この場合の表面改質係数は、上述の式(1)より、0.16(16/100=0.16)となる。
【0021】
なお、本願発明において、上部及び下部薄膜電極とは、いわゆる電極に限られるものではなく、伝送線路やパッドなどを含む広い概念である。
また、本願発明において、基板の形状や構成材料には特別の制約はなく、セラミックなどの種々の材料からなる任意の形状の基板を用いることが可能である。
【0022】
なお、本願発明において、表面改質係数を0.1〜0.5の範囲としたのは、表面改質係数が0.1未満になると、薄膜電極と有機絶縁膜の密着強度が不十分になり、また、表面改質係数を0.5以上にしようとすると、有機絶縁膜の電気特性の劣化を招くことによる。
【0023】
また、請求項2の薄膜回路基板の製造方法は、前記有機絶縁膜が、ポリイミド、エポキシ、ベンゾシクロブテン、ビスマレイミドトリアジン、アクリル、環状オレフィン系樹脂のうち少なくとも1種を含むものであることを特徴としている。
【0024】
有機絶縁膜として、ポリイミド、エポキシ、ベンゾシクロブテン、ビスマレイミドトリアジン、アクリル、環状オレフィン系樹脂のうち少なくとも1種を含むものを用いることにより、有機絶縁膜の表面にスルホン基、カルボキシル基、カルボニル基、フェノール基からなる群より選ばれる少なくとも1種の官能基を生成させて、有機絶縁膜の表面に表面改質係数が0.1〜0.5の表面改質層を形成することが可能になり、本願発明を実効あらしめることが可能になる。
【0025】
また、請求項3の薄膜回路基板の製造方法は、前記上部薄膜電極及び前記下部薄膜電極の構成材料が、Cu、Ag、Al、Ni、Ti、Cr、NiCr、Nbからなる群より選ばれる少なくとも1種を含むものであることを特徴としている。
【0026】
上部薄膜電極及び下部薄膜電極の構成材料として、Cu、Ag、Al、Ni、Ti、Cr、NiCr、Nbからなる群より選ばれる少なくとも1種を含有するものを用いることにより、導電性に優れた薄膜電極を備えた薄膜回路基板の製造方法を確実に製造することが可能になる。
【0027】
また、請求項4の薄膜回路基板の製造方法は、前記不活性ガスのイオンによる有機絶縁膜のエッチングレートが、前記下部薄膜電極のエッチングレートの1/4以下であることを特徴としている。
【0028】
不活性ガスのイオンによる有機絶縁膜のエッチングレートを、下部薄膜電極のエッチングレートの1/4以下とすることにより、有機絶縁膜の膜減りによる電気特性への悪影響を防止して、信頼性の高い薄膜回路基板を製造することが可能になる。
すなわち、下部薄膜電極と有機絶縁膜のエッチング選択比が大きく、かつ有機絶縁膜の表面処理(官能基の生成)が可能な不活性ガスイオンを使用することにより、有機絶縁膜の表面処理と下部薄膜電極の表面の酸化膜の除去を同時にかつ効率よく行うことが可能になり、プロセスの簡略化とコストの低減を実現することが可能になる。
【0029】
また、本願発明(請求項5)の薄膜回路基板は、
基板と、前記基板の表面に配設された下部薄膜電極と、
少なくとも前記下部薄膜電極を覆うように形成された、ビアホールを有する有機絶縁膜と、
前記有機絶縁膜上に形成され、前記ビアホールを介して前記下部薄膜電極と導通する上部薄膜電極と
を具備しているとともに、
前記下部薄膜電極の、前記ビアホールを介して前記上部薄膜電極と導通する領域においては表面の酸化膜が除去されており、かつ、
前記有機絶縁膜の表面に、下記の式(1):
表面改質係数=官能基の総数/有機絶縁膜表面に存在するCの総数……(1)
で表される表面改質係数が0.1〜0.5の表面改質層が形成されていること
を特徴としている。
【0030】
本願発明の薄膜回路基板においては、下部薄膜電極の、ビアホールを介して上部薄膜電極と導通する領域の表面の酸化膜が除去されていることから、上部薄膜電極と下部薄膜電極の導通信頼性に優れており、また、有機絶縁膜の表面に、表面改質係数が0.1〜0.5の表面改質層が形成されていることから、有機絶縁膜と上部薄膜電極の密着強度に優れており、信頼性の高い薄膜回路基板を得ることが可能になる。なお、本願発明の薄膜回路基板は、上述の請求項1の薄膜回路基板の製造方法により効率よく製造することが可能である。
【0031】
また、請求項6の薄膜回路基板は、前記有機絶縁膜が、ポリイミド、エポキシ、ベンゾシクロブテン、ビスマレイミドトリアジン、アクリル、環状オレフィン系樹脂のうち少なくとも1種を含むものであることを特徴としている。
【0032】
請求項6の薄膜回路基板においては、有機絶縁膜として、ポリイミド、エポキシ、ベンゾシクロブテン、ビスマレイミドトリアジン、アクリル、環状オレフィン系樹脂のうち少なくとも1種を含むものが用いられていることから、有機絶縁膜の表面にスルホン基、カルボキシル基、カルボニル基、フェノール基などの官能基を生成させて、有機絶縁膜の表面に表面改質係数が0.1〜0.5の表面改質層を確実に形成することが可能になり、信頼性を向上させることが可能になる。
【0033】
また、請求項7の薄膜回路基板は、前記上部薄膜電極及び前記下部薄膜電極の構成材料が、Cu、Ag、Al、Ni、Ti、Cr、NiCr、Nbからなる群より選ばれる少なくとも1種を含むものであることを特徴としている。
【0034】
請求項7の薄膜回路基板においては、上部薄膜電極及び下部薄膜電極の構成材料として、Cu、Ag、Al、Ni、Ti、Cr、NiCr、Nbからなる群より選ばれる少なくとも1種を含有するものが用いられているので、薄膜電極の導電性を向上させることが可能になり、製品の電気的特性を向上させることができる。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の実施の形態を示して、本願発明の特徴とするところをさらに詳しく説明する。
なお、この実施形態では、基板としてアルミナ基板が用いられ、上部薄膜電極がTi膜(下地膜)上にCu薄膜電極を形成してなる2層構造の薄膜電極であり、下部薄膜電極がTi膜(下地膜)上にCu薄膜電極を形成してなる薄膜電極であって、上部薄膜電極と下部薄膜電極の間に介在する有機絶縁膜がポリイミド樹脂からなるものである場合を例にとって説明する。
【0036】
(1)まず、図1(a)に示すように、アルミナからなる基板1を用意し、プラズマアッシングや、アセトン、イソプロピルアルコール、メターノール、エタノールなどの有機溶剤により表面洗浄を行う。なお、基板としては、アルミナ基板に限らず、半導体基板や誘電体セラミックス基板など種々の基板を用いることが可能である。
【0037】
(2)次に、図1(b)に示すように、クロロベンゼン法にてリフトオフ用レジストパターン2を形成する。ここではまず、厚膜用ポジ型レジスト(AZP4620、クラリアント社製)を1500rpm×30秒の条件でスピン塗布することにより、膜厚6μmのレジスト層を形成し、90℃のクリーンオーブンにて30分間プリベークした後、約40℃に保ったクロロベンゼン中に10分間基板1を浸して、レジスト表面に対現像液難溶化層を形成し、90℃のホットプレート上に90秒間放置して余分なクロロベンゼンを蒸発させる。それから密着露光機にて、h線を用いた露光を行い、アルカリ現像液AZ400K(クラリアント社製)中に基板1を2分間浸漬する。これらの作業の後、純水にて5分間以上洗浄し、スピン乾燥機にて基板1を乾燥させる。これにより、図1(b)に示すように、基板1上に所定のレジストパターン2が形成される。
【0038】
(3)それから、基板1を真空蒸着装置に投入し、基板1との密着層として膜厚が100nmのTi膜(下地膜)を形成し、続いて、膜厚が5μmのCu膜を成膜することにより、Ti膜及びCu膜からなる下部薄膜電極用の電極膜13を形成する(図1(c))。
【0039】
(4)次に、図1(d)に示すように、基板1をアセトンに浸漬し、さらに超音波を印加してレジストパターン2と、電極膜13の不要部分13aを除去(リフトオフ)することにより、目的とする電極パターン(下部薄膜電極)3を得る。
【0040】
(5)次に、図1(e)に示すように、基板1上に3APS(3アミノプロピルシラン)などの密着向上剤を塗布した後、レジスト樹脂として、ワニス状のネガ型感光性ポリイミド(例えば東レ社製「フォトニースUR−3180E」)14を2150rpm、30秒の条件でスピン塗布した後、ホットプレート60℃・6分+80℃・6分+100℃・6分の条件でプリベークを行う。
【0041】
(6)次に、密着露光機にて、h線を400mJ/cm2の条件で照射した後、ポリイミド専用現像液(例えば東レ社製「DV−605」)に基板1を7.5分間浸漬して未露光部を除去し、さらに酸素濃度100ppm以下の窒素雰囲気中にて、400℃で1時間キュアーしてポリイミドを熱重合させることにより、図1(f)に示すような、所定の位置にビアホールとなる孔5を備えた有機絶縁膜(ポリイミドパターン(膜厚15μm))4を得る。
【0042】
(7)次に、有機絶縁膜(ポリイミドパターン)4の表面処理、及び下部薄膜電極3の酸化膜除去を行う。なお、この実施形態では、有機絶縁膜4のエッチングレートを下部薄膜電極3のエッチングレートの1/4以下に設定して、有機絶縁膜4の膜減り量を25nm以下に抑えることにより、電気特性への影響がないようにした。
具体的には、この実施形態では、Arイオン照射装置を用い、RFパワー400w、Arガス流量20sccm、背圧5.2×10-4Torr、イオン電流密度0.35mA/cm2の条件で4分間の処理を行った。このときの有機絶縁膜4のエッチングレートは3.5nm/min、下部薄膜電極3のエッチングレートは22nm/minである。
なお、この工程において、有機絶縁膜4の表面には、カルボキシル基及びカルボニル基が生成し、表面改質係数が約0.16の表面改質層が有機絶縁膜4の表面に形成されることになる。
また、この工程においては、下部薄膜電極(Cu)3が約100nmエッチングされるが、下部薄膜電極3がエッチングされるのと同じ程度(約100nm)に有機絶縁膜(ポリイミド)4がエッチングされて膜減りすると、設計通りの電気特性が得られない場合が生じる。
【0043】
(8)それから、基板1を真空蒸着装置に投入し、図2(a)に示すように、基板1との密着層として膜厚が100nmのTi膜(下地膜)を形成し、続いて、膜厚が1μmのCu膜を成膜することにより、Ti膜及びCu膜からなる上部薄膜電極用の電極膜16を形成する。なお、この電極膜16の一部は、下部薄膜電極3と上部薄膜電極6を導通させるビアホール導体5aとなる。
【0044】
(9)次に、図2(b)に示すように、電極エッチング用のポジ型のレジスト(AZ1500、クラリアント社製)を2000rpm×30秒の条件でスピン塗布し(膜厚1.5μm)、90℃のクリーンオーブンにて30分間プリベークした後、密着露光機にて、h線を用いた露光を行い、アルカリ現像液AZ400K(クラリアント社製)中に、基板1を2分間浸漬し、その後、純水にて5分間以上洗浄し、スピン乾燥機にて基板1を乾燥させることにより所定の領域にレジスト層7を形成する。
【0045】
(10)それから、ウェットエッチングを行い、図2(c)に示すように、上部薄膜電極用の電極膜16の不要部分16a(図2(b))を除去する。なお、具体的には、基板1を塩化第2鉄中に1分間浸漬してCu膜をエッチングした後、濃度5%の弗化水素酸水溶液中に30秒浸漬してTi膜をエッチングする。その後、純水にて5分間以上洗浄し、スピン乾燥機にて基板1を乾燥させる。
【0046】
(11)次に、基板1をアセトン中に5分浸漬してレジストを剥離した後、純水にて5分間以上洗浄し、スピン乾燥機にて基板1を乾燥させることにより、図2(d)に示すように、電極パターン(上部薄膜電極)6を形成する。
これにより、基板1と、基板1の表面に配設された所定のパターンの下部薄膜電極3と、有機絶縁膜4と、有機絶縁膜4上に形成された所定のパターンの上部薄膜電極6とを備えた本願発明の薄膜回路基板が得られる。
【0047】
[有機絶縁膜と薄膜電極の密着性の評価]
それから、上記のようにして作成した薄膜回路基板における有機絶縁膜4とその表面に形成された上部薄膜電極6との密着性を、以下に述べる方法により評価した。
【0048】
(1)密着性評価試験
有機絶縁膜4と上部薄膜電極6の密着性を評価するにあたっては、図3に示すように、基板1上に形成された有機絶縁膜4(なお、この密着性評価試験では、下部薄膜電極は設けていない)の上に薄膜電極6a(上部薄膜電極6に相当する)を形成し、この薄膜電極6a上に密着強度評価用のテープ(強度558g/cm)11を貼り付けた後、テープ11を基板1に対して直角を保ったまま剥がして行くテープ剥離試験を行った。
なお、このテープ剥離試験においては、有機絶縁膜4と薄膜電極6aの密着強度が不十分な場合には、薄膜電極6aがテープ11に付着して剥がれることになる。
【0049】
この実施形態では、有機絶縁膜4に表面処理を施していない比較例の試料と、Arイオンを照射することにより有機絶縁膜4に表面処理を施した本願発明の実施例の試料を用意し、これらについて、テープ剥離試験を行い、密着性を評価した。
ただし、このテープ剥離試験に供した比較例及び実施例の各試料は、薄膜電極6aの幅(電極ライン幅)が5μmのものである。また、試料数(n)は400とした。
【0050】
(2)密着性評価結果
上記テープ剥離試験において、有機絶縁膜に表面処理を施していない比較例の試料では、膜剥がれ率57.9%であったが、有機絶縁膜に表面処理を施した本願発明の実施例の試料では、膜剥がれが認められず、膜剥がれ率は0.0%であった。これにより、有機絶縁膜に表面処理を施すことにより、有機絶縁膜と薄膜電極の密着性が大幅に改善されることがわかる。
【0051】
[有機絶縁膜の表面改質係数の評価]
また、上記のようにして、Arイオンにて表面処理した試料の有機絶縁膜の表面改質係数を求めた。
有機絶縁膜の表面改質係数は、有機絶縁膜表面に存在するCのうち、官能基を形成しているCの割合であり、下記の式(1)で表される値である。
表面改質係数=官能基の総数/有機絶縁膜表面に存在するCの総数……(1)
表面処理を施した実施例の試料の場合(図4参照)、有機絶縁膜表面上の各結合のCの組成比は、C−H結合又はC−C結合のCの組成比が84atm%、−C=O結合のCの組成比が10atm%、−COO結合のCの組成比が6atm%となっており、有機絶縁膜表面に存在するCのうち、官能基となっているものは、−C=O結合の10atm%と−COO結合の6atm%を加えた値の16atm%であることから、表面改質係数は、上記の式(1)より0.16(16/100=0.16)となる。
【0052】
なお、種々の試料を作製して、有機絶縁膜4と上部薄膜電極6の密着強度について調べた結果、表面改質係数が0.1未満の場合には密着強度が不足し、0.5を超えると有機絶縁膜の電気特性が劣化することが確認された。
【0053】
[上部薄膜電極と下部薄膜電極の間の接続抵抗の評価]
次に、デジタルマルチメーターにより、有機絶縁膜4に形成されたビアホール5を介した上部薄膜電極6と下部薄膜電極3の間の接続抵抗を評価した。すなわち、図5に示すように、基板1上に、厚みが5μmの下部薄膜電極3、平面形状が正方形で一辺が100μmのビアホール5,5を備えた、厚みが15μmの有機絶縁膜4、及びビアホールパッド5bを順に形成し、ビアホール5,5間(距離500μm)の接続抵抗を4端子法により測定した(試料数n=400)。
【0054】
その結果、Arイオンにて表面処理していない試料の場合には、接続抵抗が960mΩと高かったのに対して、Arイオンにて表面処理を施した本願発明の実施例にかかる試料については4.7mΩと接続抵抗が大幅に低下することが確認された。
これは、Arイオンをビアホール5を経て下部薄膜電極3にまで到達させることにより、下部薄膜電極3の表層の酸化膜が除去されたことによるものである。
【0055】
なお、上記実施形態では、表面処理方法として、Arイオンを照射する方法を用いた場合について説明したが、その他にも、He、Ne、Kr、及びXeなどの不活性ガスのイオンを照射するように構成することも可能である。
【0056】
また、上記実施形態では、上部薄膜電極及び下部薄膜電極を構成する材料としてCuを用いているが(密着層はTi膜)、薄膜電極材料としては、その他にもAg、Al、Ni、Ti、Cr、NiCr及びNbなどの少なくとも1種を含む種々の材料を用いることが可能である。
【0057】
また、上記実施形態では、有機絶縁膜として、ポリイミド樹脂を用いた場合について説明したが、有機絶縁膜としては、その他にも、エポキシ、ベンゾシクロブテン、ビスマレイミドトリアジン、アクリル、環状オレフィン系樹脂などの種々の樹脂を用いることが可能である。
【0058】
本願発明はさらにその他の点においても、上記実施形態に限定されるものではなく、発明の範囲内において、種々の応用、変形を加えることが可能である。
【0059】
【発明の効果】
上述のように、本願発明(請求項1)の薄膜回路基板の製造方法は、基板上に形成された下部薄膜電極上に有機絶縁膜を形成するとともに、有機絶縁膜にビアホールを形成した後、He、Ne、Ar、Kr、Xeより選ばれる少なくとも1種の不活性ガスのイオンを照射して、下部薄膜電極の表層の酸化膜を除去するとともに、有機絶縁膜の表面にスルホン基、カルボキシル基、カルボニル基、フェノール基からなる群より選ばれる少なくとも1種の官能基を生成させて、有機絶縁膜の表面に表面改質係数が0.1〜0.5の表面改質層を形成するようにしているので、有機絶縁膜の表面処理と、下部薄膜電極の表面の酸化膜の除去を同時に行うことが可能になり、薄膜回路基板の製造工程を簡略化することが可能になるとともに、有機絶縁膜と上部薄膜電極の密着強度及び上部薄膜電極と下部薄膜電極の導通信頼性に優れた薄膜回路基板を効率よく製造することができる。
【0060】
また、請求項2の薄膜回路基板の製造方法のように、有機絶縁膜として、ポリイミド、エポキシ、ベンゾシクロブテン、ビスマレイミドトリアジン、アクリル、環状オレフィン系樹脂のうち少なくとも1種を含むものを用いることにより、有機絶縁膜の表面にスルホン基、カルボキシル基、カルボニル基、フェノール基からなる群より選ばれる少なくとも1種の官能基を生成させて、有機絶縁膜の表面に表面改質係数が0.1〜0.5の表面改質層を形成することが可能になり、本願発明を実効あらしめることができる。
【0061】
また、請求項3の薄膜回路基板の製造方法のように、上部薄膜電極及び下部薄膜電極の構成材料として、Cu、Ag、Al、Ni、Ti、Cr、NiCr、Nbからなる群より選ばれる少なくとも1種を含有するものを用いた場合、導電性に優れた薄膜電極を備えた薄膜回路基板の製造方法を確実に製造することができるようになる。
【0062】
また、請求項4の薄膜回路基板の製造方法のように、不活性ガスのイオンによる有機絶縁膜のエッチングレートを、下部薄膜電極のエッチングレートの1/4以下とした場合、有機絶縁膜の膜減りによる電気特性への悪影響を防止して、信頼性の高い薄膜回路基板を製造することが可能になる。すなわち、下部薄膜電極と有機絶縁膜のエッチング選択比が大きく、かつ有機絶縁膜の表面処理(官能基の生成)が可能な不活性ガスイオンを使用することにより、有機絶縁膜の表面処理と下部薄膜電極の表面の酸化膜の除去を同時にかつ効率よく行うことが可能になり、プロセスの簡略化とコストの低減を実現することが可能になる。
【0063】
また、本願発明(請求項5)の薄膜回路基板は、下部薄膜電極の、ビアホールを介して上部薄膜電極と導通する領域の表面の酸化膜が除去されていることから、上部薄膜電極と下部薄膜電極の導通信頼性に優れており、また、有機絶縁膜の表面に、表面改質係数が0.1〜0.5の表面改質層が形成されていることから、有機絶縁膜と上部薄膜電極の密着強度に優れた薄膜回路基板を得ることができる。なお、本願発明の薄膜回路基板は、上述の請求項1の薄膜回路基板の製造方法により効率よく製造することが可能である。
【0064】
また、請求項6の薄膜回路基板のように、有機絶縁膜として、ポリイミド、エポキシ、ベンゾシクロブテン、ビスマレイミドトリアジン、アクリル、環状オレフィン系樹脂のうち少なくとも1種を含むものを用いた場合、有機絶縁膜の表面にスルホン基、カルボキシル基、カルボニル基、フェノール基などの官能基を生成させて、有機絶縁膜の表面に表面改質係数が0.1〜0.5の表面改質層を確実に形成することが可能になり、信頼性を向上させることが可能になる。
【0065】
また、請求項7の薄膜回路基板においては、上部薄膜電極及び下部薄膜電極の構成材料として、Cu、Ag、Al、Ni、Ti、Cr、NiCr、Nbからなる群より選ばれる少なくとも1種を含有するものが用いられているので、薄膜電極の導電性を向上させることが可能になり、電気的特性の高い薄膜回路基板を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)〜(f)は、本願発明の薄膜回路基板の製造方法を示す図である。
【図2】 (a)〜(d)は、本願発明の薄膜回路基板の製造方法を示す図である。
【図3】上部薄膜電極の有機絶縁膜に対する密着強度を評価するテープ剥離試験の実施方法を説明する図である。
【図4】表面処理を施した本願発明の実施例にかかる有機絶縁膜表面のX線光電子分光法によるC1sスペクトルを示す図である。
【図5】上部薄膜電極と下部薄膜電極の間の接続抵抗の測定方法を示す図である。
【図6】従来の薄膜回路基板の構造を模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
1 基板
2 レジストパターン
3 下部薄膜電極(電極パターン)
4 有機絶縁膜(ポリイミドパターン)
5 ビアホール(孔)
5a ビアホール導体
5b ビアホールパッド
6 上部薄膜電極
6a 上部薄膜電極に相当する薄膜電極
7 電極エッチング用のポジ型のレジスト
11 テープ
13 下部薄膜電極用の電極膜
13a 電極膜の不要部分
14 レジスト樹脂(ネガ型感光性ポリイミド)
16 上部薄膜電極用の電極膜
16a 電極膜の不要部分

Claims (7)

  1. 基板上に下部薄膜電極を形成する工程と、
    該基板の表面に、前記下部薄膜電極を覆うように、有機絶縁膜を形成する工程と、
    パターニング用マスクを用いて、前記有機絶縁膜にマスクパターンに対応するビアホールを形成する工程と、
    He、Ne、Ar、Kr、Xeからなる群より選ばれる少なくとも1種の不活性ガスのイオンを前記有機絶縁膜が形成された面側から照射して、前記イオンをビアホールを経て、前記下部薄膜電極にまで到達させることにより、下部薄膜電極の表層の酸化膜を除去するとともに、有機絶縁膜の表面にスルホン基、カルボキシル基、カルボニル基、フェノール基からなる群より選ばれる少なくとも1種の官能基を生成させて、有機絶縁膜の表面に、下記の式(1):
    表面改質係数=官能基の総数/有機絶縁膜表面に存在するCの総数……(1)
    で表される表面改質係数が0.1〜0.5の表面改質層を形成する工程と、
    前記ビアホールを介して前記下部薄膜電極と電気的に導通する上部薄膜電極を、前記表面改質層が形成された前記有機絶縁膜の表面に形成する工程と
    を具備することを特徴とする薄膜回路基板の製造方法。
  2. 前記有機絶縁膜が、ポリイミド、エポキシ、ベンゾシクロブテン、ビスマレイミドトリアジン、アクリル、環状オレフィン系樹脂のうち少なくとも1種を含むものであることを特徴とする請求項1記載の薄膜回路基板の製造方法。
  3. 前記上部薄膜電極及び前記下部薄膜電極の構成材料が、Cu、Ag、Al、Ni、Ti、Cr、NiCr、Nbからなる群より選ばれる少なくとも1種を含むものであることを特徴とする請求項1又は2記載の薄膜回路基板の製造方法。
  4. 前記不活性ガスのイオンによる有機絶縁膜のエッチングレートが、前記下部薄膜電極のエッチングレートの1/4以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の薄膜回路基板の製造方法。
  5. 基板と、前記基板の表面に配設された下部薄膜電極と、
    少なくとも前記下部薄膜電極を覆うように形成された、ビアホールを有する有機絶縁膜と、
    前記有機絶縁膜上に形成され、前記ビアホールを介して前記下部薄膜電極と導通する上部薄膜電極と
    を具備しているとともに、
    前記下部薄膜電極の、前記ビアホールを介して前記上部薄膜電極と導通する領域においては表面の酸化膜が除去されており、かつ、
    前記有機絶縁膜の表面に、下記の式(1):
    表面改質係数=官能基の総数/有機絶縁膜表面に存在するCの総数……(1)
    で表される表面改質係数が0.1〜0.5の表面改質層が形成されていること
    を特徴とする薄膜回路基板。
  6. 前記有機絶縁膜が、ポリイミド、エポキシ、ベンゾシクロブテン、ビスマレイミドトリアジン、アクリル、環状オレフィン系樹脂のうち少なくとも1種を含むものであることを特徴とする請求項5記載の薄膜回路基板。
  7. 前記上部薄膜電極及び前記下部薄膜電極の構成材料が、Cu、Ag、Al、Ni、Ti、Cr、NiCr、Nbからなる群より選ばれる少なくとも1種を含むものであることを特徴とする請求項5又は6記載の薄膜回路基板。
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