JP3743206B2 - 消泡剤組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はポリエーテル系の消泡剤に関する。さらに詳しくは発泡性水溶液を取り扱う諸工業、例えば紙パルプの製造工業やその抄紙工程、建築工業やその抄造工程、染料工業および染色工業、発酵工業、合成樹脂製造工業、合成ゴム製造工業、インキ、塗料工業および繊維加工工業などの各工程、またそれらの排水処理工程で発生する気泡に対して優れた消泡性を発揮し、かつ抄紙などの工程を経て得られた最終製品である紙などに耐水性を保持させることのできる新規な消泡剤組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来からこれらの工業用としては、水分散性が良好で最終製品にオイルスポット、ピンホールやはじき、油浮き等の弊害が少なく、またスカムや沈殿物の発生が殆ど見られないポリエーテル系の消泡剤が好んで用いられている。例えばステアリルアルコール、ジプロピレングリコール、グリセリンおよびソルビタンなどの1価〜多価のアルコールにアルキレンオキシドを付加したもの(特公昭45−30189号、特公昭49−38923号、特開昭54−133484号、および特公昭61−7847号公報など)や、アルキルフェノールにアルキレンオキシドを付加したもの(特公昭47−32511号公報)またはこれらの末端水酸基をエステル化したもの(特開昭52−97385号公報、特開昭56−48210号各公報等)などが知られている。
【0003】
前述のポリエーテル系消泡剤を抄紙工程で使用して得た紙は、例えば高級アルコールを乳化したエマルション系消泡剤を用いた場合に較べて耐水性が大幅に劣るという問題があった。また従来からポリエーテル系消泡剤に長鎖脂肪酸のアルカリ土類金属塩などの有機固形物を加え(特開平10−323505など)たり、高級脂肪酸を加え(特開平9−308804など)て消泡性の改良を図ったり、または脂肪酸アンモニウム塩を加え(特開平9−117608など)て消泡剤の水希釈安定性の改良を図った例はあるが、いずれの場合も耐水性を改良する効果は見られない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このようにポリエーテル系消泡剤では最終製品の耐水性を低下させるという欠点があった。よって本発明の目的は優れた消泡性、すなわち初期消泡性および消泡持続性を維持し、かつ最終的に得られる製品の耐水性を低下させないポリエーテル系消泡剤を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者は鋭意検討を重ねた結果本発明に到達した。すなわち本発明は、平均炭素数17以上の脂肪族モノアルコールと炭素数2〜4のアルキレンオキシドとの化合物[A]と、平均炭素数17以上で融点が20℃以下の脂肪族モノカルボン酸の、ナトリウム、カリウム、セシウム、マグネシウムおよびアルミニウムの群から選ばれる金属塩[B]からなり、[A]対[B]が重量比で100:0.5〜5.0であり、ブチルジグリコール25%水溶液法での曇点が32〜48℃である消泡剤組成物、
及び平均炭素数17以上の脂肪族モノアルコールと炭素数2〜4のアルキレンオキシドとの化合物[A]と、平均炭素数17以上で融点が20℃以下の脂肪族モノカルボン酸の、ナトリウム、カリウム、セシウム、マグネシウムおよびアルミニウムの群から選ばれる金属塩[B]からなり、[A]対[B]が重量比で100:0.5〜5.0であり、ブチルジグリコール25%水溶液法での曇点が32〜48℃である消泡剤組成物を製造する方法であって、
触媒として、アルカリあるいはアルカリ土類金属の水酸化物、アルコラートまたは炭酸塩を用いて、化合物[A]を得た後、
平均炭素数17以上で融点が20℃以下の脂肪族モノカルボン酸を加え、
さらに必要により水を加えて濃度99〜80重量%に希釈することを特徴とする消泡剤組成物の製造方法である。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明において平均炭素数17以上の脂肪族モノアルコールとは、ヘプタデシルアルコール、ステアリルアルコール、ノナデシルアルコール、エイコシルアルコールなどの直鎖アルキル基を持つアルコールおよびこれらを主成分とする混合アルコールさらには合成等により得られ、平均炭素数17以上の分岐アルキル基を持つアルコールなどが挙げられる。これらは単独で、または混合物として用いることが出来る。脂肪族モノアルコールの平均炭素数が17未満の場合消泡性が不十分となり、またサイズ度が低下する。
【0007】
本発明において炭素数2〜4のアルキレンオキシドとしては、エチレンオキシド(以下、EOと略記)、プロピレンオキシド(以下、POと略記)、1,2−ブチレンオキシド(以下、BOと略記)等が挙げられる。アルコールに対する付加モル数は、EOが2〜5好ましくは3〜4、POが10〜20好ましくは12〜18、BOが0〜3好ましくは0〜2である。BOが増加すると耐水性は改善されるが、3モルを超えると消泡性が低下する。アルキレンオキシドの付加重合の順序は特に限定されず、その重合形式もブロック、ランダム何れでもよい。
【0008】
本発明において平均炭素数17以上で融点が20℃以下の脂肪族モノカルボン酸とは、例えばオレイン酸やリノール酸などの不飽和脂肪酸、分岐のアルキル基や不飽和脂環基等を持つカルボン酸およびこれらの混合物、また動植物油から得られる混合脂肪酸等が挙げられる。これらのうち特に好ましいのはオレイン酸である。ステアリン酸などの融点が20℃以上のカルボン酸を用いると消泡剤組成物が常温で固化またはペースト化したり、凝固物を生じて不均一となることがあるので取り扱い性が低下する。さらに耐水性の改善がオレイン酸等の場合に比べて劣ることが判明した。また平均炭素数が17未満のカルボン酸、例えば2−エチルヘキシル酸などを用いた場合は耐水性の改善が見られない。
【0009】
本発明において[B]の中和塩を成す金属としてナトリウム、カリウム、セシウム、マグネシウム、アルミニウムが使用でき、これらのうち好ましいのはカリウムおよびマグネシウムであり、特に好ましいのはカリウムである。リチウム、バリウムなどの金属を用いると消泡剤組成物が常温で固化または白濁したり、沈殿を生じて不均一となることがあり、充分な消泡性、耐水性が得られない。
【0010】
本発明において[A]対[B]は重量比で100:0.5〜5.0、好ましくは100:0.8〜4.0である。[B]が5.0を越えると消泡剤組成物の粘度が上昇することで取り扱い性が低下し、また消泡性も低下する。また、0.5未満では耐水性の改善が見られない。
【0011】
本消泡剤組成物は、[A]にカリウムやマグネシウムなどの水酸化物またはアルコラートなどを加えた後に該カルボン酸を加えて[A]中で金属塩を生成させても、または該金属塩を[A]に直接加えて作成してもよい。また水酸化カリウムなどを触媒として[A]を重合した場合は、そのまま該カルボン酸を加えて本消泡剤組成物を作成することもできる。
【0012】
本発明の消泡剤組成物は、水を1〜20%(重量%、以下同じ)加えて濃度を99〜80%に希釈した水溶液の状態としてもよい。水で希釈する場合は、まず常温または50℃以下にて[A]に[B]を加え、または[A]中で[B]を生成させて十分攪拌し、次いで水を徐々に加えて所定の濃度に調整する。水を8%程度以上加えると引火点の測定が不可能となり、消防法上の危険物に非該当となるので貯蔵保管上の簡便性が得られる。また消泡性に関しても、水を1〜20%加えると初期消泡性の改善が見られる。水を20%を超えて加えると粘度の上昇が顕著となり、取り扱い性に劣る。例えば水を10%加えた場合は400mPa・s/20℃であるが、30%加えた場合は同温度でペースト状となる。75%以上加えた場合は静置すると沈降分離を生ずる。消泡性に関しては、水を20%を超えて加えた場合には初期消泡性、消泡持続性とも低下する。
【0013】
本発明において曇点とは非イオン系界面活性剤の親水性の尺度となるもので、曇点の高い化合物ほど親水性が大きいことを表わしている。本発明での測定法はISO1065−1975(E)、「エチレンオキシド系非イオン界面活性剤−曇り点測定法」の中の「測定法B」に準じた。すなわち、まず25重量%のブチルジグリコール(ブタノール/EO2モル付加物)水溶液に、試料を10重量%濃度になるように溶解する。次いでこの試料溶液約5ccを試験管に採り、試験管中に温度計を入れて攪拌しながら徐々に加熱するとついには試料溶液が白濁する。次いで攪拌しながら徐々に冷却し、試料溶液が白濁から透明に転ずる温度を読みとり、これを曇点とする。本発明の組成物の曇点は32〜48℃、好ましくは35〜45℃である。曇点が48℃を越えても、また32℃を下廻っても親水性/疎水性のバランスが崩れて十分な消泡性が得られない。また、曇点が48℃を越える場合は耐水性が低下する。
【0014】
本発明において、アルキレンオキシドの反応に用いられる重合形式としてはアニオン重合、カチオン重合あるいは配位アニオン重合等が挙げられる。これらの重合形式は単独で用いられても、併用して用いられても構わない。また触媒としては、アルカリあるいはアルカリ土類金属の水酸化物、アルコラートまたは炭酸塩およびトリアルキルアミン等、塩化第二錫、トリフッ化ホウ素等のルイス酸系触媒や鉱酸等、特開昭63−277236号公報に見られる複合金属シアノ錯体あるいは特公平5−14734号公報に見られる有機アルミニゥムポルフィリン錯体等が用いられる。これらのうち好ましくは、水酸化カリウム、水酸化セシウムである。触媒の使用量は重合終了時の該化合物の重量に対して0.05〜3.0重量%の範囲であり、好ましくは0.1〜2.0重量%である。
【0015】
本発明において、炭素数2〜4のアルキレンオキシドの反応は通常の条件下で実施されてよく、例えば温度は70〜150℃、好ましくは80〜140℃である。また、重合中の圧力(ゲージ圧)は8kg/cm2以下、好ましくは6kg/cm2以下である。
【0016】
本発明において、該アルコールと該アルキレンオキシドとの反応により得られる[A]の触媒は除去しても、また除去せずにそのまま用いてもよい。触媒の除去方法としては、酸性成分によりアルカリ性触媒を中和し、生じた塩を濾過除去する方法、アルカリ吸着剤または酸吸着剤を用いる方法、溶媒に溶かして水洗除去する方法、イオン交換樹脂を用いる方法、アルカリ性触媒を炭酸ガスで中和して、生じた炭酸塩を濾過する方法および各種有機酸、無機酸またはアルカリ成分により中和する方法等があるが、そのいずれを用いても差し支えない。
【0017】
本発明の消泡剤組成物は、水を加えて濃度99〜80%に希釈した水溶液の状態としても、また未希釈のままで発泡系に添加しても良い。また本発明の消泡剤組成物の発泡性水溶液に対する添加量は通常、0.1〜10,000ppmであり、好ましくは1〜1,000ppmである。
【0018】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。消泡性および耐水性の試験結果は表1に記載した。尚、実施例、比較例における部は重量部を意味する。また特に記載のない限り、用いた原料はすべて試薬特級品を用いた。
【0019】
[消泡性試験方法]
ガラス製シリンダー(以下、発泡管と称す)に発泡性試験水(新聞用紙抄紙白水)750mlを入れ、40℃に温調する。次いでポンプを用いて発泡管の底部から試験水を3,000ml/分で循環しながら、発泡管上部より15cm下の試験液水面に落下させる。泡高さが100mmに達した時点でマイクロピペットにて消泡剤5.0ppm(対試験水)を添加する。循環を持続し、変化する泡高さを5分間追跡する。試験開始1分後のデータが初期消泡性を、5分後のデータが消泡持続性を示している。
【0020】
[耐水性試験方法]
下記の試験紙作成条件により得た紙を用いてのステキヒトサイズ度試験(JIS P8122)にて全平均値(秒、値が大きいほど耐水性が良いことを表す)をもって耐水性を評価比較した。
[試験紙作成条件]
消泡剤濃度50PPMの水溶液を作成し、上質紙[フジゼロックス(株)製ゼロックス用紙L、A−4サイズ]に2.0gを均一に吹きかける。15分間の風乾後、ドラムドライヤーにて120℃×2分間乾燥させる。
【0021】
実施例1
250℃までの加熱、冷却および攪拌の可能な耐圧反応容器にステアリルアルコール1モル270部に水酸化カリウム2.5部を加え、130℃にて減圧下脱水の後、POの16モル928部を100〜120℃にて約9時間で、次いでEOの3モル132部を130℃にて約3時間で反応させた。次いで40℃にてオレイン酸(融点:16℃)12.6部を加え1時間攪拌した。次いで同温度にて15部の水を徐々に加え、均一透明な組成物を得て消泡性試験等に供した。ブチルジグリコール25%水溶液によるサンプル濃度10%測定法での曇点(以下、単に曇点と記す)は39.7℃であった。
【0022】
実施例2
実施例1と同様な反応容器にステアリルアルコール1モル270部に水酸化カリウム2.5部を加え、130℃にて減圧下脱水の後、POの16モル928部を100〜120℃にて約9時間で、次いでEOの3モル132部を130℃にて約3時間で反応させた。次いで90℃にて水20部を加え30分間攪拌する。さらに同温度にてキョーワード600[協和化学(株)製、触媒除去用のアルカリ吸着剤]50部を加え、1時間攪拌する。次いで2号濾紙[東洋濾紙(株)製]を用いて濾過し、減圧下脱水した。このポリエーテル化合物(以下、ベースポリエーテルと称す)900部にオレイン酸カリウム30部、水70部を加え50℃にて均一になるまで攪拌を続けたのち冷却して、均一透明な曇点が39.8℃の組成物を得て消泡性試験等に供した。
【0023】
実施例3
実施例2で得たベースポリエーテル900部にオレイン酸マグネシウム10部、水90部を加え50℃にて均一になるまで攪拌を続けたのち冷却して、均一透明な曇点が39.6℃の組成物を得て消泡性試験等に供した。
【0024】
実施例4
実施例2で得たベースポリエーテル850部にリノール酸カリウム10部(リノール酸の融点:−5℃)水140部を加え50℃にて均一になるまで攪拌を続けたのち冷却して、均一透明な曇点が39.5℃の組成物を得て消泡性試験等に供した。
【0025】
実施例5
実施例2で得たベースポリエーテル985部に、不飽和脂環基を持ち炭素数が18であるゴルリン酸(融点:6℃)のカリウム塩15部を加え50℃にて均一になるまで攪拌を続けたのち冷却して、均一透明な曇点が39.4℃の組成物を得て消泡性試験等に供した。
【0026】
実施例6
実施例1と同様な反応容器にステアリルアルコール1モル270部に水酸化カリウム2.5部を加え、130℃にて減圧下脱水の後、POの13モル754部を100〜120℃にて約8時間で、次いでEOの3モル132部を130℃にて約3時間で、次いで同温度にてBOの1モル72部を約4時間で反応させた。次いで40℃にてオレイン酸12.6部を加え1時間攪拌し、さらに同温度にて145部の水を徐々に加え均一になるまで攪拌を続けたのち冷却して、均一透明な曇点が34.2℃の組成物を得て消泡性試験等に供した。
【0027】
実施例7
実施例1と同様な反応容器にヘプタデシルアルコール1モル256部に水酸化カリウム2.5部を加え、130℃にて減圧下脱水の後、POの15モル870部を100〜120℃にて約8時間で、次いでEOの3モル132部を130℃にて約3時間で付加重合させた。次いで40℃にてオレイン酸12.6部を加え1時間攪拌した。次いで同温度にて140部の水を徐々に加え均一になるまで攪拌を続けたのち冷却して、均一透明な曇点が45.2℃の組成物を得て消泡性試験等に供した。
【0028】
実施例8
実施例1と同様な反応容器にエイコシルアルコール1モル298部に水酸化カリウム2.5部を加え、130℃にて減圧下脱水の後、POの17モル986部を100〜120℃にて約8時間で、次いでEOの3.5モル154部を130℃にて約3時間で付加重合させた。次いで40℃にてオレイン酸12.6部を加え1時間攪拌した。次いで同温度にて160部の水を徐々に加え均一になるまで攪拌を続けたのち冷却して、均一透明な曇点が36.7℃の組成物を得て消泡性試験等に供した。
【0029】
比較例1
実施例2で得たベースポリエーテル900部に、40℃にて水100部を徐々に加え均一になるまで攪拌を続けたのち冷却して、均一透明な曇点が40.1℃の組成物を得て消泡性試験等に供した。
【0030】
比較例2
実施例1と同様な反応容器にペンタデシルアルコール1モル228部に水酸化カリウム2.5部を加え、130℃にて減圧下脱水の後、POの14.5モル841部を100〜120℃にて約8時間で、次いでEOの2.5モル110部を130℃にて約3時間で付加重合させた。次いで40℃にてオレイン酸12.6部を加え1時間攪拌した。次いで同温度にて135部の水を徐々に加え均一になるまで攪拌を続けたのち冷却して、均一透明な曇点が37.8℃の組成物を得て消泡性試験等に供した。
【0031】
比較例3
実施例1と同様な反応容器にステアリルアルコール1モル270部に水酸化カリウム2.5部を加え、130℃にて減圧下脱水の後、POの10モル580部を100〜120℃にて約8時間で、次いでEOの4モル176部を130℃にて約3時間で、次いで同温度にてBOの4モル288部を約4時間で付加重合させた。次いで40℃にてオレイン酸12.6部を加え1時間攪拌した。次いで同温度にて145部の水を徐々に加え均一になるまで攪拌を続けたのち冷却して、均一透明な曇点が30.3℃の組成物を得て消泡性試験等に供した。
【0032】
比較例4
実施例1と同様な反応容器にステアリルアルコール1モル270部に水酸化カリウム2.5部を加え、130℃にて減圧下脱水の後、POの16モル928部を100〜120℃にて約8時間で、次いでEOの6モル264部を130℃にて約3時間で付加重合させた。次いで40℃にてオレイン酸12.6部を加え1時間攪拌した。次いで同温度にて165部の水を徐々に加え均一になるまで攪拌を続けたのち冷却して、均一透明な曇点が50.4℃の組成物を得て消泡性試験等に供した。
【0033】
比較例5
実施例2で得たベースポリエーテル900部に2−エチルヘキシル酸カリウム10部、水90部を加え50℃にて均一になるまで攪拌を続けたのち冷却して、均一透明な曇点が39.5℃の組成物を得て消泡性試験等に供した。
【0034】
比較例6
実施例2で得たベースポリエーテル900部にステアリン酸ナトリウム10部、水90部を加え50℃にて均一になるまで攪拌を続けたのち冷却して、常温でペースト状の曇点が39.7℃の組成物を得て消泡性試験等に供した。
【0035】
比較例7
実施例2で得たベースポリエーテル900部にオレイン酸バリウム10部、水90部を加え50℃にて均一になるまで攪拌を続けたのち冷却して、常温で微白濁の曇点が39.3℃の組成物を得て消泡性試験等に供した。
【0036】
比較例8
実施例2で得たベースポリエーテル770部にオレイン酸カリウム10部、水220部を加え50℃にて均一になるまで攪拌を続けたのち冷却して、均一透明な曇点が40.3℃の組成物を得て消泡性試験等に供した。
【0037】
【表1】
【0038】
【発明の効果】
本発明による消泡剤は各種の発泡性水溶液を扱う産業例えば紙パルプ製造工業やその抄紙工程、建築工業やその抄造工程、染料工業および染色工業、発酵工業、合成樹脂製造工業、合成ゴム製造工業、インキ、塗料工業および繊維加工工業など、また各種工業の排水処理工程で発生する気泡に対し優れた初期消泡性および消泡持続性を示す。また最終製品に耐水性が要求される分野、例えば紙パルプ製造工業での抄紙工程に本発明による消泡剤を用いた場合、得られた紙に優れた耐水性を保持させることが出来るので有用である。
Claims (6)
- 平均炭素数17以上の脂肪族モノアルコールと炭素数2〜4のアルキレンオキシドとの化合物[A]と、平均炭素数17以上で融点が20℃以下の脂肪族モノカルボン酸の、ナトリウム、カリウム、セシウム、マグネシウムおよびアルミニウムの群から選ばれる金属塩[B]からなり、[A]対[B]が重量比で100:0.5〜5.0であり、ブチルジグリコール25%水溶液法での曇点が32〜48℃である消泡剤組成物。
- [A]が、平均炭素数17以上の脂肪族モノアルコールにエチレンオキシド2〜5モル、プロピレンオキシド10〜20モル、ブチレンオキシド0〜3モル付加重合させた化合物である請求項1記載の消泡剤組成物。
- [B]がオレイン酸カリウムである請求項1または2記載の消泡剤組成物。
- 水を1〜20重量%含有する請求項1〜3のいずれか記載の消泡剤組成物。
- 紙パルプ製造工業の抄紙工程用消泡剤である請求項1〜4のいずれか記載の消泡剤組成物。
- 平均炭素数17以上の脂肪族モノアルコールと炭素数2〜4のアルキレンオキシドとの化合物[A]と、平均炭素数17以上で融点が20℃以下の脂肪族モノカルボン酸の、ナトリウム、カリウム、セシウム、マグネシウムおよびアルミニウムの群から選ばれる金属塩[B]からなり、[A]対[B]が重量比で100:0.5〜5.0であり、ブチルジグリコール25%水溶液法での曇点が32〜48℃である消泡剤組成物を製造する方法であって、
触媒として、アルカリあるいはアルカリ土類金属の水酸化物、アルコラートまたは炭酸塩を用いて、化合物[A]を得た後、
平均炭素数17以上で融点が20℃以下の脂肪族モノカルボン酸を加え、
さらに必要により水を加えて濃度99〜80重量%に希釈することを特徴とする消泡剤組成物の製造方法。
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