JP3738489B2 - ポリオレフィン系樹脂組成物及びフィルム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、抗ブロッキング性、耐スクラッチ性、滑り性及び透明性に優れたポリオレフィン系樹脂組成物からなるフィルムに関するものである。更に詳しくは、ポリオレフィン系樹脂及び特定の粒子径を有する架橋したエチレン系樹脂からなる粒子を含有するポリオレフィン系樹脂組成物及び該樹脂組成物からなるフィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂を含む組成物からなるポリオレフィン系フィルムは、食品、繊維、医薬品、肥料、雑貨品などの包装用及び農業用被覆材として幅広い用途に使用されている。この様なポリオレフィン系フィルムには、フィルム加工工程、印刷工程、製袋工程及び該袋への内容物の充填工程などにおける該フィルムの取り扱い作業性を良くする為に、シリカ、タルク、ゼオライト等の抗ブロッキング剤や有機アミド等の滑剤が配合されている。
【0003】
しかしながら、該抗ブロッキング剤を配合した場合、フィルムの輸送時等のフィルム同志の摩擦によるフィルム表面の耐スクラッチ性が悪化して、フィルムの透明性が低下し、外観上問題が発生するといった欠点を有する。
また、特開平7−258478号公報には、ポリオレフィン系樹脂及び架橋アクリル系樹脂、架橋ポリスチレン系樹脂、架橋ポリアミド系樹脂、架橋シリコーン樹脂などの樹脂粒子を含有する樹脂組成物が紹介されているが、該樹脂組成物は抗ブロッキング性が改良されるものの耐スクラッチ性の点でさらに改良が望まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、抗ブロッキング性、耐スクラッチ性、滑り性及び透明性に優れたポリオレフィン系樹脂組成物からなるフィルムを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、抗ブロッキング性、耐スクラッチ性、滑り性及び透明性に優れたポリオレフィン系樹脂組成物からなるフィルムについて鋭意検討した結果、ポリオレフィン系樹脂及び特定の粒子径を有する架橋したエチレン系樹脂からなる粒子を含む樹脂組成物からなるフィルムが本発明の目的を達成することを見出し、本発明を完成させた。
【0006】
すなわち、本発明は、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対して、重量平均粒子径が1〜15μmの架橋したエチレン系樹脂からなる粒子(以下、「架橋エチレン系樹脂粒子」と称する)0.01〜2重量部を含有するポリオレフィン系樹脂組成物を、単独で成形加工、あるいは、該樹脂組成物が最外層の両側または片側になるように他の熱可塑性樹脂組成物と積層成形加工してなることを特徴とするフィルムである。
以下、本発明を詳細に説明する。
【0007】
【発明の実施の形態】
ポリオレフィン系樹脂としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン−1、ポリ−4−メチル−ペンテン−1などの単独重合体およびエチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン−1共重合体、エチレン−4−メチルペンテン−1共重合体、エチレン−ヘキセン−1共重合体、エチレン−オクテン−1共重合体、エチレン−デセン−1共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン−1共重合体等のエチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−メタアクリル酸共重合体及びそのエステル誘導体、エチレン−アクリル酸共重合体及びそのエステル誘導体、プロピレン−ブテン−1共重合体、プロピレン−4−メチルペンテン−1共重合体等のプロピレン−α−オレフィン共重合体等が挙げられる。さらに、エチレンと共役ジエンや非共役ジエンの様な多不飽和化合物との共重合体も挙げられる。また、エチレンとマレイン酸などの不飽和カルボン酸及びそのエステル化物や酸無水物との共重合体や、エチレンと酢酸ビニルなどのビニルエステル類との共重合体などが挙げられる。これらのポリオレフィン系樹脂は、一種または二種以上用いてもよい。
【0008】
これらの中でもポリオレフィン系樹脂としては、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−α−オレフィン共重合体が好ましい。さらに、ポリオレフィン系樹脂としては、低密度ポリエチレン及びエチレン−α−オレフィン共重合体がより好ましく、該エチレン−α−オレフィン共重合体の中でもエチレンと炭素数4〜10のα−オレフィンとの共重合体がより好ましい。
【0009】
本発明で用いるポリオレフィン系樹脂の密度は、通常0.880〜0.970g/cm3 の範囲、好ましくは0.890〜0.940g/cm3 の範囲である。またメルトフローレートは、通常0.1〜50g/10分の範囲、好ましくは0.2〜20g/10分の範囲である。
本発明で用いるポリオレフィン系樹脂の製造方法は、特に限定されるものではなく、例えばイオン重合法またはラジカル重合法が挙げられる。
【0010】
本発明で用いる架橋エチレン系樹脂粒子は、重量平均粒子径が1〜15μmの範囲、好ましくは3〜13μmであり、さらに好ましくは5〜10μmである。
該粒子の重量平均粒子径が、1μm未満では抗ブロッキング性に劣り、一方15μmを越えるとフィルムの透明性を悪化させる。
重量平均粒子径は、コールターカウンターを用いて計測される。
【0011】
架橋エチレン系樹脂粒子の製造方法は、特に限定されるものではないが、例えば重量平均粒子径1〜15μmの未架橋のエチレン系樹脂粒子を架橋させて本発明の架橋エチレン系樹脂粒子を製造する方法が挙げられる。架橋させる方法としては、未架橋のエチレン系樹脂粒子をγ線照射や電子線照射などにより架橋する方法や未架橋のエチレン系樹脂粒子にパーオキサイド等を溶液系で含浸させた後、加熱することにより架橋する方法などがある。これらの中でも、未架橋のエチレン系樹脂粒子をγ線照射または電子線照射する方法が好ましい。
ここで用いるエチレン系樹脂粒子としては、例えば住友精化(株)製の「フロービーズ」などが挙げられる。また、エチレン系樹脂粒子を製造する際にパーオキサイド等で架橋させてもよい。
【0012】
本発明で用いる架橋エチレン系樹脂粒子の架橋度は、樹脂組成物からフィルムを成形する時に、粒子の形状を保持できる程度の架橋度以上であればよい。架橋度は、例えば温度190℃、荷重2.16kg条件でのメルトフローレートが測定できないことで判定したり、また、窒素雰囲気下、190℃で10分間熱処理を行った後、光学顕微鏡または走査型電子顕微鏡での観察により、粒子の状態を保持していることにより判定できる。
【0013】
未架橋のエチレン系樹脂粒子に用いるエチレン系樹脂としては、例えばエチレン重合体、エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレンとα, β−不飽和カルボン酸共重合体及びそのエステル誘導体、エチレンとカルボン酸ビニルエステルとの共重合体の中から少なくとも1種挙げられる。具体的には、高圧法低密度ポリエチレン;エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン−1共重合体、エチレン−4−メチルペンテン−1共重合体、エチレン−ヘキセン−1共重合体、エチレン−オクテン−1共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン−1共重合体等のエチレンと炭素数3〜8のα−オレフィンとの共重合体;エチレン−メタアクリル酸共重合体及びそのエステル誘導体、エチレン−アクリル酸共重合体及びそのエステル誘導体、エチレン−酢酸ビニル共重合体が挙げられる。さらに、エチレンと共役ジエンや非共役ジエンの様な多不飽和化合物との共重合体も挙げられる。これらのエチレン系樹脂は、一種または二種以上用いてもよい。
【0014】
架橋エチレン系樹脂粒子の配合量は、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対して0.01〜2重量部、好ましくは0.1〜1重量部である。該配合量が過少の場合は、抗ブロッキング性の改良効果に乏しく、一方配合量が過多な場合は、透明性の改良効果に乏しい。
【0015】
本発明のポリオレフィン系樹脂組成物は、必要に応じて、目的とする性能を損なわない範囲において公知の抗ブロッキング剤を併用しても差し支えない。
該抗ブロッキング剤としては、例えば架橋アクリル系樹脂粒子、架橋ポリスチレン系樹脂粒子などの合成抗ブロッキング剤;シリカ、クレー、タルク、珪藻土、長石、カオリン、ゼオライト、カオリナイト、ウォラストナイト、セリサイトなどの天然抗ブロッキング剤;合成シリカ、結晶質または非晶質のアルミノシリケートなどの無機系粒子が挙げられる。なお、これらは、その表面をステアリン酸などの高級脂肪酸、チタンカップリング剤、シランカップリング剤などの表面処理剤により処理されたものであってもよい。
【0016】
本発明のポリオレフィン系樹脂組成物は、脂肪酸アミド化合物のような有機アミドを配合して用いることが好ましい。脂肪酸アミド化合物の配合量は、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対して0.4重量部以下、好ましくは0.01〜0.2重量部である。この範囲において脂肪酸アミド化合物を配合することにより、滑り性および耐スクラッチ性の効果をより一層向上させることができる。
脂肪酸アミド化合物としては、例えば飽和脂肪酸アミド、不飽和脂肪酸アミド、飽和脂肪酸ビスアミド、不飽和脂肪酸ビスアミドなどが挙げられ、これらは一種または二種以上を併用してもよい。
【0017】
飽和脂肪酸アミドとしては、例えばパルミチン酸アミド、ステアリン酸アミド、ベヘニン酸アミドなどが挙げられる。不飽和脂肪酸アミドとしては、例えばオレイン酸アミド、エルカ酸アミドなどが挙げられる。飽和脂肪酸ビスアミドとしては、例えばエチレンビスパルミチン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミドなどが挙げられる。不飽和脂肪酸ビスアミドとしては、例えばエチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N’−ジオレイルセバシン酸アミドなどが挙げられる。脂肪酸アミド化合物としては、これらの中でも不飽和脂肪酸アミドや不飽和脂肪酸ビスアミドが好ましい。
【0018】
本発明のポリオレフィン系樹脂組成物を製造する方法は、特に限定されるものではなく、本発明で用いるポリオレフィン系樹脂が溶融する条件下に各成分を均一に混練すればよい。具体的な方法としては、公知の方法、例えばタンブラーブレンダー、ヘンシェルミキサーなどで各成分を混合した後、更に単軸押出機、多軸押出機で加熱下混練造粒する方法、あるいは、ニーダーやバンバリ−ミキサーなどで加熱下混練後、押出機を用いて造粒する方法が挙げられる。
【0019】
また、ポリオレフィン系樹脂に、架橋エチレン系樹脂粒子を高濃度で加熱下混合してマスターペレットとした後、さらにポリオレフィン系樹脂に該マスターペレットを必要量配合して、本発明のポリオレフィン系樹脂組成物を製造することもできる。
また、本発明のポリオレフィン系樹脂組成物に脂肪酸アミド化合物を配合する場合には、ポリオレフィン系樹脂に、脂肪酸アミド化合物を高濃度で溶融混合してマスターペレットとした後、さらに本発明のポリオレフィン系樹脂組成物に該マスターペレットを必要量配合してもよい。
【0020】
本発明のポリオレフィン系樹脂組成物は、通常使用される酸化防止剤、帯電防止剤、耐候剤、紫外線吸収剤、防曇剤、顔料などを本発明の目的を損なわない範囲で含んでもよい。
【0021】
本発明のポリオレフィン系樹脂組成物は、種々の公知の成形加工方法、例えば空冷インフレーション成形法、水冷インフレーション成形法、キャスト成形法などによりフィルムとすることができる。
本発明のフィルムの厚さは、通常5〜200μである。フィルムは、本発明の組成物を単独で成形加工してもよいし、他の熱可塑性樹脂組成物と積層成形加工してもよい。また、積層成形加工においては、本発明の樹脂組成物が最外層の両側または片側になるよう成形加工することが好ましい。積層成形の例としては、本発明の樹脂組成物とポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリアミド、ポリエステルなどの樹脂とを共押出インフレーション成形または共押出キャスト成形することにより、二層ないしは三層以上の共押出フィルムに成形する例が挙げられる。
【0022】
更に、本発明の樹脂組成物を単独または共押出でフィルム成形加工した後、該フィルムと延伸または未延伸のポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミドなどのフィルムまたはシート、アルミ箔、セロハン、紙、さらにはその複合フィルムまたはシートなどとをドライラミネーションまたはサンドイッチラミネーションすることにより積層フィルムまたは積層シートにすることができる。
更に、本発明のポリオレフィン系樹脂組成物を各種のプラスチックフィルム、アルミ箔、紙板、紙などの基材に対して押出コーティングまたは共押出コーティングすることによりラミネート物を作製することもできる。
【0023】
【実施例】
以下、本発明を実施例および比較例により具体的に説明するが、本発明は、これら実施例に限定されるものではない。
【0024】
本実施例および比較例で使用した材料を以下に示した。
なお、MFRは、190℃、2.16kg荷重条件でのメルトフローレートを示し、dは密度を示す。
(1)ポリオレフィン系樹脂
1)PO−1
エチレン−ヘキセン−1共重合体(MFR=2.0g/10分、d=0.912g/cm3 )
2)PO−2
エチレン−ヘキセン−1共重合体(MFR=2.1 g/10分、d=0.921g/cm3 )
3)PO−3
エチレン−ブテン−1共重合体(MFR=2.5g/分、d=0.905g/cm3 )
PO−1は、チーグラー系触媒を用い、高圧イオン重合法で製造されたものである。PO−2は、メタロセン系触媒を用い、溶液重合法により製造されたものである。PO−3は、メタロセン系触媒を用い、高圧イオン重合法で製造されたものである。
【0025】
(2)添加剤
本実施例および比較例で使用した添加剤(本発明で用いる架橋エチレン系樹脂粒子、及びその他の成分)は、以下に示したものを使用した。
1)ABA−1
フロービーズ EA209(住友精化(株)製エチレン−アクリル酸共重合体粒子)を50KGyのγ線照射架橋したもの。重量平均粒子径=10μ
2)ABA−2
フロービーズ LE1080(住友精化(株)製低密度ポリエチレン粒子)を200KGyのγ線照射架橋したもの。重量平均粒子径=6μ
3)ABA−3
フロービーズ EA209(住友精化(株)製エチレン−アクリル酸共重合体粒子)、重量平均粒子径=10μ(未架橋物)
4)ABA−4
エポスターMA1010(日本触媒(株)製架橋ポリメチルメタクリレート粒子) 重量平均粒子径=10μ
5)ABA−5
シルトンJC−50(水澤化学工業(株)製アルミノシリケート粒子)、重量平均粒子径=4.9μ
【0026】
(3)添加剤マスターバッチの製造
ポリオレフィン系樹脂90重量%及び添加剤10重量%を配合し、バンバリーミキサーを用い、加熱下混練してマスターバッチとした。
【0027】
(4)脂肪酸アミド化合物マスターバッチの製造
ポリオレフィン系樹脂96重量%及びエルカ酸アミド4重量%を配合し、バンバリーミキサーを用い、溶融混練してマスターバッチとした。
【0028】
なお、実施例および比較例における性能の測定は下記の方法によった。
(1)重量平均粒子径
日科機(株)製コールターカウンターmodel TA−IIを用い、アパーチャー径20μまたは200μ、電解液ISOTON IIで測定した。
(2)ヘイズ(透明性)
ASTM D1003−61に準拠して測定した。
(3)抗ブロッキング性
成形フィルムを23±2℃、50±5%RHで24時間以上放置した後、成形フィルムを二枚を重ね合わせ、40℃に調整されたオーブン中、10cm×10cmの面積に対し、40kgの荷重下、7日間密着させた後、東洋精機(株)製フィルム剥離試験機を用い、重ね合わせた2枚の成形フィルムを垂直に剥離するのに必要な荷重を測定し、ブロッキング性の尺度とした。数値の小さい方が抗ブロッキング性に優れる。
(4)動摩擦係数(滑り性)
JIS K7125−1987に準拠して測定した。
(5)耐スクラッチ性
ポリウレタンフォームのスポンジ((株)アカサカ製ニュートップクリーナ)を一枚の成形フィルムで包んだものを振とう器に取り付けて、該フィルムと別の1枚の成形フィルムとが接触するように、振とう速度120回/分で1分間傷つき処理を施した。処理後のフィルムのヘイズを測定し、耐スクラッチ性を評価した。処理前後のヘイズの差(△Haze)が小さいものほど耐スクラッチ性が良好である。
【0029】
実施例1〜4及び比較例1〜3
ポリオレフィン系樹脂、添加剤マスターバッチおよび脂肪酸アミド化合物マスターバッチを用いて、表1及び表2に示す所定の混合割合でタンブラーミキサーにてドライブレンドを行い、ダイ径125mm、ダイリップ2.0mmのダイと50mmφの単軸押出機からなるプラコー(株)製インフレーションフィルム成形機を用いて、25kg/hrの押出速度、160℃のダイ設定温度、ブロー比1.8の条件で、50μm厚さの単層フィルムを得た。
得られたフィルムを評価した。結果を表1及び表2に示す。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、抗ブロッキング性、耐スクラッチ性、透明性及び滑り性に優れたポリオレフィン系樹脂組成物からなるフィルムが提供できる。
本発明のフィルムは、その優れた特徴を生かして、例えば食品、繊維、医薬品、肥料、雑貨品及び工業用部品などの包装材として、また、農業用被覆材及び建築用被覆材として最適に使用できる。
Claims (4)
- ポリオレフィン系樹脂100重量部に対して、重量平均粒子径が1〜15μmの架橋したエチレン系樹脂からなる粒子0.01〜2重量部を含有するポリオレフィン系樹脂組成物を、単独で成形加工、あるいは、該樹脂組成物が最外層の両側または片側になるように他の熱可塑性樹脂組成物と積層成形加工してなるフィルム。
- ポリオレフィン系樹脂が低密度ポリエチレンまたはエチレン−α−オレフィン共重合体である請求項1記載のフィルム。
- エチレン系樹脂が、エチレン重合体、エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−α,β−不飽和カルボン酸共重合体、エチレン−α,β−不飽和カルボン酸共重合体のエステル誘導体及びエチレン−カルボン酸ビニルエステル共重合体の中から選ばれる少なくとも1種のエチレン系樹脂である請求項1または2に記載のフィルム。
- 架橋したエチレン系樹脂からなる粒子が、未架橋のエチレン系樹脂からなる粒子にγ線照射または電子線照射することによって得られるものである請求項1〜3のいずれかに記載のフィルム。
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