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JP3735470B2 - パワーステアリング装置 - Google Patents

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JP3735470B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、電動モータにより駆動されるポンプの発生油圧によりステアリング機構に操舵補助力を与えるパワーステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、ステアリング機構に結合されたパワーシリンダにオイルポンプからの作動油を供給することによって、ステアリングホイールの操作を補助するパワーステアリング装置が用いられている。このようなパワーステアリング装置では、オイルポンプはブラシレスモータなどの電動モータによって駆動されるようになっており、その電動モータの回転数に応じた操舵補助力がパワーシリンダから発生される。
【0003】
電動モータの駆動制御は、たとえば、ステアリングホイールが操舵された時の舵角の時間変化量である舵角速度に基づいて行われる。すなわち、図6に示すように、舵角速度Wθが所定の第1しきい値W1以下の場合には、モータ回転速度Rは第1回転速度R1に保たれる。また、舵角速度Wθが第1しきい値W1よりも大きな第2しきい値W2以上の場合には、モータ回転速度Rは第1回転速度R1よりも大きな第2回転速度R2に保たれる。第1しきい値W1と第2しきい値W2との間の区間では、モータ回転速度Rは、第1回転速度R1と第2回転速度R2との間で、舵角速度Wθに応じてほぼリニアに変化させられる。
【0004】
これにより、ステアリングホイールが素早く切られるほど大きな操舵補助力が発生するから、操舵補助を適切に行うことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ステアリングホイールを一方方向に切り込んだ状態から舵角中点(直進走行時の舵角)に戻す時には、ステアリングホイールが自ら舵角中点に復帰しようとする力(セルフアライメントトルク)が作用するので、ステアリングホイールを一方方向に切り込む時のような大きな操舵補助力は必要としない。
【0006】
それにもかかわらず、従来のパワーステアリング装置においては、ステアリングホイールの操舵方向とは無関係に上述のような制御が行われるから、大きな操舵補助力が必要でない状態であっても、ステアリングホイールが急操舵された場合には電動モータの回転数が上げられてしまう。そのため、無駄なエネルギー消費を避けることができなかった。
【0007】
また、従来のパワーステアリング装置では、セルフアライメントトルクによってステアリングホイールが舵角中点に復帰する際に、ステアリングホイールの舵角中点へのスムーズな復帰が妨げられるおそれがあった。
そこで、この発明の目的は、上述の技術的課題を解決し、省エネルギー化を図ることができ、かつ、ステアリングホイールの舵角中点へのスムーズな復帰を実現することができるパワーステアリング装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
上記の目的を達成するための請求項1記載の発明は、電動モータにより駆動されるポンプの発生油圧によって、操舵輪を転舵させるステアリング機構に与えるべき操舵補助力を発生させるパワーステアリング装置において、上記ステアリング機構は、運転者によって操作されるステアリングホイール(2)を備え、上記ステアリング機構の操舵方向を検出する操舵方向検出手段(11,30,S3)と、上記ステアリング機構が操舵された時の舵角速度(Wθ)を検出する舵角速度検出手段(11,30,S2)と、上記舵角速度検出手段により検出された舵角速度に応じてモータ回転速度を設定するとともに、上記操舵方向検出手段の出力に基づき、上記電動モータの駆動を制御するモータ制御手段(30,S4〜S13)とを含み、上記モータ制御手段が、運転者による上記ステアリングホイールの操作によって、上記ステアリング機構が舵角中点に近づく方向に操舵される時には、無駄な電力消費を抑えるために、上記ステアリング機構が舵角中点から離れる方向に操舵される時よりもモータ回転速度を小さく設定し、上記ステアリングホイールが運転者によって操作されず、セルフアライメントトルクによって、上記ステアリング機構が舵角中点に近づく方向に操舵される時には、上記ポンプの発生油圧の上昇を抑えるために、上記ステアリング機構が舵角中点から離れる方向に操舵される時よりもモータ回転速度を小さく設定することにより、上記ステアリングホイールが運転者によって操作されず、セルフアライメントトルクにより上記ステアリング機構が舵角中点に近づく方向に操舵される時には、上記ポンプの発生油圧の上昇が抑えられて、上記ステアリングホイールの舵角中点への復帰が妨げられることが防止されることを特徴とするパワーステアリング装置である。
【0010】
なお、括弧内は、後述の実施形態における対応構成要素などの符号を表す。以下、この項において同じである。
この発明によれば、テアリング機構が舵角中点に近づく方向に操舵される時には、ステアリング機構が舵角中点から離れる方向に操舵される時よりもモータ回転速度が小さく抑えられて、ステアリング機構に与えられる操舵補助力が小さくされる。これにより、ステアリング機構が舵角中点に近づく方向に操舵される時に、過剰な操舵補助力がステアリング機構に与えられるのを抑えることができ、ひいては装置の省エネルギー化を図ることができる。
また、車両の操舵輪を一方方向に転舵させた状態から、ステアリングホイールに加えている力を解除すると、セルフアライメントトルクがステアリング機構に作用し、操舵輪は他方方向に転舵して車両直進時の状態に戻ろうとする。この時、ステアリング機構が舵角中点から離れる方向に操舵される時よりもモータ回転速度が小さく抑えられるので、背圧の上昇を抑えることができ、ステアリングホイールの舵角中点へのスムーズな復帰を実現することができる。
【0011】
請求項2記載の発明は、上記モータ制御手段は、舵角速度に対してモータ回転速度がほぼ直線的な変化を示す特性線に従ってモータ回転速度を設定するものであり、舵角中点に近づく方向への操舵に際しては、舵角中点から離れる方向への操舵の際に従うべき第1の特性線(P1)の場合よりも、各モータ回転速度に対応する舵角速度値を大きく設定した第2の特性線(P2,P3,P4)に従って、上記舵角速度検出手段によって検出された舵角速度に対するモータ回転速度を設定するものであることを特徴とする請求項1記載のパワーステアリング装置である。
【0012】
なお、請求項3に記載のように、上記第2の特性線が、上記第1の特性線の場合よりも各モータ回転速度に対応する舵角速度値が大きくなるように、上記第1の特性線を平行移動して設定されることにより、上記第1の特性線と第2の特性線とは、互いに平行であってもよい。また、互いに傾きが異なっていてもよく、この場合には、請求項4に記載のように、上記第2の特性線は、その傾きが上記第1の特性線の傾きよりも小さくなるように設定されることが好ましい。また、たとえば、上記第1の特性線を平行移動させ、さらに、その平行移動して得られた特性線の傾きを変更することにより、上記第2の特性線が設定されてもよい。
【0013】
さらに、電動モータの下限回転速度を定めている場合には、このモータ下限回転速度でモータを回転させるべき舵角速度の範囲を変更してもよい。すなわち、モータ下限回転速度でモータを回転させる舵角速度範囲とモータ回転速度を舵角速度の増加に応じてほぼ直線的に変化させる舵角速度範囲とのしきい値を、上記第1の特性線と第2の特性線とのそれぞれに応じて設定してもよい。
【0014】
上記の発明によれば、第2の特性線は、舵角中点から離れる方向への操舵の際に従うべき第1の特性線の場合よりも各モータ回転速度に対応する舵角速度値が大きく設定されている。したがって、ステアリング機構が舵角中点に近づく方向へ操舵される際には、第2の特性線に従って舵角速度に対するモータ回転速度を設定することにより、舵角中点から離れる方向への操舵が行われる際よりも、電動モータの回転速度を小さく抑えることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下では、本発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係るパワーステアリング装置の基本的な構成を示す概念図である。このパワーステアリング装置は、車両のステアリング機構に関連して設けられ、このステアリング機構1に操舵補助力を与えるためのものである。
【0016】
ステアリング機構1は、運転者によって操作されるステアリングホイール2と、このステアリングホイール2に連結されたステアリング軸3と、ステアリング軸3の先端部に設けられたピニオンギア4と、このピニオンギア4に噛合するラックギア部5aを有し、車両の左右方向に延びたラック軸5とを備えている。ラック軸5の両端にはタイロッド6がそれぞれ結合されており、このタイロッド6は、それぞれ、操舵輪としての前左右輪FL,FRを支持するナックルアーム7に結合されている。ナックルアーム7は、キングピン8まわりに回動自在に設けられている。
【0017】
この構成により、ステアリングホイール2が操作されてステアリング軸3が回転されると、この回転がピニオンギア4およびラック軸5によって車両の左右方向に沿う直線運動に変換される。この直線運動は、ナックルアーム7のキングピン8まわりの回動に変換され、これによって、前左右輪FL,FRの転舵が達成される。
【0018】
ステアリング軸3の途中部には、ステアリングホイール2に加えられた操舵トルクの方向および大きさに応じてねじれを生じるトーションバー9と、このトーションバー9のねじれの方向および大きさに応じて開度が変化する油圧制御弁23とが介装されている。この油圧制御弁23は、ステアリング機構1に操舵補助力を与えるパワーシリンダ20に接続されている。パワーシリンダ20は、ラック軸5に一体的に設けられたピストン21と、このピストン21によって区画された一対のシリンダ室20a,20bとを有しており、シリンダ室20a,20bは、それぞれ、オイル供給/帰還路22a,22bを介して、油圧制御弁23に接続されている。
【0019】
油圧制御弁23は、さらに、リザーバタンク25およびオイルポンプ26を通るオイル循環路24の途中部に介装されている。オイルポンプ26は、モータ27によって駆動され、リザーバタンク25に貯留されている作動油をくみ出して油圧制御弁23に供給する。余剰分の作動油は、油圧制御弁23からオイル循環路24を介してリザーバタンク25に帰還される。
【0020】
油圧制御弁23は、トーションバー9に一方方向のねじれが加わった場合には、オイル供給/帰還路22a,22bのうちの一方を介してパワーシリンダ20のシリンダ室20a,20bのうちの一方に作動油を供給する。また、トーションバー9に他方方向のねじれが加えられた場合には、オイル供給/帰還路22a,22bのうちの他方を介してシリンダ室20a,20bのうちの他方に作動油を供給する。トーションバー9にねじれがほとんど加わっていない場合には、油圧制御弁23は、いわば平衡状態となり、作動油はパワーシリンダ20に供給されることなく、オイル循環路24を循環する。パワーシリンダ20のいずれかのシリンダ室に作動油が供給されると、ピストン21が車幅方向に沿って移動する。これにより、ラック軸5に操舵補助力が作用することになる。
【0021】
操舵補助力の大きさは、オイルポンプ26を作動させる電動モータ27への印加電圧を制御することによって調整される。電動モータ27への印加電圧は、電子制御ユニット30によって制御されるようになっている。この電子制御ユニット30は、CPU31,CPU31のワークエリアなどを提供するRAM32、およびCPU31の動作プログラムなどを記憶したROM33とこれらを相互接続するバス34とを備えている。電子制御ユニット30は、ROM33に記憶された動作プログラムに従って動作し、ステアリングホイール2の舵角を検出する舵角センサ11の出力信号と、車両の速さを検出する車速センサ12の出力信号と、トーションバー9に加えられたトルクの方向および大きさを検出するトルクセンサ13の出力信号とに基づいて、電動モータ27への印加電圧を定める。これによって、舵角、車速および操舵トルクに応じた操舵補助力がステアリング機構1に与えられることになる。
【0022】
舵角センサ11は、たとえば、転舵方向の検出が可能な2相式の舵角センサであり、ステアリングホイール2に関連して設けられている。舵角センサ11は、車両のイグニッションキースイッチが導通されてエンジンが始動したときのステアリングホイール2の舵角を初期値「0」として、この初期値からの相対舵角に対応し、かつ操舵方向に応じた符号の舵角データを出力する。
【0023】
車速センサ12は、車両の速度を直接的に検出するものでもよく、また、車輪に関連して設けられた車輪速センサの出力パルスに基づいて車両の速度を計算により求めるものであってもよい。
図2は、電動モータ27の駆動に関連する電子制御ユニット30の動作を説明するためのフローチャートである。また、図3は、舵角速度に対するモータ回転速度の設定例を示すグラフである。以下では、図3を参照しつつ、図2に示すフローチャートの流れに従って、電動モータ27の駆動制御について説明する。
【0024】
電子制御ユニット30は、まず、舵角センサ11の出力を参照して、ステアリングホイール2が操舵されたか否かを判断する(ステップS1)。ステアリングホイール2が操舵されるまでは、以下の処理は行わない。ステアリングホイール2が操舵されると、舵角センサ11から出力される舵角データに基づいて、ステアリングホイール2の舵角の時間変化率である舵角速度Wθを求める(ステップS2)。また、舵角センサ11からの舵角データに基づいて、ステアリングホイール2が舵角中点から離れる方向に操舵されたか、舵角中点に近づく方向に操舵されたかを判断する(ステップS3)。
【0025】
舵角中点は、車両が直進しているときのステアリングホイール2の舵角である。たとえば、電子制御ユニット30は、車両のイグニッションキースイッチが導通された後に、舵角センサ11から出力される舵角データをサンプリングし、舵角データ値のヒストグラムを作成する。そして、電子制御ユニット30は、所定のサンプリング数のデータが収集された後に最頻出舵角データを求め、この最頻出舵角データを舵角中点の舵角データとみなす。こうして求められた舵角中点の舵角データは、電子制御ユニット30に内蔵されているRAM32に格納される。電子制御ユニット30は、ステップS3において、舵角センサ11からの舵角データおよびRAM32に保持されている舵角中点の舵角データに基づいて、ステアリングホイール2が舵角中点から離れる方向に操舵されたか、舵角中点に近づく方向に操舵されたかを判断する。
【0026】
ステアリングホイール2が舵角中点から離れる方向に操舵された場合には、電子制御ユニット30は、ステップS2で求めた舵角速度Wθが所定の第1下限値WL1よりも大きいか否かを判断する(ステップS4)。舵角速度Wθが第1下限値WL1以下であれば、モータ回転速度Rが所定の第1回転速度R1になるように、電動モータ27を駆動する(ステップS5)。
【0027】
舵角速度Wθが第1下限値WL1を超えている場合には、舵角速度Wθが第1下限値WL1よりも大きな第1上限値WH1未満であるか否かを判断する(ステップS6)。舵角速度Wθが第1上限値WH1未満であれば、電子制御ユニット30は、舵角速度Wθの値に応じたモータ回転速度Rでモータ27を駆動する(ステップS7)。すなわち、舵角速度Wθが第1下限値WL1よりも大きく、かつ、第1上限値WH1未満である領域では、電子制御ユニット30は、舵角速度Wθに対してモータ回転速度Rが第1回転速度R1と第2回転速度R2(R2>R1)との間でほぼ直線的な変化を示す特性線P1に従って、モータ回転速度Rを決定する。
【0028】
舵角速度Wθが第1上限値WH1以上であるならば、電子制御ユニット30は、モータ回転速度Rが第2回転速度R2になるように、電動モータ27を駆動する(ステップS8)。すなわち、舵角速度Wθが第1上限値WH1以上であれば、電動モータ27は、舵角速度Wθとは無関係に一定の第2回転速度R2で駆動されることになる。
【0029】
一方、ステアリングホイール2が舵角中点に近づく方向に操舵された場合には(ステップS3でNO)、電子制御ユニット30は、ステップS2で求めた舵角速度Wθが第1下限値WL1よりも大きな第2下限値WL2を超えているか否かを判断する(ステップS9)。舵角速度Wθが第2下限値WL2以下であれば、モータ回転速度Rが所定の第1回転速度R1になるように、電動モータ27を駆動する(ステップS10)。
【0030】
舵角速度Wθが第2下限値WL2を超えている場合には、舵角速度Wθが第1上限値WH1よりも大きな第2上限値WH2未満であるか否かを判断する(ステップS11)。舵角速度Wθが第2上限値WH2未満であれば、電子制御ユニット30は、舵角速度Wθに対してモータ回転速度Rが第1回転速度R1と第2回転速度R2との間でほぼ直線的な変化を示す特性線P2に従って、モータ回転速度Rを決定し、そのモータ回転速度Rで電動モータ27を駆動する(ステップS12)。また、舵角速度Wθが第2上限値WH2以上であるならば、電子制御ユニット30は、モータ回転速度Rが第2回転速度R2になるように、電動モータ27を駆動する(ステップS13)。
【0031】
以上のようにこの実施形態によれば、ステアリングホイール2が舵角中点から離れる方向に操舵された場合と舵角中点に近づく方向に操舵された場合とで、電動モータ27を第1回転速度R1で回転させるべき舵角速度Wθの範囲が変更される。すなわち、舵角中点から離れる方向への操舵の際は、電動モータ27を第1回転速度R1で回転させる舵角速度範囲とモータ回転速度を舵角速度の増加に応じてほぼ直線的に変化させる舵角速度範囲とのしきい値が第1下限値WL1に設定されるのに対し、舵角中点に近づく方向への操舵の際は、上記しきい値が第1下限値WL1よりも大きな第2下限値WL2に設定される。
【0032】
これにより、図3に示すように、舵角中点に近づく方向へ操舵される際にモータ回転速度Rを設定するために従うべき特性線P2は、舵角中点から離れる方向へ操舵される際にモータ回転速度Rを設定するために従うべき特性線P1を右方向に平行移動したものとなり、各モータ回転速度に対応する舵角速度値は、舵角中点から離れる方向への操舵時よりも舵角中点に近づく方向への操舵時の方が大きくなる。そのため、ステアリングホイール2が舵角中点に近づく方向へ操舵されて、ステアリング機構1にセルフアライメントトルクが作用する場合には、舵角中点から離れる方向に操舵された場合に比べて、同じ舵角速度Wθに対してモータ回転速度Rが小さく設定される。ゆえに、舵角中点に近づく方向への操舵の際には、電動モータ27の消費電力を低く抑えることができ、このパワーステアリング装置の省エネルギー性を向上させることができる。
【0033】
また、ステアリングホイール2が舵角中点から離れる方向に操舵された場合には、必要な操舵補助力を速やかに発生させることができるから、操舵フィーリングが損なわれることはない。
車両の操舵輪を一方方向に転舵させた状態から、ステアリングホイール2に加えている力を解除すると、セルフアライメントトルクがステアリング機構1に作用し、操舵輪は他方方向に転舵して車両直進時の状態に戻ろうとする。この時、ステアリング軸3が回転することにより舵角速度が発生する。
【0034】
したがって、ステアリングホイールが舵角中点から離れる方向に操舵された場合と舵角中点に近づく方向に操舵された場合とで同様なモータ回転制御を行う従来のパワーステアリング装置では、上記発生する舵角速度によりモータの回転速度が上昇し、そのためポンプ流量が増加し、油圧が上昇、すなわち背圧が上昇し、ステアリングホイールの舵角中点へのスムーズな復帰が妨げられるおそれがあった。これに対し、この実施形態に係るパワーステアリング装置では、ステアリングホイール2の舵角中点に近づく方向への操舵に際しては、モータ回転速度Rが小さく設定されて、背圧の上昇が抑えられるから、ステアリングホイール2の舵角中点へのスムーズな復帰が妨げられるおそれはない。
【0035】
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明は、他の形態でも実施することができる。たとえば、上記の一実施形態では、ステアリングホイールが舵角中点に近づく方向に操舵される際には、舵角中点から離れる方向へ操舵される場合においてモータ回転速度Rを設定するために従うべき特性線P1を右方向に平行移動して得られる特性線P2に従って、モータ回転速度Rが設定されるとした。しかしながら、たとえば図4に示すように、舵角速度Wθがしきい値WL1よりも大きい領域において、舵角中点から離れる方向へ操舵される場合にモータ回転速度Rを設定するために従うべき特性線P1よりも傾きの小さい特性線P3に従って、ステアリングホイールが舵角中点に近づく方向に操舵される際のモータ回転速度Rが設定されてもよい。この場合にも、上記の一実施形態の場合と同様な効果を得ることができる。
【0036】
また、図5に示すように、特性線P1を右方向に平行移動させ、さらに、その平行移動して得られた特性線の傾きを小さくすることにより得られる特性線P4に従って、ステアリングホイールが舵角中点に近づく方向に操舵される際のモータ回転速度Rが設定されてもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された技術的事項の範囲内で、種々の設計変更を施すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係るパワーステアリング装置の基本的な構成を示す概念図である。
【図2】電動モータの駆動に関連する電子制御ユニットの動作を説明するためのフローチャートである。
【図3】舵角速度に対するモータ回転速度の設定例を示すグラフである。
【図4】舵角速度に対するモータ回転速度の他の設定例を示すグラフである。
【図5】舵角速度に対するモータ回転速度のさらに他の設定例を示すグラフである。
【図6】従来のモータの駆動制御を説明するためのグラフである。
【符号の説明】
1 ステアリング機構
11 舵角センサ
20 パワーシリンダ
26 オイルポンプ
27 電動モータ
30 電子制御ユニット

Claims (4)

  1. 電動モータにより駆動されるポンプの発生油圧によって、車両の操舵輪を転舵させるステアリング機構に与えるべき操舵補助力を発生させるパワーステアリング装置において、
    上記ステアリング機構は、運転者によって操作されるステアリングホイールを備え、
    上記ステアリング機構の操舵方向を検出する操舵方向検出手段と、
    上記ステアリング機構が操舵された時の舵角速度を検出する舵角速度検出手段と、
    上記舵角速度検出手段により検出された舵角速度に応じてモータ回転速度を設定するとともに、上記操舵方向検出手段の出力に基づき、上記電動モータの駆動を制御するモータ制御手段とを含み、
    上記モータ制御手段が、
    運転者による上記ステアリングホイールの操作によって、上記ステアリング機構が舵角中点に近づく方向に操舵される時には、無駄な電力消費を抑えるために、上記ステアリング機構が舵角中点から離れる方向に操舵される時よりもモータ回転速度を小さく設定し、
    上記ステアリングホイールが運転者によって操作されず、セルフアライメントトルクによって、上記ステアリング機構が舵角中点に近づく方向に操舵される時には、上記ポンプの発生油圧の上昇を抑えるために、上記ステアリング機構が舵角中点から離れる方向に操舵される時よりもモータ回転速度を小さく設定することにより、
    上記ステアリングホイールが運転者によって操作されず、セルフアライメントトルクにより上記ステアリング機構が舵角中点に近づく方向に操舵される時には、上記ポンプの発生油圧の上昇が抑えられて、上記ステアリングホイールの舵角中点への復帰が妨げられることが防止されることを特徴とするパワーステアリング装置。
  2. 上記モータ制御手段は、舵角速度に対してモータ回転速度がほぼ直線的な変化を示す特性線に従ってモータ回転速度を設定するものであり、舵角中点に近づく方向への操舵に際しては、舵角中点から離れる方向への操舵の際に従うべき第1の特性線の場合よりも、各モータ回転速度に対応する舵角速度値を大きく設定した第2の特性線に従って、上記舵角速度検出手段によって検出された舵角速度に対するモータ回転速度を設定するものであることを特徴とする請求項1記載のパワーステアリング装置。
  3. 上記第2の特性線は、上記第1の特性線の場合よりも各モータ回転速度に対応する舵角速度値が大きくなるように、上記第1の特性線を平行移動して設定されることを特徴とする請求項2記載のパワーステアリング装置。
  4. 上記第2の特性線は、その傾きが上記第1の特性線の傾きよりも小さくなるように設定されることを特徴とする請求項2記載のパワーステアリング装置。
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