JP3715545B2 - 電気コネクタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、多数の端子部を有するIC(Integrated Circuit)等の電子部品を回路基板に接続するための電気コネクタ、特に、ドライバ等の工具によってスライド部材を移動させることにより電子部品の端子部とコンタクトとの接離を行うZIF(Zero Insertion Force)形式の電気コネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】
最近、マイクロプロセッサなどのICを有する電子部品においては、性能向上の要求があり、ピン数またはリード数の非常に多いIC、つまり多数の端子部を有するICが使用されている。
このような多数の端子部を有するICを回路基板に接続するための電気コネクタとしては、ICの装着時における端子部の挿入力を低減させるために、いわゆるZIF形式のコネクタが広く用いられている。そして、このZIFを達成するためにドライバ等の工具によってスライド部材を移動させてICの端子部とコンタクトとの接離を行うものが既に知られている。
【0003】
従来、この種の電気コネクタとして、例えば、図7乃至図9に示す電気コネクタが知られている(特公平2- 54632号公報参照)。
この電気コネクタ100は、板状部111の両側部から立ち上げられ、互いに対向する1対の隔壁112を有する絶縁性のハウジング110を具備している。ハウジング110の各隔壁112には、各隔壁112の内側に沿って所定ピッチで配列された複数のICリード挿入穴113が形成されている。これらICリード挿入穴113には、複数の金属製のコンタクト120が挿入係止されるようになっている。各コンタクト120は、ICリード挿入穴113に係止される係止部123と、回路基板(図示せず)に接続される基板接続部121と、IC140に形成されたリード部141に弾性接触する接触部122とを具備している。また、コンタクト120の接触部122近傍の板面には、突出部124が形成されている。
【0004】
また、ハウジング110の1対の隔壁112,112間には、隔壁112,112に沿って図9(a)に示す第1位置と図9(b)に示す第2位置との間を移動可能な絶縁性のスライド部材130が設けられている。
このスライド部材130が第1位置にあるときに、IC140に設けられた複数のリード部141がハウジング110のICリード挿入穴113に挿入される。この第1位置においては、図9(a)に示すように、スライド部材130の両側壁に形成された複数の凹部131内に電気コンタクト120の突出部124が位置し、リード部141はコンタクト120の接触部122に接触していない。このため、リード部141には負荷がかからずZIFによるIC140の装着が可能になっている。
【0005】
一方、スライド部材130が第2位置にあるときには、図9(b)に示すように、スライド部材130の両側壁のうち凹部131以外の部分がコンタクト120の突出部124を外側に向けて押圧し、リード部141は接触部122に接触することになる。スライド部材130は、その両側壁に対して接触する突出部124のある複数対の接触部122の接触力によってその第2位置を維持している。
【0006】
スライド部材130を第1位置から第2位置へ、またはその逆の方向に移動させるために、ハウジング110の板状部111及びスライド部材130のそれぞれには、工具挿入用凹部114、132が形成されている。図9(a)に示す第1位置において、ドライバ等の工具Aを工具挿入用凹部132及び114の順に挿入し、図9(a)における矢印の方向に工具Aを回転させると、スライド部材130は図9(b)に示す第2位置となる。一方、この第2位置において、工具Aを工具挿入用凹部132及び114の順に挿入し、図9(b)における矢印の方向に工具Aを回転させると、スライド部材130は図9(a)に示す第1位置となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この従来の電気コネクタ100にあっては、以下の問題点があった。
即ち、スライド部材130の第2位置において、スライド部材130はその両側壁に対して接触する突起部124を有する複数対の接触部122の接触力のみによってその第2位置を維持しているので、スライド部材130の第2位置において、落下等によって電気コネクタ1、特にスライド部材130に衝撃等が加わると、スライド部材130が移動してしまうことがあった。このスライド部材130が第2位置から移動すると、IC140のリード部141とコンタクト120の接触部122との接触不良が発生してしまうという問題点があった。
【0008】
従って、本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、スライド部材が電子部品の端子部とコンタクトとが接触する位置において確実にロックされ、衝撃等によって移動することのない電気コネクタを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決するため、本発明のうち請求項1に係る電気コネクタは、回路基板に接続される複数のコンタクトと、該コンタクトを挿入保持するベースハウジングと、電子部品の複数の端子部が挿入される複数の端子部挿入孔を有し、前記ベースハウジングに対して第1位置及び第2位置間を移動可能に配置されたスライド部材と、該スライド部材の移動方向に対して直交する方向に開放位置及びロック位置間を移動可能に前記ベースハウジングに配置されたロック部材とを具備し、前記スライド部材が前記第1位置にあるときに、前記端子部が前記端子部挿入孔に挿入され、前記スライド部材が前記第2位置にあるときに、前記端子部挿入孔に挿入された前記端子部が前記コンタクトに接触し、前記ロック部材は、前記スライド部材が前記第1位置にあるときに前記開放位置に位置すると共に、前記スライド部材が前記第2位置にあるときに、前記ロック位置に移動して前記スライド部材の移動を規制する電気コネクタにおいて、前記スライド部材は、該スライド部材の端部に突起を有し、前記ロック部材が前記ロック位置にあるときに、前記突起の先端面が前記ロック部材の端面に当接することにより、前記スライド部材の移動を規制し、前記ロック部材は、係止突起が突出する両端固定の弾性片を有し、前記ベースハウジングは、前記ロック部材が前記ロック位置にあるときに、前記係止突起が係止する係止凹部を有し、前記ロック部材の上面に、前記ロック部材を移動させるための工具との係合部を設けたことを特徴としている。
【0010】
この電気コネクタによれば、電子部品の端子部がコンタクトに接触しているスライド部材の第2位置において、ロック部材を開放位置からロック位置に移動すると、ロック部材は、スライド部材に当接し、スライド部材のベースハウジングに対する移動方向の移動を規制する。このため、スライド部材は第2位置において確実にロックされ、落下等によってスライド部材に衝撃等が加わっても、スライド部材が移動することはない。又、ロック部材の上面に、ロック部材を移動させるための工具との係合部を設けたので、ロック部材への指のアクセスが困難な場合であっても、マイナスドライバ等の工具を係合部に係合させてロック部材を容易に移動操作することができる。
【0011】
又、本発明のうち請求項2に係る電気コネクタは、請求項1記載の発明において、前記ベースハウジングの上面に、前記スライド部材を移動させるための工具との係合凹部を設けると共に、前記ロック部材に、前記係合凹部に挿入される前記工具の挿入を案内するためのテーパ面を形成したことを特徴としている。
この電気コネクタによれば、工具を係合凹部に挿入してスライド部材を容易に移動操作することができる。そして、ロック部材には、係合凹部に挿入される工具の挿入を案内するためのテーパ面が形成してあるので、工具の係合凹部への挿入がテーパ面によって案内され、その挿入を容易にすることができる。又、工具を係合凹部から外すときには、工具のロック部材への食いつきがテーパ面によって回避され、工具の食いつきによるロック部材の破壊を回避することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1は、本発明に係る電気コネクタの実施形態の平面図であり、(a)はロック部材が開放位置にある状態を示し、(b)はロック部材がロック位置にある状態を示している。図2は、図1に示す電気コネクタのロック部材付近を示し、(a)はロック部材が開放位置にあるときの部分拡大平面図、(b)はロック部材が開放位置にあるときの部分拡大左側面図、(c)は(a)の2c- 2c線に沿った断面図である。図3は、図1に示す電気コネクタのロック部材付近を示し、(a)はロック部材がロック位置にあるときの部分拡大平面図、(b)はロック部材がロック位置にあるときの部分拡大左側面図、(c)は(a)の3c- 3c線に沿った断面図である。図4は、図1の電気コネクタに使用されるハウジングを示し、(a)は部分拡大平面図、(b)は(a)の4b- 4b線に沿った断面図、(c)は部分拡大左側面図である。図5は、図1の電気コネクタに使用されるロック部材を示し、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は右側面図、(d)は(c)の5d−5d線に沿った断面図、(e)は背面図、(f)は左側面図である。図6は、電気コネクタを工具とともに示した左側面図であり、(a)はロック部材が開放位置にある状態を示し、(b)はロック部材がロック位置にある状態を示している。
【0013】
図1に示す電気コネクタ1は、いわゆるPGA(Pin Grid Array)型ICパッケージに形成された多数のピンを回路基板(図示せず)に接続するためのICソケットに適用される。
そして、電気コネクタ1は、回路基板に半田接続される複数のコンタクト40を挿入保持するベースハウジング10と、ベースハウジング10に対して左右方向(図1における左右方向)に移動可能に配置されたスライド部材20と、スライド部材20の移動方向に対して直交する前後方向(図1における上下方向)に移動可能にベースハウジング10に配置されたロック部材30とを具備している。スライド部材20は、図1(a)に示す第1位置及び図1(b)に示す第2位置間を移動可能になっている。一方、ロック部材30は、図1(a)に示す開放位置及び図1(b)に示すロック位置間を移動可能になっている。
【0014】
ここで、ベースハウジング10は、複数のコンタクトを挿入保持する複数のコンタクト収容孔(図示せず)を略矩形孔18の周囲に設けた略矩形状のハウジング本体11と、ハウジング本体11の左端部から突出するロック部材用基部12と、ハウジング本体11の右端部から突出する停止部13とを具備している。ベースハウジング10は、液晶ポリマ等の熱可塑性樹脂を成形することによって形成される。
【0015】
ロック部材用基部12の最左端部には、図2乃至図4に示すように、ロック部材30の前後方向の移動を案内するレール突起14が設けられている。このレール突起14は、ロック部材用基部12の上面12aから上方に突出する第1直線状突起部14aと、ロック部材用基部12の端面12bから溝14cを挟んで設けられた第2直線状突起部14bとを具備している。又、ロック部材用基部12の最左端部からやや内側の上面12aには、工具との係合凹部16が形成されている。係合凹部16の右側面は、ロック部材用基部12の上面12aから底部にかけて傾斜する傾斜面16aとなっている。係合凹部16には、スライド部材20の移動操作の際に、マイナスドライバ等の工具が挿入される。一方、停止部13の最右端部には、図1に示すように、スライド部材20の右方向への移動を規制する突出部15が上方に向けて突出形成されている。又、停止部13の最右端部からやや内側の上面には、工具との別の係合凹部17が形成されている。
【0016】
又、スライド部材20は、図1に示すように、PGA型ICパッケージの複数のピン(図示せず)を受容可能な複数の端子部挿入孔22を略矩形孔27の周囲に形成した略矩形状の本体21を有している。本体21は、ベースハウジング10上に左右方向に図1(a)に示す第1位置及び図1(b)に示す第2位置間を移動可能に載置される。本体21の左端部の略中央部には、互いに所定間隔を置いて左方向に突出する1対の第1突起23及び第2突起24が形成されている。反対に、スライド部材20の右端部の略中央部には、互いに所定間隔を置いて右方向に突出する1対の第3突起25及び第4突起26が形成されている。第1突起23は、本体21よりも上方に隆起した状態で本体21の左端部からロック部材用基部12の上面12aに沿って左方向に延びている。第1突起23の左端部は、本体21の板厚と同等の板厚となる薄板部23aを構成している。又、第2突起24は、本体21よりも上方に隆起した状態で本体21の左端部からロック部材用基部12の上面12aに沿って左方向に延びているが、先端に薄板部は形成されていない。
【0017】
更に、ロック部材30は、図2、図3及び図5に示すように、レール突起14の先端面(左端面)に沿う略矩形状の平板部31と、平板部31の上端から右方向に第1直線状突起部14aの上面に沿って延びる第1板部32と、平板部31の下端から右方向に第2直線状突起部14bの下面に沿って延びる第2板部33とを具備している。ロック部材30は、液晶ポリマ等の熱可塑性樹脂を成形することによって形成されている。
【0018】
そして、第1板部32の右端部の前後方向両端部には、第1直線状突起部14aの内面に沿う1対のレール部32a、32bが下方向に延びている。また、第1板部32の右端部には、上面から右端面に向けて傾斜するテーパ面32cが形成されている。テーパ面32cは、前後方向において、ロック部材30の後端面(図2(a)における下端面)からレール部32aの手前に至るまで延びている。このテーパ面32cは、ベースハウジング10に形成された係合凹部16に挿入される、マイナスドライバ等の工具の挿入を案内し、かつ、その工具が係合凹部16から外されるときに工具との接触を回避し、工具のロック部材30に対する食いつきを防止する機能を有する。また、第1板部32の前端部上面には、前後方向に所定間隔を置いて設けられた2つの山形突起32dが突出形成され、2つの山形突起32d間に谷形に凹んだ、ロック部材30を移動させるための工具Tとの係合部32eが形成されている。また、第1板部32の後端部上面にも、前後方向に所定間隔を置いて設けられた2つの山形突起32fが突出形成されている。これら山形突起32d、32fは、ロック部材30を指で操作する場合の滑り止めである。
【0019】
一方、第2板部33の右端部には、第2直線状突起部14bの内面に沿い溝14cに挿入されるレール部33aが上方向に延びている。1対のレール部32a、32bを第1直線状突起部14aの内面に沿わせ、レール部33aを溝14cに挿入することにより、ロック部材30は第1直線状突起部14a及び第2直線状部14bに沿って前後方向に移動可能にベースハウジング10に配置される。
【0020】
ロック部材30をベースハウジング10に対して図1(a)に示す開放位置及び図1(b)に示すロック位置に係止するために、ロック部材30の平板部31には、図5に示すように、右側に突出する係止突起34が形成されている。係止突起34の上下両側には、前後方向に延びるスリット35が形成され、係止突起34は、スリット35間に位置する両端固定の弾性片36から突出するようになっている。一方、ベースハウジング10のレール突起14の先端面(左端面)には、図4(a)及び(c)に示すように、ロック部材30の開放位置において係止突起34が係止される第1係止凹部19aと、ロック部材30のロック位置において係止突起34が係止される第2係止凹部19bとが形成されている。
【0021】
次に、PGA型ICパッケージに形成された多数のピンを回路基板に接続する方法について説明する。
この接続に際しては、先ず、電気コネクタ1のコンタクト40を回路基板に半田接続する。
次に、スライド部材20の本体21が図1(a)に示す第1位置にあるときに、ICパッケージの複数のピンを端子部挿入孔22に挿入する。この際には、ピンはコンタクトに接触しておらず、いわゆるZIFによるICパッケージの装着が可能となっている。スライド部材20が第1位置にあるときには、ロック部材30は開放位置に位置し、ロック部材30の係止突起34がベースハウジング10の第1係止凹部19aに係止されている。そして、この開放位置では、スライド部材20の第1突起23の薄板部23aの先端が、図2(c)に示すように、ベースハウジング10に形成されたレール突起14の第1直線状突起部14aの内面(右面)に当接し、スライド部材20の左方向への移動が規制されている。
【0022】
その後、ベースハウジング10に形成された係合凹部16にマイナスドライバ等の工具(図示せず)を挿入してスライド部材20の左端部に当接させ、更に、ドライバを図1(a)に示す矢印A方向に回転させてスライド部材20を右方向に移動させる。これにより、スライド部材20は、図1(b)及び図3に示す第2位置に位置する。スライド部材20が第2位置に移動すると、PGA型ICパッケージに形成された多数のピンが多数のコンタクトに接触し、それらピンが回路基板に電気的に接続される。
【0023】
工具の係合凹部16への挿入に際しては、ロック部材30に形成されたテーパ面32cに沿って工具の先端が案内され、その挿入を容易にすることができる。又、スライド部材20を第2位置へ移動させた後、工具を係合凹部16から外す必要があるが、このときには、工具のロック部材30への食いつきがテーパ面32cによって回避され、工具の食いつきによるロック部材30の破壊を回避することができる。
【0024】
次いで、図6(a)に示すように、マイナスドライバ等の工具Tの先端を、ロック部材30の上面に形成された係合部32eに係合させ、ロック部材30を図1(a)及び図6(a)に示す矢印B方向に移動させる。これにより、ロック部材30は、図1(b)、図3、及び図6(b)に示すロック位置に位置する。このロック位置では、ロック部材30の係止突起34がベースハウジング10の第2係止凹部19bに係止される。係止突起34の第2係止凹部19bへの係止に際しては、係止突起34がレール突起14の先端面に当接することにより、弾性片36が一旦外側へ変位し、係止突起34が第2係止凹部19bへ入り込むことにより、弾性片36が元の位置へ復帰する。更に、このロック位置では、図1(b)に示すように、スライド部材20の第3突起25及び第4突起26がベースハウジング10の突出部15に当接してスライド部材20の右方向への移動が規制される。その一方、このロック位置では、図3(a)及び図3(c)に示すように、スライド部材20の第1突起23及び第2突起24の先端面がロック部材30のレール部32a、32bの右端面に当接してスライド部材20の左方向への移動が規制される。このため、スライド部材20は第2位置においてロック部材30により確実にロックされ、落下等によってスライド部材20に衝撃等が加わっても、スライド部材20が移動することはない。従って、PGA型ICパッケージに形成されたピンとコンタクトとの接触不良がスライド部材20の移動によって発生してしまうことはない。
【0025】
又、ロック部材30の矢印B方向への移動作業においては、工具Tの先端を係合部32eに係合させて、ロック部材30を移動させるので、電気コネクタ1の周囲の他の電子部品等によりロック部材30への指のアクセスが困難な場合であっても、ロック部材30を容易に移動操作することができる。なお、ロック部材30の移動作業においては、必ずしも工具Tを使用する必要はない。
【0026】
又、ロック位置において、スライド部材20の第1突起23及び第2突起24の先端面がロック部材30のレール部32a、32bの右端面に当接するので、スライド部材20はロック部材30に対して片当たりせずに安定して2つの突起によって当接し、そのスライド部材20の移動が確実に規制される。
一方、PGA型ICパッケージに形成された多数のピンとコンタクトとの接触状態を解除するためには、先ず、図6(b)に示すロック位置において、マイナスドライバ等の工具Tの先端を、ロック部材30の上面に形成された係合部32eに図6(b)に示すように係合させ、ロック部材30を図1(b)及び図6(b)に示す矢印E方向に移動させる。これにより、ロック部材30は、図1(a)、図2、及び図6(a)に示す開放位置に位置する。そして、ベースハウジング10の停止部13に形成された係合凹部17にマイナスドライバ等の工具を挿入してスライド部材20の右端部に当接させ、更に、工具を図1(b)に示す矢印F方向に回転させてスライド部材20を第1位置に移動させる。これにより、PGA型ICパッケージのピンとコンタクトとの接触状態が解除される。
【0027】
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明はこれに限定されず、種々の変更をすることができる。例えば、本発明の電気コネクタは、PGA型ICパッケージに形成された多数のピンを回路基板に接続するためのICソケットに適用する場合のみならず、PGA型ICパッケージ以外の多数のリードを有するIC等の電子部品を回路基板に接続するための電気コネクタに適用することができる。また、ロック部材に形成された、工具との係合部は、谷形に凹んだ係合部32eの代わりに突部であってもよい。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のうち請求項1に係る電気コネクタによれば、スライド部材の移動方向に対して直交する方向に開放位置及びロック位置間を移動可能にベースハウジングに配置されたロック部材を設け、該ロック部材は、前記スライド部材が第1位置にあるときに前記開放位置に位置すると共に、前記スライド部材が、電子部品の端子部がコンタクトに接触する第2位置にあるときに、前記ロック位置に移動して前記スライド部材に当接し、前記スライド部材の移動を規制するので、スライド部材は第2位置においてロック部材により確実にロックされ、落下等によってスライド部材に衝撃等が加わっても、スライド部材が移動することはない。従って、スライド部材の移動による電子部品の端子部とコンタクトとの接触不良を回避することができる。また、ロック部材の上面に、ロック部材を移動させるための工具との係合部を設けたので、ロック部材への指のアクセスが困難な場合であっても、マイナスドライバ等の工具を係合部に係合させてロック部材を容易に移動操作することができる。
【0029】
又、本発明のうち請求項2に係る電気コネクタによれば、請求項1記載の発明において、前記ベースハウジングの上面に、前記スライド部材を移動させるための工具との係合凹部を設けているので、工具を係合凹部に挿入してスライド部材を容易に移動操作することができる。又、前記ロック部材に、前記係合凹部に挿入される前記工具の挿入を案内するためのテーパ面を形成したので、工具の係合凹部への挿入がテーパ面によって案内され、その挿入を容易にすることができる。又、工具を係合凹部から外すときには、工具のロック部材への食いつきがテーパ面によって回避され、工具の食いつきによるロック部材の破壊を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電気コネクタの実施形態の平面図であり、(a)はロック部材が開放位置にある状態を示し、(b)はロック部材がロック位置にある状態を示している。
【図2】図1に示す電気コネクタのロック部材付近を示し、(a)はロック部材が開放位置にあるときの部分拡大平面図、(b)はロック部材が開放位置にあるときの部分拡大左側面図、(c)は(a)の2c- 2c線に沿った断面図である。
【図3】図1に示す電気コネクタのロック部材付近を示し、(a)はロック部材がロック位置にあるときの部分拡大平面図、(b)はロック部材がロック位置にあるときの部分拡大左側面図、(c)は(a)の3c- 3c線に沿った断面図である。
【図4】図1の電気コネクタに使用されるハウジングを示し、(a)は部分拡大平面図、(b)は(a)の4b- 4b線に沿った断面図、(c)は部分拡大左側面図である。
【図5】図1の電気コネクタに使用されるロック部材を示し、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は右側面図、(d)は(c)の5d−5d線に沿った断面図、(e)は背面図、(f)は左側面図である。
【図6】電気コネクタを工具とともに示した左側面図であり、(a)はロック部材が開放位置にある状態を示し、(b)はロック部材がロック位置にある状態を示している。
【図7】従来例の電気コネクタにICを実装した状態の斜視図である。
【図8】図7の電気コネクタの分解斜視図である。
【図9】図7の電気コネクタにおけるスライド部材が第1位置にあるとき及び第2位置にあるときの状態を示し、(a)はスライド部材が第1位置にあるときの部分平面図、(b)はスライド部材が第2位置にあるときの部分平面図である。
【符号の説明】
1 電気コネクタ
10 ベースハウジング
16 係合凹部
20 スライド部材
22 端子部挿入孔
30 ロック部材
32c テーパ面
32e 係合部
Claims (2)
- 回路基板に接続される複数のコンタクトと、該コンタクトを挿入保持するベースハウジングと、電子部品の複数の端子部が挿入される複数の端子部挿入孔を有し、前記ベースハウジングに対して第1位置及び第2位置間を移動可能に配置されたスライド部材と、該スライド部材の移動方向に対して直交する方向に開放位置及びロック位置間を移動可能に前記ベースハウジングに配置されたロック部材とを具備し、前記スライド部材が前記第1位置にあるときに、前記端子部が前記端子部挿入孔に挿入され、前記スライド部材が前記第2位置にあるときに、前記端子部挿入孔に挿入された前記端子部が前記コンタクトに接触し、前記ロック部材は、前記スライド部材が前記第1位置にあるときに前記開放位置に位置すると共に、前記スライド部材が前記第2位置にあるときに、前記ロック位置に移動して前記スライド部材の移動を規制する電気コネクタにおいて、
前記スライド部材は、該スライド部材の端部に突起を有し、前記ロック部材が前記ロック位置にあるときに、前記突起の先端面が前記ロック部材の端面に当接することにより、前記スライド部材の移動を規制し、
前記ロック部材は、係止突起が突出する両端固定の弾性片を有し、
前記ベースハウジングは、前記ロック部材が前記ロック位置にあるときに、前記係止突起が係止する係止凹部を有し、
前記ロック部材の上面に、前記ロック部材を移動させるための工具との係合部を設けたことを特徴とする電気コネクタ。 - 前記ベースハウジングの上面に、前記スライド部材を移動させるための工具との係合凹部を設けると共に、前記ロック部材に、前記係合凹部に挿入される前記工具の挿入を案内するためのテーパ面を形成したことを特徴とする請求項1記載の電気コネクタ。
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