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JP3702876B2 - コンバインの刈取伝動装置 - Google Patents

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JP3702876B2
JP3702876B2 JP2002381873A JP2002381873A JP3702876B2 JP 3702876 B2 JP3702876 B2 JP 3702876B2 JP 2002381873 A JP2002381873 A JP 2002381873A JP 2002381873 A JP2002381873 A JP 2002381873A JP 3702876 B2 JP3702876 B2 JP 3702876B2
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久幸 里路
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、コンバインの刈取伝動装置に関する。
【0002】
【従来の技術、及び発明が解決しようとする課題】
従来から、コンバインにおける刈取装置への動力の供給は、車体側に設けた駆動側プーリから刈取装置の入力軸に設けた従動側プーリへ、通常の伝動ベルト又は無段変速ベルト等を張設して伝動するものが一般的である。しかし、このようにベルトにより動力を伝動する場合、駆動側プーリと従動側プーリ及びその間に張設した伝動ベルト等により構成される伝動機構が必要となる適正なベルトラインや軸間距離及びスペースの確保等制約される条件が多いため、レイアウト設定上の自由度が少なく伝動構成上苦労を伴う。
【0003】
そこで、この発明は、走行装置の油圧無段変速装置とは別体に設けた油圧ポンプと油圧モータからなる変速装置によって刈取装置を駆動するとともに、刈取装置の回転速度を車速に追従させるようにするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
この発明は、エンジンEからの動力を走行用ミッションケース3内に無段変速可能に変速伝動する油圧無段変速装置1を設けるとともに、前記油圧無段変速装置1によって変速されずに駆動される刈取装置駆動用の油圧ポンプ49aを設け、該刈取装置駆動用の油圧ポンプ49aからの送油によって駆動回転し且つトラニオンレバー52の動作によって回転速度が変速される油圧モータ49bを設け、該油圧モータ49bの回転によって刈取装置8の刈刃装置34と引起装置35を駆動するとともに刈取装置8の上部搬送装置42と下部搬送装置43とを駆動する構成とし、走行レバー46の操作によって前記油圧無段変速装置1が無段変速操作されると前記刈取装置駆動用の油圧ポンプ49aのトラニオンレバー52が操作されて前記油圧モータ49bの駆動回転が変速されるように連動する構成とし、前記油圧ポンプ49aから、切替レバーを刈取クラッチ44aとして使用する切替バルブ54を介して油圧モータ49b側へ油圧配管する構成とし、さらに、前記油圧ポンプ49aと切替バルブ54との間にはリリーフバルブ53を設け、該リリーフバルブ53のリリーフセット圧を強弱に調節可能な調節レバー45aを設け、該調節レバー45aとコンバインの操作装置16の一側に配設したトルク変更レバー47とをリンク機構47aによって連結する構成とし、トルク変更レバー47の操作によって作物条件や刈取条件による油圧モータ49bの出力トルクを変更して出力トルクの上限規制値を変更可能に構成し、この出力トルクの上限規制値の変更は作業開始前に予めセット可能に構成し、前記油圧無段変速装置1の直結可変ポンプ1aの軸端部には、前記油圧ポンプ49aとこの油圧ポンプ49aの逆転を防止するワンウェイクラッチ50とを一体的に組み合わせて連結構成し、直結可変ポンプ1aのトラニオンレバー51と油圧ポンプ49aのトラニオンレバー52とを同期連動可能に一体的に結合して構成し、前記油圧ポンプ49aは前記油圧無段変速装置1の直結可変ポンプ1aの入力側とは反対の側面に取り付けるように構成したことを特徴とするコンバインの刈取伝動装置の構成とする。
【0005】
【作用、及び発明の効果】
この発明は、上記構成としたものなので、エンジンEからの動力は、油圧無段変速装置1によって無段変速可能に変速伝動されて走行用ミッションケース3内に伝動され、走行装置12が駆動されるとともに、前記油圧無段変速装置1によって変速されずに刈取装置駆動用の油圧ポンプ49aが駆動され、該刈取装置駆動用の油圧ポンプ49aによって油圧モータ49bが駆動回転されるとともに、トラニオンレバー52の動作によって油圧モータ49bの回転速度が変速され、該油圧モータ49bの回転によって刈取装置8の刈刃装置34と引起装置35が駆動されるとともに刈取装置8の上部搬送装置42と下部搬送装置43とが駆動される。そして、走行レバー46の操作によって前記油圧無段変速装置1の直結可変ポンプ1aのトラニオンレバー51が操作されて直結モータ1bが無段変速されるとともに、前記刈取装置駆動用の油圧ポンプ49aのトラニオンレバー52が操作されて前記油圧モータ49bの駆動回転が無段変速される。ワンウェイクラッチ50は油圧ポンプ49aの逆転を防止する。
【0006】
よって、この発明は、刈取装置8の刈刃装置34と引起装置35と上部搬送装置42及び下部搬送装置43が、車速を変速する無段変速装置1とは別に設けた刈取装置駆動用の油圧ポンプ49aと油圧モータ49bとによって駆動する構成としたものにおいて、油圧無段変速装置1により変速された車速に追従させて刈取回転速度を変速し穀稈の刈取性能を向上させることができる。また、刈取回転速度を車速に追従させて変速させる構成でありながら、走行停止時において刈取装置8を一定回転速度で駆動する構成も可能となる。
また、油圧ポンプ49aと切替バルブ54との間にはリリーフバルブ53を設け、リリーフバルブ53のリリーフセット圧を強弱に調節可能な調節レバー45aを設け、調節レバー45aとコンバインの操作装置16の一側に配設したトルク変更レバー47とをリンク機構47aによって連結し、トルク変更レバー47の操作によって作物条件や刈取条件による油圧モータ49bの出力トルクを変更して出力トルクの上限規制値を変更可能に構成し、さらに、出力トルクの上限規制値の変更は作業開始前に予めセット可能に構成しているので、刈取装置8の出力トルクの上限規制値は容易に変更可能となる。
特に、出力トルクの上限規制値は、コンバインが作業を開始する前に事前にセットできるので、刈取装置8の作業効率が向上するようになる。即ち、刈取作業を開始した時点から、刈取装置8の詰りや破損等を防止できるようになる。
また、油圧無段変速装置1の直結可変ポンプ1aの軸端部には、前記油圧ポンプ49aとこの油圧ポンプ49aの逆転を防止するワンウェイクラッチ50とを一体的に組み合わ せて同一軸上に連結構成しているので、油圧配管等の油圧伝動構成を単純化することが可能となる。
また、油圧ポンプ49aは前記油圧無段変速装置1の直結可変ポンプ1aの入力側とは反対の側面に取り付けるように構成しているので、簡素な構成となる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。コンバインの車台10の下部側に、土壌面を走行する左右一対の走行クローラ11を有する走行装置12を配設し、該車台10上に、フィードチェン13に挟持して供給される穀稈を脱穀し、この脱穀により選別回収された穀粒を一時貯留するグレンタンク14を備えた脱穀装置15を配設する。この脱穀装置15の前方側に立毛穀稈を分草し引き起こして刈り取ると共に、この刈り取った穀稈を後方側へ搬送しながら横倒れ姿勢に変更して該フィードチェン13へ受け渡しする刈取装置8を、土壌面に対して上下昇降自在となるよう該車台10の前端部へ懸架する。また、該刈取装置8の一側にコンバインの操作制御を行う操作装置16と、この操作のための操作席17とを設け、この操作席17の下方にエンジンEを配設して車体18を構成する。
【0008】
エンジンEからの動力を、油圧ポンプとモータを直結形態とした油圧無段変速装置1(以下HST装置という)の直結可変ポンプ1a側へ伝達し、このHST装置1の出力部側面を走行用ミッションケース3の入力部側面に取り付けると共に、直結可変ポンプ1aと油圧直結した直結モータ1bの出力軸2とミッションケース3の入力軸4とを連結して構成する。
【0009】
このミッションケース3は、該入力軸4に軸回転して高・中・低に変速する副変速Gとしての三連ギヤ19を左右摺動可能に軸承し、この三連ギヤ19と噛合する高速ギヤ20、中速ギヤ21、低速ギヤ22を各々カウンタ軸23に軸止させると共に、このカウンタ軸23から複数段のギヤトレーンによる変速連動機構Mを介して、最終段の左右のスプロケット軸24の一端部に軸止した左右のスプロケットギヤ25へ連動させ、このスプロケット軸24の他端部をミッションケース3から外方側へ突出して、この他端部に軸止したスプロケット26によって前記左右の走行クローラ11を駆動させる構成とする。
【0010】
該ミッションケース3の入力部側面と反対の側面から入力軸4の端部を突出させ、この軸端部に刈取装置8を駆動させる単体の油圧ポンプ6とこの油圧ポンプ6の逆転を防止するワンウェイクラッチ5とを一体的に組み合わせ連結して構成する。刈取装置8の入力部に入力ギヤケース27を設け、この入力ギヤケース27から外方側へ突出させた入力軸9の一端部に、該油圧ポンプ6からの送油によつて刈取装置8を駆動する単体の油圧モータ7を連結し、この入力軸9の他端部と下方側へ延長する刈取伝動軸28の上端部とを傘歯車29によって噛合連動させ、この刈取伝動軸28を内装した縦長の刈取伝動ケース30の上端部を入力ギヤケース27と接続しその下端部を横長の下部伝動ケース31に接続させると共に、刈取伝動軸28の下端部と下部伝動ケース31に内装した下部伝動軸32とを傘歯車33によって噛合連動させて、入力軸9から下部伝動軸32へ動力を伝達して刈刃装置34及び引起装置35等を駆動させる構成とする。
【0011】
一方、入力軸9と平行に入力ギヤケース27から外方側へ突出させた上部伝動軸36の一端部と入力軸9の中間部とを一対の伝動歯車37によって噛合連動させ、この上部伝動軸36を内装した上部伝動ケース38の一端部を入力ギヤケース27と接続し、その他端部を搬送伝動ケース39に接続させると共に、上部伝動軸36の他端部と搬送伝動ケース39に内装した搬送伝動軸40とを傘歯車41によって噛合連動させて、入力軸9から搬送伝動軸40へ動力を伝達して上部搬送装置42及び下部搬送装置43等を駆動させる構成とする。
【0012】
前記油圧ポンプ6から、切替レバーを刈取クラッチ44aとして使用する切替バルブ44を介して油圧モータ7へ油圧配管すると共に、油圧ポンプ6と切替バルブ44との間にリリーフバルブ45を接続配管した構成とすることにより、前記ミッションケース3に固定された油圧ポンプ6から油圧ホースの配管のみで刈取装置8の入力ギヤケース27に固定された油圧モータ7へ動力を伝達することができるので、従来におけるベルト伝動等の如く、必要とする適正なベルトラインや軸間距離及びスペースの確保等、レイアウト設定のための制約条件に拘束されず自由度が増大して伝動構成が容易となる。
【0013】
前記操作装置16の一側にHST装置1を前進・中立・後進に変速操作する走行レバー46を配設し、この走行レバー46が中立位置のときは、HST装置1の出力軸2が停止することにより油圧ポンプ6も停止するので、無駄な油圧運転による消耗を防止することができる。エンジンEからの動力を、走行レバー46の操作によりHST装置1の油圧可変ポンプ1aと油圧可変モータ1bとにより変速させて、この変速された動力をミッションケース3の入力軸4へ伝動し、このミッションケース1に内装された副変速G及び変速連動機構Mを経て、左右のスプロケット軸24によりスプロケット26を介して走行クローラ11を駆動し車体18を変速走行させる。一方、入力軸4の駆動により油圧ポンプ6を連動し、この油圧ポンプ6の油圧力により切替バルブ44が連通側に切り替えられているときは油圧モータ7を駆動することにより、刈取装置8の入力軸9を介して車速の変速に応じて刈取回転速度を追従変速させて、穀稈の刈取性能を向上させることができる。
【0014】
倒伏した穀稈等悪条件の刈り取り時に、刈取装置8の各部の詰まり等により伝動系がロックされたときは、リリーフバルブ45によって油圧力を逃がすことにより、従来のベルト伝動時におけるようなベルトのスリップによる不安定な安全装置と違って、刈取装置8の有効的確な安全装置とすることができると共に、該走行レバー46の操作により車体18が後進するときは該入力軸4が逆転することになるので、この逆転時にワンウェイクラッチ5の作用により油圧ポンプ6の逆転を防止して保護することができる。
【0015】
また、図3に示す如く、該リリーフバルブ45にリリーフセット圧を強弱に調節できる調節レバー45aを設け、この調節レバー45aと前記操作装置16の一側に配設したトルク変更レバー47とをリンク機構47aにより連結することによって、このトルク変更レバー47の操作により作物条件や刈取条件による油圧モータ7の出力トルクを変更して、例えば刈取装置8に刈取穀稈が詰まり易い倒伏状態や雑草が多いときなどにはリリーフセット圧を弱にしてトルクを下げ、刈取穀稈が通常の立毛状態で雑草が少ないときなどではリリーフセット圧を強にしてトルクを上げることにより、出力トルクの上限規制値を変更することができるので、従来におけるベルト伝動等のように作物条件や刈取条件によって一定の出力トルクによって規制されることがなく、刈り取りの際に穀稈が詰まり易いような条件のときにはトルクを下げておくことにより、少しの詰まりでリリーフが効き刈取装置8が停止して詰まりの解除も容易であると共に、破損等も防止することができる。
【0016】
なお、前記ミッションケース3の副変速Gが、副変速ギヤ19により高速側から低速側へ切り替えられたときは、刈取装置8に穀稈が詰まり易い条件が多いことから、該トルク変更レバー47の代わりに、副変速ギヤ19を切り替えるために該操作装置16の一側に配設された副変速レバー48に該リンク機構47aを連結させて、この副変速レバー48の低速側への切り替え操作に連動して油圧モータ7の出力トルクを自動的に下げて、作物条件や刈取条件に応じて忘れることなく的確に出力トルクを変更させるようにすることもできる。
【0017】
また、刈取装置8への油圧駆動による動力伝達を、上記実施例とは異なり、図4に示す如く、油圧分離形態の油圧無段変速装置49(以下HST装置という)の分離可変ポンプ49aを、前記HST装置1の直結可変ポンプ1aの入力側とは反対の側面に取り付けると共に、この直結可変ポンプ1aの軸端部に分離可変ポンプ49aとこの分離可変ポンプ49aの逆転を防止するワンウェイクラッチ50とを一体的に組み合わせて連結構成し、直結可変ポンプ1aのトラニオン制御用トラニオンレバー軸51と分離可変ポンプ49aのトラニオン制御用トラニオンレバー52とを同期連動可能に一体的に結合し、この結合されたトラニオンレバー51,52と前記走行レバー46とをリンク機構46aにより連結して構成する。
【0018】
刈取装置8の入力ギヤケース27に設けた入力軸9の一端部に、該分離可変ポンプ49aからの送油によって駆動する分離モータ49bを連結し、前記の如く、入力軸9から刈取伝動軸28を経て下部伝動軸32への伝動により刈刃装置34及び引起装置35等を駆動すると共に、一方で、入力軸9から上部伝動軸36を経て搬送伝動軸40への伝動により上部搬送装置42及び下部搬送装置43等を駆動し、分離可変ポンプ49aから分離モータ49bへ送油する油圧配管を、その途中にリリーフバルブ53と切替バルブ54とを介して接続配管して構成する。
【0019】
該走行レバー46の操作によりHST装置1の直結可変ポンプ1aのトラニオンレバー51に、HST装置49の分離可変ポンプ49aのトラニオンレバー52を連動作用させることにより、車速の変速に応じて刈取回転速度を追従変速させて穀稈の刈取性能を向上させることができると共に、従来におけるベルト伝動等に比して伝動構成上の制約条件に拘束されず自由度が増大して、伝動構成が容易となる。倒伏した穀稈等悪条件の刈り取り時に刈取装置8の各部の詰まり等により伝動系がロックされたときは、リリーフバルブ53によって油圧力を逃がすことにより刈取装置8の有効的確な安全装置とすることができると共に、直結可変ポンプ1aと分離可変ポンプ49aとを同一軸上に二連構成とすることで配管等の油圧伝動構成を単純化することができる。
【0020】
また、該直結可変ポンプ1aのトラニオンレバー51と分離可変ポンプ49aのトラニオンレバー52との一体的な同期連動結合を、図5に示す如く、トラニオンレバー52をトラニオンレバー51に対してθだけ傾けて結合することにより、トラニオンレバー51が中立状態に位置して走行装置12の駆動が停止しても、刈取装置8はトラニオンレバー52がθだけ傾いているため低回転速度で駆動するので、車速の変速に応じて刈取回転速度を追従変速させる構成でありながら、車速停止時においても刈取装置8は一定回転速度で駆動されるため、従来、微速走行のときには刈取装置8も微速回転速度となって不具合を生じていた刈取性能を改善向上させることができる。
【0021】
また、前記走行レバー46を手動操作してHST装置1を駆動させる手動制御走行と、車体18に内装したコントローラ55により走行レバー46を自動操作してHST装置1を駆動させる自動制御走行とを適宜に切り替えて走行させる場合、従来では、自動制御時にHST装置1を制御モータ56の動力により一連の操作ギヤ57を駆動し、走行レバー46の回動支軸盤46aと操作ギヤ57とを摩擦圧着させるブレーキライニング58を介して前記トラニオンレバー51を操作制御するようにしているが、この自動制御時において危険防止の面から手動制御を優先させる構成としており、この構成により手動制御の際に走行レバー46の操作が非常に重くなるという難点があった。
【0022】
このため、図6及び図7に示す如く、該制御モータ56によって連動される一連の操作ギヤ57を、走行レバー46の回動支軸盤46bと圧着盤59との間に各々ブレーキライニング58を挟んで支持軸60に支承し、圧着盤59を該回動支軸盤46bに押圧する押圧ばね61を設けると共に、この押圧ばね61を、相互の凸爪部62aを突き合わせて押圧させるよう片側を軸固定に片側を遊動自在とした一組の押圧カム盤62A,62Bにより押圧させる構成とし、片側の遊動自在の押圧カム盤62Bから外周方向へ突出させたカムレバー62bの回動操作により、この押圧カム盤62の凸爪部62aを相互に突き合わせて押圧ばね61とブレーキライニング58の押圧作用により、操作ギヤ57と走行レバー46とを圧着連動させる位置において、制御モータ56を駆動させる自動制御スイッチ63の接点をONさせるべく係合配置して構成する。この自動制御スイッチ63と制御モータ56とを該コントローラ55へ接続する。
【0023】
車速を自動制御走行に切り替えるときは、カムレバー62bを回動操作して押圧カム盤62の凸爪部62aを相互に突き合わせることにより、押圧カム盤62Bが横方向に押され押圧ばね61を押圧し、この押圧ばね61で押圧される圧着盤59と走行レバー46との間に挟まれた操作ギヤ57とブレーキライニング58とを同時に圧着させると共に、このときカムレバー62bの回動により自動制御スイッチ63がONしてコントローラ55の制御により制御モータ56を駆動させ、HST装置1のトラニオンレバー51の制御を行い自動制御走行させる。これらの構成では、自動制御走行時といえどもブレーキライニング58の押圧力に打ち勝つ走行レバー46の操作力により、手動制御走行を優先させうるので安全である。
【0024】
この自動制御走行から手動制御走行に切り替えるときは、カムレバー62bを元の位置に復帰させることにより制御モータ56の駆動が停止されると共に、押圧カム盤62Bの回動により凸爪部62aによる押圧ばね61の押圧力が解除されフリー状態となり回動荷重が低減した走行レバー46を、軽い操作力によって回動させて手動制御走行を行わせることができる。なお、押圧カム盤62の作用を電磁クラッチ等によって自動的に制御させるようにしてもよい。
【0025】
また、HST装置1のトラニオンレバー51を制御する自動制御操作と走行レバー46による手動制御操作との切り替えを、上記実施例とは異なり、図9に示す如く、制御モータ64の駆動軸64aに軸固定の押圧カム盤64Aと軸遊転の押圧カム盤65Bとを相対して位置させ、この押圧カム盤65Aに設けた凸爪部65aと押圧カム盤65Bに設けた凹爪部65bとを各々噛合させると共に、この押圧カム盤65Bと、駆動軸64aの軸端に座金66で受け止められた固定盤67との間に、両側をブレーキライニング68で挟まれた操作回動盤69を位置させ、この操作回動盤69のギヤ部と、走行レバー46の操作によりHST装置1のトラニオンレバー51を制御する回動支軸盤70のギヤ部とを噛合配置させて構成し、押圧カム盤65Bはその幅方向にシフタ溝65cを設け、このシフタ溝65cに嵌合するシフタ71を回動可能にシフタモータ72に軸止し、このシフタ71の回動により接点をON・OFFさせるリミットスイッチ73をシフタ71の回動に係合させて配置する構成とする。
【0026】
図10に示す如く、自動制御スイッチ74のONにより制御モータ64を駆動させると同時にシフタモータ72を駆動するリレー75を作動させ、このシフタモータ72の駆動をリミットスイッチ73によりON・OFFさせるよう接続した電気回路を設け、この電気回路の自動制御スイッチ74により制御モータ64を駆動させると同時にシフタモータ72を駆動させて、シフタ71により押圧カム盤65Bを隙間tだけ操作回動盤69側へ押し付けることにより、押圧カム盤65Bはブレーキライニング68の摩擦力により回動を阻止され、この回動阻止により押圧カム盤65Aの凸爪部65aによって押圧カム盤65Bの凹爪部65bに作用する横方向への分力によって、更に押圧カム盤65Bがブレーキライニング68を介して操作回動盤69を強力に押圧して操作回動盤69を制御モータ64の駆動軸64aによって回動させ、この操作回動盤69によって回動支軸盤70を回動させて走行レバー46と共にHST装置1のトラニオンレバー51を回動制動して自動制御走行させる。
【0027】
自動制御走行から手動制御走行へ切り替えるときは、自動制御スイッチ74をOFFさせることにより、制御モータ64とシフタモータ72がOFFとなり、制御モータ64の駆動軸64aに操作回動盤69をロックしていた押圧カム盤65Bの押圧力が解除されてフリー状態となるので、操作回動盤69と噛合する回動支軸盤の回動荷重が軽くなり、これによって手動制御走行時における走行レバー46の手動操作が軽くなり、円滑に手動制御走行を行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバインの全体を示す側面図。
【図2】走行用の油圧無段変速装置から刈取装置への油圧伝動構成を示すブロック図。
【図3】図2における油圧伝動構成のリリーフバルブ制御機構を示すブロック図。
【図4】走行用と刈取用の両油圧無段変速装置の同期連動制御状態を示すブロック図。
【図5】図4における油圧無段変速装置の非同期連動制御状態を示すブロック図。
【図6】走行用の油圧無段変速装置の制御機構を示す側断面図。
【図7】走行用の油圧無段変速装置の制御機構を示す正面図。
【図8】走行用の油圧無段変速装置の制御回路を示すブロック図。
【図9】走行用の油圧無段変速装置の制御機構を示す側面図。
【図10】走行用の油圧無段変速装置の電気回路を示すブロック図。
【符号の説明】
1 油圧無段変速装置
1a 直結可変ポンプ
2 出力軸
3 ミッションケース
4 入力軸
5 ワンウェイクラッチ
6 油圧ポンプ
7 油圧モータ
8 刈取装置
9 入力軸
16 操作装置
44a 刈取クラッチ
45a 調節レバー
47 トルク変更レバー
47a リンク機構
49a 油圧ポンプ
49b 油圧モータ
50 ワンウェイクラッチ
51 トラニオンレバー
52 トラニオンレバー
53 リリーフバルブ
54 切替バルブ。

Claims (1)

  1. エンジンEからの動力を走行用ミッションケース3内に無段変速可能に変速伝動する油圧無段変速装置1を設けるとともに、前記油圧無段変速装置1によって変速されずに駆動される刈取装置駆動用の油圧ポンプ49aを設け、該刈取装置駆動用の油圧ポンプ49aからの送油によって駆動回転し且つトラニオンレバー52の動作によって回転速度が変速される油圧モータ49bを設け、該油圧モータ49bの回転によって刈取装置8の刈刃装置34と引起装置35を駆動するとともに刈取装置8の上部搬送装置42と下部搬送装置43とを駆動する構成とし、走行レバー46の操作によって前記油圧無段変速装置1が無段変速操作されると前記刈取装置駆動用の油圧ポンプ49aのトラニオンレバー52が操作されて前記油圧モータ49bの駆動回転が変速されるように連動する構成とし、前記油圧ポンプ49aから、切替レバーを刈取クラッチ44aとして使用する切替バルブ54を介して油圧モータ49b側へ油圧配管する構成とし、さらに、前記油圧ポンプ49aと切替バルブ54との間にはリリーフバルブ53を設け、該リリーフバルブ53のリリーフセット圧を強弱に調節可能な調節レバー45aを設け、該調節レバー45aとコンバインの操作装置16の一側に配設したトルク変更レバー47とをリンク機構47aによって連結する構成とし、トルク変更レバー47の操作によって作物条件や刈取条件による油圧モータ49bの出力トルクを変更して出力トルクの上限規制値を変更可能に構成し、この出力トルクの上限規制値の変更は作業開始前に予めセット可能に構成し、前記油圧無段変速装置1の直結可変ポンプ1aの軸端部には、前記油圧ポンプ49aとこの油圧ポンプ49aの逆転を防止するワンウェイクラッチ50とを一体的に組み合わせて連結構成し、直結可変ポンプ1aのトラニオンレバー51と油圧ポンプ49aのトラニオンレバー52とを同期連動可能に一体的に結合して構成し、前記油圧ポンプ49aは前記油圧無段変速装置1の直結可変ポンプ1aの入力側とは反対の側面に取り付けるように構成したことを特徴とするコンバインの刈取伝動装置。
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